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この島一帯が蠱毒の壺だと、防災無線から聞こえた声は言った。
なるほど──確かに肉体を失ったミウは、この島の中でなら自由に往き来できるようだ。
「Another turning point, a fork stuck in the road」
集会所の屋根の上にちょこんと座る。
こんなこときっと、生きている間だったらできなかった。
「Time grabs you by the wrist, directs you where to go」
「けつろんから、いって。」
「今日は【せぼ】を希望する。」
「……わたしから、見て。しおんは、少なくとも、きつねには見えない。これは、ひびきとまこが死んだ日、護衛先とともに、すぐに出てきたから。
それに、えにしと意思疎通ができていなかった。
えにしの勘違いや、仮にわざと、としても、ふしぜん。
しおんは、味方……あるいは、敢えて目立った魚人くらい。で考えている。
しかし、せぼは……狐も、狼も、否定出来ない。
昨日は、一度とじこめられそうになったとき、抵抗しなかったことで、あおいよりも味方寄りで見たけれど……。
でも、こうなっては、今日閉じ込めるのは、せぼしかいない、とおもう。」
毎晩毎晩、シオンは俺らに会いにきてくれるな
めっちゃ寂しがりじゃねぇか、ははっ
お供え物もしてくれるなんてさ、サンキュ。
/内心嬉しく思うも、無力な自分に申し訳なさを覚える。霊体ではシオンの役になんて立てない。声援を送っても、届かない/
…………みーんな腹ん中にいろいろ抱えてんだな
「うーん、シズクちゃんの話をまとめてきた。
……オレ、やっぱシズクちゃんは狼でも狐でもないと思う。
えっと、まず狐はないと思う理由から」
オレは考えを頭でまとめながらはなした。
「シズクちゃんが狐で、嘘をついてるって前提で話してみるね。
まず、>>4:157 >>4:209
エニシが、狩人だって言い出したあとのこと。ここで狐がイラつく理由ってないはずで、だからこれが嘘なら、オレは狩人だっていう布石かな、って思う。
でも、狐目線で自分が襲われた、とかどこを襲った、とかわかんないわけで。
その上で>>5:41 マコ護衛したっていうの、流石にありえないと思う」
「つぎ、狼。狼にしても、ほとんど同じ理由で有り得ないと思うんだけど。なんていうのかな、シズクちゃんを真で見た時に、狼の襲った人達は、マコ→マコ→ミサちゃん→コトハさん→ミウチャン、になる。
狼の中で、エニシが狩人だって嘘をつくって話になってて、更にエニシが閉じ込められちゃったってなったら、オレは狼だからこそもっともらしい護衛先を用意すると思う。
その不自然さが今となっては狼っぽくないけど、それを意図的にするのは、不可能なんじゃないかなって」
「有り得て、狂人かなって。護衛先が嘘なら狂人以外ないんだろう。これに関しては、他の人を見てもう少し考える。けど、四日目の夜とか、ちゃんと聞き返すと、本物っぽいかなあって、やっぱ思う」
再びの目覚め。あたしは気を失っていたらしい。この状況が夢だったなら、と何度も思ったが、今回もそうではないと思い知らされる。
>>ALL
「……シズクを閉じ込めるの、反対の人多いよね……うん、言いたいこと、わかるよ。
ごめん……本当は、嫌だっただけなの。
見えてる道を歩くのが、怖くなっただけ。
誰か、賛同してくれるかもって、そんな弱さが出てしまっただけ。
本当に……ごめんなさい。
【今日はセボくんを閉じ込める。】
」
その場にいる人に頭を下げる。
疲れ切った先に見えた絶望から、目を背けてしまった自分を詫びる。
今取るべき道など、わかっていたはずなのに。
『我が校では球技大会が三日間開催される。種目はテニス、サッカー、卓球にバスケットボール。
テニスに興じる日向さんは輝いていた。帰る方向が同じなので、日向さんとはよく一緒に下校する。買い食いやショッピングも、彼女に教えてもらったようなものだ。
テニス部にはあまり顔を出していないみたいなのに、どこであの運動神経を培っているんだろう?
普段は非常にマイペースな十堂くんも、さすがはサッカー部なだけある。
いつも移動教室の時に、小宮山さんに迎えに行ってもらっている彼とは大違いだ。そういうギャップが、女子にはウケるのかもしれない。
十堂くんや金枝くん、後七夕くんや不破くん、大柳くんたちのバスケも目を瞠るものがあった。高田くんも卓球、すごかったよね。
大会が終わった放課後、袴田先生に取り計らってもらって、教室でみんなでお菓子パーティーをした。すごく楽しかったなぁ。いつまでもこんな日々が続きますように。』
───七原南のいつかの回想
……明日シズクが閉じ込められるんなら。
なーんて風に考えてしまうのは、ナントカ様に染まってしまった考えになっちまってんのかな
あーやだやだ
うんまあ、そうだよなあ。
って思ってオレはあの日みたいに笑った。
あと三回、オレの見立てが正しければ。シズクちゃんのことを信じられるようになった今、状況的にも、恐らく、大丈夫。なんて思うのは甘いだろうか。オレが楽になりたいから、そんな理由を探してるだけ? いやでも、ずっとボイスレコーダーとにらめっこして、大丈夫だって、思ったんだ。
可能性のある人全員にやっていけば、犯人にたどり着ける。きっと大丈夫。大丈夫だ。
オレはサヤちゃんには聞こえないようにつぶやく。
「ごめんね」
あの静寂や、扉の先の暗闇から、必死に意識をそらしながら。
「シオンについては、まだ途中なんだけど、こっちも狐は切れるかな。オレ目線で狐はもう死んでるんじゃないかな、と思う。やくもか、アオイ。どちらかって言うと、アオイだと思ってる。狼については、ちゃんとまとめてからもう一回いうね。
それで。
…………あの、すごい変な事言うんだけど、オレも今日が来るまではありえないって思ってたんだけど。まだ、確実にそうだと思ってないんだけど、オレの印象。
……霊能に狼いない?」
>>+17 ミウ
……………るせえ。
(何度悩まされてきただろうか。この歌声に。もう何百回と聞いてきた。彼女の声は決して大きい訳ではないが、歌えば開場中に響いていた。不思議な歌声だった。それが憎くて憎くて妬ましくて妬ましくて………でも、自分も魅了されていた1人で。
今日まで積もり積もっていた感情を爆発させるように背中の木製の壁を壊れそうな程に叩きつけた)
うるせえんだよ!!!歌うなよ!!死人のくせにっ……俺の耳に、入ってくんじゃねえよ……!!
(みんなの前では出したこともないような叫びだった。聞かないようにしようと思えば、死人の声など聞かなくて済むだろうに。毎日聞いて、羨んで妬んで……それでも心を奪った歌声だけは聞き漏らすことが出来ないのだ。)
「我はセボ・ファルカシュを閉じ込めるのはどうかと思うが。どこの可能性をケアするかにもよるな。
…偶然ではあるが、我も霊能に人狼が残っている可能性は、少し見ている。
…少々、話しながら考えてみよう」
「ただ、シズクちゃんが本物なら、アリサちゃんで確定で、
そうなると序盤でミライちゃんを閉じ込めたいって言って、更に霊能者だって騙ってることになって。うーん、アグレッシブだよなあ。って、しっくり来ないところがあって、さっきのシズクちゃん狂人説が出てたんだけど、それもそれで。
……何だろう。先にシオンが狼の検証した方がいいのかな。読んでる限りでは狩人(闇狩人?)っぽいんだけど」
「加賀見雫が本物の場合。妖狐の可能性が残ってるのはセボ・ファルカシュになるだろう。
2度の護衛成功も真実となり、八重樫 琴葉が人狼ではないことも証明される。
この場合であれば、セボ・ファルカシュ、逸見 亜梨沙の順に閉じ込めれば問題無いことになるのだろう。
ただ、この場合。狂人が一人行方不明となる」
「いや…セボ・ファルカシュが人狼ならば、辻褄が合うのか。
次に加賀見雫が人狼であったと仮定しよう。
二度の護衛成功は、一度目か妖狐、二度目が封じられた可能性が高くなる。ならば、妖狐はほぼ残ってはいないのではないかと我は思う。
この場合であれば、加賀見雫を閉じこめれば終わる。霊能者に狂人が残っていそうではあるが。
加賀見雫が妖狐である可能性は、考えられなくは無いが。この小さな可能性まで拾うとなると、我が妖狐である可能性も考えるような…稀有なケースだ。偶然、発言した内容が正当であった。あの場面で加賀見雫がそのようなことをする必要があるとは思えぬ。うむ、やはりこれは考えなくても良さそうだな」
ミウも、アオイもこっちへ来た。
まぁ、自分がいなくなった時に分かっていた事だ。
「よかったじゃ無いかアオイ、〈幸運〉な事に同じ日に居なくなれたんだ。心配することがなくなったじゃないか。」
>>マコ
「………お前だけは分からないが。」
「ずっとずっと、1人だった。生まれた時から家の関係で普通に過ごすなんて少なかった。
中学まで、誰かの作ったレールを走っていた。でも、高校に入って、楽しそうで…ひたむきで…誰かと笑ってて…そんなの感じて思ったんだよ……
そんなことを思えるこのクラスが俺は好きだ。好きで好きで好きすぎて…」
「俺の願いになった。こっちに来て思ったよ、俺もお前らのようになりたいってなぁ。あはは、あはは、、、」
だからなぁ〜あぁ…そうか……おれはお前達全員が嫉ましい。嫉ましいと同じくらい。お前達みたいな生活を送りたいってな、だからさぁ…俺の願いのためにも、皆んな皆んな皆んな生きてないとダメなんだよ。まぁ、例外はいるけどさぁ」
ぁぁ溜まっていた…溜めていたものを少しずつ吐き出した。
「何が正しいのだろうな」
もし仮に呪いを封じたとして、失われた魂が戻ることは無い。
あの日々は遠い昔の記憶になってしまうのだ。
「うむ…もう少し、考えてみようとは思う。出来れば、八重樫 琴葉、逸見 亜梨沙。貴様らの見解が聞きたいところではある。…貴様らは互いに相手が霊能者であると思えるか?
我らとは違う目を持っているからこそ、そこを聞きたい」
「シオンについて。
気になる点としては、序盤に求婚についてすごい気にしてること。占い希望も求婚者じゃなさそうなところって理由で選んでるし。
あとは、四日目。若干エニシを擁護するような動きが見えることかな。でもどうなんだろう。マコやヒビキが護衛してる人がいることを読んで動いたんなら、相当頭が切れるし大胆だよね。
その上でエニシが、【オレも狩人だ!】って言い出したのがすごく、噛み合わない。うーん……、仮にエニシとシオンは仲間だったなら、凄い仲悪かった、とか……?」
>>36 シオン
「重複してたら、ごめん。
四日目、アオイが狼だと思うけど、狐狙いでやくもやミウチャンを、とじこめたいって言ったのって、なんで?
なんか、こう……狐だと思った理由とかあれば」
セボくんとシオンくんの話から考えると、呪いの正体がわかってないククイくんが狂人じゃなくて狩人なら、シズクちゃんの狂人はあるのかな。
潜伏の封印狂人に当たるんだろうけど、そうしたら狼の襲撃を封印できれば護衛先を明かすことで狂人アピールができるんだね。
そうなると、コトハちゃんを護衛した時の手応えありの宣言で狼に所在を伝えるとさ事が出来たってことになるよね。
霊能に狼がいる可能性としては、結果を合わせられることを考えるとない話ではないから、恐らく、セボくん、シズクちゃんの順で閉じ込めて終わらなければ、あたしとコトハちゃんともう1人が残される。…ってことになるのかな。
>>37 シオン
うん、コトハちゃんのことは霊能だと思いたいよ。
でもさっき言ったとおり、ククイくんが狂人じゃないなら、ミライちゃんが出たあと、追加の霊能を募った時にあたしとコトハちゃんはほぼ同時に宣言したよね。
あそこでミライちゃんを切って、翌日の霊能結果を合わせられれば真を取れる算段だったとすれば、コトハちゃんの狼もある。狂人の所在については把握できてなかっただろうけど、昨日の襲撃かシズクちゃんの狩人宣言でわかったのかも知れないね。
「So make the best of this test, and don't ask why」
目を閉じて足をぶらぶらと揺らしながら、なんてことはない日常のように歌う。
空は相変わらず灰色に染まっていて、太陽も月も厚い雲に覆われてミウを照らしてくれない。
「It's not a question, but a lesson learned in time」
エニシはどうしてミウを怨んでいたのだろう。真面目に歌と向き合っていた彼にとって、半端な気持ちで遊んでいたミウは邪魔だったのかもしれない。
──じゃあ、シズクは?
ずっと友達だと思っていた。でも、そう思っていたのはミウだけで、殺したいほどクラスメイトを──ミウを怨んでいたのだろうか。
ミウを呪い殺した時も、本当に捧げもの程度にしか思ってなかったのだろうか。
「It's something unpredictable, but in the end is right,I hope you had the time of your life.」
あと一年をみんなで笑顔で過ごすものだと思っていた。もうミウは、家に帰ることもできない。みんなと卒業することもできない。
「コトハさんは聞き直したけどやっぱり本物だと思う。
色々な人含めて、四日目がターニングポイントなのかな、って思うんだけど……。
あの日にエニシを閉じ込めよう、狂人らしいアリサちゃんが言ってるから、とか。狼には、見えない。エニシを切り捨てる覚悟をしてたのかもしれないけど……」
オレは少しだけ迷って、目を左右に動かした。
「……もしかしたらコトハさんのこと、傷つけるかもしれないけど、言うね」
「ミサちゃんと、ククイが死んだ日。あの日もし最後の狼だったなら、憎しみを顕に怒れたのかな、って思うんだ。……初めから、みんなが憎かったなら、殺したいって思ってたなら、そんな風にはならなかったんじゃないかって」
[朝。まだ、生きている。生きてしまっている。
昨日、夢を見ることはなかった。目を閉じ、開けば朝になっていた。]
……………生きてるのか…まだ、俺は…
[窓から見える景色は何も変わらない。恐ろしい程の静寂。それを割くように、時折聞こえる鴉の声。重たくかかった雲。晴れることのない空。]
行かなきゃ……
[園原さんの家を出て、集会所へと歩を進める。
終わらせなければいけない。
この呪いをとかなければいけない。
襲われた者の為、閉じ込められた者の為に。
カナコ様の怨嗟を断ち切らないとダメなんだ。]*
…………お前ら…
/少し、自分が異質なのかもしれないと思った/
/クラスメイトが閉じ込められる度、死人が増える度に、自分のいる死後の世界のような、不安定な場所には恨み辛みが増えていく/
/負の感情が毒ガスのように撒かれるような感覚。ギスギスした空気。受け入れると決めた自分には、クラスメイトの変貌に少しついていけなかった/
/腹のなかに抱えていたとわかっていても、ドロドロと吐き出されていくものに目を丸くしてしまう。絆があったと思っていたのは、自分だけだったのだろうか/
──見つけた。
この島に渦巻く思念の海の中、辿り着いたこの村の本当の真相。
私達村人にも隠匿された呪いの概要。その古文書の内容。
今の状態ではページを捲り中を見る事も出来ず、中身を知る事も絶望的かと思われたが。
日毎に増える犠牲者達の思念を辿って辿って、辿り着いた。
犠牲者が増えた事で真相を知る事が出来たなんてとんだ皮肉な話だが。
(…ああ…)
そして、やはり予想は当たっていた。…私達村人の仕業だった。
疎み、忌み、蔑み…そして、閉じ込め、殺した。
あまつさえ、その歴史を隠匿し、上っ面だけのイメージを刷り込んだ老人達。
彼女は結局、最後まで、…最期の後も、村人達から無き者として扱われた。
こんな事をして彼女が救われる筈など…ない。
「…どうして…どうして…受け入れてあげられなかったんです〜…?」
ぽつり、と呟く。ただただ悲しかった。
[ここに来てから何日たっただろう。ここへと集まる人が増えるにつれ、希望はいつしか消えた。二年間培ってきた偽物の絆に縋りつき泣いていたのも、今思えばすこし馬鹿らしい。認めてしまえば簡単だった。]
[変わらず本殿の隅で膝を抱えて蹲っている。こんなときでもお菓子はおいしい。どんなにひどく落ち込んでいても、立ち直れないほど落ち込んでいても、いつも変わらずあまくておいしい。だから、りこはお菓子が好きだった。]
[ふとどこからか、よく知った歌声が聞こえた気がした。いつかのホームルームで、卒業式に歌おうとミウがしきりに推していた曲だ。歌詞の意味もわからずに、家で伴奏を懸命に練習したことを思い出す。せっかく練習したのに、もう歌えないんだなあ。]
So take the photographs, and still frames in your mind
Hang it on a shelf in good health and good time
Tattoos of memories and dead skin on trial
For what it's worth it was worth all the while…♪
[本当に、本当にもう戻れないのだろうか。そこまで歌って、抱えた膝に顔を伏せた。]
集会所へ浮遊を進めている途中、園原家の横を通り過ぎる。
(…渚さん…すでに浄土に召されたのでしょうね。そちらで笑顔で過ごしていますか…)
家のあるじをなくした立派な邸宅をしばし眺めていると、中からキイチがひとり俯きがちに出てきた。
どうやら今日は『モテる男のバイブル!』と目立つコピーが謳われた愛読書を手にしていないようだ。
(生徒達はどのように食事などを摂っているのだろう…)
3班は男子ばかりだったので、生活面でも不自由していないか余計に気にかかる。
とぼとぼと歩みを進めるキイチの後を追うように、集会所へ向かうことにした。
心なしか見かける生徒の数が少ないような気がする。疫病細菌(袴田の思い込み)から逃れる為にみんな屋内にこもっているのだろうか。
>>+26ヒビキ
想いに引き寄せられるように、彼の考えに反応する。
こんな…恨みで恨みを流すような、誰も救われない流れが止まる事を祈って。
「あなたは…間違ってないわ〜…。あなたが居た事で救われた人がいるのよ〜?」
少なくとも、彼の愚直なまでの光に私は人知れず救われたのだから。
「きっと、皆…呪いに負けそうになって…心が消えかかってるのよ〜。だから…あなたも負けないで…ね?」
綺麗事だろう。死んだ人達が戻る事は…きっと、…ない。
でも、折角こうやってこの世界でもぶつかる事が出来るのだ。
ぶつかってぶつかって、その果てに互いを受け入れられるなら。
この呪いだって…もしかしたら…。
カナコ様の怨毒にも裡があるのなら。
それはきっと、求めても得られなかった愛や絆の事を指しているのだろう。
陳腐な事…だと思うだろうか。
だけど、カナコ様が呪いを経て…清い心を取り戻したと言う古文書の記述が本当なら。
怨毒の果てに見たかった絆に触れたかったのだとしたら。
彼女の怨毒を晴らせるのは、やっぱり…君たちなんだよ。
「怨毒に飲み込まれないで…」
そして、出来るなら。
カナコ様も…救ってあげて欲しい。
言葉には出せなかった。自分勝手なわがままなお願い。
私は祈る。カナコ様に一生そうしてろと言われたように。
揺蕩う意識はまた沈下する。
一年生の時。三送会で二年生と一緒に卒業生を見送った時、三年生の先輩たちがお返しにGood Riddanceを歌ってくれた。
みんなすごく仲が良さそうで、揃って笑顔でミウたちにエールを贈ってくれた。
その時は英語の意味が分からなったけど、あとで調べて少し泣いた。
ミウたちも卒業する時は、この歌を歌いたい。そう思って、いつかのホームルームに推したことを思い出す。
いつだってミナミは、そんな提案を肯定してくれた。他のみんなはどうだったっけ。どんな顔で反応してくれたっけ。
「It's something unpredictable, but in the end is right,I hope you had the time of your life.」
「………」
歌い終えて、しばらくぼんやりとする。
そして──やがてミウは屋根から降りて、神社へと戻った。
そっか……今日はミウが……
人狼ってやつは、ほんと……
[程なくして、ミウが襲われたことをレコーダーで聞いた。人狼は、これが粋な計らいとでも思っているのだろうか。アオイを閉じ込めたその日に、ミウを襲うなんて。]
考えないと……な。
[『見誤れば一環の終わり。』
わかってる、そんな事。コトハに言われなくたって。この中の誰かが人狼で狐で、信じられる人なんてもういない。
情に絆されればそこで終わりだ。]
わかってるよ。
[吐き捨てるようにそう言って、
レコーダーの再生ボタンを押した。]*
「とうとう本殿の中の方が多くなっちゃった。
もうみんな限界よ。
こんな……ひどい」
みんながもし外に出られたとして、このまま元の暮らしになんて、どうやったら戻れるっていうんだろう。
自分はもう死んでしまった。
解放されるか、ここに留め置かれるかすら決めることはできない。
全てが終わったその時、せめて生き残った子たちが赦されますように。
>>40 アリサ
えと、ごめん、つまり、
『シズクが潜伏していた封印狂人だとするならば、狼の能力を封印、護衛先の手応えを感じたと発言して自分が狂人だとアピールした』
って解釈であってるか?
この場合、人狼はどこにいるって考えてるんだ?霊能か?
>>+26ヒビキ
「何。悪いものにでも当てられた?皆を信じられなくなった?受け入れられなくなった?
ふうん。僕に言った言葉は嘘だったんだ。
まぁ、それはそれで良いんじゃない?嘲笑はするけど、愚かとは思わないよ。
......はぁ。全くさ。
少しは、胸を張って良いと思うけど。
多少はさ。あったよ。輝いてた物も。それだけは、僕がヒビキ君に保証してあげる」
[少なくとも、マコにとっての情景は。
どこか歪を孕ませた物ではあったが、それなりの価値あるものだったのだ]
(なんか、あの人に追従したみたいになっちゃったな>>+30)
[ゆらりと現れ、またフッと消えた女性。村で見掛けた人に似ていたような。自分達とはまた違う、不思議な雰囲気を持っていた]
アオイの姿が見えた。ミライと隣り合っているのを見て、胸が締め付けられるような思いがした。
でも、どうすることもできない。だって、生きているひとと死んでいるひとが混ざり合うことはないのだから。
「………」
ふと、視界の端に漆のように黒い髪が見えた。そこには独りぼっちで蹲るリコの姿があった(>>+28)。
ミウはそっとリコの隣に腰を下ろす。同じように膝を抱えて、顔を伏せる彼女を覗き込んだ。
「リコぉ……ごめんね。ミウ、迎えに行けなくなっちゃった。」
本殿の中では、望めば死者の声も耳にすることができる。そんなことなど知るよしもないミウは、そっと彼女の頭を撫でてつぶやいた。
誰も殺したくなんてなかった。
2人で居ることだけが望みだったのに。誰かの代わりに私が死んで、それでよかったのに。恨みに染まってしまったクラスメイトが、頭を冷やしてくれればいいと思ったのに。
なぜか、みんな半透明になって現れる。
なぜ? なぜ、そんなに人を粗末に扱うの。
私も恨んでしまいそう。
長くまどろんでいたが、もぞ……と起きた。
「……おなかすいた。」
ともだちの死体を見ても、お腹はすく。生きているから。
そんなことを頭の隅に思いながら、台所へ行った。
シンクの三角コーナーには、大根の野菜くずが入っていた。
そういえば、レコーダーの記録で、ミウがコトハに何か言っていた気がする。
「……わたしも、おそわればよかったな。」
家庭科は、調理実習が苦手だった。
裁縫などは、それなりに器用にできた。
しかし……調理実習は、火加減が絶望的にへたくそで、いつも焦がすか、ふきこぼれるか……あるいは生焼けになってしまうのだった。
そういえば、強火にしすぎてミナミがあわあわと助けてくれていた気がする。
アオイが少し遠くから笑ってたかな。
アリサが実況し始めたりして、ちょっと気恥ずかしかったような気がする。
炊飯器を見たらごはんがあったので、シンプルにおにぎりにした。
最近、ひとりでそうやって食べていた。
なんだか、だんだん、ミウと一緒に居られなくなった。
疑い合うのが、苦しくて。
こんなことが始まってから、クラスのみんなを疑っている。
ずっと疑っている。
みんな、各々の発言をよくよく聞いて、自分の意見を言う。
今まで、そんなふうに、心の底から相手を知ろうとしたことがあっただろうか。
ミライがミナミをいじめていたなんて、知らなかった。
ミサが、そんなにもククイのことが好きだなんて、知らなかった。
マコが、疑えなくなると思うくらい、わたしのことを尊敬してくれていたなんて知らなかった。
なんにも知らなかった。
……一個だけ、知っていた。
ミウが、『月光のアリア』を読んでいたのは、知っていた。
あるとき、夕暮れの教室で、ミウのカバンの端に、わたしの初めての単行本の背が見えた。
『アリア』は、1年で打ち切り。全12話。最近終わった話を収録したもう1冊で全2巻。
もう手直しやら加筆やらはすんでいて……たぶん、来週くらいに、世に出るのだ。
2巻が出たら、読んでいたのかな、ミウは。と、おもう。
マコも?
マコの小説も、読みたかったな、と思う。
ヒビキから教えて貰ってすぐ、聞けばよかった。
持ってきてたり、したのかな……。
そんなことを思いながら、味のない食事を終えた。
「今日のせぼの話、は、あんまり、狼っぽくは、ない、かもしれない……。狼なら……せっかく残したわたしを、おさないのは、不自然、かな、とは。
ただ、わざと……ううん……なんていうのかな……うん、ごまかしてる、可能性……」
「……でも、狐の可能性、ふくめ……わたしから見たら、やっぱりせぼしかいない、から……。」
「……希望は、変える気は無い、けど。霊能のほうに、狼がいるのかも……一応、けんとうしてみる。」
>>37 シオン君
「セボ君が言ってたけど、アリサちゃん狼の可能性もあるのよね。
5日目の霊能一番槍(>>4:198)発言も、狼なら身内切り出来る。
サヤちゃんの本決定(>>4:136)発言後に、霊能結果一番槍を名乗り出たのも、狼同士で話していたのではなくて?
エニシ君を踏み台に、霊能者としての真取りをを頑張る、とかね。
ククイ君とミサちゃんが死んだ日(>>5:32)の様子もおかしかったし。
衝動に負けない?何?ってずっと思っていたわよ。
後、その場合シズクちゃんは狂人の可能性が高い、というかそうだとすっきりする。
ククイ君が狂人なら、もしかしたら本物の狩人の可能性もあるかもだけど……不自然な行動が多いのよ。
私を護衛(>>6:0)したり、魚人の扱い(>>4:181)(>>4:187)が変わっていたりね。
私を護衛したと嘯いて、狼に狂アピしたり、あの日シズクちゃんは魚人だと見ていたエニシ君閉じ込めようと言っていたのではなくて?
あれ、無駄に日にちを使わせて狼の手助けしようとしていたのかなって今だと思えるのよ。
だから、今の所は狂人だと思ってる。」
「……ただこれ、予測でしかないのよね。
アリサちゃんに関しては、真≧狼で見ているわよ。
でも、結構しっくり来るし、明日の閉じ込め先、アリサちゃんでお願いしたいなって思ってるわ、今の所は、ね。」
>>+24 アオイ
「……一つ勘違いをしているみたいだから、言っておくよ。幸運だと言ったのは今の状況じゃぁない。
本当に好きな人がいない世界なんて、どんな色した日々があるかと思ったら、まだ幸せだろうなってさ。
その辺、ミサやククイなら理解してくれるよな?」
「疑って、裏切られて………。あぁ、全くだ最悪だ。最悪すぎて逆に笑えてくるよ。」
アオイから視線を外し、周りを見回す。
>>ミライ
>>エニシ
「まさか、3班から2人も強い呪いにかかった奴が出るとは思ってもなかったよ。さぞかし俺の姿は滑稽に見えただろう??さぞかし、愚かに見えただろうな…。あぁ…裏切られたよ!裏切りだ!この修学旅行での思い出を嘘で固められたそんな気分だよ!!
……だとしても…
ミライと行った肝試しでの言葉、俺のこと分かってくれる奴がいるのかなって嬉しかった。
エニシが投票決まった時、俺に言った言葉、アレだけは信じたいって今でも思ってる。
……ってアレお前らに怒りぶつけてやるつもりだったのに………くそっ!くそっ!」
「ちなみに今日の閉じ込め先は【セボ君】でいいと思っているわよ。
理由は昨日言ったから省略させてもらうわね。
狐が有り得るところと言ったら、後はセボ君くらいだし、不安要素は消していきましょうか。
……後、これはサヤちゃんが怒るかもしれないけど、アリサちゃんが狼でシズクちゃんが狂人だとして、サヤちゃんが今まで残っているのはお友達とかだったら傑作ね。
ああ、役職繋がりの話をするなら、私は霊能だからかしら?
私が序盤で噛まれたら、いつかはアリサちゃん噛まれないとおかしいものね?
だから私をぎりぎりまで噛まないのかなっていうのも、考えたわ。
今の霊能は、仕事を終えていてほぼ高い確率で護衛がついていない。
そして、狼目線であればほぼ内訳透けているでしょうし、どちらかを狙えばいい美味しい噛み先でなくて?
……まあこれ、私にも当てはまるけど、私がこうして口に出して言ってる時点で察してほしいわね。
私なら、不都合な事は言わない。
…………理由は、分かるわよね?」
この数日で様々な事があり、疲弊し切った自身の顔を見れば、どんなに鈍い人間でも分かってくれるだろうと思った。
無駄な発言をしてこれ以上疲れたくないし、仮に狼なら不利な事は黙っておいて、後でそうだったの?とすっとぼけるに越した事はない。
情報を真っ先に話す、というのは身の潔白を証明すると同時に、偽物にとっては首を絞めかねない行為なのだと。
私は別に隠す事もないので、つらつらと話した。
>>38 セボ
「言ってしまえば直感になるが。大柳響がどちらを占うか、といった時に十堂 葵ではないかと思ったのだ。…違ったのだが。
不破 縁は狩人には見えなかったが…少々迷うところではあった。小宮山 心優は日に日に十堂 葵の元を離れていることが多くなった印象を受けたからだな」
「我も言ったか覚えてないから言うが【一度も水音は聞いていない】
我が力が弱まる時間帯にはセボ・ファルカシュを閉じ込める必要は無いのではないかと言ったが。襲撃先を考えるとセボ・ファルカシュが人狼のように思えてくる。
逸見 亜梨沙であれば、八重樫 琴葉を襲撃する理由が無い。
八重樫 琴葉であれば、加賀見雫の護衛成功が謎に包まれる。
加賀見雫であれば、今日小宮山 心優を襲撃する理由が無いように思う。
感情的なものが絡んでいればそこまでは分からぬが」
[レコーダーを全て聞き終えて頭の中で考える。昨日の発言も全部聞いて、その前の日の発言も洗いざらい聞き直した。
信じる心を捨てて、疑う心をもって。
あまり回転のよくない頭で、考えたことを話し始める。]
……ん、今日もシズクが残ってる。
人狼だから残ってるのか、本物だから敢えて残されてるのか……どっちなんだろうな。
………俺目線、セボとシオンを閉じ込めればもうこの呪いは終わると思ってる。シズクを本物の狩人だと仮定するなら、だけど。
[信じるという言葉は使わない。誰が嘘をついていてもおかしくないこの状況で、その言葉を使いたくなかった。この中で、仲間を襲って笑っているやつがいるのなら、尚更。]
俺目線の話。
シズクが本物の狩人であるとするならば、狐でも狼でも可能性があるのは、セボ、シオン、アリサ。コトハは霊能だと仮定する。
霊能を襲ったのは、疑いを逸らす為なのかもしれない。そうなってくると、アリサの正体が疑わしくなってくる。セボの話から考えて、あって人狼だろう。今日閉じ込める対象に選ぶことはないと思う。
次いでシオン。シオンも狐っぽくはないというか、この場合だと人狼だと思う。どうしても3日目の占い師2人の希望候補が気になるんだ。結果としてエニシが人狼だったから、呪狼はエニシなのかもと思ってたけど、シオンもやっぱり気になる。狩人の話は確かにその通りだから、強く反論はできないんだけどさ。
それから、シズクが人狼の場合なら、シオンとセボは村で、狐はもういないと思いたいところではある。霊能2人は本物か封印狂人なんだろうな。
……どの道、この3人の中だとセボが狐だと仮定して、【セボを閉じ込めることで異論はない】。
[セボの名前を口にした時、なんの躊躇いも無かったことに自分自身で驚いた。
最初はとても怖かったことが、疑うことが、希望することが、閉じ込めることが、戸惑いも躊躇いもなくなってしまっていたなんて。
セボは、仲間だと思ってた。一緒にバカをできる友達だと思ってた。それなのに、今はただただ疑いの眼差しを向けることしかできなかった。]
オレはコトハさんに苦笑してから、思考を切り替える。きっとこの島にきたばっかりなら、これで怖気づいていたんだろうな。閉じ込められるからこそ、オレはこんなことが出来るのだろう。
「アリサちゃんの気になる点を挙げるね。
とはいえ、三日目まで、占いたいところにエニシ、閉じ込めたいところにミライちゃんを挙げてる。から、やっぱり狼っぽくはないんだよなあ、とは思う。なんて言うかな、態度とかを取り繕ったとしても、序盤の行動で仲間を積極的に売れるかってのは取り繕えない気がして。
>>4:235 「封印狂人なら、私に〜」これ、なんのアピールなんだろう、ってずっと考えてた。これ、だれが狂人でどういうかんじで使うと思った?」
「それから、前後するけど、>>4:60からシオンを疑っていて、その後、シオンについての言及がないまま、>>5:151 ではシオンのこと怪しんでるような素振りがないのは、気になるかな。エニシが人狼だったから?
にしてもアオイには触れてて、シオンには一切触れてない。
……んー、 シオンを庇ってる、というよりは追従感。シオンのこと疑おうとしてる人いなかったし。なんか見落としてたり、理由があったら、教えて欲しい」
「…ふと思ったが、本当に最悪の場合を考えるならば残る霊能者が二人とも偽者である可能性もあるのだな。
流石の我もそこまでは考えたくはないが。
我が思うに、嫌な予感がする。明日の夜明けは全てを終わらせたものにしなければならぬような」
>>+50 アオイ
「……じゃあ。じゃあ、──もしあーくんが最後に生き残ったら、どうするつもりだったの?」
今となっては何の意味も為さない問いだ。
誰かを蹴落としてでもたった独りで生き延びようと、生に執着したが故に呪いに侵された。
最初にカナコ様の呪いを浴びた生徒の一人は、そうして古書に狐と記された。
呪いとはその素質を持つ者に降りかかるのだろうか。それとも、たまたまそれが無差別にクラスメイトを毒しただけなのだろうか。
──いずれにせよ。
「……ミウは、あーくんのことを信じるよ。だって、ミウとあーくんの愛は、呪いになんて縛られないもん。」
ミウはかすかに眉を下げて、唇の端をあげた。
呪いが二人を分かつことはないと、ミウは信じることにした。
「……なんで今日ミウチャンだったんだろう、ってのはすごい気になってる。
思いつくのは、狐探しなのかなって。狼からしたら、有力候補はオレとミウチャンでオレは閉じ込められると思ったから? なんていうか、余裕がある襲い方っていうのかな」
「あと、地味に、なんでククイじゃなくてミサちゃんだったんだろう、とも。
ククイとミサちゃんが言ってることがもし本当だったら、ミサちゃんはなんの能力も持ってなくて、ククイは霊能者だよね。ククイ一人が残ってたら、殆ど真で見れたはず。
…………ククイを襲った方が、合理的だよね。うーん、個人的な恨み、あるいは何かしらの狙いがあった?
もしくは、ミサちゃんのいうことが嘘だとはじめから決めつけていたか」
「みんないる?あたし、ちゃんと聞いてるよ〜。
今のところ、【閉じ込めるのはセボくん】。
それは……変えないつもり。」
あたしは、セボくんが狼でも狐でもないって思ってる。
でもそれはセボくんを見ていて思うことでしかない。
状況の全てがセボくんを追い詰めている。
あたしは……。
>>+52ミウ
なんとしてでも生きようとした。疑われても頑張って回避してきた。いろんな人に色んな疑惑をつけた。
けど、ミウにはどうしても擦り付けれなかった。ミウが酷い目にあうなんて想像出来なかった。シオンの胸ぐらを掴んだ時だって、気付いたらああなってた。
それくらいに、彼女は自分を変えたのだ。
「俺は─────出来るならまた皆と一緒に笑いあえてた日々をって願った。
ミウに危害を及ぼす者は赦しはしないけど、こんなにも人懐っこい狐がいても良くない?」
ふふっと、照れ笑いを浮かべる。
ああ、彼女と話していると気持ちが和らぐ。
.......この先も話せるのであれば。
「そういえば、今日言っていなかった気がする。」
「【水の音は聴いていない】。」
「じっさいに、聞いたのはさやが、最後、かな?
えにしが、閉じ込められたとき……えにしのこと、魚人に見せる、つもりだったのかな……。」
「ありさに絞って、録音を……聞いてきた。ありさは、はやくちだね……。あんなに早く話して、かまないの、すごいな……。」
そんな、関係の無いことを呟く。
「……ありさは、初日から二日連続でえにしを占い先として、提出している。呪狼を、占い範囲に、入れるため……の、可能性。
じっさい、まこを襲いに来てるし……そういう点で見ると、占い師、はやめに、なんとかするつもりだったのかな。とは。
また、えにしが閉じ込められた日の、希望は、あおい。ここは……仲間をかばっての選択の、かのうせい。」
「いっぽう、みらいは、閉じ込め先に希望として、いれている。すこしでも理由のおおいひと、というのは、当時、なんとなく、納得したきおく。」
[一通りみんなの話を聞いたあと、やれやれと息を吐く。]
「はあ、誰も彼も疑問に思うことがあれば直接聞けばいいのに、周りの人に同意と賛同を求めるんだねえ。それともなんだい?全部独り言なのかな?あたしは答えるよ。ああ、逃げも隠れもしないさ。」
>>50 コトハ
「ふふ、あたしの独り言まで引っ張り出してなりふり構わなくなったのかな?やめてくれよ、恥ずかしい。
で、あたしが狼だとして、明日あたしを希望するって?随分急くね、他の人の目線を考えたら狂人と思しきところを先にしたっていいだろう?それに昨日はシズクちゃんを狼だと言っていたじゃないか。」
>>60 セボ
「あたしが一番に結果を言うって言った時だろ?そりゃあもちろん、あたしに一番の結果を言わせなくさせる作戦を取らせないために予め釘を刺したに決まってるじゃないか。後々つつかれてもつまらないからね。
シオンくんに関しては呪狼の可能性がエニシくんの結果で一旦落ち着いたからね。そうなるさ。」
「……みらいが、既に回避として出ているのに、れいのうとして、出てきたのは……あのときは、まだ、えにしが、危ないというほどでは、なかったし……むしろ、占い先の希望に、あげられがちだった、ありさも、思い切ってなのりでようと、なった、かのうせい。」
「霊能は、もともと、ふたりいる。さんにんまでなら、本物ふたりと狂人……と、いうかんじに、みられる。
ほうち、されやすい、かと。
なぜ、みらいの結果を、うそつかなかったか、といえば。
ひとり狼が出れば、みんな、まさか2人も狼が出ているとは……おもわない。
みらいか、ありさ、先に閉じ込められた方を、あえて狼だということで、のこったひとりが、残りやすくする、目的、かと。
あのときは、えにしが、よくじつ居なくなるとは……思ってなかっただろうし。
じっさい、今までも、ほうちされてきた。」
>>68 アリサちゃん
「あら、案外独り言って本音を零してしまうものよ?
何か思い当たる節があるから、そこまで食いつくのかしら?
じゃなきゃ、もっと冷静に対応すると思ったのだけど。
それと、私の話をきちんと聞いていたの?
私は私なりに考えた上でリサちゃんが人狼でシズクちゃんを狂人と言ったのだけど?
私目線だと今日、セボ君を閉じ込めると、残ったのが誰であれ、後は貴方を閉じ込めるしか道がないのよ。
……まあ、ここは明日の残った人でこれは考えるべき話題ね、ちょっと急いたのは認めるわ。
ただ、私は明日も生きているとは限らない命。
今は狼の気まぐれで生きてるけど、明日も絶対生きているとは限らないもの。
死人に口なし、今のうちに意見を出して何が悪いのかしら?」
「うむ…日向 咲耶の決定に異論は無いのだが…。本当にこれで大丈夫なのだろうか。
確かに妖狐である可能性も人狼である可能性もあるが…。
とはいえ、他の者に今日と昨日の襲撃する理由があるとも思えぬ」
「今日の……みう、襲撃、は……。」
「わたしを残すせんたくをした場合……今日は、なんとしても、襲撃を成功させたいはず。」
「さやは、いけない、と思う。それとも、【いかない】の、かはわからない。じっさい、さやでは、1度もてごたえを感じていない。」
「霊能は、連続では、行きにくかった、か。昨日、ことはが、護衛はなしでいい、と言ってたのをふかよみした?
その場合……ありさにいっても、よさそうだけど……。」
「ぐれーのなかで、一番罪をきせづらそう、な、みうに思い切って行った、かのうせい。
ひびきの本物をうたがうひとは、あまりいないから……きーちも疑われない位置、だけど……。より、護衛が、ついてなさそうなほう?」
>>+30 渚
……えっと
大丈夫っす。俺には、俺が胸を張っていいって。輝いていたものがあったって、保証してくれる心友がいるんで。
ありがとうございます。
/確か、ご飯の準備をしていた村の人だった。ハカセンといい感じだったことしか覚えていないが、大人の言葉に少し気持ちが軽くなる/
/遠慮しがちに笑い、お辞儀をした/
>>+34マコ
……びっくりしただけ。お前に言った言葉に【嘘偽りなんてない。】…こんなにも呪怨を聞くなんて思ってなかったんだよ。
お人好しだからさ、こんなにみんながギスギスするとは思ってなくて。はは、甘っちょろいよな。
でも平気。もう【知ったから受け入れられる。】お前もいるし、保証してくれるんだろ?それが俺を慰めるものだったとしても嬉しい。
サンキュ、マコ。
/マコを強引に腕の中に捕まえて頭をくしゃくしゃと触る/
>>マコ
なあマコ。今日のシオン、何持ってくると思う?
ミウのおにぎりだろ?イチゴミルクだろ?今日はなんだろな?俺ちょっと楽しみなんだけど。
「襲撃を見れば、セボ・ファルカシュが人狼だと思うのだが…。しかし、セボ・ファルカシュが人狼であるなら、この状況にしてどうやって今日を乗り切るつもりだったのだ、とは思う。
どちらかといえば、人狼が妖狐の可能性があるものを全て排除しにきているような、そんな印象を受ける。
…そうなると、加賀見雫よりも逸見 亜梨沙が人狼である可能性が高そうではあるな。杞憂で済めばいいのだが」
「いや……でも……ありさ狼なら……ことはを襲う理由がわからない。
霊能がひとりしかいなくなったら、もしかしたら、とじこめられるかもしれない、可能性が上がる……。
ことは襲撃が、ありさ人狼と考えた時の、違和感。
それなら、やっぱり……せぼ。
あって、しおん……でも……。しおんは……。
終わると……」
それ以上は、セボとサヤが視界に入って、言えなかった。
「オレを閉じ込めても、間違いなく明日は来る。
…………だから、えっと、思考は止めないでほしい。
オレは狐でもないけど、狼じゃないのは、流石に明らかだと思う。えっと、四日目エニシを閉じ込めようとしてるし、そもそもミウチャンを襲う余裕もない。まあ、ここの精査はみんなに任せる。っていうか、閉じ込められるわけだから、それはもう置いておいて、オレじゃないとき、の話を考えてくれたらいいと思う。
オレも、……狼がどこかって考えるけど自信がなくて。シオンは狼に見えないんだけど、状況からして一番狼っぽいとは思う……」
………恋かぁ…。
(周りには聞こえていないだろうがミライと自分だけに聞こえただろう言葉を呟く。シズクはどんな恋をする女の子だったんだろう。もうそんな姿は見られないのかもしれないが。)
「我も我が状況的に一番人狼であるから…分からぬのだ。全ての要素が我が人狼であった時には不利にはならないのだからな。霊能者の襲撃も、小宮山 心優の襲撃も。我が人狼であった場合は、納得がいくものになってしまう。
そうなると、やはりこれは仕組まれた舞台となるからして、加賀見雫が人狼の可能性が上がるが」
「今夜はセボくんか。
加賀見さんかどこまで粘るか見ものやなあ?」
気の無い素ぶりで言葉を宙に放り投げる。
早く終われだとか、これ以上の犠牲を出したくないとか、そういうことを願う権利は自分には無い。
それは紛れも無い事実。
それでもその一方で、その事実に胡座をかいてぼんやり眺めることは、別人のように荒廃した表情を見せるクラスメイトに心が痛まないよう自己を防衛する手段にもなった。
>>+41 マコ
「…意外だよ、マコってそんな言い方出来るんだな……。
それに何だよ、〈変な所で似て欲しくない〉って。好きだけど嫉ましい、憧れて嫉ましい、好きと嫌い、そんな、当たり前そうなもん誰だってあるだろうが!
それでも、気持ちを知ってくれたのは素直に嬉しいよ……」
「例外を……そうだな…自分で言ってておかしいよな…
皆んな生きてなきゃいけないのにな…そうだな…惨めすぎるな。
でも、惨劇を引き起こしたって…うん。」
>>ALL 上の続きで
「なぁ、カナコ様ってどんな思いでいるんだろうな…。
俺気になってたんだ、あそこまでされてどうしてまだ人を信じる気持ちが残ったんだろうなって…。あんなに酷く裏切られ、信じてもらえず、その存在だけで疎まれた。それでも人を信じるなんて……さ。」
小さな声で「まるで今の俺を見ているように思うんだよ…」
「そしたら、狼位置はどこになるか、でまた止まるんだ。
シオンが狼の可能性も、霊能のどちらかの可能性もある。
でも、アリサちゃんもコトハさんも、狼なら仲間を売っててさ……。じゃあ、シオン……? でもシオンも狼に見えなくて。
オレ正直、最後の二択に残されたら、勝てる気がしなくて……ごめん」
「我が人狼と仮定しよう。
やはり、我が人狼と否定できる箇所は少ない気がする。
まず1つ。感情的な話にはなるが、影裏真子は我にとって特に親睦を深めている友人である。恨みを持つわけが無かろう。
2つ。大柳響の占い指定に二人も人狼が入っていれば、影裏真子では無く大柳響を襲撃するだろう。
3つ。こうして生かされていることを不自然に思われぬ為に『影裏真子を護衛して、闇狩人だと認識した』と言えばいい話なのだ。
この辺りは前にも言った気がするが、あれ程までにすぐ皆に狩人であることを明かす必要は無いし、不破 縁のミスも我が人狼であるなら起こさせぬ。
これ以降については人狼も一人になってる故に襲撃先からの判断になるが…正直なところここは我も難しい。強いていえば、我だけが疑われる原因を我が作る必要があるだろうか、というぐらいか」
>>71 セボ
「あの時はククイくんとコトハちゃんがいたからな。どちらかが狂人であると強く思っていたよ。どちらかとまでは決めかねていたけど、あたしが先に結果を出すと言えば封印してくる可能性はあると懸念していたな。
シオンくんに関しては4日目の段階では占いの真贋がはっきりしていなかったから食ってかかったりもしたが、気持ち的にはヒビキくんが真かなと傾いていたのもあって、翌日エニシくんのことでそれが表に出たのだろうね。」
>>72 コトハ
「はは、それはお互い様だよコトハちゃん。人の心の闇なんてものは他人には推し量れないから人間関係というものが成立するのだよ。
ふふ、今のあたしとコトハちゃんならもっと腹を割った話が出来ていたかもしれないね!
ふむ、まあそれもお互い様だろうなあ。相手が狼だと言う限りどうやっても話は平行線だし、折り合いがつくことはないだろう。今日がセボくんなら明日はシズクちゃん。そのあとは誰が残るかな、ってところだよ。」
「わたしを人狼と仮定したばあい。
まず、もう何度もいわれているし、わたしも頭を悩ませているけれど……護衛先。
狼が確定した、えにしに合わせた方が、よほど、自然。
さやをずっと守っていたことにした方が、わかりやすいし。
その方が、えにしのことを狼だと思って、閉じ込めるのを、強く推した……とか、言えるんじゃ、ないかな。
実際は……あせっちゃったんだけど。」
「……あと、ことは護衛した日のことも。
まず、あの日に、回数を増やすメリットがなさすぎる。
回数がふえなければ、最終日は4人、封印狂人がいれば、五分の状況に、もちこめる可能性が、あった、はず。
仮に、しおんの言うとおり、事故で襲撃失敗したとして。
わざわざ、ことはで護衛成功……というくらいなら……『手応えはなかった』といって、狐がいるように見せる方が、建設的。それなら、最後の方まで残るためには、狐がまだいることを示すべき。とは。」
「同様の理由で……今日……みうは、狼には、あまりみえない。
でも、狐ではない、とは、言えなかったはず。
……延命のための、回数をかせぐ、としたら。みうより、きーち…または、霊能にいく、かと。
みうを殺したら……一手、早まる。
じっさい、今日、せぼで終わらなかったら……明日は、わたしを閉じ込めるのが……安全策。
それは、わたしが狼なら、手数的に、きけん、かと。
それなら、くり返しになるけど、きーちや霊能にいく、ほうが、まだ、わかるのでは。」
ともだちの死を、ゲームのように軽く言う。
嫌気がさす。
やってくるみんなが心配でずっと本殿の中にいたけど、外に出てみようと思った。
想像していたよりずっと、簡単に出られた。
このまま本土まで行けるのかな?なんて、考えてみたけど。今行きたいのはそこじゃない。
「セボ…………怖いよね」
彼が本殿に入るときは、任せよう。
やりたいことが何かあるかもしれないから、彼の時間になるようにしよう。
「でも、今だけ。
ちょっとだけ、いいでしょう?」
セボの隣まで行き、手を繋ぐ振りをしてみる。
すり抜けるように、触れない。体温を感じることもない。
それでも、「あなたは本当にがんばった。苦しかったね」と。あなたを癒したい気持ちが少しでも伝わりますように。
>>+72渚
いえ、お節介なんかじゃ。俺、あんま喋るの得意じゃないから言葉悪かったら、すいません
えっと…おねーさんにそう言ってもらえて、大丈夫になったのもあります。死んでも俺は皆のどす黒い部分も受け入れるって決めたし、
心友って言ったけど、本当は“だった奴”なんです。でも、またやり直す事が許されて、なのに弱気になっちゃダメっすよね
ありがとうございます。俺、このクソッタレな時間が終わるまで、気持ちだけは負けないっす
>>+73マコ
んだよ、お前も俺みたいにいっそ伸ばして結べばいーじゃん。んでシオンのも結ぼうぜ。
手作りご飯か。いーな、そういうの。隠し味に磯海苔みたいなやつぶっ込んでそうじゃね?でもバレバレみたいな。
んー俺はコーヒー牛乳飲みたい。美味いよなーあれ
誰が炊いたのか分からない冷えたご飯で歪なかたちのおにぎりを作った。
「毎度、誰かが弔っているのだな。このような事になっても、まだ我らが同胞の絆は残っているのだろうか。
今日は小宮山 心優、貴様に礼をしに来たぞ。貴様が生きているうちにするべきであったのだが。我が闇の力を込めて生成した食事だ。
我は、何を守りたかったのだろうな。まだ我が守るべきものは残っているのだろうか。
死んでしまえば全てが終わりだが…こちらも地獄のようだ。それでも死んでいた方が幸せだとは思わぬがな。
くくっ、せめてそちらが穏やかな場所であることを我は祈っておるぞ」
「うん。帰ってきたんだけど……。
わたしが反論できるのは、そんなかんじ、かなあ……。
のこされてる、時点で……じゅうぶん、疑わしい、もんね。」
「しおんは、しおんに都合のいい状況だから……仕組まれてる?って、いうけど……わたしは、ずっと、いつ閉じ込められても、おかしくなかった。
もっと、すべてにおいてもう一段階くらい、じぶんに、有利な状況を、作ってもいいと思わない?」
「これは、人狼が、わたしで一回分、閉じ込め回数を稼ぐための、状況なんだと、思う。」
>>+70アオイ
アオイの返答も、アオイが返答した事も複雑な心境だった。
「アオイ、それって…」
それ以上は口に出せなかった。
>>+77 マコ
「…単純に関心したことに対して随分と突っかかってくるんだな?
それに何だよ、そんなに殺意に溢れてたのか?気づかなくて悪かったな。(少し笑みを浮かべて)
今のお前が、普通 を語るなんてなぁ…」
>>+71 ククイ
「それも十分に考えられることだと俺は思うよ。その上でさ、古書に書いてある順番から、最後に残ったのはお前としては何だったんだ?」
「ん……まって……。大丈夫かな……。」
「うーん……大丈夫?かな……。わたしが投票はずして、万が一、三票ずつ割れると、少しこわいけど……。」
「うーん……。ごめん、せぼ。
わたしから見ると、万が一、せぼ、狂人、魚人の3人の票が固まると、こわいから、やめておく。」
「というか……護衛が出ることは、きたいしてない、から。言ってしまってもいいんだけど。」
「魚人の可能性があるのは……ここにいないひとだと、みう、あおい、やくも、くくい(うそつきのばあい)……かな?さやが水の音聞いていたから、りこは、可能性はない。うーん……なんとも言えない、か。」
「あ、そっか。いや、オレこそ変な事言ってごめん」
結局狼が誰なのか意見がまとまらなくて、オレは息をついた。
喉が痛い。少し休んで、とサヤちゃんは行ったから、許されるだろうか。考えていたことはだいたい言った気がする。
>>+69ヤクモ
さあ。俺にはわからん
最初、マコと一緒に死んだ時、お前らに声が聞こえなくて「俺はここにいるのに」とは思った。そーいう扱いされてたんだろなーとちょっと同情した
だから呪怨は晴らしたいんだろーし、俺ら巻き込んでやーやー言って、それでも人を信じたい気持ち……あー俺みたいなもんか?
/言いながら理解する。自分に与えられた能力は、呪いを解く力、見抜く力。確かに自分は助けたいと思った。強く強く、マコを救うと決めていた。人を信じること、信じて弱い自分を自分を助けたかった。そう言った気持ちなのだろうか/
(でも許さないけどな。償わせてから成仏させてやりてぇ。…何も出来ないけど)
/シオンの姿をじっと見つめた/
有翼人は、夜目が聞かない。
カロスが言うには、彼の幼い弟が、昼のうちに度胸試しで崖の上に登って、降りられなくなったそうだ。
夜に飛ぶことはふたりとも、危険だし、かと言って、放っておいたら、いつ落ちるともわからない。
そんなときに、助けに行ったのが、アリアだった。
カロスはアリアが同族だと信じた。
夜目も効く同族だなんてすばらしい、と彼女をひどく褒めた。
しかし、アリアは夜にしか飛べないのだ。
昼に会おうと言う彼には、昼には仕事があって無理だと伝えた。それから、週に一度、夜だけ、森の泉でこっそり会うようになる。
星空の下を飛んでみたいという、彼の手を引いて一緒に飛んだ。
カロスは目を輝かせ、アリアは月明かりに照らされた彼の顔につよく惹かれた。
カロスは、自分の勤め先を教えてくれた。彼は、高いところから低いところまで、家々に手紙を届ける仕事をしていた。
アリアは昼間、布で顔を隠し、空を飛ぶ彼を見た。
その翼は、しろく、陽の光に輝いてうつくしかった。
目にしみるほどに。
カロスと会う回数を減らしてしまった。
あまりに彼がまぶしくて。
もらいものの翼が、うしろめたくて。
ある三日月の夜にひとりで飛んでいると、《空の王》と呼ばれる、黒翼の一族の長に見初められる。
カロスに会う予定の日。
待ち伏せていた《空の王》の手下によって、アリアは無理やり連れていかれてしまう。
その手下は、アリアと同じ部族……夜目はきけど、空は飛べない。馬で地を駆け連れ去られた。
カロスはそれを目撃し、アリアを助けるため、ひとり追ってくる。
夜目がきかない彼は、幾度もその翼を木にぶつける。
彼の白い翼は、いつのまにか、黒く、赤くなる。
それでも、アリアと飛んだ感覚を覚えていたのだ。
《空の王》の住む塔の上。
アリアは助けに来た彼の手を取り、外に出た。
しかし、時間はもう夜明け。
アリアは既に、月の光の加護を失い、塔の中で翼を失っていた。
彼の手をとる、アリアの手は震える。
陽の光に照らされたアリアを、カロスは初めて見た。
翼のない自分を恥じ、うつむく彼女を見て、カロスは驚いてこう言ったのだ。
『アリアの目……陽の光をすいこんだみたいだ。
ずっと、君に会いたかった。夜には、よく見えなかったから。』
カロスは夜目がきかない。元々しっかり見えてはいない。
最初から、カロスにとって、アリアの翼の有無などは関係なかったのだ。
彼にとっては、今ここにアリアがいる。それだけでよかった。
目を見張るアリアに柔らかく笑いかけ、カロスは彼女を抱いて、朝日の中を羽ばたいたのだった。
じゃり、と土の音がする。
一歩一歩進むたび、足が重たくなった。
本殿の前までつく。古びた井戸が見える。
辺りには誰もいない。……誰も、いない。
扉の前で縋り付くように膝が落ちる。もう、虚勢はる必要、ないんだ。
「……、くない……死にたくない、死にたくないよお」
胸が詰まった。涙が溢れる。嗚咽が止まらない。体が震えてしかたない。吐き気がこみ上げた。
視界が歪んでも、いくら顔がグシャグシャになっても、もう取り繕わなくていいんだ。
>>+86マコ
あいつ絶対嫌がるよな。でも他のお揃いなら喜びそうじゃね?ダークなんちゃら的な闇アイテムみんなで持とうぜ。んで髪もな。
いやかけねーよ流石に。……ガキの頃、パン浸して食べてたけど、親にバカにされて以来やってねーし…
/両親の顔を思い出す。あの2人は俺が死んだ後、どうなるのだろう。今のように、霊体のまま見守るしかないのだろうか/
だよな。照れ隠しでわざとわかりにくい言葉使ってんのか?って思う時があるくらいだよ。ブレないよなーホント。
ああ見えて落ち着いてるし、けど内側に熱いもん持ってるし、そーいう意味で静かなヤマトナデシコみたいな奴がお似合いだろうなって言ったんだけど。なんか騒がしいって捉えられちゃったんだよな。
(こんなことになるなら、ちゃんと否定してればよかったな)
/数日前のボーイズトークが、遠くの記憶のようだった/
[そっと、セボに票を入れて、彼がここを出る前に集会所から出た。
どうしても、セボを見送ることができなかった。また会おうと声を掛けることも、ごめんと謝ることも、最後になにか言葉を交わす事も、できなかった。]
…これで終わってくれ。
じゃないと、俺はもう……
[空を見上げる。けれど、そこに光はなく、]
………希望なんて、ないのかな
[今日も、星は見えなかった。]*
>>96 シオン
「山田?」
自分の名前を口にする声が聞こえて、ミウは首を傾げながら本殿の外に顔を出す。
彼の手には不恰好なかたちのおにぎりがあった。
聞けば数日前のお礼に握ったものだと分かり、ミウは数度目を瞬かせたあとにくすりと笑みをこぼした。
「あは、ありがと。山田ちょー律儀ぃ。でも、闇の力とかあんま美味しくなさそー。」
供えられたおにぎりに手を伸ばして、指先がすり抜けたところでその手を止める。
そして、しゃがみ込んだままシオンの話に耳を傾けた。
「……だいじょぶだよ、山田! ミウが守れないぶん、さややのこと守ってあげてね。ミウはみんなとの絆、信じてるから。」
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