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次の日の朝、長老 東景の主 が無残な姿で発見された。
星の巡りか、はたまた闇の波動か、本来の呼び声か。
奥深き呼び声に応えた者たちが現れた。
彼らは伝承の世界の再来を望む。
否……再来以上の、正体を隠し生きる生を捨て、自由に生きることの出来る楽園を望む。
彼らは叫ぶ。
愚かで脆弱なる人間を駆逐し、妖のものの世界を作り上げよう、と。
──それでも、彼らを止めようと願う者たちがいる。
志を異にした彼らは戦い、殺し合い、そして手を伸ばす。
現在の生存者は、カワタレテレビ、おはぐろべったり 沙霧、化け鼠 ねね、水タバコ屋 成桐、猫かぶり あきら、神使狐 常盤、あちらべこちらべ 一平、ゆきんこ 立花、世俗烏 高尾 の 9 名。
[誰かも知らぬ画面が予言をのたまう。]
今日の予言です。
今日は全国的に陣営前線がわかれ、荒れ始めます。
明日はわずかに支配陣営が優位に立つでしょう。
どなた様も身の回りにはお気をつけて……
[誰も未来を知らない。この画面の事も、知るはずがない。]
[クラシック音楽を背景に、名前が流れていく。]
<<水タバコ屋 成桐>>さん
<<ゆきんこ 立花>>さん
明日の犠牲者はこの方々です、おやすみなさい。
[砂嵐。**]
【状況説明】
・長老 東景の主が、郊外の山中でぺちゃんこになって見つかりました。死んでいます。
・一部の妖怪が「人間を支配するべきだ」という思想を持ったことが、東景の主代理(婆)から、東景の妖怪たちに知らされます。手段は矢文、口伝え、電話、メール、その他諸々お好みの受け取り方です。
・判明している「支配するべきだ」という思想の妖怪として、「支配陣営」PCの名前が全員に知らされています。
・判明している「支配するべきだ」という思想ではない妖怪として、「共存陣営」PCの名前が全員に知らされています。
・東景にはPC以外の妖怪も大変たくさんいますが、今のところ、勢力は拮抗しているようです。
※「相手を人間として知っている」場合、名前を知らされても「同姓同名の別人」と思うかもしれません。思わないかもしれません。
・喜べ! 囁き解禁だ!!!(村建て大歓喜)
共鳴者の「共鳴」、狂迷狂人の「雄叫び」は本日より使用可です。どんなたまり場なのか、ささっとPL発言(/**/記号必須、中の人発言推奨)で打ち合わせてRPしましょう!
【投票指示】
>>ALL
全員、<<水タバコ屋 成桐>>に投票をお願いします。
<<水タバコ屋 成桐>>は、<<ゆきんこ 立花>>に投票をお願いします。
今回の処刑/襲撃は「死亡」として扱います。RP上、処刑死と襲撃死に違いはありません。
決定は村建て人がランダムで決定し、更新後すぐに、処刑対象と襲撃対象を開示します。
処刑対象、襲撃対象となったPLは、「ソロールで死亡する」か、「他人とのRPで死亡する」かを選んでください。
◆ソロールで死亡することを選んだ場合
その旨をメモで開示し、更新後48時間以内にソロールで死亡して下さい。
◆他人とのRPで死亡することを選んだ場合
その旨をメモで開示して下さい。また、その開示の際に「誰に殺されたいか」等、希望があれば開示して下さい。
単純に「殺してくれる方募集!」などでも構いませんが、更新後24時間以内に死亡RPの相手の承諾が得られない場合、ソロールでの死亡に切り替えて下さい。
※「殺されたい」が、死亡RPの相手の承諾が得られなかった場合、「NPCを登場させて、殺されたソロール」を行う、等。
※逆に他人が「お前を殺したいんだ!」という希望がある場合、メモですりあわせてもよいでしょう。
その場合、最終的には死亡するPCの希望を優先させるようにして下さい。
>>1:192 天
【水タバコ屋/夜(回想)】
剥いたんだから半分くらい俺のもんだろ。
[謎理屈を言いつつ、結局食べたのは一切れだけだったが。]
ん……んー。帰ったらなんかしら俺に声かけてた気はすんだけどな。[言いつつ、今朝のことを思い返し、まだ話しにくいのだろうかと思ったのだ。]
ま、あいつの部屋は開けねーことにしてるし……明日確認する。
[そういうと、何かのチラシの裏に下手な字で何か書きつけて、同居人のよく見そうなとこに貼り付けた。曰く、「はくぶつかん行く。行きたかったらいっしょにこい。」とあまりに簡潔な伝言。]
隅で寝ろよ。
[あなたが寝るのは気にせずに、壺の前に立つと、シュルシュルとその身が足から煙のように解けていく。やがてその姿は心臓部に煙の立たぬ炎を核として持った陽炎のようになって、壺の中にするりと収まったのだった**]
【終了日のお知らせ】
アンケート及び諸般の事情により、この村は5日目まで存在するようです。
※メモでのすりあわせで合意した場合のコミットは可です
【神社:朝】
[矢文であきらと共に呼び出され、水たばこ屋で成桐をたたき起こし、そうして東景の屋敷で詳しい話(といってもあまり情報は増えなかったけれど)を聞き、場所を移した屋敷に神社産妖怪らしく結界を張ったりなんなり、まだ朝だというのにもう1日分位のことが動いた気がする。]
[屋敷にいた方が、安全ではあるのかもしれないけれど。常盤が立っているのは古びた己のねぐらである神社だ。成桐には1人は危険だなんて止めようとしたくせに、結局自分も1人でここにいる。]
[神はほんの時折気まぐれのように意志を下すだけのここは、自分が人であった時から人気もなく、寂れた空気が漂っている。狐の耳に届くのは、軋む板の音、植えられた木々が風に煽られる音、そうして動物たちが不穏な闇に不安を抱えて騒ぐ音。音は沢山あるのに、静かだ。]
……最近は、割と、賑やかだったんだけどね。
[ねねが供え物を欲しがりに上がりこんで来る音。立花が立ち寄って握り飯なんかを手に遊びに駆け出していく音。のんびりと縁側で腰を掛けた横で、一平が煎餅なんかをかじる音。あきらが布団乾燥機を動かす音。]
[置かれた煎餅は残ったまま。もう一度だけ、と覗き込んだいつも彼女が使っていたねぐらはやっぱりもぬけの空だ。]
[文に記された中でよく知る名前はその二人だった。]
妖怪も人間も穏やかに生きてければ、それで良いじゃないか。
[それとも、闇が少なくなっていく中、支配を望む妖怪たちは緩やかに死んでいっていたんだろうか。
……仲間を殺してでも、生きたい位に?]
[響く音はやっぱり1人分で、とても静かだ**]
【水タバコ屋/早朝】
[屋敷を出て、歩くのももどかしく、走るのもなお遅く、結局は姿を消し宙を渡るように家路をゆく。苛立っていた。名も知らぬ妖怪たちはともかく、ねねと立花の名が挙がったことは信じられず、いっそ不快なことであった。]
適当言いやがって、クソが……。
[見えるものが見れば、宙を舞う鬼火に見えたやもしれぬ。その炎は呟きとともにひときわ大きく揺らめいた。元来短気な性分だ。常磐は1人だと危ないと言っていたが、あの場にいれば屋敷の妖に向かって火を放ちかねなかった。それはまずいと判断するだけの理性はあった。]
なんか起こる前に、リッカのやつは捕まえとかねーと、
[降り立ち、人気のないのをいいことにドアの前で実体化する。扉を開け放つ。苛立ちで研ぎ澄まされた感覚が、今朝急いで家を飛び出してから、何も動いていないことを、そして家には誰もいないことを告げてくる。]
どこほっつきあるいてんだ、あいつは……!
[ギリ、と歯を噛んで、踵を返す。今日はどうやら、店を開けることはできなさそうだった。**]
【どこかの屋上:早朝】
[缶詰パーティの後。結局神社に戻る気にはなれなかった。あの社においての上位存在から、内の思想を咎められたような感覚、あるいは錯覚はまだ尾を引いていたので。]
[夜を明かす頃には、事態は怒涛のように進んでいた。主は死んだ。声は競うように上がった。思想は群れと化して街を駆け巡った。突然に訪れたはずの事態だったが、至極当然のように受け入れることができた。予知した天災が、その通りに訪れた時に似ていた。]
――こんなに仲間がいるのに。
[人に与したあきら。モノの理(コトワリ)はまだあの猫のぬいぐるみに根ざしていて、反抗を躊躇わせる――それならばわかりやすい話だ。
ナルは支配に興味などないのだろう。彼はどうもすっかりと、人間との折り合いに納得していたようだったから。
一平。彼もあの自由な暮らしに満足しきっているのだろうか。ほんの数日前までの自分のように。――こんな折に、性分のさかさま喋りなど出していなければ良いのだけれど。]
……。
[街を見渡す。騒乱の影は未だ薄いが、確実に落とされている。いずれ、紛擾が、そこかしこから湧く。……かの稲荷はおそらくあの辺り。]
[常盤。……常盤。
畏れはあの杜にこそ必要なのに。]
[チ、チ、と歯のかち合う音二つ。音にもならない呼吸が五つ。ふいに景色へ背を向ける。**]
【公園前/朝】
[今にして思えば、と回想する。立花の様子は、やはり明らかにおかしかった。常のそれとは違っているということに、いち早く気付けるのは自身であったはずだ、と歯噛みをするが遅い。しかし、後悔する時間があれば動くことに充てるべきだと思い直した。もとより後悔という語彙は持ち合わせていない。]
……カラスが、多い?
[人気のない道に降り立ち、実体化した身体で辺りを見渡す。群れているわけではないが、しかし確実に増えた烏が、街を睥睨するように彼方此方を飛び回っている。今更にして街の変化に触れたように、違和感が肌を刺した。]
……とにかく、今はあいつだ。
[まさか公園で夜を明かしたわけはないだろうが、何かに巻き込まれているなら手がかりがあるかもしれない。*]
【主の館前・早朝】
[はられた結界をくぐり、大きく息を吐き出す。]
──ぬいぐるみだけどぬいぐるみじゃないから、……。
……まあ、まずはだな。話してからだ。
[パーカーのポケットの中で、奪ってきた主の腕時計を弄ぶ。今は沈黙したそれを指先でこつんと弾いてから、跳ねるように歩きだした。**]
>>歯
【街の郊外、旧開発地帯の廃ビル前・昼前】
[トリモチ持ってくればよかった。そんな後悔をしたのは、住宅街でカラスの姿を見かけたからだ。とはいえ戻るのも面倒くさくて結局館に手製トリモチは置きっぱなし。]
反勢力? レジデンス? レジスタンス? 革命家? まあ、なんでもいいけど。
こういうところだと思うんだよな。
[廃ビル同士の隙間を覗き込む。廃ビルと言ったって管理している人間がいるのだ、扉は南京錠でがっちりと締まっているし、蜘蛛の巣がはっていることも怪しげなカラスが集まっている事もない。ストリートアートが朝の陽ざしに空々しい。
ビルの隙間を抜けて、裏へと回る。壁一面のストリートアートと、錆ついた室外機、恐らくゴミ置き場か駐輪場だった屋根つきのコンクリート台。マンホールの蓋もすっかり錆びていて、打ちっぱなしのコンクリートもやすりのようにザラザラしている。
そんなスペースにビルの口を開く扉──南京錠はかかっていなかった──を、つま先でノックする。]
ごめんくださあーい。
最近知らん顔が増えてませんかあ。
[ビルに入り込んだ住所不定の誰かに聞くかと、そう声を張り上げた。どこまで届くかは知らぬ。*]
>>13猫
【街の郊外、旧開発地帯の廃ビル前・昼前】
[予定されていたバイトをサボった。スマホに何度も入る通知は無視し、最終的には電源を切った。別にこんなもの使わなくたって、"妖怪"は困りやしないのだ]
[とは言え、その関係の知り合いと出会ったら面倒なのは事実。街中へは出ず、仲間に引き込めそうな妖怪や予備拠点探しを兼ねて、人目のなさそうなところをブラついているところだった。使えるものは、多いに越したことはない]
………、
[そんなところへ聞こえてきた声は、どこか聞き覚えのあるものだった。あの日チラシをぶちまけていたヤツ。一平ちゃんの知り合い。……共存派]
誰探してんの。
[声の方へと足を向け、ビルに語りかける背後から声をかけたのは、気まぐれだ]
【公園前/朝】
>>11 水
[烏が多い、そう感じるのはきっと、烏が騒ぎ立て、飛び回り、そして街を見下ろしているからだ。それはまるで何かを探しているかのように。普通の人であれば、不穏、不気味と感じるであろう道を男は歩いていた]
[そこについたのは、偶然か、それとも。あなたを見下ろしていた烏がひと鳴きすると、スーツ姿の男が現れる。]
あれ、店長さんじゃないですか、どうしたんですか?こんなところで。
[無論この男の名もそちらには知らされていて、あなたの名前もこちらには知れている。それでも、普段とは違う、貼り付けたような笑みを浮かべて、あなたにそう声をかける*]
>>14歯
[あるいはどこかの切り崩している山か? 東亰にそんなところあったか? そんなことを思いながら、またビルの扉を蹴る。くたびれかけたミリタリーブーツのつま先は、鈍い音を響かせた。
誰もいないのか、とノブに手を掛けかけたところで──声。ピンと背筋が伸びた。]
ふぉっ……、……あぁ、沙霧さん。
[首だけ振りかえり、相手を視認してから体ごと向き直る。ポケットの中に手を突っ込んだ。]
んん。そうだねえ。
あなたを探してた。とか言ったらカッコいいかな。そうなんだけど。
ひとり?
[ビルを背後に、耳をそばだてながらあなたに首をかしげて見せた。*]
>>15 烏
[カラスの鋭いひと鳴きに、思わずそちらを見やると、いつの間にかそこに男が立っている。誰何するまでもなく、それは見知った常連客の男だったが。どこか普段とは違う作ったような笑顔に目を細めつつ、言葉を返し]
あ……あんたか、いやちょっと、うちのガキが……
……?[それから、あなたの名前を思い出す。]
[それは確かに、あの屋敷で、蜂の巣を突いたような騒ぎの中聞いた名だった。人間だとばかり思っていたあなたと、その時は結びつかなかったのだが]
……そうか。あんた、化け物(こっち)で、支配派(そっち)か。
[薄く笑って首を傾げた。態度こそ泰然として見えるが、よく見れば彼の周囲の空気が、沸々と沸き立つように揺らめいている]
丁度いい、聞きたいことがあるんだ。
こんくらいの、小せぇ雪女のガキに、まさか心当たりはねぇよな?
>>16猫
[振り返るあなたの方へ一歩踏み出し、そこで止まる。この場に似つかわしくない、純白のドレスの裾が、惰性にふわり揺れていた]
私を? あら格好いい。結婚する?
――そうね、今はひとり。
[上滑りする軽口を叩いてから、問いには素直に頷く。好き勝手やるのが己の性分で、こんな状況であっても、それが変わることはない]
>>19猫
格好良かったから?
[もとより適当な軽口だ、深い理由があったわけでもない。ひょいと肩をすくめる。その次の質問の方が、よほど重要だと思った]
何で……って言われてもね。
あのおじいちゃん、共存派筆頭でしょ。歳の割に……ってか、歳だからこそ? 影響力強いし。邪魔だったの。
……ああでも、私は初めから殺そうとしてたわけじゃないのよ。
こっちの邪魔をしないならそれでいいし、そうでなくても、しばらく再起不能になってくれれば良かったんだけど。
ちょっと加減が難しかったの。
[さら、さら。風も動きもなく、ドレスが揺れる。内なる声を聞いたあのときから、力が溢れてきているのを感じる]
/*人間わをー→人間を、です…すみません*/
>>22猫
……、本気なワケないでしょ。
[薄い笑みを唇に引いて。どこか、自分に言い聞かせるような口調でもあった]
捕まえる。ああそうね、それでも良かったのかもね。[今気づいた、というように]
何で、か――……あくまで私の話でいいなら、だけど。
ただ、今がね。不満なの。この停滞が、妖怪としての生き方を忘れたような今が。
私は新しいものが見たいのよ。今の先にある、今とは別の未来が知りたい。
そう思ったら、声が聞こえた気がしたの。待ってるだけじゃダメだ、ってね。
>>20 烏
[人間の顔を作る、という言葉は耳に馴染まないものだった。ついぞそんなものを作った試しがない。だから、周りも皆そうしているものだと思っていたが。]
あぁ、あんた、飯食ってる時はそんな笑い方しなかったろ。作ってたとしたら、ちっと悲しむな。俺が。
[いつもの軽口に聞こえるが、目は笑っていない]
こっちはもう大騒ぎだ。いい迷惑だよ、俺は仕事んなんねーし。
[あなたの余裕かのような態度に、瞳に苛立ちを浮かべる。カラスの鳴き声が神経に障る。]
どこにいるか知ってるか?……世話になってるようなら礼がしたいと思ってな。
あんたカヴルマとシュズラクどっちが好きだ?それとも日ノ本風にヤキトリがいいか?
[知ってる、という言葉を聞き、目に暗い光を湛えたまま笑みを浮かべる。あくまで間合いは縮めないまま、しかし怒りを煮詰めながら。]
>>26猫
あら、そう簡単に捕まる気はないわよ。
アンタもぺちゃんこにしてやりましょうか。
[べ、とそちらへ向けて舌を出す]
そうね。少なくとも、人間のフリして人間の社会で暮らし続けることじゃないと思うわ。
そしてその今を捨てたら、違う道が見えてくる。その為に私はこうしてるのよ。*
>>17水
[作る、というには比喩にようなもので、人間に化けた烏は、つい昨日まで浮かべていた人間の時の温和な表情ができないと、そう感じていた。]
あんたの飯は美味かったよ、本当に。
人間として美味しいってそう感じてた、と思う。
[あなたの言葉に、どこか歯切れの悪いそんな言葉]
──あぁ、やっぱりそうか。だから探しても少ないわけだ。
まだどこかで会議でもしてるのかな
[大騒ぎ、にくくっと笑ってそう続ける。探す、というのは空を飛んでいる烏のことだろうか]
さあ、見た気もするが、それを聞いてどうするんだ?
…おいおい、こんなところでおっぱじめる気か?
[あなたの怒りに対し、目つきが変わる。烏のように黒く染まった瞳を鋭く、あなたに向けた]*
>>28猫
攫われて幸せになれるんならいいけどね?
[軽口に乗り、自らの衣装の服を摘んで鼻で笑う]
見ないフリをしてたわ。そりゃあ、楽しかったことも嘘じゃないけど。
一度気づいてしまったことを、気づかなかったことにはできないの。
……それで。
アンタは、こんなことを聞いてどうしたいの?
私らの側につきたいって話なら歓迎するけど。そういうわけでもないかしらね。
[自分の腰に手を当てて、あなたの様子を覗う。返答次第では、力に訴えることも辞さない*]
>>30歯
してくれるんじゃないの? いっぺーちゃんが。
それとも結婚したくなくなったん? 結婚したい系お姉さんが。
[鼻で笑ったしぐさに引っかけるように、また疑問符。
「気づかなかった事にはできないの」思案するような一拍が開いて、]
そらそうだね。
──わからんままじゃ、今日から敵だと言われたって納得がいかんわけだよ。
両親が離婚して子供は母親についてったからって、両親がなんで離婚したかもわからんまま、子供は父親を嫌えないのと一緒。
だから、あなたたちの話を聞いてみたかったってわけ。
なにが不満なのか、あなたのいう"妖怪らしい生き方"がなにかわかれば、泣く子が減るかなと思ったのもあるけど……ま、一見には話さんもんかな。
これからどうするかってのは、悩んでるんだよね。
[言葉の通り、わざとらしく思案するように片手の指をあごに押し当てる。とがった唇がピスピスとなる様子は、苛立ちを誘われる者もいるだろう。]
>>29烏
[あなたの食事を褒める言葉に、一瞬毒気を抜かれたようになったが、苦々しい顔をになる]
ヨーカイでもニンゲンでもうまいもんはうまいだろが。自分の感覚にセキニン持てよな。
[会議。おそらくまだしている。忙しくしているだろう常磐のことを思い出すと、少し頭も冷える。挑発に乗って余計なことを吐かないようにと、一応は頭をよぎる。]
知らね。馬鹿馬鹿しくてすぐ出てきた。
……まぁ、お前らなんかにそう見つかるようなタマじゃねーよ。諦めろ。
知ってどうする?決まってんだろ。
騙されてるなら連れて帰る。馬鹿なこと考えてたら殴って連れて帰る。んで、博物館に行くんだよ俺らは。
[よく考えたらその予定も狂っていたことを思い出して腹が立ってくる。]
……つーか、まだるっこしいんだよ。
知ってるなら吐け。知らないならさっさと帰るかここで死ね。
[あなたの目つきが変わったのを感じ取り、言い放つと、自身の足元からぐるりと炎が立ち上る。それは胸の高さで複数の火球になり、成桐が腕を打ち振るうとともにあなたへ向かって疾走した*]
>>31 >>32猫
[その疑問符には少し眉根を寄せるだけで、だんまりを決め込んだ]
……なるほどね。
アンタ意外と、考えてるモンなのね。
[やや感心したように頷いて、悩むような仕草と、それに続いた言葉に腕を組む]
最初の、何でインド。
最後の選んで、今後邪魔しにこないことをオススメするわよ。
アンタは一平ちゃんの友達だし、邪魔しないなら見逃してあげる。
[それだけ言うと、話は終わりと言わんばかりにくるりとあなたに背を向けた。引き留める言葉か、あるいは――こちらを害そうとする何かがなければ、そのまま歩き去るだろう*]
>>33 水
なんだ、それじゃあ聞いても無駄か。
烏じゃあんたぐらいしか見つからなくてな
[すぐ出てきた、と聞けば残念そうににそう言った。あなたの言いようにきっと動向もわからないだろうと]
騙す?誰が
馬鹿なこと?人間を支配することが?
あんたがどう思ってるか知らないけど、そっちにいないっていうことはそういうことだろうが
[あなた達の過ごした時間や、やり取り等は知らない。その男が発した言葉は、そんな者の言葉]
吐くのも死ぬのも勘弁願いたいな──ちっ
[まともにやりあっても、勝ちの目は薄い。ならば選択肢は一つだ。
普通であれば距離的にも、大きさ的にもあたるはずだった──普通の人間ならば]
[男がいたはずにところに人の影は無かった、代わりに、大柄な烏が1羽と、その周りに通常の烏がばさばさと宙を飛んでいる]
──安心しろよ、立花はちゃんとこっち側にいるぞ。
[人の言葉発したそのうちの1羽はそう告げて、特に追撃がなければそのまま飛び立とうとするが。]*
>>34歯
[スルーではなく眉が寄せられたから、ぴす、と唇を鳴らした。]
インド、行ったことないんじゃない? 新しいもんが見られるよ。
それに、あなたの人生変えるわよっていうからさ。
[そもそもか、それともこれが軽口か。あごに当てていた指を離す。どうするか決めた。]
"本気なワケない"とか、"友達だから"とか、いっぺーちゃんのこと気にしてるのにね。
[>>24の言葉をほじくり返した切り上げ口調の、疑問符は付いているけれど勝手に決め付けた言葉。]
そのいっぺーちゃんの友達が、邪魔しに来ないってほんとに思う?
[あなたが背を向けたタイミングで、あなたの腕に手を伸ばす。
つかめればそのまま引っ張っていこうという、非常に原始的な拉致を試みる。*]
【主の館・昼前】
[こっくりこっくりと首を縦に振る。徐々に首が前へ行き俯き、前に倒れそうになった瞬間ハッとしたように首を上げる。
まぶたの重そうな顔の額にちょこんと突き出したもの――角だ。
妖怪の姿のままでも咎められない環境とはいえ、無意識でこれは油断し過ぎだ。慌てて引っ込めて平らな状態にする。普段お気楽な彼でさえ気の留める不注意を起こしてしまう程、今朝は疲れた。]
……寝てたか。
[早朝から館と神社の周囲をウロウロしたものの得られるものはなかった。「一人では危ない」そう言われたから、屋敷に戻り何となく溜り場にいる。いつもならば自分以外にも寛ぐ妖怪がいて穏やかなものだが、今日はただ忙しない空気を薄めたような淀みのある空間になっている。]
[常盤は神社の妖怪の代表として忙しい。あきらはでかけてしまった。成桐は店に戻ったらしい。なら、自分は。昔、北の国での鬼同士の喧嘩のときはこうして離れた場所で止むのを待っていただろうか。
頬杖をつき支配陣営としてあげられた名前を思い出す。]
りっちゃん――沙霧サン。
[よく知る者の名前を呟く。この二人の他にも知っている者の名前はあった。自分とは違う突拍子もない思想を持つ者がこんなに近くにいただなんて、分からなかった。知らなかった。]
――なんでなんだろ。
今は待つだけじゃ……落ちつかねーや。
やっぱ、話さなきゃわかんねー。
[あぐらをかいた状態から立ち上がり、軽くももをはたいた。そして知っている者達を探しに向かう。**]
【水タバコ屋/昼】
[慣れしたんだ町並み、通路。いつもなら元気かつ笑顔で通るが、今日は違う。その足取りはとても、とても重かった。それでも行かなきゃいけないのは…]
(…大丈夫。ねね姉ちゃんとそのお友達さんに協力してもらったから、確かなはず。)
[そうこう考えている間に着いてしまった居候先。その扉には“閉店”と書かれた看板。それを見てひとまず安心する。そしてゆっくりと扉に手をかけ開く中を見るといつもこの時間なら客やら知り合いやらで賑わっているが、今日は真逆。しばらくドアの前で立っていても何も起こらないあたり、家主は外出しているとわかる。]
(あぁ…よかった。はやく、はやくみつけて戻らないと。)
[扉を閉めると真っ先に向かったのは自分の部屋。中に入ると昨日自分が出かけた時のまま。そこから隅にある箪笥の一番下を開けると左側に小さな長方形の箱。それを取り出しパカッを開くとそこには母親の唯一の形見であるかんざしなど立花の宝物がたくさん詰め込まれていた。]
>>35 烏
ちっ……だからニンゲン以外は面倒なんだよっ
[飛び上がったあなたを見上げ、即座に追撃を編み上げる……が、しかし。生まれた疑問が、あなたの言葉に炎でなく言葉で返すことを選ばせた。]
お前らこそ、本気でニンゲンをシハイとか考えてんのか。
俺にはそれ、ぜんっぜんわかんねーんだけど。
ニンゲンなんて別に、気に入らなきゃそいつ殺せばいいだけだろ。全員従える必要がどこにあんだよ。はじめから俺たち化け物の方が、力で勝ってる。
[純粋に疑問だ、という顔だった。それはまさに、死の恐怖を覚えぬ者の顔。生を持つがゆえの苦しみを知らぬ者の言葉。はじめから生命ならざる者として生まれた者の思想だった。]
あとな、俺は別にお前らがニンゲン殺そうが化け物殺そうが、知ったこっちゃない。好きにしろ。
シハイってのも、やりたきゃ勝手にやれよ、と思う。
でもな、お前らが騒ぐとこっちの連中も騒ぐ。で、俺の生活が台無しになるってわけ。
[生活、という言葉には、おそらく身の回りの″人々″が含まれているのだろう。それは、今や対立しているあなたや、あなたの陣営を含めて]
>>42続き
[再び店まで戻るとふと目に入ったのは何か書かれた紙と梨。そういえば昨日の夕方から何も食べてない事に気づき、それらに近づくとまず梨をとり背負っていたリュックに入れると、そのまま紙に視線を移す。その紙には店主の字で「はくぶつかん行く。行きたかったらいっしょにこい。」と書かれていた。]
…はくぶつかん?
[ここに書いているという事はこれは自分宛だという事を理解すると同時になんてタイミングが悪いのだろうと思った。滅多に構ってくれない上にぶっきらぼうな店主からのお誘い。]
そんなの、こんな事がなかったらっ……行くに、決まってるのに…
[そう苦しそうに呟いた言葉は静寂に消える。もう、ここに戻る事は二度とない。何を思ったのか少女は近くにあったペンをとり、紙の隅っこに文字を書いていく。]
『はくぶつかん、じんにいちゃんといっしょにいきたかったなぁ…ごめんなさい』
[そう書ききるとペンを置き、再びその紙を見た]
>>44 水
そうじゃなかったら、そっちの主を殺したりなんてする思うか?
[問いかけのような言葉には、問いかけで返した。]
ほかの連中は知らないけど、俺は人間が憎いから支配したいわけじゃない。
憎いならただ殺せばいいだけだろう?
あんたは強いな、きっと、人間の中でも、妖怪の中でも変わらないんだろう。
──そんなあんたには、きっとこっち側のことは、言っても理解はできないさ。
[純粋な疑問をぶつけてくるあなたには、そう返した。烏のいう こっち側 にはあなたと親しい面々も含んでいて。]
あぁ、こっちも好きにさせてもらうさ。
せいぜい主のじーさんと同じ道を辿らないようにな。
[そう言って、烏が飛び去っていく]
【路地:昼】
[傍目に女は、黙って歩き続けていたが、]
――――、――。
[少なくとも人間においては、けして聞こえることのない周波で、]
――。――――。――。
[鼻歌のように響かせるそれは、]
――――。
[まさしくネズミの言の葉だ。]
[空を受け持つカラス達の威容の裏、都市の暗がりでは別の群れが蠢いている。
彼らと交わす言葉を、耳に感じ取る妖がすれ違ったとして、その全容を知ることはできないだろう。
つまり、女は黙ったまま、時折周囲へ目を配り、ただ歩いている。]
>>49 鼠
[空であろうと陸であろうと、ケモノの声は彼の耳には届かない。けれど空からの目は、烏にも負けない程度には持ち合わせている。先ほどやりあった烏たちのテリトリーを我が物顔で通り抜けながら飛翔する。そして、およそ動物的な勘で当たりをつけた路地裏に、果たしてあなたの姿を見つける。]
……やっぱりな。空があいつらなら、地面はお前らだろうと思った。
[中空に朱の鬼火。それを取り巻くように陽炎が渦巻いて、火を心臓とした人型をとる。あなたの前に立ち塞がるように降りた男は、声は努めて穏やかに、しかし感情を窺わせぬ顔であなたを見据える]
お前もそっち側か。
[確かめるように、尋ねる。]
>>36猫
なるほど、確かに行ったことはないわ。[そこには納得した]
そりゃあ……別に、嫌いなわけじゃないもの。
気にくらいは、
[「邪魔しに来ないって本当に思う?」問いかけ、背後で動く気配。女は歩み出そうとした足を止め]
――あんまり、思わないわね!
[周囲に闇が渦巻いた。それは黒い、怨嗟のような何かの塊で、確かな重量を持っている。――恐らく主を押し潰したのは、この闇だ]
[風に揺れる白いドレスが、闇が質量を増すのに比例して、じわりとその色に染まっていく。今まで汚れ一つなかった婚礼衣装は、さながら喪服のように、黒く]
[振り向きざまに、伸ばされた手に、その手の持ち主たるあなたに、闇を投げつけた]
>>53 水
そうだとしたら、あなたの頭の平和っぷりを甘く見過ぎていたアタシの失敗よ。
[承知の上だ。なので、軽口まで叩いた。]
彼に会ったの。彼だってきっと、変わってないわよ?
[彼は"人間"を上手くやっていたのだろうと、あなたの言い草から察する。あなたはこちらの腐れ縁など知らないだろう。けれど、構いなくそう首を傾ける。身内を誇るように笑む。]
そう。どっちでも良いならこっちに来てくれてもいいじゃない?
争いごとになってるのだって、貴方達が下手に抵抗するからだわ。
[そうでなければ、コトは簡単に運ぶだろうと。]
……違って見える?
前のままよ。人間の食事が好き。人間の作る穴だらけの建物も好き。人間が作り上げる缶詰の中身が大好き。
そして、溢れているものを食べただけの同胞が、食事にもならずに殺されるのは嫌い。
"皆"の幸せを願ってるだけよ?
好きなことと嫌いなことのバランスを、より良い方に傾けたいだけ。
[アタシはね。と。雑談のような調子で。]
>>54歯(>>57続き)
[飛来する闇。主の腕時計の見たものと、その向こうの顔も同じ。その闇が向かう先はこちらの伸ばした手。とっさによこにずれるも指先が、手首が闇に触れた。
闇が質量を持ったような衝撃に、耐えることを放棄した。なに、腕の一本潰れても所詮はぬいぐるみだ、綿をほぐして整えれば"直る"。それよりも無理に抗って千切れた方が直らない──腕を押しつぶす流れに身を任せて、背後へとすっ飛ぶ。]
──ッふ、
[だからといって一矢報いずにいられるか。身体を弓のように、そして弾くように、流れを作るように片足を大きく振った。すぽんと冗談のようにその足から靴がすっぽ抜ける。つま先は人の足ではなく、ぬいぐるみの足。
──ぶんっ、くたびれ掛けてはいるけれど、それなりの質量のあるミリタリーブーツがあなたの顔面へと飛来する。]
>>55花
[相手に駆け寄ってしゃがんで覗き込む、その仕草は何時か共に出かけた先で逸れたあなたと出会えた時のとよく似ていたけれど。
その時と違ってあなたの顔は青くて、拒否を示す叫びと共に伸ばそうとした指先のすぐ前へと氷柱が飛び出した。]
――っ、
[驚いて指先は引かれる。感情が高まった時には確かに相手は制御できずに冷気を降らせたものだけど、それとも何かの質が違う。一瞬だけ見えた黒い何かも。覚えはない。]
そう、文には書いてたけど、本当だったんだね。
主を殺したりなんてするから、殺気立ってる連中もいるよ。
襲われたり怪我はしてないかい、立花。
[まずはそれが心配だ、というように同じ質問を繰り返してから、]
――何だって、そっち側に行っちまったんだい。私にも、成さんにも、一平にだって何もいってないんじゃないか。
[少しだけ表情を歪めた。]
>>57 >>58猫
!
[叩きつけた闇を、恨みの塊のようなそれを、相手は抗わずに受けた。なるほど、潰れても平気なタイプの妖怪か。頭の隅でそう理解した、その間に、相手は既に動いていて]
[顔面へ向かってくるブーツ。こんなもんを、女の命にぶつけるなんて冗談じゃない。顔を庇うように身体を捻り、腕を持ち上げる。重い衝撃。直撃を受けたのは図らずも、あなたの潰れた腕と同じ側だ]
……。
手袋代わりと見なすわ。
次に会ったら、腕だけじゃ済まさないからね。
[黒いドレスを翻し、今度こそあなたへ背を向け、歩き出す。その後ろ姿は闇に霞んで――消えた**]
>>56 鼠
[皮肉に満ちた軽口には、違いない、と苦笑を返して。]
タカオにも言ったが。殺しは好きにすりゃいいが、俺の今の生活が崩れんのが我慢ならねぇ。そういうとこで、こっち側の息巻いてる連中にも腹立つし、原因作ったお前らにも苛ついてる。だからまずお前らから殴る。それだけだ[言の葉とは逆に、さっぱりとした口調で言って。]
ニンゲンいねーと店続かんし、アヤカシいないとつまらんし。俺はもう少し今の店続けたかったんだ。それを邪魔すんなっての。
[それから、語りだすあなたの動機を聞く。それとともにタカオの去り際の言葉を思い出す。あの時は理解不能だった言葉が、ピースを得たパズルのように腑に落ちていく。]
……あぁ、そうか。そういう理由なのか。
「同胞」がいると、そんな風に思うようになれるのか。
[何故か少し苦しそうな顔で、そう呟いた。]
>>59 狐
[少女の母親なら少女と自身をを守る為によく使われていたが、少女が出すのはこれ初めてだった。だからなのか氷柱はすぐに溶けて水と化してしまう。]
(……困らせたく…なかったのに…)
[こんな事しても今だ自分を心配してくる相手に立花は思わず泣いて、抱きついて、すがってしまいそうになる。でもできない。そう、させてくれない。立花は涙を堪えゆっくり一息つくと答える]
ごめん、さい。立花も…おじいちゃん殺すとは、思ってなかったの。だから立花もびっくりしている。
今のところは、大丈夫なの。お兄ちゃんやお姉ちゃんのお友達に協力してもらったから…
[その次の質問に、答えようと口を開くが言葉がでない。問う相手の顔もちゃんと見ているから立花もなおさら辛そうな表情をする。そして、ただ一言。]
――ごめんなさい。
>>60歯(>>63続き)
[そしてあなたが闇にその身を飲み込ませ、消えた。]
──……あーぁ。
[コンクリートの上に大の字。昼前の空は馬鹿みたいに青い。照らされたストリートアートも白々しい。
そんな中、右腕を押しつぶした闇の怨嗟が耳に騒がしい。
その怨嗟に耳を澄ますように、フードの下、目をつむった。]
[しばしののち、よいせと身を起こした。
ぺちゃんこの腕はグチャグチャで、あふれた血だってペンキみたいなまがい物にしか見えない。
ぶらぶらさせて行くのもはばかられた。片手を使ってポケットにねじ込んで、ぶん投げた靴を拾いにけんけんぱ。
ミリタリーブーツを人の足に突っかければ、ひとまず館へと戻らんときびすを返した。**]
>>61 水
その順番をちょっと逆にしてくれるだけで助かるのに。
でも、そうね。それなら話は単純だわ。
あなたは"今"が好きなんでしょう?
アタシはもっと、アタシ達に添った未来を望む。
好き同士の平行線よね。どうにもならないわ。
[邪魔をするな、はお互い様だと。瞬間、笑みの落ちた表情であなたの目を見た。]
……コトが収まった後の、もっとステキなあなたの日常も保証してあげたいけど。アタシにはそんな約束できないもの。
[そう口にする頃には、表情は戻っている。]
理解してもらえたかしら。
……ナルも、アタシ達のためを思ってくれていいのよ?
[くすくす。苦しそうな貴方を置いてけぼりにして、雌ネズミが笑む。]
>>62 花
[目の前で氷柱は溶けて崩れたから、少女の表情も良く見える。涙をこらえているような表情。抱き着いて泣いてくれたらいいのに、そうはしてくれない。]
そうか。一先ず大丈夫なら、よかったけれど。
[殺すとは思ってなかった、というのに眉を下げた。これからも死が出る可能性があることを分かっているのだろうか。
更につらそうに表情を変える少女に少し歪んだ心配げな表情のまま口を開く。]
言えないことかい。
何でそんな馬鹿なことしたんだろ、ってそりゃ思ったけど。
立花なりに何か理由があったんだろう?
――理由は言えなくても、何がしたいのかは言えるかい。目的が分からないよ、こんなことする。
[人を支配したい、という敵の陣営の意向は、少女のこれまでの姿とはそぐわないように思った。]
>>65 鼠
[ことここに至って、ようやくあなた方の主張が飲み込めてくる。そして理解する。説得は不可能だ。共感も不可能だ。あなたの言う通り、これは永遠に交わらない線なのだ。]
……そうか。お前の生きにくさは、俺にはわからねーやつだ。何百年かけてもな。
さぁてな。アヤカシで大繁盛してくれるなら、それもかまわねぇのかな。[声に出して、しかし目が違うと言っている。成桐は、この炎精は、おそらく自覚している以上に、人間を眺めているのが好きだったのだ。]
ネズミは俺の敵だぜ?残念だが、無理な相談だな。カラスもダメだ。生ゴミ漁る連中はみんな店の敵だ。
[苦味を振りきれぬ笑みで、それでも軽口を叩こうとして。けれど、結局はうまくいかず、]
俺に同胞はいない。この国にいるかも知らない。だからお前らとは分かり合えん。
トキワとかお前とか、ガキどもがいたから十分だったけどな。ただ、お前が行くならもう止めない。好きにしろ。で、もう俺の前に出てくんな。[そう、絶縁の言葉を叩きつけて。それから、苦しそうな呻きを、堪えきれなかったように。]
でも、あいつは……リッカはどうなんだ。
あいつもお前らと同じ考えなのか。
>>66 狐
[相手の言っている事は立花自身もよくわかっていた。だからこそ、言うのに躊躇ってしまうが、目の前の相手はそう簡単に黙って逃がしてくれそうにない。]
―――…りっかはね、もう…さみしいの“いや”なの。
[そう、ポツリと呟くと同時に抑えきらなかった涙が落ちる]
りっかは、おかあさんがいなくなって、すごくさみしくてっ、つらくてっ。
でもあのときは、いっくんやときわさんたちがいてくれたからすぐさみしくなくなったの。
いまも、いままでも、そうだったよ。じんにいちゃんのおうちにいさせてもらって。たくさんのひとや、あやかしとあそんだりして。さみしくなかったの。
っ…でも、でも!!!いまのままだとっ、あやかしもひともどっちもいつかいなくなるかもっ…しれないって!!
[話せば話すほど、少女の目からどんどん溢れる涙。一度言葉を出し始めるともうとめられないらしい。相手が少女の話に言葉を挟む隙を与えず、そして。]
>>68続き
だから、おしえてもらったの。
たいせつなあやかしのみんなをなくさないためにも、あやかしが“自由”にいきれるようにしないと、だめだって。いまのままじゃ、だめなんだって。
あとはね、りっかもあそんでくれるひとのこどももね。いつかはりっかよりもおおきくなって、そしてしんでいく。りっか、それもいやなの。そしたらねこうていあんしてくれたの。
りっかのちからで、“こどものままこおりにとじこめてしまえばいいんだ”って。そしたらとしをとることもないって。
[そう言い切った少女の言葉は感情は、見た目の年相応に感じたかもしれない。長生きしているからといっても、立花はまだ子供である“ゆきんこ”だったのだ。少女の話をきいて相手は何か反論しようとするだろう。そしてそこでようやく気づく。店の中の温度は下がり、一部が凍っている事を。]
そう、立花は思っちゃったの。だから、常盤さん
“ごめんなさい”
[そう告げた瞬間店中に猛吹雪が起こり、相手は立花を見失うだろう。吹雪が収まり相手は前を見ると、そこには立花はおらずあたり一遍、雪だらけだった**]
>>67 水
残念。味の趣味は似ているのにね。
……何も人間を絶やそうとしてるわけじゃないわ。
人間だけが何も知らずに生きている。
それを、"知って生きてる"にしたいだけ。
あなたの店だって、今より繁盛するかもしれないわよ?
[この言葉も、届く前に燃え落ちるだろうことは理解の上だ。雌ネズミは、あなたの目を見ていたので。]
それでも、アタシのことは受け入れてくれたじゃない。
なんだかんだ言いいながら。美味しい料理を作ってくれたでしょう?
――改めて敵だ、出てくるな、なんて言われると。寂しいわね。
[首をゆっくりと振る。あくまで軽口のそれは、溜息を孕んでいる。]
けれど、そうね。 ……そうさせてもらうわ。
>>67 水(>>70続き)
[油断なく後ずさる。目掛けるは路地脇の側溝だ。最小限の距離でネズミと化し、水の溜まったその"水路"を泳ぎ去ろうと。移動の最中、あなたの問いが飛ぶ。]
……立花は違う。あのコはあのコでちゃんと……、考えているわ。
[思考を挟むような、断続的な返答。
続く最後の言葉までには、この場面にはそぐわぬほどの間があって、]
……もし、こうして話しにいくつもりなら。精々気を付けて。
[逃走の動作に入る直前、最後に落とした言葉は、まるで捨て台詞だったが。これまでの、どの言葉とも違い、からかいの調子は全くなかった。あなたが阻もうと阻むまいと、ネズミは駆け、もう振り返ることはない。**]
>>70 >>71 鼠
[もう少しこの男に感情の機微というものが分かれば、自身の抱えたものをもっと分かりやすくあなたに伝えられたのかもしれないが。]
……ま、お前らの目論見が叶った暁には、どっかでまた飯屋でもやるさ。
[そこに来ればいいだろ、とは結局言えないまま。あなたが妙な動きをしたら、いつでもかかれるようにと、目の奥に炎をくすぶらせて見つめるだけだった。しかし。]
……気をつけろ?
……何を、
[あなたがこぼした言葉に、いつもの軽快な揶揄の響きはなく。それが問い返しを一歩遅らせる。ばしゃりと水音。追いかける足を踏みしめたまま、ずっと感じ続けていた不穏さが、ひたひたと足首までせりあがってくるような感覚を味わう。それにとらわれたまま、しばらくその場を動けずにいた。**]
【公園/夕方】
[慌てて水タバコ屋を出て逃げた公園で立花は隠れるように置かれていた遊具の一つであるトンネルに入り、体育座りをする。やってしまったと立花は後悔した。でもこれでいいのだと。このまま自分を呆れてしまってくれた方が…それでいいと思っていた。]
………博物館
[ふと思い出したのは店に置かれていた自分宛のメモ。その近くにあった雑誌をみると記載されていたのは東景博物館とシルクロードの風展。こんな事がなければ、もしかしたら今もあの家主といっしょに見に行っていたのかもしれない。子供だが新しい事は何に関しても知るのが好きな立花にとって博物館はとても興味がそそられた。]
>>68,>>69 花
[ここで逃がしてしまってはまたどこぞに行ってしまうのは分かっているから、いつの間にかどこかに行かないようにと貴女を見つめていた。]
さみしいのが?
[さみしく、させていたのだろうか。とこれまでのことを振り返った一瞬で、口を開いた少女がこれまで溜め込んでいたものをすべて吐き出すかのように言葉を並べる。途中で口を挟む暇すらないほどに。]
[相手の言葉の中に見え隠れする、誰かの影。不安を煽って少女の思考を捻じ曲げたような。言葉の端々に纏わりつく黒い靄。まるで先ほど見たような。]
――立花、そうじゃない、その方法じゃ、……えっ?
[此方を見つめる少女の表情も元となった発想も子供のものだから、それではいけないのだと諭そうとして、身動きが出来ないことに気づく。
店の温度は下がり、凍った一部の床と服が張り付いていた。]
待って立花、っっ、立花、
一平や、成さんが傷つくことになるよ、立花!
[猛吹雪から羽織で庇いながらもそう呼びかけていたのだけれど、吹雪が収まった先には少女の姿はなく、行き先も雪の中へと消えていた。]
>>73続き
(…“今日ならまだ、まだ行ける?”)
[本格的な争いが起こる前に最後に家主が見たかった、誘ってくれた場所にどうしても行きたくなってしまった立花。全は急げといわんばかりに立ち上がり、トンネルをぬける。]
[今から行ったらどう考えても閉館時間だが妖である立花には関係なかった。ふと真上に気配と肩にとびつく何か。立花はそれを見やると上には烏。肩には鼠がいたのだ。
さすがに1人でくるのに気が引けたのか。鼠の彼女と烏の彼にお願いしてボディーガードをやとってもらったのだ。…はたしてちゃんとボディーガードになっているかはともかく。]
ごめんね、もうちょっとだけ。付き合ってほしいな…
[申し訳なさそうに言う立花に対して一匹と一羽は逃げる気配がない。どうやら最後までついてきてくれるようだ]
えへへ…ありがとう!じゃあ、行こっか!最後の思い出作りに。
[脳裏で先ほど店で鉢合わせてしまった母親の友人の顔を思い出すが、これでよかったのだと、1人言い聞かせながら少女は進み始めたのだ**]
[雪で埋もれた店の中、1人立ち尽くす。真白な雪は友人を思い出させた。
あのゆきんこを置いてこの世を去ってしまった彼女。]
雪華さん、……もう少し頑張ってみるけど。
でも、私じゃやっぱり駄目だったかもしれないよ。
[母親代わりになれるとは思ったことはないし、友人の忘れ形見だから、という理由だけでなく、彼女のことが好きで見守ってきたつもりだったのだけれど。
少女の気持ちにこれまで気づいていなかった、と、そう呟く声も雪に飲まれた**。]
【水タバコ屋/夕刻】
[得た情報は、定期的に屋敷に帰って共有することにしている。だから、店で何があったのかも、もうそこに探し人はいないのだということも、常磐から直接聞いて知っていた筈なのだが。]
……ひでぇな、こりゃ。
[はは、と乾いた笑いが漏れて、それからため息に変わる。部屋に雪が降ることなんて、今まで珍しくもなかったが、これは。]
たく、掃除どうしてくれんだ、これ。
[テーブルに触れる。刺しこむように指先が冷える。いつもの癇癪の雪ならば、ただ触れただけで溶けるそれが、今は力を込めないと溶かせない。常磐の話が、ちらりと頭をよぎる。ねねの忠告も、また。]
……あいつ。
[くしゃ、と前髪を掴んだ。想定しているよりも、もっと悪い方へ、暗い方へ事態が進んでいる。そんな予感は、ずっと、もうずっと前からしていたはずなのに。寒気がする。本来は感じるはずのない寒気が。]
>>77 続き
[どういうきっかけで、雪女の子どもなど預かることになったのか。過去を振り返らないたちの成桐はもう覚えていない。ただ、子守なんて向いてないぞと断ったのは確かだ。それでも、引き受けたのは、結局のところ。]
……サビシイってのは、同族じゃねーと、なんとかできないもんなのかね。
[異郷の地で他に同胞もなく、おそらくは自分のように身を守り戦うすべも満足に持たぬ、ひとりきりの生き物を、放っておくに忍びなかった。そういうことなのだろう。今はわかる。]
俺もそうだって、もっと早く気付いてりゃ、言えることもあったろうになぁ……。
[パリパリ、と音を立てて溶けて水に滲む雑誌。故郷の懐かしい装飾、染物の色合い。この焦がれる思いがサビシサだと言うなら、自分もずっとそうであったと。言えていたところで、何かが変わったかは、わからないのだけど。]
……ん、あれ。文字……?
[そこで、自分の残した書き置きに、書いた覚えのない幼い字を見つける。それは、あの子の。行きたかった、という、願い。]
…………。[氷を溶かそうとして、思いとどまる。きっと滲んで残らなくなる。そうしたら、そうしたら……良くない、気がしたのだ。ただ文面を読む。繰り返し読む。おそらく、嘘偽りはそこにない。ならば。]
あいつ……まさか。
[確信、あるいはもうそれしかないという、焦り。それを胸に抱いて。店を後にしようとし、それから常盤への土産があったのだ、と引き返した。本来なら今日の今頃開けていたはずの瓶は、ひどく冷たく、手のひらを焼くのであった。**]
【博物館/夜】
[目的地に到着すると案の定、博物館の玄関には閉館と文字が。立花にっとってこは想定内らしい。色々試行錯誤を繰り返した結果、無事博物館内に侵入する事ができた。その代償として博物館の裏口の一つ。その鍵穴が何かでごっそり丸い穴になっていたが。]
うぁああ…!すごいっ!!
[中に入ると驚きの連続だった。以前、常盤に連れられていった時は展示のテーマが和テイストだったが、今回はシルクロードの風展。そのテーマにふさわしく展示やら雰囲気が家主と似ている。初めてみるばかりのものに興奮気味な立花だが奥に飾られていたツボを見て家主を思い出す。]
……迅兄ちゃん、喜びそうだなぁ…
[その呟きは誰も居ない静かな博物館に反響し消えていく。]
【博物館/夜】
[なぜだろう。誰にも行き先を告げずに出てきた。立花を連れ戻すという話は、信用できる3人の間で共有していたけれど。博物館、そこにいると確信した立花を迎えに行くのに、彼らを誘わなかった。ただ、1人で行くべきだと感じたのだ。]
[電車は、意外となんとかなった。博物館の場所も、聞けばすぐわかった。その場にいる誰か人間に訊けば、すぐできることだった。こんなことを試みなかったなんて、人間の基準で言えば随分長い間損したことになる。足元が揺れる、カタンガタンと慣れないリズムを感じながら、ぼんやりと、人間はまだ、変わりなく生きているのか、と思った。]
[博物館は、当然閉まっている。人目のないところで、目を閉じる。紐を解くような感覚と共に、姿が消える。体の核にある炎だけが、時折朱に揺らめいて見える。]
……さてと。
[行くか。短い確認と共に、エントランスから中へ入っていく。]
>>80 花
[暗くて物が見えない、などということは、殆どの妖にとって縁遠い感覚だろう。成桐にとってもそうだ。照明が落ちた館内でも見える、故郷の写真、衣服、楽器、陶器。触れてみたいと、昼間ならば感じただろうそれを、横目に一瞥してすぐ進む。懐かしむのは、また今度だ。]
[そうして、あなたはいる。あなたを見つける。]
……ふぅ。
[す、と息を吸い込み。少しばかり思案した。なんと言うべきか。しかし、すぐに結論は出る。普通に行こう。いつも通り。妖にだけ見える程度に薄く半透明の実体を現し、床にそっと降り立った。]
……よ。
[声をかけて、あなたは見ただろうか。あなたが何かを返す前に、スタスタと詰め寄って]
こーーんな時間までどこほっつき歩いてたんだこのバカ
[しゃがんで、そう声をかけた。]
>>82 水
[一度あることは二度ある。昔立花はそう常盤に教えてもらった事があった。妖に会ってしまうかもしれないと注意はしていたが、まさかまさか。よりにもよって、彼がここに来てしまうとは、立花は思わなかっただろう。]
っ!!
[後ろから聞こえる、いつも通りのあなたの声に立花は驚き、振り返ると目の前にはさっきほど立花の呟きにでてきた名前の彼だった]
…迅、にいちゃ…
[まさかこんな場所にこの時間に、目の前の彼に会うとは。立花は彼から離れなきゃと思うがあいにく目の前には彼。後ろは美術品のつぼがある。きっと常盤から昼間の出来事を聞いているなら彼は簡単に逃がしてくれないだろう。立花は罰が悪そうに、顔をしたにむけた]
>>83 花
[さて、どうしたものか。しゃがみ込んだまま、俯いたあなたを見て暫し逡巡する。あきらに言われた通り深呼吸をして。ねねの忠告を思い出す。常盤も心配していた。距離をとって話すべきだろうか。……しかし、話すならば、やはり。]
暴れるなよ?きっとその壺とか、割ると高いぞ。
[あなたのそばで、片膝をついたまま話を続ける。]
お前が家にいないと、どうも落ち着かねーんだよ。
だから追いかけてきた。俺がそうしたいからな。
お前はどうなんだ。お前はどうしたい、リッカ。
[もう1つ思い出す。随分遠い日のような、しかし昨日の朝の話を]
いくらでも待つ。いくらでも聞く。
だからなにがしたいのか、ちゃんと話せよ。
>>84 水
[予想通り、釘をさされてしまい立花をビクッと肩をすこし揺らす。その後の彼の言葉に立花は目が熱くなるのを感じる。今日はいったい何回泣けばいいのだろうか。]
……迅兄ちゃん。
[そこでやっと立花は彼の顔を見た。あの時は自分を今の陣営に導いた何かの“介入”によってやめた話。
今、その何かはなにも語りかけてこない。それはつまり…話してもいいってことなのだろうかと、立花は頭をぐるぐるさせている。]
[考えている時間は短くはなかったがそれでも目の前の彼は言葉どおり待ってくれている。立花は一瞬目を伏せるが意を決したのかすぐ目を開き、彼をもう一度、見た]
…迅兄ちゃんは、さみしいと思ったことないの?お店にきていた、人や妖の常連客が突然こなくなったらって思った事ない?
―――立花は、さみしいの、こわいの
>>85 花
[虚をつかれる。半透明の実体の中で燃える炎がぱちりと小さくはぜた。この方が身軽に動けると思って実体をとらなかったが、自分の内心を露わにしているようで、あまり落ち着かない。]
……さみしいってのは、あるぜ。あった。
[周りを見渡す。故郷の息吹を宿した品々。けれど、同時に感じる。ここにもやはり、同胞はいない。苦笑しないように努める。こんなとこに来るまで寝るような馬鹿は、やはり自分くらいしかいなかったのだ。]
俺の国はな、西にずっと、お前のふるさとよりもずっと先に行ったところにある。そこには山ほど同胞がいるけどな。この国には俺しかいない。多分、それがずっとさびしかった。
[気づいたの、マジで最近なんだけどな。と苦笑して。]
けど、来なくなったらってのは、考えたことねーなぁ。
起こってないこと考えんの無理なんだよ、俺バカだから。
……けど[髪飾りをくるりと指で回し]そうなぁ、
来なくなったらこっちから会いに行く。
いなくなってたら探しに行く。そんだけだな。
……それじゃ、お前はダメなのか?
[常盤から店でのやり取りは聞いている。しかし、敢えて斬りこむ。それを避けていても、何も事態は進まないから。]
>>86 水
[意外だった。さみしいという彼の言葉も、彼の表情も、半透明の彼の中で燃えている炎の反応も全て、彼と一緒にいることが多い立花だったが、初めてみた感覚でぽかんとしていたがなんとなく、胸にすとんと落ちた。]
そっか…そうだったんだ…迅兄ちゃんも…
[昔母親に言われた事がある。『人も妖も、自分の気持ちは自分でさえわからない時がある。言葉にしないからといって、勝手に決め付けてはいけない』と。まったくもってその通りだ。]
立花も、迅兄ちゃんみたいなバカがよかったなぁ
[そう呟く立花は涙を流しながら、彼の言葉に首を縦に振る]
だって会いにいっても、探しに行っても、いなかったら…意味ないよ。
それだったら、いつでもわかるように近く置かなきゃ。
そう…立花、もう決めちゃったの。
[立花の言葉と聞いて、あなたはなんとなく感じたかもしれない。自分達の周りの空気が以上に冷えている事を。]
[そしてーーー立花の周りに自分とは違う“何か”がいるという事を。]
>>87 花
なぁおい、俺みたいなバカってのはどういう言い草だ。……そうな。バカな方が生きんの楽だったろうにな。
[あなたが泣く。いつも、あ、と思う。やってしまったと思う。今まではちくちくと胸を刺すようで嫌だったその感覚も、今となっては受け入れられる]
……勝手に決めんなバカ。大人に相談しろ、そういうのは。
[目を閉じて覚悟を決める。空気が軋む。パキ、パキと端から追い詰めるように冷えていく。今まではけして、この身を蝕むことはなかったあなたの力。話に聞き店で見たように、今は異常に強まっている。]
リッカ。俺は炎でできてる。
多分、その方法と俺は、相性悪いぞ。
[そう、二重の意味で。炎を呼び出し、身に纏う。あなたを溶かしそうで、傷つけそうで、けして見せなかったもの。うまくいけば溶かせる。けれど、もし、これで防げないなら。]
[一回。防ぐしかない。どう来るかはわからない。けれど、体術に持ち込んでしまえればこちらが勝つ。]
……だから、俺以外にやるなよ?
[目を開いて笑う。]
【廃倉庫/夜】
[場所は、街のそばの工業団地。工場が立ち並ぶ一体の、その一角にある、今はもう使われていない廃倉庫。街のそばということもあり、この時間に周りに稼働している工場は殆ど無い。]
[2階より上の部分は事務所にでもなっていたような造りをしている。長く使われていないであろうことは、汚れた外壁、割れた窓ガラス、錆びた配管からも見て取れる。]
[その倉庫の周りをカラスががあがあと鳴いて飛んでいるのは、今始まったことなのか、それとも。普段は人が使うわけもないその倉庫の外に、1台車が停まっている]
──あぁ、よろしく頼む。
[男の声が、倉庫の壁を反射して響く。話し相手は電話口の向こうだ]
[がらん、とした廃倉庫の1階。がらんとした倉庫のには朽ちかけた木材や、プラスチックの梱包資材が無造作に放置されていた。天井についた証明も、明かりが灯る気配はない。
本来は、人気が無いはずのそこに、男は居た。光源といえばこの男が手に持っている物くらいだが、それもスーツのポケットに仕舞うと、後は窓から差す外からの薄い光だけだ。]
……今日はハズレか
[そのうちの1羽の烏が割れた窓から中へ入る、男のそばによれば、がーと一声鳴いた。どこか予想していたような声でそういった。収穫といえば、この場所が使えそうなことくらいか、それでも本来の目的には至らず、そう零す]
>>88水
(あぁ…なんだ、やっぱり…)
[初めて立花の前で見せる彼の炎。間近で見る炎は立花にとってやはり少し辛いようだ。彼の言葉もわかってはいる。だからこそ、こうして今まで立花の前では見せなかったし、構ってくれない態度も、そうならないように密やかに彼なりに気を使ってくれていたのかもしれない]
(優しいなぁ…迅兄ちゃんは。)
[彼の優しさを改めて身に知った立花の心は、ポカポカと温かい。が、それに浸っている時間がない。この状況をなんとかしなければならない。立花は戦う意思などない。周りの空気が冷えているのは気がついていたらなっていただけだ。逃げるは立花はお得意分野だがその自分を知っている彼相手にどう逃げ切れるか。]
[ひとまず、立花は自分達周辺を吹雪かせる。その力は弱いものなので彼にとってはあまり効果は薄いかもしれない。それでもなんとか逃げなければと立花は考える]
>>89続き
[すると、急に吹雪がとまり、彼は少しおかしいと思うだろうか。次の瞬間、今までなりをひそめていた黒いもやもやとした“何か”が立花の周りに現れたのを、あなたは初めて見る事ができるだろう。立花は顔をバッっとあげた。その表情は苦しそうだった。]
だめっ!!!!!いや!!!!!!
[そう、彼女少女が叫んだ瞬間、彼から二歩ほど離れたところから氷柱が3本ほどでてくる。少し彼は驚いてその氷柱をみていたのかもしれない。その3本は彼を傷つけることはなかったのだが。彼の視線を移すのには充分だった]
《コロセッ…コロスンダ!!》
[立花とも彼とも違うその新しい声を彼が聞くと同時にドンッと音がなる。彼はそこでやっと目線を立花に戻すかもしれない。そして彼の目に映っていたのは。]
[宙に浮いている黒いモヤッとしたかたまり的な何かと、その何かからでている大きな手みたいなモノが立花を地面に押さえつけている。その光景を。]
【廃倉庫・夜】
>>89>>90烏
[月明かりと街の明かりだけが窓から差し込み、あなたの声とカラスの声と羽音だけが静寂を破るその空間。
扉はあなたが入ってきたまま開いているか、閉じているか、それは問わない。
不意に、フッ……と窓の向こうの明かりが遮られた、その次の瞬間。]
[──ガシャン!! 先ほどカラスがくぐり抜けたガラスが木っ端みじんに砕ける。
あなたは振り返るだろうか、窓の外の明かりのわずかな逆光をあなたがとらえればそこにあるのは、飛来する身を縮めこませた、だがその隙間から覗く──]
──高尾ォォォ!!!
[絶叫。ガラスの破片をパーカーの袖に突き刺したまま、その手に握られた白濁の塊を、あなたの顔面に叩きつけんとその腕を振りかぶる──!]
[そんな大ぶりの一打、しかもガラスを突き破って跳躍の勢いは殺されていて、あなたが足を滑らせでもしない限り、あなたの足下に叩きつけられるだろうが。]
>>93猫
[男が烏にそう零した刹那、窓からの明かりが遮られても、広い倉庫、違和感を覚えるのに時間は足りなすぎた]
っ──!
[その存在を認識したのは、ガラスが弾ける音がしてからだ。自然には生まれないその音に、当然、男は何事かと振り返る。
人間の姿を取って入るが、視力は烏のそれ、いやそれ以上か、僅かな明かりの先に何かが飛来するのを捉える。
瞬間頭を過るのは敵襲の二文字。まだそれが何かを認識するのは至らない、ただ迫るそれに備えんと。]
…ちっ。
[その叫び声は確かに自分名だ。一瞬、思考が止まる。カツッ、と革靴がコンクリートの床を叩く音、とは言えこの短時間で男が取れる行動は身を守るため腕を上げて前に出すことくらいだ]
[避けることよりも防ぐことを選んだ男に、弾道を見極める余裕など無く、次の瞬間に襲った感覚は足元──靴を含め何かがぶつかる感触だ、反射的にそれが当たったであろう足元を見やる]
…──んなっ。
[べたり、男の足と靴、コンクリートを飛んできたそれが繋いでいた。その後あなたが何者か見極めようと顔を上げるところだ]
>>94烏
[飛び込んだそれはあなたの足下に全力で白濁の塊……こぶし大のトリモチ(小麦粉グルテン製)を叩きつけた。投げたのではない。手に持って叩きつけた。ふしゅう、なんてわざとらしい呼吸音。
……飛び込んだ勢いであなたの足下に膝をついているが、それは致し方ない。]
……っひ、やっぱ高尾だったなぁ──
お前何してやがんだよ。
[あなたが顔を上げても、襲撃者の姿はない。否。足下にあった。だから、その声もあなたの足下からした。
ベチャベチャのトリモチを左の手のひらに若干残したまま、無理矢理に引きはがす。ゆっくり立ち上がったから、トリモチでとらえた(といっても、すぐに引きはがせるレベルの粘着力しかない。)足と反対で蹴ることだって可能だ。]
【河川敷/夕方】
[川が夕日に照らされオレンジ色に染まる。川が反射する光は普段の穏やかなもので。先日はこの景色を背景に買い出しで通ったときは成桐にどうやって肉をねだろうかなんてこと考えていたけれど。今の脳内は数名の名前が反響しているだけだ。
目を皿のようにして見逃さないように街の中を隅から隅まで探し回ったが]
……どこ行ったんだろ。
[探している妖たちは見つからない。一旦土手のベンチに座り一度休憩する。だが日が沈むとともに寂しさを増していく空気が急き立てさせ休まっている気分はない。]
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