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こほん、と一つ咳払いをして、スマートフォンの録音ボタンを押す。
自分の頭の整理と、他の住人へ自分の意見を聞いてもらう為に、ゆっくりと話し始めた。
「………えぇと、色々考えないといけないことが山積み、ですわね。とにかく、部屋に戻ってから考えた事を話しておきますわ。
今日の投票先について、ですけれど。……なんだか自分で言ってしまうとそれを逆手に取っての行動をしているのでは、と邪推されてしまいそうな気はしますが、話しておきますわね。
まず、私が極上の甘味だった場合、わざわざパイさんを指名することはしないと思いますの。昨日は確かに私とムースさんが怪しいと沢山の方が声を上げていらっしゃいましたわ。パイさんを怪しいと発言していた方はあまりいらっしゃらないように感じましたし、ここで敢えて私が仲間を売りに出すような危険な行為はしないと思いますの。
そもそも、皆さんは選出人のお名前を隠されていました。それならば、パイさんと一緒にムースさんを選んで票をまとめてしまった方が二人共逃れる術はあったように思います。現に、本日パイさんが選ばれていなければ、一番票が集まっていたのはムースさんでしたわ。」
「それから、本日犠牲者が誰も出ていなかったということは、極上の甘味さん達は、きっとパイさんが選ばれるとは思っておられなかったはずですわ。……これが、意図しての行為だとすれば、根本的な部分から話は大分と変わってきますけれど。
パイさんが選ばれないと踏んで、昨夜行動をされていたのだと思います。それが、選ばれてしまった。だから今朝は誰も犠牲にならなかった。
…そう考えると、ムースさんは外して良いかと思いますわ。なによりパイさんはムースさんを選んでいますし、もし仮に彼女が極上の甘味だとしても、パイさんがムースさんを売るような真似をするとは思えませんわ。」
「そこから見てみると、怪しいのはムースさんに投票された、シュークリームさん……という事になります。信じ難い部分はありますけれど、現段階でとても怪しい人物になると思いますわ。
それから、本来なら私ではなくムースさんに入れる予定だったキャンディさん。……ただ、私、彼女はあまり疑いたくはありませんの。いつも見ているキャンディさんと、なんら変わりありませんから、乗り移られているようには見えませんし、彼女が極上の甘味だとすれば、こんなウッカリしなさそうですし……。
本日、パイさんに入れた方は一旦保留とさせて頂きたいですわ。チョコレートさんとドーナツさん……ですわね。
選ぶとするなら……交流時間が終わるまでに候補を絞っておきますわ。もう少し、皆さんの発言を聞き直して参りますわね。」
言い終えるとボイスレコーダーの録音を停止し、再生に切り替えてから過去の発言を聞き返してゆく。
見つけなければならなかった。些細な事でも、聞き逃さないように。
「……僕も今のところは、その二人が候補だな。言葉が、言い回しといえばいいのかな。その雰囲気が少し変わったように見えるのはドーナツの方だと思う。四日目と五日目で少々……なんと言えばいいのかな、奇抜さが抜けたような気がする。印象論ではあるんだが」
それでも、僕たちきょうだいが仲が良かった時期も確かにあった。
僕たちが唯一心の底からきょうだいだといえたのは、二人で親父のスフレチーズケーキを食べている時だった。
あつあつでふわふわのスフレが出来上がるのが待ちきれなくて、子供の頃はよく兄貴とオーブンの前に張り付いてたっけ。
特に兄貴は地蔵のようにオーブンの前から動かなくなるから、見兼ねた母さんが親父にスフレ禁止令を出したんだ。
僕の家はパティスリーだった。街の一角にあるお菓子屋さん。職人気質の親父は毎日新作のレシピ作りに励んでいて、学校から帰るといつも、客の賑わいと甘い香りが僕を満たしてくれた。
兄貴は昔から、将来は親父の後を継ぐのだと夢を語っていた。
今思えば、僕がパティシエを目指したのは兄貴の影響でもあるのかもしれない。
その頃の僕にとって、親父は美味しいお菓子を作ってくれる魔法使い。
そして、兄貴は俺が見る世界のすべてだったから。
私、仲間がドーナツだとしても、乗り移られてというよりは、ドーナツはドーナツのままでいると思うわ。
雰囲気いっしょだもの。
ドーナツについて気になるのは、マイペースにのらりくらりとしていて、結局誰が怪しいと思うかをはっきり言わなかったり、ひとりでいることが多いことかしら……。
/*
んーーー、こんな質問したけど、私もドーナツさんが怪しいと思うことに変わりはないんだよ………選ぶなら、ドーナツさんかシュークリームさん。どっちかだと思ってる。
あああああああああああわっっっっっっっっかんねえええええええええええ難しすぎる……難しすぎるよぉぉぉぉぉおおおおお(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)
/*
胃がぐるぐるする
また押し付けやっちゃったやつ?やっちゃったくさいなコレいい加減学べおたんこなす予兆はあったろうなんで見ない振りした ああああああああ
やりたいようにRPされれば合わせるのでお願いします…ほんと申し訳ない…
/*
もしドーナツさんなんだとしたら、やっぱりここでムースさんじゃなくてパイさんを選ぶ理由がどーーーーーっっっっっしてもわかんないんだよ……危険すぎる。私はムースさん怪しいつってたし、キャンディちゃんもシュークリームさんも私かムースさんに傾いてた。だからこそ、ここで私やムースさんじゃなくてパイさんに投票する意味がわかんないの。本当に。
うっかりしてたのならもうそれこそ想像すらできないんだけど、そうじゃないなら、どっちかに投票してれば怪しまれることは愚か、パイさんが吊られることもなかったはずだもん。もん。もん。もん。。。
実際このぱいは何者にしたものか。
別に思いついたままでもいいけど。
家族で何かやっていたってところだけがパイにとって重要なので、レストランでも魚屋でも八百屋でもカフェでもなんでもよかったりする。
実家が商いをしているからかろうじて無職じゃない感じ。それにしてもナニ人なんだろ。
/**/
キャンディ……キャンディ…………お前のこと信じていいの……???
ねえ………………私この人は安心できる!!!って思った人悉く狼なんだよ……
/*
メタい推理をするなら、昨日ドーナツさんは21:44に発言を終了してる。
対してパイさんは0:42まで起きてる。要するに、時間はたっぷりあったし、相談することもできてたはず。うっかりはしないと思う。し、やっぱりそうなるとシュークリームさんが怪しく見える。
抗ってるのかな……どうなんだろう……わからない……
「ハァーイ!諸君!コンバンハデス!
コレでやっと1人は捕獲できマシタね!
過半数以上ダト、正体を暴いても為すすべがないデスから、このタイミングは何よりデス!」
少女はいつもどおり、快活に扉を開いて話し出した。
「ア!そうデス、今日は部屋を見てくるのを忘れマシタ。
でも、パイ以外いなくなってナイデスね…?」
少なくなった部屋の中。
ぐるりと見回して欠けた人間がいないのに気がつく。
「“極上の甘味”は、パイが成りかわる予定だったノデスカね?
昨日は疑いが集まっていまシタカラ。
それなら、もう1人は安全なトコロデショウ。
フフン、証拠も沢山集まりマシタ。
美少女探偵ムースちゃんの腕の見せどころデスね!」
とにかく、学校を卒業するとすぐに、僕たちは親父の店でパティシエ見習いとして働くことになった。
自分で言うのもなんだけれど、僕は手先がとても器用だ。要領も良い方だから、見習いになってから菓子職人としての技術を驚くべきはやさで身につけた。接客ひとつにしても、不器用でどんくさい兄貴よりも遥かにうまくやれる。
そんな僕を見て兄貴は、いつも「おまえはすごいな」と笑った。当然だよ、僕には才能があるんだから。
でも、親父は──。
……親父は、こともあろうか兄貴に店を継がせると言ったんだ。
どうして僕じゃないんだ!
そう言って、何度も親父に食い下がったけれど、返ってくる言葉は一つだけだった。
だったら好きにすればいい。その役立たずな兄貴に店を継がせて、あんな店なんて潰れちゃえばいいんだ。
僕は店のために考えたレシピ本をびりびりに破り裂いた。もうこんなもの必要ない。
僕は僕で自分の店を持って、僕を手放したことを後悔させてやるんだ。
そうして、そう心に決めた矢先に、気付いたんだ。自分の舌が甘味を感じられなくなっていることに。
/*
>>46 今までで一番スッキリとして的を射てる発言だと思ってる。んーーーーーーー、、、これでもしキャンディちゃんが極上の甘味ならもう天晴れとしか言えないや。チョコレートさんだった場合も。
ただ、今日はチョコレートさんちゃんとRPで過去のお話を創造してなんの前触れもなく発言してから信憑性は高いんよね。極上の甘味ならわざわざそんな事しなくてもいいもん。
そう考えると、やっぱりシュークリームさんが怪しく見えてくる……いや本当にここで逃したら痛手すぎるんだよ……怪しい芽は早いうちに潰しておきたい。
やっぱりシュークリームさんに投票先を合わせよう。
マカロンは、シュークリーム を投票先に選びました。
/**/ これ演出的に赤で呟いてるけど、ケーキにだけ見せてるって考えるとめっちゃ恥ずかしいな。あと考察しろって話だよな、ごめんな。
/**/ あとここにきて重大な勘違いをしてたんだけど、わたし霊能者1人の村人11人だと思ってた……………… バカすぎる…………
/**/ 更新時間もなぜか把握してなかったし、一瞬村の名前忘れかけるしやばくない………? 疲れて健忘症になってるのかな……?
「わたしがわたしでなくなるだなんて考えられないわ。だってそうでしょう?如何に物真似上手な極上の甘味と言えど、この内から溢れ出す知性と魅力とあとなんかステキなサムシングはそう簡単に再現出来るものではないと、わたしは、主張するわ!」
どうやら話を聞いていた様子のドーナツは、カメラを向けられたファッションモデルの如く、一言毎にポーズを変えながら声を上げる。
「正直難しい話は食後にして欲しいところだけれど、そもそも食事が出てこないんじゃあ仕方がないわね。
でもそうね、わたしのぼっち気質がみんなの考えを妨げることがあっては事だわ。わたしも少しくらいは自分の考えを話した方がよさそうね。
誰よ今ぼっちって言ったの。違うわ、違う。わたしは決してそのような。」
/**/
いや、うーんわかんないなあ。なんか、キャンディはキャンディで視点漏れ、っていうか……なんて言うのかな、ちょこちょこ確定してない情報を確定してるように話してるんが怖い……。
/**/
でもドーナツの地の文はもう少し自虐的な気がするんだよな……。え、ダイス様はシュークリームって言ってるけどドーナツの方がそれっぽいんだよな……
でも、うーん、ドーナツは、今朝パイを指名したのもそうだけれど、
全体的にあまりにマイペースがすぎるというか。
極上の甘味にしては余裕がありすぎるというか。
そういう点ではちょっと引っかかっていて。
……今日は【シュークリーム】にしようかと、思う。
一応言うと、チョコレートが怪しいとしたら、昨日の夜姿を見かけなかったから……うっかり、無意識にパイを指名してしまうとしたら、ドーナツより可能性が高そうということくらい。
でも。時計へのコメントと、今日の一連の指摘で、私は、シュークリームより優先度は低いと見るわ。
/**/
一周まわってキャンディな気がしてきた
マカロン?しらん……
なんか噛まれなそうだから本当に頼むから頼むから、頼むから噛んでくださいお願いします
/**/
いや、キャンディは信じよう
もう本当に本当に本当に本当に優柔不断だけどキャンディは信じていい……。
なんか探してる感じがある……。
/**/
でもキャンディあの、……いや、メタ推理はやめよう……メタでもない気がするけど………………キャンディは信じる…………
……そうね。理由を、つけるなら。
ケーキが、シュークリームを守るためにずっと移動を引き受けていた、と見る、とか。
または、シュークリームが最後まで残って……最後まで残ったら、病気が治ることに期待して、『自分の目』で、ケーキを見たかった、とか。
そんな、ところ?
ただ、その場合、本当に大胆なの……。「1人に集中してリスクを分散」と、自分で言及しているし…(>>4:20)
大胆不敵すぎて。連日の実験の意味がわからなくて。
まだ確信を持ってシュークリームと言うことが出来ない。いくら考えてもわからない。私と似た立場だとずっと思っていたのに……。
個人で見れば、乗り移られた可能性も含め、マカロンなのだけれど、マカロンは票や犠牲者が出なかったことから可能性が低いのは確かで。
……私、今日は、時計が、宝物が、幸運をくれることを信じよう、かしら。
[神頼みのような、不確実な結論でひとを死に導く……それでも、今までずっと外し続けていて、自信が無いのも確かだった。この地獄が終わるかもしれない今日。最後は、スフレに運を委ねてもいいかもしれない]
>>ケーキ
[きっとシューは他の人と考えている、見えている世界が違ったのだろう。
見えていない世界の中で、見える何かを追っていく内に辿り着いた仮説。
妄想の域を出ない仮説はしかし、否定しきれず。
その仮説を無意識に信じ込んだシューの、生命に対する意識はぽっかりと穴を空けていた。
自分が何か別の生命だとしたら、死んでも死ななくても変わらないのではないか。
誰にも気にされず、誰にも求められない。
その狂気に陥ったシューは、縋る事で救いを求めた。
愛に、赦しを求めた。
それは愛ではなく『依存』だという事を心のどこかで分かっていながら。
それを押し付けて、自分も赦しを得ようなど。自分の欲望に抗えていなかったのは、シューの方だった。
苦虫を噛み潰したような顔をするケーキに、言わんとする事を理解したシューは、彼から身を引く。]
ううん、違うわ。
最後まで残るんじゃない……【ケーキが死んだ時】、極上の甘味であるケーキを食べて、病気が治ることに期待した。それで、『自分の目』でケーキを見たかった。
そういうことなら、ケーキが死ぬまで、待っていたことも納得出来るかもしれない。
/**/
シュークリームが極上の甘味なら、
ケーキが乗り移って以降彼女を殺さないためにずっと誰にも乗り移ってない、を推したい。
「……俺はこんなところに詰め込まれたままでいい人間じゃないんだ。だって、俺には才能があるんだから。」
「味覚を治しておかしのいえから出て、みんなに分からせなきゃいけないんだ。
例えその結果誰かの身体を奪うことになっても、兄貴の身体を捨ててでも、俺は俺の才能を世の中に、親父に──兄貴に…………………あれ?」
そこまで呟いて、僕はふと首を傾げた。
「……………兄貴の身体って、なんだっけ?」
────今まで信じて疑いもしなかったものに亀裂が走る。耳を覆いたくなるようなノイズが混ざる。
そして、そこでようやく、僕は気付いた。
いや、思い出した。
……私、今日は、やっぱり、【シュークリーム】にするわ。
こじつけと思われてもいいわ。一応、ケーキがひとりで動いていた理由を、思いついたいま。現段階で。シュークリーム以上に優先すべきひとが居ないから。
/**/
ゼリー→スフレ→タルト→パイ
って乗り移ってるなら、なんか毎回予告投票してるっぽいんだよなあ
それならスフレに乗り移ろうとしてたのかなって。
>>75ドーナツ
「フフン、そうデショウ!
今日はいいコトもありましたカラね!
元気100倍!ムースちゃんのkawaiさも100倍なのデス!」
少女は誇らしげに胸を張った後、ドーナツの言葉に首を傾げる。
「アレレ、そうデスカ?
不思議な質問なのデ、ドーナツかと予測しマシタガ違いマシタカ。
あと残る候補はマカロンかチョコレートデスガ…kawaii子猫ちゃんなら、マカロンデスカね!
マカロンはkawaiiし美人サンデスから!
エ!だーくねすふぁいあちゃんは魔界に行けるノデスカ!
スゴイデス!マタ、だーくねすふぁいあちゃんに出会ったら、ムースちゃんも魔界に連れて行ってくれるよう頼んでくだサイ!」
/**/
ただ、うーん、スフレは憑狼って見た時は、キャンディが狼っぽいんだよな
ケーキがパイなら、余計に。
私が人外ならこのストーリーを気持ちよく発表してシュークリーム吊って寝たのになあ
/*
とりあえず次の発言は0:15頃。
キャンディちゃんのお返事を書いて村建てさんへのロルを回して終わりにします。
投票先は、シュークリームさん。
これで、終わればいいのだけれど……
ただ最終日来た時にシュークリームでもキャンディでもない死体が出た時に、心底しんどいからこの二人を残したくない、という意味でシュークリームを吊るべきか。
**RP推理と盤面を繋げたぞーーーーめっちゃこじつけだけどな……
スフレは白。間違いない。
でも3日目のゼリーってめっちゃゼリーらしいよね
>>スプ
……応。お前の事はいつだって見てる。
…………共犯者だからな。
《綺麗な言葉は自分には相応しくない。
敢えて"共犯者"というワードを選んだ。》
ははっ、スプは人の心を抉る天才だな!そんなお前が俺は……………ああ、駄目だな。元目指していた職業のわりに言葉が出ねえ。……4年もたちゃあ鈍るか、そりゃ。
あははは!可愛い、ねえ。…………そうだな、お前が中にいる時は素直に認められる。なのに、どうして……いや、なんでもねえ。
《続きの言葉はいい淀み、曖昧に笑う。》
乳くりあいながらってなんだよ。スプの語彙力の高さと計算高さはお見逸れいったぜ。俺さえ投票されてなきゃあバレてなかったかもな。…………謝らねえ。というか謝って許される事じゃねえし、お前が望む言葉はそれじゃねえって分かってるけどよ…………この胸にある後悔はなんだろうな。
…………お疲れさん。お前はすげー奴だぜ、マジで。
「…なんというか自分は誰にも乗っ取られていない、初めからいた【極上の甘味】として疑われてるっスね?」
[それだけ、スフレの演技が上手だったという事だろう。
彼を称賛するべきか、皆から見つけて貰えなかった自分を悲しむべきか。
シューは生きている人達の様子をぼんやりと眺めていた。]
>>+65 スフレ(シュー)
《遠のく彼女の声が聞こえる。
耳を塞げば聞こえなくなるほど微かな声に反応してしまうあたり、俺はやっぱり────。
"好き"。
その一言に足は止まり、間を空けて勢いよく振り返る。
そこにシューの姿はなく、虚空と胸を押し潰さんばかりの虚空があるばかりだ。
胸にぽっかり大きな穴が空いたとは、まさにこの事かもしれない。》
………………シュー?……んだよ、それ。……ずりーよ、言い逃げするなんてよ。
《何もいない空間に包み隠さない言葉がひとつ、ふたつと零れ落ちる。
何かを落とした気がしても、その何かは分からない。
自分の間違いに気付けぬ愚かな青年は、ただその場に立ち尽くすのみだった。》
村の設定。
おかしのいえ、は極上の甘味と呼ばれる人肉を作り上げるための施設である。その歴史は古く、100年ほど続いている。
誰でも極上の甘味…人肉になれる訳では無く、「甘みを感じなくなった人間」のみが素質ありとされる。彼らを種と呼ぶ。
しょくいんさん、と呼ばれる管理者の下、種は極上の甘味となるよう育てられるのだ。
**ケーキにとってはハッピーエンドがバッドエンドだけど、私はシューと普通に幸せになりたい気持ちでいっぱいです…………
誰だよこんな設定つけたの!!!!!(自分)
チョコレートは遅延メモを貼りました。
しょくいんさんは人肉の素質がない人間を代々使用してきたが、問題が多いため、現在はクローン人間を使用している。
また、安定化のため月に一度処分し、新しいものと交換している。
「そうっスか…」
[シューはキャンディが導き出した結論を受け止める事にした。
誰かがシューと同じ状況だったならば、彼女もまたキャンディと同じ答えを出しただろう。
どうすれば自分が潔白だと言う事を説得出来るのか…。
シューは疲れて切っていて、もう分からなかった。]
「自分が【極上の甘味】ではないと言う根拠を考えてみたっスが…。
全て後付けと言われたらそれまでっスが…もし自分が【極上の甘味】だったら、一番最初に憑依を行っていたっス。それに…ケーキには可能な限り乗っ取らせないっスよ。
その理由はキャンディさんが話していた事も少しはあるっスが、そうではなくて。
ケーキも自分も相手の表情を伺い知る事が出来ない病を患っているっス。だから、こうして毎日誰かの身体に乗り移る事を考えていたなら、自分は早めに目の見える誰かを乗っ取ったと思うっス。
例えケーキと自分が【極上の甘味】だったとして………ケーキの顔は、ケーキが生きているうちに見たいに決まってるじゃないっスか…」
[好きな人の顔、とは言えなかった。
素直な気持ちを吐露出来るキャンディが、シューは羨ましかった。]
/**/
わたしなんか今日、シュークリームがケーキに見えるってかシュークリームがケーキであってほしい呪いにかかってる
…………あーあー、今日でおしまいっぽいな。
《周りから自分を横切り、消えていく人を見て幾許か。 絞り出すような声がぽつりと響く。》
……姫さんは可哀想になあ?スプを最後の最後まで信じて……真実は、スプが極上の甘味とはなあ。
ははっ……俺らの考えてた筋書きは、死しても残るとはなあ……………ウケるぜ、本当に。
《いつものような軽口を叩くが、その声はどこか弱々しい。
そんな自分に違和感と寒気を覚え、頭の中では考える事をやめない。
なぜ、自分がこうなってしまったのか。原因を突き止めるまでは気持ち悪くて寝れもしなさそうだった。》
「…あ、あと、読み上げてくれてありがとうっス。
明日世界が滅ぶなら、っスか。………それなら自分は最後に、シュークリームが食べたいっスかね。
出来れば…いや、これはなんでもないっス。」
/**/
せぼ(雫)のときもリコリス(アリウム)のときもセリ(ポラリス)のときも信じた人がおおかみだったからキャンディのこと信じられない
……やっぱりさっきの、結論は、一旦撤回するわ。
さっき考えたことは、本当に思ったことだけれど、やっぱり。もう一度考えて決める。
だって、せっかく治ったって、好きな人の死の代償なんて、やっぱり悲しすぎるわよ。
もちろん、同じ結論になるかもしれない。けれど、ギリギリまで考えたいわ。
いつもみたいに、メモに残すわね。
/**/ 虚無っていうか、あの……賢者タイムみたいな…… 急に我に返って、「でもこれスフレがなりきってるんだよな」って気持ちになるとなんかこう ね
今回のあらすじ。
新入りクッキー、こと新村雪歩がおかしのいえにやってくるところから始まる。ユキホの父、兄は同様に甘みを感じなくなる症状に陥っていて、兄は完治済み。父は完治もせず、出荷もされなかった。
ユキホは父に、マスターキーを渡される。これを使って夜時間に出歩いていたところ、うっかり階段から落ちてしまう。
本来であれば、しょくいんさんが夜中に処理するのだが、丁度しょくいんさんは処分の日。また、大雨で新しいしょくいんさんを運ぶトラックは事故にあっていた。
シュークリームは、キャンディ を能力(襲う/憑依)の対象に選びました。
チョコレートが「時間を進める」を選択しました。
「……指名先は決めた。僕は揺らがないと思う」
呟いて、眉間を抑えた。交流時間は残り僅かとなった。そういいながら、共用スペースのソファーに座る。
**ケーキは何が欲しかったり、この先どうなりたかったんだろって考えたけど答えが死ぬほど暗くて私の心が抉れた………無理………
── 時は少し戻って、自室の扉前 ──
「命をかけて………ですか…?」
拾った紙には昨日と同じく、可愛らしい文字には不釣り合いな文が並んでいた(>>#4)。
「私の命程度で救える方は、きっといませんわ…」
紙を握る手に力が籠る。紙にはクシャっと皺がつく。
父も、母も、執事にだって、きっと自分の命は見合わない。たとえ、救いを求めて手を伸ばされたとしても、彼女が犠牲になったとしても。その手が報われることは、きっとないのだろう。
「………私には、そんな方は………」
小さく小さく呟いて。溢れる涙を袖口で拭った。
……今は、こんな紙に惑わされている場合じゃない。今日で終わらせなければならいのだから。泣くな、泣くな、泣くな。
「急ぎませんと……」
皺のついた紙を4つに折り、ポケットへとしまう。
夜の交流時間はあと数時間。マカロンは、共有スペースへ急いだ。
マカロンがうっかりしたとしましょう。
乗り移る準備まで忘れるなんて考えにくいわ……シュークリーム……今までかなり発言力のあった彼女はマカロンを強く推していたのよ。
チョコレート……仮に、昨日の時計の件を無しにしても。私、彼がずっとケーキに移動させ続けるというのも考えにくいと思うわ。
たとえばタルトが動いた日、あの日にチョコレートが動いてもよかったんじゃないかしら。
それに……嫌な話だけれど、スフレに乗り移るなら、チョコレートの方が適任に思えるわよ。親しかったんだし。
ドーナツは、ほんとうに、なんともいえない、のよね。
少なくとも、ずっと本人だと思っているわ。
つまり、どのケースでも、ほぼ、ケーキが今までずっと一人で動いていたということだわ。
/*
( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン
私が人狼なら、どうかなぁ。そうだね、パイさんに投票して縁切りをはかるかな。私がだいぶと疑われていたし、うん、パイさんは大丈夫だと踏んで彼に襲撃先を選ばせてたとは思う。
まぁ、人狼になるとダメダメのダメになるからこうだからこう!!ってのはないんだけどね!!たぶんポンコツになりまくると思う!!!
/*
もー、これでドーナツさんだったらほんともううっかりっ子めっ!!(●`ω´●)ってなるよね笑。
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああおわれ!!!おわってくれ!!!!たのむ!!!!!!!!
「なるほどね。色々考えてはみたけれど、なかなか人に伝わるように話すのは難しそうだわ。
ケーキが極上の甘味なのは間違いないわね。
そして懸案のシューについてはわたしはシロだと思うわ。シュークリームはどっちかといえば生クリームの白よりはカスタード派だけれど。
言動にブレはあまり見当たらないからあるとすれば最初から極上の甘味だったって可能性ね。でもケーキと2人で生き残るのなら初めからあんなに繋がりを見せるかしら。もちろん同情を買う為にという線もない訳では無いけれど、そうだとしたらシューの演技は相当のものね。」
ふと時計を見る。
「あら、もうこんな時間なの。いけないいけない。
続きは明日話すわ。わたしがわたしでいられたら、だけれども。」
**いやーーーうっかり(事故)に一番近いのはチョコだけどーーーいやーーー四日目の反応と、今日の手の内明かす感じは、ないでしょ……
少女はボイスレコーダーの再生機能を止めると、録音を開始した。
「そういえば、コレ、もともとスフレのスマホでシタね…
さて、美少女探偵ムースちゃんの出番デス!
ムースちゃんは、【チョコレート、シュークリーム】を疑っていマス!
昨晩はドーナツも疑っていたノデスガ、ドーナツはパイに投票したようデスノデ、除外しマシタ。
チョコレートもパイ票デシタガ、チョコレートは夜の自由時間にはいなかったデス。
間違えてパイに投票してしまった可能性がありマス。
あと、昨日が顕著デスガ、段々とおしゃべりが減っているいマス。加えて、表に出てくる感情が減っている気がするノデス。
…この異常な日常に疲れたノカモしれまセンガ。
シューは昨日の投票もソウデスガ、昨日と今日の考え方デスね。
もともとシューは、個人を順番に考えていくという考察方法を取っていたと思いマス。
しかし、昨日と今日はその方法を取っていマセン。どこかで成り代わった後、ほころびが出てきたのではと推理シマス!」
少女は録音されていることを確認すると満足げに共同スペースを去った。
>>88 キャンディ
「ありがとうっス、キャンディさん」
[シューはキャンディに心から感謝した。しかし、弁解出来る時間も残りわずかだ。]
「自分は変わらず【極上の甘味】はマカロンさんを乗っ取っていると思うっス。その次が、チョコレートさんっスね。
どうしてもマカロンさんの動きが、最後に向けての準備に思えてならないんス。
自分がもし【極上の甘味】なら、もう少し自分に有利になるように動くっスよ。
例えば昨夜のようにマカロンさんを疑い続けたりはしないっスね、周りとの繋がりはある程度曖昧にした方が後々楽っスから。」
>>91 キャンディ
「…どうっスかね…。
流石に実際に【極上の甘味】になってみないと、その時どう思ってどう動くかははっきりと答えられないっスが…自分は簡単には譲らなかったと思うっスよ。
誰かの身体を乗っ取る行為に大きな代償があるかも知れない…と考えて、少なくとも大丈夫そうだと思えるまでは、自分よりもまだ治る見込みがあるケーキには動かないで欲しいと頼んでいた気がするっス。
ケーキは優しい人だったっスから、それで言い合いになっていたかも知れないっスが…たはは」
/*
ここでもまだ私を推してくるならシュークリームさんは黒に近いね……
何回も言うけど、私が人狼ならここでパイさんを選ぶ理由がない。昨日からずっとムースさんが人狼じゃないかって疑ってかかってたんだよ?私。それならいきなりパイさんを選んだりはしないって。ムースさんに投票数合わせて処刑先をムースさんにするもん。絶対に。
シュークリームは、ランダム を能力(襲う/憑依)の対象に選びました。
/*
と言ってー!シュークリームさんが白ならまーーーーじでもうしわけないんだけどね!!!!!
いやでもほんと自分に疑いがかからないのであればなんでも言うと思うから正直チョコレートさんが怪しい……いやでも過去ロル回してはったから……
ああああああああああああもうわっっっっっっっかんない!!!!!!!!!!わっかんないよおおおおおあああああああああああ
**ドーナツはシュークリームを庇うので選択肢から抜いた。
マカロンかドーナツ
マカロンはほんとに、危機感が無さすぎだから…………ううう
はーーーチョコかなーーーーー
シュークリームは、マカロン を投票先に選びました。
シュークリームは、チョコレート を能力(襲う/憑依)の対象に選びました。
キャンディは遅延メモを貼りました。
/*
私を疑い続けるマカロンさん……なんでそんな頑なに?もうなんだか意地になってる気すらしている……
ってやば!!!独り言がもうない!!!あとでロル回そうと思ってたのに!!!喋りすぎたか……黙ります……
キャンディは遅延メモを貼りました。
キャンディは遅延メモを貼りました。
キャンディは、チョコレート を投票先に選びました。
/*
CoCとかでもそうだけど基本的に自分が一般人だと理解していない所がありますね私
勧善懲悪じゃないけど、救われるなら皆救われて欲しい故に暴走する類。
勝ち目の薄い神話生物に挑まなきゃ誰かが死ぬって言われたら、救う為に立ち向かってしまう。
狡く、生きる為に泥を啜るみたいな立ち回りをした事がない&周りにもいなくてこの辺りいっつもRP上で他の人とぶち当たって本当に申し訳ないやつ…。
人狼もCoCも中にいる人達は勇者じゃないって分かってるのにね。ばかなんだね(:3_ヽ)_
この辺りで呆れさせた人も居ると思うので自責の壁打ち。
何かRP書いてこよう
ムースは、シュークリーム を投票先に選びました。
僕は何をするにも不器用で、悪いところを挙げたら指がいくつあっても足りなくなるような、そんなダメでどうしようもない人間だった。
だから、出来の良い兄貴のことを尊敬していた。
小さい頃は、しょっちゅう兄貴のあとをついて回った。
同時に兄貴に対して酷く劣等感を抱いていたことも認めよう。
今になって思えば、僕は兄貴を羨むあまりに恨んでいたんだと思う。
兄貴は手先がとても器用だった。要領もとても良くて、何だってそつなくこなして、あの人が喋るとどんなにくだらない話も面白かった。
その一方で、僕は本当にダメだった。
僕は自分のことを軽蔑していた。
何をしても失敗ばかりで、そのくせ笑って誤魔化す自分を。
「僕と違って兄貴はすごいな」と、自分の才能のなさを認めて開き直っている自分を。
それがただただかっこ悪くて、情けなくて、大嫌いだったんだ。
だって、僕たちは同じきょうだいなのに。
どうして兄貴に出来ることが、僕には出来ないんだろう。それが不思議でしょうがなかった。
「あは!kawaiiが僕を前にして台無しになるなんて光栄だよねえ!
どうぞどうぞ。元よりヒトデナシのカラダだ。
好きなようにしてくれて構わないよ?
僕、僕じゃなくなってさらに死んでから女の子にずいぶんモテるねえ。女の子をケダモノにする僕のカラダ、我ながら罪作りだなあ。
あは!」
それでも、僕たちきょうだいが仲が良かった時期も確かにあった。
少なくとも当時の僕は、兄貴と自分の才能の差を恨みはすれど、兄貴を殺したくなるほど憎んではいなかったと……そう思っている。
───朝起きると目の前に、自分の死体が横たわっていた。
その恐怖と驚嘆を理解出来るのはきっと、僕と同じ境遇に置かれていたやつだけだろう。
その日、自分の死体が部屋に横たわっているかわりに、僕の姿は兄貴のものになっていた。
そりゃ混乱したよね。だって、そんなこと普通は起こりえない。
僕は憎くて羨ましくて大嫌いで大好きだった兄貴を殺してしまったことにしばらく呆然として、そしてこう思ったんだ。
これは神様がくれたチャンスなんだって。
才能のない░▓▒▓█▓░░▓▒は死んだ。
──これからは、僕が兄貴として生きよう。
そして、焦がれてやまなかった愛するこのパティスリーは、僕が継ごう。
[生きていた頃の『おかしのいえ』を真っ白なキャンバスと見るなら、今居る『死の世界』はクレヨンで真っ黒に塗り潰された画用紙だ。
狂気、絶望、怨嗟、苦痛、憤怒…『負』が混ざり合って、溶けている。
シューはぼんやりとその空間の中で、彼ら…【極上の甘味】について考えていた。
人を殺し、身体を奪い、弄び、嘲る。
なるほど、分かりやすいまでの“悪”だ。
自分達はその“悪”に振り回される一般人。
振り回されて、振り回され切られて絶えるか、その流れを断ち切って“悪”を倒すか。
“悪”を倒した者は“正義”の勇者か?きっと違う、他の人から称えられて勇者にはなるかも知れないが、結局その時はがむしゃらに頑張って、生き延びた一般人。
“悪”は討ち果たされれば、周囲の悪意を一身に受けて舞台から消えていく。当然だろう、そうされても文句の言えない悪行を喜んでやっているのだから。
“悪”には“悪”なりの美学がある。それを目指していたのだろう事も分かる。]
[でも、シューは【極上の甘味】もまた一般人だったと思い込んだ。辛い決断をする時は揺れ、それによって失なった物もあったはずだと。
そう、1度考えだすと、止まらなくなってしまう。
しかしそれは例えるなら、戦争で相手の兵士にも家族がいるからと銃を下ろす兵士。
往々にして辿る未来は自分が背中から撃たれて死ぬ。
偽善だ。分かっている。
それでも、もしも両者が手を取り合える世界があったなら。
皆が救われて欲しいとシューは思うのだった。]
親父は兄貴の腕を認めていた。だから、これでこの店は俺のものだって思った。
でもさ、僕の葬式の席で親父が突然言ったんだ。
おまえに店を継がせる気はないって。誰よりもこの店のお菓子を愛していたのはおまえじゃないってさ。……なんだよ、それ?
ふざけるな、何も分かってないくせに知ったような口をきくなよ。
兄貴の中にいるのが僕だってことなんか、親父は微塵も気付いていないくせに。
僕は兄貴だ。僕はグズでノロマで言われたことも何一つ出来ないような人間じゃない。僕には才能がある。僕には才能がある。僕には才能がある──!
……ゼリーじゃないけれど、僕が味覚を失ったのは、ある種自業自得なのかもしれない。
僕は家族を殺した。
本当は誰かの影を追いかけていなければ生きていけない人間のくせに、欲をかいた。
✼ ✼ ✼ ✼ ✼ ✼
夜の交流時間が終了する間際、彼女はそっと"しょくいんさん"のへやに赴いた。扉を開けなくてもわかる、甘美な香り。甘くて美味しいアップルパイの香りだった。
極上の甘味。そう呼ばれる人間を漸く見つけた。お腹はもう限界だった。早く満たしてしまいたかった。
ノブを回し、ドアを開けて中に入る。
ひんやりとした空気と共に、様々な甘味の香りがマカロンを包み込んだ。どこを見ても人だった甘い死体が転がっている。
────美味しそう。
…けれど、一直線に向かったのは今朝見つかったパイの死体。溢れ出るアップルパイの香りに誘われ鳴く腹の虫は、無残な姿をした彼を見てもなきやむことをしらないようだった。それ程までに、極上の甘味は彼女を夢中にさせていたのだ。
カチャリ、と手近なナイフを一本取る。
そっと首筋に刃を当てて、流れ出す血を指で掬いとる。
血をひと舐めしただけで、今までの死体とは比べ物にならない程の美味しさだった。それならば、他の部位を食べればどうなるのだろうか。
ゴクリ、と喉が鳴る。
食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、
「……………………」
ナイフで、彼の後ろ髪を切っていく。ジャキジャキ音を鳴らしながら。
やはり、肉を食べることはできなかった。どうしても、嫌悪感の方が勝ってしまう。……それでも腹は空いている。これ以上食べないと気が狂ってしまいそうだった。
だから、あの時と同じように、髪の毛を。
「……………あぁ、美味しい。」
感嘆の声が漏れ出る。空腹が、ゆっくりと満たされていった。*
✼ ✼ ✼ ✼ ✼ ✼
キャンディを苦しめたかったのは、パイの言うように安心したかったからなのだろうか。
もしかしたら、彼女には“僕”を見てほしかったのかも知れない。
……だから、あの懐中時計を、預けたのかも知れない。
けれど、彼女も結局僕のことなんて何も分かっちゃいなかった。
分かっていないくせに、彼女は僕を殺そうとしている。
「……なあ、ウィンター。明日もし僕が死んでいたらこの舞台はキミの大嫌いなハッピーエンドになってしまうけれど。
でも、少しはこの物語に後味の悪さを残せるかな。スフレを信じて考えた結果、最終的にスフレを殺すんだから。
彼女はたくさん傷ついてくれるかな。」
──*──────────────*──
✼✼ 年 ▓▒ 月 □█ 日
本日は、極上の甘味を見つける事ができましたわ。……パイさんでした。
彼の血と、髪の毛を頂きましたの。
とってもとっても、美味しかったですわ。
甘さが口いっぱいにひろがって……
本当に、これでよかったのです…よね。
私は、極上の甘味が見つかったと、喜んで良かったのですよね…?
人を疑うことに疲れてしまいました。
私は、どうする事が正解だったのでしょうか。
昨日と今日、部屋の前に落ちていた紙もそうですわ。あれは、いったい誰が書いたものだったのでしょうか……私の選択は、正しかったのでしょうか………
……嘆いてばかりはいられませんわね。最後は楽しいことも書かなくては。
本日、キャンディさんにヘアアレンジをまとめたノートをお渡ししましたの。嘉永みたいに絵は上手く書けませんでしたけれど、それでも一生懸命書きましたわ!
ふふ、とても、とても喜んでくださいました。
約束を、きちんと果たすことができましたわ。
本当に、よかった 。
あぁ、もうこんな時間。早く寝ないと明日の朝起きられなくなりますわ。
どうか、今夜で終わりますように。
それでは、今日はここまで。
おやすみなさい、また明日。
──*──────────────*──
「………お嬢様、目が覚めましたか?」
優しい声がする方を見れば、執事の嘉永が心配そうに私を見つめていた。
「………っ………………?………っ!」
必死に返事をしようとするけれど、どうにも上手く声が出せない。それに、身体も上手く力が入らなかった。
「……大丈夫です。ご心配は要りません。
ただいま、お医者様をお呼びしましたから、もう少しだけお待ち下さい。」
嘉永の言葉の意味がよく理解できなかった。お医者様?どうして?……あれ、それにここは──
「……………………??」
見覚えのない天井、見覚えのない真っ白で清潔そうな部屋。自分のいた屋敷ではないと直ぐに理解する。意識がどんどん覚醒するにつれ、その他の事も理解し始める。ここは病院なのだろうか。
…どうして私はこんな所にいるのだろうか。
「目が覚められましたか、それは良かった。」
白衣姿の男性と女性が部屋に入ってくる。
「目立った外傷はありませんから、しばらくはこのまま安静にして──」
「…………………………ぁ。」
思い出した。
「…………あぁ。。。」
思い出してしまった。
「……あああああ!!!!!!!!」
私は、誘拐されたのだ。
兎に手を差し伸べられて、私はその手を取ってしまった。
暗い部屋に閉じ込められて、
ずっと、ずっと、何日も──
「いやああああああああ!!!!!!」
そうだった。
父と母がおかしくなってしまったのも、私をあの庭のある屋敷に閉じ込めるようになってしまったのも、全ては私のせいだった。
パパとママは私を守ろうとしてくれていたのだ。
あの記憶も、あの夢も、全部私の体験したもの。
心の奥に鍵をかけて閉じ込めていた私の記憶。
怖かった、悲しかった、辛かった。
けれど、全てを忘れてしまえば、もう一度あの頃のパパとママが戻ってくるんじゃないかって思ってた。
だから、私は私に催眠術をかけたんだ。
嫌な事も悲しい事も、全部蓋をして、鍵をかけて、隠して。
ネガテイブな事は、全て消し去って。
私は明るくて強くて優しい女の子なんだと思い込んで。
そうしたら、そうしたらきっと──
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