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「遅れてしまったが、占ってほしいのは【女帝の彼】。理由は昨日と変わらずだが、今日の協力姿勢も歪んでいないと見えた。
やたら女教皇の彼女を庇う姿勢もね、運命どおりだ。」
「【太陽の彼女】も昨日と変わらず。
オレの質問に後で答えると言及したのは誠実さを感じた。
適当にごまかしたっていいものをな。
絡み方も昨日と変わっていないように思う。」
「閉じ込めるのは【メアリー】以外はチャレンジとなってしまうからな、彼女以外はあまりお勧めしないが……
【月の彼】と【吊るされた男の彼女】でもう少し考えたい。
オレとしては【吊るされた男の彼女】の方が気にかかるかな。」
>>+53 イブ
「は、はは、はは……あはははははははは
そうかもしれませんね。
私ももうわかりません。今まで縋ってきた運命も偽りだった。大切だと思う人にも拒絶された。
自分を欲してくれる人にすら、まともに返事もできないのです。
これが笑わずにいられますか?
正義が聞いて呆れるでしょう?まあ偽りだったんですが。
もうどうでもいい。
殺されるなら、私を殺したいと思っている人に。
あなたに殺される謂れはありませんがね……あはははははは
」
>>233 ユリア
部屋を離れる前にスノードームを確認したら、ユリアの声が聞こえた。
ああ、君がそう言うのなら。
「【俺が公証人だよ】。
人には見えないらしいメモが見えたから、毎日ユリアへの手紙を遺していたよ」
目を閉じて、愛しさを滲ませて言った。そのくらいは良いだろう。昨日までは恋人だったのだから。
>>238 ユリア
占い先の4名の名前を呟いて確認しながら頷く。
「ガスパール、ラーク、エリック、メリッサちゃん…うん、覚えたー今日と同じ様にやるね。
投票はユリアちゃんに委任してるよ!」
ユリアが求婚者でも憑狼でもないことは確定しているので今日も大人しく票を委任する。
そこまで考えたところでエリックが公証人だと名乗り出たことに気付いた。
「あ…他に公証人の人がいなかったらエリックは占い先に考えなくていいかな?」
>>241 ハイド
「…ほんのちょっとだけ、信じることにしたから。」
出来上がった頭を、ハイドが乗せてくれた。
みるみるうちに目と手足ができて、胴体にボタンを埋め込んで。
「すごい、本で見た雪だるまと同じ」
思わずニコニコ笑って、雪だるまの周りをぐるぐる回った。
>>227 アデル
「やあお待たせ。恋人のデートにしては素朴すぎるかもしれないけど。
大振りに切った野菜と大きなソーセージ。
師匠にはお客が家で作れるものを出すなと散々言われているけど、ここは店じゃないからね。今日はボクが食べたいものを作ったよ。
もうしばらくボクらは恋人だ。
夜は長いよ?さすがに夜中まで食べさせるわけにはいかないけど、ラブの基本はコミュニケーション。たくさん話そう」
いつこんな毎日が終わるのかという不安は、ある程度は料理やお菓子を作ったり、そしてそれを食べることで和らぐ。
つい、作ったものの残りで適当に自分の食事は済ませがちだが、今日は特別。自分の作ったものをきちんと食べよう。
>>229 リュラ
すれ違いざま、何か言いたげな雰囲気を感じた。弟がお願いがあるときの目に似ていて、自然と兄の顔になる。
「遠慮しないで。あとで、疲れてなければいくね」
>>235 コズエ
席を立ったとき、コズエに手首を掴まれる。
どこか縋るような不安げな目は、彼女をひどく弱々しく見せた。
「.......安心して。ハイドと一つだけ約束しているんだ」
エリックが去った後、落ち着かないからとホールに戻ってスノードームに触れる。そろそろ仮決定の時間だからだ。
>>233 ユリア
「私は【公証人ではない】
仮決定も了解したから、本決定まで待っているわね」
そう言って中庭が見える窓辺に立ち、外をぼんやりと見つめていた。
エリックさんが公証人だと名乗った事に、安堵感を覚えたのは今日半日共にいたからだろうか。
❁︎❁︎❁︎ホールに行く前❁︎❁︎❁︎
>>245 エリック
「……約束?」
ハイドの名が出た時、反射的に瞳が大きく開かれる。聞いてはいけない事かもしれないが、それでも聞いてしまうのはやはり────。
彼女の痴態を"覗いて"いると、次第にはらの奥底から、熱が湧き出て己の内蔵を溶かしていくような心地がした。
気に食わない。
汚らしい。
これは俺の落ち度だ。まだ半日あると、アレを手に入れる行動を怠った、俺の落ち度だろう。
いつかアレ自身に望ませて、今以上のことをさせなければならない。
それはそうとして。
顔を歪める。取り去った手袋のしたから除く爪が、カチカチと音を立てた。
この気分を、発散しなければ。
>>247 ハイド
「ハイドも、楽しい? ユリアは、今とてもとてもたのしい!」
怖い人じゃなかった彼の笑顔は子供のようで。
家で待っている兄たちと重なって、幸せを感じた。
「ね、戻ろう? みんなに教えてあげたい」
手袋を取って彼に押し付け、そのまま手を繋ぐ。やっぱり冷たくなっていて、どうにか少しでも暖めようと指を絡めた。
>>204イータ(続き)
「·····イータさんは家柄仕方ないのかもしれません。想像するのは難しいかもしれません。
だけど、真っ白なキャンバスになんでも描いていいよと、言われたらわくわくしませんか?どんな絵を描こうかなって。
イータさんと僕は少し似てるかもしれません。他人のために何かをする。良く、母から言われていました。まずは自分を大事にしなさい、と。
だから、イータさんも自分がしたいようにするのも大事なんです。
その先に運命は繋がっているんです。あ、これはレイリーンさんからの受け売りなんですけど」
レイリーンの言葉を伝えた時、寂しそうな表情をしただろう。
>>+56 イヴ
「ね〜何してるの?」
それはエルフィンが望んだこと?恋人でもないのに?
恋人なら、当たり前のこと。だって恋人だから。
でも、でも!
二人が恋人じゃないなら、どうして?
ぼくじゃダメなの?
>>240 エリック
彼の声が聴こえた瞬間、跳ね上がるようにその元へ駆けていった。
「ありがとう。…えっと、まだ確定してないのはわかってるけど、本当に感謝したい。」
そのまま彼の両手を握ろうとした手を、理性が止める。ピクリと動いた指先は、誰かに見られているだろうか。
>>+60 イヴ
「両方」
俺はそういって、彼女の体を無理やりに引き寄せ、その唇を奪おうとする。
「お前と俺はよく似た境遇だろう?
色々な熱を分け合おうよ。初めて殺されるのはお前にしてやる。だから、お前も寄越せ」
>>244 ガスパール
「ううん、ポトフは体にもいいし私も好きだから嬉しいよ!
いただきまーす」
大振りに切られた野菜とスープを掬い、少し冷ましてから口に運ぶ。
長時間煮込まれた具材はホロホロで、野菜とソーセージの旨みがスープに溶け出していてとても美味しかった。
「んーっあったまるー。
ガトーだけじゃなくて料理も上手なんだね!
今日はガスパールに色々作ってもらったから、お礼に明日は私がご飯作ってもいい?
ガスパールの作る物より美味しくはできないと思うけど…」
今日一日、ガスパールが誠心誠意私を気遣ってくれてることは十分すぎるほどわかっていた。
ずっと側にいてくれた。
甘えさせてくれた。
"恋人"でいてくれた。
今私が一番欲しかったものをくれた。
お礼には足りないけれど何か少しでも返したくて、不確かな約束を持ち出した。
決定を吹き込んだあとに、1つ付け加える。
>>メアリー
「もし、ユリアのことが嫌いじゃなかったら。ちょっとお話させてほしい。」
>>+62 イヴ
「ちゅーは、恋人がするものだからね〜」
ぼくは、恋人ではない。恋人になれたこともなることもない。
ただ、一生一緒にいて欲しい、それだけを誓って欲しいだけ。
「ぼくはしないよ〜。恋人じゃないからね〜」
それとも、しないとぼくのものになってはくれないの?
なら、ぼくをエルフィンを恋人にしてよ。
>>255 ハイド
ホールには、馴染みのある香りが漂っていた。
「いい匂い。これは、知ってる。ポトフの匂い」
家族もよく作ってくれる、冬の定番料理だ。
外より暖かい空気の中に、野菜とコンソメの混じりあった香り。勉強した後にこの香りがすると、とても嬉しい。
>>258 ユリア
目を閉じていたけれど。こちらに駆けてくる足音でユリアが来ることがわかった。
(うーん、もう末期だね俺)
公証人と、共鳴者としてなら会話だって許される。
感謝の言葉を伝えられて、自然と笑顔になれた。
「そう?なら良かった。こちらも指示があって助かった。自己判断が難しくてさ。
新しい決定も見たよ。ユリアに委任してある。
あと…」
『俺は、ユリアには嘘をつかないよ』と、言おうとして首を振った。それを言うのは、今の俺には許されないだろう。
「なんでも。お仕事頑張ってね」
>>223 イータ
「こんばんは、太陽の人。急に呼び出してすまないね。そこに座ってくれ。」
用意されているのは赤ワイン。
部屋にオレンジの芳香な香りが微かに満ちる。
「君は本当に太陽の権化のようだ。
こんな悲惨なゲームに巻き込まれ、本命には宿敵がいて、それでも輝いている。」
全てから逃避せず、正面から向き合う。
「その恋の原動力はなんだ?
月と吊るされた男は昨夜一線を超えた。
君も聡いのだからそれは薄々勘づいてたはずだ。
今日、彼が君に囁く言葉は昨日彼女に囁いてた言葉だ。
全て後手なんだ、日没の運命なのかもしれない。」
「夜の月を照らす太陽は自分だと信じれるのは何故だ?」
久方ぶりの尊敬から生まれた質問だった。
>>262 エリック
その笑顔、本当に好き。
そう思いながら、彼の言葉を聞いていた。
「うん。…うん、ユリアが上手に出来ていたなら、よかった。
…がんばる」
飲み込まれた言葉は、いつか。この後で、聞きたい。
>>261 メアリー
「いた。ちょっと探してた。
…お話の内容は、想像付くと思う。
場所を変えても、いい?」
どこか空いている部屋にでも、そう言って、彼女を促しただろう。
>>メアリー
後ろ手にドアを閉める。
ちゃんとしたイスがなかったから、ぽすんと音を立ててベッドの端に座った。
「….座る? 」
沈黙を破るように、ベッドの隣を軽く叩く。
>>+63 レイリーン
イヴの問いに、答えるや否や。
皇帝の男が乱暴に自分を引き寄せ顔を近づけてくる。
「…それは、素敵ね。」
想い人は、別の誰かと心を通わせている。
たしかに、嗚呼、貴方と私は、いやなほどに、似ていて。
唇が触れるかどうかの狭間で、小さな呟きと共に。こちらから彼の首に両手を絡ませ、彼の、美しく柔らかいそこに自分の唇を押し当てる。ねっとりと這わせていけば、漏れる吐息に。
絡めた指を強めれば、親指に当たる喉仏に、思っていたよりも太く骨の浮き出るその身体に、コズエのような女性ではなく。目の前にいるのが“男”なのだと一層に感じて。
「ねぇ、つよく。抱き締めて、刻んで、、」
これから来るであろう激しい痛みを想像しながらも、表情はうっとりと、衝動と欲望に溺れていった。
>>267 ユリア
「では、失礼して。と、メアリー・アンは隣に腰かけます。
……それで、お話とはなんでしょう? わたしは嘘つきですから、てっきりあなたは口も聞きたくないかと」
メアリーはユリアの隣に腰をおろして、問いかけた。
>>269 メアリー
「うん、ユリアは嘘つきが好きじゃない。
やっぱり、嘘つきなの? なにも言わないから、ユリアはわかっていても確認しなきゃいけないなって思った。」
ボソボソと呟くように話す。
>>236 メアリー
フードを取った下にあったのは、年齢よりも幾分か幼く見えるメアリーの素顔。
少し垂れた目は、リアンの瞳と同じ色だった。
そして、その二つと視線が混ざり合い、
瞬間、まるで蛇に睨まれた小動物のように、身体が動かなくなってしまった。
「だめ……だよ、メアリーさん、お願いだから…」
なんとか絞り出した静止の言葉も、きっと彼女の耳には届いていないのだろう。
腿にのしかかる彼女の重さに、頬に添えられる手に、近づく二つの瞳に。
突き飛ばしてでも止めなければと思うのに。
遂に唇は重ねられ、啄むような口付けは、次第に深くなっていく。
行為のさなか、ふと思い出される言葉。
『ホーラさんとは同じことをしなかったんですか?──“恋人”だったのに』
──あぁ、そうか。快楽か。堕落か。誘惑か。
結局、彼女もあの女達と同じなのか。
リアンの瞳から光が消える。感情を捨てる。
偽りの恋愛ごっこなら、リアンの十八番だ。
一方的だった口付けを受け入れる。
絡ませ、吸い付き、溶けるほどに。
二つの甘い吐息が漏れ、アトリエに響いた。
彼女の腰に手を添えて。
そのままローブの中へと手を入れれば、隠されていた彼女の身体の線に指を這わす。
彼女の肌に優しく触れる。
先程までの緊張で冷えきった指の先が、彼女の体温でゆっくりと溶けていく。
メアリーと、深く、深く堕ちていく。
そこに愛があるかなんて、今はもう、どうだって良かった。
「【オレも公証人ではない】
うっかり占ったら勿体無いからここで名乗り出るのは賛成だな。
信用していた女帝の彼から出たのは少し残念な気もするがね。
女教皇の彼女からしたらよかったことだろうが。」
「あ、女教皇の彼女の【共鳴者は彼の手紙に残してほしい】と思う。
占い師も確定して、公証人も出てきた今、女帝の彼が懸念したように守りがバラけそうだからな。
もしもの時にスムーズに行くようにね。」
「女教皇の運命を持つなら、オレなんぞに言われずとも準備済みかもしれんが。。
>>271 ユリア
「ええ。そうですよ。わたしは歪みかけた運命が“正しく”この世界となるために、嘘をついたんです。と、メアリー・アンは頷きます」
メアリー・アンは唇に薄く笑みを浮かべた。
「ねえ、ユリアさん。真実ってなんなんでしょうね。“嘘”はすべて罰されるべきなのでしょうか。
誰かのためを想ってついた嘘も、自分が信じるもののためにつく嘘も。どんなかたちであれその思いはすべて本当、真実なのに」
>>276 メアリー
「…メアリーの運命は、歪んでいない。ユリアはそう考えている。だから、なぜそんなことをするのか、わからない」
わからない、どうして。
「言葉にしないとわからないものが、沢山ある。言わなければ嘘にはならないけど、反対のことを言ったらそれは嘘になる。ユリアは、人の想いを感じるのは苦手。言葉は正しく使われないとわからない。
ねぇ、ユリアは早くに『メアリー・アンを閉じ込めたい』って意志を伝えた。メアリーは、これまでの時間を有意義にできた?」
>>#7
(今日の俺はおかしいんだろうか)
また例の結晶だ。試されているのか?領主か?後で呼ばれたら聞こう
「本当の愛、は.......」
ユリアへの気持ちだった。
この気持ちを表現するにはどうしたらいいんだろう。
俺が、ユリアへの気持ちを愛と言えるものにするには。
少しの沈黙のあと、淡々と言葉を口に出していく。
「.......全てを捨てて、最後に...残るもの」
手が。
女の手が、俺に触れる。
気持ち悪い。けれども、今はかえってその感触が体をしびれさせる。
俺の首に細い手が回る。心地よい圧迫感。
俺はつけたままだった左手の手袋を噛んで外す。
舌を潜り込ませ、弱点を探りながら、彼女の細い首を素手で掴んだ。唾液を送り、飲み込み、やがてどちらが自分の舌かさえ分からなくなっていく。
ちらり、と周りを見る。
正義の子や戦車の子、それ以外にも観客がいたかもしれない。手本を見せてやるような、見せつけてやるような心地で、口角をあげた。
「お望み通りに、」
まずは一度、強く締めた。空気も、彼女の想いも、何もかも奪うように。
夜闇に輝く雪を眺める。……雪は苦手だ。嫌なことを思い出すから。
手持ち無沙汰でやる事もなく、ぼんやりとしていれば聞き慣れた声にそちらを向く。
>>281 ハイド
「…………さっきぶり。
そう、ね。エリックさんもユリアも、やる事があるから仕方ない。そうでしょ」
どんな顔をしていいかわからず、俯いて淡々と言う。
「……………なんのつもり。部屋で待ってればいいのに」
放っておかれてもおかしくないこの状況に違和感を覚えて疑問を問う。……本当は、話し掛けられて嬉しかったのに。
>>258 アデル
「褒められるとねぇ……ボクは弱いんだぁ……
ボクはね?作るのも好きだけど食べるのはもっと好き。ボクのために作ってくれるなんて……作って満足してきたから、うーん……なんとも言い難い。
役得……なんて無粋かな。素直にとても嬉しいよ。
明日がとても楽しみだ!」
運命が歪んでも、ぼくはぼくだ。
何も変わってなんかいない。だって、こんなにエルフィンのことは大好きなのに。
アデライドも元恋人だったって、幸せだったって思える。
ぼくは、何も間違ってなんかいないんだ。
でも。
斬って、絞めて、刺して、殴って、撃って、毒に溺れれば。もっともっと、近付ける?ずっとそばにいられる。
誰も近付かないで。ぼくだけを見ていれば、いつかきっとぼくを選んでくれるよね。
なら、みんな近付いてくる人を殺せばいいのかな。
ああ、でも恋人のあの子には手を出せない。だって、エルフィンが大切な人だから。
目の前で行われる行為を眺めながら、放心していた。
この行為に一体何の意味があるのか。
今まで読んだ書籍には書いていなかったような気がする。
ただただ、眺めることしかできない。
意味のわからないことには、感想を持ちようもない。
>>287 ハイド
「……そうね」
上手く話せない。嫌だ、このままなのは。
「いけなくなんか……………私も、本当は話したかった。変な形じゃなくて、ちゃんと」
でも、少しの不安要素も4人でいる時は許されない気がして。2人で気が緩んだのか、俯いたままに小さな声で本心を漏らす。
>>286 領主
領主が呼ぶ声がしたので、扉を開けた。
「失礼します」
出来るだけ、目をつけられないようにしたつもりだったんだけどな、と心の中で思うけれど、つとめて何事もないように振る舞う。
「お呼びと聞きましたが、何用でしょうか」
>>エルフィン
「ね〜。
君はぼくのことを殺せる〜?」
恋人じゃないからちゅーはできないけれど、何か特別なものが欲しいんだよね〜。
ご領主さまがわたしの身体を気遣ってくれている…!
>>169 領主
「ありがとうございまあす。
そうなんですよ、生まれてこの方風邪のひとつも引いたことがないんです。
愚者の運命のおかげですかね。」
『愚者は風邪引かない』。昔からよく言われてたなあ。
バカにされてるのはわかってるけど、いいじゃんか。風邪ひかないの便利だよ?
「ラーペさんですねえ。何とかして仲良くなってきます。
ありがとうございますご領主さま!」
>>264 領主の男
促されるまま椅子に座る。私を気遣ったのか僅かなオレンジの香りが鼻をくすぐり、赤ワインが目につく。
恋の原動力…それを
「もしも…もしもこれが恋だと言うのなら。
領主様、それは私も知りたいのです。
おっしゃる通り、彼には想い人がいます。もしかしたら私は邪魔かもしれません。それでも…ここに来た日の夜を忘れられないのです。
ひとり、空を見上げていた太陽を気にかけてくれた。あの夜の風景が頭から離れません。
太陽と月は正反対、一緒に居る事は無いと思います。
それでも。
もしもこれに理由をつけるのでしたら、きっと【運命】なのだと思います。」
私が知りたい。
>>292 領主
なんの確認なんだろう。しかし、これに関して否定する必要も無いと思った。別に、禁止はされていないはずだ。
「.......その通りです。が、今は恋人関係はきちんと終わらせて、コズエと新しい関係を構築しています」
>>+72 スティーグ
「……殺す?あなたを?
何を言っているのかわかりません……。
あなたは殺されたいのですか?
私は殺されることはあっても、殺すなんて」
>>293 ハイド
「…………うん」
昨日みたいにと言われ、睦事の記憶が蘇って顔が赤くなり始める。
「…………大丈夫。エリックさんやユリアに比べれば。
……あってないようなものだから」
誰にも言った事はなかったけれど。ふいに出た言葉に顔を上げれば菫色の瞳には薄い水の膜が張っていた。
……守るべき家。純粋にそうならば、どれだけよかった事か。
領主との会話を終えた後私は部屋へ戻った。
思ったよりも遅くなってしまったわね。
リュラはお願いを聞いてくれたのだろう。部屋にはグラスとお酒が置いてあった。
これなら彼に手紙も届いているわよね?
グラスを手にお酒を注ぐ。
私をイメージさせる真っ赤な赤ワイン。それに口をつけて想いを巡らせていた。
>>299 領主
ピシッと輪ゴムが頬に当たる。
馬鹿にされている、と思うけれど。小市民はこんなことで楯突いたりしないのだ。
「.......忘れる?ユリアへの気持ちをということですか」
>>284 ガスパール
「あははっガスパールの弱点は褒められることなんだね、覚えておく!
じゃあ明日は早く準備しなくちゃだからそろそろ寝るね!
難しい物じゃなければ一応一通りは作れると思うから、リクエストがあったらスノードームに残しておいてね」
そう言うと抱き付いて、ガスパールの瞳を見上げながら微笑んだ。
「今日はたくさんありがとう、おやすみなさいガスパール」
>>297 ハイド
涙が零れそうになる時。彼の指に優しくそれを拭われる。
真摯に問われれば、長らく心にかかっていた錠が壊れていく気がして。これも惚れた弱みというやつだろうか。……それとも、誰かに話して楽になりたかったのかもしれない。
周りに誰もいないのを見て、ゆっくりと身の上を話し始める。
「……私は、もう藤間にいるべき人間ではないの。……父はこの国の生まれですが、純血の東の国の人間。そんな父はこの国の女と恋に落ちて、周囲の反対を押し切って結婚したの。その間に産まれたのが兄と私。
周りは五月蝿かったけど、母と兄と私は藤間の家では容姿を異端扱いされたりしたけど。それでも、普通の家庭並には幸せだった」
────あの女が来るまでは。
>>297 ハイド
「……親族は国際結婚を良くは思わなかったの。そもそも、藤間の家が祖父の代からこの国で花屋を営むのも嫌な顔をされてて……本当、頭の固い家だから。
だから、東の国から女を寄越した。その女は……本当に、酷い手口で私の母さんを死に追いやった。兄さんも、元々体が弱かったのに……後を追うように、前年亡くなっていて。…………私があの家にいるのは、母さんと兄さんの骨があるからと寄り付く場所がなければ生きていけないから。……ただ、それだけ」
このご時世になんの後ろ盾もない20の女がひとり身で暮らせるわけもない。
「……長くなりましたね。でも、花屋の仕事は好きなんです。祖父がまだ生きてた頃に色々教えて貰ってて……だから、そんなに不幸でもなくて」
ハイドを心配させてはいけないと、無理やり口角を上げて笑ってみせる。話した後に後悔するのは、わかっていた事なのに。
>>271 リアン
リアンの瞳に、感情が消えた。
──ああ、違う。私が見たいのはそれじゃない。貴方の中に燃えたぎる激情が見たいのだ。
ローブの中に手が差し込まれる。中のワンピース越しに、男性にしては細い手のひらが這う。
メアリー・アンは笑った。レイリーンにも見せなかった素顔をさらして、愛する男や子たちを屠った母親によく似た目で、リアンに笑ってみせた。
ローブを脱いで、ワンピースの背にあるファスナーを下げる。やわらかな布が崩れ落ちて、白い肌にひんやりとした空気が触れた。椅子が軋む音がやけに大きく響く。
「下着はあなたが脱がせて、リアンさん」
絵の具の匂いが充満した部屋で、淫蕩に溺れる。
熱い手が肌を暴く度に、甘やかな声が自然とこぼれる。
あれだけ雄弁に感情を伝えてくれたその瞳は、今は何も教えてくれない。
メアリー・アンは彼の眼鏡をゆっくりと外してイーゼルの端にかけ、彼が自分にそうしたように、両手を服の中へとしのばせた。
肌を合わせて初めて、メアリー・アンは知った。
リアン・ホワードは、自分に恋情を抱いていたのだと思う。
「──リアンさん、……リアンさん」
髪が揺れる。身体が跳ねる。吐息が溶ける。熱がまじわる。
そうして“恋人”らしい行為に耽りながら、メアリー・アンはその最中、ゆっくりと彼の首に手を伸ばした。
──薄い皮膚を両手で塞いで、ゆっくりと力を込めていく。
手のひら全体で気道を圧迫していく。呼吸を隙間なく妨げていく。声帯を震わせるだけの空気は、もうそこに残ってはいないだろう。
このまま指で締め付け続けたら、彼は死んでしまうだろうか。
このまま彼を殺すことができたら。自分の手によって命を終えたリアンのことを、メアリー・アンは愛せるだろうか。
けれど、やがて、その手は緩んだ。
行為が終わる。アトリエの熱が醒めていく。
「…………」
沈黙の末、メアリー・アンは口を開いた。
「…………“愛して”いますよ、リアンさん。どうかあなたの運命が、“正しく”歪みますように。あなたの悪魔の運命が、既に歪んでいますように。
わたしはあなたの【歪んだ運命を愛します。】それでは、おやすみなさい。近ければまた明日。再びお会いましょう。」
>>312 領主
吐き出される言葉を聞いて、顔を顰める。
いつかそういうことを言われるんじゃないかと思って、わざわざ.......ユリアの前で、見せつけるように、シガーキスをしたというのに。
「.............領主様の命令は、理解しました」
ぎり、と拳を握る。
「しかし、それは出来ません。他に想い人のいる女を犯すのは、俺が思う.......人としての最低限の矜恃に反するからです。
脅しがある中での同意は、同意とは言えません。貴方が何と言おうと」
ああ、逆らっている。
ごくり、と唾を飲み込む。
「俺の家族は、俺が、人としての一線を越えて、家族を守ることは.......許しません。人を殺すこと、犯すこと、それは、如何に権力にへつらう小市民の俺でも、死んでも出来ません」
今度こそはまともな“恋人様”。
しからば、出会いをチャンスを掴んでいくこそが運命だと言えようが。
「出会えていないってのもまた運命か?
ここで掴むべきじゃねぇって囁きか、それとも。」
嫌味たらしい金持ちの息子にその金魚のフン、ひたすらオレを馬鹿にしてきた弟、それを止めない両親、商会のライバル店。
オレの目の前に現れなかったチャンスを掴んだヤツは消えてった。
誰も彼も例外なく。
「たとえミシャンドラでも、そうだった。」
運命の輪を持ったオレにはチャンスが回ってくる。チャンスは掴みに行くものではない、虎視眈眈と待ち続けるもんだ。
回ってこないうちは、粉をかける必要はない。
>>314 ハイド
嗚呼、困らせてしまうなあ。でも、聞いてほしかったの。どうか、笑っておやすみと言ってほしい。
彼の逃げ道を作ってあげたいから、無理にでも笑ってみせる。寂しいけど、悲しいけど。聞いてくれただけでも、本当に嬉しかったから。
彼の口から紡がれる言葉を待っていれば、それは自分が想像すらしなかった。それでも、1番欲しかったけど諦めてた言葉で。
偽りの笑顔は崩れ、菫色は更に潤みで満たされる。迷子の子供のように不安げに、それでいて真実を伺うように瞳を合わせる。
「……………本当に?」
どうしても一言だけ、聞き返してしまった。
>>+68 イヴ
手で、口で、性器で。
女の体を暴く。
弛緩した体の上に乗る。あとを付けるように首に舌を這わせて、噛み付いて。またキスをして。
桃色の唇は、絶えず荒い呼吸を繰り返していた。
「──」
言葉とは。言葉とは、あまりにも無意味で、そして体を重ねることもまた、人を救いはしない。
傷口に、互いの体液を刷り込んで、誰かに重ねて体を汚す。神経に伝うのは、快楽と痛み。
俺を受けいる体に何度も熱を穿って──いくらほどの時間が経っただろう。
いつの間にか、観客のことも、そしてこの一瞬はあのフードのことも、忘れていた。
彼女の中に欲を吐き出すと同時に、細い喉を強く強く締め上げる。もがくように痙攣する体を押さえつけて、そのまま気の済むまで手を離すことは無かっただろう。
>>279 ユリア
「そうですか。では、そう思ってくださって構いません。なぜ、ですか……なぜだと思いますか? そもそも、そこに理由なんて必要あるのでしょうか」
そして、彼女の問いに答える。
「わたしですか? ええ、有意義に過ごせましたよ。種はしっかり蒔きました。あとは蒔いた種からどんな花を咲かせるのか、わたしはあの古びた部屋から高みの見物をするだけ。
ユリアさん。わたしはあなたを好ましく思っていますよ。
どうぞ、頑張って。わたしはあなたの純愛にも興味があります」
>>302 アデル
「おやすみ、ボクの恋人。
さて……昨日と同じなら"恋人"は明日の正午までか。
続きがあるのなら、ボクはそれに期待しよう」
部屋まで送り、ひらひらと手を振って辞去する。
扉が閉まる前のアデルの笑顔は存外あどけなかった。それを反芻しては緩む頬を押し上げつつ、ひとつ借りのあるマドモワゼルの好みを聞きそびれたことを思い出す。
部屋に行って聞くか……?思いついたが、恋人の部屋から帰る途中に他のマドモワゼルの部屋に立ち寄るのは美学が許さない。また明日聞くことにしよう。
>>320 ハイド
力強い一言に安心しきったような微笑みが零れる。目尻からは涙が一筋零れてしまっていて、焦ったように指で拭った。
「ち、違うの。これは嬉し涙!……約束、ちゃんと守ってね」
そろそろ時間だろうか。名残惜しいけど、でもこれだけはと小指を出す。指切りでの約束なんていつぶりだろうか。
ベッドに寝転びながら、今日はひと言も話ができなかったとある人のことを思い出す。
昨日確かにその人に慰め、励ましてもらいながら、今日は後ろめたさから話しかけられなかった。
「歪みができてしまったのなら、まずは隔離。それから治す……仕方ない。仕方ない」
死ぬほどの苦痛を味わってもこの館では「死ねない」それがどれほど恐ろしいのかと、それをあの小さな体で繰り返すのかと想像しては何度も寝返りを打つ。
「そんなとこに追いやる罪滅ぼしにゃ足りないが……」
ただ、励ましてもらったお礼はしておこう。
お気に入りのユーカリキャンディを3つ。それだけを小さな袋に入れてマドモワゼル・メアリー・アンの部屋のノブにかけておいた。
>>332イータ
椅子で、隣どうしに座って。
聞かれるのなら、ワインを食んで
「……そうですね
俺の母は、イータと同じ"太陽の運命"でした、って所から始めましょうか?」
そうして太陽へと語ってしまうのは
母なる太陽から賜った、祝福/呪いの話
「俺の母は、太陽だって事で。まぁ、幸せだったらしいんですが。
"悪魔"の男に見初められちまって、そっからはドンガラガッシャンだったらしく。
俺の父に当たる男ですけど、俺が産まれる前には失踪したって聞きましたね
で、産まれたのが"月"の俺で
……母からしたら、自分がこれ以上衰退するとか許せなかったんでしょうねぇ。
俺に、『幸せになるのよ』と、ずっといってましたよ
無理して稼いで、一応学校にも通わせて貰いました。
成績が良かったとは言えませんが?」
『幸せになれない筈が無いんだから』
リフレインする、過度なまでの太陽の光
「でもまぁ、ガキンチョの俺は阿保だったんで。
素直に、『あぁ、じゃぁ幸せになんなきゃなぁ』と思ってたんです。
……母親が、変になるまではですけど」
「さる人に呼ばれた、とか言って。
『これで幸せにしてあげれる』とか言って、化粧して、埃被ってたドレスまで着て。
出掛けて帰ってきたら、もう廃人でしたね。あれは」
「まぁ、そっからは。
ガキンチョの俺一人でスラム暮らし。そうして今に至りますとさ
ってあらすじで」
……母親に、何があったかは。流石に、口には出せませんでした
「……俺の、幸せは
俺の事を、真っ当に愛してくれて
俺の幸せを、幸せだと思ってくれる人に出会って。
……自分の人生に、価値があったと思いながら死ぬことでしょうか
今は、漸く。もしかしたら、それを見つけられたんじゃないかと、思っているところです」
頭に思い浮かぶのは。
ーーー小さい花屋でもーーー
あの、姿だ
>>+68 レイリーン
「……っ、んっ……は、…ぁ”あ“……っ!」
深く重ねられた唇に、触れた舌はじっとりと確実に、イヴの欲望を暴いていく。
漏れる吐息の熱も、零れ落ちそうな唾液も交ざり溶け合って、境界線がわからなくなっていけば。
強く、圧迫される気管に、息を吸うことも吐くことも出来ず。
感じる熱に浮かされながら、飲み込みきれなかった唾液がだらしなく唇を伝っていく。
苦痛に寄せられた眉根は、それでも何故か嬉しそうに歪んで。
お返しとばかりに、親指に力を込めて。
もし手を緩められたのなら、彼の長く綺麗な指を絡めて汗ばんで貼りついた自身の服の中へと誘い込み。
赤く指の痕の残る白い首筋に、噛みつくように。唇を寄せ。
お互いに苦悶の表情を浮かべながらも、ひたすらに肌を重ね合わせた。
>>321 領主
精一杯の強がりで必死に立っているというのに
領主は俺にナイフを握らせる。誰も死なないと聞いたけれど、特別なナイフなのだろうか
殺せという。体が震える
心の底から、殺してやりたかった
この男さえ死ねば、みんな無事に帰れるんじゃないかと
でも。殺したあとの世界が.......怖かった
自分が人で居られなくなる線を越えて、生きていけるのか
この選択を拒否して、ユリアを、コズエを犠牲にするのか
俺が俺の矜恃を守るのは、誰かを守ろうとして、結局自分を守るだけじゃないのか
手が震えて、ナイフを落としそうになる。
ああ、いっそこのナイフで殺して欲しい.......
荒れる息を押し殺して、領主の前に跪いた。
「許してください......もう一度、チャンスを。ユリアだけ、ユリアだけには何もしないでください。いっそ、俺を殺してください」
>>ハイド
ゆっくりと、話をしてくれた彼の姿がとても幼くて。
彼が求めているものを知る事ができて…
「そっか…お母さんが太陽の人…。」
そんな呪いのような言葉をかけられていたなんて。
思わず椅子から立って彼の頭を包むように抱きしめてしまった。
世界が終わっても領主を刺す勇気が、俺には無かった
「世界」にはユリアが含まれるから
もう、小市民の矜恃も女帝の矜恃も何も無く。
ただただユリアが.......ユリアへの『愛情』だけが今の自分を「女帝」の運命に結びつけていた
「家族を守る」「包容力」「愛情」「繁栄」
どれもずっと守ってきたものなのに
>>329 エリック
今、彼が持つ矜持は翼にも剣にもなっていない。
畢竟、矜持は足枷になる。
「今ここに残る結果は、"何も君は選択しなかった"というものだ。
今、彼女を守ろうとして、君はプライドを掴まずに、膝をついた。プライドは彼女を守る盾になっていない。
下らないな、お前の矜持は。」
しゃがみ、ナイフを取り返す。
「小市民はできない。領主はできる。この違いは本当に地位だけか?」
肩口にナイフを突き立てる。
響く悲鳴は階下にも届くだろう。滴る血は床に広がっていく。
そして、彼はそこに倒れた。
「お前は、言い訳しかしてないよ。」
リュラにその場で傷跡を残すように手当をさせる。
「その傷で今回の粗相は目を瞑ろう。
愛しのユリア君にでも傷を舐めてもらうといい。」
椅子に腰掛け、白湯を飲んでいた。
幸い、キッチンは使えたので白湯の用意は簡単だった。
レイリーンとイブが激しく事を始めてしまったが、見るのをやめた。
彼らから性技を学ぼうとは思えなかったし、何より"満たされていく彼ら"を見ることは苦痛だった。
もうどうでもいいと、動くのをやめた。
虚構の運命に虚構の人生だ。これから私が動いて何になる?
虚無感が心にじんわりと広がり、大きな染みを作る。
湯呑みの半分ほど残った白湯が、何となく苦味を呈した気がして。
私はそれを手で払い除ける。
音を立てて転がる湯呑みと、床に広がるぬるくなった白湯に目をやることはなく。
その場で宙を見つめ、少しずつ思考を閉じていった。
それから、もう一度彼を抱きしめました。
彼には待っている人がいる事も知っている。
それでも、今だけは私の人。
暫くして、私は彼を抱きしめていた腕を解きました。
「…ごめんね、まさかこんな話になるなんて思ってなくて。」
そうして。ニコッと笑ったのでした。
>>ハイド
自分の小指に彼の小指が絡んで、「約束です」と微笑まれた。夢見心地で、思わず彼に魅入ってしまっていたけれど。
自分も微笑み返して暫く見つめ合った後、おやすみの挨拶を交え、彼を見送っただろう。
確証がない事も、明日が来ないかもしれない事もわかっている。
だが、それでも私は吊られた男の運命。❁︎試練❁︎に耐え抜いてこその人間。
彼との未来のために、これからもそうであろうと薄く微笑んで自室へと歩を進めた。
>>311 メアリー
感情を殺してしまえば、あとはただの作業だった。
兄に振られた女達がやってくる夜を思い出す。ベッドに組み敷いて、キスをして。あとはただ、女達の要求に応えるだけ。
行為の最中、名を呼ばれることは一度だってなかった。皆、リアンを通して兄の幻覚を見ていたからだ。誰ひとりとして、リアンを見ている者はいなかった。
そう。たとえ、目の前の彼女が初めて笑顔を見せたとしても、感情を殺したリアンには、何も響かない。リアンの瞳に光は戻らない。
淡い想いは、あのキャンバスのように、ぐちゃぐちゃと黒く塗り潰されてしまった。
椅子の軋む音がする。彼女の声がする。
「──えぇ。メアリーさん。」
その要求に応える為に、リアンは彼女の下着に指を這わせ、慣れた手つきで脱がせてみせた。
快楽に身を預けてしまえばそれでいい。
彼女の白い肌に指を這わせ、口付けを交わし、熱を感じ、溶けあうだけでいい。
彼女の手がリアンの服の中へと入ってくる。細い指が、リアンの肌へ触れる。
それが望みならと、シャツのボタンを外し、傷だらけの肌をさらけ出して彼女の熱を受け入れた。
悪魔の運命に苛まれる度、感情を押さえ付けるためにつけた傷跡。悪魔の証。
「メアリー、さん──」
すっと、彼女の細い指が伸びてきた。リアンの首元で手が止まれば、包み込まれる。
──殺されるのか、そう思った。
ゆっくりと込められる力に抵抗はしなかった。
出会ったこの場所で、愛した人に殺されるならそれでいい。
もう、死んでしまいたかった。この生を、この運命を、全てを終わりにしたかった。
「───────っ、────」
声が出ない、息が出来ない、目が霞む。
あぁ、もうじき楽になれる。
…なんて甘いことを、悪魔の運命が許すはずはない。
やがて緩められた手は、リアンの気道を広げていく。生を続ける為に、肺が勝手に息を吸い込み始める。
噎せて、息をして、また噎せて、息をして。
心が生きることを拒否していても、身体は死ぬことを拒んでいた。
行為が終われば、訪れる静寂。
身体の熱が冷めた頃、沈黙を破ったのは彼女の方だった。
「…………メアリーさんは、ひどい人ですね。
きっと、僕の運命が歪んでも、貴女の望み通りの世界になったとしても。
きっともう僕達は、愛し合うことなんてできない。」
彼女の瞳を真っ直ぐ見つめて。
「…貴女のことを、"愛していました"。
おやすみなさい、メアリーさん。
たとえ、また明日会えたとしても、僕は貴女の敵のままです。」
肩口にナイフを突き立てられ、リュラに肩に包帯を巻かれながら、真っ先に脳裏に浮かんだのは、
「ゆるされた」という言葉だった。
自分は選択しなかった。領主の言う通りなのだった。
ハイドと約束をした。それだけは違えまいと思っていた。
ユリアと互いのために納得して別れた。割り切れると思っていた。
言い訳しかして居ないと領主は言った。
結局自分はそういう人間なのだ。何に逆らうことも出来ず、ただただ自分のために自分の大切な人を守ると、口ばっかりで言っていたのだ。
実際は権力者の『許し』が無ければ何も出来ないのに
ずるりと身体を起こし、包帯から滲む血を廊下に零して部屋に戻った。
ただ一つだけ、わかったことは。
やっぱり、「本当の愛」というのは、自分が空っぽになって初めてこの身に感じるということだった。
矜恃も、他者への思いやりも、言い訳さえも捨てて、ただ、ユリアへの気持ちは本当の愛なんだと、そのことだけを胸に抱いて気絶するように眠った
>>339 ラーク
>>345 領主
領主の部屋から出る前に、ラークが血だらけの自分を見つけた。
しかし、言うことなどは決まっていた。
「ラーク。俺が自分で刺したんだ。領主様は手当をしてくださった。放っておいてくれ」
放るように、ラークに言葉を投げつけて、
助けると言われても聞かないで、
身体を引きずって自室に帰っただろう。
>>エルフィン
「……貴方は散々疑っていたみたいだけど、私はあの時間違いなく、あなたに恋をした一人の女だった。与えられた恋に浮かれただけだとしても……嘘の気持ちなんて、なかったのに」
/*
歪む音が聞こえる。私の運命が正しい位置に導こうとしているのがわかる。惨めな自分を見下すように嘲笑うしか…自分を慰めるすべがなかった。
*/
「素敵な人じゃなくて、可愛い人って思われたかった。大切にしたいじゃなくて、無理矢理にでも抱き締めたくなるような……そんな相手に、なりたかったわ。」
「.......いつの間にこんなに.......愛していたんだろう.......」
寝言のようなうわ言のようなその一言は、窓の外に降り積もる雪の音にかき消されるだろうか。
「……女のわがままって面倒くさいわね。でももうこんなこと言わない。貴方にはもう、こんな事望まないから。
……これで少しは、疑われた愛の証明になったかしら?」
/*
みっともない自分が今何よりも滑稽で。好いた人に愛されたがった可哀想なマーメイドになれたのに、こんなに無念で悲しいものだとは思わなかった。嗚呼セイレーン、貴女に憬れることは…貴女の心を理解しようとしていなかったことと同じなのね?
*/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−
−−−−
ーーーーーどれくらい、経ったのか。
いくら本当に死ぬことが出来ないと言っても、確実に。
痛みは自分に刻み込まれており。
何度も、何度も。真綿で首を絞められるような感覚や、衝動に任せて、骨の一つでも折れるのではないかと言うほどに強く絞められた感覚も。
お腹の奥の違和感までもが全て、自身に残りながら、イヴは静かに体を起こした。
古びた扉をノックする。
「レイリーンさん、起きていらっしゃいますか? と、メアリー・アンは扉越しに話しかけます」
そう声をかけてから、メアリー・アンは言葉を選ぶように、ゆっくりと話しだした。
「そちらから、こちらの状況は分かるのでしょうか。
…………わたし、リアンさんにとても酷いことをしました。あなたにも。
それで、分かったんですよ。──。」
しかし、続く言葉は紡がずに、唇をあげた。
「今日、たくさんの人がいなくなりました。あなたの後を追った方もいるのでしょうか。
おやすみなさい、レイリーンさん。と、メアリー・アンは扉越しにお辞儀をします」
掌を見れば、そこに花弁などはなく。
ただ、自分がされたように。
首を何度も何度も圧迫していたせいか、真っ赤になっていて。
誰かを、襲いたいと、殺したいという衝動がすぅと引いていっているのがわかり、少しだけホッと、肩を撫で下ろした。
きっともうすぐ、次に堕ちてくる人たちがやってくる。
それは、先ほどまで肌を重ね、衝動を、欲望をぶつけ合った男の、想い人らしく。
(羨ましいな…なんて)
いくら自分と重ね合わせたところで、きっとコズエはここには堕ちて来ない。
薄く切れた唇を舐めながら、無言で。
脱ぎ散らかった服を着て。
転がった狂気を手に、イヴは家の中へと消えていった。
シャワーを終えて、自室に一度戻ってくると、ドアノブにかかっていた小さな袋に手を伸ばす。
中には飴が三つ。メアリー・アンは首を傾げた。
「どなたでしょう。と、メアリー・アンは思案します」
そして、ふとガスパールの顔が浮かんだ。ひょっとしたら、甘くて美味しい幸せをくれる彼の、ささやかな気遣いかもしれない。
「……ふふ、変なひと。」
汗でベタついた髪をかきあげる。
欲を吐き出したせいか、何もかもがどうでもいいような、一種の心地よさが体を包んでいた。
散らばった衣服を身につける。手袋まで、しっかりと。
しかし、体についた独特の匂いまでは消えなくて、一つ舌を打つ。
────そのとき。
扉から声が聞こえた。欲をぶつけ合うことで誤魔化したざわめきが、怒りがゆらゆらと立ち上る。
「───」
ドン、と。
強く扉を叩いた。壊れてしまえばいいのに、きっとそれは彼女に届きもしないだろう。
テーブルに置きっぱなしにしていたレイリーンの絵に視線を落とす。
そして、簡単に部屋の整理をすると、メアリー・アンは自室をあとにした。
彼女の出ていったアトリエで、リアンは一人佇んでいた。
イーゼルに固定された黒のキャンバスを見つめる。
吸い込まれそうな黒に、そっと手を添えて。
瞬間、ギリッと爪を立てた。
キャンバスの上から下へと一直線に手を引いた。黒の絵の具が歪に剥がれ、リアンの爪先を黒く汚す。
何度も、何度も、その"絵"に爪を立てる。
その度に、黒の絵の具が剥がれ落ちる。キャンバスに指が擦れて血が滲む。その血が、黒の中に混ざり込む。
それでも手を止めることはしなかった。
痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、
──どれくらいの間、そうしていただろうか。
ハッと我に返った頃、彼の目の前にはもうあの黒の"絵"はなかった。
ボタボタと指先から垂れる血を見れば、
あぁ、部屋に戻らなければと、ぼんやりと思う。
ガチャリ、ドアを開ければ、アトリエを後にした。
廊下に血が落ちないように、自身のシャツで血を抑えながら。
人が居なくなったアトリエの中央で、大型の三脚イーゼルに固定されたキャンバスがあった。
赤一色で塗られた"絵"
その"絵"を見ようと近付けば、微かな絵の具の匂いと、少し生臭い鉄の匂いがすることだろう。**
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