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さぁ
なんだろね!
[にひーっとわらって]
どうやら、お願いするまでもなかったらしいぜ!
[本人はどうやら、ニヒルに決めたつもりらしい]
…………?
[にへらり、と顔を緩める(ように彼女には見える)兄をまじまじと見つめ]
……….oO(どういうことだろう…?)
……………ならよかった
[ぽつりと口にするが、もちろん「気づかない」。]
[つぶやきを耳にすることもなく、彼女は緩慢な動作で兄の服のすそをちょいと引っ張ると、賽銭箱の上の鈴を指差す]
…………でもおわってない
………………ねがいはかわるよ
[いつかの自分のように。思えば、一緒に鳴らそうと綱を手にとる]
[えるの意図を察して先回りしようとしたが、
彼女が言葉にするのを待つ]
ああ…
そうだね、お願いしていこーか。
[一緒に横に並んで、お賽銭を入れる]
[ポケットから45円より分けて取り出すと、兄の言葉にこくりとうなずいた。その表情は、普段周囲に見せるものではなくて、「家族」に見せる気の緩んだもの]
………
[綱に手をかけて、ちゃりんちゃりん、とお賽銭が音を立てる]
[えるがお賽銭を入れたのを見て]
よーっし!
いくぜ、せーの!
[彼女が鳴らそうとするのに合わせて、自分も鳴らす。
自分らしく、騒がしく]
ガラン!ガラン!ガラン!
[若干、兄のゆするのにつられて自分の体も揺さぶられつつ…勢いよく鈴を鳴らした]
ガラガラガラン
[鳴らし終えれば、両手を合わせて39秒。ナニを願ったのか胸の奥に秘めて、]
.oO(それと……兄の願いもかないますように)
[祈った]
[何を願ったかは誰も…いや、神様だけが知っているだろう、
でも口に出すのはお礼だけ。]
ありがとう、ございます――
[そして横で祈っている妹の、すこし真剣な表情をみて微笑む]
.oO(……。)
[ぽつりと口にした兄の感謝の言葉を微かに耳が捉えて、手を合わせたまま「?」と兄の横顔を見た。普段友人たちと騒いでいるときには見せない、凛とした顔]
……。
[もう一度しっかりお願いすると、目を開けた]
[お祈りを済ませて、空を見上げる]
今日は綺麗に晴れたなー。
最ッ高に“昼寝日和(ハイ)”ってヤツだ!
んじゃ、オレは学校の屋上か駅前喫茶店あたりでゆるゆるするかな。
えるはどうするんだ?
[兄のテンションの高い声を聞くと、表情は変えずにマフラーの下でこっそりくすりと笑った]
…………んー……
[少し考えるそぶりをしてから、いったん帰る、としぐさで示す。]
.oO(いい天気)
[同じように軽く空を見上げた]
そか。
じゃあオレの行き先はこのコインに任せて――
[コインを弾いた。 +裏+
表:学校 裏:駅前商店街 賽銭箱:ジャックポット]
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