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水タバコ屋 成桐 に 8人が投票した。
ゆきんこ 立花 に 1人が投票した。
水タバコ屋 成桐 は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、ゆきんこ 立花 が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、カワタレテレビ、おはぐろべったり 沙霧、化け鼠 ねね、猫かぶり あきら、神使狐 常盤、あちらべこちらべ 一平、世俗烏 高尾 の 7 名。
[誰かも知らぬ画面が予言をのたまう。]
今日の予言です。
今日は全国的に陣営前線が乱れ、荒れる模様です。
明日は共存陣営が盛り返し、わずかに優勢になるでしょう。
どなた様も身の回りにはお気をつけて……
[誰も未来を知らない。この画面の事も、知るはずがない。]
[クラシック音楽を背景に、名前が流れていく。]
<<化け鼠 ねね>>さん
<<おはぐろべったり 沙霧>>さん
明日の犠牲者はこの方々です、おやすみなさい。
[砂嵐。**]
【投票指示】
>>ALL
全員、<<化け鼠 ねね>>に投票をお願いします。
<<化け鼠 ねね>>は、<<おはぐろべったり 沙霧>>に投票をお願いします。
今回の処刑/襲撃は「死亡」として扱います。RP上、処刑死と襲撃死に違いはありません。
決定は村建て人がランダムで決定し、更新後すぐに、処刑対象と襲撃対象を開示します。
処刑対象、襲撃対象となったPLは、「ソロールで死亡する」か、「他人とのRPで死亡する」かを選んでください。
◆ソロールで死亡することを選んだ場合
その旨をメモで開示し、更新後48時間以内にソロールで死亡して下さい。
◆他人とのRPで死亡することを選んだ場合
その旨をメモで開示して下さい。また、その開示の際に「誰に殺されたいか」等、希望があれば開示して下さい。
単純に「殺してくれる方募集!」などでも構いませんが、更新後24時間以内に死亡RPの相手の承諾が得られない場合、ソロールでの死亡に切り替えて下さい。
※「殺されたい」が、死亡RPの相手の承諾が得られなかった場合、「NPCを登場させて、殺されたソロール」を行う、等。
※逆に他人が「お前を殺したいんだ!」という希望がある場合、メモですりあわせてもよいでしょう。
その場合、最終的には死亡するPCの希望を優先させるようにして下さい。
長老 東景の主は、ここまで読んだ。 ( b0 )
(>>2:170続き)
【秘密基地/深夜(回想)】
[返事はない。これからもずっと。]
なあ、雪花乱舞、一番に見せてくれるんだろ……?
ほら、いつも言ってるだろ。
なあ。
……。
――前星見たよな。
りっちゃんさ、あんとき流れ星見たっつったけど、願い事教えてくれねーのな。おれが、気になってさ、たくさん聞いたら、りっちゃん怒っちまってさ。夏なのに、たくさん、雪、降らせられたっけ。散々、だったぜ。
あ、ほら、見ろよ。
今流れ星、あったぞ。
あっち、だぜ。
[星を指差す腕は震えて、一定な向きが差せていない。だがどの方向にも星がないのは確かだ。――ここは穴の中だから。]
【どこか/いつか】
[暗闇の中、なぜ自分が倒れていると思ったのか。どこかおぼろげな記憶と、胸にぽかりと空いたような虚無感を抱えて、成桐は覚醒する]
……なんだこれ。
俺……あれ、どうなった。
[ゆるゆると頭を振って、胡座をかいた。]
(回想続き)
おれがいねぇ…と、ダメ、なん、じゃぁっ…なかったん?
[汗も大粒の涙も鼻水も何度も頬を通り抜け地面へと落ちていく。しゃくりをあげて、嗚咽があがる。そうしたらもう喋れることはなく、喉が破れるかと思えるほどの声をあげ。]
[ずっとあなたのそばにいたくて、泣いた。]**
【墓下について】
黄泉の国一歩手前で実体を失いつつある状態です。
お互いには見えるし話せて、地上見ながらなんやかや言える環境と思って下さい。
【墓下について2】
他は自由に決めてOKです。
・PL発言はアクション、メモで
・アクション、メモでのRP発言禁止
・誤字脱字の修正は墓ログで/**/使用で
以上3点のみお願いします。
RPしやすいなら言ったものがちです!
【稲荷神社前:朝】
[立花は殺された。彼女が誰かに害されたその瞬間を、ネズミは見ていなかった。ただ彼らがはぐれる前、彼女を追った妖は、"別の群れ"だったという。彼女が死んだという場所には、ほとんど何も残っていなかった。死の情報を少しでも裏付けるようにと申し訳程度に残されたような、微かな痕跡を残して。雪の死というのは、そのようなものであるようだった。]
[そして、もう一人。そちらは、かの雪の子と。"黒いもの"に、斃されたのだという。]
……、……。
[どこをどう歩いて戻ってきたのか、定かではない。ただ、気付けば目の前に、よく見知った鳥居があっただけだ。その神域の外から、緩慢と、境内を覗き見た。]
[ゆっくりと口が開かれる、]
――……ねね、満足してるかい?
[少し距離はあり、声も張り上げていない。けれど、静かな朝の空気を伝って、境内の外へとその問いは届くだろうか]
常盤。
…………、無事、……。
[ようやく浮かんだ言葉を絞り出す頃、届いた問いによって、その口は一度閉じられて。]
……、して、ない。
[声は小さく、あなたに微かに届いたかも怪しい。]
【水タバコ屋・早朝】
[扉に鍵が掛かっていれば、強引にあけた。
折しも誰もいない時間帯だった。
湿気だけ残っていて、けれど荒れた店内に、誰もいなかった。]
[しばし戸口に佇んで、耳を澄ませた。
なにも聞こえない。背後の道路で、車が、人が行き来する音だけだ。]
[勝手に入り込んで、冷蔵庫を勝手に開けた。
見つけた麦茶を、生き残った手近なグラスに勝手に注いだ。
いつものように、勝手に飲み干した。]
[誰もいない。なんの文句も聞こえない。]
[倒れたシュガーポットから、麦茶に砂糖を山ほど注ぎ込む。ゆらゆらと煙のように麦茶に泳ぐ砂糖が溶けないままに、飲み干した。
甘い味より、ざらつく砂糖が舌に、グラスに残る。
べえ、と舌を出した。]
……べたべたすんだよ。
[呟く。あの日のように、ふくれっ面で。]
[誰も来ない。なんの煙の匂いもしない。]
[グラスをカウンターに置く。雪のように、砂糖がグラスの側面をゆっくりと舐めていく。まるであの日と違う店内を反射している。
反射する店内を見つめる青緑の目を、わずかに歪めた。]
[誰もいない。]
[きびすを返して、落ちたなにがしをも踏みつけて、外へと歩き出した。後ろ手に扉を閉めて、]
[誰もいない。**]
>>7,>>8 鼠
[身を震わせ、視線を動かすさまは、堂々と振る舞っていた貴女には似つかわしくなく感じる。それこそ、鼠のような動きに見えた。あんなことがあった一夜が明けて、何故かここに帰ってきて、そんな姿を晒す彼女が分からず、ただでも胃の腑のあたりにぐるりと渦巻くものがあって、上手く表情が作れない。]
……怪我は、してないよ。ねねも、そうみたいだね。
[神社のうちとそとを隔てるのは鳥居一つで、そこには屋敷にあるような結界だのなんだのといった仰々しい物はない。ゆっくりと歩み寄り、鳥居を挟んで相対する。声は、微かにだけ、聞こえた。]
して、 ないのかい?してるのかい。
[押し殺した声がもう一度尋ねた。]
>>12 鼠
[貴女の揺らぐ瞳を見返す目は逆に真っすぐにあなたを見ていた。表情のない面のままで。鳥居から離れもせず、身動きもせず、ただこちらを見ている貴女の目の前で立ち止まり、問う。
帰った答えに顔のパーツの中、口だけが動く。]
じゃあ、まだ続けるかい?
お互い血みどろになって、人間に知られた時には妖怪たちは満身創痍さ。人間は賢いしこれまでだって陰陽師だなんだのって奴らがいたんだ。弱った隙にいつか首根っこを掴まれてはいおしまい。
死んでいくのは誰からだろうね。小さい奴らか、弱い子供か、優しい奴か。
[先までの口数の少なさが嘘のように立て続けにそう並べ立てたあと、一度、口をつぐんだ。数舜の間、表情が辛いことを堪えるように歪む。]
――立花や、成さんからか。
分かってたんだろ、ねね。こうなるって分かっておっぱじめた癖に、なんでそんな面してんだい。
宣戦布告でもしてみたらどうなんだい!!
[貴女が始めて聞くだろう、張り上げられた声。]
【博物館/未明】
[目が慣れる。ここは、確か、博物館だ。何があった。リッカがいたはず。しかし、ここには誰もいない。]
……逃げられた、のか?
[言ってからふと、自身の胸の穴に気づく。いつも燃えていた炎が、ない。それを認識して、やっと思い出す。]
これ……は、死んだ、ってことか?
[常盤に怒られるな、なんて呑気なことが頭をよぎって、自分で自分に苦笑する。]
リッカは……リッカを、探さねーと
[呟いて、ふと、足元から地面がなくなったような錯覚。ふらりと揺れた姿勢を急いで直し、直感で気づく。「呼ばれて」いる。おそらく、本当の「死」から。]
……まだゴメンだな。タダで、死ねるかよ
[言葉にすれば誘惑は一度止む。一度瞑目し、また開く。そして、自身を殺めた少女を探しにいくのだった*]
>>13 狐
[あなたからこれほど言葉が流れ出るなど、知らなかった。あなたが、これほど叫ぶ様を知らなかった。故に、目は大きく見開かれて、しばらくの沈黙があった。
す、と、半眼近くまで、瞼が落ちる。揚げを寄越せとねだり、断られた時の、仕方のない、と言わんばかりのあの目を形作る。口元に笑みなどは、浮かばせられるはずもなかったが。
心音は外に響かない。なので、表情を変えてしまって、呼吸を深く保てば、動揺など悟られないはずなのだ。悟られるわけにはいかなかった。
あなたに、こたえなければならないと、頭の奥が決めたので。]
そうね。
小競り合って終わりになんて、なるはずがなかった。
"あなた達の群れ"が、いつまででも抵抗するものね。
[そんな事実からも、目をそらしてしまって、いたのだけれど。]
……ここでやめてしまって、何になるの。
それこそ、妖だけでやり合って、オシマイじゃないの。
立花が殺されて。ナルも死んで。
だからって何の為に始めたか、忘れてしまうほど。繊細にはできてないわ。
[――けれど、常盤。]
アタシは、"こんなこと"で、退いたりなんかしない。
[人間が、畏れを取り戻したらね、]
……これで、満足?
[きっと、この神社にも、]
[――。あなたの瞳を、じ、と、見据える。]
>>14 鼠
[あなたの見開かれた目の先で叫んだ衝撃と高ぶった感情の衝撃とで、少しの間乱れた息を吐いた。
それでも見据えた先で、あなたの表情が変わる。見慣れたようで、見慣れない表情に眉を潜める。あなたの内心も心音も聞こえるはずない。
ただ、鼓膜を振るわせて届くあなたの声ははっきりと聞こえる。
あなたに言葉をかえすため、一度吸い込んだ息が震える。]
私は、共存とか支配とか興味はないんだ。神社の氏子と、それから私の"群れ"が無事なら良い。
……私の"群れ"は成さんや立花や、あきらや一平。それに、ねね、あんただよ。
私はあんたが好きだし、成さんたちと一緒にいるあんたも好きだった。あんたにはあんたの"群れ"があるって、分かってるけど、それでもあんたからは「こんなこと」だなんて聞きたくなかった……。
[声も震えていて、先と一転弱さを孕んだもので。語尾は掠れた。
あなたの内心の声は、こんなにすぐ近くにいるのに届かない。]
死ぬのは、苦しいよ。
止めるなら早く、傷が浅いうちの方が良い。
[息をもう一度吸って感情を抑える。
あなたの目を真っすぐに見返した。その瞳は平時の常盤の物だ。]
やめちまいなよ、忘れちまいなよ、ねね。
あんたがこのまま続けて、あきらや一平に手を出すことになったら、私はあんたを殺さなきゃいけなくなる。
もう、一緒には過ごせないのかい。
[あなたへと手を伸ばす、それは腕を掴んで、鳥居のこちら側へと緩く引っ張りこもうとするような仕草だったけれど]
……聞きたくないことを、いう相手の、
[目を開く。皮肉気な半眼が、慣れ親しんだ瞳に映り込んでいる。]
心配なんか、するもんじゃないわ。
[伸ばされた手から身を引く。そのまま、もう一歩後ずさる。]
――殺すだなんて。常盤。あなたにできるの?
それとも、"御狐様"に、頼むのかしら。
[声は淡々として、意味合いだけが皮肉気だった。
言葉を吐き出し終えた口を結んで、あなたへ背を向け、人間の姿のまま、歩き去ろうとする。日常の最中のような歩みは挑発的で、振り返りすらしない。**]
[――振り返りすら、しない。]
――。
[ぽつり。短い高周波。]
["一緒に"?]
[それは、この騒乱が始まってから、ずっと。
あなたに会えたら言おうと、とっくの前に、決めていたことだ。
キツネサマが人に与して。神使であるところのあなたも、そうせざるを得ないなら。そこにいてくれてもいい。
きっと、事が成せば。
この社にも善いことだと。わかってもらえるから。と。]
[もう、いい。**]
[ふわり、ふわりと飛び散っていた感覚が戻っていく。真っ暗でプツッときれた意識も同様に覚醒していくのを立花は感じた。遠くの方で幼馴染が泣き声が聞こえる。自分が泣く事はよくあるが幼馴染のこんな悲痛そうな泣き声は立花も初めて聞く]
(な、かない…で…おねが…い…いっくん…)
[そう慰めたくても、今の自分がどうなっているかわからない上、声すらだせない。すると真っ暗だった世界から光の粒子がふわふわと上から舞ってくる。立花は直感した。これは生前、常盤から死んだ人は黄泉の国行くのだと。これはそのお迎えだと。]
(まって…おねがい…りっかは、まだ…このまま…逝きたくないっ!)
[そう心の中でそう叫ぶと同時に真っ暗だった世界が光り、黒から一気に白になった。]
【秘密基地/早朝】
[その光が消えていくと同時に立花はやっとの事、目を開く事ができたのだ。]
ここは…秘密、基地?
[周りを見渡すとそこは雪で白くなっているが立花はすぐ自分がいた秘密基地だと理解した。白のところどころに赤い、自分が流した血が…何よりも証拠だった。立花は自分の両手を見ると、死ぬ間際と同じ透けているようで地面と自分の足元が見えていた。]
やっぱり、死んじゃったんだ…立花。
[わかっていた事だがやはり理解した後、気になったのは夢のなか、泣いていた幼馴染の事だが、どうやら本人はもうこの場にいないらしい。頭と背中が軽いから、帽子とリュック、あと右手に持っていた塊の一部も現世に置いてきたはずだがそれも見当たらない。]
いっくんが…持って、いったのかな?
[それならいつまでもここにいる訳にはいかない。明るいという事は早朝。自分が死んでから大分時間はたっている。支配陣営にいる仲間や自分を心配してくれた人たちにもう…自分の死が伝わってるかもしれない。とりかく、移動しないとと、立花は思う]
【閑散とした地域、空きビル近く・昼前】
[行動あるのみと決めたものの、右手をポケットに入れたまま街中を徘徊しているだけだ。綿の中はふわふわしていて、方針がなかなか定まらない。
結局たどり着いたのは少女が亡くなった現場の近く……詳細な位置を聞いてくればよかった、なんて舌打ちした。この辺りだとは見当がついても確信が持てない。
結局、電柱やポストに時折触れながら歩く羽目になった。]
このへんか?
[呟いたが自信はない。かの少女の残した遺品は小鬼が運んでいたし、距離があるのか“道具”からはうまく読み取れなかった。
だから路地裏──暴行事件、殺人事件が路上で発生する場合、8割は路地裏で発生するというドラマ仕立てのロジック──へと口を開いているビルの角で足を止めた。]
>>21猫
【閑散とした地域、空きビル近く・昼前】
[仲間が1人、居なくなったことはわかっていた。帰りを待って、待って、……そして帰ってくることはなかった。もう彼女にしてやれることはない。そんな事実は痛いほどわかっているのに、感傷はあの少女の最期の場所へと足を向けさせる]
[その途中で聞こえた足音と、小さな呟き。一瞬考えた後に、結局引き返すことはしないまま、その音の主を目指して歩く]
……今日は何、探してるのよ。
[そして、声をかけた]
>>23猫
持ってんのは白だけよ。力を使うと色が変わるの。
[質問に律儀に応えてから、あなたから少し離れた場所で立ち止まる]
ああ。……そっちの先みたいよ。
実際に見たワケじゃ、ないけどね。
[友だちだったんでしょ――かけられた言葉に、一度目を閉じる。再び開く。表情は、いつも通りの仏頂面のまま動きもしない]
そうね。
こんなことになる前から、良く私のとこ寄って来て……
妖怪としては、向こうのが年上なんだろうけど。でも妹みたいで、可愛い子だったわ。
【水タバコ屋付近/早朝】
[街をしばらく漂って、少しずつ事態を把握していく。実体化は全くできない。炎など動かせるはずもない。すれ違う男の煙草の火に意識を向けてみたが、炎はなんの手応えも感じさせることはなかった。]
…….変な感じだなぁ、こりゃ。
[胸に手をやりながらつく悪態に、もう深刻さはない。いささか覇気はないものの、元来が実体を持たぬ精霊である彼は、未だ死を実感として感じられぬのだ。]
……うちにはいねえだろ。何やってんだ俺は。
[ぼんやりと彷徨ううちに店が見えてくる。無意識の行動に、苦笑が漏れた*]
>>25猫
どうかしら。[肩をすくめる]
残念ながらそれは違うの。
もし聞けてたんなら、ぺちゃんこどころじゃ済まさない目に遭わせてやったんだけど。
[言っている間に、あなたがこちらへと向き直った。それを見ながら、胸の少し下で軽く腕を組む]
アンタも知り合いだったのね?ホント、誰とでも仲良くなっちゃう子だったんだから。
……成桐、って、そっちの人だっけ。そちらもご愁傷様ね。
この犠牲が直接、新しいものに繋がるかって聞かれたら……まあ、ちょっと違うんでしょうよ。
必要な犠牲だった、とも、言いたくはないけど。
だからって、インドに行く理由にはならないわね。
[目を細めて、つま先でトンと地面を叩く。……いつでも動けるように]
>>26歯
喪服も兼ねる。──ちょっと派手か。
[自分で、言ってナンセンスだ、とばかりにこちらも肩を竦めた。]
仲間割れってわけでもないか。
[あなたの感想に返したのは、それだけだ。]
そう。よく抱きついてきてねえ、可愛い子だったよ。
なるちゃんから様子がおかしいって聞いて、気にはしてたんだけど。全部が全部、後手後手だね。
──どうもありがとう。
ふぅん。りっちゃんの屍も越えていくってことか。
[ぺろりと舌が唇を舐める。じりと横にずれた。
綿の頭に幾ばくかの思考を巡らせて、あなたのつま先の鳴る音で結論を拾い上げた。
(よし、拉致ろう。)
そう決めれば、あなたの言葉の応えも待たず、あなたに向けて走り出した。もともと低い身をさらに低く、一気に距離を詰めて──あなたの腰の高さに伸ばした左手は胴を押さえんと、]
>>27猫
少なくとも、私らは関わっちゃいないわ。
間に合わなかったことを笑うんなら、……それでもいいけど。
[歪んだ口元から、吐き捨てるような自嘲]
良いヤツから居なくなるって本当ね。
でも、そうよ。私は越えていくの。
他人の誰かを奪ったヤツが――自分が奪われたからって、その掌を返すとか。そんな虫のいい話はないわ。
[頑なな決意の籠もった声を、動いたあなたが聞いていたかどうかはわからない。こちらはこちらでそんなことはどうでも良く、掌に闇を具現させる]
[白いドレスはまた黒く染まり――その場から飛び退きながらひとつ、まともに狙いを付けるでもない、牽制用の闇を投げた]
>>28歯
お互いさまだな。誰の後悔や慚愧の念を笑うほど、あっぱらぱあのつもりはねえや。
[あなたに笑顔や笑いを向けるほど、親しみを感じているわけではないので。こちらの言葉を吐き捨てる。]
そういう覚悟は、嫌いじゃないよ。
けど、こっちだってハイそうですかと道を通すつもりも、ない。
[それだけが最後にあなたに向けた言葉だ。
走り出す。あなたの腰を掴んでそのまま走り去って──その狙いを現実にするため。
──あなたの投げた、牽制の闇が視界の真ん中へと飛び込む。ギュリとつま先の向きを変えた。わずかにくの字を描いた軌道を作らんとすれば、わずかに勢いも死んだ。
左の耳で、闇が背後へと跳ねる音を聞く。それが頭の綿に届く前、つま先は地を叩き、あなたの懐へと飛び込まんと走る。]
>>29猫
アンタ、いいオトナになりそうね。[最後に返したのは軽口]
[当てられるとは思っていなかった。ただ、避ける動作で体勢を崩しているうちに――という目論みであったのだけれど、あなたは思っていたよりも、大胆に攻撃をすり抜けてきた]
[舌打ちを一つして、予定していた二撃目をを諦め身を翻す。伸ばされた腕から逃れ――るより先に、腕が引っかかった]
っうわ、わ。
[重心が変な方向にぐらつく。よろめく。場合によってはあなたも巻き込んで]
>>31猫
ちょっ、
[崩れたバランスを戻そうと頑張っていたところに、腕を跳ね上げられ、顔面に向けて手が飛んできた。そちらの思惑通り、直撃を防ごうと身を引く]
顔やめてよね!!
[再び少し距離が開いたのと同時に、文句が飛んだ。そんなやりとりの中でもじわり、再び女の周囲に闇がわだかまり――女の手の中に収束して、黒い短刀のような形を作る]
>>32歯
カッパの軟膏あるから大丈夫。
[離れるあなたの叫びのような文句に返したのは、軽口だ。あなたが軽口ととるかはわからないが。
あなたに近かった足を遠のけるように向き直り、前になったつま先がタンタンと拍をとるように地面に打ち付けられて、鳴った。
そのこちらの隙に収束した短剣に、フードの下の目をすがめる。
近接で殴り合いも辞さぬか──
あなたが短刀を握る腕の側の1m先の地へと、あえて低姿勢で飛び込む為、地を蹴った。]
[飛び込めればそのまま左の手が地を支え、短刀を握る腕を胴に押しつけるように靴のかかとを叩き込まんと蹴り上げる。]
>>33猫
尻子玉抜かれちまいなさいよ。
[女の命に傷をつけて、軟膏だなんだで済むものか。ジト目で舌打ち混じりに呟き、即席の短刀を握り直す]
[内なる声に、本能の叫びに従うことで、確かに力は手に入れた。しかし力は力でしかなく――闇は妖怪を軽々と押しつぶし、その闇から生んだ刃も、鋭い切れ味を宿している。ただ、]
っ!!
[あなたが飛び込んできたタイミングで、短刀を振った。しかし思ったよりも少し遠く、刃は空を切るに留まる。――力はあれど、彼女の身体能力自体は、ごく平均的な女妖怪のそれだ]
あ、だっ、
[腕に、昨日味わったよりも重い靴の感触が当たった]
>>34歯
尻子玉、欲しいねえ。
[こっちがカッパのような戯言を口にした。]
[足に短刀が突き刺さる危惧など捨てた。死にやしない。それは闇の力を舐めた思考で、間違いなく運勝負に近かった。切り飛ばされたって仕方なかったが──幸運の女神の前髪を、動かぬ右手でむしり取ったようなものだ。
なんでもいい。
入った蹴りを戻す反動は、あなたとの距離をまた作ったやもしれぬ。蹴り込んだ足を上部に押し上げて、片手倒立さながらに引き戻さんとした矢先、ぶらぶらとした右手が地面にぶつかってバランスが崩れてしまう。]
わ、ふぁっ、
[肘が曲がり、上がった足はそのまま反対側に。べしゃっと音を立てて、地面にひっくり返る。
すぐに身を返し膝の布が裂けようと構わずに、ライフセーバーのごとくしゃがむ姿勢に戻り、そんな数秒の間のあなたの動きを目に入れようと顔を上げた。]
[蹴られた腕で握った短刀が、自らを傷つけなかったのはこちらも幸運だった。鈍い痛みに顔をしかめながら、それでも武器を取り落とさぬよう握り締める。はしたないとかの言葉が頭を掠めることもなく、足を広げて倒れぬように踏ん張り]
――こぉの!
[見れば相手は地面にひっくり返っていた。お返しだとばかりに地を蹴ると、黒い刃を振りかざし、しゃがみこむあなたの左腕へと向けて振り下ろす。狙いはその腕に刃を突き刺して、地に縫い止めること。動かれるから面倒なのだ]
>>36 >>38猫
[フードの下の容貌に一瞬目を丸くしたが、顔面偏差値に点数を付けている場合でもない。短刀であなたの腕を捉え、そのまま強く刃を地面に突き立てる]
さあっ、命乞いの準備は――、うわっ
[動きを止めたと勝ち誇った声を上げようとした矢先、足払いが飛んできた。突き立てたままの短刀からは手を離して、その場を飛び退く]
>>40猫
[短刀の形を取ってはいるが、元々は主やあなたの腕を押し潰した闇と同じ性質のものだ。小さくともそれなりの重量は持っている。少し時間をかければ抜くことは出来るだろうが、多少の時間稼ぎくらいには――]
[「重い?」 短刀が重い、と取れば互いに幸せであったやもしれぬ。だが女のカンは鋭いもので、あなたがその一言に込めた意味を無事悟ってしまった]
潰すわ。
[ぶわ、と周囲に闇の塊が増えた]
>>41歯
あ── っべ、
[シンプルな怒り、あるいは憤激に、己の失言を悟る。煽る言葉を口にするのはやぶさかではないが、今はその時ではない。
膨れ依り集まる闇、主をへし潰したあれがくるのか。あれはさすがにぬいぐるみで受けたとしても──あまり、面白くない話になりそうだ。
身をひるがえさんとして、刃が地へと引き戻す。甲虫が身をひるがえそうと無様に転がるようなものだ。]
ッくそ、
[こうなってはやむを得ない。奥歯を食いしばって、思い切り、縫い止めている短刀へと、倒れた身を転がす。全体重で短刀をへし折らんと、(あるいは地面を切り裂かせ──?)]
──ンッ、……く、
[いずれにせよ、突き刺さったままの刃は、左の腕をばつりと切り割いた。かろうじて繋がってはいるが──
短刀が折れようと地に転がろうと、さらに身を転がしてあなたから距離をとらんとする。]
>>42猫
[あなたへ向けて、闇の塊を投げつけようとする。――そこには戦闘の高揚があった。頭に血が昇る状況があった。フルパワーで発動させていた能力があった]
[理由は様々だっただろう。何が原因かはわからない。もしかしたら、あの声に耳を傾けた瞬間から、それはじわじわと始まっていたのかもしれない]
――、あ?
[闇を投げる瞬間。自分の身体にも、妙な重さがかかった。そしてあなたを狙っていた闇は、短刀を折ったあなたの決死の回避行動の甲斐もあり、少し離れた地面を抉るだけに留まった]
[己の腕を見る。黒い。ドレスだけではなくて、自身の身体そのものが、闇の色を宿している]
[――わからない嫌な予感に、言葉もなく踵を返す。このままこうしていてはいけない気が、したので]
>>43歯
[身を転がす間にも、冗談みたいにバタバタと音を立ててペンキのような偽物の血が地を舐める。幸いにしてその血は闇を誘導することなく、躱した先から離れて、闇が地を抉る。
砕けたコンクリートから五感を守る術は目をつむるのみ、瞼のない左のガラスがまたぱきりとひびいった。]
──く……っそぉ、 …… ?
[もう一度身を転がし、あなたに飛び掛かろうとしても──戦いの高揚、それをこちらも感じていないわけではない──上半身を支える腕が、動かない。ガりと肩を地面にこすりつけて、なんとか立ち上がろうとする間に、あなたはきびすを返してしまった。]
……へっ、どうしたんだよ。
負け猫には興味がねえってか?
>>44猫
[そういうんじゃないの……と言い返したかったが。混乱した頭のまま挑発に乗る気は起きなかった。返答はなく、黒いドレスの女は走り去った]
[何が起きているのか。自分はどうなるのか、どうすればいいのか――女がそれを悟り、あるいは決めるのには、もう少しの時間がかかる**]
【街のどこか/朝】
[烏が飛んでいる。それは何かを探すように、何かを問うように鳴き声を上げる]
[建物の屋根の上、電線、路地裏を。それの目的は向こう側の居場所か、向こうの動きか、それとも]
[昨日少女が辿った、または辿ったであろう道、場所の周りを、飛ぶ。それで何かがわかるのだろうか。わらかない]
[はぐれている間の時間を、埋められる何かは見つかるのだろうか。]
[烏はまた群れの中に消えていく**]
【薄暗い路地裏/午前】
[そこは、朝も、昼も、陽の光が薄く、暗い場所。
そこに、烏が何かに群がっている。
烏の羽ばたき、鳴き声にまざり、啄むような咀嚼音が響く]
[群がる烏の中心には何かがいる──いや、あるといったほうが正しいか。]
[元は、人か、妖怪か、それとも別の何かか、烏の群れの奥ではうかがい知るのが難しい。
そうでなくても、その形から、見た目で推し量るのは困難だ]
[それは元は妖怪であった、あちら側か、こちら側か、それはもうわからない。
でもそれはきっと敗北をした。誰が、何が、どうしてそうなったのか、その痕跡は失われていく]
[本来ならば、妖怪としてここで朽ちていくはずだっただろうか。
烏はそれを許さない、己の血として、肉として糧とすべく、それを啄んでいる]
[その烏の群れの中に、一回り大きな烏が中心に居た。
がー、と鳴き声が響く、周りの様子を互いに連絡し合う。]
[どれぐらい時間がたっただろうか、そこには、もう何もなかった。
大きな烏から、何か形容し難い力が発せられている、それはその烏が持っていたものか、それとも元の妖怪が持っていたものか。]
[ぎらり、と烏の目の奥が光る、いやそれとも濁ったのか。
いずれにせよ、それは今はもうこの烏の中にある。烏の群れが飛び立つと、そこには何もない**]
>>18,>>19,>>20 鼠
[彼女の名前を呼ぶ。けれど向けられる表情は眉根が寄せられただけで、煩わし気なものにも見えた。]
……嫌いな相手なら、心配なんかしないさ。
[あなへと伸ばした手は空を切る。鳥居を挟んだ向こう側、あなたの姿が遠のく。
手を引き戻して僅かに視線を落としたけれど、皮肉な響きに対して再び上げた顔には険のある視線が覗いた。]
――、 馬鹿にしてんのかい。自分の感情の始末くらい自分でつける。
[背を向けたあなたが、更に遠のいていく。歩き去っていくあなたの背中はこれまでも見たことがある日常の歩みのようで、止めるなら、殺すなら、その背に攻撃をすれば良いのだけれど。
薄く開いた口が音を形作らずに息だけ零して、あなたの名前すらその背にぶつけられないまま、視界からあなたは消えた。**]
>>+7 花
[おそらくあなたは足音を立てない。実体がないから。そして前に意識を向けている成桐に、後ろから近づくあなたの気配を察せるはずもなく。]
うおっ!?……あ?
お前、リッカ……だよな?
[あなたと身長差があまりにもあるから、腰を捻ってもあなたの頭がかろうじて見えるだけなのだが。自分を呼ぶ声でわかる。慌てて身を離そうとするが、いつもは冷たく感じられていたあなたの体温は感じられず、自身から炎が失われていることをあらためて思い出す。]
……お前、俺が見えるのか。ていうか、触れるのか。
[いかな鈍感な彼でも、あなたの身に何が起きたのか、その帰結くらいは理解できる。固く目を瞑った。こんなことになるなら、怪我をさせてでも手を引いていればよかったのだろうか。]
あー……なんだ。おう。
……えーと。あれだ。
…………大丈夫か?
[見当違いなことを言っている自覚はあった。しかし言葉は他に思いつかず、仕方なしに背中側に手を回し、あなたの頭をぽんぽんと叩いた。]
>>+8水
[生前、彼に近づいただけでも暖かさを感じられたのに、今はこんなにも密着しているのに何も感じなかった。わかってはいたがこうして再会し触れて、改めて思い知らされたのだ。自分は目の前の彼を殺し、死なせた。そして自分も死んでいるという事に。彼の問いかけにぶんぶんと首を縦に振るしかできなかった。怒るどころか自分を心配し、ぽんぽんしてくる彼の優しさに立花は我慢していた涙をぽろぽろ流した]
っ……
[でもそれでは駄目だと立花は思った。咽ぶ前に、言わなきゃいけない事がある。立花はバッと彼から離れ彼を見る。そして涙をぽろぽろ流しながら、こう言った]
じんっ、にいぢゃん!!ご、ごめんなざいぃ!!!
【河川敷/夕方】
[夕暮れに空が赤く染まる頃。ゆらゆらとした足取りで、河川敷を歩いていた。昼間の戦いで黒く染まったドレスは戻らぬまま、その両の腕までも、闇で出来たかのような黒へと色を変えている]
…………。
[考えて、考えて。そうして出した結論は――これが、己が"妖怪"である証なのだろうということだ。想いから生まれた妖怪は、己の想いでも形を変える。人から恐れられる妖怪であろうとするならば、"そう"なってしまうのだろう]
[――"そう"なる前に、会っておきたい相手が居た。自分を探していたという、あの小鬼。この対立が始まってから一度も顔を会わせていない彼を捜して、一人、歩みを進める]
>>+9 花
[あなたが離れたので、あらためて体ごとあなたの方に向き直る。泣き顔を見て、死んでも泣けるもんかね、と思わず感心したが、その涙が地面を濡らすことがないことを見るとはなしに見ていた。]
おー……なんだ。泣くな泣くな、俺が困る。
そりゃ何に謝ってんだ。俺を死なせたことなら、ありゃ俺が弱かったってだけだしよ。気にすんな。
[気を遣っているように聞こえるかもしれないが、ほぼ本気でそう思っている、そんな口調である。]
でもまー、そうな。
家出して二晩もほっつき歩いたこと、俺はともかくトキワとか大人に話さねーでいろいろ決めたこと、あとなんだ、あの変なドロドロは、あんなもんと関わったこと!そーいうことならよーーーく反省しやがれこの
[一息にそう言うと、握りこぶしをあなたのつむじの上でぐりぐりと回した。]
……とりあえず、あっち帰ったら家の掃除な。お前が散らかしたんだからな。帰れんだろ、俺たちはバケモンなんだし……
[楽観もここに極まれりだが、根拠はある。炎がないとはいえ今も意識があるということは、現世との繋がりが完全には断たれていないということだろう。そう考えている]
>>51 歯
[夕暮れの中ねねと遭遇した河川敷に再び訪れていた。
白いドレスのあなたを見かけたのなら、「インド行くんだって?」なんて日常会話をして、躊躇したかもしれない。だが黒く染まったドレスのあなたにはそうできなかった。]
――沙霧サン。
[いつもと違う真剣な声色であなたの名前を呼びかける。名前以外にも呼びかけるべき言葉はあったはずなのだが、なかなか出てこない。一つ呼吸をして、ようやく口に出した。]
もう、やめようよ。
>>+10水
だって、だってっ!
[慰めではなく本気で“自分が弱かった”という彼の言葉に立花は首を横に振った。あの時、もし自分がトラウマを穿り返されなければ、自分がもっと立派な雪女だったら、そもそも事が起きる前日に、1人で母親の墓に行きその帰りに何かに出会わなければ、唆されなければ。立花は頭の中は罪悪感でいっぱいになりそうだったそんな時。]
ふえっ!?…やっ、ちょ…うええええ…!ご、ごめんなしゃい!!
[その後の彼の一息の言葉と同時に振ってきた拳。痛覚がない為変な感じだが、立花を正気に戻すには充分すぎる優しさだった。]
[彼の楽観すぎる言葉に、立花はまだ本当に帰れるかどうか信じられず不安でいっぱいだった。なぜなら彼女の母親は死んだっきり帰ってこなかったのだから。でも、なぜか目の前の彼が帰るって言うなら本当に帰れそうな、そんな事も少し思ってはいる。立花は自信なさげに浅く頷いた後、自分の左手で彼の右手を繋いだ。とりあえずしばらく一緒にいたいらしい。]
>>52天
[声が聞こえた。探し回っていた相手の声だった。そうと認識すれば、すぐにそちらを振り向いて]
……やめる?
何を、やめるの?
今更よ。
[ことり、首を傾げた]
>>+11 花
おう、反省しとけ[そう言うと、デコピンをひとつして、それで仕置きは終いにした。]
ま、俺にも方法が分かるわけじゃねーんだが。
トキワが確か、いっぺん死んだニンゲンなんだろ。
そしたらいっぺん死んだ化け物もなんとかなんじゃねーの?
[常盤本人に聞かれたら呆れ顔で睨まれそうな話ではある。]
それに、俺のここで火が燃えてないのに俺がいるってことは……なんかあっちに俺の火を置いてきてんじゃねーの?って思ってな。そしたらうまくやりゃ戻れるかもなっと。
[実のところ彼の言うところの「火」は、昨晩真っ二つになっているのだが、彼が知るはずもないし、今このように存在しているから大丈夫なのだろう]
[あなたが手を繋ぐのには、黙って握り返した。あなたを見つけるという目的を果たしてから、足元の穴が大きくなったように感じる。静かにそれに抗うように、今触れられる唯一のもので杭を打つ。そして勿論、あなたもその「穴」に落ちぬようにと。]
……とりあえず、どっか行くか。誰かはいんだろ。
>>53 歯
[首をかしげるあなたの様子がいつも通りのように見えてしまい、困った。だが続けないわけにはいかない。]
……人間を支配するとか、反対する妖怪を殺す。とか。
聞いたんだよ。
じいちゃんを殺したのは、……沙霧サンだって。
……今更なんてさ。言わないでよ。
まだやる気なら、もう……。やめようよ。
見たことないものなら、他にも沢山あるよ。
[ところどころ言葉に詰まりつつも必死に訴えかける。]
>>54天
[あなたをじっと見つめたまま、いつもよりも真剣なその言葉を聞いていた。あなたの言葉が途切れれば、ふ、と息をついて]
そうよ。私が、おじいちゃんを殺したの。
だから今更。邪魔をするやつは叩き潰して、人間達に私達の恐ろしさを知らしめる。
……私が、人のフリをする生き方しか知らない私が、本当に"妖怪"になるための道。
どうして、やめないといけないのよ。
[肩をすくめるような動作。……持ち上げた手は、その衣装と同じ闇の色]
>>55歯
人間達にえばって、それでどうしようってんだい!怖がらせたって人間は言うこと聞かねーぞ!
人のフリしかできないって!それでいいじゃんか!どうして弱いもんいじめみてーなことするんだ。
そんなことしなくたって、沙霧サンは沙霧サンだろ!
沙霧サンはそっけないけど、優しかったろ……。
なあ、帰ろうよ!
[その闇色の手を取り繋ごうと、背伸びをして手を伸ばす。]
>>+12水
[デコピンを見事にくらうとあぅっと仰け反る。痛みはなく変な感じだが思わず立花はくらったおでこを右手でさするだろう。]
え、ええっー…確かに、常盤さんはそう、だったけど…
それ、常盤さんが聞いたら怒りそうだよぉ…
[脳裏で睨む常盤を想像しふるると震える。なんだかんだ立花は怒る常盤が苦手であった。怒るとすごく怖いというのもあるが怒らせて困らせるのが嫌だったっていうのもある。]
火?………ぁ。
[彼の火という言葉を聞いて立花は昨夜のあの瞬間を思い出す。刺されて自分が倒れたあの後。あの時痛みとショックでボーとしていたけど、確かに近くでガラスが割れるようなパキッと音がしたはずだ。立花は思わず小さく呟くが彼にそれを話すのは駄目だと思い空いている右手でお口チャックをした。]
…神社、行きたい。常盤さんなら、もしかしたら、立花達、見えるかもしれないし…
神社なら、なんかあるかも…しれないし…
[そう提案する立花には彼が見える「穴」は見えない。代わりに気がついたら光の粒子が先ほどより多く舞っている、気がした。それを雪だと思えば世界を見る分にはジャマにはならないので立花は気にしないようにしている]
[片手はないが、潰れた手は治してもらった。まあ、もう片手だって経験上、多分、しばらくすれば生え直すんじゃないか。繋げばもっと早い。
だからさして怪我は気にしていない。]
【東景タワー・夕方】
[今日はタワーは休みのようだった。
でも高い所から街の様子を確認したくて、こっそりと忍び込む。バレたらバレたでぬいぐるみの格好にでもなればいいのだ、忘れ物扱いになるだろう。
そんな楽観を手に、一応足音を忍ばせてタワーの非常階段を登る。]
>>56天
威張りたいとか、そういうんじゃないの。
人間のフリして、人間みたいに幸せに生きられるならそれでも良かった。
でも私は、……人の未練が形になって生まれた、妖怪よ。
それをなくしてしまったら、私は何になってどこへ行くの?私はいなくなってしまうんじゃないの?
それが怖いから――私は私の手で、私の未来を探したのよ。
[取られた手が小さく震えたが、振り払うことはしなかった。握り返しもしないまま、背伸びするあなたを見下ろしている]
[だいぶ上まで登れば、夕焼けもしずんだ夜景が眼下に広がっている──が、視界を遮るフェンスが邪魔だ。なにか嫌だ。物足りない。そうじゃない。]
んー。
[しばしの逡巡。辺りを見回す。非常灯がついているだけで薄暗い。人の気配はしない。空だってもう、薄暗がりに包まれている。]
いいや。
[そう零せば、非常階段の突き当たりから鉄骨へ、隙間に身を潜らせた。
人が落ちれば即死のような高さだが、高い所は好きだ。右手を念のため添えながら、トットと具合のいい所を探して鉄骨の上を歩く。]
[ひょうひょうと上昇気流がフードを揺らしている。バランスを崩しそうになれば、鉄骨に添えた右手に力をこめた。
あまり歩いていれば、地上から──あるいはどこかのビルから目立つかも知れない。そんなことがようやく過ぎって、V字の鉄骨が生えている根元に、すとんと腰を下ろした。
尻を落ち着ければ、ぶらんと足を宙へと放り出す。]
ふー……。…… ……
[地上200mから、東亰を一望する。
空から降りるベールのような暗がりが、この街を覆い始めている。──目視できぬ闇もまた降りてきていることを、街の人々は知らない。知らぬまま、車のランプを、ビルの明かりを、街頭の明かりを、街に千々に零している。]
[ゆら、と足を風に泳がせる。]
>>58歯
[身長の都合上見下ろされるのには慣れているが、今日は一段と距離が遠く感じる。視線を合わせて。あなたの産まれについては知っていたが、そんな気持ちは初めて聞いた。]
……。おれは人間みたいに生きれてないし馬鹿だから、沙霧サンの怖いやつ分かんなかった。
ごめん。
でも、未練、なくなってもいいじゃんか。結婚しよって言ってたのは未練無くすためだろ。
式するって話、いっぱい話してくれたじゃんか。
ずっと未来の話だけど、いつかするって言ってくれたし。
妖怪だって変わってく、昨日と今日とで違うやつになるなんて……ないんだ。
ないんだよ……。
だから、おれは沙霧サンは沙霧サンだって言い続けたいんだよ。
もう、やめよ。
沙霧サンが楽しくなさそうなのはおれはしんどい。
[あなたの手を握れることができれば、そのままどこかへ連れて行こうとあなたの腕ごと引っ張ろうとする。
恐らく共存派でも過激な妖怪の踏み込まない場所を考え、そこに連れて行こうと考えているのだろう。]
[背中から落ちたなら多分死にやしないが──残った右目が割れれば別だ──怪我をむやみにしたいわけでもない。右手で鉄骨の縁を掴んだまま、泳がせた足のつま先を見下ろす。]
[別に、人間を守りたいとか思っちゃいない。支配する、そんな発想にことさら文句を言うつもりもない。]
[でも多分、他の──常盤や一平、成桐や主、その他諸々のあやかしよりは、付喪神という化け物の一部は、人間により親しみを覚えるものなのだろう。
人への恨みではなくて、人の思いが、投影が……何らかの霊力を引き寄せて、命を持った存在であれば。
そして、自分はそういった生まれだ。その生まれから、まだきっと、抜け出せていない。]
>>61天
[ごめん、だなんて。何も悪くないはずなのに謝ってくるのがなんだか可笑しくて、苦笑の吐息を漏らした]
一平ちゃんと話してるときは楽しかったわ。
ちょっとだけ、怖いの忘れられてた。
だけど、私の後ろにはいつだって、何にもなれない恐怖がついて回ってて――道を選ばない私を、追い立ててたように思うの。
今まで、私は今を生きてただけ。都合のいい未来を夢見てただけ。
本当に未来を望むなら、選び取らなきゃいけないのよ。
あの声を聞いたとき、そう気づいて……選んで……
それから今、もう一度、選んだのよ。
[引かれる腕を、力を込めて引き留める。そして――あなたの手を、払った]
"妖怪"に、なるの。
[唇を開く。喉から声を出すように、]
[言葉が風に紛れただけならば、どれだけよかったか。
かじられて、痛かった。痛いのは嫌だ。痛くて、死にたくないと思った。──それだけで、動いてしまっただけだ。
生きて何をしたいとか、まだなにをしたいとか、そんなことを思ったわけじゃなかった。
(だって、もうあのこはいなかった。)
(あのこのともだちのぬいぐるみは、もうおやくごめん。)
(せめて、あのこをまもるためにめをさましたなら、どれだけよかったか。)
──だから、なにも定まらない。]
>>63歯
[あなたの苦笑の意図は彼にはうまく伝わらなかっただろう。少々首を傾げたか。]
おれが、ちょっとでも楽しみになってんならよかったけど……。
いつか叶うよ!
だって…。
こんなにウェディングドレスが似合う人は、沙霧サンしかいないんだよ!
あの声ってなんなの?
そんな声だけのより!おれや!他の友達だっていんだろ!
[疑問を投げかけたか、払われた手に遮られたか。あなたから感じる気配に思わず後ずさる。]
さ、ぎりさ……。
[あなたの名前を言い切ることができない。背筋を震わせ、目を見開きあなたを見つめる。]
……べつに、……。……
[死にたいとか、考えたことはない。
ただ、……あのこのための命が今更、なんて思いがないのは嘘になる。だから、“鼠”にはあのまま朽ちさせてくれなかった恨みのような泥のような感情が渦巻いてしまう。
それでも──あまりにもタイミングが遅すぎたけれど、自分が命を得たのはあのこのおかげなのだ。だから、死にたくないと思わせてくれた、それには間違いなく、恩を感じている。
そんな背反、自分が思うだけでも重たすぎて、──件の鼠に話せるものか。
それに、……何かが、見えてきた。そんな気がする。]
[もし、あの“鼠”にまだ伝えることができるなら、それは。]
──……そっちの方が、いいやんね。
>>65天
[あなたの言葉を、今よりもうちょっと早く聞けていたら。自分の本音を、もうちょっと早く伝えていたら。そんなことを頭を隅で思いながら、この状況に不釣り合いなほど穏やかに笑う]
さっきね。あきらちゃんだっけ、あの猫フードの子。
あの子とやりあってたときに、こうなっちゃったんだけどさ。[自分の黒い手をひらり、振る]
想いが形を成すなら。
恐れられようとする私は、"そういう妖怪"になるんだわ。
私は立ち止まる気はないから。
アンタでも邪魔するなら、叩き潰して――その先を掴むわ。
[陽炎のように、女の周囲の空間が揺れ、闇の塊がふわりと浮かぶ]
[……あの鼠も、人を支配するという者たちと手を取り合っている。
理由は知らない。あの公園で見送ったあの背を最後だ。
こんなことなら。]
……、トリモチ……。
高尾に投げるより、鼠の通路にしかけまくる方が、よかったか。
[(すごく怒って飛んできそうだ。)
小さく笑った。笑っただけで、すぐに口の端から力も失せる。]
>>67歯
あきらと!?じゃああの腕は……。[負傷していた友人の腕。そのときは特に気にしなかったが。まさか。]
まだ間に合うってば!
沙霧サンが好きなのはおれだけじゃないんだぞ!りっちゃんだって!
――ッ!
[闇の塊にたじろぐ。恐怖から一歩、一歩とあなたから離れてしまったものの。踏みとどまり。]
やめろ!
[飛び掛るようにあなたに向かって腕を向ける。恐らく腰のあたりを叩き、バランスを崩そうとする。]
>>69天
そうよ。昨日も、今日も、あの子突っかかってくるんだもの!
[高らかに叫び――消えた少女の名をあなたが口にすれば、表情を歪めた]
立花ちゃんはもういないわ。
[静かに呟いて。向かい来るあなたへ向けて、黒球を飛ばす。それは強い重力と、暗い思いを帯びていた]
[(そりゃ、そうだよな。)過ぎった言葉に頭を振る。
顔を付き合わせれば文句を、挑発を、悪態を交わす相手を面倒がらぬ者が、どこにいる。
それも何も知らないで、好き勝手に──……。……あれが、あたりまえだ。]
にぶったねえ。
[かすれた声が漏れてしまったのは、漏れなかったことにした。耳からも聞かなかったことにした。
嫌いだが、嫌いではない。嫌われていても構わない。
そんなことは知るか、とそう、決めたのだ。
人の愛情から生まれた付喪神が、気に入らないとか、嫌いだとか、そんな負の感情を得たことが、たぶん。]
[ぶん、と足を振り上げた。少しバランスを崩しかけて、鉄骨をぎゅうと握る。]
[第一歩だ。これが、たぶん。]
>>70歯
――知ってる。
いなくなるまで、見てた、から。
だからだよ!今までりっちゃんがくれた分!
おれらが幸せになるんだよ!
[もう言い淀みはしなかった。まっすぐにあなたへ向かおうとしたが]
う お。
[黒球を避けようと、膝をつきかがむ。黒球が当たっても避けられなくても、黒球の隙間を縫い進みあなたに近づこうと腕を伸ばし続ける。]
[人に使われる道具が、愛情を向けられていた道具が、そんな“感情”を持つ必要なんてない。
必要とされている“感情”は、きっと主の役にたって、主のことを思うことで、機能を保全して、機能を発揮して、使えなくなったらはいオシマイ。
それが悪いなんて思わない。誇りにすら思っている。
あのこの幸せを願うだけで、綿の詰まった胸が暖かくなって、幸せに思えるくらいに。この手足が、綿の詰まったこの身体が、あのこの役に立てるかもしれないとそう思うだけで、震えるほどに嬉しくなるくらいに。
だけど、それでも──自分に他の、“感情”があっても構わない。
……構わないと、そう思えたのだ。]
>>72天
っ、だから、私は――!
[あの子を失ったからこそ、止まるなんて出来ないと思った。あの子のため、なんて言いたいわけではなくて、自分への一つのけじめとして]
[闇の塊はあなたの手足を吸い込み、捻ろうとするだろう。でもそれを避け、あるいは抗うなら、]
――あ、
[手は届く。それに怯えるかのように、女は自らの手の中に、闇色の短刀を生み出した]
[だから、もう一度、]
……、気張れ。歩き出さなきゃ、どこにも行けねえ。
[もう俯くのはやめて、顔を上げた。
見下ろした街は漆黒の闇に包まれはじめている。
黒いドレスも、黒い烏も、いかなる隙間も駆け抜ける鼠も、この闇の中に確かにいるのだ。
──この街に。街の中に。]
[その街を、じっと見つめていた。ガラスの光彩に焼き付けるように。]
[腰を上げるのは、もう少し先だ。**]
>>74歯
!
ぐ、ぐぐぐっ……。
[無防備な手足はあっさりと闇の塊に吸い込まれる。
捻られそうになった手足に力を入れると――メリリ。子供の細腕から筋張った筋肉が盛り上がりる。乱暴に手足を振るい闇の塊を放り投げようとして、抵抗する。抜けられたかの可否に関わらず、手を伸ばし続ける。]
ぐうううざ、さ――沙霧サン!
[手を力強く握りこちら側へと引っ張ろうとする。
だが、闇の塊へ意識がいっていて、短刀に気付けていない。「早く、こちら側へ」その意識のあまり、腕の力も方向も調節があまりなされていない。]
>>76天
[あなたのことを、か弱い小鬼だと思っていた。けれども、小さくても鬼は鬼であると、初めて見せつけられた事実に目を見開く。その間に腕を取られて、強く引かれて、]
は、離して!
[短刀を振ってがむしゃらに抵抗する。このままこの腕に収まってしまったら、決意だとか何だとかが、全て吹き飛ばされそうな気がして――]
>>77歯
[額からは角が普段二重の目は赤黒く濁りつつある。子供のサイズであるが一見すれば鬼だと分かる程度には彼は妖怪の形を取っていた。]
やだい!沙霧サンは!んな暗いもん投げつけるやつじゃねーもん!
[抵抗するあなたに言い放つ。逃がしたくない。幼馴染のようにもう次会えないかも知れない。
短刀に気付けば武器を持っていたことに驚き、腕の力を緩めるだろう。]
>>78天
じゃあ、もう私はアンタの知ってる沙霧じゃないのよ!
だからもう――
[そこで腕の力がゆるんだ。その隙に振り上げた短刀で、あなたの腕へ切りつけようと]
>>79歯
え――!
[向かってくる短刀を反射的に弾こうとして腕を振るった。防衛本能。その振るい方は大振りで、力加減がされていない。振るう手の爪は鬼のもので鋭い。あなたの腕を弾くか――それとも ]
>>80天
[あなたの鬼の力は、女の細腕など易々と弾いた。否、弾いて尚余りある]
あ、っ
[だから。鋭い爪の勢いは、黒いドレスに包まれた胸元までも、簡単に刺し貫いたのだ]
>>81歯
[この小鬼は自分の立場の低さから北の国でも争いを避ける傾向にあった。故に力加減が身についていなかったのだろう。あなたを防ぐために必要な力は分かっていたつもりであった。だが、とっさの反応にまでは反映できなかった。]
あ、?
[さっくりと。突き刺さる爪。
どこに?
あなたを見てパチクリとまばたきをした。]
へ…?え?
[腕をひき爪を抜く。ぽっかりと空いた穴は闇色のドレスと一体化しているようだった。]
【神社/朝】
[死者の道行きは静かなものだ。すれ違う人々にぶつかることもない。それでも敢えて人やものをよけながら進む。あまり死者の条理に慣れてしまうと、それだけで戻れなくなる気がした。]
……。
[神社に近づくにつれて、知らず、口数は少なくなる。あなたの手をぐいと引いた。異郷の神とはいえど神域に、死者が立ち入ることは憚られる。何か障りがないとも限らない。鳥居のあたりまでが、相応だろうと踏んだ。]
この辺で、待つとするか。
[そう立花に声をかけ、佇むうちに。現われる人影、しかしそれは神社の内側からでなく、階段を上がりやってくる。]]
>>82天
[あなたの爪に貫かれた本人もまた、何が起きたか完全に把握できていないかのように、目を丸くして己の胸を見ていた]
[爪が引き抜かれる。胸に、穴が開いている。黒い短刀が知らず手から滑り落ちる。黒く染まった指先を胸元に伸ばして、]
…………ああ、
そうなの。
[何かを理解したような呟きだった。河川敷の草の上、どこかゆっくりと、黒いドレス姿が崩れ落ちて]
(>>4 鼠 から 一連の狐とのやりとり)
(ねね……か)
[こちらに気づく様子は、ない。そしてこちらからできることもない。襲撃か、と身構えたが、しかし旧知の鼠は、自分たちと同じように、鳥居をくぐることはない。]
[玉砂利を真っ直ぐに、奥。聞きなれた、けれどひどく研ぎ澄まされた声がした。常盤。青白い顔の中で、瞳だけが痛いほど強く、]
……俺が死んだのも、リッカが死んだのも、別にお前のせいでもなんでもねーのに。
なんだってトキワ、お前、そんな顔すんだよ。
[ぼそりと呟いて。2人の友人の間で交わされる、張り詰めた会話を眺めることしかできない。隣にいる立花のことは、手だけ離さないようにしながらも、気遣う余裕はない。]
ねねのやつも、何も、わざわざトキワに会うこと、ないだろ。
なんでこう……くそ[舌打ちして、罵倒を飲み込む。]
>>83歯
[倒れたあなたを見てようやくこの小鬼が自身が何をしてしまったのか理解した。]
――ああ…ぁぁあああっ!
[倒れるあなたの元に駆け寄ろうとしたのに。膝から崩れ落ちその場に座り込んでしまった。
その鬼のものの目からは涙がポロポロと溢れ出る。涙が溢れると共に、盛り上がった腕も、赤く濁った目も、人の子供のもののように戻っていく。]
いやだ……。いやだよ……!
[少年の見る方角に倒れるあなたがいなければ駄々をこねる子供のようにも見えただろう。草原の向こう、夕日を浴びて川は穏やかに流れていた。]**
[この雌ネズミは駆けまわっていた。自らもが伝達ネズミとなったように方々を駆け、共有派の潜む先を暴くべく注力していた。それは他のネズミ達も同様で、故に、悪友の最期も、知りえなかった。]
【結界前:深夜】
[それは努力の結果というより、まったくの偶然であったといい。その微かな揺らぎに気付けたのは、あるいは神社をねぐらとした日々の、皮肉な賜物であったのかもしれない。]
(……やっと。見つけた。)
[触れれば、風景は水面のように揺らいだ。数が集まれば。妖力が集えば、おそらく突破はなるだろう。数は小妖怪どもが力を増すための、最も単純な理(コトワリ)だ。故に、この雌ネズミは、一斉に伝達を走らせた。"こちらの群れ"の全てを、呼び寄せる為に。]
[先に集った妖どもは、見る目に脆弱であった。ただ、数だけは、ぐんぐんと増え、やがて攻め込むに至る、一応の力を得た。]
[伝達ネズミの意を一早く解した妖獣の類、どの物陰にも潜む小妖ども、意志持つ蟲の類、そして、最も多数の妖鼠どもが、この群がりの大半を占めていた。ちらほらと力あるものも見られたが、そのようなものは皆、昨晩からの争いに逸っていた。
[故に、事は簡単に済んだ。
"こちらの群れ"の集結を、一度は待とうとした連中に、「驚かせてやりましょうよ」と、声をかけただけだ。
それだけで、侵攻は始まった。]
[とかく、急いていた。探り当てたことを知ったであろう相手に、また身を隠されるわけにはいかなかった。報を受けた"こちらの群れ"は集い、続々と数と力を増すだろう。それで構わない。ただの時間の問題だ。群れはこの先行隊の足跡を通り、必ず事を成すだろう――。]
【東亰の主の屋敷付近:深夜】
[結界を突き破った"群れ"が、屋敷目掛けて蠢き進む。]
――――。――――――――。
[高周波。駆けながら、うねるように、響かせ続ける高周波。それは、周囲を濁流のように往く、数多の妖鼠達への鼓舞だ。一体一体の力は弱く、ただの賢いネズミとされてもおかしくないそれらは、その数を力として、意志持つ力強き一塊となって突き進む。]
[
この東景に。どれだけのアタシ"達"がいるか。
人間どもより先に、知らしめてあげる。
アタシ達の"トモダチ"が、同胞が、仔が。"子"どもが。
どれほど、この都の暗がりに息づいていることか。
どれほど、畏れの再来を望んだか。
どれほど、人間どもの無知を食ってやりたいと騒いでいるか。
全部、全部。忘れられないように。
片っ端から、刻み付けてやりましょう。
]
(そうして、この諍いは、もうすぐにオシマイ。)
(そうやって、隠れて、長引かせたから。)
(こうして、無理にでも、攻め入らなかったから。)
(皆が皆、血みどろになんてなるんでしょう。)
["止めるなら早く、傷が浅いうちの方が良い。"]
(その通りね、常盤。)
(止めてあげる。――"こちらの群れ"が、事を成して!)
[駆ける。屋敷がぐんぐんと近づく。先頭を行ったものどもと、まだ遠くどよめく"向こうの群れ"とがついに衝突するかという瀬戸際、小妖どもの群れが、にわかに惑う様子を視認する。恐らくは術の類、あるいは第二の結界か。]
(時間稼ぎ? そんなの、)
[駆ける。駆ける。人の脚など、最早遅い。地を蹴り、手を前に突き出すようにして前へと跳ぶ。手が地に着けば指は鉤爪持つそれと化し、腕が、身体が、頭部が、ぶわりと膨らみ、波打つ。次の瞬間には、脚まですっかりと毛皮に覆われている。その姿は縮むことなく、一頭の獣と化す。
鉤爪が土を抉り、いよいよに速度を増して、跳ねるように駆けるこの獣こそ、高さ三尺に至る大鼠。"ねね"の正体だ。]
(今更がすぎるわ!)
[前方へと躍り出る。蛇を思わせる太尾を引き連れて。"敵方"の一群を目掛け、立ちはだかる全てを食い破らんと、群れと共に駆け迫る――。*]
[1]
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