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「おはようございます」
誰に向けるでもない簡単な挨拶とともに、共有スペースの椅子に腰掛ける。
共同スペースにまで漂う、甘くて香ばしいスフレとワッフルの香り。
「……今日も考える事が沢山ね」
『極上の甘味』ではない人の名前を挙げるのはもう三人目。
私が心を痛めるのは許されない。
そう自己暗示しながら、今日も考え込む。
>>11 チョコレート
うっ……ふうっ……
[チョコレートに言われて、震えながら息を吸った。全部全部いやなのに。身体は、生きることを求めているようで、そのまま咳き込みながら深呼吸を始める]
私、スフレが好きだったの、それに気がついて、浮かれていたの。バチが当たったんだわ。こんなときに。
昨日、本当に彼をちゃんと見ていたかしら。
そう……そう思って……苦しくて……あのひとがあのひとじゃなくなったら、わかると思っていたのに、もうわからない
もういや、もういやよ、こんなの。
[チョコレートの助けになると言ったのは誰だったか?
またこうやって助けてもらう側になりながら、チョコレートに懺悔した]
>>13 キャンディ
「ああ、……ああ」
彼女の哀切な悲鳴を、静かに聞いていた。恋は、人を弱くする。好きな人が裏切っていたかもしれない、好きな人でなかったかもしれない──気付かず死んでいたかもしれない。そんな絶望はどれくらいだろう。分からないけれど、想像だけでつま先から氷漬けにされるような心地がした。
「罰なんかじゃないさ。君の恋は罪じゃない。…………そうだね、僕も嫌だ。──終わらせないと」
今まで僕は、どこかで逃げていたのだと思う。疑いたくないから、ただ普段通りの自分であればいいと。この部屋に眠る皮肉屋を思う。……例えば彼のような人間が、この事態を打開してくれるのを、どこかで期待していた。
[考えても思考はまとまらない。
もう間違えないと心に誓ったのに、また過ちを犯してしまった事がシューの思考を鈍らせていた。
悪いのは【極上の甘味】だけではない。何の罪もない人を挙げてしまったシュー達にも責任はある。]
「素直に考えるとケーキとスフレさんが【極上の甘味】と言うのは考えにくいっスかね…2人はあまり仲が良くなさそうだったっスし。
そうなるとケーキがゼリーさんに…そしてスフレさんにすり替わったか、ケーキとゼリーさんが【極上の甘味】だったかになるっス。
ケーキが最初にスフレさんにすり替わっていて、ゼリーさんが動いたというのも…可能性としては薄そうかなと思うっス。
決め付けるのは危険っスけど…。
昨晩のスフレさんは、ゼリーさんをかなり追い詰めているように感じたっスから。」
悲痛な叫びが聞こえる。
恐らくあれはキャンディの声だろう。
相も変わらず、朝時間内ではまとまらない思考にため息をひとつ。
「……朝時間ってこんなに短かったかしら。
皆さん、また夜に」
「まあ、基本的には妄想っスから話すのは少し恥ずかしかったりして…たはは。
こほん、まず『おかしのいえ』がどう言う場所なのか考えてみるっス。
甘味を感じられなくなった人達を集めて、治療する施設っスね。
今までの主な治療法(?)は患者を外の世界から隔絶して、中の住人達と思い出話に花を咲かせながら、ご飯を食べる。それだけだったっスね。
つまり自然治癒以外に積極的に治療行為はなかったという事っス。
自分達が『入院』する程の施設なはずなのに、具体的な治療法は一切存在しなかったんスよね…【極上の甘味】が出るまでは、っスけど」
「元々原因不明の病っスから、具体的な治療もなかったと言うなら仕方ない事かも知れないっスけど、それにしたって何もしていなかった事に今更ながら違和感を抱いてるっスね。
『おかしのいえ』に存在する意義があるとしたら、それは一体なんなんスかね?どう思うっス?」
「こんなに…こんなにも、分からないものですか。
それとも、この事件が終わってしまえば"食べられなくなってしまうから"、でしょうか。
手を下したくないと、そういうことでしょうか。」
[目覚まし時計が夜の交流時間を告げた。
緩慢な動きで鐘を止め、シューは身支度とお祈りを済ませる。
朝は降りかかってくる罪悪感と自責の念にお祈りどころではなかった。
…たった数日で『おかしのいえ』はすっかり変わり果ててしまった。
平々凡々とした変わらない日々が、今はもう遥か昔に感じる。
シューの色褪せた世界に彩りを与えてくれた仲間達が、1人、また1人と指の隙間から零れ落ちていく…。
【極上の甘味】を無事見つける事が出来たとして、その先には一体何が残るのだろうか。]
「こんばんは」
誰に向けるでもない簡単な挨拶とともに、共有スペースの椅子に腰掛ける。
スマートフォンを起動して、今までの録音を聞き返す。
真似ている人を探す為、ただひたすらに再生される音を聞き込んだ。
[昼の間、ずっと枕に顔を埋めて泣いていたが、夕方頃から、ベッドの上に座って、もらった懐中時計を眺めていた。そして、頬をぺしぺしと強めに叩く]
……よし!
やるべきことと、やりたいことと、やれることをするわ!
私は子どもだけど、レディなんだから!!
[朝、ギリギリまで一緒にいたから、スフレはまだ部屋だろう。
夕方書いたメモを持つと、ベッドから立ち上がり、自室のドアをばんっ!!と開けた。スフレの部屋に走る]
>>+33 ケーキ
「…たはは」
[今では懐かしいと感じるその声は、生前好意を寄せていた人の声で。
だけど、今はケーキではない事も分かっていて。
複雑な気持ちになったシューはそれでも、話し掛ける事にした。]
「ゼリーさんっスよね?
自分は…言わなくても分かるっスかね。
えと、ゼリーさんだと承知の上で少しお願いがあるんスけど、手を握っても…?」
[未練がましいかも知れない。裏切られたと知っている癖に、あの時のケーキの言っていた事や感じた優しさに嘘は感じなくて。
本当のケーキじゃなくても、また触れたいと感じている自分はやはり狂っているのだろうか。]
「ヤー、ヤー。
かわいそうに。女の子がいじめられたね?もっといじめたくなっちゃうやつ?違うか。
ワッフルはそうかあー、極上の甘味ってヤツじゃなかったんだね?
はあー、残念残念。ひどいことしたよねえ?僕たち。
そしたらスフレの紳士がわーるい男だったって?いつから悪かったのかな。
なら、キャンディをいじめたがったヤツが極上の甘味ってね。
心を許したスフレに、いや許させて?不安をあおるような環境作って、いいところで違う誰かに成り代わると。
誰かがスフレの立場を横取りしたかったのかな。
それとも、キャンディが悲しんでいるところを見てスフレが安心したかったのかな。
ンンっ!?刺さらないなあー…どっちにせよ回りくどいよねえ。
正直、後手に回っているのか…お手上げって感じなんだよね。
一応僕の意地悪な考えのもとに怪しむターゲットを決めてボイスレコーダーでも振り返ってみるよ。
そんなことより、昨日のクレープはサイコーだったよね?はあ…溜息出ちゃうよねえ。
そろそろ食べてみたいって理由だけで彼を指名しそうだからココはちょっと自重かな。」
[スフレの部屋についてから、彼に馬乗りになって、じでと顔を見つめる。だんだん憎らしくなってきた]
……あんなことしたら!
翌日平静でいられるわけないじゃない!バカ!
あなたに嫌われたくないって、初めて思って、疑えなかったのよ!バカ!
ばかばかばか!スフレのバカ。
[極めつけに、頬にさくら色のリップで大きく『バカ!』と書いた]
……あなたなんか、いっくら美味しそうでも、ぜーーったい食べてあげないんだからね!!!
[そして、彼の額にぺしっと、張り紙を貼り付ける。]
『顔はたべちゃだめ!🍬』
[シューは共用スペースに真っ直ぐ向かい、ボイスレコーダーに考えを話す。]
「今朝のスフレさんの遺体について考えてみたっス。
昨日のスフレさんの【極上の甘味】に関する意見は、ゼリーさんをケーキが乗っ取ったとは思えないという発言位っスかね。>>4:38
…スフレさんがケーキに乗っ取られていた場合、ケーキは昨日、仲間であるゼリーさんを危険に晒すような発言をした事になるっス。
昨日の段階でわざわざ仲間を売るような事をするのはリスクが高いと思うっス。…もしくは…繋がりを隠す為にわざと疑っているふりをしたっスかね…?
昨日、スフレさんから別の誰かに移る事を決めていたなら逆効果のような気もするっスよね…。
そうだとしたら、ケーキが連続で乗り移っていた事を誤魔化そうとしているようにも見えるっス。」
[自分はプリンの耳を食べたのに、ずいぶん身勝手だとは分かっている。分かっているけれど、貼っておきたかった。
もちろん、こんなものに強制力はないし、自分が怒る資格もない。でも、何もしないよりマシだろうと思ったのだ]
……あなたの顔は前から好きなのよ。
外側だけしか見てない、とか言わないでよね。
[それから、彼の両腕を首に回して、よいしょ、と運ぶ。思ったより、ずっと重い。おとなの男の人は重い。けれど、ちょっとずつなら動かせそうだから、ずるずると、スフレをひきずって、しょくいんさんの部屋に向かった。
途中で誰かに行きあったら、手伝ってもらおう]
重い足取りで自室を出る。
吐き出しそうになる溜息を飲み込んだ。
「人間、お腹が空くとろくなことを考えないものよね。」
ポケットから取り出した白い欠片を口に放り込み、舌でころころと転がした。
「溶けない飴って便利だわ。
一度踏み外してしまった道へ戻るのは並大抵のことではないけれど。
神様は天国行きの採点を加点式にするべきじゃないかしら。減点式ならわたしはもう地獄へしか行けないかもしれないけれど、善行を積めば過ちを帳消しに……あ、ダメだわ。改心しても悪人は悪人であった過去があるんだもの。許されるべきではないわ。
反省した不良より元からの優等生の方が偉いに決まっているじゃない。」
そんなことを言っているうちに、共同スペースへたどり着いていた。
>>+36 ケーキ
「当たりっス。
今はまさかのスフレさんっスけどね」
[少し嘲笑気味に言う。出来るなら、本当の自分の手でケーキに触れたいと思っていた。
ゼリーだって本当は不本意だろう。押し付けられた身体だけを求められる事がどんなに惨めな事か。
彼の事を見ている人間は、救える人間は果たしてあの家に居たのだろうか。
シューは自分の欲だけで彼に話し掛けてしまった事を申し訳ないとは思いつつ、後悔はしなかった。]
「…ありがとうっス」
[そして彼の手にそっと触れる。あの時感じた感触と同じ。数日前の事なのに、あの時ケーキと一緒に歩いた記憶が蘇り、それが酷く懐かしく感じる。
シューは、ケーキの手を握りながら、俯き呟き続ける。]
「ケーキ…なんで…どうしてっスか…」
[彼が答えられる筈もない問を、ただただ呟いた。]
向かう途中で、スフレの体を引き摺るキャンディを見かけた。彼の顔に少しばかりの化粧が施されていて、僕は苦笑と共に彼女に声をかけた。……顔色は、悪くない。
「手伝うよ」
そうして彼をしょくいんさんの部屋に運び、共用スペースへ向かう。
「やあ」
少し声が震えた。人を疑うための議論をする。ボイスレコーダーを片手に朝のシュークリームの問いに答える。
>>9 シュークリーム
「……スフレに乗り移るのはリスクが高いとは思う。だが……、乗り移るタイミングがあったとしたら、二日目、ケーキがスフレに乗り移ったんじゃないだろうか。随分大胆なことだが。
……昨日と一昨日のスフレは同一人物であるように思う」
「ケーキが違う誰かに乗り移っていてゼリーさんがスフレさんにすり替わっていたとしても、ケーキとゼリーさんの2人が【極上の甘味】だと仄めかすメリットはないと思うっス。
昨日はケーキとゼリーさんの2人じゃないかって思っている人が増えていたっスから。
結果的に自分の首を絞めることになるので考えにくいっス。」
[シューの考えが当たっているとすれば、ケーキは最初にスフレに乗り移っていた事になる。
それが意味する事を考えてシューは唇を噛んだ。]
どうにも抑えきれない空腹を抱え、しょくいんさんの部屋へ赴く。
その途中、混ざりあった甘い香りが鼻をくすぐった。
部屋に入れば、すぐに見える横たわるスフレの顔。
そのそばに立って、そっと貼り紙をめくる。
「……スフレ、こんなかたちでご馳走してほしくなかったわ」
同時に亡くなったワッフルがまだ子供だった事もあるのか、スフレの手を取る。
「ごめんなさい、スフレ」
[途中でチョコレートが、スフレをしょくいんさんの部屋に運ぶのを手伝ってくれた。彼は先に共同スペースに行ったらしい。既に横たわっていたワッフルの髪をそっ、と撫でる]
……ワッフル。ごめんなさい。
私、本当のあなたのこと、何も見えてなかったのね。
ただ、純粋で素直で、いい子なだけなのがワッフルだと、思いたかったのね。
勝手ね。
許してなんて言わない。
でも、私、今日もやるわ。お腹は空いてるけど。
今日は、お腹が空いている方が、つらいほうが助かるの。
[それから、駆け足で共同スペースへ向かった]
みっ!み、みんなに言っておくことがあるの!!
[走って来たから、息は上がっている。でも、発作が出る程じゃない]
先に言っておくわ!!
昨日の私の目は節穴だったの!!それは言い訳しないし、なんなら今日も自信はないわ!
だから、私は最低限、いっぱいみんなと話して、乗り移られないようにするわ!!
私が静かだったら怪しんでちょうだい!!
それと、【スフレが乗り移られたとしたら、昨日】よ!!
一昨日は絶対にスフレ!
そうでなかったら、スフレが最初から極上の甘味の仲間だわ!
それに関しては、これから改めて考えるっ!
夜。先程まで考えていた事を伝えるために共有スペースへと向かう。考えていた事をわすれないように、到着と同時にスマートフォンを手に取った。
「私、よく考えてみましたの。けれど、やっぱりよくわかりませんでしたわ。それでも、思った事を口にする事は大切だと、ここに来る前に教わりましたから…」
ひとつ、呼吸をおいてから録音ボタンを押して、考えていた事を喋り出す。
「…先ず、今朝のスフレさんについてですわ。昨日の発言を聞き直して、それ以前の彼の様子や話し方を思い返してみましたの。
私からしてみれば、彼に違和感のある所はありませんでしたわ。話し方から仕草から、いつもの彼らしさが出ていましたもの。それを鑑みても、やっぱり同一人物だったのではないかな、と…
少しばかり、静かだった事は気になりますけれど、些細な事のような気がしてきますわ。
それから、ケーキさんとスフレさんの仲が悪かったからと言って、彼ら二人が初めから極上の甘味ではない、とは言いきれないのではないかなと思いますの。私は、お二人の仲についてはあまり詳しくはありませんけれど、突発的に自覚したのであれば、仲が良い、仲が悪いはあまり関係ないかな、と。」
「ケーキさんが極上の甘味なのは間違いなくて、その後誰に入れ替わったか、ですけれど。やっぱりゼリーさんだったのではないかなと思いますわ。
3日目の夜。彼のシャツが真っ赤に汚れていたのを見ましたの。夢中になって食事をされていたとは思うのですけれど、なんだか少し違和感があって……言葉では上手く説明できないのですけれど、夢中になって食べたというのは、ずっと食べたかった甘味だったからなのではないかな、と……。汚れたシャツを気にしない所は、少し違和感…です……わ。それとも、彼は元々そういう方だったのでしょうか……?
どこと、どこの繋がりを見て、というのは、私には少し難しくて……今は印象でしかお話出来ないことがむず痒いですわ……
私は、【最初からケーキさんとスフレさんが極上の甘味だった】という可能性を高く見ています。……今のところは、ですけれど。
ですから、ケーキさんが一昨日、一昨昨日と入れ替わり、昨日初めてスフレさんが動いたのではないかと。」
スフレが、一昨日は乗り移られてないっていう根拠は──
[ドキドキする。こんなこと、言うのは恥ずかしいし、ケイベツされるかもしれない。でも]
……一昨日の夜、私、スフレにキスされたの。
わ、私がしてって言ったわけじゃないわよ!
目をつぶってって言われたから、言う通りにしたら、キスされちゃったの!
ケーキがそんなことするはずない。
私は、そこに関しては絶対にスフレだと信じるわ。
昨日については……軽いやり取りがいつも通りだと思ったの。私の考えてること見透かしたような目も、気にかけてくれるところも。
少し口数は少なかったけれど、疲れてるのねって思ってしまっていたわ。本当は昨日こそしっかり見るべきだったのに。
……ただ、あのひとはズルいから。そうやって、自分が極上の甘味の仲間だと悟られないようにしたのかもしれないわ。
……今すぐ言えるのはこんなところ!
「…それから、今まで男性しか入れ替わられていないようですけれど、それは入れ替わる元の人物がケーキさんだったからなのではないかな、と。ですから、スフレさんなら女性になっていても違和感はないように思えます。
……ただの憶測ですけれど。
以前もお話させて頂きましたけれど、私はたくさんお話をされている方、されていない方、という考え方はあまり関係ないのではと思いますの。特徴を捉えやすい方……そうですわね、今でしたら、パイさんやムースさんが当てはまりますでしょうか。
スフレさんなら、この方達と入れ替わっていても不思議ではない気がしますわ。臨機応変に対応するのが得意そうな印象でしたから……
ゼリーさんが誰と入れ替わったか……は、まだわかりません。もう少し、皆さんの発言を聞き直してきますわ。」
そう言い終えると、録音停止ボタンを押す。
ひと息に喋りすぎたのか、少し頭がクラクラしてきた。
休憩を取ろうと近くのソファに腰掛ける。
お腹が空いてきた。そろそろ、食事をとらなければいけないだろうか。*
>>27 チョコレート
「…あっ、チョコレートさん。こんばんはっス。」
[共用スペースの片隅で思案していたシューは声がした方を振り返った。チョコレートだ。
いつもなら落ち着きを持った穏やかな橙色だが、その声音はどこか震えていてくすんでいるように感じる。]
「…そうっスねぇ………チョコレートさんの意見には半分同意するっス。ただ2日目の時点からスフレさんが【極上の甘味】だったとすると、少し違和感を覚えるっス…。
記憶を思い返してみたっスが、スフレさんはあまり食に対する執着心がなかったっスよね?
ただ…ケーキが亡くなった朝にスフレさんがケーキの部屋に来たのが乗り移った後に自分の身体を確認したかったからだとすれば…少し納得はいくっス。
犯人は現場に戻ると言うっスから。
後はケーキとスフレさんの2人だった場合っスね。」
あとあとっ!
私は今まではっきり名指しで指名してきたけれど、今日からは、少なくとも1人に絞っては言わないことにするわっ!
そうするのが誠意だと思ったけれど、ズルいひとに利用されたらこまっちゃうもの。
実際に誰を一番怪しいと思っているかは、メモに書いて残しておくから。
……よし!じゃあ、録音を聴きながら、みんなと話すわよっ
[この中にスフレがいたら──そう考えるのは怖かったけど、幸いお腹が悲鳴をあげて、それどころではなくなった。お腹は空いた。倒れそう。いい気味ねキャンディ、あなたは罪のないティラミスとワッフルを死に追いやったのよ。いっぱい苦しみなさい!
自分をそう叱咤して、足に力を入れて、共同スペースを練り歩いた]
「……スフレは確かに昨日は口数が少なかった」
僕は誰に話すともなく話し出す。
「もしスフレが初めから極上の甘味だとしたら、自分の体を捨てることは決めていたわけだろう? 自分であれる最後の日、と言ってもいい。そんな日に口数を減らすだろうか」
そこが少し、気にかかるのだ。ただ、昨日のあれがもし真似であるなら──。
腕を組んだ。
「だが、それ以外の違和感はない。或いは少しいつもより棘が少なかった気もするが……。それを根拠に疑えるほどではないな」
>>ドーナツ
あ、返事は時間があるときでいいわ!手が空いたら呼び止めて!
[言いたいことだけ言うと、次のひとの所に向かう。
時間は足りない。いっぱい話さなくては]
「今日はスフレね。
様々なパターンを考えていくわ。
まずは、ケーキとゼリーが極上の甘味なら」
「ケーキがスフレの真似をしているのなら、二日連続で彼の真似をする事に限度を感じたのかしら」
「もしそうなら、ケーキが最初にスフレに。
ゼリーはまだ誰かを真似している事になるわね」
「ゼリーは元が静かだから、物静かな人を選びそうだわ。
ケーキがスフレを選んでる分、真逆の人を選びそうっていうのもあってなおの事、ね。
名前を出すなら、ドーナツかしら。
……私も、人の事は言えないかもしれないけど」
「ケーキは発言力がありそうなシュークリームやキャンディ、マカロンに真似していそうね。
スフレを真似出来るなら、容易いと思うから」
[ケーキの、いや、ゼリーの手を放し、シューは礼を言う。
そして、自分たちの身の回りの謎に対して、再度考察を述べた。]
「『おかしのいえ』が実験施設なら、『しょくいんさん』は行方不明ではなく、どこかで自分たちを見ているって事っスよね?」
[一連の事件にしょくいんさんが一枚噛んでいると述べたのはティラミスだったか。]
「それなら『しょくいんさん』は一体何者なのか、と言うのが次の謎っスかね…」
[職員、食員、蝕引、植員…思いつく限りの字を当ててみるが、これ以上はきっと妄想の域だろう。
一介のしょくいんにしては、不老不死?ここが実験施設と言うなら、彼が何らかの影響を受けているのか、与えている側なのか。]
「次に、ゼリーがスフレを真似している場合。
昨日からスフレを真似している事になるけど、昨日のスフレは静かだったわね」
「逆に、ケーキは静かな人を選んでいるか、それともポイントを抑えやすい特徴がある人を選んだのかしら。
特徴のある人の名前を出すなら、ムースやパイ」
「ただ、ケーキが女の人を選ぶのか?っていうシュークリームの意見や昨日、食欲を出していた事からパイの方が有力な気がするわ」
「……ティラミス相手だったからと言われたら返答のしようがないけど」
>>36 シュークリーム
>>42 チョコレート
横から失礼するわよ!
[突進するように、話し込む二人の間に割り込んだ。テンションがおかしいのはわかっている。けれど、聞こえたから]
スフレについての話が聞こえたから来たわよ!
思い出して。あのひと、食に執着はないかもしれないけれど、「死体を食べよう」って言い出したのは、あのひとよ。ごく自然に食べられる流れに持っていったと考えられるわ。
私だって信じたくないけれど。
でも、食に関する姿勢で彼を容疑者から外すのは間違っていると思うわ。
…………私だって、信じたくないから。昨日、スフレが乗り移られていた可能性を追いたいわ。
[それから、握りしめた懐中時計を、二人に見せる。]
>>シュークリーム
>>チョコレート
ね、この懐中時計、どう思う?
夜時間だ。
僕は新しいハンカチと上着を今日も準備する。
昨日使用したハンカチと包まれたモノがある事を再度確認することも忘れない。
「今日はどなたでしょう。」
室内で笑みを浮かべた後、僕は[くれーぷ]と書かれたテープを上着に貼りそれを着る。
そうして部屋を出たところで何か落ちていることに気がつき、それを拾った。
「最後にケーキが単独で露出していてゼリーではない、他の極上の甘味がいる場合」
「これが一番ややこしいのよね。
一つ目はケーキがゼリーからスフレの順に真似ているパターン」
「潜んでいる仲間は誰かを真似なくてもいい位置にいる人。
名前を出すなら、シュークリームやキャンディ」
「二人の発言も聞き返したけど、違和感はなかったように思う。
キャンディは特に、今朝の悲鳴が芝居だとは思えないのだけど。
……これは、私がそう思いたくないっていうのもあるわ」
「後、キャンディさんが【極上の甘味】だと考えにくいという考えは変わってないっス。
スフレさんが乗り移られていた…もしくは最初から【極上の甘味】だった事が分かった今、自分は余計にそう思うっス。
昨日も言った事に加えて、今日のキャンディさんの振る舞いが演技だとは流石に思えないっスから。
スフレさんが初めから【極上の甘味】だった場合っスが…昨日乗り移る事を決めたのは、【極上の甘味】が人を乗っ取る基準の幅…可能性を広げる為っスかね?
ただ、昨日である必要はなかった気もするっス。
誰かに特別疑われていた訳でもないっスし、もう少しその位置を維持していても良かったと思うっス。」
口数が少ない、というのはそれだけ疑われる要因が少なくなるということだ。同時に、口数が少ないということそのものが、怪しさでもある。
この施設にも口数の少ない人はいる。それは生来の気質であったり、この状況に参っていたり、様々であるけれど。
僕だったら。どうしただろう。
ボロを出さないために、口数が少ない人間を乗っ取るだろうか。それとも、あえてよく話す人間になりきろうとするだろうか。
「……口数の少ない人にするだろうな」
普通は、そうだ。特に、自分より口数の多い人間に移るのは難しい。
「二つ目はケーキとスフレが極上の甘味のパターン。
ケーキがゼリーから他の人を。
スフレは今日、他の人を真似ている事になる」
「ケーキは物静かなゼリーからまた物静かな人を真似ていそう。
スフレの方が、発言力がある人や特徴のある人を優先的にやりそうなイメージがあるから」
「逆のパターンもあるけど、それならそれでこの人数なら人が絞れそうかしら。
これで、思いつく限りのパターンは考えたはず。
夜時間が終わるまでに、もっと考えてみるわね」
>>44 キャンディ
僕は些か驚いて、彼女を見返した。今朝よりはいい。けれども、人の心は外からは見えない。外側を取り繕うのが上手な人は傷ついていても明るく振る舞う。そっと彼女の様子を窺いながら、考えを巡らした。
「……そうだね。良くも悪くも、掴みどころのない、というか。本心を悟らせない人だったと思うよ。これは、僕の勝手な印象なんだが、スフレがもし生きて、誰かの体を乗っ取っているなら、彼はよく話している気がする」
──僕ならば、口数の少ない人にする。けれど、彼ならば。一番疑われない位置に潜り込む気がする。例えば目の前の彼女たちだとか。
嫌な考えに、一瞬目を伏せる。
「……これは?」
そうね、スフレが最初から極上の甘味だったと仮定したとき、【なぜ今日移動したのか】っていうのは、とっても気になるところだわ。
スフレはあまり疑われていなかったし、少なくとも、今日1日くらいなら全然大丈夫だったのではない?
その場合考えられるのは、仲間であるケーキの負担を減らしたのでは?ということ。
ケーキは既にゼリーに乗り移っていたとして、昨日時点で二人目の身体よね。
次から次に人の真似をするのは大変だもの。乗り切れそうなら、いったんその身体に留まりたいのがふつうの心理ではないかしら。
この場合、なぜケーキがゼリーの身体を捨てたかというと、ゼリーは既に怪しまれていたから、避難したというところね。緊急性があったのよ。きっと。
………………ふうっ。
[深呼吸する]
何やらばたばたと駆け寄ってきたキャンディがまくし立てる。
>>39 キャンディ
「そんなに慌ててどうしたの?
でもとてもいい顔をしているわ、何かがあなたを変えたのかしら。
…そう、スフレが。
むっ、センシティブな問題に容赦なく触れるわね。もう土下座までしたんだから許してくれてもいいんじゃないかしら。…え、怒ってない?なんだ、それならそうと言ってくれればいいのに。
そうね、お腹は空いているわ。いつもごはんの時は誰かしらがわたしにおかずを分けてくれていたの最早懐かしい記憶ね。
あなた、キャンディが好きならいいことを教えてあげるわ。ほらこれ。甘いし無くならないし。空腹を紛らわすにはもってこいだわ。」
ポケットから自分が口にしていたのとは別の白い欠片をキャンディに手渡す。
「あら、素敵な懐中時計ね。これがどうかしたのかしら?日付が二日狂っているならバターを塗って紅茶につけるといいわよ。…おっと、失言だったわ。大切な物なのだったらごめんなさい。」
>>44 キャンディ
[チョコレートと話し合っている時、突如別の声が割って入って来た。
シューは予期せぬ出来事に思わず肩を竦ませた。この声はキャンディだ。]
「………わぁっ!あっ、キャンディさん。こ、こんばんはっス。」
[シューとチョコレートの意見に苦言を呈するキャンディの声音はどこか赤い色が混じっていた。怒りとは違う…興奮したような、とにかく強い彩りだ。
握らされたのは…懐中時計だろうか。渡された時計の手触りを確かめながら、シューはキャンディに答えた。]
「…そうっスね、それだけで容疑者から外すつもりは自分もないっスよ。違和感があるというのは事実っスが。
キャンディさんとスフレさんが一昨日…その……というのも聞いたっスし。
ところでこの時計は…?高価そうな物っスね。キャンディさんの宝物がどうかしたっスか?」
「…まあ単純に考えるなら、この一連の事件を仕組んだのはしょくいんさんと言う事になるっスよね。
後、少し気になっているのが『おかしのいえ』の時間による制限…についてなんスけど、これってもしも理由があったなら、しょくいんさんが動くための時間とは考えられないっスか?
時間外の記憶が曖昧なのも、しょくいんさんに何かされてるから…とか」
[もっともらしい理由付けをしているだけに過ぎないが、あのしょくいんさんを考えるとそう言った手回しをしていそうだと思ってしまうのも、無理はなかった。]
でもね、私やっぱり、昨日のスフレがスフレじゃなかったんじゃないかなって。
だって、やっぱり、なんか変。ケーキへの配慮……って言っても、ケーキに対してそんなに優しくないわよあのひと。わざわざ口数少なく見せかけるのも不自然だわ。
スフレは極上の甘味じゃないって、信じたいのもある。
昨日それを見破れなかったのだとしたら、私はとっても恥ずかしい。スフレに合わせる顔もないわ。
……まあ、あのひとのせいなのだけれどっ!!
[腰に両手を当てて、仁王立ちになる]
……中にいたのはケーキかゼリーか知らないけれど、
単純に考えて、スフレを演じ続けるのが出来なかったんだと思うわ。もちろん、スフレが極上の甘味の仲間というケースはいっしょに考えるけれど、これが私の考えの本線!
だとしたら、絶妙なタイミングで逃げ込んだわよね
「んーーー、僕今日チョコレートに投票しようかなあ?
だって、スフレが何か意図があって今日"移動"したとするよ?
ならさ、キャンディを慰めて、欲しい言葉を誘導して、でまたチョコレートがいなくなったら2度おいしいんじゃないの。ナニかコトを起こす時はアフターケアも必要だよねえ。
あと、単純にかわいいくて汚れを知らないような子は手を差し伸べるふりして泥水に蹴り倒したくなるよねえ?
あ、これは僕の性癖か。
…正直な話、筋道立ててこんなことが説明できるかってね。僕にできるコトは僕らしさをきちんと読み取ってもらうこと。
話し続けるのが僕の唯一の誠意かな。」
>>42 チョコレート
「自分を殺せる男っスか。…そうっスね、その例えが一番スフレさんらしい気がするっス。」
[シューにはチョコレートが言っている事に覚えがあった。ケーキが亡くなった時、シューも彼が【極上の甘味】だと信じたくはなかった。]
「色々な目線で考えては見たっスが、自分の中で可能性が高そうだと思うのはケーキがゼリーさんやスフレさんとすり替わった事っスかね。
この場合もう1人の【極上の甘味】は、まだ潜んでいるという事になるっス。
次にケーキさんとスフレさんの2人が【極上の甘味】だったという場合っスね。
前者だとするなら…昨日のスフレさんがケーキとゼリーさんの関係を仄めかした理由も分かるっス。
同時にキャンディさんに対して、いつもよりも若干さっぱりとした態度だったのも頷けるっスよ。
…物静かなゼリーさんから発言量の多いスフレさんに変えたのは、ある程度乗っ取る法則性を見透かされて慌てて方向転換したからかも知れないっス。」
少女はバタバタと扉を開ける。
その開閉音と足音は激しく、階下にも聞こえたかもしれない。
「ムースちゃんの推理に寄るト、乗り移りは毎回各個室で起こっていマス。
したがって、個室カラ見ていった方が発見も早いというモノ!」
少女は3階の探索を終えると、2階の部屋も同じように検める。
「ンン……本日新しく亡くなったヒトがいまセン…
もしや、誰かが移動させたのデショウカ。
ニオイが強くなかったノデ、チョコレートやパイ、シュークリームではナイと思いマスガ。」
走って階段を降りようとした少女は足を縺れさせた。
階段の手すりに捕まりバランスを取ると、空腹を知らせるお腹を摩る。
「フゥー……チョットお腹が空きすぎマシタカね。
仕方ないデス、何か食べるマデ大人しくしてマショウ。
ココから落ちたらクッキーの二の舞デス!」
少女はゆっくりと階段を降りると共同スペースを目指した。
再び取り戻した“いつものように”少女は共同スペースの扉を開けた。
「皆サン!コンバンハデス!
極上の甘味の抜け殻はココデスカ!」
部屋をぐるりと見回して、話し合う面々を見た。
「スフレさんが元々【極上の甘味】だった場合は………悪趣味っスよね。キャンディさんが傷付く事を分かっていて、また明日…なんて…言ったんスから。」
[明日もまた会えると、そう信じた相手がいなくなってしまった絶望が理解出来るのはシューだけだ。
スフレの話をしながら彼女は今も誰かの身体の中で生きているケーキの事を考えていた。]
「…この場合、スフレさんが昨晩自分の身体を捨てた理由は概ねキャンディさんの考えに同意っス。>>51
ケーキは2日間連続で誰かに成りすましていた訳っスから、心労が絶えない筈っスよね。…となると昨日スフレさんがあまり発言をしなかったのはカムフラージュの可能性もあるっス。
後は疑われていない位置だったからこそっスかね…だからこそ、このタイミングで死体をあげる事で自分達に違和感を与えようとしたのかも知れないっス。
…流石に出来過ぎた話っスが…。」
書かれた文字を眺めた。
その可愛らしい丸文字が書かれた紙を4つ折りに。
そしてそれを上着の胸ポケットへ入れ、左手で両目を覆い天を仰ぐ。
「あぁ!レディ!」
感情にならない声が!僕の胸を激しく鳴らしていた。
「なるほど?
僕たちが甘味を極めるための餌であるとしたら、極上の甘みを持つ方たちはその結末を知っているのでしょうか」
ケーキさんはそんなことを考えて日々生きていたのか。彼の事を思い返したその時、ふと細身なスキニーのポケットに箱が詰まっていることに気づいた。
「煙草、持っていかなかったんですね。甘味があれば要らなかったと、そういうことでしょうか」
中身はほとんど残っていた。
>>59 キャンディ
「ケイハクもハレンチも正解だな。
もう少し高尚なつもりだけどベースはそんなもんさ。
話したいのなら何なりと…ンンっ!?スフレが僕に?
そりゃあないだろ。いや証明にはならないけどね?あの紳士が僕になりすますなんて、プライドが許すかなあ。
何よりコスパが悪すぎる。僕のカラダで紳士がやりたいことなんて思いつかないな。大好きな"人類愛"やりたいなら僕を置いて他にないけど。
僕はみんなが聞いてないような所で好き勝手するのが好きだからね。舞台の真ん中に立って軽口にオーディエンスを求めるような彼が成りすますにはまあストレスだろうね?」
いきなり懐中時計を差し出される。何かを試したいようなそぶりだ。かがんでその手をよく眺めてみる。
「うん?いいんじゃないか。よくわからないけど。」
「…話を続けるっスね。
既に割と荒唐無稽な話をしている自覚はあるっスけど、ここからはもうちょっと踏み込んでいくっス。
甘味を感じる事が出来ない件については一旦置いておくっスね。自分の中でまだこの仮定に対する答えを持ち合わせてないっスので…。
次は、自分達の身体からは何故甘味を感じる事が出来るのか、っス。
少なくとも、自分達は『おかしのいえ』に入院するまでは、身体から甘味の味がするなんてことはなかったはずっス。
『おかしのいえ』に入院してから、今に至るまでの間に『何かをされた』んだと推察しているんスけど、皆さんはどう考えるっスかね」
>>60 チョコレート
「こんな僕でもやらないようなおふざけだよ?
極上の甘味ってヤツらもさ、誰かになりすましてやり過ごすなんて面白くしなきゃやってられないでしょ。
正直なところ、時間を潰すために無難な乗り移りもやるだろうけど今日のは面白くするための乗り移りなんじゃないか。
ラストのストーリーテラーが定められた気もしてるしね。ああこれはこっちの話。少なくともキミや僕じゃない。
あと、ただ貶すなんて僕の美学に反するな。
悪口は言われた方も面白くなきゃ美しくないよねえ?
僕はキミの不快そうな顔、結構そそるんだけどなあ?」
体をかがめて、わざと顔をしたから覗き込むように首を傾げて見せる。
>>61 キャンディ
「…大丈夫っスよ!こんな時っスから…余裕がなくなるのも無理はないっス。」
[だからこそ、シューは出来るだけいつも通りを心掛ける事にした。
この状況下で明るく振る舞う事は出来ないが、せめて気だけでもしゃんとしていないと立っていられなくなるだろう。]
「今日ずっと…という事は今日見つけた物なんスか?スフレさんの持ち物っスかね?」
>>66 ムース
「合ってるっスよ!ムースちゃん!こんばんはっス。」
[いつもと変わらないように聞こえる明るくて華やかな黄色い彩りがシューの耳に訪れた。シューは声のする方に振り向くと白杖を握る反対の手でムースを招いた。]
「考えやすいのは、そのような成分を食事に仕込まれていたこと。つまり、あの粘土がこの甘味を作り上げたということです。
極上の甘味を持った方々には、なにか適性のようなものがあったと考えられます。」
論理的な問いにはスラスラと答えを出すことができた。あくまでも仮説ではあるけれど。
あの時を思い出す。
君が離れていったあの時を。
雨に打たれた薔薇が、その花弁を散らす様な瞬間を。
2人で微笑みあった厚く濃厚でビターな時を。
もしも此処から出たのなら。
レディ、その時僕は…
>>58 キャンディ
「気を悪くしたなら謝るわ。
あまりにもなにかを心に決めたような顔をしていたものだから。
そうよ、あなたのスフレは優しかったわ。いつもわたしに自分が最後まで取っておいたお皿に敷いてあるレタスとかお魚のわたとかをくれていたもの。」
感慨深いというように頷きながら話す。
「ええ、考えようによってはキャンディね。ほら、千歳飴に似ていると思わないかしら。」
そう言って、自分用の欠片を口に入れてみせた。
「そして朝はヤマネのように惰眠を貪るわ。
絵本は好きね。それに限らず小説や映画なんかの物語はだいぶ見てきているつもりよ。
どうかしら、知的で美人のお姉さんに見えてきたでしょう?」
ドーナツはポーズを極めると、掛けてもいない眼鏡を持ち上げる仕草を見せた。
>>85 クレープ
[もしも外に出られて、二度と会えないはずの人に出会えたら?
彼にしては珍しく感情のこもる目で問われたそれは、こんなことが起こるまで、毎日毎日考えていたことだった。先生と撮った写真、メール、電話番号、毎日眺めて、日記に彼の名前が出ることもしばしばで。
けれど、いまは全く会いたいと思えないのだ]
……そうね。ここに来る前、ずっと好きだった人がいたの。最近まで好きだと信じ込んでいたの。でも、本当は、日に日にその気持ちは薄れていたの。けれど、それを認めたくなかったの。
そのひとはこの、おかしのいえ、を紹介してくれたひと。
……私のことがちょっとだって大事だったら、こんな、連絡も物理的にできない施設なんて紹介しないわよ。
だから、そうね。
いまは、年の離れた弟に会いたいわ。
きっとあの子は、もう私の声も覚えていないでしょうけれど。私と顔がそっくりで、かわいい子なのよ。
「プリンさんは、その辺りよく自制してたっスよね…」
[過去の出来事もある程度見通せるのか、自分がいない時のプリンの話などもシューは記憶していた。]
>>88 クレープ
「あっ。紳士ー!
昨日はさ、案外やってくれたよねえ?(>>4:116)
僕、サプライズに弱いのになあ?
ズルイよねえ、いきなりつまみ食いなんてさ。
あー、これはバエだね。みーんな心のアルバムに保存しといてよねえ。」
クレープのネクタイを掴んで顔を引き寄せる。
「ふ……くはっ!
あーダメだ。よくやるよねえ?紳士。
僕こういう雰囲気作れないんだあ…ほら、満員のエレベーターとか笑っちゃうタイプ。」
それでもクレープの首筋からはほのかに甘い匂いが立ち上る。おいしそう、はダブルミーニングであるべき。たったひとつのおいしそう、なんて。
なんて、即物的!
>>90 パイ
「無差別な他人からの評価に、あまり意味を感じないな。僕は特別なたった一人によって生かされているから。……だからこそ、できるだけ多くの人が穏やかに居られればいいと思うよ」
彼は──或いは彼女は──大柄だから、見下ろされると中々威圧感がある。
「……嫌いではないよ。理解できないというだけ。君の行動に対してなにか思うところがあっても、君自身を嫌ってるわけじゃないんだ」
僕は苦笑した。
つまらない人間と言われるだろうか。そんなことは自分が一番よく分かっている。でも。好きと嫌いは確かに、同じものなのかもしれない、ふと僕は彼の言葉に内心で同意した。
僕のそういう感情は、きっと殆どがあの人に注がれている。あの人への妄執を、百年たっても棄てられずにいる。だから、僕はこの男を嫌いにならない。
「ケーキが連続して仲間を乗っ取っていると仮定して話していくっス。
…この場合、ゼリーさんとスフレさんは【極上の甘味】ではないっスね。2人以外にもう1人の【極上の甘味】がいるという事になるっス。
自分はその中で、マカロンさん、クレープさん、タルトさんが気になっているっス。
まず昨日疑っていたタルトさんについてっスが、そこそこ発言力があって目立たない位置としてはまだ気になってはいるっス。>>4:110
ただ今朝ケーキがスフレから乗り移った可能性は低いっスかね?あるとしたら仲間の方だと思うっス。
…自分の発言に影響力があるとは思わないっスが、心理的に名指しされている人は乗っ取りにくいような気がするんスよ。」
「マカロンさんに関してはケーキと仲間ならわだかまりは解いているんじゃないか、というところで昨日は一番仲間を薄く見ていたっスが…今日の意見を聞いて少し疑念を抱いたっス。>>33
はっきりとした根拠は述べられないと前置きをしているものの、結論としてはマカロンさんはケーキとスフレさんが【極上の甘味】である可能性を『高く』見ていると述べているっスよね?それが違和感なんスけど…。
ケーキとスフレさんが繋がっていると見せるように、延いてはケーキとの関係性を曖昧にする為に、敢えて強くその可能性を見ていると言ったんじゃないかと感じたっス。」
「…クレープさんは」
[言いかけて、話を続けるのを躊躇った。
それでシューは誤ってティラミスに間接的に手を掛けてしまったのだ。今日だってワッフルはシュー達のせいで…。
同じミスを犯す事の恐怖が襲いかかってきて、白杖を両手でぎゅっと握り込む。
しかし、シューはやはりどうしても気になって恐る恐る口を開いた。]
「…これは、これだけで何の根拠もないっスし…スフレさんが【極上の甘味】の場合の事なので自分の一考えとして聞いて欲しいっス。」
「クレープさんはキャンディさんの事を、今までキャンディ嬢と呼んでいたっスか?…流石にケーキの件で、それもスフレさんが、こういったミスを犯すとは、思えないっスけど………気になってしまったので残しておくっス。」
[シューはボイスレコーダーに向かって伝え、胸の辺りを押さえた。]
>>82キャンディ
「すみまセン、キャンディ。
こんなときコソ、お友だちであるワタシが側にいるベキだったノデス!
スフレがまさか成りかわるトハ…!イエ、スフレはただの被害者の可能性が高いデス。
憎むべきは乗っ取った人間!デス!」
少女がやっと調子を取り戻したところでまた爆弾が落とされた。
「ヒェッ!キキキキ、キスですカ!?!?
キャンディ、そんないつのまにそんな世界ニ…!
というか、ソフレもいくつ歳が違うと思ってるノデスカ!手を出すノガ早すぎデス!
kawaiiキャンディに何をするノデスカ!
やっぱりアノ男!少々、倫理観にかけるトコロがありマス!
道徳の教科書を読んでお勉強するベキデス!」
少女は一人でカッカと怒り出す。
「そうデスね!ソフレが入れ替わったなら、昨日カラというのはとても納得しマシタ。
むしろそれより前カラ身を潜めていたというナラバ、引きずり出してギャフンと言わせてやりマス!
乙女の唇と涙は高いのデス!!」
「4日目
極上の甘味はティラミスじゃなかった。
私はとんだ過ちをしてしまったのね。
……ごめんなさい、ティラミス。
ゼリーが怪しいかどうかはきちんと発言したけど、投票先は日記に書こうと思う。
今日の投票先はワッフル。
理由は物静かな子だから、真似がしやすそう。
後は食に対して、急に敏感になったように見えたから。
明日も、私が私でありますように。」
「考えている事をごちゃごちゃ言っているせいで、上手く伝わらなかったらごめんなさいっス。…結論として自分は【マカロンさんを挙げるっス】」
[シューの手は汗で湿っていた。
この一件を解決する為にも自分の発言にいつも以上に責任を持たなければならない。
意見を伝え終えるとシューは休憩と言わんばかりに腰を下ろした。]
「こんばんは」
おそらく最後だろう。
静かな室内ではボイスレコーダーへ向かって懸命に呟き続けるシュークリームの姿があった。
「失礼。」
そう言い、残されているボイスレコーダーを再生し、今日姿を見ていないモノのことを知った。
懸命に呟き続ける彼女からの疑惑については触れなかった。
僕にとっては優先すべきことがある。
「自分は、後2つ仮定を立てたっス。
1つは例の機械によって、自分たちが”味付け”された可能性。
これは現段階で分かる範囲での仮定っス。
あの機械は、型に関係なくセットされたものに用意された塗料や調味料が付与されているように感じたんスよね。
詳しい大きさまで調べてはないっスので、なんともなんスけど…人の身体も恐らく塗れるんじゃないかと思ってるっス」
[ゆっくりと、立てた考察の1つを話す。
そこで息を整える。]
「……僕も、誰を挙げるか決めたよ」
口にするべきか迷って、しかし結局やめてしまった。
「先に部屋に戻らせてもらおう。お休み」
その場に残っている人に挨拶をして、部屋を出た。
「ふぁー…やっぱ気になったから戻ってきちゃったよねえ?
うん、うん。そうだよシュークリーム。
僕の敬愛する紳士、クレープはね。
女性のことをレディ・〇〇って呼ぶんだよね。
キミも言われてたよねえ。レディ・シュークリームって。
〇〇嬢は、ちょーっとクレープのセンスじゃないね。
今日のクレープも悪くはないけど。
うん、僕はすり寄れるけど。
やっぱクレープにしとこうかなあ?
…………個人的には味見じゃもう我慢できないかもしれなくて。」
しょくいんさんの部屋に向かう。
今日も罪を重ねる。
プリンの体は粗方を食べ尽くされ、残すところ僅かになっていた。骸は他にも多々残っている。それでも僕はまた彼に手を伸ばす。
もう、あまり美味しいとは思えない。例えばワッフルやスフレは、もっと美味しいだろう。だって、死にたてなんだから──。
首を振って、プリンの体を頬張る。
「初めは自分の1番好きな甘味が自分の身体の味になる理由も考えていたんスよね。
自分の思い出の中でいちばん大切な甘味が、自分達の甘味に対する味覚を蘇らせたみたいな説っスね。
精神論でしかなかったっスし、機械からもそんなんじゃ味のするものは出せねー!って怒られたのでこの説は切ったっスけど」
>>110 タルト
読んでくれてありがとう。
……なんというのかしら。とても、あなたらしい粛々とした雰囲気の日記だと思ったわ。
……レディよね。タルトは。
[美人で物静かで、どこかアンニュイな彼女をうらやましく思う]
うん。わかるわ。
私も、喉の病気のことがあって、あまりお外で遊んだことがないのよ。
……いきいきとしている小説の登場人物にはあこがれる。いつかこういうふうに、主人公になってみたいなとさえ。
……少なくとも、そのあこがれは、こんなホラー小説のびっくりの展開に向けてではなかったわね。
ありがとう。
この時計はね、ずっと大事にするの。
静かに眠る彼女の元へ訪れる。
待っていた。
はやる想いを抑えつつ、僕は細い両腕へ刃物を突き立てる。
そうして切り取った両腕を、僕は部屋へと抱いて帰った。
「…………もう、こんな時間」
驚く程あっという間に一日は終わりを告げる。
考える事が山ほどあるのに、無情にも睡魔が襲ってきた。
「今日も、怪しいと思う人を日記に書くわ」
いくら考えても解が出てこない問題に頭が痛い。
これでは堂々巡りだ。
それでも、これ以上罪を重ねない為にも眠りに落ちる限界まで答えを探し求める。
「……怪しいヒトは、決めきれていまセンガ。
キャンディとシューは、成り代わっていないと思いマス。
ケーキが1人で変装し続けていない限り、2人は極上の甘味ではナイとワタシは思いマス。
シューは毎晩、シューなりの推理を残してイテ、推理の調子が変わったようには見えまセン。
キャンディも毎日話していマスガ、入れ替わったとは思えマセン。口数も多いママデス。
昨日のソフレが成り代わったナラ、今日こんなにキャンディは沢山話さないと思うのデス。」
ちらほらと共同スペースから去っていく背中を見送る?
「他のヒトはわかりまセン。
でも、時間いっぱいマデ考えたいとは思いマス!
皆サン、弱点があれば録音に残しておいてくだサイね!」
>>107 ムース
[ムースは今日もくるくると表情を変える。かわいい。けど、ちゃんと見ないといけないわ]
ううん、いいのよ。あなたにはあなたのやるべきことや、やりたいことがあるでしょうから。
……ありがとう。私に気を使ってくれているなら、気にしないで?
私も、ちゃんとあのひとが悪いひとの可能性も考えているから。
[キスの話をしたときの、キャンディの驚き方には思わず笑ってしまった]
あは、確かにそうね。ここでは同期みたいなものだから、すっかり気にしていなかったけれど、いくつ歳上だったかしら……ああ、8歳ね。確かあのひと、25だわ。
ふふ、そうよ。私は高いんだから。
そういえば、あなた、たまにスフレのこと、ソフレって呼んでしまっているわよ?
発音かしら。
……もうこんな時間。
マカロンとはしっかり話せなくて残念だったわ。
眠りにつくまで、みんなの意見を思い出して、最終的に決めるつもりよ。
……候補は、マカロン、クレープ、ドーナツ。3人よ。
じゃあ、おやすみなさい。
[挨拶をして、共同スペースを離れた。寝る前に、しょくいんさんの部屋にいって、スフレをちらりと見る。怖くて確かめられないけど、遠目から見た感じは……たぶん、少なくともそんなに、食べられてない。
おなかが鳴る]
おなかがすいた。もう背中とくっつきそう。
くるしい。
でも、私、がんばるんだから。
[呟いて、部屋に戻った。夢なんか見なければいい、と初めて思った。いまは、夢でも誰にも会いたくなかった]
「…もう1つの仮定は、さっきの仮定に妄想を更に推し進めたような、途方もない論っス。
信じてくれても信じてくれなくても良いっスから、聞いておいてくれたら嬉しいっス。」
[自分の胸に溜めておく必要もないだろう。
そもそも間違っているかも知れないのだ。
それでも、この仮定を伝えるのは少しだけ時間を要した。シューは呼吸をゆっくり整える。]
「【今この『おかしのいえ』にいる生者、死者全てが『謎の機械』によって複製された生き物】という仮説っス」
[そして、思い至った悪夢のような仮説を述べた。
『おかしのいえ』が安全で完全な施設なのは誰から見て?
──それは住人を指してのものでは無いだろう事は現状を見ても明らかだった。観測者か『コピー元』か。
実験体として使われている自分達は何なのか?
──生きても死んでも関係の無い『モルモット』か。
それなら今の放置されている状況も飲み込める。
同じ人間の筈なのに、個人個人で甘味が違う理由は?
──個人個人に別の味を塗る事の出来るかも知れない、謎の機械が存在するから。
残念ながらこの機械でどこまでの事が出来るかは分からないが。
そして、確か、プリンが言っていただろうか。粘土を食べていた自分達を指して「本当に人間じゃないみたいだ」と。
その時から思考の隅にチラついていた仮定。
──もしかしたら、自分達は本当に…。
そんな、救いのない仮定。悪夢のような仮説だった。]
「…………ひどいものね」
どうやら事態は二人の思うがままのようで、目も当てられないとはこのことだった。
見たくない一心で逃げていたけれど、見なくてはいけない、から見た。
憎い。
悔しい。
呪わしい。
おぞましい。
何より────何より、この状況を止められなかったのは自分もだ。
それが何よりも不愉快だった。
「禿げそう」
台詞を放り捨てたとき、"彼"の仮説が聞こえた。
「良いわね、それ。
十円ハゲもそっくり元に戻せそうで」
「…………だとしたら、」
だとしたら私たちは、私は。そんなはずは。
一笑に付すには些か出来過ぎている。
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