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>>+27 コータロー
「……わからないね、志を持つ人間というのは」
彼を見つめて、僕は穏やかに微笑んだ。彼とこうして言葉を交わすのは初めてだった。
「襲われた気分はどうだったかな?」
/*
このままでもいいと思ってます。
決して前向きに見えない、控えめな肯定ではあったが、この言葉に僕はどれほど心が浮き立ったことだろうか。
魔法まで使って必死に赤い顔を隠す彼女は……そう、本当に、可愛い。
*/
>>+28 レリー
そうか、よかった。
君が随分動揺していたようだったから、もしかして拒否されるんじゃないかと、ほんのちょっとだけ、心配していたんだ。
君と手を繋いでいると……とても、幸せな気持ちになるよ。
/*
ずっと、このままでいられたら。
その言葉は、言ってはいけないんだ。
叶わない願いを口に出すことほど、愚かなことはないんだから。
*/
>>+34 コータロー
「…………そうだな」
直に聞く声は、あの時とも蓄音機ごしに聞くものとも、少し違って聞こえた。彼は笑みであるか、そうでないのかよく分からない表情を浮かべていた。
「しかし子守唄には弱いと見える」
僕は歌姫に視線を移す。
「難儀なものだな、互いに」
この状況で疑われちまうのは、悲しいもんだね。
コータロについては、あまり手応えを感じてないよ。ただ、もし狼がコータロを狙ったとしたらその意図がわからない…。ただ、騎士が成功したという手応えがない以上は、コータロは騎士や騎士もどき、もしくは魔のもので間違いないんだろうね。
【あたしも今晩はミーチェを拘束するに1票だよ。】…その次がありゃあたしをどうしようと勝手だけどこの状況で無駄なことだけは避けてほしいもんだね。
あたしは自分を着飾らず、そのままをさらけ出してるつもりだよ。そこまで賢く出来ちゃいないもんでね。だから何を聞かれても、何を指摘されても構わない。
…ひとつ言えるのは、今夜拘束すべきと断言出来るのは、竜人お嬢ちゃん…ミーチェだけだ。次の日どんな結末になるのかは…もう神のみぞ知る、だろうね。
>>+30 サテン
本当に素晴らしい魔法だね…!
僕も一つ、みかんを頂いても構わないか?
随分お腹がすいたし、みかんは好物の一つなんでね。
>>+38 コータロー
彼の言葉にぴくりと体を揺らした。
眠りの世界の住人が増えるとして、僕はもう、それを望めなかったから。
けれど口にするのは、あまりに彼に失礼だと思った。
「……君とゆっくり話が出来る時が来ようとはね。
さて何から話そうか。僕達は、お互いを知らなすぎる」
>>+42 アルフレド
……そうだね、君の言う通りにさせてもらうよ。
気遣ってくれて、ありがとう。
彼女に代わって、御礼を言わせてくれ。
申し訳ないが、彼女の口から君に御礼を言わせるには、少々骨が折れそうだからね。
そうですね…私も【ミーチェさんに縄を使うことに賛成】です…ごめんなさい…
このまま手をこまねいていても状況が好転するとは思えないですし…
もし、ミーチェさんが最後の呪われし狼だとしてもこの夜に魔のものが一人でそれが当たる、なんて希望もありますし…
黒狼が二人、朝を迎える、それが直接わたしたち、いやこの国の敗北に繋がりますしね…
占い先に関してはもう少し考えさせてください…
東の島国は、こことは違い、季節がきちんと分かれていて、季節折々の花が咲くんだよ。
[アルフレドは、留学で「日本」に行ったことを思い出していた。]
特に印象的なのは、春に咲く「桜」だ。花弁が五つある、淡いピンクの花なんだよ。日本の国花にも、なっている。
日本には、六月に「梅雨」と呼ばれる雨期が存在するんだが、その時期に咲く、「葵」も素晴らしい花だ。葵は、真っ直ぐに伸びた茎に、上下に四方に向いた花弁がある。それが、一番上まで開花すれば、梅雨の終わりと言われている。
日本には四季折々の花があってね、いずれは日本で店を持つことがわたしの夢なんだ。
ミーチェを縛るのは反対だ。
占いで不用意に数を減らすのを避け、慎重に縄を使うべきだ。
今この状況で賊だと確定している者を縛るなどと…!
魔の者の主張かと思ってしまう、な。拙僧は…
【縛るのは、アルフィリオンか、カエデだ】
賊、魔の者いずれも残っていると仮定するならば、
賊はパトリシアから既に占われているカエデ。いわゆる、囲いというやつだな。
アルフィリオンはミーチェを縛ろうなどと…ここへ来て勝ちを急いだのか?詰めの段階こそ慎重に動くべきだ。
仮に魔の者だとすれば、ミーチェを縛ることは最良の選択であろうな。
どうしても、どうしてもミーチェを縛るというのであれば、今宵の占いで魔の者を仕留めなければならん。
>>31 ケラ
気安く神の名を口にするな。
ここまで来て神の御心に決断を委ねるなどと…
最善を尽くした者にのみ、神はその眼差しを向けるのだ。
ミーチェを縛るならば、ケラの思う魔の者を確実に狙うのだ。
(……見えないスティックを…持ってきただと…!?)
*粉々に砕かれる音を聞いたので、もう終わりだと思っていたが、そうではなかった。童心に帰ったような大きな獣は、
嬉しそうに、カッツェの元へと来たのだ*
〜〜〜〜ッ!!!!
*可愛い。愛でたい。触りたい。マズルの毛を逆だてるように撫で上げ、首元をたてがみをくしゃくしゃにしたい。そんないご
(コイツはニンゲンじゃねーし、目を合わせても大丈夫だよな?)
*視線を合わせるためにカッツェは腰を落とすと、ゆっくり目を開いた*
*今まで薄眼で見ていた白狼を、焦点を合わせてしっかり見る。キラキラと毛並みが揺れる。オーロラの雪原を連想するきめの細かい、雪のような輝き*
(綺麗)
*その魅了され手を伸ばそうとするも、ローランのエントリーシートを思い出す。夢の中とは言え、この双眼の呪いと同様に何が起きるかわからない*
……そうね。持ってきて偉いわ
*撫でることは叶わないが、精一杯笑って白狼を褒める。もう一度…と思ったけれど、カッツェの手元には遊べるものが、*
(あるじゃん、最適なやつ)
>>33 グスタフ
君はいったい何を想定しているんだ?
縄を減らしたくないとは、黒狼が2人と魔の者がいる過程であろう?
それならば、ミーチェ君を拘束することで解決するはずだ。
黒狼が2人いるのに、白玉の者を眠らせてしまったら、明日の内訳は、白玉が2人、魔の者が1人、黒狼が2人。
黒狼は白玉側が同数になったら襲ってくるぞ?
歌姫君が魔の者を呪っても一緒だ。
なぜわざわざ博打を踏みにいく?
……。
フリージアも、もうケラさんを信じるしかないと思ってるわ。
今日の拘束は【ミーチェさん】を希望します。
昨日も言ったとおり、まだ呪いの狼は起きてると思っていますから。
>>33 グスタフ
グスタフさんは、ミーチェさんが最後の黒狼かもしれないとおもうってことですか?
おやおや。
/*
椅子につくと足を組んで髪を後に流した。ここまで来て、負けてはいけない。黒狼騎士団にも、魔のものにも。そして、己の弱さにも。毅然とした態度を取り続ける。
*/
信心深いあんたの前でご法度だったね。ただ、いちいち怒ってる場合なのかい?言っちゃあ悪いが、あたしはここにいるやつらはネーロ以外信用しちゃいないよ。白玉と結果が出た者達は…もうここにはいない。あんた達の誰が仲間で、誰が的なのかはわからない状況だ。
今はあんた達のこれまでの発言、そしてこれからどうしようと模索し動いているかをあたしなりに判断させてもらう。今日はギリギリまで見定めるつもりだよ。
それとね坊や。あたしは少なからず、あんたらに貢献はできていると自負してるよ。そんな簡単に魔のものを当てよ、なんて。…少し言葉を選ぶべきだね。
>>+36 エドワード
拒否だなんて……わたくし、そこまで無愛想な女に見えるのかしら?
…………!わたくしも、です
……あ!みかんを食べるのに、手を繋いでいたらお邪魔ですわね!失敬!
*拒否される、という言葉にむっとしながら答える
が、幸せな気持ちになる、という言葉には彼が自分と同じ気持ちだという事がとても嬉しかった
珍しく素直に肯定したが、また恥ずかしくなってきたので、みかんを理由に自分から手を離した
……これは夢、幸せな夢なのだから、今は幸せを享受しようとそんな事を頭の片隅で考える*
[アルベルトは、話すのに夢中で止めていた手を動かし、みかんを剥いていく。]
[そして、一房とり口へ運ぶ。芳香が漂い、爽やかな味わいだ。]
やっぱりみかんは美味しいね。
サテンと組んだら今度はフルーツの香水なんかも作れるな。
「…こんにちは…お姫様…
お邪魔、し…て、ます…」
内緒話をするように小声で話しかける。
もちろん返事が返ってくることはないが、優しそうな寝顔を見ていると受け入れてくれたような気持ちになりペコリと頭を下げた。
「…おつかい…」
一瞬用事を忘れていたことは秘密にしよう。
そう思いながらソフィー姫の側を離れる。
机の上には言われた通り日記帳があった。
それを手に取るとソフィー姫にもう一度お辞儀をして、次の瞬間には王様の部屋にいた。
部屋に運んだ時から時を止めた王様は静かにベッドに横たわっているようだった。
暖炉から黒焦げになった本をそっと拾い上げ、ソフィー姫の日記帳と一緒に王様の机に置くとくるりと振り向く。
じっと見つめた。
その姿を目に焼き付けるように。
そして瞬きをすると同時に、部屋から姿を消した。
広間へ戻りソフィー姫の部屋への穴を塞ぐと、ロート様に報告をする。
「ロート様…王様の…机に、姫様の日記帳と…黒焦げの本…置いてきました…」
占い、は【カエデさんとアルフィリオンさん】を希望します。
ここまで来て、グスタフさんのことがさらにわからなくなってきたけれど……。
>>+44 コータロー
「何を、謝る。
……僕は君より先に眠りについたんだぞ」
彼の言葉に、耳を疑った。
辺りでは狼とその周りの人々が何やらじゃれていた。––––賑やかな、和やかな光景。
「君は道化を演じていたんだな。
ほら見ろ、地上は君の正体には気づいていまい。成功していたんだろうさ」
「謝らなければならないのは、僕の方だ。自身の怨嗟に君を巻き込み、あまつさえ、君を残して一人安寧を得た」
「あまりはしゃぐな、白狼。」
エドワードとてんやわんやしていた白狼を窘める。
俺の一声に素直に落ち着きを取り戻した相棒は、エドワードから赤い帽子を奪って、踵を返した。くわえる帽子はぱきぱきと音を立てて薄い氷に覆われていく。
−−戻った先はカッツェの元。
白狼は、女から少し距離を置いて立ち止まり、その帽子を地面に落としてから俺の中に還っていった。
*受け取ったみかんの皮を剥き、黙々と食べる
起きていた時に食べたのと同じ、酸っぱくて甘い、そんな味がする
どうやら、これはサテンとアルフレドが作ったらしい
確か、遠目で見ていた時に、アルフレドが自分が受け取らないだのどうこう言っていた
……確かに、彼から渡されたら受け取るつもりもないし、サテンが作った物と思うと腹立たしかったが、みかんに罪はないと完食する
直接口はききたくはないが、礼を言わないのも自分の流儀に反する、と思ったレリーはこっそり木の魔法で薄い板を作り、そこに
>>アルフレド
>>サテン
みかん、美味しかったです。ありがとうございました。
と風魔法で木の表面を削って書き、そのまま同じく風魔法で、自分に背を向けているサテンとアルフレドの頭にすこーん!と当てる
そして、自分は素知らぬ顔で立っている事にした*
/*
ミーチェは目を覚まします。
*/
ミーチェのことばはしんようしてくれないのですね。
ミーチェはみなさんにききたいです。
だれのなにをしんようしてそのけつろんをだしたのか。たとえば、いままでのしゅうげきされたひと、ケラさんのはつげん、ミーチェがいちばんこくろうきしだんにみえる、さまざまなりゆうがあるとおもいます。
そして、みなさんのすべてのひとのよそうをあげていただきたいです。だれがどんなちからをもっていたか、です。
>>40 ネーロさん
ロート「ネーロさん、ありがとう!!とても助かります」
[無事にふたつの本を移動させてもらったことを聞いて、ボクはとてもほっとしました]
ロート「ネーロさんにお願いして、よかった。ボクも……自分のやれること、がんばってやりますね!
みなさんも、どうか、よろしくお願いします!」
>>All
「ケラが…偽物って話…出てるけど…
…僕は、一昨日…【ケラを…本物と決め打つ】って…言ったよ…
もう…後戻り…する…余裕なんか、ない…」
皆もうわかっているとは思ったがブレるつもりはないことを明言した。
「あと…希望…なるべく、あと30分で…出してね…」
集まってきたな…と言っても、お披露目の頃を思うと半分以下だが。
さて、希望を出しておこう。
先ほど述べたとおり、【拘束はミーチェ君を希望する。】
見目が子どもだと言っても仕方がない、彼女の説得は僕には響かなかった。
そして、【占いはカエデ君】を。
ジルベール君が眠りについたとき、黒狼の奴らが襲うなら双騎士を名乗る者、この前提が覆せない。
グスタフ君の行動は気になるが、優先すべきは彼ではない。
アルフィリオンさん、ここはせんじょうだといっていましたよね?いっこくいっこくとじょうきょうがかわるせんじょうで、さいしょにたてたせんりゃくをつづけてつうようすると、おもっているのでしょうか。ちょうめいのエルフらしいけつろんではありますが。
いままでしんじていたものをひていされるのがこわい、などというちいさなプライドがそのけつろんをだしたのであれば、もういちどかんがえなおしてはくれませんか、みなさん。
…しょうじき、ミーチェは『ふつう』というがいねんにまけてこのくににほねをうめることになるのならば、それがミーチェのうんめいだったとうけいれられますが、ケラさんのふとうめいなりゆうでちからのつかいさきをきめていたことに、くっしてくにをほろぼされるのはいやです。
……あたしは、【カエデ】か【アルフィリオン】を占いたいと考えてるけど、ネーロの意見を聞きながら、それを変更しても構わない。あたしはまだいる可能性の高い魔のものを探す必要がある。騎士の中に全ての黒狼が出てきているとは思えない。
決めました、【アルフィリオンさんを占って欲しいです】
アルフィリオンさんの方針に賛成なのですがアルフィリオンさんがわたしを占って欲しいように、わたしもアルフィリオンさんを…と
>>+55ローラン
*ローランの一声で、白狼は大人しくなる。カッツェに帽子返すと、ローランの中へと消えた*
(ん?ってことは)
ふふっ
*不思議な光景だった。ローランと白狼のやりとりは見たことあるものの、どういう召喚術を使っているかなどは知らず、見るのは今回が初めてだ。思わず、笑みがこぼれる*
(ローランっ、おまえ、可愛いところあんだな)
*ローランと中から出でる白狼は、いわばローランの化身。分身でも性格は術主に起因するだろう。カッツェは先程楽しそうに遊ぶ白狼を思い出し、口元が緩んだのだった*
さきほどロート王子があのケットシーになにやら頼み事をしていた。
ソフィー姫の部屋から王の部屋に運びたいものがある、と。
つまり、アイツは彼女の部屋に入ったのか。
「……」
右の黒手袋をそっと外す。
薬指にはまだ、燦々ときらめく指輪がある。
俺の未練の塊。
彼女を想いつづけた結晶。
今は彼女が暮らすこの国が、未だ戦っている白玉に集う者たちによって、救われることを祈るしかない。
近い未来に執り行われるロート王子とソフィー姫の挙式を瞼の裏に思い浮かべる。
俺は彼女にとって最も幸福となる瞬間を護るのだ。
その時、どうか彼女が幸せそうな顔を見せてくれることを願う。
ミーチェさんは、たどたどしいですが、むずかしい言葉を使いますね……「ご主人様」がむずかしい人なんですかね
(ミーチェさんの周りをうろうろしてみます。こんなに小さいのになあ)
ミーチェからみたみなさんのいんしょうを
アルフィリオンさん
かんがえたうえで、さいしょにきめたせんぽうをしんじるそうです。エルフらしい、そういういんしょうです。
ですが、みずからかんがえたけっかがみえますので、まよったうえにそのけつろんをだしたのでしょう。
カエデさん
アルフィリオンにたいしてみると、じぶんでかんがえたけっかがみえません。いうならば、おおくのにんげんがさんどうするみちをえらんでいる。そういったいんしょうです。みなさんのため、というよりはじぶんがどのようにみられるか、それをきにしている、そのようにみえます。
グスタフさん
もともとうたがわしいのに、きょうになってさらにげんどうがあやしいです。そもそも、このひとはケラさんをしんじているのでしょうか?てきがどれぐらいのこっているとおもっているのでしょうか。
フリージアさん
いんしょうとしてはカエデさんとおなじ、ですがグスタフさんとそうたいてきにくらべてしまうとこちらがてきではないとおもいます。
……にしても、パトリシアはいつまでしらばっくれるおつもりかしら?
……それとも、ショックで記憶喪失にでもなったの……?
[アルフレドは、ケラを見つめていた。]
彼女の負担はどれほどのものだろう。彼女の負担を少しでも軽く出来ればいいが…。
[アルフレドは、ケラの隣に座り、そっと肩に手を乗せる。]
>>46 ミーチェ
そうだね、確かに言ったさ。ここは戦場だって。
そう、戦場だよ。
刻一刻と変わる情報を集めて、推量して、それを繰り返して。
僕は僕なりに真摯に積み重ねたよ。
そして、積み重ねた結果が今日の結論さ。
歌姫君の処遇については迷っていないわけではない。
ただ、彼女の真偽は問わず、君の拘束は決行するよ。
>>+59 コータロー
「君には君の希望があったな。
……あとご主人はやめてくれ。今はもう違うだろ」
僕が眠りについた日、そして呪医が眠りについた日と、二回も狼は僕達を襲ったことになる。
「よほど好かれているのかもしれんな」
>>All
「仮決定…
【ケラの、占い先は…アルフィリオンと…カエデ…】
…占い先…1人にしたら、また…襲撃されると…思うから…
【今日…拘束するのは……ミーチェ…】
【護衛は…任せる…】」
せんじょう……?
せんじょう、って、戦場?
へんなの。
フリージアは王太弟さまの結婚式にお花を添えられたらって思って、ここに来たのよ。
……。
心の防衛か。精神的なことは、コータロの専門範囲なんじゃないか?
と言っても、彼女にとっては、このままの方が幸せかもしれないな。
ああこれ、わたくしが内通者としてのお務め、ご苦労様と言っても分からないパターンと……
やけにしらばっくれるなと思ったけど……そうではないのね
「まだ踊り続ける舞子」
「延々と踊り続ける演者」
『ずっとずっと舞い続ける悔恨』
「もっともっと」
「ずっとずっと」
『狂い舞え黒き咆哮』
>>All
「決定…仮決定と、いっしょ…
【ケラの、占い先は…アルフィリオンと…カエデ…】
【今日…拘束するのは……ミーチェ…】
【護衛は…任せる…】
ケラは…占い先と…理由を…
アルフィリオンと…カエデは、護衛先と…理由を…
…メモに…残してね…」
[しゃらりと袖を振り、小鳥を周囲に舞わした。]
歌ってちょうだい!
[小鳥が鳴き始め、鳴き声は次第に聞く者それぞれの記憶に適した音に変わっていく。]
……愛しい過去を。忘れ掛けた夢の爪先を。いつかの瞳の奥を。全ての「記憶」を。
[呟き、言葉を踊りに乗せる。皆の記憶を掘り起こし、何処かへと触れさせてゆく。
いよいよといったところで、パトリシアは動きを止めた。]
……ふぅ、こんな感じよ!
今までは義父さんにばっかり見せてたから他の人の感想ってあまり聞かなかったのだけど……ど、どうかしら?
[少し首を傾げ、サテンに向かってお辞儀をした。]
>>56>>62 ネーロ
【決定、及び指示を確認した。】
希望どおりだ。ありがたく思うよ。
>>61 ミーチェ
どうした?
魔の者が誰かわかっているような言い分だな。
>>+70 サテン
やや腰が引けているサテンの姿を、白狼の琥珀色の眸が捉えた。
白狼は、男が剥いているみかんではなく、じっと彼のことを見つめている。
じっくりと窺うような、値踏みをするような。
相変わらずサテンはへらへらとしているが、巨大な体躯を持つ獣に凝視されるのはどんな気分なのだろう。
やがて、白狼は一歩彼に近づく。
のそり、のそりと。
そして。
>>64 >>66 アルフィリオンさん、ネーロさん
ねむったなかで、まのもののかのうせいがあるのはエドワードさん、アルフレドさん、パトリシアさん…それにローランさんぐらいです。
ミーチェはエドワードさんはしにたがり、アルフレドさんがまのもの、パトリシアさんがないつうしゃ、ローランさんはけんぞくに『いんねん』はつけないとおもいますし、まのものではありません。
そうなりますと、まのものはひとりいます。
そして、こくろうきしだんはふたりです。こくろうきしだんがこくろうきしだんをころしている、ということがあればべつですが、レリーさんをころしていますしふたりはころさないのではないでしょうか。
そうなるとあすは5にん。まのものはかぞえられない、しろのひととこくろうきしだんのかずがおなじになったときにすべてがおわるとききました。
>>+87
*パトリシアを怒りと憐憫の混じった瞳で見つめていると、彼女がサテンの前で踊り始めた
彼女の踊りを見ていると、視界がぐらり、と暗転した
思わず周囲を見渡すと、隣にいたはずのエドワードの代わりに、そこには
───処刑された"幼馴染の男の子"がいた
思わず、"彼"の名前を呟くが、驚きのあまり声が掠れて出ず、口だけが"彼"の名前を呼ぶ動きをする
"彼"は、最後に見た15の時と変わらぬ姿で愛おしげに自分を見つめ
レリー
といつものように自分の名前を呼ぶ
そんな"彼"に触れようとした時、再び視界が暗転し、広間へと戻ってくる
先程まで"彼"がいた所には、エドワードが立っており、自分は彼の頬に手を添えていた*
>>+87 パトリシア
(パトリシアさんの舞は、やはり美しいです。王さまは、何かを感じたようでしたが、わたしにはただただうつくしくて、優しい……)
(耳もとで聞こえる小鳥の声は、優しい母の声に。『お父さんはどこ?』と尋ねるわたしを、『お母さんが二人分愛してあげる』と抱きしめてくれた温かい手)
(わたしの頭を撫でる大きな手。あの日は蝉の声がうるさくて……顔も思い出せないと思っていたけれど、ああ、あの髪は栗色で、そう、あの瞳は……)
……!
あ、つい、見入ってしまいました。
……久しぶりに、両親に会えたような、気が、しましたね。
……パトリシアさんは、『思い出』を、とても大切にしているのですね。あなたの踊りは、宝箱を開ける鍵みたいだ
/*
パトリシアの踊りを見ていたレリーの様子がおかしい。
僕に向けて、うわごとのように誰かを呼んでいる。
声が小さく、名前が聞き取れないが、"僕の名前ではない"
「レリー」と、彼女を呼ぶ。
すると彼女は虚ろな瞳で僕の頬に手を添える。
その瞳は…"僕を見ていない"。
*/
>>+92 レリー
…意識が、戻ったか?
気分はどうだ。さっきまでは、うわ言のように何かを口走っていて、とても常人とは思えなかった。
パトリシアの踊りを見て何かを思い出したのか?
そのまま彼女を眺めていると、景色が歪んだ。
視線が低くなる。どことも知らぬ野に、私より頭一つ大きい男が、目の前に立っていた。
ああ、なるほど––––。
不思議とこれが彼女の踊りによって引き起こされたものであると、僕は理解していた。届かない人。もう話すことの叶わない人。その男に、僕は呼びかける。
「––––––兄上」
そこで映像は、プツリとやんだ。
「あぁ、今なら王が、あの踊りを危惧したか分かる気がするな……」
目を覆う。大丈夫。俺は忘れちゃいない。皆の無念を覚えている。だから、だから繰り返させないでくれ!
*気まずさが故に、エドワードを直視出来ず、軽く目を伏せるように目線が下へいく
本当の事を言うべきか誤魔化すべきか、悩んだがここで誤魔化すのは聡い彼相手には無理だろうと、本当の事を告げる事にした*
>>+97 エドワード
……ええ、もう、平気ですわ
………少々、昔の記憶を……懐かしい、もう会えぬ彼を思い出しましたの
*先程まで確かにそこに"いた"彼が再び脳裏に蘇り、胸がぎゅっと締め付けられるが、悲しい顔をしては、エドワードを困らせてしまう
彼に対し、もう、大丈夫ですからと微笑んだが、上手く微笑めたかは定かではない*
>>+96 サテン
白狼に纏うほのかに青く煙る冷気が薄まる。
そして、近づけられたみかんにようやく視線を落として、相棒はひっくり返るサテンに構わず、そっと顔を寄せた。
−−ぱくり。
口に放られた果実はたちまち凍てついた。
氷の牙に砕かれて、呑み込まれていく。
しかし、サテンは別だ。
あれだけ鋭い冷たさを漂わせていた白狼のそばにいるにも関わらず、彼だけには雪塵が舞わなかった。
/*
やはり。彼女は昔の幼馴染を思い出していたようだ。
セルナリアに惨く殺された、彼女の大切な人。
僕を見て呼んでいたのは、その幼馴染か。
忘れてほしい。過去の辛い記憶など綺麗に忘れて、僕のほうを見てほしい。
胸の中では、本当は、そう思っている。
それでも、こうも思うのだ。彼女の中の、その大切な彼が。その存在が。今の彼女を作っているのだとしたら…
その存在ごと、認めなければならないだろう、と。
*/
>>+100 レリー
…そうだったか。
亡き大切な人の幻を見るのは、辛かっただろう。
無理をせず、休むといい。
/*
そういって僕は彼女に水を差し出す。
かける言葉は少なかったが、最大限朗らかに話せたと思う。僕の中の葛藤は、伝わらずに済む。
今は、彼女の心を癒してやりたいのだ。
*/
>>75 ネーロさん
…ほんとうにネーロさんはミーチェのことをみてはくれなかったのですね。
ミーチェ、きのういいました。ローランさんかジルベールさんがうらないだと。さきほど、いいわすれましたがミーチェはジルベールさんのほうがうらないだとみていました。
しょたいめんなのに、ローランさんのことはよくわかるんですね。ミーチェのことはわかってくれないのに。
…もう、ミーチェつかれちゃいました。みなさんをたすけたかったのですが、だれものこりのてきをよそうしてくれませんし、もうミーチェがこくろうきしだんだったんだとおもいます。
みんながそういうなら、ミーチェがこくろうきしだんでいいです…。それがみなさんのしあわせ、なのでしょう。ミーチェがミーチェが…そうだったらいいってみんながおもっているんですから。
*彼は口数少なく自分を慰め、水を差し出す
渡されたコップを、ありがとうございますと受け取り、水を飲む
その間にちらり、と彼を見るが、彼の感情は見えない
……怒らせてしまっただろうか?それとも、失望させた?
そんな事が頭を過ぎる
この夢の間は完璧な弟子を演じるつもりだったが、これでは完璧から程遠い
そんな事を考えながら、水を全て飲み干すと、もう何かをする気分になれず、彼にこう言う*
>>+103 エドワード
お水、ありがとうございました
……わたくしは、もう休もうと思います
エドワードさんは、どうなさいますか?
>>+90 コータロー
「うむ、それでいい」
怒りながらも、僕の言う通りにしてくれた呪医。
確かにな、と思いつつも、貴族というものは、大概こんなものである。
と、彼の様子がおかしくなる。(>>99)
「おい、どうした」
もう、ミーチェにはなにもできません。もしかしたら、だれもちゅうせいをちかっていないんでしょうか。
かんがえることをやめて、ただただ、ほろびをうんめいをたどるんでしょうか…。
ごめんなさい、ミーチェがあきらめてしまって…ミーチェだけがかえることができたのに、ミーチェはもうがんばれないんです。
>>+105 レリー
僕ももう休むことにするよ。
少し、疲れているようだ。
また、君の部屋のベッドを借りても、かまわないか?
/*
少し遠慮がちに、僕は尋ねる。
本当は、少しでも共にいたいという我儘なのだ。
*/
>>76
……
ケラさんを信じる以上、ミーチェさんを黒狼として拘束することはかわらないし、黒狼の予想の中にミーチェさんも含むことになるわ。
フリージアは、黒狼がレリーさんとミーチェさんと、それけらもうひとり、グスタフさんだと思ってるわ。
魔のものは、ジルベールさんと……カエデさんかアルフィリオンさんのどちらかよね。
あなたも、フリージアもどうしたらよかったのかなあ。
ロート「…………ミーチェ、さん」
[一人うちひしがれる少女に、なんと声をかけたらいいか、わかりません。兄上に褒めてもらうことを望んできたという、小さな、しかし強大な力を持った彼女は――]
ロート「せめて、ゆっくり休んでください、ね」
>>+107 エドワード
ええ、是非ともそうして下さいな
お師匠様に、体を痛められては、困りますもの
……では、行きましょう
*彼の、ベットを借りてもかまわないか、という言葉にほっと安堵した
もしかしたら、気まずさ故に今日は別々に寝よう、という提案をされるのでは?と不安だったからだ
いつものように、彼の手をそっと取り、自室へと向かう*
子どもは…もうベッドで眠っている時間だ。
大人の茶番に巻き込まれたのか、いたずらに心を惑わされて連れて来られたのか。
もう眠りなさい。
拙僧には、コータロが魔の者には見えていない。
迂闊な男ではあったが、そのような魔性を持つようには見えなかった。せいぜいが占われたがる狼だろうと…その最初の印象を捉えていたが真実は違った。
魔の者であればもう少し慎重にはなりそうなものだ。
賊がアルフレドではないのならば、占い次第では明日魔の者に勝ちをさらわれるのだろう。
魔の者がいるのならば…騎士のどちらかだとは踏んでいる。アルフィリオンだろう、と。
それより道はないが、ケラに任せよう。
占師が潜伏していたのならば…何のために。
翌朝読めるメモとやらで、早期に露出をしても良さそうなものだがな。
––こんな時、アルフレドがいてくれたら心の落ち着く香りのする花のひとつでも持たせてやれたものを––
…おやすみ、ミーチェ。
あなたも、なんて言っちゃだめだったね。
ミーチェさんはずっと、自分は黒狼じゃないって言ってるし……なんにもしてないのはフリージアだけだったわ。
>>+109 コータロー
「なにを……」
自分に言いかけせるように大丈夫、大丈夫とくり返している彼は、しかし大丈夫なようには見えなかった。
「……そうやって、消した恨みの全てが君の中にあるのか」
覚えているどころの話ではなく、今も彼の中に。そうして抱えた恨みはどれほどになるのだろうか。
自分一人さえ持て余す僕には、想像もつかぬ話であった。あの夜僕を診ようと駆け寄った彼はしかし、本当のところは僕以上に苛まれていたのではないか。
「僕には君のように君の心を見る力はない。だが……。君の気が病を呼ぶのではない。気力で抑えているだけで、とっくに君は冒されている」
>>76 ミーチェ
「…因縁も…ついてない、ジルベールが…市民だって、宣言した…ジルベールが…占い師…?
ふふ…ふふふっ…もしそれが…本当だったら…
僕達が…やってることは…僕達が…やってきたことは…
…茶番、だね…?
…ふふ、諦めるの…?
アルフレドは…諦めなかったよ…?
僕…ずっと疑ってた、けど…あれだけ最後まで…頑張って…自分が眠った後のために、蓄音機に…残してくれてたから…アルフレドは…味方だったと思う、よ…
だから…アルフレドには…謝らなくちゃって…思ってる…けど…ミーチェは…諦める、の…?」
サテンが、カッツェが…信じれる者がいなくなっていく度に、自分の感情が壊れていっている気がした。
確実な情報が得られない度に、全員が敵なんじゃないかと思ってしまう度に、自分に失望していった。
かつてビアンカに少しでも似てると思った子が、投げやりになる姿を目の前の子を見ても、もう何の感情も湧かなかった。
声は笑っているのに、その表情は何も宿していなかった。
「疲れ、ちゃったなら…もう…眠る…?」
[ネーロさんに運んでもらったので、兄上の机には、ふたつの日記帳が並んでいます。当時のことを知るために、ボクは、ふたつの日記を並べて読むことにしました。どちらかを先に読んで、先入観を持ちたくなかったのです。兄上を信じてあげたかったし、ファルス王子やソフィー姫の気持ちも知りたかった……から]
[ソフィー姫は、兄上とは違って毎日日記を書いていたので、この日記帳は6年前のものです。ボク宛の手紙が挟まっていたということは、この日記帳を参照しながら書いたはず、と思ったら、当たりでした]
[時折出てくる《ローレンス》という文字はできるだけ、見ないようにしつつ、該当の日を見つけます。その頁を開いたまま、黒焦げの日記もめくり、あの日の日付を見つけます]
[ボクは、ひとつ深呼吸をして……日記を読みました]
✕月✕日
『魔法軍を率いてサリーナに攻め入る。自身の強さを誇る黒狼騎士団とて、全力の魔法軍にかかれば赤子の手をひねるようなもの。とはいえ、ファルスの直属の者たちは強かったように思う。精鋭ともなれば、ファルスの代になってもぜひ使いたい。抵抗する兵達を生け捕りにするのは至難の業だったが、なんとか皆殺しにはせず、ねじ伏せることが出来た』
《ほんとうに突然のことでした。今朝、セルナリアの魔法軍が我が国領に攻め入ってきたと聞き、何かの間違いだと思いました。でも、あっという間に殆どの黒狼騎士団が敵の手に落ちたと――他でもない、お兄さまが報告に。お兄さまは、まだ呆然とするわたくしを連れてお父さまとお母さまのいらっしゃる玉座に。わたくしはローレンスの無事を確かめたかったのですが、今はそれも叶いません》
『私と数名の魔法研究員を玉座に転移させた。玉座には王が座っていて、周りには大臣と、王妃、護衛の精鋭が幾名か。王に近づくと、護衛の兵達が斬りかかってきたが、何のことは無い。気の毒だが、連れてきた魔法使いの手により、すべて消し炭だ。ウルヴァ王の眼はたちまち憎悪に燃え、私に斬りかかってきた』
《玉座のお部屋に入ると、カーマインさまに斬りかかるお父さま。思わず悲鳴をあげたのと、お兄さまが飛び出すのは同時でした。でも――次の瞬間には、カーマインさまの剣が、お父さまの左胸を貫通していました。わたくしは崩れ落ち、お兄さまは叫び声をあげてカーマインさまに斬りかかりました》
『ファルスが斬りかかってきたので、王から剣を抜いてそのまま受けた。予め準備させた魔剣は、動きに従うだけで相手を殺せるし、長年磨いたファルスの剣も、いとも簡単に止められる』
《がちん、と剣が打ち合わされ……次の瞬間には、お兄さまの剣が弾き飛ばされました》
『ファルスに手を差し伸べた。「これで代替わりだ。共に理想の国を統べよう」と』
《カーマインさまは返り血で真っ赤になった手をお兄さまに差し出しました。晴れやかな笑顔で》
『ファルスは私の手を払った』
《「貴様を信じた俺が愚かだった」とお兄さまは言いました》
『「私と共にあらぬと言うなら、殺さなければならなくなる」と告げた』
《「貴様の隣に並ぶなら死んだ方がましだ」と》
『ファルスの瞳は先程のウルヴァ王の瞳よりも燃えていた。こうなるはずではなかったのに』
《お兄さまは魔法で拘束され、連れていかれました。カーマインさまは次にわたくしの方へ歩いてきました》
『ソフィーに歩み寄ると、彼女は今まで見せたことのない怯えた目で私を見た。それほど私は恐ろしいのか』
《「わたくしも殺してください」と言いました》
『ああこのひとは、もう私を以前のように見ることはないのだと悟った』
《カーマインさまは、「両国の融合のために、わたくしとロートさまを結婚させる」と言いました》
『一緒に《未来》を作りたかった幼馴染とは、もう共には居られなかった』
《わたくしだけが生き延びるなんて、と思いながら、舌を噛み切る強さはありませんでした》
『私に束の間の安らぎをくれた彼女には、生きていて欲しかった。私の隣でなくていいから』
《それからわたくしはセルナリアに幽閉されました―――ローレンス、会いたいです》
[目を逸らしたかったけれど、最後まで読みました。どうしてボクは、今日まで何も知らなかったんだろう。あのときボクは、父上の死に落ち込むばかりで、気づいたら全部終わったあとだった。
……ダメだ。いろんな後悔がうずまいて、しっかり考えられなくなる。兄上、ごめんなさい。今日は、休みます。
明日も兄上の顔を見に来られますように、と小さく祈ってから、ボクは部屋に帰りました]
>>82ネーロ……大丈夫、大丈夫よ
茶番なんかじゃない、大丈夫だから……
*息も絶え絶えに、届かぬ声を上げる*
*ローランとのやり取りの後、パトリシアが舞った。
オーディションの際にあまり見てはいけないと、目を合わせる事象を最小限に抑える為に目を伏せていたが、今なら人数も少なくちょっとだけ、と彼女の踊りをそっと見た*
*奉納のような繊細な舞。しなやかな動き、鈴の音のような小鳥のさえずり。その一瞬はカッツェの知らない記憶までをも呼び起こすには十分だった*
*人知れず呼吸を整え、動揺する気持ちを抑える。そんな時にネーロの嘲笑のような感傷のような声を聞き、そんなことないと返事をしていた*
*壊れて欲しくない。もう無理をして欲しくない。
でもそれはネーロの左眼に宿る紋章がある以上、出来ない相談だってことはカッツェもよくわかっていた*
反応のないミーチェに飽きてしまった。
壊れたおもちゃに興味がなくなったように縄をポイッと床に落として歩き出す。
時間がくれば勝手に拘束されるだろう。
ふと気配を感じて見上げるといつぞや見かけた蝶が飛んでいた。
城の結界が張られてから出られなくなったのだろう。
パタパタと飛ぶ姿が鬱陶しくて
蝶の右羽と左羽に空間の箱を作り転移させる。
羽を捥がれただの虫になった元蝶はそのまま落ちていく。
床に落ちる前に踵を返し自室へ歩き始めた。
「…みんな…殺すだけなら…簡単だったのに…」
/*
ネーロの声を聞きながら、少女はどこともつかない空中を見つめていました。
やがてやってきた一匹の蝶は、羽をもがれ床に落ちます。
広間から去るネーロの背中は思ったより小さく、その背中にただ縋ってきたのだと思い知らされます。
*/
もう、やだよ……ママ……。
/*
少女はそうつぶやきました。
そして、たった今その姿を見送った相手は、皆の前で弱音を吐いていないことにようやく気づきます。
*/
……っ。
/*
椅子の上に膝を丸め、少女は顔を埋めました。
*/
[ミーチェの最期の独白を聞きます。]
そうだね、考えることをやめたつもりはないが……
考えることに疲れてしまったのはあるだろう。
しかし、それでも僕は、誠意を尽くしたつもりだよ。
君が最期まで可能性を唱えたと同じようにね。
君は最期まで言葉を尽くしたさ。
もし、君が白側なら–––––
いや、黒狼でも、君をただの"人形"とはもう言えないさ。
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