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[受け取った酒瓶を抱くアナスタシアは、片腕を失ったアンシンメトリーの中にあっても美しく、彼女と血の絆を結ばれたグレゴリーは、本当のところ、少し喜んだのではないかとすら思う。]
貴女が服に執着するのは知っていますが、
どうせなら、「彼が」好きだったと言ってやってください。
[あながち、間違ってもいないだろうと、人に好かれるも嫌われるも極端だった男のことを思いながら、アナスタシアの右腕に指を伸ばす。]
その手の再生に、血が必要ですか?
その姿を、痛ましいと思うのはわたしだけではないはず。
「ダニール」のために、わたしの血をお分けしても構いません。
[求められるなら、何か血を受ける器を探そうと視線を巡らせた時――]
[イライダが訪れる。
夜明けを偽って部屋に差し込む銀。
それが、天国に属する色ではないと知った今でも、花は花。美は美。
ほんの少し、距離を詰めるだけで心音が跳ね上がるのがわかった。
甘やかに。焦がれて。
この人に会わずに、どうして昼と夜を越えられたのかと思う。]
……。
後ほど身支度を整えた上で、こちらから──と考えていましたが、
[託されたメッセージに、ひとつ頷く。]
わたしは、死に栄光を求める勇者ではありません。
生きろと、そう言ってくれる者がいるならばなおさら──
けれど…、
わたしが生きる場所、わたしの生き方はわたしが選びます。
そのためにも──、
[アメジストの瞳はイライダから離れることなく、その優雅な挙止を追い続ける。]
あなたに、3つだけ質問をすることをお許しください。
ひとつ、
あなたは吸血鬼なのですか?
ふたつ、
あなたは、人間をどうお思いですか?
最後に、
あなたはわたしに嘘をついていますか?
―ヴェロニカの部屋―
[静かに、絨毯を確かに踏みしめ、彼女の部屋を訪れる。
そこにはカチューシャの姿もあったろうか。
ハンカチで拭いきれなかった血を落とし、
ヴェロニカが貸してくれるという服を身に纏った]
アルマゾフ様、有難うございます。
……リディヤ様のロザリオを、貴女が持たれていたのですね。
[書庫ではユーリーの元にあったそれ。
どのような経緯かは知らぬが、
柔らかさの中に強い意志を秘める彼女に渡り、よかったと思う。
だからそこに咎める色などは浮かばない。ただ]
申し訳ありません。
私の母である彼を――自らが灰にしようと決めていたのに。
貴女に、止めを……。
[ヴェロニカはカチューシャを守ろうとした。
そうとは分かっているが、
彼女に止めを刺させてしまったことは胸を痛ませて]
…………。
[グレゴリーの、アナスタシアの、ユーリーの、
様々な表情が浮かび上がり、少しの間沈黙する]
―食堂―
[そうして何か言葉を交わしながら、
ふたりと共にだったか、食堂かサロンへと移動する]
……美味しい。
[淹れられた紅茶にそう呟く。
温かさが体温の低い身体に浸透すれば、小さく息をついた。
内に出来た空洞を埋めてくれればと思うほど、
その味と香りは娘の精神を落ち着かせてくれるもので]
[だからだろうか。
ヴェロニカの瞳を見つめ、問いかけた]
……吸血鬼を滅ぼせば、城門は開く。
そしてあるいは皆が吸血鬼になれば、と。
貴女はどちらを選ぼうと思われますか。
[彼女には娘の姿はどう映っているのだろう。
吸血鬼か、それともまだ人間寄りにか。
それを問うことなく、彼女の答えがどうであろうと聞けたなら、
空のカップを置いて立ち上がる]
外の空気を吸いに、庭へ行って参りますわ。
すぐに戻りますので心配なさらずに。
[淡い笑みを浮かべ、丁寧に紅茶の礼を言って。
カチューシャもいたなら祈りへの感謝も。
そうして扉の向こう、朝霧の漂う庭へ*消えてゆく*]
[遠まわしの固辞。
図らずも心を試されて、傷ついたように唇が歪む。ざわりと伸びようとする犬歯と、渇えに鳴く喉を忌々しいと思う]
そうね…情熱的に迫ってその首を差し出すのなら、ひょっとしたら考えてあげるかも?
[揶揄う言葉と掠れた笑い。
今ニンゲンの、ユーリーの血を受ければ、箍が外れてしまう気がして怖かった。
欲の深さは腕一本分では済まないから。とどめられなくなれば、吸血鬼の牙は充たされるまで獲物を放そうとはしないだろうと、思う]
[己の道をかけた問を発した後、「ダニールの言葉」を伝えるイライダと、それに応えるアナスタシアの柔らかな笑顔とを眺めている。
囚われた黒と囲い込む銀は、いずれも優雅で毅然とした風格をそなえ――
ユーリーはふと、イライダもかつてはこの「理」への試練に直面したことがあるのではないかと想像した。]
[イライダは、ただ言葉を伝えるためだけにここを訪れたのか?
先ほどのアナスタシアの計画を、見えない僕の誰かが城主に報告したこともありえる。
城門を壊されることは、城主としてのイライダの立場として好しとするところではあるまい。
イライダが城門を閉ざすのにかけた「理」を知った今では、正直なところ門を壊しても外へ出るとことは不可能ではないかとユーリーは考えている。
けれども――、
希望をもって為す者に協力を惜しまない――それは、自分がグレゴリーにしてもらったことのひとつだから、自分もアナスタシアを援けたいと思う。]
[此度の客人は変わり者が多い。
このような宴に招いた私を未だ城主として扱う。
ユーリーの眸に恐れの色は見られなかった。
その対応は初めて出逢ったあの時と変わりないように思え、惑う。
――彼と話した私はどのような私だっただろう。
一瞬過ぎる奥底の不安を押し隠し、城主は漸く微かな笑みを浮かべた]
待ちきれずに逢いに来たのだと言ったらあなたは笑うかしら。
――…もう、忘れられてしまったのかと思っていたわ。
[意思の滲むユーリーの言葉を聞けば少しだけ安堵したような
それでいて何処か淋しげな色が白い顔を彩る。
一度瞼を伏せてから、彼を見上げ]
その言葉を聞けば、あのこも安心するでしょう。
[彼の生きる場所は此処ではない何処か。
既に選んでいるものと思っているからそれを疑わない。
コク、と其れに同意するような頷きをみせた。
城主はロランをまつろわぬ血を持つ者と思っていたのだけれど
この人もまたそうなのかもしれぬ、とそんなことを感じていた]
[ユーリーからの三つの質問には瑠璃が驚いたように瞠られる。
はたり、瞬いてから、城主は綻ぶような笑みを浮かべた]
――…言わなくても知っているとばかり思っていたわ。
ひとつ
私は吸血鬼、人の血を喰らう魔性に相違ない。
[一つ目の質問には思いのほかすんなりと言葉が出た。
二つ目の質問には少しだけ考えるように頸を傾げる]
ふたつ
――…嫌いではないよ。
[己の感情を理解し上手く口に出来ぬ女は迷いながらそう告げた]
[最後の質問には思い返すような間が空く。
ユーリーへと向けた言葉に偽りを混ぜた記憶は無く]
最後に、
嘘を吐いた心算は無いわ。
[素直に彼に答えてみるものの
如何してそのような質問をされるのかが分からない]
嗚呼、けれど……
私はあなたに隠し事をしていた。
[問われなかったから言わなかっただけ。
けれどあの時問われなかった事に何処かで安堵していた。
僅かな途惑いを感じながらもそれを口にする]
[白薔薇思わせるアナスタシアの笑みに瑠璃色がふっと和らぐ]
纏まらぬ思いでも――
知らぬより知っておいた方が良いか、と、ね。
[如何にもほおっておけぬ彼女の兄と彼女に対しての城主のお節介。
彼女が駄目ねぇと紡いだその人の最期が
ユーリーが釦を落として其れを追ったように
『取れたボタンを階段から落として、
拾おうとした拍子に自分も転落した』
だなんて、城主も未だに知らない事なのだけれど**]
―本塔→外へ―
[見えぬ空は既に、瑠璃から菫へ変わっているのか。
霧深いこの場所でも闇夜は淡く色を薄め、
赤や白の薔薇を、白百合を、――全てを、包み込んでいる。
葉から落ちる透明な水滴はきらりと光った]
…………。
[白い薔薇の茎。立ち止まり、無造作に指を滑らせれば。
鋭い棘は白い肌に朱の珠を浮かばせ、
ゆっくりと伝い花弁に落ちる間、傷は既に塞がり始める。
ほんの少し前とは、もう違う生き物なのだ。
吸血鬼ほどではなくとも人間よりはるかに早く、治癒して。
娘はそれを噛み締めるように見届け、
赤に染まった薔薇を摘むと足は城門へと]
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