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神使狐 常盤 に 1人が投票した。
あちらべこちらべ 一平 に 4人が投票した。
あちらべこちらべ 一平 は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、神使狐 常盤 が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、カワタレテレビ、猫かぶり あきら、世俗烏 高尾 の 3 名。
[誰かも知らぬ画面が、予言の終わりを告げる。]
今日の予言です。
今日は全国的に陣営前線が勢いを増し、安定するでしょう。
明日は日は明日日明日は明日が、終わ終終わりりすすます。
安寧は共存は勝利は、共存陣営の勝利となるでしょう。
死者の皆さんもお元気で。
[誰も未来を知らない。この画面の事も、知るはずがない。]
[記憶の中で、暗い雨が降る。]
ときわちゃんが帰ってこなくて。
[雨に濡れる森の上に、稲光がひとつ走った。]
おとうさんは、おかあさんの肩を、ずっと。抱いてた。
[雨は降り続けている。]
白くって大きい箱が、玄関に運ばれてるのを、窓から見てた。
[雨の中、傘を差した黒い服の人々が佇んでいた。]
(ときわちゃんが死んだって、知ったんだ。)
【神社・朝ぼらけの頃】
[その神社に漂う薄もやは白く、静かに佇む木々を黒く染め出している。
鳥の声はしない。虫の声もしない。人の気配も、しない。
玉を加えた狛狐は静かに、湿気にその肌を黒く染めている。]
[その鼻先に汚れたフードを垂らしたまま、社を前に佇んでいた。]
……なあ、かみさま。
いるんだろ。
[社は静まりかえったまま、見上げ呟かれた言葉に応えることはない。]
どうすればいい?
どうしたら、ときわちゃんをもう一度、生かしてくれる?
[くたびれたミリタリーブーツが、柔らかな石畳を踏みしめた。
社の階段、きしむ音も湿気の中では柔らかく響く。]
お百度を踏めばいいの? お供え物、とか。いるの?
ねえ。かみさま。いるんでしょ。
おしえてよ。
(わかっている。)
[鈴の緒に肩が触れて、重い音が鳴った。
指を伸ばした先、格子の奥は暗く沈んでいる。]
[絡めた指は、丸みを帯びた格子を歪める。]
なんでも、言うこときくから。
なんだって、するから。
(こんな、役立たずでなければ。)
消えればいい。きえればいい?
[白みを帯びた指が、ふっと格子から離れた。]
(あのこを幸せに──そんな役目も果たせないような、
余計なことを“構わない”とおもうような、ばかでなければ。)
[格子を離した手は左の肘を掴んだ。
肉と空の境の布へ、強ばった指が埋まっていく。]
いなかったことになればいい?
(そうしたらきっと、あのときあの場にいたのは自分じゃなくて、もっと別の誰かで、)
[ガラスの瞳が見つめる先は、物言わぬ闇の中。]
(役立たずじゃない、ばかより役に立つ誰かなら、きっとあのこを助けられた。)
いたいのもがまんする。おしおきも、へいきだ。
[ペンキに似た赤が指へ服へと染みて、木綿糸に千切られた肉綿が袖からこぼれ落ちた。
赤いナメクジのようなそれは、風雨にさらされた木床に跳ねず散らばる。]
(動かないまま、朽ちていけばよかったんだ。)
しんでも、いいんだ。
いなかったことになれば、なんにもおもわなければ、
[切り離された傷口を握りつぶした手が、格子へ伸びる。
なにも言わぬ闇に応えを求めるように、眼を格子へ迫らせる。]
ばかで、ごめんなさい。いなければ、よかった。
もう、わかったから。
(わかっている。)
だから、
[鈍い音がして、格子へと薄汚れたフードがぶつかった。
赤に塗れた指は格子も掴めず、木枠を掻くばかり。]
(──わかっている。)
かえして。
(後悔も、
反省も、
謝罪も、
悔恨も、
自責も、
悔悟も、
苦悶も、
惨痛も、
自傷も、
償いも、
代償も、
嘆願も、
哀願も、
祈りも、
願いも、)
[闇はなにも返さない。帰らぬ応えに、うめき声しかこぼれない。]
[格子に身体を打ち付ければ、くだけた晶が頬を舐める。
──右手が最後の眼に伸びて、**]
【公園/午後(回想)】
>>4:+83花
[ぎゅむぎゅむとされるがまま、この雌ネズミはいつになく大人しかった。
それというのも、この姿を見せてやりたかったと、確かに何度も思っていたからで。少女の弾んだ声が聞こえることが、心地よくあった。]
いい? 立花。
あなたが謝る必要はないわ。
どうしても、役に立てなかったって、立花がそう思うなら、受け取りはするけれど。
それはアタシだって、そうだわ。一緒。
だから、謝らなくていいの。そうじゃなかったら……、
アタシからも、ごめんなさい。
これで、お相子にしましょう。ね?
[そんな風に、笑み音を鳴らして見せて。お願いへは了承を返した。
けれど、この雌ネズミがあなたの要請に応えたのは、送り届けるところまで、だった。**]
[――"わかっていてやってるつもり"だった。]
[常盤だけは。殺さずとも、ある程度の傷さえ負えば。戦線を外れるか……、あるいは無理やりにでも咥え去ってしまうつもりでいた。けれど、あの神使は、予想よりも、ずっと戦った。戦って……己の武器が、苦痛に閃いた時。あの"殺害"の一瞬を経験した瞬間。この雌ネズミは、勝ち誇って動きを止めたのではなく。ただただ茫然としていたのだった。]
【住宅街:夜(回想)】
[他の顔ぶれと一時、別れた。思考が、遅れてじわじわと、重みを増していたから。しかし、さて行く当てはと言えば、やはりあの神社しか思い当たらなかった。単に、自分の身体が埋まっているから、というだけだったのかもしれないけれど。]
[そうして往った道で、二人の人間の……妖の。姿を、見つけた。]
待って、
[銃声。]
――! ――! ――……。
[そう。彼は正しい。群れとして、正しいことをした。
その顛末を、雌ネズミは見ただけ、だ。
地に伏せて。ただただ、見ていただけ。**]
【路地裏/夜明け頃】
[男は特に何をするでもなく、その場所に立って、思案をしているように見えた]
[1羽の烏がそこに舞い降りる。男の肩に泊まった烏が、何事かを告げる]
そうか…死んだか。
[昨夜廃墟ビルでみた少年にて、彼を追い立てていた烏が報せを持ってきた。]
大きな驚きはなかった、あきらに言え…とは言ったが、
薄っすらと、でも確かに彼からは死の臭いを感じ取っていた]
[常盤はこの手で、その胸を撃ち、殺した。相手が妖怪であることを、この争いの中で知ることになった。]
[顔を見て、会話をして、今更人間の自分が顔を覗かせるのでは無いかと、不安になったが、それでも、引き金を引く指が止まることはなかった。]
[人間の振りをしていた自分とが切り離された様な、そんな感覚。もう戻らないことを一層感じた]
[なぜ撃つ前に会話をしたのか、それはもうわからない]
[あの少年は烏との格闘の中で、墜ちて死んだとのことだ。自分がけしかけた烏で殺した様なものだろう。
それを聞いて、彼の言葉で昨夜胸に置きた波も、今は静かになっていた]
[また一つ、それまでのものが消えていった。立花も、成桐も、沙霧も、ねねも死んだ。常盤も、一平も、自分が、烏が殺した]
[遺品も、遺体も、こちらには何もない。死に顔も、最期の時も見ていない。]
[何もない、でもそれは自ら望んだことの結果だ。
後悔も、悲しも、恨みも持つことはできないし、許されない──]
[後は、こちら側の目的が成るか、死ぬか、それだけだ。]
[今更、何を考える必要があるのだろうか。]
[自らの中の何かを吐き出すように、男は一つ息を吐いた]
[そう、こちら側に来たときから、することは決まっている。]
[昨夜のこと、これからのこと。状況の報告、共有をするため、男は陣営のねじろへと戻っていく**]
[ねぐらを飛び立つ鳥が一声鳴いた。]
[動かない。]
【神社・朝焼けの下】
[格子の前にうずくまったまま、動かない。
真っ赤な指が見開いた眼に触れそうなのに、ただ動かない。]
[動けない。]
[動けない。]
(この手を、彼女が直した。)
[動けない。]
(この眼を、彼女が見ていた。)
[動けない。]
(この命を作ったのは、彼女の愛情だ。)
[動けない。]
(愛してくれた。可愛がってくれた。そばに置いてくれた。)
[動けない。]
(彼女は、帰らない。)
──ぅ、うぅあ、ゲく、……う、
(もう、どこにも、いない。)
[まるで潰れた蛙のような声が漏れた。
震える指が、格子に縋るように落ちる。]
(でも、彼女がいたから。彼が、彼らがいたから、)
ぅあ、うぐ……っぐく、……
(彼女の残した愛情を、彼らと過ごした時間を、)
あぁ、う……う、ああぅ、あああ、ああああああ、
(握りつぶすことなど、できない。)
[嘆きの声だけが、響く。]
(死ねない。)
(彼女もいない。彼らもいない。怖い。苦しい。痛い。居場所も、存在意義も、価値も、何もかもなくして、)
(死ぬわけには、いかない。)
[真っ赤な真っ赤な朝焼けに、ただ、響く。**]
【神社:未明】
[呼ばれている、気がした。]
[自分のせいで、誰かが酷く、悲しんでるような。]
(誰だろう。)
[記憶の中の最初の死は、起きた頃には全てが終わって、全てが居なくなっていて、悲しまれた記憶が、ない。]
(なら、これは、)
[目を開ける。
慣れ親しんだ神社の社の中、横たわっていた。
「ねえ。かみさま。いるんでしょ。」
声が聞こえる。ゆっくりと立ち上がって、格子へと近づいた。
向こうに、いる。あきらがいる。]
……そんなこと言わないで、
[格子越し、絡んだ指やばらばらと零れるに肉綿がみえる。]
ちが……、私が悪いんだから、そんなこと言わないで。
[声は相手には届かない。ただ、自分の声が響くだけだ。
これほどまでに、相手が悲しむだなんて、自身の存在を否定するまでにだなんて、考えもしなかったのだ。2度も置いていっておきながら。]
[そう、置いて行った。また死んだんだ。]
[格子越し、あきらの目が迫る。人工の瞳。膝が折れて、同じ高さになった。]
あきら、ごめんなさい。ごめんなさい、ごめん……私が、
[最初から生き返らなければ、よかったのだ。]
[そう、胸に、黒い染みが広がった。]
[暫くの間、格子の前でそうしていただろうか。呻く声も嘆く声も格子越し聞いて、でも姿を見るのが、何も出来ないことが、恐ろしくて、格子越し以上に動けずにいたのだけれど。
ゆっくりと立ち上がる。身体を確かめるように見回した。]
(……死んだあと、)
[でも、以前とは違う気がした。あきらにも声は届いていないようだった。
これはどういう状態なのだろう。]
[触るとするりと引き戸を手はすり抜けた。変な感じだ。
あきらのいなくなった神社を見回せば、誰もいなくなった境内が目に映るはずで……]
――成さん。
[縁側に、彼を見つけた。もう一度を約束した酒をここで飲んだ後、死んでしまった彼。
あなたは此方に気付いているだろうか。半透明なその姿へとゆっくりと近寄って、確かめるみたいに腕へ触れようと指が伸びる]
【神社/未明】
[意識が、真綿の海の中に沈みこんでいくような。人の身で味わうのとも、炎精としての眠りとも違う、ぼんやりと世界から拒絶されていくような、眠り。その向こうで、何かの弾ける音を、誰かの嘆く叫びを、聞いたような気がした。薄く目を開ける。誰かが、呼んでいるーー?]
……ん。誰……
[腕に触れる指先。暫く手を繋いでいた、リッカの小さなそれとは違う。この指を知っている気がした。だから顔を上げて、見返して、頭の中に浮かんだ名前を呼ぶ。]
……トキワ、
お前、俺が、見えて……[そこにいたのは本当にあなたで。しかも、その目の中映るのは、自分の姿で。瞬間、痛いほどの希望を浮かべたその目は、しかし]
……見え、て
なんで[愕然と、見開かれる]
なんで……お前……なんでここに、いるんだ。
[震える声は今にも決壊しそうに、掠れて]
ここは、俺は死んで、だから、お前はっ……
[立ちあがり、叫びかけ、そして声を詰まらせて、力なくまた座り込んだ。]
……なんで、こうなるんだよ。
>>+7水
[しゃがみきらずに屈みこんで腕に触れる。恐る恐る指先で触れると触れる感触があって、社とは違い触れることのできるあなたにもう一度しっかりと触れた]
成さん
[顔をみて呼ばれた名に、相手の名前を繰り返す。
なんで、と問うあなたにどこか困ったような微笑を返した。]
ごめんね、
[あなたが立ち上がることで、触れた手は離れた。力なく座り込む貴方と共に腰を下ろして、再び手を伸ばす。今度は頬へと、貴方が死んだあの日のように、決壊しそうなあなたを慰撫するように撫でようとして。]
――……しょうがなかったんだよ。
その様子だと随分と心配かけたんだろ、きっと。
悲しませてごめん。
それに、あの日、1人で行かせちまってごめんね、成さん。
[ぽつぽつとあなたへと言葉をこぼしてから、辺りを見回したのは、他の死んだ彼らももしかしているのかどうか気になったからだ。]
>>+8 狐
[あなたが頬を撫でた。あの日のような温度差は感じなかった。それがますます、この状況を意味する答えを示して。足元の暗闇が、口を開けるように広がっていく]
……ッ謝るな!
[なんども重ねられた「ごめんね」に、弾かれたように顔を上げる。存在が揺らめくがゆえに、その瞳はまるで涙を湛え始めたかのように見える。炎から生まれた彼は、生前も今も、けして泣くことはできないのだけれど。]
謝るなよ、なんにも!お前のせいで起きたことなんて、なんにもねーだろ!お前、ずっと、ずっとひとりで無理して、頑張ってたのはお前だろ!お前が謝ることなんて、なんにも、ないのに
[言葉は徐々に弱くなっていき、やがて、途切れる。顔を覆う。いつもの自分を保つことが、もうできそうにない。限界だった。]
謝るのは、俺の方だ……トキワは、俺がいなくなったらつらいって言ったのに。俺は勝手に行って、勝手に死んで……だから。早く生き返って、それでもう一度、ちゃんと謝ろうと思ったのに、なんで。
なんでお前がこっちこなきゃ、いけないんだ。
【血だまりの残る廃ビル・午前】
[ウエストポーチを手にぶら下げて、廃ビルの階段をゆっくりと登る。
フロアにたどり着いては、血だまりの残っている側へと歩み寄って階下を見下ろす。
それをずっと繰り返している。
少年の遺したウエストポーチを勝手に持ち出して──財布や見覚えのある帽子なんかは、彼と一緒に埋めてもらった──それさえあれば、少年の死の瞬間も"あやかしとして"聞き出せるのに、そうしない。
しない理由を語る相手も、ここにはいない。*]
>>+9水
[死んだら今度こそ死んだままだと思っていた。置いてきたぬいぐるみを想えば死んだことへの罪悪感は募るけれど、あなたと再び会えて話せて触れられることは素直に嬉しいと思った。
弾かれたように顔を上げ、声を荒げたあなたに驚いたように手が離れた。泣きそうに揺らめいた瞳の、そんな彼を見るのは初めてだった。熱さを感じないままだった引いた手を握った。]
全部私のせいだ、なんて傲慢なことを言う気はないけどね。
……それに、ひとりじゃなかったよ。ちゃんとあきらや一平がいてくれたから。
[ついには顔を覆って項垂れてしまった相手を見下ろした。こんなにも辛い思いをしながら、私やみんなの諍いを見続けてきたのだろうか。声も届かないのに。思いばっかりが募るだろうに。]
うん、そうだね。成さんがいなくなったのはやっぱり辛かったよ。戻ってくるの、待ってたのにさ。
でも成さんが謝ることじゃない。子供を迎えにいくのは当たり前だろ。死んだのは……何でなのか、はっきり分からないけど。
……この諍いを甘くみてたんだ、私は。成さんや立花が死ぬわけない、って、どっかで勝手に思ってた。
[項垂れた相手の頭を子供にするようにぽんぽんと撫でようとして。]
生きてるんだから死ぬのにね。成さんが返ってくるの、待ちきれないで、勝手に悲しんで、自分を責めて、怒って、ねねにも腹を立てて、止めようとして、殺しちまった。誰かを殺しちまったんだ、妖怪の世界なら殺し返されることも、あるさ。ましてや争いの中だもの。
[しょうがない、とまた呟く。しょうがないと自身へは納得させられるんだけど、悲しむ人がいるのが辛かった。]
なんでだろうね……どうやったらこれ以上、悲しいことなく終わるんだろうね。
[ぽんぽんと頭を撫でる。死ぬのは苦しい。自分も周りの人々も。]
エピでは全員生き返ることができます。
生き返らないことを選ぶのもありです。
この争いはひとまず、共存陣営の勝利で幕を閉じます。
(村建て発言もれてました)
>>+11 >>+12 狐
[あなたが頭を撫でた。こんな風に他人にされるのは初めてだった。人がやるのを見て学び、見よう見まねで立花や他の子供たちにしてみたことはあったのだけれど。なるほど、やるだけのことはある。心が落ち着いていく。それと同時に、妙な気恥ずかしさも広がっていくのだが。]
……悪い。もう落ち着いた。……無様なとこ見せたな。
[顔からゆっくりと手を離し、その手で眉間をもんだ。自分とて矜持はある。しかしそれを保っていられないほどに、あなたの死を知って動揺したのだ。]
俺が死んだのは……トキワには、話しとくか。
俺を殺したのはリッカだよ。あいつの意思じゃ、ないにしてもな。それは、知っといてくれ。
[立花のつらさを、人を殺してしまったことのつらさを多分最も理解してやれるのはあなただろうと考えた。それがあなたにとって酷なこともわかるが。]
リッカに、なんかが取り憑いてた。それが、リッカに俺を殺させたみたいだった。
……そうだ、俺はあいつを、あれを探さなきゃいけねーんだ。探して、ぶん殴る。
>>+13続き
[しょうがない、という言葉に、あなたの目を見返した。ようやく、ようやく揺らぎがとまる。代わりに、力強い光が宿る。]
しょうがないってこと、ないだろ。誰も死にたいやつなんかいなかったろ。俺は死にたくなかったぞ。だったら、なんかがおかしかったんだ。
おかしかったのに、はいそうですかって死ねるわけねーだろ。俺はムカつくやつとか食べるやつとかなら殺すけどな。今回のこれは、違うだろ。
[言いながら、やっと。口元に笑みが戻る。いっそ剣呑な笑みが。]
トキワ。探すぞ。生き返る方法。リッカも、あとの2人も付き合わせる。このまま死んでられるかっての。
てか、ユーレイってのもアヤカシの一部なんだろ?死んだニンゲンのことだよな?そしたら死んだアヤカシもアヤカシなんじゃねーの?
な、諦めんな。もっかいやり直して、そんでムカつくやつは殴って、で、また前みたいに暮らそう。
[少し無理をしている、けれど目に炎を取り戻したような顔で笑みを浮かべ、あなたの肩を叩こうと]
【廃墟ビル/深夜前(回想)】
[あれから幼馴染を見つけたのは夜になってからだろうか。ひとまず生きている事にホッとする立花。そしてそのまま深夜まで彼に近くをフヨフヨ浮いていた。鼠の彼女は幼馴染を見つけた後別れた。ドレスを着ている彼女は一緒にいてくれるかもしれないし、もしかしたら鼠の彼女と同じようにどこかで別れたかもしれない。]
…こんな時間に1人でいたら、危ないよ…いっくん。
[自分が死んだ時もこの時間、そして1人だったときだ。心配し、そう声をかけても届かない。なんせ自分は魂だけの存在だから。だから、彼は歩みを止めない。]
[それからそう時間はかからない内に、幼馴染とは別の声が聞こえる。その声を立花はよく知っていた。そちらを見やるとそこにいたのは生前、最後にあった時とは全く違う雰囲気をもった烏の青年であった]
高尾、兄ちゃん…
[彼の事は沙霧やねねから聞いていた。もっともそれは自分が死んだと解った時の事だけだったが、それでも彼にもかなり辛い思いをさせてしまっているのがわかった]
>>+15続き
[その証拠が、今も幼馴染が彼に問いかける「常盤サンをやったのは。あんたか。」という言葉。そしてそれを肯定する彼。常盤が彼に殺されたと聞いたのは幼馴染を見つけて傍に居始めてすぐだった。その時のショックを、立花は忘れない。また、立花の大切な者通しが殺し殺されを繰り返してしまったのだ。立花はますます顔を歪ませる。それでも、今の立花には2人のやりとりをただただ、見ていることしかできなかった]
[そして次の瞬間立花の目に映ったのは黒い鳥の群れ。その群れは幼馴染に襲い掛かる。そこからだろうか立花の心がゆっくりと警報を鳴らし始めたのは。立花はバッと去ろうとする烏の青年を見る]
高尾兄ちゃん!!だめっ!!!はやく、はやく烏さんをどかせて!!
[そう叫んでも彼に届くはずもなく、彼はそのまま去ってしまった。烏たちは彼が消えてもなお、幼馴染に襲い掛かる。幼馴染は必死に抵抗し部屋を出て、そして上に上がってしまった。立花もすぐさま追いかける]
いっくんっ!!上はだめだよっ!下に逃げて!いっくん、いっくん!!!
[聞こえないとわかっていても尚、呼びかける。しかしとうとう彼は屋上まで上ってしまった。]
>>+18続き
[烏は立花の頭上で舞っていたがそのうちどこかへ飛び去ってしまった。]
[立花は…立花はしばらく立ち尽くしていた]
[そしてそのまま彼が落ちた穴から飛び出した。彼みたいに重力に吸い込まれる事はない。ふわりと降りるうちに地面と、彼と、液溜まりが見えた。そして地面に到着する]
……いっくん
[立花は彼の名前を呼ぶ。彼は何も答えない。数日前、自分が彼に答えられなかったのと、同じように。]
…りっか、いっくんにいったよね、りっかのぶんまで、しあわせになってって
さきりねえちゃんにりっかのぶんまでしあわせになるっていってくれたもん
りっか、きいてたよ…ねぇ、いっくん
[彼は答えない]
>>+19続き
…まえ、いっくんとおほしさまを、みてるときに、ながれぼしみつけたってりっかいったよね?
あのときね、りっか、ふたつもおねがいごと、したんだよ
ひとつはね“いっくんとずっといっしょに、いれますように”って、もうひとつはね……“いっくんがたくさんたくさん、しあわせになりますように”なんだよ。
[立花は右手で彼の頬を触ろうとする。それは透けてしまうが、関係ない]
―――かみさまって、いじわる、だね
[彼の頬に透明な水玉がポロポロと落ちる]
…いっくん、いっくん。はやくおきて、かえらないと、あきくん、しんぱいする、よぉ?
[彼は動くことはなかった]
っ……いっく、んの、ばかぁ……
[それから立花は彼の遺体が運ばれた後もずっと、彼が最期にいたその場でずっと、ずっと咽んでいた**]
>>+16続き
[立花を想って少し沈んだ瞳に、あなたの強い光が真っすぐ刺さって、死んであなたと相対してから初めて動揺したように瞳が揺らめいた。]
――、[口が開いて、閉じて、結局、どこか呆れたような笑いの息が漏れた。]
……成さんの単純なところ好きだよ。
あ、褒めてるからね。
[全部を肯定できるわけではないけれど、それも良いと思ったんだ。]
まぁ、ジャパニーズアヤカシといえばそうだろうがね……。
……その取り憑いてたって奴はどうにかぶっ飛ばさないといけないね。そのせいで立花も死んだんだろ、きっと。
方法が、可能性があるなら、座っててもしょうがないね。
[肩を叩くあなたに目を少し細めて笑い返した。
自分が生き返るべきなのかは、まだ決めきれないけれど。]
【神社:未明】
[鳥居が、――ほんの昨日は、すいとすり抜けもした鳥居が、今再び、不可視の壁を作り上げていた。無論、このネズミだけが思い描く類いの壁だった。]
[常盤達が運び込まれるのを見た。ぬいぐるみが、あきらが、来て、呻いて、嘆いて……再び出ていくのを見た。ぼんやりとしたまま。足元に泥濘を湛えて。]
――。
[そうして、常盤が現れるのをも、遠目に、見た。かの外の国の妖が、それを迎えたことも。言葉をはっきりと聞きはしなかった。一時は酷く叫んでいるようであったが、危惧するものではなさそうだった。]
[――生き返す、なんて、馬鹿なことを言い出して、
もしかすれば、皆を引き留めてる要因ですらあった彼のことだ。おそらくは今も、愚直にそれに向かおうとしているのだろう、と思う。
彼は、偽るということを、とても知らないようだった。だから、彼が言うことは、そのまま受け取って良いはずだった。
"こんなところにいるわけにはいかない"と、彼は言った。
炎を司る外の国の妖は、もうその力を操れないといった。
けれど、仇を責め苛むことができなくとも、料理を生み出せなくなっていても、
こうして、他者に熱を込めることを望んで、
きっと、事を成すはずだ。]
(よかった)
[あの場所にいるのがナルならば。]
(まだ、)
[常盤がこの狭間からすくわれる、なんていうことが、本当に起こる、かもしれない。]
[……神社へ、背を向ける。引きずった尻尾が、墨に浸けた後のように、地面に黒線を棚引かせる。*]
>>+21 >>+22 狐
[立花を思ってだろうか、伏せられるあなたの目を心配しないわけではないが、しかし重ねて頼む。]
俺からも気にすんなって言ったけどさ。俺からじゃ、限界あんだろ。リッカにあったら……その、話聞いてやってくれ。
[そして、続く笑い声と、あの時と同じ「褒め言葉」に、今度は破顔する。それは不意に料理を褒められた時などに見せる、子供のような屈託無い笑みであった。]
おう、もっと褒めてもいいぜ?
考えんのはな、トキワとか頭いいやつに任せることにしてんだ。
よし、そうと決まれば、とりあえず他の連中に会いに行くかね。
[そう言うと立ち上がり、あなたが立つのを待たず数歩前に出てから、振り返る。そこに浮かんでいるのは気遣わしげな表情。]
……言ってなかった。
トキワ、どうやって死んだのかは、わざわざ聞かねーけど。
……寒かったろ。つらかったな。
本当は生きて会いたかったけど、まぁ、でも。死んでも消えないでくれて、会いに来てくれて、俺は良かったよ。
[それから大きく伸びをして、首を傾げて笑う。]
>>+25続き(>>狐)
全員で帰ろうな。
そんで、俺も、炎使えるようになるかはわかんねーけど……心臓割れてたし。でも料理は作れっからさ。また店やるよ。
トキワも手伝いに来てな。毎日来てもいいんだぜ。お前多分、神社に務めてるより向いてるよ。
[あっけらかんと、まるで簡単にできることかのように、そう言うと。さっさと向き直って外に向かおうとし。]
>>+24 鼠
[そこに見えたのは、泥を引きずる尻尾]
……、お、まえ
[なにが、いや「誰が」そこにいたのかを理解した瞬間、顔が真っ赤に染まったのは、後ろにいた神使の狐には見えなかったかもしれないが。]
ねねてめぇっ、見やがったな!!!
[神域にまるで似つかわしくない怒声を一喝、あなたの尻尾を掴もうと、瞬間地を蹴ってーーまるで本当に体があるかのようにーー走り出した*]
[たどり着いた先、さして広くもない屋上を見まわす。
外れた柵のくちには錆が浮いていて、ずっと前に外れてそれきりという事だけは、わかった。
見下ろせばはるかに眼下、黒い染みのあとだけが見えた。]
[彼が、死んだ場所。時間が断絶されて、何もかも終わって、]
[空を見上げた。夜明け前はあんなに暗かった空。そらっとぼけるように、さわやかな秋空の顔をしている。
パリパリになった袖を、手に持ったままのウェストバッグを、吹いた秋風は柔らかく揺らしていく。
その風にため息を混ぜて、]
[なにも変わらない街並みを、見ていた。**]
>>+26水(>>狐)
[話の内容は聞いていなかった。背を向けたために、あなたが立ち上がったことも、赤面していたことにも、勿論気付かなかった。"ここ"で目覚めたときのようにぼんやりとしていたから、怒声への反応だってひどく鈍くて、]
え、
[だから、振り向く頃には、その手は鬼気と共に迫っていて、駆け出すのも間に合わなかった。
あなたの手に収まった太い尻尾を覆う泥は、あなたの足元にぽかりと開いた大穴と似たもので、故にあなたの手を滑らせることはなかった。]
――ィッ、ちょっ、なに!? やめてはなして!
[ヂッ、ヂッ、と鳴き声混じりに喚き、逃れようともがく。尻尾を掴まれても、例え引っ張られたとしても、今は痛まない。ないのだが、この場に引き留められることが何よりも問題だった。なにしろ、ここにはもう一人――。*]
>>+28続き
[どうしたんだい、と口を開きかけて、続いた言葉に少し目を見張る。]
……え、っと、ありがとう。
成さんも、消えずにいてくれて、嬉しかったよ。
最初に言うべきだったね。
[そう苦笑してから、縁側から降りて立ち上がる。]
そうだね。成さんの店がないと、常連のお客さんたちが困っちまうし。
行くのはいいけど、私、一応神使なんだけどね……そんな似合わないかい……。
[こんなに穢れを持ちこむ神使を神がどう思ってるかは知らないけれど。
あなたの全員で、という言葉に肯定を返したけれど、心は決まりきれていない。ただ、あなたが生き返る、というなら手はあるのかもしれない、と不思議と思えるのだから、不思議な人だと思う。]
(後姿ということは、ねねは離れて行ったんだろう。)
(そりゃそうだ、自分を殺した相手に会いたい道理があるもんか。)
(ここに居て、成さんにしこりがないなら、きっとねねも生き返れるだろう)
(それで、)
[小さくため息をついて揉める二人の方へと歩き出した。]
(そのまま会わなければと思ったけど、成桐が全員で、というなら、避けて通れはしないだろう)
[逃れようともがく鼠と尻尾を捕らえる成桐の後ろから、そちらへと近づく。]
成さん、離してやりなよ。
ねね……私に会いたくなかったんだろ、悪いね。
>>+29 狐
[走り出すまえに、あなたのこぼした疑問なのか不満なのかには、首を傾げて答えた。]
んー?いや似合わないっつーか。こっちも似合うけど。
俺の店で働く方が楽しくないか?俺は楽しい。
[そう無根拠に断言して、それから鼠の尻尾を掴みに行ったのだろう。]
>>+27 鼠(>>+31 狐)
[ぐっと掴んだ尻尾を、引っ張りはしないが離しもしない。赤らめた顔を悔しげに歪めながら、あなたに捲したてる。]
お前はなぁ、2度も俺の恥ずかしい場面見やがって、言いふらさねーのは信用してっけどな、俺は恥ずかしいんだぞ!?
[微妙に罵倒になっていないが、羞恥のせいだろうか。ちなみに1度目は死んだときのことだが、伝わっても伝わらなくてもいい。]
[そうして騒いでいると、後ろから追いついた常盤の静かな声が聞こえる。振り返って、それから漸くこの狐と鼠の間に起きたことに思い至る。しっかり見ていたのに、あまりに迂闊だった。慌てて手を離して、それから宙に手を彷徨わせて、結局]
…………ごめん。
[しょげた様子でそう言うと、あなたたちから数歩離れたところへ下がった。]
>>+32水
なんなの! ――――!
恥ずかしいところ見られる方が悪いんじゃない!
[ついにはキイキイと金切声まで上げて、再び歯も閃くかといったところで、もう一人の声が届く。]
[声を、かけられてしまった。(>>+31狐)]
[ピタ、と、それまでが嘘だったかのように静止する。手を離されたばかりの尾から、しとしとと闇が滴った。解放された鼠は、しかしすぐさま駆けて行こうとはしなかった。]
……それは。
お互いサマ、なんじゃあないの。
"こんなにすぐ"に、会う羽目になるだなんて、
(常盤、)――あなただって、思っていなかったでしょうに。
[つとめて声の方を振り返らないようにしながら、悪態の声色で。]
>>+32,>>+33水、鼠
[断言する成桐に人たらしめ、なんて言っていたんだけど。
ねねがいることに気付いて、そんな軽口も引っ込む。]
[騒ぐあなた方の方へと歩み寄って、しょげた様子の成桐へと首を振った。]
いいや。どうせ、会わせるつもりだったんだろ、成さん。
[駆けて行かずに背を向けたままの大鼠へと向き直る。いつかと違って自分も敷地から出て入るけれど、いつかのように神社を背にしたまま。
一度、闇が滴る尾に視線が動いてから、あなたの背へと固定された]
お互いさま、か。
……まぁ、どういう顔すればいいのかは分かんないね。
[やはり会いたくなかったのか、と当然と分かってはいても心は沈んだ。]
可能性は十分あるとは、思っていたけれど。やっぱり瞬間は理解できないもんだね。
それに、こんな状態になるとも思っていなかった。
【某廃ビル/夕方】
[時刻は夕方になっていた。
昨日から崩れ始めていた均衡は、この日に時が経つにつれてさらに崩れ始めていた。]
[あちら側に攻め入っているのか、逃げ出したのか、捕えられているのか、裏切ったのか─それとも死んでいるのか、それはわからない。
だが、支配派が集まっているその気配は薄まっていた。]
[男は、前線から撤退し戻ってきていた。
他のものはうまく退けただろうか。まだ体勢を立て直せば…]
ぐっ──。
[痛みに顔を顰める。
いつかはパリッとしていたスーツも、埃やり取り破れが目立っている。]
[廃ビル内の一室、自分達が使っていた部屋の扉を開ける。
ソファのウレタンは露出し、テーブルには埃が溜まっている。
空の缶や、食べ物の袋なんかがそのままの部屋。
中に入ると、今はもう1人で使っている部屋だと、一瞥もせずに扉を締める。*]
>>+34狐
[声が返れば、そのまま緩慢に身を縮こませた。あなたの視線に晒された背が、きゅうと毬のように丸くなった。その場に座り込んだようだった。]
……でしょう。
あなたはアタシを見事に返り討ちにして。
アタシは、二度もあなたを殺したもの。
[顔を向けないまま、訥々と言葉を落とす。両方とも、この雌ネズミの主観であって、あなたの身に覚えはないのだろうけれど。]
せっかく生き延びたっていうのに。
[皮肉と、惜しみを、混ぜ損ねたような調子だった。]
……死んだ後だものね。そこの彼[成桐を尾の先で指した。]に無理に起こされたせいかと思ったけれど。全員そういうわけじゃあ、ないみたいだもの。
[少年が死んだビルの屋上。
柵に頬杖をついたまま、高いビルの上から、ときおり遠目に見える人の目には映らない争いを、ただ眺めていた。
その争いは徐々に一方的になっていって、 ……]
[夕暮れが迫る前、ウェストバッグを肩に引っかけて、くるりときびすを返した。
向かうつま先は、逃げていく者たちの向かう方向へ。]
【某廃ビル・夕方】
>>33>>34烏
[息を殺すのは、このぬいぐるみには実際たやすいことだ。もともと命なんて持っていない、ただの布の塊だ。
それでもビルの中に潜り込むのは少しばかり苦戦した。いくら気配が薄まっていようと、支配派が占拠しているのだから。
だから、部屋に無造作に入っていくあなたの姿を見かけることができたのは、3度目の幸運ってやつなんだろう。]
>>35>>36猫
[この男が部屋に入る時、あなたの気配には気づいていなかった。
扉の立て付けは、廃ビルの割に悪くは無い、誰もいるはずのない部屋を一瞥すると、扉を閉めてそのままソファへ倒れ込むように座る]
──ふぅ…。
[疲労を取るためか、ソファへもたれかかるとしばし目を閉じる。
あなたの気配には、ドアノブが回るまで気づかない。]
[しかし、ここを開ける相手にも心当たりは無い。あなたが滑り込み、後ろ手に閉じたあたりだろうか。その目を開ける]
何だ、用なら声くらい──…なんっ
[あなたが目に映れば、一瞬固まっただろう。
なんで、と言いかけた言葉は止まり、あなた見据えている*]
>>+35水
だろ、だから私は気にしないでいいさ。
[大鼠はどうかは分からないので、そんな言い方にはなったけれど。
そこから意識を大鼠へと移したのだろう。]
>>+36鼠
[緩慢に座り込む仕草があなたらしくもなく、どことなく気弱な仕草に見えた。]
……なんの話だい?
一度もあんたに殺された覚えはないよ。
[返り討ち、については実際その通りだったかもしれないけれど、後者については一度たりとも覚えがなくて、眉を寄せていぶかし気な声音があなたの背中に返る]
あの襲撃はね。最後まで持たなくて、本当、申し訳ないことをしてる。
[尾で示された成桐へと視線を一度向けて、あなたへと戻す。]
私が起きた時は寝てたぞ、そこの。
ねねは、成さんと一緒に生き返る術を探すのかい?
>>37烏
[後ろ手にドアノブを握ったまま、フードの下の目は室内を一瞥した。
視線がソファにもたれかかるあなたをとらえて、すぐに横に流れる。誰か他にいないかと確かめて──窓がなくても、明かりがなくても、夜目は利く──誰もいないと知れば、ドアノブから手を離した。
肩にかけていたウェストバッグを手に持ち替えて──そのバッグにあなたは見覚えがあるだろうか、昨日の少年がつけていたものだけれど──ドアに、その背を預けた。]
[口を開いて、一度閉じた。大きく深呼吸をしてから、もう一度口を開いた。]
……三河屋です、なんて言やいいのか?
随分と、ぼろぼろじゃんよ。
[そういうこちらだって、最後にあなたと会ったときから比べれば、同じくらいぼろぼろだ。服は昨日のまま、彼女の血で血塗れだし──左袖は中身を無くして垂れ下がったままだ。]
>>38 猫
[その部屋には、男以外には誰も居ないはずだ。いたとしても鼠がいるくらいかもしれない。
その部屋は割れた窓ガラスから夕暮れが見えるだろう]
[あなたが持ち替えたウェストポーチに、しばし目線が動いただろうか。
見覚えがある、昨日、ビルで会った──死んだその少年が持っていた物だ]
頼んだ覚えはないな。
──…自分を鏡で見てから言えよ。
[止まった言葉を飲み込んで、あなたの言葉を待ってから、その垂れ下がった左腕を、その姿を見てそう返す。
その血があたなのものかどうかは知らない。昨日住宅街からの去り際にあなたが居たのは覚えている。]
…こんなところに、一人で何をしに来たんだ?
[ゆっくりと、言葉を続ける。驚きが静まれば、頭を思考がめぐる。
あなたがここにいる、それはこちらの居場所がばれたということだろうか──]
>>+39鼠
……私が化かした……、、――、
[心当たりを探すように首を傾げて、少しの間。自分で掛けた術のくせに時間が掛かったのは、あの幻術は「誰か大事な人物が死んでいる姿」を見せる趣味の悪い物で、だから息を呑んだ。あなたには見えない瞳が動揺に揺れる。]
あんた、そんなこと気にしてんのかい。
殺された方が責任感じる必要なんて全くないだろ。
[不自然な間が開いてから、少しだけ作られたような呆れた声音が貴方に帰った。]
それは、災難だったね。
[耳を引っ張られたというのに、あまり思ってなさそうなそんな調子。]
立花とは、うまくやってたんだね。
……。……ねね、生き返ったら、まだ続けるのかい。
[いつかも問うた言葉だ。]
>>猫
[男の声色は、特に上がりも下がりもしていなかった。]
そりゃどうも。肉なら喜んで受け取ったんだがな。
……──さてな、少し、休んでいただけだ。
[黒いスーツから覗かせるYシャツはところどころ赤く染まっていただろうか。
そう言われても、立つ素振りは見せない。それでも夕日と共にその目はあなたから外さない。]
…──ありすぎるくらいにはな。
[昨日手に掛けた二人、あなたの関係は知らない。
でもその少年はあなたの名前を口にしていた、撃った相手に、走ってくるあなたの姿が去り際に見えた。
きっとその他にも争いは合っただろう。そういう意味でも心当たりはいくつもある。
外の烏も男に何かを告げには来ない、少なくとも敵襲ではないか]
>>+40狐
[あなたには未だに背を向けていて、だから動揺は察せなかった。ただ、ここであなたが息をのむ理由は掴めなかったので、もぞりと居心地悪そうに、首を動かす気配があった。]
……謝ったりするつもりはないけれど。
お相子でしょうって言いたかっただけよ。
[呆れ声に、コリ、と鼻を鳴らす代わりの歯鳴らし一つ。それからやはりぼそぼそと、言い訳じみた調子の声が続いた。]
顔も叩かれたわ。[こちらはなお憮然として。]
懐いてくるコの"災難"だもの。少しくらいはね。
[それから、最後の問いに答えるまでには、長い沈黙があった。尻尾の先が地面にぺたりと落ちて、闇色をじわり、広がらせて。]
――。生き返ったら、って、仮定の話にしておくわ。
……アタシはね。叶えたかったことも、やろうとしたことも、転がって来た機会に、乗ったことも。全部、間違ってはいなかったって、思ってるわ。だから、考えは、変わらない。
……ただ。
一度失敗した方法を、またすぐに繰り返すつもりは、ないわ。
化けられないネズミだって、それくらいはできるもの。
【廃墟ビル/早朝】
[烏の声が遠のいた。当面の目標は達成できたはずなのに何故か体は動かなかった。]
[親友がいる気がする。何か返事をしないと嫌われてしまう気がしたのに口は開かなかった。何が起きたんだったか。帰ったら、話してやらないと。]
[誰かが泣いている。自分が言わなければ、泣き止んでくれないだろう。遠い昔から聞いた声だから、そう確信できる。]
>>花
[あなたの声が聞こえてくる。]
>>猫
あぁ。「だった」なんてのはおかしいがな。
勝つさ…その為に、俺はここにいる。
[あなたがうつむいたように見えても、その理由はわからない。
死んで終わりだなんて、思っていない、たとえ死んでも、それは勝つためだ。]
──…そうか。常盤が…。
[あなたが言葉を終えるまで、じ、とそれを聞いていた。あなたの一人称の変化も意に介しているときではない。
その問の様な言葉を聞いてからそう口を開き始めた]
…わからないな。
お前にとって、持ち主がどれだけ大事かなんて俺には、わからないさ。
だから、俺をどれだけ殺したいかなんて。
[わかる、なんて言えるはずも、言う気もなかった。
そう言いながら、立ち上がるだろうか、足取りは少し不安定だ]
──俺にはわからない。
…殺したいなら、どうする。おとなしく殺されてやるつもりもないぞ。
>>45烏
勝って、どうすんだ。……何が、欲しいんだ。
[尋ねる言葉は、横板に雨だれ。
そして応えに、一拍空いた。]
……だろうね。高尾は、物じゃない。
誰かのためだけに作られて、誰かのためだけに生まれた、物じゃない。
だから、俺の気持ちはわからない。
──。……、殺したい。その羽根を引きちぎって、地面に叩きつけて、踏みにじって、あのこの二倍の二倍のその二倍、苦しくてしんどくて、生きたいって叫ばせてやりたい。
[不安定な足取りで立ち上がるあなたの前に、一度、息をのんだ。]
[「どうする。」]
……。……──殺さない。
[震える声で、そう絞り出した。]
【廃墟ビル/早朝】
>>+43天
[結局、朝になっても立花は泣きやむことはなかった。立花はペタンと座り、両手で顔を覆うようにして泣いている]
(全部…立花のせいだ)
(常盤さんも、沙霧姉ちゃんも、ねね姉ちゃんも、迅兄ちゃんも、いっくんも…死んでしまったのは全部、立花の、立花のせいなんだ)
(みんな、みんな“立花は悪くない”って言ってくれる…だけど、立花が死ななければ、迅兄ちゃんを殺さなければ、あの声に着いていかなければ…みんな死ななかったのに…)
[泣きながらぐるぐると悪い方向へと考え込む立花。ショックが大きいのか、周りに誰かがいても聞こえないし気づかない。思えば思うほど立花の体はだんだんと薄くなっていく]
(みんなの幸せを、立花が、奪った、の)
(…おなか、いたい)
[死んでいて痛覚がないのに、立花は刺された、“死ぬ原因になった”お腹からズキズキと痛みがはしる感覚に陥る。その痛みはあの時と同じで。]
[だから立花は目の前に現れるであろう彼の魂に気づかない。]
>>46 猫
──人間を支配する。それがこっちの目的だっていうのは、最初に聞いてるだろ。
だから、俺はそれに応えたのさ。烏でもない、人間でもない、妖怪として生きる、その為にな。
[あなたの問いへの答え、それは自分でも、応える時に自問したもの。こちらは、詰まること無くそう答える。]
──あぁ、そうだ。俺とあきらは違う。妖怪としての生まれ方も、生き方もな。
[きっと、自分には理解できないくらい殺したいと思っているのだろうと、そう思っていた。
だから、あなたが絞り出した声には、驚いた様なあなたを見る]
…なら、なぜ殺そうとしない…。
それだけ殺したいと、お前の役目を、持ち主を殺した俺を──
[恨みを買うことなど、復讐の対象になることなど、こちらに来ていたときから理解していたことだ、だから、あなたの絞り出した声が、わからないと]
>>+42鼠
[居心地悪げに首を動かすのが見えて、視線を足元へと落とす。]
……私も、こうなったことは、謝るつもりはないけどさ。
えらく、気を使ってくれるんだね。
[それから、また少し間があいた。居心地が悪そうに片方の肘を握って、]
女と思われてないんじゃないか。[また軽口だ。]
そうか。災難について詳しくはまだ知らないけど、それなら、良かった。
[それからあなたから長い沈黙が返って、視線の先で闇色が広がるのを眺めていた。あれは、あまりよくないものに見える。]
……もうやめるって言われたら、その程度だったのかってなるところだった。
出来たら、今度は、ねねも、誰も苦しくない方法を見つけてからにしておくれ。
あんたも疲れただろう。
殺した相手にお相子なんていうやつ、向いてないよこんな方法に。
――それまでは、生き返って成さんや立花たちと楽しくやりなよ。成さんなら、受け入れてくれるだろ。
>>47烏(>>48続き)
お前を殺したって、ときわちゃんは帰ってこない。
このわけのわかんねえ、ゆく先がわからない、喧嘩だって終わらない。
ときわちゃんが死んだって事実は変わらないし、時間が巻き戻るわけでもない。
ときわちゃんが復讐はダメって言ったからって、お前を殺さなくても、ときわちゃんは喜びやしない。
何をやったって、なにをしなくたって、ときわちゃんの、役には。もう、二度と、たてない。
ときわちゃんのためにできることが、もう、なに一つない。
だって、もう。いないんだもん。
……どこにも。
[言葉を絞り出して、俯く。握りしめたバッグの紐が、ぎしぎしと鳴っている。赤焼けの中でも、握りしめる指は白い。]
──もう、あたしは。ときわちゃんの、ぬいぐるみに、なれない。
もう、おやくごめんなんだ。
でも、まだ。あたしは、生きてんだよ。あのこが愛してくれて、生まれた命なんだよ。消せるわけ、ないんだ。
>>48 >>49 >>50 猫
[あの時、あの倉庫で、あなたを、その言葉を押しのけた。]
…それはもう、俺にはできない生き方だ。
[すべてを押し殺した様にも、無表情にも見えるかもしれないほど、静かな声で言った]
…──。それが、お前の、あきらの生き方か…。
苦しくても、辛くても、怖くても、痛くても、それでもそうやって生きるのか──そういう生き方を選ぶんだな、お前は…
[あなたの言葉を聞いて、つらそうに、目を伏せる。それはきっと、自分が選ぶことのできなかった生き方だろうか、そんな風に思って、胸が痛い]
…だったら、俺を殺さないなら、ここに何をしに来たんだ、あきら。
[改めて、視線を上げてあなたに問う]
>>+44花
[暗黒だった廃墟にも朝日が差し込んでいた。少年の顔に朝日が照らされる。何故あなたがここにいるのかは分からない。だがあなたに気づいたら考える理由はなかった。泣いているあなたのもとへ向かう。]
――りっちゃん!
大丈夫か、泣いて。どうした。
[あなたの泣いている理由も知らずそんなことを言うだろう。あなたの手を取ろうとしたそのとき、自分の腕の変化に気付く。
片腕の肘から下が赤黒くなっている。ピリリと静電気のような痛みがはしる。うっ血してしまったようにも見えたが色は酷く暗く、ひび割れているような跡もあった。初めて感じる何かに蝕まれているという感覚が襲う。――黄泉の国の引力、その片腕は先日沙霧を貫いた方の腕だろう。
あなたがこの場にいるということ、自分の最後の記憶を辿りきれば、自分の状況をようやく把握したんだろう。]
おれ……ごめん。りっちゃんの分まで生きられなかった。
>>+45狐
気を使った覚えなんてないわ。
事実を並べただけだもの。
[あなたの沈黙の間、思案するように微かに歯を擦る音が響いていた。軽口には一度、「ナルはネズミの扱い方をわかっていないわ」だなんてぶすくれたけれど。
尾から染み出す闇色は、腹の下に溜まって、泥濘のように色を吸い込んでいた。影の代わりのように付きまとうそれを、この大鼠は意に介していないようだった。]
――なにそれ。やめさせたいんじゃないの。
[反射的に飛び出した言葉は、かつて、あなたへよく向けていた軽口のようだった。最後まで言葉を聞けば、やはり短くない間の沈黙があって。]
そうね。苦しいのはやっぱりゴメンだわ。
[それからようやく、あなたの方を振り向いて。]
けれどね、勘違いしてるわ。……常盤。
こんなこと。誰にでも言ったりなんてしないわ。
[言うが早いか、すぐに顔を正面に戻して。]
どうかしらね。ナルは尻尾を掴むし。
……、……常盤は。どうするつもりなの。
>>51烏
どうして。
[もう一度、尋ねた。]
だって、そうだろ。
何にもない。何にも無いんだ。でも、生きてるんだ。
だったら、生きるしかないじゃんか。
高尾に、言ったよな。胸はれるのかって。
……──おれは、もうはれない。はれるわけがない。
沙霧さんとやり合わなきゃよかった。そしたら、この手はまだあって、ときわちゃんをお前が殺すのを、止められたかもしれない。
ねねさんを引き留めてれば、あの襲撃だって別の形になったかもしれない。そしたら、ときわちゃんの傷は浅かったかもしれない。
りっちゃんをもっと探してれば、よかったし、一平ちゃんが出て行くのを、見逃さなきゃよかったし、なるちゃんだって、……。……
全部、おれが選んだ道で、その結果が、これだ。
自業自得だ。報いかも知れねえ。
でも、今、あたしがいるのはここだ。
だったら、ここで生きるしか、ない。
胸がはれなくたって、後悔も痛いのも苦しいのも、全部ひっくるめて、抱えて、生きるしかねえんだもんよ。
>>狐 >>鼠
[あなた方の会話が途切れた、どのタイミングだっただろうか。束の間訪れた静寂を、前触れもなく男のつぶやきが断ち切る]
なあ、
ねねも、トキワも。
……もしかして、生き返りたく、なかった、か?
[おずおずと、まるで何かをとがめられたかのような顔で、そう二人に尋ねる。]
……おれ、は2人とも、生きててくれたら、よかったって。
2人とも生きててほしいって……思ったから、
だから、ねねのことも、起こしたんだ。……リッカに、生き返れるって信じさせてやりたかったのも、本当だけど。
……。
[しばし、伏し目のまま、視線を揺蕩わせて。]
……迷惑、だったなら。俺の……わがまま、だったなら。
……ごめん。
[そう項垂れた。]
>>+46天
[ぐるぐると暗い思考に苦しむ立花を現実に引き戻した一つの声。間違うはずはない。昔から聞き馴染んでるのだから。立花は声の聞こえた方を見た。そこにいたのは、自分を見て心配している幼馴染の彼]
…いっくん
[彼に聞こえるか聞こえないか細い声で彼の名前を呼んだ。そして立花は彼は本当に死んだんだと理解してしまった。彼の謝罪を聞いてまた顔を歪ませる]
っ…ほんとう…だよぉ…
立花…いっくんには、たくさん、たくさん生きててほしかった、のに…
[思っている事をそのまま言葉にする立花。先ほど死んでしまった彼にそう言ってしまうのはあまりよくないが、今の立花にそこまで気がまわっていない]
>> +49 花
りっちゃん……。
[言葉を詰まらせた。反論できない。自分は死んでしまったものの分のために生きる、そういったのに、あっさり死んでしまった。常盤も殺され、高尾を捕まえることもできず、親友であるあきらも残して。]
あんま……泣かないでくれ……。
おれまで悲しくなっちまう。
[不甲斐ない。自分は今その言葉通りで。涙がいつ出てきてもおかしくないが泣いている幼馴染の手前堪える。頭に手をやろうとして、自分が持っていたものを思い出す。ウェストポーチはない、周囲に目をやると目的のものが見つかった。]
帽子、返す。
被ってると、りっちゃんがいる気がして。持っていっちまった。
[あなたの帽子を元の持ち主に被せようとする。]
>>+47鼠
……そうかい。じゃあやっぱりあんた向いてないよ、人とやりあうなんて。
[あなたのブスくれた声に少しだけ以前の軽口の応酬のようで息が笑った。
あの闇色の何かから、成桐が彼女を引き上げたのだろうか。随分と動きにくそうに見える。厭うてはいないのだろうか。そんな疑問が頭をかすめた。]
争いは好きじゃないから、やめさせたいよ。
でも、あんたが”群れ”の為に本気になるのまで止めろっては言えないだろ。
[軽口のような言葉には軽口ではなく、やけに真剣な言葉が返った。
それと、続いた言葉に安堵のような「そうか、」といった相槌。]
[振り向いたあなたが見るのは、片方の肘を抱き、どこか不安気な様子で立つ姿だ。あなたが突然振り向いたことに僅かに驚いた表情をした。]
……。……勘違いしてるなら、はっきり言ってくれないとわからないよ。
……私は、あんたに嫌われてるとかは思っちゃいなかったけど、あんたの仲間とかと比べたら、好かれてるとか、あんまり思ってなかったんだ。捨ててったもの、気にもしないだろうって。でも、あの時、私を見たっていう。
[先ほど飲み込んだ疑問符をいざ聞こうとすると、なんと尋ねるのが適切なのか、本当に口に出すのか迷って、また少し間があいた。]
――……気にしてくれてたのかい?
[背へとぽつりと、問いかける。
それから、続いた疑問符に、僅かに成桐を伺った。]
正直、どうするか決めかねてる。
>>+48水
[ここまで黙って聞いていたはずの男の声に、視線をあなたへと向けた。
あなたの表情や、声音に、少し苦笑を向ける。]
そんな顔するんじゃないよ、成さん。
この場にいれるのは嬉しいし、生き返りたくないってわけじゃないんだよ。
[項垂れるあなたを見ていられなくて、視線を外した。
そんな話を、特に成桐にはするつもりはなかったんだけれど。彼はきっと自分の死を悲しんでくれた人間だろうから。]
……決めかねる、なんて命に対して贅沢だけどさ、
ただ……死んだままの方が上手くいく物事もあるのかな、って思うだけなんだ。
どちらの方が上手くいくのか、まだ分かってないけれど。
>>+50 天
[彼の言葉に立花はピクッと揺れた。そしてもう一度彼の目を見る。何か堪えているような表情に立花は一瞬息を止めた]
(りっか…さいていなこと、いった…?)
[ぐるぐる思考から抜け出せない頭で必死に考える。考えてひとまず涙止めようと腕で目をごしごしする。そうして涙は止まったものの立花は罪悪感からなのか俯いてポツリと呟いた]
…ごめん、なさい
[そう呟いた後だろうか、彼が自分の帽子をかぶせようとしたのは。立花は思わず両手でバシッと彼の手を掴み被らせるのを拒否する。そしてそのまま帽子をとると少し背伸びし、そのまま彼の頭に被せた]
…まだ、いっくんが持ってて。
>>+48水
[呟きが耳に入れば、黒々とした目は、一度あなたの方を向いた。あまりに不安そうに言葉が吐かれるものだから、その目は少々見開かれていた。こんな様子のあなたを見たのは初めてだった。]
迷惑? 知らないわ。
アタシ、死ぬのは初めてだもの。
死んだら、はオシマイ。けれど、仲間が生きて、増えて、先に続くの。
アタシはその理(コトワリ)に添って、生きたり、殺したり、助けたり、見殺したり。してきたの。
それを今更、急に? 生き返ろう、なんて言われて。
[――それに。まずは謝れ、だなんて。あまりにも軽いことのように言われて。]
すぐに頷けるわけないじゃないの。
[まるで不機嫌に、頭をあなたからふいと逸らせた。]
>>+52 >>+53狐
[あなたの笑みの気配が、なんだかずいぶん久しぶりで。振り向く前、やはり首をもぞつかせていたのは、そのせいだ。]
[真剣な言葉をも、この大鼠は背を向けて聞いていて。ただ、「そう」と一言、短いながらに、理解を存分に含んだ応答をした。]
[振りむいて、言葉を吐いている間だけ。あなたの不安そうな姿を見ていた。話す言葉が、あなたにどう届くかはわからず、常々そうであったはずのことが妙に落ち着かなくて。すぐに、前に向きなおった。向きなおって、言葉を、問いかけを、黙って聞いていた。]
……アタシは。常盤にも良い思い、して欲しかったわ。ずっと。
[かけられた言葉のように、これもまた、ぽつり。]
>>+55 花
[あなたが震えているように見えて表情を伺った。涙を拭いてやろうかと考えているうちにあなたが呟いた。今自分は謝罪を受ける側ではない。]
あ……、謝るなよ。
死んじまったおれの方がわりいんだから……。おれこそごめんな。
[素直に謝った。
この天邪鬼が謝ってばかりというのは恐らく珍しい。]
どして?
いつか会ったら返そうと思ってたんだけどさ。
[首を傾け、被らされた帽子も少々傾いた。
そのいつかはくるか分かっていなかったが。]
>>+54 狐
[あなたの苦笑を窺い見る。背けられた目と、あなたの逡巡に再び目を伏せる。]
……うん。トキワは、頭いいし。俺には思いつかないこと、考えてんだろうから。トキワが考えて結論出すなら、俺は、それでも……
[それでもいい……死んだままでもいい、とは、やはり断言できなかった。そうしたところで妙に幼いエゴが顔を出す。こんな姿もあなたに見せたことはなかったかもしれない。]
……でも、俺は。友達、できたの、初めてだったから。人間、すぐに死んじまうし。だから、トキワと会えて、日ノ本のこととかニンゲンのこととか、教われて、嬉しかったんだ。……そんだけ、な。言わせてくれ。
>>+58天
[彼が素直に謝る姿に立花は苦笑いする。立花相手でさえ、幼馴染はなかなか素直に謝らない。それが今は謝ってばっかりだ。彼の言葉に立花はそのまま首を横に振る]
いいの。だからいっくんも、謝らないで。
…ぜんぶ、悪いのは、立花だから。
[そう呟いた後、自分の帽子を被っている彼を見る。なんだから変な感じだなぁと立花は思っただろう]
…迅、兄ちゃんがね。言ってたの。
まっすぐ黄泉の国に行かないで、ここに留まっているのならもしかしたら、“生き返られるかもしれない”って。
方法は、まだわからないけど、みんなで探したら見つかるって信じてる、の。
[そう言い放つ立花の言葉に彼はどう思うのだろうか。でも立花はその言葉を信じ、希望になっているのだ。立花は彼をまっすぐ見た]
だから、その帽子は今(死んだ後)じゃなくて、また今度(生きている時)にして…?
[だから立花は幼馴染が少しでも生き返る意思をもってほしくて、そう言った]
>>+54狐 (>>水)
[――ぽつり、呟いた、そのあと。
"死んだままの方が"と話す、神使を、もう一度、見た。見つめて、聞こえた言葉を反芻して。ギュリと歯が鳴った。無意識だった。次いで、自分が先ほど吐いたばかりの言葉が、もう一度頭の奥をつついた。]
(……仲間。"群れ"の。)
[――望んだことを。仕様のないことに埋もれる中、ほんの少しでも素敵な未来を。諦めるつもりはなくて。同じ方法を、繰り返すつもりも、ない。]
……ねえ、常盤?
他所が上手く回るか、なんてことはわからないけれど。
これは、生き返りは。
……苦しくない方法に、入る?
>>+57鼠
[あなたへと余りまとまりのない言葉を紡ぐ。こんなことは殺した相手に聞くことではない。黙ったまま言葉を聞く相手にどうその言葉が移ったのか、不安や居心地の悪さに視線を落とす。]
[ぽつりと言葉が返る。
返った内容は自分の言葉を否定するものではなかった。
彼女を殺したあの瞬間を思い出す。まさか、あの瞬間死んでいるのが自分だなんて思いもよらなかった。]
ずっと、勘違いしてたんだね。私は。
[声が少しだけ震えた。
安堵なのか、喜びなのか、申し訳なさなのか、悲しみなのか、わからないけれど。]
――ねね、謝らせて。私は、気づきも、考えもしてなかった。
あんたにとって、私は……もう切り捨てたもんだと思い込んでた。
>>狐 >>鼠
[人間は、いや生きているものは全て、自分を置いて消えていくのだと、それが生まれた瞬間からのいわば「理」で、それを確かにこの男も身につけていたはずだった。だから消えていくものたちに執着しないよう、自分が楽しいように生きてきた。]
[気づかぬうちに、どうしてこんなに、消えていくはずのものに執着するようになってしまったんだろう。]
[髪飾りを握りしめながら、あなたたちの会話の行く末を、黙って聞いている]
>>+60 花
ンなこと…ねーって。けど……けどよ。
[どうにもあなたには適わない。自分が確実に悪いと言うはずだったのに、押し切れられてしまった。謝罪合戦を切り上げ、あなたの話に耳を傾け驚愕するだろう。]
それ本当か!?
じんは嘘つかねーしな、本当だよな……。
今探してる……。
[生き返れる。自分たちだけでない、陣営関係なく死んだ者もまた生きられるのならば。”きょーぞん”ができる。今度こそ、やってみせる。あなたの信じるという言葉。希望を持つには十分だ。]
……分かった。これまだ借りるわ。
(>>+66続き)
[帽子を被りなおし、あなたをまっすぐに見据えた。]
……うん、おれ謝ってる場合じゃねーや。
探そう、その生き返れる方法ってやつを。
それでまたおれは生きる。
りっちゃんも、ほかのやつらも一緒だぜ。
それであきらんとこに帰るんだ。これでこんな痛くて苦しいやつは終わりだってな。
>>+59水
頭が良いとは違うと思うけど……、ありがとう、成さん。
[それでもいい、と意志を尊重しようとしてくれたこと。それでも生きて欲しいと願って最後まで口には出せなかったんだろうこと。
その両方へと視線を戻して、礼の言葉を向けた。]
……。私が友達一号か。……私も成さんと会えて、知らないアヤカシの世界のこと教えて貰ったり、成さんの知らないことを教えたりするの、嬉しいし、楽しいよ。
ありがとう。ちゃんと、覚えて、考えるよ。
>>+61鼠
[そんな中聞こえた、唐突なあなたからの問いかけに首を傾げる。
先までの成桐とのやりとりを覆すような問いかけ。]
……入るんじゃないかい。
生き返っても苦しいことはあるだろうけどさ。
あんたにまだその意志があるなら、ここで飲み込まれて先のこと分からず朽ちてくより苦しくないだろ。
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