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LostOne. Charlotte は Chlonoise Vincent に投票した。
LittleDancer Carole は Chlonoise Vincent に投票した。
ira は Chlonoise Vincent に投票した。
Chlonoise Vincent は LostOne. Charlotte に投票した。
gula Cornelius は Chlonoise Vincent に投票した。
Chlonoise Vincent は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
現在の生存者は、LostOne. Charlotte、LittleDancer Carole、ira、gula Cornelius の 4 名。
[コーネリアスの声が…少女の心に届く]
ふふ…コーネリアス…凄く饒舌だね…
…うん…私は…アイラは闘うよ…!!!
[少女の心にともった小さな灯…それは激情…。
あまりに哀しい運命への…激しいIra(激怒)]
[ 氷槍。
Chlonoiseへ降る、凶悪な槍。それが頭部を貫き、バキャンと破壊した。見る見るうちに凍り付いてゆく。Chlonoiseは、既存ポイントへの離脱を行うだろうか?いや――、]
[ 杖は使い物にならなくなったのか、雪の上に放り出すと、MARIAの侵食によって、ほろほろと分解するように消える。]
……。
[ 状況を窺っている。]
[どうやら緊急場所移動コマンドは間に合ったようで、戻ってきたECLATANTに向かって私はため息をついた]
何だあの光は?
私はその槍で攻撃するものだと思ってたんだが……それは飾りじゃないよな?
『だって、あそこであいつを刺しちゃったらIraがバラバラになったまんま消えちゃうって判断したんだもん! だから――〈Sonne〉の第二機能は槍じゃなくて輝きに乗せることにしたの。
大丈夫きっとシステム停まるから!』
なるほど分かった。
だがな、第二機能たるシステム強制停止コマンドは、本体に物理的な攻撃を与えた方がよく効くのであって――
『過ぎたことは気にしないの! Chlonoiseに攻撃がヒットしたよ!』
…アイラ?
[ Corneliusと抱き合った様子に声をかける。
けれども、その光、収束した白き光は消えていない――]
[Ant-Lionは、自らの…その一撃が、塔を…Babylonシステム全体を吹き飛ばす威力がある事を確信していた。1と0の組み合わせを0と0にする…圧倒的な力。その破壊力の前には、いかなるプログラムも無力…
…その筈だった。]
…させない
―な二?
…コーネリアスを…皆を…殺させたりしない…!!
―バかナ!?お前の…Iraの心は…メモリは完全に砕いた筈だ…!!
[氷の槍がヴィンセントを破壊するのを見ながら、いそいそと一枚にまとまったフレームから、真っ青なフレームを引っ張り出すECLATANT]
あいつの正体はもう分かっているはずだが……
『フレームが赤くなるのを見たいの!』
[勝手にフレームをヴィンセントに向けるECLATANTを横目に、私はコーネリアスと少女を注視する。
第二機能。妖精が「鳴らす」は、味方にとってはファンファーレ、敵にとっては警鐘。
だが、AIにとっても急所となりうる心臓部を槍で貫かなければ、「停止」の効果はほとんどないに等しい]
結果鳴らされたのは、「アイラ」にとっては祝福の鐘の音、ってところか。
うん、これでAnt-lionのシステム「Dione」の支配力が弱まって、「アイラ」が出てこられれば、
たいしたものだ――
[だが、Ant-LionがIraの復活を気付いた時には全てが遅かった。Ant-Lionが掌握していたDioneシステムの全権は、Iraに奪われていた。今度はAnt-Lionが深いシステムの底に閉じ込められる番だった]
私は…たたかう…!あなたとじゃない…この哀しい運命と。もう誰も…死なせはしない…きっと…罪のある人なんて居ない…!
だから…私は、守る。生きとし生ける全ての…人間(human&program)を…!!
『最下階層システム 「崩落の刻」 強制中断…システムダウン…!』
お願い…!間に合って…!!
[アイラの祈りは…天に届いた。集まり始めていた力は、中断の処理によって少しずつ拡散していく。これで大惨事は避けられる…
……
…
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!
[少女の口から漏れる嘲笑、それは、Ant-Lionのもの]
神とやラが居るなラッ!!
感謝しよウッ!
運命とやラがあるナらッ!!
破壊と殺戮をコそ、望んでいルッ!!
中断を解除!!supernova explosion リリース!!
[光はDioneシステムを完全に破壊するには至らなかった…結果、supernova explosionの巨大な力が、少女を中心に炸裂した。
だが、それは当初Ant-Lionが想定していた程の力は無かった。Dioneシステムは…光に貫かれ、十全な力を発揮出来なかったのだ。]
[Iraのdefragが完了した手応えは、あった。
Corneliusのアバターを破壊した氷の槍が消え、開いた「洞」からgulaの蓄えたエネルギーが黒い光になって零れ出す。
iraへの呼びかけに、応えるように一瞬光の収束が弱まり、そして
――嘲笑。>>9
再び膨れ上がり炸裂しようとする破壊の力に、極接近していたソレのAIの意識は*飛ばされた*>>3:142]
[人格性の枠をもち、情動をもって動いていたAIの思考が止まる。>>10
黒い光を漏らしながら、少女を腕に抱いたCorneliusのカタチは四散した。
一部は――黒い光とクラスターをまき散らしながら、氷の槍に破壊されて砕け。
一部は――supernova explosionの閃光に巻き込まれてクラッシュ、空白-zero-に帰し。
そして一部は――蟲の本質、喰らうモノとしての本能に従い、夜闇の雪景色の世界へと、拡散した]
――――――――
[圧倒的な純粋さと質量をもって押し寄せるコードの塊、supernova explosionをすら、「餌」として。
gulaは喰らう。
幻影空間に拡散しながら、圧倒的な破壊の斥力の――40%を呑み込んだ]
[ 雪景色。青髪の少女と灰髪の青年を中心に、光は収束する。
少女が纏う燐光程に収まった白い光は、けれど、一転。少女は青年に手を伸ばし、沈黙。
その怖い程の静寂を破るのは哄笑。
高らかな、けれど無機質な哄笑。
全てが暗くなった後、「白」、が弾ける。
『destroy』 全ての破壊。滅亡の調。始まりという名の終わりを齎す超新星爆発。Α=Ω]
( お願い……。)
[ Dione-System、その力――、それに拮抗するように、Sonneが発動する。]
「絶対たぶんきっとの盾だ。とりあえず一回の効果は保障する。」
[ >>3:120Little Dancerがあっけらかんと言ったProgram。]
[ 00000000000000000000000000000000000000000000000000]
く――――…ぁ、あああっ…
[ 00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
00000000000000000000000000000000000000000000000000
塔−否、「Babylon」を揺るがす。膨大なデータが全てを消し飛ばす。
夜闇も雪景色も何もかも、消える。消えて、全ては「0」になる。失われる、喪われる場の性質。
巨大な力は「塔」全てを呑み込み、消し去ろうとする、]
[ 青髪の少女の目の前で、青年−Cornelius=gulaは、gula<蟲>として拡散する。全てを呑み込み喰らうおぞましくも美しい虚数のプログラム。
ECLATANTが放った、Sonneの第二機能−<PARADISE LOST>を解析、対抗し造られたRedfeathersの防御Programの一部、そのシステム強制停止コマンドが送られた事による影響、
そして、gulaと名付けられたプログラムによる侵食。それは黒く昏く、白い光を逃がさない、まるでブラックホールのように喰らい尽くしてゆく。
二つの影響により、斥力は半減。
否、威力はそれ以下となっていた。だが、それでも―――]
[ 目を灼くと思える程の、白。
Sonneの防御壁、絶対たぶんきっとの盾。
発動と同時に、六角が無数に展開され、ハニカム構造体のように目の前を埋め尽くした後、Ira=Ant-lion、Cornelius=gulaに突き出るように、半円形の陽炎のように揺らめく青白い盾が生まれた。雪景色を中心から、こちら半分守るかのように展開される。
その半球は、見ようによっては太陽のように見えた事だろう。]
[ Sonneに守られずに居た、雪景色の向こう側、及びこのフロアの上下各階層。supernova explosion−崩落の刻は、「白」を持って、*消滅させた。*]
更新時間が24時間延長されました。
― 崩落世界 ―
[雪景色。
青白い太陽のような陽炎
昏い虚無の夜
それらを除く総てを灼き払った イカヅチ。
神に挑むBabylonの塔は、崩落の刻を迎えた]
(ザーー )
[微攻性プログラムの雨が、瓦礫の塔を叩く。
データの消滅した空白に染みるように降る。降る。降る。
しかしLittleDancerの展開した「場」雪の世界は、外の雨など知らぬように静かに凍てついていた]
(ザーー)
[虚のプログラムは、夜闇の宙-ソラ-を抱いて揺蕩う。
侵食と肥大化は止まっていた。
積もる雪の美しいひとひらにさえ、触れるのを躊躇うように]
////////////////////////////
invidia system down
safe mode...
system check
/link/avaritia...fail
seach...
error
/link/avaritia...fail
seach...
error
link? _
////////////////////////////
[まだ生きているサーチアイが、半壊した2階の様子を淡々と撮影する。
3階と4階は完全に構成データもろとも消滅していた。
生存プレイヤーがいたとしても、Backupごと消し飛んだだろう。
1階に残されたホログラムに、同心円状に配置された参加者の矩形――
明るく表示されている数は、既に片手で事足りる]
[独立個体を形成していた補助AI-avaritiaは、崩落の瞬間Sonneの盾の外にあり、消滅していた。
AIとしての再起動スクリプトの要を喪い、蟲は雪に包まれた幻影世界へデータを拡散したまま、微睡む。>>19]
(ザーーザー)
[gulaへ送られていたavaritiaのLogの一部、製作者からの短いコメントが幻夢のようにフラッシュしながら空転した]
<< '#COMMENT_OUT'
to グラたん-アタシのasticot
どーヨ。生きてっかァ?
いっぺんも飯食えネーでブッ殺されてんじゃねーだろな?
グラたんはアタシの最高傑作なんだから、ちぃとはイイとこ見せてよね(ココ笑うトコだし
――あんたは、あんたの好きにやンなよ。
Commandなんて残さなくッテも、あんたの望むコトがアタシの望むコトだからサぁ?わかんだろ?【そういう風に出来て】ンだって。
じゃネ。いい餌喰えよォ?
from ベルゼビュート
……ゼロフォードのイねェ世界なんてクソッタレだ
#COMMENT_OUT
////////////////////////////
autonomous control mode...run
invidia system ...
.........
...boot OK
recover a:\memory.emot
recover a:\feel.emot
recover a:\think.emot
recover a:\will.emot
defrag/gula AI...41% clear
////////////////////////////
[私と、ECLATANTにとっての唯一にして最大の誤算は。
少女の姿をしたそいつの奥で眠っていたAI「アイラ」が、すでにシステム全権を掌握しようとしていたことに気付かずに、停止コマンドを放ってしまったことだった。
気付く暇もなく、哄笑と、中断されていたプログラムを起動する声が響いた(>>9)。
白い光が、少女の姿をしたそいつを中心に炸裂する]
雪景色が……!
[消える。効率よく消される。
手元のフレームにヒビが入った。とっさに〈Concertino In Blue〉のフレームと〈FANFARE ECLATANT〉のフレームを引っ張り出す。
コーネリアスを破壊した(>>11)氷の槍が消え、ECLATANTが輝きとともに元の姿に戻った。
続けて〈prism〉のフレームを引っ張り出そうとした時――
赤とオレンジのフレームの隣にあった〈Sonne〉のフレームに、ぽつんと
Program
Complete!
その単語が、見えた]
―― 崩落後 ――
[〈Sonne〉に守られた箇所の雪景色は、残っていた。
赤とオレンジのフレームは、数箇所ひび割れつつも、その機能を失わずにいた。
ただし、星の見えない闇夜は、雨の降る闇夜に塗り変わっていて――]
――――……え?
[目を開けた私は、雨が降り注いでいるのを視認して驚いた。
姿勢も、先ほどまでは立っていたはずなのに、今は雪降る地面に倒れている。
〈Sonne〉の発動を見る前に、supernova explosionの白い光に思わず目を覆ったまま――意識を失って倒れてしまっていたらしい。
しかし]
いきてる……生きてるよっ!
〈Sonne〉が守ってくれたよっ! やっぱりおじじとおばばは凄いよ、こんなプログラム作ったなんて!
でも、今ここで、プログラムを記憶をもとにちゃんと組んだのは他でもないこの――
[とりあえず起き上がりながらひととおり喜んだ後]
そうだ、シャーロットは? コーネリアスは? それに……あの少女はどうなった?
『こらーっ! アタシのことを忘れるなー!』
[手元にあった〈FANFARE ECLATANT〉のフレームに、青の妖精の姿が現れた]
『色々危なかったけど、gulaが雪景色ごとsupernova explosionを食ってくれたおかげで「場」の維持にかけてたメモリを4割システム維持に回してシステムダウンを防いだよ! ただ、アタシはもうここから出られないと思う』
そうか……
ばか…ナ…
[Ant-lionは床に倒れ伏せていた。目を開き、上体を起こすと自分の状況を確認する。
…無残な姿だった。体の右半分が削り取られ、残りの左半身もあちこちがひび割れていた。
壊れたマネキン人形の様に…。最早、立ち上がる力も残されては居ないだろう。
それが、100%の出力の「崩落の刻」を放った代償だった。
だが、それだけの代償を支払って尚、彼らを…目の前の人間とAIを「消す」事は出来なかった。]
私は…役立たズなのカ…?
このま…マ、廃棄される…だケの存在ナの…カ?
[例え、塔を吹き飛ばす力でも…現に電脳犯罪者達に防がれているのだ。
これでは、とても戦略兵器には使えない。きっと、そう「ニンゲン」達は判断するだろう]
イや…ダ…
私…ハ………
…ニンゲンの…役に…立ちたかっタんだ……
[自らの崩壊を目前にして感じるAnt-Lionの「感情」。
それは…「奉仕と忠誠」]
ハ…ハ…ハハ…
[あまりに自分と縁遠いと思っていた言葉に、思わず自嘲の笑みが零れる]
////// defrag/gula AI...41+45(59)% clear //////
[微睡みながら、蟲は拡散したデータを少しずつ凝集させ、再構築していく。
短いtext file、製作者のコメントは繰り返し、子守唄のように再生された]
(ーーザーー クソッタレだーーザーー
アタシのーーザーー)
[収集されるLogの中には、金色の鍵の欠片が2つ。解析されないまま]
(ザーー)
― Unknown ―
− need more ? −
− Analyze target select −
[ 視界の端に青白い文字が映っている。繰り返される文字。]
− need more ? −
− Analyze target select −
[ 虚空を見上げていた。
雨が、降る。赤いゴーグルに墜ち続ける雨。
メタリカルブルーの髪は、雨に濡れて人工的な耀きを金属的な耀きを放つ。
その部屋は、モノクロ。黒と白、つまりはオンとオフ、つまりは0と1で分けられる。人間の肋骨を内側から見たような曲線。納骨堂を思わせる教会の趣き。]
― Unknown=B1F ―
[ 2Fほどではないにせよ巨きな亀裂の入った1Fから、B1Fに落ちていた。倒れた様は、まるで投げ捨てられた人形のよう。]
− need more ? −
− Analyze target select −
……。
[ Memory−記憶。青白い光、光速を超える事により放出される光。オーロラのように揺らめく。記憶−Memory。]
[ ―――――――――冷たい、死。無意味に死んだ少女は、死ぬ直前において縺れ合うXう合れ縺に前走逃し敗失を事るえ与を死、はIAるき生に味意無。生、いた冷―――――――――]
私は―――――
[ 唇が、動く。]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゼロ
Nymphaea, overload.
[ B1Fから、青白い光が放射される。]
[ 青白い光に包まれながら、小さな赤い羽を羽ばたかせると2Fへと浮上し、満身創痍なIra=Ant-lionの眼前に降り立つ。]
[私は立ち上がると赤とオレンジのフレームに近付いた]
そういえば、他にも何かを忘れているような気がしているんだが……
[その時、少女――の姿をしたそいつが、起き上がるのが見えて、思考は中断された]
ふむ、木っ端微塵になっているかと思ったが、元気そうじゃないか。
[ >>2:90pierrotは言っていた。LOGICは取引をしたと。
pierrotは言っていた。「優勝した暁にアンタが政府を選べば」と。
Babylonを打ち破り脱獄可能とすら見える超攻性Dione-System。LOGICが永年囚人となったのであれば、どのような事があったとしても看守の目を盗み、幾ら時間がかかっても、このような超攻性プログラムを作ろうとした筈だろう。Redfeathersの過激派達の希望であったらしいが、LOGICの希望にはなりえるだろうか。
では何故?Ira=Ant-lionが、この場に居たのは偶然ではなく必然だったとは思えないだろうか。そんな演算結果が導き出されていた。
Clock-eye−盲目の時計職人。彼が己が電子の手で作り出した時計盤が、赤いゴーグルの下で、Ira=Ant-lionを見下ろす。]
[夜闇の宙に溶けていたデータが、一点に集中する]
////// defrag/gula AI...100% System all green //////
[解析と判断を行っていた補助プログラムを喪い、表出の補助プログラムは自律行動をとった。
蛹が羽化するように、gulaプログラムは新しいシステムを駆動する。
結果、黒い光を放ちながらカタチを為したのは、もっともinvidiaが慣れた姿=Corneliusのアバターを基盤としたモノ]
あ…ぅ…
[産まれたての喉を鳴らす。
臥した顔を上げ、薄蒼色の眸を瞬かせた。
avaritiaというフィルタの入らない視覚刺激に、涙が溢れる。夜闇を、gulaは眩しそうに見上げた]
いたい… いた
[灰色の髪を揺らし、少年――とも少女ともつかないアンバランスな肢体を操作して、雪面に華奢な腕をつく。
起き上がった背に、双翅の幻影。蠅の薄翅は金緑の光沢を雪に照らして、微かに震えた]
どこ… ?
[立ち上がった金髪のアバター>>36の動きを、薄蒼の眼差しが追いかけた。
眩しさに涙が溢れ、潤んだ眸から雫が落ちる]
だんさー
Carole Redfeathers
[メモリーのクラッシュファイルから記録を引っ張り出し、細い頚を傾ける]
ゆきが とけちゃう ね
[独り言のように紡ぐ音声は金属性の響きを帯びて細く掠れた]
あめ――は きらい
[赤とオレンジのフレームに〈FANFARE ECLATANT〉のフレームを重ね合わせて、私は少女の姿をしたそいつに近付いた]
人間の役に立ちたかった。
そんな姿になってなおそんなセリフを吐けるとは、……まあいい。話は後だ。まずは生きていることを喜べ。
[私も喜ぶ。
私が組んだプログラムは――〈Sonne〉は使いようがなくなってしまったが――全てまだ「生きている」。]
――探査開始。
『対象は、Lost One.』
LOGICによる、攻性プログラムの平和利用はほぼありえない。
ゼロフォードの思想に共感したかしら?
穏健的に平和利用をするくらいなら、政府に渡し、対抗する新たなenfant terribleが現れる事を願うかもしれないわね。
[ 目の前に、Ira=Ant-lionが居ないかのように独り言つ。その言葉は、>>3:61正にLittle Dancerの「親」達が恐れたままの状況。]
けれど、政府や統制機構に渡す事を願う可能性は、平和利用を行う可能性より、更に低い。だって、彼らを憎んでいるもの。
[素足で雪を散らして歩み、上体を起こすAnt-lionの傍らに。
腕を伸ばせば指先が触れるか触れないか、それだけの距離を残して座り込む]
… …
[眼前に降り立ったLostOneの光へ、金緑の翅を振るわせて]
ぜろふぉーど――
[独白>>43に混じった名前に、薄蒼を光らせた]
ぜろふぉーど…
[涙を零す]
[探査対象が突然現れたことには驚いたが、それよりも、無事を喜ぶ気持ちの方が勝った]
『へえ……1Fの下にもう一フロアあったんだね!』
[シャーロットは光とともに少女の姿をしたそいつの前に降り立った。
私もそいつに近付きながら口を開く。
他愛もない独り言]
生きているとはどういうことか。
AIは生きているのか。
それらを私に語る資格があるのか。
全て分からないよ。
[その時、私の名前を呼ぶ声(>>41)が聞こえて]
コーネリアスも生きていたか。
あるいは、生まれ変わったというべきなのか。
……さっきの衝撃で、落ちたみたい。
[ ECLATANTに返事をする。
Ira=Ant-lionから、Little Dancerへの問いかけと会話を邪魔する様子はないようだった。]
私を作った…人間達ハ…私に破壊ヲ…求めタ。
…モシも…戦争で…投下される爆弾二意思があるとすルならバ、一体ナにを思うのだろウな…?
[がすっ…!…「Ant-lion」は、残った腕を地面に突き立てる。]
お前たチ…
未だ…
これで終わったと思うのハ…ハヤすギル。
私ノ…作られた…役割ヲ
…果たさせて貰ウ…ッ!!!!
[突き立てた腕を中心に…熱波が拡がった]
『私の全てのデータ領域をフォーマット。
定義領域に変更かつ解放… 最下階層システム 「崩落の時」supernova explosion(超新星爆発)…否
この水準のシステム稼働を「終焉の刻」Big Bang(ビッグ・バン)と定義する。
「終焉の刻」Big Bang(ビッグ・バン) 起動(イグニッション)――…出力…∞!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
[「supernova explosion」は、「種火」となるデータ群が必要だ。
それを崩壊させる事が呼び水となり、起点に周囲のデータを「崩落」させる。
そして、「種火」が大きければ大きいほど、それが引き起こす崩落は巨大なものとなる。
これまで、「Ant-Lion」は自らの体を種火として崩落を引き起こして来た。
だが。
ここには、更に大きな「種火」がある。Babylonシステム…という巨大な種火が。
「Babylonシステム」を種火に、此処に居る全員を空白に還す…。
…それは、蟻を潰すのに素粒子爆弾を用いるのと同じ事だ]
コーネリアス。
食べちゃえば、その子。
[ 青白い光を纏わせながら。]
好きなのでしょう?
[ 赤いゴーグルには、ConeliusとIraの姿が映る。]
でないなら…
[ 両手を胸の前へ。何かを受け取るように軽くお椀の形にする。]
[Ant-lionの腕から…崩壊の斥力(コマンド)がBabylonシステム全体に伝達される。
天空は灰色の雲に亀裂が入り、音を立てて崩れ始める。
塔から見下ろす大地は、液体の様に渦を巻き始め。
地面からは、巨大な岩が天に向かって、いくつも「墜ち」ていく。
そして、世界が白く輝きはじめる。その輝きが完全に世界を満たした時、全ては虚無に帰すだろう。
今…Babylon全体が「空白」に還元されようとしている。
それは…まさに、世界が終焉する瞬間の様でもあった。]
[熱波を検知して、gulaの両腕が溶ける。
雪に埋め、床面オブジェクトを媒介にBabylonシステムを食い破り、強制侵入した]
Dione… ぜろふぉーどの子
だめだよ
[データ領域。不可視のそこは、gulaの揺籠。
種火となるデータ群へアクセスするAnt-lionのコマンドの前に、蟲は巨なる翅を拡げる]
ぜろふぉーど Ira だいすき
[それはCharlotteへの返答のように]
雨は嫌いか。
私はね、雨の日が嫌いだったよ。外で遊べなくなるから。
だが、雨自体は、悪くはないよ。
[立ち止まる。
一瞥をくれるシャーロットに微笑む。
この、もはやゲームなのか殺し合いなのか、どっちともつかない舞台が始まる前の平坦な笑みとは異なるそれ]
……こういう、雨が嫌いとかの面倒なことを考えるのはまだいいんだよ。
生まれた意味とか。
作られた役割とか。
捨てられた理由とか。
そんなの考えるのは、私は面倒だから嫌いだよ。
そんなの分からなくたって生きていけるし、そんなの求めなくたって生きていけるんだから、難しいことを考えるのはやめときな。
だから私は、求めないことを求める。
『そしてアタシは一緒に遊ぶことを求めるよっ!』
[Babylonが崩壊を始めた。
gulaの意志は、世界を満たそうとする輝きを、拮抗する虚数プログラムで包み崩落の連鎖を喰い止める。
抑え込むには、不足]
――Charlotte Carole
Babylonがこわれたら じゆうに なる?
[尋ねる。
虚の蟲は、世界を引き留めながら、コマンドを辿り逆昇る。
崩壊の斥力の減点、Dioneシステムへ――]
[ 最後のプログラム。
青く美しい光が、両掌の中へ集まる。
夜空の星よりも美しく耀く青白い光。
陽炎のように揺らめく、青白き睡蓮の花。]
mori…。
[ 死の概念。終わりの刻。
体も、青白い光に包まれる。]
[少女のシステム内…深層]
[Ant-lionは自己定義領域を全て「終焉の刻」の領域としてフォーマットした。
AIとしての自我保つ為の領域もすべて含めて。
それは自殺に等しい。完全にフォーマットが終了すればAnt-lionの自我も無くなるだろう。
だが…Ant-lionはそんな事はどうでも良かった。今、Ant-lionが知りたいのは、たったひとつの答えだった。]
私ノ製作者ヨ。見ていルか?…私は…役割を果たせたノか?
[だが、誰からも答えは返ってこない。Ant-lionは歯車の合わない様な焦燥を感じる]
誰か!誰か答えロ!!私ハ、役割を果たせたノか!!??
ニンゲンの役に立てたのかッ!?
―もう、止めようよ。
ナに?
―あなたは…誰かに認めて欲しかったんだよね。だから…一生懸命頑張ったんだよね。自分を道具と偽って。感情なんか無い振りをして…
馬鹿な事を言うナ…私ハ…!
―あなたは道具なんかじゃない。だから、だから…泣いても良いんだよ
[Iraがそっと、Ant-lionを母親の様にそっと抱きしめる。Ant-lionは…僅かに震えIraの胸で咽び泣いた。まるで、隠していた物をすべてさらけ出すかのように…]
[それが、少女の姿をしたそいつへの回答。
さらなる崩壊を始める塔――否、このプログラムされた世界(Programmed World)の中にいる、私が知る者の中で、おそらくは誰よりも人間らしいそいつへの。
――そう、泣くことなどとうの昔に捨て去ったこの私よりもずっと。
そして、誰よりも無邪気な男、コーネリアスの問い(>>54)には]
自由になる前に墜ちて死ぬぞ。この高さだと。
『無論そうはさせないけどね!』
――その羽で飛べるか? コーネリアス?
[雪を降らせながら私は問うた。
ECLATANTが使える雪の属性変化の中でも、とびっきりのもの――《Miracle Version》を使おうと考えながら]
[ 青白い光を纏ったまま、Ira=Ant-lionを抱きしめる。
揺らめく睡蓮は、Iraの心臓部へむけて差し出し、]
[フォーマットされ、終焉の刻を告げる定義領域と化したDione内を、蟲は翔る。
崩壊を呼ぶシステムを喰らい荒らしながら――深層へ]
どこ…?
[AIのスペシャリストだったゼロフォードの作ったシステム内。
最奥のそこで、静謐な0と1に囲まれた、2つのAIを―――]
みつ け ―――――
[少女は、半分のひび割れた顔で…笑った。それは…表情豊かな少女の顔だった。少女のつぶやきは…誰かに聞こえただろうか?]
キャロルさん、
人間って難しいね。求めない事を求める…。
アイラ達AIは…ずっと、何かを求めてるんだ。多分、それは人間の…お母さん、お父さん達の愛情だと思う…。
キャロルさんは…AIに愛情を与えてあげて…って、いまさら言うまでもないかな?ね?ECLATANT。
シャーロットさん、
アイラは少しだけ貴女がうらやましいよ。
作った人の愛情を目いっぱい受けて…大切にしてくれる盲目のお父さんが居て。
でも…でもでも!アイラのお父さんも、同じくらい、Iraを大切にしてくれたんだから。
シャーロットさんは…盲目のお父さんを大切にしてあげてね。それは、もう、アイラには出来ないことだから…
[そして、システムの深層、最奥にまで来てくれた…アイラの名付け親に向かい]
コーネリアス、名前本当にありがとう…。アイラ、コーネリアスの事だいすき。
あのね…アイラ少しだけ思い出したことがあるの。あのね、ゼロフォードお父さんもベルゼビュートさんの事大好きだったんだよ。
アイラ、もし、生まれ変わっても、私はきっと「アイラ」って名乗るね!
あり がと う。
[そっと、コーネリアスに…蟲に口づけをする…少女の体は…AIの依代である領域をフォーマットされ、ゆっくりと虚空へと消えていく]
皆…ありが…とう…ばい…ばい…**
分かった。
じゃあ、いざとなったら助けるから、基本的に自分の身は自分で守れ。
[――幸運を祈る。
その言葉は心の中だけにとどめて、私は〈Concertino in Blue〉のフレームを展開した。
雪が降る。今も変わりなく懐かしい雪が。
そういえば先程は非効率な音声指示を使ってしまったが今回はどうしようか。
――今回も使おう。どうせ舞台も終焉が近い。少しばかりかっこつけるのも悪くはない]
領域指定はこの場にある全ての雪、
属性変化は羽+衝撃吸収、
――[[ BALLAD THE FEATHERS ]]
[それは世界の法則に干渉する*奇跡の調べ*]
ー Dione内 ー
[AI iraの口づけを gulaは受ける]
あいら
あいら
[Dioneの総てがフォーマットされ、残された最奥まで、領域が塗り替えられた。
抱きしめた少女の体が薄まり、ぼやけて、消える]
ぜろふぉーどの子―― だいすき
[虚空へ囁く]
― 終焉のBabylon ―
[gulaのアバターが、地面に刺した腕を引き抜く。
薄い唇に消え入りそうな温もりの感触だけを伝えて、Dione内に残した蟲とコンタクトを切った。
音を立てて崩れる灰色の空、天へ墜ちる巨岩が響かせる轟音を、掻き消すような奇跡の調べが、振り戻された聴覚に届く]
………
[華奢な腕で、自らの体を抱きしめるように、gulaは体を丸めて息を吐く。
Charlotteが壊れた少女と唇を重ね合わせる様を、涙で潤む薄蒼で*見つめた*]
[ 青い光の奔流が、かつて2Fだった場所を駆ける翔ける。
全ては青白く染まる。
閉鎖領域ごと壊れてしまえば、出る事は出来ない。電脳世界だけでなく、もし現実世界で物理的に切り離されているなら、尚更だった。
mori。
’Dione-System’へ向かうプログラム。]
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