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悪魔の運命 リアン に 2人が投票した。
愚者の運命 メリッサ に 6人が投票した。
愚者の運命 メリッサ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、運命の輪の運命 ラーペ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、吊るされた男の運命 コズエ、悪魔の運命 リアン、節制の運命 ラーク、女帝の運命 エリック、太陽の運命 イータ、魔術師の運命 アデライド の 6 名。
4時になった途端、壁を下敷きにペンを走らせる。結構な人がいるから、急いで書いた。
昨日から花と花言葉は考えていたからペンが止まる事はない。
「……これで、よし」
掲示板に全て貼り出すと、もう1度スノードームを触る。
今日は……ラーペさんが。
眠るに眠れなくて、4時まで起きていたが体に悪い。もう寝ようとスノードームをホールの机に置いて、自室に戻った。
結局、ベッドに寝転がっただけで、ろくに眠れなかった。
自室からスノードームのところに移動し、結果を確認する。
「ラーペ、か」
ポツリと呟く。
一生懸命に、何か書いているコズエを見る。
姿を見かけただけでも、少しほっとした。
「もうしばらく寝てくるよ。頭が働かなくなるから」
ベッドから降りようとして床にべしゃりと落ちる。
鏡の破片が飛び散った床を腕だけで這う。
なんとか車椅子に乗るとキイキイと小さな金属音を立てて広間へ向かった。
スノードームの前に行くと、結果を言う前に先にいなくなった人を確認して呟いた。
「…でしょうね」
>>4 アデライド
「わかった」
と、それだけ返事をして。
「今日話し合いたいことは、だ
1.アデライドの真偽
2.レイリーン・ガスパール・ラーペは憑狼だったか
3.閉じ込め先、占い先希望
【全員、全日の守り先、結果を提示してくれ】」
「昨日、俺からハッキリと情報開示してもらわなかったのは.......昨日1日は、憑狼・呪狼目線で、狩人や闇狩人の真偽を、ハッキリ付けないようにしたかった。
少なくとも共鳴者を守りたかったから。まあ、効果があったかは不明だが。もう情報開示しよう。どうせ俺は最後まで残される」
>>5:222>>233メリッサ
『私が狼だったらどうしてた?守ってくれた?』
間違いなくそう尋ねてきた。
口を開き、閉じ、また開く。
「·····何度も言っているではありませんか。僕はメリッサを守るって。それが狼だろうが人であろうが関係ない。メリッサはメリッサなんだから」
「僕も愛しているよメリッサ。
投票はリアンにするって決めたんだ。」
時間になり、彼女と共に古びた扉に向かう。
2人で逃げ出したかったが、『大丈夫だよお』とメリッサが言って聞かない。
それならば·····メリッサを信じる。
絡ませた指を手を解き、彼女は扉の向こうへと行った。
「待っててくれ」
そう呟いて扉を背にして自室に戻る。
そういえば、領主が組み合わせどうこうと言っていたな、と、擦り切れた頭で思い出した。
まだ張り出されていないようだが。
三人目の恋人が出来ることになるんだろう。
「.......今更、何をすればいいって言うんだ?」
1人起きる。
肩上までかかった髪を整え、スカートを履く。今日は白地だったので、ワンポイントにリボンを付ける。…子供っぽいわね。
最後に香水を一振り。
よし。
もう今の私には、何も無いけれどこの呆れたゲームを終わらせなくては会いたい人にも会えない訳ね。
ロビーに降りてスノードームを確認した。
「私の結果なんて既に伝えているから、聞かなくてもいいと思うけれども居るかしら?」
「そうね、後はエリック。アデルの真偽を始めるなら聴いておきたいわ。私のことをどう判断するつもり?」
もしかしてまた、痛みが戻ってきてくれないか。指先からの激痛で目を覚ますことができたら、なんて愚かな願いは打ち砕かれた。
傷のない手からは何も痛みを感じない。目覚めた朝には体に馴染んだ痛み、激しい頭痛だけが変われない自分を突き付けてくる。
指先が頬をなぞる。涙に濡れ、こけた頬の感触が伝わってくる。
「…………あぁ」
リアンの声はメアリーに聞こえているだろうか。聞こえているなら蔑まれるだろうか、軽蔑されるだろうか。
どんな感情でもいい、強く想われたい。
1日目
狩人の力を得た。
悪魔の自分に正しく人を守る力があるのだろうか。
あったとしたら皮肉だな。そんな力は思い込み、お前は誰も守れないと言われるのが自分にはお似合いだ。
2日目
【メアリーを守る】
もし、奇跡が起こるなら。
この屋敷の中でだけでも運命を覆せるなら。
3日目
【アデライドさんを守る】
4日目
【エリックさんを守る】
呪狼まだ残っているはず。憑狼だけになる前に、絶対に襲えなくなるエリックさんは始末しておきたいだろう。
5日目
【イータさんを守る】
憑依はエリックさん以外の全員がターゲット。
疑いが残るのはイータさんだけど、イータさんはアデライドさんを守るはず。そのイータさんを守るのが1番情報が落ちるように考えた。
ミルクにはちみつを三杯入れて、混ぜる。
そういえば、ロシアンティーってなんだっけ。そんなオシャレなものは飲んだことも無い。
こく、とひと口飲んだところで、イータの声が聞こえた。
>>9 イータ
「当然、今日は誰もみんな平等に疑うよ。昨日は、味方だと思ったけどね」
「イータ、君は.......いま、何を信じる?」
>>13 リアン
「そうか。ありがとう」
「そういえば、昨日.......いや、一昨日か。君に勝手に布団を掛けたんだ。余計なことだったらごめんね」
「発表が遅れて、申し訳ない。
どうせ誰か消えるから、と朝まで待つことにしていたが、またしても男女のペアとは。そんなに顔色を伺ってくれているのかね。
これが最後の恋人だ、あと何日続くかは知らないが、このパーティーの趣旨はゆめゆめ忘れないように。」
>>9 イータ
「ああ、ごめん。アデライドについて補足するね.....昨日、俺と一緒にラークを説得してくれようとしていたイータは、敵には見えなかったよ。
けど、イータを信じても、アデライドはガスパールではないとは言えるけど.......アデライドがレイリーンから憑依されていないとはいえないっていうのが答え」
それから、張り出されたメモを気だるげに見に行く。
「.......今日は君と恋人だってさ。ねえ、君さ。君に.......ハイドからは手を出したの?」
またこうして酷いことを言う。
それでも、俺の心で燻るハイドの黒い影は消えてくれない。
>>領主様
「後でお時間いただけますか。お尋ねしたいことがあります」
あんなことを言われても、されても、頭を下げてお伺いを立てた
>>23イータ
「ほう、覚えていてくれたかね。
話があると聞いて楽しみにしてたら夜も眠れなくてね。」
拳を握る。加減はそう、リュラ相手より少し強く。
男は無言で下腹部を殴りあげた。
めり込んだ拳は背丈150cmもない少女の身体を宙に浮かせるのには充分で。感触は.......折れてはないくらいか。
ドテッという音はどこか無機質だ。
うつ伏せの彼女の頭を踏みにじりながら言葉を繋ぐ。
鳴き声か泣き声か分からないものが聞こえる、カーペットよりかは踏み心地がいいか。
「太陽も案外簡単に沈むものだね。
あまりに待たせてくれるから我慢が出来なくなってしまったよ。あんな言葉で私を呼びつけて、放置するとはね、君の趣向に付き合わされるのは少しだけ屈辱だったよ。
ということで今回は君が私の趣向に付き合え。
床掃除でもしながら続きを教えてくれ。」
朝、起きれば雪は相変わらず降っていた。
雪景色。綺麗な白は目に染みる。
もうちょっと寝ていたかったけれど、それは許されないからと起きあがって身なりを整える。
そういえば、昨日恋人を変えるとか言ってたっけ。……エリックさんにちゃんと別れは告げなかったけど、あれでお互いの意志は確認出来たと来たばかりの頃に履いたヒールに足を通した。
ホールに着けば、領主様と話している人達とスノードームの前で立ち尽くす少年。掲示板を見れば、彼が今日の“恋人“。
ほぼ話した事はなかったけど、これもいい機会と言い聞かせて、スノードームに触れる。……成程、これは立ち尽くす。
傷心気味の彼に気を遣わせる訳にもいかないので、彼の名を呼んだ。
>>14 リアン
「……おはよう、リアンさん。……ご飯はもう食べた?」
痩せこけた彼。そうよね、私も長い事食事を食べてない。
>>エリック
「遅くなってすみません。
2日目はメリッサ
3日目はアデルさん
4日目はメリッサ
昨日はリアンさんです。どれも手応えは皆無でした。」
スノードームにそう吹き込む。
「リアンさんがイータさんに憑いた憑狼を見つけたとありましたね。単純に考えればガスパールさん→ラーペさん→イータさんという順番でしょうかね。
しかし、今日の投票結果をみると違和感を覚えるんですよ。リアンさんに投票したのは僕とメリッサ。
という事は、歪んだ側もきちんとメリッサを幽閉しなくてはならない=メリッサは歪んではないと推測が立てられます。」
「そこから導かれるのはアデルさんとリアンさん。ここの2人が歪んでいると言う事。
アデルさんはラーペさんを襲撃し、歪んでいると嘘を付き、リアンさんがイータさんに擦り付ける。
意思疎通が取れないとは言え、結果が先にあれば簡単です。」
>>アデル
「·····恋人ですって。全うするつもりはありませんが。
車椅子を押したり食事をお持ちする事はしますので、好きな時に呼んでください。
いらないと言うなら、誰にも心配をかけないように振舞って下さい。少しでも、誰かが心配してそうなら、お世話させて頂きます。
良いですね。」
車椅子に座るアデルの横に立って話し掛ける。
顔を見るのも嫌だろうと、アデル方は向かない。
領主から離れようとしたとき、腹を殴られ、宙を舞う『恋人』を見た。
頭を踏みつけられるその姿は、俺が眩しくて目にしみると思った太陽は。それでも今は『恋人』なのだ。
>>31 領主様
「領主様。彼女は俺の『恋人』です。代わりに床を掃除させてください」
ユリアと重ねることなんてとても出来ないが、『恋人』ならそう言うだろう
>>33 領主
床から顔を上げ、領主を見上げる。
「.......ご心配いただきありがとうございます。お陰様で、もう傷は塞がりました。
では、『一緒に』。『恋人』ですから」
>>リュラ
ここにいる不思議な従者、意思があるのか全くわからないけれど…。私は床を這いながら訊ねる。
「…ねぇリュラ。あそこに置いてある、スノードーム…。貴方の力なのよね?うなづくだけでいいわ。教えて…。」
舌にざらざらした不快な感触を、味を感じながら、死んだ目で床を舐めた。
自尊心などはとうになく。感覚から心から擦り減りすぎて、屈辱など感じることも無かったが、真っ先に思ったのは、「もうユリアとキスは出来ないな」ということだった。
ユリアを愛している。これは愛情だ。
でもその隣にいる自分は嫌いだ。
どんなユリアでも受け入れる。これは包容力か?
でも抱き締める権利は俺にはない。
ユリアと家族になりたい。子供が欲しい。これは繁栄か?家庭か?
でも、ユリアの中に俺が混じるなんて許せない。
俺は、白い雪を汚す靴の泥だった。
『公証人』の能力だけが、必要な時だけ俺を立ち上がらせるだろう。
思い返せば、女帝の父は自分のために動くということは無かった。
愚者の母は奔放で、いつだって何かの可能性を追って、自由だった。愛されていないと感じたことは無かったが、自分より家族を優先することも無かった。
そんな母を、父はいつでも受けいれた。
事業のために、家族のために、土下座をするのも見た。賄賂を渡すのも見た。殴られるのも見た。
それでも同じ運命の俺の頭を撫でて、父は言ったのだ。
言った.......何を、言ったんだっけな。
頭が割れそうに痛くて、でもぐるぐると考えは巡って、部屋に戻るのも億劫で、その場でただ目を閉じていたところに声をかけられる。
どうやらラークが最後の"恋人"らしい。
ああ、最悪。
>>29 ラーク
「おはようラーク。
ふふっ奇遇だね、さすがに私も最初から浮気するってわかってる人は愛せないよ。
えー介護は嫌だなぁ…わかった、覚えておくー」
愛のない最初から想い人がいるとわかっている"恋人"に、浮気という言葉を遣うのは、なんだかとても馬鹿らしかった。
それだけ言うとキイ、と金属音を鳴らして寝室へ戻る。
ラークの手は借りなかった。
>>42 イータ
ああ、そんなこと。
「これは、君とのことではないけれど、本当を守るために、嘘が必要になるときもあると、俺は思うよ」
領主とイータとのやり取りの前、ラークに返事をしただろう
>>28 ラーク
「君の主張とは反しないけど、アデライドが憑狼なら、必ず相手に憑依する。だから、リアンがラーペを襲い、アデライドがラーペに憑狼をなすりつけたということだな。
この場合、リアンは占われた時点でアデライドが偽物だと分かっていたことになるけど、昨日、アデライドが偽物である可能性をわざわざ示唆したのはなんでだと思う?」
>>30 イータ
「それで、聞きたいのは感想だったか?」
三日目に太陽と交わした会話を思い出す、全てを偽ったもの。
偽りの優しさで蒔いた種は大した実を成すこともなく、このままきっと枯れる。
「落日の劇、ね。
正直に言って君が傷つかないか心配だが、
『何を主役面している?』
その恵まれた運命のおかげで、せいで、君は自分が作った日陰を知らないみたいだ。今回の君の居場所がそれだ。
イヴ君みたいに噛ませ犬も満足にできない、ただのスペア、不良品、ゴミ。
あの夜の閨のシーンだけは小銭くらいの価値にはなるか。
『大好きよ、ハイド』だったか?まともに見もしてないから覚えてないが、コメディとしては傑作だ。」
「あれはコズエ君とハイド君で完成している。君は邪魔なだけだ。誰からも選ばれない君はずっと悲劇のヒロインとして同情で金を稼ぐといい。
あの劇の名は『黄昏と使徒の物語』だ。」
「アデルさんとリアンさんが歪んでいた場合、今日どちらかを幽閉しなければ明日は来ません。なによりこの場に狂人が残っている場合、数が拮抗しているんですよ。
対してアデルさんとリアンさんが本物であった場合、イータさんのみ幽閉すればいい。けどそれは明日でも間に合う事なんです。」
「その2つを天秤に掛けたら、今日は【アデルさんを閉じ込める】選択肢しか僕にはありませんよ。」
スノードームの前に棒立ちになっていれば、領主の声が聞こえた(>>18)
掲示板を見ればリアンの"恋人"はコズエらしい。
振り向けばその人がいた。
朝鏡に移った自分の顔と大差ない、こけた頬。
こんなに擦り切れているなんて、こんなものがお揃いだなんて、恋人として滑稽だ。
今日はおまじないが間に合わなかった。リアンはちらりと、うまく顔を作れるか不安を感じていた。
いや、作る必要などないのだ。
だって自分は、もう終わりにできるのだから。
何か話をしたい、自分の何かを伝えたいと言う気持ちがあるかと胸に問えば、ただ空虚だった。
そこにいるのは愛した人が呪狼かもしれないという思いをずっと前から抱え、それが本人の口から語られ、そしていなくなった。
ただ、共有者としての役割だけで立っているのだろう。
一人になった共有者と、力を失った狩人。
ヒールを履いてしまえば、自分よりずっと小さな少年。痩けた頬は鏡の中の自分のようだ。
❁︎悪魔❁︎の運命の彼。他の地域は知らないが、何も知らない自分が❁︎悪魔❁︎の運命の客に花を売った時、大層陰口を叩かれたものだ。
……目の前の彼も、さぞや酷い目に遭ってきた事は安易に想像が付く。
拒絶にも似た反応にどうしたものかと困ったけれど。今の私は“恋人“。彼に寄り添うのが役目だろう。
尤も、そんなものがなくとも自分より年下の男の子がこんな顔をしてれば、放っておけない。
>>52 リアン
「それはいけない事ね。いや、私もだけど。
ねえ、リアンさんは何が好き?貴方がよければ一緒に作りたいけれど…その手じゃ難しいかしら」
手をちらりと見て、困り顔をしてみせた。
「それはもういいの。私は私なのだから。私も、これから貴方に酷い事を言わない保証はない」
これから色々考えれば、きっと彼を疑う道もあるだろう。先に謝っておこうと思った。
>>48 領主の男
「領主様。お話の途中、失礼します。
貴方様がよろしければ、食事をご用意させていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか?こんなにも長く屋敷に滞在しておりますから、御身にご恩をお返しをしたく。
もし、リュラさんの仕事を奪うなと申し上げるのであれば、彼女と共に行いたい次第です」
止める理由は全て利己的な叫びになりそうだと、敢えてこの道を選んだ。色々な話は私が口を突っ込んでも何の解決もしない事は目に見えている。だからこそ、触れたりはしない。
表情はイータと領主を見比べ、険しいものとなっていたかもしれないが。
>>all
「もしよければ、皆さんも。いついかなる時でも食事は不可欠でしょう?
食べたいものを仰っていただければ、腕によりをふるって作りますから」
自室に戻り服を選ぶとベッドによじ登る。
上半身が黒、ウエストから下がピンクの膝下…足の切り口が隠れるタイプのAラインワンピースに着替えると靴を手に取り思わず固まった。
「…足がないのに、まだ靴を履こうとするの?私」
自嘲の笑みは泡沫に消える。
食事するということだったので、洗面所に口をゆすぎに行った。ゆすいでも、床の土と埃の味はなかなか消えなかった。
ついでに顔も洗って、自分の顔を見る。
おしゃべりで、明るい、トーマック運送の看板息子はそこにはなく。
(帰ったら、みんな俺だと思わないんじゃないだろうか)
自分の口が歪に歪むのを見てから、食堂に戻った。
>>55 コズエ
「………………ッ!」
─────やめて下さい。僕は大人です。
言いかけて口をつぐんだ。
叫びたいほど誰かに縋りたいだろうコズエが無理をして大人ぶる姿は痛々しかった。
それを見れば、今もリアンの体に残るたくさんの傷が忘れていたはずの痛みを思い出す。
「僕は…………」
苦しかった、辛かった、痛かった、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、もう嫌だった、嫌だ、嫌だ、嫌だどうして、どうして、どうして僕が、僕だけが、僕だって、
─────愛したい。愛されたい。
それは夢だってわかっている。
それこそ運命が歪められない限りは許されない。
なのにどうして、歪まない。歪むことすら許してもらえないのか。
顔を恐る恐る上げる。
傷付き震えた人が優しさを向けてくれる。
「暖かい…………人ですね、コズエさんは。」
自分の手を見る。
痛みも傷もない。空虚な手だった。
「………………お皿を並べたり、フォークやナイフを出すくらいなら」
車椅子を押してゆっくりと広間へ戻るとスノードームを確認して口を開く。
「私からは今日は【イータちゃんを閉じ込めるしかない】って言っておくよー。
イータちゃんを明日に回したら間に合わない可能性もあるからね。
リアンが本当に闇狩人でイータちゃんが憑狼なら明日またエリック以外の誰かと入れ替わるだろうね。
一番ダメなのがリアンが偽物だった時かな。
もしイータちゃんが呪狼だったら、明日狼が2人残って負け、だよね?
だからエリックとコズエちゃんは今日【私を本物だと信じるか偽物だと決め打つのか】決めるしかないと思うよー」
「もう隠す必要もないしみんなをどう思ってるのかも言っておくね。
エリックは疑う必要もないからいいよね。
コズエちゃんは正直偽物の可能性あるのかなって思ってたけど、昨日までラーペが憑狼だったんだから考えすぎだったね。
今日も護衛指示出してたし、もう本物の共鳴者だと思ってるよ。
ラークは私に占われてから私の偽物を主張してくるから狂人に見えるなぁ…狼にここだよって言ってるみたい。
狂人でも狩人でも狼に都合のいいラークは今日入れ替わってないと思うし、明日残されるんじゃないかなぁ。
リアンはラークと比べると本当に闇狩人なのかなって思うけど、憑狼の可能性はあると思ってるー。
イータちゃんは昨日も言った気がするけど、呪狼なのかなってちょっと思ってた」
>>65 領主の男
「あら、お久しぶりです領主様。
覚えていてくださって光栄です。
下賤の者なんててっきり記憶に留めておく価値もないかと思っていましたから」
声は笑っていただろう。
しかしその表情は何も浮かべていなかっただろう。
「…全てを。全てを捨てただけですよ。勝つために。
期待も、信頼も、友情も、愛情も。
元気も、明るいも、かわいいも。
何より大好きな靴も。
この足は、勝利を諦めないと誓う私の自己満足です」
[あれ?私なんで勝ちたかったんだっけ]
スノードームに声を吹き込む。
「まず、今日ラークを閉じ込めるつもりは無い、と言っておく。この中で一番狼から遠い。コズエも共鳴者だと考える」
「.......アデライド、イータ、リアンの三人。
現時点での俺の考えを言っておくと。
今みんなの護衛結果を総合して、今日閉じ込めるのが一番無難なのはイータだとは思っている」
「昨日はアデライドを責めたが。
三日目に憑依されていた場合.......昨日、朝からあんなに揺れるだろうか
三日目と四日目で形式を揃えたなら、昨日も表面上のことは揃えるんじゃないだろうか」
「あと、ガスパールからアデライドに憑依した可能性は捨てる」
「レイリーンは気になる。あの日アデライドを守っていた人がほとんど居なかったのも。
ただ、もうひとつレイリーンが襲われた可能性.......求婚者狙いもあるのではとも思う。
.......まあ、レイリーンって男にも女にもモテそうだよなって当時思ったんだけどね。実際モテてたのはエルフィンだけどさ」
>>17>>20 エリック
そう
「補足説明、ありがとう。エリックの言う通りね、私がハイドを守った日に憑依されていないとは言い切れないわね。
ちょっと抜けていた所があったわ、ありがとう。
それから、アデルの真偽については判断材料が無くて困っているのが本音。
でも、私視点分かっているのは【リアンは偽物】って言うこと。メリッサが歪んだ運命かは分からないけれど、少なくとも私とリアンを比べて見てもらうことはできないかしら?
私視点少なくとも歪んだ運命の勢力を閉じ込めることが必要だとは思っているわ。
因みに、アデル偽の場合残りはイアンとラークだけれどラークは狼の様に見えないわ。
私は【リアンを閉じ込めたい】。
何より、昨日の領主を、呼び出したこと、雪の結晶を忘れずに答えていることを参考にしてほしいわ。」
「他にもそうね…質問があれば、さっきのお礼に答えてあげるわよ…。」
「手のひらを返すけど、今の時点で俺は、アデライドは憑依されていない可能性の方が高いのでは、と思ってるよ。少なくとも、今日閉じ込める対象から一歩外れる」
(昨日の錯乱は、確かに本人がそうなってしまったのだと、クズ野郎の俺がそう信じたいのかもしれないけど)
「……ただ、リアンが憑依されていて、ラークが嘘をついているという場合のカバーが出来るのか不安だ。
だから、イータは憑依されているのかも、『恋人』としてできる限り、よく見よう」
>>コズエ
「コズエも、イータのことで何か思うところがあったら教えて欲しい」
>>49 ラーク
「君の考えは分かった。
なら、君はアデライドの方を閉じ込めたいと思っているというのはわかったけど、順番は、リアンからでも致命的な問題はないね?」
>>67 補足
「あー、補足すると、もちろんレイリーンからラーペに移った可能性も考えてる」
>>70 イータ
「.......いいとも。今日は君の声で頭がいっぱいになりそうだ。なんてね。
本当は聞きたくないこともたくさんあるんだけどさ」
「リアンとはほとんど話してないんだけど、君とリアンが敵対してることはもちろんわかってる。聞くさ」
>>61 >>62 リアン
「…………そうだったら、よかったけど」
違う、違うの。私は……今はもういない人の為に……いいえ、その人達が帰ってくると信じている私の為だけに頑張っている。本当にそれだけで。
偽善者と罵られても仕方ない。……だが、やらない善よりやる偽善と前を向くしか許されないから。だから、私は。
「後で手当をしましょう。夜にまた声を掛けるから。
お手伝いありがとう。無理はしないでね」
彼の傷。痛みはどれ程のものかわからないけれど。放ってはおけない。そんな顔をされてしまえば。
>>57 ラーク
「ありがとう、ラークさん。人手がもうちょっといたらと思っていたの」
一気に作るとなると、時間が掛かるから。人がいたら助かるのは事実だった。
ホールにいても煮詰まるだろうと、お礼のみに留めた。
>>58 領主の男
「お心遣い、ありがとうございます」
恭しく頭を下げて、リュラさんに行きましょうと目を向けた事だろう。
キッチンに行く前に、雪の結晶が煌めく。……本当に何なのかしら、これ。
>>#2
「禁断の定義が曖昧だけど。……ないと答えておこうかしら」
ハイドの事は……難しい。身分違いではないし、略奪愛をした覚えはない。
そもそも、恋愛遊戯でころころ恋人が入れ替わるこの状況下で略奪愛だの何だの言ってられる人がいたら、その人の正気を疑う。
少なくとも、この屋敷に来る前は花屋一筋で恋なんてした内に入るかどうか。
>>77 ラーク
「ありがとうございます。そうですね……」
彼が準備をしている様を見て、頼りになる……流石ねと心の中で頼もしく思いながらも、自分もと取り掛かろうとして、手を止めた。
備え付けのエプロンを借りて、何を作るか考える。……は、いいのだけど。私はほぼ洋食を作った事がないのよね。
手が止まれば、他の人にどうしたのかと言われたかもしれない。
美味しくないものを作って、まずいと捨てられたり後で責められるくらいなら。……私の得意分野にしましょう。そもそも、今まで料理を作ってくれていたプロであるガスパールさんの食事にかなうわけもないのだから。
気合いを入れ直して、食材を取り出す。和食メインだけど、ナイフやフォークやスプーンで食べられるものを選ぶ。
リュラさんやラークさんには食材を切ったり、火の見張り番や簡単な仕込みを。リアンさんやエリックさんには食器やシルバーを出してもらう。
献立は鳥の照り焼き、刻み葱を入れただし巻き玉子、きのことホタテの炊き込みご飯、豆腐と葱の味噌汁、水菜やワカメやトマトをメインにした和風サラダ。
鳥の照り焼きは串で軽く穴を開けて味を染み込みしやすくした鶏肉に塩、胡椒をまぶす。
油を引いたフライパンでパリッとした焦げ目がつくまで焼けば、裏返して蓋をして暫く蒸し焼きに。
その後は酒、みりん、醤油、砂糖を混ぜたものを加えて絡めながら焼けば完成。
刻み葱入りだし巻き玉子はシンプルに。溶き卵に葱を入れて、丁寧に端から折り曲げて焼くだけ。これだけは自信がある。毎日家族の分を焼いてきたから。
きのこと帆立の炊き込みご飯はえのきとまいたけ、帆立を下拵えして、調味料は醤油とバターで炊きあげる。バターを入れたのは洋食メインの人でも食べやすいようにしてみた。
豆腐と葱の味噌汁はどうするか悩んだが、スープだけを洋食にしても浮くと深皿に入れるように頼む。……お椀はないわよね、多分。
サラダは新鮮な水菜、トマト、ワカメを1口サイズに切って、ドレッシングはゴマ油と醤油、お酢であさっさり食べられるようにした。心なし、丁寧に盛り付けておこう。これで正しいかはさておき。
自分が思いつくだけ丁寧に並べて。コース料理のように、それらしく机にセッティングしあ。
とは言っても、コース料理なんてほぼ見た事のないコズエは他の者の力を借りただろうが。
リュラの分も入れて8人分。並べられれば伸びをひとつ。
>>キッチンで手伝ってくれた人
「ありがとうございました。どうぞ、皆さんも召し上がってください」
もし、すぐ食べない人がいればドームカバーで料理に蓋をした。
>>領主の男
「……お口に合えば良いのですが。何かあれば、私をお呼びください」
よくて捨てられるか、悪くてそれ以上の仕打ち。ずっと見ているのは不躾なのでそれだけ言えばその場からは一旦離れた。
>>リュラ
「リュラさん。……扉の奥に食事は持っていけないでしょうか。いくら殺意が芽生えてるとはいえ、食事くらいは……」
ダメ元で聞いてみる。
>>82 リュラ
「……あるのね」
心の声がそのまま口に出る。……でも、料理する人なんかいるのかしら。ガスパールさんは……しそうだけど。
「……………カスミ(ユリア)とハイドに。ダメかしら……」
コズエも悩んだ末にこっそりと返した。
>>84 リュラ
「……そ、そう。それはよかった……」
これで運命が反転してなければよかったのだけど。
それでも、リュラは悪くないのでよかったと返した。
「ありがとう。お願いしたわね」
頭を下げてから、彼女が食事を運ぶ背を見送る。
>>80,>>81 コズエ
食器並べを手伝っていると、香ばしい匂いが漂ってきた。
昨日サンドイッチを食べたものの、ここ数日ほとんどしっかりとした料理を食べていなかった。
体は正直で、美味しいものを求めるように腹が鳴る。
コズエの料理は本当に美味しかった。
バターの匂いはわかったが、知らない香りもあった。それでも、匂いだけで美味しいことは分かる。
呼ばれたタイミングで、席に着いた。
「ありがとう。じゃあ、いただきます」
少し震える手で、鶏肉を一口切って食べた。甘辛いたれと胡椒が絶妙で、肉汁が口にあふれる。はあ、とため息をついた。
「.......美味い」
そのまま、がつがつと勢いよく食べる。品も何も無いが、もう身体が求めるままにあれもこれも食べた。
知らない味の料理がたくさんあった。ユリアにも教えたいと思った。
ユリアが、コズエの料理を目を輝かせて食べて、アデライドの靴を履いて、ガスパールの店にケーキを買いに行って.......そんな様子を勝手に想像して、勝手に目を潤ませた。
本当に俺は、女々しくて、気持ち悪い。
勢いのままに食事を摂るエリックさんに、不安を覚えながらも味の感想が出れば何も言わずに食事の邪魔をしないように無糖の温かい紅茶を出した。
……誰も彼も、皆満身創痍。早く、この悪夢を終わらせる為にも考えねばならない。
>>91 領主の男
「……ありがとうございます。皆様方が食事を摂られないご様子でしたので」
差し障りのない回答をして、頭を下げる。
彼からのリュラの指示は悲しげに目を伏せるが、声は上げない。……違う、違うのに。
その場にいる事に目眩を覚えて席を外した。
食器を洗っている時、ちらりと隣のエリックを見る。
随分と虚ろな目をして、当初の面影は消えている。
違った形で会えば、随分と仲良くなれたかも知れないのに、と。
エリックとユリアさんが街中をデートして、ユリアさんに振り回されるエリック。足元はアデルさんが2人のために作ったお揃いの靴を携えて。
ハイドとコズエさんのデートでハイドが変に緊張して慌てふためいて。
そんな姿をメリッサと一緒に見て笑ってからかって。
「どうして、こんな事になっちゃったんだろうな」
水道から溢れる水の音は、その言葉をかき消してしまうかもしれない。
そんな言葉の1つさえ、領主の悪戯と勘ぐってしまうだろう。
他の人が食べ終わったのを見計らって食堂へ現れる。
目の前には、本でしか見たことのない異国の料理が並んでいた。ほんの数日前ならどれほど心がはしゃいだだろうか。
匂いを感じない。
食べてもきっと味はしないだろう。とりあえず腹に収めればいいとばかりに、リアンはひと口手近な料理に手をつけた。
「…………おいしい。」
舌がぼんやりとして味の輪郭を掴めないものの、ほのかに優しい味を感じとる。
「僕は…………まだ手を伸ばそうというのか。」
優しさや温もりの思い出がないわけではない。
ただ、それらは決して自分のそばには長くいてくれない。
リアンを見放し、突き飛ばしていくことに慣れたものだった。
それでも。
あぁ、それでも。
何度も、何度も破滅を感じても。
誰かとぬくもりを分け合うのを、求め続けてしまうのは悪魔の堕落故なのだろうか?
差し伸べられた手を取ってしまうのはリアンの性なのだろうか?
皆が食事を取り終わった頃を見計らい、食堂に入る。
簡単にスープを作り、ラスクと一緒にテーブルへ持っていった。
食べる。
でも喉が通らない、だから無理やりスープで流す。
食べる。流す。食べる。流す。
吐き出しそうになるのを必死に抑えて飲み込む。
ハイドに言われて準備した日を思い出し、涙がでそうになる。
全てを食べ終えた後、再びロビーへと向かった。
>>87 領主の男
挨拶の時は侮蔑の目を向けてきた男が格好いいだのリスペクトだの何を言っているのかと眉を潜める。
『【元の足より美しい足を上げてくれ。】』
『努力もせずに覚悟して捨てたものより良い物を手に入れた感想を後で伝えに来てくれ』
そんなものあるわけがない。
誰よりも靴を魅せる方法は知っている。
食事も、運動も、手入れも、このスタイルを維持するために毎日努力していたのに。
どうして嫌な予感がするんだろう。
>>90 リュラ
「…やめて」
小さな願いも虚しく昨夜の覚悟は瞬く間に消えていく。
それは今までの努力を嘲笑うように、細く滑らかでくすみ一つない完璧な美しさを持っていた。
ああ、なんて赤い靴が似合う足。
『また踊ろう』
そんな声が聞こえてきた気がした。
>>領主
食事を取り終わって、領主が部屋に戻ったころ、一人部屋を訪ねた。
「.......失礼します」
足が震えているのが分かったが、しっかり食事を取ったからか多少はマシだった。
「.......領主様にお尋ね.......いや、確認したいことがあります。領主様は.......運命が、どうやったら歪むのか、試しているんじゃないんですか?」
死んだような目で、領主を見る。
「.......俺の運命は歪んではいません。一度は全部捨てたと思ったけれど、確かに女帝はついて回っている。それは、他の人から見ても状況的にも、本当のことです。
でも、俺の中には.......有り得ないはずのものが、ここに来てから、嫉妬も、挫折も、情緒不安定も.......自分の中にあるような気がします。
唯一、わがままに、なれないのが、俺は、歪んでいないと.......言えることですが」
「.......これは、あなたの、狙い通りですか」
目の前の料理を食べ進めながら、リアンは体の中から温められているような気分がしていた。
それは居心地がいいものではない。
だって、自分は悪魔なのだから。
「赦されていい」、なんて。
静かに涙がこぼれる。
何の涙なのかはわからなかった。
それでも、ただただ涙が流れるのをどこか遠い所で眺めていた。
リアンが一人の長い食事を終えると、涙は止まっていた。
それでも、あたたかさはまだリアンを突き放す気配はないようだ。それは今までぶつけられてきた歪んだ愛とは違う。
激しくもない、心がかき立てられる訳でもない、求め合うものでもない。
ただそこにあり、リアンと向かい合っていた。
静かな心境で、リアンはただただ、その場に座って空の食器を眺めている。
しばらくすると食器を片付け、また誰にも見られないように自室に戻った。*
>>イータ
思いたって、ミルクをあたためる。そこに少し紅茶を入れる。普通の紅茶の逆の割合のエリックブレンドだ。
最初にイータと出会った時作ったのと同じだった。
(あのときは、ぴょんぴょんして可愛いと思ってたけど)
自分は自分でミルクティーを作って、それぞれマグカップに注ぎ、ロビーにいるイータの後ろ姿に声をかける。
「イータ、お茶飲まない?」
>>エリック
アデルは狂乱し、ラークさんはメリッサに心頭した。
コズエとは合わせる顔もなく、エリックとは気まずいままだ。
本当、陰りのある太陽ね…
「先に言っておくわ。もしも声をかけられなかったら、また1人で色々と言い出そうと思っていたの。」
だって、私の味方はいないのだから。
>>105 イータ
イータの隣に座って、ミルクの入ったマグカップを渡した。
「昨日は、一緒にラークを説得してくれてありがとう。
まあ、せっかくの『恋人』だ。雑談でもと思ってね。
.......もう人をなじるのも責めるのも疲れて来てさ。
朝(>>20)は、変なことを聞いて悪かった。領主様から助けられなかったのもね。許さなくていいよ」
「久しぶりにプロフィール見たんだけど、誕生日、いつにするか、予定はあるの」
小柄なイータに、少し弟妹を見るような目線を向けた。
庭の隅で屈んで、瞳には1面の薔薇を映す。花を見ている時だけが、私の心の安寧だった。
急に、ほろりと涙が流れる。あ、これはダメだなと思った私は…指が目に入るくらい涙をごしごし拭いとった。とんでもない激痛だったけど、目は痛めてないはず。ちょっとチカチカする光は見えたけど。
「『……心の❁︎抑制❁︎が出来ない人は未熟者です』」
私は❁︎吊るされた男❁︎の運命だから。そうであろうと頑張るのみだ。
もう大人なのだから、20なのだから、❁︎試練❁︎に打ち勝たねばいけないの。こんな所で泣いてる暇などない。
大丈夫、大丈夫。いつものように❁︎試練❁︎だと受け入れて、感情が薄れていくのを待つだけ。
そう無理やり鼓舞して、立ち上がる。向かうはキッチンだ。……だが、食事や皿洗いは済まされてて拍子抜けしてしまった。多分、ラークさんやエリックさんなのだろうと思えば眉を下げた。
……そういえば、リアンさんの手当。してあげなくっちゃ。
>>+83 +91 月 皇帝
「キャンキャンワンワン騒がしいな。」
「自分が獣だとは思わなかったか?皇帝の。
サンドバッグが猫なで声で吠えるな、月の。」
「にしても、(>>+108)本当に無様だ。語尾にコズエを犯すぞ、と言っただけで奴隷じゃないか。
ほら、ハイド君、裸で踊ってくれ。さもないと.......。」
何回も絶命を繰り返す彼らは見るに堪えないくらいに滑稽で、とても美しかった。
>>109 イータ
あんなに乱暴にされて、随分痛かっただろうに。気にしないでと言う彼女の言葉に力なく笑った。
「.......ありがとう」
「そう?春、いいんじゃないかな。俺も春生まれだけど。冬が明けたら誕生日だと思うと、明るい気になれた。
.......今は、きっと、秋になったら、冬が来るのを楽しみにするだろうな
はは、まあ怒るよな。別に、下世話なことに興味があるわけじゃなくて.......ハイドは君を弄んだんじゃないかと思って。
なあ、君、これは挑発でも反応が見たいんでもなく、真面目に知りたいから聞くんだけど。
ハイドのどこが好きだったんだ?呪狼ってわかっても、人質にされても、本命が別にいても、なんであいつが死んで悲しめるんだ」
「それでもって、あ、優しいのかなぁって思ったら子供扱いは変わらないのよね。
本当イラッとしたわよ。
でも、何故かいっつも陰りがあってなんだか放り出しておかなかったのよね。
月は太陽の光がないと光らないから。だから、そばにいてあげたいなって。
恋人の運命の人に刺された時は、どうしようって思ったわ。
一緒にいたいって思った人がいなくなってしまうかもしれないって、言葉にできないわよね。
今の貴方ならなんとなくわかるでしょ?」
>>101 エリック
訪問者は予定通り女帝の男。問われたのは目的。
「どうやったら運命が歪むのか、か。
いつか言った通り、このパーティーを開いた目的は強い感情が見たいからだ。
その過程で背負う負荷に耐えきれなかった人間から運命が歪む、まあスタートの時点で異分子を紛れさせたのも負荷のため。
結果として今ではもう10名近くが亡者のように欲だけに従っている。
歪んだ運命は副産物でしかなかったが、勉強にはなった。
運命が歪む、そのボーダーラインは殺人欲だけなのかな?
運命に従う、運命が歪む、運命に縛られる。
人生何をしても運命のおかげで、運命の仕業だ。
"この世界では"、結局、人が自分の意思で成したことなんて何も無い。
運命に支配されている君たちには.......。
いいや、少し喋りすぎてしまったな。」
「とりあえず、このパーティーに高尚な狙いなどない。
気分は喜劇を見る前の少年と同じさ、楽しいものが見れるといいな、とな。」
リアンさんを探して、屋敷の中を歩いて行く。最後は私室のみ。……具合でも悪いのかしら?と身を案じていれば、領主の声(>>110)が聞こえる。
……断片的な話で嫌な予感しかしないが。それでも、内容が内容で放っておけないのだから。私もどうしようもない。
>>110 領主の男
「こんばんは、領主様。……随分と楽しそうですが、扉の向こうの方々は何か言っていますか?」
>>+121
「できるかできないかなんて関係ない、やれと言ってるんだ。言葉の意味を履き違えるな、馬鹿か?」
「諦めるならそれでいい。扉から前で彼女の喘ぎ声を届けよう。君より上手く鳴かせられるといいんだが、少々乱暴になってしまいそうだ。」
「ねぇ、エリック。
私が領主に呼ばれた日のことを覚えてる?
あの日同じ事を聞いてきたわ。
既にハイドの心はコズエにあるのも分かってた。
狼かは分からなかったけれど、どんな道を辿っても私の結末は変わらない。
なのにどうして?って。
あの時はまだ好きって、自覚したくなかったけれど。
どうして好きになったのかも、自分が辿る道も。
きっと【運命】なんだって思ったの。
本来なら決して交わることのない、太陽と月の運命。
しってる?ハイドって、ああ見えて、約束はしっかりと守ってくれるし、本当は誰かに甘えたい人なのよ。」
しばらく呆然と新しい足を見ていた。
ただただ見ていた。
車椅子から降りる。
裸足で地面を踏み締める。
フラフラと自室へ向かう。
広間へ戻る。
その足には真っ赤な靴を携えて。
綺麗な綺麗な笑みを浮かべて。
>>#4
突然目の前に一粒の雪の結晶が現れた。
それは私に問いかける。
『運命の相手はいると思う?』
「いいえ。私は運命なんて一言で、愛を片付けないわ」
きっぱりと、一言だけ返した。
「本当はコズエともこんな話をしたかったわ。
でも、笑顔でいる姿を見たら…邪魔なんてしたくなかった。
今ではすっかり嫌われてしまっているしね。
本当、私って本当にバカ…。」
>>エリック
「さてと、長話はお終いね!始まりは運命を感じたけれど、選んだのは私よ。
明日以降、また時間が取れたら、どんな気持ちで夜を過ごしていたのか話してあげるわ。」
>>エリック
「大事なことを忘れていたわ。エリック、あなたもユリアに恋をしたなら、何処かで感じたんじゃないかしら。
私、きっとあの日の夜を忘れないと思う。
貴方もそんな、ユリアとの風景があるじゃないかしら。」
>>114 領主
「なら、やっぱり気のせいじゃないのかもしれないですね。俺は、あなたに呼び出されたあの夜からどこかおかしい。
きっと、あなたを殺さなければと。俺の、正しい運命に反する行為をしなければと。そういう負荷がかかったからじゃないですか?運命は絶対ですから」
薄く笑った。ほぼ、予想通りだったからか、思ったより萎縮しなかった。
「.......そういうことなら、何も選択できない俺は、あなたが言う『この世界』の代表のような人間でしたね。
楽しいもの、ですか。強大な権力や力をお持ちの方は、さすが、考えることが小市民とは違いますね。
では、決定がありますので、お時間を取らせました」
領主の嗜好について反論するつもりもなかったので、一礼して、部屋のドアに手をかけ、唇を噛んで、もう一度振り返った。
「.......ユリアは、誰かに殺されたんですか」
自室の中では窓辺に座っていた。
窓から見えるのは雪に覆われた庭。誰かが何かを作っていたのか、雪の塊がいくつか残っていた。
こんなに雪が降っているのに不思議と花が咲いている。もし季節が春だったなら、きっと美しい庭なのだろう。
リアンは美しい、と何かを思うことを避けてきたかもしれない。
何かが始まる時が、リアンにとっては終わりが見えることに他ならなかったから。
「………………メアリーさん。」
メアリーをあの部屋から出すことができたなら。
彼女の歪みを元に戻すことができたなら。
一度歪みを覚えてしまったものを完全に元に戻すことができなかったとしても。
今度こそ、歪んだその姿のまま向かい合おうとリアンは考えていた。
これは愛ではない。でも今はただ、メアリーに会いたかった。
>>ハイド
「守るためならなんでも出来るか、
いつか誰かにも同じことを言ったが、
守りたい、だけでは守れない。」
と言ってコズエの頬に拳を叩きつけた。
>>イータ
イータの話を、時折目を閉じ、黙って聞いていた。
「そう。ふふ、明日以降に続きかぁ。随分前向きだね、俺は、君を閉じ込めようと思うって言っておいたのに。
けど、そういう姿勢は.......うん」
立ち上がる。
「俺は、今話していて、【イータは、憑依されていない】と思う。君は、呪狼の可能性もある。でも、君は、歪んでないと思う。これは、そう思いたいという願いが大きいけど。
.......まあ、昨日アデライドについて大外ししてるんだろうから、確証も何も無いんだけどね」
「今日は君を閉じ込めない。これは、『公証人』としての策とも矛盾しないはずだ」
「.......あと、コズエは君のことを嫌っているわけじゃないと思う」
>>all
「今日閉じ込めるのは、【リアン】にする。
これは、ラークの主張とも矛盾しない。リアンが本当のことを言っている場合、アデライドは乗っ取られていないから、イータが憑狼であっても余裕はある。探す必要はあるけど。
けど、もしアデライドが憑狼で、リアンが呪狼なら明日は来ない。これは、2人歪みが残っている場合の対策だ。
>>アデライド >>コズエ
占い先は、【ラークかイータ】。イータが呪狼の可能性を残すなら、念の為ラークを、というところだけど、
これに関しては他に案があれば変えてもらっても構わない」
「護衛はコズエにしてほしいけど、これについても案があれば」
髪を引かれる。痛い。
……人質、そうよね。自分が呪狼だと明かした時も、私を閉じ込めないでほしいと言った彼。
私は共鳴者なんだから、自分で何とかできるのに。
>>123 領主の男
「ぃっ…!」
髪を引かれたから、声は出る。……けど、大丈夫。いつもの事。
ちょっと返事が遅れただけで、あの女にも同じ事をされていた。そうでしょう?
続いて、拳を頬を叩き込まれる。その勢いのまた、床に倒れてしまった。
口から血の味がする。頬は腫れるだろうし、口の中は切ったのだろう。
それでもゆっくりと立ち上がってみせた。
「……ハイド、ここからでも聞こえてるの?私なら大丈夫。……難しいのはわかってる。でもどうか、貴方らしく生きて」
嗚呼、頬の手当をしないと。どうせ治るだろうけど。
そんな風に考えながら、領主の姿を見た。
「……彼はああいう性分でして。領主様に反抗する事も御座いましょう。それに関しては、お詫び申し上げたく。
……貴重な時間を割いていただきました事、感謝致します。それでは、私はこれで」
深々と一礼をして去る。……そろそろ決定の時間だからだ。
>>69 エリック
「そういえば、返答が遅れてごめんなさい。……確証はないけど、違和感がある…気がしてる。本当に些細なものだけど。
理由は明日、私が無事なら話しましょう。ただ、私の違和感。それだけで勝負は任せられないから【決定に反対しない。】」
>>#5
「またお前か。もう見慣れてきたな」
苦笑する。一周回って、結晶ひとつにも優しくできそうだ。
「どうだろう。もう、ユリアの隣で笑う自分は想像出来ないけど。合わせる顔もないけど。
でも、ユリアを助けるためなら、ユリアが幸せになってくれるためなら、俺は、絶対に迎えに行く。
どんなユリアでも迎えに行く」
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