情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
[出て行ってしまったニコラスを追うべきか少し迷った。
だが、ここは待とう。
そしてわたしと同じく残ったシモンの様子を窺う。
やはり、今残された誰よりも、この男は冷静そうだ。
命のやり取りが生業であった男なら、人狼騒動の渦中にあってもその心を震わせることはないというのか…………それとも、この男こそが…………?
彼が人狼ならば、私一人では……たとえ相手が狼の姿を現さなくても、勝ち目がないだろう。それはレムスが思い知らされたことだ。
まったく、この小さく弱い体が恨めしい。
だから、シモンが人間であってくれれば……と甘い希望も湧かないではない。
ともかく、クララとヨアヒム、それにこの彼の三人から、ゲルトの部屋にいたときの状況を聞きださねば……。
だが。それはかなわぬ希望であると、わたしはすぐに知ることになる>>36]
[エルナにシモン。この村には人狼がいた。
結局、どうして彼らが人を襲うかは分からなかった。
けれど、自ら人狼であると明かしたエルナと、謝罪を告げたシモンを思い出せば、どうにも、この状況を望んで作り出したようには思えなかった。
止むに止まれぬ事情。あるいは本能。それとも。
生まれて死ぬまでただの人間だった自分には分からなかったもの。
――分かった所で、何かが変わるとも思わないけれど]
[自らの死体の隣、寝台に腰掛ける。
年季の入った寝台はいつものように軋みはしないし、たっぷりと血を吸った所に座ってもこの体は汚れない。
暗い夜、閉じた部屋、冷え切った空気の感覚も分からないちっぽけな魂が、彼の言葉を思い出す。
“辛いと言っても良かった”と――真意などわからないから、文字通り受け取るだけ。
今なら言えるな、と思って口を開いて、けれど出てきたのは]
……もうちょっと、生きてたかったな
[ぱたり、ぱたり。音もなく、仕草だけはそんな様で足を揺らして呟いた。
ゲルトも、ジムゾンも、エルナも――カタリーネも、同じだったのだろうか。
そう思えば二度繰り返すことはできずに、自分でもよく分からないまま、視界を滲ませた。
どうやら、死んでも涙は出るらしい。
やっかいだ、と独りごちた]*
カタリーネさん……人間だった可能性が、高いんですね。
[あれほど疑っていた彼女に、淡々と。
占い師だったらしいジムゾンについては触れず。
考えなければならないことがたくさんありすぎて、頭の端が痺れていた]
ヨアヒムさんの腕、怪我してるみたいなんですけど――みんなで見た方がいいかもですね。
ジムゾンさんのと、そっくりだもの。
みんな、かわいそうに。
[寝台の下に滑り込んでいたナイフをじっと見つめたあと。
ご足労させてごめんなさい。そう言って。
離人感にふわふわした足取りで、一度談話室へと行くことにした]
[次いで少女が、占い師かと問うてくれば>>30
無言で首を横に振った。その名を騙るつもりなどない。
あくまで探しているだけなのだから]
[だからこそ、あの日、占い師はエルナと共に死んだのだと
そうニコラスから聞いた瞬間>>31、動揺を露わにした。
これまで一度も、占い師を頼ろうと言ったことがないと
動揺する理由を説明出来ないと、良く分かっているのに
どうしても押し殺しきれなかった]
[――あの夢想>>3:46は、叶えられるものだった。
自殺めいた真似ではあったが、試してみても良かったのだ。
目的を無くし惰性で進むことに、思うことがあるのなら]
[クララが談話室へと向かうならば、
大丈夫かと声をかけながら、
自らも共に向かう。
シモンとリーザもそこに居ることを告げれば、
もう、こんなに少なくなってしまったんだ……と実感してしまう。
自分を除けば、残り3人。
容疑者は、既に絞られている。
そう自らに言い聞かせ、
歩を進めながらも思案に暮れるのだった。]
シモンおじちゃん、紅茶、おいしい?
[わたしは素直に物欲しそうな態度でシモンに聞いた]
わたしも、飲みたいの。もらっていーい?
[そういって、置いてあるポットを指さす。
もちろん、本心から紅茶を欲しているわけじゃない
……多少は、欲しいけれど。
案外、こういうところに表れるのね、と思った。
ティーカップを手にする、指先ではなく、腕の無駄な力の入りかたや、唇の微かな震え。紅茶が喉を通るときの、その動きの硬さ。
それが狼の証拠だなどとは言えないけれど。
取り繕っている何かがあるのだとしたら、それをはがそうと動くいたずら者の小娘を見て、彼はなんとするだろう?]
おじちゃんでも、やっぱり……怖い?
[本命はあくまでゲルトの部屋の現場の証拠だが、その補強になるものでも出てくれば幸い、と。]
そういえば、
リーザちゃん……昨日は外で過ごしたみたい、です。
詳しいことは聞いてないけれど…。
[道中ふと赤ずきんの騒動が過って、あの血はリーザのものではなかったらしいということを伝える。ニコラスの横顔をぼんやり眺めながら、これまでとこれからを思案する。
談話室に踏みいる足は、どうしても震えていた]
―談話室―
[談話室に入れば、血生臭い匂いから一時解放され、
紅茶の香りに包まれた。
だが、持ってきた報せは、芳しくはない。
クララが報告するのを聞きながら。
同意を求めるような視線に気付けば、
一つ頷き。
傍らで、苦い表情を浮かべていた。]
怖くはないな。
ただ、なんというかな……疲れた。少し。
[それは半ば本心であったけれども、少女に聞かれても
本当の理由は口にしない。
“村が戦場に変わるってのは、複雑なもんだな”と
手の中で揺れる薄茶色を見下ろして、ぽつりと呟いた]
嬢ちゃんこそどうなんだ。
今日はえらく、肝の据わった様子だったが。
[占い師を確かめよう、だなんて、早々言える事じゃない。
存在を信じていないにしろ、秘匿するためにしろ]
……絶対に死なないだとか、腹でも括ったか。
それとも、疑ってる奴でもいるか
[――リーザが成熟した精神を抱えている事など露知らず
あくまで、少女として接してはいたけれども。
肩肘張らないままで、何となしにそう問うてみた]
[血の止まった今では、もう強く痛むこともなく
負った傷のことは、特段意識していなかった。
真新しい包帯は、襟元から覗くいつもの物と同じ様に、
時折ちらちらと姿を見せている]
ヨアヒム、お兄ちゃんが……。
[やはり、人狼の犠牲者は出ていたのだ。
また一人、減った。
人狼の牙が、あるいは――投票による処刑が。また一歩、自分にも近づいているのを感じる。
一方、"容疑者"が絞られた事実を喜ばしく思う自分に、唾棄すべき苦々しさを覚える。
そんな思いを振り払うつもりで、わたしは本題を切り出す]
ねえ、昨日、クララお姉ちゃんと、シモンおじちゃん、それに、ヨアヒム……お兄ちゃん……三人でお部屋を片付けたんだよね……?
神父さまが噛まれた痕を見つけたのって、誰なの……?
[それこそがあわれな犠牲者ヨアヒム>>3:28であること、その証言は、シモンとクララの二人から取れただろうか?]
[こちらの言葉に、むしろシモンは緊張を解いたようにも>>55。リラックスした態度で紅茶を注いでくれる]
子供あつかいしないでよ〜。
でも、疲れてるときはお砂糖が元気にしてくれるよね。
[素直に、砂糖入りでいただくことにした。こんな状況だけど、いや、こんな状況だからこそ、こういう時間が必要だと、心から思う。疑っている相手だけれど、ティータイムを共有する者同士、奇妙な共感を覚えてしまう。
『疲れた』>>56と語る言葉に嘘は感じられない。本心だろうか――それがたとえ狼のそれだとしても。
そんな、本音が漏れるような空気の中、ぽつりと質問>>57]
死にたくない……うん、死にたくないよ。
[その言葉にどれだけの意味が乗っているのか、もはや私自身にもわからなくなっている。
死しても転生を繰り返す霊でありながら、死の恐怖、いや、生への渇望は消えることがない。
そのうえ、一度一度の生のたびに、そこで関わった人たちの生が、乗る]
エルナおねえちゃんがどうして死ななくちゃいけなかったのか……人狼ってなんなのか。
それを知るまで、死にたくない。
それに、それに……お父さんとお母さんに、もう一度、会わなくちゃ。
[気が付けば、思いのままのことを話していた。シモンへの疑いのことなど、その瞬間は霧散してしまっていた]
[あの人の飢えは満たされたろうか
一緒に狩りをしてみたかった、初めての仲間
言葉少なな彼の真意をくみ取るのはエルナには難しい
それでもせめて追いかけられるようにと
もらえた言葉だけは忠実に守ろうとした]
どんな色だったんだろう
[隠れるのも見つけるのも上手な人だから
獣になった姿は見たことがない
もう少し一緒にいたら見れていたのかもしれないと思えば
少し残念だった]
[エルナの我慢がきかず、始めてしまったこの騒動
そのつけを払わせているかのようだった 大切な、仲間にも
ヨアヒムの腕の噛み跡を見たなら、初めて、そう思ったことだろう
しかし今は入らず、クララが部屋から出ていくのを見送った
あの子は、守るために誰かを傷つけるだろうか
それはエルナにとって本望ではない
なんとしてでも阻止しなければならないことだったけれど
彼女が生きるための力になっているというなら、
それが誰かに生きる力を与えるというのなら
やはり光を失ってほしくはなかった
そっとその場を離れて、ゲルトの部屋へ
かつての友はどうしているかと様子を見に行くことにした**]
どうして私の声は届かないの。
どうして私に声は届かないの。
[思い起こせば、辛い人生だった。
何をしようともあと100歩は足りない。
それでも何とか折り合いを付けて、前だけ向いて過ごしてきたんだ。
諦めるつもりだなんて、これっぽっちも無かったんだ。
諦めが悪いから、悔しかった。
悲しかった。
寂しかった・・・・・・]
[あの時違った道を選んでいれば。
そう後悔した事も何度もあった。
けれども、それが無ければ成り立たない自分がいた。
この道を選んで始めて、自分になれたんだ。]
誰か、誰かそこにいるの?
[失ったはずの感覚に、何者かの気配を感じて。
赤ずきんは声にすがりつく。]
[自分か誰かの死を覚悟する猶予がほしくて
こんな状況でも秩序めいた何かがほしくて
数を頼りに投票と処刑をしようと思っていた。
――けれど、もう後がないなら。
乾いた血に塗れた刃の重さは、
踏ん切りのつかなかった自分の責任の重さ。
無謀だろうと、おとなしく結末を待つのだけは許されない]
ヨアヒムさんの腕…たぶんジムゾンさんの噛み痕と一緒です。
わたしでは気づけないこともあると思うので――どなたか一緒に行ってくださいませんか。
[ゲルトの時はあんなに恐ろしかった赤。
もう関わらずにいられなくないけれど。
冷たくなった彼らと向き合うのは――辛い。
同意する者がいれば、共に現場へ向かおうと**]
リーネ
[ゲルトの部屋まで 名前を声にしながら
呼ぶ声に応えはあっただろうか
あったなら途中ででも歩みを止めるだろう
すがるような声に、手を差し伸べたい気持ちは抑えて
カタリーネの隣へ、そっと近づく
獣にも人にもなりきれなかった黒髪の人狼
人である自分を好きになることはないとあきらめていた
どうあっても牙をむかずにいられないから
身近な誰か――人を守ることで
仲間に似たなにかになれればと思ったのだけれど**]
ああ、リーネ
そこにいたの
[声が届いたことを再度確認して
どこか寂しそうな色が瞳に宿ったものの
声をかけられなければ
ゲルトの部屋で彼女の顔を見て
どこかで閉じこもっていただろうと思い直す]
……あんた、死んだの
[どうしてよ、と問うように]
エルナこそ。
[覚醒しきらない意識にねぼけまなこをさすりながら、
気怠そうに。
今日はもう疲れた。
あと1000年は眠っていたいのだ。]
こんな場所で何やってるんだい。
髪色なんて変えちゃってさ。
ああ、この髪ね
元がこの色なのよ
ここまでしか黒くなれなかったわ
[残念そうにため息ついて髪を持ち上げる]
変なとこで寝てると、風邪引くよ
[まるで生きているかのように語りかける]
もうみんな起きてくる時間よ
そろそろ起きなきゃ
寝てたいなら、それでもいいけど……
ここじゃない気がするわ
んー、似合ってるかも。
[まるで変わらない。
これまでと、何も変わらない他愛もない会話。]
いいじゃないのさ。
もう、羊の世話をする必要も無くなったんだし。
[あの仔達はどこへ行った?
それとも、とっくにあの世へ行ってしまったか。]
私、ずっと二度寝するのが夢だったんだよね。
本当の意味で気を抜ける日だなんて、物心付いた時から無かったんだから。
[今日を生きるのに一生懸命で、
止まる事なんてできやしなかった。
家族であるオオカミにだって、隠れて会わなきゃいけなかった。
快活な羊飼いを演じるのは、もう充分堪能したさ。]
[もう一人、シモン。
騒ぎが起きる前、向こうから気さくに話しかけてくれた相手だ。
騒ぎの中では、彼の経歴もあり、落ち着きもあり、
何かと頼りにしてきた気がする。
彼が人狼だったなら――?
夜にならずとも、身体能力では一番秀でている。
残っているのは、自分以外は女性と子供だけ。
果たして。
彼が人狼だったなら、処刑出来るのだろうか。]
[頼りになる。信じたい。
そう思う反面。
”だったらどうしよう”
それを一番色濃く感じる相手でもある。]
はぁ……。
[質問には言葉ではなく、ため息が零れた。
が、今こうして足元へと視線が落ちるまでは、
男の視線は司書と元傭兵の間を絶え間なく行き来していた。]
家畜だって恩くらいは感じてるんじゃない?
あんたがちゃんとしてないと
どこにいくかわかんないよ
食いもんにされるのが幸せでもあった
そう思ってあんたの後をついて行った子だっているかもね
[羊の言葉はわからないけど、そう冗談まじりに
それに、と付け足す]
二度寝はあんまり好きじゃないわね 結局だらだら寝ちゃってさ
一日終わってやっと 起きときゃよかったかもって後悔するんだもん
あんたにそう教わったんだよね
[直接言葉はなくても
快活にふるまう羊飼いを見て 無意識に張り合っていたのか
好きでもない裁縫がいつのまにか仕事になっていたのだ]
朝食食いっぱぐれるのもやだから、そろそろあたしは行こうかな
みんなも食べてるといいんだけど
[そう言って、人の声がする方へ耳をすませ**]
そんなご立派なもんじゃないさ。
[頬杖をつき、何度も羊を連れて歩いた道を見やる。
雨に濡れた草が青々と美しい。
カタリーネにとって羊は道具に過ぎなかった。
もっと大きな目標があったから。
けれど。]
それなら、羊飼いになった意味くらいはあったかな。
[エルナなら分かるんじゃないかって、ちょっとは期待したのに。
こちらも冗談めかして笑う。]
きっと何も思っちゃいなかったさ。
私には分かるよ。
あの仔ら獣は嘘つかないもの。
[それをなぜエルナの前で言った?
皮肉? それとも同情?
いいや、これといって深い意味は無いのだろう。
カタリーネにとって、それはごく自然な言葉でしかなかったのだから。]
私も行こうか。
私にとっちゃどうなったってもう知らないけれど、あの4人の行く末くらいは見届けたくなったよ。
[曲がりなりにも見知った顔。
最期を供にした人々。
罰は当らないはずさ。]
羊飼いのあんたが好きだったよ
[カタリーネの求めるものがなんであっても
人として過ごせた日々はかけがえのないもの
ぬれる青い草を見つめ 赤を思い出す 床をぬらす赤を
獣の牙で羊を傷つけたりはしない だって、羊は人ではない
人である自分は好きになれなくても、人は好きだ 焦がれるほど
だからこそ人である自分は認められない]
獣は嘘をつかないか、そうよね
だからなれなかったか
そんなふうに言うあんたが、やっぱり好きだよ
[詫びの言葉を言わないエルナ
その友は、やはりカタリーネ以外にない]
あんたがいなくなったら悲しむ子はいるわよ
あたしなんかより、ずっとね
[共に来てくれるというなら、彼女と談話室へ
それがどんな結末でも見届けるつもりで**]
[談話室へと足を進めながら
床の血痕を見て ぬれ続ける草を見て
そわそわと視線をさまよわせる
焦りといら立ちと飢えが、同時に襲う
――雨、まだ上がらないの いったい、いつになったら……
太陽まで眠りについてしまったというのか
床の赤
あれは誰の血? 誰が傷ついてできたものだというのか
カタリーネにリーザにシモンにニコラスに ヨアヒム
生きているのを確認できているのはクララだけ**]
私は羊飼いってのは好きじゃなかったね。
[羊飼いになりたくて、なった訳じゃないのだから。
けれど、そう言った矢先には]
まっ、嫌いでもなかったけどさ。
[決して無意味な生活でもなかった。
それなりに楽しかった。
それで充分さ。]
[自分が居なくなって悲しむ者。
少ないけれどエルナ以外にも友達はいたし、涙もろい北のばあさんなんて、そのままショックでぽっくり逝かないか心配になるくらいだ。
もちろん、牧羊犬達も悲しんではくれるだろう。]
それでいいじゃない。
これまで散々居なくなった仲間を悲しんできたんだもの。
最期くらい、こっちから悲しませてやっても。
[それが真であっても、偽りであっても。
知らなきゃそれはもう現実ってもんだ。]
それにね。
[少しだけバツの悪そうな顔を浮かべて。
それでいて、苦笑する。]
嘘をついていたのは、私のほうさ。
最初は目的があって、エルナと仲良くしていたもの。
[人狼が自分の前に現れたのなら、人の代わりの餌を探してやろう。
そう考えて始めた羊飼い。
だけどもし、人狼が人の形をしていたのなら、自分が友となって人と獣との新しいあり方を。
それがもう一つの計画だった。]
けれども、嘘から出た真って言葉もあるだろう?
[世の中そんなものさ。
境界なんてありはしない。
ただ気が付いたら、そうなっている。]
[昔から持ち合わせていた、微かな違和感。
エルナがやって来る日には必ず獣達はざわめいた。
確証なんて無かったし、本気でそう思っていたのかも怪しい。
ただ、興味を惹かれたから。
そうだと嬉しいな、だなんて思ったりもして。]
そうそう。
[陰りはすっかり消え去り、カタリーネは笑う。]
前言撤回さ。
獣は嘘をつくよ。
牧羊犬なんて、悪戯をした後には分かりやすく目を逸らすんだからさ。
[冗談を言える事が、何よりもの幸せなんだ。]
そう、ヨアヒムお兄ちゃん>>3:28、なのね……。
それで、クララお姉ちゃん>>66も、シモンおじちゃん>>63も、その噛み傷を実際に見ているの? ……そう、ありがとう。
それに、その傷はエルナおねえちゃんがつけたものじゃないのね……。じゃあ、きっとヨアヒムお兄ちゃんを……ころした……狼のつけた傷……。
[この推測は、このあとクララが話したこと>>68と一致する。
ともかく、クララとシモンの証言は一致。噛み傷の実在、エルナとは別の狼によるものであることも。これでこの証言がブラフでないことはわかった。
……もっとも、ヨアヒムがその第二の狼の手にかかって死亡している今、後追いの確認でしかないのだけれど……。
そんなことを思っているとき、クララから思ってもいなかった質問>>66。
…………そうだった。人狼を探すことに夢中になっていて、わたしが何をしていたのか、説明していなかった]
……あっ、そうか。そうだったね。
ごめん、話してなかったの。
えっとね……。
リーネおねえちゃんはなかなか見つからなかった。
結局、村の西のはじっこまで探して回ったの。
[レムスのことや、リーザの家のことは省いて話す]
もうどこにいるか、わかんない……って思った。
そしたら、少し離れたところから、羊のなきごえ……ふつうじゃない……悲鳴みたいな……声がしたの。
そっちへ走ったら、小屋があったの。動物を入れておく、簡単な小屋なの。大扉が開いてて、外からでも小屋の中が見えた。
……中にリーネが立ってた。おっきな、刃物を持ってた。
足元に羊さんが何匹も倒れてて……。
きっと……リーネが、持ってた、刃物で……。
[言葉が詰まる。演技ではない。
羊たちの死を思い出してのこととクララたちには見えるだろうか。だがわたしはその羊たちの死骸に囲まれ、鉈をぶら下げて立ち尽くすリーネの姿を思い出して戦慄していた]
わたしを見て、リーネおねえちゃんは………びっくりしてた。
それで……刃物を、わたしに向けたの……。
[そうだ、彼女はわたしに驚いていた。恐れていたようにさえ見えた]
来ないでって、おねえちゃんに言われた……。
[……何がそこまで彼女を…………。彼女は狼を恐れているふうではなかった。
外へ出る前、リーネはすべてをあきらめているふうだったと記憶している]
わたし……リーネおねえちゃんが、死ぬんじゃないかって……エルナおねえちゃんとお友だちだったから……おねえちゃんのところにいこうとしてたんじゃないか、って……。
でも、リーネおねえちゃんは、首を振った。
『私がオオカミだったら。
せめて、半分オオカミの人狼だったなら』って……
そう言ってた。
おねえちゃん、もうぐったりしてた。
わたしは、おねえちゃんの近くに行って、狼さんが好き? って。
狼さんの遊びの話をしてたときに、楽しそうにしてたリーネおねえちゃんに、戻ってほしくて……そう聞いたの。そしたら……。
おねえちゃん、とたんに起き上がって……まるで、おねえちゃんが、人狼みたいに……。
[ああ、そうか。
いまになって可能性に気付く。わたしの言葉が、彼女の狂気を呼び覚ましてしまったのかもしれない、という可能性に……]
[狼になりたかったリーネ。
友だちだったエルナ。狼だったエルナ。
エルナの死。その絶望。
狼さんの話を喜んで語っていた"リーザ"。
そのリーザが現れて、狼は好き? と。
絶望の中に狂気の呼び水を注いだ……]
おねえちゃん、狼になったのかな……?
狼になって、ここにきて、何をしようとしたんだろう……?
[答えは、あるのだろうか……。
エルナ……エルナおねえちゃん……]
いい子だね、リーザ
どんなあんたでも、好きでいるから
どうかそのままでいてね
つまんないなあって思ったら名前を呼んで お話して
届かなくてもきっと答えるから
[エルナに、最後にかけてもらった言葉が、ふと、よみがえった]
[リーザの話を聞けば、
カタリーネの想いが垣間見えただろうか。
人狼によせる想いは、自分には理解出来ないけれども。
世の中には、人狼を求める人もいるらしい。
騒動一つ取ってみても、
その中には様々な想いが交錯するのだろう。]
……人狼も。
何か、想うところがあるのでしょうか。
[ぽつり。そんなことを呟く。
果たして、彼はどう考えるだろうか、と。
視線はこの中では一番世慣れしているだろう、シモンの元へ。]
―戻って談話室―
[私が戻ったのは現場の部屋に行く人とすれ違いだったでしょうか
移動し窓際で様子をぼんやりと見つめる]
(……孤児院の子達やシスターは…大丈夫でしょう。
親がいない子達だけではない。
親の事情によって預かっている子達だっている。
……きっと、新しい人が選ばれてうまくやっていくことでしょう。)
……今は、みなさんが心配です。
みなさん、悪い人ではないと…私は思っているのですが。
[どんな状況でも人を愛しく感じるのは悪いことでしょうか*]
……僕。
まだ、この村に戻ってきてから、
晴れたところを見ていないな……。
[ふと、そんなことを思い、苦笑いが零れた。]
いつかは、晴れるのでしょうか……。
[雨も。そして、この村を覆う暗雲も。
風雨にさらされ続けている身には、
今はまだ、わからないけれど。]
[思い出すのは。
雨の中、ふわりと咲いた、黄色い花。
もう、あの色は目に出来ないのだな――…なんて。
寂しさが押し寄せると同時に。
どこか、心は静かに冷めるように落ち着きを取り戻していくのだった。]
[一秒一瞬が今までと異なる感覚で過ぎていく。
瞬きの間に夜は更ける、日は昇る。
眦に溜めた涙も乾き切らぬ内に、一つ、声>>26が落ちた]
……クララ
[名>>27を呼ばれたから、口を開いた。
同じように呼んで返す]
おはよう、……うん、朝だね
[彼女が膝をついたのは、丁度自分が座るすぐ隣。
視線が交わないまま、金になれやしない銅の眼が彼女の赤い髪を見た]
明日か、明後日には止むよ
きっと村長や、宿屋の人も、皆来てくれる
[声は漏らした傍から泡となって消えるかのよう。
違う、元から声なんて出ていやしない。
会話を模した、ただの独り言]
[出来ることは、やっぱり彼らを見守るだけで。
後はきっと、祈るぐらい。それから]
……続き、聞けずじまいか
[彼の旅の物語を、半ばで切り上げた再会の夜が過り、呟いた]*
[クララの言>>52でしか聞いていないことになっている以上
改めて現場を見ておこうか、とも思ったが――止めた。
噛み痕の比較は、同じものだという結果にしかならないし
仮に違って見えたところで、ここに2匹いるのだと
主張するものも居ないだろう]
[談話室のソファーから立ち上がらないまま、
ニコラスがこちらへ問いを向けたなら>>80
カップへ視線を落として、呟いた]
思う所がない奴なんて、居ないだろうさ
人狼だって、平穏な街で人として暮らしてる訳だろ。
だからこそ、こうして互いに譲れなくなるんだろう……多分
[譲れぬもののために起きる戦、生存のために殺す人狼、
両者を知る男の言葉は、ともすれば、ヨアヒムへの言葉
>>3:71以上に、狼の立場へ寄ったものと取れるだろう]
[カタリーネを疑い、彼女が狼であってほしかった頭を切り替えなくては。
僅かな隙をつきジムゾンの腕を喰らった狼。
赤ずきんの盛大な退場のちヨアヒムを襲った狼。
自分で見た限りでは、同一の噛み痕。
紅茶を入れていたニコラス、しばらくエルナにすがっていたリーザ。カタリーネの証言からすれば、ニコラスがこっそりと脱け出すにはよほどのタイミングの良さと迅速さがなければ難しそうだ。中性的な衣装からはうかがいにくいが、傷を負ったようにも見えない。
ならば、優先して見るべきは、リーザとシモン。――それから、静まり返った死者たちが残したもの]
[部屋の前にあった気配>>+17に気付く敏さはない。
相変わらず時間の感覚は曖昧で、一瞬が引き伸ばされたり、瞬きの内に過ぎ去っていったりでよく分からない。
だから、懐かしい――実際にはたった一日、聞かなかっただけの――声>>+46が聞こえたのは、彼女たちが去ってどれほど過ぎた後だったのか]
ジムゾンさん……
[かろうじて伝っていない涙目の、ぼやりとした面で司祭を見上げた。
だが、会話できる安堵の為か。ほう、と息を吐いて、遅々とした仕草で頷いた]
……はい。
そうしたいと、思います。
[談話室へ向かうと言うなら、ようやく立ち上がって部屋を出る。
そして廊下に出て三歩ほど歩いた頃に、はたと立ち止まった。
ぱちぱちと瞬き、曖昧な意識の中の、記憶との相違を探るように司祭を見つめて暫し]
……ジムゾンさん、目、見えるんですね?
[今、気付きました。紫水晶の輝きをみとめて呟く。
そうして、あ、と思い出したようにまた歩き始めたことだろう]*
[現場にはリーザがついてきてくれるという。
こくりと頷いて、ニコラスとシモンの元を辞す]
行きましょう、……リーザちゃん。
[この子は、また佇まいを変えた。
エルナやカタリーネの死が原因なのか、少女の内に隠された本性が滲んでいるのか。
年相応におののく少女にも、打って変わって情報をかき集めているようにも見える。
エルナ達のように心を配れない自分に出来るのは、一人立つ『リーザ』を見極めて、答えを出すことだ]
[シモンの言葉>>85を聞けば、数度、目を瞬かせる。
そうして、以前は言えなかったこと>>1:131>>1:132を、思い出した。]
前に、人狼を退治した村を訪れたという話をしましたっけ。
あの時、見えた魂は、
それはもう恐ろしいものだったから。
仲間を殺されて、自分も追い詰められて、
村人達を恨んでいる――…そんな気配が漂っていて。
だから、僕、ずっと思っていたんです。
”人狼は恐ろしい存在なのだろう”って。
でも……エルナさんを見ていたら、
違うんじゃないかって、つい最近気が付いたんだ。
[傘のお礼すら言えなかった彼女のことを、脳裏に浮かべながら。]
いくつもの集落が人狼によって滅びたとか。
何人も犠牲者が出たとか。
そんな話ばかり聞いていたから。
[エルナのことを思い出す。]
あんな風に皆に慕われている人だなんて、
全然予想もしていなかった。
僕が、人狼について知らなかっただけかもしれないけど。
怖いばかりじゃないんですね。人狼って。
[そう告げる表には、穏やかな表情が浮かんでいた。]
[人狼側の立場など、予想すらしていなかった。
迷いながらの己の言葉に対し。
返ってきた言葉は、迷いのないもの。
穏やかな表情の中。
シモンに向ける視線に、僅かな寂しさが灯る。]
僕。ずっと、シモンさんのことは
頼りになる人だと思っていました。
だから、貴方のことは、信じたかった。
そう、思って、いました。
[唇から零れたのは、過去を表す言葉。
口にしてしまえば、もう取り返しがつかない気がして。
自らを鼓舞するように、強く拳を握りしめる。]
でも、今は。
僕、は――――…。
[そこから先は、言葉にならずに。
ただ、翡翠色の瞳に僅かな揺らぎをのせて、
じっとシモンを見つめていた。]
―ヨアヒムの部屋へ―
[どこか膜の向こうから現実を見ているようで足取りはふらつくが、リーザの動きに変調がないかだけはそっと確かめる。
物置へ続く血痕>>13の位置を伝えて、自分が談話室にいなかった時のことを聞き、ジムゾンの占い先がニコラスであった事を知った。
――呆然としていて、彼らには力があるらしい、というところまでしか認識出来ていなかった]
なら、ニコラスさんが人間の可能性が高いですね…。
少し、霊能力なんて本当にあるのか、ニコラスさんがそうなのか、疑ってたんですけど。
[リーザの推論>>37に近い結論に至り、
躊躇いがちに扉を開く]
[部屋の中は当然朝と変わりなく静かだ。
ヨアヒムは寝台に眠っている、と伝えて改めて血の臭いが漂う部屋を見渡す]
……リーザちゃんは怖くない?
また人が死んだところを見るのも、狼かもしれない人と二人なのも。
[やはり、リーザかシモンが人狼。
そう思うと胃の辺りが重苦しい。
怖がってるのは自分のくせに、それは見ない振りをして]
―現在:談話室―
[窓から天を見つめ物思いにふける]
……私の最期は変わらなかったんでしょうけれど。
(それが、人の手によるものか狼の手によるものか。
どちらにせよ、私はああなってたでしょう。)
[死の感覚を思い出し喉に手を滑らせ目を閉じる]
……彼らの選択が、悔いのあまり残るものではないように。
[そのまま流れるように祈った*]
[一切の躊躇なしにヨアヒムの遺体を検分しようとしていたところにクララの言葉>>99が頭上から聞こえて、思わず足を止める。
……いけない。さすがに怪しまれているだろうか。目の前にいるのは子どもの姿をした人狼ではないか、と。
――もう、このさい、いいか]
あのね、おねえちゃん。
……いえ、クララ。
わたしはね……。
[わたしはため息をついて、転生だとかのややこしいところはざっくりと端折りながら、自分こそが本当のリーザであり、知性の高い姉のような存在であることを説明する……
あのマセガキのレムスを見ているのだ、わたしのことも受け入れてくれるといいのだが……]
[そう思って“いた”のだと。
そこに込められた思考には、すぐさま当たりが付いて
内心を映して揺らぐ翡翠の瞳を、じっと見つめ返した]
……俺を疑う理由が出来たか。
それとも――クララを疑わない理由、か。
[向ける黒檀の眼差しは水面のように凪いで、今はまだ
炯々と輝きはしない――たとえナイフを向けられたとしても。
そんな“分かり易い”構図を作るつもりはない]
[そしてつけたす]
まあ、二人切り、人狼に襲われる恐怖はなくはないの。
でも、ここでクララ――あなたが狼だと仮定して――がわたしを襲ったら、もうあなた、チェックメイトでしょ? シモンとニコラスにはあなたの正体がしれたも同然だもの。
そうなれば、昼間にあの二人を相手にしてあなた一人で太刀打ちできるとは思えない。
まあだいたいそんな感じ。
それより今は、少しでも人狼が誰かを特定するための証拠が欲しい。そういうこと。
[それだけ言い切って、クララに微笑んだ]
狼の尻尾を捕まえるため、がんばろ?
よく、区別がつかないって言われますけど。
僕だって一応、男なんですよ。
[最後は少しだけ、茶化すように。
最初に、宿に来た時は。
皆が己の性別をどちらだろうと
探り探り話しかけてきたものだ。
今のように多少の茶目っ気を出して、リーザにクイズもした。
ほんの少ししか経っていないはずなのに。
あの時のことが、もう遠くに感じてしまう。]
えっ。えっ、う、うん…。
……。
[幼い子供らしい返事でも疑心暗鬼を煽られはしただろうけれど、思いがけない返答に目を白黒させる。>>100]
やっぱり、あなたは理解しきれないけど――人のことも狼のことも分かってあげられてないんだから、いまさら、か……。
[続く言葉>>102も尤もで、肩から力が抜けた。
少女のリーザが狼だとしても、当てはまることだ]
……あなたが何であれ――狼を探してるってことだけは、信じます。
よろしく、リーザ。
[狼少女もレムスとやらも、それは共通していたから。距離を取らずにいれば、もっと早くから腹を割って話せたろうか。苦い笑みを返す]
[リーザがヨアヒムの遺体を検分するなら、彼女に任せよう。直視出来ない自分では、だめだ。
部屋を探りながら、落ちていたナイフを隠した懐を押さえる。カタリーネのみならず、狼を傷つけた可能性があるナイフ――このことについても明かした方がいいのか迷いつつ、リーザをうかがっていた]
ありがとっ。
こちらこそ、よろしくなのよ。
[……ふう。
ひとまず急場はしのげただろうか。
この娘も追い詰められたら何をしでかすかわからないと、常々思っていたところだ。
本当はまわりが見えていなくて恐怖どころじゃなかっただけ……とは口が裂けてもいえない。
何度転生をしていても、肝心なところでうっかりやらかすところは相変わらず……。
まあいい。
ヨアヒムの遺体を見る……無残なものだ。だが、あえて詳細は見ない。肝心の傷を見る]
わたし、神父さんのを見てないけど……どう、やっぱり同じ噛み痕?
確認できそう?
[クララに問う。
続けて、廊下に続く血痕がヨアヒムのものか、判断できるかを見る……
断言はできないが、血のついた方向が物置からヨアヒムのいる位置に向かって、とすると、どんな理由からそうなるのかが説明できない。
一方、ヨアヒムの位置から物置へ。ということなら。ヨアヒムが流した血だとすると当然おかしい。ヨアヒムはここで絶命しているのだから。
そこからつまり、この血痕はヨアヒムを襲ったもの――人狼である可能性が高い、と]
[血のにおいと赤い色 焦がれるのは自分だけであれと
強く締められた首の赤黒い跡を見て
横たわる彼の腕にそっと近づいて
唇をつりあげようとして やめた
腕を浸食する赤 それが上って行った先にない色を探して
さまよう視線を金と赤に止め、二人の話を聞いていた
少しの間に、この少女はこんなにも変われるものなのかと>>102
驚きながら]
(リーネに似てると思ってたけど 今は 違うのね)
[今初めて会ったかのように挨拶を交わす、赤髪と金髪は>>108>>110
こんな状況でも、どこか、ほほえましくあたたかく感じた
太陽でなく 未来の光*]
[そしてクララの様子を気にしつつ、もう一つ]
あまり抵抗した様子がないヨアヒムが、どうやって人狼に傷をつけたのかが疑問なの。廊下についた血の傷のことね。
クララ、なにか、見なかった?
[部屋の様子からしても、派手に血を流した痕跡はない。それもそうか。切り裂かれたゲルトたちと違って、ヨアヒムの喉は――]
――…、えっと。
このくらいの幅の牙の痕が、上腕にかけて肉を噛んでたわ……。
[ぼんやりと遠退きかけた意識を引き戻して、両手の指で傷の大きさを示す。
より無残に食われた腕を見つめていられなかったが、せめて忘れまい、と見つめたジムゾンのことならばはっきり言える。
ヨアヒムの腕を直視できずに示したそれは、同一のものだった]
抵抗……。
[その観点からすると、これまで見かけた事のないリーザは外れようか。彼がこの子を知っていた可能性は低く、夜の訪問は唐突だ。
検討しながら、続く言葉には、くしゃりと]
心を許していたひと、か……。
ヨアヒムさんに、疑問も蟠りも示さないで逃げてたわたしなんかに……心を開いてたなんて、あると思う?
[後悔が滲む。
いつだって、気づくのは手遅れになってからだ]
[血を見るのは、怖かった。
”死”を感じさせるから。
誰かが死ぬのは、嫌だった。
”あの時”を思い出すから。
息絶えた母の冷たさは、
今でも覚えている。
誰かが死ぬのは、もう嫌だ――…。]
[死者達の多くは、未練を抱えていたり。
苦しそうだったり。
そんな光景が見えることも、
また”死”への嫌悪に繋がっていたのだろう。
だから。
男は人に暴力を振るうことなど、
今まで一度もなかった。
旅の途中も、喧嘩に巻き込まれそうな時は
一目散に逃げ出していた。
自分でも、臆病で情けない奴だとは思う。
だが、誰かが傷つくよりは、ずっといい。
そう自らに言い聞かせていた。]
[旅の途中。
あなたは優しい人ね。
そんな言葉を貰ったこともある。]
本当は、臆病なだけだったんだ……。
[ぽつり、言葉が零れた。
それは、自分が一番よくわかっていた。
誰よりも、死を身近に感じながら。
それを与える責任から、逃れていた。
霊能者としての力を自覚していながら。
これまで、騒動からも逃げてばかりいたのだ。]
[果たして。
彼の生を終わらせる覚悟を持てるのか。
その咎を背負えるのか。
一つ、一つ。
自分に問いかけながら。
不思議と今は、心穏やかな様子で。
静かに、二人の戻りを待つのだった。]
……リーザ。
一応、腕を見せてもらってもいい?
[想起したのは、ちらつくシモンの包帯。
普段から彼は傷を覆っているけれど、やけに真新しく目立った気がした。
そう前置きしてから、そっと黒いナイフを出す]
これについた血。
……カタリーネさんのだけじゃなかったら。
リーザも狼の血の可能性があると思うなら……そういうことだと、思う。
[問われれば自分も手当された指以外に傷のないことを示して、そう言った]
…………ありがとう。
なんで隠し持っていたかは、察するわ。
少なくとも証拠隠滅のためじゃない、ってね。
そうだ、わたしも出すね。
[わたしは懐にしまったままのナイフを出して、握りのほうをクララに向けて渡した]
持ってて。どうせ役に立ちそうにないし――彼には。
[きっと彼の包帯の裏には、ヨアヒムの最後の思いが刻まれている。だが、それを確認する必要は、もうないかもしれない]
戻りましょ。
[わたしは笑顔を見せた。そう、まだ惨劇の起きるまえの、快活だったリーネのような気丈さを示そうとして]
決着をつけに行くのよ。
[部屋をあとにする]
― 談話室 ―
[クララと一緒に談話室に戻る。
…………シモンが笑っている。
ニコラスが、ばつが悪そうにしている、ように見える。
わたしは、拍子抜けした]
[シモンに抵抗されたときのための武器に……とお父さんの赤い傘を構えている私も、十分に滑稽なわけだが。
いや、長さが大事、って言ってたし]
あ。おかえりなさい。
[二人が戻ってくれば、そちらへと視線を向ける。
自分達の様子が、拍子抜けさせているなど思いもせず。]
リーザちゃん、なんで傘?
[疑問を体で表すように、首を傾げた。
この場にそぐわぬような、どこか穏やかな心持ち。
それでも。
心は決めていた。
決めていた。けれど。]
[今さら隠すのもなんだけど、堂々と構えているのもどうだろう――しかも二本。
不器用にナイフの持ち方にあくせくして、花束を持つように両手で抱えている。
奇妙な穏やかさに虚をつかれたけれど、リーザのツッコミの早さにぽかんと口を開けるばかりだ]
[――そうして、彼女らの疑い>>126を聞けば]
“仕事中に切ったのさ。痒くて困った”
[その程度の作り話はしてみせた。
片目のものと包帯の質が違うことには、何も言及せず]
“昨夜疑われたからこそ>>3:89>>3:129
今度は、負わされた傷か返り血が零れた様に見せかけて
誰かに疑いを掛けようと、思い立ったのでは”
[そんな話を組み上げて、彼女たちに語ってはみるが、
硝子での刺傷と、血が固まっただけの金瘡を比べても
恐らく、こちらに軍配が上がることはない]
[浅い傷とはいえ、滴る血の量に頓着する気になれなかった
――その時点で、結末はあらかた決まっていたのだろう]
……昨日疑われたのを切っ掛けに思い付いたのでは、と言われれば否定できないけれど。床の血痕や傷痕からの所見は、リーザが証言してくれると思います。
物置まで点々と散るほどの量です。
リーザには、擦り傷はあっても切った傷はなかった。
わたしは、シモンさん。あなたが人狼だと思っています。
[疑いを解くよりも、単純に結論づけて。
あとは静かに、結末を受け入れるだけ**]
[思わず出てしまった滑稽さを脇にやり。
わたしははっきりと自分の結論を口にした]
わたしは、シモンおじちゃんを狼だと思ってるの。
[なぜと問われれば。
ジムゾンとエルナの死のあと、ゲルトの部屋から戻ってきた三人に容疑者が絞れること>>3:63、
その三人のうち、ヨアヒムは犠牲者となったこと、
あの『元々、人を喰い慣れて無かったのかもな。』>>3:71に微かな違和感を覚えたこと、
クララの手傷を廊下の血痕とするにはやはり無理がある>>2:7こと、
そして、それよりなにより……]
結局、賭けなの。
クララか、シモンおじちゃんか、二つに一つの。
それでわたしはクララとお話しした結果、クララは人狼じゃない。それに賭けようって、決めたの。
ごめんね、おじちゃん。紅茶、おいしかったよ。
[茶化しているふうに聞こえただろうか。だがおふざけで誰かを人狼だと決めつけることなどできるわけがない。
"リーザ"……お遊びは卒業しなきゃね]
……あんたが良いって言っただろ。
[そう言って、彼が動くのを待つ]
[ソファに腰掛けた男は、死を間近にしながらも
少女達に“見るな、離れていろ”とは言わず
その瞳は黒檀のまま、じいとニコラスを見つめていた。
――怨嗟も何もない、静かな眼差しで]
[二人の意思の籠もった言葉も、また
シモンが人狼だと告げる。
彼女達は、自分よりずっと強い。
面と向かってハッキリと、相手に伝えられるのだから。]
シモンさん。
[静かに、声をかける。]
満場一致のようです。
僕も、貴方が人狼だと思っている。
[あんなに、信じたかった人なのに。
じわり、涙が浮かびそうになるのは、必死で堪えた。
男なんだから。自分でそう言ったじゃないか。
情けないところを見せたら、きっと、また笑われてしまう。]
……これから手にかける人に、
こんなことを言うのは変かもしれないけど。
[それでも。
彼には、色んなことを考えさせれた。
そして、教えて貰ったから。]
ありがとう。シモンさん。
[そして、さようなら――…。]
それが、あんた達の結論かい。
[なんだ、つまんないの。
だなんて天邪鬼な思いが浮かんだりで。
けれど。]
過去の亡霊が、未来を邪魔しちゃあいけないさ。
[過去に囚われ、縛られるのは恐ろしい事。
それでもやるってなら、何も言えまい。
こちとら、まっぴらごめんだけどさ。]
[突き出されたナイフは、胸を抉る。
骨に当たって逸れる感触に、思わず顔を顰めた。
……痛い。痛い。当たり前の感覚に、背は自然と丸まって
心臓に至ったかを考える思考が、途中で何度も切れる]
[それでも、突き立ったナイフもそのままにして
最期の力で、彼のことを引き寄せようと手を伸ばす]
……を、帰してやれなかった。
[ニコラスに囁くそれは、男の内心。
……人狼としての思考を、語るつもりなんてなかった。
けれど彼が、平時にするような礼なんて、するものだから
――語りたいことが、問いたいことが、口を衝いた]
生きるってのは――こと、だったが
――明日、何がしたいかも、――
[……気道へと戻り来る血液に噎せる。
片手で抑えても、咳の度にぼたぼたと零れ落ち
言葉は途切れに途切れて、ニコラスに届いているかどうか]
なあ、ニコラス、あんたは……
[意識が白む――“どこへ行きたい”と、そう問いたくとも
最早喉を振るわせているかも分からなかった。
最期に見えたものも、淡く霞んでほどけていく]
[真っ白に途絶えた道の先は、彼が歩む場所。
罪と死と――希望が傍にあるようにと、思う]*
[相変わらずな口調にほくそえんで]
そうね 見守りましょーか
ね、隣に来てよ
あんたがいないと、泣いちゃいそうだよ
[悲しくなってしまっては、感謝の言葉も言えない*]
雨、止んじゃったね。
夜のうちにこれじゃ、虹は見られないかな。
[そっとエルナの隣に腰掛ける。
住む場所が、違いすぎたんだ。
今くらいは隣にいたって、いいよね?]
[1]
[2]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新