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道化師 リヴリア は、無口 ローザ を占った。
次の日の朝、夢見る ヴェル が無残な姿で発見された。
《★占》 無口 ローザ は 【人狼】 のようだ。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、道化師 リヴリア、道化師 ダハール、渡り鳥 グレイヘン、太陽の子 ミズキ、お花畑の ハル、無口 ローザ、星売り カスミ、岬守 シン の 8 名。
[それは、微かな音。
それは、微かな変化。
それは、微かな揺らぎ。
けれどあった。
変わらないはずの世界だったのに。
変わらないはずの毎日だったのに。
それらが確かに変わったのだ。
一人の世界が終わった。
それ、以上の変化があったのだ。]
[時化、が来る微かな前兆が。
次の季節、が来る微かな前兆が。
星降る時間、の微かな前兆が。
太陽が翳る微かな前兆が。
道化る時間の終演、の微かな前兆が。]
…そう。
[彼女の声は聞こえない。
ただ伝わる感触だけが曖昧にそこに彼女がいることを教えるばかり。
彼女は
海を見下ろしていたのだろうか?
空を見上げていたのだろうか?
私にはわからない 私には見えない。
現の瞳を以って 見つめた虚のセカイ
そこに彼女はいなかった]
[『夢から覚めちゃったら、夢のことは覚えていないのかしら?』
遠い昔、こことは違うセカイの中で
あちらとは違う世界の中で
私とあの子が絡み合う夢の園で、そんなことを問うたことがある。
『忘れてしまうのは悲しいよね。
せっかく同じ時を過ごせるのに
忘れちゃったら悲しいよね。』
忘れることが幸せであることもあう。
そんなことすら知らぬ幼い心
心は忘却を恐れた。
夢の続きを現で夢で 紡いで紡いで築きたかった。
『手をつないでいたら忘れないかしら?
つないだ手を離さなかったら、覚えていられるのかしら?』
夢が現が二人を分かつともそこに繋がるものがあれば…
── 私はあの子の手を握った]
[ズルリ…
不意に身体の底で音がする。腐る音が 朽ちる音が
背筋が凍るような思いが、私を夢に引き戻す。
湛えていた蒼は深緋に戻れば、目の前には先ほどと変わらぬ様子の少女の姿。
にこりと笑う少女の顔を少し呆けたように見ていただろうか?]
ボクのみるもの?
[酷なことを言ってくれる。この子もあの子も言うじゃないか。
仮面の中の仮面は嗤う。]
そうだね。では見に行こう。
ボクの見るものを見せてあげよう。
代わりにキミの見るものを見せておくれ。
丘で海で山で空で
はじまりのはじまりを見に行こう
おわりのおわりを見に行こう。
[夢の象徴たる夢の少女が旅だったことは知らない。
だから偶然の産物なのか、作為があるものなのかは何もわからない。
けれど…“それ”は感じていた
己が夢の世界で現を使う虚の者だからなのかもしれない。
今傍らの少女がこの場に介在するからなのかもしれない。
少しずつ変わっていく予兆を胸に抱く。
嗚呼ダハール。貴方は私を傲慢だと言う。
そうだよそうだよ
だって傲慢でなかったら、できないんじゃない?
家族を殺すことなんて…ね?
だからね、ダハール…私は──]**
[何が彼女の「幸せ」なのか、しかし少女はそれを聞かない、問わない]
………渡り鳥さん、に?
[唐突に渡り鳥の少女の名が出てきたことに、
ことん、と首を傾げた後]
あったかいことは、しあわせなこと?
[それなら。
暖かい手の持ち主がこうしてずっと手を握っていれば。
彼女はきっと、しあわせになれる?]
[――すっ、と花畑の少女の手に、もうひとつ「星」を握らせると、
名残惜しそうに手を離した]
もう、行きますねえ。
[そろそろ時間だ。
お星様に会いたくてしかたがなくなる時間。
だけどずっとここにいてもお星様には会えないから、
彼女の手を離して花畑を出るのだ。
星売りの少女は欲しがりになるのだ]
また、来ますねえ。
[最後に大きく右手を振って、ふわり、と花畑を駆けていった。
星のある方を目指して**]
/*
欲しがりになる、そんな夜にリヴリアとしょっちゅうあってたんじゃないかなあ、っていう、妄想
行き場所を迷う時間を有効に使って回想を落とすのもあり、か
ダブルミーニングですよう 欲しがり/星狩り
今日のデフォ:ローザ
・・・・・・・・・・・・。
[仮面の手をつかんで微笑む。
"ボク"が見るものなら
いくらでも見せてあげる。
だけど"僕"が診るものは、見せてあげないよ。
君にはまだ早すぎるからね。
仮面の中で起こる異変に気がつけないのは
・・・が異変そのものだからだろうか。
それとも、世界の異変が隠してしまったからだろうか。
仮面のそばで、甘い考えをめぐらせる]
[ゆっくりと瞳を開ける。]
・・・・・。
[なにか、違和感。
だけど違和感がなにかわからない。
わからないことがわからないなんてもどかしい。
近くにあるリヴリアのカルテを引き寄せた。
付箋に「メンタルケアの必要性」と書いて
数値が並ぶ下にぺたりと張っておいた。]
― 山の端の森の中 ―
[白い翼がつつんで作る、薄暗いたまごの中。
その場所は『夜』に似ている と
ミズキは薄ぼんやりと思う。
とろりとした眠気すら覚えるあたたかな空間。
築いてきたプライドが少し、崩れる時間。
反射的に目元がじわりと熱くなった]
良く、ないよ。
それは…… ちっとも 良くない。
[ちいさな子供のようにふるふると首を横に降った。
良くないと言った所できっとどうしようもない、
それでも子供のわがままのように望みを口にする]
飛び続けたら疲れ果ててしまう。
疲れ果てたら死んでしまうよ。
死ぬのは、だめだ――…死んでは、
………。
[続く言葉は見つからない。
それきり言葉を失って。]
[続く言葉に詰まってしまい、ぐっと深く黙り込む。
そうしてどこかへと飛び立ってしまう渡り鳥。>>1:213
行かせちゃいけないと思うけれど、
きっとミズキでは巣にはなれないことは分かっている。
太陽に憧れて、
それでも太陽にはなれないことも、分かっている少女には]
ああ…… いつでも。
私と話をしたいと思ってくれるなら。
[一筋流れた涙を土のついた手でごしごしと拭い、
にこりと一つ、けれど弱々しい笑みを浮かべた。
ちいさな手が髪の飾りに触れる。
髪を飾る決して枯れない赤を、やわらかな白が彩る]
…―――ありがとう。
また、な。 グレイヘン。
[歩み去っていく渡り鳥の背に、
感謝と再会を願う言葉を投げかけた*]
― 少女たちの部屋 ―
ヴェル?
目が覚めた?
[広い部屋。
少女ごとに区切りが付けられるカーテンの奥。
まだぼんやりとしている少女と、医師は対面していた]
あ、そうか、私のこと、知らないわよね。
貴女のお世話をすることになっているの。
私のことは、シャルって呼んで頂戴?
[ふわ、と笑い。
ひと通りの診察を終えると、軽く頭を撫でて、一度その部屋を後にした]
あらローザ、目が覚めたの。
[彼女が戻ったのは、彼がカルテに付箋を貼った後のこと]
ヴェルなら、さっき目覚めたわ。
あんまり口を利いてくれなかったけれども…
心の準備ができていたからかしら、すごく動揺しているってわけでは、なかったわ。
― 夏山の沢 ―
[森を出て家へと向かう途中、
夏の沢の、まるみを帯びた小石の上に腰を下ろした。
木立の合間から夏の日差しが降り注ぎ、
よく日焼けした肌の上には汗の玉が光る]
よいしょ………っと。
[沢の水は澄み渡り、
無数の小魚がひれを揺らす姿がよく見える。
傷ついた足を、その冷たい水の中に恐る恐る浸した]
[太陽になりたかった]
『無事二十歳を迎えた患者さんも大勢います』
『ご家族と、何よりご本人の頑張り次第としか言えません』
『希望を持って、決して あきらめないで』
[ミズキは「太陽になりたい」
その望みだけはどこにいたって忘れない。
だって。だって……
太陽になれば、 もう泣かないで済む から]
[ぱしゃりと透明な水を掛けて、
傷を負ったふくらはぎの泥と血を流す。
傷の中に冷たい水がじん……と染みて、
けれどこんな痛みはどうということもないと思った]
…………っ。
[唇を噛み締める。
ミズキは太陽にはなれない。
誰かを暖めることはできない。誰かの帰る場所にもなれない。
けれど、もう「夜」にも戻れない。
―――涙は、流れなかった。*]
[――――思い出す。]
いたいよ…… …こわいよ。
[真っ暗な夜の部屋。
狭いベッドの上でくるりと背を丸めた。
夜の中では、誰も自分を見ていないから]
ごめんなさい。 ごめんなさい……
[太陽の下で流せなかった涙は夜の中に隠した。
月が在るべき場所の中に]
[泣きながら過ごす長い夜、
よく脳裏を過ぎる姿がひとつあった。
病室で見た、短いテレビ番組のなかの少女]
[ミズキが夜を見上げるのと同じように、
その少女は夜を見上げていた。
その瞳はミズキと違い、涙に濡れていなかった。
ただ真っ直ぐに、夜空に遠く遠く、光る星を捜して]
[寄宿舎にその知らせが届いたのは4年前。]
[寄宿舎の朝は早い。
6時の鐘で起床し、半にはミサだ。
けれど、その知らせが届いたのは
それよりも、もっともっと早かった。
それはまだ夜明け前、だった。]
[実家の焼失と両親の死、
姉は意識不明の重態。]
[教授たちに言われるよりも早く
水平線、光が伸び始める中駆け出した。
……途中で車で教授に追いつかれたが。]
[案内された病院で、
生命維持装置につながれ、
包帯だらけの姉に、
透明なカーテン越し面会した。
……面会といっても彼女の意識はなかったが。]
[追って詳細が伝わってくる。
不審火、不始末ではなく、
姉による焼身自殺だったと。
両親は巻き込まれたのか?
それとも、意図的な……心中だったのか?
そこまでは、
当の本人の意識が戻らない以上、闇の中で。]
[何故?]
[と、思う気持ちと]
[嗚呼……]
[と、思う気持ちと]
[彼女が何か避けていたことは
何かの切欠であり、合図だったのではないか?
誰にも憚らず聞ける場所、
聞ける機会は、一緒に眠るだけであったのに。]
[夜空の星は、だいたいみんな恒星だ。
太陽のように強く輝く星の光だけが、
幾千の夜を超えて、私たちの見上げる夜空に届く。
私達が見上げる太陽だって、
遠い遠い宇宙の果てに行けば、無数の星の中のただひとつ。
そんな感じのことを、ナレーターが解説をつけていた。]
[ならば、――月は?]
[いいえ。まさか。
この地球の、ちっぽけな衛星ひとつ。
太陽を映して輝くだけの星。
あの星々の元まで届くわけがないでしょう。]
[ちっぽけなやせっぽちの星の光は、
きっと何処にも届かないのだろう。
同じ夜空を見上げている。
こんなに、こんなにずっと同じものを見上げているのに
同じ夜空の美しさを知っているのに
彼女の眼に、この姿が入ることはきっとない。
あんなに楽しそうな、星を見上げる少女には。]
[それは当たり前のことで、
でもそれが悲しくて、悔しくて―――**]
[休みのたび、見舞いに向かった。
ICUから個室へ移されても
姉の意識は戻らず、ただ、その隣で手を握った。
……そのまま、眠ったのは
休暇に入るや否や、休みもろくにとらず
病院に向かったからか。]
[それは見慣れた世界ではなかった。
それは見慣れた姉ではなかった。
そこには見知らぬ少女もいた。]
[話を聞くチャンスだと思った。]
[同時に、闇の中、そのまま知らないほうが
お互いのためなのではないかとも思った。]
[横たわる事実はあまりにも重く。
けれど、自殺の噂は確定じゃない。
両親の死の原因だって……
幻の世界、道化師の姉がそこにいるだけで
いいではないかと、
わざわざ、酷い傷をさらに酷くするように
抉る真似事は必要なのだろうか?]
― 不変の常春 ―
[花が風に揺れて頬を掠める。
暖かい、まどろむのに最適な……だから
ここに来た訳だが]
ま、まぶしい……
[もそり、と、フードを出来るだけ
目深にかぶって昼光さえぎろうと。
花畑、木陰はなかったっけ……
などと、疲労で動けないまま思う]
[まどろむ最中、意識が途切れれば
ぼんやりとこちらに意識が戻り
逆に、あちらの意識が戻れば、
こちらは寝息を立てて。]
道化師 ダハールは、岬守 シン を投票先に選びました。
― こみち ―
[太陽と月が挨拶をする宵の空の下。
昼でも夜でもない時間。
あの時別れたその場所で。
渡り鳥は少女を待っていた]
ヴェル。
[やってきた少女の表情を見て。
――大丈夫だ、そう思った]
こわがらなくて、いいよ。
さいごまで、ちゃんと。
ぐれいへんがいっしょにいるから。
ヴェルはまいごになったりしない。
ちゃんとかえれるよ。
[悠然と翼を広げる。
橙と群青が入り混じる空と大地の狭間。
侵される事のない、白。
ふわりと踵から宙に浮き上がる。
やがて爪先もゆっくりと大地から離れ。
両手を差し出し、少女の手を取った]
じゃあ。 いこ。
[ベリー色の瞳が閉ざされる。
つられるように少女もまた目を閉じた]
――ユメのむこうへ。
[少女の中から重力が消える。
深くて広い微睡みの境界を抜けて。
次に目を開いた時にはもう。
彼女の意識は*現実の中*]
― 少女達の部屋 ―
[ヴェルとはカーテンを隔てて別の場所。
シャルロッテの声が聞こえる。
無事目覚める事ができた様子にほっと一息吐いた]
――……。
[ベッドに腰掛けたままフロアの一点を見詰める。
ぐらりと平衡感覚が消えて。
がしり。
両手を突っ張って。
ベッドから転落するのを堪えた]
[視界にかかる白い霧が少しずつ晴れていく。
とても、険しい表情をしている事が自分でも判った。
ヴェルとそのまま顔を合わせる事はできそうになくて。
空きのベッドの上でしばらくじっと体力が戻るのを待った]
[岬の家に向かう途中、海を見てみた。
波の音がザ・・・ザン・・・となっているが
少しだけ、穏やかなはずの海が
ほんの少しだけ
乱れているような気がした。]
[先生方やヴェルの声は聞こえていたが
特に異常があるものではない。
強いて言うなら目覚めているらしき
ツヴィンクル先生に腹パンしたいぐらいか。
けれど、当然その体力はない。
近場の寝台で何かの音がした。
衣擦れ、寝息は聞こえない。
ツヴィンクル先生にはシャルロッテ先生が
何か、話しかけていた。では]
グレートヒェン 起きてるんだ。
[ぼんやりと思っただけだが、
思考がくちに出た]
うん。わかったあ。
[教えて、と言うカスミ>>7に、安易に少女は約束をする。
少女が、ピラフに星の旗を立てる日は、来ない。
だから、その約束が果たされることもないのだろう。
そんなことを、少女は考えない。
頼まれれば、頷くだけ。
何の重みもない約束]
うん。グレイちゃんに、お願いされたんだあ。
[首を傾げるカスミに、こっくりと少女は頷く。問われる言葉に、同じように首を傾げた。
合わせ鏡みたいに]
ぽかぽかお日様は、あったかくて気持ちいいよねえ。
だけど、リヴリアちゃんの手は冷たかったけど、だけど一緒に踊ったのは、楽しかったよう?
[返した言葉は、問われた言葉とは微妙にずれている。
"しあわせ"ってなんだろう?
多分その問いの答えを、少女は持たない]
[ダハールが起きたときに腹パンを食らわせにきただろうか
こちらは擬似の少女の肉体なのでダメージなどは
いまいち食らわない。
ダメージを食らうほどの力がダハールになかったのかもしれないけど。]
僕が大人の体に戻ったとき、いくらでもパンチしていい
だから今はちょっとタンマ、な?
[頭をなでられるなら撫でながらダハールにそう言うだろう]
[カスミの手が離れ、少女の手にはもうひとつ、星が残る。
もう行く、というカスミに頷いた]
うん。カスミちゃん、いつもありがとうねえ。
またねえ。
[振られる手に、同じように手を振り返して、お花畑を駆けていく背中を見送った]
……今、ヴェルと一緒に来たから、ね。
[一つ呼吸を整えてから。
聞こえてきた声音の主を思い描く]
貴方も、起きてたのね。
――少し、いつもより疲れた気がするわ。
貴方は何とも、なかった?
[夢の世界の転調は。
ヴェルを丁度あちらから連れて帰ってくる時に現れた。
その違和感が単に二人分の意識を運ぶだけの
負荷であったならば杞憂なのだが]
― こみち ―
[夢見る少女の姿は、夜が明ける頃にはすでにこちらにはなく。
小道の脇に渡り鳥が横たわっているだけだった。
見上げた空、流れる雲が少し早いような。
そんな気がした]
――かえれた、ね。
[ほんのりと笑みを浮かべる。
薄い胸がせわしなく上下していた]
ああ……ヴェルは、帰りたがってた……
半分、寝ているけどね。
ちゃん……と起きたら、休息に、ならないし
[あれ、気づかれた?と、自分が声を
出したことには気づいていない。
寝ぼけ眼の声が、ゆっくりとかえる。]
そう………だねぇ……
ちょっと、考え、すぎただけ……
に、しちゃ……眠い。
シンのとこ……で、飯 くったんだけどなぁ
あの子、なんか、こっち適応できるんじゃない、かなぁ……
わかんない、けど。
[カスミと別れたあと、ふたつの星をポケットにしまって、少女はレンゲを摘み始める。
リヴリアと約束をしたから。
少女の約束は軽いけれど、忘れない限りは果たされる]
……あれえ?
[花冠を作るには、それなりの数がいる。
せっせとレンゲを摘んでいた少女は、やがて不審な声を上げた]
お花、しおれてる……。
[常春のお花畑。
日が暮れることも、季節が移り行くこともない、永遠のお花畑。
いつも花はきれいに咲き誇っているはずなのに。
詰もうとした一輪のレンゲは、力なくしおれていた]
おかしいなあ……。
[いつもより小さくそう零した少女は、世界が綻び始めたことをまだ知らない]
[何やらパンチとかそんな単語が聞こえてくる。
道化師の少女を取り巻く込み入った事情は知らず。
――男の友情でも芽生えたのかしら。
とか明後日の事を連想した]
[そうして、レンゲを摘み進めるうち、拾い拾いお花畑のかなり外れの方まで来て]
んー?
あれ、なあに?
[お花に埋もれている何かを見つける。
枯れるはずのない花がしおれていたこと。そのことが、心に少しの影を落としていた少女は、新しい事件に飛びついた。
そうして、別のことに夢中になれば、またすぐに楽しくないことは忘れてしまうのだから]
なにかなあ?
[摘んだレンゲを落とさないように気をつけながら、軽やかな足取りでお花畑を駆ける。
やがて、日陰を求めるダハールに、小さな影を落とすだろう]
[ふっと、日差しが少し、和らぐ。
それよりも前に、可愛らしい声、軽い足音。
行き倒れの体現者は、
そのままの姿勢で、
少しだけ、仮面をつけた顔を上げた。]
や、やぁ ハル お邪魔しているよ
……この花畑は 木につく花は愛でられない、かな?
[彼女が望めば生えたりしないだろうかと、
風で揺れるタンポポの中で たずねた]
夢の中でも、あまり動き過ぎると。
体力は削れるから、ね。
[眠いというのには]
……自覚症状があるなら。
無理をする心配は、しなくて良さそうね。
でも。
少し、気を付けた方が良いかも、しれない。
何だかあちらの空気がいつもと違うわ。
[彼が一朝一夕で夢の世界に身を置いているわけでもない点も含め。
違和感が自分だけのものではないかもしれないと思うと気がかりだった]
シン……?
何か戻れそうな、兆候、……?
― →海岸線 ―
[手に下げたバケツの中には、
ぴちぴちと跳ねるニジマスや、岩魚。
バケツを片手に川沿いを下っていけば、
やがて海の見える場所へと開ける]
おや…… リヴリアぁ?
[遠目に見えた二人組の後ろ姿に、大きく声を掛けた。
43回追いかけた背中だ。背中を見れば分かる。
その隣を歩く鈴の髪飾りをつけた姿は、
誰だかひと目では判らなかった]
[近づくと、それは寝転がっている(?)ダハールだと知れる。
顔を上げたダハールに、少女はいつものように愛想よく挨拶をした]
ダハールちゃんだったんだあ。こんにちはー。
……ほえ? 木につくお花?
[唐突な質問にぱちぱちと瞬きをする。
お花畑が、ひたすらだだっぴろい草原であることの理由。
それは単純に、少女が春に咲く花がよくわからないから。それだけの理由だった。
腕組みをして、うーんと少女は考える。
やがて、ぽんと手を打った]
木に咲く花……ああ、桜!
お花見、素敵だねえ。
さくらんぼが食べられたら、いいよねえ。
ダハールちゃん、一緒にお花見、しよっかあ?
[少女が微笑むそこには、いつの間にか当たり前のように、一本の桜の木が満開の花を咲かせている。
花吹雪が舞う中を、少女は楽しげに笑った]
……終末、近い、かも
ねーさん、言ってたし……
巻き込まれたら……多分、死ぬ。心、が
[空気が違う。その言葉に、
先程あった姉の言葉、思い出す。]
シン、と、少し、話したんだけど
……すごい、興味と、実行力、だよ。
実験、と言ってたっけかな。
海水で、豆腐、作ってるんだ……
いつかは、皆に振る舞いもしてみたいとも。
あの子の親御さん過保護、何だっけ?
ちゃんと、話し合って……
彼女に、無理が、ない、範囲で
その興味を生かしてあげたら……ここ、よりもっと、
沢山、実験できそう、だしさ……
海が珍しいのかい?
[幾度となく海を見つめるローザに、そんな言葉をかけて歩く。
よもや実際の海を珍しがるとは思ってはいないけれど。
そうやって頭に浮かんだ言葉をを掛けて回る。
“知りたい”とそう言って、
少女は私と共にセカイを巡る。
“知りたい”と思うのは私とて同じだ。
知るためにセカイを巡るのだから。
その“知りたい”
その裏の見えない思いは同じ“知りたい”なのだろうか?
違う“知りたい”なのだろうか?]
ハルの子は、花のセカイ
星狩りの子は 星のセカイ
おひさまの子は 太陽のセカイ
潮騒の子は 海のセカイ
いろんなセカイ……
[どれひとつ同じセカイはない
セカイも違う 人も違う。
同じでなければわからない。
だから旅するようにセカイを巡る
言葉を 表情を 身体を巡り
私の知らないあなたを探る旅を続ける]
……終末?
[姉、というと彼と対を成す道化師。
夢の中でも道化の姿をしている彼女は、
何処か底知れない――世界を俯瞰しているような
そんな立ち居振る舞いをする人物だが]
心が死ぬ、ね。
あの世界は心で描かれている世界。
心が死ねば確かに、それは世界の終わりにもなるのでしょうね。
[もし少女達の心が外的に潰されるなら、
その前に少しでも戻るつもりのある者は連れて来なければならない]
……杞憂であれば、良いけれど。
[まだ転調の僅か後。
確証めいた事は言えなかった]
[瞬きする様子を、下から見上げ頷いた。
なお、中身は少年だが外見10歳程度の少女のスカートを
覗き見る趣味はない。]
――――わぉ
[やはり、と言う感想と同時に理解できても感情は驚く。
草原の花畑に樹齢、何年だろうか?
桜が聳え立ったのだから。
淡い花びらが舞い仕切る。
その花々は地面に柔らかな木漏れ日を作り。]
………お花見、いいね。いい、お花見日和だ
シンのところのパンでも一つ貰ってくればよかったよ
[頷きながら、照る日を避けるように
桜の根元へと草原を這って
……この桜は、いつまでも散りきらないのだろうか?
そんなことを、花吹雪の中思う]
んー?
[こてり、3者の会話に首を傾げる。
話題となっていたシンのカルテに手を伸ばす]
ああ…そうね。
眠ってしまってからしばらくも、ずっと手元においていたし。
適応…、ね。
……ご両親が、お話し合いに応じてくれればいいのだけれど。
どうかしら。
[連絡先が書かれた行を指でなぞり、むーん、と悩みこんだ]
……そういう、事。
[シンの現実での姿を思い浮かべようとする。
確か病弱で――こちらに来た切欠そのものは判らないが。
いつ頃からこの世界にいたのか、
最も古株に当たる自分でもよく判らない少女だったか]
……居場所は、知ってる。
会いに行ってみるわ。
[当たり前のように花を咲かせる桜の木。
少女の中に、"たった今存在するようになった"という認識はない。
既に少女の中で、存在して当たり前のものとなっている。
だから、驚くダハールに、にこにこと笑ったまま首を傾げた]
シンちゃん?
ふうん。
[少女はシンという女の子に、会ったことがない。
己の領域を離れない者同士、今までそんな機会はなかった。
海辺に住んでいる、ということだけは聞き知っている。
だから少女は無関心をつらぬく。
海は、嫌いだ]
[シャルロッテの声を聞きながら]
……核心的なところが何か。
眠っている理由は本人にしか解らないから。
どうにせよ、少し探りは入れなければ。
ならないでしょうね……。
[いつの間にか体は横になっていた。
目を閉じたまま少しだけ頭を抑える]
やあおひさまの子。
[振り返れば見知った少女の姿。こちらのセカイの歳は近いはずなのに、まったく異なる小麦色の肌。
快活な髪
手に持ったバケツを覗き込めば、川魚の群れ群れが淡水にキラリと輝いた]
今日はお魚かい? ふふ、海のお魚は良く目にするけれど、川のお魚はちょっと珍しいねぇ。焼いて食べるのかな?
ローザ、すぐにかくれんぼはいけないなぁ。
かくれんぼはちゃんと挨拶してからだよ。
[自らの後ろに隠れるローザの背をとんっと押して、ミズキの前へ進めようとする]
どうだろう……杞憂……で、見過ごして
後悔、するぐらいなら……
[枕に顔をうずめる。
後悔するぐらいなら……
…………
口をつぐんだ後、意識がしばらく途切れた。
その頃、あちらでは、
桜吹雪を見上げたところで。]
…………入院、しているん、だから
目覚めたあと、
無理のない、範囲で 色々
やらせちゃ、え……
[シャルロッテ先生をそそのかす。
必殺事後承諾。
患者の意思を優先しました。
を言って、寝台でにやり、笑う]
[暖かなそよ風が吹くたびに、桜の木は花びらを舞わせる。
けれど、決して散りきってしまうことはない。
永遠に満開の花を咲かせながら、ひらひらと花びらを舞わせ続ける。
それは、とても美しくて。
とても幻想的で。
とても不気味な光景かも、しれない]
……おなか、空かせていきな。
おいしーぞー
[等とも寝ぼけた声が口にした。]
ロリコン先生が姉と
今、向かってたはずー
[呼吸が傍目にも普通に見えるくらいになってから。
もそもそと両手をついて起き上がる]
――そら、が。
[落ちてきそうだ。
なんて脈絡の無い事を思う。
そして恐らく事実でもないのだと思う。
ただ、1人の少女を送り出した時。
翼に感じた、重さ]
――……。
[翼を引き摺り、歩き出す。
誰かに会わなければ、そんな気持ちで]
どうにせよ。
あちらの事を感じない事には。
どの道……私が、動くのは……。
あちら、側……だし……。
[すぅっと声が小さくなっていく。
微妙な沈黙も、その後のやり取りも。
聞いていたけれど、何も言わない――]
[…黙って、一度ダハールの頭を小突き]
そうね…
探ってもらえる?
あまり、ご両親が話したがらないの。
何度かお会いしたのだけれど…原因については口を噤むの。
[一段と薄い彼女のカルテ。
ふ、と溜息を付くと、グレートヒェンのほうに向かって頷いた]
[消して散りきらず、ただ、ただ
あたり一面を薄紅に染め上げる木の根元。
幹によっかかる。永久機関、
そんなものはありはしないのに。
今、思いついたばかりなことを忘れてしまったように
新たな植物を新鮮味をもって
触れる様子もないハル。]
嗚呼……そっか。
[シンの話題はすぐに途切れた。
興味がない、と言う風に。
あの子も、この子もここから、離れられない。]
[けれど、ハルの様子に何か思うことは
きっと、己にはおこがましい。
自分も、この世界に介入と言う形で帰らないのだから。]
――ハルはお花見、楽しいかい?
入院してる間で出来る範囲…ね…
何があるかしら。
[リヴリアのことはダハールにほぼ任せている状態。
シンについて、夢のなかの情報を読みながら、
やりたそうで、可能なことはなんだろうと、考え始めた*]
[それなら尚の事、やはり当人の様子から見当を付けるしかない]
ん……。
[小さく頷いて、嗚呼カーテン越しだったかと思い直し。
聞こえるくらいの声で、返事をした]
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