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[休息に冷えていく身体。まだ言葉は発せるだろうか。
痛みも既に感じない。
少女だった姿が、形を変える。
引き裂かれた身体がそれでも形を変えていく。
幼い少女の顔は、妙齢の女性のものへ。細いだけの手足には、曲線が描かれて。
心音はか細い。もう、音も聞こえなかった。魔力も、回路ごと引き裂かれていた。]
……バーサーカー。
[姿が見えた。視界は狭く、他に誰がいるのかもわからない。
ただ、仮面がそこにあった。]
[引き出された内蔵が、外の光を受けてテラテラと滑った色を見せる。夥しい血が地面を染め上げ、大きな水たまりを作る。
夢中になっていたからだろう。その気配に気づいたのは、遅かった。
ゆらり、と。歪んだ笑みを崩さぬままそちらを振り向く。
そこには自分に向かい仮面と、優男と……いつぞや会った、槍の男。
自分に向かい、攻撃してくるサーヴァント。そしてそれを見る他のマスターと、おそらくはそのサーヴァント。だがそれを見ても、キラーは笑んでいた]
…………ケラ。
[愚直な突進。突き出される拳。その拳が触れる直前、キラーの背中が空洞状に変化した。攻撃は当たることなく、一瞬前まで背中のあった場所を通り過ぎる]
[自らの奥の手だ。
魔力の半分近くを持っていく大技だった。
消え去っていく魔力の影響か一瞬立ちくらみを起こす]
どうなった……?
[キラーに対しての言葉ではない。
死が確定しているにもかかわらず蹂躙される少女が不憫だった。
魔術師とはいえ、若い少女が無残にも殺される魔術の世界がどうしようもなく嫌いだった]
[仮面に気を取られていた。どこかから飛来した狙撃。重力場を操作したブラックホール]
……ッギ?
[それが命中するまで、キラーはまったく気づくことはなかった。
メギョッ、と。腐肉を潰すような、異様な音が響く]
[下から見上げる仮面は、不思議といつもと違って見えた。
笑う仮面。見上げたそれは、泣いている様だった。]
バーサーカー……珍しい、な。
泣 いて、い るの か。
[――止まる。停止する。全ての活動を、終える。
もう、そこで何が起きているのかも、わからない。]
[何かよく分からないものが、正体不明へと命中する。
拳は避けられたのか、最初から何も無かったのか、ともかく手応えが無かったということは分かった。なら――。
拳を引き戻し、半歩距離を取る。]
そこを退け。
[マントの中から折れた剣を取り出し、正体不明めがけて擲った。]
[小型の重力場。それはあの時に受けた宝具ほどの威力は持ち得ていない。だが、キラーは魔力への耐性を持ち得てもいない。
肉が、引きずり込まれていく。引き剥がされていく。叫び声を上げて、五本の腕を地面に突き刺した。
だが、それは動きが止まることを意味した]
[死に逝く時間、夢を見た。
遠い遠い夢だった。
大きな掌は、優しい顔の持ち主だった。笑っているのに、泣いているように見えた。
その手に縋って立ち上がると、元気良く駆け出す。]
ぎぃ……ィィ……。
[重力場が確実に内包する魂を潰しながら、動きを阻害する。仮面が放った折れた剣が胸に突き刺さる。痛み。恐怖。そして……感じたのは、怒り。
目の前で、自分の獲物の少女が死に絶えようとしていた]
ギィィィィッ!
[それを、決定的に殺すのは自分で無ければならなかった。その心臓に刃を立て、殺すのは最後の愉しみであった。
六本目の腕が生える。その先端には、ダビデの撃った鋼片で作りし……凶刃]
[放たれた何かの効果だったのだろう。
腐った音が、崩壊を奏でながら目前で鈍くなる。
生える腕。生まれたのは刃。
分かっている。
少女との繋がりは途絶えている。
既に彼女は――――。]
[ 遅れてやってきた。目の前に広がるは最悪の状況。]
く…っ 一文字!
[ 異形の腕が握るは歪な輝き。目掛けて左之助は槍を繰り出した。]
[走り来る気配。
命じる声は聞きなれたもの。
振り返らずにバーサーカーは正体不明と死骸の間へ走る。
堕ちる断頭刃。
それを――――仮面で、受け止めた。]
[少女を絶命させる、あるいは亡骸を蹂躙する一撃を止めようと、繰り出される神速の槍……。
だが、それは一度見ていた。使い手の性格を映すかのような、愚直なまでに真っ直ぐな一閃。
執念か。キラーの腕が不自然に蠢く。あり得ない軌道を描き、その槍を避けた。
禍々しい動きで、刃はそのまま少女へと迫る。
ギィン、と。
その刃は、硬質な音と共に弾かれた]
[――少女は仮面を指して、泣いていると言った。
友を一人殺した。
友を二人殺した。
友を三人殺した。
誰かを殺した。
殺した。
殺した。殺した。
殺した。殺した。殺した。殺した―――。
一人を裂くごとに、自分が死んでいく気がした。
キャスターの魔術を受けても、消えなかった笑顔。
セイバーの剣戟を受けても、消えなかった牢獄。
だから。
仮面に入ったヒビは、キラーの一撃によるものではなく。]
[間に入ったのは、仮面。それは、もしかしたらそれこそがその男の本質なのかも知れない。
一撃は避けたが、さらに次の槍を構える男。
何処からかの魔術。
そして、目の前の仮面の男。
キラーは名残惜しげに血に沈む少女を見、すでに絶命していることを知り……大きく後ろへと跳ぶ]
[帰りたい、と誰かが言った。
殺して欲しい、と誰かが言った。
名前は何だっただろう、と誰かが言った。
必ず故郷へ帰してやる、と青年は約束した。
必ず自由を奪い取ろう、と青年は誓った。
生涯に於いてそのどちらも、果たされることはなく。
だから、無惨と決定した過去があったとしても、
この時代の人間を見て身を占めるものは――。
――空は綺麗だった。少女は安らかに眠っていた。
羨望であり、憎悪であり、復讐でもあり、殺意でもあった。
陰の怨嗟も知らぬ顔で築かれた平和に、苛ついた。
――殺してやりたい、と何度も思った。]
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