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【バグ・シング襲撃事件】より数週間後。
街並や人々の心身の怪我も、ほぼなおった頃だろう。
数日前。
一通の予告状が、とあるカジノへと送られた。
「*月*日、***の品を頂きに参上します」
犯罪ルーキー? それとも愉快犯?
或いは、注目度だけは高い人物?
はたまた或いは、数週間前に捕まったとされる『死神』の手口(暗殺ではなく予告状を出す手口という点においてだ!)を真似た、コピーキャットめいた相手?
今日は、「怪盗」が現れると予告した日。
【ドーム】の日常のひとつだろう、一日が始まる。
どうやらこの中には、村人が3名、人狼が1名、占い師が1名、霊能者が1名、共鳴者が2名、智狼が1名、叫迷狂人が1名いるようだ。
「怪盗」の話を聞きたいって?
な〜ら、今日の代価は少々高い。
懐具合も少々寒い。
[耳利きショーから話を聞くなら、今日は与太話とは違う話が聞けるかもしれない。
神出鬼没な彼は、ドームの何処ででも出会える]
耳利き ショーが「時間を進める」を選択しました。
【NPC情報の更新】
【怪盗】 new!
「エンターテイメント」こそ至高
仮に犯罪をエンターテイメントと表現する者がいるならば、
「怪盗」はエンターテイメントとして成ってこそと思っている。
度肝を抜くイリュージョン、常人が考えつかないトリックで鮮やかに物品を盗んでこそ「怪盗」である、的なもの。
「怪盗」を出す場合は、誰かとそっくりに変身する変身能力(顔だけでもいい?)や、辺りを綺羅びやかに彩る幻影的な能力など、これぞエンターテイメント!的な能力を出してみましょう。(今書いたのは一例です)
楽しくRPし、捕まえる時は、うっかりと1発言確保で問題無い。
そんなどこか憎めないキャラを推奨します。
【カジノNPCのイメージ例】 new!
【強面のひとり】
イメージは「旅人ザク(xx)」
カジノでイカサマをやったら叩き出されるが本筋。
「客」と「ディーラー」、どちらもイカサマを行えば待っているのはカジノからの追放か就職斡旋場への切符だ。
【千里眼異能者】
「カジノ」には、種々のイカサマ防止策を設けているが、異能側からも目を光らせている。
常時幾人もの千里眼系異能者が監視室に控えているかもしれない。
その中の一番のボスは「聖者マキリス(xx)」チップのイメージだ。
セキュリティボスとでも呼ぶといいだろう。
【カジノオーナー】
イメージは「支配人ルシアン(メトロポリス)」。
この期に乗じてカジノの名をあげ、がっぽり客寄せ、収益をあげるぞと欲望の都市【P13ドーム】の住人らしく考えている。
尚、特殊チームが違法物品絡みでカジノオークションへ向かう設定を設ける場合、オーナーは違法物品類の話を聞いていないものとしても良いだろう。
何なら、オークションを取り仕切る別人物がいたり、オークション会場となる部屋を誰かに貸したという扱いにするというのも有りだ。**
ー P13ドーム 下層区域大通り ー
[セーガは逃げていた。
兎にも角にも、逃げていた。]
……ーーーっ…ーーー…!
[無表情のままだが、その速度は全力疾走。
とにかく早く走れるだけ走る。後ろは振り返らない。というか振り返っている余裕はない]
[走る場所は下層区域の大通り。当然ながら人目は多い、逃げている彼の姿を見かける者もいるだろう。
その後ろから追いかけている者の姿を見て『なんだいつもの事か』と日常に戻る者も少なくないだろうが]
『待て貴様ァァァァぁぁあっ!!!』
[走る、とにかく、はやく、はしれ]
[大通りから脇道に逸れる小道を見つける。 あの先は確かスラム。 あまり行きたくないけども、こんな場所ではいつまでも振り切れないだろうと判断し角を曲がろうとするだろう]
[ギギイイイ!!!見事なドリフトを決め路地に入ろうとし…*]
─ 下層区域大通り ─
いいぞー、やれやれー。
[ドンパチ探偵がセーガを追い詰める光景>>3を通行人が見遣る中。
そう煽りながら通過して行く小柄な姿が一つ。
止めないのは、止める理由が無いからに他ならない。
足を向けるのは、セーガが曲がろうとしていた角>>2の先。
ケラケラ笑っていたのは2人からも見えたかもしれない**]
─ 中層区域 ─
『あと数日したら予定していた仕事が終わる。
その後にでも』
[ヴェスから返答があった>>6ことにホッとしつつ、そんな返答をしたが数日前のこと。
今日がその約束の日だ。
外で会うか、ヴェスの自宅を訪れるかはヴェスの判断に任せた]
[以前、ヴェスが「村」を訪れた時、接し方を誤り軽い言い合いになったことがある。
その時言われた『気持ち悪い』と言う言葉は、事前に妻から話を聞いていたにも関わらず、ハロルドに強く突き刺さった。
それでもハロルドはヴェスに関わろうとする。
妻の願いでもあったし、何より自分自身がヴェスの力になりたいと思っているからだ。
未だ距離感が分からずにいるが、諦めない頑固さをハロルドは持っていた]
『もう直ぐ着く』
[約束した時間、約束した場所の近くまで来ていることを端末で伝え、ヴェスの下へ**]
― 事件から3週間後 自宅 ―
[朝。
コーヒーの香りが鼻をくすぐる。タイマー付きのコーヒーメーカーは実に良い仕事をしている。イルマはベッドの上でううん、と伸びをした。気持ちのいい目覚めだ。
今日はカジノのシフトが入っている日だ。週2日のこの日を、イルマは心待ちにしている。
イルマが初めてカジノへ行ったのは1年程前の事。知り合いについて戸をくぐり、たちまちカジノに魅了された。
賭ける人々の熱気、華麗なディーラーの手さばき。テーブルにつく、チップを触る。それだけで胸が高鳴った。
見よう見まねでベットする。賭ける、外れる。外れる、当たる。落胆と快感。ゲームごとに激しく上下動する感情。
イルマはすっかりやみつきになった。一時期は他の楽しみの全てをうっちゃって、カジノに入り浸っていた。]
[しかしそれも短い期間。
たまに大当たりはあるが、明らかにカジノ側が得をするオッズになっている事にイルマは気づいていた。貯金も目減りしている。
それでもカジノは離れがたい。
そこで、イルマはディーラーになる事を決めた。
熱気あふれる勝負の場を取り仕切るのは、実際に賭ける時とはまた違う快感を味わうことができた。イルマは趣味と実益を兼ねた最高の仕事を手に入れたのだ。
とはいえ、ディーラーを本業にすることはしない。
週2日。それが情熱を維持するのにちょうどいい距離だとイルマは考えていた。]
[今日のシフトは午後からだ。
イルマは英気を養うべく、優雅な午前を過ごそうとしていた。
コーヒーを飲み目を覚ますと、フルーツ入りのシリアルをボウルに入れる。ヨーグルトを乗せれば完成だ。
もぐもぐと口を動かしながら、イルマは端末を眺める。
数日前、カジノから連絡が届いていた。
なんでも怪盗から予告状が叩きつけられたとか。怪盗はカジノの客として紛れ込んでいる可能性が大いにある。各従業員は注意されたし、と締めくくられていた。]
また死神のまねっこでしょうか?
[最近その手の輩が多いようだ。死神のまねにしてはいたくシンプルな予告文を見直して、肩をすくめる。
今日は怪盗に予告されていた日だ。
おそらくは悪戯なのだろう。
だが。イルマは微笑み、シリアルを飲み下す。
いつもと違う一日になるかもしれないと、ほんの少しの期待を胸に。]**
[今日のシフトは午後からだ。
イルマは英気を養うべく、優雅な午前を過ごそうとしていた。
コーヒーを飲み目を覚ますと、フルーツ入りのシリアルをボウルに入れる。ヨーグルトを乗せれば完成だ。
もぐもぐと口を動かしながら、イルマは端末を眺める。
数日前、カジノから連絡が届いていた。
なんでも怪盗から予告状が叩きつけられたとか。怪盗はカジノの客として紛れ込んでいる可能性が大いにある。各従業員は注意されたし、と支配人ルシアンの名を添えて締めくくられていた。]
また死神のまねっこでしょうか?
[最近その手の輩が多いようだ。死神のまねにしてはいたくシンプルな予告文を見直して、肩をすくめる。
今日は怪盗に予告されていた日だ。
おそらくは悪戯なのだろう。
だが。イルマは微笑み、シリアルを飲み下す。
いつもと違う一日になるかもしれないと、ほんの少しの期待を胸に。]**
ー 回想 ー
『……そっか、わかっ、た。』
[ヴェスの言葉を聞いてその日は出かけるのをやめる。>>4
何が『嫌い』なのかは分からないが、あまりいい状態ではないのだろう]
[その日は、ヴェスのリクエストに答えセーガは身の上話をした。そのことばの順序は割とバラバラだったが、まとめるならこうだ]
『いつも? 仕事、してる。配達の』
『仕事するのには、難しい言葉は、いらなかったから、勉強して、なかった。 地図が分かって、住所が読めて…着払い料金、計算できれば、いいし』
『今の、仕事は、10の時に、上司に拾われて、始めた』
『10の時に、 母さんが、死んで。 それ以来、ずっとこう』
『能力、制御出来なくて。 俺は危ないんだなって…
誰とも目を合わせなかったら…一緒にいなかったら…大丈夫って、ずっと、人、避けてた。 仕事以上のことは、いいや、って、思って、た』
[一つ一つぽつりぽつりと語った。
その様子は事も無げで、それが今まで当然だったと言わんばかりの口調。]
『考えて、いたく、なかった。ずっと…寒かったから』
『指示に従って、きっといつか『いいこと』があるって、それだけ、だった』
[考えていたくなかったのは、なんだったろうと少し首を捻る。何もかもを冷気に閉じ込めていたせいで『どれ』 が拒絶されていたのかよく覚えていない]
『だから、スティーブが、凍らないって、言ったのは
びっくりした。 イギーが寒がらなかったのは、いっしょに、ごはん、たべたのは、すごく…あったかかった。 特殊チームの…ヴェスは、知ってる、かな。 その人が、俺の能力見て、カッコイイって言ったの……しんじられないくらいで』
『あったかいなって。』
[そう言う話を、 時間をかけて話した。
途中で疲れてしばらく黙り込んだりしたが、頑張って言葉を選んで…なんとか伝えきったろう**]
/*
人形のせいかもしれないってなったら、スティーブ事件追いかけるのやめるかもしんないな…
スティーブのせいであったほうがいいなぁ…
ヴェスに重荷背負わせたくない…
/*
理由にほうがってなんだ。ないほうが。
サイコメトラーがいらっしゃるので、見つけたらそれで記憶読めるよな…と気付く今日この頃
― 上層 カジノ『パラダイス』 ―
[時刻は朝。
だというのに、『パラダイス』は楽し気なネオンをきらめかせ、エントランスには人が出入りしている。楽しげに、しょぼくれて、怒って。表情は様々だ。
24時間営業のカジノは珍しくない。『パラダイス』もその一つ。
ドームが甚大な被害をうけたとはいえ、カジノから客足ははなれない。むしろ、こんな時だからこそ一攫千金を狙いに来る者も多い。
その『パラダイス』に一人の男が訪れていた。本日行われるオークションの主催者だ。
彼は支配人となにやら打ち合わせをしているようだ。
往々にして、カジノというものは裏社会とのつながりがあるものだ。『パラダイス』もご多分に漏れず、犯罪組織との協力体制があった。闇オークションに会場を貸出すのもその一環。
支配人としては、滞りなくオークションを開催したいところだが、そこへあの予告状である。
男は支配人にしっかりと警備をするよう言い含めた。何かあれば組織の面子がまるつぶれだ。
支配人は二つ返事で受諾すると強面の男を呼び、なにやら指示を出し始めた。]**
― 下層区域大通り ―
[イルマは思い立って下層区域に現れていた。
いつも賑やかなこの区域に、何やら大きな声が響いている。]
あらぁ。
[必死にこちらに走ってくる男がいる。
あらあらと見ていると追手が男に飛び蹴りをかました。ぽーんと男の身体が吹き飛び、イルマのすぐそばに降ってくる。]
……配達人さん?
[イルマは男の顔を見てぽつり、つぶやいた。
どうやら彼は逃げなければならないらしい。
追手の男はといえば、とてもいい笑顔を浮かべている。]
逃げるといいのです。
[配達人>>5に小声で伝えると、イルマは念動力で追手の身体を捕縛した。追手は全身をがっちりホールドされるような感覚に陥るだろう。
解除するには物理的に、もしくは異能でホールドを解除するか、人垣の中から念動力を行使するイルマを見つけ出し、能力を使えない状態にするか、だ。]**
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
[しばらくベルとお喋りを楽しむうち、スターライトバーガーが運ばれてきた。
最下段にはキャベツとチリビーンズ。その上に三段に積み重ねられたハンバーグをとろとろのチェダーチーズが包む。上段には目玉焼きと焦げ目のついたベーコン。それらをふっくらとボリュームのあるバンズではさみ、二本の星形ピックで倒れないよう支えてある。
隕石もびっくりの丸々としたシルエットが、ポテトの山に埋まっている。
早速切り分けようとナイフフォークを手に取る。フォークで分厚い分厚いバーガーを押さえ、若干眉を寄せる事3秒。カトラリーを脇へ置き、手でバーガーをつかみ上げる。
バーガーごしにベルと顔見合わせ、にんまりと笑んだ。]
それでは失礼して……あむっ。
[イルマは思い切りスターライトバーガーにかぶりついた。
スイッチオン。周りの目など知った事ではない。]
んんん……!
[唇を肉汁で濡らし、イルマは恍惚の表情を浮かべた。
一口、また一口、止まらない。ひたすら口を動かし続けること十数分。スターライトバーガーは綺麗になくなっていた。]
あぁ、美味しかった……。
[イルマは口を拭うと、ポテトとコーラをつまみながらお喋りの態勢へ移る。ベルが食べきれないようなら残りも頂戴するだろう。]
ところでベルさん、何か嫌な事でもあったんです?
[ベルが一区切りついたのを見計らい、切り出した。]**
/*
没稿。
[うたい文句通り、ペッパーのよく効いた分厚いハンバーグが容赦なく胃袋を殴っていく。もちもちのバンズとの相性は抜群だ。そこへチーズのうまみ、玉子のまろやかさ、ベーコンの脂、チリビーンズの酸味と辛味が絡み合う。更に、最上段にぬられたマヨネーズがだめ押しの様にジャンクな味を演出し、次の一口に誘い込む。]
【予告状】には「怪盗」らしいもの。
(例えば、洒落たアノニマスの顔マーク、シルクハットもひとつあしらわれていたかもしれない)
【ともあれ、カジノはこの予告状を大々的に公表した】
狙いは見事当たってか、賞金首になった「怪盗」を狙いに来る者、面白そうだと物見遊山に向かう者、関係無いとばかりに普段通りにカジノを訪れる者。
カジノ周囲に張り込む者と、様々だ。
何にせよ、普段よりも数割、そのカジノの客は多くなっただろう。**
[ガッ!!!]
なっ?!!
[ズザァァァァア!!!!]
[突然の、全身ホールドされたかのような感覚に足がもつれ見事に転ぶ。 >>16それはもう、顔面から。ズザザザ!と。]
ぐ…ううぅ…!き、きさまぁ…!!!
[グギギギ…!と顔を上げる。
ホールドされているのに何故顔だけ上げられるのか、根性である。細かいことは気にしてはいけない。
探偵は、液体操作の能力を発動させ、外套の裏に仕込んでいた硝子の水瓶を破裂させ水獣を展開する。]
今に後悔させてやる!!!!行け!!!
[ガァァア!!!と青年に襲いかかる水獣たち、まあそりゃ人垣のほうに突撃していくわけで。 わぁー!と人垣はパニックになることであろう]
[探偵はとにかく拘束から逃れようともがき、物理的に無理そうなら空間制御能力で自身の周りの空間だけ異能無効させて拘束を解くだろう**]
『今に後悔させてやる!!!!行け!!!』>>20
……!!!
[そう思っているのも束の間。 ガシャンと何かが割れる音と共に展開される水でできたどうぶつ?たち。 一斉にこちらに向かってくる。]
………っぅっ……ーーーーー!!!!
[口をすぼませ、ヒュウ!っと冷気を吐き出す。
その音は口笛にも似たもので、水のどうぶつたちの一部を凍らせた。]
…っ、あり、がと…っ、!
[その間に青年はまた大通りの方へ駆け出して、どこかで路地に曲がって行くだろう]
[残った水獣は彼を追うもの、探すもの、そのまま人垣の一部にダイナミックに飛び込んで元のただの水に戻ってしまうものさまざまだ。**]
[都市では毎日小さい事件も大きい事件も起こっている。
予告状が届いたというだけではある為か、見ている番組では大々的にピックアップされてる訳ではないが、ニュースのひとつに「怪盗」が現れるというカジノ『パラダイス』の光景と、カジノオーナーへのインタビューが数秒流れた]
……
[茶を一口啜る。
流れてゆくニュースでは、襲撃事件での話は既に下火とはなっていたが、街並がほぼ再建したような話や、今回の件で新たな建築技法や特殊建材などが開発や改良されたような話も流れていたか]
そういや
あいつ最近大人しいな…
[下層と中層の間に探偵事務所を構える近所の探偵>>0:36。
ユウヅキについては、ここ最近、話こそは外に然程出てないのでスティーブ経由でしか耳にしてないが、思えば、ドンパチを派手にぶちかましている様な音が聞こえていない]
……少しは、大人になったのかな
[セーガとスティーブの依頼を受けているようだし真面目にこなしているのだろう。
どことなく寂しいようなものを感じながらも成長したのだろうという方向で思った**]
/*
どうしよう。ユウヅキとほんま似てる事に気づいた(((
(ハロルドにお前は守れるんだなあと言ってるユウヅキ
(ヴェスやんはセーガに言ってるw
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
[イルマが到着してから間もなく、ベルもハンバーガー店へと到着する。]
あっ、イルマちゃん
待たせてごめんなさい。ちょっと寝癖が酷くて。
あれ、そのバッグ新しいやつ?素敵な柄だねー。
[いそいそとイルマの対面に座ったベルの髪は未だに少しはねたままだ。店員が来れば復唱するようにイルマと同じものを頼んだだろう。]
でねー、今回は変なお仕事で変な相手の人に当たっちゃって…
って、もうハンバーガーきちゃったね。
[話を始めようとしたのも束の間、驚きの速度で提供されたそれは、持ち上げればベルの顔を半分は覆い隠すほどの巨大ハンバーガーだった。気持ちばかりの野菜と圧倒的な存在感を放つパティがチーズを挟んで2枚も並び早く食せと言わんばかりに肉汁を垂れ流している。]
この肉を全面的に押し出す感じが今日の私にはぴったりだったの。
えへへ、いただきまーす。
[大口を開けてかぶりつく。幸福を噛み締めるように何度も噛んだ後、ゴクリと飲み込んだ。]
はぁー、幸せ。
やっぱり食事とイルマちゃんは私に幸せを与えてくれるんだなぁ。
[今朝までの倦怠感が嘘のように笑うのだった。*]
く る な あ ぁ ぁ あ ぁ あ あ !!!!
[人気のないことをいいことに、青年は大きな声を轟かせた。 ゴオオオ!!!と凄まじい音を立てて冷気が一帯を包み、周囲を凍りつかせる。 その悲鳴や冷気の音は狭い路地を反響し大通りや他の場所まで聞こえるかもしれない]
[バギギギギギ!!!!]
……っ…は、ぁ…… …や、やり、す、すぎ…た…
[出来上がるのは、絶対零度の氷の世界。
周り一帯が完全に凍りつく。 壁も地面も当然水のいきものも。 自分の足を掴んでいた水のいきものから足を引き抜き後ろに後ずさる。]
[これで振り切れるか、 と思ったところで]
[ガシャン!!! ガシャン!!!!]
……ーーー…ーーー…!!!
[水のどうぶつだけが砕け、崩れる。 そしてキラキラとした水蒸気にも似たものに変わり…]
………ーーー……マジヤベー…
[シュルン!と 元の水のいきものに元通り。
思わず教わったチャラ男語が出る。 ジリジリとにじり寄る水のどうぶつたち、更に言えば自分で舞台を凍りつかせてしまったせいで実に走りにくい。]
[青年は、どうぶつたちに対峙してなんとか逃げられないか考えていた*]
─ 回想:事件から2〜3週間後・ヤシロ ─
[ある程度資料を読み進め、時間が取れた時にスティーブを誘って人形が売っていた場所へと向かう。
そこにいた店番らしき人物から話を聞けば、売られている人形は手作りの一点物であることが分かった]
同じ形状のものをいくつも作ったりはするかい?
匂いもここでつけてるのか?
これまで作った人形の記録とか残ってないかな。
探すにも画像が無くてね。
[気になることを問い、得られた回答から頭の中に数多ある可能性の中から除外出来るものを削ぎ落として行く。
話を聞けば聞くほど、その人形は事件に関わりがないことが浮き彫りになっていった。
作り手の心が籠もった、この世にただ一つの人形。
そう言う点では珍しいものであり、価値のあるものだったが、例の組織が狙いそうなものでは無いように思えた]
[ヤシロからの帰り道、得た情報から次の手を考える]
この線は消えたか…。
となると、次はこの人形の現在の持ち主を洗う方向かな。
この人形を拾った奴は、少なくともあの現場にいたことになるからな。
[誰が拾ったにせよ、持ち主は拾い主と関わりがあると考えられる。
拾い主が現在の持ち主であることだってあるだろう。
それを辿ることが出来れば、何かしらの情報が出てくるかもしれない]
(…人形が見つかれば、最後に見たものや思念が分かるかもしれないんだよな)
[尤も、それには特定の異能者が必要となってくる。
当時は単なるドンパチとして片付けられてしまったため、実行されなかったもの]
…5年前、活発に活動していた組織があるんだ。
色んな組織と対立してて、何かを掻き集めていたらしい。
[調べて得られた情報>>0:237を掻い摘んでスティーブへと話す。
ユウヅキから報告を受けていたなら、重なる部分もあったかもしれない]
ドンパチ率を考えれば、関わってる可能性が高いと思う。
そっちの方面からも当たってみる心算だ。
[今も活動しているならば組織規模も大きくなっているかもしれない。
手を広げる必要がありそうだ、とリルは眉根を寄せた**]
/*
今現在遠隔移動能力(BtB3後半よりの変化ver)殆ど使って無いのは、これ無意識のセーブかかってるな。
何でも出来るやんこれ……。"見えていれば"、一方的に何でも移動出来るのはやばい。
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
それでね、そのお客さんなんだけど、すんごく感じの悪い男の人でー。
まぁ突然伺った私も悪かったんだけど、睨んでくるし、言葉遣いもキツいし。
[スターライトバーガーを片手にイルマに愚痴をこぼす。ただ、愚痴をこぼす表情は明るい。ベルの中で徐々にヴェスとのカウンセリングの件は消化が進んできたようである。]
でもね、なんかこう、放っておけないというか。カウンセラーとしてこの人は絶対助けてあげなきゃっていうか。
まだ全然話を聞けてないんだけど、それでもあの人の深い悲しみを感じ取ってしまったところもあって。
[話すうちに徐々に難しい顔をしつつあったベルだったが、ハンバーガーを一口食べれば、また表情は緩んでいく。*]
─ 回想:事件から2〜3週間後・ヤシロ ─
[妹がヴェスと訪れ、梟の人形が売っていたという場所リルと訪れる。すぐに似た人形は見つかるも、全く同じものはなかった。
手作り品。それぞれが、この世に一つしか無い。
そういったものだった。
さすが聞き込みには慣れた警察だ。
リルは店の人間に次々と必要な話を聞き出し、
そして、人形は事件とは関わりがないと分かる。]
……そっ、か。
ん、まだ、あればいいけどな。
[この線は消えたと、リルの言葉を聞いた時、
息を吐いたのは、気落ちしたものではなかった。
男の頭に浮かぶのは妹とこの場所を訪れた弟の顔。
男の顔に浮かんだのは、安堵だった。]
……また、組織、か。
どんだけあんだよ、このドーム。
[偽バグ・シング事件のときといい。
本当に、ドンパチが絶えない。]
あぁ。頼む。
[そう言って、男はリルの目を見てうなずいた。**]
― 回想:9日後〜2週間後 ハロルドと―
[ハロルドが男の前に現れたときは、驚いた表情を見せ、その後は笑みを浮かべ、少し周りを見渡した後、エイミーが来ていないということを聞くなり、察せば、]
元気にしてますか?
[そう聞いただろう。本人からか、それともヴェスからか、エイミーが結婚すると聞いたときは、やはり驚いたが、素直に喜んだものの、少しだけヴェスを気にかけるような素振りはしただろう。]
……もう、ドームの話は知ってますよね。
[ドームに来ているなら、嫌でも襲撃事件の話は耳に入るだろう。それに、少し目を逸し、またハロルドの隠れた目を見て。]
いろいろありましたし、元気はないですけど。
[そう言って、少しだけ安心したような、そんな表情を浮かべ。]
まぁ、実際、会ったほうがいいと思いますよ。
[そんな会話をし、ハロルドと別れただろう。**]
― 下層区域大通り ―
……はらぺこさん?
[イルマは配達人の言葉>>21をそのまま復唱した。彼の顔を見たいが、追手から視線を外すと捕縛がとけてしまう。
気を散らしたせいだかなぜだか、追手の男はぐぎぎと顔を上げている。>>20 イルマは思わず嘆息した。大した精神力である。]
早く。
[イルマが配達人に言うが早いか、追手の男が水獣を展開した。
かばいきれない。そう思った時、水獣たちはみるみる凍っていく。>>22配達人の能力だろう。]
お気になさらず。
[聞こえた礼には振り返らず、配達人の足音が遠ざかるのを聞く。
水獣が彼を追っていくが、気にとめない。あの分なら配達人一人でも水獣はなんとかなるだろう。
(美味しいお取り寄せグルメのためにも)捕縛をとくわけにはいかない。追手の男を視界におさめたまま、彼に術者がイルマだとバレないよう距離をとる。配達人との会話に気づかれていればとうにバレているかもしれないが。]
[通りの隅まで移動した時。
追手へ送っている力にゆらぎが生じた。何かの異能が発動したのだろう。イルマの力は消え去った。
イルマは身を隠そうと路地へ向かう。もう同じ手は効かないだろう。
何か使えそうなものを探しながら、足早に。]*
……おや、裏路地を凍らせてまで逃げたいか…!
だが、逃げ切れると思うなよ…!!!
[その瞬間、遠隔操作していた水獣に異常発生>>28。
操作する手応えに違和感、恐らく氷漬けにされたと思われた。
探偵はスイ、と手を泳がせ、ガシャン!!!と何かを握りつぶす動作をする。それが水獣を の氷像を砕き、元の状態に戻す動作とは、この場にいるものでは分からぬだろう>>29]
……場所は把握した……!
あっちか!!!
[探偵はまっすぐ青年のいるもとへ駆け出した。
もう青年を捕まえることしか頭にない。なにかすれば意外とあっさり引っかかるかもしれない*]
─ 下層区域大通り ─
「うわー!ドンパチ探偵何しやがる!」
「やべぇ無差別だ逃げろ!」
[人垣に突っ込む水獣>>20のお陰でギャラリーはパニックに陥る。
水獣が動き回る度に蜘蛛の子を散らすように人々は逃げて行った]
うーわー、傍迷惑。
[「相変わらずだなぁ」
通信機からの声は楽しげだった。
『影身』は突進してきた水獣をぴょいと跳ねることで避ける]
無茶苦茶だね?
[「前からだよ」
目の前の光景はユウヅキがドンパチ探偵と呼ばれる由縁の一端だったようだ**]
― 下層区域大通り ―
この…!!! っっっ……!!!
ぜったいにがさ…ぁあぁあぁあ?!!!?!!
[全力で走っていた視界の端から何かが転がってくる。>>44
見ればそれは真っ赤な立派なドラム缶(複数個)。
あんなもんが転がってきてオマケに自分は全力疾走していたとなればそりゃ避けられもせず正面衝突するわけで]
[ガッシャーーーーン!!!!]
[ッポーーーーン!!!!]
な、なぜ、だぁああーーー!!!!
[轢かれた。三流悪役が吐きそうな台詞とともに見事に轢かれた。それもドラム缶に。
ドラム缶衝突の勢いで見事に探偵もポーン!と吹き飛ばされる。そのまま壁にドーン!更にドラム缶もドーン!!!見事に壁とドラム缶にサンドイッチされた。普通に痛い、なんだこれ。]
な、なんなんだよっ…!!!この…!!!
[グギギギ!とドラム缶を退かし周囲を見渡す。
そうすれば、少し離れた屋根の上に降り立っている先程の女性の姿。 まさかこれが偶然なはずはないと流石にわかる。]
…っ!おい、そこの!!!
何故ボクの邪魔をするんだ!!!
いい加減にしろ!!!こっちは急いでいるんだ!!!
[そう言って怒鳴りつけてやったが、相手の反応はどうだったろうか?*]
― 回想:事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
>>34
うわぁ、怖かったでしょう?
[と、眉寄せ愚痴に同調していたが、言葉のわりにベルの表情は明るい。
でもね、と続くとぱちりと目を開き、相槌うちつつ話に耳を傾ける。
ベルの顔が緩んでいくのを見ながら、イルマは感嘆の表情を浮かべた。
ベルが仕事にかける情熱を純粋に尊敬する。]
ベルさん、熱心で本当、素敵です。
ぜひ、納得いくまでやってください。
私、応援してますから。
[ベルの仕事の事はわからない。わかるのは、イルマ自身には絶対にできないタイプの仕事であることくらい。]
お肉たっぷり食べてパワーつけないと、ですね。
[ベルに笑みかけ、コーラを口に含んだ。]*
この皺皺の布は【SC4ドーム】由来の生地なんですよ。
普通に【P13ドーム】でも見かけますけれど。
ただ、【P13ドーム】での再現可能だったり複製能力を使えば作れますけど、本式で作るにはかなり再現が難しいんですよね。
本式だと蚕っていう昆虫の繭から糸を紡いで、糸を綺麗に繰る様に巻きつけて整えるらしいんです。
それから布に加工してくんですよね。そこからまた色付けをしてといった具合です。
でここに並んでるのは、その布の端切れから一つ一つ作ったものなんですけど、どれも柄が違うでしょう?
同じ形の物は複製能力で複製しない限りはありませんよ。
全部手作りです。
それからこれ、匂い付けをしてるんですけど、お話してるのは白檀ですよね。
それも正直言うと育てるのが困難な植物なんです。
寄生植物って知ってます?
宿り木とかああいうのなんですけど。白檀もその仲間で、辺りに沢山植物が無いと育てられないんで、このドームだと植物系異能者の力を使わないと育てるのは大変ですね。
他でその香料を扱ってる所もありますけど、うちはここで……まあこの店が作成場所じゃないんですけど、作ってる所で香り付けまでやってます。
― 下層区域大通り ―
[飛行は便利だが、乗る物体を視界におさめるため下を見ていなければ使えない。そのため、イルマは屋根に降りることにしたのだ。]
あらまぁ……。
[ドラム缶程度で止められる相手か心配したが、杞憂だったようだ。追手の見事すぎるほど見事な轢かれふっとばされっぷりに、イルマは思わず舌を巻く。
それでもまだ追手にはイルマをにらみつけ、わめくパワーがあるようだ。先ほど見せた精神力といい、ずいぶんタフな男だ。
イルマは屋根の上を渡りあるき、追手のすぐ上の屋根まで移動する。そして眉尻を下げ、申し訳なさそうに告げた。]
私、あの人には無事でいて欲しいんですよ。
それだけです。
あなたには何も恨みはないんですけれど。
ごめんなさいね?
人形の記録は付けて無いんですよね。
うちのお婆ちゃん、アナログ入ってるから。
でも、布寸法とかの作り方を纏めたものはありますよ。
完成図とかもありますし。
ああでも……少し待って下さいね。
[暫くの間、店先から離れる。暫しして戻って来る]
5年前くらいですよね。
お婆ちゃん覚えてました。
その梟の人形、男女の2人連れが買っていったらしいですよ。片方はフリーランスっぽい人だったみたいです。
その方達を探してみたらどうですか?もしかしたら、その人達が写真持ってるかもしれませんし。
[ここでモニカはヴェスとスティーブの妹らしき人物の容姿を口にする]
[残りのドラム缶が全て追手の上空に集まってくる。]
これ、今から落とします。
3・2・1……
[追手に先ほどの水獣達を呼び戻す余裕を与えるため、ゆっくりとカウントダウンする。]*
白檀の香りなら、そこにお香とアロマ用の液体が置いてますんで、是非買っていって下さい。
他にも、気に入った香りがあれば買っていって下さいよ。
それと知ってます?
梟って、東洋系の方では「不苦労(くろうしらず)」とか、福(しあわせ)を招いたり導く鳥って言われてるんですよね。
お婆ちゃんは少なくとも、そういう気持ちを籠めて作ったそうです。
これ、そこの説明の紙にも書いてあるんですけどね。
[持ち帰れる商品説明の小さな紙片が商品の所に置いてあり、それぞれの布人形の動物についての説明が書かれている]
/*
白檀ってヤドリギ系だったの!初耳。
いい匂いするちりめん人形かわいい。
豆知識がたくさん増える・・・
イルマはヤシロにお買い物に行きたい
[ちらっ。時間の確認。聞き込み調査の謝礼が時間単位ならそれを長引かせようと思っているのか、モニカは饒舌だ]
あとそうだなあ。
その人形を探してるんですよね?
それなら……
[また暫く店先を離れる。戻って来る。
手には、掌の中に収まるような羅針盤の様な物が握られていた]
さっきお婆ちゃんが作ったっていいましたよね。
それに色んな条件での作成物、例えば白檀とか使ってるって。
まあ当て嵌まる条件のものを辿る方位磁石みたいなものです。
該当の「梟の人形」だけを辿る物じゃないんで、他の昔作った梟の人形にも反応するかもしれませんけど。
使えなくなったら、またここへ来て下さいね。
それと、見つかったら羅針盤は返して下さい。一応。
[モニカの異能の力だろうか。それを手渡しただろう*]
[ちらっ。時間の確認。聞き込み調査の謝礼が時間単位ならそれを長引かせようと思っているのか、モニカは饒舌だ]
あとそうだなあ。
その人形を探してるんですよね?
それなら……
[また暫く店先を離れる。戻って来る。
手には、掌の中に収まるような羅針盤の様な物が握られていた]
これ、別料金頂けません?
さっきお婆ちゃんが作ったっていいましたよね。
それに色んな条件での作成物、例えば白檀とか使ってるって。
まあ当て嵌まる条件のものを辿る方位磁石みたいなものです。
該当の「梟の人形」だけを辿る物じゃないんで、他の昔作った梟の人形にも反応するかもしれませんけど。
使えなくなったら、またここへ来て下さいね。
それと、見つかったら羅針盤は返して下さい。一応。
[モニカの異能の力だろうか。それを手渡しただろう*]
― 下層区域大通り ―
は?! なんだそれ意味がわから……
ちょ?! 待て!!!待てお前!!!
[理由を聞けばよく分からない事を言われた。>>53
どうやらこの女性はあの男に何か気を許す理由があるらしく、無事でいて欲しいのでぶっ飛ばしたらしい。(ぶっ飛んだ理由はユウヅキが全力疾走していたということもあるのだが)>>53]
[しかも、まだドラム缶を落とす気満々。>>55
ドラム缶で吹き飛ばされたくらいでどうこうなるようなヤワな身体はしてないが、ここでせめて引いた姿を見せなければ絶対追撃かましてくる]
わ、わかったわかった! 落とすのはよせ!
わかったから!!! アイツらも引かせるから!!!
[ユウヅキはそう叫ぶと両手を上げて降伏を告げる。とりあえず。 そのまま壁から離れるように後退りを始める。]
[目的はとにかく今は無抵抗な姿を見せること。
もうひとつはドラム缶の下から逃げること。 焦った声と表情で無抵抗を告げた。*]
ー 路地 : 下層と中層の間 ー
っ……と…ととと…
……っ…しつこ……、 ……ーーー…???
[水のいきものたちは、幾度となく爪と牙をセーガへと向ける。避ける、砕く、凍らせる。それでもいきものたちは止まりそうにない。 …とふと突然いきものたちが攻撃を止める]
『…ーーー…』『……ーーー……??』
……ーーー…????
[なんか突然、目の前で話し合い(?)のような仕草を始めた。
逃げようかと思うと、なんか申し訳なさそうにペコペコ頭を下げてくるし。]
[どうすればいいのか分からず、水のいきものたちのまえで棒立ちになっていた*]
― 下層区域大通り ―
本当に?
[ドラム缶ごしに追手を見下ろす。
降伏の姿勢らしきものを示す彼に首を傾げた。
両手をあげたところで、彼は能力者。無防備になるわけではないのだ。]
では、あのわんこ達が帰ってきたらどかしますね。
[イルマには、水獣の一匹がわんこに見えたようだ。
じりじりと、後ずさる追手の上をドラム缶が追いかけていく。]*
― 事件から10日後 中層 ハンバーガー店 ―
ありがとう、イルマちゃん!
私頑張ってみる!
[イルマの応援>>49に励まされ、ベルの仕事への意欲はメラメラと燃え上がっている。ハンバーガーを平らげてコーラを飲めば、今度はイルマの仕事について尋ねてみた。]
イルマちゃんはお仕事どう?
カジノの…お仕事だったよね?楽しい?
[ディーラーという単語が出なかったらしい。知識もあまりなく、自分が賭け事で勝てるというイメージが持てないところから、身近な存在ではないのだが、そんな世界に淡い羨望も覚えてもいる。]
イルマちゃん、きっと格好いいんだろうなぁ。
[頬杖をつきながらコーラをさらに飲み込んだ。*]
ー 路地 : 下層と中層の間 ー
………ーーー…????
[ポカン。と、その場に立ち尽くす。
それは突然襲いかかって来たはずの水のいきものたちが、屋根を伝って帰ってしまったから。>>63
この場には絶対零度の世界に一人取り残された青年だけ。
どうやら、たすかった? らしい? ]
………ーーー…ぁ…???
[ふらふらと、その場にしゃがみこむ。
呼吸がうまく整わない。 …ボロりと目から熱いなにかが零れた。涙だと気づくにはそう時間はかからなかったが、何故今泣くのか分からない。 凍りついた裏路地にへたりこんだまま、そのまま座り込んでいるだろう*]
/*
戦ってみてわかるけど、ユウヅキの異能抑える能力超強い。
アレを何とかするにはヘリコプターにでも乗って遠方から物理で襲い掛かるしかなさそう。
― 下層区域大通り ―
ああ、分かっていただけて何より。
[ドラム缶が元の場所に帰っていく。>>66
こちらもにっこり。 目的は果たした。
そして『赤い目』を開いた ]
では、ボクは急ぐのでな。
[そして一歩後ろに後退れば、自身の足元に』空間制御能力』を発動させる。 目的地は先程水獣が飛び出してきた辺りの路地>>63>>65。無抵抗の証のついでに位置把握を行っていた。場所さえ分かれば自分自らが出向けばいいのだ。]
[そのままドボン!!!と沈むように探偵はその場から姿を消した。狙っていたのはこの一瞬だった。]
[ドラム缶が上にあったままでは、空間を超える際に一緒に落ちてきて到達地点で下敷きになって取り逃がす可能性があった。 だからこそ、引かせたかったのだ。]
― 下層区域大通り ―
ああ、分かっていただけて何より。
[ドラム缶が元の場所に帰っていく。>>66
こちらもにっこり。 目的は果たした。
そして『赤い目』を開いた ]
では、ボクは急ぐのでな。
[そして一歩後ろに後退れば、自身の足元に『空間制御能力』を発動させる。 目的地は先程水獣が飛び出してきた辺りの路地>>63>>65。無抵抗の証のついでに位置把握を行っていた。場所さえ分かれば自分自らが出向けばいいのだ。]
[そのままドボン!!!と沈むように探偵はその場から姿を消した。狙っていたのはこの一瞬だった。]
[ドラム缶が上にあったままでは、空間を超える際に一緒に落ちてきて到達地点で下敷きになって取り逃がす可能性があった。 だからこそ、引かせたかったのだ。]
― 下層区域大通り ―
[追手の足元で何か能力が作動した。
イルマは顔色を変え、ポケットのナイフを追手に投げつけ能力で加速する。
からり。ナイフは地面に転がった。
追手の姿はすっかりどこかに消えている。]
やってくれるじゃあないですか。
[ぴく、ぴく。こめかみが動く。
イルマは屋根から降り、配達人が向かった方角へと駆けだした。]*
カウンセラー ベルは、ヴェス を能力(占う)の対象に選びました。
[上がる許可は受けているため、中で待つことは出来る。
だが]
…………
[気にかかるのはヴェスのこと。
玄関の外へ出て扉を閉め、ヴェスが見ていた方向へと歩き出した*]
/* いや楽しいって言ってるし楽しんでくれてるよね
だがボクは中の人が死ぬほどヘタレなのだ…(ガクブル)
前回失敗を指摘されたばかりで死ぬほどヘタレてるのだ…(白目)
あ、煽りっぽかったらごめん…
[どろり、と視線が溶けた。
赤い双眸がユウヅキを見据える]
[ざわり][空気が変わる]
[異能行使/対象は"ユウヅキ"──その場へ移動させ続ける事/停止]
[俯瞰視点、自宅の武器を"見て"ここへとトばす]
[目は半眼。
トばした銃が目の前に現れれば掴む様に持ち、流れる様に安全装置を外しトリガーに指をかけ、ユウヅキの腹部目掛けて撃つ/それは射出型スタンガン]
[銃を掴み撃った時には、既にユウヅキに向けて歩いて行っていただろう*]
…?! は、なんでヴェスがここに…
………っうわっ?!!! ちょ、お、お前!!!
[突然現れたのは自身のご近所さん>>76
何故か青年の方に声をかけたかと思えばその様子を見て止まり……こちらに銃を発砲してくる!!!>>80]
やめろ!!!当たったら痛いだろうが!!!
ちょっ…いま本気で急所狙わなかったかおい?!
[空間制御能力発動。自身の目の前の空間を歪め射線をずらし地面へと命中させる。後ろに下がろうとするが下がっても下がってもこの場から『動けない』。
ヴェスの能力を、掻い潜るにもそれだけの力を使うには時間が掛かりすぎる。その前にヴェスが自分の元に辿り着くのがオチだろう]
そもそもお前はなんだ!
コレはボクとこいつの問題で……
ちょ、まて、おい!!!話聞く気はあるか?!!!
そもそもはと言えばこいつが悪いんだこいつが!!!
ボクのことを騙そうとしたからで…!!!
ま、待てって!!!
[にじり寄ってくるヴェスに、なんとか説得しようと試みる*]
……──、──、
[荒い息がこぼれる。
結わえただけの黒髪を片手で払い、今度こそ、ユウヅキの腹部に銃口を向けた。
止めるもの、或いは手段無くば、今度こそ撃ち込まれ、ユウヅキの身はスタンするだろうが──*]
─ 中層区域・警察機構中層分署 ─
ったく、しっかりした奴だったな。
[目の前には借り受けた羅針盤。
嘆息と共に紡がれた言葉は、ヤシロで証言をしてくれた女性に対して。
だが謝礼に相応な情報と手がかりを寄越してくれた。
その時は購入しなかったが、アロマ用の液体は今度買いに行こうとも思っている。
尚、この手の謝金は経費で落ちないため、リルのポケットマネーから出ていた]
しっかし…失念してたな。
ヴェスが画像持ってるかもしれなかったのか。
[スティーブからも、ノーマがヴェスと行った>>0:458と聞いていたのに、そこまで頭が回っていなかった。
後ででも連絡を取るか、と今は別の方へと意識を向ける]
スティが言ったように、ホントどんだけ組織あるんだか。
[当時ドンパチしていた組織の方から洗っていたのだが。
三つ巴は当たり前、それ以上の数での対立なんてのもあり、かなり複雑化していた。
先日聞いたCurse of Crowはその中心にいるような形]
今だと数は減ってるかもしれないな…。
[潰されたか、吸収されたか。
小規模の組織であれば、そんな結果になっていることもあるだろう]
「たいちょ〜、ニュース見た? 上層のカジノに予告状だって」
[詳しい奴に依頼でもしなければ、と思っていたところにやってきたチャラ系部下、ドライ。
最近はニュースで取り上げられたカジノの話題が気になっているらしい]
アタシらの管轄じゃないだろう。
「だって今日だよ、予告状にあった日付。
行ってみても良いんじゃない?」
仕事ほっぽりだしてか。
「これも仕事!」
[要約すると、カジノへの出向という形で行きたいとのこと。
管轄違いではあるが、応援で呼ばれる可能性は無くもなかった]
まぁ確かに、今の調査も滞ってはいるんだよな…。
上層の方まで調査が回っていない。
[かと言ってカジノをピンポイントと言うのも効率が悪いようにも思える。
先ず一つ可能性を潰す、と言う形には出来るのだが]
「じゃあ……」
カジノは後回し。
先にこっち調べてきて。
[ぺしっ、とドライの顔面に投げつけたのは、裏に詳しい情報屋の連絡先と聞きたいことが書かれたメモ。
対価のキャッシュ付きだ]
「へぇい…」
[ガッカリした様子でドライはメモとキャッシュを掴み、指示を果たしに出て行った]
…っ…!!! この…!!!!
[周囲の凍りついた氷の壁を操作し、小さな水の鳥へと変える。 そのままそれをヴェスの銃を構える腕へと突撃させ射線をブラそうとするだろう]
[が、空間制御までは使えない。
制御することが可能になった能力とはいえ、その能力は精密なもの。咄嗟に使うには少々時間がかかりすぎた*]
/*
極力異能は使わない=緊急時は使う
なのだが、どこまでを緊急時とするか。[決めてなかった]
誰かの命に関わる場合は使うな、流石に。
(それって今では)
── 現在 ──
[赤い双眸が、どろりとそして爛々と光る。
腹部を狙った銃口は、水の鳥に射線が逸らされ、二発目が地面にまた突き刺さるか。
それを見れば、ハロルド>>92も銃がテイザーであることに気づく筈か]
待て?
は、お前さっき待とうとしてたか?
[どこか笑いを浮かべ。
一気に表情が削げ、先と同じ半眼でユウヅキを中心に見遣る。
小さな水の鳥が、どこかへと'トんだ']
なんで、お前、依頼人を泣かせてやがる
理由だけ訊いといてやる
今から、お前を消す前にな……
[セーガの声もハロルドの声も届いてはいないだろう。
ただ反面、注意を払っていないということでもあり、ハロルドが止めようとするなら、容易に掴むことは出来るだろう*]
― 現在 スラム街 ―
………
[男は、何も言わず、
やがて、ず、とその場にしゃがみ込む。]
……や、られた……
[ぐしゃ、と頭をおさえ]
……うー……
[別に、普通のもんだったら、盗まれたほうが悪かった、で終わる。スラムだし、それが当たり前。
でも]
……
[男は武器を嫌う。いや、嫌っているというよりは、
怖がっている。だからこそ、あれが自身が使うあの武器が厄介なものであることを知っているから、こそ。
放っておくわけにも行かない。
本当なら、そんなもの使いたくない。
さっさと捨ててしまいたいのだ。だけれど、捨てられないのは、それが護るために必要なものであるから。
けど、]
なんで、よりによって。
[はぁ、と深い溜息をつく。
ううん、と悩んで、ポケットに手を突っ込み、
通信機を起動させた。]
……リル、あのさぁ
[通信がつながれば、そんな言葉を発した*]
─ スラム街 ─
知ってるかー?
上層にあるカジノに予告状が届いたんだって。
予告状出すなんて『死神』でも真似たのかな?
あぁ、暗殺者じゃなくて怪盗だって、今回のは。
どんなショーを展開するんだろうねー。
[スラムの住人達に紛れて(身形が良いのでかなり目立つ)そんな話題を振り撒く。
何かしらの方法でニュースを聞いた者もいれば、初耳だと聞き入る者もいた。
とは言えここはスラム、その話を聞いて賞金首になった怪盗を捕まえに行こうとする猛者は今のところ見受けられなかった。
代わりにジャンジャン盗まれてしまえ、と嘯く者達が一定数いた。
彼らは上層区域の人々を良く思っていないらしい。
理由は差別的な態度を取る者達が多いから、だった]
まぁあっちにしてみれば、かもねぇ。
[気に食わないのはお互い様、と言ったところだろう。
そんな話をした後、しばらくはそこでやいのやいのと話をしている*]
っ……!!!!
[ヤバイ、これは消される。
ハハハと乾いた笑いが出そうになって止める。 笑ったら死ぬ。笑いが命の種なのに笑ったら死ぬとはこれ如何に]
泣かせた覚えはない…!勝手に泣いただけだっつの…!
それとも追っていた理由か?!
こいつが…こいつが……!!!
[ギッ、とセーガを睨みつけ……]
[起動した通信機、それはリルへと信号を発する。]
……リルあのさぁ。
[つながれば、言いにくそうに、]
ちょっと、厄介なもん、
なくなって、さ…
[歯切れ悪く、そんな言葉を*]
/*
あ、やばいな。これスティの声かセーガの声じゃないと、異能発動止めようとしないのでは。(まあユウヅキだし転移させても途中で抜け出そうとはするだろうきっと)
ボ ク を 騙 し て
依 頼 料 誤 魔 化 そ う と し た か ら だ !!!!
[キシャーーー!!!とこちらもブチ切れた。]
ー 回想 : 下層区域 テラスのあるカフェー
『………ーーー…』
『…というわけでですね、一応調べるところまでは調べました。もしかしたらボクとアナタに血が繋がっているかも知れませんが…それは可能性という話です』
[カフェのテラスで、ユウヅキは依頼人と話をしていた。
青年は丸い目でこちらを見てきていた。]
『………本気、で、しらべた、ん、ですか?』
『………はい??? …ああいや、依頼は依頼なのでね?お断りの言葉もなかったので』
[その目はまるでマジで調べたの?と本気で思っている目。まさか本気で依頼を受けたとは思わない目に思わずイラッとする。 煽りなのかなんなのか。]
『……頭、大丈夫?』
『はい?????』
[前言撤回、どストレートに煽られた。もう既に怒りは溜まりつつあるが耐える]
─ 中層区域・警察機構中層分署 ─
……ん?
[ピコ、と端末に受信の知らせが届く。
この発信信号は確か]
スティ?
[何事か、と彼に念話を繋ぐ*]
どうした?
[スティーブに念話を繋ぎ、問いかける。
返って来たのは言いにくそうな言葉]
厄介なもん、って。
何がなくなったんだ。
[スティーブの所持品で厄介なものといえば、と思考を巡らせるが直ぐには出て来ない*]
『…まぁとにかく!!!
ここまで調べましたがこれ以上は可能性の話。いくら調べても無駄な領域だと思われます。ので、ここで調査を打ち切らせて頂きます。 …完遂出来なかったので依頼料は安くしますので』
『……わかり、ました。』
[そう言って、布に包まれた何かを差し出される。
受け取る。中身を確認。]
『三食昼寝散歩で幸福度上昇』
[大量の紙束だった。 ]
『……あの???』
[目の前を見るともうそこには青年はいなかった]
[遠くに走っていく青年の姿。 残された大量の紙束]
『………………』
『ふっざけるなぁぁぁあぁぁあぁあ!!!!!!』
[こうして地獄の鬼ごっこはスタートしたのだった]
[ここまで仔細詳しく話すのだが、それが伝わるかは別問題だろう*]
── 下層と中層の間・路地 ──
は?
…………依頼料誤魔化した
[リピート。
どこかで、それなら追っていても仕方ないとは浮かぶが。
セーガを見遣る。
まだ、泣いていたりへたりこんだままならば、再度ユウヅキを見て]
[1]
[2]
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