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動きやすい、薄いブラウスを着て。下は茶色のワイドリネンスラックスを履いている。鍛練用の服だ。
この一年でも成長した胸が、形良く服を押し上げている。バランス良く筋肉をつけたお陰だろう。
細い足から伸びる姿勢は、体幹が良く鍛えられている事が分かる。
刃抜きをした短剣を右手に持ち、構える。右手を前に。上体を横に。相手の剣を払い、直ぐ様攻めに転じられる動きを主体とした構え。クロノスティス家の剣術と、サラのアレンジが加えられているが。
レイピアの構えに似通っているかもしれない。
頭の中から、目の前の空間に形作るは、かつての師の姿。
鍛練の際に、幾度も交えた肉体を思い起こす。そこに、過去の時を現して。
「さて。宜しくお願いね、先生」
過ぎた時の想起へと、踊る様に飛び掛かった。
見るものが見れば、一人で本当に踊っている様にすら見えただろう。
「………こんなものかしら。汗を流してこないといけない」
師との決闘に向けての鍛練を負えると。サラは、湯浴びの場へと向かう。
剣術は、銃が主流となったこの国の戦場においては廃れてきているものだろう。
余りにも速い発展具合で。置いていかれている者達もいる筈だ。
それでも、己の身を守り。武威を示すには、これ以上は無い技能だ。優雅に強いからこそ、民は貴族に慕われるものであろうから。
この国だけ、時計の針が早回しになっていると揶揄する者もいる。人が踏むべき段階を飛び越えて発展しているのではないか?と。
けれども、それは間違いだとサラは思う。マザークロックこそが、この世の時を確実に正確に、間違いなく刻んでいるのだから。
早回しでは無く。他の国が、遅れているだけなのでしょう。そう、マザークロックを心から慕うサラは思うのだった。
期待以上のご令嬢の答えに、片方しかない目と怪しく笑っていた口を大きく開き、両の腕を大きく広げて天を仰ぐ。
>>0:396 >>0:397 サラ
「よい…!よいですな!モオォォォーーーールトベニッッッッッシモ!!!
お任せあれご令嬢!
このテルミット=ヴィブラート、必ずや貴女様を遥かなる高みへお送りすることを誓いますぞ!!
…クク、巨大機巧に可憐な少女が搭乗する……戦闘はむくつけき男共のものであるという概念に囚われていたのは私であったか!それを突き破るのもまたよし!!」
新たな性癖…もとい、可能性に気付いたテルミットは身震いした。
>>51 >>52 サラ
「動けるつっても、そんな大層なモンじゃねぇからな?まぁ、身体動かすのは勉強することより得意だったけどよ。」
学校へ行っていた時、よく教師に言われたものだ。君に勉強は向いていない、野山を駆け回る動物になった方がまだマシかもしれないと。
……今になって考えてみれば、割と問題児だったのかもしんねぇな。
「蒸気噴射装置、ねぇ。
……良い提案だが、俺は、自由に飛べる羽が欲しいわけじゃねぇんだ。それに、そんなのを造るなら、その辺の職人に高い金を積んで頼んだ方が早い。」
ローラーを靴に取り付けるくらいなら簡単に出来る。だが、それ以上になってくると自身で出来る範疇を超えている。それならば、この祭りに乗じて変な機械を持ち込んでいる発明家やらに金を払えば、そんな靴は幾らでも作って貰えるはずだ。
それに、期待の籠った眼差しで見つめられているところ悪いが、生憎と便利な機械装置に用はない。
「俺がそうしないのは、自分の足で手紙を届けたいって思うからだ。お嬢さんにはわかんねぇ感覚かもしんないけどな。」
そう言って苦笑すれば、ふと腕に着けた仕事用の時計を見遣った。
>>45 リリアーヌ
>>61 サラ
白と黒のモダンな時計は、もう夜の時刻を指していた。いつの間にか日も沈み、月が顔を出している。
「っあぁ!やべぇ、もうこんな時間かよ!
あーー、こりゃアイツに怒られるな……」
さすがにサボりすぎた。会社へと戻る頃には、代表兼無二の親友の顔は真っ赤に染まりあがってる事だろう。それを想像すれば、分かりやすく肩を落とす。
「……はぁ。まぁ、別にもういいかぁ…
あぁ、そうだ。令嬢方も、そろそろ帰らねぇといけないだろ。帰り道、気をつけてな。」
そう言うと、踵を返そうとして「あっ」と声を上げてその場に戻る。ガサゴソと腰に提げたポーチから小さな巾着を取り出せば、そっとそれをリリアーヌへと手渡した。
「これやるよ。友人になった記念に、ってな。
中は砂糖飴だから、他の友達とでも一緒に食いな。」
巾着を開けて中を見れば、色とりどりの飴を見ることが出来るだろう。光の下へと持っていけばそれらはキラキラ輝くことだ。
そんな飴を手渡してから柔く目を細め、ポンポンと少女の頭を軽く撫でると、今度こそ踵を返してその場を後にする。
その姿が見えるか見えないか曖昧になった頃。レーヴは軽い身のこなしで屋根の上へとたどり着けば、いつもの様に空を駆け、闇の中へと消えていった。
「気味が悪いほどよくわかっていらっしゃル。もし気が代わりましたらよろしくお願いしますネ」
ロクでもない人だ。
「アァ、人形使いの。良いでしょう、アレは随分とおかしいですからネ。医者は感染症が専門と言っていましたガ、患者として与えられれバどうにかするでしょう」
薬師 ジュラムは、死病診 エルス と 代弁者 ルーツ を能力(因縁)の対象に選びました。
>>67オズワルド三世
「オズワルド様は、枯れた華には価値が無いとお考えなのでしょうか?
私は。枯れた華ですらも、それまでに咲いていた時を想い。また、その華が美しく咲いてきた末のものだと想って。
その華が、蜜と共に溜め込んだ時間を、愛しく感じます。
ですが確かに。枯れ落ちるまでに、沢山の時間を過ごしたいですから。今はまだ、存分に咲き誇りたく思います」
「なんと言う。有り難き賜い物でございましょう
サラ・クロノスティス。喜んでお受け取り致します。オズワルド様のお心に感謝します。
国王様。お忙しい中時間を割いて頂き、大変うれしく思います。
では、失礼を致しますわ」
口に出してしまうものね、と思いながら。国王へと礼を為してからその場から離れていっただろう。見えないところで、スキップなんてしていたかもしれない
>>81 セレナ
コマンド入力のように忙しなく動く目線を必死に追う。
エビス「ほんとですか?!りんご飴お好きなんですね!!」
目は口ほどになんとやら。
エビス「料金なんですけど、ルーツちゃんのおっちょこちょいのせいなんで頂けない、というか…。
むしろ業者委託という形でこっちが払うべき、っていうか。
だから、ここは素敵なご縁のおかげということで、好きなだけ持って行って頂けませんか?」
といっても義理深そうな彼女は素直には引いてくれなさそうな。
そっと、隣に「人形への募金箱」と書かれたものを用意した。ちゃんとこの子たちのために使おう、うん。
>>58ルーツさん
「そうでしたか。
では彼ら彼女らはルーツさんに取っての恩人...というような感じでしょうか。
方法はなんであれ、自らの殻を破り、意思を表に出せるようになったのは賞賛に値します」
[少しだけ口角が上がったように見て取れるだろう。]
「私は、観測者。
オズワルド一世様の頃から代々この国の変遷を書き記す者です。
私はまだ若輩者ですが、先代から引き継いだ仕事でここに来ています。もちろんお祭りの風景とか、出会った人の事は記録しています。ルーツさんやロキさん達もね」
[観測者、と言う言葉を放つ時、無意識に右手が右眼の涙袋あたりを触る。]
「だからこうして色々見て回っているのです。
煌びやかな装飾品が売っていて、空腹を呼ぶ、いい匂いがするお店があったり。
それをみてはしゃぐ子供達がいたり」
[そういう事は参加した事ないんです....と言葉を紡ごうと思ったが、初対面の彼女に言っても仕方ないと思い、飲み込む。
ルーツには、少し羨ましそうに祭りを見るオブゼビオの表情が見て取れるだろう。]
薬師の朝は早い。
目薬に咳止め、2日目にもなると胃薬や二日酔いに効く痛み止めが売れる。それと、あの傭兵のために傷薬を幾ばくか包んだ。
また敷き布に包むと、同じ場所へと向かう。
ヒェッヒェッヒェッヒェ……ヒェッヒェッヒェッヒェ、
……え?
[老人はやっとこさ、寄り道と脇見と休憩と宿泊とナンパを挟んでやっとこさ辿り着いた城の前で立ち竦みます。
なんたって大きな城門が老人の行手を阻むように立ち塞がっていたのですから。]
ほ、ほう?
マザー・クロックとやらは城の中でいつでも見られると聞き及んでおったのだがな?
いやはやせめてこれを見んと、せっかくここまで来た意味がなくなったしまうのだがの。
>>城門前にいる人
おおい!そこの!一体全体どうしたというのじゃ?
>>30 ルーツ
ルーツの腕に嵌められた人形についている緑のリボンが揺れる。理解者のその子はルーツにそっくりだった。
リーンはそれがとびきりに可愛く思えて、緩む頬を隠さず笑う。
いつか、この人形と同じようにリボンを揺らして、ルーツ自身が声を出して笑える日は来るのだろうか。
「ふふふ〜。我が誘惑に敗した者よ…これを食べればそんなことなどどうでも良くなるぞ〜〜!」
許せない!なんて言いながら同じものを頼む彼女に笑いながら、出来上がったばかりのそれを口に含めば。ほら、やっぱり。
「うう〜!やっぱりおいひい……。」
いっぱいの幸せを頬張れば、顔も言葉も蕩けていく。
「ふふ、そしたら私はそろそろ明日の記事を書きに行くね!」
ごちそうさまでした!
最後の一口を噛み締めるように味わえば、訪れる別れに「出来上がったら持っていくから、楽しみにしてね!」と、すぐに訪れる再会を約束した。
>>79 サラ
[私は一度目を伏せてから、遠くを見上げた]
さて、どうだろうな。
俺にとっては、枯れた花は枯れた花だ。それ以上でもそれ以下でもない。
俺は、咲き誇る花を愛している。そして決して朽ちぬ花を愛している。しかしそれは不変とは違う。
常に変化し続け、常にその時その瞬間以上の美しさを。
時計の国は、そうして目まぐるしく発展していったのだから。
だが、お前の在り方も間違いではないのだろう。その感性を大切にするといい。
[そして、私はクロノスティス家の娘を見送った。]
自戒のために首から「りんご飴を当てすぎた馬鹿です」と書いたカードを首から下げる。
先の少女と気品だかい彼女のおかげで少し数は減ったが両手両足で数えられるまでには程遠い。
まさかの確率に店主も倒れてしまわなければ返品も出来たのが周りが囃し立てるせいで持ち帰ってしまった。
意思の弱さを祟る。ヘンリエッタやサラ、アイリーンを思い出すと彼女らの真っ直ぐさが尊く思える。
彼女たちならと考えるも、今の私は涙目になっているだけ。
はあ、と小さなため息をつく。
涙を堪えて食べるりんご飴の味は、なんだかしょっぱい。
「なんと……。」
城門の前で打ちひしがれている男がひとり。
「なんという失態、なんという無念。
マザークロック様にお目通り叶わないとは……このテルミット=ヴィブラート一生の不覚…!」
地に膝をつき、両手で顔を覆い天を仰ぐ。
固く閉ざされた城門は何人をも通すまいと誇示しているようだった。
「先日開発した噴出した蒸気で辺りを満たしている隙にその勢いで宙を舞い姿を暗ます《ドロン》をもってすれば憎き城門を飛び越えることは容易い…しかしあれには人を運ぶ力はおろか、まだ肝心の寫眞機能すら搭載されていないのだ……!」
そもそも王城に侵入することが恐るべき罪悪であることを失念しているのだが。
「なんたる無力…!」
とぼとぼと来た道を引き返して行くテルミットであった…かと思いきや。
「過ぎたことは仕方あるまい。どれ、折角だ。幸い今日の出店はサーメートに任せておるのだし、土産を買うついでに出店でも眺めながら同胞たちの機巧を見物させてもらうとするか。」
「ルーツはどこにいるのかしら?
また健やかな労働を求めて食べ物のところにいるのかしら?
今日は職人の手仕事を見に行きましょう。
うちの時計学校の生徒の皆さんも出展しているでしょうし。
…………まあ!」
さまざまな小物の集まるお店の前で思わず足が止まる。
>>28 アーネスト
「こんにちは。今日もいいお天気ね。
お兄さまのお店、とても素敵!
ブローチやタイピンのようなものは扱っていらっしゃる?両親へのお土産にできそうなものを見せてくださいな。」
>>89 ジュラム
ジュラムさんだ!と盛り上がる心を落ち着ける。
彼の前でゼウスを使うのは医者の前で煙草を吸うようなものだ。色々考慮した上で1番負荷のかからないチクタクを用意した。
理解者「ジュラムさん、こんにちは。例のうがい薬のおかげで喉の調子は元通り、いやそれ以上。まるで魔法みたい、誰かを助ける仕事って素敵ね。」
私はこの祭りで良い人にしか巡り会っていないらしい。
理解者「昨日のお礼もコミコミで、サービスつけた上で無料にさせてください!!」
手をパクりとして握手をする。
問答無用でりんご飴を2本押し付けた。
理解者「まいどありー!」
残り46本。
テルミットは自分と同じく城門前をうろうろする老人に声を掛けられた。
>>オーリ
「如何なされた、ご老体。
……ははあ、さては私と同じ境遇と言ったところか。
それはさぞかし無念であろう。だがしかしこの国はマザークロック様には些か劣るもののしかしてそれに引けを取らぬ時計職人の集う国でもあるのだ。ご安心召され。きっとご老体の眼鏡にかなう時計も見つかることだろう…!」
そう返し、大仰な身振りを混じえて国の外から来たであろう老人を労った。
お店のお兄さまに声をかけようとしたら今日も聞きたかったあの声が!
>>91 ルーツ
「まあ!まあ!!求人広告だわ!!
ご機嫌ようルーツ!
私にもくださいな。今日もやる気が溢れているからウォークライがお腹から聞こえそうなの。」
ニコニコと微笑んでユニークな看板を下げた友達に手を伸ばした。
──朝。ふわぁと欠伸をすれば、目元にクマを携えたまま出勤する。今日も仕事は山積みで、それに加えて昨晩怒られて増やされた分の書類整理もあるのだから、とてもとても気が滅入る。
そもそも、書類だの契約だのが苦手だから会社の代表を友人に譲り、配達人を選んだというのに。これじゃぁ、まるで意味が無い。それに、活字を見ると5秒で眠る自信がある。それと同時に、その姿が友人に見つかって10秒で起こされる自信もあるのだけれど。
「おはようデイビッド。てことで、俺は配達に行ってくる。
……あ?いやいや、書類整理は帰ってからやるって。じいちゃんばあちゃんのリスト纏めんだろ?わーってるよ。」
片手を上げて親友の言葉を遮った。
今日の分の配達物をリュックの中に詰め込めば、颯爽とローラースニーカーを転がして会社を出る。
いつもの様に身軽に屋根へと登り詰めれば、仕事用の時計のリューズを回した。これは、毎日の日課。ぜんまいを巻いて漸く仕事のスイッチが入るのだ。
今日も変わらず黒い煙が空を覆っている。そんな中を進むため、首に下げていたゴーグルを装着して、空を駆けた。
眼下では、昨日と変わらず街は賑やかな色に染っている。遠くに見える城の門が閉ざされていることは気になったが、特に時計が見たい訳でもないレーヴは何も思うことなく、今日の業務に勤しんだ。
カチ、コチ、と、命の時計が命を刻む。
昨晩覚えた違和感は、未だ胸を燻っていたけれど。
変わらず街は賑やかだし、路地裏の猫は呑気だし。
きっと、何事もなく一日が始まり、終わるのだ。
命の時計が動き続ける限り、
マザークロックがある限り、ずっと。
[朝食を取りながらふむ、と考え込む。読んでいた新聞をテーブルに置き、マスクを被り直して店を出た。
向かうのは昨日も通った薬師の出店。もし居なければ教えられた彼の店に行けば良いだろう。
実際彼は出店付近でパペットを抱えた少女と話していた]
>>89ジュラム
ああ、昨日ぶりだな。あれから少し考えていたんだが、どうにも妙に感じる所があってな。
もしかしてだが、お前の店の薬には何か魔術的なものを使っていたりするか?
[ジュラムに話し掛けつつ、ペストマスクの先がちらりとパペットの少女へ向く。>>106
大量のりんご飴と、パペットと、少女。
……なんだコイツは、という目線はマスクに隠され気取られることは無かっただろう。恐らく。]
🕐皆ガスマスクとかペストマスクとかパペットとかなんか変な奴らへの耐性が強すぎやしないか?ガスマスクはこの国の空気ならまああるのかもしれないけどもさ。
『またオモチャばっかいじってやんの!変なやつ!』
『今はお友だちと遊ぶじかんなのよ?』
『あいつは友だちが居ないんだよ!』
(機械が好きなだけだ。誰にも迷惑掛けてない)
『ダズリー、何度言えばわかるんだ!!皆と同じようになんで過ごせない?俺だって好きでオシオキしたい訳じゃないんだぞ?』
(そんなこと言いながらいつも気晴らしに俺をぶつんだ。)
(どいつもこいつも、どうして人と同じ行動を好むんだろう。なぜ同じものを美しく、楽しく、美味しいものだと感じなければ”異端”なのだろう。自分は自分の美しいものしか信じたくない。)
『いいかダズリー。技術と知恵は全てを失っても必ず財産になる。一方で友情や愛情は簡単に壊れるが、人間はこれがなくては心の時計は正しく刻まれていかないんだよ』
「────……わかってるよ父さん。もう何度も聞いた言葉だ」
🕐昨日見て思ったんだけど、ジュラムの命の時計最高に好き。
まさか完全に閉じ切って開かなくした上で透明にして中身を見えるようにしたっていうのに中に水入れたせいで正しい時間が分からないなんてそんな時計綺麗でたまらんしときめきが過ぎるでしょ。この錯誤感堪らんな。
(目が覚める。そういえば祭りに今日も行くんだった。目当ての時計はまだ見れていないし、マザークロックもちらりとしか拝見できなかった。何より父と祖母に土産を頼まれていたのに、昨日は人酔いして早々帰ってきたのだ。
施設にいた時の夢を見た。 >>110 友達らしい友達も折らず、苦手な先生には園長の見えないところで体罰をうける日々。施設の人に感謝はあるが、決していい思い出ではなかった。園長先生だけは毎日壊れたロボットのおもちゃや置時計を寄越して修理させてくれていたっけ。
身支度を済ませ、玄関の扉を開けた)
行ってくるよ父さん、おばあちゃん。夕方には帰る。
/☼ハンナが取ってくれた宿屋のベッドは寝心地が良く、早く眠りにつける……はずだったのだがどうにも眠れない。
戦場でもあるまいしと寝返りを何度かうち、思い当たるのは《マザークロック》の事。
自身の厚い胸板の上で巡る命の時計は変わらないように見えた。
そう、あの時までは。☼/
……あー、くっそ。寝れねえな。
/☼何度目かの寝返りでついに出てくるのは独り言。
目を瞑って横になるだけでも体力は回復すると知っているからこそそうしているが、眠れないというのはどうにも気持ちが悪い。
とはいえ、朝日が昇る頃には深い深い眠りについているのであった。☼/
>>54 テルミット
興味津々というようにテルミットの話しを聞きながら、「そうだった!」と新聞を手渡す。
「すごいんだよー!私ね、国王様とお喋りしちゃったんだー!すごいんだよ、気さくに話しかけてくれてね、」
なんて先ほど起きたばかりのお祭りの自慢話をしながら、テルミットの手元を目で追う。
器用に人形の後ろに取り付けられたゼンマイの螺子をくるくる回すその様を見ていれば、まるで彼の手により生命を与えられたかのように起き上がり、音楽と共に踊り出す人形に、リーンの目がキラキラと輝く。
「すごい、すごい!テルにーすごいよ!!」
ああほら、だからやっぱり、好きなのだ。この人も、この空間も、この国も。
次から次へと舞い込んでくる新しいもの。空はどんよりと煙に覆われ、その青空を隠していくけれど、もくもくと上がる蒸気に、じわりじわりと上がる熱。独特な匂いが、リーンの好奇心をより一層駆り立てる。
「やったぁ!本当にもらっていいの?すごい!ねぇこれ、音楽はどこから出ているの?オルゴール?」
踊る人形を受け取ったリーンはくるくると回りながら、早速記事に書き起こさなきゃ!と意気込んだ。
>>108 オーリ
「うお、本当に大丈夫かご老体。
その足でよくもここまで辿り着けたものだな。
…気に入ったぞ!
特別に私が開発中の歩行補助装具《歩け、その命尽きるまでくんΩ》のモニターに採用して差し上げよう!
ほれ、ここの『何があっても一切の責任は問いません』の項目にチェックとサインをさあほれ早く。」
テルミットはぐいぐいと契約用紙を老人に押し付ける。
「ん?命の時計?この国の人間は滅多なことがなければ人に時計を預けたりはしないぞご老体。
ただまあ私は今気分がいいからな。存分に見るがいい。」
既に近い顔を更にぐいと近付け、左眼に宛てがわれた命の時計を指し示す。
「ずっと見えてはいただろうが、これが私の命の時計だ。人にもよろうが少なくとも私は自分の命をコソコソと隠すような真似はしないぞ。」
/☼浅い眠りと呼吸の中で、夢を見た。
任務に向かう途中で、敵国の軍人は強いそうだと当時の仲間と話していた夢。
視界は暗転してーーー床に転がる仲間の死体、水溜まりのように広がる赤色。
そして、その中心で佇む男に、獣のような咆哮を上げて駆け出す自分。
……次の瞬間には、左の目に焼けるような痛みが走り、壁へと吹っ飛ばされる自身の体に理解が追いつかない。
痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!!!!!!!!
床で転がる自分を他所に、男はナイフの血払いをし、再度構える。☼/
「……お前が最後か。ならば、ゆっくりと嬲り殺してやろう。」
/☼地面を蹴ってこちらに距離を詰める男に、俺はーーーーーー。☼/
なんだかんだとしていれば、帰路に着く頃にはすっかり日は暮れ夜も更けていた。
「ただい………?」
慌ただしい事務所兼家の中を、何事かと思いながら通っていく。
印刷機の幾つも置かれた部屋はその歯車を目一杯に動かしていた。
どうやら、何かが、起きた、らしい。
ふと思い出されるは城内での出来事。
マザー・クロックは確かに私たち皆の生命を刻み続け、マザーの名を冠するに相応しい歴史と威厳さを持ちながら、そこに展示されていた。
思わず握り締めた自分の命の時計が、じんわりと熱を持ったかのように感じられた。神秘の時計。
「いのちのかあさん、マザークロック……」
翌日出来上がったクロッカー新聞の見出しには、でかでかと、閉ざされた城門について書かれていた。
りんご飴を売っているルーツさん。
それを買っていく風貌様々な人達。
ご老体と会話するヘッドギアをした青年。
そんな中、ふらりと姿を見えた男性が目に入る。
本をぱらぱらと捲ると現代国王の風貌のページを開く。
「?」
[なんでこんな所に国王が?]
そう思い、てくてくと彼の後ろをついて行き、不遜ながら声を掛けた。
>>オズワルド三世
「声を掛けることも不遜ですが、御容赦頂けると幸いです。貴方は現代国王では?」
/*
いやほんまねむ……………
今回の子は暗い過去とか特にないです。母が死んだくらい。まぁ、そのおかげで時計職人になりたいって思わなくなったんだけども。
>>=9
「貴族足るもの、多少の武は心得ていないと。
脚で地面を跳び跳ねるのとか、好きよ。余り披露する機会は無いけれど」
流石に、他の貴族が見ている前でははしたないので、自重する。時も、たまにはある。
「変なことは、寧ろ起こそうとする者は多いかもしれない。
不安がらせたい訳では無いけれど。明るいお祭りの暗い所には、不届きな人達が集まるものだから。勿論、傭兵や憲兵の方々がしっかり働いてくれているから、心配は無いと思いたいけれど」
男の人が倒れていた、と聞いて。なんとなくの心当たりを話してみる
「まぁ。それは、大変。なにかしら。
私は昨日狼藉な殿方達に囲まれてしまったので、皆さんにお眠りになっては貰ったけれど。」
/☼目を覚ます。
ベッドが湿るほどの冷や汗と、倦怠感で気持ちが悪い。
無言で起き上がり、洗面台へ顔を洗いに行く。
目の前に映るのは、顔色の悪い自分で。☼/
……ははっ、ひっでぇ顔。
/☼軽く笑い飛ばせば、机へと向かう。
一通、どうしても書いておきたい手紙があったからだ。☼/
>>118ジュラム
骨が……驚く程生える……?
[それが魔法でないなら何なのだろうか。表情が窺えずとも眉間に皺を寄せて困惑しているのがよく分かる声色になる。決して有り得ない訳ではないが、何とも、超常的だ。
その後に続くジュラムの言葉にエルスは目を瞬かせる]
研究……そうか。そうだな。
興味が出た。幾つか売ってくれ。製造過程を教える気は無いんだろう?
[骨が生えることが果たしてエルスの診療所に良いことをもたらすのかは定かでは無いが、単純な知識欲が勝る。医者もそうだが研究者も多く輩出してきたカフネの家系としては見過ごせないものだった]
🕐ジュラムとしか話せなくてコミュ障おじさん泣いてる。お前はいつもそうだ。最初に構ってくれた奴にしか話し掛けられない。誰もお前を愛さない。
>>114 リーン
「ああ、ありがとう。私はこれをことのほか楽しみにしていてな。」
テルミットは楽しそうに王との邂逅を語って聞かせるアイリーンを見て満足そうに笑った。
「ふふ、今の音は内蔵のオルゴールだがな。……実はそれだけではないのだよ。」
テルミットは更に小箱を取りだし、踊り歌う人形をその上に載せた。
「それ、ここのボタンを押すとな……」
『わたしの名前はなんて言うの?教えてリーン。』
響いたのはサーメートの声。ここにはいないサーメートの声が聞こえたのだ。
「私は遂に蓄音機の小型化に成功したのだ!
このサイズであればリーンも簡単に持ち運べるだろう?
…どうだ?リーンの取材の手助けにはならないだろうか?」
そう、テルミットは背中を押してやるだけ。与えられる翼はないが、創り出すことはできるのだ。
>>125 エルス
「エェ、まともな形にしておけば、なくなった足も腕も元通り。もちろん、頭蓋骨もネ。ちょいと頑張ればもちろろん腕を増やせるかもネ」
ようやく客になったか、とブレイクのために用意した包みを開ける。量を約束したわけではないのだ、今回は試供品というつもりでもあったから知られなければどうということはない。
「先祖代々の技術でございますからネ、御容赦を。それに、口には出せない取引先もありますカラ
左から、『骨生え薬』『傷薬』『痛みを失う薬』、デス」
細い指でトントントン、と示す。
「すべて、用法用量を守ってくださいネ。それはもう厳密に…お医者サマならわかっていらっしゃいますネ?」
/**/
これさぁ、因縁のことバラされたら1発で疑われそうなんだよな。まあキャラに忠実に!あと喋る人増やそう!また仲良くなった人と関係性あるの、ヤバいな
[臣下たちに街の警備を強めるように命じ、私自身は街に降りていた。
朝から晩まで動く様々な機械。白い蒸気で辺りはぼんやりと霞み、街中にはパイプと歯車が溢れている。
かつての私は、立ち込める煙と油の匂いに何を思っていただろうか]
……。
[今ではもう、よく思い出せない。]
……空が遠いな。
とても、遠い。
[ただ私を突き動かすものは、王としての責務だ。歴史あるこの国の発展だけを願い、決して朽ちぬ国家を作り上げ。そのために心を砕いてきた。]
>>121 オブビゼオ
[声がした。そこには、分厚い本を両手で抱えた青年がいた。その男の右目には琥珀色の文字盤──“命の時計”が埋め込まれている。]
いかにも。俺が現国王のオズワルド=キングだ。
そう畏まる必要はない。
青年の指し示す方には色とりどりの宝石、装飾品があふれていた。ぱぁ、と顔を輝かせて夢中で眺める。
>>123 アーネスト
「お父様は1点ものがお好き。それから華やかなものよりシンプルで洗練されたものがお好みよ。
時計のことであちこち国中をお出掛けになるから旅のお守りになるようなものがいいわ……あ!このラピスラズリのついた金のタイピンをくださいな」
値札の存在をまるで知らないような手つきで選んでいく。ひょいひょいと手でつまみ上げてはあれこれと見つめる。
「お母様は……確か黄緑がお好き。
このペリドットでパールを囲んだ品のいいお花のブローチをくださいな」
>>47 アーネスト
[差し出された千代紙と写真を見て、彼女の瞳が輝いた。どちらもとても素敵な品である。]
初めて見るものばかりで……とても、嬉しいです。
ありがとうございます。
[ぺこり、丁寧に頭を下げる。元々はチケットをくれたあの人に感想のお手紙を書くためにと思っていたが、一緒にサーカスを楽しんだブレイクへも、物語とは別で手紙を渡すのも良いだろう。
そう考えたルクレースは、両方ください、と言おうとして、しかし一度思い止まる。]
是非売っていただけたらと、思ったのですが……お写真は、あなたにとって大切なものではありませんか?
思い入れのある品でしょうし……
リーンは今日も今日とて、城下町の中を駆け回る。
腰に付けられたチェーンに通された、リーンの時計がちゃらりと揺れる。ちくたくとそれは時を刻み進めていた。
「お祭り2日目だよーー!!新聞はいかがー!!」
道ゆく人々に渡して行きながら、目まぐるしく駆け回る。
そうして目当ての人物を、まずは1人。
探し当てればリーンはききぃーーーっとでも効果音が付いたようにその足を止める。
>>74 ルーツ
くんくん。これは…!
「りんご飴だ……!」
「ルーちゃん、こんなにたくさんどうしたの?」
彼女のまわりも常に楽しいが絶えない。
リーンはそう思いながらにこにこ笑顔でルーツの顔を見た。
>>124 リリアーヌ
[リリアーヌがくるりと回ったとき、風を孕んでふくらむスカートを見て、少女は素直に可愛いな、と思った。今日だけは、と園長さんがとっておきの帽子とリボンでおめかししてくれたけれど、園の中でもおてんばな少女にスカートは履かせてくれないのだ]
「ドレスがふわふわ、かわいいね!リリーさん?じゃあ、トッティは、リリアーヌのこと、リリーちゃんってよんでもいーい?」
「うん!あのね、トッティの時計、うらにあながあいてるの!」
[少女は首にかかったチェーンを引っ張って、命の時計をリリアーヌに見せる。園長さんにあんまり人に見せてはいけないよ、と言われていたが、リリーちゃんはおともだちだから「大丈夫」のカテゴリーに入れられた。
文字盤の裏を見れば、穴が数ヶ所あり、よくみれば剥がされたような跡があるので、元は何か装飾されていたのだろうと、大人であれば推測できるかもしれない]
「ね、あなぼこでしょ?きれいな石とか、かざりになるやつ、あるといいなぁ
リリアーヌは、時計をさがしてるんだぁ。アーネストおにーさんのおみせ、時計もあるみたいだよ!いっしょにいこーぉ」
>>サラ
昼に差しかかる頃、サラ・クロノスティスの元へ国王の従者が現れる。
そして、「国王から」とケースを渡されるだろう。中を確認してみると、そこにはアンティークの懐中時計が入っていた。
表面は紺色で縁と同じ金色の細工が花のように施されている。その中心にはシックな文字盤があり、針は小さな音を立てて時を刻んでいる。
そして、裏側には蓋が付いている。
開けてみれば、華やかな音楽が流れ出すことだろう。
どうやら、ゼンマイを巻くとメロディーが流れる仕組みのようだ。
>>131 ヘンリエッタ
身の振り方から相当高貴な人のようだ。失礼のないようにと作法に気を配りながら、彼女の後ろについて選ばれたものをびろうどの張られた板へ並べてゆく。
「かしこまりました。ご贈答品のようでしたらお包みいたしましょうか。包装紙とリボンで簡単なものしかできませんが。」
>>132 ルクレース
黒いレースの下で、彼女のかんばせが華やいだのが見えた。どうやら喜んでもらえたようだ。つられて表情を和らげながら、首を振る。
「いえ、俺はいつでも外へ出られるので。お気に召したなら両方貰ってください。…といってもこっちは正式な売り物なのでお代を頂かなくてはいけないんですが、写真はどうか納めて。お祭りの日ですしね。」
>>139 オブビゼオ
良い、顔をあげろ。
ヴィグ家のことは聞き及んでいる。その分厚い書物にこの街のことが事細かに記されているのだろう?
時計の国の記憶を後世に伝えるため、お前たちは独自の史観をその本に表現している。
[頭を垂れる青年に私は言う]
特別な祭りだ。
私もこの目で、この国の賑わいを確かめようと思ってな。
たまには城に引きこもっていないで街の空気を吸えと、大臣に言われたというのも理由の一つだが。
城については、少々な。
お前たちが気にすることではない。
>>142 ルーツ
「では私には3つくださいな。
ひとつは私の。ひとつはおじさまの。ひとつは……ジャンに。
きっとみんなで食べたら楽しいしおいしいのではなくて?
せっかくだから座ってりんご飴パーティーしましょ。貿易商のお兄さまもご一緒に。」
楽しいことはみんなで。りんご飴を持っている人を目印にどんどん声をかけるだろう。
>>143 アーネスト
「いいわよね?お兄さま。
私はヘンリエッタ。素敵なおみやげをありがとうございます。今日からあなたもお友達ね!
……りんご飴をご一緒したら、私とルーツに何か素敵なものを選んでくださいな。
友情の証は何か小さくてどこにでも持っていけるものがいいの。だから変わったものでなくてもいいの。」
きょろきょろとりんご飴を求めそうな人を探す。
>>=10
まさかの本物でした。
本の中で読んだようなマーシャル貴族。
「あの自覚ないようなら謹んで伝えるけど、あなたのそれが私の見たそれ、っぽい。多分。
このままじゃ、サラ新聞デビューしちゃうよ!?
アイリーンならネタになるならなんでも書いちゃうし!
止めなくて、大丈夫?」
とは言っても、もっと話題に登るべきものを彼女は大見出しに切り抜く。
「その傭兵、憲兵が騒がしいのが気になる。
ま、まあ今は騒ぎも謎の能力も飲み込んでお祭りを楽しむ、そんな方向でいていいかな。」
サラがあんな素敵な服で、華奢な体で、縦横無尽きに野暮な男をなぎ倒すシーンを想像して、まるで何かの物語みたい、なんて笑っていた。
>>134 アイリーン
ロキ「大正解、よくわかったね。見まごう事なきりんご飴よ。」
ロキはこんな感じに冷たくあしらうが、
アイリーンだ!!と普通に両手を挙げて目を輝かせてしまう。
ロキ「一生の運をこの子はこの祭りで使い果たしたみたい。30回くらい連鎖したあたりから悲鳴が聞こえてきたわよ。」
えへへ、とおどけて見せるがロキのこつりとたしなめられる。
彼女の力を借りれば泡沫のように消える数のりんご飴だが、ここでそういう形で彼女の力を借りるのは、なんか、違う。
でも、こういう形なら。
ロキ「そんなこの子のために、1個どうかしら?もちろん、彼女とあなたの中なら代金いらない。」
>>145オズワルド三世
「御寛大な配慮、痛み入ります」
[伏せていた顔を上げる。片膝は変わらず付けたまま、オズワルド三世の瞳を見る。]
「差し出がましいと思いますが、従者も付けず街を見廻るなど危なくないでしょうか。いや、間者に遅れをとるとも思ってはいませんが」
[心配そうにしているが、顔は変わらず淡々と話す。]
「この祭りに関しては、3日間城門が開いてマザー・クロックが公開されています。今までの歴史の中で、城門が閉じていることはありませんでした。
何が...起きているのです。それを書き記すのも観測者の役目なのです。」
[怒らせてはいないか。伏せ目がちにオズワルド三世を見るが、そんな心配をするも言葉は溢れてくる。]
>>135 セレナ
「!!」
「はーい!ありがとう!!」
ふんわりと、フルーティーな香りを上品に纏った女性に声を掛けられてたリーンは、脇に抱えていたその新聞を1部手渡す。
「1コインです!」
綺麗な人だなぁと思いながらこんな人とも会える祭りに心は躍るばかりだった。
「はーい、ありがとう!!」
「1コインです!」
[少女は頭の中で、聞こえてきた声の真似をした。これから行う使命の大きさに緊張もしていたが、少しだけ、わくわくしている]
『ふふっ』
>>143 アーネスト
[心優しい店主の言葉に、彼女の顔はふわりと和らぐ。]
ありがとうございます。
お代、勿論お支払いします……おいくらですか?
[彼女は財布を取り出して、提示された金額をきっかり渡す事だろう。しかし写真を納めて、と言われ、ルクレースはサーカスのチケットの時同様、ただでものを貰うということに少しの抵抗感が生まれた。]
お写真についても、本当はお代をお支払いしたいくらいです……
もし、よろしければ、何かお礼をさせて頂けませんか…?
とは言っても、私が差し上げられるものなんて、限られていますが……
[自分には物語を紡ぐことしか能がない。写真のようなものは渡すことができないだろう。もしくは、何か食べ物を買ってこようか? ずっと店番はきっとお腹がすくだろうし……なんて思案しつつ、彼女は問いかけた。]
[──時は少し進む。]
[店主とのやり取りが終わって無事千代紙を手にすることができれば、ルクレースはサーカスの感想をその紙に記すことだろう。]
『サーカスのチケットを譲ってくださったおじさまへ
こんにちは。昨日は、チケットを譲ってくださりありがとうございました。少々口下手なので、お手紙にて感想を伝えることをお許しください。
サーカスは、それはもう素晴らしいものでした。
まず最初の芸は──』
[事細かく、サーカスの様子について説明し、その時に自分が味わった感情が書き連ねられる。それは普段のルクレースの表情からはとても想像もできないくらい、感情的な文章になっていることだろう。
サーカスについての話が終わると、最後にはこう書き添えられた。]
『追伸
お手紙を書こうとして、おじさまのお名前をお聞きしていなかったことに気づきました。差し支えなければ、機会があれば教えていただけますと幸いです。
ちなみに私は、ルクレースと申します。』
[書き終えるとルクレースは、グレゴリオの姿を探し始めることだろう。]
/*
全然ログ終えてない感がやばい()
とりあえず自分が絡みに行った人とか約束のある人に対して話しかけていくだけで精一杯()
*/
わかった。そんな日は来ないと思うがな、永遠に。
/☼薄気味の悪い男だ。☼/
感染症。道理でマスクをしている訳だ。
……あんた、随分とパペット使いと仲良く話しているがいいのか?
/☼やめてくれと懇願されても、違うと否定されても、どちらでもよかった。
ただ、暇潰しのようにどうでもよさそうな口振りで聞く。☼/
>>154 オブビゼオ
心配には及ばない。
とはいえ、不用心なのも自覚している。用が済んだらすぐに城に戻るつもりだ。
[青年に頷いて見せてから、私は口を開いた]
──。
……そうだな、穏便に済ませるつもりではいたが。事情を話さず事を進めるのは、信用に関わるか。
しかし、無意味に国民たちを混乱させたくはない。
観測者よ、今は待て。
時が来れば話をしよう。
░▓▒▓█▓░░▓▒
「夕刻にはお前たちはこの国を出ろ。
アベル、お前も最後は飛ぶことを許す。
先にやつらの経路を洗ってやれ。
下手に見つかるなよ。囲われることなどないようにな」
>>167 ルクレース
リンゴ飴を譲り受けて、お嬢さんを待ちながらふらふらと歩いていると、昨日の声がした。名前も素性も知らないのだから、無視することも出来ただろうに、律儀なお嬢さんだ。
「こんにちは、お嬢さん。ああ、ありがとう。今読んでもいいかな?」
とは言ったものの、欲張ってリンゴ飴を2つも貰ってしまったから両手が塞がっている。
「お嬢さん、甘いものは苦手かな?苦手でなければ、お一ついかが?ああ、これは向こうで配っていたものだから、何も気にしなくていい」
厳密に言えば、昨日渡したチケットもグレゴリオは譲り受けたものであって、こうして対価に感想を求めるのも間違っているような気はするのだが。
(今日は何もかもが上手くいかない。貿易商らしき男に声をかけても気づかれず新聞売の女にも声が届かなかったらしく仕方ないと支払いのコインだけをおいて新聞を手に取ってきた。
昔から声が小さいことをよく注意されていたから別段驚くことでもない。とはいえ、どことなく悔しい気持ちは胸に残る訳だが。
新聞に視線を落としながら歩いていると、<<物書き ルクレース>>という名の人物に軽くぶつかってしまったようだ。)
>>ルクレース
あ……、……んません。
(完全に前を見ていなかった不注意で女性にぶつかってしまったらしい。今度こそはと多少聞こえるボリュームの声で(とはいえ小さい声なのだが)謝罪の言葉をかける。)
/**/
私が思っているもつさんだと思っている人、まだ喋れてないんだよな。今日話しかけるわ
知り合い設定で。逃さねえぞ
>>グレゴリオ
「お兄サン、そのリンゴ飴はもしや人形使いのお嬢サンから貰ったのかネ?」
客が捌けて暇になり、通りを見ているとリンゴ飴をもつ人がチラホラと見える。その中には普段話しかけることも無い類の者も混ざっていて、あの子の物怖じしなさがわかるというものだ。
客層を増やすという意味では参考になる。金を持っているかは別として、と、ちょうど目の前を通りかかった男に声を掛けてみる。
ヘンリエッタに話しかけられる少し前、店先にて
>>162 ルクレース
本当にこの写真に何も思い入れなどなかった。しいて言えば、この国では仰ぐことのできない濁りのない青空を、いつも心に留めておきたかっただけで。そんなとりとめもない写真に苦心する彼女は、心の綺麗なひとなんだろう。
「本当にいいんですよ。写真一葉くらい、お金になるようなものでもないです。…ただ、もし後で時間があったら、裏の子供たちと一緒に露店を見て回ってやってもらえませんか。仕事で店番ばかりさせていて、まだ碌に見て回れてもいないだろうから。もちろん、時間があればで結構ですし、気が向けばで構いません。」
時を遡ること数刻前。
>> ダズリー
店番をしていると、どこからか視線を感じた気がする。気配のする方を視線で辿るが人はおらず、気のせいかとまた業務へ戻ろうとした矢先、少し先を歩く青年の腰元からハンカチが落ちるのが見えた。
「サー!ハンカチを落としましたよ!」
咄嗟に拾い上げたそれを拾いあげながら、遠ざかってゆく背中に声をかけた。
>>184 アーネスト
[アーネストの提案は、ルクレースにとって嬉しいものだった。写真を受け取ることに対する遠慮がちな気持ちが少し晴れると共に、普段自分が物語を届ける対象である子ども達と触れ合えるであろうことに、喜びを覚える。]
私で良ければ、喜んで……!
では、少し用事を済ませたら、必ず戻ってきますね。
[ルクレースはそう約束をして、写真を受け取る。ただ、]
(それにしても、若く見えるけど、お子さんが沢山いるなんて大変そうだなぁ……お仕事もして、子育てもして、すごい人)
[ルクレースは彼の笑顔を見ながら、きっとそんな誤解をしていることだろう。]
>>137 ダズリー
「おや、お兄さんこんにちは、はいどうぞ!」
ルーツに話しかける前。
声をかけられたリーンは彼に新聞を1部手渡す。
「今日の1番の注目はねー、やっぱり閉ざされた城門だよね?お兄さん知ってた?」
なんだか暗い顔に声。と言っても顔はマスクに覆われてあんまり見えないんだけど。
なんだかこういう人を見ると、どうしても気になっちゃう。
「あ、後ね!オススメの工房があってねー!」
なんて言いながら、テルにーのことを話してみる。
「お兄さんのマスク、かっこいいね!素敵な出会いがありますように!」
向けるのは、にこにこ笑顔にほんのちょっとの好奇心。
[──さて、写真を受け取って、グレゴリオへの手紙を書いているのと同じ頃。
ルクレースはブレイクに対しても、昨日サーカスに付き合ってもらったお礼の手紙を用意する。]
『ブレイクさんへ
昨夜は素敵な時間を一緒に過ごさせていただき、ありがとうございました。
ルクレースより』
[その言葉を写真に書き添える。素晴らしい写真には、あまり言葉を飾りすぎない方が良いように思われた。そうして彼女は、ブレイクの姿も探すことだろう。]
誰も!!!!!!!!殺したくない!!!!!!!!!!!!!俺は誰も!!!!!!!!!!!!!!殺したくないんだぁ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
[昼と夜とを取り違えたような人々の海を、地図を頼りにアベルは歩んでいく。目的の場所へと向かいながら、《時計》を通して聞こえた主人の声に笑った]
詮索なんて、まさか。けれど、これでもキミとは1000年以上の付き合いだからね。
誰よりもキミのことをそばで見てきたつもりだよ。
だからどうか、無理はしないで。
ああそうだ。それから、指示も聞いていたよ。
[フルーツタルトの出店でアップルタルトを一つ購入すると、店を出るすがらにそれに齧り付きながら、今度は路地裏へと入っていく]
囲われるなんて、そんなヘマはしないさ。
/*
てかまじでこの子男としか喋んないな……恋したいって確かに中の人は言ってたけど、ここまで露骨になるつもりじゃなかったんだけどな……なんか恋に飢えまくってるみたいでなんかやだ……
女の子……女の子とも話したい……どうしたら……どうしたらいいの……
*/
>>160 ルーツ
「とても大きなロリポップなのね?
……これはやはり大きな口で食べないとダメね……手強そうだわ。」
どれも立派なりんご飴。3つ並べて1番小さいのを自分用に取ると、残りの大きなふたつは袋に入れてバッグにしまった。
>>175 アーネスト
「素敵なお申し出ありがとう。お言葉に甘えさせてくださいな。
甘いものがあるからお砂糖もミルクも結構なのよ。」
ヘンリエッタなりの背伸びを伝える。
"いい品"という言葉に気を良くし、りんご飴と格闘しながらわくわくと待つだろう。
そして、りんご飴とペストマスク、あまりに意外な組み合わせに一瞬言葉をなくすが、甘いものを食べる人に悪い人はいない。正しくは、悪い人であっても甘いものを食べるときはお利口なのだ。
>>151 エルス
「そちらのマスクのかた!
よろしければご一緒いかが?今みんなでりんご飴でお茶の時間なの」
>>アイリーン、トッティ
「りんご飴のレディたち。よかったらおしゃべりしていきませんか?」
>>182 ルクレース
受け取ってもらえたことにほっとしながら、手紙を読み進める。
彼女のことをよく知っている訳では無いが、どちらかといえば寡黙な印象を受ける彼女からは想像もつかない程、鮮やかで魅力的な文が綴られていた。
この目で、耳で、肌でサーカスを味わっては居ないはずなのに、その場に居たかのようにさえ思わせる。
読み進めて、追伸と書かれた文字の下には僅かながら表情を曇らせる。
本来ならば関わるべきではないし、素性が知られたら彼女──ルクレースは私を軽蔑するのだろうか。とは言え、名乗らないのもおかしな話だ。
「お嬢さ──いいや、ルクレースさん。実に魅力的な文章だったよ。サーカス、楽しんでもらえたようで何よりだ。
私も名乗っていなかったね、私はグレゴリオ。特段話すこともないつまらない男だよ」
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