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存分に、かき回したいだけかき回すといいよ。
キミの欲しい物は、絶対私も欲しい物だから。
当分の間私は中立を貫くことにしよう。じゃあがんばって。
ばいびー。
[*転移*]
……そう。
駄目なの。
手、直らないのね。
[Griffithの腕へ視線を落とし
はっと顔を上げた。]
―――!
[走る戦車。
防衛機能on、壊してはいけない。
白が展開される。
JunkShopを包むように大きく広がった*Whitewind*]
上手な人に治して貰って良かったね。
[かつてGriffithへ埋め込んだ自己再生用PGMを回収する。]
[感触だとか優しさみたいな物が、accessの過程で表現出来るとは、Humanには判らないしSandyは少なくともそれを感じない。ただ、もし実際に触れていたとしたら酷く優しい仕草だったろう。]
壊したい奴がいるのかな──俺には分からねェ。
[呟き]
[近づく轟きの音]
[──防御PGMは先程なくなってしまった]
[目の前で]
[白い][白く][甘い]
[穏やかな]
[*風*]
爺だけどよ。
[Underの底で、壊れ、まさにアバターも満足ではなかったその手が虚空に伸ばされた時]
[放置されれば]
[サーバーとサーバーの間の虚無なる空間の中で、何もかも喪われていただろう]
[その手は震え]
[それは崩壊のために][それとも模擬感情の欠片のままに?]
[accessされた手に]
[全てを委ね──何処かへ連れられる時も(それは抵抗など出来はしないものではあったけれど)、消失へのカウントダウンは続いているままで──]
[優しさなど理解らなかったかもしれないが、ただ──酷く丁寧に扱われたように][少なくとも、移動時に、その時進んでいる崩壊以外のものは起こらなかった]
痛い…………。
[アラート用の”痛覚”を遮断しようと試みたが、1000に貫かれた際に何処か損傷し、commandを受け付けない。
『choose PGM for recovery』
無意味に胸元あたりを掻きむしり、DLしたPGMによる再生が始まるのを待っている。]
でもまだ……限界値は出て無いな。
それが出ないと意味無い。
[無惨に抉れた、乾いた大地を襲ったのは如何なる災厄だったのだろうか。時折*風が吹く。*]
【――誰だ?】
[問う声すら上げられずに]
[問いたいという動きが、僅かPGMの動きから分かるだけで]
[何事か、外部の環境が変わった事だけは認識出来たが、そこでブツリと糸が切れたように*停止したのだった*]
[Dr.Morgan……腕利きの職人。
彼がGriffithからVirusを除いたというのならば、後程貰い受けに、場合によっては買いに、行かなくてはならない、とSandyは思う。
Underの底で見付けた時に、既にVirusは幾つかの興味深い進化は始めていた。
止めど無く崩壊するPGM……その中に見出した、妖しいVirus達。しかし最もSandyの気を惹いたものは本来PGMが持ち得ない物。どのような天才がそれを成したのか、魂の欠片を持つPGM。
酷く強く興味を持って、Sandyは掬いあげた。震える手を、零れるDATAを。消えてしまわないように、壊れてしまわないように、慎重に。
そのPGMが何者かの攻撃を受けて壊れて居たのならば、襲撃者が依然近くに潜んでいる可能性は十分にあった。長考する時間は無く、壊れたPGMを抱き抱えて(そのときSandyは現実での彼女のような、女性型のAvaterだった)その場を離れた。]
[そのPGMは驚く程精巧に造り込まれており、簡単に修繕の行えるような物では無かった。本来あったはずの幾つものDATAのうち、既に意味消失した物もあった。自分に積んで居た自己再生用PGMを捩じ込み、再生を待つほかに無いと判断。Sandyはその間傍へ付き添い、見守った。傍ら、思いがけず拾得したこのPGMの活用法を考える。
Oracleの書き換え、再構築されゆくDATAのscan……これらは壊れた状態だからこそ行えた。比較的満足に再生するまでは時が掛かったが、そういった幾つかの作業はSandyを退屈させなかった。]
[いま自己の再生を待つSandyは、考える。あれから大分時間も経った、Virus達もかなり熟れただろうと。]
……それにしても。
痛い……。
[眠たげに猫がまどろむように]
[魂はくるくるとGriffithの内部をまわる]
[魂の欠片は再生を為し、魂の成長(Data増幅)は、あまりにも狂気に設定された模擬人格に影響を与えているかもしれない]
……ん?
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[感覚器にあたる部分の解放]
貰ってくれるんならそりゃ誰かに貰ってもらいたい……けど痛いの何か誰だって嫌でしょ。
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