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[1]
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P13警察機構 リル は 見習い モニカ に投票した。
ヴェス は 見習い モニカ に投票した。
農夫 ハロルド は 見習い モニカ に投票した。
カウンセラー ベル は 見習い モニカ に投票した。
見習い モニカ は カウンセラー ベル に投票した。(ランダム投票)
見習い モニカ は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
現在の生存者は、P13警察機構 リル、ヴェス、農夫 ハロルド、カウンセラー ベル の 4 名。
─ カジノ ─
[羅針盤は卓の一つを真っ直ぐと指し示している。
そこへと近付き、対象を探してみるが]
………なに?
[針が示していたのは卓の中央。
客ではなくディーラーへだった]
ええと…すまない、少し良いだろうか。
「いらっしゃいませ。何か?」
この梟人形を探しているのだが…見たことは無いだろうか。
[端末を操作し、ヴェスに送ってもらった梟人形の画像をディーラーへ見せる。
物腰柔らかな男性ディーラーはそれを見てふむ、と小さく唸った]
「可愛らしい人形ですね。
そうですねぇ……先ずは一勝負、如何です?」
は?
「たいちょー、卓に着いたら勝負するのが鉄則だよ」
いやだが、遊びに来たわけじゃ…
「分かってないなぁ! 良いからやる! ほら!」
[習うより慣れろ、と言わんばかりにドライに勧められ、彼が持っていたチップをテーブルに置かれて席に着かされてしまった]
「ゲームに慣れていらっしゃらないのでしたら、簡単なものにしましょうか。
運と勘で勝負するハイ&ローゲームです」
[テーブルにトランプが広げられ、ディーラーの手が滑るようにそれらを纏めカットして行く。
全てのカットが終わると、山札としてトランプは中央に置かれ、準備は整った]
「先ずは場札を一枚」
[ディーラーが山札から1枚引く。6(13)だ]
「次に捲るカードが場札のカードより大きいか小さいか、それを当てるゲームです。
連続して当てていくと倍率が上がっていきます。
途中で降りることも可能です。
その場合、倍率に応じてチップが返却されます。
失敗すると賭けたチップは没収です」
わ、分かった。
「……とまぁ、本来はそうするのですが。
そちらが欲しいのが情報なのでしたら、当てた報酬として情報を差し上げましょう。
代わりに外した場合はチップをお支払い頂きますよ」
「まー、そちらさんが得するシステムだこと」
[ドライが揶揄すると、ディーラーはにっこりと微笑んだ]
何度でも挑戦して良いのだな?
「ご随意に」
よし、ならば【ロー】だ。
[チップを1枚賭け、宣言する。
確率計算などしない、完全なる勘での選択だった。
ディーラーの手が山札を一枚捲る。8(13)だ]
「8ですね。残念」
むぅ…。
[目の前に置いたチップが没収される。
場札は今引いた8になるようだ]
「たいちょー頑張って」
次、【ロー】で。
[再度チップを1枚置き、数字を見て割合出そうな方を選ぶ。
ディーラーが場札を捲った。10(13)だ]]
─ カジノ・トランプ卓『ハイ&ロー』 ─
[ドライが無理矢理リルを卓へと座らせたのは、勝負することで情報を得られることを教えるため。
だが着実に消えていく自分のチップに遠い目をした。
結局、必要な情報を得るために消えたチップは57枚に及ぶ。
数回で何とか引き出せるだろうと思いレート1000のチップを置いたのは間違いだったかな、なんてことも考えたようだ]
貴方がコレクターだというのは分かった。
それで、その心当たりと言うのは…。
[ディーラーの話では、梟人形の買い付けと販売を行っている仲介者がいるのだという。
梟人形コレクターである彼はその仲介者から購入することが多いのだが、その時に画像の梟人形を見かけたことがあるとのこと]
「その人形が既に売れていたものであるなら、仲介者がどこでそれを手に入れたのかは知りませんけれどね」
そうか…その仲介者と言う人を紹介してもらうことは可能か?
「では今度は『ブラックジャック』で勝負といきましょうか」
まだやるのか!
[足元みやがる、とリルは唸る。
今度はドライも加わっての勝負となるのだった*]
ええとですね。
いつも何しているかというと、お友達と遊びに行ったり、食べ歩きに出てみたり。
あ、そうそう、お友達がカジノで働いてるんです。
とっても楽しいから是非遊びに来てとも言われてて。
[そこまで口にしたところで、一瞬戸惑ったような表情になる。]
あのー、そういえばですね。
お友達に遊びに行くとは言ったものの、一人で行くのもアレでして。
ヴェスさん、ハロルドさん、カジノとかって詳しいですか?
[こんな話題を切り出していいものかという困惑だったようだ。*]
── 上層:公園外周 ──
'生きてる'か……
よく、…分からねーし…
[言葉を繰り返し、続けた
生きようとして生きてきた訳では無いが故に、分からないといえるもの]
…………
(そういやエイミーも面倒くさかったな……)
[過去に思考が繋がった経験からふと思い起こす。
ベル>>9よりは年齢も結構下だったが、乙女心?なのか面倒くさかった。
端的に言って、訳が分からない部分もあった。
何かヒステリー起こしたり怒ったり色々あったな、と、ぼんやり思い起こす]
あー… そう
[仕事もやめなければカウンセリングも止めないという言葉は、今のところ撤回しないように見えたので、投げ出すよう返答がかえる]
へえ……
[食べ歩きには特に反応無しだろう。
単なる反応のようなもの。
故に問いかけられたものに応えが返される]
カジノ……?
まあ、そこそこ遊んだことはあるけど…
[中層のバーではカジノが開かれている訳ではないが、そこでカジノでも取り扱うようなゲームなり、機械生命体関連を追う中でプレイする事はあったか]
……?
[どうしてそんな問いかけをしたのか分からず、ベルを見る*]
─ 上層:公園外周 ─
ほうほう、お詳しいと。
[ヴェスの返答>>12に顎の辺りに手を持って行きながら相槌を打つ。]
じゃあ、その、まことに勝手なお願いなのですが…
[座りながら手のひらを合わせてヴェスの方へ向き直る。]
カジノ、案内してもらえませんか?
実はカジノは行ったことがなくて。
たぶん、私一人で行っても魅力を感じられないまま人の波に流されて逃げ出す未来が見えてまして。
お友達はたぶんお仕事で忙しいだろうからあんまり邪魔するのも悪いし。
[恥ずかしそうに告げた。他にカジノへ誘える友人もいないらしい。良くも悪くもベルと似たもの同士の人々だった。]
─ 上層:公園外周 ─
え?カジノってそんなにたくさんあるんですか?
[これまでカジノという存在を意識してこなかったベルだったがそう言われて端末を取り出してみれば、なるほどカジノと言えども大小様々である。]
オアシス、じゃない。
サンクチュアリ?違う気が。
ちょっと待ってくださいよ…
あっ、そうだ「パラダイス」でした。
[やや蒼ざめた顔でカジノの名前を羅列していたが、イルマとの通信履歴を確認して、安堵の色を浮かべた。]
正装って言うのは今の私みたいにスーツにパンツの格好でもいいんでしょうか?
ドレスは持って…ないです。ないです。
[クローゼットにしまい込まれたパーティ用のドレスを一瞬で忘却の彼方へ送る。母が買ったものだが、子供のピアノの発表会のようにちんちくりんなのだった。]
── 上層:公園外周 ──
俺、しんどいんだけどなあ……
まあいいや
[小さく言い]
ドームに、カジノ幾らあると思ってるんだ。
場末の小さな個人経営みたいなとこ合わせりゃ、いくらでもあるぞ
……
[ベルが名前を羅列し正確な名前を探す間、水のボトルから、一口、二口、キャップを締める]
……正装は、まあドレスだな
仕事みたいなスーツはよした方がいい
……
貸衣装屋行くか
手頃なの、見繕ってもらやいい…
好きな色を言う……と、あれか
[似合わない色でも客の要望で整えるということになる可能性はある]
……店員に任せれば、似合った感じに整えてくれる
…
[ちらり、とハロルドに視線を向ける。
付いて来そうなのは推測出来そうだが]
─ カジノ・トランプ卓『ブラックジャック』 ─
[それぞれチップをベットし、リルとドライ、そしてディーラーの目の前に2枚のカードが配られる。
ディーラーが持つ2枚のうち1枚は表にされ、【9】と言う数字が見えていた]
「ルールはよろしいですね?」
21に近付ければ良いんだろう。
「これも結構運だよねぇ」
「そうですね。
ではゲーム開始です」
[開始の合図と共に配られたカードに目を通す]
(5とK……15か)
「(6と4で10っと。10か絵札、Aが来てくれりゃあ楽なんだが)」
[どちらもまだ足りないと思える札。
ドライの手札は次に引くカードによってはかなり良い手になるものだった]
ヒット。
「俺も」
[リルもドライも追加で手札を増やす。
リルは3を引き、ドライは7を引いた。
これでリルは18、ドライは17となる]
スタンド。
「俺はヒット」
[更に手札を増やそうとするドライに、リルは大丈夫なのかと言った視線を送る]
[配られたカードをドライが確認すると]
「あっちゃあ、バストだ」
[テーブルの上に手札を全て公開する。
最後に引いたのはK、3番目に欲しかったカードだった]
「ではホールカードを開きます」
[ディーラーが伏せていたカードを表向きにする。
表れた数字は【9】だった。
リルも手札を公開する]
「18ですね、貴女とは引き分けです」
[ディーラーの手札は17以上であるため追加カードは引かれず、2枚の合計がそのまま結果となった。
結果リルと同じ数字となり引き分けとなる。
ドライのチップだけが没収された]
── 貸衣装屋 ──
[この店は、髪型まで整えてくれる店。
女性用なら、細かな装飾品も用意はされているだろう]
カジノに行く。
正装だ
……いい感じに可愛く仕上げてくれ
[店員が、どの様な衣装か等、を尋ねて来る。
こういう場所もベルは初めてと思ってか、ヴェスは店員にベルへの注文を口にする。
とはいえ、後でベルが店員にどういう風に仕上げて欲しいと言えば、それ通りに仕上げられるだろう]
俺はまあ…適当に…
そっちも
[何度かこの店かこういった所を利用はしているのか、そんな注文を口にするが、『そっちも』と言われた側のハロルドはどう反応しただろうか?*]
─ 貸衣装屋 ─
[ヴェスとハロルドを担当したのはその張り切っていた店員。
他の店員にも指示を出し、あっという間に誂える衣装を用意していった]
「貴方、前髪上げた方が良いわよ。
折角のお顔が台無しっ!」
あ、いや。
これは目を護るためで……光に弱いんだ。
「あらそうなの!
じゃあサングラスも用意しなくっちゃね!」
[テンションが高いその男性は女性的な動きや言葉遣いでハロルドの格好を整えていく]
[シャンパンゴールドのワイシャツを身につけ、その上に白を基調とした細いストライプ柄のツーピーススーツを着込む。
胸ポケットには紅いチーフが添えられた。
普段下ろしている前髪は全て後ろへと掻き揚げられ、晒された光に弱い白銀の瞳は濃い黒のワンレンズ・サングラスで保護する。
仕上げに白の中折れ帽が頭に乗せられた]
……少し落ち着かないな。
「大丈夫! 似合ってるわよぉ!」
[着慣れない衣装に戸惑うも、店員がそう言うので良いのだろうと思っておいた。
サングラスを使用したのは初めてだったが、思ったよりも眩しくない。
似合うかどうかはともかくとして、目の保護にはいいかも知れない、なんてことを考えていた**]
[ハロルドがテキパキと整えられた後はヴェスの番か]
「貴方は随分髪が長いのねぇ!
ならこうしましょ!」
[結わえていただけの髪をほどかれ、指先よりも小さい赤い花を織り込んだ極緩い幾つかの三つ編みを一部に作り、ハーフアップマンバンに纏められる。
それは小さい為に、見ようによっては潰える前の赤色のような星のようにも見えるだろう。
身に付けたダークスーツに、金色の差し色が、ラインの様に入っているのは、ドームの服飾デザインとしてはよくある類か。
その上から、腕を通さず肩から掛けられたのはブラックコートだった]
「じゃあ、おそろでサングラス用意しておくわ!」
[ティアドロップサングラスが差し出され、ゆるりと掛けた。
ヴェスの分は、黒ではなく薄い蒼みのあるものか]
[あと幾つか、渡されるものがあれば、ぼんやりしたままのヴェスは、断ること無く受け取り身に付けるだろう]
……
ベルの準備、出来たなら行くか
[ベルの姿はどのように変化していたか。
カクテルドレスか、はたまた別のドレスか。
コサージュ等の可愛らしい装飾品なども付けていたかもしれないが]
[ともあれ準備が出来れば、上層区域のカジノ『パラダイス』へと足を踏み入れることとなるだろう**]
── →上層:カジノ『パラダイス』 ──
─ 上層:公園外周 ⇒ 貸衣装屋 ─
やっぱり正装っていったらそうなっちゃうんですよね。
…わかりました、お願いします。
[ヴェスの言葉>>17>>18を聞いて一つため息をついたが、意を決した表情でヴェスを見つめた。まもなく、ヴェスの空間転移が発動される>>21。唐突だった前回に比べ今回は事前の予告があったため、すんなりと移動ができただろう。]
あぁ、このお店、貸衣装屋さんだったんだ。
[目の前に現われた店の感想を一言述べる。どうやら見覚えのある店らしい。もちろん、足を踏み入れたことなどこれまで一度もありはしなかったのだが。]
─ 貸衣装屋 ─
[ヴェスたちの後に続いて店へ入れば、ベルは彼らとは違う女性店員に有無を言わさず引き連れられ、奥へ向かう。]
『はい、そこ立って。背筋伸ばして。』
[誘われるまま部屋へと入れば、床にマーキングされた場所へ立つよう指示を受ける。目の前にいる女性はまるでベルを睨みつけるように眺めた。]
『…ふーん。こら、動かない』
[ただ見つめられるだけのベルがいたたまれなくなってもじもじと動けば即座にお叱りが飛ぶ。しばし無言の時間が過ぎ去った後、店員はクローゼットの中から濃紺のカクテルドレスを取り出した。肩紐のついたワンピース型のもので裾はくるぶしほどまであるロングスカートだった。]
あ、はい。ありがとうございます。
って、えぇ、背中開きすぎじゃ…しかもスカートにスリット入ってるし。
[店員からドレスを受け取った後、着替えのため試着室のカーテンを閉めたが、少しの後にベルがカーテンを開けて悲鳴を上げた。]
『あなた、あの二人のどっちを狙ってるのよ?』
へ?
『女の武器は使ってナンボなの。わかる?なんだかんだ言って男は女の色気が弱点なの。』
[そう言って店員はドヤ顔をする。どうやら何か勘違いをされているらしい。]
いや、あのお二人はただのお友達で。
しかも一人は既婚者ですよ。
『既婚者だろうが関係ないわ。愛ってそういうものよ。そう、燃え上がるのよ!』
[慌てて訂正をしたベルに対して、店員はベルの言葉を一笑に付すと装飾品の見定めを始めている。その後の抗議も空しく、ベルは用意されたドレスに着替え、カーテンを開けた。待ってましたと言わんばかりに店員がプラチナのネックレスを付ければ完成だ。]
『ふふっ、バッチリよ。グットラック。』
[店員のサムズアップに力なく笑うと試着室を後にした。]
やっぱりカジノって大変なところなんだなぁ。
[これならまだクローゼットに眠るフリフリのスカートの方がマシだったかもしれないなんてこと思いながら、慣れない高さのヒールでヴェスたちのところへ合流する。いつもの鞄はクロークへ預け、今はレンタル品の赤いポートを抱えていた。]
わぁ、お二人ともなんか全然雰囲気が違いますね。
凄く素敵だと思います。
ヴェスさんは…ちょっとゴロツキっぽさも出てますけど。
[二人を見れば感嘆の声を上げるだろう。ヴェスにはちょっとしたオマケもついたか。*]
─ 貸衣装屋 ⇒ カジノ「パラダイス」 ─
[ヴェスに誘導されカジノへと足を踏み入れる。華美な装飾が施されたメインホールの奥にはスロットのネオンが眩しいばかりに輝いている。予告状の影響もあってかいつも以上に人々の熱狂は凄まじく、まさに別世界へと足を踏み入れた感覚をベルは味わっている。]
なんというか、圧倒されますね、ここは。
色んなところがキラキラしてて、目が回りそう。
[辺りを見回しながらポツリと呟いた。ヴェスとハロルドが奥へ進めば、慌てて後を追うだろう。*]
─ 貸衣装屋 ─
[整え終えたヴェスとハロルドを交互に見遣る男性店員]
「……んー、アナタ。
差し色入れた方が良いわね。
これ胸ポケットに入れましょ」
[ヴェスを指名し、胸ポケットに光沢のある白いチーフを入れることを勧める]
「それからアナタはこれ」
[ハロルドにはアイボリーのトレンチコートを渡した。
前は開けたままで良いとのことだったため、袖だけを通し襟を正す。
どうやら2人のコーデに統一感を出そうとしているようだ]
─ カジノ『パラダイス』 ─
[移動の最中もこちらを振り向く者は少なくなかった。
目立つのか?と思ったが、コートを脱いだくらいでは印象は変わるまい。
気にしないことにして足を踏み入れたカジノは、これまでに見たこともない程に煌びやかだった]
(……眩しくない)
[最初に抱いた感想はそんなこと。
サングラスの偉大さを実感した瞬間だった]
………?
[ヴェスとベルと並んで歩いていると、周囲でヒソヒソと話すような雰囲気を感じた。
ふ、とそちらを見ると、慌てて目を逸らす者達がいることに気付く。
何を話していたかは分からなかったため、首を傾げて再び前を向くに至った]
[よもやどこぞの組織の幹部、もしくは良いとこのお嬢様とその護衛と思われているなど知る由も無い*]
── 貸衣装屋 ──
…… あ?
[落ち込むように物思いに耽っていたところに、差し出される>>39のは、光沢のある白いチーフ。
影部分には、ほんの微かに銀がかっている色合い]
まあ…いいけど
[結局流されるままではあった。
いまいちなコーディネートになったのなら、また店員が変えてはゆくだろう。
そうこうしていれば、ベル>>37がやって来る]
「んま〜可愛い!
でもノンノン。髪の毛ももう少しこう……」
[とテンション高い店員がベルにも近づこうとする。
ベルを担当した女性店員が間に入ったが、さてどうなったか。
テンション高い店員はプラチナネックレスに合わせ、ベルの髪を編み込みし、淡く色づくも純白の花と装着者を妖精にというモチーフのヘッドドレス、をサイドに付けようとしていたが]
…… チッ
何だよ、ゴロツキって……
[薄い蒼のティアドロップ(滴型)サングラスを指で下げながら、ベルを見遣る。
琥珀のような金のような色の目の両眼が、サングラスの色越しに覗き込むだろう]
ふぅん……
いいんじゃね……?
[元の位置にサングラスを戻し、ベルへは短い言葉。
随分変わったくらいは抱いていたかもしれないが、言葉にはしていなかったか。
やはり、どこかぼんやりした侭ではあるだろう]
… じゃ、行くか
[そうして貸衣装屋を出て向かうのはカジノ『パラダイス』。
遠隔移動能力を行使し、カジノ前へと至る]
── 上層:カジノ『パラダイス』 ──
[其れは人の欲望を喚起するネオン>>1:15。
エントランスは人の出入り多く、一瞬のうちに変わりゆく人間の悲喜を表すかの様に、綺羅びやかなネオンも変わりゆく。
カジノの建物からやや離れた周囲には、怪盗の張り込み待ち的な人物達もたむろしており、その人物達相手に、上層まで商売をと立ち売り販売している、二人組で出しているケバブまん屋などが見えただろうか。
ハロルドがベル>>38をリードするならそれをぼんやり見遣るが、ハロルドがリードしないなら、ヴェスがリードするだろうか]
ん……
そういや、 確か怪盗がどうとか…
言ってたな
[番組で流れていた事柄>>1:24を口にする。
足を踏み入れれば、そこは豪華なフロア>>2:130、それにずらり並ぶスロットマシーンか。
何処かで丁度ジャックポットでも出たのか、盛大な歓声があがっている]
─ カジノ・トランプ卓『ブラックジャック』 ─
[2戦目。
チップを賭け、ディーラーからカードを2枚受け取る。
ディーラーのアップカードは【K】。
ナチュラルブラックジャックも狙えるカードだ]
(もう一枚のカード次第…。
でもこっちの手札も悪いもんじゃない)
[リルの手札は【10】と【J】、合計値は20。
これ以上引く道理はなく、リルはスタンドを宣言した。
一方でドライはヒットを宣言する。
ディーラーから1枚カードが配られた]
「………またこいつかーい!」
[配られたカードは【K】、持っていた手札は【8】と【7】だった]
またバストか。
ブラックジャックはお前の方が運がないようだな?
「Kには好かれてるんだがなぁ」
[嘆息するドライを余所に、ディーラーはホールカードの公開を宣言する。
現れた数字は【2】、現時点でのディーラーの合計値は12となった。
17以下であるため、ディーラーはカードを追加し、公開する]
「……【4】、合計値は16です。
もう1枚追加です」
[ディーラーが山札から裏返したカードを一枚、手札のカードに並べる。
これが5であればディーラーの勝ち、4ならば引き分け、それ以外ならばリルの勝ちだ。
ディーラーが一度リルを見た後、カードを表へと捲る]
「……【8】、合計値24でバストです。
おめでとうございます、貴女の勝利です」
っ……はぁ、どうなることかと。
[固唾を呑んで見守っていたリルから長い溜息が零れた。
緊張していたのは結果公開のことだけではないというのは、リルだけが知ること]
「仲介者の紹介でしたね。
実は今日、このカジノに来ているのですよ。
ただ…その人形をまだ持っている保証はありません」
構わない、売れていたなら誰に売ったかを聞くまでだ。
「分かりました、彼ならハイレート専用の卓にいます。
私からの紹介だと言えば、話くらいは聞いてくれるでしょう」
分かった、感謝する。
[ディーラーは自分の名刺に一筆追加したものをリルに渡してくれた。
それを受け取り席を立つ]
「ハイレートかぁ……また勝負にならないことを祈るわ」
何とも言えんな…。
ともかく行ってみよう。
[そんな会話をしつつ、リルとドライはハイレート専用のエリアへと向かうのだった]
「……あ、そういえば言い忘れてましたね…」
[リル達が立ち去った後、ディーラーがぽつりと零す]
「あの人、カジノに来ると人が変わるんですよねぇ」
[普段は誠実な商人なのだが、カジノへとやってくると勝負事しか考えない、カジノ狂と変貌するのだ。
ディーラーは、大丈夫かな、と思ったものの、既に卓から離れてしまったリル達に伝える術は無かった*]
[豪華なフロアからは、バーカウンターやオークション会場への扉など>>2:130が見えるが、そちら方面へは向かわず、奥へと向かう。
向かう通路の両側には、スロットなどの機器や、ホログラム映像のディーラーを使用してのゲーム卓なども見えただろう]
したいゲームとか…
何か…ある?
…カードとか…
ルーレットとか、ダイスとか…
[そうして歩けば、ショーステージ>>2:138>>2:146も見えて来るか。
カジノからは、ステージをはじめ食事する場所などにも行けるが、そのどれもがカジノを通って行かなくてはならない仕組みとなっている。
カジノゲーム以外の場、そのうちのひとつだ]
[ステージでは、幻惑する様にシャボン玉が無数に飛び、光がそれに反射し、綺羅綺羅と輝く。
ネオンとは違う、光のステージ。
夢幻唱う、曲芸の技が披露され、辺りは幻想的な光景が広がる。
ジャグリングは、素早くもテンポを持って次から次へと無数に宙へと放り投げられてゆく。
光の生み出す影は四方へ拡散し、黒ではなく虹色の色彩に似た影を投射する]
……
[次から次へと出し物が変わるのか、はたまた時間毎に区切り、同じ演題を行っているのかは分からないものの]
─ カジノ ─
あれ、所長?
[キョロキョロと物珍しげに辺りを見回していると、見知った上司のような人物を発見する。]
『逸れんなよ?』
あ、ちょっと待ってくださいよ。
[ヴェスの言葉>>45はベルに向けられたものではなかったが、パッとヴェスの方へ向き直って歩き出す。先ほどの男性は見失ってしまった。]
ゲームですか、ブラックジャックならルールぐらいは知ってます。
というより、他のゲームを知らないんですが。
何でもやってみたいですよ。
おススメのゲームとかあったりしますか?
[どのゲームと聞かれれば、好奇心に任せてどこでもついて行くだろう。**]
[幻惑の光景めいたショー>>54を見ながら緩く目を細めた。
それから暫しして、ベルを見下ろす]
さっき知り合いでもいた?
友達がここにいるっぽい話してたけど……
[流石に所長らしき人物を見かけたとは思わなかった為、先程の会話>>14を引き合いに出して、きょろついてたことを問いかける]
…
俺も、カジノの中でならブラック・ジャックだな……
じゃあ、ルーレット行くか?
あれなら分かりやすいし
いくらか回ってから、見学でハイレートの方も回ってもいいし……
[ゴロツキだとか言われた上に、周囲からも、どこかの組織の幹部や、良家のお嬢と護衛と思われていたりするらしい>>41が、その辺りは、いまだ気づいていない]
── ルーレット ──
「黒の2!(ツー・ブラック)」
[丁度、着いたルーレットの卓では、ボールが落ちた数字ポケットの宣言がされていた]
ほら
[ベルに席を勧める。
ヴェスは、その後ろに立つようにしながら、テーブルの賭け枠とルーレットホイールを見遣る。
ルーレットとは、回転する円盤に球を投げ入れ、落ちる場所を当てるカジノゲームだ。
回転盤はホイールと呼ばれ、均等に区切られたポケットに数字が記され、赤か黒かの色が付けられている。
0と00は、緑色。
赤か黒の色が付いているのは、1〜36。
賭け方は、赤黒の色に賭けたり偶数奇数で賭けたりと色々あるが、テーブルの賭け枠にルーレット専用チップを置く事でその方法に則る事になる。
勿論何箇所に置いてもいいが、賭けられるのは、ディーラーの制止の宣言があるまでだ]
[ルーレットでは、他プレイヤーと区別する為、専用チップが用意される。
ディーラーが替えたそれをベルに渡しながら、口を開いた]
好きに賭けてみればいい
何なら、ボールが回るのを見てるだけでも面白いんじゃないか……?
[賭け方は、賭け枠(ベットエリア)に専用チップを置くだけ]
まあ、最初は……
アウトの、黒か赤かを当てる賭け方が簡単だな。
偶数か奇数、1から18のローか、19から36のハイを狙うとか
配当は一番低いけどな
[賭け枠には、0、00、1〜36に数字が書かれ、数字背景に緑・赤・黒が塗られた賭け枠(インサイド)の、外側部分(アウトサイド)の枠に書かれた賭け方の一部を示す]
数字1つに賭ければ、36倍
大抵狙う数字の近くにも置いたりするけど…
まあ…
最初から、コツ呑み込むのは難しいしな……
好きに
[賭ける参考にか、過去のルーレットの出目が卓には電子表示されているだろう]
(最初から教えるのは面倒だしな……)
[ちらりと賭け枠を見遣る。
アウトサイド──
赤か黒・奇数か偶数・1〜18(ロー)か19〜36(ハイ)*2
1〜12・13〜24・25〜36*3
インサイド縦1列の数字12個に賭ける*3
インサイド──
特定の数字1つに賭ける*36
隣同士の数字2つに賭ける*18(枠の上にチップを置く)
横1列の数字3つに賭ける*12
数字4つに賭ける*9(枠の十字部分にチップを置く)
0、00、1、2、3に賭ける*7
横2列の数字6つに賭ける*6
※(*以降の数字は配当)]
「Place your bet」
[ディーラーによるゲームの宣言。
数字盤(タブロー)が回され、それとは逆回転に球が数字盤の外側の周椀部に投げ入れられる。
数字盤は重さを感じさせるゆっくりとした速度、そして球は軽やかに逆回転する。
溶けるように数字がめぐるましく流れ、ふたつの逆回転の輪が美しい軌跡を描く。
プレーヤー達は賭け枠に、それぞれのチップを置いてゆく。
専用チップである為、他のプレーヤーと同じ枠に置かれても誰が置かれたかが分かるのだ]
「No more bet」
[やがて、ディーラーの終了宣言。
数字盤の回転は徐々に弱まり、周椀部を回転する球も数字盤へと近づいてゆく。
そして、ふいに球は周椀部に埋め込まれた8つの金属のピンに当たり跳ね、数字盤に転がり込み、同じ方向へと回り始め、ポケットに落ちてゆく]
[回転盤の停止]
「赤の7!(セブン・レッド)」
[赤・奇数・ロー、7もしくは7を含む数字に賭けたプレーヤーに、配当が渡され、それ以外のチップは回収されることになる**]
[タブローの回転。
当たり外れに応じて上がる歓声。
色とりどりのチップ。
熱狂が渦巻いてゆくか]
「黒の24!」
[また上がる番号の宣言。
ある程度、ベルとハロルドが遊び終えたなら、次の場所へと向かおうとするだろう*]
─ カジノ・ハイレートエリア ─
[ドライを伴い足を踏み入れたハイレートエリア。
ここでは高額の掛け金でのゲームが展開されている]
確か、恰幅が良くて髭を蓄えてる…。
[ディーラーから聞いた、いくつかの外見的特徴を探しつつ、一縷の望みをかけて羅針盤も手に添えた。
羅針盤の針がぐるりと卓の一つを指し示す]
もしかしたら……!
[仲介者がいるかもしれない。
あの人形があるかもしれない。
二つの希望を抱き針の指し示す方向へ]
[移動中、ほんの少し歩みが鈍る。
唇を噛み締める表情。
頭の中では自分とは別の声が響いている]
…………
「たいちょー、どしたの?」
…いや、何でもない。
[軽々しく口にするものでもなかったから、ドライにはそう告げて。
鈍った歩みを元に戻した。
やがて、随分と盛り上がる卓の前で羅針盤の針は止まった。
針が示すのは一人の男性客]
失礼、このディーラーから紹介されて来た。
少し話を聞きたいのだが…。
「んん? 今良いところなのだ待ちたまえ!
おっと、place the 10!」
[声をかけてみたが、どうやら賭けに夢中のよう。
そこそこ年高でやや小太り。
タキシードとシルクハットを身につけ、口元にふくよかな髭を蓄えた男性だった。
仕事道具らしいスーツケースのようなものも抱えている]
「これ結構かかりそうじゃね?」
時間がかかるゲームなのか?
「ゲーム自体はそこまでじゃないと思うんだが…。
賭けに夢中っぽいしさぁ。
気が済むか、ディーラー交代とか一旦中断したりしない限りは終わらなそう」
確かに…。
[仲介人が参加していたのはクラップスというゲーム。
ダイスを利用したもので、シューターと呼ばれる投げ手は客の中から選ばれていた。
1人がダイスを振る1連の流れをシリーズと呼び、それが終われば次のシューターへと交代する。
その中で様々な賭けを行うらしい]
ダイス目によっては延々振り続けなきゃいけないわけか。
「そんなところだね。
だいぶ運任せなところがあるゲームさ」
[ルール自体は一度理解すれば問題無いと思えるもの。
賭け方が多いので、それを覚えるのには苦労しそうだが、分かる分だけでの参加でも楽しめるようだった]
「たいちょーは直ぐクラップスしそうだな」
運が無いと言いたいのかお前。
[ドライが笑って言う様子を、リルはジト目で見遣った。
クラップスとは、ゲーム名でもあるが、ゲーム内での用語でもある。
シューターが初手でダイスを振った時、2・3・12が出ることをクラップスと呼ばれ、即シューターの負けとなるのだ。
逆に7・11が出ればナチュラルと呼ばれ、シューターの勝ちとなる]
「なら試す?」
ここはハイレートだろう。
ここの連中に付き合えるほどの金はないぞ。
「ならば後で儂と差しで勝負するかね」
[不意に目の前からそんな言葉が振ってくる。
先程声をかけた仲介人だ]
「儂に用があるのだろう?
先ずは儂を楽しませてくれ」
は? だが、賭ける金は…。
「金の話は後だ。
これが終わるまで待っておれ」
[一方的に話を進め、テーブルへと向き直る仲介人。
彼の意識はしばらくの間ゲームに向いたままだった]
……………
「待つしかないね、話は聞かなきゃならないし」
[納得行かない、と言う表情のリルを横目に、ドライが諦めた様子で呟いた**]
更新時間が24時間延長されました。
[最低額故に当たっても外れても気楽でいられる。
これで嵌ってしまうと徐々に金額を大きくしてしまうのだろうな、とチップを賭けながら苦笑した]
[賭けるのは配当2倍のものばかり。
その勝率は79%と言ったところだった*]
[視線がどろりとする。
サングラスのお陰でそのいろは遮られてはいたものの。
辺りの空気は熱い、静かでも底で欲望が、片方は略奪者として片方は獲物として/時には目まぐるしく逆転し移り変わる/熱狂の渦だ]
(なんだか……少し……)
[束の間、掌の内で視線が揺れる。
それを握りつぶすように、手を握り、額から離す。
これが欲望の都市というもの、我欲の剥き出しに似る。
勿論それは一側面であり、他の側面で言えば、ゲームへの熱中、享楽に身を委ねるがまま、楽しきもの]
……
[そうして、再びテーブルを見遣り、やがて別場へ移動する>>64だろう**]
─ カジノ・ハイレートエリア ─
[しばらくして、満足したのか仲介人がクラップスの席を立った。
見物していたリル達の下へとやってくる]
「待たせたな。
それで、何を聞きたいんだったかね?」
…この、梟の人形を。
[やっとか、と言う表情を隠しもせずに出し、端末にある梟人形の画像を仲介人へと見せた。
それを見た瞬間、仲介人の表情は商人のものへと変わる]
「ほうほう、これは5年前に作られたものだね。
んん? これは……」
心当たりがあるのか?
[画像を見ただけで年代を当てたことに驚きつつ、反応を見て問いを投げかけた]
「ふむ、ではその情報を賭けて勝負するとしよう」
またか!
「なぁに、悪い話ではないぞ。
君が勝てば情報を渡そう。
儂が勝ったら商品を買ってもらうぞ」
[どこが悪い話では無いのか。
そんな文句はあったが、勝負としては成り立つのだろう]
……分かった、何で勝負するんだ?
[カジノにいる連中はどうしてこうも勝負したがるのか。
荒事になるよりは余程良いが、連続すると辟易してくる。
呆れつつ方法を問えば、仲介人はにんまりと笑った]
「先程のクラップスだ。
あれは2人での勝負も可能でな」
[先攻後攻を決め、交互に6面ダイスを2つ振るとの事。
基本ルールは通常のクラップスと同じで、先攻が一番最初に振るロール(カムアウトロール)で7・11が出ればナチュラルとなり先攻シューターの勝ち、2・3・12が出れば負けと言うもの。
それ以外の出目はポイントとなり、次の手番の勝利条件となる。
ポイントが発生した場合は後攻シューターの手番となり、ポイントを出せば勝ち、7が出れば負けとなる。
それ以外の出目の場合は再び先攻シューターへと手番が回り、以降は7が出るまで振り合い勝敗をつける、と言った具合だ]
「ルールは然して難しくはあるまい?」
1発勝負か?
「ふむ、そうだな…。
先に2勝した方を勝ちとしようか」
分かった。
[ルールを了承し、ハイレートエリアの空きスペースで勝負をすることになった。
それを見物に来る者達もいるだろう。
ダイスを振るのは長方形の箱のようなコンパクトなスペース(ロールスペース)。
振る時は自分の対面にある壁にぶつけることが一つのルールとのこと]
「君の先攻で構わんぞ」
それはどーも。
[ロールスペースを挟み仲介人を前にして座る。
宙に放られたダイスをキャッチし、一つ深呼吸をした*]
─ ルーレット ─
[席についてしまうと立ったままのヴェスの姿は見辛くなる。
彼が直ぐ後ろ等にいれば尚更のこと。
だがその前、キャッシュの話をしている時、ふいに表情が変わる>>76のを見た。
気になりはしたものの、席が空いたためにそこへと滑り込んだのだ。
一度目のベットの後、ヴェスを見遣れば手で顔を覆っているよう]
(……何か刺激されたか?)
[手の奥、サングラスに覆われた瞳の様子>>77は見えない。
しばしルーレットに参加した後、もう一度ヴェスを見た時は既に手は離れていた。
ひとまずは大丈夫そうだと判じ、その後もルーレットへと参加して]
何とか勝ち越せたらしい。
[勝率はまぁまぁだったが、途中多めに賭けた分で負けたため、最終結果は借りた分からやや多い、程度。
配当2倍のみでの賭けとしていたため、大きく勝つことはなかった。
それでも増えれば多少は嬉しいもの。
チップをキャッシュへと戻し、得た分を全てヴェスへと返した*]
[そうして次に回るのは、バカラ。
10により近い数、つまり合計して9に近い方が勝ちのゲームだ。
バカラの参加者は、バンカーとプレーヤーのどちらが合計9に近い数を出すかを予想し、賭けるだけ。
或いは、もうひとつ引き分けに賭けるというのもある。
運のゲームと言えば運のゲームだろう]
……
[2枚か3枚かの合計値で競い合う訳だが、1〜9まではそのままの数、10と絵札は「0」と見なし、合計値が例えば13などの場合は「3」と見なすといったもの。
これもまた、ヴェスはベルに付いていた形だろう]
[この他、ポーカーなどを見て回ったか。
よく見るのは、ホールデム。
少し変わったルールとして、ローボール。
これは通常ポーカーと役の順位が逆転されたルール。
ストレートとフラッシュは役と見なされず、ノーペアが一番強い。
そして、エースが一番強く、キングが一番弱くなるものだ]
─ カジノ・ハイレートエリア ─
[1戦目の先攻はリル。
握った2つのダイスをロールエリアへと投げた。
壁へと跳ね返り転がったダイスが示した数字は]
……【6】と【5】で11。
ナチュラルだ。
「ほぅ、なかなかやるな」
[出目を見てリルはホッと一息つく。
先ず1勝。
仲介人は負けたにも関わらず、楽しげに笑っていた]
「うわぁ、ナチュラル出すとか幸先悪そう」
どう言う意味だ。
[ドライの一言に彼を睨みつける。
どれだけ運が無いと思われているのだろうか。
最初のハイ&ローは確かに負けが込んだが]
「では次は儂が先攻でよいな?」
どうぞ。
[手番を交代し、2戦目は仲介人が先攻。
ロールエリアに転がるダイスを拾い上げ、仲介人は対面の壁目掛けてダイスを放った]
「うむ、【4】と【3】のナチュラルだな」
む……。
[仲介人の出目もまたナチュラルとなり、1勝1敗の状態へと持ち込まれた。
得意げな仲介人の表情が瞳に映る。
次が最後の勝負となる]
「交代だ、そちらの先攻で」
…ありがたく。
[ロールエリアに転がるダイスを拾い上げ、深呼吸を一つ。
一瞬だけ細まる瞳。
息を吐く時に僅かに嘆息が混じり込んだ。
頭に届く声に軽く唇を噛む。
瞳を一度閉じ、一拍。
直ぐに開いてロールエリアを見詰めた]
[ロールエリアの壁目掛けて投じた2つのダイスが壁に跳ね返されてエリア内を転がる。
表へと現れた数字は]
…【5】ゾロの10。
そちらの手番だ。
[ナチュラル、クラップスは共に発生せず、ポイント10が発生。
手番は後攻の仲介人へと移り、ダイスがその手に握られた。
ロールエリアの中に放られたダイスが弾け、転がる]
「【2】と【6】で8か、残念」
[残念、と言いつつも笑う仲介人。
勝負を楽しんでいるようだった。
リルは勝ちに拘ってしまって気が気でない]
ではこちらの番だ。
[ダイスを拾い上げ、ロールエリアへと投げ込んだ。
転がるダイスを目で追う]
【4】と【4】、8か。
「ははは、残念だったな。
だが良い勝負だ」
[一発で決まる勝負も盛り上がるが、幾度かの攻防もまた盛り上がるもの。
見物人も幾人か増え、ベットはしないものも勝敗予想をする者達まで現れる始末。
個別発生した客同士の勝負も、彼らにとっては娯楽となるようだ]
…どうぞ、そちらの手番だ。
「うむ、どれ」
[仲介人の太い指が2つのダイスを拾い上げる。
間髪入れずロールエリアへとダイスが放られ、壁に当たった1つが角を基点にしてくるくると回りだした]
「1つは【6】か、もう1つは……」
[回転が徐々に弱まり、ダイスがカランと音を立てて転がる。
数度転がり止ったダイスが示した数字は ───]
「──── 【4】だ、これで10。
儂の勝ちだな」
[ポイントと同じ数字。
1勝2敗となり、仲介人に軍配が上がった]
〜〜〜〜〜くっそぅ…。
[テーブルに肘を突き、両手で顔を覆う。
手の下では悔しげな表情が浮かんでいた]
「まー、そんな気はしたよね…」
[ただ一人、ドライだけは納得顔でいたとか]
「さぁて、それじゃあ約束通り商品を買ってもらおうか」
[仲介人はほくほく顔でスーツケースを取り出していた*]
[きっちりとした制服を着た男性がディーラーを務める『3ダイス』>>3:9。
クラップスやビッグ&スモールといった場所を始め、どの様なゲームがあるかの種類を見るよう回り、大体の雰囲気を掴み、時には遊び、熱気を浴びていったか。
ある程度見て回れば、ハイローラー達が集まる、ハイレートフロアへと足を踏み入れる]
……
[小さく溜息のような吐息]
ベル……
ここからは、空気違うからな
[ハイレートのフロアへ足を踏み入れれば、雰囲気が変わる。
深紅の上質の絨毯、鮮やかにゲームテーブルが並んでいる。
見るからにこの様な享楽に慣れ親しんでいると思しき者達がゲームに興じていた。
ディーラー達もまた、その様な客を相手にするのに慣れた者達ばかりか]
─ カジノ・ハイレートエリア ─
[落ち込んでても仕方が無い、と。
スーツケースを取り出した仲介人に応じるべく顔を上げる。
ふと、視界の端にやたらと目立つ3人組>>96の姿が見えた]
「うわー、どっかのお嬢様かな」
そわそわすんじゃない。
[隣で騒ぎ出したドライを一喝し、しばし3人組の姿を眺める。
顔は良く見えなかった。
随分目立つなぁ、と言う感想だけが浮かぶ。
あの3人組のうちの1人がヴェスだなんて、欠片も思いもしなかった*]
── カジノ ──
[そうして、ハイレートフロアも一頻り見終わったか]
…、大体回ったっぽいけど……
どーする?
[薄い蒼のサングラス越しにベルを見遣り尋ねる]
ブラック・ジャックだっけ……?
そっちの方で暫く遊ぶならそうでもいいし…
少し、俺、休もうかと……
[視線が緩く揺らいでいる。
ベルの返答はどうだったか?
まだ暫し共に行動するも良し、逆に暫し別行動をとる場合は、待ち合わせ場所なり、何なり定めて別れたろうか*]
─ ハイレートエリア ─
[ロールエリアが片付けられ、テーブルの上にスーツケースが開かれる。
現れたのは数多の梟人形。
年代は様々のようだ]
「さぁ好きなのを選んでくれたまえ」
…好きなのを、と言われてもな…。
[しかし賭けに負けたのだから買わざるを得ない。
仕方なく1つ1つ確認するように梟人形を見ていった]
[その中で、1つの人形に目が留まる]
………んん?
[数ある梟人形の中からそれを拾い上げた。
仲介人が満足げに笑っている]
おいドライ、これってもしかして……
「え? …………あー!?」
やはりそうだよな!?
[端末を取り出し、画像の梟人形と見比べる。
模様やデザインは寸分違わぬものだった]
「ミスター、これってどこで……」
「ここを出入りしている者が買い取って欲しいと言ってきてな。
4・5年前だったかねぇ、作られたばかりの割には汚れていたが、手入れすれば十分売り物になりそうだったのでね。
買い取ったのさ」
そいつ、他に何か言っていただろうか?
「そうだねぇ…オークションの種にもなりゃしねぇ、なんてことを言っていたかな。
宛が外れたような物言いだったぞ」
オークション……もしかして。
[これもまたCoCの仕業では、と。
大方プレミアものだと思って拾ったが、そうではなかったために売り飛ばしたと、そういったところだろう]
「それで、買うのはその人形でよいかね?」
……ちなみに値段は?
[一番気になるところを問えば、まだ5年しか経っていないものだから、とそこまで高い値にはならなかったよう。
リルは安堵の息を吐く]
「値切るのならばもう一勝負だな。
勝てば2割減、負ければ2割増だ」
遠慮しておく。
[負ける気しかしなかった]
[ともあれ、リルはノーマが所持していた梟人形を見つけ、手に入れることに成功する。
手持ちのキャッシュで支払いをし、安堵の息を吐くのだった*]
─ カジノ ─
[人の多さにやや目眩に似た感覚を味わいながら人混みを抜けていく。たどりついた卓は「ルーレット」。ヴェスから手ほどき>>58を受けて頷きはしたものの、飲み込むまでに時間がかかったのか、最初のゲームは周りの様子を見るだけだった。]
『赤の7!(セブン・レッド)』
[ディーラーの宣言に歓声と落胆の声が響く。]
なるほど、やっぱり7って縁起のいい数字なんだ。
[そんな気の抜けた発言をしながらもようやく仕組みは理解したらしい。比較的当たる確率の高いアウトサイド、黒にチップをおそるおそる差し出した。]
『黒の24!』
あ、やった、当たった!当たりましたよ!
[賭けに勝てば、ベルのもとへと配当が配られる。小額とはいえ、初めての勝利にベルは興奮気味にヴェスやハロルドへはしゃぎたてた。]
(なるほど、これがギャンブル依存症ってやつになるんだ。)
[興奮さめやらぬ中でもふいに浮かんだある人物の顔。昔ベルのカウンセリングを受けた女性だった。ギャンブルをやめたいがやめられない、そんな悩みをベルへ相談しにきたのだった。]
『黒の9!』
あらら、外れちゃいました。
[赤に賭けたベルのチップが没収されていく。先ほどの勝ちの分とで相殺されてはいるものの。外れた時の喪失感はまた大きい。]
大丈夫、大丈夫、節度を守ってやるなら遊びだから。
[結局数ゲーム続けた後もベルのトークンは増減を繰り返して最初とほぼ変わらずといったところだった。]
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