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古き良き時代の魔王はここに死んだ
[いぶかしむ様にいうアンクルに答え、そして何から話すべきか迷う]
あやつ…ドンファンは…何も話しておらぬのか
[思わず悪態をつく。いや、辿りついてないだけか]
予言の話…主は全ては知らぬだろう。
昔昔…一度、世界は滅びかけたのだ…とはいえそれは新たに生まれかわることを前提とした滅びであった。
だが世界は滅びなかった。
ここで終わればよかったのだが、そこで一つ問題が起こってな
当然ながら新たに生まれ変わる世界にはそこに住まう存在がいたのだが、世界が滅びなかったためにその生き物は表にでることもできなくなってしまった。
そして…最初からいなかったように忘れられた。
ここ最近の我の行動は…主にはおかしく感じたのではないか?
我はその忘れられた者たちのために動いていたのでな。
もし事が起きたならば…我は…ただの悪しき魔王となるだろう。
なぁ…次代の者たちは、それに対することはできるのか?
そっか…
[いつだったかに、見知らぬ女の人…かと思ったシャルロットから聞いた異次元テクノロジィ。トメ子ばーちゃんが、ソレによって姿を消したと聞いて。少し、苦い顔をする。…本当言うと、ヒーロー協会からの通達をしっかりと受け取っていれば、もっと早く多くの情報を知ることが出来たはずなのだけど。というか、もっと別の思うところ(あにゅーが魔法少女になった理由とか)があってもおかしくはなかったのに。残念ながら、にぶちんはにぶちんだった]
(…あれ?でも待ってよ?異次元ってことは。別の世界…ってこと…?)
[ってことは、つまり。何かを閃いて。ユーリのほうへと視線が走る。そうしたら、ちょうど、何か思うところがあるような、何か考えるような様子のユーリ>>166と、目が合っただろうか]
…どーかした?ゆー?
― 3丁目公園 ―
[公園に到着すると、グラジオラスの背中が見えた]
おねーさ…
[声をかけようとしたが、いつもとは様子が違うようだ。
歩いて近づこうとしたが、ちょうど紳士人形の前に移動してしまった。]
お取り込み中でしょうか。
[近づいてはいけないような雰囲気を感じ、崩れた花壇を出来る限り修復しながら、そこで待つ事にした。]
なにものだ?
「ポルターガイスト!」
〈もとね〉
《じゃあいまは?》
「『〈さー?〉』」
[どこかから、念を受信して天井付近をクルクルと回る]
[魔王の話を聞き、ふ、と笑う]
確かに、おかしかったな。
滅ぼしたいのか、滅ぼしたくないのかはっきりせい、と怒鳴りつけてやっても良かったが…。
[言葉を切って、ごろりと仰向けになる。]
おぬし、そんなことを心配しとったのか?
案ずることはないわ。
あやつは、ワシより上手くやる。
あやつには善も悪もない。
じゃから、気づきさえすれば、ちゃんとおぬしも、わしらのことも呑み込んで動くじゃろうよ。
世界の歪みも解消出来ると、ワシゃ、信じとるよ。
『――――世界を。』
[それは、いつのことだったろうか。]
『――――嗚呼、世界を。』
[いつかの記憶が、浮かび上がっては、沈み、浮かび上がっては、また、沈み。]
……あ。
い、いいえ……
[カンナギと目が合ったなら、慌てたように首を振り。
浮かんできたなにかを、振り払うように。瞼を閉じ。]
[――嗚呼、しかし。
確かに 思い出してしまった その 記憶の欠片 は。]
クククッ…であるな。
何せ、旧時代の英雄と魔王が鍛えるなんという珍奇な器にそれと同時代を生きる猛者たちだ。
さて…進む先にどのような救いが待っているのか…
願わくば、かの書が『 』であるように
[アンクルの耳には、贋物であるようにとも、本物であるように、とも届いただろう]
─元明家計画アジト─
[TECARの下っ端を魅惑して、聞き出した情報に拠ると、町の中心に近い一番大きなビルが、中心アジトとなっているようだ]
[だが、さすがにそこに近づくほど、アニュエラも考えなしではない]
[やって来たのは、縮小された支部のひとつ]
[エルヴィや、彼女を慕う者がいるとしたら、彼らは新組織にとって、おそらく不協和音分子。配属されるとしたら、最前線か辺鄙な場所]
[悪以上の悪であった彼女だが、正義の流儀は傍で見て知っている]
[堂々と正面から、そこへ入って行った]
エルヴァイラを、お出しなさい。
あたしは、偽善正義・次代魔法少女アニュエラ。月光に代わって、くるっと解決してあげるわ。
[微笑み]
[取り出すのは……初代魔法少女が撮影の時に使い、TV局倉庫に長らく保管されていた魔法の杖]
[これこそ、情報屋に取り寄せさせていた物]
―公園傍・紳士人形前―
[両脇にシャルロットからもらった鉢植えを抱え、仁王立ちになって紳士人形を見据えている]
花の王、聞きたい事がある。今の話は置いておく事にしてだ……
――まあ待って待って。君とだけじゃ色々と説明が面倒だし、丁度お迎えも来てくれたみたいだからこっちに来てもらおうかな?
お迎え?
[自分の周囲を見回すと、公園の花壇を手入れしているシャルロットの姿があった>>170手を振った後に手招きをして]
シャルロット、いつの間に来ていた!
済まんが少しこっちに来てもらえないだろうか、花の王がお前を呼んでいる。
[この空気をもう少し味わっていたかったが、その思いを断ち切って]
では…さらばだ…友よ
[また会おうと、いえるのかわからないからそれは告げずに、アンクルを、中立亭まで*転移させた*]
―公園→紳士人形前―
[様子が気になっていたので、グラジオラスが呼びかける声にはすぐに気付いた>>177]
ちょうど来たばかりですよー!
[と返事をしながら駆け寄って行く]
花の王?このお人形さんが??
[?マークをたくさん浮かべながらも、とりあえず言われる通りそちらへ向かった。]
うむ。
――わしらは恵まれとるんじゃろうよ。
後を託す相手がおるんじゃからな。
[ドンファンと、喫茶まろんに集うものたちの顔を思い浮かべる。彼らならきっと、自分たちに出来なかったことを成し遂げるだろう。
善も悪もないあの場所で、ともに語らったあの者たちならば。]
………
[相変わらず隠し事が苦手な子だなぁ、と。自分でもどこかずれてるな、と思うような言葉が脳裏に浮かんで。つい、苦笑いを浮かべてしまう]
…だいじょうぶだから。
[乱暴に抱き寄せるようにしながら、声をかける。ああ、こんなときもっと優しく出来たりしないのかと、こんなだからいつまでたっても色気のかけらも出やしないんだろうなぁとか、思ってしまったのは、気恥ずかしさか、それとも、何か。気がつきたくない何かから目をそらすためか。
抱き寄せた背を、ぽんぽんとあやすようにして、叩きながら。くしゃりとその髪を、かき回す]
こんどは。
こんどこそ、わたしがさいごまでついてるから。
だからだいじょうぶ。
ね?
[にこりと笑いかけて]
…相手が世界だって、邪魔なんてさせるもんか。
…さらば、じゃな。
[万感の思いをこめて告げ、魔王の魔力に身を委ねる。
魔王城から消え去る寸前、ズボンのポケットに手を伸ばした。]
――トメちゃん。
ワシゃ、やるべきことをやってのけたぞい。
ふふ。トメちゃんに見ていてもらいたかったがのぅ。
あとで、自慢させてくれるかの?
[じゃんけん小僧>>142にもらった『まじかる☆るーこ』のキラカードに触れながら、そんなことを呟く。
その拍子に、同じポケットに入っていたハンディタイプ個人世界発生装置のスイッチに手が触れた*かもしれない*]
……あ。
[乱暴に抱き寄せるような手に。
なぜだろう、乱暴なのに、ひどくやさしさを感じて。
なぜだろう、涙があふれそうに、なって。]
…………うん。
[続く言葉に。]
うん!
[にこり、微笑んで。彼女の首に、腕を伸ばして。
ぎゅっと、抱きついて。]
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