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― 事件から3週間後 自宅 ―
[朝。
コーヒーの香りが鼻をくすぐる。タイマー付きのコーヒーメーカーは実に良い仕事をしている。イルマはベッドの上でううん、と伸びをした。気持ちのいい目覚めだ。
今日はカジノのシフトが入っている日だ。週2日のこの日を、イルマは心待ちにしている。
イルマが初めてカジノへ行ったのは1年程前の事。知り合いについて戸をくぐり、たちまちカジノに魅了された。
賭ける人々の熱気、華麗なディーラーの手さばき。テーブルにつく、チップを触る。それだけで胸が高鳴った。
見よう見まねでベットする。賭ける、外れる。外れる、当たる。落胆と快感。ゲームごとに激しく上下動する感情。
イルマはすっかりやみつきになった。一時期は他の楽しみの全てをうっちゃって、カジノに入り浸っていた。]
[しかしそれも短い期間。
たまに大当たりはあるが、明らかにカジノ側が得をするオッズになっている事にイルマは気づいていた。貯金も目減りしている。
それでもカジノは離れがたい。
そこで、イルマはディーラーになる事を決めた。
熱気あふれる勝負の場を取り仕切るのは、実際に賭ける時とはまた違う快感を味わうことができた。イルマは趣味と実益を兼ねた最高の仕事を手に入れたのだ。
とはいえ、ディーラーを本業にすることはしない。
週2日。それが情熱を維持するのにちょうどいい距離だとイルマは考えていた。]
[今日のシフトは午後からだ。
イルマは英気を養うべく、優雅な午前を過ごそうとしていた。
コーヒーを飲み目を覚ますと、フルーツ入りのシリアルをボウルに入れる。ヨーグルトを乗せれば完成だ。
もぐもぐと口を動かしながら、イルマは端末を眺める。
数日前、カジノから連絡が届いていた。
なんでも怪盗から予告状が叩きつけられたとか。怪盗はカジノの客として紛れ込んでいる可能性が大いにある。各従業員は注意されたし、と支配人ルシアンの名を添えて締めくくられていた。]
また死神のまねっこでしょうか?
[最近その手の輩が多いようだ。死神のまねにしてはいたくシンプルな予告文を見直して、肩をすくめる。
今日は怪盗に予告されていた日だ。
おそらくは悪戯なのだろう。
だが。イルマは微笑み、シリアルを飲み下す。
いつもと違う一日になるかもしれないと、ほんの少しの期待を胸に。]**
ー 回想 ー
『……そっか、わかっ、た。』
[ヴェスの言葉を聞いてその日は出かけるのをやめる。>>4
何が『嫌い』なのかは分からないが、あまりいい状態ではないのだろう]
[その日は、ヴェスのリクエストに答えセーガは身の上話をした。そのことばの順序は割とバラバラだったが、まとめるならこうだ]
『いつも? 仕事、してる。配達の』
『仕事するのには、難しい言葉は、いらなかったから、勉強して、なかった。 地図が分かって、住所が読めて…着払い料金、計算できれば、いいし』
『今の、仕事は、10の時に、上司に拾われて、始めた』
『10の時に、 母さんが、死んで。 それ以来、ずっとこう』
『能力、制御出来なくて。 俺は危ないんだなって…
誰とも目を合わせなかったら…一緒にいなかったら…大丈夫って、ずっと、人、避けてた。 仕事以上のことは、いいや、って、思って、た』
[一つ一つぽつりぽつりと語った。
その様子は事も無げで、それが今まで当然だったと言わんばかりの口調。]
『考えて、いたく、なかった。ずっと…寒かったから』
『指示に従って、きっといつか『いいこと』があるって、それだけ、だった』
[考えていたくなかったのは、なんだったろうと少し首を捻る。何もかもを冷気に閉じ込めていたせいで『どれ』 が拒絶されていたのかよく覚えていない]
『だから、スティーブが、凍らないって、言ったのは
びっくりした。 イギーが寒がらなかったのは、いっしょに、ごはん、たべたのは、すごく…あったかかった。 特殊チームの…ヴェスは、知ってる、かな。 その人が、俺の能力見て、カッコイイって言ったの……しんじられないくらいで』
『あったかいなって。』
[そう言う話を、 時間をかけて話した。
途中で疲れてしばらく黙り込んだりしたが、頑張って言葉を選んで…なんとか伝えきったろう**]
― 上層 カジノ『パラダイス』 ―
[時刻は朝。
だというのに、『パラダイス』は楽し気なネオンをきらめかせ、エントランスには人が出入りしている。楽しげに、しょぼくれて、怒って。表情は様々だ。
24時間営業のカジノは珍しくない。『パラダイス』もその一つ。
ドームが甚大な被害をうけたとはいえ、カジノから客足ははなれない。むしろ、こんな時だからこそ一攫千金を狙いに来る者も多い。
その『パラダイス』に一人の男が訪れていた。本日行われるオークションの主催者だ。
彼は支配人となにやら打ち合わせをしているようだ。
往々にして、カジノというものは裏社会とのつながりがあるものだ。『パラダイス』もご多分に漏れず、犯罪組織との協力体制があった。闇オークションに会場を貸出すのもその一環。
支配人としては、滞りなくオークションを開催したいところだが、そこへあの予告状である。
男は支配人にしっかりと警備をするよう言い含めた。何かあれば組織の面子がまるつぶれだ。
支配人は二つ返事で受諾すると強面の男を呼び、なにやら指示を出し始めた。]**
― 下層区域大通り ―
[イルマは思い立って下層区域に現れていた。
いつも賑やかなこの区域に、何やら大きな声が響いている。]
あらぁ。
[必死にこちらに走ってくる男がいる。
あらあらと見ていると追手が男に飛び蹴りをかました。ぽーんと男の身体が吹き飛び、イルマのすぐそばに降ってくる。]
……配達人さん?
[イルマは男の顔を見てぽつり、つぶやいた。
どうやら彼は逃げなければならないらしい。
追手の男はといえば、とてもいい笑顔を浮かべている。]
逃げるといいのです。
[配達人>>5に小声で伝えると、イルマは念動力で追手の身体を捕縛した。追手は全身をがっちりホールドされるような感覚に陥るだろう。
解除するには物理的に、もしくは異能でホールドを解除するか、人垣の中から念動力を行使するイルマを見つけ出し、能力を使えない状態にするか、だ。]**
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
[しばらくベルとお喋りを楽しむうち、スターライトバーガーが運ばれてきた。
最下段にはキャベツとチリビーンズ。その上に三段に積み重ねられたハンバーグをとろとろのチェダーチーズが包む。上段には目玉焼きと焦げ目のついたベーコン。それらをふっくらとボリュームのあるバンズではさみ、二本の星形ピックで倒れないよう支えてある。
隕石もびっくりの丸々としたシルエットが、ポテトの山に埋まっている。
早速切り分けようとナイフフォークを手に取る。フォークで分厚い分厚いバーガーを押さえ、若干眉を寄せる事3秒。カトラリーを脇へ置き、手でバーガーをつかみ上げる。
バーガーごしにベルと顔見合わせ、にんまりと笑んだ。]
それでは失礼して……あむっ。
[イルマは思い切りスターライトバーガーにかぶりついた。
スイッチオン。周りの目など知った事ではない。]
んんん……!
[唇を肉汁で濡らし、イルマは恍惚の表情を浮かべた。
一口、また一口、止まらない。ひたすら口を動かし続けること十数分。スターライトバーガーは綺麗になくなっていた。]
あぁ、美味しかった……。
[イルマは口を拭うと、ポテトとコーラをつまみながらお喋りの態勢へ移る。ベルが食べきれないようなら残りも頂戴するだろう。]
ところでベルさん、何か嫌な事でもあったんです?
[ベルが一区切りついたのを見計らい、切り出した。]**
【予告状】には「怪盗」らしいもの。
(例えば、洒落たアノニマスの顔マーク、シルクハットもひとつあしらわれていたかもしれない)
【ともあれ、カジノはこの予告状を大々的に公表した】
狙いは見事当たってか、賞金首になった「怪盗」を狙いに来る者、面白そうだと物見遊山に向かう者、関係無いとばかりに普段通りにカジノを訪れる者。
カジノ周囲に張り込む者と、様々だ。
何にせよ、普段よりも数割、そのカジノの客は多くなっただろう。**
[ガッ!!!]
なっ?!!
[ズザァァァァア!!!!]
[突然の、全身ホールドされたかのような感覚に足がもつれ見事に転ぶ。 >>16それはもう、顔面から。ズザザザ!と。]
ぐ…ううぅ…!き、きさまぁ…!!!
[グギギギ…!と顔を上げる。
ホールドされているのに何故顔だけ上げられるのか、根性である。細かいことは気にしてはいけない。
探偵は、液体操作の能力を発動させ、外套の裏に仕込んでいた硝子の水瓶を破裂させ水獣を展開する。]
今に後悔させてやる!!!!行け!!!
[ガァァア!!!と青年に襲いかかる水獣たち、まあそりゃ人垣のほうに突撃していくわけで。 わぁー!と人垣はパニックになることであろう]
[探偵はとにかく拘束から逃れようともがき、物理的に無理そうなら空間制御能力で自身の周りの空間だけ異能無効させて拘束を解くだろう**]
『今に後悔させてやる!!!!行け!!!』>>20
……!!!
[そう思っているのも束の間。 ガシャンと何かが割れる音と共に展開される水でできたどうぶつ?たち。 一斉にこちらに向かってくる。]
………っぅっ……ーーーーー!!!!
[口をすぼませ、ヒュウ!っと冷気を吐き出す。
その音は口笛にも似たもので、水のどうぶつたちの一部を凍らせた。]
…っ、あり、がと…っ、!
[その間に青年はまた大通りの方へ駆け出して、どこかで路地に曲がって行くだろう]
[残った水獣は彼を追うもの、探すもの、そのまま人垣の一部にダイナミックに飛び込んで元のただの水に戻ってしまうものさまざまだ。**]
[都市では毎日小さい事件も大きい事件も起こっている。
予告状が届いたというだけではある為か、見ている番組では大々的にピックアップされてる訳ではないが、ニュースのひとつに「怪盗」が現れるというカジノ『パラダイス』の光景と、カジノオーナーへのインタビューが数秒流れた]
……
[茶を一口啜る。
流れてゆくニュースでは、襲撃事件での話は既に下火とはなっていたが、街並がほぼ再建したような話や、今回の件で新たな建築技法や特殊建材などが開発や改良されたような話も流れていたか]
そういや
あいつ最近大人しいな…
[下層と中層の間に探偵事務所を構える近所の探偵>>0:36。
ユウヅキについては、ここ最近、話こそは外に然程出てないのでスティーブ経由でしか耳にしてないが、思えば、ドンパチを派手にぶちかましている様な音が聞こえていない]
……少しは、大人になったのかな
[セーガとスティーブの依頼を受けているようだし真面目にこなしているのだろう。
どことなく寂しいようなものを感じながらも成長したのだろうという方向で思った**]
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
[イルマが到着してから間もなく、ベルもハンバーガー店へと到着する。]
あっ、イルマちゃん
待たせてごめんなさい。ちょっと寝癖が酷くて。
あれ、そのバッグ新しいやつ?素敵な柄だねー。
[いそいそとイルマの対面に座ったベルの髪は未だに少しはねたままだ。店員が来れば復唱するようにイルマと同じものを頼んだだろう。]
でねー、今回は変なお仕事で変な相手の人に当たっちゃって…
って、もうハンバーガーきちゃったね。
[話を始めようとしたのも束の間、驚きの速度で提供されたそれは、持ち上げればベルの顔を半分は覆い隠すほどの巨大ハンバーガーだった。気持ちばかりの野菜と圧倒的な存在感を放つパティがチーズを挟んで2枚も並び早く食せと言わんばかりに肉汁を垂れ流している。]
この肉を全面的に押し出す感じが今日の私にはぴったりだったの。
えへへ、いただきまーす。
[大口を開けてかぶりつく。幸福を噛み締めるように何度も噛んだ後、ゴクリと飲み込んだ。]
はぁー、幸せ。
やっぱり食事とイルマちゃんは私に幸せを与えてくれるんだなぁ。
[今朝までの倦怠感が嘘のように笑うのだった。*]
く る な あ ぁ ぁ あ ぁ あ あ !!!!
[人気のないことをいいことに、青年は大きな声を轟かせた。 ゴオオオ!!!と凄まじい音を立てて冷気が一帯を包み、周囲を凍りつかせる。 その悲鳴や冷気の音は狭い路地を反響し大通りや他の場所まで聞こえるかもしれない]
[バギギギギギ!!!!]
……っ…は、ぁ…… …や、やり、す、すぎ…た…
[出来上がるのは、絶対零度の氷の世界。
周り一帯が完全に凍りつく。 壁も地面も当然水のいきものも。 自分の足を掴んでいた水のいきものから足を引き抜き後ろに後ずさる。]
[これで振り切れるか、 と思ったところで]
[ガシャン!!! ガシャン!!!!]
……ーーー…ーーー…!!!
[水のどうぶつだけが砕け、崩れる。 そしてキラキラとした水蒸気にも似たものに変わり…]
………ーーー……マジヤベー…
[シュルン!と 元の水のいきものに元通り。
思わず教わったチャラ男語が出る。 ジリジリとにじり寄る水のどうぶつたち、更に言えば自分で舞台を凍りつかせてしまったせいで実に走りにくい。]
[青年は、どうぶつたちに対峙してなんとか逃げられないか考えていた*]
─ 回想:事件から2〜3週間後・ヤシロ ─
[ある程度資料を読み進め、時間が取れた時にスティーブを誘って人形が売っていた場所へと向かう。
そこにいた店番らしき人物から話を聞けば、売られている人形は手作りの一点物であることが分かった]
同じ形状のものをいくつも作ったりはするかい?
匂いもここでつけてるのか?
これまで作った人形の記録とか残ってないかな。
探すにも画像が無くてね。
[気になることを問い、得られた回答から頭の中に数多ある可能性の中から除外出来るものを削ぎ落として行く。
話を聞けば聞くほど、その人形は事件に関わりがないことが浮き彫りになっていった。
作り手の心が籠もった、この世にただ一つの人形。
そう言う点では珍しいものであり、価値のあるものだったが、例の組織が狙いそうなものでは無いように思えた]
[ヤシロからの帰り道、得た情報から次の手を考える]
この線は消えたか…。
となると、次はこの人形の現在の持ち主を洗う方向かな。
この人形を拾った奴は、少なくともあの現場にいたことになるからな。
[誰が拾ったにせよ、持ち主は拾い主と関わりがあると考えられる。
拾い主が現在の持ち主であることだってあるだろう。
それを辿ることが出来れば、何かしらの情報が出てくるかもしれない]
(…人形が見つかれば、最後に見たものや思念が分かるかもしれないんだよな)
[尤も、それには特定の異能者が必要となってくる。
当時は単なるドンパチとして片付けられてしまったため、実行されなかったもの]
…5年前、活発に活動していた組織があるんだ。
色んな組織と対立してて、何かを掻き集めていたらしい。
[調べて得られた情報>>0:237を掻い摘んでスティーブへと話す。
ユウヅキから報告を受けていたなら、重なる部分もあったかもしれない]
ドンパチ率を考えれば、関わってる可能性が高いと思う。
そっちの方面からも当たってみる心算だ。
[今も活動しているならば組織規模も大きくなっているかもしれない。
手を広げる必要がありそうだ、とリルは眉根を寄せた**]
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
それでね、そのお客さんなんだけど、すんごく感じの悪い男の人でー。
まぁ突然伺った私も悪かったんだけど、睨んでくるし、言葉遣いもキツいし。
[スターライトバーガーを片手にイルマに愚痴をこぼす。ただ、愚痴をこぼす表情は明るい。ベルの中で徐々にヴェスとのカウンセリングの件は消化が進んできたようである。]
でもね、なんかこう、放っておけないというか。カウンセラーとしてこの人は絶対助けてあげなきゃっていうか。
まだ全然話を聞けてないんだけど、それでもあの人の深い悲しみを感じ取ってしまったところもあって。
[話すうちに徐々に難しい顔をしつつあったベルだったが、ハンバーガーを一口食べれば、また表情は緩んでいく。*]
─ 回想:事件から2〜3週間後・ヤシロ ─
[妹がヴェスと訪れ、梟の人形が売っていたという場所リルと訪れる。すぐに似た人形は見つかるも、全く同じものはなかった。
手作り品。それぞれが、この世に一つしか無い。
そういったものだった。
さすが聞き込みには慣れた警察だ。
リルは店の人間に次々と必要な話を聞き出し、
そして、人形は事件とは関わりがないと分かる。]
……そっ、か。
ん、まだ、あればいいけどな。
[この線は消えたと、リルの言葉を聞いた時、
息を吐いたのは、気落ちしたものではなかった。
男の頭に浮かぶのは妹とこの場所を訪れた弟の顔。
男の顔に浮かんだのは、安堵だった。]
……また、組織、か。
どんだけあんだよ、このドーム。
[偽バグ・シング事件のときといい。
本当に、ドンパチが絶えない。]
あぁ。頼む。
[そう言って、男はリルの目を見てうなずいた。**]
― 回想:9日後〜2週間後 ハロルドと―
[ハロルドが男の前に現れたときは、驚いた表情を見せ、その後は笑みを浮かべ、少し周りを見渡した後、エイミーが来ていないということを聞くなり、察せば、]
元気にしてますか?
[そう聞いただろう。本人からか、それともヴェスからか、エイミーが結婚すると聞いたときは、やはり驚いたが、素直に喜んだものの、少しだけヴェスを気にかけるような素振りはしただろう。]
……もう、ドームの話は知ってますよね。
[ドームに来ているなら、嫌でも襲撃事件の話は耳に入るだろう。それに、少し目を逸し、またハロルドの隠れた目を見て。]
いろいろありましたし、元気はないですけど。
[そう言って、少しだけ安心したような、そんな表情を浮かべ。]
まぁ、実際、会ったほうがいいと思いますよ。
[そんな会話をし、ハロルドと別れただろう。**]
― 下層区域大通り ―
……はらぺこさん?
[イルマは配達人の言葉>>21をそのまま復唱した。彼の顔を見たいが、追手から視線を外すと捕縛がとけてしまう。
気を散らしたせいだかなぜだか、追手の男はぐぎぎと顔を上げている。>>20 イルマは思わず嘆息した。大した精神力である。]
早く。
[イルマが配達人に言うが早いか、追手の男が水獣を展開した。
かばいきれない。そう思った時、水獣たちはみるみる凍っていく。>>22配達人の能力だろう。]
お気になさらず。
[聞こえた礼には振り返らず、配達人の足音が遠ざかるのを聞く。
水獣が彼を追っていくが、気にとめない。あの分なら配達人一人でも水獣はなんとかなるだろう。
(美味しいお取り寄せグルメのためにも)捕縛をとくわけにはいかない。追手の男を視界におさめたまま、彼に術者がイルマだとバレないよう距離をとる。配達人との会話に気づかれていればとうにバレているかもしれないが。]
[通りの隅まで移動した時。
追手へ送っている力にゆらぎが生じた。何かの異能が発動したのだろう。イルマの力は消え去った。
イルマは身を隠そうと路地へ向かう。もう同じ手は効かないだろう。
何か使えそうなものを探しながら、足早に。]*
……おや、裏路地を凍らせてまで逃げたいか…!
だが、逃げ切れると思うなよ…!!!
[その瞬間、遠隔操作していた水獣に異常発生>>28。
操作する手応えに違和感、恐らく氷漬けにされたと思われた。
探偵はスイ、と手を泳がせ、ガシャン!!!と何かを握りつぶす動作をする。それが水獣を の氷像を砕き、元の状態に戻す動作とは、この場にいるものでは分からぬだろう>>29]
……場所は把握した……!
あっちか!!!
[探偵はまっすぐ青年のいるもとへ駆け出した。
もう青年を捕まえることしか頭にない。なにかすれば意外とあっさり引っかかるかもしれない*]
─ 下層区域大通り ─
「うわー!ドンパチ探偵何しやがる!」
「やべぇ無差別だ逃げろ!」
[人垣に突っ込む水獣>>20のお陰でギャラリーはパニックに陥る。
水獣が動き回る度に蜘蛛の子を散らすように人々は逃げて行った]
うーわー、傍迷惑。
[「相変わらずだなぁ」
通信機からの声は楽しげだった。
『影身』は突進してきた水獣をぴょいと跳ねることで避ける]
無茶苦茶だね?
[「前からだよ」
目の前の光景はユウヅキがドンパチ探偵と呼ばれる由縁の一端だったようだ**]
― 下層区域大通り ―
この…!!! っっっ……!!!
ぜったいにがさ…ぁあぁあぁあ?!!!?!!
[全力で走っていた視界の端から何かが転がってくる。>>44
見ればそれは真っ赤な立派なドラム缶(複数個)。
あんなもんが転がってきてオマケに自分は全力疾走していたとなればそりゃ避けられもせず正面衝突するわけで]
[ガッシャーーーーン!!!!]
[ッポーーーーン!!!!]
な、なぜ、だぁああーーー!!!!
[轢かれた。三流悪役が吐きそうな台詞とともに見事に轢かれた。それもドラム缶に。
ドラム缶衝突の勢いで見事に探偵もポーン!と吹き飛ばされる。そのまま壁にドーン!更にドラム缶もドーン!!!見事に壁とドラム缶にサンドイッチされた。普通に痛い、なんだこれ。]
な、なんなんだよっ…!!!この…!!!
[グギギギ!とドラム缶を退かし周囲を見渡す。
そうすれば、少し離れた屋根の上に降り立っている先程の女性の姿。 まさかこれが偶然なはずはないと流石にわかる。]
…っ!おい、そこの!!!
何故ボクの邪魔をするんだ!!!
いい加減にしろ!!!こっちは急いでいるんだ!!!
[そう言って怒鳴りつけてやったが、相手の反応はどうだったろうか?*]
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
>>34
うわぁ、怖かったでしょう?
[と、眉寄せ愚痴に同調していたが、言葉のわりにベルの表情は明るい。
でもね、と続くとぱちりと目を開き、相槌うちつつ話に耳を傾ける。
ベルの顔が緩んでいくのを見ながら、イルマは感嘆の表情を浮かべた。
ベルが仕事にかける情熱を純粋に尊敬する。]
ベルさん、熱心で本当、素敵です。
ぜひ、納得いくまでやってください。
私、応援してますから。
[ベルの仕事の事はわからない。わかるのは、イルマ自身には絶対にできないタイプの仕事であることくらい。]
お肉たっぷり食べてパワーつけないと、ですね。
[ベルに笑みかけ、コーラを口に含んだ。]*
この皺皺の布は【SC4ドーム】由来の生地なんですよ。
普通に【P13ドーム】でも見かけますけれど。
ただ、【P13ドーム】での再現可能だったり複製能力を使えば作れますけど、本式で作るにはかなり再現が難しいんですよね。
本式だと蚕っていう昆虫の繭から糸を紡いで、糸を綺麗に繰る様に巻きつけて整えるらしいんです。
それから布に加工してくんですよね。そこからまた色付けをしてといった具合です。
でここに並んでるのは、その布の端切れから一つ一つ作ったものなんですけど、どれも柄が違うでしょう?
同じ形の物は複製能力で複製しない限りはありませんよ。
全部手作りです。
それからこれ、匂い付けをしてるんですけど、お話してるのは白檀ですよね。
それも正直言うと育てるのが困難な植物なんです。
寄生植物って知ってます?
宿り木とかああいうのなんですけど。白檀もその仲間で、辺りに沢山植物が無いと育てられないんで、このドームだと植物系異能者の力を使わないと育てるのは大変ですね。
他でその香料を扱ってる所もありますけど、うちはここで……まあこの店が作成場所じゃないんですけど、作ってる所で香り付けまでやってます。
― 下層区域大通り ―
[飛行は便利だが、乗る物体を視界におさめるため下を見ていなければ使えない。そのため、イルマは屋根に降りることにしたのだ。]
あらまぁ……。
[ドラム缶程度で止められる相手か心配したが、杞憂だったようだ。追手の見事すぎるほど見事な轢かれふっとばされっぷりに、イルマは思わず舌を巻く。
それでもまだ追手にはイルマをにらみつけ、わめくパワーがあるようだ。先ほど見せた精神力といい、ずいぶんタフな男だ。
イルマは屋根の上を渡りあるき、追手のすぐ上の屋根まで移動する。そして眉尻を下げ、申し訳なさそうに告げた。]
私、あの人には無事でいて欲しいんですよ。
それだけです。
あなたには何も恨みはないんですけれど。
ごめんなさいね?
人形の記録は付けて無いんですよね。
うちのお婆ちゃん、アナログ入ってるから。
でも、布寸法とかの作り方を纏めたものはありますよ。
完成図とかもありますし。
ああでも……少し待って下さいね。
[暫くの間、店先から離れる。暫しして戻って来る]
5年前くらいですよね。
お婆ちゃん覚えてました。
その梟の人形、男女の2人連れが買っていったらしいですよ。片方はフリーランスっぽい人だったみたいです。
その方達を探してみたらどうですか?もしかしたら、その人達が写真持ってるかもしれませんし。
[ここでモニカはヴェスとスティーブの妹らしき人物の容姿を口にする]
[残りのドラム缶が全て追手の上空に集まってくる。]
これ、今から落とします。
3・2・1……
[追手に先ほどの水獣達を呼び戻す余裕を与えるため、ゆっくりとカウントダウンする。]*
白檀の香りなら、そこにお香とアロマ用の液体が置いてますんで、是非買っていって下さい。
他にも、気に入った香りがあれば買っていって下さいよ。
それと知ってます?
梟って、東洋系の方では「不苦労(くろうしらず)」とか、福(しあわせ)を招いたり導く鳥って言われてるんですよね。
お婆ちゃんは少なくとも、そういう気持ちを籠めて作ったそうです。
これ、そこの説明の紙にも書いてあるんですけどね。
[持ち帰れる商品説明の小さな紙片が商品の所に置いてあり、それぞれの布人形の動物についての説明が書かれている]
[ちらっ。時間の確認。聞き込み調査の謝礼が時間単位ならそれを長引かせようと思っているのか、モニカは饒舌だ]
あとそうだなあ。
その人形を探してるんですよね?
それなら……
[また暫く店先を離れる。戻って来る。
手には、掌の中に収まるような羅針盤の様な物が握られていた]
これ、別料金頂けません?
さっきお婆ちゃんが作ったっていいましたよね。
それに色んな条件での作成物、例えば白檀とか使ってるって。
まあ当て嵌まる条件のものを辿る方位磁石みたいなものです。
該当の「梟の人形」だけを辿る物じゃないんで、他の昔作った梟の人形にも反応するかもしれませんけど。
使えなくなったら、またここへ来て下さいね。
それと、見つかったら羅針盤は返して下さい。一応。
[モニカの異能の力だろうか。それを手渡しただろう*]
― 下層区域大通り ―
は?! なんだそれ意味がわから……
ちょ?! 待て!!!待てお前!!!
[理由を聞けばよく分からない事を言われた。>>53
どうやらこの女性はあの男に何か気を許す理由があるらしく、無事でいて欲しいのでぶっ飛ばしたらしい。(ぶっ飛んだ理由はユウヅキが全力疾走していたということもあるのだが)>>53]
[しかも、まだドラム缶を落とす気満々。>>55
ドラム缶で吹き飛ばされたくらいでどうこうなるようなヤワな身体はしてないが、ここでせめて引いた姿を見せなければ絶対追撃かましてくる]
わ、わかったわかった! 落とすのはよせ!
わかったから!!! アイツらも引かせるから!!!
[ユウヅキはそう叫ぶと両手を上げて降伏を告げる。とりあえず。 そのまま壁から離れるように後退りを始める。]
[目的はとにかく今は無抵抗な姿を見せること。
もうひとつはドラム缶の下から逃げること。 焦った声と表情で無抵抗を告げた。*]
ー 路地 : 下層と中層の間 ー
っ……と…ととと…
……っ…しつこ……、 ……ーーー…???
[水のいきものたちは、幾度となく爪と牙をセーガへと向ける。避ける、砕く、凍らせる。それでもいきものたちは止まりそうにない。 …とふと突然いきものたちが攻撃を止める]
『…ーーー…』『……ーーー……??』
……ーーー…????
[なんか突然、目の前で話し合い(?)のような仕草を始めた。
逃げようかと思うと、なんか申し訳なさそうにペコペコ頭を下げてくるし。]
[どうすればいいのか分からず、水のいきものたちのまえで棒立ちになっていた*]
― 下層区域大通り ―
本当に?
[ドラム缶ごしに追手を見下ろす。
降伏の姿勢らしきものを示す彼に首を傾げた。
両手をあげたところで、彼は能力者。無防備になるわけではないのだ。]
では、あのわんこ達が帰ってきたらどかしますね。
[イルマには、水獣の一匹がわんこに見えたようだ。
じりじりと、後ずさる追手の上をドラム缶が追いかけていく。]*
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
ありがとう、イルマちゃん!
私頑張ってみる!
[イルマの応援>>49に励まされ、ベルの仕事への意欲はメラメラと燃え上がっている。ハンバーガーを平らげてコーラを飲めば、今度はイルマの仕事について尋ねてみた。]
イルマちゃんはお仕事どう?
カジノの…お仕事だったよね?楽しい?
[ディーラーという単語が出なかったらしい。知識もあまりなく、自分が賭け事で勝てるというイメージが持てないところから、身近な存在ではないのだが、そんな世界に淡い羨望も覚えてもいる。]
イルマちゃん、きっと格好いいんだろうなぁ。
[頬杖をつきながらコーラをさらに飲み込んだ。*]
ー 路地 : 下層と中層の間 ー
………ーーー…????
[ポカン。と、その場に立ち尽くす。
それは突然襲いかかって来たはずの水のいきものたちが、屋根を伝って帰ってしまったから。>>63
この場には絶対零度の世界に一人取り残された青年だけ。
どうやら、たすかった? らしい? ]
………ーーー…ぁ…???
[ふらふらと、その場にしゃがみこむ。
呼吸がうまく整わない。 …ボロりと目から熱いなにかが零れた。涙だと気づくにはそう時間はかからなかったが、何故今泣くのか分からない。 凍りついた裏路地にへたりこんだまま、そのまま座り込んでいるだろう*]
― 下層区域大通り ―
ああ、分かっていただけて何より。
[ドラム缶が元の場所に帰っていく。>>66
こちらもにっこり。 目的は果たした。
そして『赤い目』を開いた ]
では、ボクは急ぐのでな。
[そして一歩後ろに後退れば、自身の足元に『空間制御能力』を発動させる。 目的地は先程水獣が飛び出してきた辺りの路地>>63>>65。無抵抗の証のついでに位置把握を行っていた。場所さえ分かれば自分自らが出向けばいいのだ。]
[そのままドボン!!!と沈むように探偵はその場から姿を消した。狙っていたのはこの一瞬だった。]
[ドラム缶が上にあったままでは、空間を超える際に一緒に落ちてきて到達地点で下敷きになって取り逃がす可能性があった。 だからこそ、引かせたかったのだ。]
― 下層区域大通り ―
[追手の足元で何か能力が作動した。
イルマは顔色を変え、ポケットのナイフを追手に投げつけ能力で加速する。
からり。ナイフは地面に転がった。
追手の姿はすっかりどこかに消えている。]
やってくれるじゃあないですか。
[ぴく、ぴく。こめかみが動く。
イルマは屋根から降り、配達人が向かった方角へと駆けだした。]*
[上がる許可は受けているため、中で待つことは出来る。
だが]
…………
[気にかかるのはヴェスのこと。
玄関の外へ出て扉を閉め、ヴェスが見ていた方向へと歩き出した*]
[どろり、と視線が溶けた。
赤い双眸がユウヅキを見据える]
[ざわり][空気が変わる]
[異能行使/対象は"ユウヅキ"──その場へ移動させ続ける事/停止]
[俯瞰視点、自宅の武器を"見て"ここへとトばす]
[目は半眼。
トばした銃が目の前に現れれば掴む様に持ち、流れる様に安全装置を外しトリガーに指をかけ、ユウヅキの腹部目掛けて撃つ/それは射出型スタンガン]
[銃を掴み撃った時には、既にユウヅキに向けて歩いて行っていただろう*]
…?! は、なんでヴェスがここに…
………っうわっ?!!! ちょ、お、お前!!!
[突然現れたのは自身のご近所さん>>76
何故か青年の方に声をかけたかと思えばその様子を見て止まり……こちらに銃を発砲してくる!!!>>80]
やめろ!!!当たったら痛いだろうが!!!
ちょっ…いま本気で急所狙わなかったかおい?!
[空間制御能力発動。自身の目の前の空間を歪め射線をずらし地面へと命中させる。後ろに下がろうとするが下がっても下がってもこの場から『動けない』。
ヴェスの能力を、掻い潜るにもそれだけの力を使うには時間が掛かりすぎる。その前にヴェスが自分の元に辿り着くのがオチだろう]
そもそもお前はなんだ!
コレはボクとこいつの問題で……
ちょ、まて、おい!!!話聞く気はあるか?!!!
そもそもはと言えばこいつが悪いんだこいつが!!!
ボクのことを騙そうとしたからで…!!!
ま、待てって!!!
[にじり寄ってくるヴェスに、なんとか説得しようと試みる*]
……──、──、
[荒い息がこぼれる。
結わえただけの黒髪を片手で払い、今度こそ、ユウヅキの腹部に銃口を向けた。
止めるもの、或いは手段無くば、今度こそ撃ち込まれ、ユウヅキの身はスタンするだろうが──*]
─ 中層区域・警察機構中層分署 ─
ったく、しっかりした奴だったな。
[目の前には借り受けた羅針盤。
嘆息と共に紡がれた言葉は、ヤシロで証言をしてくれた女性に対して。
だが謝礼に相応な情報と手がかりを寄越してくれた。
その時は購入しなかったが、アロマ用の液体は今度買いに行こうとも思っている。
尚、この手の謝金は経費で落ちないため、リルのポケットマネーから出ていた]
しっかし…失念してたな。
ヴェスが画像持ってるかもしれなかったのか。
[スティーブからも、ノーマがヴェスと行った>>0:458と聞いていたのに、そこまで頭が回っていなかった。
後ででも連絡を取るか、と今は別の方へと意識を向ける]
スティが言ったように、ホントどんだけ組織あるんだか。
[当時ドンパチしていた組織の方から洗っていたのだが。
三つ巴は当たり前、それ以上の数での対立なんてのもあり、かなり複雑化していた。
先日聞いたCurse of Crowはその中心にいるような形]
今だと数は減ってるかもしれないな…。
[潰されたか、吸収されたか。
小規模の組織であれば、そんな結果になっていることもあるだろう]
「たいちょ〜、ニュース見た? 上層のカジノに予告状だって」
[詳しい奴に依頼でもしなければ、と思っていたところにやってきたチャラ系部下、ドライ。
最近はニュースで取り上げられたカジノの話題が気になっているらしい]
アタシらの管轄じゃないだろう。
「だって今日だよ、予告状にあった日付。
行ってみても良いんじゃない?」
仕事ほっぽりだしてか。
「これも仕事!」
[要約すると、カジノへの出向という形で行きたいとのこと。
管轄違いではあるが、応援で呼ばれる可能性は無くもなかった]
まぁ確かに、今の調査も滞ってはいるんだよな…。
上層の方まで調査が回っていない。
[かと言ってカジノをピンポイントと言うのも効率が悪いようにも思える。
先ず一つ可能性を潰す、と言う形には出来るのだが]
「じゃあ……」
カジノは後回し。
先にこっち調べてきて。
[ぺしっ、とドライの顔面に投げつけたのは、裏に詳しい情報屋の連絡先と聞きたいことが書かれたメモ。
対価のキャッシュ付きだ]
「へぇい…」
[ガッカリした様子でドライはメモとキャッシュを掴み、指示を果たしに出て行った]
…っ…!!! この…!!!!
[周囲の凍りついた氷の壁を操作し、小さな水の鳥へと変える。 そのままそれをヴェスの銃を構える腕へと突撃させ射線をブラそうとするだろう]
[が、空間制御までは使えない。
制御することが可能になった能力とはいえ、その能力は精密なもの。咄嗟に使うには少々時間がかかりすぎた*]
── 現在 ──
[赤い双眸が、どろりとそして爛々と光る。
腹部を狙った銃口は、水の鳥に射線が逸らされ、二発目が地面にまた突き刺さるか。
それを見れば、ハロルド>>92も銃がテイザーであることに気づく筈か]
待て?
は、お前さっき待とうとしてたか?
[どこか笑いを浮かべ。
一気に表情が削げ、先と同じ半眼でユウヅキを中心に見遣る。
小さな水の鳥が、どこかへと'トんだ']
なんで、お前、依頼人を泣かせてやがる
理由だけ訊いといてやる
今から、お前を消す前にな……
[セーガの声もハロルドの声も届いてはいないだろう。
ただ反面、注意を払っていないということでもあり、ハロルドが止めようとするなら、容易に掴むことは出来るだろう*]
― 現在 スラム街 ―
………
[男は、何も言わず、
やがて、ず、とその場にしゃがみ込む。]
……や、られた……
[ぐしゃ、と頭をおさえ]
……うー……
[別に、普通のもんだったら、盗まれたほうが悪かった、で終わる。スラムだし、それが当たり前。
でも]
……
[男は武器を嫌う。いや、嫌っているというよりは、
怖がっている。だからこそ、あれが自身が使うあの武器が厄介なものであることを知っているから、こそ。
放っておくわけにも行かない。
本当なら、そんなもの使いたくない。
さっさと捨ててしまいたいのだ。だけれど、捨てられないのは、それが護るために必要なものであるから。
けど、]
なんで、よりによって。
[はぁ、と深い溜息をつく。
ううん、と悩んで、ポケットに手を突っ込み、
通信機を起動させた。]
……リル、あのさぁ
[通信がつながれば、そんな言葉を発した*]
─ スラム街 ─
知ってるかー?
上層にあるカジノに予告状が届いたんだって。
予告状出すなんて『死神』でも真似たのかな?
あぁ、暗殺者じゃなくて怪盗だって、今回のは。
どんなショーを展開するんだろうねー。
[スラムの住人達に紛れて(身形が良いのでかなり目立つ)そんな話題を振り撒く。
何かしらの方法でニュースを聞いた者もいれば、初耳だと聞き入る者もいた。
とは言えここはスラム、その話を聞いて賞金首になった怪盗を捕まえに行こうとする猛者は今のところ見受けられなかった。
代わりにジャンジャン盗まれてしまえ、と嘯く者達が一定数いた。
彼らは上層区域の人々を良く思っていないらしい。
理由は差別的な態度を取る者達が多いから、だった]
まぁあっちにしてみれば、かもねぇ。
[気に食わないのはお互い様、と言ったところだろう。
そんな話をした後、しばらくはそこでやいのやいのと話をしている*]
っ……!!!!
[ヤバイ、これは消される。
ハハハと乾いた笑いが出そうになって止める。 笑ったら死ぬ。笑いが命の種なのに笑ったら死ぬとはこれ如何に]
泣かせた覚えはない…!勝手に泣いただけだっつの…!
それとも追っていた理由か?!
こいつが…こいつが……!!!
[ギッ、とセーガを睨みつけ……]
[起動した通信機、それはリルへと信号を発する。]
……リルあのさぁ。
[つながれば、言いにくそうに、]
ちょっと、厄介なもん、
なくなって、さ…
[歯切れ悪く、そんな言葉を*]
ボ ク を 騙 し て
依 頼 料 誤 魔 化 そ う と し た か ら だ !!!!
[キシャーーー!!!とこちらもブチ切れた。]
ー 回想 : 下層区域 テラスのあるカフェー
『………ーーー…』
『…というわけでですね、一応調べるところまでは調べました。もしかしたらボクとアナタに血が繋がっているかも知れませんが…それは可能性という話です』
[カフェのテラスで、ユウヅキは依頼人と話をしていた。
青年は丸い目でこちらを見てきていた。]
『………本気、で、しらべた、ん、ですか?』
『………はい??? …ああいや、依頼は依頼なのでね?お断りの言葉もなかったので』
[その目はまるでマジで調べたの?と本気で思っている目。まさか本気で依頼を受けたとは思わない目に思わずイラッとする。 煽りなのかなんなのか。]
『……頭、大丈夫?』
『はい?????』
[前言撤回、どストレートに煽られた。もう既に怒りは溜まりつつあるが耐える]
─ 中層区域・警察機構中層分署 ─
……ん?
[ピコ、と端末に受信の知らせが届く。
この発信信号は確か]
スティ?
[何事か、と彼に念話を繋ぐ*]
どうした?
[スティーブに念話を繋ぎ、問いかける。
返って来たのは言いにくそうな言葉]
厄介なもん、って。
何がなくなったんだ。
[スティーブの所持品で厄介なものといえば、と思考を巡らせるが直ぐには出て来ない*]
『…まぁとにかく!!!
ここまで調べましたがこれ以上は可能性の話。いくら調べても無駄な領域だと思われます。ので、ここで調査を打ち切らせて頂きます。 …完遂出来なかったので依頼料は安くしますので』
『……わかり、ました。』
[そう言って、布に包まれた何かを差し出される。
受け取る。中身を確認。]
『三食昼寝散歩で幸福度上昇』
[大量の紙束だった。 ]
『……あの???』
[目の前を見るともうそこには青年はいなかった]
[遠くに走っていく青年の姿。 残された大量の紙束]
『………………』
『ふっざけるなぁぁぁあぁぁあぁあ!!!!!!』
[こうして地獄の鬼ごっこはスタートしたのだった]
[ここまで仔細詳しく話すのだが、それが伝わるかは別問題だろう*]
── 下層と中層の間・路地 ──
は?
…………依頼料誤魔化した
[リピート。
どこかで、それなら追っていても仕方ないとは浮かぶが。
セーガを見遣る。
まだ、泣いていたりへたりこんだままならば、再度ユウヅキを見て]
セーガは… 依頼料誤魔化すようなやつじゃねーし…
……
泣かせたのは事実だし…
[半ばハロルドの体で見えないが、赤い双眸、どろっとした視線でユウヅキを見続ける]
……
少し離せ
[再度ハロルドに言う。
離されたならそのまま、離されないなら無理やり振り払い、セーガの元へと歩いてゆくだろう]
……
セーガ、何あったか聞いてもいいか?
[片膝をつき、拒まれないならセーガの頭に手を置き少しぎこちなげに撫でながら問いかけようとする*]
ー 回想 : 下層区域 テラスのあるカフェー
『………ーーー…』
『…というわけでですね、一応調べるところまでは調べました。もしかしたらボクとアナタに血が繋がっているかも知れませんが…それは可能性という話です』
[カフェのテラスで、セーガはかつて依頼していた探偵と話をしていた。前日のうちに『依頼料のこともありますのでお金を準備しておいてください』とも言われたのでちゃんと持ってきた。
そして当日見せられたのは、彼が調べた自分の兄についてのこと。家系図からドームの住民届けから色々駆使して調べあげられている。 まさかここまで本気で調べてくれるとは思ってなくて]
『………本気、で、しらべた、ん、ですか?』
『………はい??? …ああいや、依頼は依頼なのでね?お断りの言葉もなかったので』
[つい、そう聞いてしまった。 これだけの資料を調べるのは大変だったろうと思い、頭痛くなったりしてないかな、とついこう訊ねた]
『……頭、大丈夫?』
『はい?????』
[なんか笑顔に深みが増した。 よく分からない。]
『…まぁとにかく!!!
ここまで調べましたがこれ以上は可能性の話。いくら調べても無駄な領域だと思われます。ので、ここで調査を打ち切らせて頂きます。 …完遂出来なかったので依頼料は安くしますので』
『……わかり、ました。』
[そう言って、布に大切にくるんで持ってきた依頼料を渡す。その中身を見た探偵さんが驚いた顔をした。
こちらも中身をちらりと確認。]
『三食昼寝散歩で幸福度上昇』
[大量のお札だった。 ]
[裏紙にするのもなんだし、かと言って何に使うでもないから布に包んでポイと机の上に置いておいたお札。]
[依頼料を包んだやつと、間違えて持ってきてしまったらしい]
ん。まぁ。
……いや、武器、なんだけどさ。
俺の。あれ……うー…
[やや、無言]
……バグ野郎の部品…なんだよ、な。
多分……
[それに気づいたが動きは速い。 幸いにも家は近いし走ってとりに行けばはらえるだろう。]
『…すみません、とって、きます』
[そう言って走り出した。探偵さんのほうは明らかにフリーズしていたし、自分も慌てていて走りながら口にした。だから聞こえなかったかもしれないが…]
『………………』
『ふっざけるなぁぁぁあぁぁあぁあ!!!!!!』
『……ーーー…??!!!?!!!』
[こうして気がついたら追いかけられていた]
[そう、この場にいるものに伝えたろう*]
武器?
スティが持ってる武器って言ったら……。
[そこまで呟いて、持ってたっけ?と言う雰囲気になる。
襲撃事件の時に持っていたものを思い出しもしたが、間が空いて続いた言葉には呆けるような思念が飛んだ]
………は?
スティ、アンタんなもん持ってたのか!?
[なんてもんを持ってるんだ、と言う雰囲気。
呆れの気配も伝わったことだろう]
んなもん盗まれて……マジで厄介だな。
盗んだ奴の手がかりとかなんかないの?
[普通に放置しておけるものではないのは確かだ。
問うよりも現場に言った方が早いかなども考えつつ、ひとまずは聞いておく**]
―スラム街―
……
[はぁ、とまた溜息をついて。]
俺以外に、あれ組み立てられんの
いねぇと思うけど…
[男の武器は様々な形の機械の部品のようなもので組み上がっている。パーツごとに解することができ、普段はそうしてバラバラにしておいてある。
男であれば、瞬時に組み立てることはできるが、
他の人間には組み立てこそできても、すぐには難しいだろう。それに扱いも難しい。
組み立てなければ、武器としての意味はなさないが、
問題なのは、その素材。]
……
[その武器は、男と妹が、良く世話になっていた人物。偽バグ・シング事件の重要人物の老人から与えられたものであり、
その事件が、バグ・シングの部品を使い、兵器や不死技術に転用しようとしていた事件であったことを踏まえれば、男に与えられていたのは、兵器となる前段階の試作品の可能性が高いのだった*]
…! ハロルド…?! お前なんでここに…
…服どうしたそれ?!
[事情を話し終えたところでようやくヴェスを止めたのがハロルドだということに気がつく。服装が村にいた時と違ったため>>0:463気づくのに遅れたのだろう>>102>>110]
[ハロルドに会うのは村に遊びに来た時がほとんど。
あとは結婚式の時に訪れたが……普段とは違う装いに状況を顧みず驚いた]
[…そうこうしてるうちに、ヴェスがこちらに声をかける>>115]
いや、そりゃ蹴ったりしたが…!
そりゃこいつの自業自得…… あ、兄って…
[フラリと立ち去ろうとするヴェスに、なんなんだ…と声はかけられなかったろう**]
─ 下層と中層の間・路地 ─
[双方の話を聞けば、いくつもの擦れ違いの結果、このような事態になってしまったようだった。
セーガと呼ばれた青年の言動を見る限り、あまり話をするのが得意ではないのだろう。
擦れ違うのも仕方の無いことだったかもしれない]
────……
[ふ、と。
ユウヅキへと声を向けるヴェスの姿を見遣る。
ユウヅキに対する風当たりが強いのは、まぁ何となく分かる気がするので突っ込まないが、対するセーガへの態度が親身に見えたのが少し不思議に思えた。
彼もまた、ヴェスに何かしらの影響を与えたのだろうか。
スティーブや、ハロルドの妻のように。
そのような人物が増えることは喜ばしいことにも思えた]
…大事にしたら
お前、父親捨ててるけどさ
[それはユウヅキが尋問官を辞めた経緯にも繋がる話か。
告発という話ではあったが、ヴェスにとってはユウヅキの実の父親を捨てることは理解が出来ない]
せめてセーガが弟なら…
家族、大事にしろよ
[目を逸しながらもそう言うだろう]
まあ、休むから。
[ややあって>>127、付け加えるように。
それは狼狽えを低減させるようにか]
……………………
先に帰ってるし
お前、ユウヅキと話してから来れば?
[ハロルドが差し出した手>>124を見たものの、それだけを口にする。
そのまま、返答も聞かずに赤い目を閉じ、異能行使。
俯瞰視点から自身を対象とし、自宅へと'トんだ'。
それを見れば、幾らかユウヅキも、ヴェスの遠隔移動能力の変化にも気づくか。
後に残されたハロルドはそのまま帰って来るだろう。
戻って来るまでの間、ヴェスは、ソファにぐったり倒れ込んでいたろうか**]
── 中層:自宅 ──
[ハロルド>>124が家に再び来たのはすぐだったか。
ややしんどそうな具合を見せたものの、玄関を開けて迎え入れ奥へと通した]
…… 茶でいいか?
[出稼ぎで来ているというのは分かっている。
『こちらにいるうちに会えないか?』というのが連絡内容だったか。
そこで、まだ怒気抜けきれぬそれを吐き出すように、大きく息を吐き、ふらと立ち上がる。
ややあって、ローテーブルに置かれたのは温め直したお茶>>23のカップだったか。
ソファやローテーブル回りには、資料やら地図やら置かれ、テーブルの上にはミニ座布団の上に硝子玉が置かれている]
コーヒーがいいなら自分で作ってくれ
[そう言ってヴェスもソファに凭れ掛かり、目を半ば閉じるようにした**]
─ 下層と中層の間・路地 ─
なるほどね…
[ドーム内には『村』のことやその住民を快く思わない者もいる。 それを考えればこちらの方が確かにやりやすそうだなと感じた>>123]
……うっ……、そ、それは…
…その…色々…溜まって…コイツがふざけすぎ…
…………以後気をつけます
…一応気をつけてるつもりです…
[諫めの言葉には視線を逸らす。が、とほほ…と肩を落とした。昔よりかは落ち着いたとは思うが頭に血が上りやすいのは事実だからだ。
(弁明するなら、今回の件は依頼の巫山戯っぷりから、本人の態度まで何もかもを加味した結果のブチ切れだったが)]
…… 『……』
……… 『…………』
(話せる自信ねええええええ!!!!!)
[二人きり、座り込んだまま沈黙が続き。
なにがどうではなく、ビックリするほど付け入るすきがない。相性の悪さに思わすユウヅキはため息をついた**]
…… 『……』
……… 『…………』
(…ほんとに…兄さんなら…そしたら…)
(何話せばいいんだろ…)
[二人きり、座り込んだまま沈黙が続き。
セーガはため息をつく探偵さんに何を話せばいいのか思案し始めていた。…そのせいで話が始まらないのだとか、気づかないのがお約束である**]
─ 凍りついた路地 ─
[イルマが路地を覗いた時、すでに浅黒い男が追手に銃をつきつけていた。とりあえず配達人の無事は守られているらしい。今のところ。
必要以上の厄介ごとに巻き込まれるのはごめんだ。イルマは屋根の上から路地の様子を見守る事にする。]
それにしても、ずいぶん派手にやりましたねぇ。
[一面氷で覆われた路地を見下ろしながら呟く。
もう1人の男もやってきて、路地はずいぶんにぎやかになってきた。]
んん、いい男大集合、ですね?
[1人を除いて、だが。
追いかけっこの理由は「依頼料のごまかし」だそうだが、イルマは首を傾げた。あの配達人がそんな大それたことをするようには思えない。]
はらぺこさん、ねぇ。
[配達人がイルマをそう呼んだのを思い出し、こみあげる笑いが止まらなくなる。なぜそんなあだ名がついたのか、心当たりは大いにあった。]
[繰り広げられるやり取りを聞いていると、彼らの顔と名前が一致してくる。
しばらくして、路地で勃発した修羅場は落ち着いたようだ。ヴェスが転移していくと路地は多少の静けさを取り戻す。
セーガが無事に解放されるならよし。ユウヅキとセーガの間に介入することはしないだろう。2人の話が終わるまで静かに見守るつもりだ。]
でも、あなたは許しませんよ……!?
[イルマがユウヅキを見る目がめらめらと燃える。
彼には完全にしてやられたのだ。やり返さないと気が済まない。
セーガに上を気にする余裕があれば、そんなイルマの姿が少し見えるだろう。]**
ー 凍りついた路地 ー
……… 『…………』
[しばらく探偵さんとの無言が続く。
兄に会っては見たかったが、それはほとんど絶望視していた。いざ会ってみれば話すことが見当たらない]
『…さっきも言った通り本当にボクらの血が繋がっているとは限らないからな? …ああもう!まだるこしいな! 一度DNA鑑定うけて確かめるか? ああめんどくさい』
…??? マダルコシ?カンテー?
[結局自分から口を開いたのは探偵の方。
どうやら、病院で『でぃーえぬえーカンテイ』を受けると本当に兄弟か分かるらしい。もうここまで来たら1度はっきりさせようということを提案してきた。]
[断る理由もなくそれに頷く。 数日後一緒に医療機関に行くということで今日は解散することになった]
『…で? お前なんで泣いてたんだ? ビビったか?』
ビビッタ?
『あーーー…コワイとかイタイとかツライとか寂しいとか、あったか?』
……分かんない、コワイとかイタイとか。感じない。
寂しいは、わかる。
『……呆れたもんだ…』
[泣いていた理由を聞かれればそう答えた。 呆れ返る探偵に不思議そうに目を向けた。 ほんの少しだけ上を向くと屋根の上に緑の髪>>137 はらぺこさんだ。なんであんな所にいるんだろうとは思うけど、口にはしなかった。]
『まあいい…今日は解散だ。
なんで泣いたのか、なにが嫌だったのか考えておけ…』
『あと依頼料、次会った時には払え。 じゃなけりゃ毎日お前ん家に領収書送り付けるから』
[そう言われれば、わかった、と言って解散しセーガは路地から出て中層の大通りへと出るだろう**]
─ 下層と中層の間・路地 ─
(…全く、呆れたやつだ)
[セーガを見送り>>139、ユウヅキは凍りついた路地裏の氷を溶かして手の中に結晶として集めていく。内心呆れ果てながら]
(あいつが泣いたのは流石にビビっていたんだと思ったんだが、よもや自分でわからんとは。痛覚や恐怖心がない…というよりも… )
[痛覚や恐怖心を表現するための言葉がないから、ほかの言葉で代用してしまい自分で自分の気持ちに気づかないのだろう、多分。
信号の緑を『青信号』と呼んで、あの色を青を思い込むような感じだ。対話して言葉のレパートリーの少なさからそう感じた]
(ほんと、あいつよく生きてこれたな今まで)
[そう考えながら後片付けを済ませるだろう。
屋根の上の来訪者には気付かぬまま**]
[ハロルドと初めて出逢ったのは、「村」に住む知人、否、仕事のパートナーでもある’エイミー'の結婚ホームパーティでのこと。
エイミーに再会したのも、偽バグ・シング事件以来か。
結婚の知らせは、偽バグ・シング事件以降のこと、端末に連絡が入って来たのをスティーブに伝えた形だったろう。
直接の顔を合わせての連絡では無かった>>0:94のは、村での結婚式の準備があったからかもしれない。
「村」の住人達で執り行う方の結婚式に顔を出すことは無かった。
ホームパーティの方でユウヅキや助手と会う事があれば、ユウヅキとハロルドの掛け合い話などを眺めてはいただろう。
その場の盛り上がりに、自分から話しかけはしなかった]
[結婚の話が届いた時、ドームでエイミーと出逢った時は、結婚をするとは思っていなかった為、少々驚いてはいた。
スティーブに話す時>>37は事実を話すままで、特に気にしている様子は無く、ただ、思考が繋がった時に見えたあの金髪の男と結婚するのかとそれくらいのもの。
なので何か思い煩うということは無かったろう]
[贈り物はスティーブと一緒に用意したものもあったか。
花束と、汚れが付き難く落ち易く落としたくらいでは壊れない頑丈な食器のペアセット、それとキャッシュだ。
キャッシュは何かと入り用だろうと、自由に使えるようにとのもの]
[幸せそうに花束に顔を埋めるエイミーの姿を見て、見守るような、目を細めていたのをスティーブも見かけただろう。
そこに他意はなく、エイミーとハロルドが幸せそうに寄り添っているのを見る眼差しは、壊してはならないものを見るようなものだったろう]
[/両親を、重ねて見ていた**]
― 下層と中層の間・路地 ―
[なにがどうしてこうなったのか、どうやらユウヅキとセーガは生き別れの兄弟らしい。もしも二人が一緒に幼少時代を過ごしていたら、さぞかしにぎやかな家庭となっていただろう。
セーガと目が合うと>>139、イルマは口元に人差し指を立て微笑む。メッセージが届いたのかどうか、彼は口を閉ざしてくれたようだ。
しばらくしてセーガは無事に路地を去っていった。これで彼を巻き込む事も、邪魔が入ることもないだろう。
氷を溶かすユウヅキ>>140の隙をうかがいつつ、息をひそめる。
ユウヅキの能力封じの力は厄介だ。けれど。何らかの要因で能力を使えなかったら?]
……ふふ。
[作戦を思い描き、イルマはほくそ笑む。
ユウヅキがイルマに背を向けたタイミングで、下に飛び降りた。靴を浮かせてスピードを殺し、着地の衝撃と音を和らげる。
先ほどと同様にユウヅキの全身を捕縛し、宙に磔にする。彼が血の陣を展開する前に――]
― 下層と中層の間・路地 ―
ふふっ。
私をだました事を後悔するがいいのです。
[こしょこしょ、こしょこしょ。
ユウヅキの脇の下でイルマの指先が軽やかに躍る。
目論見通り、血の陣は形成されかけてはふわりと霧散していく。
視界には空き瓶のつまった箱が映っている。ユウヅキに数発かますのにはうってつけだが。]
ふふっ。
[ユウヅキの笑いっぷりがあまりに良いもので、もう少しくすぐることにする。]
……っふふふふ。
ふふっ、あはは、あははははははは!
[段々楽しくなってきたようで、イルマは笑いながらユウヅキをくすぐり続ける。笑いの中にうっとりとした表情が混ざっている。]
あっはははははははは!!
あははっ、ははっ、
あはは、はぁ、
……はぁ、ふふっ、
[ひとしきり笑い倒すと、ユウヅキの磔を解く。何もしなければ彼の身体はどさりと地面に落ちるだろう。
荒く息をしながらイルマは小首をかしげる。]
ふぅ……。
気が済んでしまいました。*
あはははははは!!!!
っっひーーー!!!や、めっ
っっっあはははははは!!!!!
[笑い上戸にくすぐり攻撃、それ即ち新種の拷問である。ヒィヒィとやめろとかいい加減にしろとか喚くが全て笑いの渦に消えていく。もう意識を保っているのも難しいのではないだろうか?もう軽く涙目である。]
わ、わるかったっひひははは!
わるかったってbっははははははは!!!!!
[ゲラゲラ笑い転げながらとりあえず謝罪だけしとく。まあ楽しくなってきたイルマが聞き入れてくれるとは思えないが]
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
イルマちゃんがそんなに楽しそうだと、私も行ってみたくなったよ。
ちょっと落ち着いたら遊びにいってみようかなぁ。
リターンを求めるんじゃなくて、テーマパークと考えればいいのかも。
[イルマの誘い>>64になんだかウキウキしながら返答をする。]
ふふっ、楽しみが増えたから明日からまた頑張れそう。
ねぇイルマちゃん…
デザート、どうする?
そうそう、この前いったアイスクリーム屋さんがねー…
[いつの間にか手に持ったスターライトバーガーはベルの胃袋に吸い込まれていた。満腹を感じながらも甘い物はやはり別腹。イルマに向かってにこりと笑いかけると、その後もイルマと食べ歩きを満喫しただろう。*]
― 下層と中層の間・路地 ―
悪かったって思っているならそれでいいのです。
[にっこり。涙目のユウヅキに笑みかける。
しかし正直なところ、異能者同士の戦いで能力をすべて見せないのは基本中の基本だ。つまり、この状況は警戒を怠ったイルマの逆ギレなのだ。
そんな事を自覚しているのだかどうだか、イルマはごきげんだ。]
ふふ。
楽しかったですよ。
ありがとうございます。
[乱れたユウヅキの前髪に手を伸ばし、整えてやろうとする。
はねのけられてもくすりと笑うのみ。]
それじゃあ、また遊んでください。
[ふりふり、手を振ると軽やかな足取りで大通りに歩いていった。]*
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
そうそう、そういう事なんです!
ベルさんにわかって頂けて嬉しいです。
[テーマパーク。なんとぴったりな例えだろう。イルマに言わせれば、カジノとは非日常を楽しむところだ。
気分が上がってきた様子のベルをにこにこと見つめる。]
そうだ、デザートを決めてませんでしたね。
[ベルがアイスクリーム屋の話を始めると、身を乗り出して話を聞く。
すっかり空になった皿を前に、話はどんどん弾んでいく。]
そのアイスクリーム屋さん、いきましょう!
あぁ、何味にしよう……
[その後、楽し気な笑い声がドームのあちこちで聞こえたとか]**
……ちっ…、ったく…。
………はぁああ…スティーブの依頼の方に手を伸ばすか…
[終わってしまったものは仕方ないとばかりにため息をついて、空間制御能力を発動させる。
行き先はスラム街、スティーブがいつも店を開くあたりだ。
ユウヅキはスティーブに報告と、ひとつ聞きたいことがあった。]
こっちの依頼はもう少し荒事になりそうなのは、何なんだかなぁ……
[ズプリ、と空間の向こうにユウヅキは姿を消してスラムへ赴き、スティーブのことを探すだろう。 ]
[スティーブを見かけたら、開口一番こう訊ねるつもりだ]
お前ドンパチ組織に加担したという経験はないか?
工作員、幹部、鉄砲玉、護衛。 なんでもいいぞ。
[さて、スティーブは見つかるかどうか*]
― 現在 中層 カウンセリング施設跡地 ―
[事件から数週間。ベルは瓦礫の撤去作業を行った業者と職場の前に停められた車の中で打ち合わせをしている。]
えーと、ここにサインですよね?
はい、わかりました。お疲れ様でした。
あの、やっぱり所長とはまだ連絡がつかないんですか?
[問いかけられた体格のいい男は首を横に振る。ドームの施設である以上、倒壊した建物の内部から使用可能な機材や資料を回収し、一時的に中層にあるドーム所有の保管庫へ搬入することとなったのだが、責任者である所長と連絡がつかず、ここ2週間ほどの事後処理ほぼ全てがベルへと降りかかっていた。]
はぁー、ようやく開放された。
[今回で業務は全て完了した。車を降りたベルは大きく伸びをする。この数週間、事務処理の合間を見つけてヴェス宅へは何度か足を運んだものの、不在、居留守、転移とことごとく空振りをしている。家の前に居座るぐらいのことができればヴェスも観念したかもしれないが、矢継ぎ早にくる確認や問い合わせへの対応でそこまでの時間を確保することはできないでいた。]
よし、今日は気合を入れていこう。
もう一回謝ってから、もっと色々話を聞こう。
ちゃんと話せたら、イルマちゃんのところに遊びにいくんだ。
[あくびを噛み殺してヴェス宅へ足を向ける。鼻息荒く歩き出してはみたものの、カフェで一服ぐらいの寄り道はするかもしれない。*]
[カップを一度ローテーブルに置き、ちらとヴェスを見遣る。
ソファに凭れかかり目を閉じるような姿は、疲れているかのように見えた]
……先日の事件で色々あったと聞いた。
[ぽつりと紡ぐ声。
誰からと聞かれるなら、スティーブからと答える]
エイミーも心配している。
事件の後に届いた連絡を見て、君の様子がおかしいと言っていた。
[そこまで言って、一度言葉を途切れさせる。
問うかどうか、どこまで聞くか、距離感に悩む間]
…………何が、あったんだ?
[悩んだ末に口にしたのは、問う言葉*]
[男が武器を持ってることは、ほとんどなく、
持ってたっけ?そんな雰囲気になるのも仕方ないだろう。]
あ、はは…いろいろあってさ。
あんとき、持ってたやつ。
[あんとき、というのは襲撃事件を指す。
呆れの気配も伝われば、リルが目の前にいないのにも関わらず、
思わず目を逸らす。バツの悪そうな雰囲気。]
……俺だって、あんなの…
ほんとは、持ってたくねぇよ…
[それは、ただ漏れた思考。]
ー 回想 : 前日 ー
…依頼料のこともありますので、お金の準備をしておいて下さい。では。
[カチャリ。依頼人との通信を切る>>112とユウヅキは資料を広げる。 集めたのは>>0:387対立組織の情報。
『タルタロス』というかつて『偽バグシング事件』に関わった組織の名前もちらりとある。 まあここは5年前はさほど目立つような活動は行っていなかったようで、奪い合いにはほとんど関与はしていなかったようだが。]
………。
[対立相関図を見ながら感じるのは、『Coc』だけが孤立しているということ。 例えば『Badger』は『Owls』と共闘していたりするし、『finders』は他組織と協力していたりする。
傭兵のように抗争に加担する組織もあったりして中々のものなのだが、『Coc』だけは孤立しているように思えた]
[無論、実際にはどの程度他の組織と関係がありどんな協力関係を築いていたかは定かではないが。 それでも対立数と共闘数が釣り合わない気がした。
裏を返せば、当時孤立していたとしても物を集められるだけの力、他組織と対抗できるだけの力があったのだと思われる。 それも、かなりの。]
……………。
嫌な予感が外れていればいいんだがな。
[ポツリと呟いたその目は黒く澱んでいた。
それは探偵の目でも、明るいユウヅキの目でもなく。]
[目的のためなら手段を問わない『ナイトライン』の目だった*]
手がかりっつっても…
なんか似たようなこと、
最近あったらしいっつーか。
だから、気付いたんだけど。
[はぁ、と溜息をつくような。苛立ちのような。
そんな言葉で、思考をとばす。*]
………なら、俺の目が嫌いだという理由を、教えてくれないか。
[事件のことが聞けないならば、と。
今抱くに至った疑問を解消すべく問いかけた*]
―スラム街―
[頭を抱えしゃがみこんでいた男は、やがて立ち上がる。]
……
[今回、盗まれたのは男のものであるが、
最近、似たようなことが起こっている。
異能の力が封じ込められた宝石だとか、
月の欠片だとか。
もちろん、パチもん。
本物ではない。が、たまに、本当にヤバイものも店に並ぶのもスラム。
どこから手に入れたのか、バグ野郎のパーツなども並ぶこともある。
そういった、その手の人間が見たら欲しがりそうなものが盗まれる。だが、スラムでは、盗みもよくあることで、騒ぎになることはないのだろう。
男も、盗まれたのが、"バグ・シングの部品を使った武器"でなければ、『いつものこと』でしかなかった。*]
── 中層:自宅 ──
別に…
そういう…訳じゃ
[困ったように言い淀む。
その態度は、どちらつかずにも見えたかもしれないが。
もし、「村」で話す時に促されたならハロルド>>168に話すことにはなったろうし]
特殊チームに、似たような目のやつがいるんだよ
そいつに、似てたから…
どうせ知らないと思うけれど
ソノランて言う奴
[通常、その名の特殊チームの隊員の該当の片目は、髪で覆い隠されている。
正確には、嫌いとはまた別ではあった。
そしてヴェス自身、ハロルドが何処まで自分のことを知っているかは、エイミーがヴェスに話していないなら知る由は無かった*]
―スラム街―
[男が立ち上がり、しばらくした頃、
ドンパチ探偵が男の前に現れる。]
……え。
[ユウヅキが開口一番、尋ねる言葉に呆気にとられ、
だから、]
……っ
[護衛。その言葉に、反応が思いっきり、顔に出た。*]
持ってたくねぇなら、持たなきゃ良いじゃねぇか。
[だだ漏れた思考に返すのはそんな言葉。
とは言え、例の襲撃事件ではそんなことも言ってられなかっただろうことは容易に推測出来る。
今も持っている理由は量れないが]
似たようなことって、
スラムで盗まれるのは日常茶飯事 ───
[そこまで言って、ふと気付く]
そう言う眉唾物が最近盗まれてるってことか?
[気付いた理由の推測を伝えた*]
─ 中層・警察機構中層分署 ─
[ドライに頼んだことが済むまでの間、リルは端末を操作しヴェスへとメッセージを送る]
『突然すまない。
今スティの妹の事件を追っていて、ヴェスに確認したいことが出来た。
ノーマが持っていた梟の人形の画像か何か、残っていないか?
データが残っているなら転送してもらえるとありがたい。
紙媒体だったりするなら取りに行く。
返信を頼む』
[送信ボタンを押して、ふぅ、と息を吐いた。
あの事件以来、ヴェスと顔を合わせた機会は少ない。
スティーブが騒がない辺り、無事であることは確かなのだろうけれど]
何考えてっか、わっかんねぇんだよなぁ。
[心を開く相手とそうじゃない相手への態度が分かりやすく違う。
故に後者に当たる人物には全く考えが見えないのだ*]
ー スラム街 ー
(なるほどね、わかりやすいな)
[露骨な反応をするスティーブに>>171、 ふうんと息をつく。そしてあくまでもいつもと同じ明るさで聞く]
いやな?5年前にドンパチやっていた組織がいくつか見つかったんだが…それにお前関わってたら教えてくれると助かるんだよ
少々嫌な予感がしててな、いや何外れていればいいんだ
[そう言うと、ユウヅキは自分が調べたことを告げ>>165>>166、かなり多くの対立があったことを伝えるだろう]
これらの組織のどれかに、加担した覚えはあるか?それか少しでも関わったか。 一切なければ構わんよ*
─ 中層:ヴェス宅 ─
……話してくれるまで待つさ。
[言い淀む様子>>170に、口元に苦い笑みを浮かべて紡ぐ。
深呼吸を一つして、内にある感情と思考を宥めた。
目の話になったなら、ハロルドの表情が一変する。
口元は引き結ばれ、前髪の奥では眉が強く寄せられた]
…………そいつは、俺も嫌いだ。
[ぽつりと零れる声。
拒絶衝動による自制の低下。
普段ならば心の奥に仕舞っているものも、ソノラン ─── 従兄のことに限っては表層に現れやすくなっていた。
零した言葉にハッとし、再び口が結ばれる]
────………
[カップを手に取り、迸りそうな言葉を押し込めるように茶を飲み込んだ*]
── 通信:リル ──
[リルからの連絡が来たのは何時だったか。
ハロルドが来る遥か前だったか。
連絡が届けば、暫しして、こんな返信が送られた。
『多分これ
昔の
底にあった』
[添付名:フクちゃん]
[端末のデータの底に置いていたとでもいう意味だろう。
5年前の為、端末を新しくしデータを移し替えてのものかもしれなかったが。
梟の人形は、ふっくら。
ふくふくとして、ミニ座布団に座っている。
その命名がどういう経緯から、リルへの返信には書かれていなかったのは、相手がリルだからだったからか否か*]
……う…
[返された言葉に、思考が漏れたのに気付いたのと、
それが正論であることとで、言葉が詰まる。]
あ?
あぁ。
[リルの言葉にそう返す。]
バグ野郎の部品だとか、最近、出回ってて。
パチもんのほうが多いけどさ。
それ、最近、盗まれたっつーから。
[だんだん、歯切れ悪くなり、]
だから、気になって。
…案の定っつーか。*
ー 中層 大通り ー
「お、セーガじゃん!偶然!」
……ーーー! ドライ、おはよ。
「ちがうちがう!ほら、こういう時は…」
……ちゃーす? 「そうそう! 」
[考え事をしながら道を歩いていると、いつも言葉とナンパ術を教えてくれるリルの部下、ドライと鉢合わせする。 パトロール中かそれとも他に用事でもあるのか。 とにかく挨拶を返した]
「そうだ、セーガ! カジノに興味ないか?」
……かじの?
[カジノが何なのかわからず首を捻れば、ドライはどんな場所か教えてくれるだろう。 曰く賭け事をやる場所で、キレイな人がいっぱいいて、すごく楽しい場所らしい(セーガ訳)]
[セーガはすこし興味ありげに聞き入る。
ハバネロバーでのことばレッスンの時にたまに店で見かける『賭け事』をやる人は、いつも怒ったり笑ったり。とにかく『あったかそう』にみえたからだ。 むしろ『あつそう』レベルで白熱した賭けもあったりするけど]
「ふふん、いい反応だ! 良かったら後で一緒に行かね?
実はカジノに予告状が送り付けられててさ、捜査に行かなきゃなんだがよ…一人で行ったら遊んでるのバレたら怒られゲフンゲフン。 カジノの楽しさ教えるいい機会だと思うしよ!」
……! いく…!
[セーガはその話に乗った。 どうやらどれすこーど?というものがあるらしいが…ドライがオススメの貸衣装屋を教えてくれるそうで。 いい服を見立ててやるとグッとサムズアップした]
「今は仕事の途中だからさ!後で合流しようぜ!
んじゃ、あとでなー!!!」
[そう言って仕事に戻るドライと別れる。
今日の楽しみがひとつ出来たと、セーガは少しあたたかくなった]
[近くに誰かがいたならば、「セーガ」という名前と共にこういう会話が繰り広げられていたのを聞くかもしれない*]
─ 通信:ヴェス ─
[ヴェスからの返信は案外早かった]
『ありがとう、助かる。
可愛いな』
[添付画像を開いて、中を見てからの返信。
ふくふくとして、ミニ座布団に座っている姿は何とも愛らしいものだった。
その感想も含めて、感謝を送り返す]
よし、これで特定出来るな。
[羅針盤が反応するのは特定の条件に見合ったもの。
ノーマが持っていたものではなくても反応するため、確定するための情報が必要だった。
ヴェスが画像を持っていてくれたのはとてもありがたかった]
店に並んでたのとは確かに違うな。
[作り手が違うのだから当然と言えば当然だが、ここまで違うのだな、と感心していた*]
[言葉に詰まる様子には嘆息の気配が伝う。
問う声に返った言葉を聞くと、リルは頭痛がしそうになった。
実際額に手を当てている]
襲撃事件のせいだな…。
まぁ、気付けただけ良いと言うか。
問題はそれがどこに行ったか、だな。
取り返すにしても、それが分からないことにはどうにもならん。
[リルの頭ではどうやって探すかの方法を考え始めている*]
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