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わかった、204号室だね。
[宇留間は快諾して、204号室へ]
……。誰の部屋だっけ?
[部屋に入ってからつぶやいた。首を傾げつつシーツを置く]
ジョジョ……いや、勇者ジョジョ。
もう君に必要な魔術はない。君の目は今、見開いたはずだ!
きっと今の君には世界がキラキラ、キラキラ光って映っているはずだ。ほうら世界は、すごく、とても、ベスト美しく輝いている!
さあ、今こそ君は羽ばたく時だ。あの、美しい夕日に向かって!
[舞台役者っぽい口調で、窓の外を指差した。輝く夕日がすごく綺麗だった]
せめて欠片は彼の故郷に帰してやろう。
……大空の風となって僕らを見守ってくれるさ。
[そうして世界の子供達が、父さんが残した熱い想いを受け継ぐだろう。ゲエッ、お前はチョサクケン!]
今出来ることは、これ以上の犠牲を増やさないことだ。
……自分の未熟が恨めしい。
もっと僕に、力があれば。……力が欲しい。
[ぎゅっと拳を握りしめた。表情は隠れて見えない。
なんだこれ。]
―回想・階段付近 〜貴族殺人事件〜 ―
…。
[ぴしぴし、と空気のひび割れる音が聴こえた気がした。ほんの少しの時間だったであろう沈黙はしかし、悠久の時を経てなお変化の兆しを見せていないものであるかのようにすら感じられた。]
…。
[永遠にこの沈黙は続き、御手洗の顔色は白くなり続け、双海の表情は変わらず、地球の自転は止まり、公転は止まり、季節はうつろわず、太陽の光は届かず、宇宙は膨張を止めるかのようだ。]
…。
[しかし、永遠の静寂には、いつも不安めいたものがつきまとう。いつかこの静寂は壊れ、時間(とき)は動き出し、「破壊」がそこに生まれるのではないか――]
―ログハウス周辺―
[落ちたバカを見た。]
・・・・・・。
重症者はプログラムから解放されるよね、いまなら。
[崖から放り投げよう。これでひとり脱出させられる。]
…。
[今日、今、この時は、ひとりの青年貴族が、その短い生涯を、終える時だったのだ。]
…。
[心に決める。]
…。
[いつか、思い出そう。]
[窓を小さく開け。ちらりと覗いて、また閉めた。
鶯谷と視線を合わせ、そっと首を振った。
城くん、もう、だめみたい。
犬神家状態だったかどうかは定かではない]
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