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[女は何も語らず白を揺らし凍結の場へと近づく。
足元は靡く白の布のようなものに覆われ見えはしない。
全ての人間からある程度の距離を置き立ち止まる。*]
[スティーブの笑み>>157を見る。
瞳に安堵は生まれない。
無理もないだろう、ヴェスを止めることは出来ても、諸処を解決出来たわけではない]
ん……大丈夫、とは言えないかな。
まだ骨繋ぐのも途中だし。
弾残ったままだし…。
[持ち上げるのも困難なため、垂れたままの右腕に視線を向けて嘆息めいた息を吐く。
いくらか弾丸を押し返すことは出来たものの、傷口から弾丸の後ろ部分が僅かに見えるくらいだ]
何より、これ以上能力使ったらぶっ倒れる気がする。
[ギリギリで踏み止まっている感じだ*]
そっか。
……悪いな。止めらんなくて。
[それは、撃たれた経緯のこと。]
リル、ちょっと。そのまま。
[その傷口の弾が見えてるのを見たならば、
それを視界に捉えて、左手を握る。]
……
[弾丸が埋まってるだろう範囲。
空間を少し大きめに捉え。
やがて、男の手に冷たい感触が落ちる。]
っほい、と。
[リルの方にその弾丸を投げる。*]
[────…]
[何かが遠ざかってゆく心地>>167を受け、微かに目を開く]
…… ……… …
[ぼやける周囲の像、定まらぬ視線。
やがて、ぼやけるものらの像が結ばれる]
[丁度スティーブが警察機構の服を着た女性の弾丸を取っている光景が見えた。
少しの時間、けれど、すぐに状況が呑み込めてきた。
手を軽く握る。
動く。
どこに寝かせられていただろうか?
ともあれ、場所がどこか問わず、身を起こし……
……転がってゆく欠片が闇の中に見えた]
[群れる植物の親玉がエーディであると気付き問うてきたリルに向け、>>131
リルの肩をつついていた植物の群れが頷くように先端を下げた。
それだけだ。驚かせちゃってごめんねすらもこの場では伝えられない]
(……どういたしまして)
[植物と触れ合った後のリルからは、
ヴェスとぶつかる最中に見せていた険が取れた、ようだった。
花や木々で苛立ちをおさめ戦いを止めさせることはできないとは思うものの、
こーいうのはいいもんだ、と漠然とした思いを抱く。
一方リルに頬寄せられた植物の群れからは、
単純に言ってデレデレしている感じが伝わってきていた。>>132
まじか、と思うもその神秘に迫っている場合では無論、ない]
[戦況は進み、植物の群れの一部がヴェスを捉えるかに見えた後、
第一に、ヴェスの銃が狙う先を見て植物は躊躇した。エーディも躊躇した。
第二に、セーガの目が赤く光った途端彼の目が見たヴェスの手が凍り付くのを見て、
植物は本能的に離れエーディも反射的にけしかけるのをやめさせた。
植物を通じて観た視界の先、ヴェスの双眸は赤く染まっていなかったから]
(観念したか…………)(いや……)
ばぁか、謝るところじゃないだろ、そこは。
戦えないのに出張った結果だ、アンタのせいじゃない。
[謝罪>>169に返すのはそんな言葉]
全部が全部背負うんじゃないよ。
……ま、アンタの範囲にアタシも含まれてるなら?
その謝罪受けてやる。
[揶揄うように言って、ふふん、と笑った。
そのまま、と指示されれば動かずにスティーブの動向を見遣る]
[腕の中から異物が消える感覚。
正直何とも言えない感覚だったが、投げられた弾丸>>170を視認すればホッと息を吐いた]
さんきゅ、助かった。
[左手で弾丸をキャッチし、指先で摘んでしばし眺める]
便利だねぇ、アンタの能力も。
[視界に入らないといけないだろうけれど、除去手術要らずだ、なんて呟いた*]
[―――これでやっと止めてもらえると安堵したか。
思ったのはそんなこと。経験則から来る思考。
ちょっとばかり――半年前の事件の最中つまりは、罪を犯している最中の自分を重ねてみたせい。
異能を歪ませられた欲望のままに振るう高揚で潰れそうな理性の一片が望んでいたことだ。
止めてほしい――というのは。
だが結論から言えばその考えすら甘かった]
[最後の仕上げたる蔦による拘束を行うまでもなく、
腕とか凍り付いているというのに、何かそれ以上温かいものに抱かれているかの様子で、
死なないで、という望みを受け入れようとしない様子で、倒れ]
――――っ!
[反射的に目を開ける。
これ以上は見ていられないという思いの源泉について考えられないまま地面に手をつく。
頭がふらふらする、だが倒れることはせず、
水をがぶ飲みすると立ち上がる。向かうはあの公園]
[植物を通して観た視界の中で最後に焼き付いたのは、なぜか、
燃えちぎれて闇に沈む花弁だった。
暗くても分かる。あれはアネモネだ。
かつてエーディととある女性(ひと)を繋ぎ、
その女性とヴェスを繋いでもいた花。これはエーディの知らない話だが。
そのひとひらがなぜか。
誰かの涙のように見えていた―――]
たりあ?
[動けるようになった、という様な思いが過ぎる。
凍結解除と治癒を施されてすぐ。
ふらつくものを感じたが、力を籠めて、転がってゆく先へと向かってゆく]
[その頃には、転移が行われとある特殊チームの男>>127>>128が投げ出され公園に来ていたかもしれないが、そちらへ意識は向かうことは無く]
[そうして、その先に夜の中立つ女の姿>>158>>165を見る。
それは、何処かで見た>>0:349が咄嗟には思い出せない。
そもそもが、その時見かけたのが、ほぼ後ろ姿だったからではあったが]
…………
[何となく、立ち止まる*]
[女の元へ欠片が転がってきた時には、公園に居る者、或いは向かってきた者>>178は、女の元に辿り着いていたろうか。]
[女は、白を靡かせ身を翻す。
足元こそ見えないが、歩む先は中枢の方面。]
[欠片もその近くを転がってゆく。*]
[アンタのせいじゃない。そう言われれば、しばし何も言わないものの]
うっせ。
誰が含むか、ばーか。
[それだから、ちょうどいいのだろう。]
わかったよ、謝んねぇよ。
[そう言って、再び見て、その弾丸を取り出すだろう。]
どういたしまして。
[弾丸をキャッチしたのを見、]
まぁ、盗むときとかは便利だったけど。
今は滅多に使わ、ねぇ、し……
[そこまで言って言葉を止める。
相手が警察だったのを忘れていた。]
[子供の頃の話とは言え、なんとなく目を逸らす。
と、男は気付く。ヴェスを寝かせていた場所。
そこから、動き、歩きだす姿を。]
[夜の暗さ越しに見た女の姿はやや朧に見え。
白の服は、古風のドレスの様にも見えれば、何処か見慣れない様式の服のようにも見えた]
…… まって。
行かないで。
[不思議なものを覚え、追うように向かう*]
[セーガ>>190を気にしている様子は無く。
そもそも、気付いてすらいないのかもしれない。
声掛けられないのであれば、ただ追うように向かうだけだったか*]
[中枢。
それは何処であったか。
普段、一般の人間が入れる場所でない事は確か。
普段、見かける事無き、しかし特殊チームであれば見た事のある壁面設備も見えたろうか。
そこは直径数十mの小型の部屋。
辺りの部屋の出入りは開放されているようにも見えれば、そこが独立しているようにも見える。
どちらにしても、何処かの部屋とのみ分かるだけ。
そこからはドームの上が見上げられる。
見上げれば、丁度真上に月は座す>>153。
白白と輝き、欠けること無き、満月。]
……あ。
[男は、小さく呟き、
そして>>188セーガから声がかかるかもしれないが、
男はそれに気づかず、
ただ、そのまま、歩きだす。]
[範囲の話への返答>>185には、はン、と鼻を鳴らす。
リルはスティーブに手を伸ばす、スティーブはリルを範囲に含めない。
釣り合いが取れていないように見えて、ちょうどいい、不思議な距離。
弾丸が取り除かれて後、能力の話をした時のスティーブの言葉>>186を聞くと]
……そうかい。
[にっこりと笑って見せた。
スティーブの目が逸れる>>187。
きっと時効と言えるレベルの話だろう。
今のスティーブがそれで稼いでるとは思えない]
[セーガに呼ばれて>>188そちらを見る]
どうした?
………あれは、…?
[整った身形に見える、青い瞳の女性。
白を纏い佇むそれは薄明かりの中に浮かぶ幽鬼にも似る。
傍らには白銀の欠片。
セーガが後を追うのを見て、リルは一度スティーブを見た。
彼は既に歩き出している>>194]
[女性が歩き出し、欠片が傍らを転がっていく。
向かう先は中枢。
気付けばヴェスも起き、女性を追っているようだった]
ちっ、何なんだ、あれは。
[あのまま欠片を中枢に向かわせるのは拙いのではないか。
真相を知らぬリルは焦りを覚える。
セーガやスティーブを追うようにして中枢へと向かって行った*]
[そして、やがてたどり着くのは、中枢。
不思議な感覚。
男は何を見て追いかけているのか、分からず。
そして、ようやく、はっとする。]
……れ…?
[あたりを見回す。]
[女は部屋の中央で、人々に背中向け立っていたが、欠片が人間の姿を象り終えれば、振り返った。
その眼差しは透き通り、その眼差しは、"タリア"に向けられる。
それまでとは、どこか違う眼差しを。*]
[タリアは後方へと、つまりは部屋に居る者達に向き直る。
両手がそれぞれ変形し、鋭い刃のようになった。
それは白銀の凶器>>0:364。
双方の肘から先が、一本ずつの刃が如きに*]
ここは……
[追ってゆき辿り着いた>>193のは、上層よりも更に奥。
中枢と思しき場所の一部屋。
部屋に入れば、すぐに上が見えると気づく。
ドームの真上に輝くのは、満月]
……、
……………月。
[ぽつり。
そして、暫し後、タリアが躯を象る。
どこか安堵めいた気持ちを覚え、そして、両腕を刃と化したこと>>209に、心臓が高鳴る*]
[現在のナトゥーリア/タリアの攻撃機能は極限られている。
目に見える部位では両腕だが、しかしこの躯は機械生命体そのものだ。
それ故に、効かぬ攻撃もあるだろう。
其れにどう抗するかは、異能者達次第*]
[あたりを見回し、
そして、]
……っ!
[>>209その姿を見たとき、思わず駆け出した。
自分でも、驚くほどに。
背に背負った、それを手に、その姿へと殴り掛かる。*]
[ガィン!]
[音は響く]
[片方の刃が薙ぐように武器へと、もう片方の刃は敵の腹を深く薙ぐ様に振るわれ、更にギュン、と片足から蹴りが繰り出される]
[その似姿の躯に惑わされてはいけない。
その全ては触れれば死する。
更には通常人ではあり得ない万力。
触れれば砕け、易く斬れる、歩く災厄そのものだ*]
[おそらく、その武器を見て、殴りかかったわけではない。
その姿、タリア自体へ、また奪われそうな、そんな恐怖。
それから付随した行動だっただろう。]
……っ!
[ガィン!タリアの片方の刃が武器を受け止め、そして、薙ぐ。
受け止められた勢いを利用し、そのまま後ろへ飛び、もう片方の刃を避け、]
……っ
[次いで蹴り。それを、武器を横にし、受け止め、
そのまま、地を蹴り、流すように相手の足を薙ぎ払い、
そして、そのまま、身体を回転させ、連撃。
相手の脇腹を薙ぎ払う。*]
[初撃の薙ぎ払いは、受けて止め薙ぐのではなく、そのまま弾くような動き。
二撃目は初撃とほぼ同時の薙ぎ払いであったが、スティーブの武器は、悪く言えばゴテゴテ、良く言えば複数の攻撃に対応出来る様な造りとなっており、そこに引っかかり辛うじて防ぐ事が出来たか。
タリアの蹴りは、奔るが如く。
それは、ヴェスの脳裏に、瞬時に脇走りグンと速度を上げて人一人を強打し殺傷せしめた何時かの光景を映し出したやもしれない。
故に、その蹴りがスティーブの武器によって受け止められたのは、何らかの要因、例えばここに存在する異能者の力の関与、或いはこの部屋以外からの力の関与があったからであろう。
スティーブがタリアの蹴りを受け止め、タリアの足へ薙ぎ払いを仕掛けるも、人の力のみであれば、足への薙ぎ払いはビクともしない。
脇腹へ対しても、気にした様子無く、そのままタリアは襲いかかる]
[それは、スティーブへ間近から首刈る軌道。
腕が同時に、スティーブへと襲い掛かり、逃れたとしても更に懐に気づけば踏み込まれ、死を与えんとするか*]
(折角……死ねたと思ったのに。
スティーブの前で
あいつの前でなら、死んでいいって言われたのに)
[何時かの言葉を思い出す。
思い出すのは、かつての幾つかの会話]
(嬉しかったな……)
[セーガが、機械生命体を防ぐ為に、自分を倒して、スティーブとリルを救って……。
それは、本当に、ヴェスにとっては嬉しいことだった]
[それはセーガに自分を重ね、自分に機械生命体を重ね合わせたが故のものでしか無かったけれど、有り得なかった過去を見せてくれたようで、嬉しかったのだ]
(まだ、生きてる……)
[緩く手を握る。
寒さに、凍結で凍りついていた筈なのに。
どうして生かされたのだろう。
あのまま殺してくれて良かったのに]
…………
[そして今、タリアが両腕を刃に変えていた。
ドーム消滅は未だな様子ではあった。
空を見上げる。
「座標」になる>>1:*35、とはまだ何か足りないのだろうか、とゆるりとした思考]
(それとも、墜ちないのかな……)
[そんな思考が浮かぶ]
[その最中、スティーブ>>216がタリアへ向かってゆく]
…………
[行かなくていいのに、と僅か浮かび。
けれど── 脳裏>>217、過ぎるのは……]
[微かに恐怖が沸き起こる]
[それは思考が定まった中でも感じるもの。
"人間が要らない"となってしまっても、感じたもの]
(父さん……)
[感じるのは酷い無力感>>5:+21だ。
何も出来ない、出来なかったというもの。
だから、目を逸しながらも──異能行使/対象はスティーブ。
抉られるような軌道から僅かにスティーブを移動させた*]
[男の武器は、少し考えれば、その結論に辿り着いたかもしれない。しかし、それはどこか、男が頭で拒否していたもの。
三ヶ月前の事件。機械生命体の残骸を利用し、兵器や不死技術に転用しようとした事件。
それの黒幕であった、老人。男を"玩具"と称した老人。
それから、与えられたものだとすれば、それは。
武器、転用の試作品。]
[故に、か、だからこそ、
タリアの二撃目。その造りと、それで、その攻撃を、防ぐことができたか。]
……ぐっ…!
[その蹴りは重く、しかしそれを受け止められたのは、何かの力あってのことだろう。
そして、]
[首刈る軌道、それは正確に男を狙い、
しかし、それは当たることはなく。]
………!
[その軌道からの、移動。
タリアのそれは空を切り、
僅か隙は生まれただろうか。]
(やだな……頭が潰れたりするのは)
(見たくない)
(タリアは綺麗だし、殺されたいけど、見たくない)
[そのまま、赤い両眼が、タリアを"見る"。
機械生命体の真偽を見>>1:125、境を見ることが出来るようになった、もの。
綺麗なものではあったろうか、それともどうだったか?]
[それ>>225はある種の精緻なる金属のイメージを思わせる。
そして、もしヴェスがタリアの裡を見通す事が出来ればの話ではあるが、現在タリアは欠片からの構築である為、胸部中央にその欠片がコアの様な物として、そしてエネルギー源の様な物として、展開されている状態だろう。
尤も、躯表層をぶち破る程の強度のある攻撃が先ず必要であるだろうし、そうで無いなら、直接何らかの異能で取り出す他無いが*]
…………
[見通すことは出来ない>>227までも、胸部に柔らかさを感じる。
何か、大きなものがある感覚。
燐光共に煌めく、あたたかいもののイメージ]
(……)
[口にするのを躊躇うように*]
[その隙を、果たして誰か気付いただろうか。]
ヴェス!!
上に、トばせ!!
[しかし、男が呼んだのは、その名前。
ヴェスを信じ、呼びかける。]
[果たしてそれは、叶ったか、
どちらにせよ、男は、地を蹴り、
それは遥か上方からか、
それとも、そのままか。
男は、タリアの首筋めがけ、
武器を振り下ろした**]
[視線>>226を向けられれば、眼差しは伏せるように。
しかし、見続けるならば、見返す。
透き通るような眸だったが、同時に、何処か硝子のようなものを思わせる。*]
[空を切ったとて、>>218"逃れたとしても更に懐に気づけば踏み込まれていた"だろう。
そのように人間が対応出来るのであれば、機械生命体に、バグ・シングと呼称される物達に、脅威など無い。
対応出来ないが故の、相対すれば、恐怖と破滅が形を取った存在こそが、彼らである]
[スティーブに向けられるのは、顔を串刺しする軌道/腕の刃。
地を蹴る寸前>>229>>230、猛烈な勢いにて向けられ、スティーブに叶ったのは、顔前に武器を動かし直撃を防ぐ事だったか。
武器に直撃すれば、スティーブの体ごと壁まで数十mの距離を床と平行にふっとばすだろう。
スティーブの体が壁に直撃すれば、骨折や内部破裂は免れない。
打ち所もあれば即死もある。
可能な行動としては、氷雪や植物などで衝撃を緩和させる壁を作る、誰かが身を挺してスティーブと壁の間に入る、その他の異能により勢いを低減、逸らすことだろう]
……?
[透き通るような眼差し>>231は、タリアのものと似ているように思えたが、少し違うようにも思えた]
(この人も、機械生命体……?)
[タリアを連れ立って歩いていた様子に、そんなことを思う]
(殺してくれるのかな……)
[暫し見つめ]
……
(もうやめればいいのに……)
[スティーブの姿を目にする。
吹き飛んだ先>>233は、誰かが防いだか。
けれど、追撃>>234のそれは、躊躇いながらも(もしスティーブと壁の間に誰かが入ってクッションになっていればその人物も)遠隔移動能力を使った。
赤い両眼向ける先、縦から断とうとする攻撃から、丁度向かい側の壁まで転移させた]
……ああ、……そうか
[そうじゃない、と思った。
スティーブ達を助けるのではない]
[更にタリアが追撃を行うならば、その追撃の間に。
殺される為に向かい、無防備に身を投げ出す]
少し怖いな
[遠隔移動能力をタリアに行使出来るかは不明。
尤も、隔絶空間から移動した際>>6:>>+206>>6:+233>>6:+234にはタリアごと可能ではあった為、試して通じる可能性はあったかもしれないが、ヴェスは使う気は無かった]
[壁際>>233>>234で片足を軸に身を翻す。
逆側の壁に転移した>>236者への追撃、よりも先ず優先順位の組み換えが幾らか行われたか]
[その音は硝子の音。
砕け散る音。]
[白銀の刃が貫いたのは女の体。
その体は、ある硝子を複製生産したものを元にし造られた硝子素体。]
[胸から蜘蛛の巣状に罅は入り透明な硝子が前からも後ろからもこぼれる。]
[貫かれた事で分かるだろう。
女の体には無数の光の回路巡り、外からの光の反射を制御することで服を白くするなどし人のように見せていたことも。]
[貫く白銀の刃に女の両手が掛かる。
その両手も罅が入り割れかけている。]
[半ば伏せていた眸が、タリアに向けられた。]
[割れていく体が、牙を剥く。
硝子素体の自律機械は、毀れながらも、タリアの白銀の刃へと喰い込み、膚のすぐ下を白銀の繊維で編まれたタリアの躰表層へと喰い込み>>227、裡を暴いてゆく。
それは決して強度のある攻撃ではない。
だが、意志あるように喰い込んでゆく硝子素体は高熱度で融解し、更に高出力のエネルギーを放出し続けた。
それは未知のエネルギーに近しいもの。]
[タリアの躰の中、裡の胸部に輝くコアが顕となる。
燐光纏う美しい滑らかな金属>>227>>228。
今この瞬間、タリアの胸部に何らかの物を投擲すれば、コアの破壊こそ出来ないものの、タリアの他の部位から後方へと貫いて抜くことが出来、タリアの無力化が成るだろう。
抜かれたコアは、遠い床へところころと落下する筈だ*]
[タリアに喰い込む割れた硝子素体の残りは、ヴェスの方へと毀れる。
貫かれた胸部から上は、抱きとめられるようになるか、もしくはヴェスごと後方の床に転がり込むことになるだろうか。
割れた女は物言わず、硝子の体と顔を庇った相手へと向けるだろう。**]
[地を蹴る寸前、>>233それは簡単に懐へと踏み込まれた。
身への直撃は、防いだ。]
……っ
[だとしても、それで殺しきれはせず、身体は吹き飛ぶ。]
…が…っ、、ぐっ…!
っつ!!
[それは、何かクッションとなり、壁への直撃は免れたか。
縦から絶とうとする攻撃、それを防ぐ術はない。
だが、それはヴェスの遠隔移動により、向かい側の壁まで気づけば転移させられていた。]
……っ…
[それは、攻撃の間に躍り出る、
ヴェスの姿。]
やめ…!!
[起き上がる。手をのばす。
しかし、それは、間に合わない。]
[響いたのは、悲鳴。
ガラスの音砕け散る音。
貫かれたのは、ヴェスではなく、>>>243もう一人の女の身体。]
[そして、その硝子はタリアの躰を、
融かしていく。
それは、胸部から、何か輝くものが現れる。]
……っ
[もしかしたら、他の者も気付き、同時にそれは行われたかもしれない。
咄嗟に男は、手の武器を、それへと向け、左手で振りかぶり、能力を同時行使する。
左手を離れる間際に触れた一部が、勢いが落ちること無いままその胸の前へと、
向かっていく。
それは一気に突き刺さり、それは抜かれ、転がって行くだろう。]
[目の前で繰り広げられる接近戦>>213>>216>>217
それに対して青年は一度はヴェスに向けていた指先をタリアの方に向けようとするが…ちらり、とまたヴェスを意識して視線をそちらに向ける。]
……ーーー……っ、っっ…
[能力のコントロールを得たからこそ理解する、現在青年の身体には大したエネルギーは残っていない。一度は人を氷漬けにして死なせかけたほどの冷気を放出していたのだ、残されているのはせいぜい小さな氷を作る程度のものだろう。]
[即座にスティーブに協力にいけなかったのは、そのこともある。仮にヴェスが再びタリアに加勢するような動きを見せれば、即座にその場に凍結させて動きを封じなければならない。冷えきった相手をまた凍らせるのは酷だが…動きを封じる程度なら死にはしない。]
[だがそれを出来るのは一発分だけ。 対処するにはヴェスの異変に即座に気が付かなければならない。だから青年は警戒を解くことが出来なかった]
オマエがどっちが先だと思うか聞いてるのに、「正解なんてない」っていう返しをしてくるなんてホントふざけたヤツだな。
[ゲイルの返答>>164には、ため息交じりに首を横に振る。どうやらトレイン好みの回答ではなかったらしい。]
ちょっとおしゃべりしようと思った俺ちゃんがバカだった。
……いや、俺ちゃんはバカじゃない。
バカはオマエだ死神、バーカバーカ。
[まるで子どものように罵倒の言葉をゲイルに投げかける。]
じゃ、俺ちゃんこれから行くところあるから。
今から来るヤツは俺ちゃんより頭のネジが10本は多く抜けてるイカレポンチだ。
周りに迷惑になるから、大人しくしとけよ。
[そんなことを言っていれば、下層の方から二つの影が現われるだろう。身柄の引渡しの時は近い。]**
[荷台に乗せられているのは、鳥かごだけではない。
何かが大量に詰まった紙の袋も横に添えられている。]
……ーーー、このあたり、で…
[イギーとすれ違ったんだっけ。イギーの飛び跳ねていた地点>>0:66を横目に見ながら通り過ぎていく。今ではもう誰かが飛び跳ねているなんてことは無い。]
[そして辿り着くのは落下地点>>0:#15>>0:#16。 調査のために幾人かはまだ落下地点にいたが、数週間も経てば落下地点にあったものは調査回収され尽くし、ドームの復興へと力が注がれるようになるだろう。だから人は少ないし、ケバブの店は当然ない。]
[もしゃもしゃとサンドイッチを食べながら、色んなことを思い出す。イギーは帰るべき場所に帰れたのだろうか、あの謎の蛍光色はどうなったのか、タリアはどうしてヴェスを攻撃したのだろうか、ヴェスを庇ったあの女性は…一体誰だったのか。]
……ーーー……
[ほかのことも思い出す、
スティーブの店で買い物をしたこと。トレインと出会って大きな声が出せるようになったこと。リルに言葉を教えてもらっていること。…イギーとご飯を食べたこと。]
[普通の身体を、得たこと。]
………、いいこと、あった、な。
きっと、これから、も。
[青年はハァと1つ息を吐いて淀みなく言う。
サンドイッチを食べ終え、誰かがいるならその人との会話も終えた頃、彼は立ち上がるだろう。]
…先、帰るね。 この後、リルと、約束してる。
……またね。
[そういって落下地点を振り返り、あのピョコンとした髪の毛が一瞬見えたような気がして。]
……イギー、またね。
[そこに誰かいてもいなくても、青年はそう呟いてその場を立ち去るだろう]
ー ドーム 下層区域・倉庫街 ー
……ーー…おはよぉ
『お、おはようさん冷凍ロボ! お前挨拶出来んなら初めてあった時から挨拶くらいしろよなー!』
…ロボ、違う……
[仕事の同僚とすれ違う。先輩とすれ違う時はついでに頭もワシワシと撫でられただろう。 少し慣れない。]
[青年は恥ずかしそうに、だけど、前を見ながら歩いた。]
── 少し前 ──
[セーガの呼びかけ>>236>>255にビクリ肩が跳ねる。
スティーブの事は、──死んで欲しくはない。
/だけど、人間が死ぬのが正しいなら、という思考狭窄に陥っている。
否、思考狭窄と言うよりかは、その為>>0:110に何が出来るのかというもの、それを見出した形>>6:+198>>6:+219だからこそ、思考が変え難い]
[狂信では無い盲信では無い。
タリアに惹かれるとは別に、誰かが死んで欲しく無いと思うのとは別に、そうしないといけない>>7:+20というものだろうか]
[「元通りの世界」を。
かつての前文明の世界を取り戻すのに、人間が必要無いなら、それでもいいという、そんなものだ。
それは今の人間に視点を置いたものではない、世界に視点を置いたもの]
……ーーー…!
[人が多い中、誰かとすれ違う。 黒い髪の黒ずくめの男。]
……ーーー…
[一瞬だけ振り返る。向こうは誰かと何かの調査を行っているようで。]
………。
…スティーブが、あの人知ってたら…
詳しいこと…教えて、もらお……
[ふいっとまた前を向いて歩き出す。今は仕事中の見知らぬ誰かより、リルとの約束の方が優先。]
[青年は、そのまま人々の生きる街を歩くだろう。
まっすぐ、自分の目で見据えて。**]
── 少し前 ──
[でも、だからこそ。
スティーブを転移させた>>249のだろう。
理由は分からなくても、……死んで欲しく無い。
先程>>6:+219>>6:+272は、初めて"欲"のまま>>6:+200好きに振る舞った。
「欲」というのを持て余したからでもあるし、何ももう考えずに、全て流れるまま、運に任せるかの如くに動いていた/疲れ果ててもいたから]
(何で怖いのかな……)
(ああ、そうか)
(死んでしまうから)
[それでも、頭は痺れたようなままで。
迫り来るタリア>>241を避けれはしなかったし、息も出来ないくらいだった。
全てが緊張状態に陥り、逃れられぬ死に硬直するような様]
『やめ…!!』
[白銀の刃>>241に救いを見る。
裁けるのは彼女だけだった。
赦しを乞える相手であり断罪をしてくれる相手。
恐怖と救いとかつての憧憬/最後のみ違和]
[微かに迎え入れるように両手を広げ──────
あ…… れ……
[何時の間にか、硝子>>242が。
女性の姿をした硝子>>243が、割れて]
[────────いたい]
……
[砕けて、衝撃が。
胸に女性の割れた体>>248が倒れ]
[────────いたい、よ]
[微かに広げた両手は自然女性を受け止めるようになり、後方にヴェスは尻もちをつくよう倒れ込む]
………… ぅして
[呟くように出た言葉は、両親が目の前で殺された時と同じ言葉]
何故、庇った……
[胡乱とも言える目で、抱きとめた女性の顔>>248を見る。
理由が分からないし、意味が分からない。
ヴェスはイグナティウスにも会ってはいなかったし、どういう存在と立場であるかも知らない。
だから、これまでのバグ・シングと呼ばれる狂った機械生命体という存在は、正常で、人間を殺す者と認識を変えていた。
だから、意味が分からない]
機械……生命体……じゃないから?
[硝子素体の自律機械などは知らない為、そう声をこぼす。
恐怖と困惑のような、かなしみのようなものを感じ、ただ見つめた]
……お願い、答えて……
[辺りでは、タリアを止める為に、スティーブによる異能に使用による武器の投擲>>251がコアに直撃し、同時セーガが氷のナイフを投擲。
そのふたつは、見事コアを抜き、タリアの動きを止めていたかもしれないが、そちらに意識は向かず]
[割れた女性の頬へと手をあてる]
……教えて
何も言わずに、いかないで…
[それは過去に言葉を残しきれずに死んだ父と母を思うよう]
[拙い、と思った。
あのまま欠片を中枢へと向かわせてしまうことを。
拙い、と思った。
今の自分では追いつけそうにないために。
右腕の負傷と、治癒能力の連続使用による疲労。
元々の体力の低さもあり、先を行くスティーブやセーガらについて行けずにいた]
くっそ……頼んだよ、スティ、セーガ。
[時折足を止めて休息を挟むため、現場に辿り着くにはかなりの時間を要した。
それらしい場所への到着は、きっと全てが終わってから*]
……っ
[駆け寄る最中、がくんと、膝が落ちる。
それでも男は、ヴェスへと駆け寄り、]
……ば、か。
この…っ
[そのまま地に膝をつき、腕を回し抱きしめる。
それは叶ったかどうか。もしかしたら、女性を巻き込む形になったかもしれない。
どちらにせよ、男の手からは力が抜けて、
そのまま崩れ落ちた*]
... . ... ...
[まだ繋がっている腕をあげる。
罅割れた腕は、あげる間も硝子の破片が毀れ落ちる。]
[碧い眸は、物言わず。
けれど、顎に罅入る顔は微笑みを造る。]
[唇が硝子同士が軋む音を響かせながら、言葉を綴る。]
ちょ、え、ま、って……
[しかし女性と欠片を追いかけるのは困難を極めていた。
ただでさえなんの訓練も受けておらずスポーツもしておらず体力も人並み以下だというのに、
この一日で異能を大規模に行使しすぎていた。
思えば公園まで倒れず歩けたのが既に奇跡だったんじゃないか]
もー、あれ、 他に、だれ、か ………… リル?
[見かけたのは休憩していた姿か進もうとしていた姿か。>>276
歯を食いしばって追いついたためすぐにはものも言えない状態だった。
公園での戦闘の顛末や、あの欠片を追っているのがリルだけではないことを聞けば、
安堵したように肩の力を抜いた]
もう無理……心おきなく任せるわアレのことは……、
そもそも私みんなの無事をこの目で確かめるためにここに来たってのに……、
なんなの、あの、 ………あー、女の人、だった気がするけど、
[先ほど見たはずの女性の顔は既にエーディの認識の中でうすらぼんやりとしたものになっていた。
そこにいたはずなのに。見たはずなのに。
不気味さを感じ、慌てて思考を切り替える]
それに、あのヴェスって人、にも、なんかいっ――――
[一息。]
一発殴ってやらないと気が済まなくて、でも、やっぱ無理……、
[その歩みは明らかにリルより遅かった。
ついには音を上げてそのへんの木陰で休むと言い出すくらいであった*]
[毀れる両腕は、辿り着けたのは片腕だけ。
硝子素体の指が、ヴェスの頬に触れた先から砕けて落ちてゆく。]
.. (ゴ) ..(メ)(ン)(ナ)
(サ) (イ)
[顔に入った罅は大きくなり、透き通る碧い眸だけは最後まで、ヴェスを見続けている。]
.(イ)..(キ) . ..(テ)..
[手指は砕け、腕は砕け、残る胸部が鎖骨が首が、そして顔や流れるように象られていた髪が砕け、透明な硝子の色を顕にし、裡を稼働の為巡る透明な回路のようなものを見えた先から砕け、そうして、彼女の全ては砕け散り、]
[足を止めて休息していた時、かけられた声>>279にそちらを振り返る]
…エーディ?
良くここまで来れたな。
[あちらも負けず劣らず息が上がっているよう。
それを見て思わずそんな言葉が出た。
これまでのことをエーディにも伝え、スティーブ達が欠片を追っていることを伝える]
アタシもさ……これ以上は正直、キツイ。
[動かせないでいる右腕を左手で押さえ込み、痛みに耐えた。
治癒はあれから進んでいない]
女性……だったか、誰かいたような気はしたが。
[リルもまた記憶にあまり残っておらず、誰かがいたくらいの認識になっている。
ヴェスの話>>281になれば、肯定するでもなく大きく息を吐いた]
殴るならあっちまで行かねぇとな。
[休むのは止めないが、先を促すこともした*]
[見落とさないように、見続け。
硝子の指が毀れてゆくのを見る、感じる。
触れた指は、人のような柔らかさも何故か感じ硝子の硬質さだったか]
[透き通るような眼が、印象的だった]
[それは硝子だったけれども。
軋む唇を見続ける。
砕け落ち、何も残らない中、残ったのは唯一つ]
[抱きとめた女性は砕け消え、残ったのは言葉と硝子玉]
[のろのろと、それを拾い上げ、見つめた]
[緩く握り、握り込んだ拳を額にあてる]
ー 中枢 ー
…ーーー……っ、ヴェス…!!!
[氷のナイフがタリアのコアに直撃、コアの排除を確認。>>274。動きの止まったタリアに対してしばらく監視するように目を向け続けるが、止まったことを確認すると青年はヴェスへと向き直る。その頃には青い目の女性は完全に崩れ去ったあとだった>>282>>283]
……っ、これで…と、まっ、た…?
[スティーブがヴェスへと駆け寄る>>277が、ヴェスは振り返らず。>>292 妙な動きをする様子も現段階では見受けられない。]
……ーーー……
[青年は二人を見ながら、転がっていったコアを見ながら、警戒を続けた*]
は、はは……、
[息を整える中よくここまで来れたな、なんて言われれば苦笑が漏れた。>>288
まったくもって自分でもそう思う。
その後もリルと話していればひとつのことに気付いた]
治癒、が、終わってない……?
[リルが右腕に治癒の異能を施している。
植物の視界を通じて観たのはそんな光景だった。
己が異能を解除し自力でここに向かっている間に、
治癒は進んだわけではないらしい、と、調子の悪そうな右腕を見て思う]
病院行く……のは、終わって、から、だよねぇ。
[ぽつりと。
このまま進んで大丈夫なのかという思いは芽生えたが、引き戻す真似はしなかった。
リルなら(前衛でないだけになおさら)無茶はしないだろうというちょっとした信頼もあり]
─ 後日 ─
[ドーム全てを巻き込んだ、バグ・シングによるドーム消滅の危機。
ドーム住民が団結し、その大災厄を回避した数日後、ある噂が市井を流れた]
「『死神』が捕まったって本当か?」
「騒ぎの時に特殊チームに捕まってたの、見た人がいるって」
「ついに年貢の納め時かぁ」
「まぁ俺らにゃ関係ねぇ話だけどな」
「最近アイツ見ねぇな」
「アイツって?」
「ほら、うちに良く開発品の持ち込みしてきてた奴」
「あー。あの騒動で逃げたんじゃないんすかね」
「次の開発話もあったのになぁ」
[『死神』が捕まった話。
ある開発者の行方が知れなくなった話。
それらの噂も、いずれは風化して行くのだろう]
人の存在感なんて、そんなものだよね。
[特殊チームが管轄する拘束エリア。
誰かとの会話の一部。
『死神』でもなく、『ゲイル』の姿でもない青年の姿がそこにあった。
響く声はテノーレ・レッジェーロ。
影も何も纏っていない、素の姿]
いくつ姿を持ってたって、覚えられていなければ死んだも同然さ。
[『死神』とは、これまでいくつも自身を『殺した』存在でもあったのだ**]
[スティーブの武器の投擲>>251およびセーガによる氷のナイフ>>258は、タリアの躰からコアを抜くに至った。
残りの躰は、動力エネルギー源となっていたコアとの接触を失う事で、硝子素体>>246からの攻撃を受け、白銀の繊維で編まれた躰をボロボロと灼くように消滅させてゆく]
[そしてコアは転がり、床で止まった]
[それは、新たな躰を造り出す媒体が傍に無いからかもしれないし、コア自体に意志ありながらも何らかの思うところがあったのかもしれないし、或いは動けぬよう異能が掛けられていたのかもしれない]
[何せ、もしもこの場に特殊チームのトレインがいるのならば、そういった念動はお手の物ではあるし、居なくとも、ここはドームの中枢のうちのひとつの部屋ではあるのだから*]
ん? あぁ……
[指摘>>295を受けて、自分の右腕に一度視線を落とす]
ヴェスが凍結状態を解除したら力尽きてね。
しばらくは治癒を使えそうにない。
病院は終わってからで良いさ。
[信頼あっての言葉には、小さく笑って返した。
やや引き攣るような笑みになったのは、痛みのため。
戻ってくるかも、という言葉>>296には]
危機感が足りないぞ。
[リルの中では万一の可能性が消えていない。
ヴェスは死にたがりだ、命を繋いだ後にまた死のうとする可能性は十分にある*]
……っかれた…
[崩れ落ちた後、そう言いながら、
無理やり、上半身を起こし、
床に座る座り、片膝を立てる。]
……ヴェス
[ヴェスの背に男は声をかけ。]
さすがに、今回は、死ぬかと思った。
お前も。俺も。
[震えた手。握り、止める。]
ごめんな。
死なねぇとか、無理だわ。
[そう言って。]
─ 少し前 ─
分かってるって。
[約束>>293を口にするセーガに少し笑いながら首肯した。
どんな些細なことでも、誰かとの約束は自身を奮い立たせる原動力となる。
セーガにとってこの約束がその一つとなるなら、自分は戻るための場所となろう*]
俺さ……嫌いなんだよな
このドームの事も……何もかも、大嫌いでさ……
無能者は、死んでもいいって扱って、力があれば何でも許されて……
でも、ドームの外で、ろくに生き抜く事ってのは、困難で…… 結局、ドームの中でしか生きれなくて……
今回のことも……許せなかった……
生き抜いてたのが、許せなかった
俺の両親や、あの時の人達は死んだのに……
何で、生き延びてるんだって… 思って
死んで欲しく無いのに、どうしても、…ドームのやつらが…憎かった
…………
[後ろのスティーブに寝転ぶように凭れ掛かる。
硝子は、体の上にも辺りにばら撒かれたままだろう]
[ごろりとなれたなら、スティーブを見上げる。
そのまま、返事を待ってるだけの様子なら、口を開いた]
うん。
[見えたのは、スティーブとその真上で輝く月か。
琥珀のような金のような色の両眼が、ほんの少し細められ。
やがて閉じられる]
分かった。
[そうして、ヴェスは硝子玉を握ったまま]
[ちなみに一発殴ると先程は言ったが、
進みながらやっぱ二発にしようと思い直したし実際そうしただろう。
リモコン式爆弾で吹っ飛ばされてしまった植物の分と、
下手すればドームごとなくなってしまったかもしれない花畑の花の分で、二発**]
[男の言葉の後、ヴェスが話し始める言葉を聞く。]
……ん。
[そして、ヴェスが男に寝転ぶように、凭れかかってくれば、]
……?
[顔を下に向け、ヴェスの顔を見下ろす。
何度か瞬き。
その目に映るのは、ヴェスの顔。琥珀のような金の瞳。
そして、硝子が静かに反射させた月の光。]
ー 後日 中層区域ー
[青年は、ヴェスの家の前に立っている。 その腕には、どっさりとサンドイッチの入った紙袋。 味のレパートリーは様々、女子が好むような甘いスイーツサンドから作業員が好みそうなスタミナ系サンドまで。
一番のお気に入りは、あの時イギーと食べた最安値のサンドイッチだが。ヴェスの好みは分からないのでとりあえず買いまくった。これが『依頼』>>2:113に対する『報酬』のつもり。]
……ーーー…、ヴェスは、いる、かな。
[少しでも、状態が良くなっていれば良いのだが。]
[そう思いつつも、窓を覗き込んで様子を見るしかできない。仕事の報酬はきちんと払う主義だが、払いに行けるほどのコミュ力があるかは別問題]
[もし、ヴェスがいたならば。 ヴェスの顔を見ることが出来たなら。彼は紙袋を押し付けながらこういうだろう]
……依頼、ぁり、がと…。
また、なにか、しってたら、よろ、し、く……
[一番上に乗っていたサンドイッチは、お気に入りのあのサンドイッチだった**]
─ 後日 ─
[災厄のような騒動の後、リルは病院へと収容され、治癒士の処置を受けながら数日通院することになった。
入院、とならなかったのは、ドーム内の後始末に追われたため。
混乱に乗じて悪さをする奴はどんな時にもいるのだ]
アタシの指示なくてもやれるだろ。
「えー、たいちょーがいてこそじゃない?」
「俺らチームなんだしー」
「頭がいない手足は動けねぇんだよ」
屁理屈捏ねんな。
おら、さっさとやんぞ。
[いつもおどけた物言いをする3人の部下をどやしつつ。
それを見て笑っていた残りの2人も含めて、中層区域で起きた暴動の鎮圧へ。
少しずつだが日常が戻りつつある**]
── 後日 ──
[ソファに横になって、窓の外や天井を見つめていた。
だるい様子では無いにせよ、完全に気が抜けきっている状態か。
結局、あの中枢でスティーブの膝に目を閉じて、ごろりと転がっていると、後で入って来た女性達に殴られるという待遇を受けたりはしたが、その事自体は何も響いてはいない]
[完全に気が抜けきって、溜息すらつく始末]
はぁ……
[今日何度目かの溜息。
そして、机の上に置いているのは、硝子玉]
[その形は、覚えている。
あの日、機械生命体に差し出した、ラムネの瓶の中にあった硝子玉>>0:328]
……
[だからきっと。
あの最後の、『Rosalind』と口にした女性は、あの時の機械生命体だったのではないか、とヴェスは考えていた]
……はぁ
[全くやる気が出ない。
積み上がった機械生命体……というか、バグ・シング関連の資料とかも、見る気がしていない。
ドームではドタバタがまだ続いているし、そこから全く無関係でもいられない、のではあったが]
─ アイスを食べよう! ─
[災厄絡みのあれこれがいくらか落ち着いた頃、エーディに連絡を入れて下層区域の公園で待ち合わせをする。
今日の目的は移動販売のアイス。
奢る、と言う約束を果たすためだ]
3段重ねだったっけ?
好きなの選びなよ。
[どれだけの金額になろうが、望む分のアイスは奢る心算で。
自分はシンプルなバニラのアイスを頼んだ]
あれから何か変化はあったか?
[異変はないかの確認も兼ねて、そんなことを問いかけたりもする。
反対に聞かれるようなら、セーガに言葉を教え込んでいることなどを伝えることだろう*]
[そんな折、玄関のチャイムが鳴ったか窓の外にセーガでも見かけたか。
鍵を開けて見ると、そこに居たのはセーガ>>315>>317だったか]
……何しに来たのかと思ったら……
[ヴェスは、黒髪も今日は結んですら無い]
……依頼受けてない気がする
大体、"また"て何だし?
……
…………
まあ、いいか。
入ってく?
[茶でも飲む程度の話ではあった]
―後日 リルと―
[男は、また日常に戻る。
一見は今までと変わらない生活。
中枢で、あの後、リルとエーディにヴェスが殴られるという一幕もあったか。そのとき、男はぎょっとしたような顔を浮かべ、なだめようとはしただろうが。]
リル、あのさぁ。
ちょっと、頼みがあんだけど。
[珍しく、その時は男から、リルを訪ねたか。]
─ 後日 ─
[彼の朝は遅い。]
あぁ、やっぱ美味いなぁ、ここのホットドック。
[いつもの平穏を取り戻したように見える街の中で、トレインは口いっぱいに今日二つ目のホットドックを頬張っている。今日を最後に彼のこうした休日はしばらくの間姿を消す。「特殊エネルギー研究所」、事件の後に配属を志願した特殊チームの付属機関だ。最先端の技術が集まるこの場所をある者は冥界と言い、ある者は楽園と言う。そんな場所にトレインは明日から缶詰になる。]
やっぱこう、まずはあのレーザーだよなぁ。
[鮮明に脳裏に焼きつく、破壊の光。破片となったナトゥーリアの一部の解析によって、すでに新たな発見が続々となされている。多くの破壊をもたらした彼女は、同時に新たな創造のきっかけも数多く残していった。]
そんでもって、いつかイギーの好物を手土産に持って……
[口の中のホットドックをゴクリと飲み込むと、ぺロリと口の周りを舐める。]
俺ちゃんたちが「保護対象」じゃあなくて、対等な「隣人」だってことを伝えに一発殴りに行ってやらないとなぁ。
そうだろ、ポルポ?
[ピロリ、と短くポルポが答える。肯定だ。]**
……
[後ろを向けば、手が届かなくなる。
だから、振り向かないと、ずっと決めていた。
だけど、本当は。]
調べてくんねぇかな。
5年前のこと。
[そう言って、目を逸し。
そして、またリルの目を見る。]
……本当は。
ずっと、知りたかったんだよ。
なんで、どうして、あいつが死んだか。
[そう、リルへと、話しただろう。
もっとも、そんなこと、リルはお見通しだったかもしれないが*]
― アイスを食べよう!>>322 ―
新製品の……花の香りがするアイス?
気になるねこれ。買おう。
あとはバニラとそこのレモンケーキ風アイスで、三段ね。
[ちなみに新製品の花の香りがするアイスはちょっとお高かったが、
悪びれもせずに選んでいた。そんな感じの約束だったし]
変わった……こと?
んー、あ、そうだ、スラムにいる機械いじりの好きな子がさ、
踊る花のロボを造ってたんだけどこの前ついに完成したんだ!
それがまたすっごくテンション高くてさ……!
[ロボのテンションのみならず完成度は高く楽しいひと時は過ごせた。
なおそれを造った少年――ジーマだが、
騒動の折には結局ずっとドームの外でデカい機械生命体と特殊チームのバトルを観戦していたという]
ま、そんくらいかな。あとはいつも通り。
[応えて、一番上にある新製品のアイスに顔を寄せる。
それは春と呼ばれる季節の花の香りがしていた*]
─ 後日atスティ ─
スティ?
珍しいな、アンタが訪ねて来るなんて。
[頼みがある、と>>325。
前置く様子に目を瞠った後に一度瞬いた]
なんだ、頼みって。
[問うて、続く言葉を待つ]
[少しの間の後、発されたのは5年前のこと>>327。
リルは静かにスティーブの言葉を聞く。
本当は知りたかった、と。
目を逸らして、もう一度こちらを見るスティーブを見返した後、すっと瞳を閉じた]
……………
やっとかよ。
ようやく口に出したな。
[ふ、と口端を持ち上げ、瞳を開く。
いつもより穏やかな表情は安堵の色を示していた]
分かった。
どこまで遡れるか分かんねぇが、やってみる。
直ぐには結果出ないからな。
気長に待ってくれ。
[真実を求めるなら、自分はその手《願い》を掴み導こう*]
── 更に後日・異能検査話? ──
『サイオニック由来かもしれないね』
は……あ……?
『だから、空間系基因だけの能力じゃないということ』
『それと普通ね、視界内だけのものを他の場所に転移するとしても、知らない場所でも図面があれば転移出来るなんて、他の異能複合状態だからね?』
『他に、行った事も無い場所も映像で見えるとか無いからね? 遠視で見えない区域も見えるなら、少し自分の異能疑おうね?』
…………マジか… おかしいとは思ってた
『他は、ちょっと特殊な傾向が出てるね』
『もう少し時間を掛けて専門系機関で検査した方がいいよ』
マジか。
『付き合い方を間違えると不味いかもしれない』
『誰かに何か言われて無いかい? 何か安全装置的なもの付けた方が場合によってはいいかもしれないな』
マジ……
[その後、暫く真顔で延々と検査話を聞き続けるのだった**]
[やっとかよ、とそう言われれば、]
……うっせ。
[男はそう零し、
その穏やかな表情には安堵。
逆に男は、少し、むすっとしたような。]
待たせて悪かったよ。
[はぁ、と溜息をついて。
それは、今まで胸に詰めていたものを吐き出したかのようなもの。]
─ アイスを食べよう!>>328>>329 ─
また変わったもんが出てるな…。
[花の香りがするアイス。美味しいのだろうか。
お高めな金額は然して気にすることはなく支払い、アイスを食べながら近況を語り合う]
へぇ、踊る花のロボか。
子供らにウケそうだな。
本物の花も良いが、そう言うのが増えていっても楽しいかもな。
[楽しかったらしいことはエーディの言葉から伝わってくる。
機械とは何でも再現出来るのだろうか。
そんなことをふと思ってしまった]
そうか、いつも通り。
それに越したことは無いな。
[災害の後、日常が戻ったことの一つの示唆になったように思えた*]
いいよ。
とことんやってくれ。
[そういって、頭を掻き、リルを見て、]
待つのは得意だしな。
[そう言って少しだけ苦笑する。
待ちすぎて、失いかけた。
だから、失う前にもう一度掴む。]
……手。
[自らの手を差し出して、
リルが手を伸ばしてくれるなら、
その手を男は、掴むだろう**]
【 月からの異邦者事件 】
cast
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Seiga
Lalacia
Steve
doron
Ves Starsinger
kkr
Death/Gale=Kreuz
rokoa
Edi
Akatsuki-sm
Train Jetship
pontaro
Ril=Colen
rokoan
Machins From Moon
-Ignatius Antler/Alchemist
-Natalie Puja/kkr_2ID
Wacher
-Rosalind Revival
NPC
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
P13-Doom citizens ALL MEMBER
Shaun ALL MEMBER/dammy
[エーディはオカルトの類を信じてはいない。
スラムの七不思議も小耳には挟みつつ鵜呑みにはしなかったし、
(髪が伸びるアンドロイドとかあれも異能のせいじゃないのか)
ましてや幽霊なんているわけないじゃないかと思っていたクチだった]
はあ? 花畑で幽霊を見た?
[何年か前、スラムの子のひとりがそんなことを言って泣きついてきたことがあった。
風もないのに花が揺れたとかぼんやりとした人影が立っていたとか]
いや。ない。ないから。
[頑なにないない言ってたらこわがりーと言われてしまった。解せん]
[その―――日常に埋もれかけていた他愛もないことを思い出したのは、
いつも通り昨夜の花畑の光景を、植物に触れて観て取っていた時のこと。
相変わらず静かで猫一匹通ればいい方の花畑に、
漂うようにその人影は、いた。
最初はピントが合わなかった写真の被写体みたいにぼやけていたのに、
次第に輪郭がはっきりしてきて少女の姿をとる]
あ、……!
[声は出なかった。
ただ、その少女の兄から、ふとしたきっかけで彼女が死んだことを聞かされた時より、
胸の潰れる思いがした。喪失が実感をともなってやってきていた]
── 更々に後日 ──
[セーガと食事をする時もありつつ、P13ドームでの日常は過ぎてゆくか。。
しかしそのうち、以前よりもひとつ特筆して変わった事があったとするならば]
…………今度あの人んとこに花でも送り付けてやろうかな。
[再び前を向き咲き誇る花を眺め始める。
花だけが知るそれを、伝えられるなら、いつか。
見つめる先には四葉のクローバー、ひとつ。
――それは、*幸運の証*]
全くだ、5年も待たせやがって。
[スティーブの謝罪>>334にわざとそんな風に言う。
いつでも調査指揮を取れるように、今の位置になれるよう努力した。
能力主義の組織の中、戦闘力は皆無、治癒士の位置から一つのチームの隊長になるまではかなりの時間を要した。
スティーブが決意するまでに間に合って良かったとも思う]
そうか、ならとことんやろう。
必ず結果を出してみせるよ。
[待つのは得意>>336と言われれば、誓いにも似た約束を口にして笑った。
手が差し出されると、それを見、スティーブの顔を見、また彼の手を見る]
……ん。
[治療の終えた右腕を伸ばし、スティーブの手へと重ねた。
力強い手がリルの手を掴む。
ほんの少しだけ、変化したかもしれない距離の形**]
[1]
[2]
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