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ヤエガシが封印…というか、封印先がないからヤエガシにって感じじゃないのか?そんな気がするけどな。
>>キイチ
よ。キイチ
同じ霊体だから俺のことは見えるだろ?
「ごにん。」
「狂人と、魚人がいなければ、もう1日あるけど。
もし、どちらかだけでものこってて、今日、狼をたおせず、明日もどちらかのこったら、わたしたちはおわり。」
「今日が、さいごだとおもって……やらないと。」
「……現状、いちばん選ばれそうなのは、きっとわたし。」
「でも、昨日の夜も言ったけど、もう一度、よく考えてほしい。
わたしが狼だったら……もうすこしくらい、どれかひとつくらい、自分に有利にうごくと、おもわない?」
「立ち止まってる場合でもないな。残されてしまったのだから、それ相応の成果を残さなくては…同胞たちに顔向けできぬ。
金枝 希壱を襲撃したということは、人狼から見てやはり妖狐は既にいないと判断したということだろうか。
我は金枝 希壱を魚人と見ていたから、霊能者が襲撃されると思っていたのだが。確実に人狼でも妖狐でもないものを襲撃してきた。うむ…何なのだ、この違和感は」
「……きーちの襲撃は。隠れみのにもならない。きっと、狂人でも無い。あって、魚人……だから?
さすがに。この場面で、さや以外を守るとは……おもわないでしょう。」
「……ありさか、しおん……」
「……ふつうにかんがえたら、しおんの可能性が、高い。これは、個人を見るというよりは、ふたりを比較した、ばあい。
仮に、ありさだとしたら。ことはの襲撃は、なんだろう。
とじこめられるのが、ちかくなる、と、思ったけど、もし、あの日に、ことはが居なくなっていたとして……最終日は、やっぱりこうなったんじゃ、ないかなあ。
せぼでなければ、昨日は、わたしが、閉じ込められてたんじゃ、ないかなあ。
もちろん、ここにあおいがいても、いっしょ。
ありさは、ことはを襲っても……とじこめられる可能性は、あまりなく……同時に、襲撃理由が、ない、と、判断されることを……狙ったんじゃ、ないのかな。」
「……だめ……まだ、けつろん、だせない……。すこし、そとのくうきを、すってくる。」
「確かに、日向 咲耶は抱えている情報が多く狙われぬだろうとは思っていたが。
うむ…霊能者が人狼でも加賀見雫が人狼でもしないのか。いや、加賀見雫が人狼であった場合、確実に襲撃できる我でも襲撃し、金枝 希壱が魚人である可能性にかけた方が良いのではないか」
シャワーから上がると、起き始めてきた皆の元へ行く。
キイチ君の遺体は既になく、誰かが埋葬してくれたのだと思った。
「今日、私を封印する事に霊能結果の意味は持たないから、狂人側としては真偽の確かめと、私に疑いを向けるためなのかな?って思っているわ。
封印されたと皆に言って、本物アピールする気だ!とかね。
そうなると、私を真と見ていてくれているシズクちゃんが封印狂人としては、1番怪しいかしら。
狩人目線の話だからっていうのもあるけど、私とここまで意見が合わないのも何だか……おかしな話なのよね。
持っている情報が違うと言われたらそこまでなのだけど。
……悩ましいわね、博打打ちをこれ以上やるのは流石に心臓に悪いわ。
魚人は水音が鳴り止んだ事からヤクモ君だと思っているけど、明日、狂人と人狼が残ってしまう最悪の状況は避けないと。
…………ちょっとゆっくり考えさせてもらっていいかしら?」
出ていくシズクちゃんとシオン君を見送り、壁にもたれかかって思考を始めた。
「……金枝くん……ごめんなさい……ごめん……」
「今日はなるべく、考えていること話そうと思ってる。
……あ〜……あたし、頭あんまりよくないから、いろいろ、みんなもしゃべってほしいな」
>>セボ
「お前なりに頑張ってたじゃないか。十分だろ…お疲れ様。それにこっちはこっちで、お前のこと気にかけててくれた人もいるしな。後で声かけてやれよ?」
「え〜っと、鍵を握ってるのはシズクの真贋だよね〜……
シズクが本物だとすると、少なくともコトハちゃんは狼ではない。狂人の可能性は残るけど。
そうすると、狼候補はアリサか山田くん。
アリサが狼だとすると、霊能に出てきてもらったとき、後七夕くんとミライ、コトハちゃんと出てきたあとにさらに追加で出たことになる。
不破くんが残ってたし、なくはない……かぁ。
山田くんで印象深いのは、4日目に言ってた『ヒビキは本物で、アオイとエニシはどちらか呪狼だ』って発言だよね……
これ狼側で言えるのかな〜……
それに、山田くんの立場で、ミウを襲撃するのはよくわからないし……」
>>セボ
ふと顔をあげるとセボの姿が見えました。彼は顔を俯かせながら、ヤクモと何やら会話をしていました。
アオイにはミウの存在が見えたようですが、果たしてセボには視認してもらえるのでしょうか。
「………」
ててて、と近づいて、ヤクモの背中からひょこっと顔を出します。
「……やっほー……聞こえる?」
「ふういん、についてだけど……。」
「わたしは、封印狂人が、霊能にいたとして、霊能に封印能力を使うとしたら……えにしの結果を見られなくするように、おもう。
その点で、くくいが、求婚をうけて、力を失ったのか、と思っていた。
ただ、もしかしたら……あのひ、くくいに、つかったのかも、しれない、けど。」
オレは頭にはてなマークを浮かべて、三人の顔をぐるりと見た。ついで懐かしさにじわり、と涙が滲む。もう二度と、会えないと思っていた。
「うう、……うん」
マコの言葉に頷いた。
「死んじゃったひとも、村の中ならゆーれいの姿でいられるみたい。なんでかわかんないけど。……泣いてるのー? セボー。」
[キイチの埋葬を終え、集会所に戻る。
道中まとめた考えをレコーダーに吹き込んだ。]
「なるほど、コトハちゃんは封印されたと言っているんだね。コトハちゃん目線、封印狂人と人狼が一人づつ残っているわけだ。となると、シズクちゃんが狂人の可能性が高いことになるけど、今日コトハちゃんを封印する必要はなかったと思うんだよね。
コトハちゃんが封印されたって言うことで、仲間の狼かもしれないあたしかシオンくんが疑われることになっても?理にかなってるとは思えないけどな。
逆にそう言って、疑われさせられてる真霊能を演出出来るのかもしれないけど、人狼と狂人の意思疎通が取れてない以上その作戦は噛み合わないリスクが高いと思うんだ。狂人は狼を把握出来てるのかな?」
「あと気になるのはシオンくんの今日の護衛先かな。
シオンくんはまだ自分がホンモノかニセモノかわかってないんだよね?だとしたらサヤちゃんを護るのもわかるけど、今狙われる可能性があるのはほぼ人間側のキイチくんも同じだったはず。明かさないのは構わないけど、最悪、ほんと最悪の話、どちらかが残ればって考えたら、サヤちゃんを護るだろうシズクちゃんと役割を分担できらばよかったんじゃないかな、って。それこそ読めないし無理筋ではあるんだけどさ。」
「今日は霊能二人目線人狼が一人しかいない以上、呪われてる可能性が一番高いシズクちゃんを閉じ込めるとして、明日はきっとあたしが残される。一番疑われてるあたしが殺されることはきっとない。
あとはサヤちゃん。サヤちゃんが死んじゃうと、遺言が開かれる。そうしたら狼はきっと困ることになる。って考えたら、今日キイチくんが狙われたのも筋が通るね。」
[筋が通る。そう口に出すと、いつの間にか完全に状況に順応している自分に若干の嫌悪感を覚えた。]
[朝が来た。
目の前には自分の死体。無残にも血を流して、とても綺麗な死に様とはいかないまでも、不思議と恐怖は感じなかった。
だって、漸く解放されたと思ったから。
死ねば、この気持ちが消えると思っていたから。
それなのに、]
はは…………ははは……なんだこれ、
なんなんだよこれ……
声が……まだ……ずっと………なんで……
[皆を憎んでいたわけじゃない。
皆が嫌いだったわけじゃない。
一人になった時、夜になった時、眠っていた時、星を探していた時、聞こえてきた声が、
まだそこにいて。]
ぅあああああああ!!!!
やめろ、やめてくれ、俺はそんな事思ってない!!!みんなを怨む理由なんてない!!!仲間だから!!友達だから!!!解放してくれ!!!赦してくれよぉ!!!俺は、俺は、狂ってなんかないんだ!!!!!
壊れてなんかないんだ!!!!!
[聞こえる声を拒絶する。頭の中に響いて止まない声を拒絶する。
肉体なんてもう無いはずなのに、声が聞こえる度に頭が割れるように痛かった。]
こんな事が幸せなんかじゃない……
俺は、オレは、おれは、おれ……は……
[じゃぁ、なにが幸せだったんだろう。
誰も認めてくれない、見てくれない、愛してくれない。
そんな中で、希壱の幸せはいったいなんだったのだろう。
生きているうちに見つけられなかった。希望の光は遂に見えなかった。]
……俺は、狂人なんかじゃない…
[そう声にしたって、与えられた真実が変わることはないのだけれど。]*
「さっき、話してる途中で……寝てしまったみたい……」
「だから、今日ことはが言うことが本当なら、ありさがことはに封印を使うめりっとも、ある。いま、ありさはうたがわれている。
狼に、わたしは封印です、います。というアピールをした、とも考えられる。
その場合、狼はしおん。だね。」
「ことはが実は封印狂人で、封印は生きていると狼に知らせる目的……とか……そういうこと……もある、かな。
ここで嘘をつくめりっとは……封印狂人にしか、ないような。ことはは、狼ではないし……。」
「……封印がいるなら、やはり、今日がしょうぶ、と思うべき。」
「つまり、わたしを【とりあえず閉じ込めるという選択は危険】。魚人もいるなら、明日が来ないかもしれない。」
「……わたしを閉じこめる時は、【ありさとしおんの人狼はないと判断した場合】にしてほしい。」
「……うーん、しかし……このめんばーで、魚人がのこっている、というのは、やっぱり考えにくい?かな。
いるのなら、しばらく、狼の可能性がたかい状態が、続いていた、わたしのところに、一回くらい、そんざいを、アピールしに、きそう。
……関係ないのかな……。」
「うん、でも……もう、ここにはいないひと、の可能性がたかい。とは。」
「シズクが本物と見たときにおかしいのは、全然殺されないことと、守る先がちょっと変わってるところくらいなんだよね〜。あとはすごく自然。
何より、シズクが偽物だったときの3日目の犠牲者なしが説明しにくいんだよね〜……
狐を殺そうとしちゃったというのは、なかなか考えにくいと思う。あのときは、あたしとマコちゃんと大柳くんしか露出してなかったんだけど、全然関係ないところを襲撃しに行くのはリスクが大きいと思うんだよね〜。
それに、雑多な話だけど、あの場にいた他の人たちからランダムに殺す人を選んだとしたら、狐を引き当てるのはすっごく確率低いよ〜?
あたし、シズクは信用してもいい気がしてる。
>>シズク以外
シズクの信用できないとこ、あったら教えて?」
>>7:+81 ヒビキ
「ふふ、優しいのね〜。気にしてないから、いいのよ〜?
少しでも力になれたなら良かった〜…ありがとう〜。
その調子、負けないで、頑張ってね…」
本当に、真っ直ぐで、眩しい生徒だ。
彼の様な心の持ち主が百年前の村人たちに一握りでもいたなら…そう考えずにはいられない。
>>+29 キイチ
悲痛な叫びに引き寄せられる。1人、孤独に叫んでいる意識に。
彼は…3班のメンバーで、明るく振舞っていた金枝 希壱君だ…覚えている。
そうか…彼はずっと1人でカナコ様の呪いと戦って、戦って。遂に擦り切れてしまったのか。
もう生きて幸せを掴む事は出来ないのだろう。だけど…死んでからも呪いに苛まれるなんて、そんなのあんまりだ。
「キイチ君。大丈夫、大丈夫よ。私の声は聞こえるかしら〜…?
もう自分の状況に気づいていると思うけれど…あなたはもう1人じゃないのよ〜。
怨毒の声に負けないで…ここなら、他の子達もいる。助けを求めたって…いいのよ〜…?」
私が手助けできるのはきっかけまで。自分がこんなにお節介焼きだったのには少し驚きを覚えつつ、後はキイチ自身が乗り越えられる事を祈るだけだ。
「アリサと山田くんならどっちが狼あり得るかって言われたら、あたしはなんとなくアリサな気がしてて……
山田くんが狼なら、不破くんの行動が謎すぎるし、ミウを殺したのもあんまりよくわかんないかも。
あたしの中で、ミウと山田くんにそんなに信用度、差なかったんだけど〜……
みんなから見て、ミウのほうがすっごく信用されてそうだった?」
アリサ。
アリサだけは違うって、思ってた。
状況を整理すればするほど、アリサへ疑いの目を向けてしまうのが辛い。
でも、ここまできたらもう引けない。
あたしは、あたしの答えを出すんだ。
その答えがアリサでも、そうじゃなくても。
受け入れられないものであっても。
あたしが決めるんだ。みんなのぶんまで。
「ああ、我の護衛先か。
昨日は八重樫 琴葉、今日は逸見 亜梨沙だ。
昨日の護衛先は八重樫 琴葉が護衛はいらぬと言っていたため、襲撃される可能性が高いかと。
今日は消去法だな。日向 咲耶は持つ情報が多いため襲撃されないだろう。
金枝 希壱は魚人と見ていたため、我が真なる狩人であった場合、先日の護衛成功が封印された可能性が高くなり、加賀見雫と霊能にいる封印狂人、加えて魚人の3人で閉じ込め先がランダムになるおそれがあるため除外。
加賀見雫は狂人は見ていない。となれば、人狼か真なる狩人であるから我が護衛することで増える情報が無い。
となれば、霊能のどちらか。…あとは、どちらが襲撃されそうか、我の闇の力で選んだ」
「我から見れば加賀見雫を閉じ込めて終わらなければ逸見 亜梨沙を閉じ込めればいい。この状況が謎となるな。霊能者がどちらかは真なる力の持ち主である前提だが。
うむ…もう一度情報を整理してみるか。
我も妖狐や魚人はもういないと思っている。
八重樫 琴葉が今日、封じられたと主張している。これが真実ならば、逸見 亜梨沙、加賀見雫が狂人と人狼ということになる。
だが、この状況はなんだ。…セボ・ファルカシュが仮定していた様に、加賀見雫が狂人である可能性が高くなる気がする。2度目の護衛成功は人狼の力を封じてしまい、護衛成功と言った。しかし、そうなるとなぜ逸見 亜梨沙で護衛成功したと言わなかったのか疑問が残る」
「…今日の封印は、人狼に自分が生きていることのアピールなのだろうか。
考え始めると誰がどの力も持っていてもおかしくはない気がしてくる。
加賀見雫を本物だとすると、逸見 亜梨沙が人狼、八重樫 琴葉が狂人となる。…そこが信じられぬというか」
>>セボ
「っつたく。こんなにさ、幽霊になってもセボのところに来てくれてる人までいるだ、そんなに暗い顔すんなって。な?間違えることなんて、これまでも沢山してきたじゃないか。間違えた事は事実だが、それを受けてどう向き合うか、それが大切だろ?」
「そういや、ヒビキも小宮山も元気?そうだな。いつもみたいな感じで良かったよ。」
(数時間前)
>>7:+91 ミライ
「おいおい、いくらなんでも買いかぶりすぎだろ?(やれやれと。)それに、ミライ、ここ一番って時に顔に出てるぞ。それに何より、今の口調と言われ方の方が俺はやっぱりしっとりとくるわ。」
コレからどうなるかなんてわからないし、何より狼。呪い殺したいほどの恨みがあったはずだが…
「そうだ…(ポケットからシズクに描いてもらったアスパラさんの絵をを取り出す。)お前が居なくなった日にシズクが描いてくれたんだ。アスパラさんだってさ。笑っちゃうよなぁ。
〔ポケットに戻す〕
………恨み言の一つでも言ってやろーと思ったのに、やっぱりお前らにゃ出てこねぇわ……」
「明日はサボもくるから、見せてやろーっと。」
いたずらな笑みで話す。バラバラだから、これ以上壊したくない。そんな思いも、何処かに残しながら…
「ん……いや、よく考えたら、それならわたし、あるいはさやの能力を、封印したほうが、そもそもわかりやすい。のでは。
……なんでことはなんだろう。」
>>アオイ
「おはよ」
声をかけられると、ミウはにこりと微笑みます。
「……山田たち、しずしずだって気付いてくれるかな」
「やはり、我から見ると加賀見雫は信じられぬ気がする。
加賀見雫を狩人であるとすると。
八重樫 琴葉、逸見 亜梨沙共に人狼側の人間となる。すると、霊能者はどこへいったのだ。
後七夕 鵠と榛 莉子の組み合わせしかありえぬ。明日原 未来の可能性もあるにはあるが。あの告白を見ている限り我らに恨みを持っていたように思う。
…だが、加賀見雫が人狼だとしてこのようなことをする必要があるかと言われると。
一番我が納得出来るのが、加賀見雫が封印狂人、逸見 亜梨沙が人狼、八重樫 琴葉が霊能者の場合なのだが。この舞台を彩る役者としてはそうなるのだが、正直なところ信じられぬ。いや…しかしそうなると何故あの日、加賀見雫は八重樫 琴葉で護衛成功と言ったのだろうか」
「必死ね」
誰へともなく口をついた。
誰かが喚き散らしていて、またそこから目を背ける。
傍にククイがいて、コトハが生きていれば…もう、あとはなんでもいいのに。
「加賀見雫を閉じ込めるのが、我から見た最善であると考えていたが…加賀見雫が狂人の可能性が高い以上、問題の先送りにしかならぬな…。やはり今日、人狼を閉じ込めるべきか。
うむ…。八重樫 琴葉が人狼の場合、今日封じられていると言う必要は無いはずだ。だが、そうなると護衛成功が気になる。
分からぬ…。どれもありえそうなのだが、違和感がつきまとう」
「やっぱり、キーになるのは、四日目のはんのうだと思う。」
「んと、しおんの四日目のこうどうについては、みんないっぱい指摘しているところだけど……。
ありさは、四日目にしおんをすごく疑っていたね。(>>4:30)(>>4:63)
これ、改めてみると、えにしに、うたがいがしゅーちゅーするのを、ふせぐ目的に、みえる。
そのご、閉じ込め希望は、あおい。
最初は、けっこう、とうとつに指名している。そのご、あおいにつっこまれて、あおいはどちらにも占われている可能性が高い……と。
なら、最初にうたがっていた、しおんでもよさそうなのに。とは。しおんには希望があまりいってなくて、えにしとあおいのどちらかになりそうだったから、えにしから、回避したんじゃないかな。
えにし回避後も、えにしをゆるっと助ける発言を、しているし……うーん、ここは、仲間をかばったように、見えるとこ。」
「…そもそも封印狂人が残っていない可能性もあるのか。残っているのが辻占狂人であれば、加賀見雫が本物であるにも関わらず封じられていないことの説明がつく…気がする。
いや、霊能者の問題が残るから同じか。…疲れているのか、我は。
霊能者二人が互いを信じているようなのも気になる原因ではあるのだろうが」
「みらい、えにし、ありさ……仮にしおんとしても……まこを連続でねらう、意図は、よく分からない、ね。せんりゃくにしては……個人的、うらみ?
まこって……そういうタイプに、みえない、けど、な。
わたしの結論は、じょうほうの落ちていないうちに、ということだったけれど、それにしてもあせりすぎ?とは。」
「襲撃先は、
まこ、まこ、みさ、ことは、みう、きーち
うーん……。
女の子については、もしかしたら……みらいの友達関係の、かのうせいも、ある、けど……。」
「4日めの、ありさに戻る。
ありさは、「先陣を切る」と、言った。これは、狼にしては、だいたん。
答えはわかっているから、結果については、いいんだけど。
封印狂人に、能力を封印されるおそれ……つまり、最後の狼になっているありさが、襲撃ができなくなる、かのうせいが、ある。
もちろん、くくいもいたから、ありさに使うとは、限らないけど。
なんとなく、最初のひとにつかいたくなるような、気がする。
……しょうじき、封印狂人も、えにしのとこで能力をつかわなかったのが、あんまりわかんないんだけど……それは、結果論であって……封印狂人は、狼わかんないし、えにしは狼じゃない、とおもって、一回分、せつやくしたのかな。
ひびきに使わなかったのも……すぐ使っちゃうの、もったいない、と思ったの、かな。
うーん……。」
「おーっとぉ!あたしのいない所で話が進むと困るな!至極困るな!暫し待たれよ!今戻るぞ!」
[島内放送だろうか。遠くからアリサの声が聞こえる。]
>>4:67 アオイ
俺はお前と違って幼児体型は勃たないから。
………見えねえんだよ。見えねえし喋ってる声も聞こえない。……歌が耳にこびりついて離れねえんだ。
(そう言って蹲り眠ったのを覚えてる。そういえばアオイの示す先に目をやれなかった。見ようと思えば見えたかもしれないが、本能がそれを拒んだのだ。)
(ヤクモが悔しそうに叫んだのも覚えている。恨むこととは無縁そうな彼が言い放った言葉が頭に残って離れない。
今はただ………もう叶わぬかもしれない「3人で生きて帰る」という一縷の望みだけを心に今の時間を生きている。)
………キイチ……そっか。
(辛かったろう。ギリギリまで覚醒を拒み、それでも殺意に飲まれていた自分だからこそわかる苦悩をキイチは吐露していた。)
「……この状況が、つくられたものなら、いちばん得をするのは、【ありさ】では。とは。
違和感をうちすてて見れば……。ずっと生き残っている狩人の、わたし。
狼、ならびに、逆呪殺のけんで……呪狼のかのうせいも、まだのこっている、しおん。
このふたりのどちらかに狼がいる、とするのがふつう。
ことはを襲いに行ったのは、わからない、けど、やっぱり、前にも言ったとおり……もし、霊能が、ひとりになっていても、このメンバーで、残ったら、わたしかしおん、もしくは、せぼ、あおい……にうたがいが、むく。みんな、ありさより優先して、とじこめられる、いち。
それに、あそこで襲撃を成功させていたら、今日は、4人だった。
もう、閉じ込める回数にあとがない状態になる。
だから、さいしゅう局面を、乗り切る自信が、あったのでは。とは。」
「ただし、狼がありさ、かつ、ことはが言うことがしんじつなら、封印狂人のいちが、ふめい。
また、もし嘘で、ことはが封印狂人なら、本物の霊能は、りこになる。有り得なくはないけれど、すこし、つごうのよいような。」
「リコが何の能力だったか、って話は、もう絶対わかんないよ〜……
無難に闇狩人だったらいいけど、霊能だった可能性も全然あるし。ある程度、アバウトな予想になることは仕方ないよ……」
「うむ…我は、加賀見雫を信じたいと思うのだが…。加賀見雫にもこの状況にするメリットが無いように思えるのだ。
霊能者がもう不在であること、妖狐を真っ先に襲撃したこと。どちらがありえそうかと言われると前者の方がありえそうな気がするのだ」
「いつの間にか知らない部屋にいてね。…もしかしてあれミナミちゃんのニセモノが使ってたとこかな?え、こわい。」
「なんだなんだ?不確定要素が随分あるのにあたしに寄せてくるじゃないか!
じゃあ、あたしが狼だとしての行動を洗っていこうか。
二日目、占いをフラットとする発言の後、【エニシくんとシオンくん】を希望に挙げている。初手から仲間のエニシくんを挙げる大胆さ!まあ当たる率は低いから出してアピールもいいかもね。
三日目、シズクちゃんがホンモノだとしたら、マコくんを狙ったら護衛されていた。ここでまずいきなり真贋つかない占いを消しに行くんだね。狐どうするんだろ。占い希望は【エニシくんとシオンくん】。推すねえ。そして処刑希望に【ミライちゃんとアオイくん】早々に切るじゃないか。相当繋がりを隠したいと見える。そして、ミサちゃんをスルーした後にククイくんとミライちゃんが回避だね。希望に出したミライちゃんが選ばれちゃって慌てて霊能回避させたのかな。で、何故か自分も霊能に出ると。なんでよ。コトハちゃんとほぼ同時だから見てからでたとかでもないし。結果わかるし真取りに行けるかもって思ってもかなり厳しいよ?」
「四日目。マコくんを続けて襲撃するよ!…なんで?そんなに占いを早く処理したいの?で、恐らくエニシくんが占われて二人目露出。ジリ貧じゃん。
霊能結果は少し遅れて発表。コトハちゃんが狂人の可能性を探ったのかな。そんな状況でエニシくんの突然のカミングアウト!あるかそんなこと!同じ時間にあたしも同じ場所にいるのに密談もかわさずに単独行動させないでしょ…。
決定後に結果の発表の順番化を希望するんだね。黙ってればいいのに余計なことをする狼だと自負しているよ。謎のアピールで目立っちゃうもの。」
「…既にだいぶおかしいよ、この狼。損しかしてないもの。まだやる?ああ、やるね。もうちょっとお待ちよ。」
やっと集会所が見えてきた。
時間の概念はすでに失くした感覚であるが、ほんの数日前まで自分もWここWに存在したのだ。
この島に未練がましく取り残されてしまったのは、生徒達のことが気掛かりであるべくして、最期にひとりひとりの顔を見たい一心でここに戻ってきたのだ。
集会所のドアをすり抜けようとした瞬間だった。
鴉の大群が不気味にうごめく一画が視界に飛び込んできて、思わず顔を顰める。
(な、なんだ…あれ…)
導かれるようにそこに浮遊を進めた
─────「!?!?ぅ"っ"!!!!!」
悲鳴すら出ない戦慄が貫く。
すでに腐敗が進んでいる亡骸の山だ。無造作に積まれた肉塊の山。
どれも知っている顔。
生徒達をお世話してくれた民家の方々や多々良村長、村役場の方々…
そして…尊敬していた担任の森久保先生‼ 長い頭髪が血で固まって顔に張り付いていた…
金縛りにあったように視点すらズラすことが出来ない。教師同士で仲良くさせてもらっていた他クラスの先生方…だけでなく、他クラスの生徒達もその朽ちた山の一部と成り果てていた。
「な、んで、、、?」思わず膝から崩れ落ちた。
幽体では腐臭など感じることはできないが、この上ない惨たらしい有り様に嘔吐物が湧き上がってくるような動作が繰り返された。
(……うちのクラスの生徒達…は………?)
「これ以上 "何が起こっているのか" を知りたくない」と魂が拒絶するかのように、意識が遠のいていく…
スローモーションのように音もなくその場へ倒れ込んだ。
「さて、五日目だ。
ミサちゃんを襲ったのか。何考えてるの…。求婚が失敗したと思われるところを襲う理由よ。前日の段階で薄々相手はククイくんだってのはみんなわかってたみたいだったし、失敗したのが嘘だってわかってたなら減らしに来るかもしれないけど、わかるわけないしな。」
「六日目。
で、コトハちゃんを襲撃と。まって、あたし既に単独狼だよね?なんで対の霊能を襲うの?一人残ったらすごく怪しいじゃない。コトハちゃんが真か狂人としても、残ったあたしが閉じ込められるとかそういう懸念はないの?しかも護衛成功って。色々おかしいもの。ここ見逃せないよ。」
「…動きが訳わかんなすぎて何も考えられない。なんだこの人…見れば見るほどまともにやってるとは思えない。」
「シオンくんが狼で、あたしとサヤちゃんが残ったらあたしは抵抗できないかもしれない。自分が狼じゃないって言うことしかできなくなる気がする。」
「……だめ。」
「もし、封印狂人が、ことはかありさなら……わたしがいなくなったら、負けちゃう。」
「今日は、妥協できない。わたしは、閉じ込められる訳には、いかない。」
随分と長い事寝ていたようで、寝すぎだろうか、鈍い頭痛が頭を襲う。
寝ぼけたせいか、間違ってアリサちゃんにおはようと言ってしまったが、恥ずかしいから訂正するのはやめた。
そんなこんなで、ボイスレコーダーを聞き直しながら発言する。
「……皆、おはよ。
大詰めだっていうのに……ごめんなさいね、自分が思っていたより疲れていたみたい。
今思ったのだけれど、結果論とはいえ私が封印されたと言った事で、狂人には真偽割れているのよね。
皆も分かっているだろうけど、これ確実に今日人狼を仕留めないとまずいわね。
魚人に関してはもういないでしょ。
私は人間だから魚の気持ちなんて分からないけど、跳ねて存在をアピールしなきゃ、狼に噛んでもらえるものももらえなくないかしら?
控えめな魚人、とかなら分かるけど、ここにいるメンバーで控えめなの、シズクちゃんぐらいだけど……私は彼女を狂人だと昨日と同じく見ているわ。」
「これは余談なのだけど、狼としては今日封印されたと言った私を、狂人だと思えるのかしら?
仮に私が封印狂人なら、アリサちゃんを封印するのではなくて?
霊能者2人が偽物っていうケースは、ククイ君とリコちゃんが本物だって事になるのだろうけど、それは都合が良すぎるでしょう?
それなら、狼にどこが本物か、教えてあげるのが筋じゃなくて?
ああ、狼で封印されたと名乗るのであれば、それはシズクちゃんと繋がってると見なされるのか。
……それなら、私は」
今言おうとした事、それは感情論だ。
今は相応しくないと言葉を噤む。
「……封印狂人に狼位置をアピール出来るのだろうけど、そんな事するより目立たないように言っておいた方が良いのではなくて?
最後の狼なら、尚のこと、ね。
アピール出来ると同時に、目立つ。
これは諸刃の刃な策だと思うのだけど。」
ここまで話して、ふう、と一息ついた。
「何となくだが…霊能者が二人とも偽物な気がしてならぬ。それであれば、小宮山 心優の襲撃も理由が生まれる気がするのだ。
…違和感はあるが」
>>+59 続き
「袴田先生!?袴田先生!!」
必死に呼びかけたが、周りの様子を見て、あるはずもないのに血の気が引いていく感覚に陥る。
──ああ、あなたにだけは。
この地獄を見てほしくは…なかった。
人一倍周りの事を考え行動し、配慮していた彼が、この惨状を受け入れられるはずがないのだ。
…出来る事なら、このまま何も知らずに眠ってくれた方が良いと、思ってしまった。
私は閉口し、袴田先生が目覚めないよう静かに──でも目覚めてしまった時の事を考えて──寄り添って待つ事にした。
…もしも彼が目を覚ましたなら…。真実を求めたなら。全て話そう。全て…。
…嫌われちゃうかな。
「分からぬな…色々と。逸見 亜梨沙が人狼であるなら、狂人が生きているならこうも皆が逸見 亜梨沙を閉じ込めようとは思わぬ気がするのだ。
だが…逸見 亜梨沙の占い希望は呪狼である不破 縁であった」
「これは…困ったことになったな。
どう見てもコトハちゃんとシズクちゃんは繋がっている。そうだろう?どちらかが狂人なら二人共があたしを閉じ込めるとは言わないよ。もちろんそう言わせておいて別の人に投票させるなんて真似はできようもない。
終わらせに来ている。間違いない。」
「行ってしまうのか、シオンくん。
あの二人が投票を変えない以上、君次第であたしの死は決まってしまう。いや、みんなの、だ。
…違うんだ、重荷を背負わせるつもりは無い。
ただ……こんな理不尽をこれまで皆に与えて来たんだなって。これで呪いに打ち勝つことが出来なければあの世で合わす顔がないよな。
…おっと、泣き落としにかかったとは思ってくれるなよ。
しっかり考えて、それで答えを出してくれればそれでいい。」
シオンは一日の終わりに皆に会いにいく。
会うとはいっても、声が聞こえるわけでも姿が見える訳でもない。
「随分とこちらは寂しくなったぞ。もう、元には戻れぬのかもしれんな。この判断が正解か分からぬが、過ちであれば我が身に夜明けは訪れぬのだろうと。我自身が魂を失うのは…多少は恐ろしいが、何よりも皆の絆を証明出来ぬことの方が恐ろしい。
ああ、そうだ。金枝 希壱。こちらは女性ばかりが残っておるぞ、羨ましかろう。…ははっ」
ふと思い出し、ポケットから黒いレースの髪飾りを取り出す。
「七原 南。貴様のお人好しがこの様な事態を招いたのだろうな。だが、貴様の過ちは我が墓まで持って行ってやろう。恐らく、皆気付いているだろうが貴様が井戸へ行ったという決定的な証拠は我が持って行ってやろう」
俺の予想当たり。
……しっかし、ナナハラが原因だったんだな
マコとシオンがどこ行ったかわかんなかった日は、これを見つけてたのかな。
アリサはもうシズクに決めたみたいだけど、……シオンはどうだろな
「…………闇に消える、ねえ。」
最後の最後まで突っ込もうとして、そんな気になれなくて終わったなとシオン君の背中を見て思った。
無事に朝日を拝む為に、考えて考えて考え抜いたつもりだったが────睡魔は襲ってくる。
本当は、寝ている場合じゃないのに。
閉じそうな瞼を何とか開けながらも、聞き捨てならない事が聞こえたのでこれだけは返そうと声を上げた。
>>82 アリサちゃん
「こんなにも分かりやすい繋がり方を見せるほど、馬鹿じゃないわよ。
この状況下で考えられるのはシズクちゃんが本物か、そう言っておいて人狼の人に票を合わせるつもりなのではなくて?
人狼は、最後の足掻きで票を変えさせようと喚いてみたりして、ね。」
今の貴方のように、という言葉は飲み込んだ。
シズクちゃんを指名したのは、明日生き残れば何とか出来るという覚悟の表れか、と思った。
「私は【アリサちゃん】に入れる。」
はっきりとそう言った。
眠い、疲れた、もう何もしたくはない。
それでも、最後ならば悔いは残したくないと急ぎ足である場所に向かう。
「くっく、最後までとてもキミらしいね、コトハちゃん。
女の子がそんなにトゲのある言葉を話すもんじゃないよ。
全部が全部、自分自身に向かって言っているみたいじゃないか。なんとも自虐的だねぇ。」
「…ああ、参ったよ。
最終決定がなされないならあたしが先んじて呪いの閨に時化込む訳にもいかないしね。
やれやれ、あたしって奴はどうにも締まらないな。
…ここにきてみんなとの思い出も夢だったみたいに淡く朧気になってきてる。なんの為にこんなにも…こんなにも…?
なんの為に…?」
・・・
/目が覚めたら元どおりになっていたら。そんなことないことは理解しているのに/
/同じ班のメンバーを見守るしかなかった/
「…………ああ」
見えない毒に抗い続ける生者たちの声に、耳を傾ける。
ため息が溢れた。
まだ、彼らの望まぬ明日は続くようだ。
……もうシズクは明日まで残りそうだな。
そしたら今日は、霊能者が襲われるのか、きっと。
シオンとシズクとヒナタが残る事になる…か
……そうなったら
「日向さんが誰に入れとるかにもよるけど、今わかる範囲で逸見さんと八重樫さんに2票ずつ。
どちらが閉じ込められるか分からへん状態で、霊能者を襲うやろうか」
「…さて、あたしも休むとしようかな。
もしもの時は誰かが連れてってくれるんだろ?」
[アリサはその場にゴロンと寝転がり、目を瞑った。]
「…長らくお送りして参りました、たたら村修学旅行生集団失踪事件。明日をもってお別れの時間となりました。
希望を胸にこの島に降り立った高校生たち、あれやこれやと立ち回り、実に楽しい修学旅行。あの瞬間が永遠に続けばいいと思ったものです。
儚いと言う文字は人の夢と書くと言ったのは誰だったか。私たちはこの1週間余りで、培った絆の脆さを身をもって、その命でもって体験しました。これ以上の経験はどこへ行ったとて得られるものでは無いでしょう。
私たちは確かに幸せでした。大好きなともだち。大切ななかま。そんな夢を、人の夢をこの2年間見ていたのです。
私たちは、この修学旅行で得た経験をいかし、今後の…人生を。より豊かなものにしていきたいと、思い、ます。
それでは…またお会いしましょう。実況は、逸見亜梨沙でお送り致しました。」
[細い声が闇に溶けていく。誰にも聞かれぬ声が。]
「夢、か」
そうか、この2年間は夢だったのか。
それなら納得もできるような気がした。
体の良い厄介払いとして実家を出て、適当な高校を選んで入学した。
それなりに溶け込んで、恥ずかしくない程度の成績を修めて、適当に「またな」とでも言って別れるつもりだった。
けれど、ひとたび目を閉じてこの2年間を振り返ると暖かく、ときに少し苦く、なにより美しかった。
美しかったのだ。愛さずにはいられないほどに。
授業中に上がる笑い声、揉める二人を宥めた昼休み、廊下の喧騒、いつかのハイファイブ。
夕陽の差し込む放課後の黒板に残った落書き。
文化祭の後、ブレザーの袖で涙を拭っていたのは誰だったか。
きっと高校生としては平凡なそんな営みの数々は、自分がその一部だったという理由だけで、愛すべき美しさを放っている。
その美しさに絆されていることに、本当はとうに気づいていた。
それなのに。どうして夢は夢のまま、美しいままで通り過ぎられなかったのだろう。
儚い平凡な日々は、どうして壊れなければならなかったのだろう。
誰にも、なんの恨みも持たない人間などいない。
大きな器に花を生けるときには、鮮やかな大輪の花ばかりではいけないのに。
それでも、それでもほんの一欠片胸にあった憎しみが、恨みが、本当にこの崩壊を招いたというのだろうか。
こんなに心が昂ぶることがあるなんて、とどこか冷静な自分が責める。
悔しさと喪失感でどうにかなってしまいそうだった。
急ぎ足で向かったのは森の中。
木の板が刺してあるだけの粗末な墓の前に佇む。
八重樫琴葉がその身に纏うのは純白の着物だった。
「……はあ、着替えに手間取ってしまったわ。
着物は1人で着るもんじゃないわね。」
高めの位置で結った髪と、着物の衿の合間からは、透き通る白さの柔肌のうなじが見える。
「ククイ君、前に私の神楽を見たいと言ってくれたわね。
……あれ、結構嬉しかったんだから。
…………これは、貴方達への嫌がらせでもあるわ。
私は"嘘つき"にはなりたくないし……何より、現世で好きな事を好きなだけできるのは、生きている者の特権よ。
そこで指をくわえて見てなさいな。」
すう、と小さく息を吸い、手に持っていた小刀を抜くと、目を細める。
「…………生者の足掻き、とくとご覧あれ。」
街灯などの人工物がなく、月の明かりのみが全てを照らす。
この島に長くいたからか、夜目が大分効くようになった。
すり足のように、利き足を音も立てずに前に出すと型を取り、指の先まで精神を張り巡らせながらも、滑らかな動きで舞う。
月の光を反射して、鈍色に輝く小刀が、右へ左へ流れる様に空を切っていく。
小堤も篠笛もないこの空間に染み渡るのは夜の静寂のみ。
それほどまでに洗練され、緩やかに動く彼女を見る者はいない。
舞が終盤に向かい、刀を高く掲げ、鞘に納める。
膝をつくように座り、鞘に入れた刀を一礼するように天へと捧げると顔を上げた。
本来であれば、神に捧げる舞を血で穢れたこの場で舞うのは、神道に背きしものなのかもしれない。
それでも、最後ならばと思えば舞わずにいられなかった
……結局の所、私は巫女としても人としても中途半端な存在だ。
なればこそ、人の道に肩を入れ込んでも誰が怒りましょうや。
鼻で軽く笑うように口角のみを上げ、笑う。
こんな風に、生き残りたくはなかったなあ。
ふと、そう思った。
霊能者としての仕事を、巫女としてやり遂げればよかった。
だが、それが成し遂げれなかったのは、現世に未練が、それだけこのクラスメイト達と人として生きたいと願ってしまった証だ。
父様には穢れてしまった、心が弱かったと言われてしまいそうだがそれでもよかった。
それでも、彼等に寄り添えればそれでよかったのだ。
最後の最後にこんな感情になるなんて、何故もっと早くに気付けなかったのか。
明日を無事に迎えられる保証もない今、感傷が心を抉りとる。
よろめく足を引きずって、1歩ずつ家の方へと戻っていく。
家の中は当然真っ暗で、その夜闇の中、着物を脱いでいく。
目の前にあった見慣れた制服に着替えると、予備の布団に寝そべった。
鉛のように沈む感覚を最後に、琴葉の意識はそこで途切れた。
ふと顔を上げるとそこは月夜の舞台だった。
「…………、」
ああ、そんなことも言ったっけ。
本心からだったが、きっと社交辞令で言っていたとしても彼女は同じことをしていただろうか。
胸がつかえて二の句が継げない。
去る彼女の背中が小さくなり、見えなくなっても、ずっとずっと眺めていた。
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