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[紫藤の質問に、ちょっと考えて。]
貸し自転車?さすがにそれは無いねぇ。
でもあたしのを貸してもいいよ。
ちょっと待っておいで。
[店の裏側に入って行ったかと思うと、すぐに戻ってきた。押しながら持ってきたのは、いわゆるひとつの。
ザ・ママチャリ。
…しかもちょっと大きめなので、紫藤だと、サドルに乗るとぎりぎりつま先が地面に届く程度。]
[博の返答に、目をぱちぱちさせて]
私だって、本当におばけを見たことあるわけじゃないよー。
ふふ。
博くんなら、「おばけなんか、いるわけないじゃないか」って言うかと思ってた。
うん、藤本くんがいれば大丈夫。
[もう一度プリントに目を通す]
博くんは、男子ペアなのね。
【公民館内】
[雨が降っていないが傘立てが置いてある。
みよ子さんの気遣いだろうそれに感謝して、日傘を入れた。]
建物の中だとちょっと涼しいね。
[建物内をきょろきょろと見渡しながら、階段を上り、男子部屋へ。]
【→男子部屋】
【到着・バスの前】
[「あたしも6年生!下級生の世話をせんと!」と思い、しばらく藤本の隣に立っていたが…公民館の前で配られている紙のことが気になった。気がついたら、ふらふらと、公民館に向っていた。]
[渡された紙に目を通す。
並ぶ文字に、詳しい内容までは頭に入ってなかったが]
神社で肝試しかあ。
今までお化けって見たことないんだよな。
[ちょうど大荷物を抱えた樫村の姿が見えると]
よっ、樫村。
肝試しよろしくな。
[心中など気付かず、近寄って荷物を一つ持とうと手を伸ばす]
あいてっ!
[ぐるぐる回転したままバランスを失って、
何かにぶつかってそのまま仰向けに転んだ。
丁度リュックがクッションになって、痛みはない]
あ、えっと、みよ子さん?
[空にぽかりと逆さまの驚いた顔、
そこににかっと笑みを返した]
こんにちはっ!
海すごいねっ!!あたしびっくりしちゃったよ!
あっ、よろしく!えとっ、おねがいしますっ!!
[順番が色々バラバラだが、言葉よりも気持ちが先行した]
[梨子の問いかけに「もうちょっと外の空気を吸ってから」などと答え、最後に健二がバスを降りてくるのを見届けてから、公民館の建物のほうへ向かった]
みよ子さん、ですね。はじめまして、藤本です。
ご迷惑おかけすると思いますが、よろしくお願いいたします。
[ふかぶかとお辞儀をして、校長先生からプリントを受け取った]
肝試し…? へえ。ええっと、くみこちゃんと、かぁ。
[目をあげると、こちらを見ている久美子と目があった]
こちらこそ、よろしくね。
ええっと、今のうちに貝殻を探しに行くのかな?
くみこちゃん、手が空いたら声かけてよ。浜辺に行ってみよう。
[まずは、と荷物を持ち上げて、公民館の中へ]
【公民館前】
こうちょーせんせー、運転ありがとうございました!
『みよこさん』、これからよろしくお願いします!
[梨子は、腰をまげまげ、お辞儀をした。]
【公民館内】
[ふと、去り際に久美子に言われた言葉を思い出す]
おばけがいないって証拠もないからな……。
[やっぱりぼくってそういう風に見えるのかな、などと思いつつ、公民館の中を歩いていく]
あ、そっか。今日は暑かったけど、大丈夫だった?
[日傘をしまう北斗に声を掛けながら、2階へと]
【→男子部屋】
おお?なにこれ?
[校長先生からプリントを受け取ると、
「きもだめし」の文字が目にとまった]
ええーーー、なにこれなにこれっ!
すごいっ!
ここおばけいるんだ!!!
すごいーーー!
[両手を思いっきり上に上げる。
お化けや幽霊や宇宙人は今まで見たことがない。
マンガ雑誌の特集で見るくらいだ。
それが自分の目で見られると思うと、
またもやわくわくが止まらなかった]
[旅のしおりに記載されている公民館の見取り図を見ながら、まっすぐに部屋を目指す。
ドアを開けると、少し軋んだ音を立てて開く。中からはまだ午後の熱気がむわっと広がった。]
あっつ…。
[額ににじむ汗を腕でぬぐい、まずは入り口近くに荷物を置いて窓を開け放つ。ドアも開けっ放しにすると、潮風が通っていく。]
…こっちの方は、汗、べとっとすんな。
[呟いて、とりあえずトイレや風呂を確認。家のとちょっと似ているなと思う。]
[2人1組らしく、自分と一緒に行くのは同級生の宏樹らしい]
へーー、宏樹といっしょかー。
同級生だから気が楽だねー。
あ、でも、どうせなら宏樹のわんこのクロといきたかったなー。
むしろクロをもふもふしたいなー。もふもふ。
[早速お化けはそっちのけで、
宏樹の飼い犬に思いっきり抱きついていることを想像した]
はっ。
いっけない、公民館へ荷物を置いてこよっと。
[バタバタバタっと公民館へ駈けだした]
【→公民館へ】
[みよ子に自転車の事を聞いている紫籐の姿に、何だか安心するものを感じながら公民館へ向かおうとすると、声を掛けられた]
あっ、紫籐くん、肝試しよろしくね。
[ぺこりと頭を下げる。手を伸ばされると、一瞬何のことか分からずにぽかんとして]
…あ、え、荷物…?
[慌ててしまい、なぜか思わず視線が泳いでしまう]
【男子部屋】
よいしょ、っと。
[部屋の隅っこに荷物をまとめて置くと、北斗の声に釣られるように窓際へ]
わぁ……ここからも海が見えるんだ。
いい所だなぁ……。
[笑顔で窓の外を見詰めながら、潮風が髪を揺らすのを楽しんでいる様子]
【男子部屋】
おらよっと!
[部屋に飛び込み 荷物を投げ捨てるように放り投げた]
古いなっ!本当に!ばあちゃん家みたいだ!
[田舎の祖母の家を思い出した]
あーあちぃわ!
[興奮を抑えられない様子で畳に寝転がり転がった]
……?
[泳ぐ樫村の視線に不思議そうな表情をして]
あ、何か大事な物入ってる?
だよな。俺、そそっかしいし。
悪いな、気がつかなくて。じゃ、また後で。
[リュックを背負い直して、男子部屋へと向かった]
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