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>>173 リュラ
「……そう。じゃあ、庭がある間はたまにでもいいから植物をよく見て、間引きとか剪定をしてあげるといいかも。手を掛けた分だけ、あの子達は綺麗になるから」
嫌いではないから、見るのは嫌ではなかろうとそうアドバイスする。
道具を片付けて、ホールへと戻る途中。人がいないのを確認すれば質問を投げかける。
「領主様から貴女が屋敷に来たあらましは聞いたけれど。……どうして、この屋敷を選んだの?魔法を使えると自負している貴女なら、どこでだって上手くやっていけそうだけど」
ちょっと失礼な聞き方かしら。でも、選んだとかは事実なのだしと思い、聞いた。
>>165 ハイド
「…………いいよ、別に。
まぁ、そんなに大したことじゃないんだけど。」
右の手袋の指先を掴めば、ゆっくりと外していく。
顕になった全ての指の先に、グルグルと巻き付けられた大きめの絆創膏。傷口にあてるパッドの部分は、傷口から出た血で赤黒く染まっている。
しかし、そこからまた少し血が漏れていたようで、粘着部分が弱くなってしまっていた中指の絆創膏が剥がれれば、爪が削られ、腹の部分の肉がそげ落ち、赤黒く変色した指先が見えたことだろう。
「あっ、ごめん、ここまで見せるつもりじゃなかったんだけど……」
慌てて、まだ手袋を外していないもう片方の手で絆創膏をとめなおせば、ハイドの顔を見る。
「気持ち悪い感情がね、溢れそうになるといつも痛みで抑えてるんだ。
いつもは服を着たら見えないところにしてたんだけど、昨日はちょっと……ね。」
アトリエでの出来事を思い出し、目を伏せた。
しかし、すぐに顔を上げれば、困ったように笑ってみせて。
「こんな手で館の中を歩いてたら、さすがに皆に引かれちゃうでしょ?だから、従者さんに頼んで、手袋を貸してもらったんだ。」
言えば、右手に手袋を嵌める。
「雪だるまの続き、やろうよ」そう言って、リアンは再び雪を集め始めた。
>>175>>176リアン
「……痛くは」
余りに、痛々しい手に。そう問おうとして。
痛みとか、そんなのは関係無いんでしょうと思って飲み込む。
手には確かに、『悪魔』が刻まれていた
「………………なぁ、……リアン。
もしも、なんですけどねぇ。
自分の運命を、反転させれるって言われたら。
例えば、『悪魔』の、"嫉妬"を。"破滅"を。
"誘惑を絶ちきり"、"束縛から解放"される運命と出来るんなら。
あんたは、その運命を、望みますかい?」
その望みが何を意味することかは。言わなくても、伝わる事でしょう
雪を、まとめて。そろそろ、胴体は完成しそうだ
>>180 リュラ
「……もう1つだけ、いいかしら」
言いたい事は山ほどあるけど、これ以上拘束するのはと端的に聞く。
「……とても可愛い見た目で、魔法が使える。今も魔法を信じている人はいるけど、使える人は初めて見た。
……………貴女は何者なの?」
「ひととおり聞き返してみたが、」
スノードームを止める。
聞き返すのに存外時間がかかるのはどうにかならんかね。
「やはりオレとしては、【吊るされた男の彼女の方が怪しい】と思う。
オレは、オレ自身が濡れ衣を着せやすい立場にいるとは自覚しているんだが、まあそれに託けるヤツらには目をつけていてね。
吊るされた男の彼女は、さいっしょからオレを閉じ込めたい割には理由は動かず。
加えて占い先も、初めはメアリーと魔術師の彼女の占い先を交換しろだとか、選択肢を広げようとしない。何故か疑う必要のない女帝の彼まで選択肢に入れている。
自身が歪んでいないと分かっている、そんな人間ならば、一番の安全策を選ぶなら、自分を差し出せばいいのにね?
なんて言うのはイジワルか?」
「月の彼も、吊るされた男の彼女と同様に、オレの意見に頷けない部分はあったようだが、それは自身で口に出して反対している>>3:204
今日のお願いなどをみても、どちらかというならば彼の方が人っぽいとは思うかな。
狂人とやらは否定できないがね。」
夜の冬は矢張り寒い。
まっ更な雪をイータが転ばないようにエスコートし、踏み締める。
上を見ると、不定形な雪が睫毛に引っ掛かり、
視界が白くなる。この雪が止む頃には、この屋敷から出れるのだろうか。それとも·····
歩いていると人影を目にする。
眺めているとそれはハイドとリアンだった。
>>ハイド
>>リアン
「こんばんは2人とも。何をしているんです?」
>>162 ラーク
いつも通りありがとう、嬉しいって笑わなきゃ、元気でいなきゃ、明るくいなきゃ、楽しそうにしなきゃ。
そう自分に言い聞かせるのに頭を撫でられた瞬間、その手を叩き落とした。
「………私は、こわいって、帰りたいって、最初に言ったわ。
でも大丈夫って、守ってくれるって言ってくれて信じた人は裏切り者だった。
信じたいと思って占った人は裏切り者だった。
…とんだお笑い草だわ」
浮かれて、惹かれて、信じて、裏切られて。
悲しくて、恥ずかしくて、惨めだった。
「もうそういうの、いらないの。
私に構ってる暇があるなら愛しい彼女と少しでも時間を共有した方がいいと思うよ?
いつ誰の運命が歪むかわからないんだから後悔しないようにね」
綺麗な綺麗な笑みを向けて、私は拒絶する。
彼が口を開いたかもしれないが、もう私には届かないだろう。
>>領主
中庭から戻った後、イータに先に戻ってもらうように伝え、自分は領主様の部屋に赴く。
昨日の出来事がフラッシュバックしたが、ふるふると頭を振り雑念を殺す。
ーコンコン
「ラークです。お呼びでしょうか」
エリックさんが仮決定を出していた。
特に異論はないので、委任っていうのをしておいた方が安心みたいだからそうする。
んー、晩御飯でも作ってみようかな…。
みんなみたいにおしゃれな料理は作れないけど、万人受けする食事は作れると思う。
なにがいいかな、間違いないのはスープとパスタだよねえ。
仕込みをする時間はないから簡単な野菜のスープとミートボールパスタくらいにしとこう。
大鍋にたっぷりのお湯を沸かしてパスタを茹でる。
その隙に野菜をざくざく切ってもうひとつのお鍋にどぼん。
挽いたお肉に味付けして形にして……。
作っておいたソースと上がったパスタを絡めて完成。
町の食堂は早さが命。もちろん味も保証付き。
さ、ごはんごはん。お腹すいちゃった。
>>147メリッサ
「どうやら先ほどはキッチンに寄っていたようだが、何かお目当ての品はあったかい?
うーむ、恋人として付け加えるなら、お目当てがヒトだったら困ってしまうな?とかかね?」
“恋人”らしく、とはこんなのを見たいのかね?あの主は。
オレがやっていたら滑稽といえば滑稽だろうが。
む、視線を感じる。エスコートに慣れてないのを気づかれたか?
「ところで、メリッサ。
もしや何か不都合でも?ただ、手の位置に関しちゃ、これ以上上げるのはなかなか難しいものなんだが……」
「あ、【女帝の彼の決定は見た】。
月の彼も狂人はあると思ってんで反対はしないが、オレとしては攻めたい気持ちなんで、吊るされた男の彼女を推すよ。」
>>190 ラーペ
「キッチンはねえ、ちょっとだけ甘い香りに引っ張られちゃったんだあ。安心してよお、お菓子よりラーペさんの方がずっと…ふぇ?」
しまった、もふもふに見とれていたことを気取られた。
「な、なんでもないよお?ただ、ちょっと、かわいいなって…」
男の人にかわいいとか失礼になるだろうけど、嘘もつけないから小声でもごもごと付け加えた。
「…僕さ、メアリーさんが好きだったんだ。
そして、あの人も僕を愛してるって言ってた。」
雪玉の形を整える。丸い形になるように、手の腹で雪玉の側面を削っていく。
「相思相愛だと思うでしょ?……でも違った。
あの人は、僕の【歪んだ運命を愛してる】って言ったんだ。」
彼女と交した最後の言葉。リアンではなく、リアンの歪んだ運命を愛していた。
「それでも僕は、この運命と共に生きることを望むんだよ。」
彼女と結ばれる為に、己の運命を歪めようとは思わなかった。もし、そう思ったとしたら、この手袋を付けることはなかっただろう。
ふぅ、とひとつ息を吐き出せば、上手く丸まった雪玉を見て、満足そうに目を細める。
「雪玉、できたよ。
はやく乗せて完成させよう?」
雪だるまの完成まで、もうすぐだ。
リアンや、ラークとの話が終わって。でかい雪だるまを作って、満足した後に。
一人で、ホールへと戻る
前に。
「……流石に、良いもん揃えてますね」
厨房で、包丁を物色する。
誰にも見られていない様に、細心の注意を払って。
「まぁ、念の為念の為」
特に切れ味の良いそれを、懐へとしまいこんでから。ホールへと向かいました
ホールへと行けば。
俺は、今日閉じ込める人間の事を知って
……あぁ、良かったと。そう思うんでした。
エリックが、お願いを聞いてくれたって訳じゃぁ無いんでしょうが。それでも
これで。
……やはり、少し恐いですね。
それにまだ。残された時間で、やりたいことがある。まだ、安心できる訳じゃぁ無いんですから
俺は、両手で顔を覆って。
大きく。大きく、振り絞る様に息を吐いてから
やらなければ
ホールに全員が揃った辺りにでも
>>イータ
「……コズエ、いや」
「イータ。最後に、内緒話がしたいんですが。良いですかい?」
そう言う風にイータを誘って、耳元へと口を近づけたでしょう
>>191 リュラ
「……何それ、ウミガメのスープみたいね」
ふふ、と薄く笑う。昔、兄さんと2人でよく遊んだゲームだ。
「質問は何度でもいいのでしょう?じゃあ……」
そんな話をしながら、ホールに着いた。その時だった。
イータ(>>189)の悲痛な声が聞こえ、嫌な予感がした。スノードームを手に取る。……相変わらず、これ再生する速度が遅い。
事を理解した、その時には。ハイドがイータを内緒話へと誘った後(>>202)で。
待って、と伸ばした手は空を切り、掠れた声では言葉を形づくれない。
……嗚呼、頭が痛い。視界が……歪む。
エリックの決定に返事をしなきゃ、とかハイドの背を追わなきゃなんて余所事のように頭を通り過ぎて行く。視界が霞んで、何をすればいいか分からなくなっていった。
俺は、俺を暖めてくれた太陽へと。
懐から取り出した包丁を、後ろから羽交い締めにして。首もとへと突きつけました。
丁度、月が太陽を喰う日の様に
「動いたら、そいつの責任で。
このガキンチョに、一生残る傷がつくことになりますよ」
あぁ、どうか俺の声も。
腕も、震えていませんように。
高らかに。その場にいる全員に聴こえる様に、宣言するのでした
太陽へとナイフを突き付けて。
考えていた言葉を喋る
「あの夜。"恋人"の運命は、俺を占ったんでしょう。
大したもんですよ。あの娘は確かに、"正しい"行いをしていた。
自分の"恋人"を守る為に、凶行に走った結果は、正しかった
まぁ。俺を。俺を、占って死んじまうとは。情けないもんですけど」
>>エリック
決定を出した女帝へと
「一応、聞きますが
俺と、コズエ以外で。閉じ込めるつもりは?」
俺は、見せつけるように。太陽へと包丁を突きつけながら聞きます
〜昼食時〜
>>140 アデル
「アレハンドロ……!いつか行ってみたい。
食べ物も景色も明るいって聞いてる。そうか、アデルもアデルのお母さんもあんな朗らかな所に住んでいたから明るくて人を惹きつけるのか。
ここから無事に帰れたら……アデルの育ったところ、案内してくれる?」
アレハンドロ。小さいが豊かで明るい地方都市。グラマラスな美人の多い所だ……というのは目の前のアデルが実証してくらた。
誰かが自分を思って作ってくれる食事はおいしい。
腹の中がほっとした。
「やっぱ、魔法使いだな」
遅い朝食兼昼食はこの上なく安らいだ時間だった。
俺は、太陽を刺す直前でかき抱きながら
全員に問います
「なんで全員、気づかないのか。言及しないのか、不思議でしょうがなかったですよ
俺の運命、"月"
"現実逃避"ばかりして。"将来なんて見通せる筈もない"俺に。
こんな短期間で。"将来を約束しちまうような恋人が出来て"
"現実が好転し始めて。"
俺の過去を、"太陽に照らしてもらって"
何故それを見て、誰もきがつかないのかってね
あぁ、"こいつの運命は歪んでいるから、幸せになれているんだな"、って」
>>207〜>>212
広間に声が響く。
それはコズエとイータの想い人で。
『俺は呪狼だ』
その言葉を聞いて、[ああ、あいつも裏切り者か]とその光景を眺めていた。
目の前の光景に菫色の瞳は今までにないほどに大きく開かれる。
運命を歪めし者。私が抗うべき存在。……その名が、彼の口から出てくる(>>209)
桜色の唇は色を無くし、大きく開かれた目からは大粒の涙が零れる。
『────その防波堤が崩壊させるような本当のショックと出会った時、人は誰でも泣き、喚き、叫ぶだろうよ。』
先程の領主の言葉が脳内でリフレインした。
こんな事、悪夢ならどれ程よかっただろうか。
力のない足で何とか立ち上がって、彼の瞳を見つめる。緋色の瞳は確かな悪意に満ちている気がして。
それでも、その光景から目を離さなかった。
──雪だるまを作ったあと、ハイドの騒動が起きる前。
>>領主
扉の前に立てば、ドアを三回ノックする。
入れと言われれば、ドアを開け、
「失礼致します、領主様。
お呼びでしょうか。」
この人の前では偽りの自分でいなければならない。顔に仮面を貼り付けながら、領主へと挨拶を交した。
>>212 ハイド
突然のハイドの凶行に、立ち上がりそうになったけれど、動くなと言われたら動かない。
目を丸くするけれど、冷めた目でハイドを睨む。
「どういうつもり。言いたいことがあるならそんなことをせずとも言えばいいじゃないか」
「今日はハイドとコズエ以外で閉じ込めるつもりはないよ。ついでに言うなら、コズエに変えるつもりもない。俺はね」
メリッサの手を借りて我ながら大量に作った菓子を盛大に並べる。ハイドの分は最初から皿に入れといてやるか……などと考えながらセッティングは済ませた。
果たしてパーティーなどできる状態かはわからないが、やれることはやる。それは自分が落ち着くためでもある。
ユーカリのキャンディを舐めながら甘さで麻痺した鼻をリセットしようと廊下に出たらラークとアデルの姿が見えた。
>>186 アデル
「ひとりにして、ごめんね。
ボクの部屋に来て」
多くは言うまい。傷つき凍える人に必要なのは言葉ではない。
ラークには目配せをして自室にアデルを半ば押し込むように連れて入った。
>>215 ガスパール
「クスクス、ほんとにガスパールは褒め上手だね」
『ここから無事に帰れたら……アデルの育ったところ、案内してくれる?』
その言葉に一瞬食事をする手が止まったが、すぐにトルティージャを口に運び話せないことを利用して笑顔を返した。
その後の食事も、穏やかな時間が流れていたことだろう。
["今だけの恋人"に、そこまでリップサービスしなくていいんだよ]
>>218 ハイド
「……そんな事ない」
彼の言葉に微かな、それでもシンとしているホールには響く声が上がる。
「…………誰よりも側にいた私の運命は、何ともなっていない。❁︎自暴自棄❁︎になっていないし、❁︎徒労に終わった❁︎なんて、そんな事も……」
他は、自分で分からなかったけど。
❁︎自暴自棄❁︎になっていれば、彼の代わりに自分が変わるからもういいと言っただろうし、❁︎徒労❁︎を感じた事もなかった。
この屋敷で起きている事は惨いし、酷い事も何度も言われたけれど。
それでも、皆と会えた事を消したくなるほどではなかった。それだけは、確かだから。
「……何故、こんな事を。正体を明かしてしまっては、こんな事をしたら、貴方が……!」
これでは、本当の事ですと言い張っているようなものだ。
コズエから見て、そうなのだろうとは理解していた。……それでも、皆からは違っただろうに、何故。
「……お願い、どうかその刃を降ろして。人質なら、私がなるから……」
恋敵といえど、14の女の子を見捨てるような非道な真似は出来なかった。
>>230 ハイド
「.......は?」
自分でも聞いたことがないくらい低い声が出る。
椅子を倒してゆらりと立ち上がった。
「何が言いたい?」
運命が変わってない事を、否定したって無駄だとはわかっていた。あくまでそれは主観なのだから。
……彼との気持ちは、交わる事がなかった。
>>195メリッサ
「お菓子か。
なるほど彼は気遣いもできる良い料理人だったから、スイーツも美味しいことだろう。
おいたスープも旨いことだった。
む、」
振り返って、言い淀んだ彼女を見る。
む、かわいいとは、
「これのことか?」
指で耳の中ほどを曲げてぴこぴこと動かす。
「ふっふっふ。そうだろうそうだろう!
我が社の人気商品であるからな!かわいくて当然だ!
よし、キミがよいなら、恋人らしくお揃いにでもしてみようか?
コウモリは一点ものだが、ほかのシリーズならばバージョンも複数あるし、色だけ合わせるのもありだな!」
テーブルへエスコートを終えようというところで、部屋中に響いた声。>>209
『俺は、呪狼だ。』
「ふなっ!?」
咄嗟にエスコートしていた手を離し、メリッサを下がらせる。
アイツ、このどん詰まりで人質を取って何するつもりだ?
>> ハイド イータ
「おお、確かに面白いことになっているな。
イータ君良かったね、彼の唯一になれたじゃないか。」
「それで、何をしているつもりなんだ?
まさか、それが"人質"なんて役割を果たせるとでも?
それとも面白いことなんて大見栄を切ったんだ。
彼女を殺すぐらいをしてくれるのか?」
「ハイド君、そいつは君が1番だった。でも誰の1番にもなれなかった。
殺されても本当の意味で悲しむやつはいない。
早く殺して、もっと質のいい"人質"を用意してくれ。」
>>228 ガスパール
ラークから背を向けると、ガスパールがいた。
見られた。見られた。見られた。
今唯一甘えられる人にこんな姿を見られた焦燥感で上手く言葉が出ない。
手を引かれなすがままにガスパールの部屋へ連れて行かれる。
中へ入ると、やっとの思いで絞り出すように口を開いた。
「………おねがい、わすれて」
>>235 >>236 ラーペ
「お揃い!それはとても恋人っぽいねえ。
そうしてみよっかあ。」
かわいいのは耳だけじゃないけど。と口の中で付け足した。
ちょっと楽しくなってきたところで、ハイドさんの声。
ラーペさんはわたしを庇うように前に立ってくれた。
はあ、かわい…おっといけない。
>>230 ハイド
「お前は、いつだって好き放題しやがって.......最初にユリアがお前を閉じ込めると言ったのに約束がどうこうと言い訳をして延命されて、ユリアと恋人になって、恋人の癖に自分が好きなコズエの所に気軽にベタベタしに来て、挙句イータの心も弄んで、その上でユリアを殺して俺に報告するだと?」
恨みつらみを呪詛のようにブツブツと積み上げる。
イータなんかどうなってもよかった。
「小さくて非力なヤツばっか手にかけてんじゃねえよ!!!人質に取るなら俺のクビにナイフ突き立てて壁に貼り付けるくらいしろ!!!死なねえんだよ此処では!!!」
力の限りハイドに叫んだ。
「お前は今日望み通り隔離だ。とっとと離せ」
こんなやつをユリアが居るところに送りたくはないけれど
ハイドとイータの間に入ろうとした。
しかし、動かなかった。
きっと自分の声はハイドには届かない。何を言っても、曲がらない。
男3人で娯楽室でブラックジャックしたり、お酒を呑んだり、恥ずかしい話を聴いたり。
なんだったんだろうな。
>>243メリッサ
「メリッサは何がいいかなぁ。
ネコイヤー、それともネズミイヤー?立ち耳系統が似合いそうだ。
カラーは黒だろう。髪色に合わせるのが一番だ。
黒ならオレも間違いなく似合う!」
この状況でにこにことする彼女につられて日常に戻る。
「ってか、案外図太いんだな?いや、愚者の楽観性か。
あっちじゃあんなに必死だってのにな。」
マドモワゼル・イータには悪いがそれどころではない。
ハイドは阿呆だが、まだヒトデナシになり切っている訳でもないだろう。
言いたいことを言わせてやれば……という考えもあるが、オレは「太陽」の運命を信じよう。
自室に入ってアデルをソファに座らせる。この部屋に暖炉なんてものはないが、窓辺からは離しておきたい。
>>241 アデル
「何も考えず雨宿りできる場所になろうと思った。
忘れて欲しいなら忘れるさ。」
掛け布団を持ってきてアデルに頭からかけて体を包み、自分も隣に座ってアデルの肩を抱く。その頭を自分の胸に寄せるといい匂いがした。
「……ブッシュドノエルがもう1本できたなあ」
>>238 ハイド
「ッ────!」
彼にそう言われれば、返す言葉もない。……でも、だからと言って。
「……私の気持ちの変化を、苦しみを、運命の一言で片付けないで!私、本当に貴女の事を……愛してるの、嘘じゃない」
誰が見てるかなんて構わず、力なくそう呟いたかと思えば自分の履いているヒールに手を掛けてその場に脱ぎ置く。
危険だとか、誰かに言われても気にせず足早に彼に近付いた。もし、彼が脅すような言葉を掛けても何も言わなかったし、足を止める事はない。
「…………ヒールで精一杯背伸びして、言葉だって上品に振舞って。……努力はした。それでも、私はこんなにもちっぽけな人間よ。貴方には絶対かないっこない」
そっと、ハイドの手に自分の手を重ねてみせた。その手に力が入る事無く、また震えていた。
「……どうか、こんな事をやめて。……お願いだから」
縋るように、祈るように手をそっと離してその場に崩れ落ちた。……❁︎試練❁︎だと強がるのも。もう、限界だ。
>>250 ラーペ
「じゃあ黒猫にしようかにゃ、なんて。ふふ。」
「…んー、さすがにそんな状況じゃないのは見ればわかるんだけどねえ、わたしかなり愚者に縛られてるからさあ。たまに自分の意思じゃなく運命に引っ張られてるような感覚って、ラーペさんにはないかなあ?」
困ったもんだよ、と腕を組んでみせた。
「はい、ご主人様」
ご主人様に命令されれば、リュラは迷いなく飛び出します。
ハイドの凶器はリュラが受け止めることでしょう。その小さな背中に包丁は突き刺さり、リュラはその場に倒れます。
>>248 ハイド
力が抜ける。
「お前も俺に負けないとんだクソ野郎のエゴイストだったな。言ってやるよ『俺は、明日以降、コズエを幽閉することは無い』。
これで終わり。解散。これ以上邪魔するな『呪狼』」
諦めたように力を抜くイータを見て、嘲笑する。
「イータを傷つけたいなら、好きにすれば。イータ本人が望むことを俺なんかが止めていいわけもない。勝手に終わらせてくれ。
>>all
【本決定は仮決定と変更なし】
『公証人』として、とにかく、今日閉じ込めるのは【ハイド】。これは、元々変える気はなかったし、こうなった今そうすべきだろ。
説得ごっこをするつもりなら、あとは俺抜きでやってくれ。もう喉もカラカラ。限界だ」
ハイドに背を向けてひとり中庭に走る。ハイドがイータを離したのも、領主に襲いかかったのも見なかった。
「…………え?」
コズエの疑念の声に返事はなく、ただ突き飛ばされたイータと共に、その場に尻もちをつくだけだった。
遠くでハイドが領主に向かう様(>>255)を見て、手を伸ばす。だが、その手は届く事なく
>>251 ガスパール
ソファに座らされると掛け布団をかけられて布団ごと包まれる。
ガスパールの甘い匂いがする。
あの姿を見ても優しい彼に安堵する。
"今だけの恋人"でも確かにときめきを感じるのに、私は彼を信じられない。
だけどきっと"恋人"である限り、この温もりに依存する。
するっとガスパールの首に腕を回す。
太ももを惜し気もなく晒し、下着が見えそうなことも気にせず彼の太ももに跨る。
「……"恋人"でいる間は、私だけを愛してくれる?
愛してくれるなら…」
「抱いて?」
彼の耳に唇を寄せ、甘い声で囁いた。
>>253メリッサ
「オレもよく猫に間違えられるにゃ。そんなに似てるかにゃ?
……なんてな。」
「む、愚者は自由、可能性、始まり、出発、楽観的か。
今騒いでる月のアイツに比べれば、引っ張られても許容範囲というところかね。」
離れたところで行われる応答は既に半ば他人事だ。
「オレは解釈次第みたいな運命だからなぁ。変化も転換も転がってくるものは全てチャンスだ。
受け取るかどうかは自分次第。ミスったら全部新たな出会いとしちゃえばいい。」
そうだ。ミシャンドラの経験も“新たな出会い”。オレが晴れて社長になるため幸運だ。
……全てはチャンスとなってオレの前に現れる。
>>ハイド
「サンドバッグが所望かね。
好きなだけ殴るといい。」
「リュラ」という魔法の言葉だけで私の傀儡は立ち上がる。
まだ動けるだろう、ただの致命傷なんだから。
中庭の入口に置いた雪うさぎは、少し雪をよけたところにまだあった。
それがそこにあるのを確認して、傍らの段差に腰掛け.......ずっと持っていたユリアのマフラーに顔を埋める。
こんな気持ち悪いこと、汚すようなこと、するつもりはなかったんだけど。
彼女の名残に縋らないと、ハイドへの殺意がわいて、めちゃくちゃになりそうだった。
(いっそめちゃくちゃになればいいのにな)
殺意の衝動を我慢する俺は、『嘘』の俺か?
それでも、やっぱり自分には、誰を刺すことも、犯すことも、出来なかった。
リュラが刺されたのも知らず、雪うさぎの隣で、夜の寒気に身体が冷えるのも構わずに座り込んでいた。
(晩飯、食い損ねたな)
>>264 ラーペ
「そりゃあもう、ちっちゃくてかわいいから…おっと」
失言でした。軽く咳払いして続けよう。
「たまに考え無しって叱られちゃうけどね。
いいよねえ、『転がり込んでくる幸運』。
わたしも『無限の可能性』があるから大抵の事は丸めてポイだよお。」
にひっ。
「わたしと会ったのもチャンスになるかなあ?」
目の前の光景に。人智を超えた、その景色にただ目を見開いている事しか出来なかった。
コズエが漸く意識が向いてきたのは、ラークの平手で(>>270)
背を向けて逃げ出すハイドにもつれる足で、素足のまま駆けて着いていく。
「…………ハイド!待って!」
嗚呼、馬鹿だなあとか、私が行ってもとか思ったりしたけど。
足が勝手に動くから、どうしようもない。
………。
彼に選ばれることも、運命を変えることも出来ない。
突き飛ばされた先で顔だけを彼に向る。彼が立ち去る時まで動けないまま、彼を見つめ続けていた。
走って立ち去った先は。
安易な事に自室でした。
無様な思いだけが、俺を占めている
……コズエの、最後の瞳は。
俺には、もうその色を思い出す資格も無いんでしょうが
机の中に潜ませておいた、ナイフを手に取る。
切れ味は、お世辞にも良くないですが
「……はは。とは言え。こんなのがあったところで、もう」
あの領主を殺すことは、出来ないのでしょう。
「…………………」
俺は、両手で顔を埋めることしか出来ませんでした
>>267 領主
入るや否や聞かれた質問に、どちらの絵の話をしているのかと思案する。
あの惨憺たる光景を描いた絵のことか、
それとも──
「…………はい。拝見させて頂きました。
感想を述べるとなると……そうですね、あの絵は素晴らしい絵だと思います。
描かれた人物の表情から、個々の悲痛な叫びが伝わってきます。色遣いと筆の流れ方から、惨劇の凄まじさが伝わってきます。
瞳の中に落とされた色から、秘めた想いが伝わってきます。
僕は、あの場に居合わせていませんでしたが、あの絵を見て初めて、事の大きさを理解できました。
それを表現できる彼女の才能に尊敬の念を示し、あの絵に相応しい言葉こそ、"素晴らしい絵"だと思っております。」
淡々と感想を述べると、言葉を切る。
リアンからこれ以上、言葉が出ることは無かった。
「興醒めだ。」
周りを巻き込んでも強行する必要があったんじゃないのか。
19年来の復讐だったんじゃないのか。
現実と魔法という壁はそんなに高かったか。
ああ、高かっただろう、お前には何の力もなかった。
なあ、呪われた狼よ。
今逃げ出して、お前には何が残る?
お前には元々何があった?
久しぶりに怒りという感情が湧いた。
意志薄弱な弱き狼は月を見て独り泣いている、そんな憧憬があまりにつまらなくて怒りを覚えた。
でもその感情の火も長くは続かない。
だって、本当に退屈だったから。
四日目の悲劇は何も産まずにエンディングを迎える。
>>276 ハイド
背の高い彼に走って着いていくのが精一杯で。それでもこの逃走劇に終わりは来る。
彼が入ったのは自室だった。屋敷内に逃げ場はないから、当然といえば当然か。
ノックをしようとしたが、それで窓から逃げられても困るからと無言で扉を開く。
中に入れば真っ先に見えるのは、ナイフを前に両手で顔を覆うハイドの姿。
どんな姿でも足を止める事はなかったけど、1歩ずつ床を踏み締めて近付く。
彼の前に立てば、蹲るような体勢の彼に自分も真正面に屈んで声を掛けた。
「…………ハイド」
その声は自分でも驚く程に優しい声だった。
これで、良かった筈だ。
少なくとも。コズエを、閉じ込める様な事にはならないだろう。
俺が、呪狼だと名乗ったから。
けれど。これで、俺の運命は、決まった。
コズエは。愛しているのは、本当だと言いましたが。
運命が反転すれば。いいや、それよりも。
俺が、歪んだ運命の持ち主だった事を知って。それでも俺を愛してくれるものか。
俺の、幸せとなってくれるものか
「領主め。
今頃、興醒めだとかいってんでしょうね」
そしてそれに、返す言葉もない。
自分には、何も出来なかった。すごすごと、恐ろしい情景を見て、逃げ帰った負け犬で。
そしてそんな姿は。あの男にとっては、つまらないにも程があるものでしょう。
>>283 ハイド
上がらぬ顔に、そうだよなあとどこか他人事のように思いながらナイフを手に持つ。
「……こんな危ない物、目の前に置かないで」
今までのようにむくれた口調で言えば、それを手に届かない所に置く。
「…………皆もう寝るみたい、一決定が出たからかな。大丈夫、怖い事はないし、私は怒ってない。……だから、顔を上げてほしいんだけど……」
最後なのに、顔を見れないのは寂しいからとダメ元で頼む。
>>メリッサさん
「お話したい事があるんです。
時間があれば夜に中庭に来てくれませんか。」
そうスノードームに言伝を残すと、中庭へと歩いていった。
「もうひとつの絵を見ただろう?
彼女の素顔を見たのだろう?
彼女の双眸を見つめたのだろう?
空白を彼女で埋めたのだろう?
重ねた身体で過去を忘れようとしたのだろう?
彼女を『愛していた』のだろう?
それでも君は彼女を閉じ込めたのだろう?
そしてお前は作品を壊した。
後悔せずに全てを肯定も否定もせずに忘れるために。
残ったのは1つの共同作だ。
.......もう一度、感想を聞かせてくれ。」
(いつかの時間)
ここに来てからの癖みたいになってたスノードームの記録を確認したら、ラークさんからのメッセージがあったんだあ。
>>286 ラーク
夜。雪の積もった中庭。
昨日は開けるのを躊躇った大扉も、呼んでいるのがラークさんなら思い切り開けることが出来た。
「ラークさん…!」
わたしは、随分久しぶりみたいに、その名前を呼んだ。
>>289 ハイド
やっと顔を上げてくれた彼は信じられないと言った顔で見ている。……それもそうだよね、ちゃんと言わなきゃわからない。
ナイフを遠ざけたら、また隣に座った。
「……怒ってない。ううん、受け入れてしまったと言うのが早いかも。
私は❁︎吊るされた男❁︎の運命。❁︎忍耐❁︎と❁︎試練❁︎を重んじる。……昔から悲しい事があっても耐えるか、乗り越えられると信じて生きてきたから」
彼は、昨日話した私の過去の話は覚えてるだろうか。
「多分、私は人より感情の飲み込みが早い。人だから、感情はあるけどそういう❁︎運命❁︎だからと受け入れるか、頑張る事しか知らない。
……でもね、これでよかったと思ってる。そうじゃなきゃ感情のままにハイドを遠ざけてこうして会う事もなかったから」
穏やかに笑い、控えめにハイドの手を取る。
「……でも、まだちゃんと悲しいとは思っているから。手、離さないでね」
>>288 >>289 領主
領主の言葉を聞き終えて、リアンは強く拳を握る。
「………貴方は、僕の口からそれを言わせて何がしたいのですか。」
思わず、口調が怒気をはらんだものになる。
領主の眼を見、言葉を続ける。
「僕はあの惨劇が描かれた絵を見ました。
彼女の見た世界を、僕は観た、それだけです。
あれほどたくさんの絵画や彫刻を揃えた貴方なら、僕の口から言わずとも、あの絵が伝えたかったことくらい分かるのではないですか?
アレを描かせたのは貴方でしょう?どうして伝えたいものを尋ねるのですか。足りないものを尋ねるのですか。
分からない、どうしても気になると仰るのなら、貴方があの扉の向こうへ行って、直接質問すればいいでしょう。」
あの絵から感じ取ったモノは、わかる者にだけ理解されればいい。だからこそ、答えるつもりは毛頭なかった。
「それから、もうひとつの絵を壊してしまったことに怒っていらっしゃるのなら、そちらには謝罪を致します。申し訳ありません。」
そう言うと、頭を下げる。
そうして、もう一度頭を上げると、睨みつけるような視線を領主へと送った。
「しかし、貴方が共同作と呼ばれているアレは、ただの残骸です。作品でもなんでもない。
あれに述べる感想なんて、1ミリもありはしませんよ。」
握った拳から、じわりと温かいものが垂れる。
ぽたり、手袋から滴が落ちれば、赤黒い液が床を汚した。
>>294 ハイド
「……それでも、私は貴方の側にいたい。そう言ったら笑う?」
繋いだ手に指を絡めて、彼の肩に頭を預けた。
「……出会わなかったのは困るから、今はこちらの貴方でよかったとしか私には言えないけれど。
扉の向こうで貴方が狂っていても、私は必ず迎えに行く。……それが貴方の勝利でなくとも、運命を歪めるのはいけない事よ。人は、何人たりとも人を殺してはならないのだから」
「……やり直しましょう。きっと、折り曲げた紙は元には戻せないけど使える。貴方がまた、幸せを掴めるように頑張りたいと言うまで。いいえ、その命尽きるまで側にいてあげる。
……大丈夫、私の❁︎運命❁︎を信じて。必ず貴方を見捨てはしない。ハイドは見てたでしょ?今までの私を、誰よりも近く」
そう言って、未来を見据えるように明るく笑う。
>>295 ラーク
「…待たせちゃったかなあ?」
この寒い中、どれだけの時間わたしのことを待っていてくれたんだろう。肩の雪を払うラークさんに近付いて巻いていたストールをかける。背伸びをしてやっと届くくらい、ラークさんは大きかった。
「ラークさんが呼んでるなら、いつでもだよ。」
ストールを巻いたそのままの形で、ラークさんに寄り掛かる。
ラークさんがなんでわたしを呼んだのかはわからないけど、またふたりになれたことは素直に嬉しかった。
>>296 297 リアン
「金で得た作品とアレを並べていけないのは分かっているはずだ。」
血が滴り落ちる。
「彼女と求めあった君だから見えるものがあると思ったのに。」
血が滴り落ちる。
「私からしたらあの残骸こそ美術館のギャラリーに並ぶべき最も価値のある"ゴミ"だと思うよ。」
血が滴り落ち続けた。
痛みから君は何を得ようとしてる、何を捨てようとしている。
「付き合わせた代わりと言っては何だが、忠告だ。
君は扉の向こうのことを意識しない方がいい。
希望も期待も絶望も愛情もそこには無い。
知ってしまったら、君は"無"を得ることになってしまう。」
君が愛した彼女は疾く失せた。
「有意義な時間はありがとう。」
そう言って退室を促すのだった。
>>301 ラーク
嘘。雪が積もるくらいには待っててくれたのに。
ラークさんは優しい。
わたしなんかのために自分の運命を『捻じ曲げようと』してくれる。
「わたしで…いいの?
…わたしは愚者だよ?それに、ラークさんは節制…それを超えられるものをわたしは持っているのかなあ…?」
わたしを抱きしめる腕に力が入る。
「…わたしはラークさんが好き。
ずっと一緒にいられるならとても嬉しい。」
先のことなんかわからない。今この時、わたしは幸せに包まれているんだ。
>>302 ハイド
「……だよね」
本当に、1度は裏切られて色々言われたというのに、よくもまあ。自分でも、自分の忍耐力にため息が出そうだ。
「……ありがとう。…………ハイド」
顔を上げてる彼はきっとこちらを向くだろうと、目を閉じて唇にキスをする。……睦事を除けば、こうして口付けるのも初めてかもしれない。
柔らかなキスの後、唇も離して気恥しそうに笑ってみせた。
「…………歪んでても、歪んでなくても。どちらでもいい。ハイドが生きてくれれば、それで。……これ以上愛想を尽かしそうな事も中々ないでしょ。あっても❁︎試練❁︎だと思って頑張るから」
ね?と聞き返すように目を合わせた。
食堂に向かう途中、血溜まりがあった。
その血の主は分からなかったけれど、あの狂った狼野郎がやったんだろうということは、想像が着いた。
昨日、領主を刺せなかった自分の醜態を思い出す。
俺が出来ないことを、やってのけるあいつは、強者にも臆せず立ち向かえるやつだと思っていたのに。
目の前で見せつけられた光景は、ユリアは、どうだ。
卑怯だ。
あの領主とあのクソ野郎の何処に違いがあるって言うんだ?
それでも、今頃お優しい彼の思い人は、『恋人』の俺が、話さないで欲しいと言ったことなんて忘れて、彼をいたわっているんだろう。
「どうして、あいつは.......俺が欲しいものを、持っているくせに.......」
そして結局、俺は、また何も。止めるという選択肢も説得するという選択肢も放り投げて逃げただけ。
ぼうっと食べ物を探していたら、シリアルを見つけた。
これを食べ終わったら寝ようと食べ始めたが、砂のような味だった。
>>300 領主
一方的な領主の言葉に、感情を抑えるように拳を握りしめる。血が滴る指先の感覚がない。それでも、尚。
「──そうですか。」
退室を促されれば、扉へと向かう。
ドアノブに手を掛ける直前、くるりと後ろを振り返った。領主の姿を捉えれば、
「…しかし、そのような感想しか述べられない領主様には、あの絵の価値も、あの絵に込められた想いも、僕達の想いも、一生、理解することなんて出来ないのでしょうね。」
吐き捨てるように領主へ言葉を投げた。
「こちらこそ、有意義な時間をありがとうございました。それでは、失礼致します。」
領主に向かって一礼し、部屋を出る。
1階へと降りていけば、誰もいない廊下の壁を、思い切り殴りつけた。*
>>領主の男
どうせ、何処かできいているのであろう、領主の男へと。
俺は、声高々に叫ぶ
「負け犬の遠吠えだとか。気分に酔ってるだけだとか、お前は言うでしょうが
俺にも。残ったものがありましたよ。
俺には確かに。愛が残った。
お前には、絶対無いものだ。金と権力のみで、他に何も持ち得ない空っぽ野郎。
どうせ嗤うんだろうが。俺は、お前に勝ち誇る。
人の心をぐちゃぐちゃにして。自分に屈服させるのが、大層お好きなようですが?
俺は、お前より優れていると。お前の知らない、"愛"を知っていると。
確かにここに、勝利宣言してやりますよ」
エリックと、ユリアさんの"愛"を引き裂いた俺が、この言葉を告げるのは。惨い事だと分かっています
ですが。確かに、あの二人には愛があったのです。
>>領主の男
それはつまり
「お前は!エリックの事すら屈服させたと思っていやがるんでしょうが!
エリックは、お前に敗けてなんかはいない!
あいつも、お前が持っていない。絶対に手に入らないものを持っている
お前は、愛故の傷つきも。愛故の熱も。愛ゆえの挫折も。愛故のしあわせも知らんのでしょう。
ははは。なんてこった。
"この世に、お前ほどものを知らない奴はいない"
負け犬と思った相手から。上から目線を喰らわしてやりますよ」
はぁ。言い切った。
あの男の、また皮肉な返しも思い浮かびはしますが。
それでも俺は、悪くない気分で、もう一度コズエがいる自室へと戻りました
言い切ってから、我ながら、馬鹿野郎だとは思います
……友人関係なんざ、俺から終わらした筈なのに。
あいつの"愛"を裂いたのは、確かに俺だって言うのに。
どうして、あんな事が口からついて出てしまったのか。
>>306 ハイド
「……褒めても何も出ないですけど。何で疑問形なの!」
好みの人なんて言われてしまえば照れくさくなって、ついツッコミを入れてしまう。ハイドも頑張るんだよ。って誰でも思うよね。
「……分かった。気を付けてね」
今日の夜明けには扉の奥に行くハイドを引き止める訳にもいかず、不安げな顔をしていれば彼に頭を撫でられる。
本当、よく見てるなあというのと、子供扱いはやめてほしい気持ちでごちゃ混ぜになりながらも、不安で彼が戻るまでじっと待っていた。
>>307 ラーク
「ありがとお、ラークさん。」
…ああ、この人は。
どこまでもわたしを包み温めてくれる。
今度はしっかりラークさんの瞳を見据えて言う。
「わたしは、ラークさんが好き。」
…この人は、優しくて、強い。
>>スノードーム
これは。明日にでも、誰かが聞けば良い。
「……イータには。悪いことをしました。
あいつなら。許してくれるんじゃ無いかっていう、甘えがあったんでしょうね。
俺は、最低です」
>>スノードーム
>>エリック
「……………………どの口が、でしょうが
エリックは、嫌がるでしょうが。
向こうで、ユリアさんと出会ったのなら。もしも、彼女が狂気に飲まれていたのなら。
"俺がその間、彼女の身を預かります"
……一方的な、"約束"ですが。
…………………俺だってね。
歪んでいたって、楽しかったんです。
カードも。雪だるまも。楽しかったんですよ。」
スノードーム
>>イータ
「……手荒な事をして、すまない。
利用して、すまない
俺はきっと。イータの気持ちを利用した。
許してくれるだろう、と思ってしまった。
……。イータ。それでも。お前の光は、暖かかったんですよ。
本当に、ありがとう。愛しているは言えない。ですけれど。
俺も、"大好きですよ"」
血が止まらない。血が止まらない。
ぼたり、ぼたり、と赤黒い液体が床を汚す。
「どうしよう……これ、もう、絆創膏もない……のに…ほうたい……も………」
頭がクラクラする。身体がフラフラする。
立っていられない。歩けない。
ドサッ、と、その場に座り込めば壁に凭れて動きを止めた。
目が霞む、意識が遠のく。
まるで昨日、彼女に首を絞められた時のように。
領主の言葉が甦る。あの扉の向こうのことは考えるなと、声がする。
希望も期待も絶望も愛情もあそこにはないと言う。
「………そんなの、元から……しらない…よ…」
ぽつり、零した言葉は、遠くの喧騒にかき消される。微睡みに身体を預ければ、リアンの意識はそこで途絶えた。**
>>319 ハイド
「おかえり。……明日が楽しみだね」
楽しみという部分に少しだけ力を入れて言ってみる。……嫌な予感がしなくもないけど、それはそれで。
「……うん、無事でよかった。……今日も一緒に寝て。夜明けになったら見送るから」
正面から抱きしめる。ふと、エリックの言葉が頭をよぎったけれど。別れの挨拶はさせてほしい。……もし、明日も私が無事ならば彼の目線は怖いけれど。
「……これなら先に寝て、布団温めておけばよかったなあ」
不安を悟らせぬように、眉を下げて笑った。
>>321 ハイド
「……明日にならなければいいのに」
そう、色んな意味で。
力いっぱい抱き締め返されて、ちょっと苦しいけど。でも確かに幸せだから何も言わずにその背に手を伸ばす。
……ハイドって、背が広いんだなあって改めて思ったりして。
「……………ハイドの馬鹿」
冗談だとわかっているから、否定も肯定もせず顔を逸らした。だが、髪の隙間から見える耳は赤く染っている。
>>323 コズエ
「……うん、私も同じ事考えてた」
そうすれば、何も考える必要がなくなるのに。
「ッ…………ハイド」
キスをされてぴくりと体を揺らせば、期待に滲んだ瞳で見つめる。
ハイドがどちらの返事でも、大人しく従ってベッドに横たわっただろう。ただ1つ、抱き締めていてほしいというお願いだけはしたが。
>>325 ハイド
名を呼ばれれば、頷いてベッドへと座る。
抱きしめてほしいと願った通りに抱きしめられる事に安心しながら、キスをする。
1度目より激しいそれに、己が身を預けてハイドに応えた。
交わり終えた後は、彼の腕の中で眠りについただろう。
「……おやすみ、ハイド」
菫色の瞳は柔らかい色を宿して、瞼を閉じるまでは彼を見つめていた。
――♦♥♦―――――♦♥♦―――――♦♥♦――
昔話の続きをしましょうか。
仲の良い兄弟はすっかり大きくなり、兄が成人を迎えた頃。
兄は家を出ていくと宣言したのです。
家を捨て、あの子と結婚する為に。
──あぁ、そうでした。
あの子は無事、兄と結ばれたのでした。それはもう、誰もが羨む恋人同士で、幸せいっぱいな様子でした。
兄と弟は、そこで決別してしまいます。
あれだけ仲の良かった兄弟も、愛の前ではその関係すらいとも容易く壊れてしまうのでした。
家に残された弟は、毎日毎日泣きました。
悲しくて泣いた訳ではありません。痛くて痛くて堪らなく、泣いていたのです。
両親からの暴力は日々エスカレートしていきます。全てはお前のせいだと罵られます。兄が消えたのも、出来損ないの弟が残ってしまったのも、全てお前の運命のせいだと怒鳴られます。
しかし、世間体がありますから、弟が家を追い出されることはありませんでした。
服の下は痣だらけなのに、外では仲の良い家族を演じるのです。
兄への憎悪が日々、増していきます。
兄への嫉妬心が日々、増していきます。
辛くて辛くてたまらなくて、遂にあふれそうになったその瞬間。
ナイフを腹に突き立てました。
痛みで動きが鈍ります。痛みで涙が零れます。痛みで感情が消えていきます。
これだと、思いました。
スっと、兄への感情が消えていったのです。
思い出の中に居る優しい兄を思い浮かべることが、漸くできたのです。
そこからはもう。えぇ。貴方のお察しの通り。
時には、あまりに辛くなり、薬を大量に飲んだこともありました。
時には、あまりにも悲しくなり、針で刺したこともありました。
けれど、弟は無事にすくすくと成長しました。
そして、成人してから2年後の雪の降るある日。招待状が届きます。
差出人は、この土地の領主。
届け先は、弟。
封を開ければ、そこには──
――♦♥♦―――――♦♥♦―――――♦♥♦――
部屋へ帰る途中。
>>318 リアン
途中から見慣れない血の跡があると思ったら、少し行った先にリアンが壁にもたれて座っていた。
「おい、大丈夫か?」
声をかけたが、意識がない。
血の元は彼の手かららしかった。
手なら、仕事でうっかり怪我することもあるので、ハンカチを包帯代わりに巻くことはできた。
妹に持たされたまま、使っていなかった男物の白いハンカチをリアンの手に巻く。
白いハンカチに赤い染みが広がっていく。それでも、無いよりかはマシだろう。
リアンを肩に担ごうとすると、情けないことに、まだ自分の肩からも血が出ていて力が入らない。
リュラに手伝ってもらうにはもう遅すぎる時間で。
迷った末に、自分の部屋から枕とかけ布団を持ってきて、気絶するリアンに掛けておいた。
「ごめんな。風邪引くなよ」
ガスパールの返事はどちらでもよかった。
服に手を差し込まれたら、淫欲のままに快楽に溺れ、求めた後、部屋を出ただろう。
肩を押されたら、大人しくそのまま部屋を出ただろう。
自室へ戻ると衝動のままに部屋にあったアンティークの燭台を鏡へ投げつけた。
ぐちゃぐちゃだった。
悲しみが、憎しみが、恐怖が、不安が、怒りが、妬ましさが、焦りが、虚しさが、愛しさが、諦めが、積み上がっていく度に心がバラバラになっていく。
何を求め、何をしたいのかなんてとっくにわからなくなっていて。
ただ一つ、これが終わった時私の手には何も残らない予感がした。
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