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ここは、どこかの異世界。
世界は一度滅んだ。
風が吹き砂塵舞う。
砂漠や荒野広がる、荒れ果てた大地。
そこに、丸いドームが見える。
この荒廃した世界でも、繁栄する欲望の都市のひとつ【P13ドーム】だ。
1人目、聞き手 アーネスト がやってきました。
さて。
それで、一体何を聞かせてくれるンだい?
[それは、短くも長い一日が終わった後。
特殊チーム所属のエースサイキッカー・アーネストは、'少し変わった事件'に話に耳傾ける。]
企画:kkr
音楽:Ur Love music.
thx.Charactor/Player, RoM, and Master Melonko.
マダム ローズ が見物しにやってきました。
マダム ローズ は、支配人に任命されました。
「行方不明になった猫を探して欲しいの。
大きな物音がしてから何処かへ逃げちゃったわ。
不思議なの。これまで物音がしたくらいで逃げたりしなかったのに」
「大昔の輸送路の痕跡調査隊が忘れて行ったものを届けて欲しいのだよ。
ああ、大丈夫。特殊チームが出張るような恐ろしい場所じゃない。ドームからそう離れた場所ではない、小さい輸送路の方だよ。
まだ出発したばかりだから、今から行けば、ドームから離れていない場所で追いつける筈だ。
輸送路と言っても、昔の戦争で壊れはてて、今では砂漠や荒野になってしまっているのだけどね」
「す、スリだー! 誰か捕まえてくれー!」
「あのっ、すみません。あなたフリーランスですか?
是非、頼みたいことがあるのですが……」
【自己紹介テンプレート】
※自己紹介が長くなる場合、表ログで一度全て書き、短縮版を自己紹介メモに記載するのを推奨します。
■希望役職:(希望はログには書かずメモへだけ記載して下さい)
■名前:
■所属:(自分の立ち位置、所属などを書いて下さい)
■能力:
■武器:(あれば)
■経歴:
■NG事項:(何かあれば)
■PLより:(何かあれば)
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
2人目、夜行探偵 ユウヅキ がやってきました。
『…おい!またお前イカサマしただろ!』
『おじさーん、お洋服くださいな』
『ちっ、今度はまけてやらねえからちゃんと払えよ?』
[ここはP13ドームの下層区画。あまり強い能力を持たぬもの達が息をする場所。そんな場所の商店街では、今日も人々が賑やかに生を謳歌する]
…ワー…ワーーー!ガッシャーーン!
『お、おい!お前ら逃げろ!』
『ど、どうしたんだよ旦那!何が来るってんだ!』
[そんな喧騒が、悲鳴と何かが吹き飛ばされる音の合唱と共に一斉に横に退いていく。警告された道行く人たちは一斉に何が向かってくるのかを確かめた…そこには]
『ニャーーー?!!!』
待て貴様ァァァァァァアァア!!!
いい加減にお縄にちょうだいしろおおおおぉ!!!
[真っ赤なリボンを付けた真っ白い猫を追いかけ回す、真っ黒な男がこちらに向かって走ってきていた。何かの液体で構成された網を構え何度も投げつけるが猫はそれをことごとく回避する]
『ま、またあの探偵だ!これで何度目だ!』
『ユウヅキの兄貴!依頼はいいがあんまり無茶苦茶しないで…うわぁぁあみんな逃げろおおお!』
[下層住民達とは深い関わりがあるらしいその男はユウヅキといった。下層と中層の間、スラムの近くで探偵業を営む彼は今日もまた事件解決に没頭する]
[…彼自身がトラブルを新しく作っているということには、本人は気づいていないようだがまあそれもまた…彼にはよくあることだったりする]*
■名前:ユウヅキ・ナイトライン(夜行幽月)
■所属:フリーランス
■能力:液体操作。空間制御(こちらには副作用あり)
■武器:液体全般、自身の血液
■経歴:中層と下層の間、スラム街の近くにある探偵事務所に暮らす探偵。かつてはドームの上層部の裁判所で尋問官をしていたが、現在はその地位を蹴って市民の依頼に答える探偵業を営んでいる。
こちら側に移り住んだのはココ最近のことであるが、よく言えば純粋な性格と破天荒な行動から下層区画ではかなり名が知られており、街の人たちとは慕われているのか恨まれているのかよく分からない関係である。
能力は液体を操る能力と空間制御能力だが、後者は後天的に目覚めた能力のため副作用に悩まされている。
仕事上、いろんな人を捕まえることもするため能力も含めると実力はそこそこある。が、そのいっぽうで愚直すぎる性格のせいで精神影響系の異能には滅法弱い。
最近の悩みはスラムで知り合った友達が事務所のものを勝手に持ち出して売りさばくこと。
■NG事項:特になし、なんでもどんとこい
■PLより:お世話になります、どんな話題でも対応していきますのでいっぱい絡んでくれると嬉しいです
偵察 ソノラン が見物しにやってきました。
[住処である上層区域を離れ、中層、果ては下層まで遊びに出る。
右手には炭酸飲料、左手にはジャンクフードを持ち、食べ歩きのスタイルだ。
そうしてしばらく歩いていると、道端で声をかけられる]
んー?
俺様今日は休暇、なんで他当たってなー。
[依頼やら事件やら。
そこかしこで起きる出来事には気が向いた時しか首を突っ込まない。
仕事中であれ休暇中であれ、その姿勢は欠片も変わらなかった。
軽い調子で返して喧騒を背にすれば、また別の喧騒が聞こえて来る]
相変わらず賑やかなもんだ。
[他人事で素通りしようとするのは気が向かないからに他ならない**]
ー下層・小さなレストランー
……
………ぜーっ、はーっ…
………人間を捕縛のは得意だが…
小動物を捕まえるのは苦手だ…
[小一時間ほど盛大な鬼ごっこを繰り広げた男はターゲットを取り逃してしまったのかレストランで一休みしている。
街の人々は遠巻きに彼のことを盗み見てやれやれといった表情だ]
[お世辞にも綺麗とはいえないレストランで安っぽいサンドイッチを頬張りながらこちらも道行く人たちを眺める]
ー回想ー
[事の発端はつい昨日のことである。上層部に暮らすマダムが事務所にやって来て、猫を探してほしいと依頼を受けたのだ]
『私の大事な大事なアンナちゃんに何かあったら堪らないわ!まして下層区域に逃げ出したなんて!』
『ま、マダム落ち着いて下さい。猫は必ず僕が…』
『アンナちゃんとお呼び!』
『…あ、アンナちゃんは必ず見つけ出しますので…』
[ひきつる顔で依頼を受けたのを覚えている]
全く…仕事は選ばない主義だが、これに関してはあの猫の方を同情したくなる…
[食べ歩きスタイルの男が>>5、レストランの前を通りかかるのをぼんやり眺めながらまた猫を捕らえる方法を思案し始めた**]
3人目、不機嫌 エイミー がやってきました。
不機嫌 エイミー は肩書きと名前を 村の娘 エイミー に変更しました。
── 下層区画 倉庫街──
[ここは倉庫街。P13ドームの物流の中心地だ。
広大な敷地に何棟もの倉庫が立ち並ぶ。倉庫の中には大小様々なコンテナが所狭しと積み重ねられ、人々は慌ただしく行き来する。やけにこぎれいなコンテナばかり集まっているのは上層区画向けの荷だろうか。]
なるほど、ここじゃ車は入れないわね。
……ここにこれと、これと、
この荷を運べばいいのね?
で、この小包が特に大事な荷物、と。
この大きいのはどうやって……
え。自力でなんとか運べって、
[とある倉庫の片隅で管理人と話す娘が一人。心なしか青ざめているようだ。
娘の傍らには小さなコンテナに小包、それから娘の背丈ほどの高さの巨大コンテナが一つ。]
あ、ちょっと、よろしくって!
[じゃ!と手をあげ管理人は去っていった。
娘は巨大コンテナに触れ、押してみる。びくともしない。だんだん肩が震え出す。]
……やるわよ。
引き受けたからにはやるわよーっ!
[倉庫に娘の叫びが響いた]*
■名前:エイミー・ブラック(本名はアリッサ・ラドフォード)
■所属:ドーム外の村在住
■能力:マシンハック・マシンテレパス
■武器:熱線が出るワンド
■経歴:上層区画ラドフォード家の出身。幼少時に大切な子守ロボを誤って破壊、ショックのあまり記憶と能力を封印した。無能力者として上層区画で過ごすのに疲れ、四年前にドーム外の村へ家出、同居人ハロルド(男性)と暮らす。前村にて能力の存在を思い出した。
今回は風邪を引いたハロルドの代理でドームへ出稼ぎにやってきた。
■NG事項:感情の確定
■PLより:前村より継続PCです。
──数日前 村──
[同居人のハロルドが風邪をひくのは随分珍しいことだった。床に伏せる彼に粥を作り、身体を拭き、と看病していた娘だったが。]
出稼ぎの約束があるの?
[熱に浮かされたハロルドが口走った言葉を耳に止めた。]
『──……に、行かない、と……』
そうね、いくらちょっとしたお使いだっても、
約束ほっぽり出しちゃまずいもの。
わかった、私行ってくる。
あなたの看病は隣の人にお願いしてっと……
大丈夫よ、下層なら家族にも会わないですむし。
[雇主の連絡先メモを探し出し、荷物をまとめた。]
『──……、頼ん、だ』
もちろん、任せて!
しっかり代わりに仕事してくるから!
[言い置き、家を飛び出した。]
『違……断ってって──……』
[ハロルドが必死で絞り出した言葉は宙に吸い込まれていった。]**
─ 下層区域 ─
[ふらりと食べ歩きを続け、レストランの前を通りかかって>>7少し後]
……お?
どーしたお前?
[目の前に現れたのは真っ赤なリボンをつけた真白猫>>3。
見覚えもある猫に声をかけつつ、その傍を通り過ぎようとすると、猫は追いかけてきてソノランの身体をよじ登った]
いてーって、止めろよ。
何でお前ここにいんの。
[抵抗の言葉を紡ぐも振り払う仕草はせず。
笑いながら食べ終えたジャンクフードのゴミとドリンクのカップを宙へ放り投げた。
放物線を描いたそれは地面に落ちることなく途中で消え、離れた場所にあるゴミ箱の中へと放り込まれる]
ついてきたきゃ好きにすりゃ良いけどよ。
[ちら、と横目で見るのはレストランで軽食を口にするユウヅキの方。
彼が気付いたかは確かめないまま、ソノランは空間転移でその場から姿を消した*]
[ガシッ]
『探偵坊ちゃん?まだお代もらってないよ』
げっ…!おばちゃ…つ、ツケといてくれ…!
『また始まったよ!今日という今日は絶対代金払ってから出てもらうからね!それにおたくの友達のお嬢ちゃんが食い逃げした分もはらってもらうよ!ほら財布出しな!』
た、頼む!今見失うわけにはいかないんだ!
ほ、ほらいくらだ!早く言え!!!
[レストランの店主であろう恰幅のいい女性に引き止められてしまう。猫を連れた男を追いかけるのにはもう少し時間がかかりそうだ*]
可愛い猫ね。
[ちっちっ、と舌を鳴らしてみると大きな欠伸が返ってきた。]
このお化けコンテナを運ばなきゃいけないのよ。
ねぇ、爽やかなお兄さん、
何かいいアイデアないかしら?
[首傾げ、ちら、と男を見上げた。]*
4人目、古文書収集家 アデル がやってきました。
では依頼主であるオーラン・ラルフ候の御先祖様について。
[依頼人の使い人を前に、男が手元の端末を操作するとスクリーンに画像が映し出される。前文明のものだろうか。多くの人々が手に武器を持ち、戦う姿が描かれている。]
前文明の文明発達期、とある王国の貴族として国政を担う。
カッタールイーナの戦いでは騎馬隊の一部隊を率いて勇敢に戦い、大きな戦果を挙げた。その後は・・・・・・
[続けようとしたところで、使い人が口を挟む。『キバタイ』とはなんぞや、と。]
馬に乗って槍やら剣やらで戦った人たちよ。
[早速の中断に少し気分を害したのか、ふぅっとため息交じりにアデルが答えれば、再度使い人が質問を投げかける。『なぜ馬なんぞに乗ってそんな武器で戦うのか』と。]
今みたいに装甲車なんてないの、そーいう時代なの。
あんまりウダウダ質問するようなら追加料金たんまりいただくわよ?
[ギロリと凄むと使用人は恐縮しきって黙り込むのだった。]
[ひとしきりのあらましを説明すれば、使い人にデータチップを手渡す。]
詳しい情報はそこの中に入ってるから。
依頼人から不明点が出た場合は、当初の契約通り別料金で御説明さしあげます。
[にこりと笑って料金表を表示する。結構なお値段である。]
では、報酬は2週間以内に指定の口座へお振込みを。
またのご利用お待ちしておりまーす。
[そのままの笑顔で手を振った。顔は笑顔だが、醸し出す雰囲気はもはや邪魔者を追い出すようで。]
さて、お茶にでもしましょうか。
[使い人が立ち去れば、いつもと変わらぬ静かな午前が戻ってくる。中心ほどの華やかさはないが、スラムのような慌しさもない。中層と呼ばれる人々が住むこのエリアの自宅で過ごす午前中は、彼のお気に入りの時間であった。*]
……いやぁああああ?!
[なんということか、巨大コンテナがすっ飛んだ!]
に、にげてー!!
[コンテナはまっすぐに荷降ろし中の男に向かっていく。]
『うわぁああ?!』
[男がとっさにコンテナを蹴っ飛ばすと、またあらぬ方向へ飛んでいく。娘もコンテナを追いかけてすっ飛んでいく。]
止まって!止まって!
ちょっとぉおお!!*
ー下層区画 倉庫街ー
…っくそ、見失ったか…
[支払いを済ませ、足早に白猫を連れた男を追いかけた。
しかし手間取っていた時間を考えると見失ってしまうのはすぐに分かることだった]
[倉庫街ではザワザワと作業をする人たちに囲まれ猫連れなんてぱっと見ただけでも見つからない]
……あーあ、押せとは言ったけど叩けとは言ってないよ?
[勢いよくすっ飛んでいくコンテナとそれを追いかけるエイミーに小さく溜息をついた。
その後を追うように一歩踏み出し、次の瞬間にはすっ飛んでいくコンテナの進路へと現れ]
よっ、と。
[翳した右手で抑えると同時、コンテナの重力を元に戻した。
ズズ…、と地面をやや滑る音が響く。
中身が無事かは知る由も無かった]
今度はちゃんと押すんだよ?
[騒ぎに動じた風もなく、コンテナの陰から顔を覗かせ、エイミー対しにこやかに声をかける。
にぃ、と肩の白猫が小さく鳴いた*]
[遠い過去に思いを馳せるのは人間の性だと思う。特に金持ち連中は自分の出自というのがいかに貴いものであるかを心のよりどころとすることも多い。アデルの商売の一つはそんな彼らの自尊心の下に成り立っている。]
あなたの血筋はとても素晴らしいものです。
[そんな証明を名のある者にしてもらえれば、彼らはそれはもうご機嫌なのだ。もちろん、P13ドームお抱えの前文明痕跡調査班には、アデルの歴史学者としての評価は到底及ばない。だが、ドームの組織は、庶民の欲求を満足させるような活動はほとんど行わない。]
しかしまぁ、『カッタールイーナ』ですって、我ながら傑作。
[今回彼の作ったデータはほとんどが創作に近い。前文明の記録というのはそれほど貴重なものなのだ。ある個人の家系図を前文明まで繋げるのは不可能に近い。それでも頻繁にアデルのもとへ依頼が来るのは、彼の所蔵する古文書の量と知識により、それなりのクオリティを持ったデータが出来上がるからだろう。]
さて、今日は物語でも読もうかしら。
[自宅の書物庫の扉を開ければところ狭しと本棚が並ぶ。これだけの数の中から迷いもせずに目的の本を探し出せるのは彼の能力によるものだ。]
[『目印』と『捕捉』。彼は触ったものに印を付け、以後その所在を把握し続けることができる。無機物に限らず生命体でも目印は可能であり、人間であれば地肌に触る必要こそあれ、触った箇所が物理的になくならない限り皮膚の代謝程度では途切れることなく追跡ができる。メモリー量は本人にも不明、把握距離はドーム内程度ならカバーしているようだ。]
決めた、アタシ今日はもう引きこもるわ。
[自室の椅子に腰掛けると心地よい風が吹き込んでくる。一仕事を終えた満足感から一言つぶやくと、客からの呼び出しをシャットアウトすべく『本日閉店』ボタンに手を伸ばしたその時、]
ホント信じらんない。タイミング最悪じゃないの。
[来客を知らせるブザーが鳴り響いたのだった。]
っ…?
[おお…と周囲の従業員が静まる声にユウヅキは背後のコンテナになにか異変があったことに気づく。
後ろを振り返ると、そこには先程まで居なかったはずの男と、肩に乗る猫がその黒い目に映った>>29]
……?いつの間に…どうやって間に立った…?
あの速度で走っているコンテナの間に立つなんて…
[突然の出現に驚きどういう原理なのかを思案し始めた…のも束の間、すぐに正気に返る]
あ…助けてくれてありがとう、助かった
あのコンテナはいったいなんだったんだ?
…あとそれから…その猫なんだが
……ずっと探していた猫なんだ、どこでそいつを?
[目に映るのは目的の猫、追いかけ回していたせいか明らかにこちらに警戒しているような気がするのは多分気のせいではない*]
[阿鼻叫喚の中にどこかで聞いた声が混じっている気が、した。>>27だが、今はそれどころではなかった!
走りに走りコンテナを追いかけていると、その向こうにさっきの男が現れて――突然コンテナが止まった。>>29
ゴン!と衝撃音が響く。]
いっっっっったぁ……!
[勢いあまった娘はコンテナに思い切り顔をぶつけ、額と鼻の頭が真っ赤になっていた。]
……早く言ってよ……。
[顔を押さえ、涙目で口を尖らせる。猫に見下ろされているのに気付き、ぷいとそっぽを向く。
ひと騒ぎ起こしてようやっと、何が起こったか理解したようだ。軽くコンテナを押せば確かに緩く地面を滑る。]
ま、まぁ助けてもらったみたいね。
……ありがと。
[そうするうちに周りが騒然とし始めた。このままでは弁償だのなんだの厄介な事になりかねない。]
いっけない!
私いってくる!
[早速巨大コンテナを押し始める。
途中、振り向いて]
その、一応、ありがとう!
お兄さん、名前教えて。
私エイミー!後でお礼するから!
[叫びながら、コンテナ押し押し目的地の方へ駆けだした。]**
[すこぶる機嫌は悪くなったものの、彼も一商売人である以上はお客を大事にしている。ドアのロックを解除し、尋ねて来た身なりの良い初老の男を中へと誘うと、自身も応接室へと向かう。今回は2番応接室での対応、ということは『お探しもの』の依頼だ。]
はいはい、毎度ありがとうございまーす。
本日のお探しもののデータを見せてもらえますかー?
[ぶっきらぼうな対応だが、男は必死な様子で登録データを差し出した。]
ふーん、アデルお探し登録ID『B00483683』。
贈物のネックレス、ねぇ。
最近できた若くて綺麗な彼女がもらったものを失くしてしまったと。
[やる気のない顔でデータを見つめた後、アデルは能力を発動させる。手元の端末でドームの地図を呼び出せば、とある地点を指差した。]
ここらへんね、スラムのブラックマーケットじゃない?
失くしたんだか、盗まれたんだか、売ったんだが知らないけど、ここら辺探せばお店に並んでるかもよ。
は?アタシに現地まで探しに行って欲しい?
アンタねー。え?そんなに?んー、ま、まぁ、行ってもいいかな。
[背に腹代えられぬ。お金を積まれては商売人の足はサッとスラムへ向くのであった。**]
ん?
[礼に振り返れば、先程レストランにいたユウヅキ>>32がいた。
向けた表情は明らかに、いたの、な顔]
どーいたしまして?
コンテナはあのお嬢さんが運ばなきゃいけなかったみたいなんだけどね。
動かないって言うから手伝ってやったんだが……まぁ事故だね、事故。
[説明不足で引き起こしたことであるため、ソノランのせいとも言えなくないが、その辺りは置いといた]
猫?
…あぁ、こいつか。
さっき勝手によじ登ってきたのさ。
余程怖いめにあったのかねぇ?
[追い掛け回していたことを知っていながら、ユウヅキを見やって笑いながら首を傾ぐ。
肩の白猫はユウヅキから隠れようと、ソノランの頭の後ろに隠れようとしていた*]
[イラッ]
[いたの、という顔をされれば>>37、こちらは『なんだこいつは』という顔をする。助けられた側だから文句は基本言えないが…浮世離れした態度に一瞬のイラつきを覚えたのは気のせいではなかろう]
[だが、すぐにその表情を消して探偵は笑顔を取り繕う。
精神的に幼稚とはいえ世渡りの方法はある程度分かっているつもりだった]
そうか…事故か…あのお嬢さん?
[ソノランの説明と黒髪が叫んだ言葉を耳にして>>34、そちらを向くとそこにはかつての事件で出会った『友人』が慌ただしげに仕事をしている姿があった]
…エイミー?あいつこんなところで何してるんだ?
[声をかけようにも、あまりに急いでいてかける声を失ってしまった]
[…少しの間急ぐ彼女の背中を見ていたがすぐにハッとなって猫の方を見る。]
こ、怖い目、なぁ…は、はは…ダレガソンナヒドイコトヲ…
[怯える様子に、怖い目にあったのでは?という言葉>>37に明らかに視線を泳がせる。心当たりしかないというか、大体自分のせいだ]
あー…その、そいつはあの人の依頼で連れ戻すように言われていて…どうしても連れていかなきゃいけないん…だが…
[そうなんとか手を伸ばそうとするも、猫はソノランの頭の後ろに隠れてしまうわ、触れようとした瞬間にバリッと引っ掻くわで、とても保護できる状態ではなさそうだった]
………ね、猫缶やるからこっちこい…
[最終手段を取り出して、ようやく白猫は動き出してくれた。恐る恐る猫缶のそばによって食べる猫を逃がさないようにそぉっと抱き抱えようとして]
[バリッ]
[また一つ引っかかれた]
…………
[最終的に猫とユウヅキは絶妙な距離感を保ったまま、逃げ出し『は』しなくなった。
しかし3mは距離があるし、ソノランが近づけば迷うことなくそちらにすり寄っていく。ソノランかユウヅキどちらについて行くかは明白だった]
………その、ソノラン…だったか?
そいつをしばらく見ていて貰うことはできないだろうか?
[逃げ出すことはやめたとはいえ、それでも警戒されているのには変わらない。このままでは飼い主に引き渡すことも出来ない。
…だから飼い主に引き渡す準備ができるまでの間、そばにおいてくれないか?と試しに頼んでみる**]
─ 下層区域 倉庫街 ─
[ソノランの対応に最初はイラッとしたような様子のユウヅキだったが、直ぐに笑顔へと変化する>>38。
百面相を見ているみたいで、ソノランは笑うのを必死に堪えた。
エイミーに関しては何故いるのかは知らないため答えることもなく。
猫が怖い目に遭ったのでは、と言うとユウヅキの目が泳いだ>>39。
今度は隠すことなく笑う]
ハハハ。
まぁ元々好き嫌い激しいからねこいつ。
[軽い調子で知っている風なことを言っていると、ユウヅキは餌で釣ることで捕獲を目論んだようだ。
肩を降りて餌に近づく白猫を見遣り、ソノランは動かない。
その間にもユウヅキには猫の爪痕が更に増えたようだ]
[ユウヅキからは逃げなくなったものの、捕まるのはまだ嫌なようで、白猫はソノランの方へと擦り寄ってくる。
飼い主は知っているし白猫がこのままくっついてくるなら届けてやることも出来るのだが、そうしてやる気も向いていなかった]
こいつ、勝手についてきただけだからなぁ…。
俺から離れるまでの間なら?
[要はまたどっかへ行くなら止めはしないぞ、と言外に言う。
ユウヅキがそれでも良いと言うなら、しばらくの間、白猫を連れ歩くことになるだろう]
探偵業も大変だねぇ、ユウヅキ・ナイトライン?
[相手が名乗ったわけでもないのに名を呼んで、ケラ、と楽しげに笑った**]
5人目、何でも屋 スティーブ がやってきました。
―スラム街の一角―
ほい、寄ってらっしゃ、見てらっしゃい!!
今日の目玉は、あの悲劇女王アニー・ウォントネット。いや、アリーだったかな…?マリオネット?
まぁ、そんな名前の女王が、つけていたものと良く似ている、髪飾り!
あぁ、おにーさんお目が高い。
それは、持っていると大富豪になれるという、宝石だ。
え、?あんたはどうなんだって?
おいおい、そこは気付いちゃいけねぇとこだよ。
ん?修理して欲しいって?
お安い御用ですよっと。
[スラム街での一角、髪飾りなどのアクセサリーから機械類、あるいは何に使うか分からないような、そんなものまで、大雑把に布の上に並べられている。]
[威勢の良い声の中、厄介事が日常茶飯事のスラム街では、喧騒の一部でしかないだろう、声。]
『おい!!この前買った、銃。
使えねぇじゃねぇか!!』
『恥かかせやがって!!』
[胸倉を捕まれ、両手でまぁまぁ、と相手を制しつつ、
引きつった笑みを浮かべる男。]
いや、お客さん、うちは武器は扱ってませんよ。
あぁ、でも撃つと花が飛び出す、なんてのはありますが。
もしかして、それで……
…
…く…ぶはっ…!
[その光景を想像してしまい、思わず吹き出してしまった。]
『あぁ!!??』
[口を抑えたが、もう遅い。
凄まれれば、今にも殴りかかってきそうな相手に、
下に引いてある布でそのままぐるりと商品をまとめ、
逃げるが勝ちとでもいうように、その場を逃げ出した。]
だーかーらー!!すみませんって!!!
[そう叫びながら、後ろから追いかけてくる男たちから逃げる。]
『あいつ、一応異能使いなんでしょ?なっさけな。』
『え、それただの噂でしょ。ないって、みるからに"無能"じゃん。』
『いろんな意味でね。』
何でも屋 スティーブ は肩書きと名前を 無能 スティーブ に変更しました。
■名前:スティーブ(名字はない)
■所属:スラム街在住。
■能力:左手で触れた空間と、見える範囲の任意の空間を入れ替える。(人間や動物などの意志を持つものは入れ替えの対象にならない。)
■武器:なし。実は棒術が得意らしいが、何かあれば逃げるため、ほとんど使われることがない。
■経歴:拾ったものを修理して売ったり、または修理を請け負ったりして、生計を立てている。
取扱商品は、くだらないパーティーグッズのようなものから、髪飾りから機械類などまで、様々。
だが、武器の取扱だけはしていない。
異能持ちという噂はあるものの、
絡まれたりすれば、すぐに逃げるため、
"無能"と呼ばれている。
■NG事項:グロは平気ですが、エロはできません(見るのOK)
■PLより:とても楽しそうで、飛び込んでしまいました。何かご迷惑おかけしたら、申し訳ありません。
全力で楽しむ所存です。
[箱が積み重なっている、その後ろから、辺りをうかがうように顔を出す。
誰もいいないようなら、はぁあああ…と深く息を吐いて、
そこから、こそこそ這い出る。
そして、立ち上がればパンパンっと、膝の砂を払う。]
さーて、さてさて。
あそこは、もう駄目だな。
とりあえず、飯でも…
[腹の虫は待ってましたとばかりに、
音を立てて鳴った。
男は商品をくるんだ荷物を右肩に担ぐ。]
―飯場―
よぉ、じーさん。
[様々なガラクタが積み重なったり、無造作に投げ捨てられている。
そこにいたのは一人の老人。
錆びて、今にも穴が空きそうな鍋からは、白い湯気が揺れている。]
ほい、っと、これで一杯。
[手渡したのは、鉄の塊。
そうすると老人は、一杯器に、具も何も入っていない、
ドロドロの液体をよそい、男へ手渡す。
そして、ボソボソと言葉を告げる。]
はぁ!?
…しょうがねぇ。
[請け負ったのは、次の飯にありつくための取引。
この老人は基本的には物々交換でやり取りをする。
そこらへんに転がるガラクタを椅子にし、
器に口をつける。]
『いつまで"無能"でいる』
[老人は言う。]
……いれるまでだよ。
[男は答えた。
鍋の上にパラパラと、どこからか錆が振っている。
左手を伸ばして、空中を掴み、手を引いた。
パラパラと、何もない空中から、錆が降り注ぎ、
足元へと落ちた。**]
………
上層部では僕はそんなに有名か?
それとも僕はお前に出会ったことがあるか?
[眉をひそめて顔を上げる。身なりの良さからソノランが上層部出身なのはなんとなくわかっている。
それにユウヅキもかつては上層部出身なのだ、どこかで挨拶くらいしていてもおかしくはない。
しかし奇妙なのは、ユウヅキには彼と知り合った記憶がないことだった]
(尋問官時代に出会ったのか…それとも、なにかの能力か?)
[憶測の域を出ない、無意味な考察を続けるが…猫の『ニャァ』という声に正気に返る]
あ、ああ…今ゲージを取ってくる!
あと、僕の事はユウヅキと呼んでくれ!下の名前で呼ばれるのは苦手なんだ!
[…数分後、ユウヅキはゲージを持って帰ってきた]
…こら!大人しくしろ!
『フシャーーーーー!!!』
頼むから我慢してくれ!ほら、猫缶やるから…いだだだ!
『シャーーーーー!!!』
[そこから30分ほどソノランから離れたくない『アンナちゃん』と小戦争を繰り広げることになったが*]
―― 下層区域 商店街 ――
通りまーす。
通りますってば!
[巨大なコンテナはいとも容易くするする動く。今度は人にぶつけないよう声をかけながら通りを進んでいく。買い物やおしゃべり、喧嘩に熱中する人々はすんなりとどいてはくれず、喉が痛くなってくる。
眉間にしわを刻みつつ、なんとか目的地のそばまでやってきた。ずいぶんと入り組んだ路地を通り抜け――]
あら?ここ、道違う……?
[逆戻りし、また別の道を進む。]
それにしてもこの能力、長持ちするのね。
しかも、遠隔で。
あぁ見えて結構すごい能力者なんじゃ……
[ソノランにちゃんとお礼しなくっちゃ、とつぶやく内に目指す店に到着した。
挨拶し、店主の指示した場所へコンテナを運ぶ。]
ここでいいわね。
押すと動くから気を付け――……わっ?
[どすん、とコンテナが重さを取り戻した。どうやら能力が解除されたようだ>>36]
もしかして、見えてるの?
[きょろきょろと宙を見回すが、娘にソノランの"目"を見つけられるはずもない。ひとまず店主に受領のサインをもらう事にした。]
『ご苦労さん。
一応中身チェックするからちょっと待っててな。』
[ぴく、と娘の頬が引きつった。ブン回されたコンテナの中身がどうなっているかなんて、そんな。想像したくもない。しかしサインを貰わないわけにもいかず、落ち着かない様子で店主がコンテナを開けるのを待った。]
『なんじゃこりゃー?!』
[ああ、案の定。娘がそうっとコンテナを覗いてみると、それはもう天地さかさまのぐっちゃぐちゃであった。]
ごめんなさい!
ごめんなさいー!
[幸いデリケートな荷ではなかったようだが詰みなおしに駆り出され、店を出る頃には結構な時間が経っていた。]
ありがとう。
お手数かけて悪かったわ……。
……――はぁ。
[なんとかサインを手に入れて、くたびれた様子で歩いていく。そんな娘の背を店主が笑顔で見送っていた。]
── スラム街 ブラックマーケット周辺 ──
[ある人は言う。
ブラックマーケットなら夕飯の食材からガトリングガンまでなんでも揃う。
もちろん、合法非合法を問わなければ。]
相変わらず胡散臭いとこねー。
あん?なに人のことじろじろ見てんのよ、ぶっ飛ばすわよ?
[ブラックマーケットに集まる人々は様々だが、一定の区分けがあるように思う。すなわち力関係にて上位の者、下位の者、そもそも言語が通じない者。これらは普段の生活の中で格付けされていくものだから、よそ者はとりあえず堂々と歩いていれば意外と安全だったりすることもある。まぁもちろん運の良し悪しはあるのだが。]
うーん、この辺だと思ったのだけど。
あら、このお店かしら。
[能力の糸を辿ってスラムを横切れば、スティーブのいる飯場>>49へと辿り着いただろう。すぐ近くの商店に目的のものがあるようなのだが、あいにくと店主は見当たらない。]
ちょっとそこのご老人とお兄さん、そこのお店は誰がやってるの?
欲しい商品があるんだけど、誰もいないみたいなの。
[さすがに黙って取っていくわけにもいかず、なにやら話し込む2人の間に割って入っていくのであった。*]
―スラム街 飯場―
[飯場の近くをやたらでかい男がうろついている。
見たところ、スラムの人間ではないだろう。
でっけぇなぁ、という感想はともかくとして、
その男はこちらへ近づいてきた。
オネェかよ。その突っ込みは心にしまい、]
あぁ?
は?店に誰もいねぇって?
んな、アホな。
[お店は誰がやってるのと聞く。
スラム街で店を留守にすれば、
どうなるかなど、明らかだ。]
じーさん、あの偏屈ばーさんは?
あぁ?知らねぇって?
ったく。
[そうして、男は立ち上がり、店の脇道を見る。
そして、戻ってくれば。
頭を掻きながら]
あー、駄目だ、駄目だ。
[と、首を振る。]
しょうがねぇ。
俺が代わりに売ってやるよ。
[と言って、店頭へと立つ。]
んで、何がほしいんだい?
お嬢さん。*
─ 下層区域 倉庫街 ─
[5分程度ならまぁいいか、と考えていると、ユウヅキが名を呼んだことに引っ掛かった>>50ようだ。
眉を顰めての問いかけ>>51に営業スマイルを返す]
さぁて、どうかなー?
直接顔を合わせるのは初めてだね。
[曖昧な返答をした後、笑みはそのままに]
3ヶ月前の事件で大立ち回りしたんじゃあね。
話題になって当然さ、うちのチームでな。
[どんな話題かは口にせず、知る理由の一端を明かした。
考察を続けていたユウヅキにこの言葉が届いたかは知らないが、思考の海から戻って来たユウヅキはゲージを取りに走り出す]
はいはい、ユウヅキな。
[指摘の部分にも軽い声で返した]
『うちのチーム』『三ヶ月前の事件』
[その言葉を聞いて>>60すぐに合点がいった。
上層部の者達がドームの治安を護るために創った特殊チーム、三ヵ月前の『連続異能暴走事件』に首を突っ込んできたチームといえばそこ以外に心当たりがない
そして『特殊チーム』のメンバーだと知るとユウヅキは露骨にゆるんだような呆れたような顔になった]
ということはお前はアーネスト達の『トモダチ』なのか
特殊チームにはお前らみたいな奇天烈なやつしかいないのか…?
…いだだだだ!!!や、やめろこの白毛玉!
[しかしそんな表情は戦争中に見せるものではなかった。僅かな油断によってまた大きなダメージを与えられることとなった、主に顔を]
[網を構える。 よけられる。]
[逃げようと駆け出す。尻尾を掴む]
[もう1度網に入れようとする、怒声とともに一撃喰らう]
[猫パンチや乱れ引っ掻きを喰らいながらも、取り逃さないよう必死に立ち回る]
[結果、猫との小戦争はユウヅキの勝利に終わった。
顔に出来た引っかき傷の数は気にしてはいけない。それは名誉の負傷である]
[ユウヅキはそう自分に言い聞かせることにした]
……ご協力感謝する…
[ソノランに向かって出てきた声は明らかに痛みで震えているが耐えているつもりらしい。猫の入ったゲージを手に抱えて、この野郎と少し揺すってやった]
[その時である]
『ギャーーー!盗っ人だーーー!誰か捕まえてくれえええ!』
…こんなところにまで、よく盗みにくるな…!
[怒声のする方向に振り向いた。
この場所から少し離れたところで、誰かが逃げていく姿が見えた。小さな小包を抱えて走っていく姿はソノランの立ち位置からも見えることだろう*]
[一段落したのも束の間、離れた場所から怒声が上がり、辺りへと響き渡る。
怒声が響いた方へと振り向いたユウヅキにつられるようにそちらを見たが、ソノランはその場を動かなかった]
あーらら、逃げ足の速い。
[暢気な声だけが零れ出る*]
『指定範囲:ターゲットまでの直線空間』
『目的:貫通歩行』
[朱い眼が空間を制御していく。逃げ出した男までの空間がまっすぐ何も無いかのように見通せる。いっぽ歩き出すと目の前にいる雑踏を透過しそのまま走り出した]
じゃあなソノラン!またどこかで会おう、事件中はかんべんだがな!
[そのまま、壁の向こうへ貫通して走って消えた]
[目指す先は……男の向かうスラム街だ*]
お嬢さんだなんて、いやだもうっー。
[あからさまなお世辞>>59でも言われれば嬉しいものである。満面の笑みを浮かべながらスティーブの肩のあたりをバシバシと叩いた。能力の発動もできるし、お触りもできるし、一石二鳥である。]
ただアナタ、どう見てもここの店主じゃないわよね?
アタシ、お金はケチらないけど面倒ごとはごめんよ?
[スティーブの肩を叩く手が止まると真顔になってそう言った。こんなところに警察機構が首を突っ込むとは思えないが、厄介後は避けるに限る。やけにアデルの顔が近い。*]
[バシバシと叩かれた肩は、痛いものの、相手は今は客だ。苦笑いを浮かべつつ、さらに、言葉を並べる。
能力が発動されているとは気付かない。]
いいんだよ。それがここ<スラム>なんだから。
いなくなった店主がわりぃんだよ。
[叩く手がとまり、真顔で面倒ごとはごめんだと言う彼に、男はそう言うが、少しだけ、仰け反っているのは、相手の顔が近いからだ。引きつった笑みを浮かべながら、]
ま、まぁ、ここじゃ、んな些細なこと、
面倒事になんか、ならねぇって。
ほらほら、これなんかお似合いなんじゃねぇ?
[ささっと、適当にネックレスを男の前に置く。]
綺麗なお嬢さんには、2万にまけとくよ?
どうだい?
[そのネックレスの価値も分からないが、
なるべく早く、去っていただきたく、値付けは適当になっている*]
ースラム街・男視点ー
『っはぁ、はぁっはぁっ…!』
[男は走っていた。ようやく生活の足しに出来そうなものを手に入れた。
これを売るなりすれば多少は生活が安定するだろう]
『っ…ここまでくれば倉庫街のヤツらも…追っては来れないだろう…っはは…やった…やったぞ…』
[壁に背を預けそのままズルズルと地面に崩れ落ちる。
ようやく、自分の生活も少しは楽に………]
[そう思った矢先、背後の壁がゆらゆらと波紋を立てるように揺れた]
『……え』
[ずるり、と揺れる壁から黒い衣に纏われた右腕が這い出してくる。そこに人が立つ空間などあるはずがないのに]
[そのままギリリリ、と小包を持つ腕を掴まれた。
振り返ると、壁の中から朱の眼がこちらを真っ直ぐ見据えていた]
捕まえた
[黒い髪はそう呟きニタリと笑った。]
[蒼白な顔なのに、その手の力は強く、滾るように熱い]
さぁ、よこせ…はやく……
[朱い眼が近づいてくる]
『ひ、ひいいいいいい!!!!』
[悲鳴が、スラム街に響いた]
[スティーブの言い分>>73に顔をしかめたものの、アデルもいつ戻るかもわからぬ老婆を待つ気力もなく、]
はぁー、わかったわよ、買うわ。
[そう言いながら内心ほくそ笑んだ。普通に買えば桁が2つほど足りない値段だ。幸い大した傷もないようで、依頼人は満足して受け取るだろう。]
これをどこで手に入れたかは……アナタじゃわからないわよね。
まぁいいわ、こんなところで売られてるってことは、自分で売った線は薄そうね。
[よかったわね、おじさん。と心の中でつぶやいた。]
ありがと、アタシはアデル。
アナタお名前は?
[にこりと笑ってスティーブへと問いかけた。*]
[ネックレスの真の値打ちなど、スラム育ちの男に分かるはずもなく。
さらには、まさか桁が2つも違うなど、全く頭になかった。]
まいどありー。
[だから、なんの疑いもなく、それを手放した。]
さぁ?拾ったんじゃねぇ?
婆さんだし。貰ったってこともないだろうしよ。
[スリなど、更に無理だろう、と。]
あんた、上層だろ?
スラムの人間の名前なんて聞いてどうすんだ?
[そういうも、にこりと笑うアデルに、訝しげな表情を向けるも。]
スティーブだよ。お嬢さん。
[そう言った矢先、ちょうど>>75悲鳴と、慌てるような声>>76が聞こえたか。]
何やってんだ。あれ。
[男は、アデルから離れ、そっちへ向かう。
アデルはどうしたか。]
お困りですか?
それともスリの途中かなんか?
[そう言えば、彼はなんと反応しただろう。*]
[ユウヅキを知るに至った3ヶ月前の事件。
通称『連続異能暴走事件』にソノランは直接関与していない。
犯人がドーム内に居る間は能力を使って居場所の割り出し等もしたが、ドームを出た後は追跡を命じられたアーネスト達に任せた。
逃げ込める場所が限られていたことと、アーネストがいれば出番はないなと言う判断。
そして]
俺様が行ったら絶対拗れたろうからなぁ。
[そう思ったが故。
ただ、この呟きも笑いながらのものであるため、深刻に考えているわけではないことを記しておく]
[ソノランは事件が起きる前から能力で時折村の様子を見ていた。
村へと移り住んだ者の様子を確認するためだ。
それは依頼されたものではなく、自発的なもの。
現時点で観察しているのは特定の2名のみだ]
お礼ついでに探らせてもらおうかな。
[観察対象の1人を思い浮かべて笑いつつ、ソノランは転移の空間から滲み出ながら地面へと足を下ろした**]
僕はユウヅキ。下層で探偵業を営んでいる。
たまにスラムにも仕事の依頼で来るから顔を見かけたことはあるかもしれんな
[ユウヅキは簡単に自己紹介をする。下層・スラム街は盗っ人だ賞金首だなんだかんだと仕事の宝庫だ、ユウヅキは度々足を運ぶためにどこかですれ違っているかもしれない]
それで…倉庫街でこいつが盗みを働いてな、それを追いかけてきたんだが捕まえた瞬間にどういうわけか気絶した。
このままじゃ事情を聴くことも出来ん。
お前、こいつがどこの誰か心当たりはないか?
[そう言って、気絶した男をむんずと掴み、顔を上げさせてみる。 スティーブが代わりに開いた店の前に立つ女性のほうにもちらりと目を滑らせながら*]
―― 下層区域 倉庫街 ――
[娘は倉庫へと戻ってきていた。一件目の仕事で疲れたものの、足取りは若干軽い。4年ぶりのドームは活気にあふれ、眺め歩くのは随分と楽しかったようだ。
が、少し浮ついた気分は雇主の倉庫へ到着すると吹き飛んだ。]
……ない。
一番大事って言われてた小包が、ない!
[青ざめ、周囲の人間に尋ねて回る。
雇主曰く、どうやら盗人がでたらしい>>65。黒髪の青年が壁すり抜けてスラムの方へ追いかけて行った>>70と噂だが、さて、どうしたものか。
少し考え、スラムへ向かう事にした。
残る届け物は消えた小包と、倉庫の小コンテナだ。小コンテナの届け先は中層区域との事で、いったん後回しになった。]
さっきのソノランさんは……
どっかいっちゃったのかしら。
ええ、まぁどっちにしても後ね。
このままじゃお礼もできやしない。
泥棒め、とっちめてやるんだから!
[すでに泥棒が可哀想な目に合っている事など知らぬ娘は鼻息荒く、倉庫街を飛び出した。小コンテナを厳重に保管してもらうのは忘れずに。]**
[男が声をかけたのは、この男を知っていたからだ。
先程は目が赤かった気がしたが。上げた顔の目は黒い。
気のせいだったろうか、そう思っていれば。
目の前の男は、男の顔を見て、何事か考えている様子だ。
スラムにも弱い異能を持つ人間も住み着いている。
その中の一部程度なのかもしれないが、
男は生まれも育ちもスラムのため、交友関係が広い。
そのため、スラムでは無能のスティーブを知っているものも多いだろう。
それに一時期、外で護衛をしていたこともあったが、
それはある事件を境に男はやめている。
だからこそ、無能とも呼ばれる由縁だったか。
今は男が異能を使うのは、飯場のじーさんの前でだけだった。]
存じてますよ。
あれだろ、ドンパチ探偵。
今日はお静かですね。
[そんなことを言えば、男は彼に掴まれている、
男を見る。見るからに気絶している。
何か怖いものでも見たかのようだ。]
[捕まれ、上げられた顔を見て男は言う。]
こいつが、スラムの人間じゃねぇってくらいしか、
俺にはわかんねぇな。
[アデルがもしそこにいたなら、彼はどう反応していたか。*]
ー回想ー
『スティーブさん!これ買いとってよ!どのくらいの値段に…うわっ!』
『ぜえっはぁっ…べリティ……!事務所の備品を…はぁっ…勝手に…持ち出すな、と…いって…』
『ユーが追いかけてくるほどの価値なの?!すごいすごい!ねえこれいくらになるかな?!』
『べリティいいいいいいぃ!!!』
『今日もまた賑やかですね、ドンパチ探偵』
『いつでもどこでもドンパチしてるわけじゃない!
いくぞべリティ、今日という今日はみっちり話をつけてやる!』
『スティーブさんまたねー!』
『おい、その左手に持ってるのはその店の商品だろう置いてけバカ!』
[そんなやり取りを延々と続け、最終的に少女は探偵に連れていかれた。連れて帰る途中に少女が探偵に軽くスティーブの噂を紹介していた気がする]
スティーブ、いい名前ね。
[実はアデルはこの男の名前を知っていた。面と向かって会うのは初めてだったが、『無能』と呼ばれる彼の噂はそれなりに聞いている。]
(素直に名前を言っちゃうのはおバカなのか、正直者なのか。)
[人の物を勝手に売っているのだ。偽名を使ってもおかしくはない。とりあえずわかったのは、目の前の男が噂ほどのダメ男ではなさそうだということか。様々な人間に会ってきたアデルには、目の奥に何かギラギラと光るものが見えた気がした。]
── 下層区域 スラム ──
……うっ……
[スラムへ足を踏み入れた娘はひどく及び腰になっていた。汚い衣服をまとい道端に座る住民、ボロ家──視線を遮る以外役に立っていなさそうだ──、怪しげな物を売る店に、埃っぽく淀んだ空気。時々巻き起こる喧騒は活気よりも恐怖を感じさせる。そんな中を小さくなって歩いていた。
四年前、娘がドームに暮らしていた頃は上層区域に住んでいた。その後移り住んだ村は原始的ではあるが、それなりに清潔だったし、何より平和だった。世間知らずの娘にとって、スラムはとても恐ろしい場所だった。]
『きゃはーーー!!』
[そんな娘の横を子供達が駆け抜けていった。]
子供って、どんなとこでも元気ねぇ。
[屈託無い姿に勇気をもらい、娘は恐る恐る、近くにたたずむ老婆に話しかけた。]
あの、ちょっといいかしら……?
小包持った男を黒髪のお兄さんが追いかけてるの、
見なかった?
[老婆は娘を上から下までじろりとながめると、皺の寄った手ですっとある方向を指差した。]
『ドンパチ探偵様ならあっちだよ。』
[老婆に礼を言い、指された方向へ向かう。
途中、はたと気付く。]
……探偵?黒髪で、ドンパチで……
もしかして、ユウヅキ!?
[友人と思しき名にぱぁと顔が明るくなった。足取り軽く道を行く。]**
あらあの子。
[≫75≫76の騒ぎが耳に入れば、スティーブから視線を移す。最近お騒がせの探偵ボーイ。実物を拝むのは初めてだったが、結構アデル好みの顔だった。]
ふーん、アナタが例の探偵さんなのね。
あら、お肌白くてキレイね。
[その場の空気なんぞ御構い無しに、スタスタと近づくと犯人を取り押さえるユウヅキの頬をツンツンした。*]
こ、こらっ…つつくな、血がつくぞ…!
[話を無視したアデルにつつかれ不意をつかれる>>95。
視線をやっていたとはいえ、初対面の女性に頬をつつかれると流石に動揺する。それに先程白猫との戦争の傷が残っているのだ、傷口のいくつかには血がまだ零れている。汚しては悪いだろうととりあえずそう断った]
例の探偵って…僕も有名になったものだな…
まだ探偵業を始めて3ヶ月のはずなんだが
[有名になった原因は考えるまでもないが本人は気づいていない。ご愛敬というものだ]
[余談だが、彼の白い肌は割と柔らかめでふにっとしていた。そのせいで傷がよく映えるのだが]
ま、まあいい…それで貴女は?
見た感じスラムの出ではなさそうだが…
この男に見覚えはないか?
[どれだけ頬をつつかれていたかはアデル次第だが、それが終わるとやれやれと言った顔で盗っ人の身体を持ち上げる。
少し後ろにふらついたが、なんとかアデルに顔を見せることが出来るだろう]*
[さて、老婆の言った通りの方向にきた娘だったが。]
……あんの婆さん……!!
[怒りに震えていた。
老婆には道案内の駄賃を渡したというのに、やってきた方向にはユウヅキと泥棒の姿どころか目撃情報もありはしない。]
もうここの人なんか信じないんだから!
[吐き捨てると、きっと上を見上げた。視線の先にあるのは監視カメラだ。]
怪しいからあんまやりたくなかったけど、
[と、監視カメラの設置されているポールをつかみ、よじよじと登っていく。下からスカートの中を覗き込む輩には気づいていない。スパッツをはいているからと安心しきっている。
ポールを登り切ると、監視カメラにそっと触れ、目を閉じた。]
あなたの記憶、見せて?
[問うと同時に娘の意識は監視カメラに入り込んでいった。]
── スラム街 ──
……ふぅ。
[降りようと下を見ると、大勢の人々が娘を見上げていた。]
ちょっと、盗んだりしないわよ!
降りるから!どいてよぉ!
[ポールを滑り降り、なんとかかんとか人垣を抜けていく。]
だからやりたくなかったのにぃ!
[涙目でブラックマーケットへ駆け出した。]**
ベリティさんには、いつもご贔屓いただきまして。
[そう言って、男は彼へ、ニコリと笑う。
営業スマイルというやつだ。
男の店には子供が良く来る。
その理由は男が、そこらへんの小石でも、ガラス瓶でも、
なんでも買い取るからだ。
たまに武器を持ってくる子供もいるが、その時は買い取りはするも、
次からは持ってくるな。場所だけ教えろと伝え、
武器はすぐに壊し、分解してしまう。
教えられた場合も同様に。
ベリティはそんな中の一人だったか。]
―回想―
[威勢の良い声が、聞こえる。この声はお得意様のベリティだろう。]
いらっしゃいませー。
たまには、買ってくれてもいいんですよ。
[兄妹喧嘩のようなやり取り>>90を見ながら、男は笑いながら、
そう言う。]
はーい、またー。
あ、この前の"あれ"は中々良い値で売れたので、またよろしく。
[そんなことを言いながら、またねーと言うベリティに手を振った。店のものをくすねていたことは、
逞しいな、と。この世界では盗まれたほうが悪いのだ。
掛け合いを続けながら去っていく二人を見ながら]
仲いいねぇ。
[男はそれをどこか懐かしそうに見ていた。]
上層のやつかもしれねぇだろ?
[下層か中層、そう言う彼に、男はそう言う。
上層の人間がスリをする必要など、確かにないだろう。
可能性の高いものから、考えていくのが効率的。
それは、分かっているが。]
…あぁ。
ごちそうさまでした。
[非常食がまるっと消えた、その言葉に、男はにんまりと笑う。]
なんてね。
たまにガキどもが、店に来るんでね。
スティーブから!!って。
[ちゃっかり、人に売りつけるのは忘れないのは、
やはり逞しい。*]
―アデルと―
どーも。
アデルさんも。いい名前だ。
[ここはスラムだ。いちいちそんな人間の名前など、
上層の人間は覚えやしない。男はそう思っていた。
それに、男は元々名前はない。
名を持たずに育った。
昔はいろいろ名前はあった。
が、今はスティーブで通している。
男の名を好き勝手に決めていた妹が、
最期につけた名が、スティーブだった。
それだけだ。]
[そうして、ドンパチ探偵が、やってくれば、
アデルの興味はそっちにうつったようだった。
好き勝手に、探偵の頬をツンツンとしている。
それに対して、血がつくぞと、動揺している様子の男>96。
まさか、アデルを女性と思い、その反応を見せているとは思わない。
男の顔はよく見れば引っかき傷だらけ。
どんなドンパチをやったか、非常にわかりやすい。]
んじゃ、俺にはもう用はないよな?
[アデルにも男をみせる様子だが、
男は特にそれを確認することはなく、
そう言うと、歩きだす。]
じーさん、ばーさん弔っといてって、
あいつらに、言っといて。
[店主は先程見た道端で、動かなくなっていた。
ここでは日常茶飯事のことではあるが、馴染んだ人間がいなくなるのは、やはり良い気分はしない。
あいつら、とはスラム専門の葬儀屋とでも言おうか。
実際葬儀を行うわけではないが。
そうして、先程のアデルからの支払いを渡してしまうと、男は去っていった*]
んー、いい触り心地。
あぁ、アタシ?アタシはただの通りすがりの者よ。
そいつがどこの誰かも知らないわ。
[振り払うそぶりのないユウヅキの頬をしばし堪能した後>>97、我に帰るように質問に答えた。]
ところでこの人何かしたのかしら?
アナタと喧嘩、というわけではなさそうよね。
[切り傷とは思えないが、やたら傷だらけのユウヅキに対して問いかけた。]
上層のやつかも、か
わざわざ自分の手を汚すより下請けにさせそうなものだが…
可能性としては切れんか
[スティーブに上層部の者の犯行の可能性を言われ>>104少し考える。上層部出身者があんな雑踏の中にわざわざスリに来る可能性は考えていなかったが…視野から外すのは一つお門違いというものか]
[そしてニヤッとした笑いと、ご馳走様の言葉。その後に続いた言葉にユウヅキは非常食たちの運命をなんとなく察した]
………はぁぁぁあ……
スティーブ、あのバカを止めてくれてもいいんだぞ?盗まれた回数をカウントするのも飽きた……
[そのため息の深さからどれだけべリティという少女に振り回されているのかがよく見える。ドンパチ探偵とはいえその上を行く破天荒な少女にはかなわないらしい]
─ 中層区域 ─
[ソノランが降り立ったのは3つの区域の中で一番ブロックの多い中層区域。
住人も多く、それに伴い様々な施設も雑多に集まる場所。
その中にあるカフェの一つ、そのテラスに並ぶ椅子の一つに腰掛けると前髪の奥の右眼を開いた]
アイスコーヒー、ミルクと砂糖たっぷりで。
……え? 新しいのが入るって?
へー、まだ届いてないの?
なぁんだ、また今度にするわ。
そーいえば倉庫街で盗難騒ぎがあったんだよなー。
盗まれてなきゃ良いね。
[ケラケラと笑いながら余計なことを言うと、マスターは不安げな表情をする。
品物が何であれ、価値があると見れば盗む輩も多い。
あまり出回っていないものだと知れればその確率も上がることだろう]
[マスターを怖がらせた後に届く注文の品。
アイスコーヒーに口をつけつつ遠くを見遣る。
右眼に映るのは都市内のあちこちの光景。
どこで何が起きているか、ランダムに眺めるのは暇潰しの一つだ]
…いつも通りっちゃあいつも通りかなぁ。
[都市内はおおよそ平和という言葉は程遠い。
上層区域であれば静かな時もあろうが、そちらは水面下がどうなっているやらで。
中層区域以下は表立った騒ぎも裏側での暗躍も何でもござれだ。
この暇潰しであれこれ見える時もあるが、今日は休暇なので積極的に動く気はほぼない]
──…まぁ、何とかなるっしょ。
[見えたもの全部に対処してたらキリが無い、と割り切るのは早かった。
しばらくは観察を繰り返して、カフェのテラスでのんびりしている*]
―男について―
[男は生まれも育ちもスラムだ。名前もない。
が、男には妹がいた。
名前のない二人は、互いに適当に名をつけた。
妹が名前を思いつく度、男の名前は変わる。
男も名前を考えるが、]
『おにーちゃん。下手』
[そう言って良く怒られていた。]
[異能については、男にとってはそれは、
食べ物が手に入る。としか考えていなかった。
盗みを繰り返す生活。
そこで出会ったのが、飯場の老人だった。
案外、事情があって、護衛を雇えない奴は多い。
そういう人間への護衛。
妹はスラムで物を売り、
男は外で護衛をする。]
[けれど、とある事件。
なんてことはない。ここでは、よくあることだ。
日常茶飯事の諍い。
たまたま店頭に並んでいた、武器。
それが、諍いの中、取られて。
運悪く。
巻き込まれて、一人、スラムの人間が死んだところで、、
日常茶飯事の中。
そんなこと、誰も気に留めやしない。
外から帰ってきた時、
おかえりと、迎える声を失った人間が一人増えるだけ。]
[妹が倒れていた、その場所に
丸くなって、身体の影に。
赤く、血文字で、
"すてぃーぶ"
なんて、俺が殺ったみたいじゃねぇかよ。
と、ポツリ呟いた。]
ー アデルに ー
[スティーブを見送りつつも顔をつつかれ、ようやく返答が帰ってきた>>108。 どこの誰かも知らないという言葉に頭を悩ませた]
そうか…この男どうしたものかな…ここに放置するわけにもいかないし…
[何かしたのか?という質問に対してはユウヅキは正直に答える。彼が倉庫街で盗みを働いたこと、それを追いかけてきたらどういう訳か気絶したこと]
この傷はこいつにやられたわけじゃないから気にしないでくれ…こっちのやつだ
[左腕に抱える猫の入ったゲージを見せ、傷の理由も説明する。相変わらず血は固まらない]
[少しユウヅキがよろめいた気がした]
……あー、すまない。
僕はこいつとこの荷物を返して来なきゃいけないんだ
もし出来るなら、この男をスラム街の外まで運び出してくれないか?スラム街出身じゃないならこの場所は危険だろう
[ユウヅキは小包を男の腕から抜き取るとゲージの上に挟み込むように抱えて、アデルにそう頼んでみる。もし無理なら無理で断られても構わないがなんとか考えないとなーとか考えながら*]
6人目、ヴェス がやってきました。
──────────────────────
わたくしはそう思うのです。
人は、前進し続けなければならない。
欲望の火を絶やしてはならない。
どのような欲であっても。
それは生きるための原動力となるのです。
──────────────────────
[スティーブはユウヅキと知り合いのようだったが、どことなく空いた距離感からは、そこまで親密な関係でないことを察する。]
あら、行っちゃうのね。
また会いましょ、スティーブ。
次もアタシの味方でいてね。
[去り際の男>>107の背中にそう声をかける。先ほどの売買の話だろう。くれぐれも面倒を起こさないようにということらしい。]
アタシって怒らせたら恐いわよ?
[ニコリと笑って釘を刺しなおした。]
[上層もと、そう言った言葉に、
彼はあっさりと、上層の可能性も受け入れた。
意外にも人の言葉を吸収する男に、少しだけ関心しつつ]
ま、上層がなにやったとこで、
大した沙汰にはならねぇだろうがな。
[お偉いさんが、握りつぶすことも簡単だろう。
そうして、非常食の運命に関しては]
探偵様形無し?ってね。
まぁ、逞しいのは悪いことじゃないですよ。
ここでは特に。
[深く、深くため息をつく探偵に苦笑いを浮かべる。
相当振り回されているのだろう。ベリティを見ていても、逞しすぎる、と言っても良さそうだ。]
ま、良い子だ。
大事に。
……まぁ、会ったら。
どうでしょうね?
[次もアタシの味方でいてね。
そう言う、彼にそう返す。
次もがあるか分からないが、
いちいち面倒を起こすつもりはない。]
なんて、
お客様を怒らせるようなこと、しませんよ。
また、ご贔屓に。
[ニコリと笑うその顔は、なんとなく威圧を感じる。
少しだけ引きつりそうなのを堪えて、
男は背を向けた。*]
―― スラム街 ブラックマーケット ――
警察、こっちにこないのかしら。
[移動中、娘は不思議そうに首を傾げる。
一応監視カメラがついてはいるが、カメラが何か捉えたからといってスラム街に警察がやってくることはあまりない。大抵は一見平和な上層のパトロールや下・中層の諍いに振り回され、彼らの一日は終わる。]
確かこっちの方よね?
[絡んでくる連中を避けながら、映像とそれを映したカメラの座標を頼りに進んでいけば、大柄な人影とユウヅキ、ノビっぱなしの泥棒の姿を見つけた。]
ユウヅキ―!
[手を振って、駆け寄っていく。]
久しぶり……ええと、何週ぶり?
[『あの事件』の後、ユウヅキは村に遊びに来てくれていた。その時彼から探偵事務所を開いた事を聞いていたのだ。]
どうも、はじめまして。
お話し中ごめんなさい。
ユウヅキの友人の、エイミー・ブラックです。
[傍らの大きな人物にちょこんと膝折り挨拶をしつつも彼を観察する。それなりに品がよさそうに見えるが、スラムに何の用だろう、と。]*
ん?え、ちょ、ちょっと待って。
[ユウヅキのここまでの足取りに>>117>>118相槌を打ちながら聞いていたが、徐々に顔に疑問の色が浮かび上がっていくと、最終的なユウヅキのお願いを静止した。]
アタシがこの男を連れてっても一文の得にもなりやしないじゃない。
しかも聞いてる限りだとアナタ依頼人と契約結ばずに犯人追いかけてきたように思えるわ。
ホントに報酬もらえるの?
[心配そうにユウヅキに問いかける。この探偵の仕事のやり方にとてつもない不安を抱いたようだ。この純粋そうな青年を見ていると『ありがとうが報酬です』なんて言われそうで頭痛さえ起こりそうである。]
―男の能力について―
[簡単に言えば左手で触ったものと、見ている空間を入れ替える能力。男もあまり、この能力を分かっていない。
気付いたらあった。
分かっていることとしては、
1.空気や液体も触れているとみなされる
2.一度発動させると一定時間能力が使えない。
(塵やホコリ程度なら1秒以下、小石なら3秒など。)
3.人間や動物は交換対象にならない。
4.交換ができるのは、手で触れる範囲のみ。
壁などの大きなものを対象にした場合、その一部のみ交換される。
ではあるが、男は気付いたらあった程度で、あまり意識はしていない。特に今は、ほとんど使うこともない。]
── 中層・自宅 ──
[洗面所に立ち、目元を親指の腹で撫でるように擦る。
苛立ちを飲み込むように、グラスに水を注ぎ薬の錠剤を2粒口にした]
『またか……』
[目が霞む。
異能が使えなくなるなどは、悲惨なものだろう]
── ──
『何時か、人類は元通りの生活を取り戻す。
その為に、父さんと母さんは頑張っているんだ』
[自嘲を浮かべる。
今もまだ、過去の夢を見る自分に。
純粋に未来を信じていた過去の自分に]
[男の両親は、前文明の痕跡を調査する仕事をしていた。
彼らが、その調査中に、前文明の生き残りである狂った機械に遭遇し殺されたのは不運という他ない]
[そして、当時の男がまだ異能に目覚めていなかった為に、機械生命体に襲われなかったことは、幸運でしかないのだろう。
その結果が、為す術無く両親の死を見届けることだったとしても]
[ユウヅキの想像の斜め上をゆく依頼>>130に大きくため息をつく。そうじゃない、とでも言いたげに。]
アナタね、自分が1時間あればどれだけお金を稼げるとか考えたことある?
周りの人たちにチヤホヤされるなんて若いうちだけなのよ?
そうやって色々なチャンスやお金を逃しているうちにあっという間に歳くっちゃうんだから。
ああ、うん、いや、もちろんナイスミドルもアタシ大好きだけど。
[説教と一緒にアデルのどうでもいい趣味まで流し込まれている。簡単に言えばもっとお金稼ぎについて真剣に考えなさいと言いたいらしい。]
お金が全てじゃないっていうけどね、自分のしたいことをしたいならこの世の中お金が必要なの。
もっとお金があれば、なーんて思うことのないように生きるべきだとアタシは思うわ。
自分の思いをなんでもかんでも我慢するなんて悔しいじゃない。
[まるで体験談でもあるかのようにアデルは語る。その後にまた大きく息を吐いて。]
まぁいいわ。その依頼、受けてあげる。
当たり前だけど報酬はいただくわよ。
[ユウヅキに小さく微笑んだ。]
あら、これはご丁寧にどうも。
[ユウヅキとの会話に割って入ってきたエイミー>>126に目を抜ける。少女とまではいかないが、どこかあどけなさが残った顔立ちだ。身なりはそうでもないが、どことなく育ちのよさを感じさせる振る舞いが少し引っかかる。]
ねぇ、変なこと聞くけど、アナタそれ偽名?
[どうもどこかで見た顔なような気がしてならない。素性を隠しているなら目の前の探偵との関係も気になるところである。]
ところでなんだかアナタ、いい匂いするわね。
シャンプー何使ってるの?
[疑問は疑問で。こちらはこちらでどうしても気になったらしい。*]
そうね……あったわね、そんなこと。
[遠くの方へ目が泳いでいく。>>131風に飛ばされた洗濯物を取りに行ってくれたはいいが、やはり回収を手伝いに来た他の村人を下着泥棒と勘違いして大騒ぎになったんだったか。]
ち、ちがうの、そんなんじゃなくって。
今回は、たまたま……
[思えばハロルドは随分な苦労をして現金を稼いでいたものだ。娘の瞳がほんのり潤む。ユウヅキの誤解が加速してしまうかもしれないが、そこに気は回っていないようだ。
ちなみに、村での暮らしは基本物々交換だ。しかし、それだけでは足らない事もある。故にドームに出稼ぎをして現金を手に入れる村人が少なからずいる。]
……いえ?
違うわ、本名よ。
[唐突な問いには驚いた。が、態度に出さないよう押し込める。そのせいで急にぶっきらぼうになったように見えたかもしれない。
スラム街に素性を知るものなどいないと油断しきってた。]
え……いい匂い?
ええと、私、そんな……本当?
[慌てていたが、ほんのり頬を染め視線をそらした。]
その、シャンプーっていうか……灰汁。
[村で手に入るものは基本、そんなもの。それでも存外髪は傷まないものだ。石鹸も手には入るが、多用はしない。]
その、……オネエさんは、
ユウヅキの友達なのかしら?
[途中口ごもったのは、この人物をなんと呼んでいいか迷ったからだった。]*
[アデルのため息にユウヅキは更に不思議そうな顔をする。
金儲けに関してもう少し考えろと諭されて>>135…一つ、クスリと笑いがこみ上げる。どうにも彼には自分のことを誤解されているらしい。
別にユウヅキは金に頓着がない訳でも…チヤホヤされたいがために人助けをしているわけでもない。ましてや稼げていないわけではないのだ]
ご安心を、お金に困ったことはございませんよ
なんだかんだ…色々と儲けさせて頂いていますので
しかしそのお心遣いには感謝しますよ、レディ?
どうにも私が人に愛想を振りまくお人好しと心配されてしまったようだ
[クックック、と笑いがこみ上げる。
それは、ユウヅキ本人が自身のことをお人好しと思えるほど純粋なものだと思っていない証拠だった]
ともあれ…引き受けて頂けてありがたいですよ
[そう言って、アデルに男を引き渡した。彼をスラム街の外にさえ出せば後ほど報酬を出すと告げた]
…友達か?いや、たった今知り合ったからどうだかな
どっちかと言うと依頼人と受託者の関係かな
[エイミーに関係を訊ねられると>>138、ユウヅキはそう答える。余談ではあるがユウヅキは本気でアデルのことを女性だと思っているらしい。口調が女っぽいんだからつまりはそうなんだろうなとかいう短絡的な考え方だ]
[たまたま…の後に続くエイミーの滲む涙に>>137、ユウヅキは少し顔を蒼くする。まさかハロルドがそこまでダメ男だったとは?!と頭の中ではもう既に彼のところに殴り込みに行く気満々だ]
……エイミー、いざとなったら言ってくれ。
ハロルドのことを吹っ飛ばす準備はいつでも出来てるからな
[彼女の肩をポン、と叩く。明らかに誤解している]
[ポンと叩いた腕とは反対側に抱えられているゲージの上にエイミーの探していた小包が載せられているのが見えるだろう*]
……そう、じゃあアタシの気のせいね。
変なこと言ってごめんなさいね。
アタシはアデルよ。よろしくね、エイミー。
[疑念は晴れたわけではないが、思い出せない以上は追求しても仕方がない。自分も名前を名乗りつつ、右手を差し出した。]
灰?灰ってあの木とかの燃えカスってこと?
驚いた、あれを髪に使ってるのね。
んんー、匂いのもとはまた別なのかしら、食べ物?
[アデルは目を見開いてエイミーを見つめる。]
ああ、ユウヅキとはそこで行き会ったばかりよ。
ね、エイミー。ちょっとアタシとお茶しない?
もちろん、アタシ持ちで。お話聞かせてちょうだい。
[醸し出す雰囲気と実態のギャップに興味が沸いたらしい。エイミーが了承すれば、中層へと向かうだろう。]
■名前:ヴェス(ヴェス・スターシンガー)
■所属:フリーランス
■能力:遠隔移動能力、数m範囲の念動力(副産物)
■武器:短刀、銃、スタンガン
■経歴:幼少時、前文明痕跡調査隊に所属していた両親を、バグ・シングによって眼前で殺される。中層に遺された家に住み、現在はバグ・シング関連の事件や依頼を主に追いながら、フリーランスとして活動している。
異能に目覚めたのは、両親が死亡した数ヶ月後。
遠隔移動能力を使う度に、目が痛むのが目下の悩み。
性格は粗暴な面がある。
最近、近くに引っ越して来たドンパチ探偵の破天荒ぶりにブチ切れることもしばしば。
■NG事項:感情の確定
■PLより:よろしくお願いします。
[荷物を肩にかけ、歩いていれば、
男は立ち止まる。
そうして、踵を返す。
が、遅かった。]
しっつけぇなぁあああ!!!
[男は走る。後ろから複数の男。
さっきより増えいている。]
武器はぜってぇやんねぇって、
ずっといってるじゃねぇか!!!
[そんなことは通じないのだ。
そう、それがスラム。]
やだ何その言葉遣い。ちょっと気色悪いわよ。
[さっきまでとはあまりに差のある対応>>139に苦笑する。]
後払い、ね。
いいわ、それでアタシとどうやって再開するつもりかしら?
運命の赤い糸でも主張してみる?
[意地悪げに質問をしてみる。もしユウヅキが答えに窮するなら、エイミーの同伴の有無にかかわらず、中層のカフェにいると伝えるだろう。*]
ヴェス は肩書きと名前を 追う者 ヴェス に変更しました。
にしても、今日はやたらしつけぇなぁ。
[走りながら、男はひとりごちる。
何か、武器が必要なことでもあったのだろうか。
ダンっと、地面を踏み込んで、小高く積み上がったガラクタの上に乗り、
そのまま斜面を滑り降りる。
騒がしい声が聞こえなくなれば、ひょいっとそこから顔を出して、辺りをうかがって、立ち上がる。]
わぁ、お茶?
[輝きかけた目はすぐ曇る。]
残念だけど、私仕事中なの。
中層に荷物を届けないと……ん?
アデル?
あ、もしかして!
[届け先のメモを取り出せば、まさに中層、アデルの家だった。ユウヅキとの話が済めば、荷物を回収して彼女?と共に中層に向かうだろう。]*
心配するな、エイミー
依頼の話はたった今終わったしハロルドだってすぐ…
…は?風邪?
[エイミーに詰め寄られて>>146目を白黒させる。どうやら誤解だったのか?少し考えていると小包がエイミーの探していたものだという声をきく]
ああ、別に構わんさ。
たまたま見かけたからたまたま追いかけただけだよ
[そう言って、小包をエイミーに手渡した。倉庫街まで届ける手間が省けたなと楽ができたのを内心安堵している]
それじゃあ僕はこれからこの猫を依頼人に届けなきゃいけないんだが…アデルも一緒なら大丈夫かな?
気をつけていくんだぞ?
[そう言って、エイミー達を見送ることにした**]
『あ、すてぃーぶだぁ』『だぁ』
[と、そこに、顔なじみの兄弟が近づいてくる。]
なんだ、お前ら。
また、なんか拾ってきたのか?
[わしゃわしゃと、二人分その頭を撫でると、
兄が万歳をすれば、それを真似して弟が万歳をする。]
『ちがうのぉ。』『ちがのぉ。』
あ?ちがう?なくしたのか?
[男がそう聞けば、ちがーうと兄が首を振り、
遅れて弟も真似をする。]
『かくれんぼー』『ぼー』
『まーくん、みつかんなーい』『かんなーい』
[どうやら、隠れんぼをしていたらしいが、
一人みつからないらしい。]
よーし、隠れるほうが得意だが、
探してやっか!
[こうして、まーくん探しが始まるのだった。*]
[男が持つ異能は、唯一つ。
視界に入った対象を転移させる
遠隔移動能力
]
また、金が嵩むな…………クソッ
あの馬鹿。
馬鹿の尻拭いを昨日したせいだ。
[最近、中層の近くに引っ越して来た若い男の顔を思い浮かべた]
─ 中層区域 カフェ ─
[時折、喧嘩や事件の騒ぎが聞こえたりもするが、我関せずを貫きアイスコーヒーを啜る。
右眼の景色は都市から一変、荒野が続く都市の外へ]
……んん?
あーらら、珍しい。
[見えたものにくつくつ笑って声を漏らした。
観察対象その2が寝込んでいるなど、嵐でも起きるんじゃないかと思うくらいだ]
───……こっちにいりゃもっと楽だったろうにさぁ。
[都市を出て行った理由も何もかも承知の上で言う。
村に移り住んだ後に一度だけ会った時の言葉は、『放っておいてくれ』だったか。
眼も合わせない相手に肩を竦めてドームへと転移したのも、もはや遠い記憶]
[尚、普段は家屋の中を透視することは仕事以外に行わないのだが、観察対象その2に限りその辺りの遠慮は皆無である]
[観察を終え、目の前へと視線を戻すと、どこぞで喧嘩でも起きたか、流れ弾のように飛んでくるナイフがソノラン目掛け迫ってくる。
その場を動かず視線を投げれば、迫るナイフは空間に呑まれ跡形も無く消え、投げ飛ばしてきた者の傍に現れ顔を掠めた。
何が起きたか分からず辺りを見回したその人物は、隙を突かれ殴り倒される。
直後に警察機構の面子が現れ、鎮圧 ── と言う名の大騒ぎが始まった]
BGMにしては騒がしいかな。
[言うも、その場から去ることなく二杯目のアイスコーヒーを注文するのだった*]
って言っても、ねぇ。
[少し考えて、ユウヅキの痛々しい頬に手をかざし]
痛いの飛んでけーっと。
今はこれだけでごめんね。
また遊びにきた時にでも、ちゃんと借りは返すわ。
[小包を受け取り、ポシェットから取りだした布で包み身体にくくりつけた。これできっと失くさない――はずだ。]
あれ、さっきの猫?!
[ケージでにゃぁんと声をあげたのは先ほどソノランの肩にいた猫だった。]
そっか、それじゃあ、気を付けて。
またね!
[アデルとも約束しているようだから、きっとまた後で会えるだろうと暢気に考えユウヅキに手を振った。]*
── 中層・自宅 ──
[朝食兼昼食は、トースト3枚にカリカリに焼いたベーコンに目玉焼きとオーソドックスな食事。
胃に流し込むようにコーヒーを注ぎ込むと、装備を整えて自宅を出る。
向かうのは、ユウヅキの探偵事務所だ]
── →ユウヅキの探偵事務所 ──
おい! ユウヅキ、いるか!!!
[ドンドンドンと容赦無しに探偵事務所の扉を叩く]
チッ、ベリティも居ないか。
あいつには文句のひとつでも言ってやろうと思ったのに。
[近くにユウヅキが越し、探偵事務所を開いた時、同業のヴェスは最初はそれとなく興味を向けたものだった。
だが、猪突猛進で周囲を省みているのか分からない行動に、堪忍袋の尾が何度も切れざるを得なくなるまで、数週間も掛からなかった]
―→ 中層区域 カフェ ――
[アデルが泥棒を"片付ける"のに付き合い、その後倉庫街に寄った。
小型のコンテナを台車に乗せて、中層へと歩く。アデルが荷物を持とうと言ってくれても仕事だからと譲りはしない。
ひとまずカフェへ向かう事となり、アデルについていく。
カフェの近くではなにやら騒動が起きているようだ。>>156
巻き込まれないよう避けながら店に向かえば、優雅な姿を見つけた。]
あ!ソノランさんじゃない。
[誰かとアデルに問われれば、先に助けられたのだと説明する。]
さっきはありがとう。
おかげで無事届けられたわ。
お礼はその、もう少し待っててくれる?
報酬を受け取るまではちょっと、難しくて。
[財布の中身はそう多くはない。視線が下向いた。]*
7人目、配達屋 ノエル がやってきました。
[四輪自動車がドーム都市を行く。
下層にある孤児院に、物資を届けに行った帰りである。
思えばあそこを訪問するのはずいぶんと久しぶりになるか――と思っていたが実際そうだった。
孤児院を経営する養い親に「だいたい3ヶ月ぶり」と指摘され、
一瞬呆けたような表情になった後、盛大にため息をついた]
そうか、……もうそのくらいになるのか。
[下層と中層の間に越してきて探偵事務所を開いた青年からのスカウトに対し、
「アンタの無茶にどこまでも付き合ってやる」
――そう返したあの日から]
[思えばあの時は知る由もなかった。
これが、後に待ち受ける受難のすべてのはじまりになろうとは。
もともと彼女自身トラブルを引き寄せやすい体質下にあったが、
彼女が呼びこんだのではないトラブルの尻ぬぐいだか共同解決だかに乗り出すようになってからは、
すっかり日常があわただしくなったものだ。
日付を数えるのも忘れていたくらいに。
おかげで(呼ばれるには少々不本意な)異名が増えてしまった感はあるがまた別の話]
── ユウヅキの探偵事務所前 ──
(お前のせいで、俺は朝から目が痛いんだよ……)
[昨日はドンパチまでこそ行かなかったが、ユウヅキの行動で周囲に被害に出かけ、遠隔移動能力で、怪我をしかけた住人を転移させた。
弱者を助けた苛立ちに、自分自身への苛立ち、ユウヅキの愚直過ぎる性格への苛立ちにと更に不調も重なり、今現在の男の機嫌はすこぶる悪い。
ユウヅキの前で目が痛むと言ったことは無かったが、時々、ユウヅキと同じ空間にいることがあれば、睨むように見ていることは気づいただろう]
…………チッ。出直すか。
[独り言ち、男は扉を蹴りつけると踵を返す*]
■名前:ノエル・エヴァンス
■所属:フリーランス
■能力:自己再生能力
■武器:ナイフとか手榴弾とか。壊れたら使い捨てるタイプ
■経歴:20歳。ドーム下層部出身の「配達屋」。とはいえやってることはほぼ何でも屋のようなものだが。
トラブルを引き寄せやすい性質。いろいろ巻き込まれては痛い目にもあってるが能力のおかげで最終的には無傷のことが多い。
陰で「不幸の配達屋」と呼ばれていたりしていたが最近その手の異名が増えた(「不死身の配達屋」etc.)
“連続異能暴走事件”で知り合ったユウヅキからスカウトされた。
役割は主に経理と肉盾と破天荒な行動をとるユウヅキ(及びベリティ)のストッパーのような気がしないでもない。
……が、本質的にはかなりのおひとよしなのでどうしようもない局面で突出することもままある。
■NG事項:特にないです
■PLより:前村より継続になります。よろしくお願いしますわいわいー
それから……アデル嬢もご機嫌麗しく。
新しいコレクションは増えたかい?
また見せておくれよ。
[エイミーと共に来たアデルにも笑みを向ける。
面白そう、と言うただ一つの理由でソノランは時折アデルの家へと押しかけることがあった。
休暇時の楽しみの一つなのだが、その行動が相手にどう思われているかは気にしていない]
[寛大な言葉にほっとして、笑みを見せる。>>165]
お気遣いありがとう。
そう、あと二カ所――
って、一つはアデルの家だからもうすぐ終わるんだけど。
[そんなソノランはアデルをさらりと"嬢"と呼んだ。>>166既知のようだが、それにしてもこなれていると感心してしまう。]
アデル、どうする?
[ソノランの誘いに乗るかどうかはアデル次第だ。
答えを待ちながら娘は運んでいるコンテナへ目をやった。
さっきから、コンテナの中身が時たまガタピシと跳ねている。どうやら機械のようだが、一体何なのだろう、と。
機械と感応する能力のせいか、機械の気配には敏感だった。]**
── ユウヅキの探偵事務所前 ──
…………あ?
[立ち止まり、睨みつける。
男がフリーランスとして活動しているのは前々からであり、でなくとも、ノエルがユウヅキと行動を共にしているならば、既に顔見知りだろうか*]
どうした? 何か用か、ご近所さん。
……話があるならあたしが相手になるが。
[相手の様子からしてあまりいい話ではなさそうだが。
ついでに彼もユウヅキの“同業者”である以上、
仕事の依頼でもなさそうだが……とそれはさておき]
あとこのドアだがもう少しいたわってやってくれないか?
[ドアを指差して渋い顔で告げる。
確かこれを新しく取り付けたのは3週間前だったか。
これまでのドアに比べればだいぶ生き長らえている方なので、
もっと頑張ってほしいというのが率直な心境だったりする**]
[1]
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