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>>40
おまえもこんなところに一人でいたら、人狼に食われちまうぞ?
[立ち上がり礼をしたカチューシャが、羊片手にやはりぶるぶる震えだすのを見て、やれやれといった顔をした。]
寒いんじゃねぇか?
さっきの、あれ、飲ませてやったらどうだ?
[ロランにはさっきの茶のことを言いながら、カチューシャに手を伸ばす。
嫌がられないなら、ひょいと片手に抱き上げるだろう。]
……それは、
余りよい冗談ではない、と思う。
男でなければ、どうなのだ。
[女か?と、直接訊ねられたのだ。
わかっているのだろう、と黒い瞳はじっと男を見つめた]
………、わからない。
人狼というのは、喰らう為に人を襲うのだろう?
それ以外でも、人を殺す理由があるのだろうか。
[聞き流されたような報告に、
落胆の色を隠せなかったけれど、思考は口から零れて。
やがて、彼が向けた足の先、物陰にかけられた声に目を見張る]
[少女はひょいと抱き上げられ、その腕の中に収められました。
男の人に抱き上げられるなんて、とても恥ずかしくてじたじたあばれてしまいそうなことに思えますが、おじさんはおじさんだと思っているので暴れることもなく、それどころかすわりが良いように空いている方の手で服をぎゅっと掴みます。
じー…とおじさんの方を見て、ありがとうという代わりに羊のメリーさんをおじぎさせました。]
>>43
ああ?男じゃなけりゃ?
そうだな。
ヤルか?
[ロランの見つめてくる目にはそう茶化しながら答える。]
実際、長くヤッてねぇなぁ。
[下劣だった。
だが、話が真面目な人狼のことになれば、さぁなぁと…。]
基本ドーブツは意味のねぇ殺生はあんましないもんだろうしな。
じゃ、そいつらは人狼の仕業じゃねぇんだろうよ。
ケーサツ、呼ばなきゃな。
[いまは呼べねぇがなぁ、とか付け足しながら。]
……こんなところに。
[少女の姿が見えないことで、
騒動になっていたことは知らず、ただ姿には見覚えがあったから]
そうだな。
皆のところに、戻ったほうがいい。
………。
[手はそっとコートの上から、その下の冷たい火器に触れる。
武器を持っていることを、彼に相談してみたかったのだけれど。黒い瞳はものいいたげに男を見つめただけで、唇は閉じられた。
少女の前だから、と自分に言い聞かせたけれど、
それは自分自身への偽りのような気も、していた]
>>44
[口は開かず、羊が礼をするのを見る。
そういえば誰か、この子どもは喋れないって言ってたなぁ、とか思った。]
お前、もう10年たてば別嬪さんだろうなぁ。
[エロいことを考えたついでに、そんなことを漏らす。]
>>49
ん?
もっかい確かめるけど、お前、女だよな?
[見つめると、白に朱が走り、そして、また睨み俯いた様子に、にや、と嗤う。]
朝か。
まぁ、でも、夜も嫌いじゃないんだがな。
[そう人狼の領分はそこであるし…。]
ちょっと、こっち向けよ。
[俯いた顔、白さはやすっぽい灯りの下でも、よく映える。
そして、ロランがこっちを見上げれば、怯えたように振るその顎をとって、煙草くさい唇をその薄い唇に押し付けようと…。]
お前は旨そうだ。本気でどうだ?
[少し掠れた声でそう囁いて、
問題はカチューシャを同時に抱えていることなどお構いなしっぽい…。]
[目の前で起きようとしていることに、あわあわと。
顔を真っ赤にして、手で自分の目を覆うように…しつつも、指の隙間からばっちりと見ていたり。]
それがなんだと――…
[声に潜む嗤いから、目を背けるように俯いたまま。
零れた黒髪は、もう長くはないから視界を隠してはくれす。
華奢な頤も、細い首筋も、曝されたまま]
――……、
[声に従ってしまったのは、何故だろう。
体は本能に従って、あとずさるように下がるのに、
向け、と言われれば見開いた瞳は男から目が離せずに]
あ――……、
[鼓膜を擽る掠れた声、唇が触れる。
少女が間近にいることは、知っていたはずなのに、意識の片隅から滑り落ちた]
>>51>>52
[子どもが見てようと見てまいと、多分、あんまりこの男にとっちゃ関係はなかった。
女?の問いに否定がなければ、なお遠慮はなく、
抵抗なければ、そのまま口付けはやめないまま、
まるで、お試しといった風に味わうと、いい加減なところで放し…。]
ああ、そっか、子どもがいたんだった。
[ぬけぬけとそんなことを言うと、またにやにや嗤いながら、食堂車の方面へ、カチューシャを抱いたまま足を向けた。]
早くこいよ。ローラ…。
[呼び方もそう変えて、それでも動かないようなら、手をゆるりと伸ばす。**]
ん――…、
[椅子の背もたれにぶつかった指先が幽かに震える。
粟立つ肌は怯えからなのか嫌悪からなのか、あるいはもっと別のものなのか。嬲るように貪られれば、理性は役に立たず、本能は抵抗を諦めいてた]
ッ……、
[解き放たれる、背もたれに触れていた手が体を支えた。
喘ぐような呼吸を整えて、濡れた唇を手の甲で、拭う。
手はそのまま、コート越しの火器に触れて、落ちる]
……君は、
[口の中に残る煙草の後味、伸ばされた手を再び掴むことは出来ずに。抱きあげられた少女と視線があえば目を伏せたけれど、同行しないわけにはいかなかった。]
[食堂車で周囲の話に聞き流しながら自分の考えにふけっていたが、車内の一部が突如、空気が変わったのに気付いた]
どうしたんだい?
[床に座り込んだユーリーに、ロランが離れて出て行った。そして、その時始めてイヴァンの異変に気付く]
・・・・・・・・・・ひっ!!
そ、そんな…!!!
[いきなり急変する周囲。食堂車にいなかった人たちも戻ってきていたりもする中、シャノアールの死も耳に飛び込んできた]
嘘…でしょ・・・?
[先ほど触れた水晶の感触が残っている指先をぎゅっと握り締めた]
何がなんだかさっぱりわからない…。
……。
[毒を塗ったナイフを嬉しそうに月にかざして。部屋に戻るか少し迷って、結局食堂車に向かうことにした。
ちょっと前まであんなに騒がしかったとは思えない、静かな部屋。]
……イヴァン?
[まとめ役をかってでようとした青年が、椅子に座っているのを見つける。
お誂え向きに、静かな部屋。ポケットにはナイフと毒薬。
……にぃ、と笑んだ。]
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