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城主さんも
(吸血鬼も――)
眷属さんたちも
(ラビたちも――)
勿論、此処に集まった俺達も含めて――
みんなで。
美味しい料理を食べて、無邪気に踊ったりとかして。
会話が弾めば一晩中、交流を深めて。
しあわせに。
[青年は微笑う。穏やかに。
あくまでも、俺の考え…信念だけどね、と。
相手の結びと同じ言葉を、茶目っ気を篭めて真似ながら]
ううん、もう言うことは無いよ。
[他の証言は?と聞かれれば首を振って応じる。
そして相手の手の中のロザリオを指差しながら]
あのさ、そのロザリオ…ユーリーさんが持っていてくれない?
貴方が持っている方がいい気がするんだ。
[既に半分闇に堕ちた自分にとって、十字架で払う闇は無いし。
それに]
ほら、吸血鬼さんと話し合いをするのに
相手が嫌がる武器持ってると会ってくれなそうじゃない?
俺には空っぽの手の方が似合うから。
[戯言と共に、道化た素振りで広げた両手をひぃらり振った。
ユーリーが返そうとしても受け取らないだろう]
(扱えるかどうかは別として
何か持った方が良いのかもしれない…)
わたくしも何か武器を探してみますわ。
―→本棟へ
―回想・了―
ひとまずは落ち着いたみたいですよ。
きっともう心配は要らないと思います。
[アナスタシアのことを伝えてにこりとする。]
[もう一人の遺体がニコライのものとは知らなかった様子に首を傾げたが―]
[そもそもヴェロニカがどこにいたのかを知らないわけで。]
ええ、気をつけます。
ヴェロニカさんも気をつけてください。
[探し物をしていると聞いたなら、何を探しているのかは聞くことなく。]
そう。じゃあ蝋燭を見つけたら教えてください。
ユーリーさんのところへ持っていかないと。
[それだけ言って、じゃあ、また後でと酒庫を後にした。]
[トリスは相変わらずの調子]
からかい甲斐がないわね。
[軽く肩を竦め彼女に背を向ける。
どうする、と問われると僅かに振り向き]
――…取引、ね。
勝手に取引の材料に使わないで頂戴。
[矜持の高さゆえかツンとした態度]
眷属に言えば、といっても私以外には見えぬでしょうに。
一人きりの時に、私の名を呼べば――…
気が向いたら会いにゆくよ。
――…話は、それだけ、かしら。
― 廊下 ―
[屈んでそれを拾う。
シルクのハンカチに赤の花。新しく甘い血の香り。
オリガに渡したものとは違った。
裏を返して、 ]
………。
[目立たない銀糸の縫い取り。
繍された名前に、あからさまな険が宿る]
――ベルナルト。
このハンカチは、ユーリー・レオノヴィチ・ザハーリインが持っているはずなのだけど。…怪我でもしたのかしらね?
-- 食堂 --
[食事の用意が矢張り出来ている。]
[気味が悪いと思わない方がおかしいが、とにかく手を付ける。]
[人が集まったときの空気はどうだっただろう。]
[いつも何が起きているのかわからないことだらけだ。]
[なるべくは共にいる時間が多いほうがいい…とゆっくり食事をとっていた。]
[リディヤのことも聞きなおしたりしながら食事を終え、
三々五々散っていくのと同じタイミングで食堂から自室へと戻った。]
…それなら安心ね。でも、尚更。一人には、しない方がいいかしら…
[ナタリーの笑みに笑顔を返し、アナスタシアの体を気遣って]
…ありがとう、そうするわ。
[後の二つの言葉への返答はひとまとめにし。
酒庫を後にする姿を見送れば、傍らの手を取って、外の建物へと武器を探しに行く事にした]
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