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――エルンスト・資料室――
[...は黙々とJINROに関する資料を隅々まで調べている。見ているのは現場に踏み込んで亡くなった刑事の名前と状況。ふと異変に気づく]
『…無い。…やっぱり、何処にも…まさか、生きてるのか?…いや、そんなはずは無い。確かに…載ってないだけ…?もう3年も経ってるんだ…そんなハズは…本庁の資料のほうが正確か?だが俺では調べられない…その前に向こうが資料を出すかどうかも疑問だ…何が起こってるんだ…』
[エルンストは舌打ちをするとその資料を抱えて会議室へと続く廊下を急ぎ足で戻る。長身の男が頭にかわいらしいリボンをつけて真面目な顔で歩いているのは可也の違和感だが本人は気づいていない]
―――本庁建物内の一室―――
[何処からか報告された身辺調査が元より自分の事を快く思っていない者の耳に届いたらしい。指揮官補佐としての適正を疑う声…それを何処か遠くに聞きながら、...は自分を振り返っていた。私怨で動いている…といえば私怨としか言えないのかもしれない。が、それは単に警察という組織に属しこの類の事件を追う動機…ひいては血族を守る動機。それすらも度を越した感情なのか。]
[御伽地区の片田舎、魔女や人狼の迷信がいまだ信じられているような辺鄙な村で自分は生まれた。それは物心すらつかぬ時分の話で、この事について話してくれたのは育ての親である神父だった。両親の暮らしていた村で人狼による連続殺人が起こった。それは実際は人狼などの仕業ではなく単なる猟奇殺人事件だったのだが…無知な村人達は村に潜む外敵を排除しようと躍起になって人狼狩りを行った。その中で罪を着せられた父と母は生まれたばかりの自分を密かに隣村の教会に捨て、二人揃って自殺をはかった]
[その隣村の神父であった義父と両親は知り合いだった。そして、血族であると互いに知った仲でもあった。妻帯を許されぬ神父が義父である事を疑問に思った自分にやがて義父は全てを話してくれた。当然の事ながら、当時十五であった自分はその事を知り事件の事を深く憎んだ]
[その義父が、十八の冬に殺された。無差別な猟奇殺人事件だった。その手口から人狼の迷信を思い起こした人々はこぞって人狼狩りを始めよと自分に訴えた。被害者の一人であるのは聖職者である神父、その義理の息子であり自らも神職を志していた自分は人々にとって格好の旗印だったのだろう。言われるがままに、自分は狩った。ただし、人狼ではなくその事件を起こした真犯人である人間を。そして、村人達の前に引きずり出した彼らが…私刑に遭う様をただ冷ややかな目で見詰めていた]
[それを知っているのは、直属の上司を含めほんの僅かな者だけだった。詳しい事は今目の前にいる連中よりも上位にいる上司しか知らない。目の前でやいやいと騒ぐ連中が何を言おうと、全てを決めるのは自分ではなく上司だ。ただただ、...は無感情にその場をやり過ごす事だけを考えていた]
[結局ろくにカーラとモーリスについての話も聴かせてもらえぬまま退出を命じられ、...は深く溜息を吐いた]
カーラさんとモーリスさんが正式な手続きを踏まず情報の横流しなんて…するわけないと思ってるんだけどな。
僕達は不遇を嘆きそれに抗しようとしてるけど…不正なんて…そんな事をしたらますます立場が悪くなる事くらい、誰よりも分かってるはずなんだから。
今の連中が圧力をかけた…のかな、僕達の事が嫌いみたいだし、奴らは。
あんな曖昧な説明だけで所轄の皆が納得するとは思えないし、僕だって…納得し切れない。
この事件が終わったら、二人に会いに行かないと。
[立ち去ろうとした...の耳に、部屋の中から先程まで話をしていた本庁の者達の言葉が微かに入ってくる]
『何で上はあんな……を飼ってるのかね』
『危険に決まってる、さっさと……すべきだ』
『………には………と上はお考えなのかね?』
『いっそ鎖にでも繋いでおけば』
『たかが駒、何処かで使い潰せば良かろう』
『そもそも、本庁が公認で……を飼うなど』
[慣れたはずの誹謗・中傷。いつもそれをたしなめてくれる上司はカーラとモーリスの件の対処に追われ、今は会う事ができないらしい。ふと涙が零れそうになるのを堪え、俯いたまま...は早足に本庁を後にした]
―――瓜科署―――
[何事もなかったかのように、...は一日ぶりに会議室の戸を開けた。ナタリアに予定以上の不在を詫び、積み上げられた資料にう…と気落ちしつつ机に向かう]
シリルさんが他の事件に回り…コンラッドさんも?
何かあったのだろうか…。
いや、僕がこんな事じゃいけない、指揮権を持っている者がこんなのじゃ誰もついてきてはくれない。
とにかく…報告書を全部読んでまとめなくちゃ。
[エルンストが会議室に戻ってくる。クリストファーを見つけ傍まで来ると耳打ちをした]
『お帰りなさい、お疲れ様です。……それより聞きたい。本庁は何か大きな隠し事をしていないか?アンタは何も知らないのか?』
過去回想する前に報告書読めよ僕orz
ごめんなさい、ごめんなさい、えぇと、えぇと…。
/******/
10人いて、最短で今日こちらが1人いなくなり、明日も1人で終了。
最長で今日所轄側2人、明日2人、明後日こちらから1人吊られて明々後日終了。
今日エリートが処刑されたら明日終了も考慮して強行突入ができる状況にまで今日進めなくちゃいけなくて。
今日エリートが処刑されなかったら一番長くて三日分持たせなければならない…。
エピに幾らかずれ込んでも十分というか、ずれ込まないと収まらないと思うからそこは良いとして。
ひとまず、組織に関する調べが結構上がってるから突入の理由を作らないといけないんだな。
よし、開始。
>>120 エルンスト
ただいま戻りました、長らくの不在…ご迷惑をおかけして申し訳ない。
[隠し事、という単語にぴくと瞼を震わせる。ふと、知っている事全てを誰かに聞いてもらいたい衝動に駆られたが、そんな事ができるはずはないと思い直す]
隠し事…ですか。
具体的に何について、僕が何を知っているとお考えなのですか?
結局僕は何も知らない…きっと。
連中の言うように駒であり、飼い犬なのかもしれない。
事件を解決させたい…それだけでは駄目なのか。
/*
お疲れさまです。
うまいことまとめましたね。
突入は私もそろそろとは思いました。
ジャックさんの流れに乗っていくのが面白いかも。
最悪長引きそうなら、コミット進行も検討するといいかもしれません。
*/
>>121クリストファーさん
[エルンストは一瞬の表情の変化を見逃さなかった。何か隠していると確信したのだろう、表情が変わる]
『まずは過去のJINRO事件について。上が何かを隠している可能性がある。…違うか?そしてもう一つは…』
[エルンストは声のトーンを落とし、まっすぐに見据える]
『…アンタたち自身だ。数日動きを見せてもらったが…引っかかる…。…こっちは話したくなければ…聞きはしない。』
[エルンストはゆるく首をふって「誰しも、聞かれたくない過去はあるから」と呟いた]
/******/
昨日の報告書の形式を整えておいてもらえたおかげでソースの拾い集めがすごく楽です。
感謝感謝。
そうですね、コミット進行も検討できれば楽ですが…。
忙しいのか中々やりとりのできない方がいるのがコミットの場合の懸念ですね。
一応、進行案とコミット対応の可否を尋ねておきます。
[会議室内、もたもたと資料を捲るナタリアの仕事ぶりをチェックしながら、自分の作業を進める。どう見てもさっぱりと進んでいないナタリアの作業進度を横目で見て眉を顰め]
…私をからかっているのか…?
[あれほど熱心に、自分の仕事をみて信用を…と言っていた人間の行動ではない。もしかして人格統合の経緯で精神に何か負担がかかっているのではないだろうか?だとしたら、やはり任を外れたほうが良いのではないか…。
そのようなことを考えていたときに、クリストファーが戻ってくる。ちらりと視線でその姿を確認するだけで、後はメルヴィンが話しかけているのを耳を欹てて聞き入る]
/*
それくらいしかしてないので(汗
役に立てたなら何よりです。
ガチなみな状況に泣きそうです(笑
みんなもそうかなぁと思って、まとめを依頼しました。
*/
>>122 エルンスト
[...はJINRO事件に関与した捜査官の生き残り…メルヴィンに関する報告と合わせて言われている事を把握した。一寸戸惑ったが、捜査中のメルヴィンの事を思い出し、はぐらかす事の方が良くないと思い直した]
上は…本庁から来た者が言うのも心苦しい事ですが、事件の事…解決に全力が注がれている状況とは言い難いです。
僕はこの手の事件の補佐を主として担当しています。
常に何者かからの圧力を感じています。
カーラさんとモーリスさんもきっと…捜査から外された理由の裏には何かがあるのだと。
直接指揮をとるはずの僕らすらこうなのです、メルヴィンさんは現場の者だったのでしょうが…そこに何らかの口封じや圧力がかけられている事も僕には…こんな事言いたくないけど、不思議じゃない。
[アンタ達自身、と言われ...は目を伏せた。それが何かを隠している事の肯定だと自覚しながら]
僕は、他の方については深く存じ上げていません。
事件の度にパートナーを転々としていましたから…お三方と共に行動するのも今回が初めてです。
ただ、カーラさんとモーリスさんに関して言える事は、僕と同じくこの手の事件を専門に担当する方だという事だけ。
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