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羊飼い メロス は 捜索人 ユウヅキ に投票した。
不機嫌 エイミー は 捜索人 ユウヅキ に投票した。
闇商人 ライザ は 捜索人 ユウヅキ に投票した。
農夫 ハロルド は 捜索人 ユウヅキ に投票した。
捜索人 ユウヅキ は 闇商人 ライザ に投票した。
配達屋 ノエル は 捜索人 ユウヅキ に投票した。
捜索人 ユウヅキ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、不機嫌 エイミー が無残な姿で発見された。
特殊工兵 トレイン は立ち去りました。
現在の生存者は、羊飼い メロス、闇商人 ライザ、農夫 ハロルド、配達屋 ノエル の 4 名。
[……ユウヅキは、その場に倒れている]
[次第に、緑の光が目から失せて…『境』は消える]
[……ノエルは脱出できるだろう]
[………ユウヅキは、そのまましばらく…]
[回復するまでは、眠っていることにした…**]
―― 『境』内部 ――
[ノエルの心の中にベリティとの様々な思い出が去来する。
勝手についてきては危ないから帰れ、と言ってばかりであった。
手癖の悪さゆえに彼女が取ってきたものを見せられて渋い顔をすることもあった。
ノエルがベリティに笑顔を見せることは少なかったが、
降りかかるトラブルから彼女を守りきれた時には、
無事であることに安堵して穏やかに笑っていたこともあった]
そうか。
『友達』だと言っていたのか。
………まったく、仕方のないやつだ。
[そうして。>>2:288
ユウヅキが“思い出した”ことを聞いて、
ほんのわずか、ナイフを振り切るまでの短い時間であったが、
笑っていた。困ったような、それでいてどこか心に響いた様子で]
煩い。
[足首を掴む手。
もはや能力も使わず、強く蹴りつけることでその手を外そうとする]
お前は、おれの何だ?
[見下ろし、問い掛ける声は低い。
鬱陶しいという感情しか、そこからは感じられないだろう*]
ッ、
[呻き声が出た。
手は赤く腫れ、鬱血するか。
何度も蹴りつければ、そのうち手は緩み外れるだろう]
…………
なら、俺を利用しろ。
[それだけ口にした*]
[特殊チームの建てたテントのことが脳裏をよぎるが、
残念なことにノエルには倒れた若者ひとりを運ぶ腕力も能力もない。
……考え込んだ末に、素直に人手を求めることにした。
先程の落雷のことも気になっていたし。
ナイフをしまい、村の中心を目指して歩き始める。
そこで何が始まってしまっていたか、まだ何も知らず**]
メロス。
聞かせてくれ。
お前は何がしたい。
[どこをどう歩き、どれほど歩いただろう。
返事は無かったかもしれないが、ライザは前を歩くメロスに尋ねた**]
─ 村の中央 ─
[エイミーがワンドをメロスへと突きつけながらハロルドへと振り向く。
同時、ワンドから熱線が放たれ、盾と化した装甲板を溶かした。
エイミーの手はワンドから離れない。
伸ばした手はエイミーを掴むことが出来ず]
────── !!!
[メロスが放った雷撃が、ジェイクの持つ鉈へと収束し彼の身体を貫くと同時、その衝撃はエイミーをも襲った。
悲しげなエイミーの表情がハロルドの白銀の目に焼き付く。
目の前で、二人の身体が地面へと崩れ落ちた]
エイミー!! ジェイク!
[直接雷撃を受けたジェイクの身体は痙攣し、意識は既に無い模様。
握られていた鉈は手を離れ、地面に転がっている。
辺りには髪の一部が焼け焦げる匂いも漂った]
エイミー、しっかりしろ!
[倒れたエイミーの上半身を抱き起こし、負傷具合を見る。
酷い痙攣までは見受けられないが、状態は概ねジェイクと同じように見えた。
倒れた時に頬についた砂を払ってやるが、触れても目を覚ます気配は無い]
待て、メロ……「おい早く手当てしねーと!」
「異能者集団のテントに連れてけ!
怪我人出たら診てくれるっつってたぞ!」
[呼び止めようとしたが、周囲の村人が騒ぎ出す方が早く、ハロルドの声は掻き消されてしまう。
最初にジェイクに斬られたリックを始め、誤射された村人、そしてジェイクが村人達の手によって運ばれて行く。
エイミーも彼らに運ばれそうになったが、ハロルドはそれを押し留めた]
いい、俺が運ぶ。
[エイミーの肩と膝の裏に腕を差し込み抱え上げる]
誰か、状況を説明してくれるか。
[周囲に声をかけながらライザの姿を探すが、メロスの後を追う姿>>9が見えただけで。
メロスとライザ、双方に対し強く眉根を寄せた]
ノエル、無事か。
[こちらに来たと言うことは、ユウヅキを抑えることが出来たのだろう。
そのことに先ず安堵する]
……こっちは、どうやら操作系の異能者が現れたらしい。
エイミーは、操られた奴を止めようとしたみたいなんだが。
───……メロスが、雷撃を、
異能を持っていないはずなのに、雷撃を放った。
操られた奴はそれで意識を失って止まったんだが……
エイミーが巻き込まれた。
[全てを見たわけではないため又聞きの部分もあるが、ここで起きたことをノエルに伝えた]
これから怪我人を救護テントまで運ぶ。
そっちも手が要るか?
[ユウヅキがどんな状態かは分からないが、あの様子を見れば少なからず疲弊しているだろうと。
搬送要員が必要かを問い、是が返るなら手の空いている村人にそれを頼んだ]
操作系の異能者も探し出さなければならない。
それから、メロスの方も…。
ライザがついていったが、……嫌な予感がする。
[メロスの能力発現が、どうしても自然発生的なものに思えなかった。
頭部を狙った銃弾の存在。銃弾に込められた液体。逃げ込んだ犯人の気配。
点が線となっていく]
あの野郎………許さねぇ。
[平穏を乱した黒幕。8年前に彼の人を灼いた張本人。
岩山の方へと意識が向かうが、エイミーを救護テントへ運ぶことを優先した**]
[眠っているユウヅキは、ノエルやハロルドの呼んだ>>8.>>17村人の手によって救護テントに運ばれる]
……ぐ、ぁ……うう……
[運ばれている間も何度も呻き、苦しそうな声を上げていた。]
……ぼ、くは…
……だれか…を………こと…しか…
…できな…ん…
……の、ぇ……はろ……べ…り……ごめ……
[ユウヅキの悪夢がうなされた声に乗せられる。
精神汚染を受け、異能を暴走させ、そして犯人を取り逃しあまつさえベリティの『トモダチ』にまで酷いことをした。
その事実がユウヅキを悪夢に呼んだ。]
[救護テントに運び込まれた時には、先にハロルドがエイミーを連れてきていたか>>+1 >>14、それともユウヅキが先に救護ベッドに寝かされていたか]
[目が覚めるのには、もう少し時間が必要なようだ**]
── 岩山 ──
[大小様々の岩山が連なる。
岩山が始まる地帯から、さほど奥まってもいないが、浅くも無く場所。
しかし、そこに目当ての場所はあった。
周囲を岩山に囲まれた窪地/底のような場所。]
[ブユンとエネルギー体の球体が、暗き底に現れる。]
[辺りには、ドーム外の環境には似つかわしく無い、ドーム内で見られるような機器などが散漫に、しかし何らかの規則性をもって並べられ、準備されていただろうか。
繋ぎ合わせ組み合わせ、或いは種々の異能者や技術者の知識などを利用し造り上げたものだったか。]
[──しかし、それが“何であるか”は意味が無かった。]
──よォ、遅かったじゃないか。
クレイジードクター♥
[暗き底に、ボッと熱気が生まれる。
バイザーが真っ赤に染まり、ニィと唇が笑みを浮かべた。]
これはアタシからの挨拶だ!
精々、足掻いてみせるンだね!!!
B l a c k S u n
燃 え 尽 き な ・ ・ ・ ッ
[如何なる作用によるものか。
高々度の青白い炎でも無く通常の赤い炎でも無い、黒い業火球が出現する。
膨れ上がり、暗き底の一帯全てが黒い炎に包まれた。
置かれていた様々な機器ごと嘗め尽くし、燃やし尽くし、熔解せしめ、岩山を吹き飛ばす!!!]
[燃え上がり、燃え上がり、チラチラと頭上から炎が燐光の様に舞っている。暗い底に溢れる熱気と業火は、岩山が崩れた事で、徐々に拡散し始める。]
アッハハハハハ!!!
いいねェ、いいねェ!
──これをエネルギー放出で耐えるかい。
もっと顔を歪めなよォ!
算段をぶち壊されて、怒りに見舞われる顔をさァ!!!
[享楽的に、破壊し尽くす快感に、まだ冷静に酔い痴れる。
言動的にはサディストの様にも聞こえるが、相手への挑発の言動。犯人であるギムレットが、複合化能力で今の一発を耐えたのを面白げに見遣る。]
[トレイン>>2:51も、ピリピリとした肌感覚、もしくはアーネストの能力による感応か、戦闘に移行したのを感じるか。
既に位置情報は共有しており、トレインが来るのも速やかだろうか。]
死か勝利か!!!
さァ、殺し合いと行こうじゃないか!
[捕獲任務だという事は、彼方へ忘れ去っているような言動だが、決着がつけば思い出すだろう。恐らく多分きっと。**]
ーー救護テントーー
[………ユウヅキは目が覚める。
誰かに撫でられる感覚を覚えて。しかしそれは夢の中だったのかもしれない。風のいたずらだったかもしれない]
……ここは……
[突貫で作られたにしては揃えられた最新整備、ベッドのかずはもちろんのこと、プレイルームまで揃ったその場所に>>0:225、ユウヅキは見覚えはなかった]
………っ、…うううっ…うぁあ…!
[…だが、そんなことはどうでもよかった。
黒い目から、大粒の涙がボタボタと落ちてベッドのシーツを汚した]
[……忙しなく、村人たちが出入りする。>>14
多くの人が、傷つけられた。
…そして自分は、それに加担してしまった。
唯一の『トモダチ』のことを思って初めて起こした行動が、その『トモダチ』が最も嫌うことだった。]
[ハロルドやノエルはもう既にエイミーや
傷ついた村人を運び終わり更なる救助に向かったのだろうか]
[それとも、まだテントのどこかで作業しているのだろうか]
[見られていないなら、それでもいい。
ひとしきり泣いて、またバカ正直に
犯人を探しに行くだけだろう。
彼には結局そうするしかできないから]
[だがもし仮に誰かに見られていたとしたら…
…彼はその人になんと言えばいいのだろうか。**]
[ふわり、ふわり。
娘は真っ白なもやの中をただよっていた。
そこは暖かく、不規則な揺れが心地いい。
ときおりもやは薄くなり、誰かの話し声が聞こえる。
ふわり、ふわり、何度か濃淡の波がやってきて、一際もやが薄くなった時、見えたのは誰かと話すハロルドの横顔だった。
彼は無事だった。
ほっと、気が緩む。
危うく雷光に巻き込んでしまうところだった。
もしも熱線をうつより先にハロルドの手に気づいていたとしても、手を伸ばす事はしなかっただろう。
自分のために優しい彼が傷つくなど、許せなかった。
そんな状況を作ってしまったのは娘自身なのだけれど。
娘は、彼の大事な村の、一員だった。
それが危うい目にあえば、無理させてしまう事なんてわかっていたのに。]
―救護テント―
ん――ぅう?
[目覚めるとそこは狭いカプセルの中だった。
あのあとどうなったのだろう。
治療を施され、体の傷は大方治っている。
少し頭は痛むが大した事はない。
これがいつも村にあればどんなにいいだろう。
そんな事を考えながらカプセルからはい出した。
ジェイクやリック、娘がうたれる前に倒れた村人は無事だろうか。
あたりを見回した時、どこからか嗚咽が聞こえる。
吸い寄せられるようそちらに向かった。]
ユウヅキ?
[思わず声をかけてしまい、口を抑える。
が、出してしまった音は戻らない。
ベッドのそばまで近づいて、少しの間彼を見おろす。
かけるべき言葉がみつからず、放っておくわけにもいかず。
ベッドに腰かけ、ユウヅキの背にそっと手を添えた。]*
── 岩山近く ──
へへっ、やってるやってる。
[男は歩く。先ほどの地鳴り>>+7は、ターゲットとアーネストが交戦を始めた証だろう。]
姉御ー、ぶっ殺しちゃダメって自分で言ったの覚えてますー?
五体満足キレイにとは言いやしませんけど、黒こげダークマターじゃ怒られちまいますよ。
[耳の通信機に手を伸ばしてアーネストへのコンタクトを取る。だが、焦るように歩を速めることはない。今回の相手は、これまでの戦闘データを見るにそれなりの防御力をもっている。一方で、遠距離の異動はあまり得意ではないようだ。となれば、持久戦。男の任務はそれなりにアーネストの援護をしながら第三者の乱入を防ぐだけだ。あれだけの騒ぎを起こした逃亡者が逃げおおせたのは、協力者の存在か、はたまた天の与えし幸運か。]
………っ…っっ…
[……どのくらい泣いていただろうか。
それに誰かが気づいて、声をかけられる>>+14
ボタボタと落ちる涙が邪魔で返事ができない。]
[……背中に手を添えられて…人肌に触れてようやく…
嗚咽が次第に収まっていく。 …誰かがそばにいて、どこか安堵しているのだろうか]
………すまな、かった
[震える涙声で出てきた最初の一言は、そんな言葉だった]
……お前は、どうしてここに…
…何か……僕の他になにか…あったのか…
…それともぼくがやったのか…
[……次に出てきたのは、そんな言葉だった
自分がどこにいるかわからない分状況を確かめたいのか…それともただ誰かの声を聞いていたいのか**]
[段々ユウヅキの嗚咽がおさまっていけば、小さくため息をつく。
ようやく彼から出てきた言葉は、謝罪。
いったい何を謝ろうというのか。
もしかして、ライザの店での褒め殺しの件だろうか。]
ええと。
あれはあれで、和んだから。
いいんじゃないの。
あんなに私の事褒める人なんて、
あなたくらいよ。
[言いながら、なんだか少し噛み合っていないような気がして首を傾げた。]*
……お前は、素晴らしい人間だよ。
僕と違って。
[涙は相変わらず、静かに流れていた。
けれど言葉を絞り出す分には、なんとか呼吸はできた]
綺麗に笑えるし、
誰かのために気を使うことも心配もできる。>>1:149
……行動も、起こせる。あのあと…メロスに、会いに行ったのだろう…?
[ぼんやりと、あの時ライザの店で話したことを思い出していた]
……誰かのために、なにかができるお前が羨ましい
………なぜ、そこまで、自分を卑下するのか僕には分からないくらいだ…
[それに比べて僕は、と言葉にしようとして止める。
自分には無いものを、エイミーが沢山持っているような気がしたけれど…羨んでは彼女に迷惑だから。*]
[ふぅ、と一息つく]
何かしてあげたい誰かがいるのかしら。
……すればいいじゃない。
できる力は持っている……そうじゃなくて?
[力を持たない娘からすれば、もどかしい事だった。]
気持ちがあるって、大事だと思うのだけど。
失敗したって、何度でも試せばいい。
[それは、不毛な荒野で学んだ事]*
………
[ぎゅっと持たされたタオルを握りしめた。>>+19]
…っ力、が…!力がなんだ…!何が、異能力だ…!
そんなものあったって、僕ができるのは、誰かを悲しませたり苦しめたりすることだけじゃないか…!
ベリティだって、ハロルドだって、ノエルだって…!
お前のように、力が無くても、誰かのために生きることが出来て、誰かのためになにかをすることができて!
ちゃんと、常識があって、『トモダチ』もいて仲間もいて…!
…誰かを…笑顔に…でき、て……
[…力がないと言われ…>>+19、思わずそう言ってしまう。
もうそれはエイミーへの羨みなのか、成りたかった自分なのか分からなかった。
ギッと唇を噛み締めて…ぶつりと音がする。血がダラリと落ちた。]
それに、何もできないってこともないと思うわ。
少なくとも、私に笑い方を教えてくれたわね。
[精一杯、『にぃー』と形作ってみる。
上手くできていればいい、と思いながら]*
………
やっぱり、綺麗に笑うなぁ…お前は…
[……涙が溢れながら
…ついつい『にぃー』と返してしまう
『少女』が教えてくれた『力』は、
エイミーの見せてくれた『力』は、確かに彼の心に響いた]
……っふふ…ふふふ…
なんだ…すごい力があるんじゃないか…
[『にぃー』と笑うエイミーの頬に、
彼は恐る恐る手を伸ばした。
触れても…傷つけないか、不安そうに*]
……同感、だな。
能力もなく無害とされていた人物が異能を得て騒ぎを引き起こしたなど、
ここ数日スラムで起きていた暴動の一連の流れのようじゃないか。
――、つまりは、やはりということなのか。
[クロとみなしていた通り、一連の暴動は件の犯人が糸を引いていたということか。
やがて、怒りをあらわにしたハロルドに、もしや、と思って彼を見上げる]
あたしは犯人を見た。
ユウヅキに何かの―――……精神操作を施して逃げて行った。
その結果があの、………暴走という他ない状態だ。
きっと、ユウヅキの思いにつけこんだんだ、あれは。
許すわけにはいかない。
ハル兄もあたしのように許されざる何かを見たのか?
[問いかけながらもハロルドが、エイミーを運ぼうと進むのを止めはしない。
つまりは特殊チームの建てたテントへとついていく形。
テントにはアーネストら特殊チームのメンバーの姿はなかった。
カプセル型の医療用ポッドがいくつも並んでおり、
未使用であることを示して蓋が開いていた。
ポッドの中に寝かせて蓋を閉めて起動スイッチを押せば、
最新鋭の機器が寝かせられた者の状態を診断し適切な治療を施すだろう*]
[自滅>>1:11と語ったが、それは、自分から犯罪行為をするほどまでに堕ちてしまったと思ったという意味。
だが、荒れていた感情面以外からも、思えばおかしなところはあった。
まるで、ライザのことを覚えていない様子だった。
それが、関係を断ちたい為の素振りなのだと、当時のライザは受け止めた。
暴動に加担してしまった者達、強制発現された者達も、同じような症状、より酷い症状を見せた。
それは、ライザには能力を使い続ければ使い続けるほど、精神の荒廃が酷くなっていったように見えていた]
…………
[視線を落とす。
メロスの足取りだけが視界に入っていた*]
[べえ、べえ。
羊たちが騒がしい声で鳴いている。
偶然か否か、家畜小屋のすぐ近くにまで辿り着いていたようだ]
[羊飼いは何の感情も籠らぬ眼差しで羊たちを眺めていたが。
やがて、はっと我に返ったように瞬くと、きょろきょろと周囲を見回し始めた]
あ、あれ、ライザ!?
どうしてここに……
――どうかしたのか?
[明らかにこれまでの経緯を覚えていない口振りで話し始める。
ライザの様子が普段と違うことに気付けば――負傷の度合いは、外套越しではわからないかもしれないが――訝しむような顔をして訊ねた*]
能力者にジェイクが操られ暴れ、エイミー達数名と共に、恐らくテントに運ばれた。
俺は、これをお前に見せ、一緒にテントに向かわないかと尋ねていた。
その返事待ちだ。
[ライザは、再び銃弾を見せた*]
── 岩山 ──
[耳元から滑らかに聞こえるのはトレイン>>+15の声。]
アハハハッ!
すっかり忘れてた。
だけどサ、頑丈だから大丈夫だろォ!
[アーネストは手始めに、このままの高温を保つように自らも炎を纏う。獄炎が、アーネストの周囲を蛇の様に身をくねらせ彩る。
如何なる耐性か、或いは異能による影響遮断か、高温の中でもアーネストの持つ装備が溶け出す様子は無い。]
じゃあ、先ず一丁……!
[“大砲”と俗称されるグレネードランチャーに似た重火器の引き金を、続けざまに引く。
ややカーブした軌道で、震える様に振動しながら光る弾が、犯人が逃げようとする姿を追いながら向かっていった。]
っでーの!
[エネルギー体にアーネストも短い転移を使い追いすがり、エネルギー体の中に手を突っ込み、腕を掴もうとした。*]
[ユウヅキは必死に考えている。
ひとつひとつ相槌をうっていく。
ユウヅキの言葉が途切れた時、ふ、と目を細めた。]
(ほんと、面倒見のいい人)
[実にハロルドらしい。
ユウヅキを放っておかず、毎度諭していたようだ。]
気づいたなら。
なおしたいなら、なおせる。
[力強くうなずいた。]
ええ、全部ハロルドに教えてもらったのだけどね。
[肩をすくめた。]
私も昔は同じように思ってた。
でも違ったの。
[煌く瞳に懐かしさを覚える。]
……ってちょっと!
繰り返して言わないで!
[熱くなった頬を膨らませ、ぷい、とそっぽを向いた。
頬に触れる空気が冷たい。
ぷぅと頬が縮んでいった。*]
……そうか、ハロルドが……
[彼にはもう合わせる顔がないな、と思った]
…お前の料理、食べてみたかったな
[轟音が聞こえてからだろうか…、
いや、きっと…エイミーと話すことが出来たからだろう。
落ち着いたこころが、完全に戻ってきた。]
…エイミー、ひとついいか?
なんだって、ジェイクが?
それに……エイミーもやられたっていうのか。
[ジェイクは大事な村の仲間だ。
エイミーも――ついさっき、護ってやらなければと思ったばかりではないか。
それなりに戦い方を身に付けているとはいえ、華奢な女性ではあるのだから。
悔しさに顔を歪めながら、ライザが示した銃弾>>28へ視線を落とす]
……そう、だったのか。
何だかよくわからないが、テントに向かうのは構わないさ。
[ライザに答えた後、躊躇うように付け加える]
なあ、本当にそれだけか?
なんだか随分と……長く考え込んでいたような気がする。
[記憶の中にある奇妙な空白を、不安そうに口にした*]
……ボクは、あいつを…止めに行く。
…ベリティのために…この村のためにも。
………今度こそ…絶対に…逃さない。
……全てが終わったら……お前の料理、食べに来ても…
………いいだろうか
[…触れた手が、少し震えている…かもしれなかった
失敗は怖かった。 それでも、前に進みたかった*]
─ 移動中 ─
あぁ、恐らくな。
[メロスが異能を得たことに対し、ユウヅキが言っていたことを挙げるノエル>>20に是を返す。
ノエルからの要請を受けてユウヅキ回収に向かう村人には、近くに水を入れるタンクを乗せたカートがあることを告げ、それも救護テントへ運んでくれるよう頼んだ]
……そうか、ユウヅキのあの異変はそのせいか。
俺の方は、込められた液体を打ち出す特殊加工の銃弾がライザかユウヅキの頭を狙って放たれたのを見た。
銃弾自体は防いだから被害はない。
その銃弾で能力者を狙った理由は分からないが……
あれが暴動騒ぎの根源ではないかと思っている。
[推測を重ねてのものではあるが、得た情報から考えるに、その可能性が高いと判断する]
─ 救護テント ─
[救護テントにつくと、先に運び込まれていたジェイク達がカプセル型の医療ポッドに入れられ、治療を受けていた。
診断から何から全自動で動くらしい]
流石は特殊チームの設備と言ったところか。
[当の特殊チームの者達はいないようだが、医療機器は問題なく動くようだから、とエイミーも医療ポッドの一つに横たえた。
蓋を閉めて起動スイッチを押す]
…………………
[しばらくの間エイミーを見詰めたあと、彼女の医療ポッドの傍から離れた]
[ユウヅキと共に運ばれてきた水用タンクはひとまず救護テントの傍においておくことにした。
何せ水がどこにあるかが分からない]
しまったな、ライザから銃弾を受け取ってくるんだった。
[医療機器だけでなく、分析装置のようなものもある。
何か分かるかも知れないと思ったが、現物が無いのではどうにもならない。
これは後回しでもいいだろうと判断し、医療ポッドのブースへと戻った。
ユウヅキが運ばれているのを見て、そちらへと近付く]
……流石にまだ起きちゃいないか。
[目覚めていないのを確認し、他の者達の目を盗み、さして上質でもない紙をユウヅキの手の中に滑り込ませる。
そうして彼が医療ポッドの中に収められるのを見遣った*]
この村のためにって、思ってくれるのね。
……ありがとう。
[次の言葉を口にするまでに、少し迷う。
娘もついて行きたかった。
けれど、また足を引っ張るような事になるのも嫌だった。]
もちろん。
絶対戻ってくるのよ。
気合入れて作っておくから、
無駄にしたら許さないから。
[頬に触れる手に手を重ね、ぎゅう、と握った。]*
え? え?
[疑問への答えに納得いかなかったのが一つ。
ライザがこちらの手を取り、そのまま歩き始めたのが一つ。
二つの疑問符を発しながら、ライザに引っ張られるように歩き始める]
ま、待て、なんで手を繋がれてるんだ!?
――離せ、自分で歩くから!
[ライザに抗議の声を上げるが、聞き入れられただろうか。
いずれにしろテント方面へ向かうのに逆らうことはない*]
―回想―
博士、今度は一体どんなビックリドッキリメカを発明したのさ?
[P13ドーム内のとあるラボ。トレインが日ごろから懇意にしている発明家に呼び出されたのは、ギムレット逃亡の翌日だった。白髪がまばらに散らばった老人が目の前に立っている。]
また前みたいに命がけのギャグみたいなヤツだったら、その残りの髪の毛全部編み込んじゃうぞ。
[発明のセンスはたしかなのだが、波があるのが玉に瑕だ。前回は敵の脳波にジャミングをかける銃とのことだった。実際はトリガーを引くたびにどこかのドームのエンブレムが相手の脳裏に浮かび上がるという凄いんだか凄くないんだかの代物で。無論、戦闘では役に立つことはない。]
「今度のは凄いぞ。能力者相手ならイチコロじゃな。」
[そう言って差し出されたのは、厚さが20cmほどの合金製首輪だった。]
ー救護テント・ユウヅキが目覚める前ー
…………
[医療ポッドで、ユウヅキは寝かされている>>36。
体の方の傷は大したことは無い。何せ鳩尾を殴られただけなのだから。>>2:224
あっという間に彼の傷は癒えたろう。医療ポッドの診断も…すぐに全快したと判断し、ハロルドがテントから出た頃にはその蓋を開けただろう。
……目覚めないのは、精神的な理由。
重すぎる罪悪感のせいだった。
……ハロルドが立ち去った後も次々出入りするけが人のために、ユウヅキは眠ったままベッドに移される。
……ぎゅっと、ハロルドからの手紙を、握りしめて>>36*]
── 岩山 ──
博士曰く、脳みそが溶けるような感覚に陥る、と。
[手に携えた首輪をリュックから取り出し、腰のあたりにぶら下げると、いよいよ戦闘態勢に入った。事前の検証では、首輪を嵌められると集中力が乱されるのか、異能の発現が非常に不安定となる結果が得られた。能力なしでは合金製の首輪を自力で壊すのは相当な力が必要となってくる。常人では難しいだろう。]
とはいえ、こいつの出番はないかもねー。
おー、こわいこわい。
[アーネストがド派手に大地を削りながらターゲットを追い込んでいる。抉れた大地を見下ろす格好で配置につくと、リュックの左ポケットの口を開ける。元々下向きに作られた口を開ければ、バラバラと弾丸が足元に散らばるのだった。]
それじゃ、俺ちゃんは姉御のメラメラに巻き込まれないようにここから援護射撃でも始めちゃいますかね。
まずは足でも吹っ飛ばしてやりますか。
[一息の間目を閉じれば、散らばった弾丸が宙へと浮き始める。目を見開けば銀の光が宿っている。腰のホルダーから取り出したマシンガンのトリガーを引けば、弾丸たちは螺旋を描きながら目標へと飛び立っていくのだった。*]
─ ユウヅキへのメモ ─
『ユウヅキへ
俺の異能について記しておく。
俺の異能は引力や斥力を操作するものだ。
効果範囲は接触、または投擲物。
ただし、投擲物へは数秒程度しか効果を発揮出来ない。
効果範囲を視界にすることも出来るが、
これは消耗が激しいため滅多に使わない。
以上だ。
裏づけが必要ならノエルに聞け。
アイツは俺の異能を昔から知っている。
他に聞きたいことがあるなら後で聞きに来い。
…だが俺のことよりも先に、
貴方がここへ来た目的を達成して欲しい』
『村にも例の犯罪者の被害が出た。
貴方が危惧していたメロスの能力の発露も確認した。
俺は宣言した通りに村内のことを何とかしようと思う。
だから、貴方には犯罪者を捕縛して ─── 裁いて欲しい。
貴方と同じく、大切なものを踏み躙られた者として願う。
法に携わる貴方の心にある正義を信じている。
ハロルド』**
それにさ、なんだかんだ言っても、21年生きてきた村だ、愛着はある。
土地にも、人にもさ。
[そう言って、薄く笑みを漏らした。
不便だし、娯楽もないし、気候に異常があれば食うにも困るような生活だ。
それでもどうにか支え合い共に生き抜いてきた人々を、そう簡単に切り捨てられるものではない]
それに、羊たちを置いていくことなんて出来ない。
飼い主にとっては可愛いものなんだ、あれでもさ。
[何れ食糧として消費する運命ではあれど、羊飼いは羊へ確かな愛情を注いでいた*]
……ああ、絶対。絶対戻ってくる。
[彼はベッドを起き上がる。
……そしてその時、かさりと自分の手の中にその紙があるのにようやく気づいた>>42>>43
涙を流していた時も、苦しんでいた時も、エイミーをなでていた時も
ずっとずっともう片方の手を握りしめるのを解かなかったのは…ハロルドの思いに無意識に答えていたからか、それとも自分への諦めがつかなかったからか]
……裁いて欲しい、か。
……正義…か
ははは…僕の中にあるのはそんな大それたもんじゃない
[……その目に、再び闘志の火が燃えた]
任せろ、こちらは。必ず裁いてやる。
僕のプライドを傷つけたヤツに
ベリティを、村を傷つけたやつに
然るべき罰を下してやる!!!
[ユウヅキは水の気配を頼りに奥の倉庫へ向かうと>>1:23
タンクをひとつ開け放った。ドドドという音が立って、大量の水が地面に落ちるが…全てが一つの大きな犬の姿に集まってくる。タンク一つ、全て使って生まれた巨大な水獣に跨る]
[エイミーに、振り返る。 ……ニッと笑った顔と、その真剣な目が彼女を見下ろしていた。それは見下しではなく…信頼の目だった]
水、また返しにくるから。
また……後で。
料理、楽しみにしてるな
[彼は巨大な忠犬に乗り、機材を壊さない配慮のためか
裏手からテントを飛び出していった。
残されたタンクは、空っぽだった]
[ハロルドの返答を聞き、考え込む。>>34
点と点が緩やかにつながっていく感覚はある]
液体、か。
ただの液体じゃあなさそうだな。
もしや、薬品か? やつの行っていた実験の成果?
……そうしてその実験とは、……“異能力の開花”に関するものだった、というわけか?
[ふう、とため息をひとつつく。
だとすれば確かに能力者を狙った理由については謎めいて思えるか……?]
能力者にその液体だか薬品だかの効果がどう及ぶか試してみたかっただけじゃないのか。
ユウヅキを暴走させた件といい、
追われてるというのに悪知恵だけは働くみたいだしな……。
[もっとも、ただの推測に過ぎないが]
…………。
そうか。
[振り返らずに口にする]
俺は、お前がこの村に住むことを選んでいると思っていた。
もし、力があったなら……
お前は何になりたかったんだ?
[誰かが、ドンパチやるのが聞こえる。>>+29>>+30
それに対抗しようとするエネルギーは、自分が感じ取ったそれと全く同じものだった]
……いつかぶりだな、ヤンキーエージェント
[攻撃に転ずるトレインに声をかける。>>+40
獰猛な水の忠犬が、ユウヅキを下ろし
ドンパチへの加勢に向かう。 ………そして]
あいつを、あのクズを!!止めさせてもらおう!!!
拒否権は無い!!!
[真っ赤になった目で、岩山地帯を『境』内にぶち込む!!!]
『空間制御能力!!! 対象はあのクソ野郎!!!』
『目的、能力の完全封鎖!!! 及びに移動妨害!!!』
『能力発動まで、あと15分だ!!! 生き残って見せろ!!!』
[真っ赤に染まった目が、身体の負担を無視して空間を染め上げる。赤く、紅く、明く。*]
……選んでは、いるさ。
でも……もしも生まれつき力があったなら、初めから生きる場所が選べていたとしたら、どうだったかはわからない。
[それはこの村に居る多くがそうだろう。
全てに納得し受け入れた上でこの村に居るなら、異能者への嫉妬が生じることもない]
[そこまで考えて、自分はこれと似た会話を、何処かでしていたような気がした]
[もしも、の問い>>48に答えるまで、少し間があった]
わからない。
何になりたい、ということではないんだと思う。
多分、『豊かで見下されることのない暮らし』みたいなものかな。
[それはやっぱり夢想でしかない答え。
そこに渇いた笑い声と共に言葉が付け加えられる]
だってさ。力があるものは何になれる? 何が出来る?
おれたちは、それを知ることさえも出来ないんだ。
[ドーム下層には弱い異能者は居ただろう。
しかし彼らは虐げられる側でもあり、更に上層の異能者は接触すらも難しかった。
自分がその世界に行けるはずもないのだから、知る必要も特に感じなかったが]
── 岩山>>+30 ──
[燃え盛る腕は、犯人の男の腕を取るも、エネルギー体に包まれている為、双方の異能のエネルギーが融合するよう膨れ上がり場に集積する。]
いいねェ、いいねェ!
[煌めく球体に絡む炎。
生と死を分けるラインに、ぐんぐんと近づいてゆくのを感じる。
もっと、もっとと言うように、スリルジャンキーめいて炎を注ぎ込む。]
(ちーっとばかり、熱いか。)
[それでも、愉しげに唇を歪め──]
[破裂音のようなものが響いたのはその時だった。
ライザがこちらの手を引きテントへ入ろうとしていたなら、その手を強く弾くような動きとなっていただろう]
ぐっ……
……が、あっ……!
[呻き、右手首を押さえるメロスの身体は、急激な帯電を示すようにバチバチと音を鳴らしていた。
昏い色合いの瞳がぎろりと動き、救護テントを見据える。
このまま中へ入れれば、制御を失った電撃が、電子機器の多いテント内で暴れ回ることとなろう*]
[螺旋を描く、無数の銃弾>>+38。
犯人の男が急上昇/同時、花咲くように炸裂が起こる。
アーネストも急加速に引っ張られ、急上昇。
そこへ、更なる乱入>>+44。
空間制御能力が、一帯に掛けられたのを肌感覚で気づく。]
く、くくく……いいジャン♥
いいよ、いいよ、いいよォ!
じゃァ、ひとつ見せてやろうか……!!!
[片手を眼前に広げ、アーネストはパイロキネシスを裡から溢れさせた!**]
─ 救護テント ─
[怪我人が全て医療ポッドへと収まればあとは機器任せとなる。
彼らを運んできた村人達の中には救護テントを立ち去る者達もいた]
……他に異変が起きていないか確かめないとな。
[メロスのことも気になるが、ライザがついて行ったのもあってあちらに任せようと考える。
現状、優先して解決すべきは操作系異能者の特定だ。
また先程のように被害が出てしまわないように]
[ゴオオオオォォアァア!!]
っ、すごい熱量だなこれは…!
殺してくれるなよ!エージェント!!!
[アーネストから放たれたパイロキネシスが>>+46、
再び一帯を焼き払いエネルギーの球体がそれに対抗する。
凄まじいエネルギーのぶつかりあいにユウヅキが感じたのは…殺すのではという焦りでも、自分の感じた熱量に対する恐ろしさでもなく……]
さぁ、あと12分だぞ!!!どこまで足掻ける!!!
[残虐なまでの、純粋な、無邪気な
『捕まえる』という意思だった]
[子供のように目を輝かせて、
純粋に、ただひたすらに『捕まえる』ことだけを、
考えていた]
[空間が完全な朱に染まるまで、あと12分*]
[焼かれた大地にいた水の忠犬は、エネルギー体と同じく炎に包まれ、跡形もなく蒸発する]
[ところで、ご存知ではあろうが。
水は液体、気体、固体の三つの姿を持つ物質である。]
(……シュルン!!!)
[だから、一度焼かれて『気体』になった所で、
役割を与えた今、完全に消滅するわけがない。
気体に戻っても、即座に元の体を取り戻し、
アーネストやトレインの攻撃を回避しようとした先で
牙と爪を研いで、待ち構える!!!**]
[力が欲しい。
成したい事を成せる力が。
その想いを顔に出す事はなく、ユウヅキの雄姿を見上げる。]
ええ。
またあとで。
[真直ぐな瞳にはやはり信頼と、尊敬の眼差しを返した。
ユウヅキの姿が見えなくなってからふと気づく。
ずいぶん丁寧にでていったものだ、と]*
五月蠅い……!
[静止の声が響く。
それに耳を貸すことなく拳を振り抜こうとするが、それは金属製のガラクタ>>62との間に通電し、激しく火花を散らした。
直後、拳はガラクタへ激突し、次いで見えない壁>>63に阻まれた。
その身は何かに強く押し返されたように跳ね返り尻餅をつく]
邪魔をすルな……。
おれノ、力……止めさせハしない……!
[ハロルドの叫びは耳に入ってはいない。
素早く起き上がると、両手を天に掲げるような動きをする。
加減せず振り抜いたためだろう、右手の拳は砕け、血に塗れて歪にしか開いていなかったが]
ハアッ!
[両手の上に、電気を帯びた球体のようなものが現れる。
それは妨害がなければ、テントへ向け投げ付けられるだろう*]
[テントの中はそれなりに快適な環境が整っているようだった。
医療ポッドが並び分析機器があるブースとは別に、
純然たる休憩所、と思われるブースもあるようだ。
大きな机の周りに何脚かの椅子が用意されており、
机の上には救急キットも置いてある。
怪我人を運んできた村人たちの中にはテントを立ち去る者もいれば、>>57
椅子に座りいくばくか休憩している者もいた。
くつろぐ面々を横目にノエルは、]
……特殊チームはどこに行ったんだ。
[呟く。
薬品らしき液体入りの銃弾の残量など知る由もないから、
ぐずぐずしているとまた被害が出るのでは、ということを危惧していた。
メロスや操作系能力者のことも気がかりだが]
[その直後。
ライザは、ハロルドの間近から、胸元と腹部を切り裂く軌道で、外套の下で腕に装着していた武器を展開し振るう。
それは、普段は腕輪の様にも見えるが、展開すると鋭い刃が伸び、腕を振るう軌道の物を切り裂ける。
ハロルドを庇って飛び込んでも大丈夫なノエルが居ない限り、または斥力を発生させたり武器で防がない限り、深い傷を負うだろう*]
―救護テント―
[ひとりになって落ち着けば、気になるのは村の方。
先ほどジェイク達がポッドにいるのは見ていた。
ある程度は収束したのだろう。
しかし、ジェイクを操ったらしき能力者の姿はテントのどこにもなかった。]
まだ見つかってないのね。
[犯人と能力者は同一なのかもしれないとも考える。
そんな折のこと。]
あれ。
この子置いてったの。
[テントの隅に見覚えのある半球体がいた。
今は眠って――もとい、電源がおちているのだろうか。
おもむろに手を伸ばし、つるつるの頭を撫でてみる、と]
っわ、
[軽快な起動音をたてて半球体は目を覚ました。]
おはよう?
ええと、私、エイミー。
よろしくね?
[どうやら半球体はポルポというらしい。
握手代わりにもう一度、ポルポの頭に手を触れた。]*
どうして……ドウシテ……。
[思考が混濁し、捻じ曲げられる。
自分は強大な力を振るうことが出来るのだと、今のメロスは認識している。
それなのに、村を護るためにここへ来たハロルドに、人を護るために力を使ったハロルドに、
――自分は絶対に追い付けないのだと感じていた]
何が違う……何を間違ッタ……。
【何も間違っていない】
【お前は悪くない】
【だから壊せ。壊して手に入れろ】
[まるで煽動するような声が、頭の中で響く]
[斥力場とメロスの拳の間に投げ込まれた金属製のもの>>62。
何かまでは判じ得なかったが、それとメロスの雷撃が合わさり、激しい火花が散る>>64。
ハロルドは僅かばかり眩しげに、前髪の奥で目を窄めた]
ちぃっ……!
聞く耳持たずか!
[明らかに正気を失っている姿。
言葉も届かず、メロス自身の右手が砕けて悲惨な状態になっているにも関わらず、メロスは攻撃の手を止めない。
天に掲げた両手の上に、雷球が現れる]
いい加減に……しやがれ!!
[テントへ被害が及ばぬよう、一時斥力場でテント自体を包み込み、ハロルド自身はその外へと飛び出す。
雷球が放たれる前にライザがこちらへと近付き>>67、放たれると同時にブレードを投げつける様が視界に入る。
その隙を縫いメロスへと近付こうとした時]
── 岩山 ──
[突如、救護兼確保用の常駐テントの方からも見える岩山が、地響きを立てた。
見れば、岩山の一部が吹き飛び、崩れ、姿を変えている。
そこでは、煌めく光に溢れる様な赤い光などが乱舞する様に踊っているだろう。
そうして、そのうち救護のカプセルの方ではユウヅキが抜け出し、更には、奥の倉庫>>1:23から水のタンクがひとつ空となっている。
また、エイミーが、ジェイクを操った能力者と、連続異能暴走事件の犯人が同一犯かもしれない、とも考えていただろう。*]
[状況は、ハロルドがメロスと対峙し、
ライザもハロルドに味方しようと近付いているように見えた。
メロスの手に明確な脅威がある以上、
ならばこっちも加勢しようとハロルドに近付いた。
その際に斥力の展開範囲からは逃れられた形。
――状況の見立てが違うとわかったのは、
ライザが投げたブレード>>67によって電撃の球体がはじけ消えた>>71直後のこと。
ライザが腕を振るうと仕込まれていた刃が伸び、ハロルドを斬り裂いた。>>68
鮮血が宙を舞う。>>73
致命的な怪我ではないとはわかる。だが]
―――― ッ!!
[衝動的にハロルドと後退したライザの間に入り、>>76
あまつさえサバイバルナイフの一本で斬りかかろうとした。
ライザがハロルドに何かを告げているのも耳に入らない様子で*]
今でさえあんな状態だ。
繰り返していけばいずれ破滅が訪れる。
その前に止めてやれよ。
取り返しのつかないことになる前に止めて、治療を受けさせてやれ。
早い内ならまだ手を打てるかもしれん。
[暴走の末、保護された者が治療を受けていることはユウヅキから聞いている。
未だ治ったという話は聞いていないようだが、医療は進歩しゆくもの。
犯人が捕まれば治療法も判明するかも知れない。
手が無い訳ではないはずだ]
メロス! てめぇもだ!!
手に入れた力をどう使おうが勝手だというなら、その力を完全に自分のものにしてみやがれ!!
振り回されてんじゃねぇよ!!
[次いで叫んだのはメロスに向けて。
完全に精神論であり、強制発露されたものに対して無茶振りにも程があるもの。
だが、この地で力強く生きて来た者が、あの犯罪者の手で堕ちてしまうのをただ見ていることも出来なかった*]
[ハロルドがライザを説得すると前後して、ノエルが二人の間に割って入る>>79]
ノエル! 待て!!
[そう制止をかけたが、冷静さを欠いていたノエルを止めることは出来ず、サバイバルナイフがライザへと煌く>>79。
ノエルが繰り出したサバイバルナイフを往なそうとするライザと、血管を浮かび上がらせ力を膨れ上げさせるメロスの両方を見遣った]
(理論上は電気も俺の能力が作用する範囲内だが……)
(繰られている以上、制御権を得るのは難しい、か)
[僅かばかり思考している間にノエルのナイフは落とされ、彼女は不安げにこちらを見てくる>>84。
事態が好転していない以上、安心させる行動を取ることは出来なかった]
話は後か。
ノエル、お前アースになれるか?
[ライザが口にしたのは、人間アースだ。
自己再生能力を持つノエルだからこその提案。
ハロルドは、どう反応したか?]
[もしノエルがアース役を躊躇うのならば、ハロルドがその役を買って出る心算でいる。
ただその場合は直接アースになるのではなく、雷撃が放たれる瞬間に能力を駆使して電流を地面に叩き込むという、かなりタイミングや出力を合わせるのが難しいものとなってしまうのだが**]
[業火>>+46と、弾丸>>+40と、水の獣>>+48が
乱舞する紅い戦場。輝くエネルギー体は1人でも仕留めようとするか、それとも『境』の外へ逃げようとして縦横無尽に駆け回る。]
はははっ!流石に3人がかりはキツイか!
死んでくれるなよ!クソ野郎が!!!
[ユウヅキはそれを見て、朱い目を輝かせた。
捕まえる、捕まえる、捕まえる、捕まえる、]
『捕まえた!!!!!!』
[キィイイイィイン!!!!]
[約束通り、15分きっかり。 その空間が犯罪者のための独房としてその『意義』を変化させた。]
ゴホッ…ゴボッ…ゴフッ……
ははは、捕まえたぞ!!!
[それを見たユウヅキは、口から大量の血を吐き出した。副作用に冒されたまま、
笑ったまま、実に嬉しそうに、楽しそうに。]
[だが、次の瞬間]
[カッッッッ!!!]
なっ…?! なんだ…!!!うわっ!!!
[エネルギー体から眩しい光が放射され一帯を包み込む!
一瞬目がくらみ…目を開くと……]
……前にかかったからもうかからんと思っていたのだが
………弱ったな、犯人が三人いるぞ?
[エネルギー体の反応が三人、目にもそう映る。
どうやら、犯人のヒュプノキネシスが発動し視界を撹乱されているらしい。
……アーネストや、トレインに対して効いているかは本人達出なければわからないがユウヅキには少なくとも三人に見える。]
………空間制御は完了したはずなんだがな?
……ああそうか、範囲が広すぎて効果密度が足りなかったか
[冷静さを保っているあたり、確かに異能制限はできているようだが…流石にkm単位で空間を囲っていたために荒が出てしまったようだ]
………ならば、範囲を狭めるまでだ!!!
[朱い目が空間に命ずる。
空高くに見える『境』が徐々に狭く、小さくなっていく。
犯人のための独房が、その効果をじわりじわりと高める]
……さて、ここから……
どうやって、見分けるかな…!!!
ボクは殺してくれるなよ、エージェントども…!
[ぺろりと、舌を出して切れた唇を舐める。
アーネストや、トレインの姿に見えない彼らに、
ユウヅキはどうにか犯人だけ上手く叩けないかな、とか考えていた**]
―救護テント―
[しばらくテントの隅にしゃがみこみ、ポルポに話しかけていた。
ポルポを見ていると、実家にいた子守ロボを思い出す。
コージーという名のロボはいつも娘と一緒だった。
忙しく方々を飛び回る両親の代わりに娘に物語を聞かせ、遊び相手となっていた。]
――それでね、私がうっかり壊した花瓶の言い訳、
一緒に考えてくれたの。
でも、壊れちゃって――あれ?
[コージーはなぜ壊れてしまったのだったか。]
なんでだっけ。
[何度思い出そうとしても思い出せない。
考えているとめまいがして、段々頭が痛くなってきた。
まだ復調しきっていないのだろうか。
いや、カプセルは治療完了の表示を出していた。]
[1]
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