黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織『拝啓 手紙有難う。君から手紙を貰うとは思っていなかった為に、大変驚いた。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織また、2人で空を見に行くことはとても良いと思っている。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織そして、僕の言葉が君に良い影響を与えることが出来たらしいことに、嬉しいと感じている自分が居る。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織貴女を知ることが出来ればいい、知りたいという気持ちは、僕も持っている。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　ただ、君の言葉に胸を張って応えることが出来る人間であると言えない。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　それを、赦してくれるだろうか。待って貰えるだろうか。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　また、手紙か何処かでお会いした時に話そう。略儀ながら結びの挨拶まで 敬具』

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　まぁ、油ならなんぼでも買いますよってに

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神[翌日、返事はとても簡素で]　「なにを？」

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神[そのまた翌日]　「うんうん、それでそれで？」　[意図的]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子『浅みどり深くもあらぬ青柳は 色現わるといかが頼まん』

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　…此方自身もまだ、判らないと伝えてくれ。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子[適切な和歌が無く、本家取りのようなものになってしまった。女中にはそう伝え、送り出す*]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　『前略 君の筆遣いからは、実際に話しているかのような気遣いが感じられるな。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　君のことを知ることで、より知りたいと思うようには、なったから。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　朝夕は部活で会うことは少なかろうが、話せる事を楽しみにしている。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　君も、風邪には気をつけて。 敬具

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　追伸 苦手ではないが、君は歴史が得意であったか。良ければ御教授願いたく。』

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神「また明日」[手紙はさらに雑に]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　『前略 藤乃さん

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　それでも、実際に話をする事が出来ればと思いもする。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　そちらの学校には、部活動などは無いのだろうか。忙しさもあるが、充実さも感じるから概ね良いものだ。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　見ることは出来ると思うが…何処と無く恥ずかしいな。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　もう少し後の方が、僕としては嬉しい。呼んでも恥ずかしくない位になれば、だろうか。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　そういう者には、必ずなるけれども。暫しな。 敬具

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　追伸 では今週末にでもどうだろうか。僕も、楽しみにしている。』

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　決まってます、手紙のやりとりで毎日会えるので中身どうでもいいからですよ、真矢さん[ちゃんと読んでた]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　胸倉掴んでくるぐらい感情の爆発があって、すぐ切り替えて、素直に元気に頭下げて

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　こういうのがええおんなですよーって、みんなに紹介したくなって

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　…――で、逃げたくなったら恥ずかしくなったら物陰連れこめますやん？[そういうお誘いだった]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　――今日はまだ明るいよ？

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　夏になったら、祭とか花火でも観に行きましょか――明るくない時の催しに

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神困りましたなぁ……そこまで言われたら夏まで焦らしにくい

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　……うちの左手（現在：原田屋）にええもの探しませんか？

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　毎日で足りるやろか、手を洗ったらまた貰わなあかんし

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　『拝啓 前略

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　これからの世の中は、体力だけでなく、教養も付けた方がよい…だったか。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　それを教えてくれたのは、他ならぬ君で。その賜物であるのだろうな。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　迷惑であるとは、思わない。ただ、僕が返せる気持ちが少なくとも今釣り合っていないように思われる。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　君に、応えられるかどうかはまだ分からない。君のことを知る中で、それも分かるのであろうと思っている。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　それで、構わないだろうか。誠実とは言えない我が身を、赦してほしい。 敬具

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　追伸 季節の変わり目は、体調を崩しやすい。無用に風邪など引かぬよう願っている。』

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　……嬉しいけれど、これはお返しします。[彼女の頭を触れ、解かれた髪紐を結わえ直す]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　[髪に触れながら囁く]　これが次に解かれるのは、真矢さんの背中がついたとき――いいですね？

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　…――今度は、座り柔道なんて騙したりしませんから、正々堂々と

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　…――今度は、座り柔道なんて騙したりしませんから、正々堂々と

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　柔道でもそうでなくても、真矢さんと組み合って倒したいな――

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　おお、それはいい考えですね。では、一緒に帰りましょうか。[左手を差し出して]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　[もし朝の登校中だったら？　――もちろん一緒に帰りましょうか*]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　『拝啓 連日の雨も一休み、きょうは久しぶりの青空ですね。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　夜もすがら　逢坂の関は　閉まれども　あくるを待たむ　月を詠みつつ

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　人の言葉から引いたものだったとしても、それを僕に教えてくれたのは君であるから。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　道、という意味において。書は一助になっているのではなかろうかと思う。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　焦がれているだけかもしれない、とも手紙に書けるのは美徳であろうと感じた。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　では、学校もある故、夜は眠られることを願いながら。 敬具

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　追伸 応援というのであれば恥ずかしくない試合にせねばならぬが、如何なものか。差し支え自体はない。』

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　『前略 家の手伝いも、していたのであるな。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　此方の学校にも蔵書は多い。片端から読むのであれば何年かかるものなのやら。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　先日藤乃さんからお借りした本は、何度か読み返させて頂いた。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　図書館で会うときにでも、返させて頂こう。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　部活動は合う合わぬがあるものだから、見極めることを勧める。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　あぁ、その時には此方から。そして此方こそ、今週末を心待ちにしつつ。 敬具

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　追伸 特段に思いつかないな、極端な味付けとかで無ければ、有り難く頂きたい。』

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織[姿が見えれば、軽く微笑んで。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　「お早う、待たせてしまったか。」

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[修練後、汗を流して直ぐに来たので。髪は乾きかけ位であろう。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　『前略

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　ながらへて　見るは憂けれど　白菊の　離れがたきは　此世なりけり

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　三四郎は僕は読んだことがないが、級友も読んでいた記憶がある。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　嘸かし面白かったのだろうな、だが、またそうやって夜を明かしたのか。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　それは目移り、の定義も依るのではないだろうか。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　この人、と決めた方が定まったならば。そのようなことは良いことでないと僕は思う。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　では、今度話す機会でも持つか。文通のみならず。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　緊張はせんがな、まだまだ部長には四つに一つ勝てれば良い方。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　二つに一つくらいは、勝てるようになりたいものだ。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　もう少し先になれば、試合はあるが。まずは選抜されるべく修練を続けることにしよう。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　遅寝は身体にも障ると聞く。お気をつけて。 敬具』

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　……さすがに２日連続（サボるの）はまずいよねぇ、仕方がないので勉強がんばって

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　夕方までのぶん。[真矢の手をとって堪能してから送り出した。*]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そのまま口をつけて一口飲んだ上で、気がついた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…あ、すまない。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[此方は気が利かず、と手巾を懐より取り出して飲み口を拭おうと。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　気を遣った訳ではない。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そう普段の調子で言いながらも、頬に一寸朱が差すのは見て取れる事であろう。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…歴史も、面白いのだな。有難う。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織[そう言って、教科書に隠された顔…いや、頭に。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[ぽん、ぽん、と二度だけ髪型が崩れぬ程度に軽く撫でた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[へにゃ、と笑った理由にまでは思い至らずとも。嬉しそうにしているのを見て笑みを深めた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…軽食と聞いていたが。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[重箱らしいと包みの見た目で分かったが、実際に中身が開かれると改めて驚きを見せた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織[取り皿と箸、お茶も頂いて。自分も取るのは流石にやったであろうか、最初に口にしたのはとりつくね団子。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…上手だな、美味しい。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[言葉は短いながらも、その驚きと心が動かされた模様は伝わるだろうか。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織[こくりと一つ、頷いてから。そのように伝えるのだ。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　そうか…嬉しいな、それは。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[作ってもらって礼を言うべきは自分なのだが、そう呟いて。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そう言われて嬉しくないわけが、ないからである。眦を緩める姿に、微笑みながら。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…ん、ではそれはお勧めか？

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織[そう言って、お稲荷さんを口にして。その味わいが口を満たすのを楽しんだ。]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　そういえば聞いたことなかった気がするのですが――うちより頭いいです？

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　やー、さっぱりわやですわ。授業も男の先生ですから、聞いても右から左で。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[目の前にあるのは、満面の笑み。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[“浅みどり深くもあらぬ青柳は”などと、そういう言葉は少なくとも彼女には当てはまらぬと感じられて。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[後は、やはり。胸を張れるか否かなのだろうと思う。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[口で胸を張れると今言ったとしても、もしかしたら喜んでくれるのかもしれないけれど。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[それでは、いけないのだ。自分の中で、筋は通さねばなるまいよ。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[まだ、迷いも、悩みもある。一つずつ自分の中で解決するしかないのだ。だから。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…お茶、貰ってもいいかい？

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[今は、この時を。大切にしようと思うのだ。美味しい、と。一つ一つに本心からの言葉を述べながら。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そして、主観にすればあっという間に昼食の時間は過ぎ去ってしまうのだろう。]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　手に職……ないですなぁ　や、探せば特技はあるんでしょうけど、それを生業にする気がないです

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　女の子と話すのは得意ですが、お金貰って女の子と話すなんてまっぴらですよ――何も無いと同じですねぇ

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　いいですねぇ、まぁ家事もできないんですけど

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　算術だろうな、学校で解くものそのものはそれ程好きでこそないが。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[午後になり、勉強に戻って暫し。一つの問いにそう答える。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[証明の正しさが好きだった。算額の、分かった時の感覚も好きであった。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[計算は好きでこそないが苦労は特段したことがない、など。そんなことを話しただろう。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…君は他の科目はどうなんだい？

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[逆に、そんな事を聞き返してみたり。僕とて、貴女のことを知ろうと思っているのだから。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　『前略

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　古に　ありけむ人も　我がごとか　世を思ひつつ　寝てかてずけむ

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　試験というものは、何処も変わらず大変なものであろうな。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　最近、君に会うことが出来ておらず。話をする機会が、あれば良いと思っていた。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　君のことを、考えることが。自分自身のことを、知ることになると思う。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　だから、その日の為に、まずは中間試験に向かおうと思う。 敬具

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子追伸 恥ずかしい所は見せられぬ、という事か。選抜には入ることが出来そうだ。』

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　そうだな、とても綺麗だから。ずっと変わらぬものでも、あると思うから。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[伝わったらしき嬉しさと、やはり勉学では教わるばかりかな、という一寸した悔しさと。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　小さくとも、鈍臭くとも。君なら問題はないと思うけどな___

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[可愛らしいから、とは心の中で。転ぶところを見たことは、恐らくないかもしれないが。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　でもどの科目についても、その面白さを確かに感じている君は凄いと思う。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そう、互いの話を聞いているうちに、午後の時間も過ぎ去っていくだろうか。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[雨は一向に、止む気配はなかった。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　知ることを楽しいと思う気持ちの片鱗には、僕も触れられたから。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[だからこそ、僕は彼女のことを凄いのだと感じるのである。]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神 　いえね、頭いいですか――って聞いたのは、もうすぐ試験でしょう？

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　一緒に勉強しようか、って思ったんやけど……絶対集中できまへんもん、困りましたわぁ

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　うちと一緒におったら、真矢さん絶対成績下がるやろなぁ――ってわかってるけど、離されへん

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　頭ええお人やったらさすがに勿体無いけど、平凡ならええんかなぁ[よくないです]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　会ってたら試験下がるやろなぁ、じゃあ試験終わるまで会わへん――やったら真矢さんええ点とれそうです？

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　今日は色々と教えてくれて___有難う。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[降り続ける雨。過ぎさってしまった時間に、一つため息。和傘を傍らに、図書館を出れば。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[_____勝手に目の前で濡れ鼠になろうとする女子の袖を軽めに引いて和傘を開いた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　____家の前か、邪魔にならぬ辺りまで、送らせてくれるか？

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[そんな提案をしたのは。濡れ鼠になってほしくないのと。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織 　[帰る間のもう少し、話せれば良いと思ったから。]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　うーん……[かなり思案]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　うちが真矢さんに食べさせたいより、真矢さんの作ったごはん食べたい欲の方が強いです

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　なので家事は無理ですねぇ……あ、風呂の湯沸かしならやりますよ

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　一緒に入れるならいくらでも

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　手布……うーん、そうだ、真矢さん特製のおみくじが欲しいですねぇ

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　それならおみくじに書かれてるありがたいお言葉も本当にありがたいですし

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子『前略 試験の結果については、ではお逢いした時に。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　公園、なるものはどうだろうか。太政官布告で明治に出来たが、行ったことがなく。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　君と行くのが一番、良いだろうと思ったから。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　少しだけ、国鉄に乗るから。駅に朝4つ位は如何だろうか。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　今週末は部活がない。君さえよければその時が良い。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　楽しみにしている。 敬具』

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[催促のような文が届いたのは、自分が返事を書いている時であった]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[そして、返信の文が届いたのは金曜であったが為に、返事は明日には届かぬと書いていなかった]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[国鉄駅に着いたのは午前8時半。既に駅前に彼女の姿を確認すると。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　…早いな、おはよう。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[いつかの朝のような挨拶をすることになっただろうか。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　僕も、早めに出たものだが。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[楽しみであったからな、と声を掛けた頃に彼女はほんのりと頬を染めただろうか。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[その様子を、軽く微笑みながら見つめていた。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　早いことに、越したことはない。行こうか。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[そう促して、駅舎へ入って行くことだろう。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　…窓側と通路側、どちらが良いか。

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神[ぴらっ]　……大吉というより、末吉ですなぁ

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　末まで吉、やといいですなぁ

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　混んではいないしな、そうしよう。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[そう言って2人で向かい合わせに窓側の席に座って、列車は出発したことだろう。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　君は、国鉄に乗ることはあるか。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[袖を引いたことに対して、彼女からの抵抗はなかったものの。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[一つ間違えれば性質の悪い人間になったのではなかろうかと考えた。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[嫌がられていないなら、良いのだが。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　…では、行くか。

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[男物とは言え一人用であるから、二人で入るには少々小さい。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[少し自分は、雨に濡れても。彼女が雨に濡れぬように。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[とは言え、それでも普段より近いこの距離に。]

黒帯 西野圭一は、本の虫 藤乃紫織　[何処と無く、心拍数が上がったのを感じた。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[車窓からの風景を見て、時折彼女を見つめ返し。俯かれるのには、内心で首をこてりと傾げながら。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　それは光栄だな。僕も試合に行くのに乗ったりしたこともあるが、同世代の女性とはない。

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　……おかげでええ点取れましたわ、ずっと大事にしますえ

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　独裁官に対する陰謀、そして暗殺と。その死による余波の話でな…

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[時候の挨拶、そして本の話などしているうちに、公園の駅にはすぐに到着することだろう。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[きっちり三歩後ろを歩く彼女を、しばしば見ていたが。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　…どうした。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[周りの目が気恥ずかしいとは知らず、公園に入った辺りで一度きっちり振り返りそう問いかけた。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　折角であるから、隣とまでは言わずとももう少し近くに来てほしいものであるが。

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[元々は師の三歩後ろを、だしな。と付け足して。]

黒帯 西野圭一は、女学生 原田園子　[でも、強いるつもりまではないから。それだけ言えば公園内に向けて再び歩みを進めた。]

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　元気、ねぇ……校門まで送り迎えしますよ。楽しい追試にしましょう。

誑し屋 井村あずきは、新入生 矢神　ま、うちが追試食らう前提の話ですから負担増えるわけじゃないですし