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―― お茶会の席 ――
[...はマーシャ達に向かって耳をぴこぴこ動かして挨拶した]
まだ桜が開花するには3(6)日くらい早いみたいだけど、ゆっくりしていきなよー。
[そして彼女達にメニューを差し出そうとしたら、ファズボール人形に先を越されて悔しがったり、色んな話を聞いたり。
時は和やかにゆったりと過ぎていった。
願わくは彼女達に一時の*安らぎを*]
にゃっ!? 起きてたんですにゃ!?
あわわわわ。
[てっきり眠っているものとばかり思っていた。こっそりのつもりだったので、思い切りうろたえる]
……あ。
[そして、続く言葉に少し罰が悪そうな顔になった]
……だって。
名前で呼ぶの、にゃんだか照れくさい……ですにゃ。
―それから、一年くらい―
…あ、はい、届きました。綺麗に仕上げてくださって、ありがとうございます。
…編集部でも評判?あ、ありがとうございます! はい…はい、発売日は来月ですね。え、今週末までに次回のプロット?! が、頑張ります…はい、それでは。失礼します。
[電話を切ると、笑みが漏れた。
最新作は、編集部での評判も良いようだ。今までにない手応えに、沸き立つ気持ちが押さえきれない。
早く発売されればいいな。送られてきた本の表紙を、そっと撫でる。愛しいもののように。]
…これを持って…、あの店に、いってみようかな?
[呟くと、思いもよらないほど心が弾んだ。
あれからあの喫茶店からは、少し足が遠退いていた。多分、何かの覚悟がまだ出来ていなかったのだろう。]
…勇気を、下さいね。
[机の上に置いてあったハーモニカを手にとって、そっと吹く。一年前のあの時よりはだいぶん上達したメロディが、ふわりと響いた。
唇からハーモニカを離して、小さく呟く。]
…私なりの、前への進み方。
どうか、どこかで見ていてね…。
[ハーモニカに、小さくキス。
そしてポケットにハーモニカを丁寧にしまって、本を手にして、仕事部屋から一歩を踏み出した。]
[長靴をはいた猫が表紙で笑っている。
その新しいシリーズが、彼女の代表作になるのは、これよりさらに未来の話―**]
まぁ…な。
[だがその顔は眠そうだった。]
いつまでも「おにーさん」では…
寂しいではないか…
[言葉と表情は一致している。いつまでも「おにーさん」と呼ばれることに男は寂しさを感じている。静かに目を伏せた]
― そして現在 ―
ん゛、――――。
[微睡みの中から目を醒ませば、抱いていた温もりは既にそこにはない。
若干の寂しさを感じつつ痛む目を擦る。
やがて男は、ひどくのんびりした動作で布団を出て立ち上がった]
……何やってんだ、あいつら。
[シャワー室に向かう途中、ずぶ濡れのレオとねこにゃを見かけて首を傾げる。こちらに気づかない2人に、相変わらず2人の世界だなと苦笑して。
熱いシャワーを浴びて、コンタクトを洗浄して、服を着替えて。
タオルで拭いただけの生乾きの髪のまま、1階へ。]
[1階に下りれば、探し人は思った通りにそこにいた]
――――姐さん。
[俯きがちに佇むナタリアに声を掛ける。
漂う珈琲の香り。壁面を飾るは色とりどりの無数の扉。
佇むその人の姿も、変わらない。何も。
男自身も、いつものようにカウンター内に滑り込む。
ただ関係性だけが変わった]
おはよ。
[そっと腕に抱いて、その髪に口付ける]
[暫くそのまま黙りきった後、男は続けた]
俺は、この店が好きだよ。
ずっとこの店にいたいと思った。
あまりに大切過ぎて――、
一度は離れようと思ったぐらいに。
[静かに、言葉を選びながら。それでも止めどなく胸の内を零す。
大切過ぎて心が痛んだ。大切なものなど二度と要らないと思った。だから大切なものを何度も傷つけて、壊そうとして。]
姐さんがいるこの店が、好きだった。
姐さんの大事なものを大事にしたかった。
俺は――、姐さんと一緒に生きていきたい。
[吐露するもの。
それは万の旅の末に生まれた、酷く我が儘な感情。]
[眠そうなレオの様子>>179に、そっと手を伸ばして頭を撫でた]
眠いにゃら、寝てくださいにゃ。
ちゃんと、起きるまで側におりますにゃ。
[しばらくためらって、それから思い切って囁いた]
だから……おやすみにゃさい、ですにゃ。
……レオ、さん。
[滅びゆく世界の中で、
永遠のものなんて存在しないと思っていた]
――――だから、ね。
[けれど。]
お願いだ。
これからも「ずっと」、隣にいさせて。
[今はただ、永遠を信じたい]
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