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去りゆく ジョン・ドゥ がどこかにいっちゃったみたい。
そして今日も、ドッグから宇宙船は飛び立ってゆく。
もはやソコラに戻る船はなく、一方通行の旅が始まっていた。
移住推進局は言う。
「コロニーの廃棄日程が決定されました。住民の皆さんは、速やかに移住を行って下さい」
人々はそれぞれの想いを抱き、船に乗り込んでゆく。
ある者は未練を残し、ある者は期待を胸に。
ソコラでの日々に別れを告げ、新たな大地での日々に向かって。
もう2度と会わない人、あり得ない日々を過去に置き去りにして。
のこってるのは、鳴きぼし ほうき星、声有る人魚 ニンフェーア、犬の亡霊 ライカ、流浪の民 シゥル、プラント管理人 セイバリー、札付け リスリー、ビームが出せる ムービー・モモ、宇宙冒険者希望 カルックス、旧式アンドロイドHK-V ソラリア、月下35°24′S,44°0′Wより分岐せる アルマ、"Fly_Me_to_theMoon" ディア、雨濡れ ダマリ、カたコとカたン フェルム、電気羊 メリー=ドリー、まじっくさいえんすがーる ビクトリア、吾輩は猫である Mr.Xの16にんだよ。
[遠い日の夢を見た。]
『ディア。ダイアン。―――おいで』
[泣きじゃくっていた背に、ママの呼ぶ声。涙を拭きながら傍に寄れば、その手の中から、小さな小鳥が出てくる。]
『お友達よ。お歌を覚える小鳥さん。
パパはしばらく帰ってこれないけど。
この子に歌ってあげれば、いつかアナタの歌を
パパに聞かせてあげられるわ』
[…パパは星間探索船のパイロットだった。
いつも中々会えなくて、その日は未開の星系まで、今までで一番長い航行に旅立った。またいつ会えるか分からない、そんな不安に泣いていた。]
『歌ってごらん。』
[それから毎日のように一緒に歌って。
誕生日のたび、一曲一曲、保存して覚えさせた。
9歳の時には、初めてステージのマイクを握って録音した。
12歳の時には、入院したママの最後の歌を一緒に歌った。
14歳の時には、ママの遺影の前でメッセージと一緒に。
16歳の時には、大事な友達と一緒に歌ってもらった。
船はもう10年、交信不通になって行方不明になっている。
わかっているのだ。
帰ってこないことくらい。]
[”月まで羽ばたかせて”
パパの好きだった古い歌、ママの繰り返し歌うフレーズだけが、魔法の呪文になって残っている。]
[その日、ディア・コスモス・ハートがコロニー廃棄に合わせたレーべル移籍と無期限休養に入る知らせが、移住のニュースに紛れて報じられた。**]
>>2:107
では手の消毒を。マスター。口腔内もこちらに洗浄ミストがあるのでご使用ください。
本日はサンドイッチとサラダ、センレンマメのスープにデザートにナタモモゼリーを用意しております。
[セイバリーが手を洗う間に、ランチマットが敷かれ、サンドイッチランチが展開される。セイバリーの作った野菜がふんだんに盛り込まれたそれらを、しばし昼の暖かな陽射しの下で楽しむ。]
マスター。一つ、質問をよろしいでしょうか。
マスターは、移住先を決定されましたか?
……いえ。違いますね。この質問は妥当であるといえません。私はここ以外は全て同じで、どこでも良いのですから。
マスター。もしよろしければ、次の移住先へ、私も同行してもよろしいでしょうか。
社の方には既に許可を頂いております。
勿論、断っていただくことも可能です。
【親水公園/昼(1日目続き)】
>>2:121 >>3
天然の植物は高価だって、恐縮されてしまったよ。
なんだか、余り物を分けてるだけなのに申し訳ないけど、もらえるっていうんだからありがたくもらっちゃった。
[しきりに褒められると、些か照れ臭く、頬をかく。話題を移そうと、オウムをよく見えるように差し出した。]
喋るっていうか、歌うよ。動きも本物みたいだしすごいんだ
。あ、でも動き出すとしばらく歌ってるから、帰ったら見せてあげるよ。
気に入ってくれたようでよかった。研究室に置いておくから、これからも好きな時に聞いていいよわ
[あまり動かすなと言われたが、今日あと1回くらいなら構わないだろう。ソラリアにも使い方を教えてあげようと思った]
[食事の前の洗浄は素直に行う。なんでも用意してもらって子供のようだと思わなくもないが、自分でやると散らかる一方なのだから、ありがたくやってもらう他あるまい。相変わらず、いったいあの草たちからどうやってこの立派な料理が生まれてくるのか不思議だ。感謝を述べてから、しばし舌鼓を打った。]
>>3
[それから、改まって(と言ってもあなたの態度はいつも礼儀正しく丁寧なのだが)切り出された言葉に、きょとんと目を丸くした。しばらく首を左右に傾けてから、ようやく合点がいったようで、あぁ、と抜けた声を出す。]
……あ、あぁ、もうすっかり来てくれるものだとばっかり。
そっか。そうだよ。一緒に行くには、会社に申請しなきゃいけないんだったね。すっかり忘れてた。ごめんねソラリアくん、さすがにそれはわたしがやるべきだった。
[首をすくめてひとしきり謝る。数年一緒に過ごしているうちに忘れてしまっていたが、ソラリアは会社の(この言い方は、あまりすきではないのだが、仕方ない)所有物なのだ。]
わたしの方からこそお願いするべきだよ。ソラリアくんがいないと草そのまま食べるし、風邪引いたら寝たまま死にそうだし、研究以外の整理整頓はできないし……。
[言いながらだんだん自分のポンコツぶりに悲しくなってきたのか若干眉尻が下がる]
……ええと、とにかく。移住先は、決まってないんだけど。場合によってはソコラより不便なところになるかもしれないんだけど……。
それでもよければ、一緒に来てくれるとわたしは嬉しいなぁ。
>>5
[来てくれるのが当然のように思っていた。
そのような言葉は、必要とされる事が重要なアンドロイドにとって、金剛石の如く光るものであって。
目を見開いた後、花がほころぶように彼女は微笑んだ。
口調思考は機械的なのに、時折本当の人のような仕草を見せる。それがHKシリーズのコンセプトでもあるのだが、10年ソコラで暮らしたからこそ、培われたものもあるのだろう。]
ありがとうございます。マイマスター。どこへでも、お供させてください。
貴方の生活環境は、どこにいっても、ソコラと変わりないようにさせていただきます。
[そう言って、彼女は少し言葉を途切れさせる。
少しの言語選択ののち、彼女はおずおずと呟いた。]
マスターもご存知でしょうが、私は、環境の変化に柔軟な個体ではありません。
ソコラ以外の場所で生活を始める上での懸念を相談した時、『向こうをソコラの様にしてしまえば良い』と言われました。
この際、どの様な準備を行えば良いと思いますか?
私は……音楽を一つ。必要とするかと思ったのです。
以前ソコラに勤めていたオルタート様を覚えていらっしゃいますか?
稼働当初、仕事以外を待機モードにしていた私に教会への参加を提案していただきました。
宗教概念は分からなかったのですが、美しいものが奏でる美しい歌は良いものであると判断し、毎週、この公園にいらっしゃるニーという人魚の歌を聞くことを週間としておりました。
移住後はどうしようと思案していたところ、マスターが既に歌う鳥を用意して頂いていて……
後は、なにがいるだろうと。
>>カルックス
[カルックスの元に、昔ながらのテキストメッセージが送られた。]
親愛ならない
カルックスへ
まず、予想するのは、あなたがメールの差出人だけを見て「けっ」とゴミ箱フォルダに入れること。それはそれで幸せなことだから、ぜひそうしてほしい。でも、もしまぐれでこのメールを開いたのなら、どうか最後まで読んで。
単刀直入に言う。
あなたの弟子にしてほしい。
今まで散々ばかにしてきた癖に、何を言い出すんだと思ったでしょう。確かに私は、頭がメリーゴーラウンドなあなたのことを散々揶揄ってきた。でも、メカニックとしてのあなたのことは、一度も見下したことがないよ。それどころか、ずっと見上げてきたつもり。(身長のことではなく)
私が「ラクリマ」で働くようになった理由は、知らないよね。もちろん、フェルムとお祖父さんの作品が好きだから、っていうのが一番の理由。でも、そもそもマニュアルがない機械いじりの仕事を始めたわけは、カルックスの技師としての腕前に、ある意味嫉妬したからなんだ。
私、それまでは、一人前の技師になりたいとか思ったことなかった。清掃ロボットのバイトも、マニュアル通りの作業が多くて、楽だから続けていただけだし。
でも、カルックスが、どこぞの馬の骨とも知らないパーツを拾って、改造して、組み合わせて、自分の生活に必要なものを作る能力があるって知った時、胸がざわついた。その時、私はもっと、すごい技師になりたいんだって、気がついた。「ラクリマ」に一目惚れをして、からくりの技術を学ぶことにしたのは、この後の話。
突然に聞こえると思うんだけど、私、夢ができたんだ。フェルムも直せなかったからくりを、自分の手で直したいっていう夢。そのためには、フェルムだけじゃなくて、フェルムのお祖父さんも超えなきゃいけないかもしれない。
こつこつと正攻法であの二人に追いつくには、時間がかかりすぎちゃうから……。あなたの「邪道」な技術に賭けたいんだ。
長くなってごめん。でも、ここまで書かないとうそだと思うでしょう。
返事はYESかNOでいい。面倒なことはこっちで何とかするから。
――あなたのこと、師匠って呼んでいい?
愛はこもってない
ムービー
―合成ハンバーガー店・ジョンドナルド―
[合成肉と合成ポテトの香りが漂う明るい店内。ホログラムの画面とにらめっこしていたムービーは、メールを送り終えると小さなテーブルによろっと倒れこんだ。
まさか、カル坊……カルックスにこんな便りをよこす日が来るなんて、思ってもいなかった。]
[説明しよう! ムービーは初対面でカルックスに子供扱いされたことを今でも根に持ち、彼のことを坊や呼ばわりしているのだ!
それでも最初は、「やなやつ」としか思っていなかったが、不幸にもその後、彼と遭遇する度にハプニングに巻き込まれ、今じゃカルックスを見るとムービーの顔が宇宙チベットスナギツネになるぞ!
暴力は好まないと豪語するムービーだが、腸内サイボーグの不良で行き倒れていたカルックスに対しては
「今度その燃焼力の変わらないただ一つのおなかのことで私に駆けつけさせたら、焼く」
と、ビームの原型である光の球を指先にチラつかせたこともある!]
[昨夜、ディアと夢のようなひと時を過ごした後――生き別れた兄弟に会ったようと人間が言うのは、このことだろうとムービーは思った――、ムービーは『エール』のスキャンで得られたデータをじっくりと眺めた。儚い願いもかなわず、若いエンジニアには問題点の在り処すらわからなかった。
しかし、夢というのは毒のようなもので、一度持ってしまえばそれ以外のものが見えなくなってしまう。今のムービーは、悪魔に魂を売ってでもエールを直したいと思っていた。
フェルムよりも高い技術力を身につけ、ディアに再会し、エールの『風邪』を完治させること。まさしく、夢にふさわしい夢物語だ。だがムービーは、この夢を追うことで、心をずっとソコラに置いておける気がしていた。]
……てんちょとは、ライバルになっちゃうのかな。
[冷たい合成コーラをすすれば、キンキンとした甘ったるい味が口の中に広がる。彼女は、カルックスとフェルムの違法船計画も知らなければ、ディアが無期限休養に入るというニュースも、まだ耳にしていない。**]
>>7 >>8
うん、こちらこそよろしくね。
ソラリアくんがこんなだらしないマスターは嫌だーってならない限りは、手伝ってもらいたいことは山ほどあるから。
[あなたの心からの(心、の定義は難しいが、あなたにも同じものがあるだろうとセイバリーは自然に考えている)笑みに、こちらも満面の笑みで返す。笑うと目をつぶったようになってしまうので分かりにくいが、彼なりの謝意の表れだった。]
[さて、そうと決まれば移住後の話である。ふんふんと話を聞くと、腕組みして思案した。]
ソラリアくんは心配性なのを欠点と捉えてるみたいだけど、わたしが楽天的すぎるからちょうどいいと思うな。
それはそれとして、働きやすい方がいいもんね。環境、できる限り整えて……と言っても、多分また社員寮に入ることになるから、備品とかは今と変わらないと思う。
それ以外となると……うーん。
>>8
オルタートさん……という人には……ええと……[残念ながら、植物の名前でないものはあまり覚えられない。セイバリーは語尾を曖昧に濁した。]
でも、ソラリアくんが教会に行ってたのはさすがにちゃんと知ってるよ?音楽を聴いていたんだね。わたしは音楽がよくわからないけど、データアーカイブにいろいろあると思う。
他に必要なものか。わたしは植物と、昔の記録映像が見られる設備があればどこでも生きていけるからなぁ。
移住先を、ソコラに、かぁ。面白い考え方だなぁ。そうだね……まだ移住先は決めてないから、なるべくここと環境が似ている場所にするってことはできるけど。そうじゃなくても、ここみたいに住みやすいとこに変えてやるって思ってたらどこでも住めそうだな。植生なら分かってるから、環境を本当に似せることもできるけど[分かりにくいがこれは冗談である]
ソラリアくんにできることがあるなら……歌の練習をしておくとかどうかな。音楽を聴くのが楽しかった、んだよね?移住先にもしも、音楽を聴かせてくれる場所がなかったら、今度はソラリアくんが聴かせるみたいな。どうだろ?
[そういう話じゃなかった、かな?と自信なさげに首を傾げた。]
―実験所・深夜(回想)―
[住居から少し歩いたところに実験所はある。
距離は近いものの、普段タヨーナに出る使うルートとは方向が異なるため、行こうと思わなければ立ち寄れない。
入り口の扉も隅に追いやられていてか細いロープが張られているだけだ。防犯センサーなどもない。
夜の暗闇の中では建物内は輪郭しか把握できない。
しかし躓くことも迷うこともなく栽培場への道を進んだ。もう覚えてしまっていた。
時折崩れ落ちてしまった天井からほのかに夜光が差し込んでいた。]
[ダマリは自分の血筋が生まれ続いて来た土地、星を知らない。
ソコラで生まれ、ずっと育ってきた。
祖父母の世代からコロニーへの移住は始まっていて両親も物心つく頃にはソコラにいたらしい。
その星は自然豊かであったが長い雨期が毎年あったらしい。
植物にとって恵みの雨になることもあれば、住む生き物達に牙を向くことも多々あった。
長い雨期に耐えられるように、生活を工夫し、空に祈った。
家族や親族との付き合いは淡白だったダマリであるが、自分のルーツにはそれなりの執着があった。]
[栽培所として機能していたドームはガランとしている。
当然土も植物もなく、床の段差や空のプランターが虚しく過去の機能を主張していた。
コロニーの天気とは別に天候を管理するために全体を覆っていた天井もほぼ抜け落ちていてとっくのとうに機能していない。
パネル式の照明で日光を再現し、スプリンクラーで擬似的に雨を降らせて水をやっていた。
途絶えた配水パイプは夜光の中ではほとんどが陰になっている。
だが見えなくても脳裏に焼き付いている。
残っていた天井部分の一部がきらりと反射したように見えた。
確かあの辺りには照明が残っていたか。
その眩しさには目を細めもしなかった。]
["あの日私は雨に降られたのだ"と思い込んでいる。]
[壊れた配水管から溢れ散る、遅い消化活動が。
焦げ付いた住居を燃え尽きた者を濡らしていったあの水が。
静まり返り暗くしたあの霧が。
足元を流れる濁流が、 膝にこびりついた汚水が。
夕立のようだったと聞いたその日から。]
[結局は悲しさから逃げた。立ち直れなかった。
ただ時間が流れていった。
恵みの雨で育つ植物の中で、歪んだ自分は雨を底に溜めるだけで腐らせていっているようだった。
あのときから自分は、進めていない。]
[腰の収納ポーチに入れた小型のタップを取り出す。
民間用の簡易なハンドタップ。
コロニー内の施設の床や壁に傷をつけるのは専用の工具でないと難しい。
床も天井もプランター部分も残る部分も錆びが出ていて壊すようなところもない。
壊すのは、自分の方。
腕を振り上げ壁に突きたてようと――]
[――さよならだ!]
――っ。
[金属音が鳴り響く前に手がまとまる。
小型タップから手が離れ、音を立て床に落ちた。
しばらくぎゅっと目を握り閉めていた。
からからとタップが転がるのをやめ周囲が静まった後、何かに気づいたように眉間の力が抜けていった。]
そうか、朽ち果ててもなお。諦めてもなお。
それ以上に私は――
この場所が好きだったのか。
[それが認識できて記憶に残ったところで、自分は種を残してもいないし、記憶を受け継がせる放浪種族でもない。
だから自分という個体にだけのことで。要するに。
この記憶が、想いが、存在していることが嬉しく思えたので ]
そうか。
[朝日が差し込むまで、別れを惜しんでいた**]
―親水公園・夕方―
[フェルムは我に返った。
場所は親水公園の一角、水路の前。手に、水でびしょ濡れのからくりを持っている。
ついさっき仮組みで作ったもので、水の流れを息代わりにして鳴る笛のようなものだ。
大小さまざまなジャンクパーツを売っているなじみのお店に、お別れの挨拶をしに行ったのが始まりだった。祖父もお世話になっていたお店で、懐かしい話などがいくつも飛び出した。
フェルムも最初は頷いて聞いていたのだが、ある小さなパーツを見てからは話の内容を覚えていない。パーツといっても、なんてことはない、水中用の小さなプロペラだ。小指の先ほどの大きさしかない。
主人の話をさえぎって、パーツの代金を押し付けて購入し、工房に戻ればかまいたちのごとく製図をし、パーツを削り出した。
まとめた荷物もひっくり返して道具を取り出し組み立て、家を飛び出し、公園の水路の水につけて振ってみた(流れている水で試したかった。)
>>20
[仮組みで粗末な金属の鳥は、水路自体の流れでも、優しい音色でホロホロと鳴き、水の中で振ってみるとスピードに合わせて階調を変えて鳴いた。
あっいける!調整はもちろん要るけど!どうやってメロディーにしようかな、と思ったところで、冒頭である。我に返った。]
……何やってんだ僕………。
[しばし、あたらしく誕生した試作品の小鳥と茫然と見つめあった。やることはたくさんあるのに、丸一日無駄にした。無駄にしただけならまだしも、工房をちらかしてしまった。もう廃棄の日も近いというのに。]
>>22
[具体的には、プロペラにナノサイズの譜面を書きこんだ。それを水の分子がなぞって、何匹もの鳥がささやき声で合唱するような摩訶不思議な音が鳴る。技術自体は祖父もよく使っていたもので、おもに水に浮かべるからくりの側面に施していたが、その加工に耐える素材のプロペラがあるとは、とフェルムは改めてため息をついた。いつも行っているパーツ屋にいつも並べてあったのに。
小さく、安価にできるはずだ。デザインの幅も広がる。]
[疲れたので水路の前で座り込んで動かなかった。試作品を作るのに疲れたのもあるが、何より自分につかれた。
どうしようもない。本当にどうしようもない。]
>>24 フェルム
[水路横の通路を、白い円柱形の小型ロボットが通り過ぎていった。公共空間の清掃を行っているロボットのひとつである。その背中を追うようにゆっくりと歩いていたのは、フェルムがよく見知った顔の一つだった。]
あれ、てんちょ。……じゃないね。フェルム。
[相手がかつて真面目と称したその律儀さで、彼女は呼称を言い換えた。]
こんなところにいたんだ。……それ、新作?
[ムービーは髪をかきあげながら、座りこんでいたフェルムの隣にしゃがみこむ。いつものようにすました顔ながら、瞳に宿る好奇心は隠せない。]
>>14>>15
データアーカイブですね。あまり接続はしていませんでした。
スピーカーから聞こえる音よりも、実際の声帯や楽器から発生する振動を感知することに重きを置いていたと思います。
[歌の練習に]
うた……を……ですか……?
歌、というものは、楽譜に書かれた音域や音量を再現する事のみにとどまるもの……ではないのではないか。という認識を持っています。
私はアンドロイドです。楽譜再現は容易ですが、TPOに合わせた表現能力や独創性は持ちえていないのですが……
マスターが言う『歌の練習』は、楽譜の再現ではないのでしょうね……。
どうしましょう……試案事項に登録しておきますが、この場の演算結果で申し上げますと、あまり芳しくない結果に終わることと思います……うたの……れんしゅう……
[ううんと彼女の思考回路がうなりを上げる。
演算速度が急激に遅くなったのか、黙ったあと、はたとソラリアは顔を上げた]
>>14>>15
マスター。一言申し上げますが、次の居住先をここそこらのように快適にするためには、まず何よりその場所のデータが必要になります。
まだ移住先を決めていらっしゃらないのでしょう?
できれば今週中に2,3件ほど候補地を決めていただきたく思います。
データはありすぎることはありません、こちらで収集したのち、居住環境、マスターの研究対象、その他の懸案事項にまとめて提出することが可能ですので、考慮の方、お願いします。
[マスターとこれからも共に過ごすのであれば、『不安』は大きく解消される。
次に行うべき行動が見えたソラリアは、意欲的だった。
さあさあさあと目をきらめかせるアンドロイドに、楽観的なマスターは恐らく、少し鬼気迫るものを感じたかもしれなかった**]
>>25 ムービー
[あまりにも自分に呆れていたので、清掃ロボットにもまったく気づけないほど意識を半ば飛ばしていたのだけれど。ムービーの声にはぴくりと肩を震わせて、ちらりと振り返った。その仕草はなぜだか、つまみぐいで怒られた子供のような。]
モモさん。…うん。フェルムだよ。
[言い直した様子をさびしそうに見つめて。]
こんなところに…いないはず、だったんだけど…まいった、な。
新作なんて、立派なものじゃない、よ。ただの試作品。
パーツ見たら。いてもたっても、いられなくて。
だめだね、僕って。
[何度目かのため息をつく。興味ありげな視線に、はい、と試作品を手渡した。ぬれててつめたい。
移住のことを聞こうかと思ったけれど、なんとなく口に出せなかった。あーとか、うーとか言っている。]
―遥か過去―
[禿頭の男、かく語りき。]
『わたしはあのミッションにおいて、いかなる過ちも起きなかったと断言する。
もちろんそのミッションの中、立て続けにアクシデントが発生したことは認めざるを得ない。だが、想定しうるアクシデントに対し、リカバリが可能にするため我々は総力を尽くした。その結果、かの星域へとたどり着いた。
これは君たちも認めるところだろう。』
『我が国は歴史を持ちながら新興国であり、長く続いた内乱に貧していた。糧を得るのみの日々が続いた国民は希望を失い、我が国を包む絶望は度しがたいものがあった。我々には希望が必要だったのだ。我が国には未来があると、我々の力で未来へと歩んでいけると、証す必要があったのだ。
しかしながら列国は強大にして、この星はすでに限界に達している。国威発揚の場は、未知なる宇宙にしか存在し得なかった。』
『我々のミッションはすなわち、我が国の未来を照らし出すことにこそあったのだ。我々は決して敗北に打ちのめされた弱者ではない、過去何度苦杯を喫しようと我々には、我が国には未来があると、内外に高らかに示さねばならなかった。
失敗は認められないミッションだ。
わかるね。かのミッションにおいて失敗は認められず、また、存在し得ない。
全てが予定調和とはいかなかった。だが、全ては想定の中にあったのだ。』
『勝利の背後に犠牲は必ず存在する。それは君たちも認めるであろう。かの内乱において、我らが親愛なる政府諸君、彼らも数多の犠牲を払った。敵味方双方において正義が存在するであろう。故にぶつかり合ったのであって、我々は勝利し、ここにある。それと同じことだ。現在の我々の礎には数多の犠牲が存在している。もし君がそれを違うと断ずるのならば、君はよほどの悲観主義者か、よほどの正義感の持ち主であるか、退廃主義者ということであり……失礼。これは相応しくない話だ。』
『話を戻そう。あらゆる勝利の背後に犠牲は存在している。我々はその犠牲を胸に、未来へと歩まねばならない。それは犠牲になったものに対する誠意であり、我々が望むことである。その犠牲を無駄にしてはならないのだ。
さながらザハド連合における進軍のように、我々は歩み続けなければならない。いや、歩み続けるためにかの犠牲を払ったのだ。』
『犠牲の必要性、およびその結果については論じたが、君はまだ不服そうな顔をしている。おおかた、その犠牲は失敗ではないかと言いたいのだろう。違うかね?
結論を言おう。失敗ではない。断じて失敗ではない。かの星域に我が国の証は残り、それこそが我々のミッションだからだ。そして、その犠牲無くしてはそのミッションはなし得なかった。
我々の技術が不足していたことは認めよう。だが、物事には時期というものが存在している。時の流れの中で容赦なく時期は過ぎていく。それを逃してしまえば、我が国は敗北の氷海へと沈んでいくばかりだったことは、誰もが認める事実である。
そして、我々のミッションは成功した。犠牲無くして成功しなかったのだ。
何故それが失敗となるのか、逆に論じてもらいたいものだね。』
『敗北主義者の言い訳。なるほど、そうくるのだね。よろしい。
最初に君の言葉を否定しよう。我々は敗北主義者ではない。
我々は勝利するために、ミッションを遂行した。犠牲は敗北ではないのだ。いや、この言い方は正確ではない。犠牲を敗北としてはならない。犠牲があった故に、我々は、我が国は、我が国民は、勝利せねばならない。』
『見たまえ。あの当時と比べて、我が国の様相はどう変わったか。
あの日から、我々は勝利の道を歩んできた。未来へと歩んできた。そしてこれからもだ。決して我々は歩みを止めることはない。違うかね? ――そうだろう。』
>>28 フェルム
言い慣れないね。
[ムービーは新たな呼び方に苦笑した。]
……フェルム。その、衝動だけで物が作れるって立派なことだよ。私、羨ましい。
[ため息をつくフェルムの体を、肩でちょいとつっついた。試作品を手渡されれば、ひやっとした感覚を気にすることもなく、すぐに水路で試してみる。ナノレベルの楽譜が奏でるハーモニーに、ムービーは耳を澄ましていた。]
すごい……。
[聞き惚れているというより、愕然としていた。フェルムと自分の力量をそこまで比べていなかった時なら、きれいな音色を聞いて、もっと素直に感動できたのだろうけど。]
>>36 ムービー
僕も、モモさんをムービーさんって呼ぶと、そうなると思うよ。
[苦笑した相手を慰める物言いだ。]
ち、ちがうんだ。コインを入れれば踊りだすお祭り屋台ロボットみたいなもので。
[そんな大昔の機械に例えて、首をぶんぶんと振った。]
見よう見まねで、覚えたんだ。すごく、いい音だよね。
空気で鳴るようにもできるけど、この水の音が好き。
でも、ずっと忘れてた。
[ムービーの様子に気づいた様子はなく、音に耳を澄ます。
何はともあれ、夢中でからくりを作るのは久しぶりだった。
自己嫌悪の気持ちは強いけれど、達成感は確かにある。]
―タヨーナ、標準時計塔10番通り/夜―
[今もなお仕事を忘れぬ時計塔から伸びる道は、さながら過去の時計の針の位置を示しているかのようだ。
中でもこの10番通りはいわゆる商店街であって、かつては昼夜となく行き来する人々でごった返し、ショーウィンドウはきらびやかに街灯の光を反射していたものだ。
だが、それも過去の話となってしまった。店のほとんどがガラスの向こうに空白を残し、街灯の光のささぬ暗がりを晒している。行き交う人もなく、点灯する街灯も間引きされて、低エネルギーライトのオレンジ色がうっすらとあたりを照らしているばかり。
清掃ロボットも訪れず、石畳で舗装された道はどこかざらざらとした気配を漂わせていた。]
[その街角、街灯のそばに半透明の彼女は膝を抱えて座り込んでいる。
何のことはない。落とした機械を拾えずに、かといって離れることも出来ず、ずっと座り込んでいるだけだ。]
>>37 フェルム
[フェルムの慰めにも、眉尻は下がったたままだった。]
その踊りには、コインをもらう価値があるってことじゃ?
[お祭り屋台ロボットの話には、フェルムの隠れた目を見つめながらついそんな口を挟む。
フェルムがちょっと嬉しそうに(ムービーにはそう見えた)試作品への思いを語り出すと、ムービーは黙って聞いていた。]
……そっか。やっぱりてんちょ、からくりが好きなんだね。
好きだからあんなに上達したんだ。
[『てんちょ』呼びになっていることにも気づかずに、ムービーはしみじみとそうつぶやいた。空を軽く仰いで、大きなため息をつく。]
あー、てんちょに勝つのもまだまだ先の話みたいだなー……!
[そう言ってフェルムの方を振り返ると、いたずらっぽく微笑んだ]
てんちょ。いや、フェルム。『エール』の話なんだけど。
[ソコラ周辺の宇宙空間には、小惑星群が存在している。
スペースデブリも多いこの辺りは、障害物が多い。
逆を言えば身を隠すものも多いということで、カルックスは自分の仕事場でもあるそこを試運転の場所に決めた。
小惑星群を超えて、何もない空間で超加速と減速。
一回転をすれば、調子のよさに一人で歓声が上がる。
小惑星群もうまくよけられる。
ついでにこの間取り付けたロケットパンチを出してみた。
スペースデブリが一つ、はるか宇宙のかなたに飛んでいく]
……よし。よし。よし!!
[大丈夫だ。必要なものは全部そろっている。
フェルムを乗せたってきっと大丈夫だ。元はちゃんとした宇宙船なのだから。
どちらかというと中近隣向けの船だったのだが、きっと大丈夫だ。]
[小惑星とスペースデブリで体を隠しながら、アメリアをそっと隠しドッグに滑り込ませる。
アメリアを降り、丁寧に点検する。そして、その体をそっと抱きしめる]
……連れてってくれ。アマリア。
[新しい土地へ。生まれ変われる場所へ。
ウキウキとドッグを後にし、まだまだ必要な物資をかき集めるため街に繰り出す。
宇宙船が誰かに見られていたなど、気づきもせず]
[行き先も決めずに歩いていた。このところは、一段とそれがよかった。]
[廃業にあたって、シンプルな通達があった。電子金の残高は、それなりに増えた。疑問や不備を解消するためのコール先も添えられていたが、特に必要はなさそうだった。"札付け"業務専用アプリケーションについては、幸い各自で処理を行うことになっていたので、つつくのをやめた、というのが正しい。表現の隙間に甘えることにした。日が過ぎても、仕事の名残を消してしまうことへの躊躇いは消えなかったのだ。]
―タヨーナ、標準時計塔10番通り/夜―
[歩く。立ち止まる。中身まで完全に私物となったハンドヘルドタブレットを腕ごと持ち上げて、少しの操作。ピッという微かな音が、寂れ切った通りに消えた。そうして、再び歩き出す。そんなことを、頻度もまばらに繰り返して歩いてきた。繰り返して、画像記録のデータを増やしていった。]
>>38 ライカ
[顔馴染みを見かけたのは、そろそろ再び立ち止まろうかといったところだった。周囲の様子のせいか、膝を抱える様子がひどく寂し気に見えて、思わず息を呑んだ。]
こんばんは、……ライカ?
[声をかけながら、ゆっくりと近づく。]
>>39 ムービー
…。ムービーさん。
[呼びかけに意味はないが、眉尻が下がったままの相手を試しに呼んでみた。アクセントがおかしい。]
そう、やって、ちゃかすんだから。
[見つめられているとは気づきたくなくて、気恥ずかしくて。少し視線を水路へと外す。]
うん。からくり、好きだ。好きなんだ…。作るのも、見てるのも。
小さいころから、そればっかりだったから、他に何もないし。
[学校の成績も、それほど芳しくはなかった。カルックスが自分で勉強してると聞いてどきっとしたくらいには。]
でも、好きだけじゃ、もたなくって。
――え?勝つ?…僕、ムービーと、競争してたっけ?
[きょとんとしていたが。続く言葉に、一瞬きゅっと表情をこわばらせたけれど、すぐに平静を装って。]
エール。って。ディアさんのからくりのエールだよね。あれ、モモさんが居るときに、ディアさん、来たことあったかな…?
>>43 フェルム
……。
[不思議なアクセントの『ムービーさん』に、「無理しないでてんちょ」とでも言うような暖かい視線を送った]
……好きと、得意は似たようなものだよ。たぶん。
[大した根拠もない軽い言葉は、フェルムを慰めるというより、自分に言い聞かせるようだった。]
……ディアさんには、たまたま会ったんだ。――私、あの人のファンだったのに。一言くらい教えてよ――。それで『エール』を見せてもらったの。『エール』を見た時、直したいって、強く思った。……自分の手で。
たぶん、修理人の本能なんだろうね。バイトでも、魂くらいは持ってるから。
でも、フェルムは……直せなかったんだよね。フェルムに直せないものが、今の私に直せるはずがない。……だから。
[ムービーはまっすぐにフェルムを見つめた。]
もし私がエールを直したかったら、今のフェルムを超えないといけないってこと。なんだ。
[人魚は少なからずショックを受けていた。よく会っていた老婆から、コロニーが破棄されるということの意味を、そして、老婆も明日にはこのコロニーを発つのだという話を聞かされたから]
[老婆は、息子夫婦の暮らす別のコロニーへ行くらしい。遠い遠いところだと聞かされた。きっともう会えないのだろうと]
[言葉を失った人魚の手を、皺だらけの手が握って、「さようなら」と声がした。そして手は放され、それきりだ]
―親水公園・夕方―
>>フェルム >>ムービー
[どうすることもできぬままで、人魚は公園へと戻ってきた。そこで聞こえてきた聞き覚えのある声に、吸い寄せられるように水路を抜けて、ぽこりと水面へ浮き上がる]
………、
[そこには真剣に何かを話しているような二人。数度、目を瞬かせた]
>>フェルム、モモ
[話し込む2人の背後から、ふと、機械が静かに傾くような囁きが近付く。
――― カタ、カタタタタ。
ここにいる2人には実に聞きなれた駆動音だろう。
からくり特有の、歯車と関節の音だ。
噂をすればなんとやら、と言うにはあまりに出来過ぎたタイミングで、噂の『小鳥』が飛んできた。
機械仕掛けで、美しい流線形を描く羽をはばたかせて、けれどさえずりは金属の噛み合う音だけ。
エールだ。そしてそれを追いかけるように、『飼い主』の彼女もまた。]
こら、ちょっと、どこまで飛んでくの!!
ニーを探しにきたのにあんまり遠くに…
>>フェルム、モモ、ニンフェ
… …あれ?店長さん?
[髪を高い位置で結び、大きなミラーブルーのアイグラスをかけた女性が、走り寄ってきたかと思えば首をかしげた。
騒がしい声は特徴的で、公園の水路まで響いて跳ね返るだろう。アイグラスを剥ぎ取れば、2人を見比べて満面の笑顔。]
ムービーも!こんにちわ、先日ぶり!
あっ、ねえ、この辺で人魚の女の子見なかった?
>>46 ニンフェーア
[ぽこり、という音に目を向ければ、み、水の中に誰かがいる!]
えっ、きゃ、きゃあ。
[それまでは機械の小鳥を水路で鳴かせていたのだろうが、ムービーは驚きで手を引っ込めてしまった。人工鳥のさえずりが消え、あたりが静かになっただろうか。]
>>45 ムービー
[やっぱり変だったらしい。ちょっと恥ずかしくて赤くなった。]
好きってつらいよ。得意って、「つらくない好き」なんじゃないかな。
[なんとなくそう返して、ため息。]
エールは…同じ仕組みの、からくりが、残ってないんだ。
音を、針で、記録してるんだけど…その針が記録部分から
外れてるのかなと思ったんだけど、違う。記録がつぶれてるわけでもない。でも、新しい針を通してみても鳴らない。
思い当たるパーツを調べてみたけど、不具合は見つからなくて。全部のパーツを調べようと思ったら、気が遠くなる時間がかかるし…。戻せるかわからなくて、開けるのが怖い部分もある。ここじゃないだろうってね。
[思いがけず流暢な口ぶりで話し始めた。ムービーはあまり、フェルムからこの手の「修理できなかった詳しい経緯」を聞いたことがないだろう。
フェルムは口に出すのも悔しくて、今も苦虫をかみつぶした顔をしている。]
モモさんが、直してくれるの。ほんとに?[隠れている目を見張る。]
そうなったら、どんなに、いいだろ… ううん。
[言いかけて、複雑そうにうつむいた。]
>>48 ディア (>>ニンフェーア)
[ニンフェーアの出現に尻餅をついたところに駆けつけたのが、ミラーブルーのアイグラスをかけた女性である。声を聞けば誰かわかる。憧れの歌姫、ディアだ。]
でぃ、ディアさん……!?
人魚って、あ。あなたが人魚なの……!
[ムービーが目を見張る先に、ディアはニンフェーアの姿を見つけられるだろうか。]
>>48ディア >>49ムービー
[目をぱちくりさせていたら、女の子(と言っても、そうと知らないだけで、この人魚より年上なのだが)と視線が合った。あ、と思う間もなく、驚きの声が上がる]
あっ。
だいじょうぶ?
[と、声をかけたところで。この二人とはまた別の声、聞き慣れた友達の声が、少し遠くから聞こえてきた]
! ディア!
[様子を見るように首まで水に浸かっていたのをやめ、友人の姿を確認しようとするかのように、ぱちゃりと身体を伸ばす]
>>44 ライカ
[近付けば、その小さな円形の機械も目に入った。けれど、あなたが視線をそれに向けていたのか、あるいは単に俯いていたのかは、上手く判別できなかった。あなたがすぐにこちらを向いたからだ。向けられた表情は想像よりずっと穏やかで、知らぬ内に感じていた緊張が緩んだ。]
[仕事かと問われて、自分もタブレットを見た。]
いいや。廃棄日程が決まっただろ?
あれで仕事もなくなったから、今は自分のために使ってる。
[機能が残せたからだろうか。それとも、相手の安堵につられたのだろうか。感傷のような思いが続いていたわりには、不思議と陰りなく話せたように思う。それを自他共に向けて示すように、悪戯気な笑みを浮かべる。]
――つまり、自由な時間だよ。今日はライカの方についていくことだってできるくらいにね。
……俺が歩けるところなら、だけど。
[最後の言葉は冗談めかせて、首を小さく傾けてみせる。]
>>46 ニンフェーア
[視線を外したその先に。ぽこんと浮かび上がった影。]
にッ ―――ッッッ!!!???
[悲鳴こそ何とか上げなかったものの、心臓が嫌な感じでどきぃんと跳ねた。寿命は大事にしたい。ちょっと呼吸を整える。]
……あれ。もしかして、げんき、ない?
[明るく挨拶してくれていたのを思い出して。]
>>56フェルム
[そこでそちらからも声がかかった。くるんと顔を向けて、微笑む]
こんにちは、フェルム!
……? げんき……うーん?
[げんきない?と聞かれて、少し考える。モヤモヤした気持ちを、上手く言葉にできずに首を傾げる]
>>51
[毎日必死に『かき集めて』は換金して、何とかひねり出した資金で手に入れるのは、これからの航海に必要な食糧だ。ブロック飯やら缶詰やら。特に缶詰はありすぎて困ることはないとシゥルが言っていた通りに、甘いのからしょっぱいのまで一通り。
しかし重すぎても困る……と重量と乗組員を計算しながら歩いていた時だった。
冷たい。それでいて鋭く、突き刺さるような声]
………オ、オツトメゴクローサマデース。
[そこにいたのは天敵と認識している治安管理員、ダマリ。
たらりと冷や汗が流れる。軽薄な笑みを浮かべる]
いやー。買い物をね?してたんすよ?
航空領域を整備するのに、スペースデブリ掃除のお仕事、ギリギリまであって?
廃棄寸前まで稼がせていただくつもりで?ね?
[正直、これで誤魔化せる気はしない。それでも、一番大事なのはアメリアの秘匿だ。
最後に一度くらい電撃を食らってもいいだろうという覚悟すら決めながら、靴の加速装置をこっそり起動させる。
半無重力圏内までいけば、振り切れるはずだ。
じりっと、半歩下がる]
>>48 ディア
…あ、ディアさん。
奇遇、ですね。
[どうも、と頭を下げる。ちゃんと店を閉める話をしていないが、ムービーから伝わっているんだろうか。それを伺うように、表情を見ている。]
>>53 モモ
ん。やっぱり、可愛い声。ノドはもう良くなったね。
そう、人魚の … …!
[聞こえた声の抑揚に、微笑んだのも束の間。そちらが見る先に、探していた姿を見つけた。
さっきまで追いかけていたはずの小鳥が留まったのも忘れ、目を見開く。]
>>54 ニンフェーア
ニンフェ!!!!
[水路から覗いた顔を見つけて、カン高い叫びをあげた。
勢いよく走り寄って、伸ばした体に広げた両手を差し出す。]
(続き)>>54ニンフェーア
ニー!!久しぶり!!!!
良かったあ、何処かへ行っちゃってたらどうしようかと思った!!!!
[安堵と歓喜の、満面の笑みで手を握ろうとしながら見つめる。水濡れも気にしない、何年も前から、そんなことは気にした覚えがない]
元気にしてた?心配してたんだ、誰かさんはヒレしか無いのにすぐ誰かについていっちゃうから!!
コロニーがなくなる前に、さらわれちゃうんじゃないかって…!
>>52 フェルム
[それは今のドタバタが起きるほんの一瞬前である。フェルムが苦々しく語るエールの話を、ムービーは真摯な顔で聞いていた。]
そっか。苦労したんだね……。待って、今の話、メモしたい。
[そういってムービーは、からくりを持ってない右手のスマートリングでホログラムを投射し、フェルムの話を書き留めた。]
……思ったんだけど。私達、ふたりで協力したほうが……あ、カルックスどうしようかな。うーん……。
[と、何やらフェルムの知らないことでムービーが悩みはじめた間に]
[>>49 >>53 どったんばったんおおさわぎである。]
>>60 >>61ディア
[フェルムに向かって、うーん、とか言っていたものの。友人の声が聞こえ、こちらへ走ってくる姿を見れば]
ディアー!
ひさしぶり!
行ってないよ、だいじょうぶ!
[伸ばしてくる相手の手を握り返す……どころか、むしろその胸に抱きつく勢いで突撃していった]
ディアも、げんきそう。よかった!
たくさんお歌、聞こえたよ。
[会えない間も、街で流れる歌を何度も聞いたと。嬉しそうに笑っていた]
>>57 ニンフェ
あ、うん。こんにちは、ニー。
[驚きのあまり忘れていた挨拶である。こちらも相手を真似をして微笑んで。]
うーん。いつものニー、なら、こっちまで明るく、なるような。そんな、感じだから。
どっか、痛いの?
[大丈夫かな、と眉を下げる。]
>>59 フェルム
[友人に歓喜の様子で走り寄りどったんばったんおおさわぎ、しつつ掛けられた声にはたと振り返る]
奇遇だけど。ちょうど良かった!
あとでお店に寄ろうと思ってこの子と出てきたから。
[飛んできたエールはというと、ちゃっかりフェルムの手元にでも留まっているのではないだろうか。なんなら先ほどまで歌っていた水鳥とツーショットだろう]
なんだ。どこまで飛んでいくのかと思ったら、キミとお友達を見つけてここに来たわけだ。おかげでアタシもニーに会えたし。
[冗談めいてそんな風に笑う]
>>55 リスリー
[タブレットへ視線を送りながら、膝を抱えていた腕をゆっくりと解いた。いつものように宙に漂う。それでもその場から動かなかったのは、大事な機械から離れるわけにはいかないからだ。
だから、あなたとの距離は少し開いたままだ。]
お疲れさまでした。
ずうっと、お仕事されてましたものね。
[僅かに会釈のような礼を向けてから、再びあなたへと視線を戻せば目に飛び込んできたのは、まるで悪戯っ子のような口元だ。ぱちぱちと目をしばたたかせて、]
――自分のために使う時間ですのに。
リスリーがお仕事以外でお出かけする場所を、わたしは知りませんよ。どこにお連れするか、迷ってしまいます。
この間初めて入った博物館はとってもすてきでしたし、ムービーといつもお話する公園だって静かですし、とっても高いビルの上から見下ろすタヨーナもきれいなのですよ。
[タヨーナだけではなくて、ソコラ中にすてきな場所はたくさんある。…あったというのが正しいけれど。
ついてきてもらう場所を指折り数えて(そんな仕草も実はおどけてのものだから、今本当に連れて行くつもりはなかった)、小さく首を傾げ返す。]
リスリーは、どこにいくのですか?
>>62 ムービー
[未だ、清掃ロボット行きかう静かな公園である。]
うっ。ち、ちがう、今の、うっかりなんだ。
き、記録とか、するもんじゃ…
[顔をますます赤くして、ボロボロと愚痴と弱音がこぼれた口元を両手で押さえる。]
えっ。だ、だって、僕、からくり屋やめるし…。[いまさら何を感である。]
カルックスが、どうかした?[きょとん。まさか宇宙船のことではあるまい。果たし状でも出したのかもしれない、とは頭の端で考えた。何せ犬猿の二人だから。]
>>51
[相手は大荷物のようだが関係はない。
質問に答えてもらうだけならば手がふさがっていてもできるだろう。
シロだと分かればそのままお互い立ち去ればいい。]
仕事場に向かうののついでさ。
お前はこの質問にしっかり答えてくれればいい。
何もしてないならいいんだ。
何 も し て な い な ら な?
私もその方が余計な手間がなくていい。
[汗を浮かべてどう見ても怪しい様子。
あなたが嘘を付くのは苦手らしいことは今までのやりとりで分かっていた。]
そう、買い物。
[軽薄な笑みにつられて上辺だけの笑顔を浮かべる。]
ところで先程こっそりと隠れながら浮かぶ不審な船を見かけたのだが?
>>54 >>60 ニンフェーア、ディア
[ただただ目をぱちくりさせていた。それぞれの質問に「大丈夫」と答えるつもりだったが、声が届くより先に二人が感動の再会をしていたのだろう。]
>>64 フェルム
[また、フェルムも人魚に対して親しそうなのを目撃する。]
えっと、ニーちゃん? ニンフェちゃん? で、いいのかな。私はムービーって言うんだけど……。
[ニンフェーアに対して挨拶をすると、3人の顔をぐるっと見回す。]
みんな、お友達みたいだね……? それとも顔なじみ?
>>63 ニー
[突撃されても堂々と、ハグで受け止めて抱きしめる。ぎゅー]
良かった、よかったけど、大丈夫だけど大丈夫じゃないよ。コロニーが無くなっちゃうんだもん。
…ここに来る途中で聞いたけど、おばあちゃんも移住するって?
[抱きしめたまま、眉を下げて]
アタシも、ニーが歌ってる時はいつだって聞こえてたよ!
どこにいるのか、中々会いには来れなかったけど、それだけは。
…ニーは、行くあては、あるの?
>>64フェルム
[あなたがそう聞いている間に、ディアへ向かって子犬がわふわふするみたいに懐きに行っていた]
んん……げんきじゃ、なかったのかも?
しんぱい、してくれてた?ありがとう。
でも、げんきでたよ!
[いい笑顔であった]
>>69ムービー
あ。ごめんね、わたし、ニンフェーア。
ニー、でもいいよ。
ムービー、よろしくね!
[挨拶が遅れていたことに気づいて、そう名乗り]
うん。ディアもフェルムも、おともだち!
ムービーも、おともだちになってくれたら、うれしい。
>>65 ディア
[飛んでるからくりを受け取るのも手慣れたものだったんだろう。相変わらず、よく飛びますね、なんて言いながら、こしょこしょとなでた。このからくりに触覚はないが(あるものはある)、ついそんな風にしたくなるかわいさがある。]
そう、だったんですか。
今、エールのこと、話してたところ、だったんです。それも、聞こえたのかな。
また歌えるといいねって…。モモさんが。
僕なんか、すっかり、諦めちゃてたのに…。
ニーとディアさん、知り合いだったんですね。
なんだか、ユニットみたいだ。
[二人を見比べて。]
>>69 モモ(フェルム、ニンフェ)
[人魚と戯れるようにハグをしながら、ニコッと笑う]
ニーとアタシは友達!
店長さんとニーは…友達なの?うそ、ホントに早く言ってよそういう事は!まったくもう!
[先日の、秘密主義の会話を思い出したように声をあげたかと思えば]
エールも友達だし、ムービーも。
いっぱいお喋りしたし、お友達だと思ってるけど。
[ダメ?というように首を傾げた。友達認定が広い。早い。]
>>70ディア
[ぎゅっぎゅ。時に接触は言葉よりも雄弁である……なんて難しいことを、この人魚が考えているわけもなかったが]
うん? ――。
いじゅ……う、うん。えっと、とおくにね、行っちゃうって。
もう会えないって、言ってた、よ。
[その口から聞こえた言葉は、あなたの顔を見て吹っ飛んでいたモヤモヤを、再び連れ戻してきた。こちらも無意識に、眉が下がるが]
ほんと?わたしのお歌も、聞こえてた?
だったら、すごくうれしいな。
……。あて……あ。[はたと思い出す]
あのね、このあいだ、いっしょに来てってひとたちがいたの。
がく……けんきゅう……?してる、とかって。
わたし、ちょっとしたお出かけだと思って……たんだけど……
[あれは、移住の話だったのかもしれないと。ようやくこの人魚は理解した]
>>66 ライカ
ありがとう。
そうだな、ずっと……といっても、数年くらいだけど。でも、うん。こればっかやって来たからなあ。
[あなたの礼を受けて、ぼやき混じりに礼を返した。それは、悪戯気に笑みを浮かべる前の一幕だったか。]
――何処だっていいんだ。実際よくいくとこなんて公園くらいだったし。今は画像データを残して回ってるから、何処だって俺のためにもなる。
……一番魅力的なところが、一番難易度高そうだなあ。
[指折り数えるあなたが微笑ましくて、表情が緩んでいたかもしれない。本音で話していることだったが、真剣な雰囲気はなかっただろう。ただ、最後の問い返しにだけ、ほんの少しトーンを落として、]
どこに……っていうと。移住先の方かな。
実は、まだはっきり決めてないんだ。
[そう答えながら、動かないあなたにようやく疑問を抱く。いつものあなたなら、挨拶と共にふよふよと近づいて来るように思えた。しかし、その疑問をどう言葉にしていいか迷って、]
……ライカは?
[ひどく曖昧に聞き返した。]
>>68
[そうか。光学迷彩とかつんどきゃよかった。いや、流石にそれは予算外か。
フェルムのからくりで何とかならねぇかな。ロケットパンチだって作ってくれたんだから。
とっさにそう思ってしまったのは、ある意味現実逃避だったかもしれない。
ぎくりと、体が固まるのが分かった。嘘が下手なのは自覚しているけれど、それは体があまりに正直だからだ。
色々な言い訳や言いくるめくらい、すぐに浮かぶのに]
……不審な、船、ねぇ。
それが俺と関係あるとでも?おれ、スラムのガキっすよ?
そりゃあんたに散々びりびりされてるけどさ、いらなくなったもんちょろまかし続けて、船が買えるほど裕福だとお思いで?
[威圧的な姿に、反抗心が沸く。
こっちは必死なのだ。日々はいつくばってごみを集めて、ゴミ溜でしか生きられなかった世界から、脱却を図ろうとしているのだ。
それの何が悪い。のうのうと、泥水の味も、体を違法実験の検体売って、好き勝手いじられる痛みだって知らない癖に]
何もしてねぇ。俺は、何 も し て ね ぇ。
ソコラを出て、移住する予定だよ。暇な航海中の食料とか、買うのは自由だろうが。
これでいいか?え?治安管理員さんよぉ?
>>72 フェルム
[AIを持たないからくりだ、撫でられたってすり寄るような機能は無いのだろう。けれど丁寧に作られた関節駆動は、金属とは思わせない柔らかいしなりで、撫でればまるで気持ちよさげに身をよじらせているように見えるほどで。
撫でたくなる気持ちも分かる、そういう所が、彼女も気に入っている。そんな思いでその光景を見つめて微笑む。]
考えてくれてたんだ、2人とも。エールのこと。それだけでも嬉しい。
…ホントに、機械が好きなんだねえ。
アタシもね、無理だって分かってるんだ。
諦めてるといえばそうなんだけど…なんだろ、いつかまたきっと、って思ってれば、そのうち歌いだしてくれそうな気がして、つい。
お店、閉めちゃうんだよね。そろそろ潮時なんだろうけど。
[ふふ、と小さく苦笑する表情は、そちらに向けられる。寂しくなるね、と別れを惜しむようにつぶやいた]
ユニットね、そう、そんな感じ。ニーと一緒に作った曲も沢山あるし。
それを言えば、店長さんとムービーも、お似合いのユニットじゃない。
>>71 ニンフェーア
……じゃあ、ニーって呼ぼうかな。お友達になろう。
[笑顔の素敵な人魚に、警戒心を抱けるはずもなかった。相手の笑顔につられるように、にこっと微笑む。]
ニーは、なんだか私の友達に似ている気がするな。ライカって言うんだけど、その子もいい子だから……たぶん、その子に似ているニーもいい子なんだろうね。
[一瞬だけ目をそらして、ムービーはここにいない親友のことを思った。]
なにはともあれ、よろしく。
>>71 ニンフェ(>>ムービー)
うん、そうみたいだ。
[げんきでたよ!の声と笑顔に、それを確認して。]
あ、モモさん。さっきの、あの、試作品、貸してくれる?
[水で鳴るからくりを受け取れば、]
…これ、ね、ニーがいたから、思いつけたと思うんだ。
あ、よかったら、水の中でどんな風に聞こえるか、教えてくれない?
[そう告げて、水に浸す。ホロホロピョロピョロ、不思議な音が流れ出す。(詳細描写 >>21 >>22 >>24)]
>>78ムービー
うん!なろう!
[返事を聞いて、なおのこと嬉しそうにこくこくと頷き]
おともだちに?そうなの?
その子にも、会ってみたいなあ。
でも、まずはムービーね。よろしくね!
[魚の尻尾が揺すられて、ぴしょりと一つ水滴が跳ねた]
>>79フェルム(>>ディア)
? その子……
[相手の持つからくりに目を止め、じいっと見つめる。やがてそれが水に入り、音を鳴らし初めて]
わ、すごい!
えっと、まってね。まってね。
[ディアの腕から一度離れて、水の中へ潜ってみようとする]
>>74 ニンフェ
[ウロコが乾いちゃったら大変なのではないだろうか。そんな風に思ってか思わずか、そっと身体を離して。代わりに手を握る。]
…そうだね、遠くに。
おばあちゃん、ホントにニーの歌が好きだったもの。アタシも、最後に挨拶できてよかった。
[なぐさめるように、きっと同じ気持ちなのだろう、寂しさを分かち合う。けれど、最後に思い出したように語られた話には、奇妙な顔をした]
けんきゅう。
… …う、うーん。そうきたか。いっそアタシが養っちゃうぞー、くらいの気持ちで来たけど…ニーにはその方が良い…のかな?
で、でも、ホントにニーのこと大事にしてくれるならいいけど、ラボに閉じ込めっぱなしにされたりしないのかな?ていうかアタシ会いに行ける?いやアタシもまだどこに行くとか決めきれてないんだけどいやその
[わたわた]
>>77 ディア
[ひとしきりなでて、その小さい足に腕を掴まれている感触も楽しんで、そっと飼い主のディアに返しただろう。うん、やっぱり似合うなあ。]
……はぃ……。で、でも。モモさんがいつか…
あ、う。
[祖父が亡くなってからも通い続けてくれているお客さんだ。それも、フェルムが未熟なこともわかって、それでも来てくれるお客さんなのだ。ディアのエールに対する気持ちと、フェルムのからくりに対する気持ちは共通項がとても多いと感じていて、この人の期待に応えられないのは心底辛かった。]
えっ。えっ。そ、そうかな。
…そっか。モモさんがいてくれると、僕、安心して仕事できてたから。
そういうこと、なのかも。
[ちらちらとムービーを見ながら。]
>>73 ディア
友達……で、いいんですか? 私は、いいんですけど、いいのかなこんな幸せ……。
[ムービーはディアの一ファンという認識だったので、たじたじしていた。たじたじと言っても、嬉しさを含んだたじたじだったが]
>>77 ディア(フェルム)
ああ、話しちゃったのフェルム。まだ、ただの空想みたいな話だったのに……。
[少し気まずそうに首をさする。]
……ディアさん。私、エールのこと、いつか直したいって思ってて。
[今よりちょっとだけ強い声を出した。]
ちゃんと一人前のエンジニアになって、あなたとエールが一緒に歌える未来を、作りたいって、夢焦がれるようになっちゃって……。
[ふぅっと力んだ息を吐く。]
わりと、本気なんです。
なので、出来れば……待っててもらえませんか。
>>79フェルム >>81ディア
[頭ふわふわな人魚は、大事な話の最中であれ気が散りやすい。まってね、なんて言って、一度水に潜ってしまった]
[そして水の中で、からくりの小さなさえずりを聞く。水の外から響く音とは違う、不思議な――懐かしさを感じるような、メロディだった]
――とっても、すてき!
フェルム、すごいわ!
[勢い良く水面に戻って来た人魚は、パチパチと拍手をした]
>>81ディア
[――そしてまた、あなたに向き直る。流石にこの人魚のやわらかな頭でも、直前の話を忘れてはいなかった]
やしなう?
……、ディアと、いっしょに行けるっていう、こと?
あのひとたち[学者の二人のことだ]のおはなし、むずかしかったの。
ディアと会えなくなっちゃうのは、いやだな……
[わたわたするのを見ながら、ううんとまた考え込む]
>>75 リスリー
じゃあ、少しさみしいですね。
[ぼやきへの呟きはその一幕に紛れたか。]
画像データを……記念に、ですか?
――頑張っていきましょうか!
[肯定が返ってくるだろうと半ば思いながら首を傾げたが、穏やかな気配と感想に、自然に笑いまじりの軽口も漏れた。軽口を終えんと数えていた指を唇に押し当てるけれど、笑みに細められた瞳はあなたを見ていた。]
それも。
……、
[決めていない。その言葉に返す声を出しあぐねて、結局一度、つぐんだ。
「ライカは?」
不自然な間を誤魔化すように、わざとらしく尻尾を大きく一度ふった。]
リスリーから、お願い事のお話を聞かないと、決められないのですよ。
>>79 フェルム
[頼まれたらすぐに試作品を返したことだろう。店で働く間、このようなやりとりも何度かあっただろうし、慣れたものだ。]
>>82 フェルム
[人魚の手を離し、小鳥を指に受け取る。ti.ti.ti、さえずるマネをすれば、コトコトコト、と鳥が無言の返事。鳥が鳴いていた頃と、変わらずこうして「会話」を続けているのだろう]
ムービーが? キミじゃなくて。
[言葉の出ないらしい顔に、実に、素直な疑問符を投げた。何を知っているのか、何も知らないはずなのに、まるで「機械を触るのが当然なのに?」とでも言いたげなニュアンスで。]
なるほど。優秀な助手なんだ。
それとも相棒かな?ユニットなんだし…相方?
>>84 ニンフェ
[大事な話を区切ってまで潜ってくれた。あっ今じゃなくていいよ!とか言ったときには既にニンフェは水中にもぐっていただろう。勢いよく戻ってきたそのしぶきをかぶりながら、感想を聞いて。]
…ありがと。
[顔を、袖でぬぐった。]
ありがと、ニー。
[照れくさそうに、笑い返す。最初は歌を聞かせてもらおうと近づいたのに、結局こうやって聞かせてばかりだなあと、一人ごちた。]
>>80 >>84 ニンフェーア
そうだね。まずは私たちから。
[頷いて微笑を返す。からくりを楽しんでいる最中は、興味深そうに動きを追っていたかもしれないが、相手が水面に戻って拍手をすると]
ね。やっぱりフェルムはすごいよね……!
ニー、お願いなんだけど[手を添えて囁くようなジェスチャーをする]フェルムを褒める時は、ちょっと強めに褒めてくれないかな。
あの人、ちょっとだけ落ち込みやすいところがあって。
>>88続き
[無茶をするのはいい。自分にだって覚えがある。
それにスラムなどの貧困層ができたのは彼自身の責任はほとんどないだろう。
だが生きていくために必要なことだとはいえ何もかもしていいわけではない。お互いそうだ。
そのための法や決まりのはずだ。
そして無謀なことをして身を滅ぼすには目の前の相手は若い。
なくなってから気付くのは遅い。死んだら生き返れないなんて当たり前のことだ。
正規の船と違って違法船が宇宙を渡りきれる保障はない。 ]
そうだな――そこまで制限する権利は私にもない。
泥棒からは足を洗え。人を巻き込むな。
後は好きにしろ。
>>83 ムービー
[空想みたいな話だった、と聞いて]
え、あ、そう、だったの?
そんな風には、聞こえなかった、から。
[ムービーの、ディアに向けた言葉を隣で聞いて。
やっぱり真面目なんだなあ、と口端を上げた。
それを(外側から)見守りたい、応援したいのだけど、なんだかむずむずする感覚があって。
その気持ちをたどれば「お祖父ちゃんが見てたらなんていうかな」というものなのだけれど。]
>>83 モモ(フェルム)
[フェルムとユニットがどうのと、そんな話をしていたら声がかかった。空想。そんな風には思えない真剣さに聞こえる。]
ムービー。本当に?…本気で言ってくれてるの?
[出会ったばかりの、小人族特有の小さな、けれどハッキリした意思の眼がこちらを見ている。
碧い瞳で、真っ直ぐ見つめ返した。]
…
そう。そっか。じゃあ決まり。
いくらでも待つよ。
[言いながら、おもむろに手の中の小鳥を、息を吐いて沈んだその肩にそっと留まらせた。]
この子を預かって貰える?
ムービーが行く所まで。連れて行ってあげて。
>>89フェルム
わたし、この子のお歌、すごく好き!
こちらこそ、聞かせてくれてありがとう!
[微笑みに微笑みを返して、ゆらゆらと水面を漂う]
>>90ムービー
うん、すごいわ!
……? つよめ?
すっごく、すごいなあって。おもってるよ。
[語彙力のない表現でフェルムを褒めながら、もっと?と首を傾げていた]
>>87 ディア
[その動作を見るたびに、ううんどこが悪いんだろうと口をへの字にまげて観察してしまう。]
ぼ、ぼくは…できなかった、ので…いや、ううん…
[眉をしかめたまま]
モモさんが…やるなら…やってくれるなら…ぼ、僕も…
もう、一度、や、やろう、か、な…
[いつもより多めにどもっております。しゃっくりでも出しそうになりながら、そう、言った。]
ううん。競争、だから。ライバル?
[顎に手を当てて唸った。]
>>85 ライカ
記念に、なのかな。
なんか、なくなってしまうって思ったら、残しておきたくなって。
職業病かな? まだ何か作業しながら歩きたいのかもしれない。
――そういうこと全部、忘れる時間になりそうだな。
[軽口の応酬。僅かな感傷すら弾むようだった。そのひとときの間は、おそらく、あなたと似たような表情をしていた。]
[お願いごと。緩んでいた顔が引き締まった。]
……そうだな。うん。
結論から言ってしまうけれど。それらしい人は、見当たらなかった。
紋章の方も、知らない人ばかりだ。今こうして回っていても、人は出てく一方で、新しい話も……。
[声が細って、間が開いた。こんな濁しで言葉を終えるわけにはいかない。一呼吸を入れて、なんとか続ける。]
……良い結果じゃなくて、ごめんな。
>>67 >>82 >>92 フェルム
[>>77ディアの「ユニット」という言葉に反応した。ムービーがフェルムを覗いた時、視線がかち合ったかもしれない。フェルムが語る自分への評価を聞いて]
フェルム、さっきも話しかけたんだけど……。私たちで一緒に、エールを直せないかな。
やっぱりからくりに関しては、お祖父さんの一番弟子であるフェルムの方が詳しいし。
……私は、サポートができるみたいだし?
[ここでは首を傾げた。自分ではそんなに助けになれた記憶がないが、発破をかける人がいるだけで違うこともあるだろう。そう考え直してあらためて頷く。]
あ、あと、私も私なりに技術向上を頑張る予定なんだ。そこに、カル坊が関わってくるんだけど……。何とか言いくるめて、協力してもらえるようにするよ。
[ここの部分はたいへん言いづらそうに視線を落としていた。「協力」というワードだけで二人の犬猿の仲を知るものは驚くかもしれない。]
>>84 ニンフェ、(>>89 フェルム)
[わたわた、してるうちに水に潜ったニーを見て、思わずその鳥の声に一緒に耳を傾けた。]
あは、凄い!ステキに歌ってる、水の流れで音域が変わるんだ。
ニーが一緒に泳いだら、人魚の泳ぎがそのまま音楽になるよ!
[こちらも一緒に拍手する。]
一緒に、行こうと思ってたんだよね、ニーさえよければ。
…お金なら、今までの稼ぎがあるし。しばらくお休みするしさ。
難しい…そうだよね。
人魚は本当なら遺伝子研究の最先端だもの…あ〜そうか、その可能性を忘れてたなあ…
一緒に行くって約束しちゃったんでしょ?ニーのこと、勝手に連れて行ったら怒られるよね…準備にもお金や手間かかってそうだし…
[頭を抱えた。]
>>94 ニンフェ(ムービー)
[うん、うん、とこくこく頷いていた。]
気に入ってくれて、よかった。
仮組みじゃなかったら、もらってほしかったんだけど…。
さすがに、壊れちゃうからなあ。
[ためいき。]
…モモさん、ニーの声がすごく聞こえてるけど。
何、教え込んでるの?
[すっごくすごい?と首をかしげた。]
-珪素屋敷・"大天蓋"-
係留された船、その一角は多層質バンパーと水層で巧妙に庇護された透過壁となっており、船内で唯一宇宙を見晴るかすことが出来る環境が整えられている。
当代はやや無理をして設計された透明な"窓"から宇宙を臨んでいた。この宙を見るのも当代個体か、己の次代が最期となろう。
彼ら種族の長い航海のうちに、星座という概念は存在しない。月下35°24′S,44°0′Wより分岐せるアルマにとって、星空とは無限に広がる三次元の世界軸を任意の観測点から再構築した二次元近似の像である。それは彼らの船の観測系と一体化して初めて得られる感覚であり、ごく制限された能力しか持たない視覚素子から獲得可能な情報量では、彼らの見る"星空"はあまりにも小さい。
だが、それでも当代はこの場所で宇宙を見ることを望んだ。
自分のわずかな人生史に、彼らはこの映像を刻む。老朽化したコロニーの影を当代の視線は僅かに追い、その緩やかな回転を心に留めた。手を伸ばし、親指を基準にコロニーの外殻構造を測量する。知識として保持されたコロニーの回転速度、距離をごく単純な計算式に代入すれば、標準的なコロニーの重力加速度と同等の数字が算出された。行程はありふれた数字の再取得に他ならないが、当代はそれを良しとする。
僅かに"窓"に近寄る。放射線を遮断するために設けられた水層は澄んでいて、ほとんど流れというものを感じさせない。当代とて、知識として水槽の存在を持っていなければそこに水があるということすらわからないだろう。
月下35°24′S,44°0′Wより分岐せる アルマは、炭素系種族に比べれば紫外線宇宙放射線その他の影響を受けないが、それでも放射線のトータルドーズ効果やシングルイベント効果が彼らの記憶系に障害をもたらすことがある。そのため、当代の宇宙船は炭素系種族標準に合わせた安全規格で保障されている。十進数にして数千世代前、初めて宇宙船を発注した代はひどく将来を心配する立ちだったらしい。当該先代の記憶は種族記憶として蓄積されており、記憶槽の中から神経質に己の正当性を訴えている。当該個体の用心深さに感謝する記憶と揶揄する記憶がばらばらと記憶槽の中で共鳴し、彼らは決定の正当性をさらなる未来に委ねることにした。
己の到達することのない明日について考えを巡らせ、当代は明日への考察内容を不揮発性記憶にセーブする。
[almaD685 solid memory wrote.]**
>>98ディア
[一緒に拍手をしてくれたのには、すてきだよねと言わんばかりの表情を向けて。そして話は戻る]
おやすみ?おしごとを?
……わたし、まだよくわかってなかったし……かんがえるね、って言ったっきり。
ここがね、なくなるなんて、思ってなかった。
どうするかなんてかんがえてなかった。
だから、ディアがいいなら……いっしょにいきたい、なあ。
[頭を抱えるのを見て、何かまずいことをしてしまっただろうかと思いつつ。素直に自分の願いだけは、伝える]
>>96 リスリー
リスリーは、写真を撮るお仕事も向いていそうですね。
――到着したら、思い出せば良いのですよ!
[距離はいつもより広い、けれど穏やかな空気がオレンジの色に照らされる一幕はさほど長くは続かなかったらしい。
尻尾の勢いを落とすようにゆらゆらと揺らしながら、知らず知らず、胸に手を組んだ。それはまるで祈りのような。]
――……、……。
[告げられた結論に返せたのは沈黙だ。
一呼吸のあとの、あなたの声音と同じように、視線はゆっくりと落ちる。言葉を探すような唇の動きもなくて、それは一文字に結ばれて。
あなたが息を吸って吐くほどの時間が過ぎた。]
いいえ。ありがとうございます。
リスリーの時間、たくさん、頂きました。
[苦笑を浮かべた表情を上げて、あなたを見た。視線が合えば、苦いものもゆっくりと溶けていく。]
>>97 ムービー
[盛大に一つため息をついた。次に深呼吸をした。]
あの、あのね、モモさん。僕、お店、やめるって言った、でしょ。
でもね、あの…エールを直そうと思ったら、僕もまだまだ、気が遠くなるくらい、勉強しなくちゃいけない。
おじいちゃんのからくりも、もっと調べ直して。昔の、からくり作ってた人の資料も。
[時々、言葉につんのめりながら。]
それで…あの…それをやろうと思ったら…
からくり屋をやるのが一番良くて…
その…つまり…えっと…
撤回…しても…いいかな…?
[撤回はなし、と言われていた気がする。恐る恐る、そう聞いた。]
えっカルックスが?でも、でも、モモさん…あの…熱はない?大丈夫?
[まずムービーの体調を心配した。]
それに、カルックスは…その…えっと…
[違法宇宙船に乗って新天地へ行くんだとは言いづらい。腕を組んだ。]
>>103 ニンフェ
[嬉しそうに頷いている。貰っちゃいなよ、くらいの眼差しも含んでいる。勝手に。]
うん。ちょっと前に、コロニーの廃棄と同時に休養に入るって、宣言してきたこと。
だからここを出る頃には、アタシはまた歌が好きなただのディアってわけ。しばらくはね。
考える。そっか…なら、いいかな!いっか!
アタシも考えなきゃ。どこに行くか…
ね、ニーはどんな所に行きたい?一緒に考えよっか。
[どこかの研究員には後で悲鳴をあげられるかもしれないな、そんな風に思いつつも、アッサリ一蹴した。
だってこれっきり、会えなくなったらきっと後悔する。それよりは、今2人の願いは同じだということ、それが大事だ。]
>>93 ディア
……あんなに素敵な出会いをしてしまったら、いくら私でも本気になります。
[ディアの澄んだ目を見つめる。見つめ返される。その間に何が交わされたのか。「待つよ」という言葉を聞けた瞬間、ムービーの体から、緊張がどこかに流れてしまったようだった。]
ありがとうございます。
[瞳が、少しだけ潤んでしまったかもしれない。]
……喜んで。大切にします。
[ムービーは肩の小鳥をなでながら短く答える。この小鳥がここにいる間、ディアは幼い頃からの親友とはなればなれなのだ。……きっと返さねばならない。きっと直さねばならない。]
>>104 ニンフェ
えっとね、ニー。確実に、壊れる。
[圧倒的現実を伝えた。からくり屋の言うことである。]
もっと、頑丈にして、あげるから。ちょっと、まって。
[待ての姿勢で手をあげた。翌日にでも、完成品を渡しに来るだろう、日がないのだから徹夜である。]
>>88>>91
だ、騙してなんか……っっ
[咄嗟に反論しようとして、うつむき、唇をかむ。
一緒に行こうと言ってくれたフェルム。宇宙船の中で植物を育てる競争をしようと言ったフェルム。]
騙してる……つもりなんか……っ
[しかし中近隣航海用の船が、一番近いコロニーに辿り着くかすら、保証はない。さっきの試運転だって、やはりこまごまとした、気になる点はどうしたって多くて。
そんな旅に誘うことは、騙しているという事なのだろうか。]
……スラムを、出たいって、思って、行動することが
そんな、悪いことかよ。
[人を巻き込むな。という言葉が刺さる。相変わらず、この人の言葉は痛い。
貧民船に乗るくらいなら、自分で好きな所に行きたい。その道中で死ぬなら、いっそ本望だと思っている。
……緩慢で前向きな、自殺だと、思われているんだろうか]
>>88>>91
……もうこのコロニー、捨てるんだろ!?捨てたもの拾って何が悪いんだよっ!!こっちは何にもねぇんだ!
こっちはソコラ全部、有効活用して、踏み台にでもしないと、好きなとこにもいけねぇんだ!
何でも持ってるやつが!偉そうにいうんじゃねぇ!この電気ナマズ!!!
[大丈夫だ。と。試運転の時に何度も呟いた。
だってそう、信じたかったから。
加速装置にスイッチを入れ、駆け出す。もう一言も、聞きたくなかった。]
>>94 ニンフェーア
うんうん。あと、ニッコリ笑うとか。
小首を傾げるとか。手を胸の前に寄せるとか。
……フェルムはかわいい女の子に弱いから、うまくいけば好きなものもらえるよ。
[なにごとかを吹き込んでいる。]
>>99 フェルム。
乙女の内緒だよ。
>>107ディア
そうなの……
でも、お歌をやめるんじゃ、ないのね?
それならよかった!
[歌が好きな、ただのディア。友達がお仕事で大成功するのもとても嬉しいことだけど。でもこの人魚にとっては、それだけでも十分、嬉しいのである]
うん。ごめんなさいは、しなきゃだけど……
[相手方にとっては『ごめんなさい』で済まないかもしれないことは、この人魚は当然、知るはずもなかった]
うーん、まだ、わかんない。
でも、ディアがいっしょなら、どこでもだいじょうぶな気がする。
>>92,>>95,>>97,>>106 フェルム、モモ
[2人のやりとりを聞きながら、手を叩いた]
相棒で、ライヴァル!
いいじゃない、2人とも競争で、なおかつ共同作業ってこと。
出来なかったことも出来るかもしれないしね。
[はっぱをかけるように、言って、それから。
静かに笑う]
>>93 ディア
(>>108 ムービー)
[以前、エールはディアさんと一緒じゃないと!なんて駄々をこねていたのだけれど、エールがムービーに渡されるのを止めたりなんてしなかった。]
…あの。必ず、必ず、お返しします。
モモさんなら、管理はばっちり大丈夫、ですし。
(続き)
>>108 モモ
…この子はね。
アタシのママに頼まれて、店長さんのお祖父さん、前の店長さんが作った子でしょ。
この子にはアタシと、ママと、ニーの歌声も入ってるの。
最後にムービーに託せば。
ここに居る全員、エールを通してひとつに繋がるでしょう。
タヨーナにあった、ラクリマという名前のお店も。
そこでこの子を飼ったアタシも。この子と歌ったニーも。
このコロニーにあったもの。
全部ぜんぶ、その本気に託すよ。
よろしくね。
[その眼に、別れの寂しさはない。
信じている。どうなってもいつかまた会える。そう信じている顔だ。]
>>109フェルム
[圧倒的現実に、思わず一瞬真顔になっていた]
……ほんと?こわれなくなる?
それなら、待ってる!
[でも、待ってと言われれば素直に頷く。待てのできる人魚であった]
>>113ムービー
ニッコリ……こくび……?
[意識してのかわいいおねだりは、流石にまだ難しい。首を傾げる動作はしているが、これは本気でわからない顔であった]
ムービーも、かわいいよ。
>>114 ニンフェ
まさか、歌うのをやめるなんて。できないでしょ?
だって気が付いたら歌ってるもの。
ニーだってそうでしょ。
好きってそういうことだもの。
やめられる人なんていないよ、きっと。
[当然。と言いたげに返した。]
ごめんなさい…する?
逃げちゃダメかなやっぱ… [若干目を逸らしたいらしい]
…そうだね。
アタシも、ニーと一緒なら、どこでも大丈夫。
ようし。
そうなったら、水槽付きの船でもなんでも、用意しなきゃ。
>>105 ライカ
[沈黙は実際よりもずっと長く感じられた。開いたままの距離が、そのまま詰められないような気さえした。それでも、あなたが俯くのと共に落ちそうな視線を制して、あなたを見ていた。目を逸らしてはいけないと思った。]
[苦笑いがこちらを向く。]
……そんなに、あげられていないよ。
ライカが待っていた時間の方が、ずっと長い……んだろ?
[そんな事さえ尋ねていなかったことに、今更気付いた。全力で駆けずり回った、というわけではないのだ。現実は、当初の言葉のまま、多少協力した程度だ。感謝の言葉が上手く受け取れず、痛む箇所に触れた。]
[それでも視線の先、あなたの苦みは溶けていった。悲しみが癒えるはずもないだろうに。口には出せない疑問が、彼の首を傾けさせた。]
>>106 フェルム
……そんなこと言ったって。私はフェルムより知識がないんだよ。ここは人助けだと思って……。
[と反論しようとしたが、何か様子が違う。つんのめったフェルムの言葉を、ひとひとつ丁寧に飲み込んでいく。]
……てんちょ。
[嬉しそうな笑顔が開いた。]
てんちょ! やっぱりてんちょはてんちょじゃなきゃ……!
[そのまま、あなたの手を取ろうとする。>>115ディアの祝福も聞いて、ニタリとした。撤回していいに決まっている態度だった。]
>>116 フェルム
そこは心配してないよ。
キミも一緒にエールと居てくれるんでしょ?
この子が一番、誰が頼りになるか分かってるから、きっとここまで飛んできたんだもの。
[今日、ここに来る時の様子を思い出す。]
前にも言ったでしょ。
この子達と一緒に居る時が、キミもいちばん似合ってる。
>>106続き フェルム
[ところでカルックスの話である。]
熱は……昨日引いたんだけど……カル坊ね……うん、カル坊……カル坊は……。
[ムービーも未練たらたららしく、詳細を語ろうとはしなかった。]
……それに? 何かあるの。
[なので、渡りに船のように気になる点へ飛びついたようである。]
>>119ディア
[あなたの当然のような言葉に、嬉しそうに笑って見せる]
うん!お歌、たのしいものね!
またいっしょに歌いましょ!
……にげちゃったら、もっと困るかなって……思って……
[目を逸らしたい様子には、純粋な視線を向けてくる。じぃ]
ふふ。
ありがと、ディア。
わたし、歩くの、とくいじゃないけど……いっしょに、行けるのね。
>>121 ムービー
[手を取られて照れ笑いになった。すこしだけ、きゅっと握る。]
ご、ごめんね。ごめん。
僕、一人じゃないんだよね。なかったんだよね。
モモさんが一緒にやってくれるんだよね。
[そう、言い聞かせるようにつぶやいて。]
>>123
えっ。や、病み上がりなの。うわっもう暗くなるよ。冷えちゃうよ。[鏡の空を見上げて]
何か…何か…ほ、ほら…カルックスならやりそうなことっていうか…[だらだらと冷や汗をかきながら話をフェードアウトさせようとしていた。]
>>117 ディア (>>116 フェルム)
……ソコラが、ここに。
[肩に乗っかる小鳥が、ずしんと重くなった気がする。でも、嬉しかった。]
任せてください。『てんちょ』もいることだし、きっと――。
[ムービーは朗らかな顔でディアの期待を受けきった。最後にぽつりと、肩の小鳥に向かって、ひとりごとのようにつぶやく。]
……ここを離れるのは嫌だったけど、もう大丈夫そう。
>>124 ニンフェ
ふふ、楽しみ。
本当に宇宙のセイレーンになっちゃわないか心配だけどねー…
[2人で歌って、よく魔法が暴発して怒られた。そんな記憶が蘇る。まあ真空だから、通信拡声器でも使わない限り大丈夫なんだけど。]
……ニーはえらいなあ。
ええい。弁償でもなんでもこい。アタシが全部清算してやる。
[眼差しに負けた。拳を握って立ち上がる]
うん、一緒に!
心配ないよ、宇宙じゃ人間だって歩く必要ないんだから。
色々準備しなきゃね。行き先も、ちゃんと考えて。とりあえずは。
(何でも――?そんなわけが。)
――ッ。
待て!自白したな、お前!
[いつもはとても癇に障る、禁句と言えるほど気に食わない呼び方も気にならなかった。
言葉に詰まった隙にあなたは駆け出していった。
能力を開放し、手のひらに力を入れればぱちぱちと小さい電気の塊ができる。腕を振りかぶり電撃を当てようとする――が、届くかどうか。
加速装置に追いつくほどの脚力はない。せめて仕事用のバイクがあれば、と悔やむ。
捕まえられるほど足止めができなければそのまま立ち尽くすだけだろう。]
>>122 ディア
間違い、じゃないように。努めます。
すみませんでした、弱音、なんて吐いて。
[軽く、頭を下げた。]
連絡先、教えてくださいね。ニーさんにも、会いたいですし。
[そんな他愛もないことを喋りながら公園で過ごしていたのだろう。もうしばらくしたら、ニンフェーアに渡すためにからくりを頑丈にするために、工房に走ってたことだろう。]
>>120 リスリー
ソコラができた頃から、ずっと。
[それは本来最初に言うべき情報だったかも知れない。けれど、当人は気づかないまま、まず口元に触れた。確かに笑みを浮かべていると、確かめるような仕草。]
わたしは、リスリーに触れません。ぶてません。
それなのに、リスリーはとっても言いにくそうでした。
わたしがしょんぼりするから、かなって思いました。
それなら。そうだって思いたいから。それは、嬉しいことです。
でも、……。
[また、視線が落ちてしまった。足下の機械を見下ろす。
今更ながら、時間に置いてけぼりにされている自分に気づいた。]
……嬉しいこと、たくさんあったのですよ。
ビクトリアが作ってくれた機械とか。親切にしてくれた方とか。いっぱい、いっぱいあったのです。
すてきな人にも、いっぱい会えたのです。リスリー、……
[でも、"あの人"はいない。動けない。呼んだ名のあとの言葉を、探す。]
>>118 ニンフェーア
ごめん、変なこと言ったね。
じゃあ「フェルム、好きー」で何とかなるよ。
[もっと変なことを言っている。]
……ありがとう。
[しばらくの間の後、冷静に処理したようだった。不意打ちは辛い。]
>>125 フェルム
もちろん。だから、変に抱えこんだりしないでね。
てんちょ、たまに思いこみがひどいんだから。ちゃんと傍にいるよ。
[後ろの方はいたずらっぽい響きだった。]
……そうそう、てんちょが店やめるっていうから、ショックでやけ酒して、変なところで寝て、風邪引いちゃって……。
[風邪の責任をフェルムに押し付けるつもりである。]
カル坊がやりそうなこと……? 行き倒れ、かな。
[首をかしげていたが、自分とカルックスのことも追求はされたくなかったので、このまま話題がフェードアウトしそうである。]
>>129ディア
セイレーン?
[なあにそれ、と言いたげに目をぱちくり。もしかしたら前に聞いたかもしれないけれど、残念ながら狭い記憶領域からは滑り落ちてしまったようだ。何しろ、あなたの歌に魔法が宿っていることをわかっているのかも若干怪しい]
えらい?
悪いと思ったら、ごめんなさい。
ディアがおしえてくれたよ。
[まだ出会って間もない、この人魚の精神が、今よりもっともっと幼い頃の話だ]
わかった!わたしも、考える!
[先程の動きを真似するように、ぐっと拳を握った]
>>127,モモ >>131,フェルム
エールのこと。
可愛がってあげてね。
[直してくれとか、管理してくれと言うより、大事な言葉はそれだけだった。]
間違ってなんか絶対ないよ。ずっと任せてきたんだもの。
店長さんの弱音なんて今更だし?ふふふ。
アタシも。2人にまた会えるって思ったら、何処にでも行けそう。
また会いたい。連絡するね、絶対。
[その場にいる全員を見渡して、頷いた。
立ち上がった勢いで、こちらも発つ準備をする。]
>>133ムービー
うん?
うん!わたし、フェルム好きだよ!
[満面の微笑みであった。さながら妹が兄に懐くような……むしろ子犬が尾を振るような……そういうやつだ]
[ついでに、この人魚の感覚の大半は「好き」「かわいい」「すてき」「すごい」で出来ている。もう少し共に過ごす時間の余裕があれば、まともに取り合うと疲れる、と気がついたのかもしれないが]
>>135 ニンフェ
[セイレーンについては、今度教えてあげる、そんな風に笑った。実は人魚の声にも、自分たち魔女と同じような魔法があるような気がしているのだけど。知らないなら知らないままでいいと思っている]
よっし、一緒にごめんなさいの準備もしよう。
もうしばらく待っててね、絶対迎えに来るから!
>>フェルム、ニンフェ、モモ
そろそろ行かなきゃ。
今度ソコラで最後のライブなの。
エールにも、ニーにもムービーにもフェルムにも、聞こえるように目いっぱいリハしてくる!
[力強く宣言して。こちらは来た時と同じように、違うのは全員に向かって大きく手を振りながら。勢いよく走り去っていった。**]
ビームが出せる ムービー・モモは、月下35°24′S,44°0′Wより分岐せる アルマの遥か下で呼吸をしていた。(ありがとうございます!)
>>138ディア
うん、待ってる!
らいぶ。[……とは確か、歌をうたう何かだった気がする!]
がんばって、ディア!わたしも聞いてるー!
またね!
[相手に負けないよう、大きく手を振って見送った]
>>136 ディア
私達、からくりを可愛がるのが仕事ですよ。
[誇らしげに、そう伝える。]
……また会いましょう。どんなに離れることになっても、みんな同じソコラに住んでいたんだから、きっとエールが繋げてくれます。
[そう言って、肩のエールに挨拶をさせた。
やがてディアはライブに向かうことになる。ムービーは「行ってらっしゃい!」と元気に見送った。]
私、あなたの友達だけど、ファンでもありますから……! ずっとずっと、応援してます……!
[そうして、いつまでも手を振り続けたことだろう]
>>137 ニンフェーア
うん。そんな感じで大丈夫。むしろそんな感じで大丈夫。
[何の話だろうか。]
逆にてんちょが一番悲しむのは、何も反応せずさっと水に潜ることだと思うから、気をつけてね。
[嘘か真か。なおこれらのたわごとはムービーの主観によるものです。]
[フェルムから真面目と言われたムービーのこと、多少長い時間を共にしてもまともに取り合っていたかもしれない]
>>親水公園組
[公園での閑談は、その後も続いたかもしれない。やがて帰る頃になると、ムービーはニンフェーアに別れと再会の約束を告げ、フェルムに語りかけた。]
さ、てんちょ。ラクリマに帰ろうか。
……片付け、残ってるんでしょ。手伝うよ。
[そう言ってフェルムの先を歩きだす。その肩に止まった機械の小鳥が、フェルムの代わりに答えるように、パタタと動いた。**]
>>132 ライカ
……。
[息を呑む音が、あなたにも届いてしまったかもしれない。]
……そうか。
そんなに。そんなに長い間、待ってたのか。
[見つからないわけだ。人間はそんなに長く生きない。想像が途切れる程の昔となれば、もう待っていても。咄嗟に浮かんだ言葉の群れは、けれどすぐに消えていく。受けた衝撃は、そんな形をしていない。零れ出たのは、]
……すごいな、ライカは。
[呟きに似た、これもまた相応しくないであろう言葉。自分に"頼み事"をした時。彼女は一人で探していたと言ったのだ。彼女が、霊としてその身を残してまで誠実にあり続けた、途方もない時間に対して、ぴたりと形容できる言葉などありはしなかった。]
[あなたの言葉が続く。一言一言が波紋を描く。名を呼ばれて、新たな波紋が生まれなくなって。沈黙の間を、訥々した返事が埋め始める。]
>>143続き >>ライカ
……うん。しょげてる姿は見たくない。
今だってそうだよ。俺がそうさせてしまったのに、それでもそう思ってしまうくらいだ。
[話してる内に、再び込み上げるものがあった。今度の言葉は、先ほどの群れより、ずっと強く外へ出たがっていた。今度は抑えきれなかった。]
ライカに、これからもたくさん嬉しいことがあってほしい。
ライカが、本当にうれしそうにしてる時は、こっちだって毒気を抜かれる……なんだか、暗い気分が、どうでもよくなるんだよ。他のやつだってきっとそうだ。ムービーだって、ライカが元気な方がいいって言うに決まってる。
……ライカ、一緒に、別の場所で待てないのか。いや、俺じゃなくてもいい。だれか他の、それこそムービーとかさ。
ライカ、人が好きだろ? 今の話聞いてたってそうだ。
そんなライカが人と離れるなんて、そんなのさ、……。
[肝心なところで、言葉は枯れてしまう。途切れる。]
……ライカがちゃんと、ずっとここで待ってた事、俺が伝えたり、するからさ。
そしたら、別の場所に行っても、いいんじゃ……ないか?
[その問いは、半ば願うような、絞り出すような声だ。]
>>143>>144 リスリー
[その音は聞こえた。その音はどこか、いつかの――あのときも彼がいたと記憶している――親友が、言葉を飲み込んだときの気配に似ていた。
その意味することの結論に、すでに亡くした脳がいたる前に、こぼれ落ちた言葉。
待ち続ける、それは彼女にとっては当たり前のことだ。当たり前のことで、すごくなど――だから一度、ゆるくかぶりを振った。ただの一度だけだ。
(認めてくれる気持ちを、裏切りたくない。)]
[呼んだ名のあとの、言葉が見つからない。
彼に聞いて、荷を増やすのは嫌だ。それはお願い事でもう、充分だ。
嬉しいことはたくさんあるはずなのに、笑顔だって浮かべることができたのに――]
――リスリー、は。リスリーは、……
[悪くない。そう言いかけた唇を閉じる。彼は悪くない。それは当然のことだ。でも、それを否定したとして、彼の気が楽になるわけでもない。
それよりも、]
[あなたのこぼれる言葉の数々を、ただ黙って聞いていた。惑うように尻尾は僅かに揺れるだけで、耳だって伏せたままだ。伏せたおもてからはいつしか笑みも消えている。顔を上げることが、できない。]
>>145続き>>リスリー
――……どこにも、行きたくありませんでした。
ここで、ずっとあの人を待つのが、わたしのお仕事だから。
いつか、みんなのことを紹介して。とってもやさしくて、すてきな人たちだって、そう、紹介したかった。
だから、わたしはここに、残ろうと思っていました。
ほんとうは。リスリーさんにお願いして、見つからなかったら、ずっと待っていようって、そう、思っていました。
みんなはいなくなってしまうけれど。
みんながいたことを大事に抱えて、あの人に伝えたかった。
あなたが目指したこの場所は、本当にとっても、とってもすてきな人がいっぱいいた、大切な場所だったんです、って。
死んでしまう気がしたけれど、それでも、ここを離れたくなかった。
だって離れてしまったら、みんなの思い出を抱えて、わたしは、
なんのために
>>145 >>146 ライカ
[あなたの耳や尻尾が穏やかさを失くしても、あなたが顔を伏せたままでも、言葉は止まなかった。止められやしなかった。]
[これまでずっとそうだったからと。あなたがこれからも待つと望むならと。棄てられるコロニーに、あるいはそれすらなくなる域に、ただひとり残すなど、到底納得できなかった。ただ残せばいい風景の画像や仕事の名残とは違う。彼女には意思も、感情もある。
残したとして、彼女の尻尾が元気に振られなければ意味がないのだ!]
[そんな我儘じみた訴えに、返ってくる言葉をただただ聞いた。
そう、我儘だ。想像も絶える昔から続けてきたことを、やめろという。たかが数年の仕事でさえ終われば感傷を呼ぶのに、遥かに長い年月の在り方を、勝手に納得できないだけで変えろという、手酷い我儘だ。それが証拠に、彼女の言葉の一つ一つが、拒否を示すようで――。
いつの間にか握りしめてしまった手を、なんとか開こうとした。苦しませたことをあやまらねばならない。そうして、納得して、飲みこまねばならない。彼女が、それでもここを離れないというのなら。]
>>147 ライカ
[――離れないと、いうのなら。]
……それは、
それじゃあ、
[言葉が立ち止まった。無言の中で、あなたを見つめた。苦しそうな声が心配だった。言葉が意味することへ期待が沸いた。意思を同じくしたようで、嬉しかった。そうさせてしまった気がして、苦しかった。たくさんの思いが一瞬の内に、濁流のようにごちゃまぜになって――。それだから、ひどくぼんやりとした表情を向けていたかもしれない。]
[一度深い呼吸を済ませる。震えかけた声を整える。整えきれやしない。]
――それじゃあ、ライカは、どうする?
[それはあの日、あなたがふわりとついてきた、公園での問いに似ていた。]
*
>>134 ムービー
う、うん。あの…そう、してね。
僕、その、色々ダメだけど。
[傍にいるよと言われて。なんだか心臓がくすぐったい。]
や、ヤケ酒!?!?モモさんが!?!?
あ、う、え、えっと。お店、また始めたら、治る、よね。
[とっくに治っているのだろうが、そう、弁解するように言った。]
い、行き倒れっていうより。
も、もっとポジティブな方の…やりそうなこと…かな?
[行き倒れを否定はしなかった。]
>>142 (>>親水公園組)
あ、まって。これ、ニーにあげる用に頑丈にしなきゃだから。
片づけ、ちょっと、まって。
[結局朝までかかるんだろう。ディアのライブが終わるころになっても、まだ水中用の素材を模索していた。またあなたが風邪をぶり返さなければいいのだが。
エールは、カルックスに渡すために改造中の飛ぶ小鳥時計の隣に、ひとまずちょこんと配置されていた。]**
>>カルックス
[前のメッセージとは打って変わって、短いテキストメッセージがカルックスの元に送られた。]
親愛ならない
カルックスへ
前のメールは読んだ?
別に読んでも読まなくても、どっちでもいいんだけど。
もしあなたの趣味に合うなら、私とフェルムとカルックスの三人で『ラクリマ』やらない?
愛はこもってない
ムービー
>>フェルム
[登録していたフェルムの連絡先に、ムービーがテキストメッセージを送る。]
親愛なる
フェルム店長へ
おつかれさま。
カル坊を『ラクリマ』に誘いたいんだけど、いいよね?
いちおう私から声をかけたんだけど、カル坊がまともに取り合うかわからないし、店長からも誘ってもらえないかな。
私のカルックスアレルギーのことは心配しないで。死にそう。
万事うまくいきますように
ムービー
>>26 >>27 ソラリア
[歌の練習をしたら、という提案にあなたは困って(実際には演算に時間がかかっているのだが、そういう風にセイバリーは理解している)しまったようだった。悪いことを言ったかな、と過るものの、提案自体はそんなに悪いものだとも思っていない]
きっと探せばそういうプログラムはあると思うんだけど。そうじゃなくて、上手じゃなくてもいいから、自分でもできることがあったら楽しいんじゃないかなって。
あ、勿論、ソラリアくんがやりたくないなら、全然。
[もとよりアンドロイドのあなたに、『楽しい』かどうかという基準を問うのもおかしな話だ。けれど常日頃の様子から、あなたにもそうした気持ちがあるものと、彼は素直に思っている。]
>>26 >>27 ソラリア(続き)
え、ええと……移住先……う、うん、き、きめる……
[そして、急にぐっと迫ってきたあなたに、物理的にも迫られたような感覚に陥って、思わず半身を反らせた。ソラリアとは違った理由で、未来のことを決めるのは苦手である。単純にこだわりが少ないから、本当にどこでもいいのだ。]
……うう。さすがにわたしが決めないとまずいもんね。待ってて、できるだけ……多分……きっと……早めに決めてみるから。
[船に乗ってからでいいやとはもう言っていられなさそうだ。せめて候補地を出そう、と考えながら、食べ忘れていたデザートに手を伸ばした。**]
[石畳に転がる機械。そこに費やされた時間を思う。それはわずかなものかもしれない。
夜の公園でのおしゃべり。そこで過ごした時間を思う。決して長いものではないかもしれない。
ほんの少しの親切。そこに使った時間を思う。通りすがりのようなもので、記憶にも残らないかもしれない。
彼が"ついで"に調べた時間。そこに費やされた時間を思う。大したものではないと、彼は言った。
「そんなに長い間」と、「人が好きだろ」と、彼はいった。
──数多の短い時間が積み重なっただけだと、そう気づいた。
だから、 決めた。 決めなくてはいけないのだ。それが、"今"だ。]
>>148>>149 リスリー
……行きたいところ。なら、あります。
リスリーと一緒に、行っても。いいですか。
[今は"わんわん時間"ではない。だから言葉を零す。
それでも、ゆらと尻尾を揺れた。
言葉を力にしてゆっくりとあげた表情は、笑みが失敗したみたいな、ごたまぜの表情。]*
>>142ムービー >>150フェルム
[ディアが帰った後も、雑談をしばし。二人の戻る時間が来れば、少し名残惜しそうな顔も見せたけれど――]
[二人に、「またね」と言った。「さようなら」ではなく、「またね」と。それだけで、寂しくはなくなった]
[二人の話し声が遠ざかり。最後に、人魚が水に潜る音がささやかに響いて。公園は夜の静寂に包まれる**]
>>130
[加速装置がうむ風の間を、駆け抜けていく。
逃走ルートで確認していた、非常階段とそのむこうの塀。
加速するまま飛び越えれば、逃げ切れる。
後ろを振り向かないままだったので、気づく暇もなく
塀にひらりと手をついたところで]
[電気の塊が、ブーツの右くるぶしに当たる。バチンといやな音がして、カルックスの全身が不自然に硬直した。
そのまま、塀の向こうへと倒れ込んでいく。
ガシャッガシャッという、プラスチックやビニールの軽い音がした。]
[塀の向こうへと駆けつけると、そこはゴミ捨て場だった。
不自然な凹みと、まばらに散らかり、引きずられたゴミ。
そこには、もう誰もいなかった。]
>>156 リスリー
[似たような表情だった。耳を伏せたまま、笑った。]
ありがとうございます。
リスリーが、いいです。
[距離が近くなって、いつもの距離に伏せていた耳もあなたに向いた。
さしのべられた手を見下ろして、確かめるようにあなたの目を見た。小さな安堵に目を細めて、]
わたしがいたところですもの。
大丈夫です。迷子になんて、させませんよ。
[その声も表情も、苦味が溶けてあなたが思った通りの穏やかなものだ。
オレンジの光に照らされたあなたの手。彼女の手はまだオレンジの色に染まるばかりで反射もしないけれど、その手を重ねようと。
……少々"お手"の仕草に近かったのは、見逃してもらいたい。]
>>159補足(>>リスリー)
[つまり、彼女は決めたのだ。
ソコラで出会った人々、ソコラであった出来事すべての思い出を抱えて、"あの人"に届けるのだと、そう決めた。
"あの人"が今どこにいるのか、まだあの国を旅立ってもいないのか、向かっている最中なのか──そもそもあの星がどこにあるのかすら──はわからないけれど、遅いんだから仕方がない。
帰っておいでとは言われなかったけれど、これは想定外のアクシデントで、最善の手を模索した結果が、その答えだ。]
[だから──あなたに一緒に来てもらいたいと、そう思った。
あなた曰く少しだけ、一緒に探してくれたのだから。
お願いごとの帰結を、ハッピーエンドで返したい。
たくさん嬉しいことがあってほしい、そう願ってくれるあなたに、みんなに。]
[──あの星なんてもう存在しない事を知らないから、そんな事を思う。]*
>>ムービー
》》カル坊 より テキストメッセージが 届いています
チービーへ
まず最初に。
馬鹿じゃねぇの?
もう廃棄日も決まってて、弟子にしてくれとか。
同じ移住先にならねぇと無理じゃん。ろくに教えも出来ねーっつの。
まぁ気分が良いから、俺のやり方を軽く教えてやってもいい。あんまり意味ない気もするけどな。
基本的にはとにかくやれ。当たって砕けろ。失敗が一番色々教えてくれる。
そもそも俺には先生がいなかったからな。必要と負けず嫌いでなんとかここまで来た。
お前の負けず嫌いはうんざりするほど分かってる。後はお前の頭が俺並にあることを祈る。無理だろうけど。
それから、目的があるなら話が早い。
ラクリマのからくり全部分解しろ。じいさんのやつは特に念入りにだ。
フェルムのやつが悲鳴上げそうだけど気にすんな。あいつの自信のなさはじいさんが最後まで面倒見なかったせいだ。そこんとこ俺は気に入らねぇから、俺の分まで徹底的にな。
で、分解しては組み直しを繰り返して真似ろ。それが一番早い。
じいさんの技術を教えるのは、もうじいさんの作品だけだ。
唯一の逸品だって壊れたら仕舞いだ。それよか、自分の体で似たような技術を使える奴らを生んで、似たようなもんがいっぱい出来る方が、よっぽど貢献できるだろうさ。
って色々書いてたのに、結局ラクリマかよ。馬鹿みてぇじゃん俺。
フェルムの方がよっぽど良い師匠だよ。邪道したところで、直した後のもんが邪道になっても困ると思うぜ。
後さぁ、渡航費諸々どうすんだよ。店をやるにしたってどこでやるとか金とか、全然考えてねぇじゃん。すかんぴんのスラム孤児に何期待してんだっつの。
まぁしっかりやれよ。俺は俺のやり方でソコラを出る。
フェルムのからくり積んでいくつもりだから、いつか修理にでも寄るよ。
……それでもお前が食らいついてなんか得ようってごねるってなら、パスワードだけ教えとく
NewWorld。場所はフェルムに聞け。
死にたかったらな。
村建てです。
全員、鳴きぼし ほうき星をツンツン(投票)忘れずにお願いします。
ほうき星が死なないと村続いてしまいますので。
それから、エピのログ運用について次項でご連絡します。
エピ開始後、メモではりますが、事前にご確認をお願いします。
今回、エピローグにおいても★★PL発言はアクションまたはメモで行う★★とします。
※飴を投げるのもアクションを消費しますので、うっかり投げずにアクションを使い切る……などの事故にご注意下さい。
エピローグは6/18 8:00まで続きますが、その間、喉ポイントの回復は【ありません】。
また、通常発言と独り言発言のポイントは【共通】です。
その為、進行中よりも1日あたりのポイントは少なくなります。
喉ポイントの使用は計画的に。
※どうしてもPL雑談actが足りない場合はDiscordのチャンネルを開きますので、エピ終了までTwitter等をPL雑談の場とするのはご遠慮ください。
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ご参照
【進行中】
(通常1500pt+独言1500pt+飴回復200pt)/24H
★合計:3200pt/24H
【エピローグ】
(通常&独言:4000pt+飴回復800pt)/72H (/3=24H)
★合計:1600pt/24H
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[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
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