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[リーザは目をさましました。
もう朝です。
でもひどくなるばかりの雨。空には暗雲たちこめて。窓の位置もわるいせいで、部屋とひどく暗いまま。
そこに。
あの大きな影が。
ぬうっとリーザのベッドのかたわらに立っていました]
―― 宿屋の一室 ――
「もう始まっているよ」
[影は言います]
「遊びは始まっているよ。こんなところで寝てないで、さあ、参加しなくちゃいけないよ」
……はじまってるの? どんな、遊びなの?
「きみは聞いているはずだよ。大人たちは狼の話をしていたはずだ。あれがその遊びの話だ。さあ、大人たちの話に加わりなさい。くわしい遊びかたは、すぐに誰かが教えてくれるよ」
ほんと!? じゃあすぐに行かなきゃ!
[おやおや、リーザはまた、昨日みたいに影の言葉に勢いよく動き出しました]
「またね。リーザ」
[影は姿を消しました]
『みんな大げさだなぁ。
雨さえ止んじゃえば、何とでもなるって。』
[最初に会った村一番の楽天家は、通常営業だ。
騒ぎに叩き起こされたゲルトは、「人狼なんているわけないんだし」と欠伸する]
ゲルトさん、おは……おやすみなさい?
……すごい。何があっても動じない…。
「楽天家言行録」とかあったら読んでみたいわ…。
[いっそ書いてみようか。帰ったら。
シスターたちも面白がってくれるだろうし。>>99
彼と年の近いエルナたちから知らない話を聞けるかも。真剣に怪談を聞いてくれるエルナは、スカートを履かずとも姉さん肌のやさしい人だから、怖い話より明るい話がきっと似合う]
[魅力的な題材として取り上げられる吸血鬼にどんどん弱点や能力が増えていったように、狼にも多くの伝承がある。
強き獣は、生活に根差した脅威だからだろう。
頭の中を数多の物語と記録が駆け巡る。
人狼はいるのか? ――わからない。
しかし、現実に集落消失は起こっている。
使者が挙げた条件に引き金を引かれる『何か』
それが在るのは確かで、様々な予感があったのも確か。
不安が尽きないから、万一に怯えるクララの反応は些か過剰なものになった]
クララ、何を慌てているんだい?
そりゃあ相変わらず雨は酷いもんだけどさ。
[カタリーネの心配はもっぱら家業の事。
閉じ籠もる、散らばるとの言葉にクララを不思議そうに見つめる。
とはいえこんな事は始めてではない。
きっと動転しているのだろう。]
そりゃ、こんな大雨の時には集まっていたほうが気が楽だけれども。
[あまりにもあわあわしたクララの様子。
ちょっぴりカタリーネに悪戯心が生まれた。]
ねえ、クララ。魔日って知っているかしら?
[魔日。
ある日突然凶報が次々と舞い込み、人生を変えてしまう日。
いかなる者であろうと、運命の雪崩からは逃れられる事は叶わない。
そんな日は、朝から妙に落ち着かず、薄らと自覚する事もできるという・・・・・・]
カタリーネさん! 体冷えませんでした?
だって、その。
わたし、こっちにいるの数人しか把握してないですし。
[みんな集まったら安心できるだろうか。
動物より人間、が滲みがちなクララは羊のことを考えもせず]
ひょっとして、もしも、万が一、人狼なんて出たらって。
人が獣に、なんて。おぞましいもの。
[食べられることも。人でなしになることも。
童話は、現実で役立つ教訓を映すものであってほしいのに。本人的には揶揄でなく、りある赤ずきんちゃんは強くあるべきと思う]
魔日、ですか……?
こ、こんな時に反則ですよー!
[はっきりとは分からず、やばそうな響きに生唾を飲む。
相変わらずの天気は、そんな話を聞くのにぴったりで。
いつぞやの怪談話とは逆しまに、カタリーネの言葉に青ざめた]
― 昨夜 ―
[こちらに向けられる笑顔。
なんというか、体つきと同様どちらにも見えるのだが
相手の口調も柔らかい事だし、話す分には構うまい。
変な話さえしなけりゃいいだろう]
[そして里帰りと聞けば、へえ、と目を見開いた]
こんばんは……でいいか。
それと初めまして、だな。
俺が来たのは数年前だから。
俺はシモン。
西の、端の方に住んでいる。
[少年の頃から放浪した分、言葉に不自由はないが
己の名前は、遠い地域の、別の言語で呼ばれる音。
端的に異邦人だと示すものであった]
― 朝方 ―
[――戦場の夢を見ていた。
まだ足をやる前の、砲弾降る中駆けた記憶]
[故、眠りは浅かったのだろう。
常なら二度寝でもする所、口笛>>90だけで目が覚める。
窓を叩く雨粒を見遣り、どうせ仕事にならないならと
身支度を整え外へ出る]
[そうして、宿屋へ向かう途中に、“それ”を目にした]
[瞬いたのは二三度じゃあきかない。
おいおいとか嘘だろとか、文章にならない声を漏らし
足を取られないところまで近寄ってみる。
杖を伸ばして土砂を突けば、ずるりと滑り落ちていく]
[ここには立てない。通れない。
せめて雨が止み土が乾くまでは、何も出来ない]
人が獣にねえ。
私はなれるものならなってみたいよ。
なぜかって?
[カタリーネが瞳に妖しいを浮かべ、口角がにわかにつり上がる。]
狼になって、ぶるんぶるんって体を震わせば濡れてもすぐに水を弾く事ができるじゃないか!
[大声を出して、クララに飛び掛かる。
・・・・・・ただの冗談だった。]
ははは、ごめんよ。
そんな訳の分からない眉唾話の心配なんかよりも、まずは目先の事さ。
この宿には当分暮らしていくだけの物資があるんだろう?
結構な事じゃないのさ。
[そうだ、こんな時にはわくわくしているくらいのほうがいい。
今日が自分にとってその”魔日”じゃなかろうか。
悪い冗談を自分で打ち消すように、そう語るのだった。]
あぁ、でも。
[グラスを置いて、思い出したように一言。]
人狼を倒した、なんて話も、聞いたことがあります。
……最も。
僕がその村に立ち寄った時には
既に騒動が終わった後でして。
実際どのようにしたかは、詳しくは知らないんですけどね。
[思い出すのは、旅の途中で立ち寄った遠くの村。
何やら賑やかだと思えば、人狼を無事に対峙したとかで、
残った村人達は大騒ぎの状態だった。
他の旅人達の中には、村人の話に半信半疑の者も居た。
だが、ニコラスだけはそれを疑うことはなかった。
騒ぎに乗じることもせず、すぐさま村を後にしたものだ。]
[何故ならば。
”視えて”しまったから。
おぞましいまでの、怨嗟の籠もった魂が。
今まで見てきた死者達の魂とは、
纏う空気も、魂の色も、何から何まで違う。
あまりに異質な気配。
あまりの恐ろしさに、宿を取ることもせず
すぐにその村を立ったものだ。
今思い出しても、その恐ろしさに
体が、心が、凍り付くような気がして。
自室へと戻る時には、幾分優れぬ顔色をしていたかもしれない。*]
[リーザは宿の一階を勝手に歩きまわりました。
昨夜とはずいぶんとふんいきが違います。まず、人がいない。昨日までとはうって変わって、静かなのです。
好きに歩くリーザを止める人がいません。
すると、調理室から聞きなれた声が。
そしてその声の主、赤ずきんのおねえちゃんからは、狼、という言葉が聞こえてきました。
リーザは笑いをこらえながら、声のほうに忍び足。
調理室に入ると同時に]
がおーーーーーー!!
[と大声で叫びます。そしてそのまま、部屋にいたおねえちゃんたちの反応などおかまいなしに、ニコニコと]
おねえちゃん、狼さんになりたいの?
狼の遊びをするんでしょう?
リーザもいっしょに遊びたい!!
あーそぼ?
[と笑顔を振りまくのでした]
[私の家は私の部屋以外は倉庫のようになっている
散乱はしていないけれど私が整理をするからかあまり整ってもいない
本などを孤児院に持って行ったりもしますが
あまり持って行ってはいけないようなものもあり
母の部屋には女性らしい小物や丸い宝石や本
父の部屋には何故かナイフやらなにやら
実際を見たわけではないのでよくわかりませんが
不思議な両親だというのは伝わりますかどうか
ヨアヒムが欲しがるようなものはあったでしょうか
それとも無欲だったでしょうか]
[昨日打ち合わせにいたジムゾンやヨアヒムは
今も西に留まっているのかもしれないが。
暫くは探しに行かず、宿での会話に混じっていようか]
[がおーの声には驚かない。
相手が子供だったからか、それとも分かっていたからか。
相変わらず無邪気な、あまりにも無邪気すぎるリーザを、そっと抱き上げる。]
リーちゃんは、オオカミさんが大好きなんだね。
私も好きだよ? オオカミはね。
[リーザの髪をさらりと撫でる。
その言葉に、嘘偽りは無い。]
―― その日の何時のことか ――
[リーザはそのとき、偶然、一人きりでした。
大人たちは自分のことで忙しいのか、誰もリーザの相手をしてくれません。
そしてどことなくみんな、狼の話をしたがらないような雰囲気です]
つまんないの。
影のおじちゃんはああいったのに、遊びがちっとも始まらない。
なんでみんな狼さんが怖いんだろう……。遊び、でしょ……? もう。
[なんとなく玄関に向かうと、脇の傘立てにはあの、真っ赤な傘が]
いいや、おさんぽ、いこうっと。
[傘を開いて、鼻歌交じりで、リーザは宿の外に出ていくのでした]**
[宿屋から司祭の家への道中>>71も、止まぬ雨がじわりじわりと泥濘を広げていく。白い杖の先は浅く地に沈んだ。
足元に大きく広がる不安な泥から逃れるように時折声を掛け、それ以外では、先程の話の続き]
空き家……
…………
[空き家になった理由をいくつか思い浮かべれば、何故の言葉は飲み込んだ。とはいえ、不自然な沈黙自体が問い同然ではあったが、彼はどう受け止めたか。
別の村に越した、などであったなら、こうして黙る必要もないのだけど。
司祭から口にしなければ、無難な話題の方へと流していく]
十字架って……大事なもの、落としたんですね。
荷が嵩張るようなら、持ちますし。
欲しいものは……特に、……いや、もし、果物ナイフがあれば。
最近、ダメにしてしまったんで。
にしても……探せます?
[少し言い出しかねる様子に、僅かに傾いだ仕草が伝わったかは知らない。しかし歩くにも杖のいる身で、探し物が捗るかどうか]
[家に入ることを許されるなら、中に入って手伝う旨を伝えただろう。
ただ肝心な十字架や、黒い布の荷やらはきっと彼が先に見つけて、手伝いにならずに少々居た堪れない気持ちにもなったものだ。
というのも、各部屋に置かれた品々>>134が、何やら変わったものが多く思えて、そちらに関心が向いた所為。
小物や宝石は女性の、彼の母の趣味なのだろうか。少なくとも、男ばかりであった我が家には無縁のもので、本も恐らく見たこともない類。司書なら何かを判別したのかもしれないが。
もう一つの部屋では、自分が望んだ形も、それ以外のナイフもちらほら目にしただろうか。
小さな黒のナイフがあれば、そろりと手に取り、妙に馴染むそれを暫し見つめて]
……ナイフ、これが使い勝手が良さそうで……
良ければ、頂いてもいいですか。
[おずおずと、眼差しは交わずとも彼の目を見つめて尋ねた]
あんたらの羊飼いは無事だよ 心配ないさ
彼女が会おうと思えばすぐ来れる
[あやすように言葉をかける]
強い子だからね
あたしよりよっぽど 商売もうまいし
誰よりも負けたくないって思ってるけど
隣には並んでいたいよね
[一人だからか 素直な気持ちが言葉に乗る
つかの間安らぎを覚えつつも
騒ぎが大きくなりはしないかと耳を傾けていた*]
[口にはしなかったので無難なほうへと会話は流れたでしょう]
ええ、祈るだけなら十字架はいらないのですけれどね。
こう、その…気持ちの面で少し。
ナイフですか…どうでしょう。
多分あると思いますよ?
……自分の家なので大丈夫です、きっと。
整理だって一人でしてますし。
[心配いらないと言いたげに微笑んで答えて]
ありがとうございます。
なら、紅茶を。
[そう言いながら、自らもまた調理場へと視線を向けた。
馴染みの客でもないのだから、
調理場に立ち入ることは遠慮していたが。
昨夜、お酒を出してくれた人などは、
どうやら東に居を構えていたらしい。
随分と人の減ってしまった宿屋を見渡して、
拭いきれぬ不安が小さくため息となってこぼれ落ちた。]
[しばらくして自分に割り当てられた部屋
寝台に腰かけ祈りを捧げた後横になる]
(教会に来る人は様々。
熱心な信者や遊びに来るような人。
金や食べ物の無心をする人だっている。)
(此処で言えば数年前にも両親が亡くなったり。
かと思えば負傷した人が来たり。)
(今でいえば少女が遊びに来たのかなんなのか。
ニコラスさんだって戻って来た。
喜ばしいことも不安なこともあります。)
……主よ、これが主の導きだというのなら。
私はどうすればよいのでしょう?
[呟いて続く胸騒ぎをしまいこむように体を丸めて眠りについた]
[それから幾らか話した頃。
二人がいてもいなくても、ハッと火にかけたスープを思いだし、またまた小さく悲鳴を上げた]
鍋!
[飛び付いてかき混ぜれば、間一髪だったもよう。
焦げてはいないし無難な出来だが、野菜に「くた」がひとつ余計についた感じがする。卵に至っては、中身がゴミ箱で無惨な姿で発見され、殻が悲しげに転がっていた。慌てるとよくやる。クララは頭を抱えた]
……悪天候で皆さんお疲れだろうし、
朝ご飯のお供くらいにはなるでしょう!
[スープを飲んで開き直る。他の物資も用意されてることだし。鍋を下ろして湯を沸かしておこう。これならあって悪いこともないだろうし]
あっ、おはようございます。
お二人も外の様子、ご存じで?
[ひょいと顔を出した先にシモンとニコラスがいたなら、挨拶を]
夜半の揺れがトドメだったんでしょうかね……地面が揺れるなんて、確か27年ぶりなのに。
[間が悪かったのは旅人が、か。わたしたちが、か。ちらと不安が過るが、今はやめよう。不運なだけで、きっと魔日なんかじゃない。
彼らが飲み物を求めているなら、お手伝いを申し出て]
―談話室―
………。
[相変わらず窓の外は暗く雨が地を打つ音がする。
カタリーネに聞いた有り様では手の打ちようがないし、と諦め、談話室に陣取る。
カバンからインクとペンを取り出して、午後は談話室の隅で何かを書いているだろう**]
あ。クララさん、おはようございます。
えぇ、どうも大変なことになったみたいで……。
[クララから声をかけられれば、
挨拶と共に僅か眉を寄せて答えた。]
あぁ、昨夜やはり揺れましたか。
道理で。
[途中まで、夢を見ていたはずなのに。
掻き消えた後、目覚めは最悪だった。
なるほど、と隔離されてしまったことにも納得をして。]
[飲み物を用意してくれたならば、
礼を言って受け取って。
少しずつ口をつけながら、
暫しぼけーっと窓の外を眺めていた。]
本来ならば、
今日は墓参りに行こうと思っていたのですが……。
[向かおうと思っていた墓地は、東にある。
はて、どうしたものか……と。
屋外の雨音が僅かに響く中、
どこか途方に暮れた表情を浮かべていた。**]
あっ、エルナおねえちゃん!
[リーザの顔は、ぱぁっと晴れやかに。傘が頭上でふらふら揺れるのももどかしそうに、エルナのところに駆け寄ります]
[体格の割には随分と量を取り分けるように見えるが。
訝しむ者がいれば、「なに、今のうちに食べておかなきゃ」と。]
半分は、後に取っておくよ。
[そう言うと、さっさと器に入れてしまった。]
どうせしばらくの間は一緒に過ごすんだ。
運命共同体ってやつだな。
なーに、半分は顔見知りさ。
リーザの言うように、何か遊びでもするかい?
[冗談とも付かないような口調で軽口を叩く。]
そう、こわぁい色だよ その傘はね
[唇を割くように、つり上げて笑ってみる
少しもおかしくなんてないけれど
リーザに傘をやった“影のおじちゃん”を想像だけでまねてみた
彼女の背丈など構わず、立ちはだかるように 大きさを主張する]
赤にも 好きにも 色々あるんだろうね
狼さんは寂しがり屋が多いからか、一匹で遊ぶことはあんまりないみたいだよ
まねっこすれば、仲間だと思い込んでくれるかもね
[擬態という言葉を、この子が知っているかはわからないけれど
傘をしまった少女の頭に手を添えようとかがみこむ
今度は怖がらせるつもりなどない]
あんたの金色はきれいな色だから 大切にしてね
狼が好きなんて言うのは仲間くらいのものだ
そんなふうに言われないようにね
[それがなにかを守るためだとしたら別だけども
危険が常について回ることがわかっていればの話
添えようとする手をリーザが受け入れても、そうでなくても
言葉を切って洗濯室へ向かうことにする>>165**]
[リーザは色のことを考えています]
(赤色。血の色。狼の色?
赤い傘。赤い頭巾。
あっ、おねえちゃん。
おねえちゃん、狼が好きだって言ってた。あたしも好き。
赤い色は怖い色? ううん、きれいな色。
赤は怖くないよ。狼だって怖くないもん。
金色。あたしの髪の色。きれいだってエルナがほめてくれた。
旅のおね……おにいちゃんの髪も。きれい。
金色は、この村の色。
でも、金色はまぶしすぎて、ひとはおかしくなっちゃうんだって……だれが言ってたんだっけ……
えーと、えーと………。
(…行くべきではないですよね。
外に行っても見えない私では足手まといになるでしょうし。)
[外に出ることはせずに宿屋の中を歩き回る]
…おかしいですね。
まだみなさん戻ってこられていないのでしょうか。
まさか、戻ってくる前に道が塞がれてしまった…とかでしょうか。
[数人の気配を感じますが
村長や宿屋の人達の気配はない気がして]
――今、ここに何人いるのでしょう。
[首にかけた十字架を握りしめゆっくりと歩いていく]
―食堂―
[数人でまとまって話している人もいる気がする
今いるだろう人を頭の中で整理していく]
……誰か、いらっしゃいますか?
[そうして一つの部屋の横を軽く数回叩いて
答えが返ってくるかどうか]
[声と共に扉を叩く音がして 窓から目線を外す
引きずるように足を動かして、扉の前まで]
あら、ジム兄
[扉を開けた先の顔を確認して息をつく]
よかった、無事だったんだね
顔が見えないもんがどうも多くて、心配になってたとこなんだよ
[見かけた者、シモンに旅人にクララ、リーザに
カタリーネの名前を出す]
寒くない?
タオルしかないけど、体にかけておくだけで少しはマシだよ
[肩にかけたタオルを胸の前で握りしめる
頼まれたなら ジムゾンの分を取りに行こうかと**]
(西側は、孤立した――)
[なんの問題もないと思いたくても、昨日東側へ向かった面々を思えば、他にどれほど人が残っていよう。
折った指を力なく戻して、席を立った]
ちょっと、玄関見てきます……。
[不安で落ち着かず、そわそわしてならない。
傘立てでも見て、宿屋に身を寄せる人数を確認しようかと思った。冗談に笑える余裕が取り戻せるよう、頭を冷やしたい]
[いくらかは人が残っているようだが。
クララが指折り数えるのを眺めては、
その手が止まった数字に、小さく息を吐いた。]
かなり少ない……と、見るべきでしょうか。
[途中、誰かの姿を認めれば、軽く頭を下げただろう。
クララが玄関を見に行くと席を立てば、
気をつけて、とその姿を見送った。]
……別に、何か起こるときまった訳でもない。
[自らに言い聞かせるように、そう小さく呟く。
自分を落ち着かせるように、
ソファに深く腰掛けたままで、
静かに周囲の様子を眺めていた。]
[聞こえた声は昨日も聞いた声]
心配かけたのなら、すみません。
崩れたというのは聞いたのですが…それなら私はあまりで歩くべきではないと思ってしまいまして。
夜に地が揺れたから、そのせいでしょうか?
27年前の地震の時、両親に心配をかけてしまったものですから。
私なりに考えて…少し様子を見て支度をしていたら遅くなってしまいまして。
転んだり怪我はしていないので安心してください。
エルナさんは大丈夫でしたか?
[照れたように笑った後
名前を出された人を整理しながら
思い出したように口を開いて]
ゲルトさんやヨアヒムさんはまだ見かけてないのですか?
昨日東側に向かった人も…?
[胸騒ぎで落ち着かなくなりそうで]
…そうですね。
少し肌寒いかもしれません。
タオル、お願いできますか?
[困ったように微笑んで頼み
受け取ったらありがとうと微笑みましょうか]
……エルナさん。
雨、早く止むといいですね。
[窓には遠いけれど
自分に割り当てられた部屋にいた時もまだ雨が降っていたからそんなことを呟いた*]
[リーザは宿屋の中に戻ることにしました。
外のことを見てみたい、とも思いつつ。
西を、おうちのあるほうを向きます。
はじめ。
リーザはおうちに帰りたくないと思っていました。
そして、反対の、東に行かなくてはいけなかった気がします。あの影のおじちゃんは、東から来たのだと、そんな気がします]
……なんだか、気持ちがわるいな。
[そう思いながら玄関を上がると、向こうからクララおねえちゃんが]
……赤い髪。
[ぽつりと、リーザはつぶやきます]
[宿に戻れば直に、顔合わせ>>#0は始まっただろう。
温かなコーヒーを両手で包み、そっと口をつけた。
雨に濡れた体と、不安と恐れの噂で冷える心を慰める苦味。
噂、噂だろう、と思う。
集落消失が事実であっても、きっと原因は他にある。
人狼なんて、まことしやかな作り話。
そうは思っても、顔に落ちる影は普段よりも濃く。
村長や宿の従業員たちが宿を去れば、空になったカップを机に置く。
そして部屋の隅、そろりと周りを見渡して、指を折った]
ひとり、ふたり……
[見慣れた村の人間たち、旅人、名も知らぬ少女。
彼らが去り、今宿屋に残る人数。
それが両手の指にも満たないと知り、氷で背をなでられた心地がする。
早く人が増えますように。
噂と思いながらも、不安は夜よりも深く胸にあった]
― 夜 ―
[割り当てられた宿屋の一室で、夜をまんじりともせず過ごす。
何も見たくないなら、瞼一つでお手軽な闇が得られる。
それでも一向に眠気は訪れてくれなかった。
ちらりと視線を寝台の隣の机に投げる。
大切な頂き物>>151が物言わずそこに佇む姿は、何故だか少し落ち着いた。
けれど、同時に思い出した司祭の話>>152。
“口に出してはいけない職”、とは、何だったのだろう。
憂うかのような表情にそれ以上の言葉を失って、今は解けぬ疑問だけがある。
漠然とした不安は、不穏な話を聞いた所為。
そう思い込もうとして、ぎゅっと体を抱えるようにしながら、強く目を瞑った]
九人。
……昨夜、気になって、数えてたので。
あの後、知らない間に増えてでも、いなければ。
[口内の水分が奪われる。舌が張り付きそうになりながら、そう告げた]
……あ、おはようございます。
[宿屋に広がる違和感にばかり気を取られて、基本的なものを忘れていた。
彼の言葉に慌てて付け足すように、挨拶を交わした後。
浮かない表情の原因を知ったなら、真っ先に出てきたのは人数だった]
でも、崩れたとは言っても、今から手を付ければ……
[現場を見ていない人間の浅はかさで楽観的な対策を口に出すも、カタリーネ>>91から直接告げられた実際の状況を語られたのであれば、雨の振り続ける今、到底無理な話だと知るだろう。
細く細く、息を吐いて、暫し沈黙を保つ。
そうして、ぽつりと]
あんな話があった、昨日の今日、ですから。
噂とは思ってはいても、……不安には、なりますね。
[心境をそのままに口にすることで、蟠る不安を紛らわそうとした]
……はい。
雨もですし、直すにしても……手が足りないですね。
[宿の従業員が幾らかいればともかく、今ここには男手もろくに残ってはいない。対策は現実的でなく、現状打つ手がないのだと再認する。
起きたばかりであるのに疲れを覚えて、ニコラスの近くのソファに腰掛ける。背もたれには体を預けず、やや前傾になりながら]
物騒な……
……集落消失は、噂でなく、事実なんでしょうか。
[ジムゾンと話す姿を見ていた時にも話題>>72に上った集落の消失。
村から出た試しのない自分には分からない。
遠く遠くに、噂で知るだけ。
しかし、旅人であるならもしかすると、実際に見たこともあるのかもしれない。
あの場では濁した、なんてこともあるのだろうか。
それが人狼であるかどうかは関係なく、消失が現実に起こりうる。
問いというよりは、否定を願うような形で小さく呟く]
止んでほしい、ですね。
雨がやんで、道が直らないと……カナリアの世話も出来ないですから。
[父は、まあ、自分のことなど心配していないだろうから。
気にかかるカナリアたちのことを思い浮かべて、窓越しの雨を見た]
地震……? この村でそんなことがあったの?
ああ、なるほど それで東側が……
だからこんなに人が少ないのね、朝食の用意もないみたいだし
[そんなこと、というのは昨夜のことと、27年前のこと
心配をくれる声には首を横に振る
礼も心配も自分には無用だと思っているけれど
照れ笑いを浮かべるジムゾンなら
安心をもらえるようで好きなのかもしれない]
全く。
[明らかに不安がる皆の様子を見て、大袈裟にため息とつく。
無理もないか。
孤立ってのは、それだけで気が滅入る。]
誰だい、あんな噂を最初に持ち込んだのは。
聞かなきゃ、こう暗くはなっていなかったろうにさ。
[事実ではあるだろう。
わざわざ都から死者がやって来るくらいなのだから。
それをカタリーネは黙っておいた。
これ以上騒ぎ立てるものでもない。]
[小首をかしげるクララおねえちゃん>>189に、リーザはききました]
エルナがね、赤い色はこわい色だって。
この傘もね、しまっておいたほうがいいって。
[エルナが周囲に悟られまいとしたかのような微かな配慮も、残念ながら今のリーザには無意味だったようです]
赤はね、狼さんの好きな色、だって。
でも、怖くないよね?
クララおねえちゃんの赤い髪だって、
リーネおねえちゃんの赤いかぶりものだって、
怖くないよね?
おねえちゃんは狼さんの仲間じゃないの?
あたしと遊んでくれないの?
[リーザは、エルナを非難しているつもりはありませんでした。でも、クララの耳にどう届いたものかはわかりません。
そして、思うままに話したリーザの言葉にクララがどんな言葉を返したとして、リーザはそれを受け止められるでしょうか]
ゲルトの心配はしてないわ、だって、ゲルトよ?
[いつでもどこでものんきなあいつだから
姿は見えずともどこかに――心地よい眠りを探して――いてくれるだろうと
勝手に思っている。ヨアヒムの名前が出た時はぱっと顔が思い浮かばなかったけれど]
ああ。パウルの……弟だったわね
同じ村にいるのに、ほとんど口をきいたことはなかったけど
そういえばどこかで見た気がするわ、談話室だったっけ
[ジムゾンにタオルを渡しながら]
もう! お礼はいいっていってるのに……
[片手をパタパタ振りながら近くのテーブルに腰を下ろす
ジムゾンが窓の外を確認したいなら止めはしないけれど
見ている間は気持ちが重くなるだけだったから]
そうなるように祈ってるわ
お天道様は見えなくても、どこかに隠れているだけよ
[胸の前から手をどかして 横顔だけでようやく 一瞬だけ笑った*]
消失があるかないかは知らないけど、余所は余所、うちはうち、さ。
大体、遠吠えの1つも聞こえないじゃないのさ。
[その時、遠くからぅおおぉぉんと雨音を貫いて染み渡るような悲しげな遠吠えが響いた。
また間が悪い。
これには困ったように笑うしかなかった。]
昨日、シモンさんにも話をしたのですが。
人狼を倒した――…という村も、ありましたので。
[抑えていた”人狼”という言葉を口にすれば、
不安が更にわき起こるようで、
暫し、唇を噛む。]
単なる噂、という訳では
ないのだと思います。
狼なんて 狼なんて この村にはいないのよ
[もはやそう信じることすら許されないのか
はさみはあくまで威嚇のため
守ることはあっても傷つけるためのものではない]
リーネ! リーザ!
[彼女の大切なものは無事だろうか
エルナが伝えたかったことは少女にきちんと伝わっていただろうか
不安が口から飛び出す。どちらかに出会えたならと願って廊下を駆ける*]
ええ、たいしたことはなかったようなのですが…。
私は光と闇しか感じられませんから。
幼い頃は泣き喚いて大変だったと聞きました。
[恥ずかし気に十字架を握りしめて
首を横に振った気がして苦笑してしまう]
向こうに行かれた方々…怪我等していないといいのですが。
…主よ、向こうの皆様の無事を祈ります。
[天へと祈りを捧げて少し間をおいて祈りの体勢を解く]
嗚呼、食事していませんね。
ゲルトさんは確かに心配はいらないかもしれませんが…。
ちゃんと食事をとって…風邪をひかないようにしているといいのですが。
[私のゲルトへの心配は実際そこだけだったりする]
談話室ですか…あちらの方向でしたっけ。
後で様子を感じておきましょう。
……相変わらずですね。貴方は。
[タオルを受け取りながら窓へと移動して]
早く光を感じられるといいのですが。
今では時間もよくわからなくて…。
神に祈れば、神はきっと救ってくださいます。
[柔らかい気配を感じて顔をそちらに向けて微笑みを返した]
[少し頭をよぎることにふっと笑みが消えて]
……エルナさん。
もし、自分が危険な状況になるとしても他の役に立てるとしたら。
貴方ならどうしますか?
[そう問いかけていた
その答えはあったかどうか
遠吠えが聞こえエルナが殺気立ったのはいつの時か
廊下を駆けていく気配を見送るしか出来なかった*]
なんだい、なんだい。
あたしはここにいるよ。
けれど、リーザが出ていっちまった。
[雨に濡れた深紅の被り物は、どこか血濡れたような印象すらをも与える。]
どうするのさ、年端も行かない子供を放ってはおけないよ。
[華麗なる二度寝の後、欠伸をしいしい出てきたゲルトは、遅い朝食にスープを飲んで、散歩をして。昼前には戻ってくると、昼食も夕食も――誰も台所に立っていなければ、自分で作って――きっちり採って、食後にはまた、ふわあと欠伸をひとつ]
[午後いっぱいソファに居座ったのだから、もう十分だなあと、そんな様子で立ち上がった]
“雨が止まなきゃ、なんにもできないでしょ?”
[何とでもなる>>117のは雨が止んでから。
今はなんにも、出来ることがない。
そんな理由と共に、ゲルトは堂々と就寝宣言を行った]
[今ここにいる人数>>193も、証言が増えていく>>206のも、ゲルトはちゃんと聞いていたけれど――やっぱり“大げさだなあ”と繰り返す。
駆けだして行ったリーザ>>208のことだって、カタリーネ>>214がいれば大丈夫でしょ?と、首を傾げた]
[そうして、ひとりきりで、自分の部屋へと戻っていく――]
[声が途切れ、伏せがちであった視線がそろりとニコラスへと向けられる。
翳る表情に、口を引き結んだ。求めていない言葉の予感がある。
例え己の口を閉じた所で、彼の言葉を遮ることなど出来ないのに。
そうして告げられる経験>>205は、数秒前の予感の通りで、ゆっくりと唾を飲み込んだ]
……そう、……そう、ですか。
倒した……確かに、村長が伝令から聞いた、という話でも……
[彼の経験した所の事実と推測は、恐らく気遣いの末に紡がれたもの。
それでも、声は重石のように伸し掛かった。
不安で覚えた息苦しさから軽く咳き込み、すみませんと一言挟んでから]
集落消失が噂でなく現実で、人狼も……いるかも、しれない。
そのことは分かりました。
でも、村に居るかどうかとは、別問題。
……そうですよね。
[視線は床を這っている。二人の目を見る勇気は出なかった。
不安が胸を押し潰しそうで、息を吐き出すついでに話を変えようと]
そういえば、シモンさんと、ニコラスさん。
ここに一緒にいたみたいですが、お知り合いですか?
確か、ニコラスさん……前はこの村にいたんでしたっけ。
僕もこの村出身ですが、昔は体が弱くて……
あんまり、村の人のことも知らないですけど。
[こうして歩けるようになった今でも、大して出歩きはしないのだが。
仕立て屋のエルナ>>202も、よく作業着を頼んでいた兄はともかく、自分はそれを話に聞くばかりであったし。シモンも、彼の仕事にはとんと縁が無かったのもあり、ろくに顔も合わせたことがなかった。
であるから、今ここにいるシモンとは知り合いなのかもしれない、そんな予想。
実際には、そもそもシモンは数年前に村に訪れたので、時系列を考えれば有り得ないのだけど。そんなことすら知らない無知で、問いかける。
昔、病弱、母と二人で住んでいた――そんな言葉があれば、過去>>0:53の何かを連想するかも、しれない]
そんなの昔から決まってる
守ることがあたしのしたいこと
それはあんたに出会って初めて形になったもの
[言葉は届いただろうか*]
以前はこの村に住んでいたといっても、
僕自身あまり外に出ることがなかったので……。
今ここに残っている人で、
知っている人は司祭様くらいでしょうか。
[苦笑混じりに、かつての己のことを。]
病弱な母と二人きりだったもので、
どうしても僕も家に籠もりがちになってしまって。
……そうでなくとも。
幼い頃は女の子の格好をさせられたりしてたので、
知ってる相手があまり居なくて、
むしろ安心しているくらいです。
[彼も体が弱くあまり村人を知らぬと聞けば、
どこか共感を覚えてか。
少し声を潜めながらも、そう告げるのだった。]
[炊事場へと向かう背中を見送りながら。
小さく息を吐いて。]
誰か。
信頼できる人が――…
そして、信頼してくれる人が、居てくれればいいのだけど。
[ぽつりと、声を漏らした。]
ちょっとゲルト。
どういうつもりだい。
[任せるよ、とつれない返事にカタリーネは地団駄を踏む。]
何よ、ゲルトの人でなし。
いいさ、見つけてやるよ。
[けれども、あてがあるかと言われれば嘘になる。
普通こういう時に帰るといったら、親のところなのだけれども。]
リーザ、どこの家の子なのかしら。
[ずっと疑問に思っていた事を口にするのだった。]
……そうですか。
そう、ですね。
[わかったようでわかっていませんでしたが]
……主よ、どうか我らに導きを。
[私は神に祈るのでした*]
―談話室前―
[エルナと別れた後談話室へと歩む
談話している声から人を推測して]
(シモンさんとニコラスさんとヨアヒムさん…でしょうか。)
[もしかしたらシモンさんは少し別の場所かもしれませんが]
(……私は、疑うなんてしたくないのですけれど。
もし、もし人狼が本当であってしまったなら。)
[不安になっていく心が苦しくなっていく気がする]
(主よ…貴方に捧げるはずのこの身を村のために使うことをお許しください。)
[一つ祈りを捧げて
そっと談話室の様子を感じ、何もなければ自室へ歩いていく*]
ゲルトさんは、まあ、楽観的過ぎるきらいがありますが。
[ニコラスが浮かべた笑み>>224と同じく、ちょっとした苦笑いで。
しかし冗談の形になれば、多少でも気は楽になる。
それに、不安を吸って重くなる空気を、あくびと一緒に払いのけるゲルトの楽観>>#6>>#7は、今の場を思えば悪いものではない。
誤解の訂正が含む話題には、昨夜の話を知らされて頷きを返し]
ああ……そうでしたか。最近、か。
[そうして続く過去の話>>225に、元々聞き手に回りがちな性質もあって相槌を打っていたが、次第に何やら引っかかる単語を覚えて、きゅ、と眉間が寄った。
思い返す。昔のこと。かつて寝台の上の少年が聞いた、そう、“病弱な少女”の話。
それに似通いすぎる気がして、しかし今目の前にいる旅人の姿を見ればまさか、とも思い、いやでも女の子の格好をしていた、なんて裏付けるような言葉も出てきて]
エルナさんが?
……生々しい色だと、いやな感じ、だものね。
[瑞々しい赤。
この傘はリーザのだったのか、と知れば、エルナが何を心配したのも分かる気がした。>>169
特に今は喜ばしくない色だし、血を纏う狼と少女を連想したくなってしまう。縁起でもない]
うーん……。
わたしの髪の色は狼には物足りないだろうし
カタリーネさんは狼に負けない強い赤ずきんちゃんだから、こわくない赤なんじゃないかな。
――あまり狼さんにこだわっちゃだめですよ。
狼の赤は、みんなこわいと思うの。
[リーザの他意のない様子>>201に努めて優しく諭してみたが、不気味に思う気持ちはどんどん強まっていく]
[思考に合わせて揺れる眼差しがやがて、おずおずとニコラスの顔を伺うと]
……外に出ず、ずっと家にいた、親子の家。
もしかして……
[口に出したのは昔聞いた家のおよその位置。それが正しいと知るなら]
だったら、うん、……知ってます。
……ずっと、体の弱い、女の子だと。
同じだな、っていつか話が出来たらって、昔……思ってました。
時間は大分経ちましたが、叶ったみたいです。
[図らずも誤解がいくつも解け、今度もまた苦笑いを、でも少し肩の力が抜けたような笑みで、目を細めた]
…………。
[ゲルトがいつものように呑気に去っても
カタリーネやエルナがリーザを追っても
困った顔で見送るだけで、静かに見送る。
――こわいものは、事故と不作と病気で充分。
役に立つどころか害ある獣を思うような子まで引き受けられるほど、自分のキャパシティは広くない。
そんな、薄情な物思いで**]
[村に戻ってくるかは、ずっと悩んでいた。
昔のことは、あまり良い思い出とは言えないし。
墓参りもずっとしていないのは、気がかりではあったが。
会いたいと思うほど、仲の良い友人が居た訳でもない。
己は、この村では一人だったから。
でも、旅の最中、方々の村が
騒動に巻き込まれているのを知って。
また、この村でも人を募っていることを知って。
自然と、足が向いてしまった。
結局は、かけがえのない故郷なのだ。]
[誰も自分を覚えていてくれる人なんて、いないのでは。
そう思っていたけど、おかえりと言ってくれる人がいた。
直接はあっていなくとも、
幼い頃の自分を知っていてくれた人もいた。
そして。
新たな出会いもあった。]
……たまには。
こうして顔を出すのも、いいのかもしれませんね。
[などと。
今だけは柔らかな表情で、独りごちるのだった。]
[外はもう真っ暗闇だ。
聞こえてくる物音といえば、ぽつぽつと身を叩く雨音だけ。
何故だろう。
通り慣れた道のはずなのに、底知れぬ不気味な違和感がある。]
ああ、そうか。
[すぐに違和感の正体には勘付いた。
いくら建物がまばらな西側だといっても、普段はこんなに暗くはなかった。
今はすぐ横手に見える家も、木陰に隠れたあの家も、息を殺して黙り込んでいる。]
誰もいない。
ここにはもう、私達しか居ないんだね。
[そして返す声も聞こえはしなかった。
過去も未来もない無の世界に、たった1人放り出されたようだった。
もしかして、この村の外の世界は滅びてしまってはいまいか。
そんな馬鹿な考えが脳裏をよぎる。]
リーザちゃん
リーザちゃんやーい
[大声を出しても、夜になって激しさを増した雨音にかき消されていく。
それでも、届く事を信じて諦めずにカタリーネはその名を呼び続けた。]
[似た年だろうが、ニコラスは年上だろう。それでもぱちくりと目を瞬かせる様子は少し幼さを帯びていて、脳裏に描いていた、かつての少女の幻と重なった。
言い淀みながらも>>238事実は肯定し、はにかむ相手に肩を揺らす。
笑いが零れた、それに伴った動きだ]
そっか、色々勘違いしていて……
でも、こうして会えて嬉しいです。
改めてよろしく、ニコラスさん。
しばらく、村にいる……んですよね。
良かったら、旅の間の話を聞かせてください。
[幼い頃の世界は狭い家一つ。
広がった今も、世界はこの村だけに留まっている。
時間があれば、と前置きして、そんなお願いを告げた後、思い出したように]
[シモンが紅茶をいれてきてくれたならば、
礼を言ってカップを受け取る。]
ありがとうございます。
僕は、ストレートで大丈夫ですよ。
[口元へと運び、立ち上る香りを楽しめば、
朝からの憂鬱さも少し忘れられる気がして。
続く彼の話には、あぁ、なるほどと一つ頷いた。
旅で色んな職業の人を見てきたからか。
彼の体つきなどを見た時に、
どんな仕事を生業としている人なのだろうと
過ぎっていたのだ。
気さくに声をかけてくれた態度にも、
どこか世慣れした雰囲気を感じていた。]
私が…視るべきは。
[此処にいる人達を一つ一つ浮かべて、消して
考えながら持ってきた黒い布を外す
中身は銀の皿となにか宝石でできた十字架らしきもの]
……雨水…でいいでしょうか。
[窓を開けまだある自然の水で皿を満たす
鏡のようになったそれに右手ごと先ほどの十字架を浸す
目を開いて一呼吸おいて]
水の鏡よ、真実を映したまえ。
……教えたまえ。
私が知ろうとしている人物は。
[誰をと迷って迷って]
……ニコラスは、人狼か人間か。
[怪しい人も信じたい人も多すぎて
気づけば彼の名前を出していた]
(……気になる人はたくさんいます。
宿に突然来た少女や。
シモンさんに……エルナさん。)
(少女は…よくわかりませんし…今いるのかもわかりませんし。
シモンさんは…やはり気になりますし。
エルナさんは純粋に視てみたい…というのがあります。)
(二人は…話していけばわかるかもしれません。
余所者、はやはり気になりますし、戻って来た人も気になりますし…。
もし…信用していた人が…ずっと村にいた人が人狼だったら…私はどうするかわからない。)
まだいるのかもわからない、それに惑うのは…いけないのでしょうね。
……私は…司祭失格でしょうか?
主よ…今日も私が私であれることを感謝します。
今こうして私が生きていられるのも、
全て主のお陰です…ありがとうございます。
[そう、考えすぎたから、彼になった
信じたい気持ちも疑う気持ちもまぜこぜになって
結果を見たら片づけた後に祈りを捧げ力尽きたように寝台に突っ伏した**]
―日が傾いて後、談話室>>162―
[部屋でのんびりできる胆力はなく。リーザが見つかったかどうか、多少後ろめたいのもあり。待ちながら、ひっそりと持ち込んだノートに向かっていた]
【旅人のニコラスさんは里帰りとのこと。明日は晴れるといい。シモンさんは、雨でも体は移動に支障なかったようで良か――】
――――――――――
【西側が孤立――カタリーネさんが気丈でホッとした。冗談を言ってしっかりご飯を食べ――迷子と思った子はリーザといって――】
[他愛のない日記をつける。
平和な明日に、自分の取り乱しようを笑えるように]
【道が拓けて大げさだった、と言えるようになったら、ゲルトさんのお話を書こう。明るい気持ちになれるものを】
赤は狼が好きな色、か……。
[リーザと同じくらいの年の頃は、金色がいいと駄々をこねたものだった。素敵なものは金色で、自分がパッとしないのはそうじゃないせいだと思って。
赤髪は嫌いじゃないけれど、金色の小鳥になりたかった。
部屋に戻るまでに安否は知れただろうか、夕食は取らずに談話室を辞すだろう]
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