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[アキヒトが入ってくるのを確認]
(……来た。
待て。話しかけるならまず状況を整理しろ、言葉は理論立てろ。
1:昨日の屋上の件
2:今朝の原付の件
3:早朝シフトの件
うん、話すべきは3点だ。
いや、今の状況下でいきなり本題に入るのは正しい選択か?
相手は人間だ、私は文系科学の探求者だ。
理系科学の連中のように無機質と向き合っているわけじゃない、まず会話に乗せるためのアプローチを怠ってはいけない。
今の気まずさを解決する方が先だ、いや、解決していないから気まずいのだから本末転倒だ、いやいや、ここは……)
[ぶつぶつと思考しながら、考えがまとまらない頭を抱えている]
おはようハリード
[…が本格的に早朝シフトに入るのは今日が初めてだった。ここで着替えて学校にいくのである。おそらくハリードよりも早く教室に着く]
珍しい面でもないだろ…
[アンパンとコーラをレジに通し袋に入れ渡す]
あ、あの、おじいさんとおばあさんのお孫さんって…?
フ『ああ、俺だ』
[やっぱりお母さんの記憶違いは世界一だ…。しかし、勝手に女子だと思ってた私が浅はかだったんだ…昨日の靴、あれがフレデリックのだったのに違いない。すれ違ったのか…。あの時気が付いていれば…]
通ってらっしゃるんですか?
フ『あ?』[しばし考えて]
『俺は、ここに住んでんの、ジジババ大家、あんた、下宿人、俺、大家の孫。以上。分かる?』
[ああ、これは夢だ…夢だ、夢なのよ]
[頭がグルグル回った]
[気合を入れて、聞いてみた]
ここに住んでらっしゃるってことですか?
フ『ああ』
―教室―
[アンパンを齧りつつ教室に入ると、数名の姿が]
……お、ディーン昨日はすまねぇ!
帽子借りっぱなしで帰ってごめんな。
入学の栞を頼りに家にも行ってみたんだが、留守みたいでさ。
[帽子と一緒に大量の飴玉を渡す]
小腹が空いたら食べてくれよ。
し、失礼します!
[鞄を持って、脱兎のように玄関に向かった]
[フレデリックは目を丸くしている]
[と、思ったら、戻ってきて]
あ、あの、これ、母から、親戚の、田舎の、みかん、和歌山の、おばあさんと、おじいさんに…どーぞ!
[あっけにとられたフレデリックに母に渡された袋を差し出した]
では!
[居間を出た
かと、思ったら、まだ戻って]
あ、朝ごはんありがとうございました。おいしかったです。
[そして玄関に行き、バタバタと出て行った]
― 回想・自宅 ―
[ドアを開き、中へ声をかける。
音声反応のぬいぐるみの鳴き声以外に返事の返ってくる様子はありません。]
やっぱり帰ってないね。
だいぶ遅くなっちゃったけどメール返しておかないとだ…。
[部屋へ戻り制服を着替もせずに携帯を取り出す。]
宛先:アキヒトくん
件名:Re お疲れ様です
返事遅くなってごめんねー。
あんなんで褒めてもらうと照れるよ。好き勝手やった
だけだもの。
教頭先生は変だったね。何考えてるのだか?
楽しいって言ってもらえれば、それで十分。
アキヒトくん、忙しいみたいだけどまた時間の
ある時に色々話せるといいね。また学校で。
クラム
(僕より遅いなんて…ハリード、やっぱり君どこかで一服したんだろ)
[そんなツッコミ文句が思い浮かんだが口には出さなかった]
>>341
あぁごめん、わざわざ来てくれたんだ。
実は昨日、キミを探していてボクシング部を尋ねたのだが……先方が興味を抱いていたようだ。
近々スカウトが来るかもしれない。
あぁもちろん誰をどうしたとかは言っていないぞ。
[帽子をひっくり返して飴玉を出す]
ずいぶんあるな……気持ちはありがたいんだけど。
嫌いではないが、さすがに食べきれないぞこれは。
誰か欲しい人がいればいいんだけど……都合よく喉痛めているようなケースはそうないか。
[学校とは反対方向に向かい]
お母さんは知ってたんだ、あのおっきー人があそこに住んでるって…なんで、なんで?
ぜーったい、あんなとこ住まないから。ありえないじゃない。なんで、なんでー。
[人通りのないところを見つけて携帯をかける。母の番号。すでに出勤時間。電車内だろうか。コールだけが鳴り響く]
― 回想・自宅 ―
あともうひとつ…。
[返信をぽち。]
宛先:フレデリックくん
件名:日程ありがと!
クラムです。詳細な日程ありがとねー。
時々見物に行くと思うのでよろしく!
邪魔はしないようにするつもりだけど、
試食くらいはしていいのかな?(`・ω・´)シャキーン
クラム
あ、あの不動産屋さん…
[母の携帯はあきらめ、不動産屋に向かう]
[しかし、この時間に開いているはずもなく]
ああ、何故ー?
――マリアのメール>>316に気付いたのは昨夜
『TO:マリア
さっすがキャプテンだなっ!
その調子だと、相変わらず仲よさそうだなーw
そういえばマリアってキャプテンと付き合ってんのか?』
――現在――
ちーっす!
[元気な声で教室に入ってくる
そして教室にいるメンツに向かっても挨拶]
[ ……という話を思い出した。
帽子が返ってきたとともに、大量の飴玉ももらってしまった。
少しづつ食べて減らす努力はしているが、ポケットにはまだいくつか常備している。
隙を見て誰かに渡してしまおうという魂胆だ。(辻褄は合った)]
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