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─→医務室─
…、感染…か?
[言わずもがなであろう。
腕の中の彼女は、このところの激務で一層細くやつれて見える。
程なくして、医務室が見える。
彼女の仕事場であったが…今日ベッドを占めるのは、他ならぬキィ=キョウであった。]
…………。
[真っ白に青ざめた顔色の中で、唇から伝う赤の鮮やかに映るだろう。
名前を呼ばれれば、うっすらと眸を開けて]
ろーず……ごめ……ね……。
[掠れた声で呟いたあと、
女の意識は、また闇の淵へと*落ちて行った*]
ローズ。……、消毒はしろよ。
[悲鳴のような声。
常に寄り添っていた彼女たちの、絆の深さは容易に知れる。
溜息をつき、そのまま容態を見て医務室に*暫く留まるだろう*]
でも、もう…
[遅いとは言えない]
うん、ありがとう。キィ=キョウ。
だから、あなたも、生きて。
お願い…。
わたしはもう……だめ……。
ただ、あなたを置いて先に逝ってしまう事が、辛い……。
私のサージャリム……愛して、るわ……。
[もう、キィ=キョウの声が弱い。ローズは決心した]
キィ=キョウ聞いて。
あなたも見たかも知れないけど、わたしたち、あの惑星に転生するのよ。わたしも、追って、逝くわ。
そして、あなたは、「桔梗」わたしは、「ローズ」。
それで、お互いをわかり合えるはず。
向こうで会いましょう…。
[悲しみの縁で、なんとかそこまで言えた。キィ=キョウには聞こえただろうか…?]
わたしのキチェは、あの惑星の大気になるわ。
大気になって、あなたをずっと、見守っている。
わたしの大切なリアン…。
[そして、そのまま運命の時を待っている。
心電図と心拍数を伝える機器が、レッドゾーンに入り、警告音が部屋中に響き渡る]
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