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[「待ちきれずに」そんな言葉を含むイライダの臈長けた唇。
素直にシグナルを口にしてしまいたくなる。
だが、それは矜持が許さず。]
新月の晩もにも、月が壊れたと思う者がいないように、
誰があなたを忘れたりできるでしょう?
本当に大事だからこそ──
あなたの名はみだりに呼ぶまいと、わたしは己に軛を課したのです。
すべてにケリがついてから、堂々とあなたの前に立とうと。
あなたの「答え」も、わたしの気持ちを変えるものではありませんでした。
むしろ──安堵しています。
そのままのあなたを──わたしは求めていいのだと。
わたしがここにいる理由は、最初から少しも変わってはいません。
まだ、訴状に着手もしていないのは、怠慢ではありますが──
[それを指摘されたことへのわずかな羞恥と、嘆願を覚えていてもらったことへの限りない喜びに仄かな笑みがこぼれる。]
ただ、わたしは、人の上に立つ者として、あの「宴」の状況に怯え、苛立ち、惑う者たちを、混乱の中に放置しておくことは、とうていできませんでした。
民草を守るのは貴族の努めであり──わたしの血そのものに刻み込まれた理念です。
[その声は双眸は、「宴」によって引き起こされたことを思い返し、徐々に悲しみの色を宿す。]
秩序を守ろうと、わたしは懸命の努力をしたつもりです。
けれど──、
多くの者が命を落としました。
あまつさえ、グリーシャ…
グレゴリー少尉は──…
[拳を握り込む。
守りたいと願いながら、伝えておきながら、阻止できなかったグレゴリーの死。]
…わかっています、
誰も、「宴」を終わらせ、城から逃げるためにグリーシャを殺したのではないと。
脅威を打ち払わんと──最も直裁的な方法をとっただけなのでしょう。
けれども、わたしにとっては、
「吸血鬼」がひとり、「滅びた」のではなく、
助けようと尽力した人間たちの手で、
「友」 が 「殺された」 のです。
…あの「革命」で、
優しかった両親も、穏やかだった使用人たちも、
本来は弱き者たちの数と武器によって惨殺されました。
それと──同じでした。
[それはユーリーが抱き続けた心の闇。
自分がどれほど奢った思想をしているか、それに気づくことのない、滅ぼされつつある階級の純血種、
支配する側、守る側であること、貴族としての矜持と義務によって、かろうじて自我を律し、周囲とのバランスをとっていたユーリーは──、
もはや、 彼らの間に 居場所を失う。]
もはや、彼らはわたしが守るべき「民」ではなくなりました。
吸血鬼となったアナスタシア・ニコラエヴナは、わたしの保護など求めないでしょうし。
[でしょう? と一瞥を投げて。
彼女があえて茜と山査子の棘を踏みしだき、薙ぎ払い、傷つきながらも自分の道を突き進む姿に、心で喝采しつつ。]
[唯一、ユーリーが「庇護される」立場を求めた城主へと視線は戻る。]
本当は、もうあなたの名を呼んでもいいのかもしれない。
けれど、本来はここにいるはずではなかったベルナルト――グリーシャ殺しに加担しなかった彼は、できることなら無事に外の世界へ帰してやりたいと思っています。
彼がわたしを──わたしの庇護を拒まなければですが。
あとは──できるなら、ニコライ・ミハイロフとロラン・シエルを葬ってやりたい。
それが済めば、わたしは訴状作成に取りかかれます。
[城から出るという考えは最初からなかったのだと、
アナスタシアの評した“奇特な者”は、穏やかな──むしろ狂気を孕むほどの静謐さをたたえてイライダをまっすぐに見つめる。]
身仕舞いを整えて、御前に参ります。
待っていて、くださいますか?
[ニコライとロランの埋葬のため、礼拝堂へ向かおうとした足をふと止めて、イライダを振り返る。]
あなたには──死者の声が聞こえるのでしたか?
今のわたしを見たら…
グリーシャは叱るでしょうかね。
[指先に目を落とし、拳骨の形に握りこむ。]
………約束したから。私は、守ると。
それに、貴方が刃を向けてくれたから、私もカチューシャも生きてると思う。
──貴方には、謝る事なんて何もない。
[その沈黙に応じるように、彼女から目線を外す。
ただ──城に入る時に見た、グレゴリーの笑顔だけは、頭から離れない。
あの時に見た彼の姿とは異なっていた、カチューシャへの明確な殺意が見えたのだから
そう、自分に何度も言い聞かせる。それでも──]
[あの状況でも、気丈に話していたカチューシャ。…彼女のような強さは、自分にはなく──
そっと、記憶を辿ると目を伏せて]
─回想・食堂─
[何を話していたかは、まるで覚えていなかった。ぽつり、ぽつりと何かを話した記憶ばかりはあるのだけれど
…食堂へと移動すると、フィグネリアに…同行していたならば、カチューシャにも、紅茶を供して。
>>101 カチューシャの呟いた言葉を聞いて、ほっと息をついた
…その瞳と、目が合って]
………私は、死して祈られるものでありたい。そう、今は願える。
「貴方の事も。」
[目を細めて、はっきりと答えた。目前の瞳は、自分から見ると「祈る者」のそれだったから。
……そう伝えると、去りゆく後ろ姿をじっと見つめ]
『私は、人として生きるつもり』
[揺れる空気に、そっと呟きを乗せた]
─回想/了─
[しばしの間、その場に留まっていた。冷めた紅茶は、その香りを舌に残しながら飲み下した。そして、カップを片付けて。その場にカチューシャが居れば、自分も出ると告げて食堂を出る]
「いのるもの」「闇」「人間」「吸血鬼」…
[次々と頭を巡る単語。人間と吸血鬼で、区別する気持ちはとうに消えていた。
ただ、祈りを知るか、衝動に任せるか。目指すものがあるか──
アナスタシアの瞳は、確かにぬばたまのなかに輝きを宿していた。
それは、恐らくはどの者よりも強い力を宿して──
その理由までは、知る由もなかったけれど]
………『グレゴリー』………
[あの場で、もしもグレゴリーのカチューシャに対する意識が違っていたら。
紅を宿したぬばたまの瞳、その声が、変わっていなければ。
あの優しい笑顔を、勇敢な命を
散らせたのは]
[嗚呼。今の自分には 祈りと後悔しか残っていない]
───
[帰る場所は、在る筈なのに もう、とても遠い場所]
[気付けば、4階の大きな扉にもたれかかって、大きな声で
泣いていた──]
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