363 夏模様の空と海の島
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杉田 桃子
［お月様とお星様だけが照らす夜の島内を、阿紫花君とゆっくり歩きます。］
ああ、そういえば。阿紫花くん、よくお昼にも出かけてたもんね。
体大丈夫？ イタイイタイになってない？
［立ち止まり、心配そうに見つめました。
探検の事に触れられると、う…と言葉に詰まります。］
えーーと、えーと、その…み、みんなには内緒だよ？
［誤魔化そうとも思ったのですが、上手く言葉が見つかりません。
正直にそう言うと、珍しく苦笑いなんかしてみるのでした。］
阿紫花 北斗
平気だよ。痛くない。
でも、少し日焼けしたみたい。帰ったらお母さんに怒られちゃうかも。
[心配そうな桃子に、ちょっとおどけて困ったような顔をしてみせる]
ん。わかった。内緒。……同盟だもんね。
[珍しく誤魔化そうとしている桃子が面白い。お互いにあまり知らなかった一面が見えてきて、面白いなと思った]
杉田 桃子
おかーさんに怒られたら、じゃんぴんぐどげざをすれば良いよ。
桃子も良く怒られるけど、いつもそうやって許してもらうんだよ。
［平気だよという返事に、桃子は良かったと思いました。
そしてえへへと自慢にならないようなことを自慢げに言って笑うのでした。］
うん、どうめー！
仲間なんだよー。秘密にしてくれたら、阿紫花君は男の子だけど特別に探検に連れて行ってあげるね！
夜の探検は凄いよ！
シベリア虎（妄想）やイリオモテヤマネコ（妄想）とかと出会えるんだから！
阿紫花 北斗
[いつも、という言葉に桃子らしいと思いながら]
じゃんぴんぐどげざ……？
[許してもらうらしいその行為は、北斗には言葉で想像できずに、首を傾げる]
大丈夫。秘密はちゃんと守るから。
夜の探検、特別に連れて行ってくれるの？やったあ。楽しみだなあ。
しべりあとら？いりおもてやまねこ？なんだか凄そうなのがいるんだね！お昼には見られないものがいっぱいあるんだろうなあ。
杉田 桃子
阿紫花くん、じゃんぴんどげざしらない？
こうやるんだよ。見ててね？
［桃子は手を離すと、阿紫花君の前でじゃんぴんぐどげざを披露して見せました。
それはもう年季の入った素晴らしいじゃんぴんぐどげざofじゃんぴんどげざでした。］
うん。特別なんだからね。
他にも色んな動物がいるんだよ。探検の邪魔をしてくるの。
でも桃子は負けないの。ゲームみたいに戦って倒していくんだよー！
津野 歩
-回想-
【夜 秘密基地】
わ、ゼリーだっ！
[梨子からゼリーを受け取ると、にっこり笑った。
あれだけカレーを食べてもおやつは別腹らしい]
ん〜〜〜！つめたい！
[口に含むとつるりと溶けて、
さくらんぼの甘さがふんわりと残る]
さくらんぼもはいってるんだね。
[果実を最後まで残し、ゼリーを食べ終える。
そして軸をつまんで、口の中に入れた]
もごもごもご……
津野 歩
-回想-
【夜 秘密基地】
[ぺろりと取りだすと、軸の先には種だけが残り、
果実はきれいに食べてしまっていた]
えへへ。
[空っぽの容れ物は何かに使えるかも、
そんなことも考えていた]
阿紫花 北斗
す、すごいなあ……じゃんぴんぐどげざ。
見せてくれてありがとう。
[やや引いている。これからはあまり怒られないように気をつけようと心に誓った]
へええ……ゲームみたいなんだ、面白そうだね。
[桃子の探検活劇の話に相槌を打ちながら、北斗は少し考えた。]
（何だろう。桃子ちゃんから「特別」扱いされて、嬉しいけれど……小百合ちゃんが「特別」に僕を呼んでくれた時と、気持ちがちょっと違うかもしれない…）
杉田 桃子
［阿紫花くん凄いといわれて、自信満々。嬉しい桃子です。
今まで誉められた事があまりないので、胸がきゅんっとしそうになりました。
え、なに。どうしたの、桃子。カラマッチョの食べすぎで胸焼けしてるの…？］
うん、とっても面白いんだよ！
でも探検に行くのは今年の夏で終わりかな。
来年は中学生だし、桃子、おじゅけんしないといけないから……。
［これから来るであろう勉強漬の日々を思い、桃子は大きくため息をつくのでした。］
阿紫花 北斗
[うんうん、と楽しそうに聞いていた北斗だったが]
え……桃子ちゃん、中学校のじゅけんするんだ。お勉強いっぱいしないといけないよね。
探検に行く時間、減っちゃうのか……
桃子ちゃん、こっちにいる間だけでもいっぱい探検しよう！
そして受験が終わって中学生になったら、またいーっぱい探検すればいいよ。桃子ちゃんの好きなことだもん、僕も応援するから！
[桃子が急に憂鬱そうにため息を付いたのを見て、北斗なりになんとか元気を出してもらおうとしているようだ]
杉田 桃子
桃子は近くの中学校で良いのにって言ったんだけどね。ママがおじゅけんしてみたいんだって！
桃子、お勉強嫌いだよぉ……。
［ため息をもう一つついて。それから励ましてくれる阿紫花君ににっこりと笑います。］
なんか……最初にしょんぼりしてたの阿紫花君の方だったのに、いつのまにか逆転してておかしいね。
［ぴょんぴょんと散歩ほど先に進み、両手を後ろ手に組んで星空が広がる夜空を見上げます。］
そろそろ帰ろっか。
桃子が夜にいなくなるのはいつもの事だけど、阿紫花君がいないってなったら、みんな心配するだろうから。
阿紫花 北斗
[にっこりと笑ってくれた桃子に安堵し]
そうだね、気付いたら入れ替わっちゃった。
でも、僕が元気になれたのは桃子ちゃんが一緒にいてくれたお陰だから。ありがとう桃子ちゃん。
[と、笑顔でお礼を言った]
そうだね、帰ろうか。
でも、僕だけじゃないよ。きっと皆、桃子ちゃんがいないって気付いたら心配すると思うな。
だから、一緒にかーえろっ！
[楽しそうに、桃子の背中を秘密基地に向かい押した]
杉田 桃子
桃子も阿紫花君に元気にしてもらったから、お相子なんだよっ。
うん。それじゃかーえろ。カエルが鳴くからかーえろ！
［阿紫花君に背中を押されながら、2人で一緒に秘密基地へと戻っていくのでした。］
桜野 久美子
【花火大会翌朝】
[さすがに基地は手狭になったので、花火大会の夜は、初日に使ったハンモックで眠った]
おはようー。
[周りの子に声を掛け、顔を洗ってラジオ体操。朝ご飯の席で、みんなと今日の計画を話し合う]
ねえ、今日は何しよっか？
昨日来たみんなは、向こうでどんなことして遊んでたの？
わあ、ザリガニ！？
ううん、釣ったことない。でも、それはこっちじゃできないね。
へえ、雛ちゃんが上手なのね。見たかったなあ。
桜野 久美子
夏の遊びって言ったら……あ、私、ビーチボール持ってきてるよ。
使う人がいたら言ってね。
あとは……そうだ、スイカ割りってしたことある？
えー、あるの？いいなあ。
テレビとかではよく見るけど、本当にやったことはないの。
みよ子さんの畑で、スイカ作ってなかったかな……？
[校長先生にお願いして、午後にはスイカを用意してもらえることになった]
長峰 小百合
【回想・夜・秘密基地】
［ゼリーを食べ終わり、梨子先輩にお礼を行って、立ち上がります。］
花火も終わっちゃったし…今日はもう…
［頭の中に、如月先輩の質問が響きます。『北斗はどこ？』］
…ホントにどこ行っちゃったんだろう？全然見てない気がする…
…探してみよっかな…
［秘密基地の中や、北斗君が校長先生と作っていた寝床を見ますが、北斗君はどこにもいません。］
おかしいなあ………！！
［向こうから一緒に歩いてくる影。先に歩いてくるのは桃子先輩で、くっつくように後ろを歩いてくるのは…］
桜野 久美子
【午後・砂浜】
じゃあ、行きまーす！
[目隠しをしてもらって、両手で棒を持つ]
え、え、何？
[最初にこうやって回すんだよ、と言われ、目隠しのまま体を5(6)回転させられる]
わ、わ、わ……？
行っていい？もうスタートしていいのね？
[視界を塞がれても、皮膚で感じられる日差しの強さ。
熱い砂を踏みしめ、おそるおそる歩き出す]
桜野 久美子
[※校長先生か博の声が聞こえたらまっすぐ、男子なら右、女子なら左へ。
その他ルールはメモ参照]
え、え？どっち？右？左？
あはは、もう、みんな違うこと言ってる！
危なかったらストップしてね！？
[あっちだ、こっちだ、といろんな声が混じり合い、スイカの方向がわからない。
<<阿紫花 北斗>>
<<杉田 桃子>>
<<加納 梨子>>
<<橘 藤十郎>>
<<有松 翔平>>
<<橘 藤十郎>>
の声が聞こえた方へ進んだ]
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