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─ 電脳域 ─
[千里眼で見た上層区域の様子。
隔絶された空間内と、その外部から叩き込まれる数多の異能。
それらが伝わる中に、ある電子の流れが紛れ込んだ。
分裂したワイヤーの一端が上層区域の電子パネルに触れていたために出来たこと。
作り上げ、流し込むのは様々な形状の機械ウィルス。
電脳内でプレゼントボックスの中に詰められたそれは、異能を通すワイヤーを伝い、槍を通ってその威力を増大させた後にナトゥーリアの内部へと入り込む]
[ドームの機械知識がどこまで通用するかなんて分からない。
ウィルス作製の参考にしたのは、イグナティウスとナトゥーリアと会話した時に体験した複雑な機械言語。
重く、複雑かつ巨大な機構が噛み合わさり動くそれを片っ端から分解、破壊していくようなイメージ。
内側からの機能破壊を目論んだ、『死神』からの最初で最後の贈り物がナトゥーリアへと届けられた]
[『死神』が一転してナトゥーリアの破壊に回ったのは、己がもう満足したが故*]
……ーーー……ーーー
俺の力は『凍らせる力』
[セーガはコートに手をかけ、]
俺の力は、『ーーをも殺す、氷の力』
俺は、、選ぶ、、、誰を凍らせるか
誰に……動かずにいてもらうのか……
[バサリ、と、コートを『脱ぎ去った』]
── 中層 ──
[笑い含み揶揄するもの>>+185であっても、その状態が常とは知らず。
叱責されたとは思わぬも、口から滑り落ちるのは]
対…価…… 何がほしい
[見合ったものが求められるなら、否定をする気力は既に無い。
しかし知人の。
娘から蛹から羽化するような者の記憶にピーピングを行うとなれば、触れかける前に再度拒みはするだろう]
死に……たい
殺されたい……
[望みを第三者>>+186から口にされれば、それは呼び水のように、また言葉が落ちる]
[スゥ、スゥ、スゥ……スゥと息を吸い続けて]
[見えた肌から漏れ出す冷気を、ひとつの対象に集中させ]
っっっーーーーーーーーーー!!!!!!!
[その氷音を、轟かせた。]
[バギャギャギャギャギャ!!!!!]
ーーーーーーーーーっっっっ!!!!!
[氷を生み出すための『声』が響き渡る。それはもはや呼吸音にも近く、人には聞こえぬ音域の音。その音が出るのはひとえに彼の能力のお陰か。 喉の奥から氷を生み出す音を響かせ続けた。]
[選ぶ対象は、『タリアとタリアの周囲の空間の全て』。何もかもの動きを鈍らせ、殺し、拘束しようとする。]
[『氷山』を生み出す力は物質的にタリアの動きを封じようとする。タリアの関節や駆動部が僅かにでも隙間を見せたならそこから凍結させ動きを縛ろうとする。]
[セーガの声は、タリアに届かない。
だからこそ、大きな声で、人には聞こえぬ狂音で、人をも殺せる氷音で。生み出された無数の物質の暴力で彼女の封印を試みる**]
[音は聞こえないが、心臓が強く鳴ったのを感じた]
『欲望の火を絶やしてはいけないのです──』
『どのような欲であっても──』
『それは生きるための原動力となるのです──』
[何時か聞いた言葉。
何処かの番組での放送かなにか]
(欲…────)
[欲は、自分の欲は]
……空っぽか
[浮かぶのは、スティーブとその妹と、羽化した娘。
幾らかの知人……行き交う人々……]
[ぐらぐらする。
辺りは未だ熱狂の渦、皆我欲を剥き出しに振る舞う]
(……────)
『何時か、人類は元通りの生活を取り戻す。
その為に、父さんと母さんは頑張っているんだ』
[言葉が木霊>>1:110する。
それは未来に向けての言葉]
『必要ない』
[それは絶対の意志の【敵意】。
正常である筈の、前文明の存在]
……………
じゃあ
したいことをしてみてもいいかな……
[あの日から、初めて感じた強い欲望に、問いのような呟きに声はあっただろうか*]
─ 合流時 ─
冷たくない……痛くないってことか?
それなら尚更治療しないと。
痛みってのは防御機構の一つなんだよ。
それが感じにくい状態で怪我したままだと、いざと言う時に動けなくなるぞ。
[諭すように言いながら目聡く顔や腕についている傷を見つけ、セーガ>>+176の顔や腕に手を伸ばす]
逃げるな。
[触れられることに怯える素振りが見えれば、そんなことを言って半ば強引に治癒の異能を施した。
治癒が済み、セーガから礼が紡がれると]
どう致しまして。
[にっと笑って頷く]
─ 現在 ─
[語彙を教えることについて、セーガから遠慮がちに頼まれる>>+178と]
分かった分かった。
これが終わったらな。
[厭う様子は見せず、笑いながら諾を返す。
スティーブがニヤニヤしている>>+181のが見えれば]
そーねー、スティに任せたら間違ったこと教えかねないしー。
[そう言ってニヤニヤし返してやった]
[やがて、異能を送り込む面々が揃えば順次ワイヤーに異能が叩き込まれていくことになる。
部下も高電圧化した雷撃や内部を圧縮して潰そうと異能を流し込む]
中で負傷した奴はこっち来な!
片っ端から治してやる!
[内と外、両方から攻撃が加われば、負傷者の治療のために隔絶空間を行き来する余裕も出てくるか。
転移により輸送されてきた負傷者を治療し、しばしの休息の後に再び隔絶空間へと送り込む。
断続的な攻撃が続いていた*]
[これまで何度も行われたように、槍が突き刺さったナトゥーリアはそれを引き千切ろうとした。
だがそれは、負の想いであろうと撚り編まれた長念の異能による特製品。
引き千切られはせず、複雑に絡み合う異能が送り込まれれば、先ず最初に槍が四方八方へと裡側から貫くように鋭い棘の様にナトゥーリアを刺したことか!
槍に施された異能の増幅効果により、それは見事に叶う。
攻撃系と封印系の異能を送り込み、ナトゥーリアの動きを止め、無力化を行う試みが始められる!]
[発射台方面、"恨みの鉄線"の先端の方では、複製か鉄線そのものの端をばらしたのか、無数の異能者達が端を持ち、揃って異能を送り込んでいた]
[隔絶空間内では、絶え間なく沸騰し溢れ放電と風孕み逆巻く灼熱、過大な重力が荒れ狂う。
ナトゥーリアの裡側>>17から、それらは溢れているのだ!
更には、能力の低下/この場合は、時間系能力者かナトゥーリアの速度低減を仕掛ける。
ナトゥーリアもそれらへの対抗手段はあるだろう。
この場合、現在の空間以外からの攻撃とも成ろうが、それを防ごうと隔絶空間の外より、更なる対抗の異能が仕掛けられよう!]
[光の膜浮くようなバリア>>5:13は、裡側から溢れる異能、更には外側から仕掛けられる無数の、貫通等の異能の乗った一点集中の武器連射により、やがて穴が開き、更にそこから喰い破るように他の異能が襲い掛かる]
[ナトゥーリアの形状が変化する。
外殻装甲が白銀の繊維となり殻(シェル)の様に身を守ろうとする]
[されど]
[磁力系、重力系、凍結系……撚り合わされる異能の、何と複雑で重く練られた力であることか]
[人をも殺せる氷音は、他の異能奏でる無数の音と一体になり、ナトゥーリアには聞こえない。
否、ひとつの響きとなったものが襲いかかる。
ナトゥーリア自身からも無数の無限とも言える熱量の放出、原子から生み出されたエネルギーによる動力があっただろう]
[それらは、隔絶する様に、他の空間系異能により亜空間連動が停止され、空間すら停められ、キリキリと縛られゆく中で、外部からの息するように在ったエネルギーが隔たれる事となり、ナトゥーリア自身からエネルギーを取り出す他なくなる]
[『死神』からの攻撃>>+192が届いたのは、その前段階。
槍が撃ち込まれ>>18>>19てから幾許かの時。
機械生命体達の扱う機械の言葉は、既に前文明よりも更に進化と変化を為し、現在の地上の科学力では解き明かす事は出来ないだろう。
マシン系能力者に叶うことは、出来て意思の疎通のみとなる]
[前文明で使われていた「機械言語」ですら、現在では意思疎通不可能であり、前文明時点において命令を下すことが出来る存在達も喪われた]
[ほんの幾許かであれど対応処理とはなっただろう。
それは無数の異能者達からの攻撃を受ける中>>19では、塵芥に等しくとも、リソースを使うという意味では、ナトゥーリアへの攻撃と充分成り得た。
その攻撃がドームの者達や誰かの目に届くかは不明であり、ナトゥーリアの知る所では無いだろう]
[5m程の白銀の巨躯は、地獄の中で、無数の異能の鬩ぎ合いにより砕かれるように分かたれた!]
[それは綺羅綺羅とする白銀の大きな欠片/部位]
[P13ドームの異能者達は、それぞれ、分かたれた部位へ向けて、更に破壊・封印・倒すという意志に従い。
無力化の為の異能が向けられてゆく!*]
[──しかし、やがて、裡側のエネルギーを開放するかのよう、抑えきれない程の眩い光と高エネルギーが暴走するように放出されるだろう]
[それは比較し得る者は居たかどうか。
落下地点>>2:#1よりも更に強い輝きだった]
[隔絶空間内は、周囲に被害こそ出さないかもしれないが、中層区域の者達とは比較にならない防御力のバリアで守っても尚、中にいる者達が深い怪我を負うのは明らかに思えたか**]
[亜空間制御の接続も今は停まり。
それに纏わる異能>>2:28も抗することは出来ない。
欠片に分かたれた中、意志はそこに在り続け*]
[セーガに遅れてか男も激戦区へと向かうことになる。]
っ!!ちょっと失礼!
[流れ弾が飛び交う中、男は走り、
ナトゥーリアから狙いの外れた弾丸を、視界に捉え、
空間をなぎ払い、またナトゥーリアへと向かわせる。
それは、流れ弾を避けるために付随した行動で、
関節部などに当たる方向へなど、狙いはするものの、、それは大した攻撃とはならなかっただろう。
もっぱら、男はリルの補助として、怪我人を保護したりなどの補助にまわっていたか。]
/* 脱出手段がない。セーガくん絶対追撃かまそうとしてタリアに近づいて爆発直撃する。 何か考えなければ。
最悪ワイヤージャンプした時みたいに氷の柱でビョーンと…馬鹿野郎全身複雑骨折するわ
[その間、ナトゥーリアへの攻撃は止まらない。
多数の攻撃で徐々に動きは鈍り、セーガによる氷の隔絶、そして、男は知るところのない、水面下での『死神』による、贈り物。]
…………、槍みたいなのが刺さってる……。
[大きい方の機械生命体の頑丈そうな装甲を貫いてそれは刺さっていた。
これまで多くの異能者を寄せ付けなかったたあの機械生命体に、
初めて傷がついた瞬間]
このまま拘束……できちゃう?
[素人目には詳しいことはわからない。リルとの合流を急ぐ]
もしもーし、今お取込み中なんですけど……
『おお、嬢ちゃんか!』
『端末反応探ったら上層にいたんでTELってみたんだけど』
『“プレゼント”は役に立ったか?』
『おっちゃんそれエーディに言ってもわかんないって』
…………。
[この声は覚えがある。
エーディが知恵と力を借りようとした“集団”からのものだ]
うん、いきなりプレゼントとか言われてもわかんないからね……
[それにしても番号を教えた覚えはないのに。と内心ひとりごちるが。
エーディの端末の番号は、よく考えたらじーさんが存命の頃から変わっていない。
つまりじーさん経由で知られててもおかしくないということ]
[やがて“集団”からのプレゼントの正体が“あれ”こと“恨みの鉄線”だと知ると、
うへえ、とでも言いたそうな表情になった]
ちょ、もしかしてあのワイヤーって……、スラムの七不思議的なやつ……?
[“恨みの鉄線”の話はエーディも小耳に挟んでいた]
『そのもしかよ』
『役に立ってるー?』
『スティーブが頼み事してこなければもう少し長さが伸びたかもしれないものを…』
なんでそこでスティーブの名前が出るのよ。ってか頼み事って、
『嬢ちゃんが来る前にな、面倒事を押し付けていったわけよ。
まあ機械野郎についてだがな』
はぁ、……それで手回しが早かったってワケ。
[意味ありげな笑み>>1:183を思い出したのも束の間]
……っ
[そして、誰かによる伝達か、
逃げろ!!と騒ぎ立て、気づいた者は駆け出していく。
そして、男はその最中。セーガの姿を見つけたなら、男はその傍へと駆け寄り、]
おい!離れるぞ!!
[そういって、反応が遅いならば、
首根っこなり腕を掴むなりして、その場を離れようとしたか*]
―少し前 上層―
[おまたせーと知った声がきこえ、
合流したのはエーディだった。]
……来て、大丈夫なのか…?
[そう零したのは、エーディを純粋に心配したが故か。
彼女が防衛戦に加わっていたことを男は知らない。]
…は?なんで…?あいつら…?
いや。
[端末を差し出されたことに驚いたのではなく、
エーディが、そいつらと関わりあることに驚いていた。]
ー 上層部防衛線 ー
ーー……ーーー…!!!
[ナトゥーリアが、崩れる。>>25 砕け、崩れ、綺羅綺羅とした欠片に分かたれていく。青年も追撃を試みようとして…ナトゥーリアの異常には自力では気づかないだろう>>26]
『おい!離れるぞ!!』>>+214
っ……ーーー…!スティーブ…!
[反応が遅れた青年の側に駆け寄り腕を引っ張られるとようやく異常に気がつく。能力使用を停止。即座にスティーブと同じ方向へのにげだした]
[コートも手袋もない青年の頬には模様もない。
銀の目を輝かせて、『普通』の体温になった身体で、スティーブの指し示す方向へと逃げた*]
[ワイヤーから異能を槍伝いに流し込み機械生命体に対処するという作戦にエーディは参加できない。
流し込める異能がない。
知った顔の重力使いがワイヤーの端を持って、
押し潰す力を送り込んでいるのを横目に見ていたのはちょっとだけ。
何らかの能力で隔絶された空間――そこに機械生命体がいる――へ視線を向ける]
凄い……ね。
こうも異能者が団結していると、
また、世界が違って見える……。
[感慨深げな呟き。
世界が違って見える、と実感を伴って口にするのは、
エーディにとって2回目だった。1回目は異能が芽生えた時]
/*最初に装備していた『世界のの隔絶』がどんどん無くなって、最後には『普通』になる。セーガ君が人形から普通の人間になっていった。ドンパッチよりすごい成長遂げたかもしれない。
/* 手袋→自分から触らない、触れたくない。
コート→自分に触れてほしくない、自分の冷気に触れさせたくない。
模様→自分は人間じゃない。考えてはいけない。
オレンジの目→自分は目を合わせちゃいけない。コミュニケーションしてはいけない。
とかそんな感じ。今思いついた
── 中層 ──
最後に殺されれば、それでいいか
[『死神』の肯定>>+204に、頭の中でぐちゃりと音がする。
痺れるような熱と陶酔と微かな喜びがあった]
それに……人間がいない方が、正しいなら……
[ぱら、とこぼれる音]
俺は……
[重いものが、軋む音]
……
[目を閉じる。
パラ、パラ、パラララララ……パラ*]
[そして、エーディから端末を受け取れば、]
……なんだよ。
……あぁ、あれ?助かったわ。
よく持ってきたな、あれ…
[いやーな予感がする。]
『いくら"厄介事"は得意でも』『恨みはごめんだ!』
『ってわけで!』『『よろしく!!』』
[しばしの間。目を瞬き、やがて、ぎょっとして表情を浮かべ]
ちょっ、!!!!な!!!
ふざけんな!!!ふざけんなよ!!??
頼んだ!じゃねぇよ!!!
『支払いまけてやるから!』
ちょ、お前ら、身体で払うっつったろ!!
だったら、…チャラだろ!!??
いくらなんでも、支払い分軽く超えてるだろ!!それ!! ちょ、おい!!!!
[ぶつっ、と音を立てて、シーンとまたしばしの間である。」
……〜〜〜……っ
[黙り、エーディに端末を返す。
あんな化物でも切れない鉄線を編み上げる恨みを、
どうしろと…*]
/*ヴェスどうなるかね、ドンパッチが殴り込みに行きかねないからできればいい方向に行けたらいいんだけど、これは心配
/* ヴェスとセーガは正反対。それはセーガとあいつが正反対という意味でもある。
死ぬ(断罪される)ために生きているのがヴェスならば、
生きるために自分を殺してきた(精神が死んでいた)のがセーガ。
多分そんな感じなんじゃないかな。
どっちも『空っぽ』なところはあるとは思うけど、空っぽになった過程が違うからお湯を注がれた時の反応が違う。
個人的にはどっちも美味しいが、それとヴェスが心配になるってのは別問題です(別問題)
― 上層防衛戦 隔壁内―
[声を上げ、反応が遅れたセーガの腕を掴み引っ張り、
セーガが異常に気付いたなら、離し、走る。
そして、隔壁外へと飛び出したあたりか、その爆発が起きたのは。隔壁外には被害はなかったものの、中は凄まじい被害がでていただろう。]
……はっ…ギリッギリ…
大丈夫か?
[そう、セーガに聞き、あたりを見回す。
リルやエーディの姿を確認できたなら、安堵した表情を浮かべ、]
……どう、なった…?
[そう、ポツリと呟いた。*]
/*
スティーブは近くの人間を助けるんだよな…
だから、それが手の伸びる範囲なんだろうな、とかヴェス君はログを見て考えつつある。
/*あっコートの中身も粉々になったのかな
具体的にはペンダント
…あーいや、医療機関にいったときにコート引きはがす過程で中身1回取り出されるか。じゃあ医療機関にわすれたってことでいいや。ポケットの中の描写を病院出た後にしなくて良かったセーフセーフ
ー 上層区域 隔壁外 ー
…ーーっ……っーーー……っ…
[ゼエ、ハア、と呼吸を荒らげて隔壁外へと脱出する。
脱出すると壁の向こうから凄まじい爆発音。コートや手袋もそのまま燃え尽きたことだろう。]
……だい、じょうぶ……。 …ぁ…ペンダント…
[大丈夫か訊ねられ>>+222、ふと思い出す。
ロケットペンダントはどうしたっけ、と。爆発に巻き込まれたかそれとも…]
……ーーー…っ、?
[そこで思い出す。手袋を外してポケットに入れた時にもポケットの中身は空っぽだった。つまり前にコートを脱いだ時にポケットの中身はなかったのである。]
[具体的には、医療機関で治療を受けた時。
コートの中身も凍結していたために別に置いて置かれたが忘れてしまったようである。セーガは顔が真っ白になった。]
スティーブ、大変。
病院、やだ、代わりに、いってきて。
[真っ白になった顔で青年はスティーブに振り返るだろう。]
[青年は、病院というものが大嫌いだったのである。*]
……ヴェス、いない、よな…
[ふ、と頭を過ぎってしまった。
中を呆然と見つめ、首を振る。
いないはずだ、と。]
……っ
[カタ、と途端に手が震えかけ、]
……は…?え…?
[>>+224振り返ったセーガノ真っ白な顔と、その言葉に呆気にとられた。]
いや、なんで…?
どうした…?
どっか、怪我でもしたか?
だったら、リルに、
[見た目は普通に見えるが、そう言って、リルに治療を頼もうと*]
/*
もうちょっと、いろいろバトルやりたいんだけど、
もしヴェスとバトルやるようなことになった場合、
スティーブ、ヴェスに攻撃できないんだよね…
[視点は俯瞰。
"自分"を見つける。
ずっと、自分以外のものにしか、遠隔移動能力は使ったことは無い。
視界に入った対象を転移させる。
故に、自分に使えるとすら思っていなかった。
視界に在るものを、目的となる場所へ移動させる能力。
目的地は、例えば図面や地図があればより正確に、行った所が無くても大体の判断でトばせはする。
それが唯一の能力だと、思っていた]
[3ヶ月前の偽バグ・シング事件で、人体組織を機械化するものかそれとも相手に暗示か異能を与えるものかの銃弾を受けた。
その受けた傷かそれとも何らかの理由だったのか。
あれ以降、目に映像が映り込むのではなく、分厚い本のページを親指の腹で抑え離し、バラバラバラと開き落としてゆくような景色情報の群れが頭の中に映り込む。
それは行ったことが無い場所もだったし、それが、頭の中である程度自然整理されでもしたのか落ち着くまで、2週間はゆうにかかっていた]
[頭の中で"見える"景色情報のうちのひとつ>>+219に、自分を、見つけた。
俯き加減で、両眼を薄っすら開ければ、赤く染まっている]
なんだ俺、こんなこと出来たんだな
[欲としては、穴のようなそれ。
口元に笑みを浮かべ、"ト"んだ]
え…おい!!!
セーガ!!??
[ペンダントが、と話を途中でやめ、セーガは走り出す。]
大丈夫だって!ちゃんと、来る…、って……
[制止するように手を伸ばしたものの、
あっという間にセーガは駆け出していってしまった。
やり場のない、手を、握り]
……なんで、止まんないかな。
[はぁ、と溜息をつく。
きっと、気付いたのだろう。]
……
[追いかけることも、できず。]
[バラ]
── 上層 ──
[それは、丁度どのタイミングだったか。
上層へ転移、トんだ時は、自分への異能行使に震え、そして辺りに動揺もあった。
眩い光、溢れるもの、本来なら劈く程の音が響くだろうそれ>>26]
[隔絶空間の中で行われた、破壊と封印の行い。
それらを見、そして、逃げゆく姿>>+214も目にしただろうか]
(…………)
[微かに唇は動いたが、言葉にはならず。
互いを労る姿を遠く見つめ>>+222>>+223、未だ熱燻やもしれぬ、隔絶空間へと足を向けた]
……ペンダント…病院…?
……一緒いってやるか…
あんま、俺も行きたくねぇけど…
[正直、男も病院は、苦手であった。
治療がというよりは、やたら白いのと広いのと、変な匂いがすることが。
もっともスラム育ちのためか生来のものか、やたら丈夫な男が病院に行くなどということはなく、
初めて病院で治療を受けたのは、たったの三ヶ月前であった。*]
── 上層・隔絶空間 ──
[もう既にそこは、破壊や封印や怪我人の保護など、各々が熱量がままに突き動かされていただろうか。
まだ残る炎に炙られ、後ろで結んでいた髪紐がほどける]
(もっと燃えればいい
熱く、炙られて、俺なんて)
たりあ
[掠れた呟き。
誰も気に留めないようなそれ。
見回す、もう、どこにも…… ……パラパララ……]
…………
[それ>>+206が目についたのは、無力な欠片と思われていたからか。
それとも、もっと大きな欠片の方に、皆向いていたからか。
手を、伸ばす]
── 上層・隔絶空間 ──
中枢、連れていってやるよ
大丈夫……
[タリアからの攻撃無いならば、抱き締めるようにし、更に異能行使。
共にトぶ先は、上層防衛線の先]
[抜けるならば、抱えるようにし、中枢へと向かおうとするだろう*]
/*
んー。
俺宛だと思ったけど違った?>タリアの意志
それ持ってくってことは、座標にすることが出来るってことだよな。
それ知ってるの、ヴェスなんだよな…。
えーと、どこに情報流すか。
放っておいてもスティーブは動いてくれそうだが(
/*
ヴェスは助けたいけど、タリアはイギーが封印を望んでいるので封印したいけどそしたらヴェスがもにゅもにゅもにゅ
『俺』からはどう説得してもなんともならないからどうにもできねえ…
―上層―
[いまだ、隔絶空間での騒ぎは収まらず、]
……
[はじかれるように、何故か振り向いた。]
……え?
[遠くに見えるその後ろ姿。]
……ヴェス…?
[確認もちゃんとしないまま、一歩二歩、歩き。
だんだん早足になり、そのまま男は走り出すだろう。]
[欠片はヴェス>>+234に拾われるだろう。
欠片の反応が無かったのは暫しのショック状態だったからか否か。
拾われた光景は、隔絶空間内では人忙しく、植物などもかつてそこに在ったとしても消失しており、目に付きにくかったかもしれないし、まさか転移したとして破壊・封印を行わないと誰が思い察することが出来たろうか?
しかし、ヴェスが転移した先であれば木々に花といった緑に植物あり、何かを察する事も出来るかもしれない。
ここは上層。
その環境は、スラムや下層とまた違う*]
[走る最中、男はポケットへ手を突っ込み。
その通信機に信号を送る。
果たして、繋がったか繋がらないか。
繋がったらなら。]
……なんか、嫌な予感する。
ちょっと中枢の方行ってくる。
[そう、言うだろう。*]
── 上層・中枢方面へ ──
…………
[引っ切り無しに心臓を掻き毟られるような痛み/甘さ。
頭の布は火孕む熱風で飛び、今は黒の長髪が揺れる。
抱き締めた者は、優しいいろをしている]
……
[中枢そのものへ転移しない>>2:20>>2:21のは、簡単なこと。
それは禁止されていたり何らかの防衛策などが貼られていなければ、中枢では無い。
それでも、幾らかの道はあっただろうけれど。
そのうち、再度緑濃い区画へ差し掛かろうとしたか*]
─ 上層区域 ─
[エーディと合流し、改めて状況を説明し。
エーディに届いた連絡やスティーブに通信が移ったのを順繰りに見る。
良い話ではないらしいことは、スティーブの様子で直ぐに分かった。
何があったか聞けたにしても、頑張れ、としか言えなかったことだろう]
[負傷者の治癒を繰り返し、ナトゥーリアへの攻撃が最大となった時。
隔絶空間内で大爆発が起きた]
─── ッ、スティ、セーガ!
[中へと入っていた2人の名を呼ぶ。
人に囲まれていたせいで直ぐには確認出来なかったが、ギリギリで飛び出せたらしい>>+222姿が見えた。
ホッと息を吐く]
負傷者の確認と治癒者の増員。
こっちにも陣営作ってあるんだろ、重傷者はそっち運べ!
[治療機関にも搬送することになるだろう。
しばらくは分配等の指示を出していたが、本部の担当者が現れると役目を引き継いだ]
[その辺りだ、スティーブから信号>>+241が届いたのは]
『スティ、どうした?』
[問えば、中枢の方へ行く旨が伝えられる]
『おい、なんだってんだ。
どこだ、アタシも行く』
[そう言いながらも既に足は中枢の方へと駆け出していた*]
まだ上層にいる。
……
[リルに念話を送りながら、
そうして、いくつか道が分かれている場所にたどり着く。]
……ええと。
とりあえず、合流できねぇかな。
[ヴェスを見失い立ち往生。
果たしてヴェスはどっちに行ったのか*]
/*
なんか、前村も思ったけど、エーディさんのネタとかそういう拾い方?すんごい楽しいんだよね。
あと、5感を刺激するようなロルがとても好き。
なんか、匂いとかさ、音とかさ、あと表情とか。分かるんだよね、エーディさんのロル。なんでかなぁ…すんごい憧れるんだよ…自分が目指してるものでもあるから…
『場所の特徴、教えて』
[スティーブ>>+248に居場所を教えてもらい、端末でマップを出してその場所へと]
スティ!
[やがて合流するに至るが、やはり息は切れていた*]
[上層防衛線では現在ナトゥーリアの破壊・封印処理、ならび各負傷者の治癒などが行われていた。
その最中、動き出すものに意識を止めるものは極少数だろう]
[また、中層防衛線にて現れた小さな機械生命体達>>5:23の群れは、ナトゥーリア活動低下と連動し動きは鈍ることは無いが、ナトゥーリアへの対応が進むのと同時進行的に対応もより進んではいただろう。
それは皆、満身創痍な有様ではあったろうが]
[場所の特徴といえば、まぁ、なんか分かれ道があるとこ。そう言うだろう。なにぶん、上層なんか来ないから許して欲しい]
リル。
[その顔をみて、なんだか、少し安堵し、]
…ヴェスが、多分。
中枢いこうとしてんだけど…
[瞳は揺れ、]
見失った。
居場所、わかんねぇかな…
[ヴェスが緑濃い場所に>>+243たどり着いたなら、分かるものもいるだろうか。*]
[そしてドーム上層部や特殊チームにより、それら小型機も一括預かりの言が出て、ギーグ達の悲鳴があがるのは、これよりも更に後、全てに対応が終わった後からである]
/*
kkrさんの村に参加する人は、なんか憧れる人ばかりだなぁ…自分の目指してるロルをそれぞれが持ってる感じ…すんごい勉強になる…
/*
なんだろう、ヴェス弟兼友達(だち)エイミー妹、エーディも妹。
セーガは息子。やっぱ、そん感じだよなぁ。
セーガとヴェスは友達になれる気がするんだよな。似てるし。
ヴェスが?
中枢にって……。
[合流した後の説明>>+251。
揺れる瞳を見、続く言葉を聞く]
居場所か…。
サーチ系の異能持ってる人なら探せるかも知れない、けど。
[そのためにはヴェスを知っている必要がある。
今すぐに見せられるデータは持ち合わせていない。
ヴェスを知ってそうな、サーチも出来る人物]
……そうだ。
[思いついて念話を飛ばす]
『エーディ、聞こえる?
ヴェスってやつ知ってたっけ?
知ってるなら、居場所を探して欲しい』
[上層区域にも植物は多い。
上手く行けば探すことが出来るだろうと願い出た*]
……
[中枢に。確信はなかったが、やたら、不安が押し寄せる。ヴェスが何をしようとしているか、それよりも、
失う怖さが先立つ。]
[サーチ能力、それを思い当たる人物を知っているようで。それがエーディのことだとは知らないが、
その答えを男は待つ。]
……
[震える手を見つめ、ため息をつく。*]
/*
お風呂入る前抜いといたんだけど差しっぱなしでもよかったのだろうか わからん(急にごきげん斜めになるからあれ)
/*
多分補足されてると思うんだよなー俺。
特殊チームとか、その他、上層部とかに。
だって中枢だからね……捕縛されるでしょう。
/*
>「よし、さっさと移動してドーム終わらすか(スッ」
……まぁ、冗談で言ってるんだろうけど。
気にするんじゃねーのその言い方、って思ってしまう。
ー 中層区域 ー
………?
[高らかに笑う蛍光色に、首を傾げる。>>+259
何か変なことを言ったのだろうか。まったくもって自覚なしであった。]
……まだ全て、終わって、ない?
[そしてまた少し怪訝そうな顔。 終わってない、何か、まだある。]
……中枢に、まだ、何か、近づいて…?
[青年はそれに気がつくと弾かれるように走り出す。目指すは最寄りの防衛線本部。 何かが中枢区域に近づいていることを警告するために。その警告は、すぐに別区域の防衛線へと連絡はされるだろうが…ドーム中枢は今だ警戒を続けてくれていただろうか?中枢まで、その連絡は届いたろうか?]
[…弾かれるように、走り出す前に。
彼は一瞬だけ蛍光色に向かって振り返るだろう。
そして一言。]
…ぁりがとぅ、また、いつか。
[そう言って防衛線本部へと駆けて行っただろう。]
[対立していたはずの相手に礼をいい、『またいつか』という別れの挨拶をする彼の滑稽さは、『死神』にはどう映ったことであろうか。少なくとも、本人は自身の滑稽に気付かぬようであったが*]
[突然の念話にエーディはどんな反応をしただろう。
願いは受け入れられて、植物を介しての捜索が始まった。
見つけることが出来たなら、周辺の特徴や分かる範囲のことを聞いて、マップで照らし合わせる。
植物のある場所しか調べることは出来なかっただろうが、今回はそれが上手く嵌った。
ヴェスが植物の多い場所>>+243へと差し掛かったのだ]
スティ! あっち!
『エーディ、ありがとね!』
[スティーブへ方向を指示しながら、念話でエーディへ礼を伝える。
当然、リルも走り出した*]
……わかったっ!
[エーディの返事があり、それをリルから聞けば、すぐさま走り出す。]
ありがとな!って言っといてくれ!!
[そう言って、リルと二人、ヴェスの元へと走り出すか。]
[やがて、二人はたどり着く。>>+243]
ヴェス!!!
[そう、声を、下層で見つけたときのように、声を上げる男を、
ヴェスは、どのように見たのだろう*]
[終わっていない示唆をしたのは、伝えぬままであるのはフェアではないと考えたことと。
”彼”を、止めることが出来るように]
…思った以上に根が深かったな。
[煽ったことにより想像以上の行動に移したヴェス。
伝えることでこちらも公平性を取ろうとしたのだった*]
[エーディの操る蔦状植物は実は、
瓦礫の撤去程度の力仕事には耐えうる良い植物である。
リルらとは別れ――というか重力使いに引っ張り込まれて成り行き上――負傷者の救助を手伝っていたら、
不意に頭の中に声がした。>>+254]
ヴェス……ヴェスって誰よ。どんな人?
[名前だけではピンとこず外見的特徴について訊ねる。
ようやくの顔と名前の一致であったが]
居場所を探す……なんで急に。
[事情の片鱗>>+251を聞ければ「はあ?」と胡乱げな声はあげもしたが、
最終的な返答はひとつ]
……わかった。……やってみる。
[念話を繋いだままむんずと蔦を掴む。目を閉じる]
── 上層・中枢方面へ ──
[……ピタリ]
[後ろ>>+266は見なくていい/分かるから]
[無視してそのまま歩く]
[欠片は、後ろからでは見えないだろう*]
[蔦を解して植物の世界と―――繋がる。
視界を閉ざしてもなお目の前には緑が広がっている。
そして聞こえる葉擦れにも似た囁きは、スラムや下層のそれよりずっと密度も濃い。
スラムや下層の植物を子供とするなら上層の植物は――そう、大人。それも話の良くわかる。
ゆえに意思疎通は容易く、こっちが枝葉を伸ばす前に向こうから伸ばしてくる感覚さえあった]
(すごい……いや感心している場合じゃ……)
―回想 上層区域 ―
いや、別に。
恨みとか気にしてねぇし…
慣れてるし…
[リルに頑張れと言われたり、エーディに口ごもられたり、
そんな反応を見せられたら、男はそういっただろう。
死なないで、その言葉には、]
俺は、ぜってぇ死なねぇよ。
[と、自信ありげに答えただろう。]
……あぁ、そうだな。
["また"会えて、そう言うエーディに、
笑って、男は答えただろう、*]
[植物の“視覚”頼りでは限界がある。ありすぎる。
どうか上手いこと花屋とか公園とか通りがかってるようにと思いながら視界を手繰ることしばし]
『……とらえた。
っていっても地名とかわかんないんだけどー、
近くにでっかいタワーみたいのがあって……!』
[こんな説明で大丈夫なのか。
しかし聞こえてきたのはれっきとしたお礼の言葉だった]
[ヴェスは一度止まるが、振り向くことなく歩く。]
……っ
おい!!ヴェス!
[男はそのまま走り、ヴェスの肩を掴もうとし、振り向かせようと。*]
[緑多き区画>>+236で、見られるのは抱かれているのは白銀の欠片。
ヴェスが何処かへ収めるなら、それは見えなくはなっていただろうが]
..-. .-.. . .
[そして丁度、緑多き場所は公園の辺りでもあったろうか*]
[掴み振り向かせよう>>+275とすれば、放たれたのは拳だ。
それで崩折れないならば、蹴りが放たれるか*]
……次は撃つ。
─ 上層区域・ヴェスを追って ─
[スティーブと共にヴェスの元へと走る。
やや遅れ気味になったのは仕方のないこと。
スティーブには先に行けと言ってある]
きっつ……
[息を切らせながらも足は止めず、少し先でスティーブがヴェスを呼び止めている>>+275のを見た。
けれどヴェスはスティーブへと拳を揮う>>+277]
っ、ヴェスてめっ、
[追いつくのはそれから少し後*]
[振り向かせようとしたならば、放たれたのは拳。
それは掌で受け止め、だが、次いで放たれたのは蹴り。]
……はっ…!
[もろに腹に入り、そのまま地面を転がるか。
歯を食いしばり、すぐさま起き上がり]
……
[ヴェスを睨みつけ]
……撃つなら撃てよ。
あたんねぇから。
[そう、言うだろう。*]
[上層防衛線に置いて来た部下から端末に連絡が入る]
……まだ、終わってない…?
[息を切らしながら、受けた連絡の内容を確認すると、各防衛線に伝えられた情報>>+260だった。
何かが中枢区域に近付いている、そう報告があった、と]
…まさか、
[中枢に近付くもの。
ヴェスを見遣る]
ヴェス、お前何を考えてる。
[呼吸を整えながらの問い。
同僚の知人、スティーブと親しいことぐらいしか知らない相手を睨むように見た*]
/*
待って、君、棒持ってるよね…!!
受け止められないよね…!!!
ってなっえる俺です(土下座
背中に背負ってるんだよ…
『………どういたしまして』
[沈黙――深く息を吐く。
植物の視界/とらえるはヴェスの後ろ姿――ではなく真横から見た姿。
布の押さえの取れた黒の髪/その手に大事そうに抱く欠片=見るものにおぞましさを抱かせる白銀。>>243
警鐘を鳴らすかのようなざわめきは耳元でのみしている]
『……リル、私さ、ヴェスって人のことよくわかってないんだけど、
譲る気はないんだよね。特にスティーブが。
だったら――――
離すんじゃないよ。ぜったいに。
あの人が持ってるのはよくないもの。……まるでさっきの機械生命体の一部……みたい。
あれを持ってあの人が中枢に行ったらよくないことが起こる』
[花畑の植物のふわふわした意思を代弁している時とは違う強い口調で告げる]
黙れよ、サツ。
ハ、予想より速かったな……
あーあー……
[口元に笑みを作り、その両眼は赤い]
面倒くさいな、ほんと
これだから、転移系能力は嫌いなんだ
[そのまま、スティーブを半眼に睨む]
ー 中層区域→上層区域 ー
[青年は急ぐ。ドームの中枢に向かって。]
………ーーーっ…ーっ…!
[しかしある地点で、ヒューヒューと呼吸が出来なくなり走るのをやめる。 コホコホ、と出る呼吸に混じる咳はあまり具合の良いものではない。]
ーー……ーーー…。
[足がふらつき始める。 せいぜいたどり着けるのは上層区域の防衛線辺りまでか。]
お前、死なないって言ったよな……
じゃあ……
俺に殺されるのはどうなんだ
[異能行使/対象は"自分自身"。
俯瞰的視野より落とす、転移系能力の"阻止"。
その行使により、スティーブの銃の交換は出来たか否か]
[引き抜いた銃口の先はスティーブの膝。
尤も、"阻止"はその場に物を留めておくものだ。
銃弾にまでは掛けられないだろうが……*]
『なんだって…?
機械生命体の一部……そう言うことか』
[天女が中心に降り立てば運命の歯車が回る。
エーディ>>+281からの連絡に『死神』が残したメッセージを思い出した]
『ありがとう、絶対に捕まえる。
逃がさない』
[強い意志を込めた声で言う]
『戻ったら何か奢る。
食べたいもの決めといて』
[必ず防いで戻るという意味を込めて*]
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