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「サラ様のお話聞いたよ」
リリアーヌはふわりと欠伸をひとつしました。
どちらの人とも、リリアーヌは話したことがありません。強いて言うなら、アーネストの名前は、トッティから聞いたことがあるのでした。
「……」
ふと、家で眠っていた家族のことを思い出しました。
割と真面目な話をすれば、
真、狼、狂、吊
これが出てきてもおかしくない訳だが、どちら陣営でも占欠けは懸念する訳で、狂、吊はcocし易いとふむ。
グレゴリオ→アーネストの順でcoだから、アーネスト吊は考えにくい。
真が潜伏なら、明日の信用勝負だけど発言量の多さと何かで加味してる以上なんとも言えんな。
村としては、グレゴリオに吊なら優先して釣ると聞いてみるのも面白そうだとは思うのよね。
「…【確認したよ】。」
サラの心労はいかばかりか。
すべてを委ねてしまっていることに罪悪感が募る。
いずれにしても、どうすることも出来ないのはもどかしいものだ、とテルミットは思った。
/**/
なんかトッティに対する感情移入がやばい。優しくしてあげたい。無理すぎる。だって一人だよ!?!?!?!!?!
でもわたしは見物人。
死病診 エルスは、貿易商 アーネスト を能力(占う)の対象に選びました。
死病診 エルスは、浮浪者 グレゴリオ を能力(占う)の対象に選びました。
>>サラ
委任はしたよ。……あと、腹減ったから色々持ってきた。俺は家に帰るつもりないしここでしばらく寝泊まりするつもり。
(ダンボールの中のパンを4、5個手に取りマスクを腰のベルトに下げながら黙々とそれを頬張った。)
投票を委任します。
浮浪者 グレゴリオは、貴族 サラ に投票を委任しました。
死病診 エルスは、代弁者 ルーツ を能力(占う)の対象に選びました。
*☼*―――――*☼*―――――
羨ましいと思いました。
誰かを傷つけなくていい眠る人達が。
やっぱり、リリアーヌは早く眠りたいのです。
本当は襲われるのは怖かったけれど、もうそれでも構いません。
早く。
早く。
リリアーヌは夢の中に逃げたくてたまらないのでした。
*☼*―――――*☼*―――――
/*
まぁ、お兄さん的ポジションと、たぶんもう今日しか彼女に優しく微笑むことが出来ないんだろうなって気持ちとで。私はとても複雑だ。さぁ、死にに行くぞ、レーヴ。お前の命はあと少しだ。
狼としては、グレゴリオ噛まないだろうなぁ…
自陣営なら別として、1縄使えるからなぁ。
そういう意味ではオバゼビオは炙り出したのか、それとも別か割と判別付かないのよな…
協力の仕方を見るにまともには見えるけど、出し方を決めかねていた狼に見える。けどオブリビオからあの提案って、チャレンジなんだよなぁ。
/*
こころがしんどい、なんでだよアーネスト、なんでいなくなっちゃうの、もっとお祭り一緒にまわりたかったよ、なんでなの、まだたんないよ、いっぱいお話もっとできると思ってたよ……
*/
🍋何事もなく明日を迎えられるだろうか……普通に狼に食べられたりされそう。ルクレースに黒だしされそう。こわいこわい(((o( ॑꒳ ॑ )o)))
*☼*―――――*☼*―――――
だから、ごめんね。
リリーの幸せのために、不幸になってね。
サラが、みんなのためにアーネストの宝石を砕くように。
*☼*―――――*☼*―――――
捨て子 リリアーヌは、地主の娘 セレナ に向かって下駄を蹴上げることにしたよ。
「お兄さまなの…………」
だからといって他の誰か推したい人がいるわけでもなく、時計職人をだしては、なんて言ったのも自分だ。
それがまさか、アーネストだとは思っていなかった。
俯いて、しかし決断はサラに委ねた。
🍋相変わらず考察できないマンなんだけど少しは人狼に参加出来てる感が出せて幸せ。出来れば生きて残りたいし街の存続のためにもやっぱ勝ちたいなぁ。
捨て子 リリアーヌは、物書き ルクレース に向かって下駄を蹴上げることにしたよ。
/**/
わんちゃんルクレース噛まれるかもって思ってやめたけど、やっぱルクレースの悪夢が見たいぞ。
あとこれではい喉がかれます。
『ほんとはおねむなんだけど、ちょっぴりルクレースおねーさんのものまねの練習してからねるの』
[しゅんとした自分を奮い立たせるように、大好きな歌を口ずさむ]
『♪ぜんまいくるくる手まき時計
かちかちくるくる準備する
いちにち始まる準備する
マザークロック♪マザークロック♪
おかおを見せてね、マザークロック』
>>257 ダズリー
「!」
「いいの?わ、わ、嬉しい!ありがとう!」
ダズリーから渡されたのは、猫を形取った小さなブロンズの髪飾り。まぁるい目と小さなお口が彫られたそれは、とても可愛らしいものだった。
「すごい、夜の間だけで作れちゃうの?!あ、でも私、そんなお礼されることなんて……」
そこまで言って、せっかくの彼の好意を無碍にしてしまうそうなことに気づく。
「ううん、もらう!ありがとう、ダズリーお兄さん!」
早速というように、リーンは垂れたおさげの結び目にその髪飾りを取り付ける。髪束を手に取ればいつだって見ることの出来るそれに、リーンはいくらか調子を取り戻すことが出来た。
しかし、楽しみなものだ。
私はこうして『普通に』肉体と離れてしまったが、彼ら彼女らは違う。
その身に持つ『時計』に誇りと尊厳そして人生があるのだろう。
そしてそれが『砕かれる時』が来るのだ。マザークロックを見ることは叶わなかったが、人の命が砕かれる。
その瞬間を見ることができるのだと思うと、興奮せずにはいられない。
私は興味があるのだ。
人の命が込められた時計に如何程の『価値』が付くのかを。
たとえ砕けた欠片だとして、私のような物好きに幾らで売れるのだろう。
>>133 ダズリー
彼のその言葉は正しい。
お互いに狼じゃないなんて保証はどこにもない。
放り込まれた環境はあまりに残酷だ。
パンとオレンジを抱えたままでも人形は口を開く。
続くのはいつかの龍もどきの言葉。
理解者「『キミとは、もっと違った形で知り合いたかったな。』」
こんな皮肉、誰にも伝わらない。誰も笑わない。
断られた自分を慰める下らない冗談。
理解者「全てが終わって、2人とも生きていて、さらにお互いが潔白だったら、友達になりましょう。
それなら文句ないでしょ!!」
希望的観測でも、私は彼と一緒にご飯食べれる未来にかける。
理解者「ごちそうさま。」
そう言って彼女は冷蔵庫と別れた。
*/
時計台の上から全てを見下ろす魔女は、今晩までに交わされている議論もしっかりと把握していた。
レンガ造の屋根から振り落とさんと吹く風は、それでもシルヴィにとっては心地よい。そういえば、これだけ風が強ければ−−彼女には関係ないかもしれないがーー空の様子は普段のこの国のものより少々変わるかもしれない。
見上げる。
少しだけ、隙間があった。
上を見上げたあと、シルヴィはまたも気の向くままに地へ降り立つ。
/*
>>エルス
「ご苦労だったな。昨晩から今日の昼過ぎまでかかりっきりだったのだろう? 医師殿」
>>アーネスト
[何か、言葉をかけたくて。でも、何を伝えたらいいのかもわからない。
ただ、このまま1人、砕かれていくだけだなんて嫌で。]
アーネストさん…!
[サラと話し終えたであろう、彼に声をかける。
それはルクレースにしては大きな声だった。
彼には、届いただろうか。]
「そうかい、正しい判断であることを祈るヨ。
アーネストは足掻きでグレゴリオは諦めだっタ。それを見るに、何も物申すことはないネ」
酷い祭りだ。この祭りさえなければ、と考えそうになって首を振った。
明日には、砂になった彼のことも何かわかるようになるだろうか。哀れな賢者なのか、悪魔に魂を売ったのか。
「良いこともありましたがネ。」
グズグズと傷を塞いでゆく細胞を思い返して感嘆の息を吐きながら、家路についた。
/*しんど.......トッティ、マジでひとりでやらないかんのだろうか.......なぜもう1人は出てこない.......*/
/☼人間とは、どこから定義するものだろうか?
命の時計と魂がある事?実体を伴う体がある事?
もし、どれもそうなのだと言うのなら、それともどれかがそうだと言うのなら、俺はとうに人間ではなかったのかもしれない。
命の時計も、肉体も、魂を握っている悪魔ならどうとでも出来た。
あいつだって馬鹿じゃない。玩具が長持ちするように、命の時計はそのままに肉体は変えずにいただけだ。
肝心の魂はあいつの手の内だったが。
”俺”が”俺”らしくあれたのは、今は無き肉体のお陰なのかもしれない。それを、無くしてから気付くとは。
ーーーーーーああ、聞こえる。遠くから、何か。銃声と、雄叫び。爆発音が聞こえた後に強く漂う鉄錆と硝煙の匂いが。
目の前の幻覚と幻聴に目を奪われていれば、いつの間にか恰幅のいい男性がいた。彼の言葉が耳に入るより早く、俺は。☼/
>>+3 ドアン
……ぅあああああああああああ!来るな!!来るなァ!!!!
/☼御する肉体は既になく、魂のみの傀儡は目の前の男に錯乱と憔悴の眼差しを向け、殴りかかった。その拳は、果たして男に届くのだろうか?☼/
**
いやめちゃくちゃ迷惑じゃんこれ、寝たかったり寝てたりしたらどうしよう、、、
サラは忙しいし、アイリーンはダズリーと話してるし、、、
大人しくしとけばよかった。
>>308 トッティ
駆け寄ってきてくれた少女の前にかがんで、頭を撫でた。必死に紡がれる言葉に胸が暖かくなる。自分の居なくなることを少なからず悲しんでくれる人がいることに、今はただ救われた。
「いいよ、大丈夫。…じゃあこうしよう。今度はこの下らないゲームを終わらせて、俺の店へ遊びにおいで。ずっと待ってるね。」
そうして、差し出された彼女の命の時計へ目を落とす。これくらいの孔ならば。俺は、自分の腕時計ー命の時計であるそれを取り外し、ポケットに忍ばせていた工具でふたを開ける。そして盤にはまっていたアクアマリンを外して、少女の掌に乗せた。
「俺のお守り。小さいから無くすなよ。誰か、時計の加工ができる人に頼むといい。きっときみを守ってくれるから。」
>>321 サラ
彼女の瞳には”絶対”を信じさせる何かがあった。その言葉にうなずいて、俺は微笑む。
「ありがとう。じゃあ少しだけ。」
>>220>>221リリアーヌ
時の針が、失った時間の主との時を刺す
どうしてこの子は、こんな強張った顔をしているのだろう。
私は、本当に嬉しかったのに。
転がった懐中時計を、リリアーヌが拾い上げる
「え、えぇ。親切な方が、直してくださったの」
何故か分からないけれど、酷く申し訳ない事をしている気持ちになる。
自分の時計と、比べたのだろうか?そんな必要は、全く無いのに。
ーーーそこに、お互いが、相手の時計に驚いて、楽しむ気持ちさえあれば?
どうして、そんな事を思うの。
大切な大切な、心が踊る時間を、無くしてしまっているような。サラにとっては、これ以上苦しいことが無い感覚に陥る
/*
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
しんど……・・・・・・・・・・・・
*/
>>293アイリーンさん
[認知されていないと思っていた。
余り表舞台に立たない一家であるからこそ知られていた事に嬉しさを感じる。]
「この右眼を見れば新聞屋なら、すぐわかっちゃいますね。流石の情報網ですね。貴女のような若い人もうちの一家を知っているなんて。アイリーンさん」
[くしゃくしゃになった新聞を受け取る。
ぺらりと開くと、そこには今朝方の事が書かれていた。
読み手に伝わる様に、見出しは大きな文字で。フォントも字体もよく考えられて作られている。
文章は、普段読めば何事も思わず流してしまうだろうが、この現状を知って、この場所で読めば、また違うだろう。]
「若いのに、良く書けていますね。驚きました。これはお代です。いい物にはそれ相応の対価が必要です。」
[そう言って、彼女に紙幣を1枚渡した。]
「...本当はこの本は見せてはいけないものなんです。ですが、そうですね。加護を受けた後の事ならお見せしましょう。」
[本にはお祭りがいつも通り開催された事。
出店の種類や雑踏の賑わい。時計技師の丹精込められた装飾品やアクセサリーの種類。
無銭飲食でドジをしたアベルという異国の人。
出会った人の印象や容姿、立ち絵など様々な事が書かれていた。
例年では考えられない事が起きている。必ず観測を続けなければ。そういう意思を感じるだろう。
また、アイリーンは気付くだろう。あくまでも第三者目線で物事が記載されていることに。そして、ペンで塗り潰されている箇所も目に止まる。
うっすらと読めるかもしれない。『楽しそう』『美味しい』など、オブゼビオの感情が書かれている。]
「観測者にはね、感情はいらないんだ。
ありのままを記し、本当の事を残す。
世に蔓延る嘘偽りを暴くのはアイリーンさん達と同じだけど、それに過度な干渉はしない。
そうすれば公平性が無くなるから。私達はね、見守らなければならないんです。
街が、歴史が人々がどのように変遷していくのか。」
たとえそれが私達の識る正義ではなく、別の正義に支配されたとしても。
筆を走らす事は辞めてはならないのです。
それが書き手の使命ですから。
貴女はどうですか。
アイリーンさん。辛いから止めますか。それでもいいでしょう。誰も責める人なんていませんよ。」
[でも願わくば...と口を開きかけたが、そのまま閉じた。]
『アーネストおにーさん、ほんとにトッティ.......ルクレースおねーさん.......で、いいの、かな?』
[アーネストとルクレースのやり取りを見て、少女は不安になる。それでも、ふるふると頭を振るように、考えを頭から出した]
『きっと、アーネストおにーさん、すぐにまた、ルクレースおねーさんとおはなしできるよ』
>>295 サラ
視界にサラの存在を認めたリーンは、彼女の元へと駆け寄る。
「サラお姉さん…!
……ごめんなさい、私、お見舞いにもいけなくて………」
首や腕に巻かれた包帯に、固定された足に、あまりの痛々しさに、思わず顔を背けそうになりながらも、ぐっと堪えて彼女の顔を見る。
「新聞、今日は、いい話題がなくて……。」
どちらかと言えば事務寄りになってしまった新聞を1部彼女に手渡す。
「委任の件わかったよ。サラお姉さん、本当に、この国のためにありがとう……。」
それは昨日や今日の出来事だけではない。
そもそもが、今までの彼女の行動も決断も、数日で出来るものではなく、日々の努力の積み重ねから出来たものなのだろうことくらいは、リーンでも想像に難くはない。
『かたっぽめがねのおじさんを、もうひとりのなかまのひとにやっつけてもらうのも、いいかなって思ったけど、
ぜんぜんお話してくれないから、トッティ、もうひとりのなかまのひとは、アーネストおにーさんみたいにはしんじられないよ』
『トッティ.......じょうずにできるようにがんばる』
=51
「えぇ。まだまだ、二人の時間はある筈だもの。
見えるもの。感じたものの時間を共鳴しあいましょう
ルーツも。良く頑張りました」
なんとなく、髪の毛が暖かい気がする。
サラもまた。心の中で称える様な笑みを浮かべているだろう
「……だから。いなくならないでね。ヴェル」
>>333 サラ
二人の間には、ぎこちない空気が流れています。涙を拭いました。それから、サラが忙しい人であることを思い出して、リリアーヌはぺこりとお辞儀をしました。
「それじゃあ、わたしはそろそろ広場に戻るね! ……ええと、もし良かったらまた、お話してね」
悲しい気持ちには、鍵をかけて。今度は上手に笑えたでしょうか。
そのまま、リリアーヌは部屋を出ました。
>>242 トッティ
「えへへ……、リリーは大丈夫だよ!」
隠れてしまったトッティの手を握って笑って、レーヴにお礼を言います。少女の心は悲しいことに、傷つくことに慣れていました。立ち直り方も、隠し方も知っています。
「ちょっとおトイレ行ってくるね!先戻ってて!」
けれども。
リリアーヌはそういうと駆け出しました。
『ごめんなさい、トッティやっぱりねむくなっちゃった。
あした、はやおきして.......がんばる.......』
[アーネストから受け取ったアクアマリンと、自分の命の時計を両手でぎゅっと握っていた。
作戦がうまくいけば、明日、この時計とも、アクアマリンとも、お別れなのだ。すぐに]
『もし、アーネストおにーさんの、だいじな石にさわれなくても、トッティは、おもいだすよ』
>>343 アーネスト
[ゆっくりと歩くアーネストは、普段から子ども達と接することでそれが癖になっているのか。もしくは、自分を気遣ってくれているのか。
小さな仕草さえ、彼の性格を表しているように思えてきてしまう。]
こちらこそ……ありがとうございます。
とても、楽しかったです。
それ、なのに、……
[そこから先の言葉が、続かなかった。
『何もできなくてごめんなさい。』
そんな言葉を告げたところで、決定は覆らない。あと少しで別れてしまうことになる彼に対して、何を言うべきなのか。
どうしたら、彼は少しでも楽になれるの?
彼女にはわからなくて、ただ、ぎゅっと自分の命の時計を握り締めた。]
Ach, du lieber Augustin,
Augustin, Augustin,
Ach, du lieber Augustin,
Alles ist hin!
── ああ かわいいアウグスティン
アウグスティン アウグスティン
ああ かわいいアウグスティン
みんな無くなってしまった!
向かった先は、お城の奥。昔母に教えて貰った歌を意味も知らないまま口ずさみます。口元に笑みを浮かべて、涙がほろほろと零れました。
さあっと風が吹いて、リリアーヌの瞳から零れた雫が透明な光となって散っていきます。
そうして、しばらくして。リリアーヌはマザークロックを取り戻すために広場の方へと向かったのでした。
[ルクレースは、目を覚ました。いや、本当は一睡もしていなかった。目を開けたと言うべきだろう。
身支度を整えようと鏡を見ると、酷い顔色をしていた。けれど、やはり彼女は、家に閉じこもっているわけにはいかないのだった。
顔色を隠すような化粧は、よく知らなかった。できるだけ血行がよくなるように、あたたかいお湯で顔を洗う。
多少は、ましに見えるだろうか]
.......行かなく、ては。
[足が重い。託された使命の重さに、重圧に、この力の大きさに押しつぶされそうだった。]
>>223テルミット
「……………………ええ。とても気に触ったわ」
懐中時計を抱き締めて、そう言うと
「だってこんなに、嬉しいのだから。私の気持ちに、なんて触り方をしてくれるの?
本当に。本当に大切なものだったの。ありがとう。テルミット=ヴィブラート。貴方は。私の時の恩人。
この感謝を表し尽くす言葉が分からないわ。気持ちに。私の頭の時計が、火照ってしまっていて」
貴族としてでも、強くあらんとする女の姿でもない。ましてや、機巧に熱を振るっていた姿でもなく。
只の、宝物を慈しみ、大切に思う。乙女の姿だった。
今のサラは。嬉しいと思う源泉の記憶に、穴が空いているけれど。
それでも。感謝の思いは、泉の様に沸くのだ
/*ねえやだしんどいむり生きたくない死にたい一緒に死にたい死のうそうしようよなんかこれルクレースむりだってほんまむり*/
>>262 テルミット
アイちゃんの前に立っていたとき、耳馴染みのある、自分の名を呼ぶ声に振り返る。
「テルにー…」
魔女と一緒にあの場を後にしたテルミットの無事を確認し、アイちゃんに録音された記録に強張っていた体が少し解れる。
「うん、すごく働いてくれてるよ。おかげで私が記事を書きに離れている間もばっちりだよ。……うん、まぁ、こんなふうに使うことになるとは、私も思っていなかったけど……。」
予想以上の働きを見せてくれるこの子と、それを作ってくれたテルミットに感謝しつつ、彼の動きにリーンは小さく笑い声を漏らす。
「ううん、私こそ、もしあの場にテルにーがいなかったら、どうなっていたかわからなかったよ。魔女を引き離してくれてありがとう。……その、何も、されてないよね…?」
視た感じは無事ではあっても、何かあってからでは遅い。少し心配になりながらテルミットをまじまじと見る。
「大丈夫、ううん、大丈夫…ではないけど、でも、アイちゃんを通して聞いたみんなの声は、みんな、頑張っていたから…。だから、うん、私も頑張るよ!」
自分の頭へと置かれた、少しの油の匂いのするその大きな手に、リーンは擽ったそうに笑う。
「そのためにも私の相棒にも頑張ってもらわなきゃね!ただ、思った以上にたくさん録音されているみたいで、…メンテナンスが必要そうだったらお願いしてもいいかな……?」
>>342 サラ
魅力に思われないって…………本人が魅力的なら、どんな姿であれ魅力なんじゃない?ま、なんにしてもこんな時に寝込みを襲う馬鹿なんて、文字通りの狼くらいだろ、どうせ。
(そういった話には疎すぎて、ジトッと彼女を見ながら捉えられかたによってはかなり失礼な言動をしてしまった。間違っても彼女が魅力的ではないとは思っていない。なんとも思っていないとも言えるが…。)
………そっか。……まあいいか。明日生きてたら見に行こ。
(国王の胸元のコサージュ。見間違いではないか見に行きたかったのだ。ただ、国王に近付いて怪しまれるのも困りものだし自己完結することにした)
/**/
何故村側を選ばなかった私…
しんどい…
狼側と全然関わりがねえ…
ごめん…アーネストと昨日話しておくべきだった……
【トッティさん】を、視ました。
あの子は.......時の魔女の眷属では、ありません.......
[両手を合わせ、握りしめる。まさか、連続で、視た人が居なくなってしまうなんて。
トッティは、小悪魔か蝙蝠だったのだろうか。そうでなければいい、なんて弱い自分がまた顔を出す。]
テルミット…核融合エネルギーじみた何かとか、何かこう…分からん線エネルギーとか、捕食して無限機関とか…作りそうだな
>>349 アーネスト
[一緒にいることで、心が洗われるだなんて。そんなことを言われたのは初めてのことで、ルクレースは胸いっぱいに、なんて名前をつけたらよいのかわからない感情が芽生えるのを感じた。]
そんな……
[蘇るのは、無茶を言ってしまったにも関わらず代用品を用意し笑顔で接客してくれたことや、子ども達相手に念を押していたことなど。温かい記憶ばかり。]
……私は、あなたのこと。尊敬していました。
いつも明るい、あなたのこと……
[ルクレースの震える手を、彼の手が包む。続けられた言葉に――涙が溢れた。喜怒哀楽に乏しい筈の彼女の瞳から、大粒の涙が溢れる。]
……っ、
[『負けるな。生きて。』
なんて温かくて、力強くて、残酷な言葉。
でも――それがあなたの、最後の望みなら。
彼女はぎゅっと手を握り返してから、こくんと頷いた。]
>>325 サラ
どうやら、レーヴとの出会いも覚えていないらしい。その記憶の先に、リリアーヌが関わっているからだろうか。
「……今はまだ、あんなことがあった後で脳が混乱してるんだろう。
俺との出会いはゆっくり思い出してくれればいい。お嬢さんが思い出さずとも、俺も、……リリアーヌも、アンタの友人に変わりはないさ。」
そう言って、苦笑する。自分とサラを結び付けた縁、そのきっかけを作った少女を思い出すまで、レーヴは待つのだ。
……嬢ちゃんには、酷く残酷な事だけど、な
不意に逸らされた目線は、真っ直ぐに少女へと向けられた。サラと、リリアーヌのやり取りを何も言わずに眺めていた。
何も出来ない自分を歯痒く思いながら。
/*こんな感じか.......?ほんとはルクレース前日の話からするんだよな。でも私の限界が近くとても見守れんので、最悪これで行こう
ダズリーverもつくらねば*/
貴族 サラは、貿易商 アーネスト を投票先に選びました。
>>サラ
[昨日も遅くまで、役割を果たしていた少女を探した。結果を、早く伝えなければならない]
.......あ.......
[今日の犠牲者を知る。確か、アーネストから何か、受け取っていた少女だった。
息を飲むが、両手を握りしめ、サラに向き合った。]
/*
もうさああああああ
なんでこんなに!!しょっぱなから!!クライマックスなのかな!!!!
今日噛まれたいな!!!噛んで!!!私は墓下に行きたい!!!!
*/
──何十年、何百年も昔の話です。
昔あるところに、一国の王子がいました。
王子はとても勤勉な性格で、しかし兄と比べて要領の悪い男でした。
王位継承者は国王の血を引いている直系の子孫に限り、そして長子先継と決められています。
ですから父王も次期国王となる第一子──王子にとっては、兄にあたる者にばかり手をかけていました。
王族としての心構えや振る舞い、日常の遊戯や音楽、語学、神学に至るまで。王子は王子たるための厳しい教育に弱音の一つこぼさず、それらを全てこなしてみせました。
しかしどれほど努力をしても、父王が兄以上に王子を認めることはありません。
母である王妃や民衆でさえも、王子には兄以上の期待をしていませんでした。
王子にとっての故国とは、窮屈で居心地の悪い場所でした。
けれど、王子は王子としての生き方しか知りません。
どんなに息苦しくても、王子は王子としてしか生きられないのです。
【ダズリーさん】を、視ました。
彼は.......時の魔女の眷属では、ありません.......
[両手を胸の前に持ってきて、安堵の息と共に告げる。時の魔女の眷属ではないからとて、必ずしも味方ではないことは、解っていた。それでも、この力が誰の時計も砕かなかったことに、安心してしまう。]
>>+11 ブレイク
物憂う巨躯の男は錯乱しているのだろうか私に向かい拳を向けてくる。
残念ながらこの老体で、躱すことは困難極めるだろう…そう。
『普通であれば』
その拳は私に当たることはなく、空を切る…いいや。
通り抜けるよう当たった感覚が私にはない。
最も彼がどう感じているかは分からないが。
「ふむ、これは失礼な質問をしてしまったとみるべきだろうか?」
特に礼を詫びることもなく話を続ける。
「君の反応を見るに、死という概念は共通らしいが。」
ふむ、と一呼吸をおき近く。
距離の概念すらも怪しいモノだ。近くななどとは無理な話だ。
いずれにしても意識の問題であろう。ハハハ。本題を聞こう。
>>+12続き ブレイク
「君の『時計』を砕かれる瞬間とはどのような感じなのだい?見るに体には傷もなさそうだ。
生き方、誇り、命、全てを失うのだ。是非感想を聞きたいのだよ……そして。
君の砕けた役に立たない時計の価値を教えてくれないか?」
何処までも私は商人だな。物だけではない付加価値も付けて売ろう。
/**/
これブレイクみやこちゃんちょっと思ってたんだけど京ちゃんだったら最高に笑うからそうであって欲しい
言うべきことは.......あるのでしょうけれど、少し、疲れてしまっていて、
[時計職人と名乗っていたグレゴリオの結果に、ルクレースは唇を噛む。何かを言うには、体力が必要だと――他ならぬ自身の身体が訴えている]
.......蓄音機は聞くよう、努めます、ね。
[深い礼を一つする。鈍く、重くのしかかるこの胸の黒雲は、全て終わったら晴れるのだろうか。]
/*今日のアーネストとの会話の振り返りから始めようかと思ったけど、トッティはルクレースの真似するのもアーネストに対して罪悪感あるから、2人の気持ちを踏みにじるような回想は敢えてしないでおこう。
必要以上のことはしない。トッティはパパとママに会いたいだけの少女なので
RP推理要素にもなるんじゃないかな*/
/*
アーネストくんの時計砕くシーンが終わるまでソロルは待つか……2:30になっても終わってなかったら投下して私は寝る。
/*
足りないよ……ぜんぜん、たりないよ
でも、しかたないじゃん
けっていだもん……
サラもしんどかったよね……
にげない、つよいよ……………
ありがとう……
わがままおおくてごめんね……
*/
[ルクレースは、目を覚ました。いや、本当は一睡もしていなかった。目を開けたと言うべきだろう。
身支度を整えようと鏡を見ると、酷い顔色をしていた。昨夜、彼に涙を拭ってもらった頬に、そっと触れる。
けれど、やはり彼女は、家に閉じこもっているわけにはいかないのだった。
顔色を隠すような化粧は、よく知らなかった。できるだけ血行がよくなるように、あたたかいお湯で顔を洗う。
多少は、ましに見えるだろうか。]
.......行かなく、ては。
[足が重い。託された使命の重さに、重圧に、この力の大きさに押しつぶされそうだった。]
物書き ルクレースは、貿易商 アーネスト を投票先に選びました。
/*これもうひとりがお任せにしてなくて失敗したら、ちょっとおこ.......というか、トッティの心が折れそうなので.......合わせといて.......*/
/*こんなにも処刑のリルセに神経使ったのは初めてなのでは?
でも、ルクレースは……
誰かに責任を投げるような形で、アーネストが処刑されてしまうのは、嫌だったと思うんだ……
……それならちゃんと自分もって、腹を、くくったって、思ったんだ………………*/
/*
あーねすとは、みてほしくないっていうけど。
るくれーすがたちさるまえに、さらがあーねすところしちゃった、たぶんばっちりみた、これはまにあわなかったとおもう
*/
「………………」
何も語る事は無い。
サラの信念から逸脱した行為でも。それを語ることこそ、サラ自身を。
そして何より。例え何者であろうとも、彼を侮辱する事となってしまうだろうから
「あぁ、でも。ここでだけは」
二人だけの時の中でだけは。嘆かせて欲しい
彼の時計を破壊した、自分の事をではけしてなく。
止まってしまった。もう時が刻まれない、彼の命を思って
>>ヴェル
「……もし。明日、私がいない時の事を思って伝えておくわ。
明日の朝、直ぐにミスターの結果を言わせて。そしてその上で、本物の時計職人がいないか、全員に名乗らせてね」
──それは、今宵の全ての出来事が終わった頃。
レーヴは、いつもの様に屋根に腰掛け、空を眺めていた。強く吹いた風が、空の黒煙を少しだけ押し退け、ぽっかりと穴が空く。
そこから覗く夜空を見ながら、小さくため息を吐いた。
「………はぁ。」
あの個室から出る間際、綺麗に笑うリリアーヌの瞳の奥に哀しい色を見た(>>344)。
それでも大丈夫だと言い張って、部屋から駆け出すその背中を追いかけることは出来ず。ただ、取り残されたトッティと共に広場へ戻るしかできなかった。
「なんで、追いかけてやれなかったかな……」
追いかけ、声を掛け、大丈夫だと励ましてやれば良かったか。しかし、彼女の胸の内を想像してしまえば、レーヴが慰めにいくことは逆効果に思えて仕方なかったのだ。
自分の事より、たった数分しか会話をしていなかった男が覚えられているなんて、それこそ……
「………ぬぁぁぁぁあああ!!!」
夜の街に向かって声を上げながら、自身の髪を両手で掻き乱し、悶々とする胸の内を晴らそうと試みる。
先程からずっと城内での出来事が頭の中をグルグルと回っていて、あーだこーだと悩んでみれば解決策が見つからないと肩を落とす。
まさに堂々巡りだった。
「………………………はぁ。」
もう何度目になるか分からないため息を吐き出せば、ゆっくりと立ち上がる。
空を見上げれば、強い風が吹き。先程見えていた夜空がまた黒煙の向こうに消えてしまっていた。
「………………後悔しても遅いってのに、な。」
レンガ屋根を蹴って、空を跳ぶ。
次へ、次へと駆けて行けば、レーヴの姿は街の暗闇に消えてしまった。
/*
私にとっての時計の村のクライマックスは今夜だよ。もう。がんばった。ありがとう。ごめんなさい。なんてこった。
*/
>>+12 ドアン
/☼確かに当たっているのに、肉の感覚はあるのに。何度も、何度も殴り続けても倒れぬ敵。
目の前の男の変わらぬ表情は、その言葉はブレイクに届く事はない。
ただ、彼には目の前の敵に自分の拳が届かなかった。その事実のみが伝わる。☼/
なん…なんなんだ、なんなんだよお前ェェエエエ!!!!あはっ…はははははははは!!!!!
/☼過度の恐怖からだろうか?
よろめく体のまま、ドアンの言葉の後に狂い笑い、咆哮をあげて走り出す。
背を見せる逃走行為は兵士としての恥。
マーキュリー家次期当主、マーキュリー師団元帥であるブレイク・マーキュリーの姿はそこにはない。
ただ、”悪魔の傀儡”は目の前の敵から逃げ出した。
ーーーーーー彼の心は、一体何処へと堕ちたのか?
これは、悪魔のみぞ知る事である。☼/
機械仕掛けの伝書鳩が、少女のもとへ降り立つ。
『トッティへ
ごめんね。本当にごめん。トッティは数少ない俺の味方だったのに、何の力にもなれなかった。
最後に俺に話しかけてくれてたのも、全部聞いてたよ。ありがとう。すぐに返事できなくてごめん。
俺はもう一緒に戦えないけど、もう一人の仲間を信じて。きっと俺よりもっと頼りになる人だから。
最後に。これは俺のわがままだと思って聞いて欲しい。
できれば、この国の人々を元に戻して貰えるように、シルヴィ様に頼んで。マザークロックはお返しして、トッティの願いを叶えてもらってからで構わないから。
こんな重責を負わせてごめんね。いつも見守ってるよ。
アーネスト・ジョエル』
**蝙蝠人間になれたので追加設定をちゃんと付与したけど、どう頑張っても地獄
いやだってwiki……小悪魔と蝙蝠人間幸せになれなくない???あれから幸せ生み出そうとしたら倫理感0のサイコパス人間が爆誕しそう
そう、か。あんたでも、見た事がないのか。
/☼薬師、つまりは医学に精通し、死にも近い彼がそう言った言葉には僅かに落胆した。
……わかりきった事ではあったが、それでも、俺は。☼/
……俺はかつて、悪魔に魂を渡す代わりにハンナ・マルセイユという女の死者蘇生を望んだ。
ハンナは俺の親戚で……想い人だった。とは言っても、彼女にはずっと袖にされていて最終的に別の男と結婚したがな。
だが、それでよかったんだ。マーキュリー家の次期当主である俺は、危険な地ばかり駆け巡っていた。彼女を本当の意味で幸せにする自信はなかったから、他の奴でもいい。彼女が認めた男が、彼女を幸せにしてくれればいいと思っていた。
……だが、世界はそれを許さなかった。
ある日、彼女が亡くなったという知らせがきた。いや……殺されたんだ、最愛の夫に。
その時は仕事も何もかも放り投げて、故郷へ帰った。そして、知れる事は全部吐かせた。
あのクソ男は、あろう事にも浮気をした。聡いハンナはそれに気づいて、問い詰めたそうだ。それに逆上した夫は彼女を絞め殺して……それで、ハンナは亡くなったんだ。
クソ男には報復したさ。あいつが息をしているだけで吐き気がする。
その方法は……ああ、どうでもいいな。この話は。
ハンナが死んだ事を受け入れられなかった俺は、手を出しもしない医学から何から、死者を甦らせる術を探した。
そして……ついに見つけたんだ。悪魔の呼び方を。
この世のものでは駄目だ。人はいつか死ぬのは自然の摂理。だが、悪魔ならその摂理をひっくり返せるかもしれない。
俺は無我夢中で悪魔を呼んださ。呼び出されたあいつが望むものは惜しげも無く渡した。ーーーそう、自分の魂を。
ハンナは、あの日と変わらぬ姿で蘇った。
黒い髪、絹のような肌、なだらかな曲線の体に細長い指。1寸たりとも違わぬ彼女に感動したが……目を、覚まさない。
悪魔に聞けば、最後の仕上げに《マザークロック》がいるのだと。あれで時を遡らせ、死ぬ間際の過去の彼女の魂を嵌め込む事で、完成すると言っていた。
……だからこそ、俺は。アレを手にしなければならないんだ。
今度こそ、間違えない為に。
/*やったは良いんだけどさ
これ。票が合ってなくて、別の人間を処刑してたらヤバいよね?????????
めっちゃ投票チェックさっきからしてるけども
人外濃度6?いやーーー*/
/*あーーーーーーーーーーーーーーーアアアアアアアーーーー、ーーーーーーー!!!!!!!
むり!!!、むり!!!!!!!
今ふらっとアーネストのアイコン見ちゃってもうむ「!!!!!!!!!なんなのそのえがお!ー!!!!!!やだ!!!!!!やなの!ー!!!!!やめて!!!!!!!むり!!!!!!!!*/
**ブレイクが反応しない分、私がジュラムの発言見返してたんだけど、随所でチクチク刺してくる感じが小物感あって可愛いね……もっと話したかったよ……………
>>336>>337>>338 オブゼビオ
新聞を受け取った彼は、暫し読んだ後、紙幣を1枚取り出した。
「え、わ、そんな…!こんなにもらえないよ…!」
慌てて返そうとするも、同じ書き手としての彼の言葉にリーンは大人しくそれを受け取る。
「ただ、これだと正規の2倍になってしまうから……これは、明日の分も含めて、でいいかな…?」
なんて。今の自分たちには明日すら迎えられない可能性があることを思いながら、それでも人は明日を夢見て未来の約束事をする。
「え、わわ、そんな貴重なもの…」
言葉とは裏腹に、開かれていく本にリーンの目は釘付けになる。
物書き ルクレースは、人嫌い ダズリー を能力(占う)の対象に選びました。
それは自分の記事のように祭りで起きたことが書かれていたが、自分の感想を織り交ぜて書いていたリーンのそれとは違い、第三者の視点から書かれているようだった。
ところどころ塗り潰された箇所はなんだろうか。そこにはそれまでの書き方とはミスマッチな、それでいてリーンの好きな書き手の感情が書き込まれていたようだった。
「感情は、要らない……世界がどうなろうとも、何を知ろうとも、その行く末をただ見守り記録していく……なんて、難しいことだね。」
感情のない人間などいない。少なくとも、リーンはそう思っている。
だからこそ、感情を排除し常に中立の立場で記録していくことの途方のなさと孤独さに、リーンは固唾を飲む。
そうして彼の最後の言葉に、リーンは首を横に振る。
「止めない、止めないよ…。私はこの手も、自分から溢れ出す感情も、目を背けたい真実からも……だって、それが、私の使命なんだから……。」
感情はいつまでも揺れ動くだろう。
それが筆に乗り、思うような記事が書けないことだってあるかもしれない。それでも…それでも、私が求めているのはそんな色の付いた言の葉なのだ。受け取る相手に役立つ情報と、そうして少しでも、それとは別の何かが届きますようにと。
それも結局は、纏まったのか纏まってないのかわからないような曖昧なものかもしれないが、その形は確かに出来た。
>>345 ダズリー
その小さく煌く髪飾りを眺めていれば、隣から漏れ出る声は、……欠伸だ。
あまり眠る気になれないと言っていた彼も、今夜は幾らか安らかに眠ることが出来るだろうか。
そういえば私も、あんまり、ぜんぜん、眠れていないかも……
「そうだね。私も昨日は遅くまで調べ物して纏めてってしてたから、……」
そうして立ち上がる彼に、リーンはまたね!、と別れの挨拶をする。
無事でいて、や、明日も会おうね、なんて、大層なことは言わずとも、きっとこれくらいのシンプルな言葉で彼には通じるだろうと思いながら。
その後いつものように帰路へとつく彼女の、いつもと違う、おさげに付けられた髪飾りがきらりと煌き揺れていた。
箱入り娘 ヘンリエッタは、貿易商 アーネスト を投票先に選びました。
寝る前に、少しでも情報をと思っていた時。
ブレイクを占ったと言っていた賢者の女性を見つけたリーンは、気まずさから思わず物陰に隠れた。
そうして、聞いてしまった。
時計を砕かれる男の悲しき決意を。
それを受け止めた女の悲痛な叫びを。
それら全てを背負い込む一人の共鳴者を……
夜中、深く眠れなくて目を覚ました。
「投票、ちゃんと自分でやり直さなくては。」
自分は、自分の意思で、アーネストの命の時計を砕くことに決めたと。
お伽話は必ずハッピーエンド。
だからすべてが正しく終われば、正しく元に戻れるのと信じている。
「時計の国は末長く平和で、みんな幸せに暮らしましたとさ」
で終わらないといけないのだ。
大人が幸せに導いてくれるのだと思っていた。
でも、国王は倒れ、大人たちも手探り。
物語のように、子どもに奇跡が起こせますように。
お祖父様の言う通り、諦めない女の子の額にちゃんと魔法が宿りますように。
月も星も見えない夜空に自分の命の時計を掲げて静かに祈った。
そしてヘンリエッタはまた、ルーツ(>>331)のそばへ戻る。
お互いが温かいことを確かめるようにそっと手を繋いで眠った。
「明日も、お話ができますように。
できれば、たくさん」
やがて眠ったヘンリエッタは、アーネストの露店でルーツとあれこれと小物を選ぶ夢を見た。
ピンバッジに飾りボタン、花飾りや小指につける銀の指環。
ゼウスさまはこれだ、シヴァはこれだ……と意見はまとまらず決めかねているのにアーネストがニコニコしながらとっておきをお店の奥から出してくれて……
あれがいい、これがいいといつまでも楽しい夢を見た。
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