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昼間は人間のふりをして、夜に正体を現すという人狼。
その人狼が、この村に紛れ込んでいるという噂が広がった。
村人達は半信半疑ながらも、村はずれの宿に集められることになった。
1人目、楽天家 ゲルト。
「まあ、そう言わずに。
宿屋のベッドでぐっすり寝る機会位の考えでいいから。
……お伽話の様ではあるが、首都から伝令が来たんだ。
人が消えているのは事実だし、これ位の事なら、しておいて損はないだろう?」
首都から伝令が訪れたのは5日前。
近頃噂になっている集落消失の情報とその応急対策を携え、村長宅の門を叩いた。
暖かな茶を供された伝令は、一言礼を述べた後に、淡々と語り出す。
「“人狼が出た”との噂を聞いたことはおありですね?
……あれは、事実です」
伝令のもたらした情報は、大きく分けて4つ。
・特定の条件が満たされると、“人狼”は人を殺さずにいられなくなるらしい
・少人数で孤立したとき、そこに人狼が紛れていると、誰かしらが殺される
・潜んだ人狼を全て殺すか、村人が全て殺されるまで、騒動は終結しない
・占い師、霊能者、狩人などと呼ばれる一握りの人間は、人狼を見分けたり、襲撃から他者を守ることが出来る
「人狼を殺すこと自体は可能です。昼間、人の姿をしているときに殺せばいい。
しかし、人に化けた人狼を見分けられるのは一部の人間のみ。
しかも彼らは身を隠している時もありますから、早々頼れないと思って下さい。
隠れるのも無理はないんです、彼らは人狼の天敵だ。
伝え聞く騒動の多くで、早期に殺される。
そして、彼らに頼らずとも確実に人狼を見つけられる方法は、まだありません」
「……人狼はもはや全ての集落に紛れていてもおかしくない。
けれど、闇雲に人狼を殺そうとしても、無辜の犠牲者を増やすばかりです。
幸いな事に、17人以上の集団で人狼騒動が発生した例は、これだけ騒動が起きても未だありません。
この事実を元に、まずは孤立しない対策を打って下さい。
抜本的な策が見つかるまで、誰も死なないように」
「各地域には、必ずこれを置いて下さい。
……村長であってもこの鍵なしに中身の操作はできないと、明確に示すだけの小道具です。
……一度も取り出されないことを、願っています」
話の終わりに、伝令は錠の付いた小箱を卓上へ置いた。
深い深い溜息と共に。
――そして、村にはとある掲示が行われた。
◆ 宿屋への宿泊者、募ります ◆
その下には簡単に、近頃噂の“集落消失”はある程度の人数がいれば起きないこと、村西側の孤立対策として宿泊者を募集すること、それに顔合わせの日程が書かれている。
更に、一部の人には個別に依頼の手紙も送られていた。
――無用の混乱を避けるため、伝令が語った“人狼騒動”の詳細までは掲示されていなかったが、村長へ直接問えば教えられた事だろう。
今日は顔合わせの当日。
傘を差した人影が、宿屋への道を行く。
……小雨とはいえ、数日続けば斜面も道も滑り出す。
けれど未だ雨季でもなし、孤立には至らない――筈だった。
村の設定が変更されました。
/*
wikiにパスワードを埋め込みました。
24日0時より入村開始となります。各自、ご確認ください。
なお、入村時は役職希望を今一度ご確認ください。
(予約役職・もしくは「おまかせ」でお願いします)
/*
また、定員まであと6席ありますので、4/26 0時(4/25 24時)までCOを募っております。
wiki確認の上、村立てまでご連絡下さい。
ご連絡頂き次第、参加者数に合わせて編成の変更を行います。
/*
村や伝令の情報などについては、ゲルトのメモを用いて整理を行います。
質問などがありましたら、メモにてどうぞ。
それでは、よろしくお願いします。
――金鉱の村へようこそ。
定員に達しなかったため、村の更新日時が24時間延長されました。
2人目、仕立て屋 エルナ。
[単なる、娯楽の一部
事実と虚実がどれほど混じっているかなど
父にとっては至極どうでもいいことであったらしい
五日前に伝令が出されたことなど知らず
“ならず者”と呼ばれた彼は、ふらふらとまたどこかへ
しばらく帰ってくることもないだろうが
至極どうでもいいこと エルナにとっては。
ため息の原因は別のところにあるからだ
窓外の模様に
能天気で、暖気(のんき)なあいつの姿を重ねれば
なんと言うだろうか、など、簡単に予想もつきそうで
無表情がわずかに目を細め 口元を針の先ほど持ち上げて
声ももらさず 笑った]
[やりかけていた仕事を終えて出口へと向かう
自宅兼店舗内の受付に人はいないが
シーツなど、頼まれものがいくつかあった
一つ一つ布で包んで、しわにならないように抱える
それとはまったく反対の荒い動作で
読みかけの新聞と携帯用の裁縫セットと
顔の倍はある大きさの裁ちばさみを
皮のポシェットの中にねじこんで
傘を持つ 黄色い傘を]
3人目、旅人 ニコラス。
―村の入り口―
……久しぶり、だな。
[長いコートに身を隠すようにして、影が一つ。
目深に被ったフードから、金糸がはらりと零れる。
僅かに覗く整った口元からは、
一見して女性のようにも見えるが。
細く伸びた影は、確かに長身の男性のもの。
零した声音にどこか懐かしげな響きを漂わせながら、
その足はゆっくりと金鉱の村へ。]
[男の脳裏に浮かぶは、幼い頃の記憶。
かつて、この村に
”まるで女の子みたいな男の子”がいたことを、
誰か覚えている者は居るだろうか。
ふわり、風が吹けばフードがなびき、
下に隠された白い肌が露わになる。
成人してもなお中性的な顔立ちは、
幼少期の面影を残したままに。
カツ、カツ……と靴底を鳴らしながら。
小雨降る中、長い髪が濡れるのも構わず、
目指す宿へと歩を進めていた。**]
[黄金色の髪が、黄色く覆う傘の隙間から時おりのぞく
無造作に一つくくられた後ろ髪が、ふと動きを止める
青みがかった灰色の目が向ける先は
東の先の、金へと続く道へ
出ていく者も入ってくる者も、留まり続ける者も
つなげているようで、拒んでいるようでもある
気まぐれに細く、険しい道
慣れたつもりでも気を抜けば足をとられることもあった
子供の頃は けがも 泥も 衣服がぬれるのも
少しもかまわず走り回ったものだったが
今は、雨粒が生地に染みこむのが目についてしょうがない
職業病というやつだろう
だからこそいつも通りの作業着で家を出た]
[久方ぶりに訪れた村ではあっても、
建物の面影にはやはり見覚えがあって。
懐かしさから、自然と表情が綻ぶ。
思い出すのは、幼い頃。
ずっと家の中に居た少年は
外で遊ぶ子供達を、窓からただ眺めているばかりだった。
幼少期は女の子のように育てられ、
病弱な母と共に家の中に居ることが多かった。
母の病状悪化に伴い、療養の為に村を離れはしたが。
今歩いているこの町並みは、幼い少年にとって
皆が駆けていた憧れの場所であった。]
『僕も、皆とお外で遊びたい』
[言いたくて、言えなかった言葉。
幼心に母を気遣い、飲み込んでいた言葉。
自分が居なくては、母は静かな家で一人きりになってしまうから。
物静かな少年は、羨望を籠めた眼差しで
ずっと窓の外を眺めていた。
ただ、自由に外を駆ける姿が、羨ましかった。
そんな少年の姿は、
誰に別れを告げることもなく、ある日突然かき消えた。]
[母を亡くしてからは、親戚を頼って各地を転々とし。
その延長であるかのように、今は旅人となっていた。
幼い頃はずっと家の中で、
自然と触れることもなかった。
母と暮らす小さな家と、窓から見える景色と、
書物に綴られた風景だけが、少年の知る世界の全てだった。
母が亡くなった時。
少年は孤独と共に、自由を手に入れたのだ。
今はもう、家に閉じこもってばかりの幼少期とは違う。
旅をして、知識を得て、見聞を広げてきた。
故郷に戻ると決めた時も。
幼少期を過ごした村とはいえ、
いくつも訪ねた村と変わらないだろうと
そう、思っていたはずなのに。]
4人目、羊飼い カタリーネ。
― 宿屋 ―
どういう事なの? 聞かされていないわ。
[宿屋の入り口でなにやらもめている影があった。
大袈裟に両手を広げて首を振るのはくすんだ赤い被り物に身を包んだ娘。
騒動の元凶はこの数刻前に遡る。]
『食料・シーツ等々は公費で手配した。』
[それは、首都からの伝令の1つ。
なんでも、西側の孤立を防ぐためにこの宿を集落の拠点にするらしい。
そのためにありたっけの物品が配布されたという訳だ。
とはいえ羊飼いを生業とするカタリーネからすればたまったものではない。
ウールや羊肉を売ることで生計を立てているのだ。
これでは食い上げじゃないか。
これまでだって、この宿はお得意様の1つだったというのに。
何のために辺境の西側までやって来たのか。
なんとかして買い取ってはくれないかと、押し問答が続いて今へと至る。]
と・に・か・く
[こちとら一歩も引く気はないぞと不機嫌そうに受付の台を叩く。]
これまで通り買い取ってくれるまで、私はここを
いいぃぃぃぃぃっぽも動かないからね!
[こうなれば長期戦上等覚悟の上。
腕組みをしてその場へと座り込む。
ああ、どうしたものか。
すっかり狼狽した宿の者達は、肩をすくめたり頭を抱える他なかった。]
― 回想・窓際の金色 ―
[泥まみれになっていた思い出のすみに隠れるように
ひっそりと眠っていた過去
言葉もなく、ぶつかり合うことのない窓越しに見たまぶしい色
高い位置で太陽のように 、下りてきてくれるのをずっと待っていた
本もいいけど たまにはさ あたし達とも遊ぼうよ
そんな思いをこめて、一度だけ
窓に向かって手を動かした]
――おいでよ、おいで
[“少女”、とその時まで思っていた少年を手招く
流れるような金がきれいだねと伝えたかった
それを汚すのがいやだったのだろうか
母を思いやる少年の気持ちにも気づけず その時は
……これだから女の子は
ため息ついて、すねた頬をふくらませた
すぐに手を引っこめて、それ以降は
意識して見ないようにしたのだ 本当に見えなくなってしまうまで]
5人目、負傷兵 シモン。
[今日の雨粒は、外套を滑るほどの大きさも持っていない。
それ自体は実にいいことなのだが――土の方は、毎日が集大成。
杖の先が、三歩も行かぬう内にぬかるみで滑った]
……ったく。
[歩きにくい事この上ない。
いつ乾くんだと、ぼやき声]
― →宿屋 ―
[そうしてじっくり時間を掛けて、ままならぬ片足を引き摺りつつ
西の端から来てみれば――受付の所に、巌のような影がある>>15]
すまんが、通してくれないか。
そこを塞がれると、椅子にたどり着けない。
――それと、一体どうした、羊飼いの嬢ちゃん。
[――男が家を出るのは、日に1回がいい所。
村人の噂話も、掲示物の事も、他の村人に比べると随分疎い。
カタリーネから時折肉を買い求めていたのは、彼女がわざわざ
辺境の西側まで顔を出してくれる>>14からに他ならない]
[“公費”の件やその買い付け先など、知る由もなく。
その顔は、普段ならば硬い印象を与えるのだろうが、
今はただ疑問が浮かぶばかり]
[向かう先での騒動など、今はまだ知らず。
小雨の中、懐かしい景色に目を細め歩く。
思いがけず差し入れられた、
大輪の花のような黄色い傘を咲かせながら。]
[依頼の手紙には
『宿で必要なものを見つくろってくれ』とだけ書かれてあったが
いつも頼まれるものの中には当然シーツもあるため
外そうなんてこれっぽっちも思わなかった
隣で座り込むカタリーネは、なにも知らされずに遠路はるばるやってきたようで
当日に、この場で初めて知らせる気だったのだとすれば
あちらにとってなにか不都合な隠し事があったのではないか]
公費で手配、なんて、ずいぶんおおげさね
あんたたち、どうしてもあたし達をここに連れこみたい理由でもあったわけ?
この記事が単なる作り話じゃないって
そう言いたいの?
[座り込むカタリーネと>>15、シモンを横目に>>21、
受付に向かって静かに問うた
雨でふやけた新聞をとり出して
一緒に出てきてしまった鋏も意図せず彼らに突きつける*]
エルナ、あなたも無駄足?
[羊飼いと仕立て屋といえば切っても切り離せない。
羊毛が価値を持つのも、それを使える人がいてこそだ。
どうやらあちらも大した話は聞かされていなかったようで、それを見た赤ずきんはますます機嫌が悪くなる。]
どうかしら。私もなぜだか悪どいものを感じるけどね。
人狼だって、羊達の価値を分かってくれるってんなら大歓迎さ。
[もとい、噂に関してはあまり真には受けていない様子。
けれども、ここで引き下がっては羊飼いの美学に関わるってもんだ。]
村の設定が変更されました。
[シモンへ視線を移して]
この人まで呼び出したわけ?
村に知らない男もいたわよ それもあんたらが原因?
[怒りの矛先は再度受付へ向けたが、
すぐに視線は外し、深い深いため息
ここで長話をするのもなんだと考え直して
シモンへ手を差し出す
手助けが必要ないなら構わないが
人狼の話をなにか知ってるなら共に移動しようかと*]
しかしまあ、あまり言ってやるな。
ここらは平和だからな。
それだけ殺しが怖いんだろう。
[脳裏を過ぎる記憶に、苦笑を浮かべた。
銃把を握っていた頃は、そりゃもう色んな話を聞いたものだ。
ここだと稀な、下世話なものに――ひどく血生臭いものまで]
俺も、何度か――聞いた事がある。
人狼が騒がれなかったのは、ひとえに戦場だったからだ。
普通は歓迎されるものじゃなかろうよ。
[カタリーネを見下ろしていた瞳が、思案に沈むように
ふっと他所へ逸れる。一秒、二秒、三秒――
元の話題へと戻るのは、少しの間を空けてから]
――まあ、羊飼いの嬢ちゃんが食いっぱぐれるのは
全く別の問題だけどな。
俺は泊まらないから、変わらず買うが……
もう少し、買ってくれる奴探さないと。
[燻製や塩漬けはともかく、生肉の備蓄は難しいのだし
変わらず宿で買ってくれたりしないだろうか。どうだろう。
女将なら答えてくれるかと辺りを見回し]
6人目、少女 リーザ。
― 宿屋脇の軒下 ―
[きょうはたいした雨じゃないけど、宿屋の屋根はぼろっちくて、雨やどりにはちょっと頼りない。
でもリーザは気にしません。
楽しく遊んでいれば雨なんてどうでもいいのです。
そう、気にならないのは、大人たちがちかごろずいぶんと大騒ぎしていることも]
おおかみさんが怖いなんて、みんなおっかしいの。
くすくすくすくす!
[リーザにとって狼さんはいっしょに遊んでくれるお友達です。いまだって、ほら]
狼が3びき、羊も3びき。
にんげんがひとり。
ボートが一つ。
どうやって川をわたろうか。
狼は羊を食べちゃうぞ。1ぴきずつだと食べちゃうぞ。
狼はにんげんも食べちゃうぞ。ひとりと1ぴきで食べちゃうぞ……。
[リーザのかたわらには、さきほどまで遊んでいた鉱石をはこぶ車の車輪と鉄の棒がころがっています]
[くたびれてゆがんでしまった車輪では、車輪ころがしがうまくいかなくて、さっさとすててしまったのです]
あんな遊びより、狼さんと遊んでいるほうが楽しいや。
う〜ん、狼が3びき、羊も3びき……。
[ところがそのとき。リーザの前にぬっと大きな影がのびて、リーザを見下ろしました]
おじちゃん……だれ?
「おやおや、びしょぬれじゃないか。いくら小雨だからって、傘もささずに外にいてはいけないよ。風邪をひいてしまう」
[影はそういって、どこからか小ぶりな真っ赤な傘を、リーザにわたしました。その傘はとてもかわいくて、リーザはよろこんでそれを受け取りました]
「さあ、宿屋の中に入るんだ。これで暖かいミルクを注文するんだよ。あそこには今、シーツや食べ物もふんだんにあるんだから、ゆっくり休んでおいき」
[影はしんせつに、一握りのコインを手渡してくれました。どうしてこんなに優しくしてくれるのでしょう。リーザは影がどんな顔をしているのかじっと見るのですが、この雨もようでわき道の軒下にいるからか、あたりもずいぶんと暗くて影はまっくら。顔を見ることはできません]
「それと、あそこでこれから楽しい遊びがはじまるんだよ」
ああ、平和だね。それだけが取り柄さ。
[皮肉ったように吐き捨てる。
自分には遠い話。羊と牧羊犬さえいれば、どの世界でも生きてはいける。それが羊飼いだ。]
いいさ、私は私の好きなようにやらせてもらうよ。
[持ってきた荷物をテーブルどすんと置き、袋を開ける。
ふと窓の外へと視線を走らせると、相変わらずの雨だ。
今日みたいにしとしと降り続く時はかえって長引く。
来るんじゃなかったと思うのだった。]
何も無しじゃあ帰れないわね。
それじゃあ、完売するまでここに居座るわ。
ほんと!?
[影のしょうたいが見えなくて困っていたリーザの顔は、楽しい遊びということばを聞いたとたん、ぱっとかがやきました]
「さあ、いきなさい」
うん!
[おやおや、なんのぎもんも持たずに行ってしまいましたよ]
― 宿屋の玄関 ―
ここで楽しい遊びがはじまるんでしょ?
リーザも混ぜて!!
[声いっぱいにさけびました。ですが、大人たちのはんのうはバラバラです。いっしゅんだけ振り向いて、すぐにじぶんたちの話にもどってしまうもの、けげんな顔を向けているもの、何か言いたげなもの……。まあ、しかたがありません。雨でびしょびしょ、泥だらけの女の子がたったひとり、不釣り合いにぴかぴかな赤い傘――きっと都の製品でしょう――を持って、とても楽しそうに笑っているのですから]
『リーザも混ぜて!!』
[突然現れた少女に目をやる。
見かけない顔だ。こちら側にはあまり人は住んでいないし、大体の家は把握していたつもりだけれど。
それとも、この子も東から迷い込んで来たのだろうか?
これまた金にならない客が来たねえと心の中で毒付いていたのだが。]
ん? お嬢ちゃん、そのコイン。お使いかい?
[例えそうだったとしても、宿にやって来た時点でカタリーネへの用では無さそうだが。
そこは羊飼い魂のご愛敬といったところ。]
んー、暗がりのおじちゃんがね、これでミルクを注文しなさいって。
おねえちゃん、おみせのひと?
[リーザが羊飼いに見せたコインは、これまた都で鋳造されたであろうたいへん質のよいものでした。素材はこの村のものですが、これほどの鋳造技術は都にしかないものです。
まあリーザには知るよしもないですけど……。この国で商いをする者にはその価値は一目瞭然!]
「……おいなんであんなガキが……」
「……どこの子かしら……」
[などと近くにいた宿の客がささやいています。
リーザは気にせず、声をかけてくれたおねえちゃんのほうを見て]
おねえちゃんも遊びにきたの?
暗がりのおじちゃん?
[首をかしげる。
誰のことだろう。子供の言うことだし、勝手にそう呼んでいるのかな。]
そうだね。ミルクは売っていないけれど、暖かくてふかふかの羊さんの毛と、美味しいお肉を売っているんだよ。
遊びみたいなものかも知れないね。
これからここでお店ごっこをするのさ。
[なんだかんだ言って、子供相手に姑息な赤ずきんだった。
いいえ、ちゃんと標準価格で売りますとも。]
[ざわつく周囲にチラリと目を走らせる。
年端も行かない子が雨の中やってきたのなら、気になるのも無理のないこと。
それでいても、あまり好意的な風ではないようだけれど。]
平和、ね。
[小さく呟くと、赤ずきんはくすりと笑うのだった。]
タダより怖いものはないっていうしねえ
シモンさんが肉を買うってんなら
あたしはその袋ごと買おうか
ちょうどシーツも余ってるようだし
クッションくらいならいくらでも作れそう
ま、ぬいぐるみなんかだっていいけど
それで喜んでくれる子がいればの話
[羊毛がたっぷりと詰まったクッションに
顔をうずめるのを想像して
息を吐き、目を細めた]
[話しながら、シモンへ目を向け>>36
投げかけられた言葉に動揺は見せまいと 口はしを上げる]
獣は獣の格好をしているもんでしょ
そうでなかったら、一体なんだっていうのよ?
[こんな大げさなことをしてまで探したい生き物なのか
集落が沈むほどの脅威が、本当にこの村に迫っているというのか
恐怖が猜疑心を生む
あらわにした怒りも 握ったままのはさみも その証拠]
武器があれば守ることはできるけれど
傷つけることにもなるでしょう
[一度振るえば、もう二度と平和など訪れないのではないか
そんなふうに考えるのは、
このはさみで誰も傷つけたことがないからか]
7人目、司祭 ジムゾン。
[目を閉ざした司祭は手伝わず
傘立てから手探りで黒い傘を取り出し]
嗚呼、カタリーネさん。エルナさん。
前に頂いたもの、孤児院の子供達が喜んでいました。
ありがとうございます。
[二人の声がした方向へ微笑んで]
少し周囲を感じてきます。
それほど離れた場所には行かないつもりなので安心してください。
[止める声があっても聞かないままに傘を開いて
白い杖を携えて雨のにおいがする外へと歩いていく]
(…嫌な予感がするんですよね。
気のせいなら…私の思い過ごしならいいのですが。)
[杖が役に立つのかわからない天気
散歩に行く司祭の世界はまだ変わらない**]
8人目、青年 ヨアヒム。
―小屋―
[鳥の囀りが響く小屋に、青年が一人。
籠の掃除をし、餌をやってひとまずの仕事を終えて息をつく。
その最中もチチチ、ピリリリと、鈴のような鳴き声が聞こえているが、その響きに心を休めることはない。
人が金鉱の村と呼び、村内だけでなく村外からも鉱夫が訪れる程に、この村では鉱業が盛んだ。
幾らかの廃坑はあるものの、今も東の鉱山では一定量の金を産出し、比較的豊かな村と言えるだろう。
だが、鉱山に危険は付き物だ。
狭い空間での酸欠と窒息、落盤事故。
それと並んで恐れられたのは、目に見えない有害な煙だ。
その毒から人間を守る為、使われていたのがカナリアだった。
複数のカナリアを入れた鳥籠を持ち込み、一羽でも囀りを止めれば退避する。
歌う小さな金の鳥は人に比べてずっと脆弱にできており、微量の毒でも彼らにとっては猛毒で、吸えば瞬く間に命を落とした。
鉱山に働く者にとって生命線の一つ。
死に価値を見出されて、この鳥たちは飼われている。
――極稀に、愛でる為に引き取られるカナリアもいたが、大抵は]
[頑健で明朗闊達、採掘も破砕も得意とした優れた兄、パウル。
カナリアは彼もよく連れていっていた。囀りさえ楽しむような男だった。
まあ、甲斐なく毒とは無関係に落盤で命を落としたのだが。
あの時の父の嘆きをよく覚えている。
“なぜよりにもよってお前が死んだのだ”、と。
残された子が、兄と比べ、碌に仕事も出来ない虚弱体質の自分だけになったのが余程堪えたのだろう。
確かに昔は酷いもので、少し歩くだけでぜえぜえと息を切らして目を回し、外に出ることも危うい始末。今でこそ、多少なり鳥の世話を手伝える程度にはなったものの]
[だから昔、寝台の上。母子で住む家族>>9の話を聞いた時。
もしかすると、ずっと家にいる“病弱な彼女”なら、立場の似た自分と話が合うのかもなと思ったのを覚えている。
そのささやかな願いが叶うより前に、彼ら>>10は忽然と消えたのだけど。
無論、二重の誤解は解けぬままに]
―宿屋付近―
[宿屋の近くまでたどり着いたのは、黒の傘を持つ人物>>49が宿屋を離れた頃合いだった。
顔は隠れて見えないが、ちらと覗いた白杖で誰か思い当たる。
司祭のジムゾンだ。
主に体調の問題で教会に行く機会には恵まれなかったが、兄の葬儀の際には世話になった。後は最近、孤児院の子らに望まれてカナリア数羽、譲ったこともあっただろうか。
宿屋に向かう予定ではあるが、そろりと空を見上げ、地面を見下ろす。
雨は未だ止む気配が無い。足元もところどころに泥濘がある]
……ジムゾンさん。
[あまり通らない声で名を呼んだ。
届かないのであれば諦めるが、気付くようなら更に続けて]
道、ぬかるんでますから。
シスターもいないようですし、一人では……
[危ないのでは、そう匂わせるだけの語尾は消えていく。
辺りを見回るという話が聞けたなら、暫し黙ってから、同伴を申し出る。断られたのであれば、気をつけてとだけ告げて見送っただろう**]
[1]
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