377 劇団人狼ズ、旗揚げ公演村
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アリシア
[身長に穴を避けて歩く]
誰かコテージにいるとか、せめて食べ物があるといいんですけど。
そういえば、コテージに置いたままの荷物とかどうなってるのかしら。
ニコラス
墓穴だなんて不吉な……。
でも、人間一人入るにちょうど良い大きさの穴だ。
[穴を避け。]
いや……。
コテージの中を確認したら、
今の時間が分かるかもしれないね。
お腹は私も減ったけど、……ううん。
クリストファー
[横を歩くアリシアに]
そうだね、今ならなんでもおいしく食べられそうだよ。
[徐々に近づくコテージに向かって]
もしもーし、誰かいませんかー。返事くれたら僕らとっても、助かるんですがー。
ニコラス
モーリスさん。
ケネヌに恨みがあるのに成仏するのかな？
何かの妨害……。
ケネヌ？
ケネス？
[もう一度首を振る。]
……誰かいませんかー！
管理人さーん、とかッ！！
クリストファー
ニコラス、９つの遺体に９つの穴、それがそこにあった。ただそれだけのことだよ。
食べものにありつけたらすぐに気も晴れるよ。
[自分に言い聞かせるように]
アリシア
どなたかいらっしゃいませんかー？
あ、お爺さんが……モーリスさんに似てるけど、ちゃんと足があるみたい。
おじいさん、ここはどこなんでしょう？
あの穴も何のためにあるのか。
クリストファー
じーさんにしては面白い冗談だね。はは。
頭がまぶしいって言ったの恨んでる？
ん、足、戻ってるね……。
[と、徐々に声に勢いがなく]
モーリス
なぜわしの名前を知っておる。
そう、わしの名はモーリス。教師をしておったのだが、最近、退職してな。今日は、ばあさんとこのコテージに泊まりに来たのじゃ。
クリストファー
考えたくないけど、んっと、でも、そうだとしても……。
[と思案をめぐらせ]
おじいさん、こちら女性は知ってるでしょ、アリシアさん、お向かいの。
アリシア
モーリスさんに見えますけど……私の知ってるモーリスさんじゃない気がするんです。
それに奥様も、とか。だって奥様はもう……。
[クリストファーの後ろに隠れた]
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