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『リリー!!!』
[そう叫ぶのは、やはり上層の人間だろう。
少女へと駆け寄って、その頬を思いっきり叩いた。
そうして、]
『行くわよ!!』
[男を見下すように一瞥すれば、少女の手を乱暴に引いて、戻っていく。
そして、少女は、振り向いて、]
『また、探しに来るから!!』
[そう手を振る。]
[やがて、子供たちが戻ってきて、
おねーちゃんはー?と聞く。]
あぁ、帰った。
[そう言えば、えー!!
と声を上げる。]
『みつけたのにー』『ぼくもー』
『わたしもー』
[そう次々と、口にする。
手に持っているのは、とてもじゃないが、
髪飾りとはいえないものばかりではあるが。]
……あぁ。
わざとか。
[最初から、髪飾りなんて、なくしていなかったのではないか、と、思う。]
[去る母子の背に酷く寂寥の表情を浮かべていたのは一瞬]
は?
小さい時じゃねぇし。
今は仕事でうろついてんだよ、知ってるだろ。
お前の探し物だか、何だかと似たようなもんだ。
[睨むような眼差しは、目が痛むか霞むかしている時だと、スティーブは知っているだろう。
本当に苛立っている場合も多々あるが、今は口をヘの字にして、そこまで苛立っている訳ではないと知れるか。
可愛げのあった容姿も言動も態度も、20年も経てば欠片も無くなる]
あのクッソ不味い飯か。
今日は厄日だな。
[クソ不味いクソ不味いと言いながらも、全部平らげるのも常だろう。
飯場へと先導されるなら、後に続く]
―回想―
[出会ったのは男もまだ幼少期といえる頃だったか。]
何やってんの?
[そう声をかければ、彼は、
両親を探している、と答えただろうか。
決して見つからないことも聞けば]
ここじゃ、探し物はみつかんないって。
みつかんねぇの探しても、しょうがないだろ?
[そう言って、立ち去ろうと、すれば。
ガシッ!と男を掴む手。
振り向けば、頬を膨らませた妹の顔。]
……わかったよ。
探せばいいんだろ!!
見つかったら帰れよ。
[そう言って、男は言う。]
俺は、『ラルフ!』
……ラルフ。で、
……こっちは、妹のええと、『リーナ』
あんたは?
[そんな出会も、かつてあっただろうか*]
―― 中層・バー ――
[小洒落たバーは己には似合わないとノエルは思っている。
事実、時折仕事の一環で訪れる下層や中層のバーは、
今訪れたこの場所のように猥雑とした雰囲気を伴っている。
壁の一角を見る。
賞金首の顔がでかでかと印刷された張り紙や依頼の書かれた紙が飽きることなく貼られている]
はぁ……
[誰にともなくため息をついて、
客の居座るテーブルを分け入った先、カウンターに腰かけたヴェスの隣の隣の席を取り、
それからヴェスの注文内容に目を丸くするまで10秒とかからなかったはずだ]
なんだ、単に管を巻きに来たわけじゃないのか。
[名前を聞いただけでもクソ不味そうな飲み物を注文すれば何が起こるのか、>>184
この辺りでは新参者に価するノエルでも知っている。
こちらも完全にヒマであれば同じ飲み物を頼んで付き合うくらいはしたのだが、
あいにくと――偶々ではあったがノエルもまたこのバーに用事があった。
ちょっと逡巡した末、結局は己の用事を済ませることを優先する]
あまり無茶はするなよ。
[それだけを言い置いてカウンター席から離れる。
二人掛けやら四人掛けやらのテーブルが並び立つ辺りをきょろきょろと見回し、やがて、
目当ての人物が一人腰掛けているテーブルに近付いていく]
はじめまして。
あたしが養父さ――…じゃない、エヴァンス氏の代理で来た者だが。
とりあえず話を聞かせて貰おうか?
[席に着くなり腕を組んで言い放つ]
[そんな出会も、かつてあっただろうか*]
はいはい。存じてますよー。
ほんと、可愛くなくなりやがって。
と、お前らもほら、遊びにいけよ。
肩車は今度またやってやっから。
[足元に絡みつく子供たちにそう言って、
約束!、またねー!と口々に違うことを言いながら去っていく。]
また、いてぇの?
[トントン、と自分の目を叩けば、その意味は分かるだろう。
一応、心配はしている。そうは見えなくとも。]
長いこと食ってると、あれが旨いって思うようになんだぜ?むしろ、飯にありつけんだから、吉日だろ。
[先程、彼も思っていたのと似たようなことを言えば、
彼を連れて、再び老人のいる飯場へと]
ー中層区画 カフェー
ん?ソノランじゃないか、暇そうだな
……ああ、良かった。アデル、エイミー 待たせて済まない
[ひらりと振られた手に>>215、こちらもスっと手を上げて返す。微かな異能の気配>>156に『こいつ何かやったんじゃ』と考えたが、周りの喧騒はもう静まり返っていて慌てることはなさそうだと察する
その近くに約束の人の姿を見つけてホッとした。
そちらに向かうと、立ったままソノランの方を向いて]
まあ多分どこかで鉢合わせるんだろうなとは思ってたさ
お前ら特殊チームとはどういうわけか腐れ縁が深すぎるようでな、何かしらまた騒動がありそうな予感がしてる
[それも、その予感はほぼ確信に近くなってきている、とは口には出さなかったが]
[そして今度はアデルの方に向き直る。
立ったまま懐から電子通貨のチャージされたキャッシュをアデルにみせた。]
一応念の為だが、あの男はどこに置いていったかだけ訊かせていただいても?あの後スラム街にポイ捨てされてたようだったら払い損だからな
[アデルが正直に話すならばすぐにでもユウヅキは報酬を手渡すだろう**]
―飯場―
じーさん、また邪魔するぞー。
あぁ、あと、ほらヴェス。
こいつに、一杯。
[親指でくいっと、ヴェスを指した後、
男は老人に、今度はそこらへんのガラクタから拝借したプレートを渡す。
そうすれば、ヴェスにドロドロの"旨い"飯が渡されるだろう*]
── スラム ──
馬鹿じゃねえ?
可愛げとか、気持ち悪い……
[閉口し、更に口がヘの字になる]
あの馬鹿。
あのドンパチ探偵のせいだ。
[目が据わる]
あいつが、周囲の迷惑を考えずに暴走するから、その尻拭いをしてやったんだよ…… 朝から最悪の目覚めだ。
薬で誤魔化してるから、ま、保つことは保つ。
[深い溜息と共に愚痴る]
早めにヒーラーんとこでも行かなきゃ、きつくて仕方ない。
[視線を彷徨わせた]
俺はー!
ちゃんと稼いでんの!
飯くらい食べれるの!
[くだらない会話をしながらも飯場へ行けば、何か言う暇も無く、どろどろのものが差し出される]
…………厄日じゃねぇか、マジで。
[錆びついたスプーンなんだか棒きれなんだか分からないもので、口に運ぶと、予想通りの不味い味が腔内を蹂躙する。
先程口に運んだ青汁とハバロネの味を上書きしていった]
くっそまず……
これで栄養だけは取れるとか妥協しすぎだろ。
もう少し味にも注意を払ってもいいんじゃねーの。
[不味さを薄れさせる為か、口からは止めどなく言葉が垂れ流される。
それでも躊躇なく食べられる辺り、慣れて訓練されすぎていた]
― 回想 ―
[見つからない。その意味が分からないほど、
男は子供ではなかった。
しかしスラムでは生きるのが精一杯。
だから、構っている余裕なんてない。
そう思うなら、声をかけず放っておけば良かったのだ。]
ヴェス、すたー…?
ヴェスでいいな!
ヴェス!!
[そして、ほら探すぞ!と手を引いた。
勿論見つかるわけはなかったが。]
みつかってねぇんだから、
また、探しに来いよ!
[そう言って、その日は、ヴェスを帰した。
そうして、スラムに来る理由は変わっていっただろうか。
それでも、そのまま20年。
なんだかんだで、今に至る*]
[下層の片隅で孤児院を開いているノエルの養い親――“エヴァンス氏”は、
かつては治安維持部隊に属していた。
今や下層のドンパチから退いて久しいが、
その勇名を買って頼みごとをしてくる者が稀にいるという。
とはいえこれまでの養い親は、“愛娘”たる己を自ら危険に引き込むような真似、
つまり養い親に来た頼みごとをこっちに回す、という真似はしなかったはずだが……、
背景を考えるのは後だ。
そう思い、ノエルは同じテーブルに着く相手を見据える。
すでに注文した浅緋◆の酒が手前に置かれていたが、
それに手をつけることもなく]
ふむ。
要するにアンタのとこと敵対している組織の魔の手から護衛してほしいものがある、と……
そのくらいならお安い御用だが。
そもそもアンタはいったい何者なんだ?
「我らは〈UROBOROS OVERDIVE〉……」
……、(我ら?)
[この時ノエルのセンサーが過敏に働いた。
突っ込んだ事情を訊いたら余計泥沼にはまる気がする……と]
── 回想 ──
うん……
[気圧されて、手を引かれて、心が空っぽのままにスラムを連れ回された。
色が見えてるのに色付かない街並みはその後もずっとそのままだったが]
うん……、また。
ラルフと、リーナ。
[その日帰され、また来いと言われれば愚直なように、またスラムへ足を踏み入れた。
そうして、何時の間にか目に見える街並みの色も、色づきを取り戻し始めていったか。
数ヶ月後に能力に目覚めれば、この力があれば両親が救えたのだと、ギャン泣きすることだってあったものの*]
[アデル達と話すのには口を挟まず、前髪の奥で都市の観察を再開する。
ユウヅキの言う通りきな臭い気配はあったが、まだ確信までは掴みきれずにいた。
仮に確信したところで余程の案件でない限りは、自主的に動く気はなかったりする]
(『死神』は継続案件だがインターバル入れないと向こうも尻尾出してくれそうにないしな。
サーチ系能力持ってると本当厄介だぜ。
『機械』は最近出たって聞かねーな……だからこそ油断ならねーんだが)
(……ここらが動くってなりゃ流石に休暇返上になるだろうけど)
[それ以外は様子見つつで良いだろう、と判断。
啜ったアイスコーヒーが尽きて、ストローが、ズズ、と音を立てた**]
なるほど。ずいぶん大仰な名前なのは把握した。
とにかく、……依頼は受けるよ。
なんせ養父さ――…エヴァンス氏の顔に泥を塗るわけにもいかないからな。
[そうして、ようやっと目の前に置かれていた、
浅緋色の、ほんのり果実のような香りがする液体で満ちたグラスを手に取って掲げると告げる]
それで、だ。
せっかくだから乾杯といこうじゃないか。
―――……仕事の成功を祈って。**
(あの青汁ハバロネよりも慣れちまってるから……)
[この不味さが癖になるとは、口が裂けてもスティーブに言う気はない、聞かせない、聞かせてはまずい。
もごもごと、スプーンを動かす]
お前さあ、俺の飯をもう奢らなくてもいいんだぜ。
トークンくらいあるし。
[物々交換の方だって知っている。
それでも奢られる限りは、断る気も起きないのもそうだった。
この腐れ縁の関係に居心地の良さを感じていた]
お前がほいほい飯よこすから、俺もほいほい食べちまってるけどさあ。
[スプーンを咥えたまま、喋る]
んで。
俺がお前に会いに来たのは、別に飯が食いたかった訳でも愚痴を言いたかったからでもないんだけど。
[もう暫し、スティーブから茶化されたり雑談が続くなら雑談に興じるだろうが**]
気持ち悪いっつ―なよ!
はいはい、今も、可愛いって。
[わざとらしくそんなことを言えば、更に気持ち悪いと言われそうだが。]
ドンパチ探偵、は一人しかいねぇな。
そりゃご愁傷様。
[先程、会った人物を思い浮かべ、苦笑いを浮かべる。]
お前なー。あんま一人で全部なんとかしようとすんなよ。
ドンパチ探偵も、そこまで考えなしってわけじゃねぇだろ。
……まぁ、言っても何もしないってのは、
無理なんだろうな。
[が、何かあってからでは遅い。
なんとかなる、ではダメなのだろう。と思う。]
ヒーラーなぁ…俺じゃできねぇしな。
ここいらじゃ、まずいねぇし。
[視線を彷徨わせるヴェスと、
何事か考える男。
視線は交わらず、愚痴を聞きながら、道中はそんな会話をしたか]
―飯場―
ここじゃ、稼ぎとか関係ねぇし?
[ちゃんと稼いでると、喚くヴェスにニヤリと笑う。
まぁ、実を言えば、男の手持ちもこれで最後なのだが。]
ほら、食った食った。
吉日、吉日。
[ニヤニヤと笑いながら、ヴェスの様子を見る。
反応が、ここでは誰もしない反応だから新鮮だ。
まずい、味に注意を、そう云うたび、じーさんや周りの人間が、じろりと見ているが、気にはしない。]
食えりゃ良いんだよ食えりゃ。
[文句をいいながらも、それでも食い進めるのを見る。]
[男は、この飯が普通になっているが、
まさかヴェスが不味さが癖になるような味覚に変化してしまっているとは、
わからない。]
まぁまぁ、お兄さんに奢らせなさいって。
[腐れ縁で、くだらない軽口を叩きあったりするものの、
ヴェスは弟のようなものでもある。
たまに、弟扱いし始めるのは、癖みたいなものだ。
ほいほい食べちまうというヴェスに、
食っとけ食っとけと言いながら、
ほいほい食うから、やりたくなるんだよなぁ、とは言わない。]
ん?あぁ。
俺に会いたかったからだろ、勿論。
[そんな軽口を言いながら、そこらへんに落ちていた、
ヴェスの向かえ側へ座る。
彼がここに来た理由を話し始めるなら、
それを聞こう**]
ー少し未来 カフェから出た後ー
[アデル達との取引を終えて、カフェを出る。
1度色々整理しないとなあ、と考えながら歩いていると…
すごい力で誰かに手を引かれた]
うおっ…?!な、なんだ…?!
『探偵さん…あなた、最近有名になった探偵さんですよね…!どんな依頼でも引き受けてくれるっていう…!』
[振り返るとそこには若い男がひとり。身なり的には中層区画の人間だろうと予想がつく]
……依頼の話か? 一応聞くが、何でもひきうけるわけじゃないぞ
『いいんです…いいんです!お願いです、話だけでも!』
[その必死な形相に圧され、余程のことだろう…と思い、人気の少ないところで話を聞くことにした]
ー人気の少ない路地裏ー
……ある組織の調査と…場合によっては制圧ぅ?
[話を聞いてあまりに突拍子もない依頼で、思わずそんな間抜けな声がでる。調査して場合によっては組織を潰せとはどういうことなのか]
[話としてはこうだ。この男はその組織のものに騙されてその身を滅ぼす直前まで来てしまったという。
しかし男はその組織では末端も末端、いや組織に所属していたと認識すらされていなかった。そのためその組織がどんな組織で何を目的としていて、どうして自分がこんな目にあっているのかが分からないのだ]
[こんなもので納得などできるはずがない、と彼は語った]
……それで?はぁ?
何をしたんですか、貴方は?
『小包を受け取って、ある場所に置いてくるだけ…
そうすれば、報酬は払うと……』
そんなお決まりの詐欺みたいなもんに引っかかったんですか…ええ……
[しかも指定された場所では警察部隊がたまたま居合わせており、小包の中には彼らが驚くようなものが入っていたという。そしてなんだかんだあって、男は警察に追われる身となった。指名手配のための写真がないのは救いだろう]
……あるかどうかも分からない、組織集団の調査ねえ…
はあ……あんまり期待しないでくださいよ?
それで制圧というのは?
『即警察に御用になるものを運ばせたんだ…きっと何か犯罪に手を染めてるに違いない!そういうのが分かれば…警察には頼れないんです!お願いします!』
そういう依頼なら高くつきますよ?
『構いません!全財産でも支払う所存です!』
賞金首がいたら全額賞金も頂きますよ?
『構いません!…このままじゃ、僕は納得出来ないんです!』
解決出来なくても、文句は言いませんか?
『………、調べられるだけ、調べてください!』
……はぁあ、分かりました引き受けましょう
[これまたよく分からない依頼が来たな。そうユウヅキはため息をついた]
[話をつけ、契約を済ませて…最後にこんな問答をする]
それで?組織の名前くらいはわかりますよね?
『ええ、多分なのですが……』
[その組織の名は<UROBOROS OVERDIVE>だと彼は語った**]
─ ある任務の記憶 ─
[それは緊急性の高い任務だった。
機械生命体の出現、それに伴う被害を受けての対象の破壊を命じられたもの。
現場が前文明の遺跡であり、必要以上の破壊を避けたいという希望と、現場にまだ調査員がいるために迅速さが優先され、対単体が可能で転移能力を持つソノランが派遣された。
いまだ歳若く、単独任務は初となる。
それでもソノランはいつもの調子で現場へと向かった]
[移動のロスがないとは言え、機械生命体出現からはいくらか時間が経っており、被害者は増える一方。
だがそこに現場にいる中で一番強い能力を持つ者が現れれば、機械生命体の襲撃対象はそちらへと移った]
ほら、今のうち行って。
[生き残った調査員達を背に、そちらを見ないままにひらひらと手を振って避難を促す。
少年特有の高い声に驚く者もいただろうが、調査員達は逃げるのを優先した。
ちら、と視線を流せば、ソノランよりも幼い子供がいる。
調査員の子供だろうか、酷く焦燥しているように見えた。
その子供が避難したかどうかを確認する前に、機械生命体がソノランへと襲いかかって来る]
これ一人で相手しろとか、ちょっとオーボーじゃない?
[当時の武器はハンドガン。
これだけでは到底、機械生命体に致命的なダメージは与えられない。
壁が欲しいなぁ、なんて考えながら、転移を駆使して機械生命体の攻撃を振り切り、透視を使って弱点を見極めた]
んー、加速かけたから貫通したけど……。
やっぱ転移も組み合わせられるようにした方が良いなぁ。
[動力と思われる箇所に穴が開いた機械生命体の構造をマジマジと眺めて、仕事は終わりと言わんばかりに踵を返す。
子供はどうしていたか。
避難した調査員達に、「終わったよ」と報告して、機能を停止した機械生命体は特殊チームで回収することを伝えた。
なんやかや言われたかも知れないが、こちらも任務。
帰還の際に共に転移で運んでしまう。
その後、回収された機械生命体がどうなったかは ─── ご想像の通り**]
── 少し前・スラム ──
うっせ。
からかうのはよせよ。
[可愛げが無いのくらいは自覚している。
子供の頃はほっそりしていた体とか、ぱっちりお目々なんか失われて久しい]
…………別に、一人で何でもしようとしてる訳じゃない。
そんなつもりは、ねーよ。
[それが他人にはどう見えているかなどは知らない話だ]
ドンパチ馬鹿を見かけた時に、手が空いてるのが俺くらいだったっつーくらいだし。
ハ、お前にそんな説教受けるくらいなら、助けるんじゃなかった。
[わざとらしく肩を竦めスティーブ>>245に憎まれ口を叩く。
これくらいは互いの間では軽口のようなものだろう。
弱い者なんて、野垂れ死んで、死んで当然。
死ぬべきだったという言葉が脳裏を占める]
[弟扱いされる理由なんて、分かる。
あの日から何だかんだスラムに来て、こうやって飯を奢られて、時には馬鹿な話をする腐れ縁だからだ。
それでも、『スティーブ』の妹が死んだ時。
男が、その死に微かな羨望を抱いたことは、許されざることに違いない。
そう思っている]
おま…………。
馬鹿だろ。
[食べ終わった容器を投げ出し、両手で顔を覆う]
まあいい。
本題だ。
[たっぷり十数秒経った後、両頬を叩いて復帰した*]
[ここで生まれ育った男には
名前どころか、生まれた日も年齢も良くわかっていない。
親はどうだったか、そこらへんで死んでいたのか、
捨てられたのか。もう覚えていない。
だから、実のところどちらが年上だとかは分からなかったりする。
それでも、弟扱いをしてしまうのは、妹がいたせいだったろうか。
とはいえ、妹も当時まだおどおどしていたヴェスに対して、弟でも出来たかのように接していたのだが。
妹とヴェスに見つけた飯、とてもじゃないが中層で食べるような、もはやゴミといえる食い物だったろうが、スラムじゃ貴重な食料だ。
その当時は盗んだものもあったが…
それを妹とヴェスに分け与え、『全部食えよ!!』
と、その言葉を言うことも今はないか。]
[妹が死んだ時、彼が羨望を抱いたことは、知らない。
だが、どこか会ったときから、ヴェスは死をどこか求めているような、
そんな気がしていた。
が、彼は気付いていただろうか。
いつしか、妹ヴェスとの関係が変わることを恐れていた。
さっさと言っちまえば良かったのによ。
そう思う言葉は、まだ心にしまったまま。]
お?図星?あっはは、なんてな。
[両手で顔を覆うヴェスに、笑い、
その間復帰するまで十数秒。
それを待ち]
……
[本題。その言葉になんとなーく、
嫌な予感を覚えるのは気のせいだといい。*]
── ──
[見上げるのは、幼少の頃ゆえか、それとも。
鋭い鉤爪のように、鋭利な指先のようなモノから、血が滴る。
ゾッとする程、美しくも殺戮に特化したような機械の姿態。
都市でいくつか見かける機械達とは違う。
機械は返り血を浴び、蒸発した血の粒子が周囲に舞い、濃い血臭が現実感を失わせていた]
あ、あぁ……
[殺される。
その鋭利な部品を一振りするだけで胴体は切断され、一突きで骨すら容易く貫通するだろうと、理解してしまった。
涙で濡れる顔は酷く憔悴し震えていただろう。
目の前には、発声機能は無かっただろう、機械音だけを響かせる無機の圧倒的理不尽があった]
[異能を向けても尚動き続け、殺害する時は容赦無く。
頭部が果実のように潰され、体が刻まれたのを見ただろう]
[機械の攻撃は子供のヴェスに振り下ろされなかった。
両親の遺体を前に、へたり込んで無防備だったというのに。
気づいていない筈がなかったのに]
[と、彼が話し始める前に、また子供たちが走ってくる。]
『すてぃーぶー!』『これー。ひろったー』
[持ってきたのは、何かの荷物。
いつものように、買って欲しいということだろう。]
はいはい、いつもご贔屓にー。
[そう言って、受け取って、"代金"を支払えば、
子供たちはまた、駆け出していく。]
……?
[ふと気付いた。行き先が書いてあるようだが、
それは、調査隊行きの荷物だったか。]
これ、お前が落したわけじゃねぇよな?
[見せれば、彼の反応はどうだったか。]
―中層区画 カフェ―
もむ!
[ユウヅキを見つけたのは口いっぱいにミックスサンドを頬張っていた時だった。>>228手を振って彼を迎える。
ユウヅキがソノランへ"特殊チーム"と言うのを聞けば、へぇと驚きつつも納得する。ソノランの能力なら重宝されている事だろう。
そして、少し胸がざわつく。
特殊チームの人間なら、もしや娘の正体を知っているのではないかと。村での事件の時、アーネストは色々知っているような口ぶりだったから。しかし、今のところ特に娘の素性について触れてくる気はなさそうだ。藪蛇をつつくのは避ける事にした。
ユウヅキとアデルが取引する間>>230は口を挟まず、ご馳走に集中していた。]
……ユウヅキ?
[さっきからちらちらと視線が飛んでくる。>>268 ははぁんと合点がいって、自分の皿からサンドを一つ差し出した。]
一つ、食べてくれない?
とってもおいしいんだけど、
全部食べたら動けなくなっちゃう。*
[ゴミみたいな食べ物やクソ不味い物を口にしても腹を壊さない悪食になったのは、十中八九どころか、十中十、スティーブが原因だろう。
その頃は、まだ両親のショックが大きく『全部食べろよ』と言われれば、どうでもいい気持ちと共に、吐きそうになったり、あるいは少数ながら口に運んだだろう。
妹……男にとっては姉のような存在だったかもしれないが、彼女に譲ることもあったかもしれない。
それでも、暫くそうやってスラムで過ごせば正気を取り戻し、気づくだろう。
『残飯じゃん、これ!』と。
スティーブが味覚に悪い影響を与えていたのは確定的に明らかだった]
……! い、いや…仕事中だから……
[エイミーにミックスサンドを差し出され>>271、1度はそう遠慮の言葉を口にする。
しかしその手はミックスサンドを持つエイミーの手をがっちりと掴み、目がキラキラと輝いている。よだれが垂れていないのは破天荒人間の最後の理性か]
[しばらく取引相手のアデルのほうもチラチラ見て、食べていいのか?いいのか? と少し我慢しようとはした]
[ぐきゅるるるるる]
…ま、まあそこまで言うなら食べてやろう
残すのは勿体無いしな!ああ!
[結局ユウヅキは空腹に負けた。 エイミーの手からミックスサンドを受け取ると心底美味しそうにサンドを頬張り始めた*]
そういう私も仕事中だったりして。
[てへ、と舌を出す。
食事を終えればアデルに頼み、荷物について指示を仰ぐつもりだ。
一緒に家に向かい引き渡すか、家の外に置いて置いて良ければそのようにして、受け取りのサインをもらうだろう。]
……ふふ。
[腹の虫が理性吹き飛ばす音を聞き、くすりと笑った。3ヶ月前の事件以来、色々吹っ切れたのか随分性格が丸くなっていた。]
ね、ね、美味しいでしょう?
いい店連れてきてくれてありがとう、アデル。
[いい顔でサンドイッチを食べるユウヅキをにこにこと眺めた。]*
── 薄暗い部屋 ──
[さて、エイミーから視点を外し、とある薄暗い部屋を映そう。
地下なのだろうか、窓のないその部屋には通信機器やスナック、工具に雑誌などが雑多に散らばっている。
部屋の隅では細く長身の男がモニターを眺めて渋い顔をしている。モニターにはマップが映し出され、中層のカフェに赤い点が点滅していた。]
『アニキ、中々荷物つかねっす。
中層のカフェでとまりっぱで……
配達人、サボってやがる。』
[アニキと呼ばれた小太りの男が食べかけのピザを手に振り返る。]
『なーんだってぇ!?
まだしばらく動かねぇなら発破かけるんだョ!
さっさとウロボン13号にアレ探させねぇと、
俺らがオヤビンにドヤされちまう!』
『ひぃ、そいつぁこええや!』
[身を震わせ、細長い男はモニターに視線を戻した。]
『まさか、さんざ探してたアレが
アデルんちにあるなんてなぁ。』
[呟くと、何やら手配を始めた。]*
…………差出人が書いてないな。
慌てて書きそびれたか、何かあるのか。
[男は、面倒そうに小型の端末を起動し、条件に合う届け物情報を探し始める。
調べるのが面倒ではなく、端末を操作するのが苛立つだけだ]
それらしき荷の流れは複数あるみたいだが。
届けて金が貰えるかね?
[もっとも、このケースの場合、金の有無は男には関係が無かった]
確か調査隊は、この時間なら出発直後だな。
トべば間に合うな。
[機械生命体関連の情報と同じ程度、調査隊の情報も諳んじれる。
男の視線がスティーブに戻る。
発動の素振りは無いが、男の遠隔移動能力は、視界に入った対象>>154が行使先となる*]
むぐ…仕事中ならさっさと…終わらせてやれ…
もぐもぐ…依頼人も…心配して…もぐもぐもぐ
[口の中にサンドイッチをいれながら、それっぽいことを話す。全くもって説得力がない。
ニコニコと笑うエイミーの表情にこちらもニコリと表情が緩む。
サンドを食べ終わると手を拭いて、エイミーの長い髪をサラリと触れ後ろに持って行ってやる。]
ほら、髪が落ちると髪ごと食ってしまうだろ
[アデルに褒められていたエイミーの髪。触れてみて綺麗だなと彼も感じた*]
─ ある任務の記憶・2 ─
[特殊チームの本部へと持ち帰った機械生命体は、あちこちに弾丸を弾いた痕が残り、腕や足の一部は押し潰されたようにひしゃげていた。
片やソノランは腕や肩、胴などに鋭利な刃物で斬られたような痕が残っている。
機械生命体の手は鉤爪状、それらを受けたが故のことだった]
いくら単体特化型が出払ってたからって、こっち回すことなくない?
[ソノランも戦えはするが、どちらかと言えば後衛の部類。
援護や狙撃で真価を発揮するタイプだ。
前線に立ち近接戦を行うのは得意ではない]
こいつらの戦い方?
そーだなぁ…。
[特殊チームのメンバーに聞かれ、戦った時のことを思い出す]
[機械生命体は主に鉤爪状の手を振り回し攻撃して来た。
関節の動きは滑らかで、重量による鈍さは多少あるが、振り下ろしの速度は眼で追うのがやっと。
一撃一撃に間があるわけではなく、振り下ろした直後に切り返しを行ってきたこともある。
壁が欲しい、と言ったのは狙撃の時間を稼ぐのもそうだが、この厄介な動きを防ぐ意味合いもあった]
プログラミング、って言うよりは、動きは思ったより機械的ではなかったね。
人の動きの滑らかさっていうの?
そう言うのがあった気がする。
[振り下ろしてきた爪に対しバックステップを踏み、空間へと身を投じて機械生命体の背後に現れる。
至近距離から機械生命体の首の関節を狙い引鉄を引くが、ガァン!と言う音だけが響いた]
装甲はすっごい厚いよ。
ハンドガン程度じゃ歯が立たない。
関節狙いで斬るならもしかするかもね。
それ以外ならブラスターか、打撃、後は爆薬と熱?
あぁ、電気は有効かもね、何せ機械だし。
後は思いっきり潰すとか?
とにかく動力源潰さないとじゃないかな。
[動力源が残っても活動不能なほどにバラバラにしてしまえば良いだろうが、その手段を持たないためにそんな証言をする。
その時選んだのも、弾丸に加速をつけて動力源を潰す、と言うものだった]
[背後からの衝撃に、機械生命体は振り向き様に爪を薙ぐ。
ソノランは後方へと跳ぶも間に合わず、爪の先が胴を掠めて行った。
衣服が切り裂かれ、肌にもその痕が残る。
傷口がじくりと熱を持ち、その感覚にソノランは舌打ちをした]
[打開策を考えるために何度か牽制の銃弾を放つ。
接近を避け続ける姿勢を見せると、機械生命体は大きく口を開けた。
何を、と思う間も無く高熱のエネルギーが放たれ、ソノランの右肩を抉る]
飛び道具まで備えてるとはね。
本当に厄介だったよ。
[熱線が飛んでいったのが調査員達が避難した方向とは逆だったのが幸いだった。
遺跡の一部が吹き飛んだが、人的被害は無い。
ただそれとは別の方向に子供>>269の姿があった。
その前には二人分と思われる遺体。
へたり込んで動けないだろうことは明白だった]
─ ある任務の記憶・3 ─
[機械生命体が逃げ遅れた子供を狙う気配は無い。
(なるほど?)と察するが、それは安堵には繋がらなかった。
飛び道具がある以上、巻き込む確率は0ではない]
……はぁ〜、しっかたないなぁ。
[至極面倒だ、と言うような声。
左手で頭を掻いた後、空間を飛んだ]
[機械生命体の前から姿を消し、現れたのはへたり込む子供の下。
無遠慮に腕を掴み上げ、子供も巻き込んでまた空間を飛んだ。
次に現れたのは、避難していた調査員達の下]
これ、よろしく。
[子供を地面へ下ろして調査員達へと声を投げる。
そうして直ぐにまた機械生命体の下へと飛んだ。
1分にも満たない間に為された行動。
機械生命体がソノランを追って向きを変えていたが、その背後に再び現れることで機械生命体の向きを再び調査員達の方向から戻させた]
[以降は瓦礫や石を壁代わりにしながら、機械生命体に飛び道具を使わせないような戦い方をする。
何度か銃弾を直撃させるが、やはり装甲をへこませるだけで効果は薄かった。
装甲を貫通させる手段がないことは無い。
ただ、確実に動きを止める一手を考えなければいけなかった]
機械なんであれば……っとぉ。
[装甲内に弱点となる動力源があるはず。
そう考えて透視を行おうとしたが、突き出される爪に仰け反る羽目に]
あーったく、あんまりやりたかないんだがな。
[悪態を突きながら、ソノランは機械生命体から2・3歩ほど離れ、敢えて詰め寄られる程度の距離で立ち、前髪を掻き揚げた。
隠れていた部分から覗いたのは、白銀色をした右眼。
ソノランの視界が二種類の世界となり重なる]
[透視を行うと左右の眼で見える景色が異なることになり、視覚情報による反応がどうしても遅れてしまう。
敵前でそれを行うのは隙を作ることと同義語だった。
案の定、動力源を見定める間に機械生命体は距離を詰め、腕を振りかぶる]
ッ、
[それに気付けはしたが、対処するには遅く。
振り下ろされた爪が左肩へと深く突き刺さった。
血塗れの機械生命体が新たな赤に染まる]
───── ハッ、これで殺ったと思うなよ。
[前髪を掻き揚げていた右手を離し、左肩に繋がるように伸びる機械生命体の腕をハンドガンの柄で思い切り叩き上げる。
重力加速を伴った一撃は機械生命体の腕をひしゃげさせながら、ソノランの左肩を解放した。
紅が飛び散るのもそのままに、今度は右足で機械生命体の左足を蹴り飛ばす。
接触時に機械生命体の左足に重力をかけてやれば、メキメキと音を立ててそれは潰れ落ちた]
………しぶてーの。
[足と腕を潰されて尚、機械生命体は機械音を唸らせ、残る爪を振り上げてくる。
やはり動力源を潰す必要がある、と動かしにくくなった左腕を引っかかれながら横へと飛び、ハンドガンの銃口を機械生命体へと押し付けた。
その位置は動力源がある箇所への最短経路。
狙いを悟ったかは知れないが、反射のような動きで機械生命体は腕を振り払いにくる]
っらぁ!!
[腕に弾かれる直前、引鉄を引き弾丸に重力加速を施した。
装甲を貫通するに足る威力を乗せたそれがどうなったかを見る前に身体が宙に放り出される]
──── ッつ!
[左腕で直撃こそ避けたが、腕には鋭い線が更に増えた。
転移を行い推進力を落下に変えて地面へと着地する]
…………はー、割に合わねぇ。
[経験がまだ少ないのもあるが、満身創痍の姿で溜息をついた。
投げた視線の先では動力を貫かれ動きを鈍らせる機械生命体がいる。
バチバチとショートする音が響き、しばらくぎこちない動きを見せていたが、やがて機械音の収束と共に動かなくなった]
前線向きじゃないっての。
[愚痴は任務を命じた者へと向けられたものだった]
─ 中層区域 カフェ ─
[チップスを摘みながら、ユウヅキとエイミーのやり取りを眺める。
仕事中だからと断っていたユウヅキだったが、その言葉とは裏腹に手がミックスサンドを持つエイミーの手を握っていた。
その時点でもう笑いが込み上げていたのだが、腹の虫に忠実に食べ出したのを見た後は我慢の限界だった]
フフフ ハハハハハハ!
ユウヅキ面白いなぁ!
[遠慮なく腹を抱えて笑っている*]
そうね……もぐもぐ。
荷物はもう一つあるし……もぐもぐ。
食べたらお暇しないと。
[アデルとは仕事が終わればこれきりになってしまうだろうか。
少し寂しくなって、俯いた。髪が肩から口の方へ落ちてくるが、そのままぼうっとサンドを口へ運ぼうとした。]
あっ、ありがと。
[驚き、そして恥ずかしそうに頬をかいた。]
髪留めをどこかで落としちゃったみたいで。
お箸か何か棒でもあれば止められるんだけど。
[残念ながら、手近にはなさそうだ。]
ところで、連絡先ってもらえたりする?
[尋ねるのは三人に。]
通信できる端末は今持ってないんだけど、
あとで借りようかなって。
借りたらこちらから連絡するわ。
[先ほど下層で何軒か端末のレンタル屋を見つけていた。]*
髪留めか?
ちょっと、待て、棒のようなものでいいんだな?
[ソノランのチップスに手を伸ばしながら、きょろきょろと周囲を見渡しまだ口のつけられていない水のコップを見つける。]
それ、使ってもいいか?
[そう言いながら顎でコップを指す。
チップスからは視線を外していた。ユウヅキはちゃんとチップスを入手できたのだろうか*]
殊勝な心がけだな
罪に対してしっかり罰を受ける意識があるのはいい事だ
[ガシッ]
[口では何かそれっぽいことを言っているがその手はがっちりチップスの入った籠を掴んでいた。
一つつまんで食べる。美味い。説明不要。]
[2枚、3枚と食べる。美味い。4枚目に手を出して…ハッとする。そうだった、エイミーに髪留め代わりのものを渡すんだった]
[今度は水の入ったコップに手を伸ばし掴む]
お前までなぜ笑う!こら、言ってみろ!
[エイミーにまで笑われて>>301なんだこいつら!と少し顔が赤い。コップを握る手に力が入ってしまうが割らないでください!と遠くから聞こえる店員の声にハッとして元の目的を思い出す]
コップじゃなくて、こっちが目的だよ
[コップの中の水を揺らす。 スイーッと指先で触れると水はコップから離れて彼の手の中に収まる]
[コップを置いて、手の中の水を指揮する。揺蕩っていた水泡は指揮に合わせて形を変えて一本の棒の形に変わる。]
凝固、固形化……っと。元はただの水だから長くは持たないが、6時間くらいならばこの形を維持できる。その間に代わりを探しておくといい
[そう告げるうちに水の柱はカチカチと状態を変化させ凍結する。液体操作の能力で、状態を変化させたのだ。]
[キラキラと輝く氷の髪差しをエイミーに渡した。エイミーに連絡先を聞かれれば>>295、ついでのように自身の端末への連絡先を教える*]
[貸してみろと手を差し出したヴェスに荷物を渡す。
そうすれば彼は荷を改め始めたか。座ったまま膝に頬杖をつきながら、それを見て、やがて]
あってもなくても、ここで落とされちゃぁな。
[拾ったのが子供たちで、しかもヴェスがいるときだったのは運が良い。もし男が一人であれば、さっさと開けてしまっていたことだろう。
端末を操作する姿には、男も同様、めんどくさそうだと、眉根を寄せる。]
知らねぇよ。
俺からすりゃ、そっくりもらっちまったほうが、金になる。
[ふいっ、とヴェスから視線を外す。ヴェスが調査隊の情報を蔑ろにしないことは、分かってはいるが。]
[トべば間に合う。その言葉に、再び、ヴェスに顔を向ける。]
お、おい。
俺はトばすなよ…!?
[その行使が男の眼に映るヴェスなのか、それとも男なのかは分からないが、その視線が向いていることに気付けばそう言った。**]
── スラム・飯場 ──
[恐らく、男の端末を操作する苛立ちから来るものとスティーブの思う面倒臭さは似ていても違うだろう。
とはいえ、男の苛立ちは取り巻く物の全てに対して抱いている面もあるが]
…………あー、そうだったそうだった。
スティーブ、今日暇か?
[そっくりそのままと耳にして、男は声をあげる]
少し付き合えよ。
[そして、いい笑顔を浮かべる]
トばすなだって?
は〜〜〜、どうすっかな〜。
断るならトばしてやろうかな。
クソ不味い飯を奢ってくれた礼もまだしてねーし?
[目元に力を入れると、スティーブ周辺の空間が弛み湾曲する。
にィ、と口元を歪ませて笑い、しかし異能の発動をキャンセルした]
急げば間に合うだろうよ。
[親指の腹で目元を払う]
大体、俺はお前に尋ねごとをしようと思ってたのに、トばしちまったら話が出来ねーだろ。
はぁ。
地下組織の話が聞こえて来てないかどうかだ。
スラムの餓鬼共に限らず、ここでは、思わぬものを目に耳にしやすい。
…………数ヶ月単位、年単位の間隔で、誤認扱いにされているがバグ野郎共の目撃情報がドーム内で出ている。
["上"にはあがっているのかどうか。
男は地道に聞き込んできた話を口にする]
だが、ドームの住人がご存知の通り、機械生命体(バグ野郎)は騒ぎを起こさずには絶対にいられない。
・・・・・
いられない筈だ。
だから、ドーム内の目撃情報など、ありえない筈なんだ。
[口元を歪ませて笑う]
[管理の甘いシールド処理が施されていないバグ・シングの紛失といった話も仕入れているが、ここでは口にしなかった]
っつー訳で、スティーブ。
何か聞こえて来てないか。
[荷を手元でくるくると回す。
話が済むか、話ついでか。
ドーム外へと出発し始めた調査隊を追いかけるのは、このすぐ後だろう*]
―― 下層 ――
…………、前金がはずんでいる。
[端末でキャッシュの残高を確認しながら呟く。
素直に喜ぶよりも先に、
おいおいよくある前金の額より一桁多いぞ!? という驚きが先に来てしまっている。
もちろん報酬額は事前に聞いていたが、
こうして実際に振り込まれているのを見てしまうとなんというか、
ため息しか出てこない]
……、いやいやいやいや。
まずは報酬に見合う仕事をすることを考えるんだあたし。
[前金の使い方は重要である。
ノエルの場合武器を新調するのに使ったり、
依頼人や依頼内容について裏を取る際の調査費に使ったりする。
もっとも今回は調査にキャッシュを割く必要はなさそうだが。
というわけで。
指定時刻を迎えるまでの短い時間を有効に使うべく、
下層のある通りへと足を運んでいた。
ボロい屋台や露店のひしめく、ブラックマーケットと呼んで差し支えない場所。
前に【東洋会】の者から買ったサバイバルナイフはまだ十分使えるが、
手榴弾などの消耗品は切らしてしまっている。
それらを買っていく最中、]
……ふむ、ワイヤー射出機構付きグローブ、ねぇ。
[ノエルとしては珍しい武器がある、というだけの軽い気持ちで足を止めたのだが、
これを売っていた商人は相当商魂たくましいやつのようで。
「それに目をつけるとはお目が高い!」などと言いながら、
このグローブの機能についてまくし立てていく。
目を付けたとは一言も言ってないのだが]
…………、ちょ、わかったわかった。
そんなにおすすめって言うなら買うよ、買えばいいんだろう……?
[結局断り切れずにそのグローブを買ってしまうのだった**]
ううん、美味しいものは正義だなって。
[ごめんね、とユウヅキへ両手を合わせた。>>302あがった口端が戻り切らないのは許していただきたい。
さてコップを手にしたユウヅキは、繊細な手つきで水を操った。見ていればそれはみるみる形を変えて、一本の氷の棒ができる。]
すっごい、こんな事も出来たの?
動かすだけじゃないのね。
[棒を受け取り、明かりにかざせばキラキラと反射が美しい。ひんやりしたそれは不思議と握っても溶ける気配はなかった。
早速髪を一つに束ね、棒を刺したり絡めたりしながらまとめあげた。ユウヅキに髪の後ろ側を向けて]
どうかしら?
[と尋ねてみた。]
[教えてもらった連絡先はメモをしてポシェットに入れておく。
ポシェットの中には財布や身の回りのものの他に、端末が一台入っていた。3ヶ月前の事件の折、特殊チームのトレインからもらったエイミーの宝物だ。これには通信機能はなく、内蔵の文献を読むだけのものだ。]
ええ、気を付ける。
あなたもね?
[嵐を呼ぶ男が"波乱が来る"なんていうと、間違いなく来る気がする。まさか自分の運ぶ荷物が波乱の一端を担おうとしているとは思いもせずに、娘は笑った。]
お仕事中ありがとう、楽しかったわ。
[去っていくユウヅキを見送る。
そして、ハーブティと娘の皿は綺麗に空になっていた。]
……アデル、ソノラン、ご馳走様。
私もそろそろいかなくちゃ。
[アデルも一緒に来てくれるとの事で、彼女と席を立つ。]
それじゃあ、またあとで。
[椅子をしまいながらソノランに声をかける。
彼の隠された右眼は一度も見える事はなかった。何色をしているのだろうと想像する。]
(白銀だったりして。
――まさかね。)
[家で待つ人の瞳が思い出される。
同じように髪の奥に隠された、白銀の瞳。]*
―― 中層区域・アデルの家 ――
[カフェを出た後は台車を押しながら、他愛のない話をしてアデルの家までやってきた。コンテナの中身は相変わらずたまにガタピシと動いていたが、台車を押していれば揺れにまぎれてしまう。
すっかり中身の事を忘れたまま玄関の中に運び入れると額の汗をぬぐった。]
ふーぅ。
色々とお世話になったわ。
また落ち着いたら遊びにこさせて。
村の方にも、ぜひ。
[アデルのサインをもらえばもう一つの荷物を届けに移動する。]*
あぁ?おいおい、お前、そんなんどっから、覚えてくんだよ!
[断るならトばしてやろうかな。
その言葉に声をあげる。
空間の弛みは能力行使が始まった証だ。]
まてまてまて、
わかったっから!
[両手を前にだし、そう言えば、やがて、彼の口許はにィ、と歪めば、発動をやめたのか、空間は元にもどった。]
あのなぁ…っ!
[急げば間に合うと目元を拭うヴェスに抗議の声をあげるが]
う…
[トばしたら話が出来ない。そう言うヴェスの言葉に言葉を詰まらせる。]
……バグ野郎、ね。
[情けない顔を見せていた男はそれを聞けば顔を切り替える。]
組織、とかは知らねぇが、バグ野郎に関しては
ここ、スラムでガキどもからの目撃情報は、ない。
[男はそう言う。子供の目は侮れない。凝り固まった頭の大人よりも、ずっと、良く見ている。]
……が、部品。
最近、良く、そいつらに似た部品は拾ってくるな。
[本物かどうかは、分からないが。]
どこで拾ったのか聞けば、
まとまって棄ててあんだとさ。
いくつかに分けて。
[後から組み立てるみたいだよな、と。その場所を、伝えれば、
あとは、と。]
ここ最近、武器を欲しがるやつ、
修理を頼みにくるやつが多いな。
何かの準備でもしてんのかね。
俺は引き受けねぇけど。
[男が武器を扱わないことはヴェスは知っているだろう。]
やんねぇっつってんだけどな。
やたら、しつけぇんだわ。
いやー、そんなに俺が好きかね。
[そんなことを言って笑う。
男の性格、言い方のせいや、
また、すぐ逃げるのもあるだろうが。]
村の設定が変更されました。
追う者 ヴェス が村を出て行きました。
ま、そんなとこかな。
[そう締め括り。
ヴェスが荷物を持ち駆け出すなら、]
ほい、いってらっしゃい。
…気を付けろよ。
[そう言って、彼を見送るだろう*]
7人目、追う者 ヴェス がやってきました。
■名前:ヴェス(ヴェス・スターシンガー)
■所属:フリーランス
■能力:遠隔移動能力
■武器:短刀、銃、スタンガン
■経歴:幼少時、前文明痕跡調査隊に所属していた両親を、バグ・シングによって眼前で殺される。中層に遺された家に住み、現在はバグ・シング関連の事件や依頼を主に追いながら、フリーランスとして活動している。
異能に目覚めたのは、両親が死亡した数ヶ月後。
遠隔移動能力を使う度に、目が痛むのが目下の悩み。
性格は粗暴な面がある。
最近、近くに引っ越して来たドンパチ探偵の破天荒ぶりにブチ切れることもしばしば。
■NG事項:感情の確定
■PLより:よろしくお願いします。フィルタで見れるよう再度貼り直しておきます。
村の設定が変更されました。
[そして話が締め括られた後だったか。
スティーブが見送ろうとしているのに声をあげる]
は?
スティーブ、今の話聞いてたのかよ。
今日暇か?って聞いたろ。
少し付き合え……って、俺に付き合えよって言ったんだけど。
[口をへの字にした。
それから頭を掻いて軽く溜息をつく]
…………情報料。
一応、スラムの正規金額だし。
[小袋を投げるようにスティーブに渡す。
キャッシュではなく、トークンなり換金用にも物々交換にも使える物品が入っているだろう]
―― 薄暗い部屋 ――
[再び薄暗い部屋へ視点を移す。
先ほどまでモニターを眺めていた細長い男は部屋の隅の方で工具を振るっていた。今モニターを眺めるのは小太りの男だ。]
『お、ちゃんとアデルんちついてんじゃんネ。
ヒョロちゃん、ちゃんと仕事してエライエライ。
コンテナが開く、またはウロボン13号から
生体反応が遠ざかったら起動っと。』
[小太りの男がターン!とキーを叩くと細長い男が慌てて振り返る。]
『……マジっすか?
やっべぇ、カフェに攻撃しかけちったっす……
あの配達人動かそうと思って……』
『あぁン?!』
[小太りの男が再びモニターを見れば、小型爆弾搭載のドローンがカフェに向かって飛んで行っているではないか。]
『さっきの、撤回だヨーー!!』
[小太りの男がキーを連打するが、ドローンはもはや止まらない。
薄暗い部屋に2人の男の悲鳴が響いた。]*
まあいい。
俺は行くし。
危ないところに近づくなよ、スティーブ。
お前、何だかんだで近づくからな……。
[念押しの念押し。
釘刺しの釘刺し。
果たしてどこまで効果があったかは不明だが。
結局、スティーブが男に付いて来ないなら、男ひとりで荷を持ち向かっただろう*]
ー スラム街 ー
…にしてもなぁ、あるかも分からん組織の調査ねえ…
ただ詐欺にやられたんじゃないのか?胡散臭すぎるぞ…
…べリティ、べリティ!どこだ!
アル、フレッド、あー名前変わったんだったか?エドガー!
マーカス!アック!メアリー!
[ユウヅキの情報網はいつもこの街から始まる。
正確には、この街の子供たちから始まる。フラフラと大声を上げながら歩く姿は人によってはカモに見えることだろう]
『…おいおい、お前みたいな平和な脳みその坊ちゃんがこんな所になんの用だぁ?あん?』
[すれ違う男が不愉快そうにユウヅキの肩をつかむ。]
……ん?僕を知らんとはあまり外出しない質か?
………ああ、お前は外に出られないだろうな
『……あん?』
あっはは、ばれた?
[正直、あまり外には出たくない。それが本音だが。
そうして、情報料と投げられた、小袋を慌てて受け止め]
……は…?
[条件反射受け取ってしまったが、そんなつもりはなく、]
ジャクソン・エーブリス・中層区域出身
刑期13年、罪状・強盗罪・殺人罪・脱獄も入るか?
『…は、な、なんのはなし、を』
まあいい、じっくり話をつけてやるさ
[………]
[……………]
[数分後、スラム街から悲鳴が響いた。
その更に数分後、男を肩に担いだユウヅキがまた同じように歩き始めた]
[唯一白かったスカーフを赤く染めて*]
ちょ、あのな!
俺は、別に……
[またも、抗議の声。
恐らく、それも流されるだろうか。]
子供じゃねぇんだから…
[今度は立場が逆転。
こっちが、その台詞を言うはめになる。]
あぁ、もう。
分かったよ!行くっつーの!!
あと、これ、いらねぇよ!
[そう言って、小袋は投げ返す。また、投げ返されるかもそれないが。
そうして、男はヴェスと共に、外へと向かうだろう*]
―― ゲート ――
[さて、娘はゲートを訪れていた。
届け先のメモを手にきょろきょろ辺りを見回しているが、中々目的地が見つからない。]
この辺、小さな建物多すぎるのよぅ!
[届け先はとある個人宅なのだが、いかんせん慣れない場所だ。
さっぱりわからず、途方にくれていた。]*
── スラム→ゲート方面 ──
[駆けてゆく中、もしドンパチ探偵の姿が見えても現状は調査隊の方を優先する。
もしも見かけたら、スカーフについた血にあからさまな舌打ちをしただろうが。
あの野郎、また暴走してやがると]
[スティーブが付いて来ているかどうか、途中一度だけ後方を確認したか。
別れることがあっても、後程合流は出来ると判断するので、姿が見えなくとも過剰な心配はすることはない*]
─ ある任務の記憶・4 ─
[戦った機械生命体についての説明を終え、さてこれをどうするか、と話し合いが始まった]
博士とか研究してみたいとか言い出すんじゃないの?
[治療を受けながらそんなことを言って笑う。
「ありそう」だとか「バラバラにされそうだな」などと言って皆が笑い合う中、どこかから唸るような機械音が聞こえて来た]
「……おいソノラン。
動力源を壊した、って言ってなかったか?」
えー?
壊したぞ? 装甲貫いて動き止めたんだし。
「じゃああれは何かな?」
[指摘されて、ソノランは示された方を見遣る。
そこにいたのは、ご丁寧に自己修復して手足を元に戻した、装甲がボコボコの機械生命体だった。
保管していた倉庫から異能力者の位置を探り当てて移動して来たらしい]
……あっれー? なんでー?
「なんでー?じゃねぇよバカ。
仕留めきれて無かったってこったろ」
それ一人で行かせた人に言ってくんない?
[そもそも単独任務が初なのにこんな厄介なのを任される方がおかしい、と。
ソノランは主張するが、その同意を得ている暇は無かった。
強い能力を持つ人数が多いためか、機械生命体は先程以上の出力で床を踏み切り突進してくる。
怪我のせいで逃げ遅れたソノランの前に、大太刀を構えたメンバーが立ちはだかり機械生命体の爪を受け止めた。
勢いが減じた隙をつき、ソノランは転移で機械生命体の後方へと移る。
直後、機械生命体目掛け大火力のパイロキネシスが焔奔った]
「完全には動力断ち切れてなかったみたいね」
「こりゃぶっ壊すしかねーんじゃねぇか?」
じゃあそっちよろしく。
俺様の能力じゃ分が悪いんだよー。
「援護ぐらいしやがれ阿呆」
[怪我人だしー、と離脱しようとしたがしっかりと阻まれた。
仕方無しに機械生命体に対して重力負荷をかけ、その動きを鈍らせる。
動きが止まる隙を突き、大太刀が機械生命体の腕の関節を狙い、刃を走らせた。
しかし金属同士が擦れる音が響いただけ]
ちょっとー、なに手ぇ抜いてんのさー。
「るっせぇ、お前の話だけじゃ感覚が分かんねーんだよ」
[言い合う間に機械生命体の爪が跳ね、大太刀が意図も簡単に跳ね上げられた。
拙い、と表情を変えた男を援護するように、焔弾が機械生命体に叩き込まれる]
ースラム街ー
……おーい、ベリティ
べリティ!!アル、フレッド!
『あ、ドンパチじゃん』『ドンパチ探偵じゃん』
『ドンパッチ!』
…その声はフレッドとメアリーだな
『フレッドじゃなくてエドガー!』
また名前変わったのか…それで聞きたい話ってのは…
『最近見かけない人がよくこの街にくるよー
みんなスラムに昔からいたーって言うけど』
『そういう話が聞きたいんでしょー?そのおじさんはー?』
喧嘩売ってきたからボコボコにしてやっただけだって。それで、話の続きを……
[ヴェスやスティーブが小袋の投げ合いをしているころ、丁度すぐ横の脇道でユウヅキが調査を行っていた。]
[『ちょっとした』寄り道はあったが、ここからユウヅキの事件操作が始まる]*
「ふざけてないで仕事する」
……へーい。
「……おぅ」
[角が出そうな表情で女に怒られ、真面目に取り組むことにした。
男が身体を鋼鉄に変え、ソノランがその重量を軽減することで機械生命体の動きに対処可能な速度を生む。
加えて大太刀に重力加速を施し、男のもう一つの能力である筋力強化で機械生命体の装甲を貫く威力を作り上げた。
女はパイロキネシスと念動力で踊る焔を生み出し、機械生命体の炭化を目論む。
ソノランもまた貫通弾を利用した援護射撃を行い、再生を繰り返しながら能力者の殺戮を全うせんとする機械生命体に相対した]
[どれだけ時間が経ったことか。
襲撃を受けた部屋と隣接の部屋のいくつかは、壁や天井が崩れ、焼け焦げた痕があちこちに残り。
ソノラン達は全力を出し切った様子で息を上げ、満身創痍で瓦礫の中にいた。
彼らの中心には完膚なきまでに破壊された、元機械生命体の残骸]
─── もー、むり
俺様 連戦 なんです けど?
[しっかりとした治療もしないままに始まった総力戦。
他の二人は悪態をつく体力が残っていないようだった。
破壊しきったとはいえ、自己再生した経緯もあるため機械操作を得意とする者に見てもらい、機能が完全に停止していることを確認した上で残骸を一時保管することに。
いずれは対機械生命体の研究にでも使われることだろう**]
── ゲート ──
[ドームの内外を繋ぐゲート付近に何やらうろうろしている少女がいた。
男は完全な無視を決め込みながら、足を向け]
おい!
邪魔だ。
[偶然、目の前を横切った少女を腕で払う*]
したけど、お前から貰えるかってんだよ!何が台無しだ!
だーかーらー、行くんだから、返すっつーの!!
[振りかぶり投げ返された小袋を間髪いれず投げ返す。
そんなやり取りはどちらが勝ったか。
ゲートまで走る間、]
……っ、うっげ!
[途中、ヴェスと男の間を幾人かが走り抜け、ヴェスをあっという間に見失う。
小袋の投げ合いは男の手の中で終了した。]
あーー!!
もーー!
あんの、馬鹿…っ!
[そう声を張り上げれば、走り抜けた男らが振り返る。]
『なんだぁ?馬鹿って俺たちのことかい?』『しばくぞ、あぁ!?』
[ひく、と顔がひきつるが、すぐにまた走り出す。
逆方向へ。]
くっそ、めんどくせぇなぁ!
[逃げれば、またドンパチ探偵の脇を駆け抜けたかもしてない。*]
―― ゲート ――
いったい!
[突然腕が飛んできて、思い切り転んだ。
腕を振った男を睨みつける。]
ちょっと、いきなり何すんのよ!
手出さなくたっていいじゃないのよ。
[念のため小包を取り出し確認する。一応守るように転んだ甲斐あってか、外見上はなにもなさそうだ。]
よかった……?
って、中身に何かあったら弁償してもらうんだからね!
[立ち上がり、ずいと男に近寄ってすごむ。]*
── ゲート ──
[どうやら、スティーブとは途中ではぐれたようだ。
小袋勝負は勝ったものの、付き合わせなければ良かったかとも過ぎる。
何だかんだ逃げ足は早いので大丈夫だろう]
あ?
目の前をうろちょろしてるのが悪いんだろうが。
[若干、朝よりは機嫌は悪くない。
男もまた、荷を持っており、転んだ娘を見下ろす格好だろう。
立ち上がり近寄ろうとも、見下ろすのには変わりなく*]
『あー』『スティーブだー』
……ん?
[子供たちから話を聞いていると、向こうから走ってくるスティーブとそれを追う男達の姿が見える]
[スティーブが自分の脇を通り過ぎたところで]
よっと
『なっうわぁああ?!』
[男達に足を引っ掛けて転ばせてやる。ズザァァア!と二人の男は見事にすっ転んで子供たちに笑われている。
なぜ足を引っ掛けたのか。理由は単純、なんか困ってそうだったからである]**
[確かに、ふらふら歩いていたのは娘なのだ。
ぐぬぬ、と口ごもりかけたが、一度ついた火はなかなかおさまらない。]
見えてるなら避けなさいよね!
あぁ、目が悪かったのかしら?
それならごめんなさいね?
[見下ろされようとおかまいなしに噛みついてかかる。]*
[イラァ。
目の不調はあるが、この娘の言動は、それを見抜いた訳ではない売り言葉といったものだろう。
その為、男がとった行動は単純なもの]
おい、それくらいにしとけよ。
俺はそう、気が長い方じゃない。
[娘の胸ぐらを掴み、睨むだろう*]
[胸ぐらをつかまれて、はじめて気づく。相対する男の目の辺りから何か機械の気配がする、と。]
……その。
ごめんなさい。
……本当に目が悪かったなんて。
[視線をそらし、ずいぶんとしぼんだ声を出す。]
怪我はないかしら?
そちらの荷物は大丈夫?
[男から逃げる様子もなく尋ねる。]*
…………は?
[微かな苛立ちが起こる。
例えその理由を告げられ、目の辺りから気配が、と言われても覚えも無いものだが]
…………、どうでもいいことだろうが。
[突き飛ばすように、胸ぐらを離す。
荷については、転んでもいないので見た目壊れた様子はないだろう。
スラムで拾われるまでの間に何かあったのなら別だが]
偵察 ソノラン は、8人目として参加することにしました。
[ちょうど、ドンパチ探偵の脇を通りすぎたところで、後ろから、悲鳴が聞こえた。
振り向けば、男たちはすっ転んでいた。]
助かった!
あ、ドンパチは程々にな!
[そう言って、手をぶんぶん振る子供たちと、探偵は手を振って、そのまま男は駆け抜けた。
男たちは派手に転んだらしく、
くくっと、思わず笑ってしまったのは申し訳ない。
この道の先にも、ゲートへの道はある。
行き方によっては、むしろ近い*]
─ 中層区域 ─
[ふらりと散歩めいた足取りで歩きながら、継続調査となっているいくつかの案件を思い出す。
その中の一つ、『機械』関連は特殊チームが受ける案件の中でも厄介な部類に入る。
ソノラン自身も相対したことがある、機械生命体。
特殊チームのメンバーであっても、完全に沈黙させるには複数人であたる必要がある危険な存在だ。
極稀にドームへ襲いかかって来るといわれているが、前文明の痕跡が残る場所では時折出現する存在でもある。
勿論、稼動するものもあれば既に朽ちたものもあり、その部品を盗み出す者達もいる]
……うちの保管庫は流石に厳重にしてると思うけど。
[本部ではなく、研究を名目に他へ運ばれたものに関しては分からない。
盗み出されたものがあれば、ブラックマーケットや別の流通で流れている可能性は大いにあった。
ただ、部品を得て組み立てたところでインテリアにしかならないだろうと考えている]
まぁ……仮に動かせたら、多少は戦力になるかな。
[組み立てたことがあるわけではないため、どんな結果になるかは分からないが、そんな推測を立てた*]
[娘が能力を自覚してから3ヶ月。機械の少ない村ではまともに使う機会はなかった。娘自身、能力がどのように反応するか理解しきれていない。故に、間違って感じる事も当然あるだろう。
しかし、男の反応から実際に目が悪いのだと娘は受け取った。]
どうでもよくないでしょ。
私のせいで怪我してたらそれこそ治さないと。
[ぱっと見外傷もなく、荷物も無事のようでふぅ、と安心する。]
……あ、ちょっと!
[立ち去る男の背に声を投げ、頬を膨らませた。]*
── カフェ ──
[遅れてカフェへと姿を見せたユウヅキを視界の隅に捉えれば、立ち上がって声をかける。背も声も大きいせいで注目を浴びやすいのはいつものことだった。]
犯人の男なら警備隊の詰め所に『この人泥棒です』って投げ込んでおいたわよ。
それからどうなったかはアタシ知ーらない。
[犯人が自白しない限りは逮捕は難しいかもしれない。なんと言っても盗まれた人物も何を盗まれたかもわからないのだ。ただ、気絶するほどの恐怖を味わった人間ならば捕まらなくても懲りるだろう。]
まぁアナタが何したか知らないけど、懲りたんじゃない?
他に方法なんてないんだから、報酬なしなんてやーよ。
[ユウヅキが渋るのであればもう1ラウンド争ったかもしれない。]
[後方を振り返る。
睨むような眼差し。
そこから、娘が目の不調の確信を深めるであれ、睨まれたと思うのであれ、関与はしない]
チッ……
[深い溜息]
何か探してるなら、ゲートの詰所で聞けばいい。
暇してる奴らがいる。
[それだけを言い置き、ゲートへと。
男もまた出入口で、ドーム外での活動に使う乗物のレンタル手続きを行うだろう*]
ースラム街→ゲートへの道ー
[そのまま駆け抜けて、壁に突き当たる。そこはガラクタがまず高く積み上がり、さらに、上からワイヤーやら、電線やらが、垂れ下がり、たまにバチバチと火花も散っている。]
ここも、久しぶりだよな…っと
[ガラクタを登り、そして火花収まったのを見計らって、
壁を伝うワイヤーに手をかける。そのままそれをの登り、一部、壁が崩れてい箇所がある。そこを通ると、実ゲートのすぐ近くなのだ。]
…っと、うわ、やっべ…!
[ぶら下がった電線から火花がバチバチと散り始める。
男は掴んでいた手を離して、壁の向こう側へ飛び降りた。]
[男は振り返る。何を感じるよりそれが意外だった。
男を見る表情は驚きを隠さない。そして、少しずつうつむいて、口を尖らせた。]
(知らなかったんだもの。)
[睨まれて、申し訳ないと思いつつも心の中で言い訳をこぼす。
男は深いため息をつき、また意外な事に助言のようなものをくれた。娘は目をまん丸にして顔をあげた。]
あの!ありがとうー!
気を付けて!
[ゲートへ向かう男を見送って、娘は言われた通り詰所へ向かった。]*
ーゲート近くー
[地面へと、着地すれば、辺りを見回す。誰も見ていないだろうと、踏んではいるが、確認せず飛び降りるのも軽率だった。]
…鈍ったなぁ。やっぱ。
[それもそうだろう。護衛をやめてからというものの、すっかり商売人だ。修理技術と逃げ足だけは、向上したが。
ぐるっと、肩を回して、
男は再びゲートへと向かう]
村の設定が変更されました。
ーゲートー
[ゲートへと向かえば、ちょうどヴェスが少女を詰め所へと促すのと、少女がこちらへ向かうのが見えたか。]
……詰所、あっち。
[少女にゲートの横にある詰所を指差せば、どう反応したか*]
村の設定が変更されました。
マダム ローズ は、支配人を解任されました。
マダム ローズ は、9人目として参加することにしました。
―― ゲート 詰所 ――
[さて、詰所に行こうと思ったはいいものの、詰所がどこか娘は知らなかった。それらしき建物を見つけてあるきだせば、えらく人の好さそうな男が話しかけてくる。]
あら。
あはは、反対だったわ。
ありがとう。
[礼を言って、それからだいぶ気まずそうな表情になる。]
えと、さっきの聞こえてた――……のよね。*
―― ゲート 詰所 ――
[多分、恐らく、かなり方向音痴のでは、と思いはするが、
いくつか似たような建物もあるため、間違えても、仕方がないだろう。]
ヴェス…あぁ、お嬢さんが、話してたあいつな。
[もし、まだいるようであれば、指を指して、]
が、詰所に行けって言ったあたりは。
[気まずそうな、表情を浮かべる少女へと、そう言った*]
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