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―城主の居室前―
[知り合いなのだろう。それ以上の間柄なのかもしれない。
ラビとロランの逢瀬に口を挟むことはせず。
振り返り、大扉に再び指をすべらせる。ノックをしようとして――やめた]
吸血鬼……
[亡霊ではなく。
そうどこかで安堵している自分がいて、おかしかった]
[彼女が近くに居るから。思い出す。其れは過去の――
―― 回想 ――
村で苛められていた娘。
強く庇うことの出来なかった自分。
黒い長衣をひらひらと。大人びた貌をして。
その癖、装飾品の行商人が来た日は、年相応に眼を輝かせるのだ。
だが此方の視線を感じると、直ぐいつもの姿に戻ってしまう。
惜しいな、と思った。
もっと輝くあの眸を見ていたいと……
だから、貯めていた小遣いを全部使って、
自分だとばれないようそっと…紅玉の胸飾りを贈ったこともあった。
質の悪い硝子で作られた、玩具の様なアクセサリ。
けれどそれで、嬉しそうに微笑むあの眸が見れたから。
充分だと思っていた。あの時は。其れだけで。
[やがて彼女が師匠と呼んだ大人と一緒に村を出て行って――
…何故、欲しいと云わなかったんだろうあの時。
掴もうと想っても、もう手は届かない。
知らない場所に行ってしまったあの紅い眸。
諦めるしかないと思っていた。
忘れたとばかり思っていた。
こんな執着は。もう…]
[一瞬の回想は、思考を混濁させる。
頬に触れた熱さ。彼女の吐息。
近づく、其の距離…]
今度は君が……欲しい、――ラビ………
[甘く切ない掠れた声を紡ぎながら、心の何処かで、
自分ももう囚われているのだ、と、訳も無く思った。
想いながら、娘の熱い唇に…冷えた青年の唇が、ふわりと、触れた]
[近づく青年の貌に記憶の棚が音を立てた。]
ロ、ラン ?
[紅い舌が覗く。
白薔薇の衣の中で、
濡れた眸と対になる紅さ。
相手に吐息が触れそうな距離。
青年ロランを見つめる眸には、
あの時と同じく爛熟した熱。]
―回想:バルコニーにて―
[歪んでいる。その言葉に目が瞬く。
そして続くそれには、見えぬよう掌に爪先を食い込ませ]
その通りだわ。私は母にはなれないの。
[母の記憶を持たぬ、生き写しの娘。
きっと最後まで、かの人が望むようにはなれなかった。
そして、自分を見てもらえることも]
人間の血……吸血鬼のお話かしら。
[少しの間思案するように、薔薇園に目を向けて]
――…ぁ、
[熱い唇に触れる冷たい唇。
鼻にかかるような甘い声を上げ、
おずおずと、けれど内側の燻りに動かされるように、
もう一度、唇を押し当てる。
今度は、前よりも強く。]
目の前で彼女が泣いているのでしょう?
泣かせたのでなくても胸を貸すのが甲斐性ってものよ。
[驚きを露とするイヴァンに言葉を重ねる。
問い掛けには嗚呼と何か思い出したようで]
風習はなかなか消えぬものよ。
魔女狩りにしろ、生贄にしろ、拷問も人の生み出したもの――…
ユーリーという名の客人に聞いた話だけれど
革命があり犠牲が出たようね。
――私にも注意しろと忠告してきたわ。
人間が人間を残酷に殺す――…
何時の時代も変わらないのかもしれないね。
[イヴァンの紡いだ風習に微かに柳眉を寄せて吐息を漏らす]
―食堂前―
え? ユーリー……ザハーリイン様ですか。
私は存じませんけれど、お部屋では?
[そして諸々の理由を聞けば、小さく首を傾げ]
食堂にも居られないなら……サロンでもありませんね。
[サロンにも、どちらの姿も見えなかった]
―城主の居住前―
わたくしは、わたくしは……
あなただけがわたくしの胸中を分かち合って
下さると信じていますの…!
[その様子は傍からみたら唐突に過ぎただろう。
だが、”狩る”側の同じ同士として
少女達には不思議な使命感が漂っていた]
[白薔薇の娘が己の名前を呼んだ、気がした。
驚いてぎゅっと彼女の両肩を強く掴んだ。己が方に固定するように…もう手放さぬように……]
…俺のこと、覚えてる…の……?
[期待等していなかった。
ありえなかった。
故に、唯、呆然と]
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