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>>109フェルム
[圧倒的現実に、思わず一瞬真顔になっていた]
……ほんと?こわれなくなる?
それなら、待ってる!
[でも、待ってと言われれば素直に頷く。待てのできる人魚であった]
>>113ムービー
ニッコリ……こくび……?
[意識してのかわいいおねだりは、流石にまだ難しい。首を傾げる動作はしているが、これは本気でわからない顔であった]
ムービーも、かわいいよ。
>>114 ニンフェ
まさか、歌うのをやめるなんて。できないでしょ?
だって気が付いたら歌ってるもの。
ニーだってそうでしょ。
好きってそういうことだもの。
やめられる人なんていないよ、きっと。
[当然。と言いたげに返した。]
ごめんなさい…する?
逃げちゃダメかなやっぱ… [若干目を逸らしたいらしい]
…そうだね。
アタシも、ニーと一緒なら、どこでも大丈夫。
ようし。
そうなったら、水槽付きの船でもなんでも、用意しなきゃ。
>>105 ライカ
[沈黙は実際よりもずっと長く感じられた。開いたままの距離が、そのまま詰められないような気さえした。それでも、あなたが俯くのと共に落ちそうな視線を制して、あなたを見ていた。目を逸らしてはいけないと思った。]
[苦笑いがこちらを向く。]
……そんなに、あげられていないよ。
ライカが待っていた時間の方が、ずっと長い……んだろ?
[そんな事さえ尋ねていなかったことに、今更気付いた。全力で駆けずり回った、というわけではないのだ。現実は、当初の言葉のまま、多少協力した程度だ。感謝の言葉が上手く受け取れず、痛む箇所に触れた。]
[それでも視線の先、あなたの苦みは溶けていった。悲しみが癒えるはずもないだろうに。口には出せない疑問が、彼の首を傾けさせた。]
>>106 フェルム
……そんなこと言ったって。私はフェルムより知識がないんだよ。ここは人助けだと思って……。
[と反論しようとしたが、何か様子が違う。つんのめったフェルムの言葉を、ひとひとつ丁寧に飲み込んでいく。]
……てんちょ。
[嬉しそうな笑顔が開いた。]
てんちょ! やっぱりてんちょはてんちょじゃなきゃ……!
[そのまま、あなたの手を取ろうとする。>>115ディアの祝福も聞いて、ニタリとした。撤回していいに決まっている態度だった。]
>>116 フェルム
そこは心配してないよ。
キミも一緒にエールと居てくれるんでしょ?
この子が一番、誰が頼りになるか分かってるから、きっとここまで飛んできたんだもの。
[今日、ここに来る時の様子を思い出す。]
前にも言ったでしょ。
この子達と一緒に居る時が、キミもいちばん似合ってる。
>>106続き フェルム
[ところでカルックスの話である。]
熱は……昨日引いたんだけど……カル坊ね……うん、カル坊……カル坊は……。
[ムービーも未練たらたららしく、詳細を語ろうとはしなかった。]
……それに? 何かあるの。
[なので、渡りに船のように気になる点へ飛びついたようである。]
>>119ディア
[あなたの当然のような言葉に、嬉しそうに笑って見せる]
うん!お歌、たのしいものね!
またいっしょに歌いましょ!
……にげちゃったら、もっと困るかなって……思って……
[目を逸らしたい様子には、純粋な視線を向けてくる。じぃ]
ふふ。
ありがと、ディア。
わたし、歩くの、とくいじゃないけど……いっしょに、行けるのね。
>>121 ムービー
[手を取られて照れ笑いになった。すこしだけ、きゅっと握る。]
ご、ごめんね。ごめん。
僕、一人じゃないんだよね。なかったんだよね。
モモさんが一緒にやってくれるんだよね。
[そう、言い聞かせるようにつぶやいて。]
>>123
えっ。や、病み上がりなの。うわっもう暗くなるよ。冷えちゃうよ。[鏡の空を見上げて]
何か…何か…ほ、ほら…カルックスならやりそうなことっていうか…[だらだらと冷や汗をかきながら話をフェードアウトさせようとしていた。]
>>117 ディア (>>116 フェルム)
……ソコラが、ここに。
[肩に乗っかる小鳥が、ずしんと重くなった気がする。でも、嬉しかった。]
任せてください。『てんちょ』もいることだし、きっと――。
[ムービーは朗らかな顔でディアの期待を受けきった。最後にぽつりと、肩の小鳥に向かって、ひとりごとのようにつぶやく。]
……ここを離れるのは嫌だったけど、もう大丈夫そう。
>>124 ニンフェ
ふふ、楽しみ。
本当に宇宙のセイレーンになっちゃわないか心配だけどねー…
[2人で歌って、よく魔法が暴発して怒られた。そんな記憶が蘇る。まあ真空だから、通信拡声器でも使わない限り大丈夫なんだけど。]
……ニーはえらいなあ。
ええい。弁償でもなんでもこい。アタシが全部清算してやる。
[眼差しに負けた。拳を握って立ち上がる]
うん、一緒に!
心配ないよ、宇宙じゃ人間だって歩く必要ないんだから。
色々準備しなきゃね。行き先も、ちゃんと考えて。とりあえずは。
(何でも――?そんなわけが。)
――ッ。
待て!自白したな、お前!
[いつもはとても癇に障る、禁句と言えるほど気に食わない呼び方も気にならなかった。
言葉に詰まった隙にあなたは駆け出していった。
能力を開放し、手のひらに力を入れればぱちぱちと小さい電気の塊ができる。腕を振りかぶり電撃を当てようとする――が、届くかどうか。
加速装置に追いつくほどの脚力はない。せめて仕事用のバイクがあれば、と悔やむ。
捕まえられるほど足止めができなければそのまま立ち尽くすだけだろう。]
>>122 ディア
間違い、じゃないように。努めます。
すみませんでした、弱音、なんて吐いて。
[軽く、頭を下げた。]
連絡先、教えてくださいね。ニーさんにも、会いたいですし。
[そんな他愛もないことを喋りながら公園で過ごしていたのだろう。もうしばらくしたら、ニンフェーアに渡すためにからくりを頑丈にするために、工房に走ってたことだろう。]
>>120 リスリー
ソコラができた頃から、ずっと。
[それは本来最初に言うべき情報だったかも知れない。けれど、当人は気づかないまま、まず口元に触れた。確かに笑みを浮かべていると、確かめるような仕草。]
わたしは、リスリーに触れません。ぶてません。
それなのに、リスリーはとっても言いにくそうでした。
わたしがしょんぼりするから、かなって思いました。
それなら。そうだって思いたいから。それは、嬉しいことです。
でも、……。
[また、視線が落ちてしまった。足下の機械を見下ろす。
今更ながら、時間に置いてけぼりにされている自分に気づいた。]
……嬉しいこと、たくさんあったのですよ。
ビクトリアが作ってくれた機械とか。親切にしてくれた方とか。いっぱい、いっぱいあったのです。
すてきな人にも、いっぱい会えたのです。リスリー、……
[でも、"あの人"はいない。動けない。呼んだ名のあとの言葉を、探す。]
>>118 ニンフェーア
ごめん、変なこと言ったね。
じゃあ「フェルム、好きー」で何とかなるよ。
[もっと変なことを言っている。]
……ありがとう。
[しばらくの間の後、冷静に処理したようだった。不意打ちは辛い。]
>>125 フェルム
もちろん。だから、変に抱えこんだりしないでね。
てんちょ、たまに思いこみがひどいんだから。ちゃんと傍にいるよ。
[後ろの方はいたずらっぽい響きだった。]
……そうそう、てんちょが店やめるっていうから、ショックでやけ酒して、変なところで寝て、風邪引いちゃって……。
[風邪の責任をフェルムに押し付けるつもりである。]
カル坊がやりそうなこと……? 行き倒れ、かな。
[首をかしげていたが、自分とカルックスのことも追求はされたくなかったので、このまま話題がフェードアウトしそうである。]
>>129ディア
セイレーン?
[なあにそれ、と言いたげに目をぱちくり。もしかしたら前に聞いたかもしれないけれど、残念ながら狭い記憶領域からは滑り落ちてしまったようだ。何しろ、あなたの歌に魔法が宿っていることをわかっているのかも若干怪しい]
えらい?
悪いと思ったら、ごめんなさい。
ディアがおしえてくれたよ。
[まだ出会って間もない、この人魚の精神が、今よりもっともっと幼い頃の話だ]
わかった!わたしも、考える!
[先程の動きを真似するように、ぐっと拳を握った]
>>127,モモ >>131,フェルム
エールのこと。
可愛がってあげてね。
[直してくれとか、管理してくれと言うより、大事な言葉はそれだけだった。]
間違ってなんか絶対ないよ。ずっと任せてきたんだもの。
店長さんの弱音なんて今更だし?ふふふ。
アタシも。2人にまた会えるって思ったら、何処にでも行けそう。
また会いたい。連絡するね、絶対。
[その場にいる全員を見渡して、頷いた。
立ち上がった勢いで、こちらも発つ準備をする。]
>>133ムービー
うん?
うん!わたし、フェルム好きだよ!
[満面の微笑みであった。さながら妹が兄に懐くような……むしろ子犬が尾を振るような……そういうやつだ]
[ついでに、この人魚の感覚の大半は「好き」「かわいい」「すてき」「すごい」で出来ている。もう少し共に過ごす時間の余裕があれば、まともに取り合うと疲れる、と気がついたのかもしれないが]
>>135 ニンフェ
[セイレーンについては、今度教えてあげる、そんな風に笑った。実は人魚の声にも、自分たち魔女と同じような魔法があるような気がしているのだけど。知らないなら知らないままでいいと思っている]
よっし、一緒にごめんなさいの準備もしよう。
もうしばらく待っててね、絶対迎えに来るから!
>>フェルム、ニンフェ、モモ
そろそろ行かなきゃ。
今度ソコラで最後のライブなの。
エールにも、ニーにもムービーにもフェルムにも、聞こえるように目いっぱいリハしてくる!
[力強く宣言して。こちらは来た時と同じように、違うのは全員に向かって大きく手を振りながら。勢いよく走り去っていった。**]
ビームが出せる ムービー・モモは、月下35°24′S,44°0′Wより分岐せる アルマの遥か下で呼吸をしていた。(ありがとうございます!)
>>138ディア
うん、待ってる!
らいぶ。[……とは確か、歌をうたう何かだった気がする!]
がんばって、ディア!わたしも聞いてるー!
またね!
[相手に負けないよう、大きく手を振って見送った]
>>136 ディア
私達、からくりを可愛がるのが仕事ですよ。
[誇らしげに、そう伝える。]
……また会いましょう。どんなに離れることになっても、みんな同じソコラに住んでいたんだから、きっとエールが繋げてくれます。
[そう言って、肩のエールに挨拶をさせた。
やがてディアはライブに向かうことになる。ムービーは「行ってらっしゃい!」と元気に見送った。]
私、あなたの友達だけど、ファンでもありますから……! ずっとずっと、応援してます……!
[そうして、いつまでも手を振り続けたことだろう]
>>137 ニンフェーア
うん。そんな感じで大丈夫。むしろそんな感じで大丈夫。
[何の話だろうか。]
逆にてんちょが一番悲しむのは、何も反応せずさっと水に潜ることだと思うから、気をつけてね。
[嘘か真か。なおこれらのたわごとはムービーの主観によるものです。]
[フェルムから真面目と言われたムービーのこと、多少長い時間を共にしてもまともに取り合っていたかもしれない]
>>親水公園組
[公園での閑談は、その後も続いたかもしれない。やがて帰る頃になると、ムービーはニンフェーアに別れと再会の約束を告げ、フェルムに語りかけた。]
さ、てんちょ。ラクリマに帰ろうか。
……片付け、残ってるんでしょ。手伝うよ。
[そう言ってフェルムの先を歩きだす。その肩に止まった機械の小鳥が、フェルムの代わりに答えるように、パタタと動いた。**]
>>132 ライカ
……。
[息を呑む音が、あなたにも届いてしまったかもしれない。]
……そうか。
そんなに。そんなに長い間、待ってたのか。
[見つからないわけだ。人間はそんなに長く生きない。想像が途切れる程の昔となれば、もう待っていても。咄嗟に浮かんだ言葉の群れは、けれどすぐに消えていく。受けた衝撃は、そんな形をしていない。零れ出たのは、]
……すごいな、ライカは。
[呟きに似た、これもまた相応しくないであろう言葉。自分に"頼み事"をした時。彼女は一人で探していたと言ったのだ。彼女が、霊としてその身を残してまで誠実にあり続けた、途方もない時間に対して、ぴたりと形容できる言葉などありはしなかった。]
[あなたの言葉が続く。一言一言が波紋を描く。名を呼ばれて、新たな波紋が生まれなくなって。沈黙の間を、訥々した返事が埋め始める。]
>>143続き >>ライカ
……うん。しょげてる姿は見たくない。
今だってそうだよ。俺がそうさせてしまったのに、それでもそう思ってしまうくらいだ。
[話してる内に、再び込み上げるものがあった。今度の言葉は、先ほどの群れより、ずっと強く外へ出たがっていた。今度は抑えきれなかった。]
ライカに、これからもたくさん嬉しいことがあってほしい。
ライカが、本当にうれしそうにしてる時は、こっちだって毒気を抜かれる……なんだか、暗い気分が、どうでもよくなるんだよ。他のやつだってきっとそうだ。ムービーだって、ライカが元気な方がいいって言うに決まってる。
……ライカ、一緒に、別の場所で待てないのか。いや、俺じゃなくてもいい。だれか他の、それこそムービーとかさ。
ライカ、人が好きだろ? 今の話聞いてたってそうだ。
そんなライカが人と離れるなんて、そんなのさ、……。
[肝心なところで、言葉は枯れてしまう。途切れる。]
……ライカがちゃんと、ずっとここで待ってた事、俺が伝えたり、するからさ。
そしたら、別の場所に行っても、いいんじゃ……ないか?
[その問いは、半ば願うような、絞り出すような声だ。]
>>143>>144 リスリー
[その音は聞こえた。その音はどこか、いつかの――あのときも彼がいたと記憶している――親友が、言葉を飲み込んだときの気配に似ていた。
その意味することの結論に、すでに亡くした脳がいたる前に、こぼれ落ちた言葉。
待ち続ける、それは彼女にとっては当たり前のことだ。当たり前のことで、すごくなど――だから一度、ゆるくかぶりを振った。ただの一度だけだ。
(認めてくれる気持ちを、裏切りたくない。)]
[呼んだ名のあとの、言葉が見つからない。
彼に聞いて、荷を増やすのは嫌だ。それはお願い事でもう、充分だ。
嬉しいことはたくさんあるはずなのに、笑顔だって浮かべることができたのに――]
――リスリー、は。リスリーは、……
[悪くない。そう言いかけた唇を閉じる。彼は悪くない。それは当然のことだ。でも、それを否定したとして、彼の気が楽になるわけでもない。
それよりも、]
[あなたのこぼれる言葉の数々を、ただ黙って聞いていた。惑うように尻尾は僅かに揺れるだけで、耳だって伏せたままだ。伏せたおもてからはいつしか笑みも消えている。顔を上げることが、できない。]
>>145続き>>リスリー
――……どこにも、行きたくありませんでした。
ここで、ずっとあの人を待つのが、わたしのお仕事だから。
いつか、みんなのことを紹介して。とってもやさしくて、すてきな人たちだって、そう、紹介したかった。
だから、わたしはここに、残ろうと思っていました。
ほんとうは。リスリーさんにお願いして、見つからなかったら、ずっと待っていようって、そう、思っていました。
みんなはいなくなってしまうけれど。
みんながいたことを大事に抱えて、あの人に伝えたかった。
あなたが目指したこの場所は、本当にとっても、とってもすてきな人がいっぱいいた、大切な場所だったんです、って。
死んでしまう気がしたけれど、それでも、ここを離れたくなかった。
だって離れてしまったら、みんなの思い出を抱えて、わたしは、
なんのために
>>145 >>146 ライカ
[あなたの耳や尻尾が穏やかさを失くしても、あなたが顔を伏せたままでも、言葉は止まなかった。止められやしなかった。]
[これまでずっとそうだったからと。あなたがこれからも待つと望むならと。棄てられるコロニーに、あるいはそれすらなくなる域に、ただひとり残すなど、到底納得できなかった。ただ残せばいい風景の画像や仕事の名残とは違う。彼女には意思も、感情もある。
残したとして、彼女の尻尾が元気に振られなければ意味がないのだ!]
[そんな我儘じみた訴えに、返ってくる言葉をただただ聞いた。
そう、我儘だ。想像も絶える昔から続けてきたことを、やめろという。たかが数年の仕事でさえ終われば感傷を呼ぶのに、遥かに長い年月の在り方を、勝手に納得できないだけで変えろという、手酷い我儘だ。それが証拠に、彼女の言葉の一つ一つが、拒否を示すようで――。
いつの間にか握りしめてしまった手を、なんとか開こうとした。苦しませたことをあやまらねばならない。そうして、納得して、飲みこまねばならない。彼女が、それでもここを離れないというのなら。]
>>147 ライカ
[――離れないと、いうのなら。]
……それは、
それじゃあ、
[言葉が立ち止まった。無言の中で、あなたを見つめた。苦しそうな声が心配だった。言葉が意味することへ期待が沸いた。意思を同じくしたようで、嬉しかった。そうさせてしまった気がして、苦しかった。たくさんの思いが一瞬の内に、濁流のようにごちゃまぜになって――。それだから、ひどくぼんやりとした表情を向けていたかもしれない。]
[一度深い呼吸を済ませる。震えかけた声を整える。整えきれやしない。]
――それじゃあ、ライカは、どうする?
[それはあの日、あなたがふわりとついてきた、公園での問いに似ていた。]
*
>>134 ムービー
う、うん。あの…そう、してね。
僕、その、色々ダメだけど。
[傍にいるよと言われて。なんだか心臓がくすぐったい。]
や、ヤケ酒!?!?モモさんが!?!?
あ、う、え、えっと。お店、また始めたら、治る、よね。
[とっくに治っているのだろうが、そう、弁解するように言った。]
い、行き倒れっていうより。
も、もっとポジティブな方の…やりそうなこと…かな?
[行き倒れを否定はしなかった。]
>>142 (>>親水公園組)
あ、まって。これ、ニーにあげる用に頑丈にしなきゃだから。
片づけ、ちょっと、まって。
[結局朝までかかるんだろう。ディアのライブが終わるころになっても、まだ水中用の素材を模索していた。またあなたが風邪をぶり返さなければいいのだが。
エールは、カルックスに渡すために改造中の飛ぶ小鳥時計の隣に、ひとまずちょこんと配置されていた。]**
>>カルックス
[前のメッセージとは打って変わって、短いテキストメッセージがカルックスの元に送られた。]
親愛ならない
カルックスへ
前のメールは読んだ?
別に読んでも読まなくても、どっちでもいいんだけど。
もしあなたの趣味に合うなら、私とフェルムとカルックスの三人で『ラクリマ』やらない?
愛はこもってない
ムービー
>>フェルム
[登録していたフェルムの連絡先に、ムービーがテキストメッセージを送る。]
親愛なる
フェルム店長へ
おつかれさま。
カル坊を『ラクリマ』に誘いたいんだけど、いいよね?
いちおう私から声をかけたんだけど、カル坊がまともに取り合うかわからないし、店長からも誘ってもらえないかな。
私のカルックスアレルギーのことは心配しないで。死にそう。
万事うまくいきますように
ムービー
>>26 >>27 ソラリア
[歌の練習をしたら、という提案にあなたは困って(実際には演算に時間がかかっているのだが、そういう風にセイバリーは理解している)しまったようだった。悪いことを言ったかな、と過るものの、提案自体はそんなに悪いものだとも思っていない]
きっと探せばそういうプログラムはあると思うんだけど。そうじゃなくて、上手じゃなくてもいいから、自分でもできることがあったら楽しいんじゃないかなって。
あ、勿論、ソラリアくんがやりたくないなら、全然。
[もとよりアンドロイドのあなたに、『楽しい』かどうかという基準を問うのもおかしな話だ。けれど常日頃の様子から、あなたにもそうした気持ちがあるものと、彼は素直に思っている。]
>>26 >>27 ソラリア(続き)
え、ええと……移住先……う、うん、き、きめる……
[そして、急にぐっと迫ってきたあなたに、物理的にも迫られたような感覚に陥って、思わず半身を反らせた。ソラリアとは違った理由で、未来のことを決めるのは苦手である。単純にこだわりが少ないから、本当にどこでもいいのだ。]
……うう。さすがにわたしが決めないとまずいもんね。待ってて、できるだけ……多分……きっと……早めに決めてみるから。
[船に乗ってからでいいやとはもう言っていられなさそうだ。せめて候補地を出そう、と考えながら、食べ忘れていたデザートに手を伸ばした。**]
[石畳に転がる機械。そこに費やされた時間を思う。それはわずかなものかもしれない。
夜の公園でのおしゃべり。そこで過ごした時間を思う。決して長いものではないかもしれない。
ほんの少しの親切。そこに使った時間を思う。通りすがりのようなもので、記憶にも残らないかもしれない。
彼が"ついで"に調べた時間。そこに費やされた時間を思う。大したものではないと、彼は言った。
「そんなに長い間」と、「人が好きだろ」と、彼はいった。
──数多の短い時間が積み重なっただけだと、そう気づいた。
だから、 決めた。 決めなくてはいけないのだ。それが、"今"だ。]
>>148>>149 リスリー
……行きたいところ。なら、あります。
リスリーと一緒に、行っても。いいですか。
[今は"わんわん時間"ではない。だから言葉を零す。
それでも、ゆらと尻尾を揺れた。
言葉を力にしてゆっくりとあげた表情は、笑みが失敗したみたいな、ごたまぜの表情。]*
>>142ムービー >>150フェルム
[ディアが帰った後も、雑談をしばし。二人の戻る時間が来れば、少し名残惜しそうな顔も見せたけれど――]
[二人に、「またね」と言った。「さようなら」ではなく、「またね」と。それだけで、寂しくはなくなった]
[二人の話し声が遠ざかり。最後に、人魚が水に潜る音がささやかに響いて。公園は夜の静寂に包まれる**]
>>130
[加速装置がうむ風の間を、駆け抜けていく。
逃走ルートで確認していた、非常階段とそのむこうの塀。
加速するまま飛び越えれば、逃げ切れる。
後ろを振り向かないままだったので、気づく暇もなく
塀にひらりと手をついたところで]
[電気の塊が、ブーツの右くるぶしに当たる。バチンといやな音がして、カルックスの全身が不自然に硬直した。
そのまま、塀の向こうへと倒れ込んでいく。
ガシャッガシャッという、プラスチックやビニールの軽い音がした。]
[塀の向こうへと駆けつけると、そこはゴミ捨て場だった。
不自然な凹みと、まばらに散らかり、引きずられたゴミ。
そこには、もう誰もいなかった。]
>>156 リスリー
[似たような表情だった。耳を伏せたまま、笑った。]
ありがとうございます。
リスリーが、いいです。
[距離が近くなって、いつもの距離に伏せていた耳もあなたに向いた。
さしのべられた手を見下ろして、確かめるようにあなたの目を見た。小さな安堵に目を細めて、]
わたしがいたところですもの。
大丈夫です。迷子になんて、させませんよ。
[その声も表情も、苦味が溶けてあなたが思った通りの穏やかなものだ。
オレンジの光に照らされたあなたの手。彼女の手はまだオレンジの色に染まるばかりで反射もしないけれど、その手を重ねようと。
……少々"お手"の仕草に近かったのは、見逃してもらいたい。]
>>159補足(>>リスリー)
[つまり、彼女は決めたのだ。
ソコラで出会った人々、ソコラであった出来事すべての思い出を抱えて、"あの人"に届けるのだと、そう決めた。
"あの人"が今どこにいるのか、まだあの国を旅立ってもいないのか、向かっている最中なのか──そもそもあの星がどこにあるのかすら──はわからないけれど、遅いんだから仕方がない。
帰っておいでとは言われなかったけれど、これは想定外のアクシデントで、最善の手を模索した結果が、その答えだ。]
[だから──あなたに一緒に来てもらいたいと、そう思った。
あなた曰く少しだけ、一緒に探してくれたのだから。
お願いごとの帰結を、ハッピーエンドで返したい。
たくさん嬉しいことがあってほしい、そう願ってくれるあなたに、みんなに。]
[──あの星なんてもう存在しない事を知らないから、そんな事を思う。]*
>>ムービー
》》カル坊 より テキストメッセージが 届いています
チービーへ
まず最初に。
馬鹿じゃねぇの?
もう廃棄日も決まってて、弟子にしてくれとか。
同じ移住先にならねぇと無理じゃん。ろくに教えも出来ねーっつの。
まぁ気分が良いから、俺のやり方を軽く教えてやってもいい。あんまり意味ない気もするけどな。
基本的にはとにかくやれ。当たって砕けろ。失敗が一番色々教えてくれる。
そもそも俺には先生がいなかったからな。必要と負けず嫌いでなんとかここまで来た。
お前の負けず嫌いはうんざりするほど分かってる。後はお前の頭が俺並にあることを祈る。無理だろうけど。
それから、目的があるなら話が早い。
ラクリマのからくり全部分解しろ。じいさんのやつは特に念入りにだ。
フェルムのやつが悲鳴上げそうだけど気にすんな。あいつの自信のなさはじいさんが最後まで面倒見なかったせいだ。そこんとこ俺は気に入らねぇから、俺の分まで徹底的にな。
で、分解しては組み直しを繰り返して真似ろ。それが一番早い。
じいさんの技術を教えるのは、もうじいさんの作品だけだ。
唯一の逸品だって壊れたら仕舞いだ。それよか、自分の体で似たような技術を使える奴らを生んで、似たようなもんがいっぱい出来る方が、よっぽど貢献できるだろうさ。
って色々書いてたのに、結局ラクリマかよ。馬鹿みてぇじゃん俺。
フェルムの方がよっぽど良い師匠だよ。邪道したところで、直した後のもんが邪道になっても困ると思うぜ。
後さぁ、渡航費諸々どうすんだよ。店をやるにしたってどこでやるとか金とか、全然考えてねぇじゃん。すかんぴんのスラム孤児に何期待してんだっつの。
まぁしっかりやれよ。俺は俺のやり方でソコラを出る。
フェルムのからくり積んでいくつもりだから、いつか修理にでも寄るよ。
……それでもお前が食らいついてなんか得ようってごねるってなら、パスワードだけ教えとく
NewWorld。場所はフェルムに聞け。
死にたかったらな。
村建てです。
全員、鳴きぼし ほうき星をツンツン(投票)忘れずにお願いします。
ほうき星が死なないと村続いてしまいますので。
それから、エピのログ運用について次項でご連絡します。
エピ開始後、メモではりますが、事前にご確認をお願いします。
今回、エピローグにおいても★★PL発言はアクションまたはメモで行う★★とします。
※飴を投げるのもアクションを消費しますので、うっかり投げずにアクションを使い切る……などの事故にご注意下さい。
エピローグは6/18 8:00まで続きますが、その間、喉ポイントの回復は【ありません】。
また、通常発言と独り言発言のポイントは【共通】です。
その為、進行中よりも1日あたりのポイントは少なくなります。
喉ポイントの使用は計画的に。
※どうしてもPL雑談actが足りない場合はDiscordのチャンネルを開きますので、エピ終了までTwitter等をPL雑談の場とするのはご遠慮ください。
-------
ご参照
【進行中】
(通常1500pt+独言1500pt+飴回復200pt)/24H
★合計:3200pt/24H
【エピローグ】
(通常&独言:4000pt+飴回復800pt)/72H (/3=24H)
★合計:1600pt/24H
【研究所・自室/深夜】
[ベッドに腰掛けて、タブレットに表示した情報をスクロールしていく。ソラリアがまとめてくれたものだ。検索条件は、「惑星」そして「自生する天然の植物:ゼロ」]
……ここまで絞ると少ないな。でも、候補地がない、ってわけじゃなくてよかった。
不毛の星でもよかったけど。会社の支部がある以上、ある程度人の住みやすい場所なのは仕方ないか。
[タブレットの照り返しを受ける表情は、試薬を投下している時のように引き締まっている。真面目に考えなければいけない時くらい、わきまえている。]
移住先をソコラにしてしまえばいい、ね。
わたしはそんな控えめなことは言わないよ。ここの植生はそこまで豊かじゃない。目指すなら、故郷の。いや、我々ヒトのかつてのホームくらいじゃなきゃ、ね。
[いくつかに絞り込まれた候補地を、給与順にならべかえる。どこに行っても今よりは上がるだろう。それを確認して目を閉じる。いっそどこか一つがずば抜けて高いなら、そこにしたのだが。]
ひとりじゃ決めにくいよ、やっぱり。
ダマリくん、頼ったら怒るかなぁ。怒るだろなぁ。
[そう言うとタブレットの電源を落とし、ベッドにそのまま横たわった]**
>>161 >>162 カルックス
》》チービー より テキストメッセージが 届いています
カル坊へ
馬鹿って言ったね。私、我慢して書かなかったのに。カル坊のそういうところ、本当に坊やだと思うよ。
こっちはね、あんな情けないメールを書いてる時点で地獄までついていく気だったの。意味があるとかないとかは私が決めることで、あなたに決められる筋合いはない。
アドバイスは、どうもありがとう。相変わらず雑だけど、雑ながらしっかりしていて驚いたよ。カル坊も、脳に最低限の栄養はいっているみたいだね。
分解は、私もしなきゃいけないと思ってたんだよね。フェルム店長、怖くてまだ開けてない部分があったみたいだし。お祖父さんへの侮辱には徹底抗議するけど、あなたと意見が一致したのは、すごく複雑。
私は、邪道の力を借りたかっただけで、邪道になるつもりはないよ。そう簡単にこだわりを捨てられる性格じゃないってことは、よく知ってるでしょ。余計な心配はしないで、あなたはあなたの損得だけ考えてYESかNOか答えてくれればよかったの。
カル坊、なんだか私の都合ばかり気にしてない? 利用できるものは利用するんじゃなかったの? こっちは弟子になるって言ってるんだから、雑用でも汚れ仕事でもさせればいいじゃない。ま、私が素直に言うことを聞くとは思わないほうがいいけど。
お金のことだけど、申請すれば最低限の移住援助費は出るでしょ。カル坊はもうちょっと行政を利用することを覚えたほうがいいよ。何なら、優秀なお弟子さんが手取り足取り教えるよ?
まあ、あなたがあなたの道を行くって言うなら別に止めない。小人族はそういうところドライだから。
店で待ってる、なんて絶対言わないよ。お別れできるならお別れしましょう。
最後の文、よくわからなかったけど、フェルム店長に聞けばいいの?
ムービー
[もしこのメールに返信があった場合、ムービーは目を通しただろうが、移住のゴタゴタで返信までは出来なかっただろう**]
>>159 ライカ
[半透明の手が重なって、それが妙に照れくさくなって、はにかんだ。……けして、"お手"をさせてしまったようだったからではなく。]
[だからこその、ワンテンポ遅れての返事だ。]
いたところっていうと……
[話の流れからして、ソコラではない。だとすれば、]
ライカがここに、ソコラに来る前にいたところか?
だとしたら本当に頼むぞ?
座標なり星名なり……今度こそ、何かのついでに手当たり次第、とはいかないからな。
[以前見せたものよりは、ずっと明るい苦笑いだ。あなたの言葉に乗せた軽口が、不安として的中するなど、今は予測の外だ。]*
>>フェルム
》》カルックス より テキストメッセージが 届いています
店の勝手口に大量の缶詰置いてってすまん。
とりあえずかくまっといてくれ。出発ん時にからくり鳥と一緒に取りに行くからさ。
まあなんだ。いつもの電気ナマズに捕まりかけちまって。
ほとぼりが冷めるまで隠れてるつもり。
あいつが店に来たら、関係ないって突っぱねろよ?船はばれたっぽいから言っても良いけど、知らなかったの一点張りで通せ。
チービーに聞いたけど、ラクリマ、続けるんだろ?
犯罪者になる必要はねえって。
電気も軽く食らっちゃってさ。あいつほんと容赦ねーの。
なんか言ってたらピンピンしてましたーっつっとけ。ひっかけかなんかかもしれないし。
てめーの電気なんてマッサージにもなんねぇよって。まあお前が怒られない程度に。
宇宙船、前言ってた試運転済んだよ。
大丈夫そうだ。ロケットパンチもちゃんと作動したぜ。安心してほしい。
俺はちゃんと、ソコラを出るから。
お前はお前でちゃんと移住船確保しろよ。
そう言うこと全然用意してないだろ。絶対死ぬほど忙しいぞ。
まあ、でも、からくり。続けるんだな。
からくりぬきでお前の事、友達だと思ってるけど、やっぱからくりに囲まれてからくりいじってるお前が一番らしいと思う。
いつかじいさんも越えられるって。お前ならさ。
あ、チービーにじいさんのからくり全部解体しろってけしかけちまったけど、ちゃんとお前が監督しながらやれよ。
じいさんが教えてくれなかった事。じいさんの作品から学べ。
じいさんも、その方が喜んでくれるさ。
>>164>>165も受けて一回ソロール
教えてんだからイエスってことでいいじゃねぇか察しろよこのポンコツ。
[ムービーのメッセージを見てぼやく。やはり彼女とはとことんまで相性が悪いようだ。
ついて来いと言えるわけもない。
フェルムも下ろそうとしているこの船の勝率は、楽観的に見積もって73とか、そんな所なのだ。
受け取ってもらおうなんて考えていない酷い暴投だったが、受け取ってもらっても正直困る。そんなメッセージ。
ため息一回。カルックスは端末を転がして、宇宙船に寝そべる。冷ややかなボディが、熱を持った体に優しい]
あー……アメリアはひやっこいな……
[右踝に直撃した電流は、簡単にコードを焼き切った。しびれる半身をなんとか引きずって、物陰に隠れられたのは奇跡だったとカルックスは思う。
しびれが取れた後も体は熱を持ち、右足は相変わらずびっこだ。
医者に行く金もツテもなく、手負いの獣の様にカルックスは身を潜めた。]
[アメリアに寝そべりながら、考える。
行政に頼れという、ダマリとムービーの言葉。
噂が真だと、カルックスだって信じていない。移住の話が出たころには、それなりに情報収集をしたのだ。
それでも、ただただ頼るだけで移住先で何とかなるようには、カルックスは思えなかった。
住居だって、仕事だって、金が要る。ツテがいる。何もないカルックスには結局は何も得られずに、ソコラと同じように底辺をはい回る未来しか見えなかった。
小さい頃から食い物にされる側だった。黙って無視されるだけだった。大人と行政に対する、カルックスの不信感は根深い。
不法投棄されていた宇宙船を見つけた時は、素直に憎いと思った。
移住後の生活もままならないような、何にもない自分がいる傍らで、こんなすごいものを捨てて、平気でいられる人間がいる。
すごく、すごくずるい。あんまりだ。不公平だと。
俺だってこんな宇宙船が欲しくて、自由にどこへでも行けるようになりたくて。
そしてふと、思ったのだ。捨ててあるんだから、もらってもいいんじゃないかと。]
[何でも持っている奴らから、もらうだけもらって、ありがとうございましたさようならと宇宙に飛び出せたら、それはどれだけそいつらを見返すことになるだろう。
次の移住先ではだめだ。ゴミ漁りはきっとどこでもあって、競争が激しい。コロニーの終りが近い、人の減少と廃棄するものが反比例する、空白のタイミングはこの時しかない。
それに、改造した船を見せれば、それは自分の腕の証明にもなる。
これは武器だ。天啓だと思った。思ったのだ。]
……アメリア
[宇宙船にすがる。フェルムの店に行ったのは、缶詰を置く為だけじゃない。
本当は、泣きつきたかったのだ。自殺に近い逃避行の道連れでも、それでも来てほしいと情けなく。
しかし留守の看板と、様々なからくり。暗い店内でも、鮮やかに思い浮かべることのできたカウンターでごそごそするフェルムの姿を幻視して、ダメだと思った。
違法宇宙船の話をした時、手伝わせてほしいと言ってきたときは、おかしな奴だと思った。
それでも、一緒に過ごしているうちに、何でも話せる、楽しい、気のおけない、大事な友人になっていた。
フェルムの幸福はきっと、あの店にある。]
[騙すのはやめたか?ダマリの声が聞こえる。やめたよ。心の中でつぶやいた。
どっかから拝借してきた鉢植えは、一人で大事に育てよう]
……アメリア。連れてってくれ
[負けたくない。死にたくない。
認められる世界に。抱きしめてくれる世界に。
夢だけを持った人間が、自由に羽ばたける理想郷(アメリア)に行く。だから]
[ラジオから歌が聞こえる。”月まで羽ばたかせて”
一人は寂しいなんて、言えなかった。]
>>167 リスリー
はい。――あぁ、でも……
まずは、博物館や詳しい人を、探すところから始めなくては。
[苦笑いに返したのは苦笑だ。何しろ座標も、星の名前も、覚えていない。手がかりはくだんの紋章と、「この星域に宇宙船を飛ばした」という事実のみなのだから。闇雲に探し回ったって、宇宙は広大すぎる。]
途中で、置いていくのはなし。ですよ。
[そんな言葉を軽口めかして付け足した。重ねたままの手を握ろうとして――あ、と声を漏らす。
足下の機械へ視線を落とした。]
ビクトリアが、作ってくれた機械なのです。
すこしだけ、実体をくれたのですよ。
起動、というボイスコマンドで動いたのですが、わたしの声では動いてくれなくて…。
[見上げる。起動させて欲しい、と言外に含んで。]
――親水公園 昼
[貝殻の様なスポンジ生地に、甘いクリームと水色のゼリーを添えて。
ゼリーの海で小さく泳ぐのは、赤や黄色のプチプチとした木の実だ。
勿論セイバリー特性。さわやかで甘い香りが広がる、ソラリアがよく使う果物だ。
丁寧に作った供物をささげる相手は、親水公園の池にいる人魚、ニンフェーア。
頼みごとをするので、今回は特に奮発したつもりである。
いつもの時間。いつもの場所で、ソラリアは腰かけてニンフェーアを待つ]
ニンフェーア様。ソラリアです。
本日もお歌と、代わりのお菓子を。
それから……一つ。頼みごとを。
[ニンフェーアが出てくるのはいつも気まぐれで、突然だ。
水の中で聞いているかもしれないので、ソラリアは通るようにすこし張った声で、ニンフェーアに呼び掛けた。]
―親水公園 昼―
>>175ソラリア
[丁度この時間、人魚は人工池の底で、昼寝をしている最中だった。移住先のことを頑張って考えていたら、いつの間にか眠っていたのだ。そして浅い夢の中から、ふと聞き慣れた声に引き戻される]
ん?――あ、
[起き上がって、ヒレで水を蹴った。水面に顔を出し、声の主の姿を確認する]
ソラリア!こんにちは!
きょうも来てくれて、うれしい!
――たのみごと?
[ニンフェーアの登場は、いつ見ても少しびっくりする。
センサーを働かせている筈なのだが、いつも突然なのだ。
今回も例にもれず、少しばかり驚きに固まった後、おずおずと、体内温度を少し上昇させながら問いかけた。]
このたび、ソコラから移住をすることになりました。
毎週、貴方の歌を聞いていたので、移住先でも音楽を……とマスターに尋ねたところ、「歌の練習をしてはどうだろうか」と提案されたのです。
私はアンドロイドなので、楽譜の再現は可能なのですが、『歌う』という事はまた違う気がして……
もしよければ、私に、貴方の歌を教えていただけたらと、思った次第なのです。
[お礼になるかわかりませんが、これを。と、ソラリアはいつものようにお菓子を取り出した。]
>>177ソラリア
[あなたの驚きは控えめなので、この人魚はいつまで経っても驚かせていることに気づかなかったし、今日も気づいていないようだった。いつものようにニコニコと笑いながらそちらを見ていたが、切り出された内容に、少し真面目な顔(当魚比)になった]
いじゅう……
そっか。ソラリアも、どこか行くのね。
[そこまでは理解し、……その先の話、特に「アンドロイドなので〜」の辺りは、あまりよくわかっていないようではあったが]
お歌。
ソラリアもいっしょに、歌うの?
[今までは聞かせていただけだったが、今日は一緒に歌ってくれるのだろうか――この人魚は、そう解釈した。取り出されたお菓子は、もちろん大喜びで受け取る]
>>174 ライカ
なあ、それ、ノーヒントって言わないか?
[初めに探すものと、苦笑が帰って来る。さすがに少々呆れたような声が出る。あなたの手を意識していなかったら、またこめかみを押していたに違いない。けれど、]
――とりあえず、まずはそれなりに歴史が長くて人口の多いところだな。
初手くらい、イイトコ・イコーに探して貰おう。
[あの時と違って、楽しそうな表情を浮かべていた。都合のいいコロニーが今も空いていればいいが。とはいえ、例えぴったりのものがなくても、あの優秀な窓口なら、代替案をくれるだろう。たぶん。]
今のライカは、何処にだってついてこれる。だろ?
[今の手と手のように、軽口を重ねた。ウインクの一つでも試そうかとした時、丁度あなたが下を向いたので、つられるように機械を見た。]
>>178
[ソラリアも、どこか行くのね。
その言葉に、もう人魚が何人か人を見送ったことが分かった。
そういえばとハタと気づく。彼女は、どうするつもりなのだろう]
コロニーの廃棄日も決まりました。ニンフェーア様は移住……(わからないだろうかと簡単な言葉に変換する)だれかと、どこかに行く予定はあるのですか?
[いっしょに歌うの?という言葉に、教えてほしいという希望が理解されていないことに気付き、想定外に少しばかり演算が空回りする]
その……ですね。まずはニンフェーア様のお歌を聞いて、それを私がまねて……で、一緒に歌ってみるというのはいかがでしょうか。
[歌うなど、本当に初めての事なのだ。何か手本が欲しい……そう思って、ソラリアはすがるように提案した]
>>180ソラリア
[廃棄、移住、最近よく聞く言葉で。「ここがなくなること」「遠くへいくこと」と、この人魚は認識している]
うん。わたしはね、ディア……ともだちと、いっしょに行くの。
どこかは、考えてるところ。
ソラリアは、決まってる?
[決まっていたとして、それを知ったとして、何か意味があるかはわからないけれど。知っていれば、もしかしたら会えるかもしれない――というようなことを、無意識に考えたのかもしれなかった]
うん。うん。
わかった!じゃあまってね、
[「歌い方を」「教える」という発想が、実はよくわかっていなかった。何しろこの人魚にとって、歌は当たり前に自分にあるもので、歌えなかった記憶はなかった]
[でもソラリアの提案を聞いて、やるべきことは理解したので。ひとまず、口の中に入っていたお菓子を片付けることにした]
>>182
[友達と一緒。という言葉に最悪を想定していた演算回路が停止する。排熱する為にはいた息は、ほう、という安堵のため息のようになった。]
そうですか。お友達と。それはよかったですね。
私はマスターについていく予定です。緑化研究に専念できる、緑が全くない星を選択されるそうで。
ニンフェーア様には、おすすめできない場所になりそうです。
お友達と一緒でしたら、何かメッセージでまた交流することができるかもしれませんね。
私用のアドレスを一つ社より頂いているので、後ほどお渡しいたしましょう。お友達に渡してあげてください。
[一生懸命もぐもぐしだした人魚に、ゆっくりで構いませんよ。と唇から溢れそうになっていたクリームをそっと抑えてあげた]
>>183ソラリア
うん!いっしょに行けるの、うれしい!
ソラリアも、マスターといっしょ。よかったねえ。
[良かったですね、と言われたら、素直にこくこくと頷く。また、相手から「マスター」の話は時折聞いていただろう。深くは知らないが、仲の良い相手であるのだろう、と思っている]
おすすめ、できない?ざんねんー。
アドレス?えっと……それがあると、また会える?お話、できるの?
[期待を込めた眼差しが向く。お友達に、と言われると、また頷いて]
んぷ。ありがとう。ごちそうさまでした。
じゃあ、歌うね?
――♪
[お菓子を飲み込んで、それから、すぅと息を吸って――胸の奥から、伸びやかな声を風に乗せる。意味のある歌詞はない。ただ心の向くままに音を紡ぎだすだけ。それが、いつもの人魚の歌だったから]
- どこかのコンサート・ホールで -
[最後のライブは、ファンクラブ限定の生音のステージで。ソコラ内通信の限定配信で、全域に中継された。
メジャー・ネットにはリアルタイムで流れなかったが、元々それが彼女のスタイルだ、自分の歌を聞きたいと思ってくれる人たちに届けるもの。]
"月まで羽ばたかせて"
小さな 小さなあなたに会いに行く 宙をこえて
こんな所まで来た
誰も知らないあなた 迷子の私たち
[移籍に最後まで反対していたプロデューサーは、それでも決めたことだと告げれば、親身になって相談に乗ってくれた。マネジメントの担当者も移住船のツテを教えてくれたし、スタッフは皆別れを惜しんでくれた。
本当に良い人たちだった。ここで育って、ここで歌えて、良かったと心から思う。]
―からくり屋ラクリマ・店内 夜ではない時間―
[カルックスからとどいたメッセージ(>>168)を、フェルムはハトがマメデッポー(小鳥人の原住民族が編み出した格闘術である)を食らったような顔で見ていた。
みるみる口をとがらせ、ダマリさんに追っかけらけられた時用救急箱(ストックの配線入り)やら、ひとまずの食料やらをかばんに詰め込んだ。自分が目を付けられている可能性があるのはよくわかっている。後をつけられるのはよくない。どうしても遠回りをすることになる]
[ひとまずメッセージを打った。]
『僕、よく働いたと思わない?』
[手伝わせてくれと頼んだクセにその言いぐさはなんだと言われればまあそれまでだが、あんまり腹が立ったもので、まずそれだけぺいっと送ってしまった。思いついて、もう一言。]
『コレコレ・コーイウ・コロニーってところ、廃棄が60年後に予定されてるからあんまり人気が無くて、余裕があるんだって。
用意するのは目的地と食料なんだから、これでいいでしょう。』
[送った。人気が少ない道で、追ってくるかもしれない人を撒くのは難しい。秘密基地までは時間がかかりそうだ。**]
"月まで羽ばたかせて"
知っているわ 本当の意味
"月まで羽ばたかせて"
分かってるわ 夢じゃないこと
"月まで羽ばたかせて"
もう誰も知らない星の 誰も知らない恋人
今度は私が 見つけに行くから …
[このコロニーでの、タヨーナでの色んな事を思い出した。
スポットライトを浴びながら、考える。
(ここで見た夢、ここで見た思い出。
全て、手放そうとしてしまっているのかもしれない。)
託した小鳥のことが頭によぎる。
きっと重荷が過ぎた。何もかも、持ったまま飛び立つことは、自分にはできなかった。
もういない家族、暮らしてきた街、過ごしてきた日々。
次に進むために必要だったこと。
目の前にいる、いつかまた会える人達と。
大事な友達と、またね、と言葉をかわすこと。]
『アンコールに答えて。
次が本当に、最後の曲です。曲名は―――… **』
>>179>>181 リスリー
大丈夫です。わたしはかしこいので。
[いつかも言った軽口を繰り返した。そうして一度口を閉じてから、唇を開く。こぼれるのは、信頼を帯びた穏やかな声だ。]
それに、リスリーのお時間を、もう少し頂けるのでしょう?
だからもっと、手がかりも見つかりますよ。
[あなたと親友と三人で話したあの日。ひとりではすっかり忘れていた、通信機の紋章という手がかりを思い出せたように。
イイトコ・イコー。あの、いつも広告を出していた船を思い出して、頷いた。]
はい――でも、あまり難易度の高いところは避けてくださいね?
[あなたの言葉をまねした。
時間が交差したような気がして、楽しそうに首をすくめる。]
>>189続き>>リスリー
ビクトリアはすごいのですよ。とっても難しいことを楽しそうに、たぶんわかりやすく、お話してくれるのです。とっても頭が良くて、それだけ頑張った時間があって……とってもやさしいのです。
[感嘆の声に返されたのは、そんな言い募る言葉の波と、その波に乗ってぱたぱたと揺れる尻尾。]
[“起動”。そのコマンドは正確無比に機能を起動させた。
ヴンと鈍い音が響いて、円の真ん中から光が彼女を照らす。
オレンジの光にも負けないほどはっきりした光の粒が、揺らめくように繋がり集約し、形をなしていく。――]
[機械はその仕事を終え、ため息をつくように光を落とす。]
>>190続き>>リスリー
[手は重ねたままだったけれど、実体の重みは人の身には感じることができないほど僅かだ。
それでも、薄いもや、霧――そんな気配を以て、髪が頬が、手が、オレンジの光を受け止めている。
つま先は僅かに地面に近づいていて、自然あなたを見上げる角度も変わった。
ふつふつとした喜びを胸に、尻尾はまた揺れる。その尻尾が、僅かに風を作る。
ソコラの世界に、あなたの前に、この時間の中に、彼女は確かに存在を顕した。]
――リスリー。ありがとうございます。
これから、よろしくお願いしますね。
[あなたの手のひらに、しっとりと冷たい気配をもたらす手を、ゆっくりと握った。
感謝とともに、これからの日々を握りしめるかのように。**]
>>184
[人魚の歌声に、アイセンサーをスリープモードにして、録音機能に集中させる。
いつも違う歌。その日だけのメロディー。一度曲の名前を聞いたことがあるが、きょとんとされてしまった。
もう廃棄の日も近い。移住の準備もある……きっとこれが、最後だろうと思う。]
……ニンフェーア様の歌は、本当に、素晴らしいですね。
[歌い終わったニンフェーアに、心からの称賛と、拍手を送る。
音程、強弱、スピードの解析は完了している。そのままなぞるだけなら、機械にはとても簡単だ]
―――♪
[初めて歌というものを歌う。ニンフェーアが歌った通りの、丸々コピーした歌だ。
違うのは、その声がソラリアのものであるという事だけ]
……音程、強弱、スピードは、あっていると思いますが……
……いかがでしょうか。ニンフェーア様。私はきちんと、『歌えて』いるのでしょうか。
>>192ソラリア
[歌い終わるとひとつ、息を吐いて。拍手に少しだけ照れたように笑う]
ありがとう!
じゃあ、ソラリアの番!
[そう言って。歌い始めたあなたの声を、じっと聞く。自分の歌が、違う声で紡ぎ出される。かつてディアと、毎日一緒に歌っていたころのことを、何となく思い出した]
――すごーい、ソラリア!
とってもすてき!
[歌い終わった友人へ、拍手をする]
[――「きちんと歌えているのでしょうか」。その問いかけの意味は、恐らくきちんと理解できていない。今のままでもソラリアの歌で、それでも十分素晴らしいと、人魚は思っている]
[……けれど。これが最後かもしれなくて。「教えてほしい」と彼女が言ったから]
あ、でもね。
ちょっとくらい違ってても、だいじょうぶだと思うの。
>>193
[素直で惜しみない称賛の拍手に、ソラリアの内部温度が少し高くなる。
初めてのパフォーマンスの再現度は、妥当な仕上がりだったようだ]
ニンフェーア様が、歌ってくださったお陰です。それを、なぞっているだけで……
[ちょっとくらい違ってても、だいじょうぶ。
その言葉が、すぐに理解しきれない]
違ってても、だいじょうぶ……というのは、アレンジをしろ。という事でしょうか。
[アレンジ。音の強弱や音程を変えること。
そもそも歌が歌い手によって異なるのは、生体は勿論のこと、それぞれのリズムや音程があるからだ。
それを、再現しろという事だろうか。]
>>193
[どれを、どれだけ。自分の好きなように変更させるという思考を、機械は持ち合わせていない。
どうしよう。どうしようと考えたところで……この後、いっしょに歌うのだと思い出した。
いっしょに歌うのならば、変えようがある。主旋律(マスター)が存在するのだ。]
……これで、あっているか、わかりませんが。
この後、一緒に歌おうと提案いたしました。
ニンフェーア様。先ほどと同じか、少し似た歌を、歌っていただけますか?
和音で重ねて、追うという事をしてみようかと思います。
>>190 ライカ (>>196続き)
……え、話を? 知り合いなのか、本人と?
どこにも出てこないことで有名なんだぞ……、
[あなたの尻尾の揺れに掻き消されるような呟きを漏らす。もとい、呟きを中断させたのは、その有名なビクトリアの機械の働きであった。あなたが光に包まれて、色味を増す。あなたの爪先がやさしく地面に触れて、手にはしっとりとした冷たさが重なった。――ずっと、重なっていたものが、質量を得た。]
[僅かばかり目を見開いて、それはすぐに笑顔に変わる。]
こちらこそ。これからもよろしく、ライカ。
[はじまりにむけての握手は、穏やかな夜に似て、心地よい温度だった。]**
>>194ソラリア
[この人魚は、あなたがアンドロイドだという意味――自分自身との違いを、あまり認識できていない。だから、機械が「好きに」「自由に」することの難しさなど知らず、無理難題に近しいことを言う]
うーんと、うーん……うまく言えてるか、わからないけど。
わたしもお歌、好きにかえたりするし……ディアとわたしで、同じお歌を歌っても、ちょっと違うの。
だから、ぜんぶ一緒にしなくても、って。かんじ。
[言い終わったら、>>195の提案がきた]
あっ、たのしそう!
わかったー、やってみるね!
じゃあ、せーの、
[そしてもう一度。先程と似た、少し違う歌。完全に同じ歌は、多分もう自分でも歌えない]
>>152 ムービー(のメッセージ)
[>>186のちょっと前にすでに送っていた。]
仲間でライバルのモモさんへ。
移住先、ここがいいと思います。移住船にも余裕があるそうです。
[※ホログラム添付されています、という表示。開けば廃棄の時期が60年後と、間近に迫っているコロニーの説明ファイルが開かれる。寿命が少し短いあなたにはどう映るだろう。]
店舗は移住してから探したほうがいいかなって思います。やっぱり、立体映像だけじゃなくてちゃんと確認したいから。
実は、前から、カルックスと一緒に宇宙船で旅をする予定を立てていたので。
旅はできないけど、僕はそっちで移住先に向かおうと思います。
ラクリマに来てほしいって、僕からもお願いしてみます。多分、無理かなあって思うけど。
ところで、カルックスアレルギー、本当に大丈夫?
[フェルムより、としめられている。]
―連絡通路脇・夜―
[いつもならば移動で行き交う人で溢れているが、今は人もまばらだ。
隅にあるベンチに座りのろのろと缶コーヒーをいただいていた。]
[『何でも持ってるやつが!偉そうに!』
――本当に何でも持っていれば、どんなによかったか。
この言葉に揺らいだのは事実だ。
しかしあのときは、あの生意気な青年自身のためにも彼を止めねばならなかった。
それにほぼ黒の相手をみすみす取り逃がすとは。
いつもならば一時的に痺れさせる程度にするはずも、反応を見るに電撃の強さを誤ったか?それでは理不尽な暴力だ。
……今日はミスばかりだ。]
あいつに傷害罪で訴えられたら負けるな。
[自称気味に笑う。
缶コーヒーを握る力が強くなっている。]
>>198
[せーの。という声がもう歌うようだと思った。
こちらから提案したデュエット。しかし、あまりの難易度に少しだけ『後悔』の単語が浮かぶ。
何せ。出だしから半音違っている。]
……〜っ。―――、―、――♪
[きっと気分が高揚しているのだろう。一音一音が伸び、スラーの曲線を描く。
高くなる音程と、たまに弾むスタッカート。
同じ曲は聞けないと知ってはいたが、難しい。]
――っ、―♪ ― ― ―♪
[途中から、ソラリアは思考回路を変えた。様々な歌の中にはベースという、静かに主旋律を強調させるパートがある。
先ほどの曲に、一定のリズムと、静かな低音を加えれば、おそらくは彼女の歌に沿ったベース音楽が構築されるだろう]
――――♪
[リアルタイムで調整していくそれは、ソラリアの演算能力をフル回転させてやっとついていけるほどのものだった。
回路が熱を持ち、顔が赤くなる。排出した空気が歌と混ざらないよう、気を遣う事にすら一苦労だった]
[あたまがくらくらする。むねがどきどきする]
- ドッグ内ロビー -
[今やドッグはここには帰らない船と、それらに乗る人々でごった返している。
無重力に近い場所だ、高速エアシューターもホバー・バイクも駆使して3次元的に移動ができるので、
普段は混雑していてもそこまでではないが。
なにせもうコロニーには戻って来れなくなるので、あらゆるものが他コロニーや星系に最後の移送を済ますので忙しい。
文字通り、上へ下への大混雑だった]
…う〜ん…… …
[そんな場所のメインゲート近く、開けたロビーであらゆる案内情報を眺めながら、無重力に漂いつつ途方にくれる姿があった。
移住先のリアルタイムな情報や、移住船の実際の姿が見れるとあって、ここではコロニー移住に関する様々な案件を見聞き出来るのだが]
まさか、こんな所まで出向いて、見ても決められないって…
[自分でも予想外だった。割と決め手がない。]
んんんんん、ニーの事を考えると、クーキ・オイシーが水も綺麗で一番いいかと思ってたんだけど…あの子ほとんど水路しか泳いだことないかもって思ったら、あんまり設備が整ってないのも…
だからってレックスもなあ…機械だらけじゃ環境悪そうだし…
いっそタージ・ファンタが一番勧められたけど…アタシたぶん魔法の能力だけでいえば味噌っかすだし、同族だらけの所で生活ってむしろしたことないし…慣習とか…
[悩。]
…
いっそ、全部回ってみるとか?
……ホントに買っちゃうか、船!水槽付きのヤツ一隻!
そしたら移住し放題だし!!!!
[買い物に悩んだら全て解決する結論をコスト全振りして買うタイプである]
…は〜……
[ふよふよ。]
【連絡通路脇/夜】
>>200
[ドッグからの帰り道の途上であった。本社に返す分の種や苗や球根を、コンテナに詰めて一足先に宙間便で送ってきたところである。これで残るは、私費で(給料天引きで社から買える)得た植物たちだけ。持っていけなかった分は、今まで知らなかったのだが、不用品を買い取る業者(商魂たくましくも、こんなギリギリまで残って仕事をしている)に持って行ったら思いの外まとまった金になった。]
結構な額になったなぁ。貯金も、知らない間になんか貯まってるし……。
思いつきだけど、案外早く実行できるかもしれないな。
[ぶつぶつとつぶやきながら、てくてくと、ともすれば、ふらふらと歩いているように見えるのが彼の常だ。まるでただ散歩でもしているかのように気ままに歩いている彼は、もしも夜盗の類がいればどう見てもカモであったが。幸いなことに、もうタヨーナにさえ残っているものは少ないのだ。]
[そんな自分の幸運に想いを馳せることもなく、連絡通路を渡りきった彼は、ベンチに見知った顔を見かけてゆっくりと片手をあげた]
あれ、こんばんは、ダマリくん。こんなところで奇遇だね。
>>201ソラリア
[歌う、歌う。あなたと合わせていることを思いだして、途中で少し速度を緩めたりもしたけれど、恐らくは逆に計算を狂わせる結果にしかなっていないだろう]
――――♪
[でも、とても楽しい。別の誰かと共に歌うこと。音を合わせるということ。彼女の持つたったひとつを、誰かとふたつにすること]
[だから、歌いながら両手を伸ばした。顔を真っ赤にして、必死に歌う友人の両手に、指先を触れさせようとして。その手が引かれなければ、つなぎ合わせようとする]
>>205
[遅くなったスピードに、ああまた。とどこかが呟く。
たまに止まる音。調子はずれの音階。元から求めていないけれど、完璧からははるか遠い。
やはり自分には無理なのだろうか。しゅうと回路が悲鳴を上げる]
――― っ?!
[突然手に振れたものに、解析処理が間に合わない。
ダブルワークができない回路が停止し、歌も体も止まる。
アイセンサーに解析能力を優先させれば、その手に、ニンフェーアの手が触れていることに気付いた。それはそのまま、つなぎ合わせた形になる。
ニンフェーアの顔を見れば。にっこりと笑っていた。とても楽しそうに。
ああ、私の即席のベースは、彼女のお眼鏡にかなったのだろうか]
―――♪
[歌を再開させる。先ほどニンフェーアが歌った通りの歌で。先ほどと微妙に違うそれは、しかしやさしく重なって響いた。
それを、きちんと聞いていたかった。]
>>204
[聞こえたゆったりとした(ように聞こえる)声に呼びかければ数秒遅れかではあるが応じる。
どうもあなたがふらふらとしているように見えたので、こちらからあなたに近づいていく 。
途中にあったゴミ箱に缶コーヒーを捨てた。]
こんばんは、セイバリー。こんなところで会うとはな。
今日は肉はなしだ。
[掌をひらひらとさせて何も持っていない様子を見せた。]
この時間に外にいたのは移住の準備か?
あー…あとそうだな。君は外を歩くときはもう用心したほうがいい。
研究所と違って外は安全じゃない。
今は移住前でドタバタしている最中を狙う輩も少なくはない。
[ついつい口やかましく言ってしまう。
違う移住先になればこういう世話焼きも最後になるか。]
>>206ソラリア
[少し違って、少し同じで。調子が外れようが、音がズレようが、そんなものをこの娘は気にしない。だって、その歌に正しい形はないのだから。今、目の前の友人と奏でているこれが、二人の歌であり、それがとても嬉しいのだから]
[重なり合った音が、ひとけのない公園に響く。風の吹く音。水の流れる音。遠くから聞こえる車の音。意識もしない小さな音たちもまた、そこへ混ざり合って、空気へ溶ける]
――、はぁー!
[そして、歌は終わる。興奮に頬を紅潮させた人魚は、あなたの手を更に強く握った]
ありがとう、ソラリア!
とってもたのしかったね!
>>208
[歌が終わる。回路が冷気を求めて呼吸が増える。ぜいぜいという排気音に、ソラリア自身も少し驚いている。]
回路……全部を、音楽系統にあてがうなど……初めてで。
図らずも、トランス状態というものを、体験してしまったような……
[回路の発熱が落ち着き、ニンフェーアのはしゃぐ声にやっと答えることができるようになる]
ありがとうございました。ニンフェーア様。
……やはり私は、自分一人だけでは歌うことはできそうにありません。
しかし、ニンフェーア様と一緒なら、『歌える』みたいです。
[そっと、ソラリアは微笑んだ。まだ頬は高揚していて、どこか、照れたような笑みになる]
また、一緒に歌ってください。ニンフェーア様。
はるか宙の彼方でも、きっと歌は変わりありませんから。
―タヨーナのとあるタワーのワンフロア/夜―
[そのタワーは既に移住した者たちが大半で、灯りがともっているのは上階のワンフロアだけとなっていた。元々が富裕層が住むタワーだから、早々に行先を決めて自家用宇宙船だったり移住船の一等室だったりで移動した者が多いのだ。
ライカからの熱いお礼の言葉を伝えてくれた管理人もその時に「明日にでも出て行く予定になっている」、と挨拶を受けた。
モニタには廃棄日程が決まったとのニュースが流れている。ソコラの番組配信が無くなるのももうすぐのことだろう。]
……にもつ位そろそろまとめないと。
[何を持っていくべきだろう。考えながら、キッチンに置かれた機械から吐き出されたサンドイッチを銜えて、カフェオレを手に研究室の扉を開けた。]
>>207
[あなたが隣まで来てくれたので、一応しゃんと立ったつもりだが、微妙に傾いでいる。あいさつ代わりに言葉を返す]
わたしはいつも肉を求めているわけではないんだよダマリくん。タンパク質は足りているから大丈夫さ。
移住の準備、うんそうだね。持っていけない種を売ったり、口座の移動とか手続きしたり、本社に荷物を送ってたらこんな時間だ。
外ってそんなに危ないのかい?わたし、昼もそうだけど、夜に歩くなんて本当に数年ぶりだからなぁ。
うん、気を付けるよ。と言っても、もうあと何日ここにいることやら。
[口ばかりは素直にうなずく。本当にきいているのかどうか、表情からはいまいちわからないのだが。これが最後という感慨は、どうやらこちらにはあまりないようだった。]
それにしても、もう一回会えてよかった。移住先くらい聞いておきたかったからね。
……かくいうわたしは、決め切れてないんだけれど。
>>209ソラリア
トランス?だいじょうぶ?
[とりあえず、非常に疲れて見えたので(大体こいつの所為なのだが)]
うん、だいじょうぶ、だいじょうぶ。
いっしょに歌ったら、ふたりぶん楽しいもの。
……また歌おうね。
ソラリアのお歌も、お菓子も、もちろんソラリアも。
わたし、だいすきよ。
[考えてもいなかった別れが、すぐそこまで近づいている。これが最後だなんて思いたくないけれど、それまでに伝えておこうと、そう思った]
>>212
[素直な、大好きよというまっすぐな言葉。
ニンフェーアも、別れを感じているのだろう。それくらいはソラリアにも推測できた。]
ええ。ぜひ。
私も、貴方も、貴方の歌が、大好きですよ。
また歌いましょう……約束、です。
[そっと小指を絡める。以前勤めていた研究員の故郷で行われていた、約束のおまじないなのだそうだ。]
こうすると、『縁』というものが小指と小指に絡んで、また会えるそうですよ。
アンドロイドと人魚にも有効かはわかりませんが……今日の歌はきちんと保存しておきますから。
[出来れば、今日の歌を覚えていてくださいね。
そう言ってソラリアは微笑んだ。
さすがに回路が疲弊を訴えているので、最下位の別れをした後、そっと親水公園を後にしようとした。**]
[親友には会えたけれど――カルックスに会ったという話もしただろうし、これからの話もした。彼女のこれからも聞いて。会う日が減ってしまうのはさみしいけれど、「これから」が確かにあるということだけは、素直に嬉しかった――やはり『先生』にも会いたい。
持っていく荷物もまとめる荷物も何一つないことをいいことに、ぷらりと彼女の『研究室』を訪れることにした。
せっかくの機械を持っていくか、少し迷った。囲んで話をしたいとは思ったけれど、またどこかで時間切れがきて落とすのは困る。
そんな思案の後に大事な機械は彼に預けて、彼女は夜空をいつものようにふわふわと舞う。
タワーのフロアへと“外”から近づけば、壁をするりと抜けて、いつもの研究室へと入り込む。]
―タヨーナのとあるタワーのワンフロア/夜―
>>210 ビクトリア
[だから、カフェオレを手に戻ったあなたが見たものは、棚(後ろが壁だったのだ)から半身を出した彼女だ。
目が合えば、ぱあと満面の笑みを浮かべた。]
――こんばんは、ビクトリア!
お礼と報告に伺いました!
[まだ、半身埋まっている。]
>>214ソラリア
うん……うんっ。
[こくこくと何度も頷いて。自分の小指に絡まる小指を、きょとりと見つめた]
そうなの?じゃあ、また会えるように……[こちらからもきゅっと、小指を絡め]
うん、覚えてる。
ソラリアと、わたしの、お歌だもんね。
[満足げに微笑んで、小指を放す。別れの言葉はやっぱり、「またね」だ。歩み去る友人の背が見えなくなっても、いつまでもそちらの方を見つめていた**]
>>211
[傾いているあなたには恐らく背筋を伸ばしたつもりなんだろうなと思うこととした。]
足りてないからいつも持って行ってるんだが…まあ今言及するのは止しておこう。
先日訪れたときは心配だったが 準備が進んでいるようで何よりだ。
仕事柄事情はよく知っている。
ここまで来ると特にな。そうしてくれ。
まあ何日もいないか、確かにな。
[まっとうな指摘には少し苦笑いした。
ここから離れようというのにいつものように注意してしまった、そんな自分がだいぶぬけているように思えおかしかったからだ。
移住先という単語には未だに構えてしまう。あなたの表情から負の感情が感じられないのには助かった。]
こちらは仕事場へいって手続きしてきた。
私はスサ・ミーの支部に飛ばされるだろうよ。明日か明後日にはそれで提出される。
荒れた星だからな。沢山働かせられそうだ。
まあ死ぬわけじゃない。
君は決めれてないのか。
……まあ私も、自分で決めたわけではないけどな。
―親水公園・夜―
[宇宙の美しい夜だった。いつもの人工池で、夜空を見上げながら、人魚はじっと考えていた]
[行く先はどんなところだろう。泳げるところがあればうれしい。美味しいものや綺麗なものがあったらもっとうれしい。ディアが隣に居てくれたら一番うれしい]
[不安はない。恐怖もない。そもそもこの人魚は、マイナスの感情に鈍感なつくりをしている]
[けれど]
[人工池に飛び込むように潜る。空気の泡が上へと向かう。流れのない、透明な水。水温は体温より少し冷たい。かすかな薬の匂いがして、口に含むと、少し舌がぴりりとする。注水と排水の音が、遠くから低く響いている]
[この色を。この温度を。この匂いを。この味を。この音を。この水を。自分が過ごしてきた、自分が辿ってきた、このコロニーにある水中の世界を]
[覚えていこうと思った]
>>215 ライカ
!?――おっと……!
ああ、ライカ。こんばんは。
[あなたが突然に研究室へとやってくるのは今更そう驚くことでもないのだけれど、考え事をしながら戻ったせいもあり、棚から半身だして満面の笑みを浮かべるあなたの姿にサンドイッチを取り落としかけた。
危うくキャッチしてからあなたに挨拶を返す。]
わざわざきてくれてありがとう。
あのときはあわただしく行って、戻れなくてごめんなさいね。
どんな報告をしてくれ……その前にもうちょっと出てこない。
[尋ねかけたけど半身埋まったままのあなたと話すのはちょっとシュールだと思ったのだ。
自分はいつもの背丈に合わせて特注した椅子へと腰かけて、テーブルへとカフェオレを置いた。]
>>217
[苦笑いをするあなたに、こちらも少し口の端を緩める。遠目に見て、あなたが少し疲れているように感じていたのだ。鈍感な自分にそう見えるということは、きっと見た目以上に疲れている]
いつものダマリくんでよかった。なんだか、ちょっと疲れているように見えたからね。仕事柄、今はとっても忙しい……ってとこなのかな?
[移住先として出た名前には、見覚えがあった。ちょっと待ってね、と言いながら肩掛けの鞄からタブレットを取り出す。スリープを解除すると、開きっぱなしだった移住先候補リストが出てきた]
あぁ、あったあった、スサ・ミー。候補の一つだ。わたしも三つくらいまでは絞れたんだけど決め手にかけててね。
[そうして、惑星アレチもいいかな、それともコロニーだけれどカイタークもありかな、って迷っちゃってと名を挙げた。そのどれもが、人は住んでいるものの、自然の植物とは縁遠い地であった]
よかったら、なんでそこにしたのか聞かせておくれよ。
それにしても、ダマリくんも随分僻地に飛ばされるんだねぇ。植物、全然ないけどいいのかい?
>>220 ビクトリア
いいえ、ビクトリアにしかできないお仕事ですし……
わたしはこうして、また会えますもの!
[弾む言葉そのままに、得意げに胸を張った。半身埋まったままで。
早速口を開きかけて、指摘にようやく自分が埋まっていたことを思い出す。するりと抜けて、あなたの椅子のそば、棚へと移動した。大体いつも座っている(そぶりをする)棚だ。
尻尾を振っても、棚の何をも落とすことはない。]
――お話ししたいことは、たくさんあるのです。
頂いた機械のことから…本当にありがとうございます。とっても嬉しい。
[またあのときの言葉を繰り返しかけて、とんとんと自分の喉を叩いた。]
実体を頂いても、不快感や困ることはありませんでした。効果が切れたあとに、不調もありません。
効果は大体、1時間くらいで切れました。影響を受けていないときのわたしの声では、ボイスコマンドは飛ばないようですね。
[実験結果を報告する生徒のように、あなたの機械について報告を重ねる。
ひとしきり並べてから、小さく肩をすくめる。]
持参しようかと思いましたが、落としたくなかったので、リスリー……お友達に、預けてきました。
>>222 ライカ
ふふ、そうね。またあえたわ。
わたしにしかできない仕事もたのしいけど、ライカとおはなしするのもたのしいしね。
[半身だけ出して胸を張る姿はすこしおかしくて笑い声が漏れた。
機械や鉱石や何かの標本がおかれた棚の上で座った素振りをするあなたを見上げる。]
喜んでもらえてよかった。
不かいかんや不ちょうがないのは幸いだけど……こうかのみじかさと、自分でボイスコマンドが飛ばせないのはもんだいね。
ふつうのにんげんが聞き取れる声なのだから、機械にも有こうだとおもったのだけれど。
[報告される事柄は成功と改良の余地ありと想定外とそんなのが入り混じっていて、首を傾げながらカフェオレをひとすすり。]
あたまに機能ははいってるからだいじょうぶ。コピーも時間はかからないしね。
あずかってくれるおともだちがいるのね、よかった。
――できるだけ、かい良したいけど、何をゆうせんしてほしい?
>>223続き
[あなたのあげる候補をじっくりと聞いた。
どちらも名前とだいたいの特徴ぐらいは知っている。
軽く相槌を打ちそれからゆっくりと質問に答えた。]
仕事があるならそこに行けば食いっぱぐれないだろ?というのは建前に近いな。
……正直に言えば、他の星で以前のように植物を育てられる自信がない。
私はここの、ソコラにある植物が好きみたいでね。
植物があるにこしたことはないがね。
――君のように熱心になれたらいいのだけれど。
[自分の気持ちがようやく分かったとしても、すぐには自分の性質は変わらないものだ。
そして今はっきりと別の気持ちも把握できた。
恐らく以前からで、世話を焼き始めた頃には固まったのだろう。
あなたのような好きなものに夢中になってしまう性質を羨望していた。]
君こそ植物がなさそうな場所ばかりだ。
候補はどういう基準で選んだんだ?
>>224 ビクトリア
[同じ気持ちだと言わんばかりに得意げに鼻を鳴らした。
棚へと座って、]
効果の影響下では起動しましたから……実体の有無で認識強度が違うのかも知れません。
[自分にはそんな程度の推測しかできないけれど、あなたならきっと何らかの手がかりにしてくれる。そう信じ切って疑わない。頬に指を添えて考え込みながら、比較対象をあげた。]
そう言って頂けると、嬉しいです。
ひとつだけ不満があるなら、落とすととってもよく転がるのですよ!
[軽口を叩いて、小さく笑い声を上げた。続く問いに、頬を撫でながら考え込む。]
……強度、というのでしょうか? それとも濃度の方が正しいでしょうか。
ビクトリアに飛びついても大丈夫なくらいだと、とっても嬉しいです。
―ドッグの外れ、宇宙船アメリア停泊場・夕方〜夜―
[≪Fry Me To≫]
にゅうわぁる。
[カルックスのように上手には言えない。子供が初めて、教師の前で発音するような声だ。それでも、開けゴマの呪文は聞きいれられて、扉は開いた。浮かぶ宇宙船アメリアはそこにあった。
重力の少ない空間は得意じゃない。壁と柵を伝って、アメリアの側面を進んでいく。
自然と、急遽つけたばかりのロケットパンチに目が向く。それは突貫で作り上げた違和感をもってアメリアにとりついていたけれど、メッセージによると、試運転でもきちんと動作したのだという。思わず口元がほころんだ。]
カルックスー。僕だよ。フェルム。
[どこかに隠れているのだろうかと呼びかける。]
>>223
[失敗なんて珍しい、というよりかは、失敗したと正直に自分に打ち明けるのが珍しいのか。そんなこともあるんだね、と何回か頷いて]
イレギュラーか。こんな事態だものね、起こらない方がおかしいよ。
でも、最後に失敗っていうのも、これまでしっかりやってきただろうに、少し残念な気もするなぁ。
出発までに、なんとかなることならいいね。わたし、君の仕事ほとんどよくわかってないけど。
[彼なりに励ましたつもりなのだろうことを言った。なんのフォローにもなっていない]
>>225
[す、と真顔になったように見えたかもしれない。彼にしては、少し真剣に話そうとしたのだ]
熱心か。わたしはそれしかないからね。それしかないから、仕事にして、ずっと続けていくだけの話で。
熱心さでいったら、ダマリくんもきっと変わらない。
もう仕事でなくなったのに、ずっと好きで、渇望し続けているなら、熱心さはきっとわたしと一緒だよ。
>>カルックス
[ソコラの何処かで、掌に乗るサイズの奇妙な生き物がふよふよと宙を漂っている。もこもことした体毛、くるりと渦巻く角、つぶらな瞳。――デフォルメされたへたくそな羊の戯画のような。
魔法で編まれたその羊はカルックスの元に辿り着くなり、聞き覚えのある声――メッセージの送り主の声で朗々と語り出した。]
やあやあ、カル坊! 相変わらずやんちゃしてるかー? 返事が遅くなってしまって申し訳ない。久しぶりに自分の船をメンテナンスしていたら時間を忘れてしまったよ。
はてさて、なんだったかね……宇宙船のアドバイス、だったか?
いやあ、おれ自身は生憎と、むつかしい事にはとんと疎くてね……。
代わりに、その辺の事にはおれの可愛い可愛いメリー=ドリーが強い。まあ、奴は“かくあれかし”と造られたものなんだから、当たり前だが。
あとで奴からちゃんとしたアドバイスを送らせるよ。きみの役に立つ事を願う。
うーん、そうだな……おれから言える事は、ひとつっきりだ。なに、年寄りのいらぬ節介だとは思うがね。
カル坊よ、新しい場所に行くのは楽しいぞー!
山ほど見慣れぬものがあって、けれどもその中に、今まで自分が見知ってきたものに通じる何かがある。
そういうものを見出した時、どこに言っても人は変わらぬのだという事が分かって、なんだかすごく安心するのさ。
――だから、おれは旅が好きだったんだ。ああ、そうとも。
[通信の声が弾む。生き生きとした声は、最後に少しだけ過去を振り返るような響きを帯びた。]
……まあ、はじめは望んだ旅路ではなかったのだがね。
おれの家族はみな事情があって母星を追われ、それ以来土地もなく金もなく力もなく、空に浮かぶ無数の星ぼしを渡り歩くだけの日々を送っていたが……これがなかなか悪くなかった。
役に立つアドバイスは出来ないが、このコロニーを出た後に、きみもそう言えるといいなと思うよ。
達者でな、カル坊。
[特に何の技術的アドバイスもないまま、妙に賑々しい音声メッセージはぷつりと途絶える。役目を終えた羊は、光の砂の粒になって空気へ溶けて消えた。]
>>227
[誰かの声が聞こえて、宇宙船操舵席丸くなっていたカルックスは目を覚ます。
寝ぼけ眼をこするともう一度声が聞こえて、カルックスはのそのそと本調子ではない体を引きずり、宇宙船から顔を出した]
なんだぁ………ふぇるむ……フェルムっ!?
[そこにいたのは、確かに友人のフェルムで]
ばっ……ばっかじゃねぇの!?今目をつけられててあぶねぇって……!
捕まったらラクリマとかどーす……とりあえず、見つかってねぇんだな?
[思わず大声を上げそうになって、はっと口を噤み、小声で叫ぶ。]
……あがるか?それとも、そっちに行った方が良いか?
つか、何の用だよ。缶詰はあとで取りに行くって言っただろ。
ロケットパンチだって問題なかったし……
[来るとは思っていなかったので、正直焦っている。
ここで見つかってしまえば、フェルムだってただでは済まないのだ。
早く帰らせないとと、要件をせかす言葉を告げる]
>>228 つづき
[真顔は数分と持たなかった。あなたがした質問に、何故か若干得意そうな顔になって話し始める。あなたの内の羨望には気づかぬまま。]
よくぞ聞いてくれました。
ソラリアくんには研究に集中するためと言ったし、それも本当だけどね。
そこ3つ、植物の持ち込みや育成の規制がゆるゆるなんだよ。
つまりね。許可さえとれば、多分好きなところに好きな植物を植え放題なんだ。
わたし、もとはと言えば、植物の生えてないところに緑を、草を知らない人に花をあげたいって、それが夢だったんだ。好きなところに行っていいって言われたんだから、この際やってみようかと思ってね。
「移住先をソコラにすればいい」って、これはソラリアくんの受け売りなんだけど。それ聞いて、あぁ、って思ったんだ。わたしもそれをやってみようかなって。
[元はと言えばその言葉は、あなたがさっきひと悶着を起こしたカルックスから齎されたものなのだが。セイバリーはそんなことを知る由もなく、ただそう言って両手を広げる]
>>232 つづき
ソラリアくん、環境の変化が苦手だからね。できる限り今の生活環境を保ちたいと思っていて。君がスサ・ミーに行くというならちょうどよい、ついていけば、お肉を届けてもらう環境まで再現可能じゃないか!
……と、思ったんだけど。君は、植物を育てられない場所の方がいいってことかな?だとしたら、わたしと一緒じゃだめだ。なにせ、遅くとも十年後にはわたしが緑化してしまうからね。
……どうする?わたし、別の場所に行った方がいいかな?
>>226 ライカ
わたしたちはあなたの言葉を声とにんしきしているけど、せいしつが少し違うのかしら。機械はヒトの脳とちがってゆうずうがあまり利かないから……。
[あなたのあげた比較対象に眼差しが思考するような色を少しだけ帯びたけれど、続けられた軽口には眼も微笑みに細められて笑い声を返した。]
あら、三角にでもしましょうか。
[くすくす笑いながらカフェオレを机の上へ。]
……んー……こないだのものより少し大型になるかもしれないけれど。
でもこうか時間とかじゃなくていいの。誰かといないとふべんでしょう、1時間じゃ。
それとも、さっきのおともだちと一緒にいじゅうするのかしら
>>231 カルックス
遠回り、してきたから。大丈ー夫。
そっち、行く、よ。あの、こわーい電気の人に見つかって、バリバリ〜って、されたんでしょ。
[いたずらっぽい笑みで手を振ってから、柵を蹴って飛び上がり、宇宙船に移る。]
ちょっとぐらい、捕まったって、なんとかなるよ。モモさんが、いるし。
[モモさんも大変な頼られ方をされているものである。]
やっぱり、メッセージ読んでないね。
釘、差しとこうと思って。アメリア独り占めして、王様気分で新天地〜だなんて。そんなこと、させないからね。
確かに、旅にはついていけないけど。移住先にくらい、連れてってよ。
[いいでしょ、と言いながら救急キットを取り出す。はい、交換用の配線。と一緒にジャンク山を漁ってはついでに集めていたのを取り出した。]
>>234 ビクトリア
アンドロイドの方とお話したら、もう少し情報になるでしょうか。
有機演算回路の方と、無機演算回路の方では違いがあるかも知れません。
[頬を指で押しながら、師弟のやりとりに似た言葉を交わす。その実はあなたの思考になどとうてい追いつけていないのだが。
笑い声にはお願いします、なんておどけて見せる。]
あまり重いのは少し困るので……持ち運びできるくらいだと、助かります。
[何しろ、運ぶのは彼なので。]
――はい。移住とは、少し違いますけれど。
"あの人"に、ソコラのことを届けに行こうと思うのです。
どこかもわからないから……まずは、手がかりを探すつもりですけれど。
>>235
……わりぃ。
[乗り出していた身を引いて、フェルムが乗り込めるスペースを作る。
乗り込んできたフェルムには、苦い顔だ]
チービーがいるって……チービーだって出来る事とできねぇことがあると思うぜ……?
まぁレーザービーム振り回されたら、なんだかんだと何とかなりそうだけど。
[メッセージ。と言われてちかちか点滅していた端末を手に取る。今まで寝ていて気付かなかったのだ。
内容を見て、更に苦い顔になる]
コレコレ……って結構遠いじゃねぇか。
そりゃ、行けねぇこと、ねぇと、思うけど……
[フェルムの言葉に、表情が抜け落ちていく。
うつむきながら、カルックスはぽつりとつぶやいた。]
独り占めとか……そんなんじゃ、ねーし……
>>235
……一番近い、コロニー・ゴ・キンジョまで無事に行ける確率、言ってなかったけか。
楽観的に見積もって73%。現実的に考えたら47%ってとこで。
この船でコロニーに停泊できるかもわかんねぇし、
そもそも出発できるかだって、わかんねぇし……。
……ラクリマ、やるんだろ。チービーが怒るぞ。そんな馬鹿で大損無益な綱渡りすんなって。
……俺も、賛成しねぇよ。誘っといて、なんだけどさ。
……予定があるやつを乗せるような余裕。ねぇんだよ。
[ぐっと、手を握る。絞り出すような声が、震えてないといいと思った]
>>237 カルックス
[よいしょ、と操舵席に押し入った。やっぱりここには男のロマンというものが詰まっている。苦い顔のカルックスと違って、フェルムはご機嫌そうに運転席のシートに身を沈めた。]
えっいや。さすがに…モモさんに、戦ってもらうわけには…
ほ、ほら、捕まってる間、お店閉めなくて済むじゃない。
[待っててくれるという意味であった。]
種、ちょっとは育ちそうだよね。[結構遠い、には、ちょっと苦笑してた。]
独り占め、じゃなかったら。なんなの。
…あのね、カルックス。もし、危ないから僕をのせたくないって言うんだったら。僕も、カルックスを、今すぐここから引きずりおろすよ。
そうじゃないんなら。乗せてってよ。僕、よく働いたでしょ。[メッセージの内容を繰り返す。]
二つに、一つだ。
>>236 ライカ
これまでアンドロイドや街の人工知能なんかとはなしをしたことはないの?
[街のいたるところには人口知能だったり、音声入力だったりが飛び交っている世の中だから接したことがない方が不思議なくらいではあるのだが、とまた少し首を傾げた。]
普段ぽっけにいれて持ちあるくってわけにはいかないかも、くらいよ。
――そう……ライカがひとりじゃなくてよかったわ。
もうじゅうぶん待ったもの、その方がずっとまえむきだと思うわ。
それに、そのおともだちにれんらくさきを教えてもらえば、いつでもれんらくが取れるわね。
[今は偶然に会えるけれど、広い宇宙へと出てしまっては偶然に期待はできなくなるだろうと危惧していたので。あなたは端末を持っていないから。]
あぁ、そうそう。わたしのいじゅう先なんだけど、
[部屋に着けられたモニターからニュースが流れる。
「ビクトリア製品で有名な開発者ビクトリア氏が亡くなったと関係者が発表しました。68歳でした。ビクトリア氏は魔法と科学の技術融合でしられうんぬんかんぬん]
ひとりでしばらく宇宙をさまよおうかと思って。
>>238
[あなたのうんちくを、口をとがらせて聞いていた。確かに以前その話は聞いた。からくりばかり見ているフェルムからすると、この立派な宇宙船でも渡りきるのは難しいほど宇宙は荒波なのだと知って、恐怖感がお腹の底のほうにずーんと現れたのを覚えている。それでも。]
カルックスの都合なんて、知らないよ。
モモさんには、移住先で、思う存分、怒ってもらうから。
[宇宙船に乗るのを渋っていたのは死ぬのが怖かったからじゃない。自分にその価値があるとは思えなかったからだ。カルックスが情熱を注いでいるこの船に、ちょっと手伝ったくらいで乗り込もうだなんて虫が良すぎると、そう思ってたからだ。
でも今はその船に意地でも乗りたかった。]
>>カルックス
[カルックスの元に、一通の音声メッセージが届く。再生すれば、人間のようでありながら芯に無機質な合成音らしさを残した声が響くであろう。]
ミスター・カルックス。
返答が遅れてしまい申し訳ありません。……だらしのない我が主人が、あなたからのメッセージに気付くのが遅かったようで。
――以前に頂いていた宇宙船へのアドバイスが欲しいとの要請を承認致します。
私は今まで、あなたを不真面目な方と思っておりました。しかし訂正します。政府の許可を得て、廃棄された宇宙船を手ずから修理して再利用しようというその志は非常に立派なものです。
不肖ながら、私、全力で支援させて頂きたく思います。
本来ならば時間を掛けて宇宙工学の講義をさせて頂く所なのですが、なにぶん時間がありませんので……取り急ぎデータベースを浚い、過去の航海における失敗の事例および対処法を纏めました。
もしも航海中に突発的な不具合が発生した場合、その対処には過去の事例を参照するのが最も早いかと思いますので。
それと先日頂いた情報を元に、貴方が修理した宇宙船の型番を調査しましたので、その設計図も。
ふたつとも、このメッセージに添付しておきますので、よければお目通しを。
――少しでもあなたの力になれば良いのですが。
[別れの挨拶も無く、淡々とメッセージは途切れて終わった。カルックスがこれを聞いたのがいつであるかは分からないが、シゥルのメッセージの後に聞いたとすれば随分静かに聞こえた事だろう。]
>>240>>244
[ぎゅっと、こぶしを握る。強く握る。
知ってる。沢山協力してもらった。フェルムの手伝いがなければ、きっとここまでたどり着けていない。
一人ではきっと、不安につぶれそうになるだろうけれど、
二人でならば、何とか、できる。なんとか、しなければいけない。そう思えるけれど。
――ダマスノハ、ヤメタカ?
騙してるつもりなんて、なかったんだ!]
……おまえはっ。アメリアに乗らなくったって、ちゃんと色々、持ってるだろ!アメリアがなくったって!ラクリマとか、からくりの腕とか、そういうの!
俺は、俺には、アメリアしかないから。貧民船なんてまっぴらで、どこに行っても結局貧民どまりなんてくそくらえで。……そうなるくらいなら、アメリアに乗って、どっかで爆発して、死んじまってもそっちの方がましなんだ。
……重いんだよ。お前が。お前も死んだら、ムービーが地獄まで殴りに来るじゃねぇか。そんなの、ごめんだ。
ごめんなんだよ……っ。
[声を取り繕うことに必死で、顔が泣きそうになってることに気付いていなかった。
負けたくない。死にたくない。……自分のせいで友達が死ぬかもしれない。それは、新しい、絶対に嫌なことだった。]
>>243 ビクトリア
アンドロイドの方とは、何度かお話ししました。
でも、有機演算回路か無機演算回路かは、伺っていないのです。
それに……人工知能とは、お話することがなくて。
[入っていけないところには入らないし、入っていいところは壁をすり抜ければ入れる。物質に干渉できないから、音声入力が必要なこともなかった。通信端末は、胸のお化け端末以外、使ったことがない。
機械を持つのは彼だから、彼にも聞いてみる、といらえた。]
――……はい。頑張って、探しますね。
あ、そうです。リスリーの連絡先、お伝えしておきますね。ビクトリアの連絡先も、教えてください!
[その交換もあった、と思い出して耳がピンと立つ。こめかみに指を当てて、彼の宇宙ナンバーを伝えた。
そして、モニターがしゃべり出す。あなたの言葉を遮るようなニュースに、視線を投げた。流れるように続く衝撃の事実に、あなたとモニターを交互に何度も見た。]
>>239 >>241 >>242
[そうだろうか、という問いには、どういう根拠があるのか、こくんと一回、確かに頷く]
そうだよ、きっとね。
[そして、あなたが素直に、本当に心から称賛の言葉を発したらしいことには、ちょっとばかり目を丸くした]
なんか初めて褒めてもらった気がする。
ソラリアくんも誰かから聞いたって言ってたけどね。多分わたしとは違う意味で言ってるけどさ。
わたし、他のことはからきしだけど、研究だけはね。これで結構成果をあげているんだよ。
強気ってわけじゃなくて、これはデータの蓄積からの類推。わたしの専攻分野なんだ、それくらいでやってみせるよ。
……いや、星全体ってわけには、うん、全然。いかないけど。ご近所くらいは。
[自信の割に、急にスケールが小さくなった]
>>249 続き
[あなたの意地の悪い、けれど親しみの籠った言葉には、はは、と声をあげて笑ってみせる]
まさか、遠慮なんてわたしがするものか!してたら死んでしまうよ。
ソラリアくんにまで一緒にきてくれるようにお願いしたんだから。頼れるものには全力で頼ります。それはもう。
[自信満々に言うセリフではない]
[それから、あなたのまっすぐな視線に、目と目を合わせて]
……な、なんか正面からそう言ってもらうと照れるね、なんとなく。
わたしでいいの?って感じがする。
[まっすぐ目を見ながら言うセリフではない]
[けれどすぐに破顔して、それからぎこちなくも手を差し出した、握手のつもりなのだろう]
こちらこそ。いろいろまた迷惑をかけるだろうけど、よろしくたのむよ。
ソラリアくんもきっと喜ぶ。
もちろん、わたしも嬉しい。
>>247
僕が、店の看板が重くて、辛くて、叫びだしそうなくらいだった時。
軽くして忘れさせてくれたのは、ここだったよ。君と、アメリアだった。
確かに、店をもう一度やろうと思ったのは。モモさんや、ニーや、ディアさんのおかげだけど…
ここがなかったら。僕は、今の僕じゃ、なかった。
君がいなかったら、アメリアがなかったら、『僕』はとっくに死んでるんだよ。
…恩を、返させてよ。
カルックスの不安な気持ち、半分ちょうだい。
[相手の絞り出すような声と反対に、驚くほど落ち着いて、というか、のんびりした口調だった。]
>>248 ライカ
じゃあこれからまたお話したら結果をおしえて?
そのリスリーって人といっしょに旅をするなら、音声入力する機会もあるでしょう。
[音声入力が可能ならば何かに触れられない彼女だって端末の操作が出来て、旅のサポートができる部分もあるだろうから。]
――わたしもあなたとは別のみちをいくから、何かみつけたら知らせるわね。
もちろんれんらくさきは教えるわ。直接そのリスリーに送っておくわね
[伝えられる宇宙ナンバーを端末に登録して、簡単なメッセージテキストを入力していく。彼女の連絡はいつもテキストか合成音声でのメッセージだ。
「ハロー。ライカの友人のリスリー。初めまして。ライカからナンバーを教えて貰いました。彼女がいつか自分で連絡をとれるようになるまで、暫くの間、ライカとの連絡を中継して頂けるかしら?ライカの友人のビクトリアより。」]
―タヨーナ郊外の墓地、夜―
[真っ暗で灯りも無い墓地の中、女がひとり佇んでいる。腕の中いっぱいに色とりどりの花を抱えて。
質素な墓石の前で、いつもの騒々しさが嘘のようにしばらく黙って立っていたが、不意に口を開いた。ソコラ語ではない、彼女の母語が暗い墓地に響く。]
――パートン。もう行くよ。
もうここには来れないが、……あんたの事は忘れないさ。
なにしろ、形がないものを人から人へ伝えて行くってのは、わたしたちみたいな流れ者の得意技だからね。
[笑ってそう言うと、抱えた花を墓石の前にばらまいた。そのまま立ち去ろうとして、ふと振り返る。]
……そうだ。むかし、あんたが勝手に手を加えた、わたしの宇宙船の制御用AI。
あんたが死んだ後にわたしが少し情操教育したんだが、ありゃだめだ。あんたにそっくりになっちゃったよ。
頑固で口うるさくて、全然言う事を聞きやしない。……形見のひとつも残さなかったくせして、変なところに置き土産を残していったなあ、あんたは。
[そんな報告をして、墓石に背を向ける。そうして、今度こそ振り向く事なく、コロニーを離れるためドッグへと向かった。**]
>>252
んな、んなの……。
[お前を利用したんだとか、都合のいい奴がいたんだとか、確かに当初はそう思ったこともあった。
けれど、今の自分では、そんなことはいえそうにもなくて]
……おまえ、ばかだろ。ほんと、ばかじゃねぇの
[ばか。ばーか。もう何も出てこなくて、子どもの様な台詞しか思いつかなくて。
結局目からぼろぼろ涙がこぼれているのが、酷くみっともないと思った。]
しに、たくない。まけ、たくない。あめりあを、すてるような、そんな、やつらに。あめりあ、は、ぜってぇ、だいじょうぶ、だって。おもい、たいけ、ど、でも、がくがねぇ、おれの、で、ちゃんと、とぶか、とか、わっかん、わっかんねぇし。だまりが、おれが、おまえの、ころ、だましてるって、そんなつ、もり、ぜんぜん、なかった、けど、おれのふね、で、けっきょく、とばなかったら、おまえ、しんじゃう、じゃん。だめ、じゃん。そんなの、やだって。でも、ひとりとか、ひとり、とか、ひとり、じゃないと、だめだったのに、ごめん。ごめん。ちく、ちく、しょ、う。ばか、おれ、じゃん。おれ、ふぇるむうう゛う゛
[えぐえぐと泣き出してしまったのは、ほっとしたのもあるかもしれない]
>>243,>>248、>>250続き >>ライカ
[打ち終わって視線をあげれば、モニターとこちらを交互に見る視線と目が合った。呼ばれる名前と見開かれた瞳へ、ふわふわと、先日すこしふしぎなところに行きたいと話した時のように微笑む。]
ふたりのないしょよ。わたしがうそのゆうれいなことは。
[椅子から降りてあなたの座る棚へと近寄る。立った目の前に並ぶ鉱石や植物は随分と小さい。]
今よりずいぶんとひんぱんなんじゃない?
あきなくても、会いたくなったらあいにいくわ。
若い頃はもっと小さな船でたびしたんだけど、こんどはすこしいい船を買ったから、あいにいくのもひとっとびよ。
[知っているのに、語る言葉もほほえむ表情も、あなたが脳裏に描いた、経験したものをなぞっている様子には見えなかっただろうか。]
>>249>>251
私はそんなこと思ったこともなかったんだ。
君と比べて私が勝っているのは、普段手伝っているようなことぐらいで。いやそれはそれで多いのだが。
だから、そう言われて嬉しい。恐らくな。
[断言系の多いダマリにしては曖昧な言い方をした。そして、それ以上は問いたださなかった。]
私はそんなに君を褒めて……ないか。
君を評価してないなんてことはなかったのだが。
今度からは褒めて伸ばした方がいいか?
[大抵あなたと話すと先に出るのは生活面の口出し。恐らくはいや、確実にそのせいだ。]
狭くなりすぎだ、家庭菜園か。
しかし、君がデータを元に言っているのであれば実現はそう遠くない。
それは道理だ。なら君にできるんだろう?
[当たり前のことを確認するように訊ねた。]
>>255
[割と、都合のいいやつだとか、そう思われているとわかってつるんでいた頃もあったと思う。そんなことが気にならないくらい、面白かったのだ。カルックスといるのが。]
どうせ、脳みそまで、からくりで出来てるよ。
[ばかと言われれば、昔言われた皮肉を返して。うん、うん、と嗚咽を含んで泣きだしたカルックスの言葉を聞いていた。]
大丈夫、ちゃんと飛ぶよなんて、僕に、言う資格ないけど。二人で、やってきただろ。
騙されてる、なんて。僕、もうたくさん、カルックスに助けてもらってる、よ。
あっあとね。もし、一人で飛んで、一人で死んだりしたら。僕も、地獄まで追っかける。モモさんにも手伝ってもらうから。
モモさん一人に追っかけられるか、僕にも追っかけられるか。よっく、考えて、ね。
[ぽんぽんとカルックスの肩をあやすようにたたいて。彼が泣き止んで落ち着くまで、話を聞いていたんだろう。]**
カたコとカたン フェルムは、宇宙冒険者希望 カルックス話の途中感ハンパなくて申し訳ないのですが、これにて就寝いたします。エピでも何卒!何卒!
>>257続き
っふ、堂々とするな。
いい性根だ。頼まれてやる。君はそうでなくてはな。
ソラリアもいれば心強い。私は料理はできないし、一人で君の面倒を見るのは骨が折れる。
[我慢したのについ吹き出してしまった。
予想していたのに自信満々で答えられると逆に微笑ましい。このように笑ったのは久しぶりのように思えた。]
照れてる面かそれは。それに、私はいいと言っている。
[怪訝な感情交じりだが、声色は優しいまま。
こちらも先ほどと変わらぬ様子で見つめ返していた。]
[そしてあなたの手を取り硬く握った。
安らぎを得たような自然な笑顔を浮かべた。
軽く頭を下げ、これからも共に歩むであろうあなたへ挨拶をした。]
セイバリー・グロウズ。
これからもよろしく。**
>>253>>256 ビクトリア
もちろんです!
――そうですね。そうです。そうだわ、それならわたしも、ただついていくだけじゃなくて、お役に立てるかも知れません!
ありがとうございます、ビクトリア。すてきなことを教えてくれました!
[あなたの意図したことに彼女もまた気づいた。言葉のくぎりのたび、みるみると表情は喜悦に染まっていく。
これでも宇宙船のパイロットなのだ(果たしてそれがどれだけ過去であることかを、彼女は無視した。)、宇宙に出たのならばできることはきっとある!
はしゃぐ子どものように両手を叩いて、リズムに合わせて尻尾も揺れる。]
[はしゃいでいるうちにあなたのテキストメッセージは送信されたのだろう。
モニターと交互に見たあなたが、ふんわりと微笑む。
あなたが幽霊になったわけではないと(そう思ったのだ。)理解して、安堵したように笑みが戻る。]
>>258
ふたりに、おっかけられんのは、かんべん、だなぁ。
なんか、きょーあくな、からくりで、おってきそうじゃん。
あくむかよ。
[想像したのか、泣きながらぶはっと吹き出す。笑みが浮かんだ顔からごしごしと、涙をぬぐった]
[一頻り泣き終えたら、すっきりしたのだろうか。まだ熱を持つ中、憮然とした顔で、計測器を見る椅子に座る]
フェルムもムービーも、こっちがやきもきしてたり気を使ってるってのに、気にしねぇんだもん。
ちくしょう。俺だって好き勝手やってやる。
ほんとにアメリアに乗るんだな。乗組員として、道中もしっかり働いてもらうからなフェルム。覚悟しろよ。
>>258
[ジト目でフェルムをにらんだ後、カルックスは右足の靴を外す。電流が直撃した接続口は、すっかり黒焦げていた]
……えっぐ。当たり所悪かったとは思ってたけど、ほんとにやりやがったなあいつ……。
なーフェルム。今回あいつ、試運転中のアメリアを見て当たりつけてきたらしくってさ。
やっぱこう、ロボットアニメで見たしゅわーって見えなくなるやつ。光学迷彩?あれいると思うんだよ。
鏡とかで何とかできないかな。こう、からくりでぱたぱたって開いたり閉じたりして、展開できる奴。
[幼い頃の記憶をたどって、両腕を広げて見せる。
それは突拍子もないアイデアを形作る、いつものカルックスだった。
彼らは廃棄の日、アメリアでソコラを飛び出していくだろう。夢を目いっぱい積み込んで**]
>>260続き>>ビクトリア
はい。ふたりの秘密、ですね。
……でも、リスリーは知っているかもしれません。
[機械の起動を頼んだときに、とそのときの話を伝えた。>>174>>181>>190
近寄るあなたを見下ろしにくくて、ふわりと宙へと浮かんだ。ゆっくりとあなたの隣に降りたって、]
直接会える回数が減りますもの。埋め合わせです。
[わざとらしく唇を尖らせて、後半は軽口だ。
楽しみにしています、とすぐに笑った。そうして、]
――ビクトリアは、……いきているのですね。
[それは生死のことを指していない。自分の意思、心の向かうまま自由闊達に、生きて、活きて、そしてつかみ取ってきた自信と自負と、希望に満ちているように見えた。]
わたし、ビクトリアとお友達になれて、よかった。
大好きですよ、わたしの先生、お友達のビクトリア!
[実体はない。それでもあなたに触れたくて、膝をついた。
触れられぬ腕で、あなたに親愛のハグをひとつしようと。それは形だけだったか知れないけれど、あなたなら"まだ"の未来を形にしてくれるから、今はこれでもいいと思った。**]
>>257 >>259
自分で言うのもなんだけど、わたしに比べたらダマリくん本当にできること多いから。基準をわたしにしちゃダメだと思う[悲しいが事実だ]
褒めて……なかったと思う。怒られることの方が多いわたしが悪いんだけど。
評価してくれてありがとう。褒めて伸ばすのは……いいや。ダマリくんにひっ叩いてもらわないと、落ち着かないし。
家庭菜園は1年でできるよ……ほらブロック1つ分くらいは……ね?
[しかし、できるんだろうという問いにはしかと頷く。]
もちろん。わたしはそのために行くんだからね。
あ、そうだ早速相談というかお願いがあって……その……[彼にしては珍しいことに、そこでなぜか言い澱み、モゴモゴと何か呟いてから]
移住したあとでいいから、ソラリアくんに……機会があったら聞いてほしいんだけど……。その……頭金くらいのお金は持ってたから……会社から……こういう言い方やなんだけど、わたしが買い取るとしたらどう思うかって……。
[そんなことをこの場で言い出したが、それこそ自分で聞けというものだ。]
>>264 続き
[そして、握手された手をふにふにと握り返した。あなたの方が力が強い。初めて見たような柔らかい笑みを、不思議なものを見るときの明るい瞳で見返した。]
うん、よろしくね。
ダマリ……ええと……フルネーム……聞いてなかったね……?
[結局最後まで締まらない。困った顔で笑って、首をかしげるのだった。**]
>>260,>>263 ライカ
……。ふふ、あなたタダ乗っていくだけのつもりだったの?
だめよ、のりくみいんなら自分のできることをちゃんとしなきゃ。
[あなたの表情がみるみる喜悦に染まっていくのにぽかんとした表情をしたのは、あなたもそのリスリーも当然そのつもりだと思っていたからだ。すぐに笑う声音になったけれど。]
じゃあリスリーさんにもひみつにしてっていっておいてね。
[幽霊からのメールと思われなければいいけれど、なんて思ったのは一瞬だ。幽霊なんて目の前にいるんだからもう慣れたものだろう。
棚におかれたもう数十年も前に集めたサンプルたちから、隣に降り立つあなたへと視線を移す。]
じゃあ、ねんりょうを使いすぎないていどにね。
>>266続き >>ライカ
[そう軽口を返してから、あなたの言葉の意味を掴むように一度瞬いて、にっこりと笑う。]
あたりまえよ。
すこしだけふしぎで、たのしいものが宇宙にはたくさんあるもの。
[微笑む背中に背負う棚の数々の品々が、ビクトリアの名前をブランドとした数々の製品が、そんなふわふわとした希望で作られていた。]
あらたまって変な子ね。
わたしもだいすきよ。これからもよろしくね、おともだちのライカ。
[あなたを見上げて形だけのハグに形を返しながら、これからを語って、まだの未来を脳裏に描く。
目の前の彼女も今度は宇宙で楽しいものも見つけて、触れられれば良いと、そう思った。**]
―タヨーナのとあるタワーのワンフロア/夜―
[犬の彼女がかえって暫く後。ストンと音もたてずに棚の上から机の上へと飛び降りた。犬の彼女がいた時にはなかった数々の部品が机の上に広げられている]
さて、これがとあるコロニーの歴史が終わる夜、とあるタワーの一室で、とある科学者の少女と亡霊の少女との間で交わされた友情の物語であるとナレーター風にしめてはみたのだがまだコロニーの放棄までは間があるのだな。
ふむ、このパーツや鉱石、回路なんかのチョイスを見るに実体構成の粒子濃度をあげて密度を高くするために試作を行おうとしているのだろうか。ナノマシンを利用して触覚に働きかける4Dゲームにも確か同じものが使用されていたはずだね。
あれにそこな娘がかかわっていたのは吾輩はしっかりと覚えているとも。そう、あのゲームで自分が遊んでみたかっただけだということもやったはいいが割とすぐに飽きてしまったことも吾輩知っているとも。売るならもっと自分が嵌れるものを作ったらどうなのかね、とはいえあれも一般流通した際には非常に売れたようだが。
そう、あの技術を応用してみるのはどうかね。
[広げられた部品の前で粒子の発生具合を見比べる彼女が視線をあげて、個人倉庫から当時の開発資料をモニタに移し、回路を3d画像で表示させた。満足げにくるくると周りを猫も歩いてから視線をあなたへあげる。]
だが今回作る機会に合わせるならば、今使っているドイツコイツ星のものではなくマーレ・二・アール星の物に部品を置き換えた方が良い気がするな。双子星であるからにはよく似た性質ではあるが、マーレ・二・アール星の方が安定性は高いはずであろう。
うん?犬のお嬢さんが帰ったのは大分と前だ?些細なことは気にするなと先日話したばかりではないかね。些細なことが重要なのはそういった開発の場面だけにしておかなければいかにヘスバの民といえども老けてしまうぞ。いや、吾輩としたことがいくらそこな娘のこととはいえ女性にお前老けるぞなどというとは紳士に恥ずべきことをしてしまった。すまない、許してくれたまえ。
[見上げる先の彼女へと猫が頭を下げて、すぐに慌てたように頭をあげた。ひげがぴくりと揺れる。]
紳士といえば自己紹介をしていないではないか!吾輩はこれまでに何度も自己紹介の必要性を時間を割いて語ってきた。だというのに、その吾輩こそが自己紹介もなしに喋りだすさなんて悔やんでも悔やみきれぬ。悔やみきれぬがが悔やみきれないのであれば最初から悔やまぬ方が良い気がするので悔やまずに自己紹介といこう。
吾輩は猫である。名前はまだないがMr.Xとでもよんでくれ。……なんだろう吾輩の名乗りがどんどんノルマめいて来ている気がするね。それもこれもそこな娘が一向に返事をしてくれないからだということは胸にとどめ置いてくれたまえよ。
[猫だってたまには憤慨するのだ。髭を揺らして胸を張ってみせて。]
[そうして首が少し落ちた。髭もわずかに下を向く。一気に老成した雰囲気が猫に漂った。]
――そう、何十年返事をしないつもりなのだね。
二人きりで宇宙船で旅をしてこのコロニーへとやってきたのはもう30年以上も前だろう。
色んな星で降りて色んなものを見て、この星でいろんなものを作った。
吾輩と君はきっと仲良くやれる。
君が選ぶものは吾輩とよく似ている。でも少し違っている。
[目の前の彼女がサンプルの中から選んだのは、マーレ・二・アール星ではなくドーニ・デ・モナーレ星のものだ。]
粒子を外から集める必要がないから雷の属性は捨て、そのうえで出力・安定性のバランスのとれたものを選んだのだろうか。出力もある程度は必要だと君は考えたのかね。
……きっと語り合えたら楽しいのにな。
[そう、彼女は一度も返事をしてくれない。今も見つめるのは手元とモニタの資料だけだ。]
吾輩は猫である。名前はまだない。
君が名付けてくれるのを、ずっと待っている。
[するりと少女の足元をすり抜けて、猫はふつりと姿を消した**]
(>>199)
[下書きフォルダに入れられたまま送られていないテキストメッセージがある。]
親愛なる
フェルム店長へ
移住先、決まったんだね。もうダーツで決めるしかないと思って、ダーツ台を準備するところだったよ。
少し古びているのがソコラに似ていて、いいと思うな。残り60年なら一生住めるね。
店舗は、私も実際に行って決めたいと思う。その土地の『匂い』って大事だからね。
カル坊との宇宙船か。なるほどね。嫌な予感しかしないから、ほんとはとーっても通報したい気分なんだけど。
……私、アレルギーの発作、起こしちゃったんだよね。
どうしても3人でお店がしたいんだって。私にはカルックスの力が必要なんだって。別の場所に行きたいのなら、時々見に来るだけでもいいって。……素直に言えればよかったのに。
カルックスのことになると、ほとほと自分の不器用さが嫌になっちゃう。エンジニアはみんな、手先以外は不器用なものって言われてるけど。
店長のそばにいるって約束しちゃったから、カルックスにはついていきたくてもついていけないところだったんだ。でもあの人、誰かが横についていないとスペースデブリになっちゃうタイプでしょ。
その点、店長が横についているなら安心だよ。
まあ、もし治安管理の人をまく必要があったら、協力するから。
――その宇宙船が合法なら、こんな気づかいいらないはずだけどね?
万事うまくいきますように
ムービー
[これで大丈夫でしょう。ソラリアはそう結論づけた。
ガランとした何もない部屋。廃棄され、燃え尽きると分かっていても丁寧に掃除した。
既に移住船に積んだ荷物リストデータを脳内でもう一度確認する。
スサ・ミーの環境は劣悪である。住む予定の社宅のデータを基に、いくつかの防寒アイテムと耐久上昇用のシート、インテリア用品を購入してある。
マスターからはダマリが共に移住すると聞いた。
その情報によかったと安堵する。
彼もなかなか、食生活が安定していると言い難いからだ。
マスターと同じように診断し、ケアに務めよう。
世話をする相手に登録されてしまっていることを、きっとダマリは知らない。
部屋を見渡す]
ありがとうございました
[私を生んでくれて]
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