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[言霊使いの爺さんによる記憶喪失の青年の名付けに立ち会ったりヒューバートとか言う妙な男と会ったり遠くから一瞬強烈な殺気を感じたりとまあ色々あって現在に至る(略すな]
[現在―つまりウルズの水浴び及び着替えの手伝いに]
ったく、なんで俺が…確かに女性にやらせる訳にもいかないけどさ…。
[手伝い…のはずなのだが文句だけ言って全く動いてない]
そうかそうか。
ここは濃霧に囲まれた場所ゆえ、追手もそうは簡単には
入って来れぬじゃろう…と、番人が言うておったわ。
安住の地は得るのではなく作り上げるもの。
わしと、お主と、小屋で会った者達…他にもいるやもしれぬ。
その皆で、これから作り上げればよい。
[ふと、笑みを深め]
飲んだことがないのか…これが機じゃ、飲むといい。
自分を知る良い機会じゃ。
そうじゃのう、酒は美味くて楽しいものじゃ。
[寄るぞ、と声を掛けて酒屋の中へ。幾つかの瓶を見繕い数本を手に戻ってきて一本をシャーロットに差し出し]
一本持っておくれ…ここにも砥石はないか。
つくりあげる、か。不思議な響きだ。
[口中で何度かその言葉を繰り返し、すてらの背を追う]
[珍しいものを見るように酒瓶の並ぶ店内を見回し]
これほど種類があるのか……。
[渡されるままに酒瓶を受け取るも、視線はやはり店内を泳ぐ]
[村の中の酒場の近くを通ったところで女性二人が酒場らしき建物の中に入っていくのが見えた]
初めて見る人なんだなここの住人かなんだな。
[後姿ではあったがとりあえず二人の女性をメモリに記録するとどうしたものか考え始めた。接触すれば何かしら情報は入るだろうか。もしかしたらなにか命令をくれるかもしれない]
わしも自分で言っていて不思議じゃ。
しかし、口に出さねば形がなかなか浮かび上がらぬ。
言霊、とでも言うのじゃろうか…
共に協力しあおう、これから得る平穏作りを。
[酒瓶を抱え、立ち上がる。珍しい様子のシャーロットと共に店内を見渡し]
…わしもこれ程多くの酒を見るのは初めてじゃ。
味も、ものによって違うらしい…慣れてきたら
飲み比べをしてみるのも面白いじゃろうな。
薬にもなる…と聞いたことがある。
使ってみたことはないから詳しくはわからぬが…
色々と使えるやもしれんな、さて…先を急ぐか。
この先引越しの作業も残っておる、またなくなったら来たらいい。
ほれ、飲みたくば急げ急げ。
[促すように早口で一息に。瓶を持ち直すと酒屋の外へ出る]
あ、ああ。
引越しと言うが、揃って"集会場"に落ち着くつもりか?
あの怪我人は仕方ないにしてもわざわざ群れる必要は……。
[促されるまま店を出たところで人影に気づき足を止めた]
あれは。
あれもまた来訪者か?
[酒瓶を両腕で抱え、その人物を見る]
ふむ…慣れるまでは共に行動していた方が
何かと助け合えて良いかとも思ったのじゃが…
お主はこういうのは好かぬか?
[小屋でも似たようなことを言っていたなと幾分残念そうに問いかけ、シャーロットが見つけた人影に同じように目を向ける]
…ほぅ、見たことのない顔じゃ。
[物音に思索を止め前を見ると先ほどの女性二人が店から出てきてこちらを見ている。
一人は普通の格好でもう一人はごすろりという服を着ていた。少なくとも彼のデータではそうなっている]
ボクはミッキーなんだな。よろしくなんだな。
[初対面挨拶マニュアルによるとこういうのが無難らしい。本当かどうかは分からないが]
好みと言うより……慣れないんだ。
[呟いて返す前で男がお辞儀]
ミッキーか。お前もここに流れてきたのか?
[無造作に近づき、形を見る]
[ずんぐりむっくりとした、いかにも鈍そうな男に見えるが]
[シャーロットの言葉に]
主人が死んだんだな。主人から貰った命令は遂行してしまったんだな。適当に動いていたらこの村についてたんだな。
[淡々とした口調でそう答えた]
[立ち止まった魚屋に一瞬身構える。しばしの沈黙の後]
知らないよ。
[ぶっきらぼうに言う。再び歩き始め、そのまま無言で進んでいたが、やがて肩に乗っていた十姫が突然くつくつ笑いを始め、甲高い声で叫びだす]
そいつは樒、死者への贈り物さ、毒もたっぷり入ってるよ!ははっ
[十姫の笑いが高笑いに変わったが]
……嘘だよ。多分柘榴の一種なんじゃじゃない?
[十姫の額を小突き、うつむいて微かに魚屋の耳に届く程度の声で返答した]
わしも試みるのは初めてじゃ。
言うてみるだけ言うてみておる。
[カラカラと笑い声をあげ、目の前に表れた男にシャーロットに倣ってお辞儀]
みっきいと申すか。
わしの名は「すてら」じゃ。
宜しく頼む…随分と立派な身体じゃ…
[じっとミッキーを見つめて何かを思案]
すてら、よろしくなんだな。ボクの体は戦闘用に作られているから大きくて頑丈なんだな。
[すてらの視線に気付き]
ボクに何かついてるのかなんだな?
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