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>>366 アルフィリオン
ええ、存じております
意識…?
[初対面のはずの彼はなぜか冷たい態度な気がしたが、無視されるわけではなかったので話を続けさせてもらうことにした]
申し遅れました、わたくしセシリア・バストリーニと申します
…え?あっ…待ってください!
違うのです!
[勝手に話を進められて困惑しながらも、手の傷を治してもらおうと話しかけたと勘違いされていることに気付いた
慌てて手を引いて否定する]
…手ではなく、この目の治せる方をご存知か…お聞きしたかったのです
[そう言って少し躊躇しながらもレースの目隠しを外し、真っ直ぐに彼を見た]
>>358 エスカデ
──ははっ!
[なんと荒々しいエスコートだろうか!]
[フロアの中心に私を引き摺りだすなり始まったエスカデ殿のリードが、気持ちよく歯切れのよいルンバに合わせて、その場をしっとりとした空気から陽気で情熱的な雰囲気へと塗り替えていく。]
[常に男がリードし、女がフォローするという不文律が定着している世の中で、ダンスをする時に主導権を握られるという経験はほぼない。その上、彼の型破りなステップは、私の芸術への執着に火を点けた。]
[時にはこちらが彼より前に出てリードに回り、次の瞬間にはまた受け身をとる。社交ダンスの定義を乱暴に分解し、その場の気勢だけでパフォーマンスを互いに組み替えていく。]
[それはなんと小気味の良い事か。]
>>383
レモングラスが前に出てリードを取るなら、とその場で髪をかきあげ女の立ちポーズと彼のお株を奪うような流し目を作って見せる。
「くっ……はっはっは!!卿もなかなかわかっていらっしゃる!!だが、これはどうかな?」
レモングラスの片足を持ち上げ、深く腰を落とす。片足を自分の太ももへ乗せるとまたくるくると回り、その大きな体を軽々抱えるとそのまま上へとトスする。
「おい!卿は体が固いな!!
こういう南方のダンスも"芸術"だろ?しっかり身体に覚えさせていただこうか!」
げらげらと笑いながら「このダンスは疲れたらこうやって休憩するのがコツだ」と、腰を落として深く立膝の姿勢を取るとレモングラスの背中がフロアにくっつくほどに抱えたまま寝かせてやる。
「……さぁ、目ェ回すなよ?」
《皆の踊りを見ていると、お腹が鳴る音がする。
思わずはっとなり辺りを見渡すが、音楽がかかり、皆が歓談している賑やかな広間だったからか、小さな腹の音など、誰も聞いていないようだ。
現状に安堵し、テーブルに並べられた料理からどれを食べようか吟味する。
テーブルを見た中で、今一番食べたかったチョコレートケーキを皿に乗せ、フォークで一口大に切り、食べてみる。
コーティングされたチョコレートはビターチョコだろうか、カカオのほろ苦さと中に詰められたチョコレートムースのふわりとした食感とミルクチョコに似た甘み、そして何層かにミルフィーユのように重ねられたラズベリーソースの酸味が三位一体となり引き立つ、これもまた美味な一品だった。
とても美味しく、幸せな気持ちになれたので、誰かとこの味を共有したいと、周囲を見渡すと、壁で静かに皆を見守るリアムの姿が目に入る。
彼は霊能として村陣営を支えてくれたお礼が言えていないと、もう一枚の更に今食べたチョコレートケーキと同じ物を乗せ、そちらへ向かう。》
>>リアム
初めまして、リアムさん。
今よろしいですか?
もしよければ、こちらのケーキを一緒に食べて下さると嬉しいのですが。
>>エスカデ
《始まった舞踏会で彼女と踊る前に決着をつけないといけない男がいた。風格のある偉丈夫はどこか余裕な表情を浮かべ酒を嗜んでいる。つかつかと歩み寄り、わざわざ正面に周り声をかける》
おつかれだったな、磯野郎。でも休むにはまだ早いよな?
いつか預けた勝負を果たしに来たぜ。
尻尾まいて海逃げんじゃねえぞ、おっさん。
《見学部屋からくすねたデッキを机の中央に置く。》
さあ、決戦の時間だ。ポーカーで文句ないな?
何を賭けようか。
>>375ロート
…道理で。
*自分たちの時とは違えど、権力に物を言い、最大限に客人たちをもてなしている様子に、やはりカーマインとは兄弟なんだなと納得した。*
(この2人と、血が繋がってんのか…あり得ん)
*ソロンディールと質素な暮らしをしているため、このような場所は居心地が悪いと再確認をする。*
*少し、首元を触る。服装に不釣り合いな、小さな鈴をこしらえたチョーカーに手を触れてしまうのは、彼を思い出す時の癖だった*
いえ……私は、これで失礼しようか、と…
*少しテーブルの配置や装飾の違いはあれど、あの時を思い出してしまう。小さな、カッツェの恩人を。*
*胸が苦しい。長居はしたくない。けれどもあの子と、ネーロとの思い出は、この場所にしかない。*
………紅茶を、1杯だけ。
>>378 ロート
「ひょっとすると、『口にした言葉が“全て”嘘になる』という呪いを、都合の良いように利用して入り込んできたのかも知れません。」
「あの者に対抗するには、私や射手のように──ある程度自身の魔力で外界からの呪いによる干渉を防ぐことのできる人材が必要になってくるかと。もしくは、次に姿を見せた時に魔術をかけ直さねば、故国が再び危険に晒されることになるやもしれません」
俺は王に馬鹿真面目な言葉を返す。
ソフィー姫の名を耳にした時、一瞬騎士としての心構えが緩みかけたが──何とか気を引き締め直した。
「姫とは──先日、……城内の庭園まで付き添わせていただきました。」
ソフィー姫たっての希望で、お忍びで城下町まで出かけたことを口にしそうになり、思わず唇を閉ざして誤魔化す。
お忍びとはいえ、誰が見ているかも分からない。もしかすると王の耳にはもう入っているかも知れないが、騎士としてこれを言うのは憚られた。
同時に、自分の彼女への甘さに反省をする。
[不思議そうな声色に故意ではないと悟る。紛らわしいものをと思いつつも、困惑した様子に、こちらが気を急いたことに気がつくだろう。]
>>381 セシリア
…いや、すまない。こちらが苛立っていた。
目隠しにはちょっと因縁があってな。事がことだから殺気立ってしまった。
市井の民まで広まっているかは知らんが、一年前の暴動にはそのような目隠しを着けているものが、な。
[そのままセシリアに名乗られると、自身が名乗り忘れていると思い出すであろう。]
あぁ、僕はアルフィリオンという。
ふむ、手ではなく目を?
……治せと言われようとも、どのような呪いかわからないと返事はできないが。
警告もなかったところを見るに、コレが害をなすわけではなかろう?
[セシリアのどこまでも赤い眼をジッと見つめ、魔力を感じながら返事する。]
>>380 ピオニー
あはははっ
救世主っ…それはやめていただきたいですが、あり得そうで怖いですわ
[律儀なエルナトのことだ
最後の会話もあって本当に思われそうだと思わず吹き出してしまう]
ご心配いただきありがとうございます
わたくしもバイオリンを辞めるなんて考えられませんわ
神経を切ったわけではないですし、傷が塞がれば問題ないとお医者様にも言っていただけました
[あの時、なんだかんだ無意識に強くは握らないようにしたのかもしれない
傷自体は浅いとは言えなかったが、バイオリニストとして致命傷にもなりはしなかった]
なので一人で世界を見ながら、ふらりと立ち寄った街でたまに演奏して、のんびり目的地を目指そうかなと
>>392 ローラン
ふむ。難しいですね。ボクも、少々うかつなやり方だったかもしれません。
今回の催しのついでに、コータロくんとサテンさんの能力の使用範囲もコントロールできるよう、訓練してもらいましたから……うまくいくといいな。今後も。
[ここまでは、王と騎士長の話。ここからは、一人の女性をめぐる、奇妙な形の恋敵としての話]
そう。きっと、陽の光に当たった彼女は、貴方にとても可愛らしい笑顔を見せたのでしょう。
[本当は知っていました。二人が城の外まで外出していたことを。しかし、そんな野暮なことは口にしません。言ったところで……彼女の頼みなる仕方ないし、付き添っているのがこの国の騎士長なら、彼女に危険もありません]
……ねえ、ローラン
あなたにとって、恋とは、どのようなものですか?
ところで…
[ケーキはたちまち崩されていく。
その傍、今回のゲームのことを思い返した]
今回は、少々物足りなかったのでは?
まさか最初に選ばれてしまうとは…
>>セシリア
まあ何年も作ってるからな、コツがあるんだよ。作り方知りてえなら教えるぞ。
名誉の負傷、か。レディが傷つくことは褒められたもんじゃないが、その笑顔だ、きっと深い理由があるんだろう。
《傷のついた手を見て不安を覚えるが彼女の笑顔に打ち消される》
さて、本題だ。
クロワッサンの礼をしに来たぜ。
さっき連絡があってな、たまたまエルフの森の方に行く用事ができた。
早ければ来週にでもここを飛び立つが、予定は大丈夫か?
《ポケットからメガネと手帳を出し確認しながら質問をした。》
>>364 レモングラス
「…………っ」
まるで嫌味も脅しも通じていないかのように、目の前の男に動揺見られなかった。
「そういう訳ではありません。ただ、27になっても碌に役に立てない穀潰しに対する評価としては、正当でございましょう」
相手にされていない。いや、こんな男が義姉に興味を持つはずがない。だから、きっと先程の言葉だって、義姉で少し遊んでやろうだとか、そういう話だろう。
思わず顔を顰めて、それから顔の力を抜いた。
「……ふ、吸血鬼、ですか。
面白い冗談だ。ははは、まあ一夜の戯れにはそれなりに使える女でしょう、どうぞお楽しみください」
そうに違いない、と心を落ち着かせて俺はレモングラスに酷薄な笑みを向けた。
そして、俺はレモングラスから離れた。
「では卿、──後に回収に参ります。どのように扱っても構いませんが、命だけは取りませぬように頼みますよ、吸血鬼様」
>>397 セシリア
ふふ、ちょっと口が過ぎましたね、失敬。
《誰にも対応が真面目に彼ならあり得ると思っていたが、セシリアの反応からして、自分の思っている事はあながち間違いではないと実感した。》
……よかった。
手の怪我もですが、それが気掛かりで……セシリアさんはお若いですし、きっとこれからもっと素晴らしい奏者になれると、素人ながらに思っておりましたから。
目的地……エルフの森、でしたっけ?
……不躾やもしれませんが、おひとりで、でしょうか。
《蓄音機を聞き返した時の会話にあった地名を出してみた。
確か、タイムの空挺に乗る話になっていたが、この様子だと乗らない気がして、聞いてしまう。
女性の一人旅は危険も多い、顔には出さなかったが、不安が深まる一方だった。》
>>エスカデ
《軽く舌打ちをする。》
あんだけ綺麗に負けておいて何かを賭けてでもプライドを取り戻そうとしないなんてな。老いぼれて戦意喪失か?
失うもんがねえ戦いは好きじゃねえ。
俺が負けた時はなんか好きにしろ。
勝った時は、1つ。俺の要求を聞きな。
さあ、一戦頼むぞ、海運王。
[金貨をポケットから一枚取り出す]
表なら俺が先行、裏ならお前だ。
[テーブルの前に立ち正面にエスカデを迎える。好敵手を前に胸が高鳴る。]
[必要以上に高く弾かれた金貨が落ちるまでに悠久の時を感じる、そのコインが示したのは+表+だった。]
少女はくすりと笑う。
王様とのダンスは美しいとはいえなかっただろう。だが、楽しかった。
──ほんの出来心で燃やしてしまおうと思ったのをとどまるぐらいには。
今は楽しい時間だ。それに、ロキと約束していた。『その時がくれば必ず迎えに行く』と。
それまでは、待つとき。次は失敗などしないように、全てを黒に変えられるように、準備をするべきだ。
『さて』
数は力だ。いくら、強い力と意思があっても数が足りなければ上手くはいかない、と。
目にとまった、彼に少女は話しかけてみる。
>>グレン
『おにいさん』
『ヘズとちょっとたのしいひあそびしませんか?』
コインを一瞥する。
ここで俺はお前に───────────
運命のカードを引き始める。
4(13)1(13)12(13)1(13)1(13)
>>394 アルフィリオン
アルフィリオン様…まぁ、貴方が…
いいえ、先に用件をお伝えしきれていなかったわたくしにも非がありますのでお気になさらないでください
[初日の陛下からの説明で、黒狼事件の当事者の名前の中に彼の名があったことを思い出す
理由がわかり安堵の笑みを浮かべて首を振る]
この目は生まれつきではなく、ある日突然こうなってしまいました
幼かったため記憶がないのですが…何故かエルフの森に行けば手掛かりがある気がして
こういったことに詳しいエルフの方がいらっしゃらないかお聞きできればと思いお声をかけさせていただいたのです
…あ、申し訳ありません!
[言われて気が付くとばっと下を向いた
何故彼にはこんなに簡単に目隠しを外したのか自分でもわかっていなかった
ただ"人間以外には影響がない"となぜか確信していた自分に疑問符が飛び交う]
>>362 ルクレーシャ
「ええ本当よ。ほんとうにそう思いますわ」
ルクレーシャのあどけない様子に、シスルは可笑しそうに笑った。
魔法なんてなくったって、ルクレーシャは──。シスルはそう思った。
「……私も、ですか?」
そして、続くルクレーシャの言葉には、驚いたように目を見開いた。
「ええ、ルクレーシャ様。光栄に思いますわ。
それから、とても嬉しいとも」
僅かに悲しみを滲ませて、けれど、シスルはすぐにそれを消した。にっこりと笑ってルクレーシャの手を握る。
「……私はいつも、ルクレーシャ様を応援していますわね。どうか沢山の経験をして、恋をして、ますます素敵な女性になってくださいませ」
傍にはいれずとも、シスルはそう願っている。
>>399 リアム
《穏やかに微笑んでくれた彼に応えるようにほ微笑み返し、崩されていくケーキを見て、嬉しそうに自分も合間を縫ってケーキを口に運ぶ。》
ふふ、ありがとうございます。
王宮のお料理はどれも美味しいですから、きっとそのお陰ですね。
遅れてしまいましたが、リアムさんは甘い物、お嫌いではなかったですか?
経験談で申し訳ないのですが……男性の方は甘い物が苦手と仰る方が多かったので。
《ゲームの話題になり、思わず、う"っという顔をしてしまうが、リアムに心配をさせまいとすぐ様笑顔を取り繕った。》
……ええ、でもお陰様でゆっくりとした時間を過ごさせて頂きました。
いつもは仕事柄、世界を飛び回り商談をしていますから、一定の場所に留まり、プライベートな話をする貴重な時間を楽しめました。
リアムさんは此度のゲーム、いかがでしたか?
《目の前のカードは俺に勝て、といっている。
しかし、余裕はない。この状況でも平気でひっくり返してくるのがコイツだ。》
さあ4と12を変えるぞ。本気で勝たせてもらう。
4(13)10(13)
>>398 ロート
「……ええ、少なくとも私の目には彼女の笑顔はとても愛らしく映りました。」
セルナリアに仕え、彼女の婚約者が陛下であることを知りながらも姫を諦め切れなかったことへの負い目は、まだ完全になくなったわけではない。
もとより王と騎士という身分。主従関係を結んでいる以上、この後ろめたさが完全に消えることはないのだろう。
しかし、俺は下手にへりくだることはしない。
王がこのようにソフィー姫の話を投げかけてきたこの瞬間は、騎士長であるローラン・アルグミュラーではなく、ロート王の恋敵であるローラン・アルグミュラーだからだ。
「私にとっての恋は───」
「………私にとっての恋とは、先が見えない苦痛のようで、常に心を脅かす焦燥のようで、しかし春の宵に咲く星のように暖かなものです。」
>>384 セシリア
気になれないエルナトという言葉に、不思議に思っていると、衝撃の言葉が飛び出した。
「死──えっ?
……クロードさんは、大丈夫ですの? エルナトさんというのが、クロードさんの、新しい名前……と、言うことですか?」
驚いた顔でセシリアを見つめる。彼女の顔に不安やその類のくらい感情は見えず、何があったのか分からないが、きっと大丈夫だろうと息をついた。
「あとでクロード……いえ、エルナトさんにもご挨拶に伺いませんとね」
「……まあ。
ええ、分かっていますわ、……ミーチェ。応援していてくださいませ」
胸に挿したままのブローチを一度ぎゅっと握って、シスルはセシリアに微笑んだ。
ええ、実は甘いものは好物でして
…女々しい、でしょうか?
[心配げに、反応を伺った]
それでしたらよかった。
ずっとどうしているかと思っていたので
私ですか?
能力は手にしましたが、自ら選ぶものではなかったので正直気楽ではありましたね
[追放もされず、上出来と言えるのではないだろうかと振り返った]
レモングラスと別れた後で、俺は気分を落ち着けるために意味もなく会場を歩く。
>>409 少女
その時不意をついて俺は、見知らぬ少女に話しかけられた。
「……迷子か?」
ため息をついて、俺は少女に目線を合わせる。
「遊び……? いや、それよりお嬢さん、君はどこのうちの子かな」
「ハッ!キングでペア作っただけで何ビビってんだお前。
……ちゃんと見ろ。俺の負けだ。
何か言いてェことがあるんだろ?言ってみろよ。」
>>411 セシリア
何故、僕の名を知っている…?
貴族に知れ渡るような覚えはないが。
[勝手に安心したセシリアに怪訝な表情を浮かべた。]
成る程、僕らエルフが関した呪いだと。
記憶がなくとも、どこか覚えているのだろう。それは不思議ではない、が。
僕はこういう茶番じみた魔法はあまりな…
[セシリアがパッと下を向いたことで、消えた瞳に驚く。]
おい。まさか今さら、何か術が伏してあったなどというのではないな。
まあいい、今のところ異常は見られない。
完全に解呪するならば、その出会ったかもしれぬエルフを思い出すのが最善だな。
元からでなければ、少し緩和することもできるかもしれんが。
やってみるかい?
>>396ロート
御冗談を。お戯れはよして下さい。
私なんかがこのような場にいるだけでおこがましいのに、着飾り、踊り出るなんて。
(こういうところも、兄貴そっくりかよ。しかもこれが冗談じゃなく善意なのがタチ悪いな、全く…)
*一礼をしてロートへ背中を向ける*
*適当な場所、広間の死角になるような場所に腰掛け、指を鳴らそうとするも、ロートの指示があってか、自らの意思なのか、使用人がティーセットを持ってきた*
*紅茶を注ぎ終え、側を離れる。一息つくために追い払おうとした手間が省けたものの、細心の注意を払いつつも香り立つ紅茶を堪能した*
>>386 エスカデ
……はははっ。
いやはや……、実に女泣かせなリードだなっ、エスカデ殿、君ってやつは!
[息を吐く暇もないダンスに頭は追いついても体の裡は限界を主張し、気がつけば息があがって、乾いた喉の奥からは枯れた笑い声がでた。]
[しかし、まだまだ終わらせてくれない。]
[ノリの良い軽快なリズムとアンダルシア音階の
情熱的な曲調、そしてこの男という組み合わせがいけない。私の体が衰えているのか、それともこの男の体力が無尽蔵なのか──男としては、後者であったほうがマシだと思いながら、私は彼と踊り狂う。]
[そしてようやく、横乗りな音楽が幕を引く。]
[その頃には息が弾んで、しばらくまともに口が利けなかった。]
……ああ、本当に疲れた……。
………本当に疲れたが、しかし踊り甲斐というかはしゃぎ甲斐というか……、…とにかくこんなに大暴れしたのは久々だよ。いや、初めてじゃないかな。
お付き合いありがとう、ミスター・アレハンドロ。
>>421 リアム
《心配げにこちらを見るリアムに可愛らしいなと心の中でついくすりと笑ってしまったが、彼が傷つくやもしれないので、黙っておく事にした。》
いいえ?
甘い物がお好きな男性は、一緒にお茶が出来て楽しいです。
……私が性別を出してしまった手前、言うのもおかしいかもしれませんが……美味しいものは、性別問わず、分かり合えるところがあるのでお気になさらなくて良いかと。
《にこ、と微笑み、自分なりの気持ちを素直に伝えてみた。》
退室した方の色を見るお力でしたものね。
……ああ、そうだ。
魅力的な女性が多かったですが……リアムさんは気になる方はいらっしゃらなかったのですか?
もしよければ、私も微力ながら今からご助力しますが。
《デリカシーに関わる部分なので、小声でそっと尋ねた。
彼は様々な人と話しているように見えたので、もし気になる人がいるなら、私と話しても良いのだろうかと少し不安になったからだ。》
>>ジェイ
あら!ふふ!キングのワンペアですね。
なかなか強い手は引かないなあ……
じゃあ、ジェイさまの順番ですね。
お願いします。
[エスカデ殿とのダンスでくたくたになりながらフロアから外れて、壁に寄りかかる。そこでしばらく体を休めていると、シスル嬢の姿を見つけた。]
──…。
>>シスル
……ご機嫌よう、ミス・アルスィート。
約束を果たすため、お迎えにまいりました。
どうぞ私と一曲踊ってくれませんか。
>>434
「おいおい……アンコールっての、知らないわけじゃないだろ?」
まだまだこの楽しみを終えたくない。
わずかな嗜虐を覚えながら、息の上がるその男の腰を強く引き寄せる。
愉悦が口の端からこぼれるように、曲の代わりにやや調子の外れた歌を口ずさみながら。
「これでどうだ?」と、ニヤッと笑うとまた片足を持ち上げ、今度はそれを自分の肩にかけさせる。
握った手と抱き寄せる手に力を込めると、よりいっそう激しく、フロアを駆け回るようにぐるぐると、ぐるぐると何度も回った。
そのまま自分も目を回してバランスを崩したかと思うと、抱えたレモングラスともどもフロアにひっくり返って手足を解放する。
豪奢なシャンデリアを真下から眺め、胸を大きく上下させてなお「くっくっく…ははははは!!」と笑いが止まらない。
それを抑えようともせずエスカデは立ち上がると
「どうだ?レモングラス殿。これでちったァ若返ったか?
どうぞ、愛しの姫君に介抱してもらいな」
助け起こそうと汗ばんだその手を伸ばした。
>>ローラン
………先が見えない苦痛のようで、常に心を脅かす焦燥のようで、しかし春の宵に咲く星のように暖かなもの。
あはは。騎士長さまは、詩人だね?
そう。苦しいんだね。
兄上も、顔を見ると、胸が詰まる……と。
ボクは…………ボクにとっては、
浜辺の波のようなものかもしれない。
心にまとわりついて気持ちがいいと思ったら、すーっと離れていってしまうような。
そしてそれが、名残惜しいような。
……そういう、ね。
ねえ、ローラン。
本当はね、わかってるんだ。
ボクは……きみに、勝てないんだろう。
>>406 ピオニー
まぁ…ありがとうございます
その言葉がこれからの励みになりますわ
[譜面通りの演奏は少し苦手だった
自分の解釈でその曲を聴く人に全力で訴えかけたかった
レモングラスへの演奏はそんな自分を出したものだったため、それを聴いて心に残せたのなら何よりも嬉しいと微笑んだ]
…はい、カムラス様との約束も後でお断りします
今まで家に閉じこもって、守られてきた小娘が一人旅だなんて無茶は承知しております
危険があるかもしれないことも、最悪エルフの森へ辿り着けないかもしれないことも、覚悟の上で決めました
[ピオニーの指摘が普通だと思った
それでも行くと決めたのは、ここで諦めたらもう二度と自分が変われないと思ったから]
どんなことがあっても、きっとわたくしはこの決意を後悔はしませんわ
>>426 ルクレーシャ
「私のように、ですか? まあ。……それは。……ありがとうございます」
「……ええ、ルクレーシャ様にそう言われると、不思議と幸せになれる気がしますわ」
まるでルクレーシャは、幸せを運ぶようだ、と微笑む。
それから、ゆっくりと握った手を離した。
「それでは、ルクレーシャ様。また逢う日まで、どうぞお元気で」
>>439 レモングラス
「……まあ、シャンパーニュ様、先程は情熱的なダンスでございましたね?」
小さく笑みを浮かべた。
まるで御伽噺の王子様のようだと、そんな感傷は心の奥にしまう。
「──お待ちしていました」
>>441 ロート
その言葉に、思わず顔をあげる。
「……陛下、なにを」
王の話を理解出来ないほど俺も鈍くはない。
しかし、そう返すことしかできなかった。
>>ルクレーシャ
「5のスリーカードです。ふふ、勝ってしまいましたね」
決して、手を抜いていたわけではないが、この会場にいる間は勝てないものだと思っていた。
貴族の中に混ざる、不届者。そんな自分が元から位の高い人たちに勝てるわけがないと、どこかで人としての落差を感じていた。
「それで、お願いとはなんです?」
自分のことのように喜ぶ対戦相手。負けたはずなのに、相手の勝利を讃える清らかな心の持ち主。
そんな気待ち、とうに捨て置いていたジェイには少し毒だった。
それでも笑みを浮かべ、ルクレーシャの言葉を待った。
>>447 ジェイ
やっぱりジェイさまはお強いわあ!
ふふっ、あたし、勝てる気がしなくって。
勝ったら……って条件にはできなかったんです。ちょっぴりズルですね
お願い、なんですけど。
[自分のトランプをいじって、少しもじもじとした後、トランプを置き、両手を握りしめて、ルクレーシャは、ジェイの目を見ます]
あのね!ジェイさまのトランプの、ハートのエースのカードを、あたしのと交換して欲しいんです!
勝利の占い師さまのトランプを、おまもりにしたくって。
えへへ、あたしが勝ったら、トランプごと交換してもらおうと思ってたんですけど、欲張るとダメですね。
>>445 シスル
……ははっ、興味本位で海の男の誘いに乗るべきではないね。
ストップをかけなければ、ゲームで騙された仕返しに本当に一週間踊らされそうな勢いだったよ。
[困ったように笑ってから、やがてその瞳を細める。私は彼女にそっと下から手を差し伸べた。]
ああ───。
>>430 ヘズ
「…………、ふ、リスクのあるゲームね」
確かに、惹かれないわけではない。わけではないが、単にリスクだけ掛けるのでは割に合わない。
「それを掛けてなんとなる。俺になにかメリットはあるのか?」
鼻で笑って、不気味な少女を見やった。
あの女を永遠に監視できればいい。当主となるべく育てられてきた俺は、それ以外の望みを持たない。
──それさえも、あのレモングラス・シャンペーニュという男の存在で、僅かに揺らぎ始めているが。
······俺の勝ちだ。
アイツがどう考えてるかは知らないがこれは俺たちの1つの決着だ。
「ハッ、女神は俺と大空を選んだみてえだな。」
俺より先に輝いていたコイツに。
「さあ、要求を聞いてもらうぜ」
俺より成功している海運王に。
「俺はボウズなんて名前じゃねえんだ。」
今ここで俺はエスカデに追いつく。
「カムラス・クラウディオ。俺の事をカムラスって呼びな、エスカデ。」
広大で蒼い世界をそれぞれの方法で制覇した2人。
それぞれの時代の先導者の進む先は岐路になっていたのか。
空と海はそれほど離れてなんかいないのかも知らない。
>>418 シスル
ふふふっ
ごめんなさい、その通りですわ
クロードさんはご自分の命がいらないようだったので、わたくしが貰い受けましたの
でもわたくしもいらないので、エルナトという名を付けてクビにして差し上げましたわ
シスル様以外にはここまで言っていないので、秘密にしてくださいね
[口元に人差し指をあてていたずらに笑った]
…ええ、もちろん、もちろんです
[驚いた
今までシスルも頑なだったのにどんな心境の変化があったのだろう
少し気にはなったが、そんなことよりもエルナトと同じくらいシスルにも幸せになって欲しいと思っていた気持ちが溢れて抱き着いた]
誰よりも応援しておりますわ、レリー
>>446 ローラン
彼女が何か言ったわけではありません。
姫は、ボクと会っている時でも、以前より穏やかにやわらかな笑顔を浮かべて、話してくれます。
それでも──いつか、見かけた、あなた相手への、輝くような笑顔とは異質なものです。
あなたは、彼女の「特別」です。
本当はわかっていました。去年のあの日、姫と貴方が顔を合わせた時から。
貴方にチャンスを与えることで、ボクは、ボクの優しさを彼女にアピールしようとしました。何をしても、ボクが結ばれる運命なのだと、思い込みたい気持ちもありました。
でも……浅ましいことです。
結局、彼女の本当の気持ちに目を背けて。
あなたと結ばれる時間を引き延ばしてしまった。
今回の催しを見て、ボクも思うところが多々ありましてね。
初恋、とは難しいものです。
彼女には……楽しい時間をありがとう、と伝えましょう。
>>449 レモングラス
「……ふふ、おふたりとも、とても楽しそうに踊ってらっしゃいましたもの。
まあ、それは困りますわ! 私のお相手もしてくださらないと」
シスルに残された時間は、一週間もないから。
冗談めかして笑って、優雅な仕草で手を重ねた。
>>458 ジェイ
よかった!ありがとうございます!!
おまもりにします。
[ジェイから受け取ったハートのエースを、両手で大切に持ちました]
あたし、本当はちがう陣営でしたけど……最後まで、ジェイさまと一緒にゲームができて、とっても頼もしかったです。それに、すごく勉強になりました。
自分で考えること、勝負の一手を仕掛けること、楽しく遊ぶこと、いっぱい学びました。
ふふっ、ジェイさまがホンモノでよかったなあ……。
ジェイさま、楽しいゲームをありがとうございました。
初めてゲームのお誘いをした殿方が、ジェイさまで良かったです。
[ルクレーシャは、テーブルから立ち上がると、ドレスの端をつまんで丁寧にお辞儀をしました]
*ことの顛末を、静かに聞いていた。聞きたかったわけではなく、聞こえてしまったのだ*
…………。
*人の気持ちは、魔法で簡単に操れる。カッツェはそれを嫌という程知っている。相手のことを考えず、思考を奪い、思うように操れてしまう*
*チョーカーを触る。彼の残した“呪い”は、歪みに歪み、“御守り”になっていた。他の誰かに想いを寄せることは無い、絶対的な御守り。誰かを傷つけることのない魔法。鏡を見る度に、あの笑顔を思い出す*
*この愛は何なのかはわからない。それでも、カッツェはネーロのことが好きなのだ*
(初恋は叶わない…………かぁ)
*紅茶が少し、苦く感じた*
>>セシリア
取消だぁ?他のとこ予約しちまったのか。
どこか気に入らなかったか?
確かにオイルくせえがタダだぜ。
[どこか残念そうに酒を飲む]
いや、きっとそんなことは無いんだろな。
嬢さんと船乗れねえのは少し残念だが、覚悟決めたんだな。
心配してねえがしっかりやってけよ。セシリア。
>>457 シスル
[彼女の手を取りながらフロアに赴くと、いつの間にか演奏はワルツに変わっていた。]
ふふ、君もそんな顔をするんだね、シスル嬢。
これから残りの時間は、すべて君に捧げるつもりさ。
[私は間隔をあけてミス・アルスィートに向き直り、右手で優しくその手を包み、丁寧な所作で体を屈めて手の甲に口づける。]
[そしてゆっくりと歩み寄り、一つずつ手を取りなおして、音楽に合わせて踊り始めた。]
>>431 アルフィリオン
あ…このゲームが始まる前に、陛下から英雄と反逆者のお名前をお聞きしていたのです
[またあの冷たい空気を纏ってしまうのだろうか
なんだかそれは嫌で、怪訝な表情を向ける彼に経緯を話した]
い、いえ!
申し訳ありません、何故か"人間以外には大丈夫"だと無意識に思っていて
[アルフィリオンと話してからわからない感覚が現れてくる
けれどもそれが答えに近付いているようで、不思議と安心感があった]
緩和…?
っはい!お願いします!!
[少しでも変わるなら、変わりたい
願ってもいなかった提案に食いつくように彼の服をぎゅっと握った]
>>ピオニー
そうですね…
特に誰か、ということもなく終わってしまいました
[レディとあらば皆に優しくしてしまって…悪い癖です、と困ったように笑う]
ああでも、
[彼女は何処にいるだろうか]
セシリアとは、最後に話しておきたかったんです
《皆と話終え、満足げにしていると城の召使いから声を掛けられる。
何事かと話を聞くと、タイムが頼んだドレスが出来たらしく、着付けを手伝ってくれるとの事だった。
僅かな緊張からか、心臓がとくりと鳴る音が自分でも聞こえたが、有難い申し出だったので、お願いする事にした。
着付けの際に着ていたドレスを脱ぐと、ポケットからころりと何かが落ちる。
怪訝に思いながら拾い上げると、それはクロードに見せてもらったカレイドスコープだった。
拾った勢いで何気なしに覗くと、相変わらず綺麗な光が筒の中で輝く。
律儀な彼の事だ、恐らくゲーム中の退屈しのぎにと潜ませてくれたのだろう。
返すのも彼の思いを踏みにじるような気がして、またポケットに仕舞う事にした。
純白のドレスは滞りなく着付け終わり、姿見の前でいつものようにくるりと回ると、ひらりとレースが揺れる。
王宮で作られたドレスなだけあり、手触りも着心地もデザインも、全て一級品だった。
何故か自身からサザンカの香りがするのが不思議だったが、気を利かせて香水をかけてくれてのだと自身の中で納得した。
広間に戻ると、カムラスは丁度エスカデと話し終えた所だったので、話し掛けた。》
>>466 レモングラス
「まあ、それは嬉しいですわね。
ええ、……夢のようなひと時を」
甲に柔らかな感触が落ちて、シスルは瞳の淵を赤くした。
優しい旋律が、甘く和やかにホールに響く。軽やかで駆け上がるような高音に対して、半音階で下降する低音が、陶酔を呼んだ。
緊張と震えは、踊りが始まるその瞬間までだった。どうすればいいのかは、体が知っている。導かれるまま、ホールの上で彼女は蝶になる。
>>リアム
セシリアさんですか?
《きょろきょろと辺りを見渡しても、セシリアの姿は見当たらなかった。》
……近くにはいらっしゃらないようですね。
もし、お会いしたらお伝えします。
《ここで、空になったお皿に気づき、そろそろお別れの挨拶をと思った。》
……では、これにして失礼します。
お話に付き合って下さり、ありがとうございました。
《優雅にお辞儀をし、その場から立ち去った。》
>>467 セシリア
あぁ、弟君が話したのか。
一介のエルフとしておけばよいものを…
君に罪はないな。
国王様とやらが何と言ったのかは知らんが、適当に聞き流しておいてくれ。
やたら誇張した噂もあるようだから。
[何故かペコペコ謝るセシリアを不思議に思いつつ、瞳を隠すように右手を翳した。]
ふむ。目を閉じてくれ。
これから退行の魔法を掛ける。
君の瞳が生まれつきのものでないなら、眼球に拡がった魔法を限りなく退行させる–––元に戻すことはできるだろう。
ただ、あくまで解呪したのではない。
一部には呪いの痕が残るだろう。
それでも現状よりはよい筈だ。
––––さて、
>>ピオニー
[ふとサザンカが香り、振り返ると純白のドレスをまとった彼女がいた。]
とてつもなく素敵なドレスじゃないか。
いったい誰からのプレゼントだ?
[意地悪く笑う、あの日の夜の彼女の笑い声を思い出しながら]
ああ、今手が空いたところだ。どうかしたか?
––––これでよいだろう。瞳を開けてみろ。
[開いた瞳に確かに魔法がかかったことを確認する。それは、アルフィリオンの瞳に写ったセシリア自身もわかるだろう。]
これで、名も知らぬ同胞の悪戯は祓えたかな。
完全に解呪したいのなら、当人か別のエルフを探すんだな。
>>465 カムラス
そんなんじゃありませんわ
ただ空から世界を見る前に、自分の足で見たいと思っただけです
それに
[そこで一度言葉を区切る
あの時の気不味さを上書きするように笑ってみせた]
この目が惜しくなりました
取り除くのではなく、治すためにエルフの森を目指そうかと
わたくしまだ若いので、時間はたっぷりありますもの
急いで向かう必要はありませんよね
[無意識に少しだけ悪い笑みが浮かんでいた]
はい、ありがとうございます
…お元気で、カムラス様
[それだけ言うと一つお辞儀をして歩き出した
想いは伝えない
伝えたらそこで終わってしまうから
長い旅路で少しずつ癒されるのも悪くないだろう]
>>480 カムラス
《意地の悪い笑いをうかべるタイムを見て、眉を少し吊り上げ、むっとした表情になる。》
あら、それを私に言わせるおつもり?
……どこかの王子様からの贈り物よ。
《つい意地が悪い事を不敵な笑みで言い返してしまうが、ふっと表情を緩ませ、今からやる事に対してこっそり心の中でごめんね、タイムと謝った。》
……貴方と踊る前に、行きたい所があるの。
着いてきて。
《場所は明かさずにそっと彼の右手を取り、引いて行く。
その足はある少女の前で立ち止まった。》
>>ルクレーシャ
……こうして話すのは初めまして、よね。
ルクレーシャさん、よければ私とのお話に付き合ってもらえませんか?
《にこ、と笑いかけ、彼女にそう問いかける。》
>>461 ヘズ
「奪う……ね」
俺は彼女に笑いかけた。
「確かにそれは楽しいんだろうな。だが俺は────」
俺はふと、ホールに視線を投げた。
響くのは和やかなワルツ。依然として賑わいを見せるそこに、一組の男女が踊る姿があった。
その二人の表情を見て、思わず息を呑む。
断ろうと、そうした言葉は声にならず俺はただ口を噤んで義姉とレモングラスを見つめることしか出来なかった。
>>ロート
「お返事、お待たせしてしまい申し訳ありません。報酬の件…と言いますか…このセルナリアに、仕えさせて頂きたいのです」
国王陛下の提案を、最大の報酬を受け取ることに決めたのだ。人生の博打。吉と出ることはわかっているのだが、それは自分に適応するだろうか。
底辺を啜り歩いた経験は役にたつかはわからない。だが、少なくともゲームを通しての評価ならば、なんとかなるだろう。
幸いにも国王陛下は、規律や建前などと言ったものに無頓着のようだ。初めからジェイの素行に対し何も指摘することはなかった。つまり、ある程度をこなすならば自由は保証される、それを踏まえた決断だった。
「……陛下。最優秀賞だった私の願いを1つ、叶えさせてくださいませんか。…ベルンハルト家から「ハンス」の記憶を、消して欲しいのです」
ベルンハルト家は子宝に恵まれず、何をするでもなく27年を過ごした。そんなシナリオならば、家を引っ掻き回せる。願いが叶わないならば、それはそれでやりようがある。ダメ元は承知だった。
…………?
*ふと、閉じた瞼を開きそうになる。何か、あたったような気がしたのだ*
*見ることは叶わないが、そっと瞼に手を添え、何が起きたのか把握しようと試みる。しかし、何もなかった*
──あら、どうしたの?珍しい。姿を現わすなんて。
*小さな光の精が、何かを感じ取った瞼へと集まっていく*
*あの日からカッツェは、光の精が見えるようになっていた。普段は気配を感じるだけで、今のように実体をもって現れることは珍しい*
*この光の精達はネーロが呼び出していた光の精と似ている。きっと、彼のお友達なのだろうと、カッツェは無碍にはしなかった*
……会いたいよ
*この胸の苦しみは、会えば解決するのだろうか*
>>ルクレーシャ
……私ね、貴方にとても嫉妬していたのよ。
何故だか分かる?
私も最初はこの心のもやつきの原因が分からなかった。
でも、私は早々に見学の部屋に行ったから、色々な事を考える内にようやく分かったの。
同じ密かに話せる能力を持っていて、明るくて周りを照らす太陽のような貴方に……自分と似て異なる貴方が羨ましかったからだって。
……だからね、私、決めたの。
貴方を受け入れて、認める事で、自分も更に良い女を目指そうってね。
確か、王都の学校に通うのでしょう?
たまに帰るだろうから、その時はお茶でも付き合ってくれると嬉しいのだけど……いかがかしら?
《にこり、とルクレーシャに心から笑いかけ、すっと右手を出す。
彼女がこの手を取ろうが取らまいが、どちらでも構わないと思っている。
この気持ちを、ずっと伝えたかった、自身のエゴに他ならないのだから。》
>>476 シスル
[甘やかな眼差しを注ぎながら、私は靴のかかとを中心にして静かに踊った。ゆったりとした三拍子に合わせて、彼女は私のエスコートに優雅に応じる。]
───…。
[カウントを刻んで、右足を進める。私の足が進んだら彼女の足が下がり、私の足が下がれば彼女の足が進んだ。私が用意した額縁の中で、彼女は主張しすぎず、しかし一際美しくみえるように舞ってみせた。]
[蝶のような、花のような、そんな彼女から目が離せない。]
……………ありがとう、ございます…っ
[この時をどれだけ願っていただろう
一時的だとしても感謝を伝えたくて絞りだすように言うも、小さな小さな声になってしまった
けれども想いは確かに乗せて]
>>ルーク
ああ、頑張ってくれたよ。辛かっただろう。
もっと自分が頑張ったことに誇りをもって笑ってくれ。
俺はお前に笑って欲しい。
[酷なことを言っているのかもしれない。だけど笑っている方がきれいで幸せだ。]
んでもってご褒美か、できることならなんでも聞こう。
[彼女の願いを叶えたい気持ちは確かにあった。根底にある感情は謝意ではなく感謝であった]
>>499 ピオニー
嫉妬……?
[ルクレーシャには意外な言葉でした。嫉妬というなら、こちらから一方的に感じていた気持ちこそがそうで、彼女が自分などにそんなふうに思うなんて、思いもしませんでした]
……ピオニーさんは、あたしが適わなかったすてきな女性です。
今のあたしじゃ、走ってもおいつけません。
一日しか、差はないはずだったのにな。
それでも、カムラスさまは、あなたをえらんだの。
それは……ううん!これは、カムラスさまに言う!
[ピオニーに差し出された手を、おそるおそる握ります]
……でもまだ、そんなに頻繁には会えないかも。
あたしに、新しく気になる人が出来たら、相談に乗って欲しい、かな。
あとね、ピオニーさん。
あたし、これから……ピオニーさんが、ちょっとやだなって思うことするから、先に謝っておくね
>>456 ロート
「そう……ですか」
俺は微かに俯く。
−−陛下の恋とは浜辺の波のようなもの。
心にまとわりついて気持ちがいいと思ったら、すうっと離れていってしまう。
俺にとっては本当に、苦しみばかりが伴うものだった。
この恋が報われることなど永遠に来ないと思っていながら、それでも心は彼女を求め続けていた。六年もの歳月を、家族を、サリーナを失った悲しみを、たった一日──彼女の恋人であることが許された、たった一度の思い出を胸にやり過ごした。
二年くらい、なんてことはなかった。
あの事件が解決した日、あの日彼女と再会できただけで、それだけで──長年抱え続けた俺の恋心は報われたのだから。
きっと俺は何年だって待ってみせただろう。たとえその結果ソフィー姫が俺の手を取らなくても、きっと俺は穏やかな気持ちで、彼女を祝福していた。
「……陛下には、何と言ったらいいか」
>>492ロート
年相応の笑みに、ジェイは何故か安心した。願いが聞き届けられることもわかり、安堵するも、呪いという言葉を使うロートに、先程感じた安心は一転し心配へと変わった。
しかし、それもロートの持ち味なのだろう。これからの未来はきっと明るい。
だが、その未来にベルンハルトの名は無くていい。
「私のベルンハルトという肩書きでなく、腕前を買っていただけたのです。家族は関係ありませんからね」
喜んで欲しくないという言葉を飲み、あくまでも自分の実力でここに立っていることを実感したかった。
父の代理で来たというきっかけはあれど、ゲームに参加し、地位を獲得したのは自分自信なのだから。
>>501 レモングラス
この歓喜を、一体どう表せばいいのだろう。
この瞬間だけ彼はシスルのものだった。シスルは彼のものだった。
ワルツは俄に、テンポをあげる。
繋いだ手から二人はひとつになって、世界の中で唯一二人きりになったような心地さえした。
(レモングラス様──)
心のうちで彼の名前を呼んだ。頬は薔薇色に色づき、瞳は甘く愛を謳う。視線が絡む。シスルは言葉もなく目を細めた。
>>ルーク
両手をあげる?今まで降参なんてしなかった俺に降参させるのか?
[そんな簡単なこと、とつぶやきながら俺は両手をあげる。彼女卯は荷をするつもり何だろう]
>>505 ルクレーシャ
……貴方は自分の魅力に気づいていないようね。
きっと、貴方はこれから喜んだり、泣いたりて……素敵な女性になるわ。
今でも充分可愛らしいんですもの、私が保証する。
《恐る恐る手を握った彼女の手を嬉しそうに、ぎゅっと少し強めに握り返す。》
……そうね、それは私も同じくだわ。
ええ、いつでもどうぞ。
その日を楽しみにしてる。
……先に謝っておく、ね。
素直でよろしい事……いいのよ、今日、今だけは気が済むように好きにして。
後でタイムをからかうなりなんなりしたいから、私も傍にいるけど、いないものだと思ってくれて結構よ。
《ふふ、と楽しそうに笑うと、自分から手を離し、ルクレーシャとタイムの二人を見守る事にした。》
>>512 カムラス
カムラスさま、あたしね……ずっと、こうしてみたかったの!
[ルクレーシャは、両手を挙げたカムラスにぎゅうっと抱きつきました]
(……カムラスさまの胸、かたい。あったかい。男のひとのにおいがする)
[恋のテレパシーを送る以上の大胆な行動に、男性の初めてのぬくもりに、どきどきすると同時に、このぬくもりは手に入らないこともわかっていました。
両手を上げていてと頼んだのは……もし、カムラスがやさしさで抱きしめてくれたなら、きっと、また好きになってしまうから。
少しだけ、カムラスのシャツを濡らしてしまい、あわてて離れます]
あっ、やだ……ごめんなさい。
もう、泣かないって思ってたのに。
>>カムラス
あのね、カムラスさま。
まだ、直接お顔を見て伝えていなかったから。
──好きでした。とっても。
最初は、お顔でした。だけど、カムラスさまはとってもやさしくて。あたしを安心させてくれて、宝箱みたいにきらきらしたお話をしてくれて。
いつのまにか、ちゃんと恋をしていました。
本当に大好きでした。
断られるときは、悲しかったから、縋ってしまいましたけど。今ならわかります。
あたしは、あのとき、カムラスさまについて行きたいだけだったの。
カムラスさまの大きな手にひかれて、空へ連れて行って欲しかった。
だから、最初は……あたしは、好きなひととは結婚できないんだって拗ねてたの。
パパとママにも、こどものときから、「ルークは好きな人とは結婚できないんだよ。好きになってくれた人と結婚するんだよ」って言われていたし。
物語のお姫さまも、助けに来てくれた王子さまと結婚するの。それが、初対面でも。
だから、そういうものなんだーって、ひとりでいじけていたの。
>>カムラス
だけど、気づいたの。
ピオニーさんは、カムラスさまを支えてた。本当の意味で……カムラスさまのお隣にいたの。
ただ、カムラスさまと一緒にいたくて。カムラスさまに愛して欲しかっただけのあたしとは、全然ちがった。
だから、ピオニーさんにはかなわないなって、思います。
だから、だから……おふたりは……幸せになって。あたしは、おふたりを目標にしたいから。
その代わり、あたし、これから、素敵なレディになりますから!
もったいなかったなって思ってもらえるような……あ、えっと、ピオニーさんのことは大事にしてほしいんですけど。
えと、ちょっとチクッとしてもらえるような、素敵なレディに。なるんです。
……初めての恋を、ありがとうございました。カムラスさま。
もし、あたしが好きになった人と結婚できなくても。この恋を胸に、きっと生きていけるから。
本当に、感謝しています。
[まばたきをしたら、涙がもうひとすじ流れてしまいましたが、練習していた、とびきりの笑顔でカムラスに笑いかけました]
>>495 ヘズ
黒い炎が、俺の眼前を舞った。
思わず俺は、呪を唱えていた。
「────」
その瞬間に、地面がぬらりと揺れ、黒い波紋の渦から勢いよく剣が飛び出す。
警戒するように、浮かせた剣をヘズに向ける。
しかし、彼女はもうすでに背を向けていて、こちらの殺気を感じてはいるのだろうがそのステップを踏むような足取りはぶれなかった。
「……ちっ」
────静かに、顕現した剣を黒い炎で燃やす。
俺が魔法を使えることは、誰にも言っていない。応戦するように、ついコレを使ってしまったのは、失策としか言いようがないが、生憎誰も注目をしていないようだった。
>>シスル
[夜更け、ようやく落ち着いた様子の彼女に声をかける]
お久しぶりです、レリー。
この度は私の失敗から勝利を逃してしまい申し訳ございませんでした。
あの時は…ボソボソ…あのミスが…ブツブツ…
[と、ペンダントに気がつく]
おや、付けてくださったんですね。
青い鳥の効果は…ほぅ、効果的面だったようです。
>>506 ローラン
くすっ。良いんですよ、気を遣わなくても。
兄上の代から……あなたたちをしばっていて、ごめんなさい。
騎士長と、大切な姫君の結婚式ですから。
国を挙げて、幸せなものにしなくてはね。
……兄上が悔しがるくらいに。
ボクは、あのひとが悔しがるのを見たことがないから。
[少しいたずらっぽく言って、広間を見渡します。ここにいる我が国民たちは……どのような未来を掴むのかな。いつか、ボクも、ボクなりに幸せを手に入れられるんでしょうか]
……ローラン。
今後も、王と騎士長として。
ときには、友人として。
よき関係を続けられるよう、ボクも努力しましょう。
あなたがたを祝福します。
銀のナイフをロートに見せると、言葉を続ける。
「今際の際に卿が申されました。
思いが叶わなかった、と。
……僭越ながら、陛下にお願いがございます。
わずか1週間ではありますが、密に時間を過ごしたリアム殿は私の友にございます。
たくさんの話を皆のいないところでもいたしました。
思えば、自由のない半生であったようです。
……卿のご遺体を、アレハンドロの丘に。最高の自由を心に届ける、海の見える丘への埋葬をお許しください。
そして願わくば、そのナイフを友の証として私めに。」
ヘズの言葉が、あたまに残っている。
────その時が来たら、呼んであげますから。
俺は依然として踊る二人を視界に入れる。
焦燥が、胸を焼こうとしている。
どうして、今、こんなにも不快な感情に支配されるんだろう。
心臓の奥、チリチリと燃える音だけがして、俺は誘惑を振り払うように頭を振った。
**
──今はまだ、心に燻る自身の闇に気付かず。
選択は、彼の手に渡った。
>>511 シスル
みんな君を見てるよ。
[見つめあってダンスを繰り広げながら、私は今からキスでもするような熱っぽさで囁いた。]
[辺りにはもう一組のペアが踊るだけで、他の主役たちは壁際で思い思いに過ごしているようだ。周囲には他に、今回の催しの参加者ではない者たちが舞踏会を見に集まってきている。]
………君に見惚れてるんだ。
[顔が近づいた時、額をそっと合わせる。私はワルツが流れている間、ひとときも彼女を離さなかった。体中がやさしく柔らかに、手足の端々まで溶けていくような幸福感が、湯のように流れていた。]
>>エスカデ
おや、それはそれは。いけませんね、人死にがでてしまうとは。
リアムさんも、お気の毒なことですね。
[なんといたましい……というような顔を作ります。事前に聞いていたので、もちろん察しはついていました]
ええ。お好きにどうぞ。
彼も、その方が浮かばれるでしょう。
フェアラートの家に、早馬を飛ばさなくてはね。
[エスカデに目配せしてから、ボクは使用人に申し付け、早速連絡用の早馬を準備しました。本当は魔法がありますが、まあ、死体が腐敗するでもなし。馬でもいいでしょう]
>>ルーク
[小さな身体が飛び込んできた。必死に回す両手は細く、震えていた。俺は何もしない。そういう約束だったから。二、三度すすり泣く声が聞こえて慌てるようにルークは離れた。そして彼女の思いを聞いた]
ご褒美もらって泣くやつがいるかよ。
[男はポケットを探る。あるのは小銭やライター。涙をぬぐうためのハンカチは俺には似合わないのか。目線を合わせるようにかがみ、指で涙をなぞる。]
俺らは幸せになる。ずっとルークの目標であれるように。
だけど一つ勘違いしてるぜ、ルークはもう十分に「素敵なレディ」だ。それは誰にも文句言わせねえよ。
ルーク、「世界一素敵なレディ」になってくれ。
俺が世界のどこの空を飛んでいようと音に聞くような。
[優しい笑顔を包むように頭をぐしゃぐしゃと撫でた]
そしたら俺も、もしかしたら後悔するかもな。
俺もここで君に誓おう。カムラス・クラウディオは世界一の男になる。
ルークの初恋をいつまでも薄れさせないように、後悔させないように。
ここでの二人の思い出は永遠だ。
本当に素敵な宝物をありがとう。
[男は立ち上がり、包み込むように軽くハグをして離れた。]
/*
ここに、いるよ…カッツェ…
…ずっと…一緒に、いる…
*/
[カッツェが最期の眠りにつく日まで]
/*
あいしてる…
*/
[交わることのない愛をここに誓おう]
>>526 レモングラス
睦言のように言葉が囁かれる。
今は、意味よりも彼の作るその音が脳を揺らす。
「……今は他所を見ないで」
言葉の一端でも、視線ひとつでも、他の人に渡すつもりは無かった。
「どうか私だけを感じていて」
息が上がって、僅かに掠れた声を彼の耳元に贈った。
喜びで、愛で胸が満ちている。この瞬間に、互いが互いに抱く思いを、きっと本能的に理解した。
>>529 カムラス
あっ……ありがとうございます。でも、もう……
[そうやって簡単に抱きしめるんだから……という言葉は飲み込んで。軽い挨拶のようなハグだったからでしょうか?思ったよりは、大丈夫そうでした]
……はいっ!これ!マントの刺繍、きちんとできましたよ。
[渡されたメダルを見ながら一生懸命針を入れた、雷と鷲の刺繍。あまり大きく入れると品が無くなってしまいそうで、カムラスの紺色のマントの両端に一つずつ。そのマントが風にはためくときに、雷が閃くように、鷲が羽ばたいて見えるように構図を工夫して縫い取りました]
ふふっ、クロードさまが面白かったから……隅っこにちょこっとコウモリの刺繍も入れちゃった。
[ルクレーシャは、くつくつとおかしそうに笑います]
お代はのちほど!適切な価格を。
そうらいごうに、ご請求しますっ!
[胸を張って得意げに、カムラスにマントを渡しました]
>>521エルナト
「お久しぶりです、グスタフ。……いいえ、エルナトさんと呼びましょうか。
ふふっ、随分と、様子が変わりましたね」
ミーチェから聞いて驚きましたのよ? とシスルは穏やかに笑う。
「負けてしまったのはあなたのせいではありませんよ。少なくとも、責任の一端は私にありますし、それは申し訳なく思います。……けれど、あらあら、エルナトさんは本当に負けず嫌いですね」
過去の失敗を、一から上げ出すエルナトに、呆れのような親愛のような表情を浮かべる。
「…………これには、本当に勇気をもらいました。最後の大勝負では、役に立ちませんでしたけれど」
指先で、優しくブローチをつついた。
よしっ、あたし……ちゃんとやれたわ。
ちゃんと、さようならできた!
ジェイさまにトランプもらっておいてよかったな。
帰ったら、お守り袋を作りましょう!大事なときに運をもらうんだあ。
──大丈夫だもんっ!
……ゴシカとカノー、ふたりはうまくいったかな?
ふたりには、幸せになって欲しいわ!
カノーは王都にくるのかな?
クロードさまはどうするんだろう……
でも、来なくたって。きっと、ずっと、お友達でいられるよね。あたしたち。
あたし、お友達ができて本当によかった。
ゴシカとカノーがいるって思うだけで、こんなに、胸があたたかいのね。
……二人に負けないくらい、素敵なだんなさまをみつけるんだから!
>>531 シスル
[視界の端にあった景色が、声が、まるで太陽の前に霞んでいくように消えていった。広いホールで、天と地の間で、そうして踊っているのは私と彼女だけ。]
……シスル嬢。
ふふ……君は本当に、魔性だね。
[慈しむように瞳を細めて、声音に愛を乗せる。]
[その憂いた視線を愛してみたくなった。その美しいブロンドを、桃色に染まるその頬を。声も、仕草も、君という女性を愛したくなった。]
[目で、口で、指先で、ステップで、あらゆる方法で彼女にそれを伝えた。壊れた時計の針は、ゆっくり、ゆっくり、八年越しに動き出していた。]
[やがて、ワルツは終焉に向かっていく。]
重ねたゴシカの手の小ささに改めて気がつく。
少し冷えているように感じたので、体温の高い自分の手で包むように、そっと握った。
「1、2、3……1、2、3……」
スローワルツだ。これならまぁ、何とかなるか……と、拍子を取りながらゆっくりステップを踏み、回りながらフロアを踊り歩く。
パートナーのステップは、本人の性格の通り主張しない。こんなに初々しいステップは初めてだと戸惑いながら、心の内が暖かく満たされるのを感じていた。
>>523 ロート
「───。ありがとう……ございます、陛下。ソフィー姫のことは、私が必ず幸せにすると約束します。」
きっとこの場にいる者には一瞥もくれられることはないだろう、ロート王と俺だけの間で交わされた密やかな言葉。
胸から込み上げてくる感情を抑えつけて、それでも俺は彼の騎士として深々と王に頭を下げた。
「……これからも我が忠誠は変わらず、セルナリア国の王たる貴方に捧げましょう」
>>537 レモングラス
彼の妻を思う目に、言葉に、シスルは憧憬を抱いた。軽妙な言葉の裏に、永遠に一人を追うような、その心にシスルは惹かれた。──そんなふうに愛されてみたいと。そんなふうに、愛してみたいと。
物事には必ず、終わりが付き纏う。
永遠のように思えた時間は、それでも過ぎていく。
音楽は、終わりを告げる。ああ、もっと──と求める心を閉じ込めて、シスルはそっと、左足を後ろにかけて、膝を曲げた。俯く横顔に、零れた金の糸が一筋かかる。
「……とても素晴らしい時間でしたわ、レモングラス様」
「……なぁ?お嬢さん。
ご指名をいただき、どうもありがとう。
初めて踊る相手にしちゃ俺はヘタクソだが、楽しむことにかけちゃ天才の自信がある。
その天才の感性、ちっとでも感じてもらえたら幸いだ。
曲はワルツだが……これも楽しんどきな。サービスだ。」
ゴシカを抱え上げてリフト、「片足を取るには……何年か早いな」と両膝の裏に手を差し入れるとお姫様抱っこの要領で抱き上げ、くるくると……レモングラス相手にしたのよりはうんと優しく、ルンバのステップで回ってみせた。
「さ。ダンスはここまで、だな。
……靴はちゃんと履いて帰れよ?おやすみ、赤ずきんちゃんならぬ、シンデレラさんよ。」
体を離し、再度正面に跪くと先程まで取っていたその指先を自分の額に押し当てる。
>>541 シスル
[曲が終わると、夢のようであったひとときが、甘い余韻として胸に残った。私は彼女が膝を曲げるのと同時に、自らの胸に手をやって、最初のようにうやうやしく会釈をする。]
……こちらこそ素敵なひとときをありがとう、ミス・アルスィート。
君のダンスはまさに芸術のようだった。君に夢中になるあまり、時間を忘れてしまいそうになったよ。
───……。
[私はそれから彼女の目をじっと見つめた。そこに残っていた笑みは消え、かわりに何か真剣な──私の中を駆けまわっている感情と同じものが浮かんでいることだろう。]
……ミス・アルスィート。
私の願い事を一つ、聞いてくれるかな。
君にしか願えない、特別なことなんだ。
>>リリー
[改めて純白の白百合を見る。綺麗だ。これから俺は彼女を踊りに誘う。隣にすこしそわそわしている彼女を前に舞踏会、実は初めてなどと言えない。]
さあ、そろそろ踊ろうか。
心の準備はできたか?
[流れる音楽が変わったタイミングで声をかけた。緊張を隠し、腕を組むように促して彼女の反応を待った。]
>>543 レモングラス
夢の時間は終わってしまった。レモングラスのいつもの軽い世辞に、笑って応えようとした時、真剣な表情とかち合った。
こんな顔をするレモングラスを、シスルは知らない。
その目は雄弁に何かを伝えようとしていた。
「シャンパーニュ、様……。
ええ、もちろんお聞きいたします」
なぜだか、シスルの目は熱を抱いて潤んでいた。
《二人の様子を静かに見守っていた。
思っていたより複雑な感情にならず、自分でも少し驚いたが、それはきっと、感情の整理をつけてルクレーシャに思いを伝える事が出来たからだと思った。
背を向けて立ち去る彼女に心の中で別れと感謝を告げると、タイムの様子をそわそわしながら伺った。
舞踏会は手で数える程度しか参加した事がないので、足を踏まないようにしないと、気合いを入れてから彼に話しかける。》
>>544 タイム
ええ、勿論。
……お手柔らかにお願いするわね。
《促されるままにそっと手をとり、控えめに腰に手を回す。
恐らく、型は間違っていないはずだ。》
>>545 シスル
[感情のまわりに張りめぐらされていた壁は、いつかのルフナの言葉と、シスル・アルスィートの存在に、ほんの数日で溶かされていくようだった。]
[いや、本当はずっと気づいていたのだ。気づいていたのに忘れたふりをして、そうするうちにいつしか本当に忘れてしまっていた。]
……ありがとう。
私が君に言いたかった願い事というのはね、
[目を伏せ、笑みを口角に浮かべる。]
[そして再びその瞳をひらいた。社交辞令や口説き文句を言う時のようなおちゃらけた雰囲気はやはりそこにはなく、丁寧に、とても大切そうに──私は、そのなんてことはない願いを口にした。]
>>547 レモングラス
ピンと糸を張った心地で、シスルはその願いを待った。いつも笑みを湛えた唇が、ゆっくりと開かれる。それを、息を飲んで見ていた。
──食事に行ってくれないかい。
「……ふふっ」
言葉を聞いた瞬間に、思わず笑みがこぼれた。真剣な表情、まるで請うような声音で。かつて浮名を流した、レモングラス・シャンペーニュが。
クスクスと、笑うと同時に涙がこぼれた。
輝く雫は、ホールに落ちてやがて消えていく。
「……私、実家に帰ったらアルスィートの名もこの地位も捨ててしまおうと思っていたのです。
私が巷でなんと呼ばれているか、ご存知ですか?」
彼の答えを待たずに、言葉を続けた。
「──不幸呼ぶ令嬢。
ふふ、おかしいですわよね。私、魔法の素養もありませんのに。どうやって呪いを使おうというのかしら」
「もうこの世界で暮らすことに疲れてしまっていました。このパーティが終われば、ようやく家を出る許可を貰っていたのに。……なのに」
ミーチェに言ったシスルの覚悟は、思い出を貰うことだった。永遠の別れの前に、最後にひとつ、これから先の生きる糧を貰おうと。
ゆっくりと目を閉じる。この一週間を思い出すように、瞼の裏で丁寧に記憶を再現した。
「……そんなふうに誘われたら、次を期待してしまいます。シスル・アルスィートとして、貴方に会う次を」
>>550 リリー
空飛ぶ船は常に人材不足でな。追加の仲間は大歓迎だ。
[ターンのシーン。緊張も最高潮だがどうにか乗り越える。ここしかない。俺は覚悟を決める。]
料理、確かに料理もそうなんだが。
もっと大事な役目を頼まれるのも一興だろ。
[舞踏会はフィナーレを迎える、反響する荘厳な音楽はまるで外界を遮断し、世界は惹かれあう二人を祝福する。]
リリー。ずっと俺の隣で笑っていてくれないか?
君と俺で好きな場所を飛び回ろう。
自由で幸せな永遠の旅を俺と共にしてくれ。
[音楽は止み内側の世界は終わりを告げる。注がれる拍手は始まりの音。新しい朝は外側の世界への旅立ち。]
俺と結婚してくれ。リリー。
>>551 シスル
[シスル嬢は食事の誘いに頬を緩めると、それと同時に、瞬きとともに瞳から透き通った涙の粒をはじき出した。
今回の出席を最後に市井に下るつもりだったという話には驚いたが、私は極力それを顔に出さないようにして話の続きを待った。]
[そして、彼女の口からあの噂を知る。これまでシスル・アルスィートがどのような思いをして貴族令嬢として生きてきたのか、それを語る彼女の声は穏やかなものだったが、きっと想像を絶するものだったのだろう。]
……ええ。是非とも、次を期待してください。
まずは食事に行って、美味しいものを分かち合いましょう。……次は劇場なんてどうですか?……その次は美術館に行って……そのまた次は、観光地めぐりなんてのも良いかも知れない。
[そっと指先で、彼女の目尻に残る水を拭う。]
……それが、僕の願いだ。
君の“次”が欲しい。
>>553 タイム
《始まりがあれば終わりがある、終盤へと差し掛かる音楽に寂しさを覚えながらも、目は彼を捉えて離さない。
そうしたい、と思うよりも前に、自然と彼を見つめていた。
彼の話を嬉しそうに目を細めながら、頷きつつ聞いていたが、彼からのプロポーズに、一瞬目を大きく見開く。
幼少期からずっと、相手を不愉快にさせない為に表情を作るように、仕草は正しくあるように、と対人の事に対しては厳しく躾られ、今も表情も何もかも崩さずに生きてきたつもりだが、今、この時ばかりは驚きに目を見開き、思わず目から涙が零れる。
喜びでも涙が出ると、初めて生まれた感情に戸惑いつつも、花が咲いたようにふわりと微笑み、穏やかな声でこう言った。》
…………うん、末永くよろしくお願いします。
《ぽた、ぽたと涙が伝うものも、その表情は彼女の人生で一番幸せそうなものだった。》
これが終われば次が。次が終わればその次が。
終わらない約束は、星のようにシスルの手の先で光り、その行く先を示してくれる。
シスルは、彼を見た。
「……」
もう答えは、決まっていた。
美しいものを。レモングラスの好きなものを。愛したものを。芸術を。彼の娘と、そして最愛の妻のことを。
───知りたいと思った。出来ることなら、共に愛したいと。
「……ええ、シャンパーニュ様。喜んで」
その始まりの一歩を、踏み出す勇気を、彼女はもう持っていた。眉を寄せてから、ほほ笑みを浮かべる。
「……私も、貴方の次が欲しいです」
[──いつか貴方にとって素敵な女性と出会えたら]
………ああ。
ああ………こちらこそ。
私の“次”は君に無期限で貸し出すことにするよ。
[私との“次”を控えめな声が望んだ。そのことを噛みしめるように頷いて、目尻に皺を寄せる。]
[死んだ人間は、いないのと同じだから──生きている人を見守ったりはしない。だから、生きている人を大切にしなければならない]
[私はどちらも愛そうと思った。
死んだ君も、生きている君も。]
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