人狼物語(瓜科国)


812  凍れる水車と奇跡の夜


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雑貨屋 ヴァレリー、夫婦かぁ…(しみじみ

( A86 ) 2011/12/30(金) 10:16:22

居候 リディヤ

[ジャムがすっかり冷えても
 キーラは、まだ戻ってこない]

[けれど、探しには行かない
 彼女には彼女の、逢いたいひとが
 いるのだろうから]

[皿にスコーンとジャムを盛り、黒服の前へ]


 ……信じられないかもしれないけど

 私は死者で……
 おねえちゃんは、生きてるんです

 もう一度おねえちゃんに触れられるなんて
 もう一度穏やかなときを過ごせるなんて

 夢なんでしょうか、奇跡なんでしょうか
 

( 95 ) 2011/12/30(金) 10:20:13

居候 リディヤ


 ……先生は……私達の村では
 見たことがないですけど

 生きているひとなら……
 ときどき、おねえちゃんに会ってほしいんです

 ……その お嫁さんがいるのは知ってるけど
 だから おねえちゃんと付き合って欲しいとかじゃなくて

 私は……おねえちゃんに逢えなくなるから
 少なくとも……当分 は


[もしかしたらそれは、無理な願いなのかもしれないけど
 そもそも、何を言っているのかも
 わからないかもしれないけれど

 願わずにはいられなかった]

( 96 ) 2011/12/30(金) 10:20:55

居候 リディヤ

[私も、ずっと 一緒に居たいけど]

[彼女には彼女の、戻るべき場所があって
 自分には自分の、場所がある]


 ……でも、あと、もう少しだけ――――


[籠にスコーンとジャム、それに小皿を詰めながら
 今少しだけ穏やかな時間が続く事を 願った**]

( 97 ) 2011/12/30(金) 10:21:02

居候 リディヤキリルの帰りを正座待機

( A87 ) 2011/12/30(金) 10:40:00 飴

細工師 メーフィエ、指輪のご相談はいつでも受け付けてるよ!

( A88 ) 2011/12/30(金) 11:55:19

キリル

 [喋るだけ喋れば
  す、と取り出す、最後のリンゴ
  弄ぶように軽く投げ上げて――キャッチに失敗して、床に落ちた

  器用だったキーラには非常に珍しいミス
  む、と眉をしかめ、しかし落ちたリンゴを拾う事も無く
  ちらり、と一瞥して、ため息をつく]


   あーあ、こんなんじゃなかったのに


 [言い訳をするように、獣に向かってひらひらと手を振って見せる

  その右手に、指は3つしか無い


   氷点下の地下室、指は凍傷で落ちた]

( 98 ) 2011/12/30(金) 11:57:07

キリル

    ごめんね



 [ぽつり、と漏れる言葉

   感情の映らない焦茶は、曖昧な笑みの形]

( 99 ) 2011/12/30(金) 11:57:17

キリル

    そのリンゴ、毒入りだから食べない方が良いよ


    食べたら、楽園を追い出される――って
     教会の人は言うしね



 [毒で眠っている 夢の中が楽園か
  目覚めのキスが楽園か

   目覚めた後は、楽園か


   そもそも、リンゴを食べてしまえば
    楽園は壊れるか]

( 100 ) 2011/12/30(金) 11:57:36

キリル

    さよなら



 [ひとつきりの紅を見据え

   花が散るように、ふ、と笑う




   昔みたいに またあした なんて 言わない


   くるりと背を向ける


    欠けた指、やつれた身体
    精細を失った髪の毛は
    ふわりと翻る事も無く、僅かに揺れるのみ]

( 101 ) 2011/12/30(金) 11:57:47

キリル

   ごめんね、ただいま



 [キッチンへ戻ったその姿
   現実を思い出せば、それに似通っていく



  草臥れた姿、浮かべる笑みは、どこか壊れた、美少年]



   そろそろ冷えたかな?
   食べよ!



 [最後の晩餐を]

( 102 ) 2011/12/30(金) 12:00:36

居候 リディヤ


 ――――おかえりなさい、おねえちゃん


[キッチンへ戻ってきた姉の姿は
 先刻よりも随分――――]


       [ 否 ]


[地下室で起こした凍傷で
 欠けたのだろう右手の指

 窶れた身体 艶をなくした髪]

[“変わらない”のだ
 少女がさいごに見た、姉と同じ]

( 103 ) 2011/12/30(金) 12:31:27

居候 リディヤ

[少女は、“変わった”まま、“変わらない”]


[目の下の隈も、青白い顔色も、昏い眸の色も
 病の証であったものは、今は、どこかへ]


[健康そのものであった姉とは
 かつても いまも あまりにも対照的]

( 104 ) 2011/12/30(金) 12:31:33

居候 リディヤ


 …… うん、 うん
 もう、すっかり食べごろだよ


[キッチンテーブルの上へ、小皿を出して
 スコーンとジャムを、載せていく

 小皿の横には、あたたかい紅茶を]


 このジャム、すごく懐かしくて
 おいしそうな匂いなの

 きっと すごく美味しいよ


[きっと、これが姉と共に過ごせる

 いまは さいごの ]

( 105 ) 2011/12/30(金) 12:31:40

隻眼の黒狼

[その姿が見えなくなってから、ようやく視線を外し
 ちらと床に落ちたままの赤を一瞥する
 
 ――程なくして、赤は砂になって崩れた。]
 
 
[くると振り向き、黒い風はまた疾りだす]

( 106 ) 2011/12/30(金) 12:52:51

隻眼の黒狼

[――そうして なんか弱そうなのを見つけた狼は、
 廊下の床の上、ぱたんと座った。]
 
[こちらから声を掛けることはせず、
 ゆるくしっぽでも振りながら、
 向こうが気づくのをただ大人しく待っている。]

( 107 ) 2011/12/30(金) 12:53:54

細工師 メーフィエ

[こちらに近づいてくる獣の足音。
立ち止まって辺りを窺えば、
床に大人しく座っている黒狼の姿を見とめた]

 クレーシャ。

[頭の中で、黒銀の獣の励ましの言葉が蘇る]

( 108 ) 2011/12/30(金) 13:16:49

細工師 メーフィエ

[最初に調理場で会った時と同じように、
そろそろと歩み寄っては屈み、目線の高さを合わせると]

 ……きみのその首飾り、
 少しの間貸してもらってもいいかい?

[まず口にしたのは、そんな問い。

記憶と共に聲を交わす力も還ってきたので、
彼が狼のままでも言葉を聞きとることは出来るだろう]

( 109 ) 2011/12/30(金) 13:17:49

隻眼の黒狼

 
 ――ちゃんと返してくれよ。
 
[頷いて、がう、と一鳴き。
 苦笑にも似た聲が洩れ、外し易いようにと顔を上げる。]

( 110 ) 2011/12/30(金) 13:35:50

細工師 メーフィエ

 大丈夫。取り上げるような真似はしないから。

[顔を上げたことで、たくさんの傷の中でも
一際大きな傷跡が目に入る。
僅かに眸を伏せながら首に両腕を回し、
器用に結び目を解いた。

いびつな形の欠けた硝子玉を
半分ほど糸から外して、新たに通すのは――
天辺に花弁の銀細工が施された、小さなたまご]

( 111 ) 2011/12/30(金) 14:04:39


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