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葛城 都 に 1人が投票した。
御手洗 業 に 12人が投票した。
御手洗 業 は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
現在の生存者は、城 譲、西野 義則、双海 杏、鶯谷 阿太郎、矢口 恵子、葛城 都、二越 鈴、碓氷 愛美、結城 丈二、宇留間 悠介、山田 太郎、ガルシア河村 カルロス の 12 名。
―203号室・深早朝―
[結城丈二はひとり、部屋に戻ってきた。
御手洗業のベッドには誰もいない。また、御手洗業の荷物もない。
ただ一枚。
『御手洗業、体調悪化によりプログラム遂行不可能と判断。日恋で保護・医療施設へと収容いたしました。』と、無機質な文字の印字された紙がベッドの上におかれていた。]
、、、、、、。御手洗、ごめん。
[ベッドに寝転がると、結城丈二は意識を失うように眠りについた――**]
-208号室-
[外は雨だった。
朝方までは雲が多いだけであったが、明るくなることなく降り始めた雨は、時間を追うごとに激しくなっている。]
雨かぁ……
[しばらく部屋でボンヤリしたあと、身支度をして部屋を出る。]
グッモーニン、ウルフ
御手洗の体調はどうかしら…
あの水死体…
もしや、このクラスに執拗なイジメでも?
[現実ああいうイジメのなぶりごろし判例を読んだ事があるとか]
―昨夜のあらすじ―
[助けならガルシアを呼んできてくれれば頼もしい、と言われた鶯谷阿太郎は、呼びに行こうとしたら既にガルシアが食堂からいなくなっていると気付き、慌てて引き返すと中で双海×矢口が成立してしまっていて驚いたが、何か手伝おうと努力するも結局役立たずで、カルロスと西野が運ぶ様を眺めていたのだとさ。]
―207―
[阿太郎は雨の音を聞いていた。]
―――…。
[窓辺に立ち、じっと曇天を見上げている。
表情には、端から見れば何も浮かんでいないように見えた。]
[部屋の中央へ引き返す。
そこにあったのは古い椅子。
椅子を引いて、窓辺へまた戻る。
取り出したのは文庫本。
タイトルは保護カバーがついていて分からない。
阿太郎は特には題名を確認することなかった。
窓辺に座り、膝の上で文庫を広げていた。
読み進めるスピードは、とても*遅かった*。]
-食堂-
[階下へ降りる。
昨夜は遅くまでクラスメイトたちが騒いで居たようだ。
食堂には誰もいな……]
み、みやちゃん!?
[テーブルに突っ伏したままの葛城発見、慌てて傍に行き背中に手を当てる。]
具合でも悪い…?
[暖かい背中の温もりと規則正しい呼吸が、気持ち良さそうな居眠りを連想させた。]
ウッカリ寝ちゃったのかな?
ここは暖かいから風邪ひいたりも、しないよね。
[ホッと笑うとキッチンへ。
料理は出来ないが、更科のような大惨劇を起こす程美味しい設定では無かった。
湯を沸かし、先日もいできたマンゴーを剥いて氷と一緒にジューサーにかけた。
湯が沸いたらお茶を入れ、パックご飯をレンジで温め、インスタントのお味噌汁に冷や奴の朝飯完成。
2人分のマンゴージュースと一緒に食堂へ運んで太郎の朝のはじまりはじまり]
―食堂―
待って…!そのトラックまだ出さないで下さい!今すぐ窓口の方に持っていきますから……っ!!
[叫びながら、がばりと起きる。]
………夢、か。
[悪夢、超悪夢だった。
まるで〆切を1週間余裕越えしたあげくに、クロネコの受付に電話で泣きついているような、酷い夢だ。]
あれ、山田……
…っと、もう朝、か?
[色々と時間軸がおかしい気もしたが、長い人生そんな事もある。たぶん。
立ち上がろうとすると、肩からバスタオルがはらりと床に落ちた。]
みやちゃん、大丈夫?
[なんだか切羽詰った夢を見ていた様子の葛城に、笑いをこらえながら尋ねる。
テーブルの上には、2人分の朝食とジュース。]
アタシ料理できないから、こんなもので口に合うかな?
[バスタオルが落ちるのに気付いて、腰を浮かしかけた葛城の背後のバスタオルを拾う。]
―207→―
[文庫が終端に至った。
阿太郎は何度か前のページに戻る作業を繰り返し、
――やがてそれも限界を迎える。
文庫をどこかへしまい、新たな文庫を取り出――さない。
立ち上がり、椅子を引いてまた中央に戻す。
ずるずる、きいきい、いやらしい音。
手を離すと、止まった。
完全に元あった位置には戻らなかった。
特に表情は変わらないまま、部屋を出る。]
ありがとう…
[バスタオルを受けとると、なんとなく頭から被った。
目の前に朝食が並べられると、申し訳なさそうに山田の顔を見る]
なんか、色々、ありがと…
[いただきます、と言ってお味噌汁をずずず]
―廊下→―
[沛然(はいぜん)と降る雨が、ログハウスを包んでいる。
窓を見ればそこに眺めることの出来る景色。
滴る音は、どこか遠い出来事を伝えるかのよう。
踵を返し、窓を背にして階段へ歩く。
霞がかったノイズを除けば、いつもの静謐な朝の空気だ。]
[何をどう考えても、目の前の葛城の様子はおかしい。もともとキャピキャピ騒ぐようなタイプの女子ではなかったが、さりとて塞ぎこむようなタイプでもないと思っていた。]
ううん、いいよぅ。
友だちだもん。
[聞いてよいのか悪いのか。判断出来ず小さく笑って答えると自分も食事を始めた。]
―→食堂―
[とん、とん、たすん、とん。
とんとん、とん、たん、たたん。]
[階段を降りきり、立ち止まった。視線の先にはエントランス。
更科と風峯のプログラム終了の報せは、まだ貼ってある。
味気なくも黒い印字が、ノイズの中で踊っていた。
数瞬、目を瞑り。
空白の後、方向を転換して食堂へ向かった。]
―食堂―
[背後から降る、中辻の声。
阿太郎は返すことも、振り返ることもしなかった。
食堂の扉を開けると、二人分の影が見える。
味噌汁を啜る葛城と、これまた食事をしている山田。
阿太郎は二人におはよう、と挨拶をした。
上げた顔は先ほどまでの無き表情ではなく、笑顔。]
あ、タイツおはよ。
[しかし、彼はもうタイツを被って居なかった。]
ふぅん……。
[そうか、もう幼き頃のショッカーに憧れた日々から卒業し、タイツを脱皮し、まさに大人の階段を上るところなのだろう。
まさか中辻と会談できる能力をもっているなどとは露知らず、そんな事を思いほほえましく笑顔を返す。]
キッチンにジュースとか、あるよ。
[山田太郎に、持ってきてあげよう的なサービス精神という文字はなかった。]
ジュースか。飲もうかな。
ありがとう山田さん。
[座ったばかりの椅子をあっさり立ち上がる。
山田に礼を言った表情はまた薄っすらと笑んでいた。
白い人の形は、いつもと変わらぬ足取りでキッチンへ向かう。]
―→キッチン―
[程なくしてジュースを発見すると、コップを探した。
幾つか大きさがあった。
少しの間見比べてから、一番小さいものを取り出した。
注ぐと、マンゴーの甘い香りが鼻をつく。
半分少し過ぎたくらいまで注ぐと、その場で飲んだ。
もう一度注ぐために手を伸ばしかけて、引っ込める。
コップはその場で洗うことにした。
流水が排水溝へと流れていく。
換気扇の向こうから、相変わらず雨の音が聞こえている。
目はどこを見ているのか分からない。
――結果、黒い瞳は手からつるりと滑るのを映し損ねた。
カシャアン、と、小気味悪い音がした。]
[食堂に現れた鶯谷に軽く挨拶をする。
笑顔のょぅι゙……もとい、彼の様子を見て、キッチンに向かう背中にふと尋ねた。]
…そういえば、上手く行ったのか?
[寝ていたので、昨夜の惨状など知りません。]
[ちくり。ほんの少し表情を歪める。
見れば、人差し指から血が浮いていた。
ちろりと舐める。
片手のまま欠片を拾う作業を続行した。
拾い終えると、ダンボールを取り出して中へ収納する。
「ガラス破片、安易に触れるべからず」とマジックで書いた。
作業を終えると、指を咥えたまま食堂へ戻る。]
―→食堂―
[食堂へ戻り、視線は葛城の方へ。
指から口を離し、行く際にかけられた言葉に答える。
静かな声。]
無事だったよ。
ガルシアくんと西野くんが皆を運んでくれたんだ。
[答えた顔はまた少しの笑顔。
白い気配は、そのままさっき座っていた椅子へと戻る。
また指を咥えながら、座った。]
……おい、大丈夫か。
[ガラスが割れたような音に、思わず腰を浮かせてキッチンの方に目をやる。
向かおうかと腰を浮かせたところ、鶯谷が戻ってくるのが見えた。]
…おい、切ったんじゃないか?
見せてみろ…
[指を咥えた様子に、眉根を寄せ]
[葛城が指について言及してきた。
阿太郎は再度顔を上げ、笑顔で答える。]
大丈夫だよ。これくらいの傷ならすぐ治るさ。
唾液は血小板の代わりをするんだっけ。そんな感じ。
[指を咥える作業を続行した。
血が止まったか確認しては、舐めて、を繰り返す。]
[ガルシアと西野が、と言った事に軽く肩を竦めた。]
…そうか。
[咥えるのをやめない鶯谷の指をぐい、と引っ張る。]
コップか何かで切ったんだろ?
ガラスは、万が一細かい破片でも残っていたら危険だ。
舐めるんじゃなくて、流水で洗い流す方がいいぞ。
……大丈夫、か?
[鶯谷の頬を、ぺちぺちと叩いてみる。]
[聞こえたガラスの破壊音。
そして指を咥えて戻る姿。
なんだなんだ。
空気が暗いぞ。
雨だしね。]
昨日なんかあったのかしら。
皆を運ぶとか、集団自殺でもあったわけ?
[島に隔離された生活の中で、そんな心理が芽生えても特段おかしなこともない。]
痛い、よ。葛城さん。
[指を引っ張られ、目を丸くする。
しかし次の言葉を聴くと、徐々に細くなっていった。]
心配してくれてありがとう。
でも僕は大丈夫だよ。
葛城さんにはそんなに大丈夫じゃないように見えるの。
[ぺちぺちと叩かれ、少しだけ笑顔に戻る。
キッチンへ向かうため、再び立ち上がろうとした。]
[立ち上がろうとして、山田の言葉が耳に入る。
葛城に向けた薄ら笑顔のままで、白い人の形は答えた。]
集団自殺だなんて不思議(ミステリー)は起きてないよ。
長くお風呂に入っていたから湯中りしたんだって。
うん、見えるな。
[鶯谷の言葉にあっさり答えると、少し強引に手を引っ張り、そのまま椅子に座らせた。]
まあ、私の勘違いかもしれないが。
それならそれで後で謝るとして…。
なんかあったのか?差し支えなければ話してみろ。
聞くくらいの事は出来るぞ。
[な、と傍らの山田にも了承を取る]
ああ、なるほどね。
[そう言えばあの時、女子と男子の一部が露天風呂に行くとか言っていたと思い出した。
あの時食堂に残っていた西野とガルシアが呼ばれたと言う事か。食堂に残ってなくてよかった。アタシ非力なんだからね。矢口に妄想的計算式を立てられていたなどとは知る由もなかった。]
湯あたりなら、しばらく寝てれば直ぐ良くなるね。
[鶯谷を心配する葛城の同意を求める声には、うん、と頷きながらも…視線は葛城を見つめていた。]
[手を引かれ、浮かしかけた腰が再び落ちる。
言葉に、葛城を少し見て、目を閉じた。
頷く山田の気配を感じる。目を開いた。]
―――――――。
何もなかったよ。
[沈黙の後、くすり、とまた一つ笑みを浮かべてそう言った。
静かな響きは部屋を漂った後、遠い雨の音に掻かれて溶けた。]
(なんか妙な雰囲気だな)
ねえ、アンタ本当にタイツなの?
なんか、こないだアタシと喋ったときと全然雰囲気違うんだけど。
そりゃあ、今まではタイツ越しだったから、脱いでも雰囲気違わなかったら怖いけどさ。
アタシに説教かましたアンタはどこいっちゃったのよ。
[そこまで言って、おっと男言葉を喋っていないことに気づいた、ミステイク。]
ふぅ。
[自分の肩をすとんと落としながら、葛城の肩に手を置いた。]
ちょっと脱力って。
ねえみやちゃん、辛いことがあるならいつでも話してね。
[心配そうな表情で見つめ返し]
……それとも気晴らしに、ゲームでもして遊んだほうが良かったり、する?
[山田の言葉に、目を瞬かせた。
呆然とした様子で、山田を見た後、目線を彷徨わせた。]
…………遠い昔のお話です。
ある山奥に、小さなちいさな村がありました。
これと言って特色のない村でした。
しかし、村には一つだけ言い伝えがありました。
山に入った子供は、神隠しに遭うというのです。
それもただの子供ではない。何もない、要らない子供。
…………ある日、言い伝えを聞いた若者が言いました。
おれが、子供を探し出してやる! イタズラに違いない!
村では昔、一人の少女が姿を消していたのです。
そのことが、言い伝えに信憑性を与えていました。
……ですが都会の若者は、信じようとはしなかったのです。
―203号室―
[夢を見ていた。子供の頃に読んだ児童図書。
『子ネコを連れてきた黒ネコ』という物語。
ある日、子供はガレージに汚らしい黒ネコが住みついているのを知った。ひどく人を警戒し、近づけばぱっと逃げてしまう黒ネコ。
だが、子供が根気よくエサを与えているうちに、だんだんと黒ネコも子供にだけは気を許すようになり。いつしか子供は黒ネコをお風呂で洗ってやるほどに仲良くなっていた。
洗っても毛並みはボサボサでお世辞にも綺麗とはいえない黒ネコが、ある日、自分そっくりの子ネコを連れてきた。黒ネコはオスだ。どこかに捨てられていた子ネコが黒ネコに懐いたのだろう。子供は、子ネコも一緒に世話をするようになった。
ところが。その関係は長くは続かない。子供は引っ越すことになったのだ。引っ越し先はペット禁止。黒ネコも子ネコも連れてはいけない。幸いにも子ネコはすぐにもらい手がみつかった。だが…年老いた黒ネコなど、引き取り手がみつかるわけもなかった。]
[街では最近、保健所による野良ネコ対策がはじまった。ほうっておけば捕まって、殺処分となるだろう。それはネコにとって、とても苦しい殺され方だという。
獣医にもっていけば、安楽死という苦しまずに死なせてやれる方法があるそうだ。しかしそれはつまり、自分の手で黒ネコを死に追いやる方法だ。子供はなんとか黒ネコを助けてやれる方法はないかと探し続けた。
しかしなんの手立ても見つからないままやってきたのは引越しの日。
子供は自分の貯金箱を手に家を飛び出した。涙を堪えながら帰ってきた子供の手に貯金箱はなく、庭の隅、黒ネコがよく昼寝をしていた場所には、いまもぐっすり眠っているかのような・・・・・・。]
若者が山に入ると、不気味な鳥の音が聞こえてきました。
葉と葉が擦れあう森の嘆きが聞こえてきました。
唐突に書き分けられる、草叢を息吹を聞きました。
夜空に浮かぶ、髑髏のように白く丸い月を聞きました。
若い男は更に奥へ踏み入りました。
鳥が一斉に劈く様を聞きました。
森が一斉に憤る様を聞きました。
そして――肩に置かれた、ひんやり小さい手を聞きました。
とてもとても小さな、可愛らしい子供の声でした。
振り返ると、そこには誰もいませんでした。
―――というのはどうかな。
その子供が僕、ということで。
[また一つ、笑みを浮かべた。]
[山田は救急箱を漁り始め、葛城も追及は諦めたようだ。
二人を見てから、阿太郎は立ち上がった。]
ちょっと出てくるね。すぐに戻るから。
[引いた椅子を元に戻す。
二人に微笑んで、食堂の出口の方へ。]
[肩に手を置かれて、山田の顔を見上げる。]
辛い事……。
うーん…。
今は無い、かな。
ここ数日で色々とあって、感情とかなんか色んなものが普段よりたくさん動いて、…疲れたんだと思う。
うん、辛くなったら山田に愚痴ろう。
私の愚痴は鬱陶しいぞ。覚悟しとけよ。
[そう言って笑った]
[出て行く前に、背中へ質問が浴びせられる。
阿太郎は立ち止まり、少し間を置いて、顔だけ振り返った。]
67歳かな。
50年前もあの学校に通っていたよ。
[答えた顔はやはり笑顔。
それじゃ、と言葉を残して食堂を去った。
後ろで中辻が声をかけていたが、阿太郎は振り返らなかった。]
―202号室―
ぅー……。
[――雨が降っている。わりに、強い雨。
頭蓋を覆う軋みで、それを知った。あたま、いたい]
…………。
[同室で、まだ寝ている者を起こさないように。
そろそろと、足音を忍ばせて、浴室へ。
遠慮がちに、湯量もしぼって、シャワーを*浴びた*]
そかそか。
そうだよね、いきなりこんな島暮らしさせられて、くたびれなかったらそれこそ不自然だもん。
[葛城の笑顔に安堵して、食事を食べ終える。]
みやちゃんの愚痴ならいつでも聞くよ。
同じクラスになってから、ずいぶん仲良くしてもらっているんだもん。当然当然。
ねえ、それより聞いてもいい?
みやちゃんに、聞いてみたいことがあるんだ。
―→エントランス―
[相変わらず静かな廊下だった。
誰かが通ったとしても、足音を忍ばせていたなら気づけない。
雨の音を追って、エントランスへ。
また印字された紙を見ることはしなかった。
どこかから折りたたみの傘を取り出し、外に出た。
小さな傘。けれど、阿太郎ならば十分に覆ってしまえる。
雨が叩く音を聞きながら、阿太郎は立ち尽くしていた。
エントランスを出たすぐそこで、過ぎる時間を*感じていた*。]
みやちゃん、今もまだ、よっしーと同室でいるの?
前に、かざみぃとさらりんをくっつけるためって言ってたけど……。
[今はもう、2人はいないよ?
と言いたげな表情で。]
…まあ、不思議なくらい快適な生活を送れているけどな。
[主に双海含む、優秀なシェフ達による部分が大きいだろうと思った。改めて感謝しておこう。]
仲良くしてもらってるとか、変な事言うんだな。
借りを作るようなものじゃなかろうに。
ん?なんだろ。
[山田の問いに、首を傾げた]
ああ、そうだよな。
二人はもう居ないんだっけ。
そうだそうだ。
それだったら204が空いてるよな。
帰ったらさっそく荷物を移そう。
[素で忘れてた]
うん、まあそうなんだけどね〜
[男子の一部に(主に恋愛的な意味で)避けられてると思い込んでる自分の友だちの中でも、結城と葛城はとりわけ、自然に仲良くなれたと(一方的に)思っている]
204号室、空いてるといいけど…
こないだガルシアが、部屋がないって言ってたから、204号室が空いてること教えちゃった。
一応、確認してみてね。
ん?
ガルシアの部屋無かったのか。
[山田の言葉に頷き、後で本人に確認してみようと思った。]
…そういえば、そういう山田は何か無いのか?
相談する事とか。
……知ってるか、自分がそういう気持ちになってる時に、人って自分がしてほしい行動を他人にするらしいぞ。
[ふふりと笑う。]
―→食堂―
あれ、ガルシアって部屋ないんだ。
[半乾きの頭で食堂にやってきて、聞こえた話題に反応した。]
じゃあ僕の部屋でいいと思う。・・・・・・御手洗がいなくなった。
[言いづらそうにしながら報告し、葛城と山田に「おはよう」と手をあげてみせた。]
うん、聞いてみて、ガルちゃんの事だから、部屋なしを貫くかもしれないもんね。
[あは、と笑った後、続いた言葉に苦笑した。]
やっぱり、みやちゃんにはかなわないや…。
実は、みやちゃんに相談があるんだ。
アタシ、中学までは男の言葉を使っててね。
高校入ってから、女の子みたく喋るようになったんだけど…
アタシみたいなのって、男子は好きになってくれないのかな……
[肝心な事が言えてないため、変な質問になった。]
[服にかかってしまった飛沫に、あー・・・という顔をしながら。]
うん、日恋から体調悪化を確認したので保護したっていう紙がベッドに。寝てる間に連れ去られたみたいだけれど全然気付かなかった。
[実行犯ですが本来なら睡眠ガスとか使用されるそうです。]
ちょっと喉渇いているから飲み物とってくる。
[言って、冷蔵庫へ炭酸をとりにいった**]
うーん…
[山田の言葉に、しばし考え込む]
言葉使いの問題じゃなくて、チンk………同性だからじゃないのか、避けられてるとしたら。
私も、もし同じ女に「好きです」とか言われたら、申し訳ないけどお断りしたい。
そうなのか…
ジョージって、地震がきても起きないタイプなんだね〜
[そっちか]
あ、ごめん。
[マンゴージュースも滴るいいおとこですよ]
同性だから……か。
そう、そうだよね。
[確かに自分も、昨日碓氷には無理だと伝えたのであって。
てことはそうか、つまりあれだ]
ヨッシーって、好きな子居るのかな〜
[西野に迫ればいいではないか]
[名案]
[まどろみから目覚める。
雨の音と雨の匂い。
砂漠があるのに雨が降るんだ、と思ったがあれは砂丘なのだろう。
どこかでシャワーの音もした。
大きなあくびを一つして、もそもそと起き上がり、着替え始める]
[ドライヤーは、遠慮して。
髪の水気を、タオルで丁寧にとっていく。
もっとも、雨の湿気も手伝って、最後は自然乾燥を待つしかない。
なので、髪を結ぶのはやめておいた。
いつもはツインに纏めている髪を、背側に流した。
鏡でちょっと、確認する。
低気圧のおかげで、すこし、眼つきが悪い。まあ、オーケー]
……おはよー?
[まだ目が闇に、慣れてない。もそもそする気配に、小声で告げる。
気配の主は、鈴か愛美か。もしくは杏か。場合によっては、わんこかもしれない]
へ?
西野?
[唐突に一個人の名前が出てきたことに、きょとんとする。
この話の流れで西野の名が出てきたということは、それはつまり。]
………西野はそっち系だった、か。
[ぼそり]
ああ、西野、ね…
どうなんだろう、な。
傍から見てる分には、気になってる男子……違う、対象がいるようには見えないけど…
[言葉の端々に、少し動揺の後が見えた。]
ん、おはよう矢口さん。
[制服を着終わって、タオルを握り洗面に向かう。
支度中の矢口にへなりとした笑みを向ける。]
夕べは色々と大変だったね。
え?
そっち系って?
[葛城の当惑には気づくことなく]
そっか。
好きな子が居ないなら、アタシにもチャンスがあるってことよね!
……て、どしたの動揺して。
う〜ん
…もしかして、みやちゃんヤッパリヨッシーのこと……好きだったり、する?
[そうそう、ずっと気になっていたのだ、という表情]
[洗面台を愛美に譲って、近くの壁によりかかる]
だねえ。
まあ……杏ちゃんも鈴ちゃんも、大事ないみたいで、良かったけど。
[タオルを持ってるから、たぶん、顔を洗ったりするのだろう。
邪魔はしないように、様子を眺めつつ。話しかけられれば、相槌を]
好きか嫌いか、で答えるなら好きだよ。
たぶん、山田の事を好きなのと同じくらいに。
……愛だの恋だのって意味の好きって事なら、今は誰にもそういう気持ちを持てる状態じゃない…って答えるかな。
[ふ、と笑う]
みやちゃん……
[笑顔に陰があるよ…]
じゃあ、さ。
ほら、ジョージは?
よく、アタシと隣の席のジョージと三人で漫才してたじゃない…ってあれも、単なる漫才か。
[自己完結して肩をすくめる]
アタシさ。
生まれてこの方、今まで男子に好かれた事がなくってさ。
なんかそういうのに憧れてるんだよね。
みやちゃんは逆に食傷気味だったりするのかしら。
こういう趣旨で島に来ちゃったから、脱出するために言い寄って来る男子もいただろうし……
[結城の事を言われたが、こちらが口を開く前に納得したようだったので、あえてそのまま何も言わなかった。]
男子に?
[そりゃ、男に言い寄る男というものは、現実世界ではそう頻繁に見られるものでは無い。ひっそりと地下活動しているのかもしれないけれど。
そんな呟きは心にしまって置いて。]
言い寄られたことなんぞ、生まれてこの方一度も無いが…。
杏や鈴みたいなかわいらしい女の子なら、そういう事もあるかもしれないけどな。
[そう言って、肩を竦める]
[顔を洗ったり歯を磨いたり。
髪は一つに結んで珍しくポニーテールに。]
矢口さん、ご飯食べにいこ。
二越さんたちまだ眠ってるみたいだし。
へえ、意外……
みやちゃんクールビューティの見本みたいな人だからさ。
[アタシが男ならほうっておかない…と言いかけて口をつぐむ。
アタシ、見た目は男、心は乙女だった。
結城の話題への反応のなさが葛城らしくない。
声のボリュームを落とし、葛城に囁く]
ジョージと喧嘩でも、した?
喧嘩……
[まあ、間違いなく喧嘩ではないな、と思った。]
そういうわけじゃないけと、なんだろな、うん。
あまりに近すぎる、というのもそれはそれでよろしくない……という話かな。
[おそらく山田にはわからないであろう言葉を残し、少しだけ笑うと、ごはんごちそうさまと言って食器を*片付けに行った*]
そ、そう? ありがとう矢口さん。
[かわいいといわれると少し頬を染めて、食堂へ向かおうと部屋を出る。]
食事なかったらどうしよっか。
パンでも焼く?
[階段を下りて食堂へ。仲良さげに話す二人の姿が見えた。]
近すぎて……かあ。
[幼なじみ特有の何かがあるのかな…]
ま、なんかあったらみやちゃんのこと、アタシが助けるから、ね〜
[食事を終えた葛城の背中にそう、言葉を投げておく。]
さて、アタシもごちそうさま〜
[食堂に入ると、丁度二人が食事を終えたところだった。]
おはよう二人とも。もうご飯食べたんだ。
[食器の少なさに双海の料理でないことがわかった。
そのままキッチンへと向かう。]
矢口さん、パンにしよう。
ご飯炊かれてないみたいだし。
[でも後から来る人のためにご飯はといでスイッチオン。
食パンを取り出してトースターにセットした。]
[おかずにフライパンにときたまごを落としてスクランブルエッグを作る。フライパンの端っこでウインナーをついでに焼いて、お皿に乗せた。
トマトときゅうりを添えて二人分完成。
矢口にはコーヒーを頼んで、テーブルに運ぶ。]
矢口さん食べようー。
[コーヒーが運ばれてくるのを待って、オーロラソースを作って皿にかけると食べ始めた。
今日は皆各自でご飯を作ればいい、そんな視線。
ちなみに御手洗がいなくなってることには*気づいていないようだ*]
[山田や都、結城には軽く挨拶。
愛美が手早く調理を進めるあいだ、
例によってドリップ式で、くるくる淹れて。
二人分のコーヒーカップを手に、テーブルにつく。
焼き立てのパンと、淹れ立てのコーヒーの香り。たまらない。
雨のせいで重い空気も、軋むような頭痛も、忘れられる。
スクランブルエッグには、ちょっと胡椒。
トーストには、せっかくなので、初日の木苺ジャムを塗ってみた]
いただきますー。
[もっきゅもっきゅ]
[トーストを齧る手を、ちょっと止めて。
愛美に話しかけるでもなく、宙に呟く]
……山田くんと都ちゃんって、珍しい組合わせだなあ。
[いやでも、マンゴーの匂い漂う結城もいたので、
結城と都がいるところに、山田がきたのだろうか。
にしては、山田と都が仲良さげ。ふむ。恋愛事情は複雑怪奇]
――というか。
結城くんと都ちゃん、どうなったんだろ……。
[一昨日、愛美ちゃんと一緒にお説教したのに続き。
昨日も結城くんを、教育したわけだけど。
結城くん、珍しく強い意志を抱いた感じで駆けて行った割には。
都ちゃんと仲良くしているわけでもなく。進展、あまり、ないみたい]
[食後のコーヒーをすすりながら、ぼんやり。
考えるのは、昨晩の、杏のこと]
(杏ちゃん、起きてこないなあ……)
――城コロス城コロス城コロス……
[なんか逆になった!!]
[――と思ったら、もうちょい暇だった。
折角なので、目の前の愛美ちゃんを、じっとみる]
……ふむ。
[か わ い い]
こう……うん。いい。
[なにがですか矢口様。
……あれ、なんか聞いたことあるような執事的な人のツッコミが]
[……しかし、まあ。
いくら杏ちゃんとか鈴ちゃんとか愛美ちゃんが可愛くても]
……女の子同士じゃ、ダメなんだよなあ。
[まあ。少子化対策らしいので、当たり前だけど]
―外・エントランス傍―
[阿太郎は、弾き飛ばされた傘を眺めていた。
立ち尽くしていたら、横面を張るように吹いた風。
落ちた傘を呆然と見つめる。
雨に打たれていることに気付かないように。
やがて、傘を持っていたままの形だった手を下ろし。
ゆっくりと、歩み寄った。
そのまま、緩慢な動作で傘を拾う。
骨を畳み、元あった折り畳みの形に収納する。
髪の先から、吸い切れなくなった滴が、手に落ちた。
一粒、二粒、三粒四粒。
相変わらず、表情は曖昧なままだった。]
―→207―
[エントランスは素通りし、別れ道で立ち止まる。
体から落ちる水滴が、濃い跡を作り始めた。
そのことに気付きもせず、少し、食堂を見て。
また少し、大浴場の方面を見て。
何事もなかったかのように、階段を選んだ。
207の部屋に辿り着くまでの道を、滴の染みが*標(しるべ)した*。]
[もそ、と僅かに身動ぎ。
浴衣の塊が少しだけ身体を反転させて、そして漸くその瞼が開いた。
ぽふん、と掛け布団を軽く叩く。多分、と言うか十中八九ベッドの上だ。
ゆるりと周囲を見回すと、自分も荷物やらも見つかったから
どうやら202号室に間違いなさそうだった。]
…、あれ。
[いつ戻ってきたのだろう。
茹だって、休んでいて、浴衣を直して貰って。
…うん、ここまでは覚えている。]
……、
[高確率で自分の足ではここへ戻ってきていない。残念ながら。
なるほど。しっかりと意識を落として運んで貰って
長時間寝ていたならば、この起床の爽やかさも頷ける。
爽やかに寝落ちを果たせば、それはもう快適な眠りに違いない。
…正直すまんかった。]
ん。わんこ、おはよー。
[寝台まですり寄ってきた存在の頭を軽く撫でて
わしわしと朝の挨拶。…そういえば存在を忘れていました。
もそりとベッドから起きると、朝の身支度。
そろそろ修学旅行分の着替えも無いので、制服に着替えてしまう。
…今日こそは洗濯しないといけない。
外は雨だけれど、乾燥機万歳。]
わんこ、おいでー。
[両手に洗濯物を抱えて部屋を出る。
犬が部屋を抜けたのを確認してぱたりと扉を閉じた。
元々朝ご飯は抜く派だったので、あんまりお腹は空いてない。
…最近が豪華すぎるので、うっかり相伴に預かるけれど
お陰さまで朝方に慌ててご飯を食べなくても、暫くは余裕で活動できる。
…良い子は真似しないでね!
とりあえず脱衣所の方へ立ち寄ると、ぽいっと洗濯物を放り込んだ。
洗剤もネットも柔軟剤もすべて揃っているこの施設に脱帽。
むしろ、何に使うのか判らないものまである。
…正直慣れてるもので充分なんだけど。]
[洗濯機のフタに「リン使用中!」のメモをぺたり。
小さいメモだけれど、フタも閉じてるし気付く筈。
…ほら、男子は一部は兎も角――女子は皆常識人の筈だし。
ね。]
そういえば、結局お前は「ワンコ」のままだね…。
[洗濯機が回り出したのを確認して、今度こそ食堂へ。
良い匂いがすると、流石にお腹が空いてきた。
ワンコに声を掛けて、食堂へ。
しっぽを振りながらてこてこと後を着いてくる犬は本当にかしこいと思う。
皆がここを出たら、この子どうなるんだろう。
…まぁ、残念なことにしばらく全員が出る事はなさそうですけど!]
―遊戯室―
[なんとなくながら遊戯室にやってきた。手持ち無沙汰っていうやつだ。
考えても焦ってもなにも変わらない。まずは自分であるべし。そんな結論の元に、ひとまずせっかくだからやっていないことでもやろうと思ったのだ。
ビリヤード台に1から9までの球を無造作に転がす。ナインボールとかそんな形式ばったことをするわけでなく、適当な場所に手玉を置くと、1番を的球として見据え結城丈二はキューを構えた。
眼を細める。狙いを定める。ビリヤード自体の経験はほどほどだ。姉に強制連行されてやらされたことが多々。さて、その気になる腕前は・・・。
1.なかなかだ!的球はカコンと音を立ててポケットした。
2.ばりばりだ!カコカコカコンと小気味いい音と共に数個のボールがポケットした。
3.まけまけだ!カキョっという音がして手玉が僅かに転がった。
4.ほどほどだ!ひとまず的球に当てることは成功した。
5.だめだめだ!勢いよく飛び出した3(9)番ボールがアナコンダ!
2(5)]
[レシーブボックスにまとめて転がり込む音を無表情に聞き流す。また次の番号に狙いを定めキューを突き出せば、2クッションで的球はポケットに吸い込まれた。]
、、、、、、。
[数個の球を落としたのは最初だけ。後はひとつづつ順番にポケットへと落としていった。]
あら、おはよ。
って、まなみんてば、おトイレと駆け落ちしたんじゃなかったのね……。
[てっきり御手洗と一緒にハニームーンに行っちゃったと思っていた碓氷がやってきて、かなり驚いた後、自分の推測が若干違っていたのかと認識を変える。]
じゃあ、一体誰と?
まあいいか。
[そのうち、居なくなっている女子がいれば気づくだろう。
食べ終えた食器を片付け、碓氷と矢口に会釈をすると食堂を後にした。]
-娯楽室-
[暫く部屋でゆっくり過ごしていたが、ふと運動しようと娯楽室へやってくる。
球のあたる硬質な音が響いていた。]
ん?
ジョージ?
[娯楽室を覗くとビリヤードをする結城。
近寄りキューを一本手に取る。]
ま〜ぜて☆
あ、山田。
[ちょうど最後のひとつを落としたところだった。顔をあげて、キューをくるっとまわして立てればとん、という音が床で鳴った。]
うん、いいよ。
ナインボール?それとも適当に?
[ボックスに集まった球を取り出そうと身を屈める。]
[山田の言葉にどうしてそんな事になったのか良くわからないまま、けれど「駆け落ち」という単語が気になった。
料理をしている間も気になり続け、食事を終えた後ようやく御手洗がいなくなってることを知った。]
御手洗君…どうしたんだろう。
あー、もう。
ジョージってば、ほんとそそっかしいんだから!
[球を取り落とした結城をからかう様に言いながら、転がる球を拾い集める。
集めながら、ボソッと尋ねた。]
ね、みやちゃんと最近、喧嘩でも、した?
[そそっかしい、じゃないだろう。という目で見るも相手が山田だから仕方ないとわざわざ文句は言わない。
ひとつため息をついただけで転がった球を集めはじめる。]
、、、ん?
うん、怒らせた・・・というより、呆れさせちゃった気がする。
[詳しくは語らないまま、拾い集めた球を台の上に並べ始めた。]
どっちからはじめる?
えへへ、さ〜、早くならべたまへ。
…って、呆れさせちゃったってアンタ。
またアナコンダでも見せちゃったって感じ?
みやちゃん元気なかったよぉ。ほんとアンタ、バッカねえ。
[球が三角形に整列するのを確認して、意気揚々とキューを構えた。]
もちろん、アタシ〜☆
それは呆れられるとかじゃなくて命がマッハっていうんだよ。
[はふぅ、とため息。]
ん、だと思ったから柔めに並べた。
[ブレイクでよく散らばるように。]
取り敢えず、幼馴染だからってみやちゃんに、あんま甘えすぎちゃダメだよ〜?
[構えるとキューを引く。狙いを定める。打った。
結果は5(5)
1キューがよれよれ。手玉はへろへろ
2勢い良く球が散らばった
3勢い良く散らばった球が6(9)つポケットin
4球は殆ど一箇所にかたまったままだ
5手玉が跳ねてアナコンダにhit
[悶絶中。]
ま、も、、、、、、。
[どうしたら的球がそんなことに。狙ったとしか思えない。
結城丈二は患部を押さえて身動きがとれないままぷるぷるしている。]
きゃー、ごめんっ、ごめーん!!!
[慌てて、痛がっている結城の患部に手をあてて撫でてあげようと……]
って、○×▲■◇!
[真っ赤になって慌てて股間から手を引いた]
―204号室―
[一応ドアをノックし、返事が無いのを確かめてからドアを開ける。
誰もいない。
カルロスはもうこの部屋を使ったのだろうか。ちょっと見ただけではわからなかった。]
……。
[なんとは無しに、片方のベッドに腰掛けてみる。
ついこの間まではここに更科が居た。結局、同室になったものの全然一緒に居なかったな、と少し後悔した。]
…出られるのか、な。
[ぽつりと呟く。]
ごちそーさまでした!
[ぱちん、と手を添えて食後の挨拶。いつの間にか食べ終わっていた模様。
最早専用と化している赤色のマグカップにカフェオレを注いで
食後のまったりタイム。]
…、雨かー。
[ずず、と啜りながら窓の外を見やる。ううん、雨は苦手なんだけどな。
…自然現象に文句を言っても仕方がないのだけれど。
同じ階の別室で、誰かの何処かにビリヤードの球が直撃したとか
そんな事を知る由も無く、カフェオレ美味い。]
[おさえている時点でどこに当たったか判ろうものがその反応。
腰を後ろからとんとんと叩きながら涙目で赤面している山田を睨みつける。]
、、、、、、バカだろう、君わ、、、。
[内股。屈み腰。]
[砂塵は平々凡々とした一般家庭ではなく、少々特殊な家の長子として産まれた。この世の多くの表道を歩く者たちには知られざる、魔術師の家系である。
しかし魔術師の家系といっても、西野の力は三流程度。大した力を持たぬ末席である。しかし砂塵の父親は魔術師である家と自分に誇りを持つ人物で、世界の一端を解き明かそうと学究する徒だった。
世界の一端を解き明かす。なんと崇高で素晴らしい職務だろうか。砂塵はそんな難問に立ち向かう父を尊敬し、そして父のように魔術師として生きたいと思うようになった。
幼い砂塵に、まだ父は基礎的なこと以外は教えはしなかった。だが彼が独学で魔術を習得し始めるのに、そう時間はかからなかった]
[ある日、砂塵は父に自分の魔術を見せた。すごく勉強し、とても練習し、自分で創り上げた自信作だった。それはトテモトテモ素晴らしいもので、西野の今までの理論を二歩も三歩も進んだ代物だった。
だが……砂塵の魔術には、西野の魔術理論が欠片も入っていなかった。
砂塵の父は魔術師である自分と、その家系に誇りを持っていた。だが砂塵の理論は西野の理論を使わず、一代でその先にある。
……つまり、父と先祖の人生全否定☆
そんなことも知らず紙一重のKY馬鹿っ子は鼻を垂らしながら自慢げに自分の魔術を見せた。どう? どう? すごいでしょ?]
あわわわ、ほんとだ、ほんとにアナコンダだ。
何度かパンツ姿見せられてたけど、あのテントは本物だった!
[意味不明なことをわめきちらしながら、あわあわと娯楽室の中を右往左往。]
いっ、今のはセクハラ委員会には、訴えないで!
あ、二越さんおはよー。
良く眠れたみたいだね。
[カフェオレを飲んでいる二越に挨拶。
自分もコーヒーの残りを口に運ぶ。]
雨降ってるし、みんなで娯楽室で遊ぶ?
それともゆっくりする?
[その娯楽室で何度目かの結城への災難が降りているのも知らず。]
うん、おはよー。
お陰様でしっかり寝れた、…っていうかむしろ昨日はゴメン…。
[お陰様ですっきり快眠で御座いました。]
雨だと、外行ってもあまり出来る事ないもんねー…。
娯楽室行く?私はどっちでもいい、けど。
でも何があるっけー…。
[水着が溢れんばかりに存在した記憶はあるけれども
肝心な娯楽用品の種類はさっぱり記憶に残っていない。
ず。 カフェオレを啜ってぱちりと瞬く。
もう一度窓の外へと視線を向けた。 雨音が、ノイズみたいだ。]
はぁ〜い。
[ひとしりき赤くなって騒いだ後、気を取り直して結城のアナコンダにhitしたてのホヤホヤの手球をセット。
カツーン!
今度はいい感じに球がばらけた。]
そう言えばさ、おトイレって体調不良でここを出されたんでしょ?
その前のティナもそう。
日恋って、もしかして「恋愛する気が無い」人物に、薬とか仕込んで退場させて、特別プログラムへ送る、なんてこともしてるのかしらね。
――― 205号室 → 食堂 ―――
[自分が構築した理論展開にひとまずの満足を得たら、腹が空腹を訴えているのに気づいた。階段を降り、食堂へ向かう。
テーブルの上を見て、今日は料理担当が寝坊したことを知り期待はずれ感を漂わせつつその場にいる者に挨拶する]
やあ、みんなおはよう。
[今度こそまともにブレイクショットが為された頃には痛みが多少落ち着いてきた。]
え・・・・・・。
[別に投げ捨てなくてもその手があったか!という顔。]
あ、西野くん。おはよう。
[鈴ちゃんについで、西野くんが湧いた。
なんだか微妙なオーラがあるので、軽く挨拶だけにしておく。
まあ、コーヒーを希望されれば、淹れたかもしれない]
うん、もしかしたらそうかもね。
でも御手洗はぐでんぐでんに茹でられてたし、日恋がなにかしたってわけじゃないんじゃないかなあ。
[まだ内股ながら台まで歩み寄ると、バラけたものの球がひとつも落ちていない様子を見てなんとかキューを構えた。
1.それでも問題なく的球(1番)を落とした。
2.さすがに手元が狂ってスクラッチ。
3.なんとかひとまずセーフティ成功。
4.お返しってわけじゃないが的球が吹っ飛んで山田の頭に!
1(4)]
娯楽室色んな道具があったよ。
一回卓球台で遊んだけど。探せば色々有るんじゃないのかな。
あ、西野君おはよー。
[顔を見せた西野へ挨拶を一つして]
ご飯はセルフサービスだよ。
たぶんそろそろ炊けてるとは思うけど。
あ、西野くんも。おはよ。
[醸し出される期待外れ感。
まぁ仕方がない、杏の食事を食べてしまったら
味覚のレベルもあがってしまうというものだ。
しかし作ってくれた人に謝れ!全力で謝れ!
文句があるなら私が西野くんの分まで食す。
体重? それはここに来てから見てないですが何か。]
茹でられてたのか。おトイレ一体、何してたんだろ。
大方、女湯でも覗くために、ずっと露天の湯の中に
忍法水団の術!
とかでもやってたんじゃなかろうか。
[結城のショットは見事にin。引き続き結城が打つのを見守る。]
[西野くんに対する違和感が、強くなった。なんだろう?
黒い水面に渦巻く黄金の泡を眺めながら、首を傾げる。
――ああ、そうか。それか]
……はい、どぉぞ。
[西野の前にカップを置いて。訝しげに、その表情を覗きこむ。よく判らない。
差し出したのは、注文どおりの、ミルクたっぷり砂糖なしのコーヒー。
昨日は、砂糖ひとつだった。どうでもいいこと、だけど。変化には、違いない。
まあ、そう。本当はただの気分で、自分がコーヒーに気を遣いすぎるだけなのかもしれない]
ああ、やっぱりあれはまだ寝ているのか。昨日はずいぶんゆだっていたし、起きてこないようなら体調を気にしてやってくれ。
[碓氷に言われ食事を取りに行こうとすると、二越が睨んでいるのに気づいた。なんだか最近念波に目覚めたのか、何となく言いたいことが分かる気がした。口元に手を当て、肩を落とす]
ああ……すまない。たしかに少々、ワガママだったな。
[おめでとう! アナコンダはメガロドンに進化した!]
―207―
[部屋の中央。朝、引きもどした椅子。
阿太郎は膝を抱えて座り込み、腕に顔を埋めている。
ちら、と見える瞳は窓の外。
相変わらずごうごうと降る雨を映していた。
髪も、体も、服も、濡れたまま。
雫は椅子を伝い落ち、床を濃く染めている。
雨の音を除けば、体から滴る水の音が部屋の音色の全て。
阿太郎は、濡れていたことを思い出したように、一つ震えた。]
うーん、なんだか服着たままにダーイブ。とかやっていたけれど…。
まあ、なにがあっても御手洗は御手洗だから。
[勝手なことをいいながらキューを突き出せばこれまたうまく2番を落とすのに成功し・・・。]
あ、配置ミスった。
[手玉がどう見ても3番を落とせない場所で止まってしまった。]
[西野への違和感に気づくことはない。
矢口の様子に首を傾げる。
ちなみに体重計はなにそれ状態。元々そんなに乗るほうではなかったからもちろん乗ってない。]
わがまま?
[二人の念波にも気づくことは出来ないだから普通なんですってば。]
…判ったなら、よし。
[西野の様子にうむ、と頷いた。
口に出してないのに心読まれた!と一週間前の自分ならば
きっと驚いていたのだろうが、最早驚きもせずに受け答えしている辺り
しかしうっかり念波に目覚めたのは此方も一緒のようだ。]
まぁ、…うん。
私もうっかり杏ちゃんの食事は期待しちゃう方だから
人の事言えないんだけど。
[小さく笑ってカフェオレをもうひと口。
碓氷の問いには、良い笑顔で首を横に振った。
目覚めなくて、いいのよ! むしろそのままの君でいて。]
ありがとう矢口。ところで昨日もそうだが、コーヒー担当になったのか?
これからも頼んでいいか知りたいんだが。
[コーヒーを淹れてくれた矢口に礼を言って、冗談をいいながら一口だけ口をつける。それからキッチンへ行った。
食事の用意をして戻ってくると、適当な席に座ってゆっくり緩慢な動作で食べ始めた]
[椅子から足を下ろし、立つ。
雫が更に激しく落ちた。
そのまま、どこかを漁る。
しかし、息を一つ吐いて、再び椅子に座った。
また膝を抱えた。目は窓ではなく、床を見ている。]
碓氷。以心伝心だよ。
目や表情、その身に纏う雰囲気から考えていることを読み取るんだ。
そしてさっきは、二越が怒っているように見えた。
[そういうことにしておこう]
[……どうやら、砂糖の有無はただの気分だったらしい。
まったく。髪型の些細な変化にも機微を察するのが、女の子だというのに。
コーヒーの砂糖なんて、コーヒー党には重大極まりない部分に、
気分で変化をつけてくるなんて、なんというか、なんというだろう。
……もてあそばれた? なんかちがうな]
ん?
コーヒーは、淹れるの、好きだから。
言ってくれれば、いつでも淹れるけど。
[まあ、ここにいる限りは。だが]
あ〜あ。。。
[キューの先端にぐりぐりと滑り止めをつけながら、場所を結城に譲る。]
恋愛もおんなじ。
アタシ、不器用なのかな〜。
ジョージは、アタシみたいなのって、どう思うの?
[二越に首を振られた。気になる。なんだろう。]
以心伝心?
わからなくはないけど、西野君ってそんなに二越さんや矢口さんと仲良かったっけ。
[以心伝心は仲がいいからこそできるものだと思っている。
目と目で通じ合う、ような。]
[手番が来たのでキューを構える。順当に3番、4番と落とし次の5番に目を向ける。]
そういえば山田はどうするのさ。
誰か好きな人とかいないの?
[なんか妙に余裕あるよね、と続けながら5番も落とし…手玉が7番とくっついた。]
・・・・・・。
[なんともならない、と肩をすぼめ適当に弾いた。的球でない7番がころころと転がる。]
[なんだか矢口のコーヒーに対する思い入れがすごい気がするのも念波じゃなく以心伝心である]
ああ……じゃあ、次から飲みたいときは頼むことにしよう。
[単純な話、喉が渇いているときに砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを飲みたくないのと同様に、砂糖とミルクは気分が示す量が適量だと思う自分は間違っているのだろうか?]
ん〜、好きな人、かぁ。
[眉間に皺を寄せて結城を見る。]
余裕? なんだろね。
ジョージは、もしアタシから恋心を打ち明けられたら、どうする?
[ふと、昨日の碓氷からの質問が脳裏をよぎった。
そのまま手球をセットして、狙うは6番。カツン、硬い音とともにポケットにin
続いて7番に狙いを定め、こちらも快調にin
そろそろ緊張の8番です。]
やだー西野くんってば、私の事よくみてるー?
[小さく笑いながらも、半ば棒読み。椅子の上で体育座りとか、ちまっこく器用に膝を抱えて、カフェオレをずずっと啜る。あつい。
その端っこでコーヒー専門職への就職話が出たようなので
…、ちぇこちゃん。私も、わたしも!と手を上げて主張した。
友人のコーヒーはドリップの所為か大変美味しいので、是非ご相伴に預かりたい。]
仲が良かったと言うか、…
杏ちゃんと、城くん関係で うっかり共鳴したと言うか
…、
[碓氷の言葉に、少し前を遡って――それと思わしき原因を眉を寄せて口にする。
いやぁあれは衝撃的な出来事だった。
と、窓の外の空がちかっと光ったのでびくっとした。
その反動でちょっとカフェオレ零した。
あわてて、手でごしごし拭い……、 伸ばした。
音は無いけど、多分雷。]
ん。
まあ、真夜中とかに突然、頼まれたら困るけど。
常識的な時間の範囲では、いいよ。
[夜明けのコーヒーを飲みたい、とか言われたら、アレだが。
……そりゃあ、疲れてるときは砂糖を増やしたかったり、
短時間睡眠が続いてコーヒーをがぶ飲みしているときはミルクが欲しかったり、するかもしれないが。
まあ……うん、いいよ。西野くんが美味しく飲んでくれれば]
なんだか最近できるようになった気がするんだ。
やっぱり、こういう場所に閉じこめられているからかな。共同生活ってのをしていると、皆の心の機微がだいぶん予想つくようになるものらしい。
[いやいやネーだろ、と思いつつ適当を言う。碓氷はずっとそのままでいて欲しいとちょっと思った]
[どこかから文庫を取り出す。
だが、ページがぐずぐず湿っていたになっていた。
開こうとすると、一部が破けて、床にはらりと散った。
無残に欠損した文庫を暫し見つめた後、ベッドへ放る。]
ふー――……。
[長く、冷たい息。
髪はともかく、服は体の熱で乾き始めていた。
また立ち上がり、犬か猫がそうするように頭を振る。
細かい飛沫が飛び、床に斑が作られた。]
[振るうのを終わると同時くらい、窓の外が光った。
緩やかに顔を上げると、遅れて届く雷の音。
黒い瞳は光を反射し、終えた後も残滓をじっと見つめていた。
やがて飽きれば、目を閉じ、わしゃわしゃと髪を掻いた。
あほ毛が立った。
それには気づくことなく、部屋から出るべく扉へ向かった。]
不器用もなにも、山田は名前と格好と喋りですごい問題があると思うけれど・・・。
[山田が調子よく球を落としている様子を眺めながら。]
恋心を。んー・・・。
想像がつかない。
[首を傾げた頃、7番がカコンと音を立てた。]
共鳴かぁ。ちょっと、羨ましいな。
……二越さん、台拭き取ってくるね。
[零したのは見逃さない。
伸ばしたのも見逃さない。
立ち上がるとキッチンまで言って台拭きを持って帰ってくる。]
はい。
雷も鳴ってるんだねぇ。
[のんびりと外を見つつ。]
ふうん? でも、なんとなくわかる気はするなぁ。
顔見てて、思ってることはわからなくっても、感情は予想つく感じ。
機嫌悪そうだなぁとか、嬉しそうだなぁとか。
でも、それ以上わかるってことは、それだけ良く見てるって事よね。
[西野の適当言ったのに真面目に返した。]
ああ二越のことはよく見ているかもな。……天敵だし。
[イマジンブレイカーの胃ネタを引っ張ってみた]
矢口。真夜中に突然部屋に行ってコーヒー淹れろ、なんて言う馬鹿は、殴り倒していいと思うぞ。
[そう言ったところで、一瞬の光。雷光]
格好、シャツにジーンズ。
名前、やまだたろう
喋り、アタシ言葉。
うーん。やっぱ言葉だけ違和感よね。
よし、やっぱまた、男言葉に戻すぞ!
これでどうだ、違和感ねーだろ。
[ふふん、と得意げにキューで手球を突く。
球はコロコロ横へそれた。]
―→食堂―
[戻る時についた雫の跡は、もう薄れ始めているようだった。
なぞるように歩き、特に何事もなく階段を下りる。
そうして階段の下へ辿り着くと、また見回した。
エントランスを見て、浴場の方を見て。
最後は食堂の方へ向き直り、ひたひたと歩き出した。
靴を脱いだままで裸足だったと目視のは途中のこと。
立ち止まりかけたが、一つ息をついただけで、また歩いた。]
碓氷……たまに思うんだが、君は恋バナが大好きだろう?
[テーブルに身を乗り出し、碓氷の顔を覗き込んで見る。からかおうとしているのか、それとも真面目なのか。
どちらにしても、好きなことは間違いないように思うが]
以心伝心で分かるぞ。
ちぇこちゃん大好き!
何で自分が女の子やってるのか疑問になるぐらい好き!
[きゅん。全力で応じてくれた友人に心の声でラブコール。
…何を言っているのかわからねーと思うが( ]
……、ありがとー…。
[バレないように、こそこそ零したカフェオレを手で伸ばしていたが
碓氷にも西野にもしっかりバレていたらしい。うう。
差し出された台噴きで零した所を拭いて、
西野から渡されたハンカチを有難く借りて、手を拭く事にする。]
ゴメン、西野くん…ちゃんと洗って返す…、
[天敵にハンカチを貸してくれるとは、何て良い人なんだ。
と、腹の底から唸るような音が響いた。…紛う事無く雷だ。
びく。と再びマグカップを揺らしたけれど、今度は辛うじて零さなかった。
セーフ。いそいそと、気付かれないように窓際から離れる準備。]
[稲光。正直びっくりしたけれど、キッチンには誰もいなかった。
なんというか――イベント的な意味で、切ない。
涙をこらえながら、何十秒か蒸らした粉に、くるくると湯を注ぐ。
静謐に、響く雨の音。入り混じって、黄金の泡が弾ける音も聴こえるよう]
……はい、どぉぞー。
[……正直、鈴はカフェオレ飲んでるし、手を挙げたのはなんか別の意味な気がしなくもない。
だが私は顧みない。だってなにか勘違いして、キッチンに逝ってしまったから。
まあ、自分の2杯目を淹れるついでに、誰かに追加したんじゃないかな。かな!]
いや、それ逆効果だと思うよ。
[呆れ顔で目を細め。山田の打った手球が何にも当たぬまま動きを止めたのを確認し手に取った。]
顔立ちはちゃんと美人なんだから、それに合わせたらしい格好すればいいのに。
肩があるのだって服装によっては利点だよ。
[手球を設置して8番を狙う。軽く引き球にしておけば次で9番も落とせるだろう。キューを構え、狙いを定めて引きしぼった。]
別に返さなくてもいいが。
しかし以心伝心はできても、雷が苦手なのは知らなかった。だがまあ、ここは日恋の最新無駄技術の結晶だ。そうそう恐がることもないよ。
[雷にはまったく動じず、ミルク多めのコーヒーを飲む。宇留間が好きそうな味がした]
え〜〜、美人?
アタシが?
[キューを構えてまさに今、打たんとしている結城に、驚いた声をかける。]
ジョージってば、実はアンタガチホモだったんでしょ?
ガチホモだから、アタシにははなっから興味がないんじゃないの?
―食堂―
[あほ毛を揺らしながら扉を開く。
中には朝と違う人影が屯していた。
ハッスルしている面々を見て、おはよう、と小さく挨拶した。
届いたか届かなかったか分からないような小さな声だ。
姿に気づかなかったなら、雰囲気に呑まれて消える程度の。
ほんの少し、矢口の姿を見て、瞑目した。
口を開きかけて、閉じ、顔を別の方向へ向き直らせた。
視線の先はキッチン。ぺたぺたと歩いていく。]
―2階廊下―
………なんだ、これ。
[204号室から出ると、濡れた足跡が階段の方に続いている。
はて、と首を傾げ、こんな真昼間から近くの海で溺死した幽霊でも出没してるのかな、とちらと思った。]
[カキョンっ]
あーーーっ
[山田の言葉に手元が狂った。手球は8番の横をすり抜けそのままポケットにIN!]
山田がおかしなこというからスクラッチしたじゃないか。
[じとり、と睨む。勝利を確信していただけに恨みがましい。]
―→キッチン―
[コーヒーの香りが鼻を掠めた。
食堂を振り返りそうになって、また瞑目する。
あほ毛ゆらゆら、キッチンへ。
目に留めたのは、朝割って詰め込んだガラス入りのダンボール。
しゃがんで調べると、蓋を開けられた形跡はない。
一度、中身を確認し、また閉じた。]
や、流石に貰うのは申し訳ないというか。
[いくらなんでも悪い。私物を遠慮なく受け取れる程図太く出来ていない。
西野の言葉に困ったように眉を寄せて、にぎにぎとハンカチを握りしめた。
くっ…しかし、何故雷にここまで平気でいられるのか。
平然とコーヒーを口にする相手脇目に、窓際から避難。
あれに撃たれたら間違いなく即死じゃないか、怖かろう怖かろう。]
…まぁ、念波でも言ってなかったし、
ここにきてから雨降って無かったし…。
[それで以心伝心していたら、逆に慄いてしまうところだ。
…まぁ、あとは小さい頃のトラウマの所為で、雷は良い記憶が無い。
のだけどそこまで言う必要もないし、黙っておく。]
あーちぇこちゃん、ありがとー。
[コーヒーを有難く受け取って、冷めるまでテーブルに待機。]
うぷぷ。やったね〜
[ぴょこんと喜びに飛び跳ねて、手球を拾うと、8番の絶好ポジションを見つける。]
いただき☆
[チョン、小突いただけで球は真っ直ぐin]
おおし、勝ちが見えてきたね!
動揺したと言うことはつまりはアレか。
やっぱりガチホモか。
だからおトイレと同室したり、ジョジョもつれてこいとアタシに頼んだりしてたのね。
―食堂前―
[足跡はまっすぐ食堂の中へ向かって行く。
ふむ、と首を傾げてから食堂の中をひょい、と覗く]
おーい、ここに土左衛門の幽霊来なかった?
[言いながら、鼻をひくひく。
良い匂いがする。コーヒーの。]
[か わ い い]
…………。
[なんだか、鈴ちゃんが、不安げな顔をしていた。
具体的にいうと、雷がなりはじめた頃から。
ここはひとつ。女の子同士、鈴ちゃんを慰め――]
……あ、おかえり、都ちゃん。
ええと…………コーヒー、飲む?
[入れ違いに食事を終えて、戻っていった都ちゃんが、帰ってきた。
幽霊は、判らないけど。とりあえず、コーヒーは、聞いておく]
[こりゃ負けたなあ。とキューを抱え、9番を狙う山田を見守る。]
いつも思うけれど山田の理論は必ずおかしい。
ガチホモだったらよっぽど風峯あたりに行くと思う。
[すごく間違った返答をした気がする。]
―→食堂→―
[ガラス入りのダンボールを持って、道を戻る。
葛城が面子に増えていた。
元いた面々は、どうやら気づいていないようだ。
もう一度だけ矢口に視線を向けかけて、戻した。
特に表情が浮かぶでもなく、食堂を通り抜ける。]
[しまった、至福の妄想タイムを邪魔してしまったようだ!
[>みやこは ようすをみている ]
う、うん。
もらっていいかな…
[少しびくびくしながら、お願いしてみた]
どうせ安物なんだが……。じゃあ、また返してくれ。
[肩をすくめ、二越に言ってやる。それから口元に手を当て、少し考える]
そういえば、確かにここにきてから雨は降っていなかったな。
海に囲まれた山のある島なら、地形的には頻繁に降ってもおかしくない。マンゴーのあるような南の地域なら、雷だって頻発するかもな。
[とはいえ気象に対しての知識など、曖昧模糊なものなのだが]
しかし、なぜそこまで雷を怖がれるのか分からんな。逆に羨ましい。僕にはない感覚、という点で。
意義ありぃ!!!
[9番はちょっと遠い。跳ね返る角度を計算してキューを握り構える。]
本物のガチホモだったら、行くのはガルちゃんでしょ〜〜
[どっちもどっちだ]
とりゃ!
[二回壁に跳ね返り、惜しいところで球が止まる。]
あ〜〜、外しちゃったぁ。
―エントランス→―
[折り畳み傘を取り出――そうとして、ダンボールが邪魔をした。
上手く出ない。
阿太郎はまた一つ息をついて、そのまま外へ出た。
出た間際に石ころを踏んづけて、ほんの少し顔を歪めた。
靴を履いていないから、もろだった。
めり込んだ石を抜いて、その辺へ放る。
そしてまた歩き出した。]
[9番狙って2クッションしたらそれはもう惜しくない。]
だってガルシアじゃ…。
[手球をちょいと置いて、ちょいとつく。]
美しくないじゃん。
[軽い音を立てて9番ボールがポケットした。]
[か わ い い]
……ん、了解。淹れてくるね。
[普段は割とクールで、格好良い系の都ちゃん。
雷のせいかしらないけど、それが、びくびくしてるのは、可愛い]
…………ぉ?
[入れ違いに、鶯谷が、段ボールを持って去っていった。
幾らなんでも、入るには小さすぎる気もするけど。なんだろうか。
と、こぽこぽと音をたてるカップに注意を戻す。
おっと、いけないいけない。
最後のところは苦味が強いから、ペーパーにちょっと液が残る程度で終えるのだ]
……どぉぞ、都ちゃん。
[特に注文がなかったので、添えたのは、ミルクと角砂糖、ひとつづつ]
…あー都ちゃん、おはよー。
[妙に窓から距離を取った位置からご挨拶。
幽霊ってなんだろう、と思いつつふるふると首を振る。
あれか。以前面倒くさそうとかうっかり思っちゃった事に対する
宛て付けの様に、まさかの幽霊からのセルフ肝試しか。
…多分違うな。
まさか矢口が何かしら妄想しかけてたとかは
残念ながら以心伝心で拾う事は出来なかったが、
出来ていたら、きっといつでもカモン!とか即答だった。
むしろ言いたい。]
あ〜あ、負けちゃった。
ガルちゃんじゃ美味しくないって事は。
かざみぃならば、美味しいの?!?!!?
[そうか、さらりんは肉食系だったのか。
意外だ。
世の中意外なことだらけ。]
よし、負けたジョージには罰ゲーム。
ちょっとこれから、アタシに付き合って来てくれない?
[キューを壁に立てかけて、親指をくいっと背後に向けた。]
[幸いにも出血することはなかった。
ダンボールをがしゃがしゃと鳴らす。
鳴らしながら、ログハウスの裏手へと回る。
やがて、いつぞや、結城に見つかったボイラー室が見えてきた。
ぬかるんだ土に足跡をつけつつ、そちらへ向かう。
ボイラー室前に辿りつくと、一度ダンボールを置いた。
両手でボイラー室の扉の取っ手を持ち、体全体で引く。
重々しい音が、呻きの声のように辺りに響いた。
開ききってしまえば、後に残るのは雨の音。
再びダンボールを持って、ボイラー室へ入る。]
いや、濡れた足跡がな…
[西野に適当に説明すると、なにか一瞬妙な光が宿った矢口の目にびくっとなった。猫なら全身の毛が逆立つレベル。]
あ、ありがと…
砂糖とミルク、もうふたつずつもらってもいいかな?
[甘党だった]
うん、ちゃんと返すよ。
安物だろうと、西野くんのもの だし。
…え、えー…? それは困る、なぁ…。
[投げられた言葉に、こくこくと頷きながら、
続いた言葉にぴくりと、間違いなく顔が引きつった。
…雷が頻発する、だなんて何と言う事を言ってくれるのか。]
――怖くない?
突然光るし、大きい音するし、撃たれたら多分死ぬし…。
逆に、西野くんが羨ましい…。
[羨ましがるものじゃない、と首を振りながら
指折り、本人なりに真剣に一つずつ理由を上げる。
ものの、上がる理由が何より非常に子供っぽい。]
へ?
[窓の外に視線をやっていたから、覗き込まれると一瞬きょとんとして、それから驚いた。]
わわ。
それは、嫌いじゃないけど。
でも好んでするほうでもないよう。
[少しだけ肩を怒らせた。矢口のフォローにはうんうん頷く。]
―ボイラー室―
[ボイラー室は、壁の厚みもあって静かだった。
開いた扉から以外は、一切の音を遮断している。
阿太郎はガラス破片入りダンボールを適当な隅に置いた。
がしゃり、と音がして、それ以降何も鳴らなかった。
反対方向には、ログハウスの火気を支えるボイラーが。
阿太郎はそれをじっと見上げ、背に雨の音を聞いていた。
細部に目をやり始めると、阿太郎の耳から外の音は遠ざかった。]
いや、美味しいじゃなくて美しいって・・・うん、ある意味では美味しいって言い方のがいいかもだけれど。
って待って、僕が負けたことになってる!
[当然のツッコミ。]
[――鈴ちゃんの体温が、ごく近く。というか、密着。あったかい]
にしのくん。いいぞもっとおどかせ。
……じゃない。こほん。
鈴ちゃんをあまり、怖がらせないでよ。
[西野を、じとー]
ふふふ〜ん、男なら、細かいことは気にしない、の♪
いっくよ〜
[強引に結城を伴って、208号室前の廊下へ。]
ちょっと、見て欲しいものがあるから、ここで待ってて。]
[杏ちゃん以外の女子(山田は知らない)が、全員、ここにいる。
その割に、西野くんは全く平然とこう、ごく自然に会話している。
……と、いうことは。
私は、西野くんをコロせばいいのか、(杏ちゃん狙いの場合)
応援すればいいのか(男性狙いの場合)、どっちだろう]
雷は音大きいもんね。
[雷が怖いらしい二越へ微笑んだ。
中にいるときは割りに平気だったりする。
外にいるときに鳴り出すと怖がるのだけど。]
でも二越さん、大丈夫だよ。
照明の下と金属からは離れといた方がいいと思うけど。
落ちるって思うから、怖いんだよね。
雷は怖くないな。怖いと感じる気もない。
子供の頃は、台風が来たらワクワクしていた。スリルというか、大自然が用意したイベントを楽しむ気分だな。そういう意味で言うなら、二越が恐がる姿はこのイベントを真っ当に楽しんでいる気がする。
[矢口に引っ付く姿を見て、どうしてそこまでと眉をひそめる。そして、それから碓氷に視線を向けた]
碓氷は、僕がジョジョを殴った日もそんな目で見てた気がするんだよな。別段好んでなくても、気は向くんじゃないのか?
―→エントランス→食堂―
[もう十分に濡れた体。傘を差すことなく。
戻ってくる頃には、水気であほ毛がなくなっていた。
それでもエントランスで、一度、ぷるぷると体を振った。
飛沫がそこかしこに飛ぶ。
例のプログラム終了の紙にも水滴がついた。
見上げて、少しだけ目を細め、視線を逸らした。
歩く先はまた食堂。新たな足跡をつけて、向かう。]
ちょ、わ――。
[208号室前まで連れてこられてしまった。]
なんなんだか。もう。
[閉められた扉の手前で腕を組み、逆側の壁にもたれかかった。]
……、
[一瞬、矢口に視線を向けた。
脅かせ言った。この友人なんか言った。
カフェオレが無くなったので、もそもそと入れて貰ったコーヒーへ手をつけ始める。
こくこくと数口飲みこんで、ぷは、と息をついた。
暖かいものを持ったりしていないと、おたおたする鶏モード。]
-208号室-
[結城を廊下に待たせて自室へ。
そこには、碓氷から借りていたワンピがある。
先ほど結城に言われた言葉を反芻する。
名前、格好、言葉。
男に統一したら逆効果だ、と言われた。
ならば。
シャツのボタンを外す。
するり、とシャツが床に落ち、肌が露になる。
身体にはぐるぐると白い布が巻きつけられていた。
むろん、実は酷いケロイドとは自分の様相だった、という訳ではない。
きつく巻きつけていたサラシを外す。
するすると布が外れ、二つのなだらかな丘陵が現れた。
サラシで隠せる程度の、標高の低い丘ではあるが。]
―食堂―
[食堂の扉をまたまた開ける。面子は変わっていないようだ。
西野の口から矢口、という名前が出て瞑目したが、
立ち止まりを解除して、またまたキッチンへ向かおうと。]
ええ。
そりゃ、城君殴ったときはそうなんじゃないかなって思ったけど、今回のは単純に感心しただけだよ。
良くみんなのこと見てるんだなぁって。
さすがに私、西野君が矢口さんと二越さんの二人とも好きそうに見えるとか思わないもの。
[むしろいまだに双海がすきなんだうなと思ってたりはする。]
[髪の手入れはしていた。
整髪剤などは使えなかったが、ブラッシングは怠っていない。
細身のジーンズを脱ぐと、細い腰と脚が露になる。
服の上からは確かに、見るからに男性のような体型であったが、それでもウエストの括れラインが、女性の身体であることを物語っていた。
碓氷のワンピを震える手で持ち、そっと見につける。
当てて鏡で見るよりは、似合っていた、気がした。]
……おかしくない、かな。
[激しい不安に苛まれ、このまま鍵を閉めて閉じこもってしまおうか、と考えたが、それでは何のためにこの友人を連行してきたのか判らない。]
お待たせ。
[扉を開けた。]
……西野くん。
そこは嘘でも、『すぐ鳴りやむよ』とか『僕がついてるよ』とかさ……。
[いや、鈴に対して後者を口にしようものなら、血に沈めるが]
…い、いやぁ…、大した理由じゃないんだよ…?
台風は、…か、雷が鳴って無かったら平気だし。
[暴風警報が出た途端、大喜びで外へ飛び出す子供が台風が苦手な筈が無い。
とにかく雷に良い思い出が無いってだけだ。話すのもなかなか恥ずかしい。
西野が眉を寄せる様子に苦笑しつつ、矢口にはぴったりひっついたまま。]
小さい頃外で遊んでて、突然大雨と雷が鳴り始めた時があったんだけど
その日に限って、お母さんが外に出かけてて鍵置いて行き忘れて
……、まぁ、帰ってくるの遅かっただけ…。
[家の鍵を持った母親が帰宅する夜まで、
近所の公園のトンネルでひたすら雨と雷を凌いでいただけの話だ。
大きな音がコンクリートに凄い響くわ、濡れて寒いわ誰もいないわ
辺りはどんどん暗くなってくるわで、とにかく怖い印象が強い。
いや、正直子供心には非常に怖いのだよ諸君。]
、、、、、、、、、、、、。
[なんだか予想外のものが出てきた。
が、丈二はだからといって驚くわけでなくただまじまじと山田の姿を確認し。]
よんじゅってん。
[言い放った。]
[碓氷。念話はそういうものじゃなく、もっとギャグ風味な能力なんだ……]
僕はとても臆病でね。人の顔色を見ていないと不安で不安で仕方がないんだ。疎ましがられるのも煩わせるのも怖いのさ。
そして矢口、ぼくに なにを きたいしている。
[ところで葛城の視線の意図に念波で気づいていいか?]
鈴ちゃん、雷、だめなんだよね。
[鈴のことばに、ちょっとだけ、笑みを浮かべて。
ひしりと自分にひっつく頭を、なでなで、なでり]
西野くんに、何を期待してるか、って……。
それは、そう、だね……。
[ちょっと考えて、イイ笑顔で]
……良識?
[別に、ここから出るための愛をくれたっていいのだが。
西野相手のフラグは一本もない、残念!!]
なんで髪おろしてるのさ。それなら結った方がかわいいよ。
ウエストもまだ余裕あるんだよね?山田、スレンダーなんだしもっとしぼっていいと思う。
それからなんでスニーカーなのさ。指定の革靴でいいからもうちょっとそれっぽいの合わせなよ。
[うんうん、と確認しながら思った事を順番に述べた。]
[碓氷の言葉にこくこく、と頷いて。
…頷いてから、周囲を見回して狼狽たえた。
照明の下と金属から離れる、というのはどうすればいいのだろう。
今の住宅は基本的に家電からして金属だらけだ。
なにこれこわい。
とりあえず天井を確認して照明の真下から
椅子をずりずりと移動させると、ちょこんとその上に座り込んだ。
…マグカップは陶器だから、多分大丈夫。たぶん。]
―→キッチン―
[背中に視線と、楽しそうな声が聞こえた。
その中の矢口のものを聞き取ってしまい、目を細める。
心持、早足でゴミの元へ行こうとして、顔をゆがめた。
足を見ると、石を踏んだ箇所が赤くなっていた。
あれからまた道を歩いたので、知らない間に切ったようだ。
幸い、砂が詰まっていて血は出ていない。
恐る恐る足を下ろして、改めてゴミの元へ。
とりあえずで分けられたゴミを配分するため、新たな袋を。
ゴミをがさがさと漁り、中身を分別し始めた。]
[二越の体験談には、歪めた口元に手を当てる]
トラウマか。確かにそれは怖いだろうな。悪かった。
屋内ならともかく、子供一人で屋外に長時間は……台風の日は、怖いだろうな。
……な、なるほど。
じょ、ジョージ、アンタ、何だか詳しい、ね。
[機関銃のようにまくしたてる友人の言葉に、想いっきりうろたえた。]
髪、結わくの?
ど、どうすれば……。
ウエスト絞るって……。
あ、靴、靴はわかる。よし、変える。
[おたおたと部屋に戻り、革靴に履き替えた。
ついでに姿見を覗いて、髪を掴んで持ち上げたりしてみる。]
ジョージ、髪の毛結わける?
[何かいる。あれは鶯谷君だった気がする。そう思うがやはり一見するとただの美少女にしか見えない。]
臆病なんだ。そうはみえなかったけど。
なんだか西野君って、他の男子ともちょっと違うよね。
別次元を生きてるって言うのかな。
[他の男子が別次元なのかもしれない。
ギャグ風味な特殊能力は声に出してしまったら言葉で返されても仕方ない気がする。
むしろこれは、そう何かのフラグと思えば。]
良識か……。
[遠い目をした]
どこで置いてきたのかな。最初から持ってなかった気もするな。
[この島に来たときにはすでに、持っていなかった気がする]
それはムリだよ。やったことないもん。
[髪を結えるか、と聞かれて部屋の外から返事をする。]
僕はずっと姉さんがお洒落してるところ見て育ったから感想はいえるけれど、別にファッションのなにかしてたわけじゃないよ。
あとは他の女の子たちに聞いて、どうしたらいいか教えてもらったほうがいいと思うよ。
[両手の指を組んで、ん、、、と背伸びをした。]
西野くん……自分を卑下しないで。
[沈痛な、面持ちで]
西野くんにさえ良識がなければ……、
私たち(女子)は、どうすればいいの……?
碓氷。これは大切なことだからよく聞いてくれ。
僕は他の男どもと違って、別次元を生きているんじゃないんだ。
[むしろ、別次元に行きそびれただけなんだ。本心はあっちに行きたいとずっと思っている]
僕は……良心はなくても、常識はある。それだけのことなんだ。
[やばい、ここに居ると手が出てしまう!何に!?]
…ごちそうさま、コーヒー美味しかった。
また淹れてほしい、な。
[矢口に微笑むと、食堂にいた面子に手を振って食堂を出た]
うう、そっか。そうだよね。ジョージが女装癖とかあったら、それはそれで怖いもんね。
……他の女子、か。
[真っ先に思い浮かんだのは、朝話をした葛城の顔だった。
でも、やはりこの姿を多くの人に見せるのは、まだ怖い気がする。
この島には両親は居ない。
でも、隠すことが当たり前になっていた自分の気持ちが、言うことを聞いてくれないようだ。]
ちょっと、色々悩んでみる。
見てくれてほんと、ありがと。自分では全然わかんなくて。助かったよ。
ありがとね。ジョージ。
[大切といわれれば聞かないわけには行かない。]
別次元を生きていなくて、良心はないけど常識は、あるって。
[本当に大事なのはト書きに含まれている気がした。]
でも、少しの良心は持った方がいいよ?
持ってたよね? 城君殴った時とか。
それともあれは、良心があったからの行動じゃなかったのかな。
[葛城がなぜか慌てたように出ていくのを見て、疑問符を浮かべながら碓氷に応える]
あの時の良心か……。
[飛び立つジョジョを思い出した]
そうだな。なんだかもう、非常に今はどうでもいい気分なんだが。
まあ、あれは良心だったのだろうかな。ジョジョに苛ついていたのもあったが。
ん、お役に立てれば幸い。だよ。
[お辞儀をした山田に微笑を見せて。]
それじゃちょっと僕、考えることできちゃったから。あとは自分で、ね。
[言って、203号室のドアノブに手をかけた**]
…うん、ダメ。
[ダメと認めるのは少々悔しいのだが、雷だけは本当にダメだ。
友人にひっついた姿勢のまま、撫でられて少しだけほっとする。]
トラウマというにも、若干恥ずかしい出来事なんだけどね…!
[既に何年前の話だと言うのか。はははは、と少し渇いた笑いを零しながら、
西野の言葉に気にするなと僅かに首を振った。くそう、非常に恥ずかしい。]
……、
[しかし良識とか常識とか良心とか、そんな話題が出てしまう辺り
本当に日本政府は、選抜を間違えていると思った。
なにこの高校生たち。]
―キッチン→―
[何かお前矢口のストーカーじゃね? という電波を受信したので、早めにネタを終わらせることにする。世界は平和であるべきだ。はて何のことだか。
ゴミを分別し終え、そのまま食堂を通り抜けてエントランスへ。
またボイラー室へ向かうと、ゴミを置いて、そのまま部屋へ*戻った*。]
[結城の背中を見送りながら、考える。]
なるほど。
女の姿になった方が、ガチホモ的には美味しいって事を考えるのかしら。
[すっかり結城がガチホモという構図が成り立ってしまっている。]
にしても。
まんざらでもない、と思っていいのかな?
[部屋に入ると、再度姿見を見る。
何故か引き出しに入っていた細長いスカーフを使ってウエストを結ぶと、何となく映画で見た女優のような気分になった。]
[葛城が出て行くのを見送る。]
もういいんだ。
うん、なんとなく、そうだよね。
西野君ってそういうとこ少し冷めてる。
[誰かのために、何かしたいと強く思ったことがあるのだろうか、と、少し疑問に思った。]
髪を結う…どうやるんだろ。
[引き出しに入ってた輪ゴムを使って、髪を適当に括ってみる。
が、クラスメイトの女子達みたいに、上手く結えずによれよれと落ちてくる。]
あちゃ。
イテテ。
[輪ゴムで留めたらそりゃそうだろ]
[二越の乾いた笑いを聞いて……少しして、ふむ、と頷く]
ああ、なるほど。
ここで僕は……すぐになりやむよ。ぼくがついてるよ。って言わないといけないのか。
[絶対に似合わない。そう思った]
……、うん。似合ってないね。
別に大丈夫だよ。
[西野の言葉に小さく苦笑しながら、ふるふると首を振った。
らしくない、というか西野らしく無いとも思うし。
そして矢口が、若干Mっけを発揮してきた事を何となく察知した。]
冷めている、か。そうなのかな?
自分では良く分からないが……。過去は教訓として情報として、今は先のことを考えたい状況かな。
[肩をすくめた。息を吐いた]
なんせ、考えることが山積みで大量だ。どこをどうすればいいのか分からん。
[ふむ、と頷いた。瞼を伏せる。
次に開いた目はどこまでも真剣な色。二越を真っ直ぐ見つめ、手の平を上に向けて右手を差し出す。静かで優しげな声で……]
大丈夫。雷なんてすぐ鳴り止む。
それに……僕がついてるよ。
[もぞ。
そういう効果音が相応しい寝起きです。
湯あたりで完全にやられていた双海ですが
無事に目が覚めました。ええ。無事です。
外で、雷っぽい音がする。
部屋には誰もいない。
鈴も、矢口も、碓氷も]
…、……。
[もそ、と布団の中に潜った]
…雷、かあ。
[もそ。鈴は大丈夫だろうか。
自分もあまり得意ではないけれど。
少しだけ、雷の音を聞きながら、夢とこちらを行ったり、着たり]
……、
…えと。
[マグカップを両掌に包んだまま、向けられる視線にぱちりと瞬いた。
眉を僅かに寄せて浮かべるのは、…まぁ嫌悪ではない。
…何と言うか、恐らく困惑する、というのは
真に此れを指すのだと本能的に理解した。なんだろうこれは。
似合わない、といつもの如く一蹴すれば良いのだろうが、
何処までも真剣にされるとそうも言い切れず
むしろその台詞は、如何せん弱り切っている現時点において
非常に安堵出来る類に違いは無かった。
――嗚呼、どう反応すればよいものやら。]
…うん。 …? あ、ありがとう…?
[かくん、と首を傾いで見返して、…差し出された手は
どうすればいいのか判らずに、結局そのまま視線が其方へ向く。]
考えることって、そんなにあるのかな。
たとえば特別プログラムはどんなだとか、日恋の組織の内情とか、戸田って人が何処の組に所属してるとか、風峯君はその手下っぽいよねとか、あの二人今頃どうしてるかなとか、そういうこと?
考えて、状況を打破できるならだけど。
出来るのかなぁ。
それに、西野君は自分で考えることを増やしてる気がする。
…。
[日本に来たばかりの頃は、
やたら雨ばかり降っている国だな、と思った。]
…。
[今思えば何のことはない、梅雨だったのだが。]
……ック、ハハハッ!
[反応に思わず笑ってしまう。差し出した手を引っ込め、腹を押さえるほどに]
いやすまない。
やってみただけなのだが、やはり僕には似合わない。
だが、だが、だが……だ。今のは意外だった。
二越。冗談を真に受けてくれるな。
――西野くんは、そういうのやらないと思ってたし
やっても似合わないと思ってたら。
…真面目にされると、色んな意味で意外すぎて。
[正直びっくりした。と思わず小さく笑う。
相手が手を引っ込めたのを見て、ほっとしたようにコーヒーを一口啜る。
真に受けるな、との言葉にはこくこくと頷いた。
嗚呼、結構真面目にびっくりしたとも。]
考えること、ね。
いかにこのプログラムを皆で上手く抜けきるか、が現在の悩みのタネなわけだが。
ちなみに戸田はおそらく欧州のマフィアだな。風峯はヤクザよりはレスラーの方が似合っている。
[碓氷に上機嫌で言って、それから笑って見せた]
状況の打破ね。
碓氷。誰のために何ができるか、を考えずにできるほどの良心を、僕は持っていないよ。だから考えるのさ。
[西野とのやり取りは一瞬半眼になり掛けたが。]
プログラムを抜けるのって、結局恋愛するしかないってことだよね。
もしくは、体調不良?
でも体調不良ってその後どうなるかわからないのか…。
考えて、結局答えが出なかったら?
遅かったら?
なんだかね。
西野君は考えすぎてる気がする。
―脱衣所―
…。
[ここは脱衣所だ。]
…。
[昨日は、死屍累々と居並んだ湯あたりで倒れた者たちを西野と協力しつつ順繰りに部屋へ運び入れたのち、足拭きを干す、濡れた床を拭くなどしていたら眠くなったので、例のごとく椅子を並べてバスタオルをかぶり、そのまま寝たのだ、と思いだした。]
…。
[少し、じめっとした。]
…。
[女子の中には浴衣の着方が甘い者もいて、若干目のやり場に困った記憶があるようなないような…
いや、忘れておこう。]
いやぁ…、今回は、こう。…タイミングと意外さ?が。
絶妙なハーモニーを奏でちゃった結果がこれだよ!…的な感じに。
[なったんじゃないかなぁ、とゴニョゴニョ。
自分でも、予想外の反応をしてしまったのでマグカップを抱えて
いそいそと誤魔化すことにした。
これでも結構冗談は通じる方の人種だと思っている。一応。
が、意外も意外に、台詞だけでなく動作まで基づいてしまったら
思ったより、似合わないと言いきれなくなってしまった不覚。]
少なくとも、此処に来る前の西野くんならやってない。
別に考えることが悪いって訳じゃないよ。
なんだかもっと気楽になればいいのに、って。
ちょっと思うんだ。
[手元の空になったカップを見て、そして矢口を見た。]
矢口さん、コーヒーおかわりしていい?
[矢口のコーヒーの味がとても*気に入ってるようです*]
僕は考えすぎか。碓氷。
確かに、考えるて時間がたって、遅れてしまうのは不都合がある。だが……。
[少し、声のトーンを落とした]
……誰かと一緒にここを抜けるってことはな、碓氷。
それは、前を向いて歩くしかなくなるってことだ。
僕らはこんな場所に放り込まれたが……どうせなら、皆で前を向いていけるよう、最善を尽くしたい。そう思うのは、悪いことだと思うか?
[慌てる二越に、悪戯を思いついた少年のように眼を細める]
タイミングと意外さか。……なるほど、心にとどめておこう。
さっきの二越は良かった。できればまた見たい。
[彼女の最後の呟きには、少し微笑んだだろうか]
でも、私に前を向いて歩くのを進言したのは、西野君だよ?
…皆で前を向いて。
誰かと抜けるのじゃなくて。
ってことは、誰とも抜けないってことだよね。
それは皆が特別プログラムとかに進むってこと?
それとも、皆で共謀して適当にカップル作って、脱出した先で又落ち合うとか?
…声聞こえてるだろうから無理か。
[モニター室のモニターが壊れていたのは知っていたから。でも、御手洗がいなくなってたりするのを見ると監視の目は行き届いているらしい。]
…最善って、人によっても違うんじゃないのかな…。
皆に意見を聞いても遅くはないと思うよ?
……うわぁ。
こう…、西野くんて。
[結構、意地悪。 なのでは。
楽しげに眼を細める相手に、苦笑交じりに眉を寄せた。
あれは不覚の事態であって、再度先の様子を見せるのは出来れば遠慮したい。
うおおお、と低く自己嫌悪に唸っていたら、向けられた笑みに
きょとんと一度だけ瞬いた。 嗚呼、また意外な面を見た。気がする。]
西野くん、…ちょっと変わった?
[かくん、と首を傾いで問う声は、少しだけ楽しげか。]
……。
[碓氷の言葉には、口元に手を当てた。考える。思考する]
いや、僕は皆が納得できるような、そんな結果を求めたいだけだ。碓氷も言っていたように、このプログラムを、前向きに……。
[何か違う気がした。何だろうか? 何かが根本で叫んでいる気がする。何かを見落としているような、何かを抜かしているような。何だろうかこの感覚は]
[悩んでいると、二越の質問。かくん、と首を傾げる仕草がおかしくて、また笑いそうになる。
疑問は、とりあえず置いておこうと思った。]
二越。僕は変わったように思うか? 変われたように思うか?
もしそうなら、僕は嬉しいんだが。
[また笑いそうになっているだなんて、まさか気付く筈も無い。
何だろう、と思いながらも相手の言葉には一つ頷いた。
…愛美ちゃんと、西野くんの難しい話は良く判らないけれど。]
…? うん。
まぁ、元々私が西野くんの事を詳しく知ってた訳じゃないし
もしかしたら、見てなかった部分が多かったのもあるかもしれないけど
――それでも、やっぱり変わったと思うな。
[マグカップを両手で抱えて、ずず。と啜りながらこくりと頷く。
もっと取っ付き難いと思ってた、と小さく笑った。]
二越は、たしかに僕らの事は見てなさそうだ。
いつも双海たちのことばかり見ている気がする。
[二越がマグカップを小動物みたいに抱えて飲むのを見て、そういえばコーヒーを飲んでいる最中だったと思い出した。テーブルに置いていたそれを手に取り、一口飲む。
コーヒーはとっくに冷めていたが、それでも美味しく感じた]
取っ付きづらい、か。僕にそんな気は無いと思ってたんだが、たしかに今の方がなんというか……知らないうちに作っていた壁が、少し無くなった気はしている、かな。
―207―
……よし。
[――――心は決まった。
一人、部屋で膝を抱えていた阿太郎は、そっと手を解いた。
瞳には、先ほどまでのどこか虚ろな陰は無い。
ちなみに少し前までの挙動不審な行動は考え事をしている阿太郎の姿であり、思考状態で手作業をしている時は周りが見えなくなる阿太郎の悪癖の一部です。ストーカー、ストーカー、ストーカー、ゴミ漁り、その他性癖等とは一切関係ございません。あしからず。
窓の外から届く雨の音色。
あれほどくぐもっていた音が、今ははっきりと聞こえている。]
まずは着替えよう。話はそれからだ。
[御手洗流に言うと、今の濡れぼそった格好は優雅ではない。
優雅にシャワーを浴び、優雅に足の治療をするべきだ。
そして優雅に髪を拭き、優雅にあほ毛を立てよう。
……うん。大丈夫。
今は亡き(?)御手洗のためにも、自分自身のためにも。
―――そして。]
…あははー。
[視線を逸らして、誤魔化したように笑う。図星だ。
友達と居る方が楽しいし、特に杏と居るのは心地良い。
――それは、片割れだからなのかもしれないけれど。
それを盾にして、見てなかったのはたぶん事実。]
…あー、えっと。悪い意味じゃないよ?
こう…、西野くんは、冷静沈着っていうか
何か、常に一歩下がってるっていうか…全体を見てるっていうか。
ここじゃなくて、もっと先を見てるような感じだったから。
[上手い事言えないけど。と指折り数えながら例えてみるものの
やっぱり上手いように、言葉には出来そうに無かった。思わず苦笑する。
こう言う時、現代文が得意ならばもう少し上手く言えるのだろうが。]
うん、でも今の西野くんだったら、…えーと、壁?は低そうかな。
頑張って覗きこんで手を伸ばしたら、伸ばし返してくれそう。
―優雅な207―
[シャワーを浴びて髪を拭いたは良いものの、服がなかった。
代えの服と言えばタイツしか持ってきていなかったのだ。]
仕方ない。優雅ではないが今はこれで我慢しよう。
[服が乾くのを優雅に全裸で待つことにした。
御手洗の口癖を真似てみる。似てない。だが優雅だ。
しかし今はこれで十分だ。後は服が乾くのを待とう。優雅に。
右足には優雅な包帯。治療はもう優雅に済ませてある。
どこからか取り出したコーヒーカップ。優雅だ。
そこには優雅にも何も入っていない。
空のカップを片手に窓辺にたたずみ、それを優雅に傾ける。
いついかなる時も優雅であるべきだ。
例え物がなくとも格好だけは優雅であるべきなのだ。
それが鶯谷阿太郎の見続けた、御手洗業の背中なのだから。]
[服に触れる。コーヒーカップはいつの間にか消えた。
湿気のせいか生乾きだ。乾燥機とか使えないだろうか。]
でも乾燥機までどうやって行こう?
……タイツは優雅じゃないな。
[ベッドの下にくしゃくしゃになっているタイツを見る。
それは確実に変質者だ。止めておこう。
考えた末、生乾きでもいいかとそれを着ることにした。]
ま、まあ誰にも迷惑はかけないだろう。
[着衣してみた感覚はとてもかなり気味が悪かった。
まあ今までの自分程ではあるまいと脱ぎたい衝動を抑える。
体温とかで乾かないかな。だめかな。]
そういえば御手洗くんはジャージを着ていたけど……。
……ジャージか。うん。悪くないかもしれない。
[着替えはなくともジャージくらいならある。
体育の授業でそうと使わなかったやつだ。
服を優雅に脱ぐと、ジャージを取り出した。優雅に。]
[「鶯谷」と書かれたジャージ。
何年も知らなかった感覚に、不思議そうに手を添えてみる。
ほんの少し、笑った。]
よし。皆を探そう。
[考えを纏めていた時のことは覚えていないらしい。
あほ毛がぴくりと動いた。ああっ、これは伝説の優雅レーダー!]
[阿太郎は北に進んだ。
………………。
おや? これは……]
これが……敵のバイオウエポンか!
二本の貝柱を狙え! フォックス!
[壁だった。
阿太郎は白い手袋を装備した。
充填率100%――フルチャージです!
充填率200%――館長! このままでは!
充填率300%――館長!]
撃てええええ――――ッ!!!
[愛と友情のジャスティス拳が優雅に放たれた。]
[ごうごうと沸き上がる煙。
骨に伝わる確かな手応え。
勝利を確信した阿太郎は笑みを浮かべる。
やがて煙は切れ始め、]
――ばかな、無傷、だと……?!
いや、違う。これは!
[そこに現れたのは、謎のスキマ。
外に貫通した穴でも、隣の部屋に繋がった穴でもない。
そう、まるで異次元への誘い――。]
―露天風呂―
ぷはっ
[水面から顔を出すと、天を仰いだ。
雨足は衰えることなく降り続いていたが、気にせずに露天に入ることにした。
実は、雨は結構好きなのだ。
火照った頬に、冷たい雨粒が当たるのも気持ちが良い。
時々、遠くの空が明るく光るのが見える]
おお、絶景かな。
―2F廊下―
[阿太郎は、ペッと吐き出された。
数分、倒れていたが、やがて頭を押さえながら起き上がる。]
……嫌な夢だった。
[まあとにもかくにも、お腹の虫が鳴りそうだ。
タイツほどではないが、ジャージは動きやすかった。
滞りない足取りで食堂に向かう。]
服一枚だけ乾燥機にかけるのもね……。
―→食堂―
[今日初めてとなる(実際には何度も通り過ぎている)食堂では、何やら会話がなされていた。
こういうのを「いい雰囲気」というのか。]
おはようー。
[約一名に話したいこともある。
しかし、空気ぶち割るわけにもいくまい。
決心はそう簡単に揺らがないから、まずはご飯だ。]
セルフ? そうなんだ。分かった。
[今日はセルフサービスらしい、と碓氷に聞いた。
頷いてキッチンへ行くと、自分の食事の用意を。
暫くは腹拵えに没頭した。]
-大浴場-
[当然全裸である。
こないだと違い、女湯入り口から進入して服を脱ぎ、洗い場で身体を洗う。
服装ひとつで、自分の行動がこんなにも変化するものかと、驚きの色を隠せぬまま。
内湯は湯気で曇っていたが、露天風呂が外にあることは判別できた。]
後でいってみよ。
[まずは内湯。
太郎が男で痴漢である、などと間違われないため、念のため、タオルで身体を隠すような真似はしない。
でもこれ、初日の人体改造ネタを穿り返されたらどうしよう。そうしたらぶっ飛ばして逃げよう。なんのことやら。]
ふあ。
きもちいー☆
お湯のなかにぃもぉ、こぉりゃ、花がぁ咲くよぉ、ジョイナジョーイナ♪
広いお風呂って、きもちいーな。
こんなに楽しい事が、人生にはまだまだいっぱい、あるのかしら〜♪
[念願の大浴場。
以前タイツの申し出で、ひっそり入ろうとしていた自分を思い出す。
今は、他の女子に出会っても大丈夫。
堂々と自分の本来の姿を見せよう。
「山田、今の君は、君ですらない。」
あの時の、西野の言葉が脳裏をよぎるから。
アタシは、アタシに、なってやろうじゃないか。]
-露天風呂-
[露天風呂へと移動。
少し離れたところに葛城の泳ぐ姿が見える。
混浴というか大浴場情報など何も知らないので、
話しかけるべく、ゆっくり近寄った。]
[愛美に2杯目のコーヒーを淹れたあと、
延々とコーヒーを飲み続けていると、お昼になった。
胃に悪いことこの上ないはずだけど、まあ、いい。
食べてばかりいるな、と、思いつつ。
過去数日間の余りをレンジで温めて、愛美がさっき炊いてたご飯で軽く昼食を済ませる]
……ふむ。
[大浴場から面白そうな電波を感じる。
しかし、食堂でもイベント臭がする。どうする]
最近この村で、ストーキングがはやっているようなので、
アタシもみやちゃんをストーキングしてみることにしました。
以上、犯罪報告。
矢口の前に選択肢が現れた
>食堂 あたろイベント勃発
>大浴場 オトコオンナイベント勃発
これにより、新たなルートが開けます。さあ、どうする矢口?!?!
そういや、どうでもいいことですが、「促し」というシステムが今回のプログラムになければ、もちっと学生達に優しいプログラムになったと思うのですが、そこの所、本部はどう考えているのでしょうか。
あえて改行しないで書いた。
[さて――と、食事を終えて食器を片付ける。
どうやら矢口は大浴場から電波を受信したらしい電波を受信する。二越と西野のイベントの進行も気になるが、ここはKYとなって伝えるべきことを伝えるべく場面だろうか?
1(2)
1.伝える。
2.イベントは神様です。]
―露天風呂―
[言い忘れていたが、水着を着用済みだ。
犬かきでぱちゃぱちゃ泳いでいると、進む方向に人影が見えた。]
ああ、山田。
入りに来たのか。
[相手が誰だかを確認すると、泳ぎながら近寄って行く]
みやちゃんって、可愛い泳ぎ方をするんだね〜。
[湯の中に身体を沈めたまま、泳いでくる葛城に声をかける。なんというか、わんこのようだ。]
アタシ、露天って生まれて初めて入るんだ。
ここは、もしかして水着着用じゃないといけなかった?
[気まずそうに胸元を手で隠す。]
[食器を台所に戻し終えて、食堂に戻ってくる。
矢口は何だかそわそわしている。聞き流されてしまう可能性も否定し切れない(風呂イベント面白そうだし!)が、これ以上先延ばしにするのは良くないだろう。主に色んなことのために。
さて、何から話したものか、と思案した後。]
矢口さん。
昨日は、何の力にもなれなくてごめん。
[椅子に座りながら、瞑目して言う。]
いつだったか、矢口さんを助けたいって言っておきながら。
肝心な時に、何も出来なかった。
[矢口達を運ぶ、ガルシアと西野。
それを、眺めていることしか出来なかった自分。
――ところで本当にいつの話だったっけ、友達申請は。]
[山田の所までたどり着くと、足を下について泳ぎを止める。]
ああ、平泳ぎすると後ろに進んじゃうんだ、と中の人が言っている。
[リアル情報を織り混ぜながら、濡れた頭をぷるぷると振った]
や、ここは混浴だから水着着ようと思っただけで、別に裸でも気にしなければ………
[山田の胸元を凝視する]
………。
そうなんだ。アタシは平泳ぎするとそのまま下に…
[何の話だ]
って、ここって、混浴だったのね〜。
[なるほど、どうりで葛城は自分を見ても平然としているわけで。……あれ?]
な、なに?
[痩せている男子にしては、不自然な胸元のようだ]
みっ、みや、ちゃん。
[唐突なリアクションは予想外過ぎて。
風呂場で固まる2人の少女……。]
あ、あのさ。
これ、ほ、本物、だ、から……。
[だからなにが]
[雨のお陰で、空気が寒々しい。
コーヒーを飲み続けていても、身体の芯は冷えてくる。
お風呂にでもいこうかと、考えが浮かんだ、丁度、そのときに]
ん?
ガルシアくんと西野くん、呼んできてくれたから。
充分、助かったけど。
[鶯谷に漫然と応じて、ふと。
茹で上がった死体の山を運ぶのに、そういえば、初めから鶯谷に手伝いは頼まなかった。
それはまあ、幼女にも化けれるくらいの鶯谷の体格が理由なのだが。
それを気にしているのだろうか。繊細なところがあると、誰かが言っていたけど]
[ちょっと考え、言葉を選ぶ]
なんだって出来る人なんて、いないから。出来る範囲で、いいんだよ。
棚の上のものに手が届かないとき、鶯谷くん、私とガルシアくんのどっちに頼む?
杏ちゃんだって、料理や運動はできるけど、勉強は苦手な科目だってあるし。
昨日は、だから、誰か呼んできてくれるのが、一番の助けだったかな。
[とりあえず、フォローしておいた。
この島に放り込まれて、数日。
当初のハイテンションも落ち着く頃で、しかも、雨。
気が滅入って、つまらないことで悩むのも、仕方ない。
そもそも、シリアスモードだと、当の自分が割と一番、ローテンションだという話もあるが、気にしない]
え、あ、うん、…え?
[微妙に混乱しながら、まだぐにぐにと揉み続けている。]
ほんもの……
[もう少しで、でもお高いんでしょう?とか、昼間のテレホンショッピングのようなセリフを吐く所だった。セーフ。]
……と、言うことは…
[目を開け、矢口の言葉を聞く。
そしてまた少し瞬き、ありがとう、と少し笑った。]
分かってる。
――でも、僕は我侭なのかな。
矢口さん達を運んでいる二人を見ていて、どうしてだろう。
とても、悔しかったんだ。
[また少し、瞑目して。]
今の僕に、彼らのようなことは出来ない。
でも、なら、……今の僕には何があるんだろうって。
思ったんだ。
[目を開けて、薄っすらと笑う。
けれどそれは陰のあるものではなく、何か可笑しいことに笑うように、温かみのあるものだった。]
朝起きてから半日、ずっと考えていたけど。
……何も無いんだ。今の僕には。きっと。
ガルシアくんみたいに大きな心もないし、……あいつみたいに、色んなことを頼れる奴でもない。
[食堂には他の人間がいる手前、風峯の名前はぼかしておいた。]
でもね。そんなこと、ずっと前から分かってたんだ。
ずっと色んなことから逃げてきたから。
今の僕は、そのツケが全部回ってきてるんだって。
[そこで一度、言葉を置いて、一度息を落ち着けた。]
ちょっっっ、み、みやちゃ〜ん。
[まるでメダパニ状態の葛城の視線に困り果て、取り敢えず胸元の葛城の手を掴んで]
あ、あのね。
……アタシほんとは、女の子、なんだよね。
親の意向で、男の振り、させられてたんだ。
[何だか赤面]
本部トマス、応答出来ないんでしたよね!!!
じゃあ、一方的に聞いてください!
襲われてます!
女子に!
昨日も女子に告られました!
もうアタシどうしたら!
[朝、考えている最中に、葛城へ「何もなかった」と応えた。
それは別に、あらゆる意味で嘘ではない。
顔を上げた。
それは先ほどまでのものではなく、真剣なもの。]
でも。
二つだけ、どうしても嘘に出来ないことがあるんだ。
[続けて言うべきか言うまいか迷って、一度、矢口を待った。
待ったというか、いざとなると鼓動がばくばくというか。
知られないように、机の下で自分の手を握り締めた。
一応補足しておくがここは天下の食堂であり、隣では碓氷と二越と西野が話している。だが阿太郎は周りが見えていないようだった。]
……そ、そうか、それは、へんた……たいへん、だったな…
[ようやく手を離して、しばらくぼんやりとした後、頭をぽりぽりと掻いた]
…早く言ってくれれば良かったのに。
そしたら、もっといろんなこと一緒に出来たのにな。
ま、これからやればいっか。
[露天風呂とか、な。と言って笑った]
う、うん。
そ、そうだよね。
[へにゃ、と笑った。安堵で涙まで出てきた。]
この島に来れて、ほんと良かった。
アタシ。自分をずっと見失ってたよ。
これからは、みやちゃんと女の子同士仲良く出来る!
[まあ、今までも女の子同士なノリだったワケだが。]
後は、好きな男の子見つけて脱出するだけだね〜。
かぜみぃとさらりんの他に、うちのクラスにカップルっていないのかしら。
[西野たちの会話も、真面目な話のようだ。
雨は、やっぱり、人の気分を変えるらしい]
…………。
[口を挟むところではない、と判断して。
コーヒーを、ひとくち。音を立てずに、飲んだ]
泣くな泣くな…
[山田の目元をそっと手で拭う。
男相手なら怒鳴りつけている所だが、女子ならば仕方ない。うむ。]
まあ、私相手じゃあんまり女同士ってノリじゃない気もするが…。
[ああ、それで西野がどーの言ってのか。なんだ奴はノーマルか。チッ。]
カップルねえ……
その手の事には、もともと疎いんだよな。
山田が努力して、二番手になればいいんじゃないかな。
[矢口からの言葉はない。
けれど、無言でコーヒーを飲む様が、応えになった。]
僕は御手洗くんを尊敬している。
彼は変質者の代表みたいな人だけど、時々凄く真剣な顔をしているのを知ってる。
変質者の部分はともかく。彼のようにしっかり地面に立てる人になりたい。そう思ってきた。
[そんな彼が少し前、後押しをしてくれた。
嬉しくないはずがない。
けれど、今からのことは自分で決めたことだ。
例え、どんな結果になっても。]
もう一つは。
……矢口さんを、困らせるかもしれないけど。
言わせて欲しい。
[ほんの僅か目を瞑り、もう一度開いた。
目は、逸らさなかった。]
僕は、矢口さんが好きです。
矢口さんを護りたいと、強く思っています。
……今は、何も持ってない僕だけど。
きっと、必ず、強くなるから。
―――支えさせて、くれませんか。
[言い切って、それ以上の言葉は継がなかった。]
あ、ありがと。
[葛城は面倒見の良い姉のようだ、と何だか嬉しくなってしまう。]
アタシも最初は男の子として育ったから、みやちゃん位のさじ加減の方が、何と言うか楽なんだよね。
[さじ加減って…]
みやちゃんは、当面まっとうにここを出られそうに、ないの?
ジョージとの距離感があれみたいだけど……。
みやちゃん、前にアタシに、好きな男は居るっ、て言ってたよね?
……呆れててもやっぱ、ジョージ以外は、考えられないの、かな?
[山田の言葉に、ふ、と笑う]
別に呆れてるわけじゃないよ。
[誰がそんな事言ったんだ、と苦笑しつつ。]
…そうだな、なんて言ったらいいんだろう。
絆って言うのかな。
今まで当然のようにあったそれを無くす事に、私は怯えてるんだと思うんだ。
で、色々空回りしてみたけれど…
だけど、それがイコール、結城に恋をしているのか。
…そこら辺がよくわからなくなった。
上手く言えないけど、そんな感じかな。
答えになってなくて、ごめん…。
[カップを置く音が、少しだけ、鳴った]
…………。
[言葉としては、耳に入っている。ただ、理解はできない。
この島に来るまでは、まあ、時折、なにかの機会に話すくらい。
ここ数日のエンカウント率は高かったけれど、
正直、それでようやく、接する機会が他の男子と並んだ程度。
その鶯谷が、自分を好きな理由が判らない。
というか、色々と判らない。
西野や鈴や愛美に聴こえているのかは知らないが、
何故、他に人がいる場所で告白されているのか判らない。
何の脈絡もなく、何故に唐突に告白されたのかも判らない]
…………ええと。
[落ち着くために、また、コーヒーをひとくち]
ううん。
アタシには判らないけれど、みやちゃん、色々悩んでいるんだね……。
アタシさ、昨日ジョージとビリヤードして遊んでて。
ジョージってば、みやちゃん呆れさせちゃったんだって凹んでいたから……。
何だか、変なこと聞いてごめんね。
[ちゃぷ、と湯船の湯を手のひらに掬い上げ。]
雨のお陰でお湯、ちょっと冷めちゃっているかもね。
……あがろっか。
良かったら、後でアタシの髪を結ってもらえないかな?
[割と親しくしていて、それで。なら、判るけど。特段、そういうわけでもなく。
校舎裏とか屋上とか、そういう場所に呼び出されるとかでもなく。
異性として意識したことがない相手から、唐突に告白されれば。
……そりゃあ、混乱もするし反応にも困る。
普段の生活のなかでなら、まずは互いを知るために付き合ってみよう、というのも、あるかもしれないけど。
ここは、そういう場所ではないはずで。そのうえ、失恋から、何日も経っていない]
……まずは、ありがとう。
自分を好きだってひとがいるのは、純粋に、嬉しい。
[小さく、息を吐いた。
なるべく、傷付けないよう、言葉を選ぶ。
卑怯な答えになるかもしれないな。とは、自覚したうえで]
……ただ、ね。
いきなりだし、鶯谷くんのこと、よく知ってるわけでもない。
だから、今ここで、「はい」とは頷けない。
――もし頷けば、この島から出られるのかもしれないけど。
それは、鶯谷くんの気持ちを利用することにしかならない。
それは、やっぱり、嫌だから。
[言い終えて。カップに残るコーヒーを、飲み乾した。
ぬるくなったコーヒーの苦味が、強く、舌に残った]
ああ、そうなんだ。
奴はいつも、細かいことを気にしすぎなんだよ…。
[困ったように笑ってから、あがろうかの言葉に軽く頷く。]
結うって…
あんまり複雑な事はできないけど、それでいいのなら。
[湯船からざばりとあがると、軒下に置いておいたタオルで頭をごしごしと拭いた]
[阿太郎は重要なことを忘れていた。
もう一度補足するがここは天下の食堂であり、周りではクラスメイトが歓談?している。そんなところで彼が何故告白したのかというと――まあ周りが見えていなかったわけで。]
――――――。
[数秒。
矢口のコーヒーの音で、我に返り。
視線を右に。じっと見つめた。
左に。じっと見つめた。
また矢口に視線は舞い戻ってきて――。
ほんの少しだけ、申し訳なさそうになった。]
[けれど、答を聞けば、静かに瞑目する。
矢口の言葉を噛み締めるように、少しの間、沈黙して。]
……………。うん。
……ありがとう。
[何に対するありがとうだったのかは阿太郎のみぞ知る。
矢口が言葉を選んだことを察したのかもしれないし、全く別の理由だったのかもしれない。]
いきなりでごめんね。
……もう、逃げるのは、嫌だったんだ。
[友達でいて欲しい、と言った。
きっとそれは、答えよりも何倍も卑怯な言葉だっただろう。
表情をほんの少しだけ柔らかにして、席を立つ。]
……ありがとう。
[もう一度だけ、言って。ゆっくりと食堂を退出した。]
―→エントランス―
[食堂を出て、階段へ向けようとした足を反転させる。
行く先はエントランス。
足音も、表情も静かなもの。
そこからは、心中がどのようなものなのかは読み取れない。
今日はちゃんと傘を取り出して、骨を広げる。
まだ少し手が震えていたが、瞑目し、止まるまで待った。
震えが止まったならエントランス出て、昨日のゴミを処理するためにボイラー室へ。表情は、相変わらず分からないまま。
途中、一度だけ立ち止まり、冷たい息を*吐いた*。]
うんうん、何となくいい感じになれば、満足なの。
[脱衣所で身支度を済ませると、鏡の前の椅子にスタンバイ]
ジョージって、気を使って使って使って、全部それが裏目に出て、最終的にはドツボにはまって大怪我しているイメージが、あるな〜。
なにせ、三年間隣の席で良く見てたからね〜。
[ドツボにはめた根源の7割は自分だったがそれは秘密。]
う、うん。
[山田の後ろに立つと、櫛で山田の髪をとかしながらどういう髪型にするか考える。
ちらりと見えたうなじがとても綺麗だったので、高い横の位置で一つに纏める事にした。]
…まあ、不運の星の元に生まれたのかも、な。
気を使いすぎて、そのうち本人が倒れなければいいけど…
[悪戦苦闘しながら、髪を結いあげると、ふぅ、と息を吐く。]
……こんなもんか、な。
[結った部分に、何か飾りが欲しいなと、ふと思った]
わ〜〜、みやちゃんって器用だね〜
[風呂上りなのも手伝って、上気した顔にこの髪型はかなり可愛い。良く見れば、葛城(の顔グラ)と少し似ている。]
もうなんだか充分何度も倒れている気はするけど、ねえ。
[やっぱり、心配しているんだな、と思った。]
んーー…
結っただけだとちょっと寂しいな。
シュシュか何か探してくるよ。先に戻ってて。
[いや、器用ってほどたいした事じゃないと笑って、脱衣場を*後にする*]
うん、面倒かけちゃってごめんね、ありがと。
やっぱ、みやちゃんは色々思いつくんだね〜。
[シュシュかぁ、とか呟きながら、それが何だか判らないまま大浴場を出た。**]
―ボイラー室―
[ゴミをボイラーに放り込む。
赤い火が、雨に冷やされた体を暖めた。
目はいつもより細く開けている。
物思うようなその気配は、しかし間を開けてはゴミを入れる様と正反対だった。
きびきびとゴミを入れる。
赤い火が消えたなら、また次のゴミを。]
……埋め立て用のはどうしよう。
鳥も住んでるし、安易に汚しちゃだめだよね。
[今日は中辻の気配もない。
一人呟いた後、次のゴミを燃やした。]
[それとも、頑張れば燃えるのだろうか。
とは言え、だめだったら爆発とかしそうな気がする。
残念ながら優雅ワープは獲得していない。]
………まあ、いっか。
[結城のような工作員もいることだし、日恋が何とかするだろう。
日恋、と考えて途方もない焦燥感に襲われかけたが、今はどこか、暗い気持ちに襲われるものではなかった。
何がどう考えても自分が悪い。というか場所。何故食堂だったんだ。周りの空気が生暖かかった。矢口も、どちらかと言うとそっちで困ってたような気がする。そして脈絡もなさすぎた。
そこまで考えると、冷静なようで冷静じゃなかったんだなと思い知り、何とも言えない笑いが込み上げるのだった。
……目に涙が溜まりかけたのはそのせいということにしておこう。
今までのものを吐き出すように、ふうっとまた一つ息を吐いた。]
[ゴミの処理をしていたら、手が汚れてしまった。
これは洗った後に風呂にも入るべきだろう。
この際だから、大浴場にも入ってみようか。]
そういえば……服。
[思い出して、乾いたのだろうか、と考えた。
大浴場へ向かう前に、服の乾き具合も確認しておこう。
立ち上がり、また傘を差して、ログハウスへ*戻った*。]
気持ちのままに……か。
[それができていれば、きっと。
たとえダメと解っていても、風峰へ気持ちを伝えて。玉砕して。
1日くらいわんわん泣いて、綺麗に整理できたのかも、しれない。
そういう意味では、鶯谷は、正しい選択をしたのだろう。
……あれ、なんで他人事みたいな]
―階段―
[あ、やっちまった。
移動中を示したくてこんな場所にしたけれど別に死亡フラグにするつもりはない!]
、、、ふぅ。
[考え事も終わり、部屋から出てきた。ひとまず矢口に接触を図らねば。i-podを耳から外しながら矢口の姿を捜しに…食堂かな。女の子たちは特に食堂にいる事が多い気がした。]
ん、いま何時なんだろ。
[エントランスを越えて玄関から見える空は灰色。
時間が全然わからない。きっと夕方だろう。
ひとつ頷いて、食堂へと足を向けた。]
-モニター室-
[今となっては、クラスメイトが訪れることも殆どないであろうモニター室。
葛城のシュシュを待つ間、ぶらりと歩いて入ったのがここだった。
壊れてしまった大きなモニターを見上げる。]
親に反抗する絶好の機会だと思って
張り切ってこの島に来たけれど……
革靴にワンピース、髪を女の子らしく結わき上げた自分の姿が、雨の日特有の暗さを背景にした窓に映る。]
とうとう、本当のアタシを見つけた。
やっぱり、アタシは女の子だもの。
[歩くたび、束ねた髪が揺れるのを面白がって、数歩室内を歩いた。]
[このプログラムが明確に育んだ愛は、まだ一組。
数日経過した今は、どちらかと言うと同性愛ぎみな情景を目にする事すら増えている。というか自分もなんだかry]
異常な環境で、そろそろ皆の精神も壊れかけて来ているのかしら……ね。
[スカーフに止めていたiPodnanoのイヤフォンを耳に入れる。流れてきたのは、猪木のテーマソングだ。非常にアツい。]
―207―
[服に触れると、まだ乾いていないとすぐ分かった。
これは今からでも乾燥機へ放り込むべきかもしれない。]
ふう。
…………。
[服を持ったまま、ため息を吐く。
片手で目をごしごしと擦って、鼻を啜った。
また大きく息を吸い、こみ上げそうになるものを押し入れる。]
こんなに、後からじわじわくるものなんだな。
[無理にでも笑ってみると、涙はそれ以上出てこなかった。
……よし、これでいこう。
胸にはちくりとした痛みがない代わり、穴が居座っている。
以前なら、中辻と話すことで気を紛らわせていたが。
今だけは、背後霊をしてこない中辻に感謝していた。
告白したことそのものについては後悔はない。
日恋が用意したこのプログラムで作らされたものではなく。
ずっと以前から抱いていた、初恋だったから。
もう一度だけ目を擦って、部屋を出る。
……ところで洗濯機ってどこにあんの?]
[落ち着くため。もしくは、一瞬でも、ひとりになるため。
コーヒーのお代わりを淹れに、キッチンへ。
考え事をしながら淹れていると、いつの間にか、十人分くらいのコーヒーを淹れていた。
仕方ないので、自分の分を除いて、ポットに集めて、まとめてテーブルに持っていく。
なんだか結城がくる気配を感じたとかではない、よ!]
―食堂―
[なんか二回も発言消滅した!]
あ、、、。
[一瞬焦る。食堂には人の気配が複数。矢口がいてもこれでは…と思ったが、矢口はひとりキッチンでなにやらコーヒーを入れているようだ。小声で話せば大丈夫だろうと、自分も飲み物を取りに行く振りしてキッチンへと・・・・・・・・・。]
あ、えと。
[やばい!なんだそのコーヒーは危険だ勧められてしまうぞダメだってコーヒーは苦いもの苦手なんだ!]
た、炭酸、炭酸。
[見ない振りして矢口の背後を通り、冷蔵庫の扉を開いた。]
[結城に、囁かれた。
まさか、とは、思うのだが。
立てつづけに愛の告白、では、なかろうな]
……いいけど。
[運ぼうとしていたポットを、自分のカップに傾けて。
話を聞く態勢を、整えた]
―脱衣所前―
[服を抱えてとぼとぼ歩いていると、洗濯機を発見した。
なるほど、昨日とかは慌てていて三重中田…ということで。
見えなかったと打ちたかったのだが第一変換で敢えて残す。]
誰か……使ってるのかな。
[幾つかある中で、一つは使われていないようだ。
一枚だけ洗濯・乾燥・・・なんという贅沢なのだろう。
中に服を入れて操作し、洗濯機の前で待つことにした。
ブインブインブイン……
……昔の洗濯機の音って割と卑猥だよね。え、そうでもない?]
矢口さん、風峯のこと好きだったんだよね。
この島から出してあげられるけれど、どうする?
[ゆずサイダーのプルトップをペシ、と開いて冷蔵庫前にしゃがみこむ。くぴ…これのどこが微炭酸なんだろうと目を丸くする。]
……それ。
[結城の言葉に。自然、声は低くなる。
鶯谷も、脱出がどうこう、言っていたけど。
結城の口調は、そういう、可能性を語っているようでは、なかった]
……どういうこと。
― 201号室 ―
……。
ひどい夢だった。
[宇留間は真に驚くべき夢を見たが、この余白はそれを書くには狭すぎる]
[と書くとどこからかブーイングが来そうなので簡潔にまとめると、<<ガルシア河村 カルロス>>に「体育館へ来てくれ」と誘われたので行ってみたら、その人物の姿はなく、代わりに半裸のあたろーと<<矢口 恵子>>が待ち構えていて、宇留間を押し倒しにかかったのだ。宇留間が逃げ延びる事ができたかは定かではない]
ごめん、みんなには内緒でお願いね。
[矢口の方は見ない。見られない。努めて無表情に説明をはじめる。]
僕、日恋の連絡員。
このプログラム、可能な限り恋人関係を確立させるのが目的だけれど、一応、片思いでも出られないことはないんだ。
恋愛の見込みあり、ってことで。だから・・・矢口さんは、出られるよ。
日恋としては、それでもやっぱり誰かと恋人関係になってほしいだろうけれど、ね。
[ゆずサイダーがなくなった。少ない。コトリと足元に缶を置く。]
……連絡、員?
じゃあ、結城くんは……、
こうなること、修学旅行の前から、知ってたの?
[瞬間、怒りが噴き出しそうになった。
幸い、ここはキッチン。刃物には、事欠かない。
頭をカチ割る中華包丁と、腹を刺して捻って空気を入れる出刃包丁を、後ろ手に探った]
…………。
[……刺すのは、止めておいた。
隙を見つけられなかった、というのもある。
ただ。なんとなく、結城の声に、寂しさを感じたから]
……。
いろいろ混ざってたなあ。
なんで、あの二人なんだろ?
[宇留間は少し虚ろな顔をしたが、すぐに頬を手で何度か叩いて気合いを入れ直すと、着替えて部屋を出た。廊下を歩きつつ右手にゴム弾が3(6)個現れたり1(6)個になったり]
……恋愛の見込みあり、か。
まあ、うん、そう……そうかもね。
ここを出るだけなら、鶯谷くんに、頷けば良かっただけだもの。
[大きく、息を吐いた]
風峯くんが、いなくなったばかりだけどさ。
私、ガルシアくんが頼れるなあ、とか。
西野くんに罵倒されたいなあ、とか。
心のどこかで、思っちゃってる。ここじゃなくても、恋は、出来るかもね。
[言って、コーヒーを口に含んだ]
-廊下-
[何故ここに来たのか。理由を簡潔に記そう。
先ほどモニター室で自分の姿を確認し、閃いた。
そうだ、これを男子に見せなければ意味が無い。
いや、決して結城が男子枠としてカテゴライズされて無い訳じゃないヨ。
結城は元々自分を避けて無かったのだから、実験相手としては不足があるというだけだ。
自分の女子力を試すべく。
一緒に鬼ごっこをした宇留間を襲撃することを思いついたワケだ。]
は〜い、うるるん♪
名案ですね]
ん。やあ。
[宇留間は右手からゴム弾を消すと、その手を挙げて挨拶した]
……。
へえ、似合っているね。
[なにやら感心した風の顔をした]
―205号室―
[荷物の中からポーチを出すと、その中からいくつかのシュシュを取り出す。
ちなみに、シュシュというのは髪ゴムの周りに布がくしゃってなって巻いてある、なんつーかいつからシュシュとか呼ぶようになったんだっつーか、最近はスパッツの事もレギンスとかわけわからん言い方するらしいね!
…それはさておき。]
……これでいいかな。
[小さな小花柄の、可愛らしいシュシュを発掘する。
可愛かったから買ったのはいいけど、自分にまったく似合わなかったので、ほとんど新品同様である。]
わ〜?!?!?
ほんと? それ、ほんと?
[やった! 宇留間に褒められたぞ!
第二段階、女子と思って貰うは大成功だ。
第三段階は、いよいよ恋をするだが、この日恋プログラムは少子化対策と銘打っている以上、もちろん子作りを視野に入れた恋愛をしなければ意味が無い。
よし。]
う〜るるん。
セックス、しよ?
[保奈美風]
[矢口の問いに、うん。と頷いて。]
正確には、この学校に入る前から。
このプログラムは僕じゃ止められない。だから全員がちゃんと出られることだけ考えるようにした。
“特別プログラム”には誰も送らない。それだけならなんとかなりそうだったから。
ガルシアや西野に、恋心みたいなのがありそう?
[少しだけ顔をあげて矢口の顔を見たが、またすぐに別のなにかへと視線を移す。]
だったら、残った方がいいのかも。ここは恋しか考えられない場所だから、育みやすいかもしれない。
[風峯のことを忘れられるなら…と出そうになった言葉は言えるものではなく飲み込んだ。]
……はい?(声:水谷豊)
[右手の袖からゴム弾が2(6)個落ちた]
いや、うん。はるな愛より綺麗だと思うのは本当なんだけど、ね。
……。
まだ夢を見ているのか、な。
[また虚ろな顔になった]
全員が、ちゃんと……か。
……一応、確認するけど。
その誘いに乗って、ほいほい付いていったら。
恋愛を諦めて脱出にのった、とかで。
特別プログラムとやらに送られる、なんてことは。ないんでしょうね。
[クラスメイトを……それも、恋を応援していたクラスメイトを疑う。
ちょっとした、自己嫌悪。それが、胸を満たす。
まあ。いずれにしても、結城の立場では、ない、としか、答えられないだろうけど]
[――日恋と、二年F組。結城のなかで、どちらが重いのか]
……結城くん。
私、言ったよね。私より前に、都ちゃんの心配したら、って。
[……トーマス。あのヤクザが言っていた、言葉]
職務中の恋愛は、禁止……だっけ。
都ちゃんに、肝心なところでズレた態度ばかりとるのは……そういうこと?
んもぅ〜〜〜!!!
[牛じゃないヨ]
アタシ、オカマじゃないっつーの!
ほら、カッ!! と目を見開いて!
うるるん、覚醒、覚醒〜
[拡声器を取り出して、宇留間の耳元に当てた。]
職務中、必死に恋愛しようとしているアタシが通りますよ、と。
[器用に電波を飛ばすが、恐らく結城以外に受信出来るクラスメイトは居ないだろう。なぜならry]
[矢口と鶯谷が会話始めた頃から、微妙に椅子の上での姿勢が
不自然に逸らされたり傾いたりしたが、
…まぁその場にいる人たちは理由を察してくれると信じている。]
じゃあ、私は手を伸ばせる位置まで
頑張って壁を登ってみなきゃだね?
[そしたら、届くでしょ? 西野の言葉には、そう言って小さく笑った。
マグカップが温い。漸くしっかり飲める温度になったので
こくりとひと口含んで、飲み込む。
その間に、矢口が食器を洗いに立ってしまったので、
密着していた場所が少しだけ寒かったけど、我慢。
…というか雷鳴ってる間ずっと引っ付いていたら
幾ら友人でも邪魔くせぇことこの上ない。 すまんかった。]
[乾燥を終えて服を取り出す。
なにやら廊下が騒がしいが、見なかったことにしよう。
淡々と廊下を越えて、階段を上がり、207へ。]
[宇留間は音響爆弾による攻撃を受けて転倒した。むしろよく気絶しなかったものだ]
[でもSAN値はきっと下がった。6(6)ぐらい]
お釜ではないという事は。
……。
お鍋か。
[認識が合っているようなそうでないような]
……。
[整理しよう。ぽく、ぽく、ぽく、ぽく、……。
1.山田はオカマではない(本人主張)。
2.しかし女性の格好をしている(ソース有り)。
3.つまり男性ではない。
4.とすると、可能性は以下の三つである。
4−1.山田は女性である。
4−2.山田は性別が未分化である。
4−3.山田は両性具有体である。
5.[[表現自粛]]しようと求められた以上、4−2は否定される。性別が未分化のままではおそらく行えない。
6.しかし4−1と4−3はいずれも成り立ちうる。それらを否定する根拠は乏しい。
7.つーかなんでそもそもいきなり廊下で[[表記自粛]]を[[閲覧自粛]]されたんだろうか。理解不能。
8.追加情報を求む。
ぽく、ぽく、ぽく、ぽく、ちーん。古いとか言うな]
ん〜、まぁ、お鍋と言われると、間違っていないようないないような……。
[って、ハッ! 危うくうやむやにされる所だった!]
ていうか、今、アタシ普通に女でしょ〜!?
[考えをぶつぶつと潰している様子に、肩をすくめた。]
まあいいよ。取り敢えずこないだの鬼ごっこの罰ゲームをやるんだって。
数日前にかざみぃが言ってた。
[いつの話だ]
―205号室―
[何やら生き霊が体を抜け出して、おいたをしでかしたようだ。てへ☆]
……。
[恐る恐る廊下を覗くと、80年代的ドラマ展開が一方的に繰り広げられている。
山田の頭に速攻でこれを装着して、何も見なかった振りをして逃げようそうしよう。]
―207―
[早速服を着替える。
体温の移ったジャージは畳んで、椅子の上へ。]
さて……どうしたものかな。
[あまりにも潔く散ったものだから、次の恋愛にさっと移れるかと言えばそうでもない。元々、恋愛でここを出ることは可能性として削除していた。
それが、まあ、完全にゼロになった、というだけの話。
友達が出来たのも(矢口的に言えばクラスメイトは皆友達だったらしいが)、この島で指きりをしてくれた葛城が初めてだったくらいだ。
今から恋愛に足るコミュニケーションが行えるかというと、阿太郎の現在能力では無理がある。……まあ、矢口相手にも出来ていなかったわけだが。]
はあ。
[ぐてー、とベッドに倒れこんだ。
やる事はある。あるのだが――さて。それは自発的にする何か、というわけではない。むしろ見届ける意味合いが強い。]
『ていうか、今、アタシ普通に女でしょ〜!?』
などと意味不明な供述をしており、警察では精神鑑定も視野に入れて操作を続けている。
[適当言いつつメモに書き留める仕草をする]
罰ゲーム? ああ、そんなのあったね。
[荒木飛呂彦っぽく答えた]
もしもそうなったら、軽蔑して。
プログラムに反対しながら日恋を信用しちゃってる僕を。
[少なくとも結城丈二にその意思はない。だが…日恋に騙されている可能性は否定できないのだ。]
でも幾つかの方面から聞いたし大丈夫。信用して。
[その言葉は、自分自身へ確認するかのように。]
ん、、、。
僕はまだ僕のことだけで手一杯で、本当は恋愛がなんだって判っていないんだ。ありがと、心配してくれて。
[連絡員の恋愛は禁止されていない。好きになるなら好きになれと言われてはいた。が。]
なにがズレているのか多分まだちゃんと判ってない。だからまずはちゃんと自分で考えられるようになろうって。
少なくとも、都ちゃんは必ず助ける。そんなとこ。
[うん、やっぱなに言ってるかよく判んないや、と苦笑した。]
[失恋しても、それでも矢口が心配なことに変わりはなかった。
憧れの人としてではなく、それまでクラスメイト=友人として認識してくれていたらしい、友人として。
まだ風峯のことを忘れられていない、らしい。
しかしそうなると、強引に脱出するか、新しい恋愛をして脱出するかしないと、特別プログラム行きだろう。
……真っ只中に結城が接触しているとは思うわけもないわけで。
ガルシアでも、西野でも、他の誰かでも、恋愛が出来るならいい。
でも吹っ切れないままが続くなら――何か、考えなければ。
自分はともかく、矢口は友人も沢山いるし、帰るべき場所だってあるだろう。そんな訳の分からないプログラムに連れて行かせるわけにはいかない。]
……それとも、こういうのはやっぱり気持ち悪いんだろうか。
[しつこい男、とか、女々しい奴、とか。
そんなフレーズが浮かんで、苦笑した。]
アタシ、警察に操作されてるのっ?!?!?
[何故それを知っている]
[嘘です]
そうそう、うるるんのせいで見つかっちゃったんだから。
よし、罰ゲームはしりとり。しりとりで負けたら便所掃除だ。
[そういや便所は誰が掃除してるんだろ]
[マグカップが空っぽになって、一息吐く。
テーブルにカップを置いて、ふと洗濯機を放置したままだったのを思い出した。
…せめて乾燥機に入れないと、明日着るものが再び制服になりかねない。
あと、借りたハンカチも洗わないと。
先程まで食器を洗っていた矢口は結城と一緒に何かしら
用事があったのか出て行ったようなので、自分で洗う事に決めた。
マグカップをもって、とことこと台所へと向かう。
…しかし台所といえば金属類の集まりだ。
先程の碓氷の言葉を思い出した。金属の周辺を、避けろとか云々。]
…ううん。
[金属そのものの流し台から避けたいのは山々だが、
自分の使ったマグカップを当然のように放置して
出ていく勇気は残念ながら持ち合わせていない。
…か、雷が落ちませんように。と内心がくぶるしながらも
決意を固めると、ようやく蛇口を捻る。
さくさく終わらせるに限る。
ちなみにいつもは、雷鳴ってる時は基本布団から出ないので
金属周りにいると本当に危ないのか判らない。誰の話だろうね。]
結城くんとか、何か知らないかな……。
[さて、以前に考えたものは井の中の蛙と知らされた。
幾ら考えようとも、結城に解除されてしまう気がする。
なら彼を頼れば――と考えたのだが。
そもそも、結城は何を考えているんだろう、と以前したメモのやり取りを思い出しながら、天井を見つめた。]
[シンクにおいたポットから、カップにコーヒーを注いで。
目線で勧めると、結城は首を振った。炭酸ばっかり、飲んでいる]
……結城くんを軽蔑して、どうこうなるものでも、ないけど。
[……でも、信じたい。そう、思った。
たったいま、日恋の連絡員と明かされたばかりだけど。
なんにせよ……結城は、クラスメイトのひとりで。
ちょっと鈍くて頼りない、都がなんやかやと気にしている男の子、なのだ。
そう、思うと――なぜか、笑いが零れた]
……ふふ。
結城くん、ねえ、聞いてもいい?
恋愛がなんだか判ってなくて、日恋で、働けるんだ?
[自分の考えを、纏めるため。
結城をからかうようにして、話を、少しだけ逸らした]
しりとり?
[そんな趣味はないよ? とか言いかけた。どういう意味だ]
……。まあ、構わないけど。使える言葉に何か縛りはあるのかい?
[きっと結城がこっそり。何が?]
縛りか、そうだなあ。
じゃあ、せっかくの趣旨だし、ここは恋愛絡みの単語もしくは台詞ってのはどうかしら。
順番は、うるるん→みやちゃん→アタシ→うるるん(以下略)ね。
[鶯谷と矢口のやり取りは素知らぬ顔を貫き通した。それ以外にどうすればいいのか良く分からなかった]
頑張って壁を登ってみなきゃ……か。
[マグカップを持ってキッチンに向かう二越の姿を見ながら、一人口にする。
そして自分のカップを持って立ち上がると、キッチンへ向かった]
[ゆずサイダー三本目終了。なかなかクセになりそうだ。]
どっちかっていうと、僕でもわかるくらい恋人同士だったら完璧なんじゃない?
あのトーマスに直接スカウトされたんだけれど、さ。
酷いよ。「お前は俺と同じ生涯独身の気配がする」とかなんとか。
[多分この組織なにか間違っている気がする。ゆずサイダーが尽きたので冷蔵庫を漁る。
微発砲サプリ。これは………危険だ。]
二越。ちょっと……もう少し、いいか。
[キッチンで洗い物をしている二越に声を掛ける。なんだかビクビクしているような気がするが、なぜかは分からなかった]
−206−
んんーっ。
[伸びをした。
随分長い間寝ていた気がする]
あれ、なんだか外が騒がしいな。
なんだろう……?
[扉をあけて、206から顔を出した]
[結城の言葉に、すごく、納得した。小さく、笑った]
……なるほどね。
確かに……結城くんくらい、鈍ければ。
……風峯くんと青ちゃんは、結城くんでも判ったんだね。
[ちょっとだけ、コーヒーが苦くなった。まあ、ともかく。
……視界の隅に、鈴に声をかける、西野の姿が映った。
うん。やっぱりどうも、西野くんに冷たく罵られるのは、無理そうだ]
…っ、 …なんだ西野くんか。びっくりした。
う?うん。何?
[雷に身構えてたところに話しかけられたので、不用意にびくりとした。
相手を確認して、安堵のため息を零した後に、
洗い物をしながら話を聞くのもあれかと思って、きゅっと蛇口を閉じる。
濡れた手をタオルで拭きながら、視線だけで何かと問うた。]
やっほ〜、ジョジョ。
何、その「あー良くネタ」的な顔〜。
[解説しよう。山田は今フル女モードにモデルチェンジしている。]
ま、今しりとりやってるから、みやちゃんの後に「恋愛ネタ縛り」で続いてね。
[考えても答は出ない。]
ああ。こういう時に話して考えを纏めるといいのかな。
……分からないや。話したことなんて、なかったから。
[矢口は「よく知らない」と言った。当然だろう。
そもそも、クラスメイトの全員と、日常会話すらまともにしたかどうか、覚えてない。というかしてない。]
難しいな。
[目を瞑った。
雨の音が、よく聞こえる。]
やあ、ユースケにミヤコに、……たろちゃん?
いつもと少し雰囲気が違うね。
素敵だよ。
……しりとり?
ん、いいよ。
ミヤコ、可愛いこと言うね。
誰と一緒がいいのかな?
と、次は僕の番だね。
よ、かぁ。
じゃあ、「よいでわないか。」
[ビクリ、とされたので、なんだか悪いことをした気がした。そういえば雷が苦手だったのか。自分はまったくそんな感覚がないので、忘れていた]
あ、ああ。二越に聞いてみたいことがあるんだ。
……君は、このプログラムでこの島に来たとき、どう思った?
わあ、ほんと?
素敵、かな?
ジョジョ、褒めてくれて有難う〜。
[よし、第二段階ガチでクリア!
続くは第三段階だってさっきからしつこくry]
ジョジョ、それ、恋愛にどう関係するのか、ちょっと解説希望〜☆
[よいでわないか、に三角すわりで解説待ち]
うーん…。
[バオバブの味がよくわからない。]
やっぱ気を使った発言はできないから開き直ってそのまま言うね。
新しい恋ができそうなら、ここまでの話は忘れて。
自信がないなら、出るって言って。
どっちにしても、風峯に今度会ったら一発殴っといてあげるから。
[きっと多分、これはこれでアリな味だと認めそう。これまでも実はそうだった。]
――……新しい、恋。それは、この島で、だよね。
[……どうなのか。
このまま、この島で、恋愛ができるのか。考えた。
正直――よく、判らない。
他の子みたいに、事情があって、恋愛が難しいわけではない。
だから、風峯くんのことさえ消化できれば、たぶん、恋はできるはずだ。
ただ、この島のなかで、というと――どうだろうか]
ってことで、アタシの番ね。
か、かぁ。
か〜、か〜
[色々検閲な単語が浮かんだ末に……]
帰さないよ。
[といいながら、葛城の腕をむんずと掴んだ。]
よいでわないか、は時代劇のラブシーンでよくある台詞だよ。
[山田の問いに答えて、宇留間の言葉に「へぇ」]
……だって、たろちゃん。
浴衣がなかったっけ?
[分からないことをいつまでも悩んでいても仕方がない。
ここは一つ、動きながら考えてみるべきだ。]
進歩がないのか、あるのか。
[少なくとも、タイツを脱いで人と話すことが出来るようになったのは、進歩だと思う。
告白したとなればそれはもう大金星だ。以前から考えれば。
しかし、「以前」とやらがそもそもマイナス100だったくらいで。いまようやっと、マイナス50に上がったくらい。
皆のように普通の日常を過ごすには、まだ試練が必要そうだ。
恋は、きっとそれ以上に難しいだろう。]
……まずは、まともに話せるようにならないと。
[城の問いに、そう言えばと思い出す。]
ああ、脱衣所にあったね〜。
帯くるくる用に、リボンに結ばないで、巻きつけた方がいいのかしらん♪
[よしよし、明日は敢えて浴衣で迫ろうそうしよう。]
[名案ですね]
[うっかり驚いてしまったので、此方も悪い事をした気分になった。
気にしなくていいよ、とぶんぶん手を振って慌てて付け足しておく。
目の前の彼が雷に対して全く恐怖心を持っていないのはもう知っている。
とても、非常に、羨ましい限りだが。
島に来た時。と問われた内容に一度瞬いて、少し考え込んだ。
何かずっと前の話のような気がする。…い、いつの話だっけ…。]
…へ? 島に、来た時。 ――『無理』、…?
[…決して男子が絶望的、とかそういう意味では無い。]
…今まで、誰かを好きになった事なんて無かったし。
環境とか場所が変わったところで、恋愛出来るとも思わなかったし
じゃあ、皆が無事に出れたらいいなー…とか。
応援ぐらいなら、出来るかなぁ…とは、思ってたけど。
[自分がどうしようとか、其処の答えは出ていないままだ。]
―207―
[脱出のことを考えつつ、自分のことも。
考えが途中で混ぜこぜになって、混乱しそうになる。]
掃除でもしてみよう。
雨だし、丁度いいよね。
[元々、阿太郎は人がやりたがらないような仕事をするのが好きだった。誰にも気を使わせるべきではないし、誰かがいる時にやりたくもない仕事を目の前でやられるのは不愉快だろう。
汚れてもいいように、タイツへ着替える。]
あんなに着てたのに、いざまた着るとなると複雑だ。
[以前は落ち着いたが、今は何だか落ち着かない。]
掃除用具は脱衣所のとこにあったよね……。
[扉を開けて、外へ出る。
何やら夜這いだのくるくるだの聞こえた。
これは関わらない方が良さそうだ。]
…………うん。
[目の前の、結城くん。日恋云々をおいても、私は、都ちゃんを傷つけたくない。
西野くん。クールで、常識人。冷たくされたい。蹴られたい。あれ、でも、それって恋愛?
山田くん。なんていうか……その。遊んだりは出来るけど、恋愛は、お互い、無理そう。
城、コロス。百歩譲って命を認めても、かれは杏ちゃんしか見えていない。論外だ。
ガルシアくん。大きいし、茫洋としている。割と好感は持っているけど、それが、風峯くんを重ねたものでないかは、自信はない。
宇留間くん。ミルクたっぷりのコーヒーを、猫みたいに飲むのは、ちょっと可愛い。だけど、あまり、話す機会がない。
鶯谷くん。私を、好きといった。だけど、いまは、恋愛感情はない]
……確実に恋が出来る自信なんて――誰にもない、と、思う。
悩むなら…もちょっと時間をあげるね。
出たくなったら、教えてくれればいいよ。
[空になったペットボトルをゴミ箱に入れて立ち上がった。]
……結城くん。
[息を、吸って]
……結城くん。私は、何も答えない。
結城くんが日恋の連絡員だってことも、私は、何も聞かなかった。
私はたぶん、ここを出れば、恋はできる。
だけど、ここで、あと何日かで恋ができる保証はない。
だけど、私を好きっていってくれた人もいるし、恋ができないとも、言いきれない。
……だから。判断は、結城くんに任せる。
私が、この島で誰かとくっつく見込みがないと判断したら。そのときは、島を出して。
……無理?
[その答えには、少しだけ……驚いた。二越はいつも他の女子と仲良くしているとは思っていた。男子を意識するそぶりも見せないと思っていた]
応援ぐらいは……って、じゃあ自分はどうするつもりなんだ?
[言ってみて……それは、なんだか、ずしりと、重く響く質問のような気がした]
そうだ……ひとつ、交換条件。
[キッチンを去る、結城の後ろ姿に向けて]
いまきいたこと、ぜんぶ、忘れるから。
もうちょっとだけ、都ちゃんと、話したげて。
だって、都ちゃんが、ここを出るとしたら――……、
[――その先は、云わなかった]
―1F廊下→脱衣所―
[階段を下りて、大浴場の方を目指す。
先日の惨劇の跡(?)とあってか静かだった。
荒涼としている、とはこのことを言うのだろうか。]
犯人は現場に帰るって言うけど……ハッ。
まさか僕が犯人、だったのか!?
[何を訳の分からんことを。]
とにかく掃除を……。あれ?
[脱衣所を覗くと、ガルシアがだらだらしていた。
彼はこんなところで何をしているのだろう。]
[二越がキッチンに向かい、それを追う様に西野が席を立った。
眺めつつ溜息をつく。]
壁は自分で作ったんだから、自分で越えなきゃ駄目なんじゃないのかな。
伸ばされたから手を取るなんて、臆病なんじゃない。
[それこそが不満顔の原因だったが、どうしてそれを不満に思ったのかはわからない。
デバガメしようと思ったがやめておいた。]
…………。
[動く気配はない。瞑想しているのだろうか。
ガルシアの特殊攻撃と特殊防御が漏れなく上がりそうだ。]
ちょっと……借りていくねー……。
[起こさないように(?)静かに声をかけておく。
物音を立てないように慎重に、バケツとモップとその他諸々。
そのまま脱衣所へ入り、バケツに水を汲んだ。]
……は、ぁ。
[鈴と西野を、ちらと見遣って。
コーヒーのポットを持って、食堂にと戻る。
……なんだか、愛美が、不満げな顔をしていた]
自分?
[投げられた問いを繰り返すように呟いて、手元へ視線を落とす。
手を拭いた時に持ったままだったタオルを
無意味に伸ばしたり畳んだりを繰り返して、小さく笑った。]
――どうだろ?
…考えないようにしてたから。
[思考を放棄しているのは、つまりは諦めにも近いのだけれど。]
[モップ、モップ、モップ……。]
――――。
[モップ、モップ、モップ、モップ、モップ……。]
――――。
[モップップ、モップップ、モップップ、モップ……。]
――――。
[阿太郎は、黙々と脱衣所前からの廊下をモップしている。
勿論、まずは大雑把なゴミを取るためのドライモップだ。
地道に、地味に、エントランスの方へ。
最終目標は最奥の食堂だ。食道ではない。]
−鈴のベッド−
[二度寝。きもちいいですよ。ええ。
さっきまで明るかった気がするなあ、と思いながら目を擦った。
目が覚めたら真っ暗だ。
なんだか、ここ一日二日───なんかもっと長く感じたとしても。
随分とぐだぐだしている気がして]
……体、鈍りそ…。
[布団を抱えながらベッドの上で軽くストレッチ]
[考えないようにしていた。そう言った二越の声は、彼女にしては少し……暗い気がした。
うつむいて、所在なげに手に持つタオルをもてあそぶ少女を見つめる。
それは、まるで]
……考えたくない、理由でもあるのか?
[この島に来たばかりの自分が、重ねて見えるような]
矢口さんお帰り。
ずいぶん長くキッチンにいたね…
二越さんが少し不安そうにしてたみたい。
[自分は雷は怖くなかったりするので、一人でも平気。]
片思いって、かざみぃにってこと?
ま、数日で簡単に消えるなら、想ったりなんかしないよね。
了解。薬使おうか。惚れ薬とかバイアグ○とか。
―廊下―
、、、、、、。
鶯谷、なにしてるのさ。
[真正面から近づいてそのままずばりと聞いた。
実はひと目を偲んで毎晩やっていたから助かるなあとかそんなことはおくびにもださない。]
…………。
[モップをしながら考える。
好きだ、と伝えたことで、変わったことはあったのだろうか。
矢口を困らせただけで、結局のところは自己満足なのだ。
自己満足ならば、自分が何かしら変わらなければ。
しかし、この島でいる時間では、何もかもが足りない。
あくまで恋愛の実験であって、それは最低限のコミュニケーションが出来ることが条件なのだろうし。
日恋は、阿太郎が完全に変わるまでに必要な時間を待ってはくれないだろう。……それこそ、矢口や、他のクラスメイトと普通に話せるようになるにはどれくらいの時間が?]
こういうのが、恋の資格がないって言うのかな。
[苦笑し――――、顔を上げ、結城を見つけた。]
だからどうしてそんなのを、、、っ
片思い事情って言ったろ。恋愛しているから脱出させる。それだけだよ。
正直にいろいろ説明してあるから、後は山田も連絡員だって伝えてスタッフのボートまで連れて行くだけでいいよ。
[ジョジョは、恋愛で目に入れても痛くないものはなんだと想っているんだろう。妄想することにした。
きっと3(4)だろう。
1、恋心
2、相手の屁
3、嬉し涙
4、愛情
い、かぁ。
アタシ、みやちゃんみたいにトキめかざるを得ないようなきゅんきゅんするような回答だせるかなぁ。
ようし。
[山田は3(5)と答えた。]
1 イヤン、バカ
2 イジワルゥ
3 イケズね〜
4 イタズラしちゃうんだから♪
5 いっちょやったるか!
…うーん?
[理由。
僅かに首を傾ぐ。結び忘れた髪が僅かに肩に落ちて滑る。
努めて明るい口調を選んでいる心算だけれど、きっとバレているんだろう。
理由、と呼べるものなら――多分、色々あるのだと思う。
親が離婚した原因とか、以来母親の振る舞いとか。
だから、必要以上に片割れに依存しているのだとも自覚はしている。
それでも]
――逃げてるだけじゃないかな。
[結局は、そうなんだろう。 怖いから、踏み込めないだけで。]
だから、あんまり西野くんの事を偉そうに言えないんだ。
私も。
―――。
確かにそうだ(棒読み)。
[コミュニケーションとは、即ち話すことだ。
何の変哲もない日常会話。互いを知るための手段。
それを怠ってきたから、今自分は、こうしているのではないのか。……いや、モップがけのことじゃなくて。]
それで、何か用かな。
[ぶっきらぼうな響き。モップをかける作業を続ける。]
ね? ね、ね、ね、……。
1.寝かせない
2.閨(ねや)
3.猫耳
4.ネッシー見に行こう!
5.ねえ、もっと……!
[>2(5)を選ぶ。
僕よりユースケに言ってよ。
[山田に苦笑いを返す]
あ、僕、起きぬけだったから、ちょっと顔洗ってくるね。
[言って部屋に引き返す。
つもりで向かいの202に入っていった]
逃げている、か。
[その声は明るくて、そして、痛々しくて]
なあ……二越。
[空のコーヒーカップを持ってない方の手で、前髪を掻き上げる。掻き上げるふりをして、顔を隠した]
さっきの話だが、君はもし僕の方が……壁を乗り越えて手を伸ばしたら、君も手を伸ばしてくれるのか?
はいはい、洗ってらっしゃ〜い。
[慌てて女子部屋に入っていく城を、生ぬるく見送った。]
ねや、かぁ。なんか、明石さんまの語尾みたいだね。
やだよね。
じゃあ、「ヤンデレ」
ヤンデレ怖いよヤンデレ。
……そうだね。どうしよう、か。
[心が、ちくりと痛んだ。
自分は、ある意味――もう、"保険"がある状態だった。
この島で恋愛ができなくとも、"見込みあり"で、出してもらえる。
勿論それは、結城を信じるならば――だが]
……愛美ちゃん。
その、"先生"じゃなくて。ここで、誰か、できた?
[好きな人――で、なくとも。気になる相手が、出来たのかどうか。
もし、自分がここを出るにしても。皆が、どうなのか。それは、知っておきたかった]
ええと、、、あれ。
[廊下を歩いていたら鶯谷がモップをかけていた。
そして目が合った――合った?――合った。その途端に戦闘態勢に入ったからこれを解除するための交渉に入った。
用件の内容なんてないよう!]
[軽く腹筋、側屈、それからちょっとだけ背筋。
左右に幾らか捻ってから大きく上に伸びをして]
…。
[ぽふ、と布団を叩いた。
独りになると、考えることはたくさんある。
鈴の事とか、更科や知奈、御手洗の事とか。
風峯?どうでもいい。名前思い出してやっただけ感謝しろ。
それから───]
…好きとか、ようわからんし。
[小さく呟いて、布団に顔をうずめた。
好きって何だろう。みんな好き。これでよし。とはいかないのだろうか。
まあ、いいや。取り敢えず一度戻って着替えよう。
こうなったので206へと戻って、一応鍵をかけてから着替える。
ホットピンクのTシャツに紺のサブリナパンツ。
それから、お腹がすいたので階下へと降りてキッチンへと向かう]
[何の問題もなく顔を洗う。
タオルを取ろうとして、違和感を感じた]
あれ、部屋を間違えたかな……?
[再び廊下に出て、部屋番号を確認して、206に*戻った*]
[矢口の問いに、コーヒーを飲む手を止める。
一拍おいて、矢口を見つめた。]
どうなのかな。
出来たって言えば出来たのかもしれないけど、もう、いいかなって気もしてる。
だって、そんなうまく行くことじゃないし。
私が気になっても向こうが気になってくれるなんてことないし。
もうそろそろ疲れてきた、かも。
[少し寂しそうに口にする。]
[脳裏に「どいてお兄ちゃん、そいつ殺せない!」という声が響いた。何故だ]
……クーデレの時代は来ないのか、な。
山田はヤンデレにだけはなっちゃいけないよ?
れ、れ、れ、れ、……。
1.レースクイーン
2.冷凍食品
3.恋愛感情
4.レロレロレロレロ
5.恋慕
6.れきちゃう! らめぇ!
[>5(6)を選ぶ。6だと殴られる。
[なにやら不思議な漫才が発生してしまった。]
、、、、、、ふぅ。
ひとまずちょっと調子戻ったのかな、その様子。
[ハリセンの次はハンマーでも繰り出してきそうな鶯谷の様子に頭を庇いながらそっと聞いてみた。]
−キッチン−
[まさか酷いタイミングで城とすれ違ったなんて思ってもみない。
きっと神様の悪戯ってやつです。なんかコーヒーのいい匂いがする。
ちょっとだけ顔をのぞかせた。
しかしコーヒーまでに遠い道のりがありそうな予感がする。
何で鈴と西野の周りが緊迫した空気なのだろう]
[たった12分で賢者タイムを終了するとは。結城丈二恐るべし。]
戻る調子なんて初めから無いよ。
どうしていいか分からなくて、空回りしてばかりだ。
……変わりたいけど。
きっと君達は、待ってくれないんだろうね。
[モップ掃除中。顔はモップの先から離さない。]
……そんなことよりも。
一つ、聞いてもいいかな。
[結城に顔を向けないまま、問いかけた。]
[愛美の答えに、暫し、目を閉じる。
それは……そうだ。
自分が気になったって、相手もそうとは、限らない。
それは、自分が一番……両方の立場で、知っている]
……うん、だけど。
気になる人が、出来たなら。諦めたら、駄目だよ。
[ちょっとだけ、笑みを浮かべて]
愛美ちゃんには。
気持ちを伝えないで悔やむのは、経験してほしくない。
……こういう言い方、卑怯かもしれないけどね。
[ま。教師に告白するほどアグレッシブなところを秘めているので、要らない言葉かもしれないけれど]
…、ん?
[呼ばれた名に、ゆるりと手元から視線を上げる。
見えると思った顔は、その手に遮られて見えなかった。
――自分に、出来るだろうか。…判らない。
問いに、視線が再び手元へ落ちる。タオルを一度だけ握りしめる。
何か言おうとして、しかし上手い事言葉にし損ねて、
は、と一つだけ息が漏れた。
出来るだろうか。嗚呼、判らないけれど。]
…私が手を伸ばして、届いたら。
そしたら、壁の外に出してくれる?
[もう、逃げ続けるのも諦めるのも、 辛い。]
う〜ん、割とまともなんだね、うるるん。
ちょっとアタシがっくりきた。
[何故だ]
ぼ、だね。そうねえ。
んじゃ、1(5)かな
1、煩悩がアナタを求めているの!
2、勃起
3、勃起薬
4、ぼったくりバー
5、(洋酒)ボンボン
[3なら持っている。何故]
ん、、、。
変わろうとするなら他は関係ないよ。タイムリミットは人が決めるもんじゃないと思う。
[判っているような、判っていないような返答をして。]
なに?答えられることだったら。
――例えばだよ。
例えば、好きな人がいて。その人が、忘れられないとする。
でも、好きな人には別の好きな人がいるんだ。
……好きだった人を忘れようとしても、忘れられない。
そういう人は、どうなるのかな。
やっぱり、特別プログラムとやらに?
[矢口もそうだし、自分も、きっとこのままならそうだろう。
すっぱり忘れた、と言うのは、……正直なところ嘘になるのかもしれない。ふとした瞬間、まだ、泣きそうになる。
でも、これ以上、矢口に我侭で困らせるわけにはいかないのだ。
でも、やっぱり、――矢口の寂しそうな顔は、見たくないのだ。
友人としても。憧れた人としても。
こういうのは、未練がましいというのだろうか。]
……違うんだ。
あのね。
気になっても、あきらめられるんなら、やっぱりその気持ちは違うと思う。
先生が好きだったって、言ったっけ。
先生には、何度だって断られたよ。
でもやっぱり好きだったから。
あきらめたくなんかなかった。
今は、たぶん。
それを恋だと思い込もうとしてただけかもしれない。
そんな簡単に好きになんてなれるはずないのに。
1.NO THANK YOU
2.ノートン
3.ノリノリだぜ!
4.の、の、の、……。にゃーん。
5.ノン気でも全然構わないんだぜ?
[>3(5)を選ぶ。そろそろネタ切れしてきている。
先生は好きだったけど。
今は誰も好きじゃないって、ことかな。
恋に、たどり着けなかったんだよ。
[男になれたらどれだけ楽だろう。なんて思ったり。]
[手を伸ばして、届いたら。壁の外に。壁の……外に。
意識したのは……髪を掻き上げる左手。
山田に見せたときは、ただ激情のように許せなかった。否定し、蹴散らしてやらなければ、気が済まなかった。そんな……理由があった。
だがそんな理由がなかったら、きっと誰にも見せることはなかっただろう。それは震えるほど恐く、膝を折るほどに怖いから。
程度がどうなのかは分からない。だが二越も、そんな何かを……秘めているのだろうか]
ああ、もちろん。
その壁を壊してでも、外へ出そう。
[そんなことを考えたら、自然とそう、答えていた]
[何だか、恋愛とだんだん関係ない世界へ誘われている気がしてしょうがない。まあ、気のせい。]
ぜ、ね。難しいわねぇ。さすがうるるん、やらしーわ。
そいじゃ1(5)かな。
1、ぜってぇ俺が幸せにする!
2、全然入らないよぅ
3、全部頂戴
4、全体的に攻めて〜ん☆
5、前後不覚になるほど惚れた予感
人の心の話は難しくて答えられないけれど――。
[すとん、と腰を下ろしてあぐらをかき。]
特別プログラムには誰もいかないよ。僕がいる限り。
[両目をつむって首を鳴らす。警戒はいらない。力を抜いて。そう態度で示す。]
――それと、本気で変わりたいと思ってるんだったら。もう変わり始めてるんじゃないかな。どこかが。
……………。
[ここに来たばかりの頃を思い出す。
思えば、ログハウスで寝泊りさえしてなかったのだ。
それで、そう。バーベキューも碌に食べられず、島の精霊とか何とか噂になって、犬を、……矢口に預けて、……モニターでバレて、破壊して、御手洗に勇気付けられて、矢口と友達になれて……告白して。]
[いまはだれも、好きじゃない――か]
…………。
[愛美ちゃんの、答えは。
たぶんきっと、自分なんかより、とても重くて。
自分なんかが、なにかいうようなことでも、なかったらしい。
なにも言えないまま。ただ、コーヒーを口に運ぶしか、出来なかった]
[瞑目した。]
そうか。
[モップをかける手を、再開した。]
なら、結城くんに頼みたい人がいる。
…………もしも、その人が恋が出来なかったなら、だけど。
[誰かに聞かれていたら楽しい事になったに違いない。何が?]
る。る、る、る。うん、ごめんそれ無理。
[宇留間は両手を挙げて降参した。「留守なの……」とか「ルパンは大変な物を盗んで行きました(ry」とかが脳裏にちらついたりなんかしていない]
でも、「る」の方がよほどひどいと思うんだ。
[マスクだけを外して。姿勢を正し、結城の目を見る。
モップをかける手は、とまっていた。]
それとも。
さっきの例え話で、誰のことだかもわかってるのかな。
[ほんの少し笑んだのは、なぞなぞをしかける子供のような。]
[届く声。 躊躇いもなく、返ってくる言葉に
手元とその奥の床を見つめていた眼が、僅かに見開いた。
胸のどこか奥に、すとんと 落ちる。
顔を覆う様に、髪を掻き上げる左手。
…其処に刻まれた存在も、その意味すら。 まだ知らないけれど。]
――…、…ありがと。
[小さくちいさく。 微かに笑みを浮かべて
ただ視線だけは向けられずに、そのまま下へ向けたまま。
そうでもして誤魔化さないと 少しだけ、泣きそうだった。
彼の言葉は嬉しい、けれど。だから。
だからこそ、それを見られるのは何だか、うん。]
…
振られるのは慣れてるから。いいんだ。
でも、もやもやした気持ちは、ずっと溜まって行くみたい。
何か言いたいわけじゃないんだけどなぁ。
中途半端になったから、もやもやしてるのかも。
[ずずず、とコーヒーを飲む。]
――当たっていればいいけれどね。
なんせほら、僕は鈍いらしいから。
[ボヤきつつ弓に矢を番えるような動きをみせてから、腕を組んで困った顔をしてみせた。]
・・・・・・大丈夫だよ。約束する。
きゃはー☆
うるるんの負け〜♪
るは、確かに思いつかないわね。
負けたうるるんは、勝者のアタシに何か楽しい事をして欲しいなぁ。
どれがいいかな☆ 5(6)
1、山田を宇留間がお姫様抱っこしてログハウスの周り3周
2、山田を宇留間がお姫様抱っこして永遠の愛を誓う
3、山田を宇留間がお姫様抱っこして、高い高いをする
4、山田が宇留間をお姫様抱っこして、3秒耐える
5、YOU、恋に落ちて島を脱出しちゃいなYO
6、今度は○○縛りでしりとりをする。
……。
[廊下は、なんか賑やかなのかよく解らないが自分の周りは
きっと相当どんよりしているだろうなと思った。
矢口のコーヒーが飲めないな、とか
宇留間も山田もそのまま知り取りの勢いで付き合っちゃえばいいのにとか
鶯谷と結城は何処まで行ってもそこはかとなくネタ話に聞こえるのは前科のせいだろうとか
そんなこともおもったけど]
……。
[膝を抱えたまま、溜息一つ。
膝を抱えた。
ちょっと勢い余って、膝でおでこ打った。
痛い]
[結城には心当たりがあるらしい。
つまりきっと、それは、算段があるということなのだろう。]
……やっぱり、今の僕じゃ何も出来なかったな……。
[言った顔は、暗いものでも、寂しそうなものでもなく。
ただ、色のつかない柔らかい笑顔だった。]
ついでだから言ってしまうけど。
僕はその人が好きだった。……ずっとずっと好きだ。
でも、好きでいるために必要なものが、幾つも僕には欠けていた。何がなくて、今まで過ごしてきた中で、何を見過ごしてきたのか。
きっと取り戻すことが出来たなら。
……もう一度、告白だって出来るかもしれない。
でも、……現実の時間は無限に近くても。
このプログラムの中は、有限だ。
皆のスタート地点にさえ、まだ僕は追いついてない。
[まるでアキレスと亀だな、とまた一つ笑って。
モップ掃除を再開する。]
[きょとんとしている。今がチャンスだ。
宇留間の背中に紙を張った。
『YOU、恋に落ちて島を脱出しちゃいなYO』
ぺたり。]
よし。
ほいじゃ。
おやすみ〜
……だから、我侭ついでにもう一つ。
[結城の顔を見て。]
ここだけの話、結城くんは僕と似てると思ってた。
でも、それは大きな勘違いだったみたいだ。
……僕に出来ないことを、幾つも結城くんは出来る。
[少しだけ結城を見て、また視線を落とした。モップ。]
僕みたいな馬鹿野郎じゃないんだ。
皆を助けるのに感(かま)けて、自分が幸せになるの、忘れないように。……それも、約束して欲しい。
[髪を掻き上げていた左手を降ろした。コーヒーカップを流し台に置く。
目の前の少女は、いつもより小さく見えて]
……二越。
[コーヒーカップを置いた右手を、手の平を上に向けて、差し出した。
どうでも良かった。皆で納得してここを出ようとか……今は、ひどくどうでもいいことに感じた。
何様のつもり、だったのだろうか]
僕と一緒に……ここを抜けないか?
[まだ、左手を見せる勇気なんてないけれど。二越が心の内に秘めるものも、よくは分からないのだけれど。
それでもそう口にしてしまったのは、きっとそれが心の底からの、本心だったから]
慣れてる、か……。
[そこについて、自分は、何もいえない。
風峯には、気持ちを伝える以前だったので、厳密にいえば、振られたわけではない]
……中途半端なのは、そう、気になるよね。
[愛美につられるように、コーヒーを、ひとくち]
……その、もやもや。
もし、吐きだしたくなったら。いつでも、いってね。
私が、泣いたとき。愛美ちゃん、傍にいてくれたから。
そのくらいは、したいからさ。
[そうやってお手玉をしながら、廊下をてくてくと歩くと、食堂の前に誰かが三角座りをしていた]
……。やあ。
[少し声を抑え気味にしつつ、双海に挨拶した。こんな所で何をしているの? とは聞かない。ちなみに紙は背中に張り付いたまま]
がんばる。としかいえないけれど・・・・・・。
[苦笑する。こっちだって自信なんてものは水に浸された障子紙のようなものだ。
立ち上がって、えい、と伸びをすれば背骨がいい音を鳴らした。]
・・・・・・あれ。
なんか言おうと思ったけれど忘れちゃった。
[我が手を見るが思い出せず。]
寝る前くらいに思い出すかも、そしたら部屋にでも行くよ。
……ったく。
あんまり被りたくないんだから被せるなと。
[それでも掃除に都合が良いのは変わりない。
モップ掃除を再開して、……暫くしてから気づく。]
……ああ。もしかして、泣くと思ったのかな。
[マスクの下で、微笑んだ。ありがとう、と心の中で。]
(でも、自分のことで泣くの、苦手なんだ。)
[さて、今までどれほど涙を流したことがあっただろうか。
思えば、母や父がいなくなった時も、上手く泣けなかったかもしれない――。]
…ひさしぶり。
[顔を上げた。猫だ。いや違う。宇留間だ。
背中で何かぴらぴら揺れていたがこちらからは見えない。
何だかとっても久しぶりな気がする。
きのせいだろうか。きのせいだな。そう思っておこう]
…まあ、ちょお、いろいろあって。
三角ずわりしたい気分やってん。
――…、
[己の名前と共に、差し出された手。
ゆっくりと其れを見て、西野の顔を見て。
もう一度だけ、その掌を見下ろした。
少しだけ、沢山の言葉が喉に詰まって上手く呼吸出来ないかの様に頭が真っ白になる。一つ小さく息を飲んで、其れを咀嚼した。
タオルを握っていた両手から、僅かに力が抜ける。]
…私で、いいの。
[伸ばされた手に、返すのは――思っていたより努力が要った。
その掌に、指先だけで 触れる。]
ひさしぶり、かな。
[宇留間はそういうと、廊下にあぐらをかいて壁にもたれた。背中の紙がくしゃりと押しつぶされる音がしたが宇留間は「?」とした表情になっただけで、どうやら気づかなかったようだ]
そんな気分、か。……ん。
[宇留間はしばし何かを考えたあと、右腕をぐにぐにと動かして右手を開いた。そこには猫の缶詰が]
間違い。
[猫の缶詰がすっと消えて、また右腕をぐにぐに。再び右手を開くとそこには一口チョコがあった。20円也]
食べる?
[素朴な顔で一口チョコを差し出した]
……うん。
[向けられた、愛美の笑顔を。じっと。かわいい]
女の子同士で、出れるなら。楽に出れそう、だなあ。
[……と、ぼそり。
鈴とか、杏とか。その辺、含めて。
甲斐性のない男の子たちに恋をするより、余程、楽に出れる気はする]
―207―
[部屋に着くと、放り投げるようにタイツを脱いだ。
蒸し暑かったらしい。]
…………。
さて。あの感じだと。アウトかな。
[結城の言動を思い出す。
自覚していたのかしていないのかは分からないが。
阿太郎がここで自分を変えて、再び矢口に告白する、という可能性を削って話していたことに、突っ込まなかった。
まあつまりそれは、……そういうことなのだろう。]
特別プログラム送りにはさせない、か。
結城くんは、十分に聡いよ。
[彼らは監視員の役割も兼ねているはずだ。
だとするなら、「これ以上残っているべきか否か」を判断するのも、きっと彼らなのだ。
……まあ、つまりそれは、そういうことで。]
なんて、言うか……。
[弱々しく小さな二越の手。おずおずと、その指先が自分の掌に触れる。
その手を、しっかりと掴んだ]
君が、いいんだ。
君のことは今までよく知らなかったが……今も、よくは知らないんだが。
ここを抜けるなら、君と一緒がいい。今、そう思った。
[自分が浮かべているのは、微笑みなのか。それとも……別の表情なのか。それすら判別はつかなかった]
何となく。
[そう思うことにしておこう。
宇留間の背中で何かの音がしていたので、軽く首を捻る。
けれど、でてきた猫缶にちょっと目を丸くした。
消えた。今度はチョコレートだ]
…貰う。おおきに。
[よく考えたら、ちょっとお腹もすいている]
なに、ホットミルクのお礼だよ。
[なぜ食事のお礼ではないのか]
ひさしぶり、か……。もう、随分長い間ここにいる気がしてるよ。そんなはずは無いんだけど、ね。
色々と、出来事があったからかな。
[確りと握られる手。嗚呼、自分とは違う男子の手だな、なんて
頭の隅っこで思いながら――少しだけ、握り返す。]
――、…うん
[互いに、知らないことの方が多いのに。
少しだけ笑えてきて、タオルを握っていた左手の甲を目元に当てる。
零れかけていた涙なんて何処かに行った。]
…うん、出よう。
西野くんとなら、いいよ。
[真正面からは何だか見れなくて、相変わらず視線は下だけれど。]
女の子同士かぁ…。
でもそれじゃ少子化は関係なくなっちゃうね。
[矢口さんはかわいいなぁ。
そんなことを思いつつコーヒーごくり。
なんだか扉の向こうに三角が見える。]
[握りかえしてくる手の感触が、なんだかくすぐったかった。うつむいた顔が可愛らしくて、笑ってしまいそうになる]
……良かった。
[だからそう言ったとき、自分はきっと微笑んでいただろう。
今までのいつよりも、よい笑顔で]
ありがとう。二越。
へえ。
[犬は三日飼えば三年恩を忘れないというが、
3日宇留間にホットミルクをあげたらご飯が帰って来たこの謎よいかに。
ちなみに誤字なんて小さいことは気にしてはいけない。
そんなんだからフラグがたたn]
せやな。なんか。
…何や、色々ありすぎて。
[結城をちらりと見つつ、また膝に顔をうずめた。
また額を打った。地味に痛い]
……きっと、うちら、ここから戻っても、元には戻れやんよな。
[食堂から聞こえてくる声は、聞かないふりをした。
聞こえているけど、聞こえないふりをしたかった]
[嬉しいのと恥ずかしいのと。もう色々と混ざって、
下を向いていようとタオルで顔を半分隠しても、
耳まで赤いのはもう誤魔化せそうになかった。
嗚呼、もう。何だかおかしくて、小さく笑う。]
ううん。
…こちらこそ、ありがとう。
[漸く顔を上げる。目を僅かに細めて、もう一度その手を握った。
顔が熱いのは、変わらないけれども。]
[何か痛いところを突かれた気がしt]
人生は一方通行の道路だからねえ。常に何かが変わり続けるさ。問題は、変わった後でも笑えるかどうか、じゃないかな? 変わることを恐れていたら、進歩できないよ。
――そりゃ、取り返しの付かない事もあるけど、ね。
[宇留間は右手を握って、開いた。手のひらに、ピンポン球が二つ。それを見て、宇留間はふう、とため息をついた]
ん。
なんだか、急に暑くなってきたな。どうしてだろ?
[どこからか生温い空気が流れてきたのだろうか]
シャワーでも浴びてくるよ。じゃ、また。
[宇留間はすっと立ち上がると、双海と結城に手を振って立ち去った。その背中にはひび割れのように折れ筋が入った紙が一枚]
『YOU、恋に落ちて島を脱出しちゃいなYO』
[……宇留間はまだ*気づいていない*]
[ドアを開ける。双海がいた。結城の姿もあったか。
宇留間は背中の張り紙だけが見えた。]
双海さんおそよう。もう夜だよー?
どうしたの? こんなとこで。
あ、キッチンの方かな…。
[まだ消えた二人は出てきていない。]
何やの、宇留間の癖に。
[ちょっといいこととかいいやがった。ムカツく。
三角の膝に顎を載せてみる。
考えて、小さく首を捻る。
風呂場に行くというその背にはられた紙はちょっとぐちゃっとしていた。
其れが何とも間抜けで、哀愁を誘っていた、というか。なんというか]
ん、おそようさん碓氷。
…。
……まあ、ちょお、いろいろ。
[顎を膝の上にくっつけたままグリグリ。
のの字を書くわけではないけど、少しだけ拗ねる見たいな顔をしていたと、おもう]
ハハッ……。真っ赤だぞ、二越。
[耳まで紅潮する顔を見て、おかしくて、笑ってしまった。そしたら結城に炭酸を吹きかけられ、犬に舐められてべとべとにされていた時の顔を思い出して、さらに笑ってしまった。
なんだか、どうしようもなく、愛しくて。
いつか、自分の心の闇を見せるときが来るのだろうか。そう思ったら……やはり少し怖い。けど。
そっと抱き寄せて、唇を重ねた]
……双海さんかわいい。
[顎をぐりぐりする様子に笑った。]
私一人っ子だから、その気持ちは良くわからないけど…。
とられちゃうような感じなのかな?
でも、二人の関係は、今からだってずっと変わらない気がする。
だって、双子だもん。
それは、ずっと変わらないよね。
…うっさい。
[ぷー、と。頬を膨らませた。
別に可愛げなんてないのだ。全部鈴が持っていった。
ああ、鈴可愛い。マジで西野いつか本気でボコる。拳で全身整形してやる]
双子、って。
[はて、と首を傾げた。鈴が言ったのだろうか。
少なくとも自分は言った覚えがないので、ちら、と碓氷を見上げた]
違うの?
[きょとん。
苗字は違う。でも二人は仲が良くて、ついでに顔も一緒で。
お風呂での二人は本当に見分けがつきにくかった。]
だと思ったんだけど。
従妹にしては似過ぎてるよね?
[コーヒーのポットを、持って。
部屋に戻ろうと、食堂を出ようとしたら]
ぉ……杏ちゃん。
[食堂の前で、膝を抱えて、愛美と話している。
大体、それで、状況は理解できた。
理解はしたが……かける言葉は、なかった。
自分だって、鈴がどこか、遠くにいってしまうような錯覚は、感じている]
…ああ、ええと。
[ちら、と食堂のほうを見る。西野いつか殺す。
小さく息を吐き出した。西野を呪うことに決めた。
ぐりぐりと、また膝を顎でつつく。西野になんか鈴はもったいない。
とりあえず心の中で散々西野を罵倒する。
流石にあそこまでになってしまうとフルボッコには出来ない。
幾らなんでもそれぐらいの空気は読む]
…まあ、そうなんやけど。
[見分けは身長と豊かさで見分ければいいと思ったのだが
自分が切なくなるので口にはしない。思うだけ]
あ、矢口さん。
双海さんがここから動かないのでどこかにつれてってもいいかなー?
[提案してみた。]
ここに座り込んでると風邪引くよ?
矢口さんがポットにコーヒー持ってるし、もちょっとあったかいとこで飲もうよ。
…わ、判ってる。わかってるから言わないでー…。
[赤いのは嫌でも自覚している。
…のだけれど、指摘されると尚更恥ずかしい。
恐らく赤くなっているだろう頬を指先でぺちぺちと叩いて
――ふと、緩く引っ張られる。
何が起きたのかと理解するまでに、少し時間を要して
その間に、何かが口唇に、触れた。
ぱちりと、一度瞬いて 沈黙。
脳が働き終えるのに、数秒。]
……、…っ、…!?
[流石に驚愕したのか、おたおたと手が動くだけで言葉が出て来なかった。
折角引きかけていた熱が、また顔に集まる。…嗚呼もう、とにかく恥ずかしい。
たっぷり悩んだ割に結局言い返しも何も出来ず、視線が泳いだ。]
…ふ、不意打ちだ…。
……そだね。
[愛美には、頷いて]
杏ちゃん。私たちの部屋でさ、ゆっくりしよう?
鈴ちゃんは、私と愛美ちゃんと同じ部屋だから。
そのうち、戻ってくるだろうし。気になることは、そのとき、ね?
すまない。
じゃあ、今度はちゃんと確認する。
[あわてふためいて、顔を真っ赤にして目を逸らす二越に悪戯っぽく笑いかけた。
そして手は繋いだまま身体だけ離し、左手を胸に当て……恭しく一礼する]
荷物をまとめよう。
多分、すぐに日恋はやってくる。だから、この島を出る準備を。
僕らは……僕らの意志で、この島を出る。そうしたい。
[言い切って……微笑みを浮かべた顔を上げる。真正面から見つめた]
行こう。二越。
[かわいい。じゃなくて]
……いこ、杏ちゃん。
ここにいて、鈴ちゃんと鉢合わせても、なんでしょ。
[立ち上がる杏に、手を差し出して。
その手を杏が取ったなら、202号室へと連れて行こう。
本当は鈴とが一番なのだろうけど、杏が望めば、一緒の布団で寝るつもり**]
じゃあいこう。
[矢口が伸ばした方とは逆の手へ腕を伸ばす。]
どんな愚痴だって聞くんだから。
そんな顔しないで。ね?
[202号室へと向かう。ほんとにかわいいなぁ。]
ん、 …うん?
[…よくよく考えたら確認を取られても、
恥ずかしい事には変わりが無い気がした。自業自得だ。]
――ん、わかった。
[荷物。…そうか。私物も其れなりに部屋に広げている。
洗濯物も放置したままだったし、
…自分の意思で。此処を出るには色々準備をしないと。いけない。
少しだけ …いや、正直少しどころじゃない。
杏とか、矢口とか、碓氷とか。…離れるのがすごく、本当に寂しい。
…嗚呼、けれど。]
うん。行こう、西野くん。
[正面から向けられる視線を、しっかりと見返して。
繋いだ手を漸く、 少しだけ名残惜しげに ゆるりと離した。
自分たちの意思で此処から出る、*その為に*。]
…。
[差し出された二つの手。
ちょっとだけ、キョトンとした。
きっと自分は、相当しょんぼりしていたのだろう。
ちょっとだけ、顔がくしゃりと歪んでから]
行こ、か。
[ちょっと情けない顔をして笑って、
それから二人の手を其々握った。
子供みたいに、両の手に別の人の手。
繋いで、少しだけはしゃいで階段を上がった*]
―207―
[月が綺麗だ。
ベッドから眺めた夜の明かりは、一層幻想的に見える。]
………。
[中辻がひっそりと佇んでいる。]
……僕は、いい男になれるかな。
強く、なれるかな。
普通の、………出来るかな。
[中辻は何も言わなかった。
阿太郎も、応えを待つことはせず、背を丸めた。]
[中辻は、そっと撫でたようだった。]
ずっと、友達は中辻さんだけだった。
きっとこれからもそうなんだろうって。
……でも、やっと。
心配かけないで、済む気がする。
[阿太郎は、頑張るから、と呟いた。
中辻は、――――でした、と呟いた。]
[中辻は、自立を誓う言葉を聞き届けた。
ほんの微かに、頷いたようだった。
阿太郎が目を瞑る頃には、中辻の気配は聞こえなくなった。
こうして。
一番の友達だったねぼすけ幽霊は、阿太郎の前から姿を消した。]
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